1 00:00:33,236 --> 00:00:36,172 (玄瑞)お選び下さい。 松浦亀太郎の死を➡ 2 00:00:36,172 --> 00:00:40,977 過ちを犯した 一介の魚屋の死として 葬るんか。 3 00:00:40,977 --> 00:00:46,315 それとも この長州のために 命をなげうった志士の死と➡ 4 00:00:46,315 --> 00:00:48,251 認められるんか。 5 00:00:48,251 --> 00:00:52,188 もしも お前たちを選んだら? 6 00:00:52,188 --> 00:01:01,488 この久坂玄瑞が 長州を 背負って立つ覚悟にございます! 7 00:01:06,335 --> 00:01:09,238 今更 何を言われるか!? 8 00:01:09,238 --> 00:01:12,008 藩是として掲げてきた公武合体を 廃し➡ 9 00:01:12,008 --> 00:01:16,879 破約攘夷に転ぜよなどと 正気の沙汰にあらず!➡ 10 00:01:16,879 --> 00:01:23,352 ご公儀に刃を向け 方々は お家を潰すおつもりか! 11 00:01:23,352 --> 00:01:26,255 日本国がなくなれば➡ 12 00:01:26,255 --> 00:01:29,025 もとより ご公儀も毛利家もありませぬ。 13 00:01:29,025 --> 00:01:34,630 今こそ 破約攘夷を掲げ 広く諸藩に呼びかけて➡ 14 00:01:34,630 --> 00:01:38,301 決然と 異国を 払う時なのでございます!➡ 15 00:01:38,301 --> 00:01:40,636 ご決断を。 16 00:01:40,636 --> 00:01:42,972 破約攘夷とは➡ 17 00:01:42,972 --> 00:01:47,643 井伊大老が天皇の許しを得ずに 結んだ不平等条約を➡ 18 00:01:47,643 --> 00:01:51,343 破棄するという事である。 19 00:01:55,985 --> 00:02:04,985 長州藩は 公武合体から破約攘夷へ 大きく かじを切った。 20 00:02:09,999 --> 00:02:14,299 久坂の謹慎も解かれた。 21 00:02:15,871 --> 00:02:20,009 そして この男が 上海から帰ってきた。 22 00:02:20,009 --> 00:02:24,347 (雅)わあ すごいですねえ! 23 00:02:24,347 --> 00:02:28,217 お文。 そんな隅におらんで。 ほら。 24 00:02:28,217 --> 00:02:30,219 (文)いや あの…➡ 25 00:02:30,219 --> 00:02:32,955 こちらのお屋敷には 来るなと言われていて…。 26 00:02:32,955 --> 00:02:37,293 私が招いたんです。 誰にも文句など言わせません。 27 00:02:37,293 --> 00:02:39,228 ねっ 見て。 28 00:02:39,228 --> 00:02:41,630 手拭いに刺繍が入っちょる。 29 00:02:41,630 --> 00:02:44,533 (晋作)それは スワトウっちゅう所の ハンケチーフじゃ。 30 00:02:44,533 --> 00:02:46,969 ハンケチーフ…? 31 00:02:46,969 --> 00:02:48,904 お前には これじゃ。 32 00:02:48,904 --> 00:02:51,841 晋様。 雅は こっちが ようございます。 33 00:02:51,841 --> 00:02:54,643 ピストルか…。 34 00:02:54,643 --> 00:02:58,981 西洋人は こねぇにちさい鉄砲を 持ち歩き➡ 35 00:02:58,981 --> 00:03:01,884 身を守ったり 時には 果たし合いもする。 36 00:03:01,884 --> 00:03:03,853 こねなふうに。 37 00:03:03,853 --> 00:03:05,855 (小忠太)晋作! 38 00:03:05,855 --> 00:03:09,325 お前 長崎で船を買うたというんは まことか!? 39 00:03:09,325 --> 00:03:11,994 (雅 文)船? 届きましたか。 40 00:03:11,994 --> 00:03:14,663 たわけ! 届いたんは勘定書じゃ! 41 00:03:14,663 --> 00:03:17,566 軍艦1隻 勝手に買いおって! 42 00:03:17,566 --> 00:03:21,866 お前は 長州藩を潰す気か! 43 00:03:24,673 --> 00:03:27,576 すまんかったのう。 44 00:03:27,576 --> 00:03:33,282 お文。 俺は このまま 京へ向かう。 京へ? 45 00:03:33,282 --> 00:03:35,951 殿に上海の報告をせにゃならん。 46 00:03:35,951 --> 00:03:38,854 久坂に 何か伝えておく事はあるか? 47 00:03:38,854 --> 00:03:41,824 あっ… 「ご無事で」と。 48 00:03:41,824 --> 00:03:46,595 それから 「たまには 手紙を下さい」と。 49 00:03:46,595 --> 00:03:49,298 伝えておく。 50 00:03:49,298 --> 00:03:52,598 雅を頼む。 51 00:03:55,971 --> 00:04:01,971 急がんにゃ…。 もはや 一刻の猶予もならん。 52 00:04:10,986 --> 00:04:18,861 ♬~(テーマ音楽) 53 00:04:18,861 --> 00:04:52,962 ♬~ 54 00:04:52,962 --> 00:04:59,835 ♬「愚かなる 吾れのことをも」 55 00:04:59,835 --> 00:05:09,311 ♬「友とめづ人は わがとも友と」 56 00:05:09,311 --> 00:05:17,653 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 57 00:05:17,653 --> 00:05:27,997 ♬「わがとも友と めでよ人々」 58 00:05:27,997 --> 00:06:04,633 ♬~ 59 00:06:04,633 --> 00:06:12,308 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 60 00:06:12,308 --> 00:06:16,178 ♬「わがとも友と」 61 00:06:16,178 --> 00:06:21,317 ♬「めでよ人々」 62 00:06:21,317 --> 00:06:27,189 ♬「燃ゆ」 63 00:06:27,189 --> 00:06:39,889 ♬~ 64 00:06:43,572 --> 00:06:49,278 スワトウ スワトウ…。 65 00:06:49,278 --> 00:06:53,978 何かに書いてあったんやけど…。 66 00:06:57,152 --> 00:07:01,152 あっ あった。 67 00:07:02,825 --> 00:07:05,825 (物音) 68 00:07:07,630 --> 00:07:09,965 誰? 69 00:07:09,965 --> 00:07:12,868 (滝)稔麿さんが京へ。 (ふさ)手紙が来たんです。 70 00:07:12,868 --> 00:07:15,838 久坂さんたちと一緒におるから 心配するなって。 71 00:07:15,838 --> 00:07:18,307 (亀) それは ようございましたねえ! 72 00:07:18,307 --> 00:07:21,977 それ 何でございますか? 73 00:07:21,977 --> 00:07:26,649 スワトウとかいう所の刺繍だそうです。 74 00:07:26,649 --> 00:07:30,519 こねな細工ができたら 高う売れるんじゃなかろうかって。 75 00:07:30,519 --> 00:07:32,454 ねっ。 76 00:07:32,454 --> 00:07:36,925 …で あれは 何ですか? 77 00:07:36,925 --> 00:07:41,797 すみませんね。 内職の お手伝いなど させてしもうて。 78 00:07:41,797 --> 00:07:45,934 お気遣いなく。 旦那様が京にたち➡ 79 00:07:45,934 --> 00:07:49,271 舅殿の愚痴が いささか うるそうなりましたので。 80 00:07:49,271 --> 00:07:52,608 (小声で)ここのところ ずっと入り浸りで。 81 00:07:52,608 --> 00:07:55,277 (寿)ごめんくださいませ。 82 00:07:55,277 --> 00:07:59,148 寿。 どねぇしたんです? 血相変えて。 83 00:07:59,148 --> 00:08:01,617 篤太郎が お邪魔しておりませんか? 84 00:08:01,617 --> 00:08:03,552 あの…。 85 00:08:03,552 --> 00:08:07,289 篤太郎。 86 00:08:07,289 --> 00:08:11,627 なぜ こねな所におるんです? 聞けば 近頃➡ 87 00:08:11,627 --> 00:08:14,927 明倫館にも行っとらんというでは ありませんか。 88 00:08:16,498 --> 00:08:19,968 学問は 何のためにするんですか? 89 00:08:19,968 --> 00:08:22,304 何ですって? 90 00:08:22,304 --> 00:08:25,641 「学を言うは 志を主とす」。 91 00:08:25,641 --> 00:08:29,511 伯父上の言葉を目にして以来 ずっと考えてきたんです。 92 00:08:29,511 --> 00:08:34,249 答えも また 伯父上の 書かれたものにあるかもしれんと。 93 00:08:34,249 --> 00:08:38,249 この家は 退屈しないこと! 94 00:08:48,263 --> 00:08:54,263 寅兄様が ここで塾を始める時 記したものです。 95 00:09:01,276 --> 00:09:05,976 (篤太郎) 「学は 人たる所以を学ぶなり」。 96 00:09:07,616 --> 00:09:09,551 これは 貸してあげます。 97 00:09:09,551 --> 00:09:12,488 ほかに読みたいものがあれば それも。 98 00:09:12,488 --> 00:09:19,488 明日になったら 母上のところに お戻りなさいね。 99 00:09:21,163 --> 00:09:24,863 はい。 100 00:09:26,969 --> 00:09:29,638 (敬親)いま一度 申してみよ。 101 00:09:29,638 --> 00:09:34,476 清国が列強に食い荒らされる様は 想像を絶しております。 102 00:09:34,476 --> 00:09:38,914 その文明も 我々の思惑を はるかに超えております。 103 00:09:38,914 --> 00:09:43,786 破約攘夷を掲げただけでは 足らんと申すか。 104 00:09:43,786 --> 00:09:46,255 攘夷 まことに結構。 105 00:09:46,255 --> 00:09:49,591 しかしながら そのために 幕府を動かし➡ 106 00:09:49,591 --> 00:09:52,928 国を一つになどと 悠長な事を言うておっては➡ 107 00:09:52,928 --> 00:09:55,264 とても間に合いませぬ。 108 00:09:55,264 --> 00:09:57,599 悠長…。 109 00:09:57,599 --> 00:09:59,935 (晋作)一刻も早う 軍備を固め➡ 110 00:09:59,935 --> 00:10:02,604 長州 ただ一藩なりとも 立ち上がり➡ 111 00:10:02,604 --> 00:10:07,476 目の前の敵を打ち払わねば! 112 00:10:07,476 --> 00:10:12,614 殿の御前で 藩是に けちをつけるとはの。 113 00:10:12,614 --> 00:10:14,950 (晋作)お前らは 異国を知らん。 114 00:10:14,950 --> 00:10:18,620 はっ 早速 自慢話か。 115 00:10:18,620 --> 00:10:26,962 俺も知らんかった。 清国は もう しまいじゃ。 116 00:10:26,962 --> 00:10:33,836 居留地への橋を渡るのに 清国人は 金を払わされるんじゃ。 117 00:10:33,836 --> 00:10:37,606 自分の国を歩くのにぞ?➡ 118 00:10:37,606 --> 00:10:42,511 ささいな事で殴られ蹴られ ただ 異人に従わされ…。 119 00:10:42,511 --> 00:10:44,513 お前が上海に行っとる間➡ 120 00:10:44,513 --> 00:10:49,218 我らは同志を募り 決死の思いで長井を倒そうとした。 121 00:10:49,218 --> 00:10:51,653 そのために亀太郎は死んだ。 122 00:10:51,653 --> 00:10:56,325 (稔麿)私も 松陰先生が死に 亀太郎が死に➡ 123 00:10:56,325 --> 00:10:58,994 この死を 決して むだにしてはいけんと➡ 124 00:10:58,994 --> 00:11:00,929 それで戻ってきたんです! 125 00:11:00,929 --> 00:11:02,865 (玄瑞)今は 足元を固める時じゃ。 126 00:11:02,865 --> 00:11:06,335 そのためには まず 朝廷に働きかけ 幕府を動かす。 127 00:11:06,335 --> 00:11:09,335 つまらん。 何じゃと? 128 00:11:11,006 --> 00:11:14,676 お前の考えは つまらん。➡ 129 00:11:14,676 --> 00:11:16,612 何も狂うてはおらん! 130 00:11:16,612 --> 00:11:20,349 そねな ありきたりなやり方で 攘夷がなると思うか? 131 00:11:20,349 --> 00:11:22,284 高杉! 132 00:11:22,284 --> 00:11:27,022 亀太郎を殺したんは お前じゃ。➡ 133 00:11:27,022 --> 00:11:33,022 お前のつまらん やり方が 亀を追い詰めたんじゃ。 134 00:11:40,569 --> 00:11:45,569 [ 回想 ] (亀太郎)あんたは こねなところで 死んじゃいけん。 135 00:11:47,976 --> 00:11:51,676 ああ~! 136 00:12:02,524 --> 00:12:05,994 辰路さん。 137 00:12:05,994 --> 00:12:08,897 旦那さん 待ってはりますえ。 138 00:12:08,897 --> 00:12:13,197 へえ じきに。 139 00:12:15,003 --> 00:12:20,676 おねえさん あれは どちらさんどす? 140 00:12:20,676 --> 00:12:23,578 長州のお人どすなあ。 141 00:12:23,578 --> 00:12:29,351 確か… 久坂…。 142 00:12:29,351 --> 00:12:36,651 長州の久坂さん…。 143 00:12:44,633 --> 00:12:47,970 わしには分からん。 144 00:12:47,970 --> 00:12:57,270 破約攘夷を是と掲げて まことに それでよいものであろうか…。 145 00:13:03,318 --> 00:13:05,988 (伊之助)おそれながら。 146 00:13:05,988 --> 00:13:09,324 異国の言うなりで結んだ 条約のために➡ 147 00:13:09,324 --> 00:13:11,994 民は 苦しんでおります。 148 00:13:11,994 --> 00:13:16,331 今 条約を破棄するは 民のため。 149 00:13:16,331 --> 00:13:21,331 何より 天子様も それを望まれております。 150 00:13:24,006 --> 00:13:30,706 その方 わしのそばで働いてみぬか? 151 00:13:33,281 --> 00:13:37,152 ありがたきお言葉。 152 00:13:37,152 --> 00:13:40,155 ですが その前に➡ 153 00:13:40,155 --> 00:13:47,295 私を岩国 長府の支藩へ やっては下さいませぬか。 154 00:13:47,295 --> 00:13:50,632 我ら 萩本藩だけでなく➡ 155 00:13:50,632 --> 00:13:53,301 すべての支藩に 破約攘夷を徹底させ➡ 156 00:13:53,301 --> 00:13:59,001 強く助力を仰ぐ所存でございます。 157 00:14:00,976 --> 00:14:04,976 お主にできるか。 158 00:14:06,648 --> 00:14:09,551 必ずや。 159 00:14:09,551 --> 00:14:11,987 そうせい。 160 00:14:11,987 --> 00:14:14,287 はっ! 161 00:14:16,324 --> 00:14:25,624 時々 寅の言葉が聞きとうなる。 162 00:14:29,337 --> 00:14:31,940 お殿様が寅兄の? 163 00:14:31,940 --> 00:14:34,609 ええ。 (百合之助)折に触れ 殿は➡ 164 00:14:34,609 --> 00:14:38,947 「寅次郎の言葉が聞きたい」。 そう 仰せだそうじゃ。 165 00:14:38,947 --> 00:14:43,285 ほら。 166 00:14:43,285 --> 00:14:46,188 それでね 思いつきましたの。 167 00:14:46,188 --> 00:14:49,157 お殿様に 松陰先生の本を 献上してはどうかと。 168 00:14:49,157 --> 00:14:51,159 寅兄様の…。 169 00:14:51,159 --> 00:14:53,628 (梅太郎)早速 写本する事にした。 170 00:14:53,628 --> 00:14:58,300 敏三郎 大役だぞ。 171 00:14:58,300 --> 00:15:03,171 それに もし この先 寅の本が 明倫館の公認ともなれば➡ 172 00:15:03,171 --> 00:15:07,642 吉田家再興も夢ではない! また思いつきました! 173 00:15:07,642 --> 00:15:09,978 お殿様から じかに言うて頂くんです。 174 00:15:09,978 --> 00:15:13,315 松陰先生の本を皆で学ぶようにと。 175 00:15:13,315 --> 00:15:16,985 殿様の命とあらば 誰も 文句は申しますまい。 176 00:15:16,985 --> 00:15:20,285 いや さすがに それは…。 177 00:15:23,658 --> 00:15:27,529 寅兄の事が世に広まるんは うれしいけど。 178 00:15:27,529 --> 00:15:32,934 でも お殿様の命令で 皆に読めというんは➡ 179 00:15:32,934 --> 00:15:38,273 何か違うような…。 (滝)そうですねえ。 180 00:15:38,273 --> 00:15:40,609 寅兄の言葉は➡ 181 00:15:40,609 --> 00:15:45,280 誰より それを求める人に 触れてほしいんです。 182 00:15:45,280 --> 00:15:48,280 篤太郎のように。 183 00:15:51,620 --> 00:15:54,956 お父上のように。 184 00:15:54,956 --> 00:15:57,292 父上? 185 00:15:57,292 --> 00:16:03,165 知ってますか? 父上は 一日の終わりに➡ 186 00:16:03,165 --> 00:16:07,936 必ず 寅の本を広げます。 まことに? 187 00:16:07,936 --> 00:16:10,839 姿はなくとも 寅は子です。 188 00:16:10,839 --> 00:16:16,645 子を知りとうて 父は 書をめくるんです。 189 00:16:16,645 --> 00:16:21,645 そうして 会うておられます。 190 00:16:23,318 --> 00:16:26,655 兄上と…。 191 00:16:26,655 --> 00:16:29,991 お前の言うとる事は分かります。 192 00:16:29,991 --> 00:16:34,829 でも 雅様も きっと そねなふうに➡ 193 00:16:34,829 --> 00:16:40,268 もっと大勢の方たちに 寅と出会うてもらおうと➡ 194 00:16:40,268 --> 00:16:46,608 そう思うて下さってるんですよ。 はい。 195 00:16:46,608 --> 00:16:52,280 時々 しゃくに障るけど…。 196 00:16:52,280 --> 00:16:55,580 (笑い声) 197 00:16:57,953 --> 00:17:02,624 そのころ 京の久坂は 破約攘夷を遂行すべく➡ 198 00:17:02,624 --> 00:17:05,293 朝廷側に掛け合っていた。 199 00:17:05,293 --> 00:17:09,965 三条公におかれましては ぜひ 天子様のご意向を伺い➡ 200 00:17:09,965 --> 00:17:14,636 幕府に 攘夷の実行を迫られたく…。 201 00:17:14,636 --> 00:17:16,571 おかしいじゃろう。 202 00:17:16,571 --> 00:17:19,507 三条様は なぜ 料理に 手をつけようとなさらん? 203 00:17:19,507 --> 00:17:22,978 それどころか ひと言の口も利かん。 204 00:17:22,978 --> 00:17:27,649 さあ…。 うちとこの おもてなしに➡ 205 00:17:27,649 --> 00:17:32,649 なんぞ やぼな点でも ありましたんどっしゃろか? 206 00:17:35,457 --> 00:17:41,930 (辰路)お で き。 207 00:17:41,930 --> 00:17:48,603 三条さん 口の中に よう できもん こさえはるて聞いた事あります。 208 00:17:48,603 --> 00:17:51,940 今日も それと違いますやろか。 209 00:17:51,940 --> 00:17:53,940 お前…。 210 00:18:05,954 --> 00:18:10,625 女将。 ナスと梅干しはあるか? 211 00:18:10,625 --> 00:18:26,975 ♬~ 212 00:18:26,975 --> 00:18:31,246 (三条実美)おっ。 楽になった。 213 00:18:31,246 --> 00:18:34,916 ああ 楽になったわ。 それは ようございました。 214 00:18:34,916 --> 00:18:42,257 梅干しと ナスのへたの焼いたので こない楽になるとは。 215 00:18:42,257 --> 00:18:46,594 (前原)久坂は もともと医者です。 江戸で学んだ事もあります。 216 00:18:46,594 --> 00:18:50,265 仲間内からは 医者坊主と呼ばれておりました。 217 00:18:50,265 --> 00:18:52,200 ホホホホホ…。 218 00:18:52,200 --> 00:18:54,602 2日もすれば治りましょう。 219 00:18:54,602 --> 00:19:00,902 ほな 2日後 改めて 話 聞かしてもらいまひょか。 220 00:19:02,944 --> 00:19:08,616 天子様のご書状を 江戸にお届けする話➡ 221 00:19:08,616 --> 00:19:13,288 やぶさかやない。 222 00:19:13,288 --> 00:19:16,958 まことでございますか! ホホホホホホ。 223 00:19:16,958 --> 00:19:20,295 (辰路)やぼなお話は それくらいにして。➡ 224 00:19:20,295 --> 00:19:24,632 よろしゅうおしたな。 225 00:19:24,632 --> 00:19:27,535 高うつきますえ。 226 00:19:27,535 --> 00:19:30,535 えっ? 227 00:19:44,586 --> 00:19:48,923 そっちは 江戸か。 228 00:19:48,923 --> 00:19:51,259 長井様は…。 229 00:19:51,259 --> 00:19:57,132 萩じゃ。 帰国し謹慎せよとのご下命じゃ。 230 00:19:57,132 --> 00:20:00,832 それは まことに…。 231 00:20:02,871 --> 00:20:06,274 覚えておけ。 232 00:20:06,274 --> 00:20:13,148 お主らは お家ごと 破滅へ突き進む道を選んだんじゃ。 233 00:20:13,148 --> 00:20:21,148 勝てるか? 異国に。 あの強大な文明に。 234 00:20:27,962 --> 00:20:33,262 娘に土産を探さねば。 235 00:20:38,606 --> 00:20:46,606 吉田松陰を江戸表へ突き出したと わしを恨むか? 236 00:20:49,651 --> 00:20:52,987 恨め。 237 00:20:52,987 --> 00:20:56,324 それでこそ➡ 238 00:20:56,324 --> 00:21:02,664 惜しみなく お役を生きたかいが あろうというもの。 239 00:21:02,664 --> 00:21:06,364 悔いはない。 240 00:21:16,678 --> 00:21:20,014 一方 伊之助は➡ 241 00:21:20,014 --> 00:21:24,352 久坂が通した破約攘夷の藩是を 徹底させるべく➡ 242 00:21:24,352 --> 00:21:28,690 支藩の岩国を訪ねていた。 243 00:21:28,690 --> 00:21:33,962 長州藩では 藩主 毛利家の一族に 領地が分け与えられ➡ 244 00:21:33,962 --> 00:21:42,303 長府 徳山 清末 岩国という 4つの支藩が置かれていた。 245 00:21:42,303 --> 00:21:45,303 (吉川経幹)破約攘夷…。 246 00:21:47,175 --> 00:21:49,978 (吉川)残念じゃが。 247 00:21:49,978 --> 00:21:53,848 我らは 萩の毛利家には 到底及ばぬ 弱小の家。 248 00:21:53,848 --> 00:22:00,989 ご公儀に盾つくような破約攘夷に 従うなど 考えられん。 249 00:22:00,989 --> 00:22:04,659 お待ち下され! 250 00:22:04,659 --> 00:22:07,996 椋梨様…。 251 00:22:07,996 --> 00:22:10,665 岩国に親戚がおっての。 252 00:22:10,665 --> 00:22:16,337 お主が岩国侯をお訪ねしていると 聞いて立ち寄った。 253 00:22:16,337 --> 00:22:21,209 あまり 岩国侯を困らせてはならぬぞ。 254 00:22:21,209 --> 00:22:27,209 なれば 岩国侯にも よい話を。 255 00:22:31,819 --> 00:22:36,624 おそれながら 吉川家は代々➡ 256 00:22:36,624 --> 00:22:40,962 毛利家の支藩の中で 一番下の 家格に甘んじておられます。 257 00:22:40,962 --> 00:22:43,298 (吉川)ぶ… 無礼な! 258 00:22:43,298 --> 00:22:51,172 それを引き上げると 敬親様が仰せられたら? 259 00:22:51,172 --> 00:22:56,311 家格を上げると…? 260 00:22:56,311 --> 00:22:58,646 (剛蔵)椋梨が? 261 00:22:58,646 --> 00:23:03,985 幸い 岩国侯は こちらの条件で 破約攘夷に同意した。 262 00:23:03,985 --> 00:23:08,856 じゃが 長府藩は ままならぬ。 263 00:23:08,856 --> 00:23:12,994 [ 回想 ] 我が殿は ご気分がすぐれぬという事で➡ 264 00:23:12,994 --> 00:23:18,333 目通りは かなわん。 日を改められよ。 265 00:23:18,333 --> 00:23:22,003 あれも 椋梨殿の差し金やもしれぬ。 266 00:23:22,003 --> 00:23:26,674 ええか? お前は 長府藩を説得し➡ 267 00:23:26,674 --> 00:23:28,610 仲間を増やす事じゃ。 268 00:23:28,610 --> 00:23:32,480 兄上は どうなさる? これから 江戸じゃ。 269 00:23:32,480 --> 00:23:37,480 少々暴れてみたいと思うとる。 270 00:23:39,621 --> 00:23:46,494 「久坂殿。 長府侯を動かす事 いささか難儀致し候。➡ 271 00:23:46,494 --> 00:23:52,634 しかし 『黄霧四塞すと雖も 蒼天なきに非ず』。➡ 272 00:23:52,634 --> 00:23:58,306 寅次郎の この言葉を信じ 必ず 藩を一つにせんと候えば➡ 273 00:23:58,306 --> 00:24:04,979 伏して 久坂弟にお願い致したき儀 これあり候」。 274 00:24:04,979 --> 00:24:09,651 「蒼天なきに非ず」…。 275 00:24:09,651 --> 00:24:17,351 いかに霧に覆われようと その上に青空はあり…。 276 00:24:22,997 --> 00:24:27,869 同じ頃 篤太郎が友と塾を訪れていた。 277 00:24:27,869 --> 00:24:32,607 (栄之進)小田村。 わしは このくだりが好きじゃ。 278 00:24:32,607 --> 00:24:38,946 「志士とは 志達ありて 節操を守る士なり」。 279 00:24:38,946 --> 00:24:41,616 わしもじゃ。 280 00:24:41,616 --> 00:24:48,956 「節操を守る士は 困窮するは もとより 覚悟の前にて➡ 281 00:24:48,956 --> 00:24:50,892 早晩も飢餓して➡ 282 00:24:50,892 --> 00:24:56,297 溝谷へ轉死することを 念ひて忘れず」。 283 00:24:56,297 --> 00:24:59,967 (3人)「勇士は 戦場にて➡ 284 00:24:59,967 --> 00:25:06,307 撃死するは もとより 望む所なれば➡ 285 00:25:06,307 --> 00:25:10,178 早晩も首を取らるとも…」。 286 00:25:10,178 --> 00:25:12,980 (子どもたち) 「士と生まれたらん者は➡ 287 00:25:12,980 --> 00:25:21,322 志士 勇士とならずんば 恥づべきの はなはだしき者なり」。 288 00:25:21,322 --> 00:25:24,225 皆さん ひと休みしましょう。 289 00:25:24,225 --> 00:25:28,996 わあ 握り飯じゃ! うわ~! 290 00:25:28,996 --> 00:25:30,932 私がお手伝いを? 291 00:25:30,932 --> 00:25:35,603 兄上の本を読みたいという者が 近頃 写本に訪れるんです。 292 00:25:35,603 --> 00:25:39,941 次から次。 そのお世話に人手が足らんで。 293 00:25:39,941 --> 00:25:42,610 無理です。 294 00:25:42,610 --> 00:25:47,281 私 江戸に参りますから。 江戸? 295 00:25:47,281 --> 00:25:50,184 (雅)晋様が 京から江戸へ向かわれました。 296 00:25:50,184 --> 00:25:55,156 これ以上の置いてきぼりは 嫌。 退屈は もっと嫌。 297 00:25:55,156 --> 00:25:58,626 ですから 江戸へ出て 晋様のそばにいようと。 298 00:25:58,626 --> 00:26:03,965 江戸へ行っても あなたの退屈は 変わらんと思うけど。 299 00:26:03,965 --> 00:26:06,300 どういう意味でしょう? 300 00:26:06,300 --> 00:26:09,971 だって それは 高杉さんのやりたい事で➡ 301 00:26:09,971 --> 00:26:13,671 あなたに関わりはないんやから。 302 00:26:17,311 --> 00:26:22,183 お手伝い お考え下さいませんか? 303 00:26:22,183 --> 00:26:24,986 なぜ 私なんですか? 304 00:26:24,986 --> 00:26:30,986 あなたが 高杉晋作様の妻だからです。 305 00:26:32,593 --> 00:26:36,264 世の中に お金持ちや美しいお顔の人は➡ 306 00:26:36,264 --> 00:26:39,167 大勢おるけれど…➡ 307 00:26:39,167 --> 00:26:45,940 高杉晋作の妻は あなたしか おられません。 308 00:26:45,940 --> 00:26:48,640 私だけ…。 309 00:26:50,278 --> 00:26:55,950 兄上の塾を 旦那様がいない間 守るとしたら➡ 310 00:26:55,950 --> 00:26:59,620 私たちしか おらんではありませんか。 311 00:26:59,620 --> 00:27:06,920 高杉の妻と 久坂の妻しか。 312 00:27:10,264 --> 00:27:13,964 力をお貸し下さい。 313 00:27:35,256 --> 00:27:37,592 兄上様。 314 00:27:37,592 --> 00:27:43,464 スワトウの刺繍です。 高杉さんからの上海土産です。 315 00:27:43,464 --> 00:27:47,935 スワトウ… 清国の港町じゃな。 316 00:27:47,935 --> 00:27:51,272 異人から伝わったものを スワトウの女性たちは➡ 317 00:27:51,272 --> 00:27:53,207 自分たちで工夫を加えて➡ 318 00:27:53,207 --> 00:27:55,142 その刺繍を 誰も まねできんもんに➡ 319 00:27:55,142 --> 00:27:57,612 作り替えてしもうたんです。 320 00:27:57,612 --> 00:28:01,282 今や 異人の方が 争って 手に入れようとするほど。 321 00:28:01,282 --> 00:28:04,619 村の女たちが 異人に勝ったという事か。 322 00:28:04,619 --> 00:28:08,289 はい。 323 00:28:08,289 --> 00:28:11,626 私たちにも できる事がある。 324 00:28:11,626 --> 00:28:14,528 高杉さんのお土産が 教えてくれました。 325 00:28:14,528 --> 00:28:19,300 それで ああいう事に…。 326 00:28:19,300 --> 00:28:25,172 私たち あの場所を守ります。 327 00:28:25,172 --> 00:28:27,975 兄の言葉を求める人がいれば➡ 328 00:28:27,975 --> 00:28:32,813 いつか必ず 寅兄も赦されると思うから。 329 00:28:32,813 --> 00:28:38,513 初めは 1人でも2人でも。 330 00:28:40,254 --> 00:28:42,924 あっ ところで 兄上は? 331 00:28:42,924 --> 00:28:45,924 ああ そうじゃ。 332 00:28:47,595 --> 00:28:52,266 久坂からじゃ。 これを届けに来た。 333 00:28:52,266 --> 00:28:55,169 おい。 一人になって ゆっくり読め。 334 00:28:55,169 --> 00:28:58,169 構いません。 335 00:29:00,608 --> 00:29:05,279 「文どの。 無事」。 336 00:29:05,279 --> 00:29:08,979 (笑い声) 337 00:29:16,891 --> 00:29:24,632 その日を境に 伊之助は 長府藩主への説得をやめた。 338 00:29:24,632 --> 00:29:31,439 藩士一人一人と話し合う道を 選んだのである。 339 00:29:31,439 --> 00:29:35,576 これは 京の久坂玄瑞が 送ってきた書状じゃ。 340 00:29:35,576 --> 00:29:40,915 これによると 今 京では 三条実美公ら公卿の方々が➡ 341 00:29:40,915 --> 00:29:43,584 すでに 破約攘夷に動かれておると。 342 00:29:43,584 --> 00:29:47,254 じゃが…。 すでに世は動きつつあるんじゃ。 343 00:29:47,254 --> 00:29:54,128 主君が動かなければ お主らが動く時ではないんか! 344 00:29:54,128 --> 00:29:57,898 (辰路)三条さんのお供で江戸へ? はい。 345 00:29:57,898 --> 00:30:02,269 それは よろしゅうおしたなあ。 辰路さんのおかげです。 346 00:30:02,269 --> 00:30:07,942 それで その… お礼を。 先日 そのような事を…。 347 00:30:07,942 --> 00:30:12,813 ほな うちの旦那さんに なっとくれやす。 348 00:30:12,813 --> 00:30:16,617 (噴き出す音とせきこみ) 349 00:30:16,617 --> 00:30:20,955 私は 国元に妻が。 350 00:30:20,955 --> 00:30:23,290 妻。 351 00:30:23,290 --> 00:30:26,961 (笑い声) 352 00:30:26,961 --> 00:30:31,832 うちには 夢がおすねや。 353 00:30:31,832 --> 00:30:35,636 勤王の志士の方たちの お力になって➡ 354 00:30:35,636 --> 00:30:38,539 芸妓として名ぁを上げたいんどす。 355 00:30:38,539 --> 00:30:40,508 名を? 356 00:30:40,508 --> 00:30:45,312 うちも これぞと見込んだ方の お力になって➡ 357 00:30:45,312 --> 00:30:51,185 「さすが 辰路や」。 そないに言われてみたいんどす。 358 00:30:51,185 --> 00:30:57,658 それができたら 一世一代の誉れや。 359 00:30:57,658 --> 00:31:01,996 それが 君の志…。 360 00:31:01,996 --> 00:31:04,665 志? 361 00:31:04,665 --> 00:31:07,365 (笑い声) 362 00:31:10,004 --> 00:31:12,907 なあ。 363 00:31:12,907 --> 00:31:18,345 お座敷の事 知りとおへんか? 364 00:31:18,345 --> 00:31:23,684 どの藩の どなたはんが 誰と親しいか➡ 365 00:31:23,684 --> 00:31:28,355 お公家さんと どないな話しはったか…。 366 00:31:28,355 --> 00:31:32,626 辰路さんの申し出は ありがたいが➡ 367 00:31:32,626 --> 00:31:36,497 俺に そねな甲斐性は…。 368 00:31:36,497 --> 00:31:40,501 見たやろ? あねな しょもない…。 369 00:31:40,501 --> 00:31:46,173 涙は つまらんもんやおへん。 370 00:31:46,173 --> 00:31:54,315 目ぇからあふれる思いが つまらんもんのはずがない。 371 00:31:54,315 --> 00:31:56,615 辰路さん…。 372 00:31:59,186 --> 00:32:04,959 京へ戻らはったら 必ず訪ねておくりやす。 373 00:32:04,959 --> 00:32:10,259 お力になりますよって。 374 00:32:18,539 --> 00:32:24,311 辰路さん。 いつものお座敷。 375 00:32:24,311 --> 00:32:35,623 ♬~ 376 00:32:35,623 --> 00:32:40,961 おいやしたんか。 (男)ああ。 377 00:32:40,961 --> 00:32:44,832 久坂は? どげな男じゃったか? 378 00:32:44,832 --> 00:32:48,132 さあ? 379 00:32:49,970 --> 00:32:55,643 長州の動きをば うまく聞き出せたか? 380 00:32:55,643 --> 00:33:01,515 男はんは ほんま 弱おすな。 381 00:33:01,515 --> 00:33:06,287 夢という言葉に。 382 00:33:06,287 --> 00:33:09,987 (笑い声) 383 00:33:12,993 --> 00:33:20,334 岩国 長府の両藩が 破約攘夷の藩是を受け入れた。 384 00:33:20,334 --> 00:33:28,008 こたびの働き まことに大儀であった。 はっ! 385 00:33:28,008 --> 00:33:32,613 褒美をとらそう。 何が望みじゃ? 386 00:33:32,613 --> 00:33:36,483 おそれながら。 387 00:33:36,483 --> 00:33:41,288 こたびの事 活路を開いてくれたんは➡ 388 00:33:41,288 --> 00:33:45,626 義弟 久坂玄瑞からの手紙でした。 389 00:33:45,626 --> 00:33:48,963 学ばんとする者たちによって 今なお➡ 390 00:33:48,963 --> 00:33:52,299 寅次郎の言葉は 脈々と受け継がれております。 391 00:33:52,299 --> 00:33:57,638 おお 寅の言葉が。 392 00:33:57,638 --> 00:34:02,977 どうか 吉田寅次郎の復権➡ 393 00:34:02,977 --> 00:34:06,647 吉田家再興のお許しを 賜りますよう。 394 00:34:06,647 --> 00:34:11,518 何とぞ。 395 00:34:11,518 --> 00:34:15,990 寅次郎を赦すと? 396 00:34:15,990 --> 00:34:19,860 はい。 勅命により➡ 397 00:34:19,860 --> 00:34:23,664 幕府が 大獄の処分者を 赦す事になり➡ 398 00:34:23,664 --> 00:34:27,334 伊之助殿も 動いて下さったようです。 399 00:34:27,334 --> 00:34:33,034 山鹿流兵学師範 吉田家も 再興されます。 400 00:34:34,608 --> 00:34:38,279 叔父上… おめでとうございます。 401 00:34:38,279 --> 00:34:40,614 おめでとうございます! 402 00:34:40,614 --> 00:34:45,486 (文之進) 死してなお 振り回しおって! 403 00:34:45,486 --> 00:34:48,289 (泣き声) 404 00:34:48,289 --> 00:34:50,958 泣くな 滝! 405 00:34:50,958 --> 00:34:54,628 皆も泣くなよ。 これは 門出じゃぞ。 406 00:34:54,628 --> 00:34:59,300 寅は これから 新しい者らに出会うんじゃ。➡ 407 00:34:59,300 --> 00:35:04,638 泣くな! 祝え! ほら めでたいぞ! 408 00:35:04,638 --> 00:35:06,974 (笑い声) 409 00:35:06,974 --> 00:35:14,315 寅兄。 罪が許されましたよ。 410 00:35:14,315 --> 00:35:20,988 小田村の兄上と 塾生の方たちのおかげです。 411 00:35:20,988 --> 00:35:24,658 これから 程なくして➡ 412 00:35:24,658 --> 00:35:31,265 吉田松陰の罪は 藩により 正式に許された。 413 00:35:31,265 --> 00:35:35,135 そのころ 久坂 高杉をはじめとする➡ 414 00:35:35,135 --> 00:35:38,605 塾生たちの多くは 江戸にいた。 415 00:35:38,605 --> 00:35:41,508 長州藩士 井上聞多。 416 00:35:41,508 --> 00:35:45,479 後の明治政府で大臣を務める この男も➡ 417 00:35:45,479 --> 00:35:49,249 塾生たちと行動を共にしていた。 418 00:35:49,249 --> 00:35:53,954 わしは あれこれ算段するんが 好きなんじゃ。 419 00:35:53,954 --> 00:35:58,292 ≪(物音) ≪(剛蔵)ええ加減にせえ! 420 00:35:58,292 --> 00:36:03,992 座れ! 座らんか! 421 00:36:07,634 --> 00:36:15,309 久坂! 高杉! 藩是は 破約攘夷へと変わった! 422 00:36:15,309 --> 00:36:17,644 今こそ長州が➡ 423 00:36:17,644 --> 00:36:19,980 大きゅう打って出らねば ならんちゅう時に➡ 424 00:36:19,980 --> 00:36:21,915 このざまは 何じゃ! 425 00:36:21,915 --> 00:36:25,652 策なら考えちょります。 (剛蔵)何? 426 00:36:25,652 --> 00:36:31,925 我が藩が他藩に比べ いまひとつ ぬきんでていけんのは なぜか。 427 00:36:31,925 --> 00:36:35,262 (靖)他藩から いささか 信をなくしちょるからでは…。 428 00:36:35,262 --> 00:36:38,932 しかり。 なれば まずは➡ 429 00:36:38,932 --> 00:36:43,270 長州藩の掲げる攘夷を 高らかに宣言し➡ 430 00:36:43,270 --> 00:36:47,941 広く知らしめる事が肝要かと。 (剛蔵)どのように…。 431 00:36:47,941 --> 00:36:49,877 異人を斬るか襲う。 432 00:36:49,877 --> 00:36:53,280 お前の考える事なんぞ そねな程度じゃ。 433 00:36:53,280 --> 00:36:55,215 そのとおり。 (品川)それは 危険じゃ! 434 00:36:55,215 --> 00:36:58,619 それを口実に 一斉に艦隊を 差し向けられたら どねぇする! 435 00:36:58,619 --> 00:37:00,554 望むところよ! 日本が列強に➡ 436 00:37:00,554 --> 00:37:03,490 分割されてもええというんか! 2人とも! 437 00:37:03,490 --> 00:37:06,493 (利助)では このようにしたら どうでしょうか? 438 00:37:06,493 --> 00:37:10,964 品川に普請中の 英国公使館があります。 439 00:37:10,964 --> 00:37:13,634 これに焼き打ちをかけるんです。 (寺島)焼き打ち? 440 00:37:13,634 --> 00:37:17,504 これ… ご覧下さい。 441 00:37:17,504 --> 00:37:20,307 (剛蔵) おっ… こねなものを どこで? 442 00:37:20,307 --> 00:37:24,178 伊藤のなじみの女が 大工と懇意やったんじゃ。 443 00:37:24,178 --> 00:37:26,180 お前は~…。 444 00:37:26,180 --> 00:37:29,983 夜は 番卒しかおらず 守りは手薄です。 445 00:37:29,983 --> 00:37:33,587 しかも まだ 普請中ですから 異国人を殺す事はありません。 446 00:37:33,587 --> 00:37:35,522 高杉の意気込みも分かるが➡ 447 00:37:35,522 --> 00:37:39,259 今 異人を斬るんは いかにも損じゃと わしは思う。 448 00:37:39,259 --> 00:37:42,162 この焼き打ちは 長州藩の上げる のろしです。 449 00:37:42,162 --> 00:37:45,933 のろし…。 高らかに宣言するんです。 450 00:37:45,933 --> 00:37:48,933 長州の攘夷 ここにありと。 451 00:37:50,604 --> 00:37:52,539 気に入った。 452 00:37:52,539 --> 00:37:54,942 すぐに 手はずを整えます。 453 00:37:54,942 --> 00:37:58,278 (九一)俺と靖で藩の連中を見張る。 止める気配があれば➡ 454 00:37:58,278 --> 00:38:00,614 すぐに食い止める。 任してつかぁさい! 455 00:38:00,614 --> 00:38:04,485 そうと決まりゃ 12日に決行じゃ。➡ 456 00:38:04,485 --> 00:38:07,287 異論はあるか? 457 00:38:07,287 --> 00:38:10,190 (赤禰)久坂。 俺は やらん。 458 00:38:10,190 --> 00:38:14,161 いいや。 お前もやるんじゃ。 459 00:38:14,161 --> 00:38:16,630 やらん。 お前一人でやれ。 460 00:38:16,630 --> 00:38:19,299 みんなでやる。 お前も来るんじゃ。 461 00:38:19,299 --> 00:38:21,969 分からんやつやな。 やらんと言うたら やらんのじゃ! 462 00:38:21,969 --> 00:38:25,639 なぜ そこまで俺を誘う! 463 00:38:25,639 --> 00:38:30,939 分からんそか? 分からん! 464 00:38:33,247 --> 00:38:37,117 日本をひっくり返すんぞ! 465 00:38:37,117 --> 00:38:41,817 お前なしでできるか。 466 00:38:44,858 --> 00:38:50,597 12日 夜じゃ。 467 00:38:50,597 --> 00:38:53,897 来いよ。 468 00:39:00,274 --> 00:39:02,943 頂きます。 469 00:39:02,943 --> 00:39:08,615 お文。 私 決めました。 ずっと 萩におります。 470 00:39:08,615 --> 00:39:10,551 まことに? 471 00:39:10,551 --> 00:39:15,956 退屈せんものを見つけたんです。 子どもです。➡ 472 00:39:15,956 --> 00:39:20,827 わがままで自分勝手で あまのじゃくで。➡ 473 00:39:20,827 --> 00:39:23,830 何一つ こちらの思うようにならない。 474 00:39:23,830 --> 00:39:26,967 面白うございます。 475 00:39:26,967 --> 00:39:28,902 雅様。 476 00:39:28,902 --> 00:39:35,776 私 晋様の子どもを産んで 育てて そして 萩で暮らします。 477 00:39:35,776 --> 00:39:39,076 あなたも そうしませんこと? 478 00:39:41,248 --> 00:39:43,917 ええですね。 479 00:39:43,917 --> 00:39:47,588 高杉の妻と 久坂の妻が 手を組めば➡ 480 00:39:47,588 --> 00:39:51,925 怖いもんなどありません! 481 00:39:51,925 --> 00:39:54,595 ならば…➡ 482 00:39:54,595 --> 00:39:59,466 兄上のご本を 明倫館に 持っていこうと思うんです。 483 00:39:59,466 --> 00:40:01,468 お取り上げ頂けるように。 484 00:40:01,468 --> 00:40:03,937 それは ええ考えですわ! 485 00:40:03,937 --> 00:40:08,275 手伝うて頂けますか? 486 00:40:08,275 --> 00:40:11,945 (子どもたち) 「志士とは 志達ありて➡ 487 00:40:11,945 --> 00:40:15,282 節操を守る士なり」。 488 00:40:15,282 --> 00:40:17,217 どうぞ。 489 00:40:17,217 --> 00:40:20,153 ありがとあんした。 490 00:40:20,153 --> 00:40:25,292 (子どもたち)「困窮するは もとより 覚悟の前にて…」。 491 00:40:25,292 --> 00:40:30,992 松陰先生は ここで まだ 生きておられるんですね。 492 00:40:33,967 --> 00:40:39,840 江戸の旦那様。 寅兄様の言葉は➡ 493 00:40:39,840 --> 00:40:46,546 皆の心の中に しっかりと 受け継がれております。 494 00:40:46,546 --> 00:40:50,317 (戸が開く音) 久坂さん。 495 00:40:50,317 --> 00:40:52,986 皆さんと ご一緒でなかったんですか? 496 00:40:52,986 --> 00:40:55,889 高杉さんたち 出かけられましたけど。 497 00:40:55,889 --> 00:40:58,325 俺は…。 498 00:40:58,325 --> 00:41:03,025 ちょうどよかった。 ならば 教えて頂けませんか? 499 00:41:05,666 --> 00:41:07,601 これは…。 500 00:41:07,601 --> 00:41:10,337 松陰先生の「講孟余話」です。 501 00:41:10,337 --> 00:41:13,674 今 国元で 先生の言葉が広まっとるんです。 502 00:41:13,674 --> 00:41:17,544 それぞれ 心打たれた者が 自分から写本をして。 503 00:41:17,544 --> 00:41:19,546 自分から…。 504 00:41:19,546 --> 00:41:23,684 私も生きているうちに 先生に お目にかかりたかった。➡ 505 00:41:23,684 --> 00:41:27,354 松陰先生とは どのようなお方でしたか? 506 00:41:27,354 --> 00:41:32,354 [ 回想 ] (寅次郎)君は 何を志しますか? 507 00:42:04,991 --> 00:42:07,327 (晋作)柵があるのう。 508 00:42:07,327 --> 00:42:10,027 せわぁない。 509 00:42:14,201 --> 00:42:17,971 こんなものを 手に入れておきました。 510 00:42:17,971 --> 00:42:22,271 ≪相変わらず 用意がええのう。 511 00:42:27,647 --> 00:42:52,639 ♬~ 512 00:42:52,639 --> 00:42:57,511 行くぞ! (一同)おお! 513 00:42:57,511 --> 00:43:16,329 ♬~ 514 00:43:16,329 --> 00:43:18,265 戦う時じゃ! 515 00:43:18,265 --> 00:43:21,668 攘夷とは何か。 どねぇしても知りたいんです! 516 00:43:21,668 --> 00:43:24,368 撃て! 517 00:43:26,339 --> 00:43:30,639 行け。 輝け。 518 00:43:32,612 --> 00:43:37,951 <江戸時代 品川は 東海道の宿場町として➡ 519 00:43:37,951 --> 00:43:41,621 にぎわいを見せていました。➡ 520 00:43:41,621 --> 00:43:47,494 中でも有数の規模を誇った旅籠 土蔵相模は➡ 521 00:43:47,494 --> 00:43:50,964 攘夷を実行しようとする 志士たちの➡ 522 00:43:50,964 --> 00:43:54,835 拠点となっていました。➡ 523 00:43:54,835 --> 00:43:57,838 高杉 久坂らは➡ 524 00:43:57,838 --> 00:44:03,543 「外国を排除し 国の盾となる 覚悟である」という思いから➡ 525 00:44:03,543 --> 00:44:06,980 御楯組を結成。➡ 526 00:44:06,980 --> 00:44:10,851 およそ1か月後➡ 527 00:44:10,851 --> 00:44:17,324 御殿山に建設中だった イギリス公使館に火を放ち➡ 528 00:44:17,324 --> 00:44:23,024 事件は 犯人不明のまま 収束します> 529 00:44:25,999 --> 00:44:30,670 <伊藤利助は 後に当時の事を振り返り➡ 530 00:44:30,670 --> 00:44:36,276 「攘夷決行の端を啓こうとして 事件を起こした。➡ 531 00:44:36,276 --> 00:44:41,948 生命がけの大仕事だった」と 語っています。➡ 532 00:44:41,948 --> 00:44:47,821 攘夷派の急先鋒として 世の中を動かしていく➡ 533 00:44:47,821 --> 00:44:50,290 松陰の弟子たち。➡ 534 00:44:50,290 --> 00:44:54,990 それは ここ 品川から 始まったのです> 535 00:45:33,233 --> 00:45:41,641 ♬~ 536 00:45:41,641 --> 00:45:43,977 (神谷)ああ~。 537 00:45:43,977 --> 00:45:52,277 ♬~