1 00:00:33,798 --> 00:00:38,736 (雲浜)久坂殿は 藩命に背き 処罰を覚悟で京に参った。 2 00:00:38,736 --> 00:00:43,474 政を論じるのに 逃げ隠れは いらぬ。 (玄瑞)はい! 3 00:00:43,474 --> 00:00:47,211 (寅次郎)お前は 塾生の何を知っておる?➡ 4 00:00:47,211 --> 00:00:50,114 身分に泣き 世に受け入れられず➡ 5 00:00:50,114 --> 00:00:53,551 それでも やまれん思いを 何かに注ぎたいと ここへ通う。 6 00:00:53,551 --> 00:00:56,887 僕も その一人じゃ。 僕らは信じとる。➡ 7 00:00:56,887 --> 00:00:59,557 まことを尽くせば 世の中は変えられると! 8 00:00:59,557 --> 00:01:01,892 (文)旦那様…。 9 00:01:01,892 --> 00:01:06,192 あれは いかなる火になるんでしょう…? 10 00:01:13,904 --> 00:01:18,776 野村さん。 お手紙です。 (靖)ありがとうあんした。 11 00:01:18,776 --> 00:01:23,247 先生! 江戸の兄から便りが届きました。 12 00:01:23,247 --> 00:01:27,918 寅次郎のもとには 萩を出た塾生たちから➡ 13 00:01:27,918 --> 00:01:32,189 次々と情報が送られていた。 14 00:01:32,189 --> 00:01:34,124 (靖)「密勅」…。 15 00:01:34,124 --> 00:01:36,527 天子様が水戸藩に勅諚を下された。 16 00:01:36,527 --> 00:01:40,197 幕府の愚行を お叱りになったんじゃ。 17 00:01:40,197 --> 00:01:44,068 安政5年8月。 孝明天皇は➡ 18 00:01:44,068 --> 00:01:50,207 大老 井伊直弼が 朝廷の許可なく 通商条約に調印した事を➡ 19 00:01:50,207 --> 00:01:54,879 とがめる沙汰を下された。 20 00:01:54,879 --> 00:02:00,751 (井伊)幕府へ下すべき勅諚を 水戸藩に下されるとは。 21 00:02:00,751 --> 00:02:02,753 いかが致しましょう? 22 00:02:02,753 --> 00:02:07,892 陰で朝廷を操る者どもを 一掃すればよいだけじゃ。 23 00:02:07,892 --> 00:02:12,229 間部。 ご政道に異議を唱える者たちを➡ 24 00:02:12,229 --> 00:02:14,565 一人残らず捕らえよ。 25 00:02:14,565 --> 00:02:20,237 一網打尽に致せ。 はっ! 26 00:02:20,237 --> 00:02:25,910 世に言う 安政の大獄の始まりである。 27 00:02:25,910 --> 00:02:30,781 水戸 尾張 薩摩 越前の者たちが➡ 28 00:02:30,781 --> 00:02:35,185 井伊の暗殺を たくらんでいるという。 29 00:02:35,185 --> 00:02:40,057 この国を正しい道に戻す時が 来たのじゃ。 30 00:02:40,057 --> 00:02:43,527 (赤禰)我らも一刻も早う動かねば。 31 00:02:43,527 --> 00:02:46,864 松陰先生に知らせねば。 32 00:02:46,864 --> 00:02:49,767 (障子が開く音) 33 00:02:49,767 --> 00:02:55,067 梅田雲浜先生は どちらに? ご貴殿は? 34 00:02:57,875 --> 00:02:59,810 おい! ≪はっ! 35 00:02:59,810 --> 00:03:01,745 梅田雲浜! 36 00:03:01,745 --> 00:03:06,045 ご老中 間部様の命により 召し捕る! 神妙にせえ! 37 00:03:12,423 --> 00:03:15,893 神妙にしろ! 38 00:03:15,893 --> 00:03:20,564 久坂! 手を出すな! 39 00:03:20,564 --> 00:03:43,787 ♬~ 40 00:03:43,787 --> 00:03:48,087 何かあったんですか? 父上…。 41 00:03:52,196 --> 00:03:57,868 (寺島)京で 久坂さんたちが 幕府の手の者に襲われました。 42 00:03:57,868 --> 00:04:00,204 えっ!? (品川)赤禰さんは➡ 43 00:04:00,204 --> 00:04:02,873 梅田雲浜先生と共に 召し捕られたと…。 44 00:04:02,873 --> 00:04:05,542 (前原)召し捕られた!? あの人は…? 45 00:04:05,542 --> 00:04:09,413 久坂さんは 生死も分からんと。 46 00:04:09,413 --> 00:04:12,113 えっ…。 47 00:04:14,551 --> 00:04:17,221 先生。 48 00:04:17,221 --> 00:04:21,558 事をなす時が来たという事じゃ。 49 00:04:21,558 --> 00:04:31,558 ♬~ 50 00:04:33,504 --> 00:04:41,378 ♬~(テーマ音楽) 51 00:04:41,378 --> 00:05:15,546 ♬~ 52 00:05:15,546 --> 00:05:22,419 ♬「愚かなる 吾れのことをも」 53 00:05:22,419 --> 00:05:31,829 ♬「友とめづ人は わがとも友と」 54 00:05:31,829 --> 00:05:40,170 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 55 00:05:40,170 --> 00:05:50,514 ♬「わがとも友と めでよ人々」 56 00:05:50,514 --> 00:06:27,217 ♬~ 57 00:06:27,217 --> 00:06:34,825 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 58 00:06:34,825 --> 00:06:43,834 ♬「わがとも友と めでよ人々」 59 00:06:43,834 --> 00:06:49,706 ♬「燃ゆ」 60 00:06:49,706 --> 00:07:04,006 ♬~ 61 00:07:40,490 --> 00:07:44,361 (すみ)文。 おはよう。 すみ…。 62 00:07:44,361 --> 00:07:47,164 あっ すみの兄上様。 63 00:07:47,164 --> 00:07:49,499 (九一)お文さん 久しぶりです。 64 00:07:49,499 --> 00:07:53,170 江戸での勤めを終えて 今朝 帰られたの。 65 00:07:53,170 --> 00:07:55,505 これは 心ばかりのもんです。 66 00:07:55,505 --> 00:07:57,841 あっ… ありがとうあんした。 67 00:07:57,841 --> 00:08:05,141 あの… あの人の… 久坂の消息を ご存じありませんか? 68 00:08:07,184 --> 00:08:10,520 (九一) 方々探りましたが まだ何も。 69 00:08:10,520 --> 00:08:12,456 江戸の様子は? 70 00:08:12,456 --> 00:08:15,392 江戸でも 幕府に異議を唱えた者たちが➡ 71 00:08:15,392 --> 00:08:17,861 根こそぎ 縛についております。 72 00:08:17,861 --> 00:08:22,733 幕府は 刃向かう者を とことん弾圧するつもりです。 73 00:08:22,733 --> 00:08:25,736 兄上…。 74 00:08:25,736 --> 00:08:28,872 自らの愚かな政を省みる事なく➡ 75 00:08:28,872 --> 00:08:32,743 正義を語る者の口を 閉ざそうとするとは…。 76 00:08:32,743 --> 00:08:37,743 幕府は いよいよ この国を滅ぼすつもりか。 77 00:08:43,820 --> 00:08:47,157 このころ 寅次郎は藩に対して➡ 78 00:08:47,157 --> 00:08:52,496 矢継ぎ早に 建白書を提出していた。 79 00:08:52,496 --> 00:08:55,399 (寅次郎)「幕府の最も愚かな病は➡ 80 00:08:55,399 --> 00:08:59,169 自分が病んどるという事を 自覚しとらん事にある。➡ 81 00:08:59,169 --> 00:09:03,507 アメリカ列強による無理無体な開国は 断固 これを拒むべし。➡ 82 00:09:03,507 --> 00:09:06,176 まずは 国力をつけるべきでございます。➡ 83 00:09:06,176 --> 00:09:09,846 そして その後に開国すべき」。 84 00:09:09,846 --> 00:09:13,183 (寿)これ 篤太郎。 戸を閉めなさい。 85 00:09:13,183 --> 00:09:16,883 コロリにかかったら どうするんです! 86 00:09:18,855 --> 00:09:22,526 いまだ コロリがあふれとるというのに…。 87 00:09:22,526 --> 00:09:27,397 旦那様。 篤太郎に よう言い聞かせて下さい。 88 00:09:27,397 --> 00:09:31,535 そして伊之助も 条約を破棄し➡ 89 00:09:31,535 --> 00:09:37,140 幕府の間違いを正すべきだという 意見書を書いていた。 90 00:09:37,140 --> 00:09:42,840 (周布)そろいもそろうて 建白か。 91 00:09:49,720 --> 00:09:53,690 (伊之助)思いは 吉田寅次郎と同じにございます。 92 00:09:53,690 --> 00:09:59,396 今の幕府の政では もはや この国は守れませぬ。 93 00:09:59,396 --> 00:10:02,833 殿は 寅次郎の建白書に対し➡ 94 00:10:02,833 --> 00:10:05,736 どのような考えを お持ちなのでしょうか。 95 00:10:05,736 --> 00:10:09,706 わしのもとに とどめておる。 96 00:10:09,706 --> 00:10:13,406 殿には お見せしておらん! 97 00:10:20,851 --> 00:10:23,520 お出かけでございますか? 98 00:10:23,520 --> 00:10:26,423 (百合之助) うむ。 お城から お召しがあった。 99 00:10:26,423 --> 00:10:29,192 旦那様の事でしょうか? 100 00:10:29,192 --> 00:10:31,128 せわぁない。 101 00:10:31,128 --> 00:10:35,866 あねな大男が そう たやすく やられるもんではない。 102 00:10:35,866 --> 00:10:40,203 久坂殿の事 聞いてまいる。 103 00:10:40,203 --> 00:10:43,503 お願い致します。 104 00:10:47,878 --> 00:10:52,749 久坂の足取りは つかんでおりませぬ。 105 00:10:52,749 --> 00:10:54,751 藩も同様じゃ。 106 00:10:54,751 --> 00:10:58,221 赤禰武人は すでに放免となったゆえ➡ 107 00:10:58,221 --> 00:11:00,157 謹慎を申しつけた。 108 00:11:00,157 --> 00:11:06,157 (長井)我が藩の者が 幕府に召し捕らわれた。 109 00:11:07,898 --> 00:11:11,768 これは 一大事でござるぞ。 周布殿。 110 00:11:11,768 --> 00:11:18,241 むしろ 一大事は 国を滅ぼしかねん幕府の政です! 111 00:11:18,241 --> 00:11:22,579 朝廷も 幕府の政を正そうとしております。 112 00:11:22,579 --> 00:11:28,251 今こそ 我らは 朝廷をお助けすべきです! 113 00:11:28,251 --> 00:11:31,154 塾生らが京で動いておったのも そのためにございます。 114 00:11:31,154 --> 00:11:33,090 そのような勝手な振る舞いで➡ 115 00:11:33,090 --> 00:11:36,059 我が藩が 幕府に にらまれかねんのじゃ。 116 00:11:36,059 --> 00:11:38,862 (周布)確かに時が悪い。 117 00:11:38,862 --> 00:11:41,531 長井様のおっしゃるように➡ 118 00:11:41,531 --> 00:11:45,869 今 京や江戸で下手に動けば いらぬ誤解を受けてしまおう。 119 00:11:45,869 --> 00:11:48,205 周布様! 120 00:11:48,205 --> 00:11:51,541 杉殿。 はっ。 121 00:11:51,541 --> 00:11:53,877 寅次郎が うかつな事を起こさぬよう➡ 122 00:11:53,877 --> 00:11:56,780 しかと 目を光らせておいて頂きたい。 123 00:11:56,780 --> 00:11:58,748 かしこまりました。 124 00:11:58,748 --> 00:12:02,552 もし また 騒ぎを起こすような事があれば➡ 125 00:12:02,552 --> 00:12:07,224 塾を閉じるも やむなしと心得よ。 126 00:12:07,224 --> 00:12:11,924 今は耐えよ。 寅次郎を守るためじゃ。 127 00:12:15,899 --> 00:12:21,599 (滝)文。 そろそろ夕飯を…。 128 00:12:26,910 --> 00:12:30,780 (稔麿)あっ お文さん…。 稔麿さん! 129 00:12:30,780 --> 00:12:34,184 (稔麿)久坂さん…。 あの… あの人は!? 130 00:12:34,184 --> 00:12:38,184 久坂さん…。 131 00:12:42,526 --> 00:12:45,826 江戸へ…。 132 00:12:51,868 --> 00:12:55,205 江戸へ戻った。 133 00:12:55,205 --> 00:13:00,905 お文さん。 久坂さんは無事じゃ。 134 00:13:03,079 --> 00:13:05,849 文! 135 00:13:05,849 --> 00:13:09,219 無事… ご無事で…。 136 00:13:09,219 --> 00:13:17,561 そうよ。 よかった よかった。 本当に…。 137 00:13:17,561 --> 00:13:22,261 ありがとうあんした…。 138 00:13:24,434 --> 00:13:28,572 (晋作)傷は癒えたか? ああ。 もう大丈夫じゃ。 139 00:13:28,572 --> 00:13:32,842 逃げ足が速うて命拾いしたのう。 逃げた訳じゃない。 140 00:13:32,842 --> 00:13:36,513 あそこで捕まってしもうては 何もできん。 141 00:13:36,513 --> 00:13:38,848 そういうお前こそ 何で京を離れた? 142 00:13:38,848 --> 00:13:42,519 お前と同じじゃ。 捕まっては たまらん。 143 00:13:42,519 --> 00:13:45,188 逃げたんは 上々の策じゃったな。 144 00:13:45,188 --> 00:13:47,524 じゃから 逃げた訳じゃ…。 145 00:13:47,524 --> 00:13:52,862 京で捕まった梅田雲浜先生が 江戸へ送られてくる。 146 00:13:52,862 --> 00:13:56,199 幕府は 死罪も辞さずという構えじゃ。 147 00:13:56,199 --> 00:13:58,134 死罪…。 148 00:13:58,134 --> 00:14:01,538 狙われとるんは もはや 水戸藩だけではない。 149 00:14:01,538 --> 00:14:05,208 幕府は 盾つく者らを 一掃するつもりじゃ。 150 00:14:05,208 --> 00:14:09,079 そんくらいでなけりゃ 敵としては面白うない。 151 00:14:09,079 --> 00:14:14,551 そうです。 今こそ 我々が なすべき事を考えるべきです。 152 00:14:14,551 --> 00:14:16,486 世の動きを見間違うな。 153 00:14:16,486 --> 00:14:22,225 今 お前たちが動けば 幕府の手は必ず 長州に…➡ 154 00:14:22,225 --> 00:14:25,925 松陰先生に及ぶ。 155 00:14:28,898 --> 00:14:34,504 藩は こたびの件について 一切関わらぬと そう決まった。 156 00:14:34,504 --> 00:14:39,175 この危機から目をそらし 動かんという事か? 157 00:14:39,175 --> 00:14:44,848 …ああ そうじゃ。 158 00:14:44,848 --> 00:14:50,520 周布様は 今までの建白を どう捉えておいでなんじゃ…。 159 00:14:50,520 --> 00:14:55,859 殿は? 殿は 僕の意見に何と? 160 00:14:55,859 --> 00:15:00,530 殿に お前の建白は届いておらん。 161 00:15:00,530 --> 00:15:08,230 重臣たちの同意が望めんゆえ 周布様がとどめておいたそうじゃ。 162 00:15:10,206 --> 00:15:15,078 寅次郎。 今は 長井様はじめ➡ 163 00:15:15,078 --> 00:15:17,547 幕府におもねる一派が 力を増しつつある。 164 00:15:17,547 --> 00:15:20,450 首を引っ込めて やり過ごせというんか。 165 00:15:20,450 --> 00:15:24,888 いつまでじゃ! 幕府が国を滅ぼすまでか!? 166 00:15:24,888 --> 00:15:27,791 今は そねな時では! 分かっとる! 167 00:15:27,791 --> 00:15:32,495 思いは 一緒じゃ! 168 00:15:32,495 --> 00:15:35,832 ご家中は 俺が説得する。 169 00:15:35,832 --> 00:15:40,170 どうか それまでの間だけ 耐えてくれ。 170 00:15:40,170 --> 00:15:42,505 必ず お前や塾生たちが➡ 171 00:15:42,505 --> 00:15:47,844 お家と足並みをそろえて 動けるようにする。 172 00:15:47,844 --> 00:15:52,144 俺を信じろ。 173 00:15:56,186 --> 00:16:00,056 お前の言いたい事は分かった。 174 00:16:00,056 --> 00:16:04,756 また来る。 175 00:16:11,735 --> 00:16:16,735 届いとらんかったという事か…。 176 00:16:25,548 --> 00:16:29,848 ただのひと言も…。 177 00:16:44,834 --> 00:16:46,770 (前原)水戸の者たちが➡ 178 00:16:46,770 --> 00:16:49,172 すでに井伊大老の暗殺に 動き出しとるというんは➡ 179 00:16:49,172 --> 00:16:51,107 本当ですか? はい。 180 00:16:51,107 --> 00:16:53,042 (品川)我々も 後れを取る訳にゃ いきません! 181 00:16:53,042 --> 00:16:55,845 井伊を襲撃しましょう! (小野)地雷火の準備なら➡ 182 00:16:55,845 --> 00:16:58,181 できちょります。 (稔麿)待ってつかぁさい。➡ 183 00:16:58,181 --> 00:17:02,051 今 江戸や京の状況は 日に日に厳しさを増しとります。➡ 184 00:17:02,051 --> 00:17:04,053 ちいとでも不穏な動きがあれば➡ 185 00:17:04,053 --> 00:17:06,523 幕府の木っ端役人どもが 飛んできます。 186 00:17:06,523 --> 00:17:09,192 (彦介)そねな事を恐れとったら 何もできません! 187 00:17:09,192 --> 00:17:14,531 恐れとる訳じゃない。 慎重に動かねばと言うとるんです。 188 00:17:14,531 --> 00:17:17,831 実際に 久坂さんは死にかけました。 189 00:17:19,869 --> 00:17:24,541 死など恐れとったら 事は なせません! 190 00:17:24,541 --> 00:17:30,213 そうです! そうじゃ! そうじゃ! そうじゃ そうじゃ! 191 00:17:30,213 --> 00:17:33,116 俺も 江戸の実情を 目の当たりにした。 192 00:17:33,116 --> 00:17:38,822 稔麿の言うとる事は 一理ある。 193 00:17:38,822 --> 00:17:43,493 確かに 井伊を討つんは たやすくはないでしょう。 194 00:17:43,493 --> 00:17:46,396 先生…。 195 00:17:46,396 --> 00:17:49,365 まず討つべきは➡ 196 00:17:49,365 --> 00:17:55,839 井伊の命を受け 京で 志士たちを弾圧する老中 間部…。 197 00:17:55,839 --> 00:17:59,709 我々は 間部を暗殺すべし。 198 00:17:59,709 --> 00:18:03,179 暗殺…。 199 00:18:03,179 --> 00:18:05,849 (寅次郎)京の間部を殺せば 江戸の井伊に➡ 200 00:18:05,849 --> 00:18:08,184 大きな揺さぶりをかける事が できるでしょう。 201 00:18:08,184 --> 00:18:13,857 志士たちは 必ず奮い立つ。 井伊を討つんは その時です。 202 00:18:13,857 --> 00:18:19,195 藩は もはや 幕府に対し 無策です。 203 00:18:19,195 --> 00:18:23,895 僕たちが動くしかない。 204 00:18:26,870 --> 00:18:32,141 そうすれば 我らの手で 幕府を変える事ができる。 205 00:18:32,141 --> 00:18:37,814 (亀太郎)できるかもしれん…。 (靖)討ちましょう。 206 00:18:37,814 --> 00:18:40,149 討つべし 間部を! 討つぞ! 207 00:18:40,149 --> 00:18:42,485 やりましょう! 先生! すぐにでも 京へ! 208 00:18:42,485 --> 00:18:44,821 地雷火の準備なら できちょります! 209 00:18:44,821 --> 00:18:49,521 やりましょう! やりましょう! 討ちましょう! 210 00:18:56,833 --> 00:18:59,502 (品川)血判状…。 211 00:18:59,502 --> 00:19:02,502 藩のご重役方に 差し出すつもりです。 212 00:19:06,376 --> 00:19:11,114 僕と 志を共にする者はいますか? 213 00:19:11,114 --> 00:19:14,517 無論です。 やります。 やります。 214 00:19:14,517 --> 00:19:18,855 暗殺に関わったとなれば 死罪は免れません。 215 00:19:18,855 --> 00:19:22,191 無理強いはしません。 216 00:19:22,191 --> 00:19:25,528 やります。 217 00:19:25,528 --> 00:20:32,862 ♬~ 218 00:20:32,862 --> 00:20:38,534 君たちの志 確かに僕が預かりました。 219 00:20:38,534 --> 00:20:42,872 早速 これを持って ご重役方に談判に参りましょう! 220 00:20:42,872 --> 00:20:46,172 (一同)おお! (稔麿)待ってつかぁさい! 221 00:20:47,744 --> 00:20:52,444 先生。 お願いがございます。 222 00:20:54,217 --> 00:20:59,088 血判書を差し上げる役目を 私に任せて下さいませんか? 223 00:20:59,088 --> 00:21:05,388 私が ご重役方を 説得してまいります。 224 00:21:14,537 --> 00:21:18,237 誰じゃ? 225 00:21:19,909 --> 00:21:23,609 お文さん…。 226 00:21:25,581 --> 00:21:29,581 お夜食をと…。 227 00:21:32,388 --> 00:21:36,088 聞いとったんですか? 228 00:21:41,531 --> 00:21:45,231 誰にも言わんで下さい。 229 00:21:48,404 --> 00:21:57,880 ♬~ 230 00:21:57,880 --> 00:22:00,550 母上…。 (ふさ)し~っ。 231 00:22:00,550 --> 00:22:04,550 兄上が帰ってきたって 張り切るけぇ。 232 00:22:11,894 --> 00:22:18,568 (ふさ)母上が心配されとります。 塾の事。 233 00:22:18,568 --> 00:22:22,438 みんな うわさしとるんよ。 塾生方が京で捕まったって。 234 00:22:22,438 --> 00:22:26,909 赤禰の事なら無事じゃ。 235 00:22:26,909 --> 00:22:31,748 ふみのお兄様の事 悪う言いとうないけど…➡ 236 00:22:31,748 --> 00:22:35,184 母上が また あの人がむちゃして➡ 237 00:22:35,184 --> 00:22:37,120 兄上が巻き込まれるんじゃ ないんかって…。 238 00:22:37,120 --> 00:22:41,120 むちゃなどではない。 国を思うての事じゃ。 239 00:22:43,526 --> 00:22:46,826 母上。 240 00:22:48,397 --> 00:22:51,868 (イク)誇らしいんよ。 241 00:22:51,868 --> 00:22:58,541 まだ 十にもならん頃から お家の御用で働きに出て➡ 242 00:22:58,541 --> 00:23:05,214 上役方に叱られても めげんで 一生懸命働いてくれた。 243 00:23:05,214 --> 00:23:11,914 誰よりも働き者のあんたが 本当に誇らしい。 244 00:23:14,891 --> 00:23:19,228 よう帰ってきてくれたね。 245 00:23:19,228 --> 00:23:24,100 お帰り 稔麿。 246 00:23:24,100 --> 00:23:59,869 ♬~ 247 00:23:59,869 --> 00:24:03,169 [ 回想 ] 我々は 間部を暗殺すべし。 248 00:24:19,555 --> 00:24:22,855 (滝)どうしました? 249 00:24:25,228 --> 00:24:31,100 よう 幼い寅に読んで聞かせた。 250 00:24:31,100 --> 00:24:37,800 楠木公や赤穂義士の話を…。 251 00:24:39,508 --> 00:24:49,808 忠義を尽くし… 悲壮な死を遂げた 忠臣たちの話を。 252 00:25:02,732 --> 00:25:07,536 彼らのように生きよと…➡ 253 00:25:07,536 --> 00:25:12,408 命を懸けて忠義を尽くせと➡ 254 00:25:12,408 --> 00:25:26,108 寅に 最初に教えたんは… わしじゃった。 255 00:25:49,512 --> 00:25:53,182 あの… 稔麿さんは…。 256 00:25:53,182 --> 00:25:57,053 出かけとる。 兄上に何の話? 257 00:25:57,053 --> 00:26:00,856 あの…。 (足音) 258 00:26:00,856 --> 00:26:05,156 今 すみと話しとったの。 259 00:26:06,729 --> 00:26:11,200 (すみ)うちの兄上たち ここんとこ 変なんよ。➡ 260 00:26:11,200 --> 00:26:13,536 夜中まで こそこそ話して➡ 261 00:26:13,536 --> 00:26:17,206 のぞくと 「来んな」って えらい剣幕で怒られて…。 262 00:26:17,206 --> 00:26:19,141 うちの兄上も。 263 00:26:19,141 --> 00:26:22,545 こないだ 塾から帰ってきてから 様子がおかしいんよ。➡ 264 00:26:22,545 --> 00:26:25,881 夜も寝んで 毎晩 考え事しとる。 265 00:26:25,881 --> 00:26:31,554 文… 知っとる事ある? 266 00:26:31,554 --> 00:26:42,498 ♬~ 267 00:26:42,498 --> 00:26:44,834 (すみ)金子様? 268 00:26:44,834 --> 00:26:50,706 寅兄と一緒に黒船に乗り込んで 亡くなられた お弟子さん。 269 00:26:50,706 --> 00:26:56,846 寅兄は その事 それは えらく悔いとって…。 270 00:26:56,846 --> 00:27:01,717 やから 塾生の皆さんを 傷つけるような事は➡ 271 00:27:01,717 --> 00:27:04,186 決して せんと思う。 272 00:27:04,186 --> 00:27:06,856 あの優しい寅兄が➡ 273 00:27:06,856 --> 00:27:13,195 すみや ふさの兄上たちを 大事に思うてない訳ないから。 274 00:27:13,195 --> 00:27:19,495 やから どうか 信じてほしいんよ。 275 00:27:24,206 --> 00:27:27,543 わしに 用か? 276 00:27:27,543 --> 00:27:30,446 いえ。 277 00:27:30,446 --> 00:27:35,146 …はい。 278 00:27:48,497 --> 00:27:52,368 これを私に差し出すという事が➡ 279 00:27:52,368 --> 00:27:56,372 何を意味するか 分かっておるのか? 280 00:27:56,372 --> 00:28:01,844 し… 死罪を申し渡されても…。 分かっておるならば➡ 281 00:28:01,844 --> 00:28:04,513 なぜ このような 愚かな振る舞いをする!?➡ 282 00:28:04,513 --> 00:28:06,849 本気で思うとるんか!? 283 00:28:06,849 --> 00:28:12,149 今 ご公儀の老中を殺す事が 日本国のためになると! 284 00:28:13,722 --> 00:28:16,859 …思うとります。 はっきりと言え! 285 00:28:16,859 --> 00:28:20,196 思うとります! 286 00:28:20,196 --> 00:28:24,896 松陰先生が そう言われるんなら。 287 00:28:26,535 --> 00:28:31,407 私は 松陰先生と出会うて初めて➡ 288 00:28:31,407 --> 00:28:35,144 自分のような身分の低い者でも 志を持てば➡ 289 00:28:35,144 --> 00:28:40,015 お国のために役に立てる! そう思えたんです。 290 00:28:40,015 --> 00:28:45,154 松陰先生がおられなければ 今の私はおりません。 291 00:28:45,154 --> 00:28:52,495 やから… 松陰先生を裏切る事はできません。 292 00:28:52,495 --> 00:28:59,368 たとえ それが 死につながろうと。 293 00:28:59,368 --> 00:29:03,506 君が尽くしたいんは➡ 294 00:29:03,506 --> 00:29:10,179 お国ではなく 寅次郎ではないんか? 295 00:29:10,179 --> 00:29:14,179 それは まことに本心なんか? 296 00:29:17,853 --> 00:29:22,525 どうか この書状をお納め下さい! 297 00:29:22,525 --> 00:29:28,225 どうか! どうか… どうか! 298 00:29:34,470 --> 00:29:41,143 賢いお主なら 言わずとも わしの答えは分かるじゃろう。 299 00:29:41,143 --> 00:29:45,014 吉田稔麿。 300 00:29:45,014 --> 00:29:50,314 お役を免じる! 301 00:29:52,154 --> 00:29:55,491 はっ…。 302 00:29:55,491 --> 00:30:00,829 伊之助。 もう かばいきれん。 303 00:30:00,829 --> 00:30:18,847 ♬~ 304 00:30:18,847 --> 00:30:21,847 稔麿さん。 305 00:30:25,187 --> 00:30:29,187 どうしたん? 306 00:30:31,860 --> 00:30:38,734 こないだの…。 お役御免になりました。 307 00:30:38,734 --> 00:30:41,203 えっ? 308 00:30:41,203 --> 00:30:45,203 これから どうやって 母上や ふさを養う…。 309 00:30:47,543 --> 00:30:54,883 そねな事 大義の前には こんまい事か…。 310 00:30:54,883 --> 00:30:57,883 くたびれた…。 311 00:31:00,222 --> 00:31:03,125 (稔麿)むちゃです。 312 00:31:03,125 --> 00:31:07,096 江戸を見てきたからだけやない。 313 00:31:07,096 --> 00:31:14,236 俺は ずっと 小役人として勤めてきた。 314 00:31:14,236 --> 00:31:22,911 ずっと下っ端で働いてきた。 物事の通し方は分かる。 315 00:31:22,911 --> 00:31:26,582 むちゃです。➡ 316 00:31:26,582 --> 00:31:34,390 先生のやり方で 世の中は変えられません。 317 00:31:34,390 --> 00:31:44,090 ♬~ 318 00:31:49,805 --> 00:31:52,541 [ 回想 ] (寅次郎)僕は 教える事はできませんが➡ 319 00:31:52,541 --> 00:31:55,444 共に学びませんか? 友人として。➡ 320 00:31:55,444 --> 00:32:01,744 友人と学ぶんに 身分や立場など どうでもええ事。 321 00:32:30,579 --> 00:32:36,279 (文之進)ええから飲め飲め。 (滝)ええ加減に…。 322 00:32:41,190 --> 00:32:44,093 (滝)梅は もう…。 323 00:32:44,093 --> 00:32:48,793 ええから 飲め飲め。 324 00:32:51,834 --> 00:32:56,534 (梅太郎)文 どうした? 325 00:32:58,207 --> 00:33:06,882 父上 母上 兄上 叔父上…。 326 00:33:06,882 --> 00:33:10,552 お話がございます。 327 00:33:10,552 --> 00:33:13,455 何用じゃ? 328 00:33:13,455 --> 00:33:17,455 聞いてしもうたんです。 329 00:33:19,895 --> 00:33:28,195 寅兄様が 塾生の皆さんに呼びかけるんを。 330 00:33:35,177 --> 00:33:43,177 間部老中を暗殺すべしと。 331 00:34:00,869 --> 00:34:05,541 寅次郎! 332 00:34:05,541 --> 00:34:08,877 (滝)文之進様! (亀)お母さん! 333 00:34:08,877 --> 00:34:10,813 (文之進)どねぇなつもりじゃ! 334 00:34:10,813 --> 00:34:14,750 事もあろうに 幕府の老中 暗殺など! 335 00:34:14,750 --> 00:34:17,886 どういう事になるか 分かっとるんか!?➡ 336 00:34:17,886 --> 00:34:21,757 一家断絶 死罪どころの騒ぎではない! 337 00:34:21,757 --> 00:34:27,229 この長州の 藩の存続さえ 危ういんだぞ! 338 00:34:27,229 --> 00:34:33,035 何も事を起こせん長州など 一度 滅びればええんです。 339 00:34:33,035 --> 00:34:36,335 何!? 340 00:34:40,509 --> 00:34:43,178 分かっとる。 341 00:34:43,178 --> 00:34:48,050 父の言葉など… お前には届かん。 342 00:34:48,050 --> 00:34:50,519 分かっとる! 343 00:34:50,519 --> 00:34:53,188 この父の… 父の言葉など➡ 344 00:34:53,188 --> 00:34:59,528 お前には… 今のお前には ひと言も届かん! 345 00:34:59,528 --> 00:35:06,201 お前は この父が願ったとおりの息子じゃ。 346 00:35:06,201 --> 00:35:11,874 英雄と違わぬ志を持った 立派な息子じゃ。 347 00:35:11,874 --> 00:35:17,212 世間が何と言おうと こねぇに誇りに思う事はない。 348 00:35:17,212 --> 00:35:19,548 こねな うれしい事はない。 349 00:35:19,548 --> 00:35:22,217 こねな うれしい事はない! 350 00:35:22,217 --> 00:35:27,089 じゃが 許す事はできんのじゃ。 351 00:35:27,089 --> 00:35:30,089 (梅太郎)父上! 旦那様! 352 00:35:32,828 --> 00:35:38,166 わしを殺してから行け。 許す事はできん。 353 00:35:38,166 --> 00:35:44,166 寅次郎! 父を殺せ! 354 00:35:50,178 --> 00:35:54,850 父上 もう おやめ下さい! 355 00:35:54,850 --> 00:36:05,193 ♬~ 356 00:36:05,193 --> 00:36:07,863 梅兄様! 旦那様! 357 00:36:07,863 --> 00:36:11,533 大事ない。 358 00:36:11,533 --> 00:36:29,084 ≪(赤ちゃんの泣き声) 359 00:36:29,084 --> 00:36:36,692 いっそ… いっそ お前が おらんくなってくれたらと…➡ 360 00:36:36,692 --> 00:36:41,692 そのような事を兄に思わせるな! 361 00:36:54,109 --> 00:37:00,109 たび重なる親不孝 申し訳もございません。 362 00:37:02,184 --> 00:37:05,520 じゃが 私には➡ 363 00:37:05,520 --> 00:37:13,820 親に背いても 主君に背いても やらねばならん事があるんです。 364 00:37:17,132 --> 00:37:20,832 ここは どういう場所なんですか? 365 00:37:22,871 --> 00:37:27,571 人殺しの算段をする場所ですか? 366 00:37:30,545 --> 00:37:36,151 やむにやまれん思いを 抱えた人たちが集い➡ 367 00:37:36,151 --> 00:37:40,822 身分の隔てなく それぞれの志を持ち➡ 368 00:37:40,822 --> 00:37:43,725 誰にも言えん胸の内を さらけ出し合って➡ 369 00:37:43,725 --> 00:37:46,495 ぶつかり合える。 370 00:37:46,495 --> 00:37:50,795 ここは そういう場所ではないんですか? 371 00:37:52,367 --> 00:38:01,067 松下村塾は… ここは 大事な学舎じゃないんですか? 372 00:38:03,512 --> 00:38:08,850 今は 学問なんぞを しとる時ではない。 373 00:38:08,850 --> 00:38:11,520 稔麿さんや すみのお兄様たちが➡ 374 00:38:11,520 --> 00:38:14,189 寅兄のために 命を危険にさらしても構わんと…。 375 00:38:14,189 --> 00:38:20,529 彼らは 志を同じくする同志じゃ。 376 00:38:20,529 --> 00:38:24,399 覚悟は できちょるはずじゃ。 377 00:38:24,399 --> 00:38:32,808 兄上を慕っとるからこそ 口をつぐむ事もあるんです。 378 00:38:32,808 --> 00:38:37,808 兄上を慕っとるからこそ…。 379 00:38:43,819 --> 00:38:47,489 兄上様…。 380 00:38:47,489 --> 00:38:51,159 どうして待てんかった? 381 00:38:51,159 --> 00:38:55,497 お前は お家を敵に回してしもうた。 382 00:38:55,497 --> 00:38:58,834 動かん藩を動かすには➡ 383 00:38:58,834 --> 00:39:04,172 僕らが動き その渦に巻き込むしかない! 384 00:39:04,172 --> 00:39:11,046 あの血判書に名を連ねる事で お前を慕う者たちが どうなるか➡ 385 00:39:11,046 --> 00:39:16,184 お前 考えた事あるんか? 386 00:39:16,184 --> 00:39:19,087 自分の言葉や行いが➡ 387 00:39:19,087 --> 00:39:23,058 弟子たちに どのような結果を 及ぼすか 分からん者は➡ 388 00:39:23,058 --> 00:39:25,861 人の師たりえん。 389 00:39:25,861 --> 00:39:33,161 お前は もはや 先生と呼ばれるに値せん! 390 00:39:38,440 --> 00:39:42,740 報告すべき事があって参りました。 391 00:39:44,346 --> 00:39:51,346 松下村塾は 藩命により 閉鎖となります。 392 00:39:55,023 --> 00:40:00,695 松下村塾は… この塾は なくなるんですか? 393 00:40:00,695 --> 00:40:03,695 そういう事じゃ。 394 00:40:05,500 --> 00:40:09,171 それから もう一つ。 395 00:40:09,171 --> 00:40:13,842 若者らを扇動した罪で➡ 396 00:40:13,842 --> 00:40:21,142 吉田寅次郎を いま一度 野山獄につなぎます。 397 00:40:29,858 --> 00:40:36,198 周布様に伝えてくれ。 398 00:40:36,198 --> 00:40:43,071 僕が獄につながれようと 塾を潰されようと➡ 399 00:40:43,071 --> 00:40:48,071 僕らの志は 絶たれる事はない。 400 00:40:49,744 --> 00:40:53,748 俺じゃ。 401 00:40:53,748 --> 00:40:58,887 お前を獄につなぐよう 進言したんは➡ 402 00:40:58,887 --> 00:41:02,887 この俺じゃ。 403 00:41:07,896 --> 00:41:13,768 安政5年12月。 松下村塾は閉鎖され➡ 404 00:41:13,768 --> 00:41:19,908 寅次郎は 野山獄へ 再度 投獄される事となった。 405 00:41:19,908 --> 00:41:23,245 そろそろ刻限じゃ。 406 00:41:23,245 --> 00:41:27,245 じゃが 稔麿がまだ…。 407 00:41:31,586 --> 00:41:35,886 どこへ行く!? 待て! 408 00:41:37,392 --> 00:41:42,530 稔麿君。 僕じゃ。➡ 409 00:41:42,530 --> 00:41:45,530 別れを言いに来た。 410 00:41:47,202 --> 00:41:50,902 ≪(稔麿)会えません。 411 00:41:52,540 --> 00:41:59,881 僕は 先生の大義のためには 死ねません。➡ 412 00:41:59,881 --> 00:42:04,753 先生の大義は 僕には大きすぎます。 413 00:42:04,753 --> 00:42:13,753 もう… 先生の教えを乞う事は ありません。 414 00:42:15,430 --> 00:42:24,130 今まで ありがとうございました。 415 00:42:32,180 --> 00:42:34,115 (役人)吉田寅次郎! 416 00:42:34,115 --> 00:42:36,518 通すな! やめんか! 417 00:42:36,518 --> 00:42:43,391 (役人)これより 野山獄に参る。 神妙に同道せよ。 418 00:42:43,391 --> 00:43:06,514 ♬~ 419 00:43:06,514 --> 00:43:09,417 君たちとは 絶交するしかない! 420 00:43:09,417 --> 00:43:12,220 再び投獄された寅次郎。 421 00:43:12,220 --> 00:43:14,889 塾生たちとの間には 亀裂が。 422 00:43:14,889 --> 00:43:17,225 先生は そねなもんじゃったんか! 423 00:43:17,225 --> 00:43:20,895 そんな彼らをつなぎ止めようと 文が奔走。 424 00:43:20,895 --> 00:43:22,831 ここでやらんで いつやる。 425 00:43:22,831 --> 00:43:26,831 幕府の更なる脅威を前に 文は…。 426 00:43:28,770 --> 00:43:31,470 帰ってきてつかぁさい。 427 00:43:34,442 --> 00:43:40,181 <井伊直弼は 彦根藩十一代藩主 井伊直中の➡ 428 00:43:40,181 --> 00:43:44,519 十四男として生まれました。➡ 429 00:43:44,519 --> 00:43:46,855 若き日の直弼は➡ 430 00:43:46,855 --> 00:43:51,526 埋木舎と名付けた屋敷に ひっそりと暮らしていましたが➡ 431 00:43:51,526 --> 00:43:57,198 その境遇にめげる事なく 茶の湯や居合などに打ち込み➡ 432 00:43:57,198 --> 00:44:02,070 みずからの流派を 立ち上げるほどでした。➡ 433 00:44:02,070 --> 00:44:07,542 何事にも真面目に取り組む直弼は 禅の道をも究め➡ 434 00:44:07,542 --> 00:44:13,214 一流の文化人として 成長しました。➡ 435 00:44:13,214 --> 00:44:16,551 柳が好きだった直弼。➡ 436 00:44:16,551 --> 00:44:19,454 しなやかながら しっかりと根を張る柳に➡ 437 00:44:19,454 --> 00:44:24,154 理想の生き方を見いだしていたと いわれています> 438 00:44:25,894 --> 00:44:31,232 <36歳で藩主となり その後 大老に就任。➡ 439 00:44:31,232 --> 00:44:35,837 歴史の表舞台に立ったのです。➡ 440 00:44:35,837 --> 00:44:38,173 直弼の和歌には➡ 441 00:44:38,173 --> 00:44:41,509 多くの難問に 全身全霊で取り組んだ➡ 442 00:44:41,509 --> 00:44:45,380 心情がうかがえます。➡ 443 00:44:45,380 --> 00:44:50,185 安政の大獄。 国を守るため➡ 444 00:44:50,185 --> 00:44:56,185 直弼は みずからの信念を 貫き通したのです> 445 00:45:33,795 --> 00:45:42,203 ♬~ 446 00:45:42,203 --> 00:45:44,539 (神谷)ああ~。 447 00:45:44,539 --> 00:45:52,881 ♬~ 448 00:45:52,881 --> 00:46:18,881 (小判が落ちる音)