1 00:00:40,674 --> 00:00:46,013 (文)こら! 敏! そっちは危ないってば! 2 00:00:46,013 --> 00:00:48,713 敏! 3 00:00:58,592 --> 00:01:03,592 あ~ きれい…。 (鈴の音) 4 00:01:07,701 --> 00:01:10,037 「江戸」? 5 00:01:10,037 --> 00:01:15,037 そう。 江戸は あっちの方角。 6 00:01:17,711 --> 00:01:24,384 寅兄! 江戸は 楽しゅうございますか~? 7 00:01:24,384 --> 00:01:29,256 今から およそ160年前。 8 00:01:29,256 --> 00:01:34,194 今の山口県萩市に 一つの小さな私塾があった。 9 00:01:34,194 --> 00:01:37,931 塾の名は 松下村塾。 10 00:01:37,931 --> 00:01:40,667 この名もなき若者たちが➡ 11 00:01:40,667 --> 00:01:46,006 後に明治維新と呼ばれる大変革を 成し遂げる事になる。 12 00:01:46,006 --> 00:01:52,879 これは 吉田松陰の妹 文と その家族 仲間たちが生きた➡ 13 00:01:52,879 --> 00:01:58,352 激動の時代の物語である。 14 00:01:58,352 --> 00:02:06,226 ♬~(テーマ音楽) 15 00:02:06,226 --> 00:02:40,327 ♬~ 16 00:02:40,327 --> 00:02:47,200 ♬「愚かなる 吾れのことをも」 17 00:02:47,200 --> 00:02:56,677 ♬「友とめづ人は わがとも友と」 18 00:02:56,677 --> 00:03:05,018 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 19 00:03:05,018 --> 00:03:15,362 ♬「わがとも友と めでよ人々」 20 00:03:15,362 --> 00:03:51,998 ♬~ 21 00:03:51,998 --> 00:03:59,673 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 22 00:03:59,673 --> 00:04:08,682 ♬「わがとも友と めでよ人々」 23 00:04:08,682 --> 00:04:14,554 ♬「燃ゆ」 24 00:04:14,554 --> 00:04:27,254 ♬~ 25 00:04:31,371 --> 00:04:35,976 (内藤一馬)先日は 祖母に花を ありがとうございます。 26 00:04:35,976 --> 00:04:38,976 (寿)具合が悪いと伺ったんで。 27 00:04:40,647 --> 00:04:44,317 あっ 姉上。 28 00:04:44,317 --> 00:04:50,317 あの… お礼に これを。 29 00:04:53,660 --> 00:04:56,329 何? 30 00:04:56,329 --> 00:05:06,339 ♬~ 31 00:05:06,339 --> 00:05:10,010 [ 心の声 ] 寿姉様のあんな顔 初めて見た。 32 00:05:10,010 --> 00:05:14,881 寿に縁談? うわ~ そりゃ めでたい! 33 00:05:14,881 --> 00:05:19,352 もう。 内藤様ったら お気がお早いんだから。 34 00:05:19,352 --> 00:05:23,223 せっかくのお話やけど お断りせんとねえ。 35 00:05:23,223 --> 00:05:25,225 はい? 36 00:05:25,225 --> 00:05:28,361 (百合之助)おい! 寅次郎から手紙じゃ。 37 00:05:28,361 --> 00:05:31,698 寅兄様? 何で? 何で断るん!? 38 00:05:31,698 --> 00:05:36,998 うちが先! 敏 お願いやから…。 読まして! 39 00:05:39,306 --> 00:05:46,980 「草履13文 経書1冊 80文」。 40 00:05:46,980 --> 00:05:51,980 何じゃ… 買い物の記録じゃな。 41 00:05:55,322 --> 00:05:58,658 (百合之助)「江戸にて 小田村伊之助殿と共に➡ 42 00:05:58,658 --> 00:06:03,330 新しき事を学び 議論致し候」。 43 00:06:03,330 --> 00:06:06,630 小田村… 伊之助…。 44 00:06:08,668 --> 00:06:14,007 (寅次郎)「小田村殿は 文武両道は 言うに及ばず。➡ 45 00:06:14,007 --> 00:06:20,881 気力 詩力 酒力は 我が及ぶところにあらず」。 46 00:06:20,881 --> 00:06:24,651 えろう読書家で 寅もかなわんと。 47 00:06:24,651 --> 00:06:29,351 そうなん。 小田村伊之助…。 48 00:06:33,293 --> 00:06:36,196 (百合之助)ん? これは…。 49 00:06:36,196 --> 00:06:40,166 「風呂銭 4月分 100文」! 50 00:06:40,166 --> 00:06:42,302 (一同)お風呂 入っとる! 51 00:06:42,302 --> 00:06:44,971 寅兄のお風呂なんか どうでもええ! 52 00:06:44,971 --> 00:06:46,907 納得できません。 53 00:06:46,907 --> 00:06:50,644 何で 縁談を お断りせんとならんのですか? 54 00:06:50,644 --> 00:06:53,546 家の格というもんがあるんですよ。 55 00:06:53,546 --> 00:07:01,288 内藤家は 200石の大組。 杉家は 26石ばかり。 釣り合わん。 56 00:07:01,288 --> 00:07:03,988 (畳をたたく音) 57 00:07:06,192 --> 00:07:09,663 (百合之助) ちゅう事で 今回のお話は…。 58 00:07:09,663 --> 00:07:14,000 (新山)いえいえ 吉田寅次郎殿の妹御とあらば➡ 59 00:07:14,000 --> 00:07:15,936 家格の違いなど。 60 00:07:15,936 --> 00:07:18,872 (滝)寅次郎の? さようでございます。➡ 61 00:07:18,872 --> 00:07:24,644 江戸での寅次郎殿の暮らしぶり 評判でございます。➡ 62 00:07:24,644 --> 00:07:28,348 故郷の金銭を 江戸の浜にまくべきではないと➡ 63 00:07:28,348 --> 00:07:31,952 倹約に努め みずからを律する そのありさまは➡ 64 00:07:31,952 --> 00:07:35,288 仙人と あだ名を付けられるほどやと。 65 00:07:35,288 --> 00:07:39,626 仙人? 寅次郎がですか? フフッ! 66 00:07:39,626 --> 00:07:41,962 (新山)何とぞ お願いつかまつる! 67 00:07:41,962 --> 00:07:49,302 ですが うちの娘に 大組の妻が務まるとは…。 68 00:07:49,302 --> 00:07:53,302 (小声で)つ と ま る。 69 00:07:55,175 --> 00:07:59,312 あっ うちので… よろしければ。 70 00:07:59,312 --> 00:08:06,012 まことでございますか! いや~ 内藤家も さぞ喜びましょう。 71 00:08:11,324 --> 00:08:14,661 熱っ! もう嫌! 72 00:08:14,661 --> 00:08:18,999 (亀)ふだんから 文さんみたいに お手伝いしとればねえ。 73 00:08:18,999 --> 00:08:21,668 だしは とれました。 次は? 74 00:08:21,668 --> 00:08:25,538 (滝)寿に お嫁さんが務まるんかしらねえ。 75 00:08:25,538 --> 00:08:29,342 大組の奥方って 何をするもんなんですか? 76 00:08:29,342 --> 00:08:34,614 奥方というても 一番大事な事は 一緒ですよ。 77 00:08:34,614 --> 00:08:40,954 旦那様を大切に思うて いっつも そばにいて➡ 78 00:08:40,954 --> 00:08:45,625 心から尽くしてさしあげれば ええんです。 79 00:08:45,625 --> 00:08:48,528 はい。 80 00:08:48,528 --> 00:08:52,966 (志乃)あの… 杉様でいらっしゃいますか? 81 00:08:52,966 --> 00:08:55,301 はい。 82 00:08:55,301 --> 00:09:00,173 息子の伊之助が 江戸でお世話になっております。 83 00:09:00,173 --> 00:09:02,976 あの… 小田村伊之助様の? 84 00:09:02,976 --> 00:09:07,647 こちらこそ 寅次郎がお世話に。 85 00:09:07,647 --> 00:09:10,316 (志乃)このたびは お嬢様ご婚礼との事➡ 86 00:09:10,316 --> 00:09:13,653 おめでとう存じ上げます。 87 00:09:13,653 --> 00:09:16,990 先を越されてしまいましたわ。 88 00:09:16,990 --> 00:09:21,861 伊之助と来たら 跡取りの事も考えず 学問ばかり。 89 00:09:21,861 --> 00:09:24,664 先の事が心配で心配で…。 90 00:09:24,664 --> 00:09:28,664 (滝)親の心配事は尽きませんわね。 91 00:09:37,610 --> 00:09:56,296 ♬~ 92 00:09:56,296 --> 00:10:02,596 さっ 敏 ごはん。 ごはん! 93 00:10:07,640 --> 00:10:11,978 小田村伊之助…。 94 00:10:11,978 --> 00:10:24,991 ♬~ 95 00:10:24,991 --> 00:10:29,863 (来原良蔵)伊之助! 96 00:10:29,863 --> 00:10:36,002 国元のお母上から手紙じゃ。 (伊之助)すまん。 97 00:10:36,002 --> 00:10:40,673 (志乃) 「近頃 体調がすぐれません。➡ 98 00:10:40,673 --> 00:10:44,344 一度 萩に帰ってきて下さい」。 99 00:10:44,344 --> 00:10:47,680 (ため息) (寅次郎)伊之助。 100 00:10:47,680 --> 00:10:52,018 おお! ようやく佐久間象山先生に 入門を許されたぞ。 101 00:10:52,018 --> 00:10:53,953 おお~! 102 00:10:53,953 --> 00:10:55,889 お前の着物のおかげじゃ。 103 00:10:55,889 --> 00:11:00,360 ひどい身なりで行くけぇ 門前払いを食ろうたんじゃ。 104 00:11:00,360 --> 00:11:03,696 学ぶんに 身なりが関係あるとはの…。 105 00:11:03,696 --> 00:11:07,567 何をするにしても それなりの やり方ちゅうもんがあるんじゃ。 106 00:11:07,567 --> 00:11:11,037 着物は やる。 持っておけ。 107 00:11:11,037 --> 00:11:12,972 じゃが それは…。 母が暇さえあれば➡ 108 00:11:12,972 --> 00:11:15,708 縫ってよこすんじゃ。 109 00:11:15,708 --> 00:11:18,378 象山先生は どうじゃった? 110 00:11:18,378 --> 00:11:21,047 あのようなお方にお会いしたのは 初めてじゃ。➡ 111 00:11:21,047 --> 00:11:25,385 すこぶる豪傑で 学問見識は 群を抜いておられた。 112 00:11:25,385 --> 00:11:28,054 ようやく まことの師に 巡り会えたかもしれん。 113 00:11:28,054 --> 00:11:29,989 それは よかった。 114 00:11:29,989 --> 00:11:31,925 ≪佐久間象山先生ですか。 115 00:11:31,925 --> 00:11:34,661 ああ… 椋梨様。 116 00:11:34,661 --> 00:11:39,332 吉田氏も 象山先生から 入門を許されたとは➡ 117 00:11:39,332 --> 00:11:41,668 さすがな事で。 ああ いえ…。 118 00:11:41,668 --> 00:11:45,004 これからは 西洋の知識も 身につけねばならぬからな。 119 00:11:45,004 --> 00:11:50,704 古い学問に縛られていては 長州は 世間から孤立するばかりです。 120 00:11:54,347 --> 00:12:00,019 これから 「韓非子」の 読書会に参るが 同行せぬか? 121 00:12:00,019 --> 00:12:04,691 いえ。 私は 小田村殿と…。 吉田殿。 122 00:12:04,691 --> 00:12:08,027 我らも 読書会に参りませぬか? 123 00:12:08,027 --> 00:12:10,697 はて そなたは? 124 00:12:10,697 --> 00:12:18,697 はっ。 小田村伊之助と…。 ああ 松島瑞蟠の息子か。 125 00:12:23,042 --> 00:12:26,913 吉田氏には 長州の兵学師範として➡ 126 00:12:26,913 --> 00:12:31,913 ますます精進するよう 頼みますぞ。 127 00:12:38,324 --> 00:12:46,624 (荒い息遣い) 128 00:12:49,936 --> 00:12:51,936 (荒い息遣い) 129 00:12:56,342 --> 00:12:58,278 うっ! 130 00:12:58,278 --> 00:13:04,684 (荒い息遣い) 131 00:13:04,684 --> 00:13:07,587 ≪(寅次郎)伊之助! 起きちょるか? 132 00:13:07,587 --> 00:13:10,023 ああ。 133 00:13:10,023 --> 00:13:11,958 (寅次郎)次は 宮部 江[外:C2A9245DFB55C4ADD0226191B52EC546]と共に➡ 134 00:13:11,958 --> 00:13:16,362 東北沿岸を巡って ロシア船の様子を確かめる。 135 00:13:16,362 --> 00:13:19,032 そねな長旅が許されるんか? 136 00:13:19,032 --> 00:13:22,902 旅のお許しは すでに出た。 通行手形も じきに届くはずじゃ。 137 00:13:22,902 --> 00:13:24,904 まことか! うん! 138 00:13:24,904 --> 00:13:28,708 その前祝いで大福餅か? 139 00:13:28,708 --> 00:13:32,979 いや… その… じゃが 一度だけじゃ。 140 00:13:32,979 --> 00:13:35,315 甘いもんには 目がのうて。 141 00:13:35,315 --> 00:13:38,217 仙人様の弱点は 菓子でござったか。 142 00:13:38,217 --> 00:13:41,654 ええから 食うてみい。 143 00:13:41,654 --> 00:13:45,525 ほぉべたがほろけるぞ。 144 00:13:45,525 --> 00:13:50,663 うん。 ん! うまいだろ? 145 00:13:50,663 --> 00:13:56,336 久しぶりに家の味を思い出した。 萩の節句餅を。 146 00:13:56,336 --> 00:13:58,671 節句餅? 147 00:13:58,671 --> 00:14:05,011 ひなの節句の時に食べる あの よもぎの。 知らんのか? 148 00:14:05,011 --> 00:14:09,882 いや… 俺は知らん。 149 00:14:09,882 --> 00:14:15,182 そうか… 家の味か。 150 00:14:17,023 --> 00:14:22,695 伊之助は 小田村家の養子であったな。 151 00:14:22,695 --> 00:14:25,598 12の時じゃ。 152 00:14:25,598 --> 00:14:30,570 養子にもろうてもらうために ただ ひたすら学問した。 153 00:14:30,570 --> 00:14:36,242 それが 今の伊之助を作った訳か。 154 00:14:36,242 --> 00:14:41,542 じゃから 遊びも うまいもんも 何も知らん。 155 00:14:56,329 --> 00:14:59,232 本気で思うか? 156 00:14:59,232 --> 00:15:03,002 この国を守れると。 157 00:15:03,002 --> 00:15:06,002 この国を変えられると。 158 00:15:10,343 --> 00:15:15,214 「至誠にして動かざるは いまだ これ あらざるなり」。 159 00:15:15,214 --> 00:15:17,683 孟子の言葉じゃな。 160 00:15:17,683 --> 00:15:21,554 まことを尽くせば 動かされんもんなんぞ ない。➡ 161 00:15:21,554 --> 00:15:24,254 違うか? 162 00:15:27,360 --> 00:15:30,029 (鈴の音) 163 00:15:30,029 --> 00:15:32,729 寅兄? 164 00:15:35,301 --> 00:15:37,970 (寅次郎)「寿は 賢く候えば➡ 165 00:15:37,970 --> 00:15:44,270 学問好きの伊之助とは 必ず 似合いの夫婦に相成り候」。 166 00:15:53,986 --> 00:15:58,324 [ 心の声 ] 小田村伊之助…。 167 00:15:58,324 --> 00:16:00,993 ≪(滝)文! 168 00:16:00,993 --> 00:16:02,929 畑で 大根 とってきてちょうだい。 169 00:16:02,929 --> 00:16:05,929 はい! 170 00:16:18,344 --> 00:16:21,044 足元 気を付けり。 171 00:16:26,018 --> 00:16:30,690 姉上 きれい…。 172 00:16:30,690 --> 00:16:34,293 ≪(滝)どういう事で ございますか? 173 00:16:34,293 --> 00:16:37,196 取りやめとは 一体…? 174 00:16:37,196 --> 00:16:40,166 娘も すっかり 身支度を整えて…。 175 00:16:40,166 --> 00:16:42,168 (新山)訳は お分かりでは? 176 00:16:42,168 --> 00:16:44,303 さっぱり分かりません。 177 00:16:44,303 --> 00:16:47,206 (梅太郎)父上! 父上! 178 00:16:47,206 --> 00:16:50,977 どねぇした? 179 00:16:50,977 --> 00:16:54,313 寅次郎が… 寅次郎が…。 180 00:16:54,313 --> 00:16:56,649 (文之進)落ち着け。 どうした? 181 00:16:56,649 --> 00:17:01,988 寅次郎が… 脱藩しました。 182 00:17:01,988 --> 00:17:06,659 えっ!? (滝)脱藩!? 脱藩…。 183 00:17:06,659 --> 00:17:08,594 (梅太郎)「もし許されなければ➡ 184 00:17:08,594 --> 00:17:11,531 私は脱藩してでも 必ず旅へ出ます。➡ 185 00:17:11,531 --> 00:17:15,334 こたびの旅は たとえ 主君や親に背いてでも➡ 186 00:17:15,334 --> 00:17:19,005 行かねばなりません」。 187 00:17:19,005 --> 00:17:21,908 なんちゅう事を…。 (たたく音) 188 00:17:21,908 --> 00:17:25,344 そら見ろ! だから わしは言うたんじゃ。 189 00:17:25,344 --> 00:17:27,680 江戸へ行ったら こういう事になると。 190 00:17:27,680 --> 00:17:32,518 脱藩。 それは 主君を持つ武士にとって➡ 191 00:17:32,518 --> 00:17:36,518 許されざる裏切り行為であった。 192 00:17:38,291 --> 00:17:43,162 寅次郎は ロシアに対する防備が 手薄であるとの➡ 193 00:17:43,162 --> 00:17:48,935 危機感に突き動かされ 藩からの通行手形を待てず➡ 194 00:17:48,935 --> 00:17:53,635 東北への視察の旅を 強行したのだった。 195 00:17:59,579 --> 00:18:03,516 寅次郎に主君を裏切るつもりは つゆほどもございません。 196 00:18:03,516 --> 00:18:07,653 寅次郎を止められんかった私にも とががございます。 197 00:18:07,653 --> 00:18:09,989 どんな処罰も 受ける覚悟にございます。 198 00:18:09,989 --> 00:18:13,689 ですから どうか! 199 00:18:16,329 --> 00:18:20,629 (椋梨)全く 愚かな男じゃ。 200 00:18:23,669 --> 00:18:27,006 お主は 親にそっくりじゃな。 201 00:18:27,006 --> 00:18:31,677 (佐世元定)親とは? 小田村の実の父の事だ。 202 00:18:31,677 --> 00:18:36,282 医者の分際で 殿様に建白書を奉りおった。 203 00:18:36,282 --> 00:18:40,152 年貢が厳しすぎると。 204 00:18:40,152 --> 00:18:46,152 お聞き届けられぬとなって 当てつけのように自害しおった。 205 00:18:48,294 --> 00:18:54,594 吉田寅次郎は 今や 長州藩に背いた大罪人。 206 00:18:56,636 --> 00:19:01,307 そもそも 寅次郎の事で お主が腹を切っても➡ 207 00:19:01,307 --> 00:19:04,607 どうもならんわ。 208 00:19:09,181 --> 00:19:11,651 (来原)伊之助! 209 00:19:11,651 --> 00:19:13,586 寅次郎から返事は? ない。 210 00:19:13,586 --> 00:19:15,988 そもそも どこにいるのかも分からん。 211 00:19:15,988 --> 00:19:18,658 萩の周布政之助様に会いに行く。 212 00:19:18,658 --> 00:19:22,995 周布様なら ご家老にも 話が通じる。 萩へ帰るんか? 213 00:19:22,995 --> 00:19:27,295 寅次郎の行く末を こんな事で潰されてなるものか。 214 00:19:30,670 --> 00:19:33,939 脱藩したそうじゃ。 あの吉田様が。 215 00:19:33,939 --> 00:19:36,842 考えられんよね。 主君に背くなんて。 216 00:19:36,842 --> 00:19:40,813 息子が そねぇな事 やらかして よう 平気な顔で…。 217 00:19:40,813 --> 00:19:43,949 長州切っての俊才も 地に落ちたもんじゃ。 218 00:19:43,949 --> 00:19:47,620 あの吉田寅次郎も 今となりゃ罪人じゃ。 219 00:19:47,620 --> 00:19:49,555 罪人…。 220 00:19:49,555 --> 00:19:52,958 せわぁない。 221 00:19:52,958 --> 00:19:56,295 寅から手紙が届いておりました。 222 00:19:56,295 --> 00:19:59,965 寅は無事なんですね? ええ。➡ 223 00:19:59,965 --> 00:20:03,302 路銀が足りんようになったから 送ってほしいと。 224 00:20:03,302 --> 00:20:08,641 送っておやり。 じゃが… なっ。 225 00:20:08,641 --> 00:20:13,341 食事を減らせば なんとかなりますよ。 ねえ。 226 00:20:14,980 --> 00:20:16,916 せわぁない。 227 00:20:16,916 --> 00:20:20,653 何で そうなるんですか? 228 00:20:20,653 --> 00:20:25,324 何で? 何で 寅兄を 助けねばならんのですか? 229 00:20:25,324 --> 00:20:27,993 寅には寅の大義があっての 旅じゃろう。 230 00:20:27,993 --> 00:20:30,663 では 私の婚礼は? 231 00:20:30,663 --> 00:20:32,998 寅兄に言ってやってつかぁさい。 232 00:20:32,998 --> 00:20:36,298 「戻って お殿様におわびしろ」と。 233 00:20:38,871 --> 00:20:45,871 お願いです。 内藤様との婚礼の事 もう一度 お考え下さい。 234 00:20:56,689 --> 00:21:01,989 手紙? また寅兄から? 235 00:21:12,705 --> 00:21:17,376 「こたびの寅次郎殿の脱藩の件➡ 236 00:21:17,376 --> 00:21:23,716 ご家族様 どうぞ ご心配なされぬよう」。 237 00:21:23,716 --> 00:21:27,052 どうか 寛大なご処分を。 238 00:21:27,052 --> 00:21:32,658 「ご家族様が 決して 恥ずべき事ではございません。➡ 239 00:21:32,658 --> 00:21:38,998 寅次郎殿は 藩を裏切った 罪人などではございませぬ。➡ 240 00:21:38,998 --> 00:21:43,869 すべては その至誠の心ゆえ」。 241 00:21:43,869 --> 00:21:48,007 この国を… この国の人々を 守りたいという➡ 242 00:21:48,007 --> 00:21:51,677 ただ ひたすらに純粋な思いゆえ。 243 00:21:51,677 --> 00:21:58,350 世の中を変えるんは 寅次郎のような男でございます。 244 00:21:58,350 --> 00:22:02,688 お前は 江戸に行って だいぶん変わったのう。 245 00:22:02,688 --> 00:22:07,560 …ええ。 かぶれました。 246 00:22:07,560 --> 00:22:10,563 洋学でも政でもない。 247 00:22:10,563 --> 00:22:16,235 吉田寅次郎という男に 大いに かぶれました。 248 00:22:16,235 --> 00:22:21,040 ハハハハハハハ! 249 00:22:21,040 --> 00:22:24,710 処分については 掛け合ってみる。 250 00:22:24,710 --> 00:22:27,613 じゃが 寛大なお殿様でも➡ 251 00:22:27,613 --> 00:22:32,518 脱藩した者を許すかどうか 分からんのう。 252 00:22:32,518 --> 00:22:36,655 何とぞ! 253 00:22:36,655 --> 00:22:54,006 ♬~ 254 00:22:54,006 --> 00:22:55,941 出かけてきます。 255 00:22:55,941 --> 00:22:59,241 えっ… どこへ? 256 00:23:24,003 --> 00:23:26,705 このたびは 兄が…。 257 00:23:26,705 --> 00:23:31,377 杉家の皆さん 大変ですね。 258 00:23:31,377 --> 00:23:34,647 では ごめん。 259 00:23:34,647 --> 00:23:37,983 あの! 260 00:23:37,983 --> 00:23:41,683 あの…。 (内藤)まだ 何か? 261 00:23:43,322 --> 00:23:48,994 お家の方が許さないのであれば 諦めます。 262 00:23:48,994 --> 00:23:54,867 でも… でも 内藤様のお気持ちは? 263 00:23:54,867 --> 00:24:02,167 あなたは 大組の嫁に なりたかっただけなのでは? 264 00:24:04,543 --> 00:24:10,015 (内藤) そのあなたが 「気持ち」など…。➡ 265 00:24:10,015 --> 00:24:13,015 ごめん。 266 00:24:37,643 --> 00:24:43,515 あの… ごめんなさい。 あの…。 267 00:24:43,515 --> 00:24:46,986 姉上。 268 00:24:46,986 --> 00:24:50,322 待って! 269 00:24:50,322 --> 00:24:53,225 姉上! 270 00:24:53,225 --> 00:24:55,995 姉… あっ! 271 00:24:55,995 --> 00:24:57,930 (寿)ええの! でも! 272 00:24:57,930 --> 00:25:01,333 ええって言うてるでしょ! 273 00:25:01,333 --> 00:25:06,005 もう いらんの。 あねぇなもん。 274 00:25:06,005 --> 00:25:11,343 もともと 大組の奥方なら 楽できると思うただけ。 275 00:25:11,343 --> 00:25:14,013 せいせいした。 276 00:25:14,013 --> 00:25:19,013 私をいらんていう男なんて こっちから お断り! 277 00:25:21,353 --> 00:25:23,653 寿姉…。 278 00:25:25,224 --> 00:25:31,030 私はね あんたと違うて 精いっぱい やってきた。 279 00:25:31,030 --> 00:25:33,632 好かれるために 選ばれるために➡ 280 00:25:33,632 --> 00:25:37,970 いつだって 精いっぱい やってきたの。 281 00:25:37,970 --> 00:25:44,270 また探せばええんです。 家格の高い家と よい縁組みを。 282 00:25:47,312 --> 00:25:52,985 嫌いです。 あんたも 寅兄も。➡ 283 00:25:52,985 --> 00:25:57,322 寅兄を責めようとしない あの家も。 284 00:25:57,322 --> 00:25:59,258 あの家から早う出るためにも➡ 285 00:25:59,258 --> 00:26:03,958 私をもろうてくれる家を また探すだけ! 286 00:26:09,668 --> 00:26:13,368 伊之助 ただいま戻りました! 287 00:26:15,007 --> 00:26:17,910 (松島剛蔵) 久しぶりじゃな 伊之助。 288 00:26:17,910 --> 00:26:19,878 兄上 いらしてたんですか。 289 00:26:19,878 --> 00:26:21,880 ああ。 290 00:26:21,880 --> 00:26:26,180 一足 遅かったぞ。 291 00:26:36,295 --> 00:26:42,295 ここのところ お体 悪くされていたようじゃな。 292 00:26:48,307 --> 00:27:03,655 ♬~ 293 00:27:03,655 --> 00:27:09,655 大丈夫か? はい。 294 00:27:11,330 --> 00:27:16,330 これが残されていた。 295 00:27:22,341 --> 00:27:31,641 (剛蔵)最後まで 家の事 お前の事 気遣っておられたんじゃな。 296 00:27:39,625 --> 00:27:42,528 (剛蔵)うわさを聞いたぞ。 297 00:27:42,528 --> 00:27:47,828 お前が吉田寅次郎のやっかい事に 首を突っ込んでると。 298 00:27:51,637 --> 00:27:57,509 兄上は 物心付いた初めの事を 覚えていますか? 299 00:27:57,509 --> 00:28:00,646 初めの事? 300 00:28:00,646 --> 00:28:05,517 私は においです。 さびた鉄のにおい。 301 00:28:05,517 --> 00:28:09,321 それから 目。 302 00:28:09,321 --> 00:28:15,621 あれは きっと 父の最期だったのでしょう。 303 00:28:17,196 --> 00:28:23,869 (剛蔵)まっすぐな人じゃった。 フフフ。 304 00:28:23,869 --> 00:28:31,944 じゃが お役を免ぜられ 世間からも 爪はじきにされ➡ 305 00:28:31,944 --> 00:28:35,944 次第に変わってしまわれた。 306 00:28:37,616 --> 00:28:48,260 もし 父に一人でも友がいたら… 味方がいたら➡ 307 00:28:48,260 --> 00:28:52,164 何か 変わったと思いますか? 308 00:28:52,164 --> 00:28:56,301 姉上 お野菜。 (亀)ありがとう。 309 00:28:56,301 --> 00:28:59,301 そこ 置いとって。 はい。 310 00:29:01,974 --> 00:29:03,909 これ…。 311 00:29:03,909 --> 00:29:07,312 (亀)ああ 寿さんのね。 312 00:29:07,312 --> 00:29:14,653 お漬物も煮物も 私の知っとる料理 皆 教えてって…。 313 00:29:14,653 --> 00:29:20,325 (滝)ただいま帰りました。 お帰りんさい。 314 00:29:20,325 --> 00:29:23,228 お帰りんさい。 315 00:29:23,228 --> 00:29:27,199 お線香のにおい。 お葬式。 316 00:29:27,199 --> 00:29:31,670 小田村様も お母様がお亡くなりになって➡ 317 00:29:31,670 --> 00:29:35,274 とんだ事でした。 小田村様は? 318 00:29:35,274 --> 00:29:38,176 ちょうど 江戸からお帰りになって。 319 00:29:38,176 --> 00:29:40,612 どんな ご様子でした? 320 00:29:40,612 --> 00:29:43,949 涙も見せず 凜としてらして。 321 00:29:43,949 --> 00:29:47,649 でも お悲しみでしょう。 322 00:29:55,961 --> 00:30:36,335 ♬~ 323 00:30:36,335 --> 00:30:39,335 小田村様! 324 00:30:41,673 --> 00:30:45,373 おお 何じゃ お前か。 325 00:30:47,546 --> 00:30:54,246 文というたな。 江戸では お前の兄上に世話になっとる。 326 00:30:56,021 --> 00:30:59,358 何じゃ。 知っとるんか? 327 00:30:59,358 --> 00:31:02,694 手紙に…。 328 00:31:02,694 --> 00:31:06,994 悪口じゃないとええが。 329 00:31:16,241 --> 00:31:19,244 これ。 330 00:31:19,244 --> 00:31:21,544 これは? 331 00:31:28,920 --> 00:31:33,220 おお 節句餅。 332 00:31:34,993 --> 00:31:40,332 うちの寅兄も大好きで 寿姉様も大好きで➡ 333 00:31:40,332 --> 00:31:46,632 いっつも怖い文之進叔父様も 食べれば 笑顔になるから…。 334 00:31:49,007 --> 00:31:52,307 俺にくれるのか? 335 00:32:13,231 --> 00:32:19,004 うん うまい。 336 00:32:19,004 --> 00:32:22,304 家の味か。 337 00:32:27,045 --> 00:32:32,651 母上様 とんだ事でございました。 338 00:32:32,651 --> 00:32:52,003 ♬~ 339 00:32:52,003 --> 00:32:59,003 手紙では ずっと 具合が悪いと。 340 00:33:03,014 --> 00:33:07,314 また 俺を呼び返すための うそだと思うていた。 341 00:33:09,354 --> 00:33:14,654 素直に親子と呼べるような 間柄ではなかったが…。 342 00:33:19,998 --> 00:33:30,998 母は母なりに… 俺を 思うてくれていたんかもしれん。 343 00:33:34,513 --> 00:33:38,213 これで また 一人になった。 344 00:33:39,985 --> 00:33:43,685 帰りを待つ人は もう おらん。 345 00:33:49,327 --> 00:33:54,027 まあ 気楽にやるわ。 346 00:33:56,001 --> 00:34:01,001 おい。 どうした? その手は。 347 00:34:02,674 --> 00:34:05,974 どれ 手を出せ。 348 00:34:11,349 --> 00:34:16,221 あの…。 ん? 落ちんな…。 349 00:34:16,221 --> 00:34:18,921 おっ…! 350 00:34:31,369 --> 00:34:34,639 お嫁さんにしてつかぁさい! 351 00:34:34,639 --> 00:34:37,976 何? 352 00:34:37,976 --> 00:34:45,850 うちの寿姉様を お嫁さんにしてつかぁさい! 353 00:34:45,850 --> 00:34:51,150 お前の姉上を? 354 00:35:00,231 --> 00:35:03,668 書いてあるから…。 355 00:35:03,668 --> 00:35:19,017 ♬~ 356 00:35:19,017 --> 00:35:22,354 「寿は 賢く候えば➡ 357 00:35:22,354 --> 00:35:33,054 学問好きの小田村とは 必ず 似合いの夫婦に相成り候」。 358 00:35:39,838 --> 00:35:43,308 うれしかったんです。 359 00:35:43,308 --> 00:35:45,977 寅兄の手紙➡ 360 00:35:45,977 --> 00:35:51,316 友となった寅兄と小田村様が 目に浮かぶようで➡ 361 00:35:51,316 --> 00:35:54,016 うれしかったんです。 362 00:35:55,654 --> 00:35:59,524 友が欲しい人と欲しい人が 出会うたら…➡ 363 00:35:59,524 --> 00:36:03,995 何かをしたい人としたい人が 出会うたら➡ 364 00:36:03,995 --> 00:36:10,669 寂しい人と寂しい人が 出会うたら➡ 365 00:36:10,669 --> 00:36:16,541 きっと いい事があるんやって。 366 00:36:16,541 --> 00:36:23,014 寿姉様は 泣けんの。 えろう つらい事があっても。 367 00:36:23,014 --> 00:36:25,684 小田村様は 優しい人やから➡ 368 00:36:25,684 --> 00:36:29,384 小田村様の前でなら 泣けるかもしれん。 369 00:36:31,356 --> 00:36:37,629 寿姉様は 強い人です。 しっかり者です。 370 00:36:37,629 --> 00:36:44,502 やから 旦那様を大切に思うて いっつも そばにいて➡ 371 00:36:44,502 --> 00:36:48,202 心から尽くします! 372 00:36:50,975 --> 00:37:01,319 小田村様が 笑ったり うれしかったり➡ 373 00:37:01,319 --> 00:37:04,619 元気になるように。 374 00:37:23,007 --> 00:37:31,307 そうなると 俺は 寅次郎と兄弟になる訳か。 375 00:37:33,284 --> 00:37:41,584 切っても切れん 家族になるちゅう訳か。 376 00:37:44,629 --> 00:37:48,329 一つ 聞いてもええか? 377 00:37:50,502 --> 00:37:56,202 来年も作ってくれるか? 節句餅。 378 00:38:12,991 --> 00:38:18,329 ならば 乗った! その話。 379 00:38:18,329 --> 00:38:32,329 ♬~ 380 00:38:34,813 --> 00:38:37,816 嘉永5年4月5日。 381 00:38:37,816 --> 00:38:43,288 旅を終えた寅次郎は 再び 江戸の地に立った。 382 00:38:43,288 --> 00:38:48,960 吉田寅次郎。 萩にて 蟄居謹慎を申しつける。 383 00:38:48,960 --> 00:38:52,297 直ちに帰国が命じられ➡ 384 00:38:52,297 --> 00:38:57,997 処分が下るまで 萩で謹慎する事となった。 385 00:39:11,316 --> 00:39:14,652 寅兄? 386 00:39:14,652 --> 00:39:16,588 いや… ちょっと待て…。 387 00:39:16,588 --> 00:39:18,888 寅兄様 帰ってきた! 388 00:39:20,992 --> 00:39:25,663 お帰りんさい。 ただいま帰りました。 389 00:39:25,663 --> 00:39:29,363 (百合之助)風呂じゃ。 ともかく 風呂に入れ。 なっ。 390 00:39:39,611 --> 00:39:42,513 (文之進)この大バカ者!➡ 391 00:39:42,513 --> 00:39:46,513 寅次郎! 腹を切れ! 392 00:39:48,953 --> 00:40:08,306 ♬~ 393 00:40:08,306 --> 00:40:12,306 (寅次郎)お~い 伊之助が来たぞ。 394 00:40:21,853 --> 00:40:24,853 さあ。 395 00:40:33,531 --> 00:40:39,003 小田村伊之助と申します。 よろしくお願い致します。 396 00:40:39,003 --> 00:40:44,303 ふつつか者ですが よろしくお願い致します。 397 00:40:50,348 --> 00:40:53,017 (滝)さあさあ こちらへ。 398 00:40:53,017 --> 00:40:58,017 亀さん お酒を。 ≪(亀)は~い。 399 00:41:04,028 --> 00:41:09,701 (亀)失礼致します。 よう おいでました。 400 00:41:09,701 --> 00:41:13,701 (百合之助) さあさあさあ まずは一献。 401 00:41:35,326 --> 00:41:38,326 小田村様。 402 00:41:39,998 --> 00:41:42,667 もう帰るんですか? 403 00:41:42,667 --> 00:41:47,667 ああ。 にぎやかなんは どうも 性に合わん。 404 00:41:51,009 --> 00:41:54,309 ありがとうあんした。 405 00:41:57,682 --> 00:42:01,019 礼を言うんは こっちじゃ。 406 00:42:01,019 --> 00:42:03,921 おかげで 腹が決まった。 407 00:42:03,921 --> 00:42:05,890 えっ? 408 00:42:05,890 --> 00:42:12,890 俺は乗ったんじゃ。 お前の兄の人生に。 409 00:42:19,370 --> 00:42:26,670 よろしくな。 お前は 俺の妹じゃ。 410 00:42:28,379 --> 00:42:32,079 妹? 411 00:42:39,323 --> 00:42:42,994 妹…。 412 00:42:42,994 --> 00:43:31,994 ♬~ 413 00:43:36,981 --> 00:43:38,916 腰抜けどもが! 414 00:43:38,916 --> 00:43:41,319 神様に 愛想尽かされとるんじゃ。 415 00:43:41,319 --> 00:43:43,988 次回 文に運命の出会いが。 416 00:43:43,988 --> 00:43:47,325 一方 寅次郎は 黒船に乗り込みます。 417 00:43:47,325 --> 00:43:49,260 死罪…。 (梅太郎)どうか…➡ 418 00:43:49,260 --> 00:43:51,195 どうか 弟の命だけは! 419 00:43:51,195 --> 00:43:53,998 (寅次郎)死など 構わん。 思いが届くなら。 420 00:43:53,998 --> 00:43:57,298 やられる前にやらねば。 異人を倒すんじゃ! 421 00:43:59,670 --> 00:44:01,970 ご期待下さい。 422 00:44:04,342 --> 00:44:07,678 <東北への旅に出た寅次郎は➡ 423 00:44:07,678 --> 00:44:14,552 友人の宮部鼎蔵と共に 弘前に到着しました。➡ 424 00:44:14,552 --> 00:44:21,692 弘前藩の儒学者で 兵学にも詳しい 伊東広之進を訪ね➡ 425 00:44:21,692 --> 00:44:27,692 津軽半島の海防について 細かく尋ねたといいます> 426 00:44:30,368 --> 00:44:37,975 <弘前から北上し 小泊の港で津軽海峡を望み➡ 427 00:44:37,975 --> 00:44:42,847 膝まで 雪に埋もれる 道なき道を更に進み➡ 428 00:44:42,847 --> 00:44:49,587 寅次郎は 津軽半島の旅を 続けました。➡ 429 00:44:49,587 --> 00:44:54,992 そして 海岸にある砲台を見て回り➡ 430 00:44:54,992 --> 00:44:59,664 住民からは たびたび 外国船が出没している事を➡ 431 00:44:59,664 --> 00:45:02,567 聞いたのです。➡ 432 00:45:02,567 --> 00:45:04,535 寅次郎の日記には➡ 433 00:45:04,535 --> 00:45:12,009 我が物顔で往来する 外国船への怒りが つづられています。➡ 434 00:45:12,009 --> 00:45:17,348 およそ5か月に及んだ 東北への旅は➡ 435 00:45:17,348 --> 00:45:25,648 寅次郎にとって 日本の危機を 改めて痛感する旅となったのです> 436 00:45:33,931 --> 00:45:37,201 (仁左衛門) 話が うまくでき過ぎてると? 437 00:45:37,201 --> 00:45:43,007 <安部式部率いる火付盗賊改方は 一旦 捕らえながらも➡ 438 00:45:43,007 --> 00:45:48,346 雲霧一党によって 奪い返された 因果小僧六之助を➡ 439 00:45:48,346 --> 00:45:51,549 再び 捕らえんと 策を巡らした。➡ 440 00:45:51,549 --> 00:45:55,019 しかし 今度も また 煮え湯を飲まされ➡ 441 00:45:55,019 --> 00:45:58,656 その必死の探索も 実を結ばなかった>