1 00:00:39,348 --> 00:00:42,251 [ 回想 ] (文)帰ってきてつかぁさい。 2 00:00:42,251 --> 00:00:45,688 英雄になんか ならんでええから。 3 00:00:45,688 --> 00:00:50,025 (寅次郎)文。 兄は死にたいんじゃ。 4 00:00:50,025 --> 00:01:01,725 ♬~ 5 00:01:06,041 --> 00:01:09,741 旦那様…。 6 00:01:12,381 --> 00:01:15,681 (玄瑞)今 戻った。 7 00:01:17,720 --> 00:01:23,592 おけがは? 京で 危ない目に遭われたと聞きました。 8 00:01:23,592 --> 00:01:31,066 お体は 大事ありませんか? ああ。 9 00:01:31,066 --> 00:01:34,766 旦那様…。 10 00:01:36,338 --> 00:01:41,010 お前も 大変じゃったな。 11 00:01:41,010 --> 00:01:46,682 ここには もう 誰もおりません。 12 00:01:46,682 --> 00:01:54,982 兄上の心を救う者は 誰もおりません…。 13 00:01:56,692 --> 00:02:00,562 私も…。 14 00:02:00,562 --> 00:02:11,240 ♬~ 15 00:02:11,240 --> 00:02:15,711 共に探して下さいませ。 16 00:02:15,711 --> 00:02:19,581 一体 何を? 書物を探しとるんです。 17 00:02:19,581 --> 00:02:25,721 寅兄様が教えてくれました。 「文。 本は 人じゃ」。 18 00:02:25,721 --> 00:02:29,058 [ 回想 ] 人と出会うて 兄は変われたんじゃ。 19 00:02:29,058 --> 00:02:32,661 兄上を元の姿に戻す本が➡ 20 00:02:32,661 --> 00:02:35,564 このどっかに きっとあるはずです! 21 00:02:35,564 --> 00:02:38,333 旦那様となら きっと見つかります! 22 00:02:38,333 --> 00:02:40,269 文…。 (百合之助)文! 23 00:02:40,269 --> 00:02:44,206 久坂殿は 戻ったばかりだぞ。 ずっと待っておったんです! 24 00:02:44,206 --> 00:02:47,906 旦那様をずっと…。 25 00:02:50,679 --> 00:02:55,350 そうじゃな。 探そう! 26 00:02:55,350 --> 00:02:57,686 先生の本は 大抵のもんは知っておる。 27 00:02:57,686 --> 00:03:01,023 お前より 早う 見つけるかもしれんぞ。 28 00:03:01,023 --> 00:03:03,023 旦那様…。 29 00:03:04,893 --> 00:03:09,364 (百合之助)標やったんじゃ。 (亀)標? 30 00:03:09,364 --> 00:03:13,235 文にとって 寅次郎は➡ 31 00:03:13,235 --> 00:03:21,376 道を照らす 掛けがえのない明かりじゃった。 32 00:03:21,376 --> 00:03:25,047 塾のお世話も賄いも➡ 33 00:03:25,047 --> 00:03:29,384 文さん それは楽しそうじゃったもんねえ。 34 00:03:29,384 --> 00:03:40,084 今 文は 何より 己のよりどころを 見失うとるんかもしれんな。 35 00:03:42,030 --> 00:03:50,172 ♬~(テーマ音楽) 36 00:03:50,172 --> 00:04:24,072 ♬~ 37 00:04:24,072 --> 00:04:31,213 ♬「愚かなる 吾れのことをも」 38 00:04:31,213 --> 00:04:40,489 ♬「友とめづ人は わがとも友と」 39 00:04:40,489 --> 00:04:48,831 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 40 00:04:48,831 --> 00:04:59,174 ♬「わがとも友と めでよ人々」 41 00:04:59,174 --> 00:05:35,811 ♬~ 42 00:05:35,811 --> 00:05:43,485 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 43 00:05:43,485 --> 00:05:52,494 ♬「わがとも友と めでよ人々」 44 00:05:52,494 --> 00:05:58,367 ♬「燃ゆ」 45 00:05:58,367 --> 00:06:11,067 ♬~ 46 00:06:15,684 --> 00:06:19,021 江戸からの召喚状が➡ 47 00:06:19,021 --> 00:06:23,358 長井雅楽の手によって 萩にもたらされた。 48 00:06:23,358 --> 00:06:31,233 「吉田寅次郎 ご吟味の筋 これあり」。 49 00:06:31,233 --> 00:06:35,304 江戸町奉行所よりの呼び出しじゃ。 50 00:06:35,304 --> 00:06:38,640 (伊之助)寅次郎を江戸へ…。 51 00:06:38,640 --> 00:06:41,977 老中暗殺のたくらみが 漏れたのでございますか。 52 00:06:41,977 --> 00:06:44,646 ご公儀を逆賊と断じた意見書が➡ 53 00:06:44,646 --> 00:06:47,549 井伊大老の手に 渡ったのでございますか。 54 00:06:47,549 --> 00:06:50,986 (晋作)つかめん。 55 00:06:50,986 --> 00:06:53,889 幕府が先生の何を どれほど つかんどるんか➡ 56 00:06:53,889 --> 00:06:56,658 一向に見えん。 57 00:06:56,658 --> 00:07:02,331 (周布)梅田雲浜様の詮議が 日増しに厳しさを増しとるという。 58 00:07:02,331 --> 00:07:05,233 その中で あるいは 寅次郎の名が…。 59 00:07:05,233 --> 00:07:07,202 もちいと あたってみます。 60 00:07:07,202 --> 00:07:11,673 (長井) 周布殿が 今 江戸で探っておる。 61 00:07:11,673 --> 00:07:14,343 もし すべてが 露見しとるとしたら…。 62 00:07:14,343 --> 00:07:18,013 まずは 死罪。 63 00:07:18,013 --> 00:07:24,353 藩の関与も いずれ ただされる事となろう。 64 00:07:24,353 --> 00:07:28,690 まさか… その疑いを払うために➡ 65 00:07:28,690 --> 00:07:33,390 一刻も早う 寅次郎を江戸へやれと? 66 00:07:39,968 --> 00:07:43,305 私を江戸に? 67 00:07:43,305 --> 00:07:46,605 (梅太郎)奉行所から お前に 召喚状が来た。 68 00:07:49,177 --> 00:07:55,877 寅次郎。 わしは…。 (寅次郎)花が…。 69 00:07:58,854 --> 00:08:04,593 どこかで花が咲いとるんです。 70 00:08:04,593 --> 00:08:09,331 今朝から時折 香ります。➡ 71 00:08:09,331 --> 00:08:13,001 匂いだけで 姿は見えんのですが…。 72 00:08:13,001 --> 00:08:16,301 花? 73 00:08:23,345 --> 00:08:27,345 いよいよでございますな。 74 00:08:29,684 --> 00:08:34,289 江戸送りの段 謹んで承りました。 75 00:08:34,289 --> 00:08:39,628 お知らせ ありがとうあんした。 76 00:08:39,628 --> 00:08:43,498 一つだけ お願いがあるんですが。 77 00:08:43,498 --> 00:08:45,500 肖像画? 78 00:08:45,500 --> 00:08:48,637 (滝)絵を描いてほしいと いうんですか? 寅が。 79 00:08:48,637 --> 00:08:55,977 (亀)そねな…。 まるで お別れのようじゃあね。 80 00:08:55,977 --> 00:08:58,880 (文之進)そのつもりであろうの。 81 00:08:58,880 --> 00:09:04,319 江戸に呼ばれるからには 厳しい詮議は免れまい。 82 00:09:04,319 --> 00:09:09,658 江戸で 寅は どうなるんですか? お調べの後は。 83 00:09:09,658 --> 00:09:12,994 死罪になるんでございますか? 84 00:09:12,994 --> 00:09:15,664 文。 85 00:09:15,664 --> 00:09:18,567 小田村の兄上様のとこに参ります。 86 00:09:18,567 --> 00:09:21,002 兄上様なら 詳しい事情をご存じのはずです。 87 00:09:21,002 --> 00:09:24,673 やめれ! 見苦しく動き回るな。 88 00:09:24,673 --> 00:09:28,343 見苦しい? 見苦しいんは➡ 89 00:09:28,343 --> 00:09:30,278 寅兄の方ではありませんか。 何じゃと? 90 00:09:30,278 --> 00:09:32,948 文。 今 寅兄は 誰も信じようとはせず➡ 91 00:09:32,948 --> 00:09:36,284 ただ ひたすら 死ぬる事ばかりを 願うております。 92 00:09:36,284 --> 00:09:41,623 兄上には もっと 大勢の方の明かりとなって➡ 93 00:09:41,623 --> 00:09:46,495 もっと… もっと生きてもらわんと。 94 00:09:46,495 --> 00:09:51,299 このまま やすやすと 江戸へ 送られてええ訳がありません! 95 00:09:51,299 --> 00:09:55,637 ならば どうするというんじゃ? 96 00:09:55,637 --> 00:09:57,973 えっ? 97 00:09:57,973 --> 00:10:03,845 お前の叫びごときで 揺らぐ兄ではない。 98 00:10:03,845 --> 00:10:10,145 寅次郎は とうに覚悟を決めておる。 99 00:10:12,320 --> 00:10:16,191 この上 お前が背負う事ではない。 100 00:10:16,191 --> 00:10:20,491 ですが…。 お前は 兄ではない! 101 00:10:22,664 --> 00:10:28,964 我らは 我らを生きねばならん。 102 00:10:32,674 --> 00:10:40,549 たとえ 寅次郎をなくしたとしても。 103 00:10:40,549 --> 00:10:44,249 父上。 104 00:10:59,701 --> 00:11:04,001 うちを生きる…。 105 00:11:08,710 --> 00:11:13,582 久坂の呼びかけにより 野山獄の松陰のもとに➡ 106 00:11:13,582 --> 00:11:18,386 萩に残る塾生が 再び 集まっていた。 107 00:11:18,386 --> 00:11:23,725 こたび 私は 江戸へ赴く事となった。 108 00:11:23,725 --> 00:11:29,397 ひとたび送られれば 再び 帰国はできまい。➡ 109 00:11:29,397 --> 00:11:32,000 じゃが 悲しむ事はない。 110 00:11:32,000 --> 00:11:34,903 私の心は とうに決まっておる。 111 00:11:34,903 --> 00:11:39,674 死を求めもせず 死を辞しもせず➡ 112 00:11:39,674 --> 00:11:44,346 獄にあっては獄で 獄を出ては 出たで➡ 113 00:11:44,346 --> 00:11:49,346 命の限り できるだけの事をするつもりじゃ。 114 00:11:56,358 --> 00:12:01,029 (百合之助)これは…。 よう似ておいでですねえ!➡ 115 00:12:01,029 --> 00:12:03,698 この辺りが特に! (滝)そうそう。 116 00:12:03,698 --> 00:12:07,369 寅は いっつも こちらの肩が ちいと上がっとるんです。 117 00:12:07,369 --> 00:12:10,272 懐に ほれ ようけ 本を詰め込むから。 118 00:12:10,272 --> 00:12:13,241 ほんに よう描けちょる。 119 00:12:13,241 --> 00:12:18,241 (百合之助)この手。 寅の手じゃ。 120 00:12:23,718 --> 00:12:30,018 父も母も 亀太郎さんの絵を 大層 喜んでおりました。 121 00:12:32,327 --> 00:12:40,327 ありがとうあんした。 (亀太郎)あっ いえ…。 122 00:12:43,338 --> 00:12:48,677 商いで 山ほど魚を見てきました。 123 00:12:48,677 --> 00:12:51,346 はい。 124 00:12:51,346 --> 00:12:57,218 いよいよ さばかれるという時 魚は 体中であらがいます。 125 00:12:57,218 --> 00:13:01,690 押さえつけて 動かんくなっても➡ 126 00:13:01,690 --> 00:13:06,561 目だけが このままじゃ 終わらんと。 127 00:13:06,561 --> 00:13:09,564 終わらん…。 128 00:13:09,564 --> 00:13:13,301 同じ目をしておりました。 129 00:13:13,301 --> 00:13:18,001 兄上が? 130 00:13:37,992 --> 00:13:43,992 (富永)江戸へ行くそうじゃな。 131 00:13:49,003 --> 00:13:52,703 富永殿。 132 00:13:54,676 --> 00:13:59,547 何をするつもりじゃ? 江戸で。 133 00:13:59,547 --> 00:14:05,320 ついに来たんです。 この時が。 134 00:14:05,320 --> 00:14:08,022 江戸で 幕府の者たちを前に➡ 135 00:14:08,022 --> 00:14:11,893 じかに 私の意見をぶつけるんです。 136 00:14:11,893 --> 00:14:17,365 私の言葉 私の思うところの すべてを! 137 00:14:17,365 --> 00:14:19,300 どのように? 138 00:14:19,300 --> 00:14:23,238 今こそ 我が国は ナポレオンを呼び起こし➡ 139 00:14:23,238 --> 00:14:25,707 フレーヘードを唱えて 立ち上がるべきじゃと。 140 00:14:25,707 --> 00:14:29,043 フレーヘード 自由。 141 00:14:29,043 --> 00:14:33,882 ならば問う。 お前の思う自由とは何じゃ? 142 00:14:33,882 --> 00:14:37,852 民の輝きです。 143 00:14:37,852 --> 00:14:43,558 何者にも縛られん自由な者たち 在野な者たち。 144 00:14:43,558 --> 00:14:49,664 すなわち 草莽こそが この国にとっての真の武士。 145 00:14:49,664 --> 00:14:53,535 世の中を変える事のできる ただ一つの力なんです。 146 00:14:53,535 --> 00:14:59,007 忠義を尽くす道に もはや 身分など いらん。 147 00:14:59,007 --> 00:15:04,007 天朝もいらん。 幕府もいらん。 藩もいらん! 148 00:15:05,880 --> 00:15:09,651 草莽崛起。 149 00:15:09,651 --> 00:15:16,357 この国を守る事ができるのは 草莽だけじゃ。 150 00:15:16,357 --> 00:15:22,030 じゃが 今のお前の言葉に 従う者なんぞ 誰もおらん。 151 00:15:22,030 --> 00:15:29,330 故に お前のもとから人は去った。 152 00:15:37,979 --> 00:15:41,279 光を見せろ。 153 00:15:43,318 --> 00:15:46,221 お前は かつて わしに言うた。 154 00:15:46,221 --> 00:15:49,657 人は 変われると。 人は 善であると。 155 00:15:49,657 --> 00:15:53,328 ならば 今こそ それを見せろ。 156 00:15:53,328 --> 00:16:00,328 お前の言葉で生きる者を見せろ! 157 00:16:03,671 --> 00:16:07,371 富永殿…。 158 00:16:10,345 --> 00:16:18,019 (風の音) 159 00:16:18,019 --> 00:16:27,695 ♬~ 160 00:16:27,695 --> 00:16:30,995 富永殿…。 161 00:16:37,972 --> 00:16:41,309 寅次郎を獄から出す? 162 00:16:41,309 --> 00:16:47,181 江戸送りになる前に 家族のもとへ 帰して頂きたいんでございます。 163 00:16:47,181 --> 00:16:51,953 私からもお願い致す。 このとおり! 164 00:16:51,953 --> 00:16:55,323 寅次郎は 幕府から出頭を命じられた身。 165 00:16:55,323 --> 00:16:57,992 もはや 我らが どうこうできるものではない。 166 00:16:57,992 --> 00:17:01,863 うちには 寅兄が このまま➡ 167 00:17:01,863 --> 00:17:04,332 おとなしゅう 江戸へ送られるだけとは➡ 168 00:17:04,332 --> 00:17:06,267 どねぇしても 思えんのです。 169 00:17:06,267 --> 00:17:09,003 寅次郎には 何か含むところがあると? 170 00:17:09,003 --> 00:17:11,906 それが知りたいんです。 171 00:17:11,906 --> 00:17:16,678 先日 父上に言われました。 172 00:17:16,678 --> 00:17:22,550 「この先 寅が どうなろうと お前は お前を生きよ」と。 173 00:17:22,550 --> 00:17:30,692 ですが 今までのうちは 兄と 共にあったんです。 174 00:17:30,692 --> 00:17:33,595 兄を見つめ 兄を学び➡ 175 00:17:33,595 --> 00:17:37,298 久坂という夫も 得る事ができました。 176 00:17:37,298 --> 00:17:43,638 寅兄が何を望んで 江戸へ送られるんか。 177 00:17:43,638 --> 00:17:52,338 それを知らずに これからのうちは 何も始められません。 178 00:17:56,217 --> 00:18:01,189 江戸では 決して ご公儀に逆らってはならぬ。 179 00:18:01,189 --> 00:18:05,893 そう言い含める事は できますか? 180 00:18:05,893 --> 00:18:21,676 ♬~ 181 00:18:21,676 --> 00:18:25,676 できんと言うた兄を恨むか? 182 00:18:31,019 --> 00:18:36,624 己を偽り 思うところを語れん寅など➡ 183 00:18:36,624 --> 00:18:42,924 それは もう 寅ではない。 184 00:18:47,268 --> 00:18:49,637 お知恵をお貸し下さい! 185 00:18:49,637 --> 00:18:51,572 (福川)ならぬ ならぬ! 186 00:18:51,572 --> 00:18:55,309 たとえ僅かでも 兄を家族と 過ごさせてやりたいんです! 187 00:18:55,309 --> 00:18:58,212 小田村様にお頼みするんじゃな。 188 00:18:58,212 --> 00:19:01,182 断られました。 189 00:19:01,182 --> 00:19:06,882 ですから ほかの手だてを! 福川様! 190 00:19:12,326 --> 00:19:14,996 高須様…。 191 00:19:14,996 --> 00:19:18,332 もはや 牢を出ようが出まいが➡ 192 00:19:18,332 --> 00:19:21,632 どうでもいい事では ありませんか? 193 00:19:24,205 --> 00:19:30,344 これに糸を刺してほしいと 頼まれました。 194 00:19:30,344 --> 00:19:33,644 兄上が? 195 00:19:39,153 --> 00:19:45,626 「至誠にして動かざるは いまだ これ あらざるなり」。 196 00:19:45,626 --> 00:19:47,562 これは 孟子の…。 197 00:19:47,562 --> 00:19:54,635 至誠を尽くせば 人は必ず動く。 変わる事ができる。 198 00:19:54,635 --> 00:19:59,307 あのお方は 何も揺らいでいないのです。 199 00:19:59,307 --> 00:20:06,007 獄にあっても 家にあっても あの人の魂は 何も。 200 00:20:08,316 --> 00:20:11,652 そのために 身を滅ぼす事になっても? 201 00:20:11,652 --> 00:20:16,991 誰も あのお方を滅ぼす事なんて できませんよ。 202 00:20:16,991 --> 00:20:22,330 己の志を 江戸の ほかならぬ ご公儀の面前で➡ 203 00:20:22,330 --> 00:20:26,667 思いの丈 述べる事ができるのです。 204 00:20:26,667 --> 00:20:34,342 あのお方にとって それ以上の幸せがありますか? 205 00:20:34,342 --> 00:20:38,679 幸せ…。 206 00:20:38,679 --> 00:20:50,024 ♬~ 207 00:20:50,024 --> 00:20:54,695 兄の事を言わんくなりましたね。 208 00:20:54,695 --> 00:21:00,034 文なりに 思うところがあるんでしょう。 209 00:21:00,034 --> 00:21:06,334 せわぁない。 我らも生きていかねば。 210 00:21:07,909 --> 00:21:11,379 江戸への出立が決まった。 211 00:21:11,379 --> 00:21:17,051 明日じゃ。 明日。 212 00:21:17,051 --> 00:21:19,720 一つ 言うておく。 213 00:21:19,720 --> 00:21:23,057 江戸では 何も申すな。 214 00:21:23,057 --> 00:21:27,757 すべて のみ込み ひたすら耐えろ。 215 00:21:32,333 --> 00:21:35,236 もはや こねな言葉で お前が動かんのは➡ 216 00:21:35,236 --> 00:21:38,236 百も承知じゃが…。 217 00:21:41,676 --> 00:21:48,976 お前が死ぬべきは 今ではない。 218 00:21:50,685 --> 00:21:54,021 長井雅楽様は 優れたお方じゃが➡ 219 00:21:54,021 --> 00:21:57,358 藩を守るためなら➡ 220 00:21:57,358 --> 00:22:02,230 お前一人に逆賊の汚名を 着せる事も いとわんじゃろう。 221 00:22:02,230 --> 00:22:08,930 お前が志に殉じるんは もう 止めん。 222 00:22:10,705 --> 00:22:17,378 じゃが…➡ 223 00:22:17,378 --> 00:22:27,078 お前の死に 泥を塗られるんは 我慢ができん! 224 00:22:29,957 --> 00:22:33,957 伊之助…。 225 00:22:36,864 --> 00:22:40,864 あとを頼む。 226 00:23:02,690 --> 00:23:08,362 出立は 明日の朝です。 夜中までには戻られよ。 227 00:23:08,362 --> 00:23:12,700 福川殿…。 228 00:23:12,700 --> 00:23:20,000 礼は 表の者に。 責任は 私が取ります。 229 00:23:30,251 --> 00:23:33,988 (寿)金子は要らぬと 突き返されました。 230 00:23:33,988 --> 00:23:36,657 お前が…。 231 00:23:36,657 --> 00:23:38,993 旦那様のお言いつけでございます。 232 00:23:38,993 --> 00:23:42,330 杉家には すでに知らせが行っております。 233 00:23:42,330 --> 00:23:46,030 皆 首を長うして待っております。 234 00:23:49,003 --> 00:23:52,673 兄上の妹である事が嫌でした。 235 00:23:52,673 --> 00:23:56,344 兄上を誇りに思えと迫る 父上も母上も➡ 236 00:23:56,344 --> 00:24:01,344 叔父上も文も 何もかも大嫌いでした! 237 00:24:07,355 --> 00:24:14,055 小田村に嫁がせてくれたんは 兄上でした。 238 00:24:15,696 --> 00:24:19,396 (寿)篤太郎。 久米次郎。 239 00:24:30,244 --> 00:24:37,544 ここで お別れ致します。 道中 お気を付けて。 240 00:24:49,563 --> 00:24:53,263 寅兄が もう? 241 00:24:58,005 --> 00:25:00,908 兄上…。 242 00:25:00,908 --> 00:25:05,346 ただいま帰りました。 243 00:25:05,346 --> 00:25:09,216 寅…。 ≪(梅太郎)亀! 亀! 244 00:25:09,216 --> 00:25:14,021 ちょ… どねぇされました その格好! 245 00:25:14,021 --> 00:25:16,690 水だるが倒れて 畑が水浸しじゃ! 246 00:25:16,690 --> 00:25:19,026 畝も苗も台なしで…。 247 00:25:19,026 --> 00:25:22,897 おお! ええところに来た! 来い! 手伝え! 248 00:25:22,897 --> 00:25:25,900 えっ? えっ? (梅太郎)敏も来い! 249 00:25:25,900 --> 00:25:29,370 おお 寅。 よう来た。 手伝うてくれ。 250 00:25:29,370 --> 00:25:31,972 畝が崩れて もう 何が何やら。 251 00:25:31,972 --> 00:25:34,875 まずは 倒れた苗を拾いましょう。 252 00:25:34,875 --> 00:25:39,175 ああ げたを脱げ。 泥に足を取られるぞ。 253 00:25:40,981 --> 00:25:43,317 何じゃ 言うてるそばから! 254 00:25:43,317 --> 00:25:45,252 (笑い声) 255 00:25:45,252 --> 00:25:48,189 兄弟そろうて。 大丈夫か? 256 00:25:48,189 --> 00:25:52,326 (笑い声) けがは ないか? 257 00:25:52,326 --> 00:25:56,197 おっ ちょっと待った。 ん? 258 00:25:56,197 --> 00:26:00,201 命とは まことに不思議なもんじゃの。 259 00:26:00,201 --> 00:26:03,671 こねぇな ちさなもんの中にも ちゃんと宿っちょる。 260 00:26:03,671 --> 00:26:06,340 ほれ。 261 00:26:06,340 --> 00:26:11,011 そして 続いてくんじゃ。 続いてく。 262 00:26:11,011 --> 00:26:14,348 ああ 分かるな。 ハハハハ。➡ 263 00:26:14,348 --> 00:26:17,251 よ~し 畝を作り直すぞ。➡ 264 00:26:17,251 --> 00:26:23,691 まず 残っちょる苗を拾え。 (梅太郎)はい。 265 00:26:23,691 --> 00:26:50,991 ♬~ 266 00:26:57,558 --> 00:27:00,327 長崎から帰った時も➡ 267 00:27:00,327 --> 00:27:03,664 脱藩して こっそり萩に戻った時も➡ 268 00:27:03,664 --> 00:27:07,535 こうして流してあげましたね。 そうでした。 269 00:27:07,535 --> 00:27:11,338 そん時 聞いた話は 全部 覚えとりますよ。 270 00:27:11,338 --> 00:27:13,274 へえ! 271 00:27:13,274 --> 00:27:18,012 こねぇな大きなガラスちゅうもんを 初めて見た話や➡ 272 00:27:18,012 --> 00:27:22,683 江戸の大福が どねぇにうまいか➡ 273 00:27:22,683 --> 00:27:28,355 みちのくで 霜焼けがかゆうて たまらんかった話や…。 274 00:27:28,355 --> 00:27:31,025 そうでした。 275 00:27:31,025 --> 00:27:36,325 今度は どねぇな話を 聞かせてくれるんじゃろうね。 276 00:27:38,832 --> 00:27:40,834 母上…。 277 00:27:40,834 --> 00:27:44,572 江戸で はやりの 新しい芝居の話やろうか。 278 00:27:44,572 --> 00:27:48,976 粋じゃという火消しの話。 279 00:27:48,976 --> 00:27:56,976 そうそう。 江戸のおなごの話も そろそろ聞きたいもんじゃねえ。 280 00:28:07,328 --> 00:28:12,328 聞かせてくれますね? 281 00:28:20,674 --> 00:28:23,344 はい。➡ 282 00:28:23,344 --> 00:28:28,344 必ず。 必ず お聞かせします。 283 00:28:31,952 --> 00:28:39,293 それまで どうぞ 末永く お達者で。 284 00:28:39,293 --> 00:29:50,631 ♬~ 285 00:29:50,631 --> 00:29:53,534 文。 286 00:29:53,534 --> 00:29:56,834 お話があります。 287 00:30:01,642 --> 00:30:07,514 風呂のたき口の横に わらじと かさがあります。 288 00:30:07,514 --> 00:30:10,984 それに 路銀も。 289 00:30:10,984 --> 00:30:17,324 どうぞ ここを出て そのまま遠くへ行ってつかぁさい。 290 00:30:17,324 --> 00:30:20,227 今なら 山を越えられます。 291 00:30:20,227 --> 00:30:23,997 文…。 292 00:30:23,997 --> 00:30:26,900 逃げろと 言うとるんではありません。 293 00:30:26,900 --> 00:30:32,339 生きてほしいんです。 294 00:30:32,339 --> 00:30:40,681 兄上の志を全うできる どこか新しい土地で。 295 00:30:40,681 --> 00:30:47,354 かつて兄上は 藩を捨て 国を捨て 異国へ渡ろうとされました。 296 00:30:47,354 --> 00:30:50,257 同じ事をなさればええんです! 297 00:30:50,257 --> 00:30:56,557 このまま 江戸で 新たな獄につながれる前に。 298 00:30:58,365 --> 00:31:00,701 お願いします。 299 00:31:00,701 --> 00:31:04,371 早く。 早く行って…。 文。 行って! 300 00:31:04,371 --> 00:31:09,071 早く! 文。 文! 301 00:31:12,045 --> 00:31:17,345 お前には 今まで 多くのものをもろうた。 302 00:31:18,919 --> 00:31:27,594 力をもらい 叱咤をもらい 人をもろうた。 303 00:31:27,594 --> 00:31:30,063 人? 304 00:31:30,063 --> 00:31:37,337 伊之助と出会い 久坂と出会い 高杉と出会い➡ 305 00:31:37,337 --> 00:31:41,208 大勢の塾生たちに出会うた。 306 00:31:41,208 --> 00:31:46,508 何もかんも お前のおかげじゃ。 307 00:31:48,682 --> 00:31:54,555 やのに 僕は お前に 返してやれるもんが何もない。 308 00:31:54,555 --> 00:31:59,855 ですから 今 ここを出て…。 309 00:32:06,233 --> 00:32:08,702 これは…。 310 00:32:08,702 --> 00:32:16,577 金子が… そして お前が託してくれたボタオじゃ。➡ 311 00:32:16,577 --> 00:32:23,050 密航の夜 僕と金子が生きた証しじゃ。 312 00:32:23,050 --> 00:32:27,721 今の僕は あのころのように➡ 313 00:32:27,721 --> 00:32:32,993 ただ無防備に 己を投げ出していた私ではない。 314 00:32:32,993 --> 00:32:40,334 さまざまな人と結び 分かち合い そうして生きてきたんじゃ。 315 00:32:40,334 --> 00:32:47,007 ここで… この国で。 316 00:32:47,007 --> 00:32:57,707 私は どこにも行かん。 このボタオを連れて 江戸へ行く。 317 00:33:08,028 --> 00:33:16,028 至誠を貫き ご公儀を動かすと? 318 00:33:18,372 --> 00:33:21,672 文。 319 00:33:24,044 --> 00:33:28,715 私は死なん。 320 00:33:28,715 --> 00:33:35,322 あるだけの私と魂をもって 井伊大老と向き合い➡ 321 00:33:35,322 --> 00:33:39,192 必ず ご公儀を説き伏せ➡ 322 00:33:39,192 --> 00:33:44,492 そうして 必ず 再び 萩へ戻ってくる。 323 00:33:49,870 --> 00:33:53,170 (寅次郎)約束する。 324 00:33:57,578 --> 00:34:01,278 兄上…。 325 00:34:03,016 --> 00:34:07,354 (足音) 326 00:34:07,354 --> 00:34:18,365 ♬~ 327 00:34:18,365 --> 00:34:23,236 文と探しておりました。 328 00:34:23,236 --> 00:34:29,977 先生に もう一度 出会うて頂く本を。 329 00:34:29,977 --> 00:34:34,277 やっと見つかりました。 330 00:34:38,652 --> 00:34:41,321 これは…。 331 00:34:41,321 --> 00:34:45,192 (玄瑞) 「学は 人たる所以を学ぶなり」。 332 00:34:45,192 --> 00:34:50,998 この塾を興される時 先生が最初に記された本です。 333 00:34:50,998 --> 00:34:54,668 僕の…。 334 00:34:54,668 --> 00:35:01,541 これからも ずっと伝えていきます。 335 00:35:01,541 --> 00:35:06,279 文と。 336 00:35:06,279 --> 00:35:17,357 ♬~ 337 00:35:17,357 --> 00:35:19,693 「恒産なくして恒心ある者は➡ 338 00:35:19,693 --> 00:35:22,596 ただ 士のみ 能くすることを為す。➡ 339 00:35:22,596 --> 00:35:26,366 この一句にて 士道を悟るべし」。 340 00:35:26,366 --> 00:35:29,269 (塾生たち) 「恒産なくして恒心ある者は➡ 341 00:35:29,269 --> 00:35:32,172 ただ 士のみ 能くすることを為す。➡ 342 00:35:32,172 --> 00:35:35,976 この一句にて 士道を悟るべし。➡ 343 00:35:35,976 --> 00:35:39,846 仁は人なり。 人に非れば 仁なし」。 344 00:35:39,846 --> 00:35:43,850 始まったな。 345 00:35:43,850 --> 00:35:48,850 干せ。 門出の酒じゃ。 346 00:35:50,524 --> 00:35:52,993 寅の門出か。 347 00:35:52,993 --> 00:35:58,665 ううん。 お前のじゃ。 348 00:35:58,665 --> 00:36:07,665 お前なくして 今の寅次郎は ありえんかった。 349 00:36:13,013 --> 00:36:19,013 お役目 まことに。 350 00:36:21,688 --> 00:36:25,025 何を言うか。 351 00:36:25,025 --> 00:36:29,025 …何を言う。 352 00:36:32,833 --> 00:36:37,604 「至誠にして動かざるは いまだ これ あらざるなり」。 353 00:36:37,604 --> 00:36:41,975 (塾生たち)「至誠にして動かざるは いまだ これ あらざるなり」。 354 00:36:41,975 --> 00:36:49,316 「至誠にして動かざるは いまだ これ あらざるなり」。 355 00:36:49,316 --> 00:37:13,340 ♬~ 356 00:37:13,340 --> 00:37:17,040 (久子)先生。 357 00:37:24,684 --> 00:37:29,356 ご家族とは ゆっくり お話できましたか? 358 00:37:29,356 --> 00:37:33,356 おかげさまで。 359 00:37:37,631 --> 00:37:40,534 空に 何か? 360 00:37:40,534 --> 00:37:44,504 花の香りが…。 361 00:37:44,504 --> 00:37:50,977 樗です。 樗… 栴檀ですか。 362 00:37:50,977 --> 00:37:58,318 はい。 樗は 高い木の上に 雲のように小さな花が開きます。 363 00:37:58,318 --> 00:38:01,655 葉や枝に遮られて 姿は見えませぬが➡ 364 00:38:01,655 --> 00:38:03,990 香りで分かるのです。 365 00:38:03,990 --> 00:38:08,290 姿は見えなくとも…。 366 00:38:11,665 --> 00:38:15,365 これを。 367 00:38:20,340 --> 00:38:24,640 (久子)お気に召すかどうか 分かりませんが。 368 00:38:31,351 --> 00:38:35,622 大丈夫じゃろうか…。 369 00:38:35,622 --> 00:38:42,322 私は 私でいられるじゃろうか…。 370 00:38:44,631 --> 00:38:52,505 最後の その時まで 見苦しゅうなく…。 371 00:38:52,505 --> 00:38:56,243 (久子)吉田様。 372 00:38:56,243 --> 00:39:00,647 何も怖くはありません。 373 00:39:00,647 --> 00:39:07,347 人とは これでございます。 374 00:39:16,663 --> 00:39:26,006 さみしさも慰めも… 悲しみも喜びも。 375 00:39:26,006 --> 00:39:30,343 ただ これさえ覚えておられれば。 376 00:39:30,343 --> 00:39:47,043 ♬~ 377 00:39:49,629 --> 00:39:55,929 松陰が萩をたつ日は 雨となった。 378 00:40:04,177 --> 00:40:09,177 今朝の汁は 芋と青菜じゃ。 379 00:40:10,917 --> 00:40:14,917 ゆうべ かまちに上がっておった。 380 00:40:19,626 --> 00:40:22,626 では。 381 00:40:24,531 --> 00:40:29,669 先生。 私は…。 382 00:40:29,669 --> 00:40:34,669 文の手を離すなよ。 383 00:40:36,343 --> 00:41:02,369 ♬~ 384 00:41:02,369 --> 00:41:07,240 明日 晴れたら 新しい種をまこう。 385 00:41:07,240 --> 00:41:09,242 種を? うん。 386 00:41:09,242 --> 00:41:11,711 秋には 実をつけるじゃろう。 387 00:41:11,711 --> 00:41:15,582 それを おかずに みんなで夕げをとろう。 388 00:41:15,582 --> 00:41:19,586 ええ。 そうですね。 389 00:41:19,586 --> 00:41:21,721 お手伝いします。 (百合之助)おお。➡ 390 00:41:21,721 --> 00:41:24,057 ああ お前もか。 391 00:41:24,057 --> 00:41:25,992 忙しゅうなるぞ。 (亀)はい。 392 00:41:25,992 --> 00:41:30,292 (百合之助) 明日は みんなで総出じゃ。 393 00:41:39,539 --> 00:41:43,539 (護送人)止まれ! 394 00:41:46,679 --> 00:41:48,615 (護送人)先生。 395 00:41:48,615 --> 00:41:56,615 涙松です。 ここで 萩は見納めとなります。 396 00:42:10,703 --> 00:42:14,703 (護送人) あいにく 何も見えませんな。 397 00:42:17,043 --> 00:42:24,717 いや よう… 実に よう見えます。 398 00:42:24,717 --> 00:43:14,701 ♬~ 399 00:43:14,701 --> 00:43:17,036 戦いを挑む覚悟にございます! 400 00:43:17,036 --> 00:43:21,374 江戸に送られた松陰が ついに井伊と対決。 401 00:43:21,374 --> 00:43:23,309 助かるんですか? 402 00:43:23,309 --> 00:43:25,309 (井伊)許さぬ。 403 00:43:28,047 --> 00:43:31,747 生きろ。 お前らしく。 404 00:43:33,653 --> 00:43:37,991 <江戸送りの命令が下された 松陰は➡ 405 00:43:37,991 --> 00:43:42,862 護送される前夜 獄吏の福川犀之助の厚意により➡ 406 00:43:42,862 --> 00:43:47,162 自宅へ帰る事が許されました> 407 00:43:49,002 --> 00:43:54,674 <この時 松陰は 最愛の母を悲しませないように➡ 408 00:43:54,674 --> 00:43:58,974 明るく振る舞ったと 伝えられています> 409 00:44:00,547 --> 00:44:05,018 <翌日 松陰は江戸に出発します。➡ 410 00:44:05,018 --> 00:44:09,355 そして この日が 松陰と文にとって➡ 411 00:44:09,355 --> 00:44:13,055 最後の別れになったのです> 412 00:44:15,028 --> 00:44:20,700 <二度と故郷に帰る事ができないと 覚悟した松陰は➡ 413 00:44:20,700 --> 00:44:24,571 城下が見える最後の場所 涙松で➡ 414 00:44:24,571 --> 00:44:28,271 その悲しみを 歌に残しました> 415 00:44:32,312 --> 00:44:37,183 <野山獄で 共に投獄されていた 高須久子へは➡ 416 00:44:37,183 --> 00:44:40,987 別れ際に 手拭いを贈られた事への➡ 417 00:44:40,987 --> 00:44:44,857 感謝の思いが詠まれています。➡ 418 00:44:44,857 --> 00:44:49,996 自分を支えてくれた人々への 万感の思いを胸に➡ 419 00:44:49,996 --> 00:44:55,696 松陰は 一人 江戸へ送られていったのです> 420 00:45:33,640 --> 00:45:42,048 ♬~ 421 00:45:42,048 --> 00:45:44,384 (神谷)ああ~。 422 00:45:44,384 --> 00:45:52,684 ♬~