1 00:00:33,305 --> 00:00:35,674 (如水) それがしに 朝鮮行きをお命じ下さい。 2 00:00:35,674 --> 00:00:38,944 (秀吉)何じゃと? それがし➡ 3 00:00:38,944 --> 00:00:42,715 今もなお 殿下の軍師にございまする。 4 00:00:42,715 --> 00:00:45,417 (熊之助) 父上 お願いがございます。 5 00:00:45,417 --> 00:00:47,419 私も16。 6 00:00:47,419 --> 00:00:49,655 戦に行きとうございます。➡ 7 00:00:49,655 --> 00:00:51,624 お願い致します。 ならぬ! 8 00:00:51,624 --> 00:00:53,859 何故? 9 00:00:53,859 --> 00:00:56,395 お前まで行けば➡ 10 00:00:56,395 --> 00:01:00,266 黒田の男子が皆 朝鮮に渡る事になる。 11 00:01:00,266 --> 00:01:04,566 万が一に備え お前は ここに残るのだ。 12 00:01:06,405 --> 00:01:10,909 慶長2年 夏 如水は 秀吉の命により➡ 13 00:01:10,909 --> 00:01:13,946 再び 朝鮮に出陣していた。 14 00:01:13,946 --> 00:01:18,651 (九郎右衛門)太閤殿下は 何をお考えになっているのか…。 15 00:01:18,651 --> 00:01:21,620 (長政) 総大将が小早川秀秋様とは➡ 16 00:01:21,620 --> 00:01:24,423 あまりにも若すぎる。 17 00:01:24,423 --> 00:01:29,094 (又兵衛)小早川様は 中納言とは申せ いまだ 16歳。 18 00:01:29,094 --> 00:01:33,365 (善助)熊之助様が 総大将を 務められているようなもの…。 19 00:01:33,365 --> 00:01:40,365 (雷鳴) 20 00:01:44,543 --> 00:01:46,543 (糸)熊之助殿。 21 00:01:56,055 --> 00:02:00,559 おはようございます。 どちらへ向かわれるのですか? 22 00:02:00,559 --> 00:02:06,259 …戦稽古で 遠乗りに参ります。 ごめん。 23 00:02:17,543 --> 00:02:23,315 (お道)お方様 こんなものが…。 24 00:02:23,315 --> 00:02:26,215 (光)熊之助? 25 00:02:37,196 --> 00:02:40,666 熊之助は 吉太夫らを伴い➡ 26 00:02:40,666 --> 00:02:44,566 独断で朝鮮に向かおうとしていた。 27 00:02:46,572 --> 00:02:51,310 しっかりしろ 吉太夫! もう少しの辛抱だ。 28 00:02:51,310 --> 00:02:53,879 (吉太夫)はい…。 29 00:02:53,879 --> 00:02:57,716 わしらを見たら 父上や太兵衛は驚くぞ。 30 00:02:57,716 --> 00:03:00,285 お叱りを受けないでしょうか? 31 00:03:00,285 --> 00:03:04,723 心配するな。 海を渡ってしまえば こっちのものだ。 32 00:03:04,723 --> 00:03:10,062 我らの心意気 父上も必ず分かって下さる。 33 00:03:10,062 --> 00:03:13,399 いよいよ初陣ですな。 34 00:03:13,399 --> 00:03:17,636 (ぶつかる音) (一同)わっ!➡ 35 00:03:17,636 --> 00:03:20,539 わ~っ! 36 00:03:20,539 --> 00:03:31,550 ♬~(テーマ音楽) 37 00:03:31,550 --> 00:05:55,050 ♬~ 38 00:06:03,869 --> 00:06:05,871 申し訳ありませぬ。 39 00:06:05,871 --> 00:06:09,041 (光)何がじゃ? 40 00:06:09,041 --> 00:06:11,944 私 見たのでございます。 41 00:06:11,944 --> 00:06:14,580 熊之助殿と吉太夫が出ていくのを。 42 00:06:14,580 --> 00:06:17,883 誠ですか? 43 00:06:17,883 --> 00:06:21,386 (お福)お方様…。 44 00:06:21,386 --> 00:06:25,186 何か分かりましたか? 45 00:06:27,059 --> 00:06:29,728 (お福)それが…。 46 00:06:29,728 --> 00:06:32,564 いかがした? 47 00:06:32,564 --> 00:06:36,435 熊之助様と吉太夫殿が 朝鮮へ向かう船に➡ 48 00:06:36,435 --> 00:06:38,904 お乗りになったのを 見た者がおります。➡ 49 00:06:38,904 --> 00:06:41,707 しかし…➡ 50 00:06:41,707 --> 00:06:43,642 その船が…➡ 51 00:06:43,642 --> 00:06:46,942 玄界灘で転覆したらしいと…。 52 00:06:51,016 --> 00:06:55,854 それは… 誠か? 53 00:06:55,854 --> 00:07:00,025 (お福)積み荷が…➡ 54 00:07:00,025 --> 00:07:04,325 浜に流れ着いていたそうで ございます。 55 00:07:09,368 --> 00:07:12,704 (糸)申し訳ありませぬ…。➡ 56 00:07:12,704 --> 00:07:18,243 私が… あの時 止めていれば…。 57 00:07:18,243 --> 00:07:24,716 糸 そなたのせいではない。 58 00:07:24,716 --> 00:07:27,716 心配はいらぬ。 59 00:07:29,588 --> 00:07:33,458 誰かと見間違えたのじゃ。 60 00:07:33,458 --> 00:07:39,231 2人とも どこかで生きておるに相違ない。 61 00:07:39,231 --> 00:07:42,931 うむ きっと そうじゃ。 62 00:07:46,972 --> 00:07:51,843 2人とも 生きておる。 63 00:07:51,843 --> 00:08:02,020 ♬~ 64 00:08:02,020 --> 00:08:05,891 熊之助と吉太夫の遭難の報せは➡ 65 00:08:05,891 --> 00:08:09,391 朝鮮にも届けられた。 66 00:08:17,569 --> 00:08:20,872 (太兵衛)この日本号➡ 67 00:08:20,872 --> 00:08:26,672 日に日に 我が手に なじんでくるわい! 68 00:08:31,983 --> 00:08:34,483 大殿。 69 00:08:44,329 --> 00:08:46,729 いかがなされました? 70 00:08:56,341 --> 00:08:58,441 心して読め。 71 00:09:20,866 --> 00:09:23,902 これは…➡ 72 00:09:23,902 --> 00:09:26,902 誠でございますか? 73 00:09:41,520 --> 00:09:43,455 申し訳ございませぬ! 74 00:09:43,455 --> 00:09:46,955 せがれが ついていながら このような事に…。 75 00:09:54,099 --> 00:10:00,338 よせ 太兵衛…。 76 00:10:00,338 --> 00:10:03,608 わびるのは わしの方じゃ。 77 00:10:03,608 --> 00:10:13,018 家臣を巻き添えにするとは…。 78 00:10:13,018 --> 00:10:15,818 頭を上げてくれ。 79 00:10:17,856 --> 00:10:20,892 申し訳ございませぬ! 80 00:10:20,892 --> 00:10:24,262 (泣き声) 81 00:10:24,262 --> 00:10:28,362 太兵衛… すまぬ…。 82 00:10:32,971 --> 00:10:45,571 (太兵衛の泣き声) 83 00:10:52,057 --> 00:10:55,393 (熊之助) 「こたびの戦は日本国の一大事。➡ 84 00:10:55,393 --> 00:10:58,430 それがしも 黒田の勇士の端くれとして➡ 85 00:10:58,430 --> 00:11:01,499 お役に立ちたいのです。➡ 86 00:11:01,499 --> 00:11:07,272 必ずや手柄を立て 父上 兄上に認めて頂きます。➡ 87 00:11:07,272 --> 00:11:12,772 母上 お体 大切に」。 88 00:11:14,746 --> 00:11:16,746 (お福)お方様! 89 00:11:19,084 --> 00:11:21,384 お生まれになりました。 90 00:11:22,954 --> 00:11:25,954 さようか! フフッ。 91 00:11:29,794 --> 00:11:33,494 ≪入りますよ。 (お富)はい。 92 00:11:38,370 --> 00:11:40,670 糸…。 93 00:11:42,240 --> 00:11:46,840 よくやってくれましたね。 (お富)姫君にございます。 94 00:11:49,014 --> 00:11:50,949 まあ…。 95 00:11:50,949 --> 00:11:55,149 なんと見目麗しい子だこと! 96 00:11:57,389 --> 00:12:00,725 おのこを産めず➡ 97 00:12:00,725 --> 00:12:04,025 申し訳ありませぬ。 98 00:12:06,064 --> 00:12:09,401 何を言っているのです。 99 00:12:09,401 --> 00:12:15,201 こんなに かわいい子を 産んでくれたではありませぬか。 100 00:12:18,743 --> 00:12:24,616 私たちの 初孫です。 101 00:12:24,616 --> 00:12:27,916 (お富) お方様に そっくりでございます。 102 00:12:29,754 --> 00:12:32,154 熊之助殿も戻らぬのに…。 103 00:12:35,360 --> 00:12:39,160 おのこを産みとうございました。 104 00:12:45,070 --> 00:12:48,073 いつまでも気に病んでいると➡ 105 00:12:48,073 --> 00:12:51,242 産後に障りがありますよ。 106 00:12:51,242 --> 00:12:55,342 ほら ご覧なさい。 107 00:12:57,382 --> 00:13:02,220 そなたは この子が元気に育つ事だけを➡ 108 00:13:02,220 --> 00:13:04,920 考えておくれ。 109 00:13:11,896 --> 00:13:15,734 (おね)桜も もう おしまいですね。 110 00:13:15,734 --> 00:13:19,070 (秀吉)ああ…。 111 00:13:19,070 --> 00:13:22,741 (せきこみ) 112 00:13:22,741 --> 00:13:25,577 (秀吉)花冷えじゃ。➡ 113 00:13:25,577 --> 00:13:27,912 おね。 はい。 114 00:13:27,912 --> 00:13:32,412 (秀吉)何か羽織るものをくれ。 115 00:13:38,023 --> 00:13:40,925 (淀)大事ありませぬか? 116 00:13:40,925 --> 00:13:43,828 大事ない。 117 00:13:43,828 --> 00:13:46,698 すまんのう。 118 00:13:46,698 --> 00:13:49,134 (三成)殿下。 119 00:13:49,134 --> 00:13:53,705 (秀吉) お~ これは これは 徳川殿!➡ 120 00:13:53,705 --> 00:13:58,043 よう参った。➡ 121 00:13:58,043 --> 00:14:01,379 さあさあ さあさあ さあさあ こちらへ こちらへ。 122 00:14:01,379 --> 00:14:05,583 (家康)はっ。 (秀吉)さあさあ。 123 00:14:05,583 --> 00:14:09,521 よう参った よう参った! ハハハハ…。 124 00:14:09,521 --> 00:14:12,991 (秀頼)徳川殿! 125 00:14:12,991 --> 00:14:15,894 (家康)これは これは 秀頼様。 126 00:14:15,894 --> 00:14:18,830 (秀頼)息災であったか? はい。 127 00:14:18,830 --> 00:14:22,667 これを進ぜる。 きれいであろう? 128 00:14:22,667 --> 00:14:25,767 (家康) これは かたじけのうござります。 129 00:14:31,342 --> 00:14:36,014 (家康)せんだっての 醍醐の花見が 思い出されます。➡ 130 00:14:36,014 --> 00:14:38,917 あの花は 誠に見事でござりました。 131 00:14:38,917 --> 00:14:43,188 (秀吉)あ~ そうであった そうであった。 132 00:14:43,188 --> 00:14:47,358 (おね)あの日は それまでの長雨が 嘘のように晴れ渡り➡ 133 00:14:47,358 --> 00:14:50,628 それは盛大な花見でしたね。 134 00:14:50,628 --> 00:14:54,566 あの花見が➡ 135 00:14:54,566 --> 00:14:57,702 このわし 最後の➡ 136 00:14:57,702 --> 00:15:01,002 豪遊であったかもしれんのう。 137 00:15:09,047 --> 00:15:12,717 お戯れを。 138 00:15:12,717 --> 00:15:15,553 来年も 是非 殿下に➡ 139 00:15:15,553 --> 00:15:19,124 豪華絢爛たる花見を 催して頂かねば。 140 00:15:19,124 --> 00:15:21,424 (おね)そうですよ。 141 00:15:23,394 --> 00:15:26,331 徳川殿…。➡ 142 00:15:26,331 --> 00:15:31,669 このわしが死んだら➡ 143 00:15:31,669 --> 00:15:35,006 この世は どうなるであろうのう? 144 00:15:35,006 --> 00:15:37,442 (おね)縁起でもない。 145 00:15:37,442 --> 00:15:39,942 (秀吉)遠慮なく言うてくれ。 146 00:15:42,680 --> 00:15:46,351 何が起ころうとも➡ 147 00:15:46,351 --> 00:15:52,223 我ら家臣一同 秀頼君をもり立てますゆえ➡ 148 00:15:52,223 --> 00:15:55,059 豊臣家は盤石。 149 00:15:55,059 --> 00:15:58,859 太平の世が続きましょう。 150 00:16:04,702 --> 00:16:07,305 ハハハハハハ…。 151 00:16:07,305 --> 00:16:10,708 徳川殿…。 152 00:16:10,708 --> 00:16:18,408 わしは 秀頼の事が心配で心配で。 153 00:16:20,718 --> 00:16:26,391 今の言葉 忘れる事なく➡ 154 00:16:26,391 --> 00:16:30,261 何とぞ 何とぞ➡ 155 00:16:30,261 --> 00:16:35,200 秀頼の事 豊臣の事➡ 156 00:16:35,200 --> 00:16:38,700 お頼み申しまする。 157 00:16:40,672 --> 00:16:45,343 殿下 頭をお上げ下され。 158 00:16:45,343 --> 00:16:51,149 それがし できる限りの事は致す所存。 159 00:16:51,149 --> 00:16:53,585 お任せ下さい。 160 00:16:53,585 --> 00:16:58,790 かたじけない… かたじけない。 161 00:16:58,790 --> 00:17:05,790 (せきこみ) 162 00:17:08,866 --> 00:17:11,703 (秀吉)あ~。 163 00:17:11,703 --> 00:17:15,003 (おね)いかがなさいました? 164 00:17:17,575 --> 00:17:21,512 (秀吉)心配じゃ…。 (おね)何がです? 165 00:17:21,512 --> 00:17:24,415 秀頼じゃ。 166 00:17:24,415 --> 00:17:28,720 わしが死んだら どうなるか…➡ 167 00:17:28,720 --> 00:17:32,323 心配で心配で たまらぬ…。 168 00:17:32,323 --> 00:17:35,994 徳川殿に お願いしたではありませぬか。 169 00:17:35,994 --> 00:17:40,665 何を言うか! あやつは 狸じゃ。 170 00:17:40,665 --> 00:17:43,568 今は そうは言っておっても➡ 171 00:17:43,568 --> 00:17:47,205 先は どうなるか 分かったもんではない。 172 00:17:47,205 --> 00:17:50,108 (ため息) 173 00:17:50,108 --> 00:17:56,881 わしとて 信長様 亡きあと➡ 174 00:17:56,881 --> 00:18:01,352 天下を奪い取ったんじゃ。 175 00:18:01,352 --> 00:18:07,692 あの時は お前様には 得難き軍師がおりました。 176 00:18:07,692 --> 00:18:10,595 そうじゃ…。 177 00:18:10,595 --> 00:18:13,595 官兵衛がおった。 178 00:18:16,067 --> 00:18:19,804 官兵衛… 官兵衛は どこじゃ? 179 00:18:19,804 --> 00:18:23,041 しっかりなさいませ。 180 00:18:23,041 --> 00:18:25,076 お前様の命で➡ 181 00:18:25,076 --> 00:18:27,979 朝鮮に渡っておりまする。 182 00:18:27,979 --> 00:18:31,649 朝鮮? そうじゃった…。 183 00:18:31,649 --> 00:18:34,986 官兵衛を呼び戻せ…。 184 00:18:34,986 --> 00:18:37,388 官兵衛を呼び戻…。 185 00:18:37,388 --> 00:18:39,991 (せきこみ) 官兵衛を呼び戻せと➡ 186 00:18:39,991 --> 00:18:42,660 言うておるんじゃ。 (家臣)はっ! お前様…。 187 00:18:42,660 --> 00:18:46,197 (せきこみ) お前様! 188 00:18:46,197 --> 00:18:49,667 このころから 秀吉は➡ 189 00:18:49,667 --> 00:18:53,471 床に臥せがちになった。 190 00:18:53,471 --> 00:18:58,009 そうした中 如水が朝鮮から帰国した。 191 00:18:58,009 --> 00:19:03,209 ご無事のお戻り 祝着至極に存じます。 192 00:19:08,686 --> 00:19:12,086 お富。 はい。 193 00:19:24,035 --> 00:19:30,341 殿と私の初孫 お菊でございます。 194 00:19:30,341 --> 00:19:33,978 お菊か…。 195 00:19:33,978 --> 00:19:36,914 長政も 大層 喜んでおった。 196 00:19:36,914 --> 00:19:40,118 糸は どうした? 197 00:19:40,118 --> 00:19:44,818 お加減が よろしくないので 臥せっておいでです。 198 00:19:49,193 --> 00:19:52,830 そうか…。 無理はさせぬように。 199 00:19:52,830 --> 00:19:54,866 (お富)はい。 200 00:19:54,866 --> 00:19:59,637 殿 ご覧下さい。 201 00:19:59,637 --> 00:20:04,537 熊之助の幼い頃と そっくり。 202 00:20:06,344 --> 00:20:13,017 黒田の子は皆 本当に元気で わんぱくで…。 203 00:20:13,017 --> 00:20:16,354 誰に似たんでしょうねえ。 204 00:20:16,354 --> 00:20:20,224 光。 熊之助は…。 205 00:20:20,224 --> 00:20:26,364 私は 信じております。 206 00:20:26,364 --> 00:20:29,400 殿が有岡に幽閉された時➡ 207 00:20:29,400 --> 00:20:34,038 人質であった長政は 死んだと聞かされましたが➡ 208 00:20:34,038 --> 00:20:38,709 無事に 生きて戻ってまいりました。 209 00:20:38,709 --> 00:20:41,612 今度も きっと そうに違いありませぬ。 210 00:20:41,612 --> 00:20:46,384 熊之助は 生きて戻ってまいります。 211 00:20:46,384 --> 00:20:48,419 必ず…。 212 00:20:48,419 --> 00:20:50,519 光…。 213 00:20:52,924 --> 00:20:55,324 分かっているはずだ。 214 00:21:04,402 --> 00:21:08,002 光… 光! 215 00:21:15,413 --> 00:21:17,748 光…。 216 00:21:17,748 --> 00:21:20,748 死んだのだ! 217 00:21:30,328 --> 00:21:35,166 熊之助は…➡ 218 00:21:35,166 --> 00:21:38,866 もう帰ってこぬ。 219 00:21:45,376 --> 00:22:20,076 (泣き声) 220 00:23:05,990 --> 00:23:07,990 殿下。 221 00:23:11,395 --> 00:23:13,764 官兵衛か…。 222 00:23:13,764 --> 00:23:16,667 はっ。 223 00:23:16,667 --> 00:23:20,237 朝鮮より戻ってまいりました。 224 00:23:20,237 --> 00:23:24,742 朝鮮…? 225 00:23:24,742 --> 00:23:28,245 あ~ ああ…。 226 00:23:28,245 --> 00:23:33,445 そうじゃった そうじゃった…。 227 00:23:37,688 --> 00:23:43,388 備中におるのかと思った…。 228 00:23:48,866 --> 00:23:53,704 夢と現が…➡ 229 00:23:53,704 --> 00:23:57,904 混ざっておる。 230 00:24:00,578 --> 00:24:06,050 お主が…➡ 231 00:24:06,050 --> 00:24:11,722 わしを起こしに来たのう。 232 00:24:11,722 --> 00:24:17,595 高松城を攻めておる時じゃ。 233 00:24:17,595 --> 00:24:25,269 そのころの事を 夢見ておった…。 234 00:24:25,269 --> 00:24:30,269 本能寺の報せが 届いた夜でございますな。 235 00:24:33,010 --> 00:24:37,882 あの時…➡ 236 00:24:37,882 --> 00:24:42,019 お主が…➡ 237 00:24:42,019 --> 00:24:46,190 わしに言った事を➡ 238 00:24:46,190 --> 00:24:49,694 覚えておるか? 239 00:24:49,694 --> 00:24:52,930 無論にございます。 240 00:24:52,930 --> 00:25:01,772 「ご運が開けましたぞ」。 241 00:25:01,772 --> 00:25:06,210 あの時 お主が➡ 242 00:25:06,210 --> 00:25:10,715 そう言わなければ➡ 243 00:25:10,715 --> 00:25:16,053 わしの天下は…➡ 244 00:25:16,053 --> 00:25:19,953 なかったかもしれん。 245 00:25:44,115 --> 00:25:49,687 信長様は➡ 246 00:25:49,687 --> 00:25:53,787 このわしの夢であった。 247 00:25:55,559 --> 00:26:02,700 あの夜 上様が➡ 248 00:26:02,700 --> 00:26:09,240 光秀に討たれたと聞いた時➡ 249 00:26:09,240 --> 00:26:14,378 わしの目の前は➡ 250 00:26:14,378 --> 00:26:18,378 真っ暗になった…。 251 00:26:23,721 --> 00:26:27,121 ところが…。 252 00:26:31,829 --> 00:26:36,667 お主は違った。 253 00:26:36,667 --> 00:26:41,967 先の先まで見抜いておった。 254 00:26:46,010 --> 00:26:49,010 わしは…。 255 00:26:52,683 --> 00:26:56,683 天下が欲しかった。 256 00:27:00,024 --> 00:27:07,624 わしは… 多くの者を殺した。 257 00:27:11,035 --> 00:27:16,907 利休…➡ 258 00:27:16,907 --> 00:27:21,712 秀次…。 259 00:27:21,712 --> 00:27:29,053 このところ…➡ 260 00:27:29,053 --> 00:27:36,327 毎晩のように…➡ 261 00:27:36,327 --> 00:27:40,197 皆が➡ 262 00:27:40,197 --> 00:27:45,497 このわしの夢に出てくる…。 263 00:27:54,345 --> 00:27:59,016 官兵衛…。 264 00:27:59,016 --> 00:28:02,316 官兵衛よ…。 265 00:28:10,361 --> 00:28:17,234 このわしは…➡ 266 00:28:17,234 --> 00:28:22,907 間違っていたと思うか? 267 00:28:22,907 --> 00:28:29,680 殿下は…➡ 268 00:28:29,680 --> 00:28:34,680 信長公に こだわり過ぎたのです。 269 00:28:44,995 --> 00:28:54,338 天下人の威厳を保つため…➡ 270 00:28:54,338 --> 00:29:00,010 豊臣家の天下を➡ 271 00:29:00,010 --> 00:29:09,019 揺るぎないものにするためには➡ 272 00:29:09,019 --> 00:29:13,691 致し方なかった…。 273 00:29:13,691 --> 00:29:19,991 (せきこみ) 274 00:29:27,705 --> 00:29:31,041 官兵衛…。 275 00:29:31,041 --> 00:29:35,879 秀頼を…➡ 276 00:29:35,879 --> 00:29:40,684 豊臣を… 頼む。 277 00:29:40,684 --> 00:29:45,322 わしが死んだら…➡ 278 00:29:45,322 --> 00:29:48,225 秀頼を…。 279 00:29:48,225 --> 00:29:52,025 このとおりじゃ…。 280 00:30:06,343 --> 00:30:09,443 「断る」と申すか? 281 00:30:16,053 --> 00:30:21,353 「秀頼では いかぬ」と申すか? 282 00:30:25,362 --> 00:30:29,062 殿下…。 283 00:30:32,036 --> 00:30:37,908 天下とは…➡ 284 00:30:37,908 --> 00:30:42,546 その器たるべき者が➡ 285 00:30:42,546 --> 00:30:46,717 治めるべきと存じまする。 286 00:30:46,717 --> 00:30:51,221 秀頼では… 秀頼では いかぬと? 287 00:30:51,221 --> 00:30:55,092 そうは申しておりませぬ。 されど➡ 288 00:30:55,092 --> 00:31:00,397 秀頼君は いまだ6歳。 289 00:31:00,397 --> 00:31:03,734 官兵衛…。 290 00:31:03,734 --> 00:31:10,074 お主 天下を狙っておるな? 291 00:31:10,074 --> 00:31:15,345 わしが死んだら➡ 292 00:31:15,345 --> 00:31:20,645 豊臣を滅ぼすつもりであろう? 293 00:31:25,022 --> 00:31:30,427 何故じゃ? 294 00:31:30,427 --> 00:31:34,965 お主ほどの男が➡ 295 00:31:34,965 --> 00:31:38,965 天下を狙わぬ? 296 00:31:43,674 --> 00:31:49,379 それがしは…➡ 297 00:31:49,379 --> 00:31:56,053 それがしは ただ…➡ 298 00:31:56,053 --> 00:32:02,926 殿下の下で➡ 299 00:32:02,926 --> 00:32:07,726 世の乱れを 収めたかっただけでございます。 300 00:32:14,505 --> 00:32:17,605 官兵衛…。 301 00:32:27,985 --> 00:32:33,985 官兵衛は変わらんのう…。 302 00:32:36,727 --> 00:32:41,532 いつまでたっても➡ 303 00:32:41,532 --> 00:32:44,735 お人よしじゃ…。 304 00:32:44,735 --> 00:32:47,835 ハハハハハ…。 305 00:32:59,716 --> 00:33:03,387 疲れた…。 306 00:33:03,387 --> 00:33:07,087 休む…。 307 00:33:22,072 --> 00:33:25,772 すまなかった…。 308 00:33:35,352 --> 00:33:44,361 お主の思うような…➡ 309 00:33:44,361 --> 00:33:51,361 天下人には なれなかった…。 310 00:33:58,709 --> 00:34:03,009 すまなかった…。 311 00:34:25,736 --> 00:34:29,036 殿下…。 312 00:34:33,010 --> 00:34:41,210 長らく 軍師として お使い頂き…。 313 00:34:44,621 --> 00:34:48,558 ありがとうございました。 314 00:34:48,558 --> 00:35:19,589 ♬~ 315 00:35:19,589 --> 00:35:24,061 官兵衛…➡ 316 00:35:24,061 --> 00:35:28,398 さらばじゃ…。 317 00:35:28,398 --> 00:35:42,346 ♬~ 318 00:35:42,346 --> 00:36:02,346 (泣き声) 319 00:36:07,371 --> 00:36:09,771 おね…。 320 00:36:13,176 --> 00:36:16,079 (おね)お前様には➡ 321 00:36:16,079 --> 00:36:22,719 たくさん よい夢を 見させて頂きました。 322 00:36:22,719 --> 00:36:26,223 土間に むしろを敷いて➡ 323 00:36:26,223 --> 00:36:31,061 祝言を挙げたのが 昨日の事のよう…。 324 00:36:31,061 --> 00:36:35,899 あの藤吉郎殿が 天下人になろうとは…。 325 00:36:35,899 --> 00:36:39,399 フフフフフ。 326 00:36:42,005 --> 00:36:47,878 あれから 37年ですよ。 327 00:36:47,878 --> 00:36:53,878 お互い 年を取りましたね。 328 00:36:59,022 --> 00:37:05,362 お前様 長い間➡ 329 00:37:05,362 --> 00:37:10,162 ご苦労でございました。 330 00:37:13,703 --> 00:37:18,575 後の事は心配せず➡ 331 00:37:18,575 --> 00:37:22,775 ゆるりと休んで下され。 332 00:37:25,715 --> 00:37:32,322 お前様と共に生きてこられて➡ 333 00:37:32,322 --> 00:37:37,122 おねは幸せでございました。 334 00:38:18,535 --> 00:38:22,706 慶長3年8月18日。 335 00:38:22,706 --> 00:38:27,544 百姓の子に生まれ 位人臣を極めた天下人➡ 336 00:38:27,544 --> 00:38:31,314 豊臣秀吉が息を引き取った。 337 00:38:31,314 --> 00:38:36,014 享年62であった。 338 00:39:00,343 --> 00:39:02,279 (直政)殿! 339 00:39:02,279 --> 00:39:04,279 (忠勝)死んだか!? 340 00:39:08,084 --> 00:39:10,086 (康政)殿! 341 00:39:10,086 --> 00:39:29,372 ♬~ 342 00:39:29,372 --> 00:39:34,978 太閤は英雄であった。 343 00:39:34,978 --> 00:39:37,647 惜しむらくは➡ 344 00:39:37,647 --> 00:39:41,518 己が死んだ後の事を➡ 345 00:39:41,518 --> 00:39:47,324 もっと考えておくべきであった。 346 00:39:47,324 --> 00:40:03,873 ♬~ 347 00:40:03,873 --> 00:40:07,177 勝負に出るぞ。 348 00:40:07,177 --> 00:40:09,177 (一同)はっ! 349 00:40:14,884 --> 00:40:16,820 (淀)朝鮮に? 350 00:40:16,820 --> 00:40:18,888 (三成)殿下が お亡くなりになられた以上➡ 351 00:40:18,888 --> 00:40:21,024 戦は終わりでございます。➡ 352 00:40:21,024 --> 00:40:24,361 速やかに兵を帰国させるためには 殿下の死を➡ 353 00:40:24,361 --> 00:40:26,696 伏せたままにしておかねば なりませぬ。➡ 354 00:40:26,696 --> 00:40:30,600 その差配のため それがしが参る事となりました。 355 00:40:30,600 --> 00:40:34,304 お主がおらぬ間に 何かあったら どうするのか!➡ 356 00:40:34,304 --> 00:40:39,209 天下を虎視眈々と 狙っておる者がいるというのに! 357 00:40:39,209 --> 00:40:44,648 これを好機と見て 動き始めるに相違ない。 358 00:40:44,648 --> 00:40:49,386 (三成)ご心配には及びませぬ。➡ 359 00:40:49,386 --> 00:40:52,889 何のために 五大老 五奉行を設けたか。➡ 360 00:40:52,889 --> 00:40:56,393 政は この十人衆の合議で 決めるよう➡ 361 00:40:56,393 --> 00:40:59,029 誓紙を取り交わしております。➡ 362 00:40:59,029 --> 00:41:04,601 いくら 徳川とはいえ うかつには動けませぬ。➡ 363 00:41:04,601 --> 00:41:11,374 それがしが留守中も しかと 見張らせまする。 364 00:41:11,374 --> 00:41:13,343 (淀)怖いのじゃ。 365 00:41:13,343 --> 00:41:16,279 怖い? 366 00:41:16,279 --> 00:41:19,049 徳川家康…。➡ 367 00:41:19,049 --> 00:41:25,288 あの男は えたいが知れぬ。➡ 368 00:41:25,288 --> 00:41:30,660 天下は秀頼のもの。 369 00:41:30,660 --> 00:41:34,230 徳川などに…➡ 370 00:41:34,230 --> 00:41:36,733 奪われてなるものか! 371 00:41:36,733 --> 00:41:39,369 それがしの命に代えても➡ 372 00:41:39,369 --> 00:41:44,269 秀頼君 豊臣家をお守り致す。 373 00:41:46,710 --> 00:41:52,849 三成… そなただけが頼りなのじゃ。 374 00:41:52,849 --> 00:41:55,385 はっ。 375 00:41:55,385 --> 00:42:11,885 ♬~ 376 00:42:26,349 --> 00:42:32,522 (善助)大殿。 朝鮮の諸将に 帰国の命が下りました。 377 00:42:32,522 --> 00:42:37,222 そうか…。 378 00:42:43,233 --> 00:42:45,668 善助…。 379 00:42:45,668 --> 00:42:48,768 (善助)はっ。 380 00:42:50,573 --> 00:42:53,573 忙しくなるぞ。 381 00:42:56,946 --> 00:43:00,446 天下は 再び乱れる。 382 00:43:06,322 --> 00:43:09,259 徳川のねらいは 天下を揺るがす大乱じゃ。 383 00:43:09,259 --> 00:43:11,261 (家康)黙ってはおれぬ。 384 00:43:11,261 --> 00:43:13,396 (三成)追い落とすのは 今しかない。 385 00:43:13,396 --> 00:43:15,732 徳川に 肩入れしておられるはず。 386 00:43:15,732 --> 00:43:18,067 黒田は 使い捨ての道具にされるぞ。 387 00:43:18,067 --> 00:43:21,037 (清正)三成を討つのじゃ! (一同)オ~! 388 00:43:21,037 --> 00:43:23,039 いかがでしょう? いっその事 離縁して…。 389 00:43:23,039 --> 00:43:26,176 いい加減にしろ! (おね)最もふさわしき方が➡ 390 00:43:26,176 --> 00:43:29,012 天下人となればよい。 391 00:43:29,012 --> 00:43:31,312 あなたは天下人にはなれませぬぞ。 392 00:43:33,683 --> 00:43:36,386 <京都市の南➡ 393 00:43:36,386 --> 00:43:40,857 宇治川のほとりに位置する伏見。➡ 394 00:43:40,857 --> 00:43:45,028 秀吉は この地に城を築き➡ 395 00:43:45,028 --> 00:43:48,028 晩年を過ごしました> 396 00:43:50,900 --> 00:43:54,737 <城には 秀吉らしい豪華な装飾が➡ 397 00:43:54,737 --> 00:43:58,208 施されていたといわれます。➡ 398 00:43:58,208 --> 00:44:03,546 伏見城から移築されたと伝わる 西本願寺の唐門は➡ 399 00:44:03,546 --> 00:44:08,384 その きらびやかさを 今に伝えています。➡ 400 00:44:08,384 --> 00:44:14,057 慶長3年 1598年8月。➡ 401 00:44:14,057 --> 00:44:17,393 秀吉は 伏見城において➡ 402 00:44:17,393 --> 00:44:20,693 波乱の生涯を終えました> 403 00:44:23,066 --> 00:44:26,402 <豊国神社には 秀吉が➡ 404 00:44:26,402 --> 00:44:30,073 家臣の加藤嘉明に預けたという➡ 405 00:44:30,073 --> 00:44:34,073 歯が伝わっています> 406 00:44:36,679 --> 00:44:39,582 <如水と共に歩み➡ 407 00:44:39,582 --> 00:44:44,254 天下統一を果たした秀吉。➡ 408 00:44:44,254 --> 00:44:48,858 その死によって 再び 戦乱の嵐が➡ 409 00:44:48,858 --> 00:44:52,658 吹き荒れる事になるのです> 410 00:45:38,041 --> 00:45:41,878 武州無宿 文吉? 411 00:45:41,878 --> 00:45:45,548 神田多町の金貸し宗兵ヱに 傷を負わせ➡ 412 00:45:45,548 --> 00:45:50,219 金箱から 金子10両を強奪して 逃げていた男だ。 413 00:45:50,219 --> 00:45:52,722 捕まりゃ死罪になる奴ですね。 414 00:45:52,722 --> 00:45:56,559 その文吉が 甲州 石和で召し捕られた。 415 00:45:56,559 --> 00:45:59,462 何だ もう捕まったんですか?