1 00:00:06,673 --> 00:00:10,844 (語り)上月城(こうづきじょう)は 5万の毛利(もうり)軍に囲まれていた 2 00:00:11,478 --> 00:00:12,512 (鹿介(しかのすけ))大事ない 3 00:00:12,579 --> 00:00:15,482 (語り)城の守りを 託された尼子(あまご)党は— 4 00:00:15,749 --> 00:00:19,619 {\an8}兵糧が尽きても 立て籠もり続けていた 5 00:00:28,828 --> 00:00:33,733 (鹿介)官兵衛(かんべえ)ーっ! 6 00:00:40,173 --> 00:00:42,242 (官兵衛)必ず 援軍は来る 7 00:00:43,777 --> 00:00:47,080 それまで なんとか— 8 00:00:48,248 --> 00:00:49,883 持ちこたえてくれ 9 00:00:52,452 --> 00:00:55,922 (秀吉(ひでよし))今 何と… 10 00:00:56,489 --> 00:00:59,092 (信長(のぶなが))上月を見捨てよと言うた 11 00:00:59,826 --> 00:01:02,996 恐れながら 上さまのお言葉とはいえ— 12 00:01:03,063 --> 00:01:04,731 それは なりませぬ! 13 00:01:05,064 --> 00:01:07,367 何とぞ お考え直しください! 14 00:01:13,106 --> 00:01:14,607 -(信長)猿 -(秀吉)はっ 15 00:01:15,642 --> 00:01:17,844 そちは 何ゆえ わしに仕えておる? 16 00:01:18,411 --> 00:01:22,315 上さまが天下を お取りになる方ゆえにございます 17 00:01:28,822 --> 00:01:31,024 わしがつくる 新たな世では— 18 00:01:32,358 --> 00:01:35,462 誠に知恵のある者のみが 国を動かす 19 00:01:36,863 --> 00:01:38,398 -(信長)猿 -(秀吉)はっ 20 00:01:39,599 --> 00:01:43,436 そちのような百姓上がりが 国持ち大名になれたのも— 21 00:01:44,404 --> 00:01:47,040 そちの力を わしが認めたからではないか? 22 00:01:47,107 --> 00:01:48,408 ごもっとも! 23 00:01:49,108 --> 00:01:52,111 この秀吉 望みは ただひとつ 24 00:01:52,545 --> 00:01:54,547 上さまの天下にございます 25 00:01:55,181 --> 00:01:58,918 されど 上月を見捨ててはなりませぬ! 26 00:01:59,552 --> 00:02:01,721 何とぞ… 何とぞ お願い申し上げます! 27 00:02:01,788 --> 00:02:05,625 700を救うために 5万と戦い 兵を失う 28 00:02:05,692 --> 00:02:06,759 何の利がある? 29 00:02:07,694 --> 00:02:11,865 失うのは 兵ではございませぬ 30 00:02:12,999 --> 00:02:17,070 播磨(はりま)での 織田(おだ)の信用にございます! 31 00:02:19,606 --> 00:02:22,308 今 大事なのは 織田の信用ではない! 32 00:02:23,910 --> 00:02:27,680 毛利を倒し 新たな世をつくることだ 33 00:02:29,983 --> 00:02:31,751 もはや 上月は要らん 34 00:02:34,554 --> 00:02:36,456 上月は見捨てよ 35 00:02:38,424 --> 00:02:39,526 ははっ! 36 00:02:40,927 --> 00:02:42,929 ♪~ 37 00:05:20,887 --> 00:05:22,889 ~♪ 38 00:05:23,823 --> 00:05:25,224 お待ちください! 39 00:05:25,625 --> 00:05:30,630 尼子党は 僅か700の軍勢で ふた月も籠城を続けております 40 00:05:30,697 --> 00:05:33,533 援軍が必ず来ると 信じているからでございます 41 00:05:33,900 --> 00:05:35,702 目の前の兵を見殺しにしては— 42 00:05:36,069 --> 00:05:38,471 織田家は 失うものしかございませぬ! 43 00:05:39,038 --> 00:05:42,842 何とぞ! 何とぞ ご再考を! 44 00:05:43,409 --> 00:05:45,545 上さまのご決断を… 45 00:05:47,780 --> 00:05:49,782 覆すわけにはまいらん 46 00:05:53,419 --> 00:05:54,620 お待ちください! 47 00:05:55,188 --> 00:05:58,524 毛利を倒すため 織田は尼子の名を さんざん利用してきました 48 00:05:58,591 --> 00:05:59,425 (蜂須賀(はちすか))官兵衛! 49 00:05:59,492 --> 00:06:01,694 苦しい時に救わずして いかがなさいます!? 50 00:06:01,761 --> 00:06:02,595 (蜂須賀)官兵衛! 51 00:06:02,662 --> 00:06:05,231 利用するだけ利用して 捨てるおつもりか! 52 00:06:05,298 --> 00:06:07,033 (蜂須賀)もう言うな 官兵衛! 53 00:06:09,969 --> 00:06:14,874 そのようなこと 藤吉郎(とうきちろう)が一番分かっておる! 54 00:06:17,677 --> 00:06:20,713 (小一郎(こいちろう))わしらとて… わしらとて 無念じゃ! 55 00:06:20,780 --> 00:06:24,717 しかし 上さまの下知には逆らえぬ! 56 00:06:31,457 --> 00:06:33,126 亀井新十郎(かめい しんじゅうろう) 57 00:06:33,192 --> 00:06:34,227 (亀井)はっ 58 00:06:42,101 --> 00:06:44,103 (秀吉)おぬしに頼みがある 59 00:06:45,171 --> 00:06:48,574 我らは ここを引き揚げる 60 00:06:49,275 --> 00:06:50,977 城に忍び込み— 61 00:06:51,711 --> 00:06:54,914 勝久(かつひさ)と鹿介に伝えてくれ 62 00:06:56,616 --> 00:07:00,720 今まで… ようやったと 63 00:07:03,790 --> 00:07:07,827 (秀吉)しかし もはや 万策は尽きた 64 00:07:11,230 --> 00:07:13,533 毛利に降伏せよと 65 00:07:18,905 --> 00:07:23,543 つらい役目だが やってくれるな? 66 00:07:24,310 --> 00:07:27,113 (亀井)はっ! お任せください 67 00:07:53,339 --> 00:07:55,475 -(官兵衛)シ~ -(亀井)官兵衛どの… 68 00:07:57,743 --> 00:07:59,478 秀吉さまは このことを? 69 00:08:04,884 --> 00:08:05,918 (善助(ぜんすけ))間もなくです 70 00:08:15,127 --> 00:08:16,796 (太兵衛(たへえ))押せ! 71 00:08:16,863 --> 00:08:21,601 (喊声(かんせい)) 72 00:08:26,272 --> 00:08:27,773 (九郎右衛門(くろうえもん))放て! 73 00:09:01,307 --> 00:09:03,009 鹿介どの… 74 00:09:11,817 --> 00:09:13,286 (鹿介)援軍は? 75 00:09:15,454 --> 00:09:17,023 官兵衛どの… 76 00:09:19,392 --> 00:09:20,927 援軍は!? 77 00:09:24,196 --> 00:09:26,065 援軍は参りませぬ 78 00:09:26,966 --> 00:09:28,501 申し訳ございませぬ! 79 00:09:29,835 --> 00:09:33,205 (勝久)そうか… 来ぬか 80 00:09:33,272 --> 00:09:35,441 (亀井)“ここまで よく戦った” 81 00:09:35,508 --> 00:09:39,612 “かくなる上は 無駄な戦は避け 降伏せよ”との— 82 00:09:39,679 --> 00:09:41,881 筑前守(ちくぜんのかみ)さまの仰せにございます 83 00:09:46,018 --> 00:09:47,053 逃げましょう! 84 00:09:48,287 --> 00:09:50,323 城外の手はずは整えております 85 00:09:50,990 --> 00:09:52,124 何とぞ! 86 00:09:52,725 --> 00:09:54,794 もうよい 官兵衛どの 87 00:09:56,028 --> 00:09:57,196 もはや これまでじゃ 88 00:09:57,663 --> 00:10:01,167 諦めるのは まだ早(はよ)うございます! 89 00:10:01,233 --> 00:10:03,869 (鹿介)動けぬ兵たちを置いて— 90 00:10:05,638 --> 00:10:08,407 わしらだけ逃げるわけにはまいらん 91 00:10:08,741 --> 00:10:12,578 さようではございましょうが… 何とぞ… 92 00:10:12,645 --> 00:10:14,280 (鹿介)官兵衛どの… 93 00:10:15,014 --> 00:10:19,719 ここまで よくやってくださった 94 00:10:25,758 --> 00:10:27,526 御礼(おんれい)申し上げる 95 00:10:30,629 --> 00:10:34,200 官兵衛 わしからも礼を言う 96 00:10:36,302 --> 00:10:37,703 このとおりじゃ 97 00:10:43,042 --> 00:10:47,179 貴公とは 短い縁であったが… 98 00:10:50,750 --> 00:10:55,154 実に 楽しかった 99 00:11:00,226 --> 00:11:02,395 また 来世で会えたら— 100 00:11:05,698 --> 00:11:07,066 その時は… 101 00:11:09,702 --> 00:11:12,371 思う存分 飲み明かそうぞ 102 00:11:14,306 --> 00:11:15,374 はい… 103 00:11:15,941 --> 00:11:21,647 (官兵衛の泣き声) 104 00:11:21,714 --> 00:11:22,948 (鹿介)ハハハ… 105 00:11:26,886 --> 00:11:28,354 官兵衛どの! 106 00:11:31,991 --> 00:11:33,526 申し訳ない… 107 00:11:35,961 --> 00:11:37,430 鹿介どの… 108 00:11:41,634 --> 00:11:42,868 (隆景(たかかげ))兄上! 109 00:11:43,269 --> 00:11:46,505 (隆景)秀吉が高倉山(たかくらやま)から 兵を退(ひ)き始めましたぞ 110 00:11:46,572 --> 00:11:48,007 (元春(もとはる))何じゃと? 111 00:11:48,074 --> 00:11:50,609 (隆景)上月を 見捨てるつもりでしょう 112 00:11:50,676 --> 00:11:52,645 -(重臣)勝ったぞ! -(重臣)我らの勝ちじゃ 113 00:11:52,711 --> 00:11:54,246 {\an8}そうか 114 00:11:54,313 --> 00:11:57,283 {\an8}5万の大軍相手には 手も足も出ぬか! 115 00:11:57,349 --> 00:11:59,552 捨てたのは城だけではありませぬ 116 00:11:59,618 --> 00:12:02,354 信長は 播磨での信用も 捨てたのです 117 00:12:02,421 --> 00:12:06,258 我らにとっては 城を落とす以上に 計り知れない利となりましょう 118 00:12:06,725 --> 00:12:07,793 うむ! 119 00:12:33,285 --> 00:12:35,254 (荒木(あらき))所詮は使い捨てか… 120 00:12:54,907 --> 00:12:59,078 (勝久)鹿介 お前のおかげで— 121 00:12:59,145 --> 00:13:03,249 尼子再興という 大きな夢を見ることができた 122 00:13:03,716 --> 00:13:05,484 感謝しておるぞ 123 00:13:06,819 --> 00:13:08,988 もったいなき お言葉 124 00:13:12,858 --> 00:13:14,393 それがし 125 00:13:16,028 --> 00:13:19,832 少々遅れて あとを追いまする 126 00:13:23,636 --> 00:13:25,571 吉川(きっかわ)元春 127 00:13:27,773 --> 00:13:30,809 小早川(こばやかわ)隆景に近づき 128 00:13:33,812 --> 00:13:35,714 刺し違えまする 129 00:13:36,949 --> 00:13:40,052 積年の鬱憤を晴らしてのち 130 00:13:42,054 --> 00:13:47,459 三途(さんず)の川で追いつきましょう 131 00:13:48,494 --> 00:13:49,562 (勝久)無理じゃ 132 00:13:51,096 --> 00:13:56,135 吉川 小早川 両川(りょうせん)とも 知謀に優れた名将 133 00:13:57,469 --> 00:13:59,505 そのような機は訪れぬ 134 00:14:01,006 --> 00:14:06,512 それよりも おぬしは命を全うするのだ 135 00:14:09,048 --> 00:14:10,449 殿… 136 00:14:10,516 --> 00:14:13,886 (勝久)生きよ! 鹿介… 137 00:14:15,821 --> 00:14:20,059 これは わしの 最後の下知じゃ 138 00:14:29,068 --> 00:14:33,539 {\an8}(語り)7月5日 上月城は開城した 139 00:14:35,074 --> 00:14:38,978 鹿介以下 尼子の家臣たちは許され— 140 00:14:39,478 --> 00:14:42,815 毛利家に 召し抱えられることになった 141 00:14:47,086 --> 00:14:52,625 しかし それは またしても 毛利の罠(わな)であった 142 00:14:53,125 --> 00:14:55,427 (走る足音) 143 00:14:55,494 --> 00:14:57,329 (兵士)や~! 144 00:15:04,703 --> 00:15:06,705 また だましおったな おのれら! 145 00:15:06,772 --> 00:15:08,874 (武将)殿のお命を 狙う気であろうが! 146 00:15:15,814 --> 00:15:17,650 あ~! あっ! 147 00:15:22,354 --> 00:15:23,856 うお~! 148 00:15:31,864 --> 00:15:35,768 (武将)仰せに従い 山中(やまなか)鹿介を討ち果たしました 149 00:15:35,834 --> 00:15:39,972 大儀であった 下がって休め 150 00:15:40,039 --> 00:15:41,073 (武将)はっ 151 00:16:05,631 --> 00:16:10,202 (隆景)鹿介 長かったのう 152 00:16:11,837 --> 00:16:15,474 尼子再興 これにて しまいじゃ 153 00:16:20,012 --> 00:16:22,247 (文四郎(ぶんしろう))上月が落城してから— 154 00:16:22,314 --> 00:16:25,117 やはり 織田は 頼りにならぬのではと— 155 00:16:25,184 --> 00:16:27,386 播磨一帯が揺らいでおります 156 00:16:29,054 --> 00:16:34,059 このままでは また 毛利に 寝返る者が出てくるやも… 157 00:16:35,961 --> 00:16:38,130 -(職隆(もとたか))文四郎 -(文四郎)はっ 158 00:16:39,898 --> 00:16:43,068 御着(ごちゃく)の様子を探ってくれぬか? 159 00:16:43,769 --> 00:16:46,772 人や武具 兵糧の出入りなど 160 00:16:46,839 --> 00:16:47,873 はっ 161 00:16:52,277 --> 00:16:53,379 (休夢(きゅうむ))兄者 162 00:16:54,680 --> 00:16:59,585 御着の殿は 織田を 裏切るつもりでござりまするか? 163 00:17:00,586 --> 00:17:02,221 念のためだ 164 00:17:02,755 --> 00:17:07,860 殿は 迷い多き お方だからな 165 00:17:11,130 --> 00:17:12,765 (政職(まさもと))織田は— 166 00:17:14,733 --> 00:17:17,569 上月を見捨てたか… 167 00:17:19,138 --> 00:17:22,574 …で これから どうなる? 168 00:17:23,108 --> 00:17:25,944 (江田(えだ))いずれ この御着にも— 169 00:17:26,712 --> 00:17:31,884 毛利の大軍勢が押し寄せましょう 170 00:17:32,451 --> 00:17:34,286 5万の大軍か… 171 00:17:35,287 --> 00:17:39,892 (小河(おごう))織田についたのは 早まったかもしれませぬ 172 00:17:41,293 --> 00:17:44,596 今からでも 左京進(さきょうのしん)を通じて— 173 00:17:45,330 --> 00:17:49,568 毛利に よしみを通じたほうが… 174 00:17:51,870 --> 00:17:54,373 ここは… 175 00:17:56,408 --> 00:18:00,913 思案のしどころじゃのう… 176 00:18:03,916 --> 00:18:07,519 いかん いかん! てい! 177 00:18:08,287 --> 00:18:11,623 (お紺(こん))それで 殿は何と? 178 00:18:12,090 --> 00:18:14,593 (政職)無論 どなりつけてやった 179 00:18:15,427 --> 00:18:18,430 当家は 織田に味方すると 決めたのじゃ 180 00:18:18,931 --> 00:18:21,700 今更 何を言いだすのだとのう 181 00:18:22,301 --> 00:18:24,937 (お紺)立派な お言葉 182 00:18:26,271 --> 00:18:29,575 (斎(いつき))母上 お薬です 183 00:18:30,309 --> 00:18:31,844 (お紺)ありがとう 184 00:18:41,987 --> 00:18:45,190 よう効く薬じゃ 185 00:18:49,328 --> 00:18:52,598 のう じき治る 186 00:18:53,198 --> 00:18:54,867 のう 斎 187 00:18:54,933 --> 00:18:55,968 (斎)はい 188 00:18:56,034 --> 00:19:00,572 きっと治してみせます このような病… 189 00:19:00,639 --> 00:19:04,343 そうじゃ その意気じゃ 190 00:19:15,587 --> 00:19:17,890 (官兵衛)お顔色も よくなられたようで… 191 00:19:18,423 --> 00:19:19,892 安堵(あんど)いたしました 192 00:19:20,726 --> 00:19:22,628 (半兵衛(はんべえ))ご心配をおかけした 193 00:19:25,597 --> 00:19:27,666 ここは 気が安らぐ 194 00:19:29,635 --> 00:19:33,906 いずれ 仏門に入り 穏やかに過ごしたい 195 00:19:35,474 --> 00:19:37,743 そんな気にさせられます 196 00:19:39,645 --> 00:19:41,013 (官兵衛)仏門に… 197 00:19:43,682 --> 00:19:44,783 (半兵衛)何か… 198 00:19:48,320 --> 00:19:50,656 (官兵衛) 鹿介どのが殺されたのは… 199 00:19:51,723 --> 00:19:52,958 (半兵衛)聞きました 200 00:19:53,725 --> 00:19:55,294 (官兵衛)どう思われていますか? 201 00:19:57,462 --> 00:19:59,831 (半兵衛) 上月城のことでござるか? 202 00:20:03,235 --> 00:20:05,370 (官兵衛) 助けが来ることを信じ— 203 00:20:05,904 --> 00:20:08,774 命懸けで籠城を続けた 大事な味方を— 204 00:20:09,341 --> 00:20:11,543 あのように無残に見捨てるとは… 205 00:20:14,479 --> 00:20:17,549 上さまのなされようは あまりにも非情 206 00:20:19,084 --> 00:20:23,855 仲間を捨ててまで得る勝利に 何の値打ちがあるというのか… 207 00:20:26,291 --> 00:20:27,659 これが— 208 00:20:29,695 --> 00:20:32,331 織田の新しい世なのでしょうか? 209 00:20:33,131 --> 00:20:34,866 おぬしの目は くらんでおる 210 00:20:37,436 --> 00:20:40,205 おぬしは 鹿介どのを救えなかったことで— 211 00:20:41,073 --> 00:20:43,075 己を恥じているのであろう 212 00:20:45,711 --> 00:20:48,580 上月における上さまのご決断は 正しかった 213 00:20:49,915 --> 00:20:52,451 秀吉さまとて ほかに策などないことが— 214 00:20:52,517 --> 00:20:53,885 分かっておったから 従ったのでござる 215 00:20:53,952 --> 00:20:55,220 (官兵衛)さようなことは 分かっておりまする 216 00:20:55,287 --> 00:20:58,724 (半兵衛) ただ 最良の策を考え 実行する 217 00:21:00,959 --> 00:21:03,762 そのため 嫌われ 憎まれ— 218 00:21:04,663 --> 00:21:07,032 命を落とすことがあっても— 219 00:21:07,099 --> 00:21:09,201 それこそが軍師というもの 220 00:21:11,003 --> 00:21:14,306 情に溺れ 泣き言を言っているだけでは— 221 00:21:15,040 --> 00:21:17,175 鹿介どのも浮かばれまい 222 00:21:21,813 --> 00:21:26,351 今 大事なのは 毛利の大軍を食い止めること 223 00:21:27,552 --> 00:21:30,922 織田への裏切りを これ以上 広がらぬようにするためにも— 224 00:21:31,289 --> 00:21:33,325 今やれることをする 225 00:21:34,960 --> 00:21:39,231 それが 軍師としての おぬしの使命でござる 226 00:21:41,433 --> 00:21:43,402 道理は分かっておりまする 227 00:21:44,536 --> 00:21:48,907 軍師として 非情さが必要だということも… 228 00:21:50,108 --> 00:21:51,643 されど 私は… 229 00:22:01,186 --> 00:22:05,223 私なりのやり方で やるべきことは やります 230 00:22:07,392 --> 00:22:12,564 鹿介どのや勝久さまの死を 無駄にしないためにも 231 00:22:29,414 --> 00:22:34,152 この密書で 毛利の背後をかき乱す 232 00:22:34,820 --> 00:22:39,024 こたびの調略には 我らの命運が懸かっておる 233 00:22:41,193 --> 00:22:42,994 敵地に踏み込むのだ 234 00:22:43,695 --> 00:22:47,933 皆 くれぐれも気をつけよ 235 00:22:49,234 --> 00:22:52,003 -(太兵衛)お任せくだされ -(九郎右衛門)心得ております 236 00:22:58,810 --> 00:23:01,346 {\an8}…でござりますな? 237 00:23:01,980 --> 00:23:05,384 (善助)太兵衛… いつの間に孫子(そんし)など! 238 00:23:05,450 --> 00:23:07,652 (九郎右衛門) どこで隠れて読んだ? 厠(かわや)か? 239 00:23:08,587 --> 00:23:11,890 (一同の笑い声) 240 00:23:40,051 --> 00:23:41,086 頼むぞ! 241 00:23:43,255 --> 00:23:44,656 はっ 242 00:23:48,927 --> 00:23:53,398 (語り)毛利についた城のひとつ 神吉城(かんきじょう)を攻めていた織田軍に— 243 00:23:53,999 --> 00:23:56,268 秀吉と村重(むらしげ)が合流 244 00:23:56,802 --> 00:23:59,471 激闘の末 これを落とした 245 00:24:01,173 --> 00:24:03,842 (信忠(のぶただ))皆の者 大儀であった 246 00:24:03,909 --> 00:24:08,446 このまま一気に志方(しかた)も落とし 織田の力を播磨中に見せつけるのだ 247 00:24:08,513 --> 00:24:09,548 (一同)はっ 248 00:24:10,081 --> 00:24:13,018 (信忠)一益(かずます) 傷の具合は どうだ? 249 00:24:13,084 --> 00:24:16,955 (一益)はっ 大事ありませぬ かすり傷にございます 250 00:24:17,022 --> 00:24:20,358 (仙千代(せんちよ)) 西の丸を落とした荒木村重どの 251 00:24:20,959 --> 00:24:21,993 (荒木)何じゃ? 252 00:24:22,461 --> 00:24:23,595 (仙千代)貴殿は— 253 00:24:23,662 --> 00:24:29,067 神吉城主 神吉頼定(よりさだ)の叔父 神吉藤太夫(とうだゆう)を助けましたな? 254 00:24:29,634 --> 00:24:33,071 助けただと? 何を申す! 降伏を受け入れたまで 255 00:24:33,138 --> 00:24:37,676 降伏を一切認めぬというのが 上さまの命でございます 256 00:24:39,478 --> 00:24:43,215 あの時 もし 藤太夫を殺してしまったら— 257 00:24:43,281 --> 00:24:47,285 残った兵たちが死に物狂いになって 我が軍に刃向かってきたであろう 258 00:24:47,619 --> 00:24:49,988 無駄に兵を失うことを 避けただけじゃ 259 00:24:50,055 --> 00:24:53,191 (長秀(ながひで))まあ そう 目くじらを立てるな 仙千代 260 00:24:53,258 --> 00:24:55,894 神吉藤太夫の首を はねればよいではないか 261 00:24:55,961 --> 00:24:57,229 (信盛(のぶもり))そうじゃ 262 00:24:57,562 --> 00:25:00,966 村重 今すぐ ここへ連れてまいれ 263 00:25:03,835 --> 00:25:05,303 (信忠)いかがした? 村重 264 00:25:06,505 --> 00:25:08,907 はっ それが… 265 00:25:10,208 --> 00:25:12,244 藤太夫は逃げました 266 00:25:13,445 --> 00:25:14,946 (一益)逃げただと!? 267 00:25:15,247 --> 00:25:17,582 (荒木)志方城に 逃げ込んだようで… 268 00:25:17,649 --> 00:25:18,817 (長秀)なんと… 269 00:25:19,317 --> 00:25:24,456 なに すぐに志方も落とすゆえ 心配ご無用じゃ! 270 00:25:24,522 --> 00:25:25,557 ハハハハハハ 271 00:25:25,624 --> 00:25:28,493 (光秀(みつひで))さよう 筑前どのの言うとおり 272 00:25:29,361 --> 00:25:30,896 すぐに志方を攻めましょう 273 00:25:30,962 --> 00:25:35,467 (仙千代)これは 上さまに お知らせしなければなりませぬ 274 00:25:35,534 --> 00:25:39,070 追って ご沙汰が出ましょう 275 00:25:47,379 --> 00:25:48,980 (光秀)心配無用 276 00:25:50,348 --> 00:25:53,318 これまで村重どのが 上げた功名を思えば— 277 00:25:53,952 --> 00:25:56,521 こたびの一件など 大したことではない 278 00:25:57,822 --> 00:26:00,125 上さまも すぐに お許しくださるであろう 279 00:26:02,127 --> 00:26:04,896 (荒木)上さまは そのように甘いお方ではない 280 00:26:05,463 --> 00:26:08,800 尼子とて 何ら ためらうことなく 見捨てたのだ 281 00:26:11,703 --> 00:26:14,472 あれは しかたがなかったのだ 282 00:26:20,078 --> 00:26:23,281 わしが上さまにお仕えしたのは 僅か6年… 283 00:26:24,182 --> 00:26:26,885 我らのような外様は どれほど尽くそうと— 284 00:26:27,319 --> 00:26:30,088 尼子のように 見捨てられるのではないか? 285 00:26:31,690 --> 00:26:34,593 それがしも 仕えて僅か10年の外様 286 00:26:34,659 --> 00:26:37,596 されど 今は 宿老(しゅくろう)のひとりとされておる 287 00:26:39,164 --> 00:26:42,033 働いておれば 上さまは認めてくださるお方だ 288 00:26:43,501 --> 00:26:45,770 目立った働きがなければ どうなる? 289 00:26:45,837 --> 00:26:48,239 その働きを これからすれば よいではないか 290 00:26:48,740 --> 00:26:50,475 わしも力になる 291 00:26:51,643 --> 00:26:53,378 ハハハハハ 292 00:27:07,559 --> 00:27:08,860 謀反じゃと? 293 00:27:08,927 --> 00:27:11,830 どうやら 織田の調略の手が 伸びているようで… 294 00:27:11,896 --> 00:27:15,467 調略? 誰だ 動いているのは? 295 00:27:15,533 --> 00:27:18,069 恐らく 黒田(くろだ)官兵衛 296 00:27:18,136 --> 00:27:19,637 (舌打ち) 297 00:27:22,307 --> 00:27:24,609 (元春)今 西で 謀反など起こったら— 298 00:27:25,377 --> 00:27:27,512 我らは挟み撃ちになるな 299 00:27:27,579 --> 00:27:30,882 それだけなら まだしも 最も気になるのが宇喜多(うきた)です 300 00:27:31,249 --> 00:27:33,318 相変わらず 敵か味方か はっきりしませぬ 301 00:27:33,385 --> 00:27:35,754 これでは動けぬではないか! 302 00:27:35,820 --> 00:27:39,924 三木(みき)や志方では 首を長(なご)うして 我らを待っておるというのに 303 00:27:40,525 --> 00:27:41,726 (近習(きんじゅう))申し上げます 304 00:27:42,761 --> 00:27:45,230 宇喜多直家(なおいえ)さまが お見えでございます 305 00:27:49,200 --> 00:27:53,338 好都合じゃ いっそ ひと思いに斬ってしまうか 306 00:28:01,413 --> 00:28:06,418 (宇喜多)病が癒えましたゆえ ご挨拶に伺いました 307 00:28:06,718 --> 00:28:09,254 (隆景)もう 加減は よろしいのかな? 308 00:28:09,320 --> 00:28:10,822 (宇喜多)おかげさまにて… 309 00:28:10,889 --> 00:28:13,825 (せきこみ) 310 00:28:17,195 --> 00:28:21,900 それにしても 瞬く間に上月を取り戻すとは— 311 00:28:21,966 --> 00:28:25,537 いや… ハハハ あっぱれでござった! 312 00:28:25,603 --> 00:28:28,006 ぬけぬけと… 313 00:28:28,773 --> 00:28:32,544 (隆景)直家どの 率直なところ ひとつ お聞きしたい 314 00:28:33,545 --> 00:28:34,779 (宇喜多)何でござる? 315 00:28:34,846 --> 00:28:38,683 宇喜多は 本当に 毛利と共に 戦うつもりが おありか? 316 00:28:39,617 --> 00:28:41,686 当たり前でござる 317 00:28:42,287 --> 00:28:46,624 そのつもりがあるゆえ こうして参上つかまつった 318 00:28:46,691 --> 00:28:49,494 どうかのう… 319 00:28:49,961 --> 00:28:53,765 おぬしは 上月を 取り戻したかっただけで— 320 00:28:54,132 --> 00:28:57,502 織田と本気で戦うつもりなど ないのではないか? 321 00:28:57,936 --> 00:29:01,506 ハハハハハハ まさか… 322 00:29:02,107 --> 00:29:04,576 何ゆえ そのようなことを… 323 00:29:04,909 --> 00:29:08,613 我らが東へ進んだあとで 宇喜多は退路を断つつもりだと— 324 00:29:08,680 --> 00:29:10,448 注進してきた者もおる 325 00:29:14,586 --> 00:29:16,654 何を仰せか 326 00:29:18,289 --> 00:29:23,528 それほど信用できぬと いうのであれば 今すぐ ここで— 327 00:29:24,696 --> 00:29:26,564 それがしをお斬りくだされ 328 00:29:30,034 --> 00:29:32,270 ただし 言うておくが 329 00:29:33,638 --> 00:29:38,143 わしを斬れば 宇喜多は これより 毛利の敵となる! 330 00:29:39,844 --> 00:29:44,449 わしが戻らぬ時は すぐに 毛利との戦支度を始めるよう— 331 00:29:44,516 --> 00:29:47,185 家中に言いつけてまいった 332 00:29:48,987 --> 00:29:50,989 覚悟は おありか? 333 00:29:54,025 --> 00:29:55,627 あるなら 今すぐ— 334 00:29:56,895 --> 00:29:59,264 わしを殺すがよい 335 00:30:05,370 --> 00:30:06,738 相分かった! 336 00:30:08,540 --> 00:30:11,676 直家どの つい 無礼を申した 337 00:30:12,610 --> 00:30:13,778 忘れてくだされ 338 00:30:17,649 --> 00:30:20,385 ハッハハハハハ 339 00:30:22,754 --> 00:30:24,956 疑いは晴れましたかな? 340 00:30:26,558 --> 00:30:30,428 わしは いつまでも 毛利の味方でござる 341 00:30:30,929 --> 00:30:35,700 これからも 何なりと お申しつけくだされ 342 00:30:36,434 --> 00:30:40,271 ハハハハハハ… 343 00:30:42,040 --> 00:30:44,542 ハハハハハハ 344 00:30:45,610 --> 00:30:47,412 (元春)これで はっきりしたな 345 00:30:47,478 --> 00:30:50,381 あやつを信用することなど 金輪際できぬわ 346 00:30:50,448 --> 00:30:53,885 (隆景)はい いつ裏切っても おかしくないでしょう 347 00:30:55,119 --> 00:30:59,824 今 宇喜多に裏切られたら 播磨攻めどころではないな 348 00:31:00,358 --> 00:31:02,260 このまま 我らの留守を狙(ねろ)うて— 349 00:31:02,327 --> 00:31:05,296 毛利の領内に 攻め入ってこぬとも限らん 350 00:31:05,363 --> 00:31:07,232 致し方ありませぬ 兄上 351 00:31:07,999 --> 00:31:10,602 ここは 一旦 兵を退き 立て直しましょう 352 00:31:11,202 --> 00:31:16,241 不穏な動きを鎮め 守りを固め 敵と味方をしかと見極めるのです 353 00:31:19,077 --> 00:31:20,612 引き揚げじゃ! 354 00:31:20,678 --> 00:31:23,848 (家臣たち)はっ 引き揚げじゃ 355 00:31:24,983 --> 00:31:30,154 (語り)毛利軍は撤退し 味方についていた城は取り残された 356 00:31:31,289 --> 00:31:33,291 (左京進)間違いないのか? 357 00:31:34,525 --> 00:31:38,630 (使者)はい 毛利は兵を退きました 358 00:31:38,696 --> 00:31:40,365 (重臣)毛利め! 359 00:31:40,431 --> 00:31:42,267 (重臣)殿 いかがしますか!? 360 00:31:42,333 --> 00:31:43,434 (重臣たち)殿! 361 00:31:43,935 --> 00:31:45,270 うろたえるな! 362 00:31:49,040 --> 00:31:51,142 織田は上月を見捨て— 363 00:31:52,844 --> 00:31:55,046 毛利は我らを見捨てた! 364 00:31:57,849 --> 00:32:01,886 乱世の盟約とは はかないものよ 365 00:32:03,454 --> 00:32:04,656 だが… 366 00:32:07,392 --> 00:32:09,360 我らは播磨武士! 367 00:32:11,562 --> 00:32:13,564 意地を貫け 368 00:32:14,932 --> 00:32:16,267 よいか! 369 00:32:16,334 --> 00:32:17,969 (重臣たち)はっ! 370 00:32:46,998 --> 00:32:48,333 官兵衛 371 00:32:51,769 --> 00:32:53,771 お前の勝ちだ 372 00:32:57,809 --> 00:32:59,177 うっ! 373 00:33:04,615 --> 00:33:07,218 (光(てる))さあ 召し上がれ 374 00:33:07,285 --> 00:33:09,120 (又兵衛(またべえ)・鈴(すず)・花(はな))いただきます! 375 00:33:09,187 --> 00:33:13,524 (語り)左京進の子は 官兵衛に引き取られた 376 00:33:14,425 --> 00:33:18,029 (光)今日から ここが あなたたちの家ですよ 377 00:33:18,096 --> 00:33:20,331 (光)遠慮せず おあがりなさい 378 00:33:22,200 --> 00:33:23,468 さあ 379 00:33:24,369 --> 00:33:27,972 (又兵衛)お前たちは 今日から この又兵衛の弟じゃ 380 00:33:28,239 --> 00:33:30,108 食い終わったら 剣術の稽古をつけてやるぞ 381 00:33:30,942 --> 00:33:34,078 (鈴)又兵衛さま あまり いじめないでください 382 00:33:34,145 --> 00:33:36,080 わたくしの いとこなのですから 383 00:33:36,147 --> 00:33:39,317 いじめるとは何だ! 剣を教えてやるだけだ 384 00:33:39,384 --> 00:33:43,955 (鈴)あっ 又兵衛さまが 私のお芋を取りました! 385 00:33:44,389 --> 00:33:46,791 こら 又兵衛! 386 00:33:46,858 --> 00:33:49,027 (笑い声) 387 00:33:49,827 --> 00:33:51,696 おぬしらも食わぬなら わしが… 388 00:33:51,763 --> 00:33:52,830 (花)早くいただきましょう 389 00:33:52,897 --> 00:33:56,067 -(子供たち)いただきます -(お福(ふく))はい どうぞ フフフ 390 00:33:58,669 --> 00:33:59,904 いかが? 391 00:34:06,310 --> 00:34:07,645 (おゆう)お福さま… 392 00:34:30,234 --> 00:34:33,938 櫛橋(くしはし)の子が また増えてしまいました 393 00:34:35,039 --> 00:34:36,741 (官兵衛)皆 身内じゃ 394 00:34:37,875 --> 00:34:40,077 皆 黒田の子になればよい 395 00:34:42,747 --> 00:34:44,449 ありがとうございます 396 00:34:47,318 --> 00:34:48,386 (官兵衛)光… 397 00:34:50,388 --> 00:34:51,823 すまなかった 398 00:34:52,990 --> 00:34:54,292 義兄上(あにうえ)を… 399 00:34:56,694 --> 00:35:00,331 兄が自分で選んだ道です 400 00:35:08,873 --> 00:35:10,741 あの子たちを頼むぞ 401 00:35:18,983 --> 00:35:20,151 はい 402 00:35:26,491 --> 00:35:28,793 (秀吉)調略が うまくいったようだな 403 00:35:29,894 --> 00:35:32,063 よくやった 官兵衛 404 00:35:32,463 --> 00:35:33,965 (官兵衛)ありがとうございます 405 00:35:34,465 --> 00:35:38,236 しかし 毛利が兵を退いたのは— 406 00:35:38,503 --> 00:35:41,506 宇喜多の動きを恐れたことが 大きいと存じます 407 00:35:41,939 --> 00:35:42,974 (秀吉)うむ… 408 00:35:48,646 --> 00:35:49,680 官兵衛… 409 00:35:52,817 --> 00:35:54,218 光どのは— 410 00:35:55,920 --> 00:35:58,022 このわしを恨んでおるだろうな 411 00:35:59,824 --> 00:36:04,762 志方の兄上を 助けることができなかった 412 00:36:05,296 --> 00:36:07,331 いえ 決して… 413 00:36:08,699 --> 00:36:10,902 光も覚悟をしておりました 414 00:36:15,973 --> 00:36:19,810 官兵衛 おぬしは どうじゃ? 415 00:36:23,414 --> 00:36:25,383 上月を見捨てたこと— 416 00:36:27,552 --> 00:36:29,120 恨んでおるであろう? 417 00:36:39,297 --> 00:36:40,831 全ては— 418 00:36:42,066 --> 00:36:43,834 天下布武のため… 419 00:36:45,603 --> 00:36:47,471 乱世を終わらせ— 420 00:36:48,472 --> 00:36:53,110 戦のない 太平の世をつくるため 421 00:36:57,582 --> 00:36:58,749 官兵衛 422 00:37:00,585 --> 00:37:05,356 これから もっともっと 血が流れるであろう 423 00:37:06,891 --> 00:37:08,793 理不尽なことも起きよう 424 00:37:10,995 --> 00:37:12,863 裏切る者も出てくる 425 00:37:17,301 --> 00:37:21,706 それでも このわしに ついてこられるか? 426 00:37:26,143 --> 00:37:31,315 新しき世をつくるため どこまでも— 427 00:37:33,050 --> 00:37:35,486 秀吉さまに ついてまいりまする 428 00:37:37,755 --> 00:37:39,190 この覚悟に— 429 00:37:43,127 --> 00:37:44,929 変わりはございませぬ 430 00:37:46,797 --> 00:37:49,867 …頼むぞ 官兵衛! 431 00:37:51,268 --> 00:37:52,303 はっ 432 00:37:55,606 --> 00:37:58,643 (語り)織田の援軍は 播磨から引き揚げ— 433 00:37:59,410 --> 00:38:03,047 万見(まんみ)仙千代は 神吉城での村重の失態を— 434 00:38:03,114 --> 00:38:05,282 信長に報告した 435 00:38:06,984 --> 00:38:08,653 (家臣たち)おかえりなさいませ 436 00:38:14,692 --> 00:38:16,794 さすがに疲れた… 437 00:38:34,645 --> 00:38:38,249 (だし)無事のお戻り おめでとうございます 438 00:38:39,183 --> 00:38:41,919 だし おなかの子の具合は どうじゃ? 439 00:38:42,920 --> 00:38:47,291 元気いっぱいにございまする きっと おのこにございましょう 440 00:38:48,793 --> 00:38:50,227 それは よかった… 441 00:38:56,500 --> 00:38:59,804 (近習)申し上げます 安土(あづち)から お使者が参られました 442 00:38:59,870 --> 00:39:03,040 すぐに安土へ来るようにとの 上さまの お下知にございます 443 00:39:21,459 --> 00:39:22,893 (お紺)官兵衛 444 00:39:24,595 --> 00:39:27,364 小寺(こでら)家を頼みます 445 00:39:28,132 --> 00:39:30,167 殿と斎を… 446 00:39:33,404 --> 00:39:35,740 最後の頼みです 447 00:39:36,373 --> 00:39:38,476 何を弱気な… 448 00:39:39,376 --> 00:39:41,545 しっかりなされませ 449 00:39:42,480 --> 00:39:43,748 (お紺)光… 450 00:39:46,584 --> 00:39:48,919 松寿(しょうじゅ)のこと… 451 00:39:50,688 --> 00:39:52,656 許しておくれ 452 00:39:56,427 --> 00:39:57,928 お方さま… 453 00:40:00,765 --> 00:40:02,366 この御着は— 454 00:40:03,901 --> 00:40:08,139 お方さまが おられればこそ 鎮まっていたのです 455 00:40:10,040 --> 00:40:12,143 これからも この官兵衛を— 456 00:40:12,910 --> 00:40:17,548 そして 皆をお助けくだされ 457 00:40:27,691 --> 00:40:29,927 (お紺)こんな時期に— 458 00:40:31,162 --> 00:40:32,730 蛍… 459 00:40:35,766 --> 00:40:37,802 もう一度 460 00:40:39,236 --> 00:40:42,473 蛍狩りがしたかった… 461 00:40:52,216 --> 00:40:53,350 (政職)お紺 462 00:40:57,788 --> 00:40:58,956 何じゃ? 463 00:41:02,426 --> 00:41:04,628 迷われたら… 464 00:41:07,498 --> 00:41:12,603 くれぐれも 官兵衛を信じ— 465 00:41:15,105 --> 00:41:17,541 お頼りなされ 466 00:41:18,142 --> 00:41:21,679 うん 分かっておる 467 00:41:23,047 --> 00:41:25,282 決して— 468 00:41:26,684 --> 00:41:29,687 お忘れなきよう… 469 00:41:29,753 --> 00:41:30,855 うん… 470 00:41:40,097 --> 00:41:41,131 お紺! 471 00:41:41,765 --> 00:41:42,800 (斎)母上! 472 00:41:43,400 --> 00:41:44,935 (政職)お紺! 473 00:41:47,605 --> 00:41:49,039 (政職)お紺… 474 00:41:52,109 --> 00:41:53,244 (休夢)兄者 475 00:41:55,012 --> 00:41:57,081 お紺さまが身まかられましたぞ 476 00:41:58,582 --> 00:42:00,317 -(職隆)いつだ? -(休夢)今朝ほど 477 00:42:04,054 --> 00:42:05,523 そうか… 478 00:42:10,127 --> 00:42:14,865 今後は 御着の動きに 気をつけねばならぬな 479 00:42:15,666 --> 00:42:18,469 官兵衛にも 早馬にて伝えております 480 00:42:18,536 --> 00:42:19,870 先に城へ 481 00:42:24,441 --> 00:42:26,343 (雷鳴) 482 00:42:26,410 --> 00:42:29,914 (語り)毛利が撤退し 危機は去ったかに見えた 483 00:42:30,447 --> 00:42:33,918 しかし 播磨を揺るがす最大の危機は— 484 00:42:33,984 --> 00:42:36,320 {\an8}これから 訪れるのであった 485 00:42:38,989 --> 00:42:41,458 信長を信じることはできぬ! 486 00:42:41,525 --> 00:42:42,526 馬鹿(ばか)な! 487 00:42:42,593 --> 00:42:43,928 (又兵衛)え~い! 488 00:42:43,994 --> 00:42:45,829 (松寿丸(しょうじゅまる)) 私は寂しくなどありませぬ 489 00:42:45,896 --> 00:42:46,597 (おね)松寿… 490 00:42:46,664 --> 00:42:48,032 {\an8}(信長)村重は 謀反を起こすような— 491 00:42:48,098 --> 00:42:49,567 {\an8}愚かな男ではない 492 00:42:49,633 --> 00:42:50,568 {\an8}(秀吉)村重どのを— 493 00:42:50,634 --> 00:42:51,902 {\an8}敵に渡しては なりませぬ! 494 00:42:51,969 --> 00:42:53,437 {\an8}(清秀(きよひで))もはや 手遅れでございます 495 00:42:53,504 --> 00:42:55,005 {\an8}上さまに お会いしたほうがよい 496 00:42:55,072 --> 00:42:56,540 {\an8}(清秀) 必ず殺されます 497 00:42:56,607 --> 00:42:57,541 {\an8}(荒木) もし わしが— 498 00:42:57,608 --> 00:42:59,643 {\an8}天下人になったら どうする? 499 00:42:59,710 --> 00:43:00,444 {\an8}(右近(うこん))殿! 500 00:43:00,511 --> 00:43:03,948 {\an8}ハハハハハハ…