1 00:00:33,702 --> 00:00:41,377 高杉晋作らによる講和が成立し 異国からの攻撃を免れた一方➡ 2 00:00:41,377 --> 00:00:47,716 幕府による長州征討の大軍勢が 長州に迫ろうとしていた。 3 00:00:47,716 --> 00:00:50,052 そんな中 文は…。 4 00:00:50,052 --> 00:00:51,987 「みわ」…。 5 00:00:51,987 --> 00:00:54,923 (伊之助)これは 守り刀じゃ。 お前に。 6 00:00:54,923 --> 00:00:57,726 ありがとあんした。 7 00:00:57,726 --> 00:01:01,397 本日より 正式に奥での勤めを許す。 8 00:01:01,397 --> 00:01:04,066 名を…。 おそれながら。 9 00:01:04,066 --> 00:01:07,366 美和と。 10 00:01:16,412 --> 00:01:20,112 総触れでございます。 11 00:01:23,085 --> 00:01:25,421 <旦那様。➡ 12 00:01:25,421 --> 00:01:31,693 私は 名を改め 奥での一歩を踏み出しました。➡ 13 00:01:31,693 --> 00:01:39,568 奥の一日は 総触れと呼ばれる 朝のご挨拶から始まります> 14 00:01:39,568 --> 00:01:43,705 (敬親)皆 息災であるか。 15 00:01:43,705 --> 00:01:47,376 (都美姫)おかげさまで。 16 00:01:47,376 --> 00:01:51,046 若き姫と 一つ家に暮らすようになり➡ 17 00:01:51,046 --> 00:01:54,716 私も若返ったようにございます。 18 00:01:54,716 --> 00:02:00,389 私こそ。 母上様には 日に夜に➡ 19 00:02:00,389 --> 00:02:04,259 それはそれは ご丁寧なお導きを賜り➡ 20 00:02:04,259 --> 00:02:07,262 身の引き締まるような。 21 00:02:07,262 --> 00:02:12,000 ぜひ 元気なお世継ぎを 今すぐにでも。 22 00:02:12,000 --> 00:02:17,406 心がけまする。 いずれ そのうち。 23 00:02:17,406 --> 00:02:22,277 (銀姫 都美姫)オホホホホホ! 24 00:02:22,277 --> 00:02:29,017 互いによきところを敬い 力を合わせ 奥をもり立てよ。 25 00:02:29,017 --> 00:02:37,717 長州は これより いささか 険しき道をたどる事になるゆえ。 26 00:02:40,028 --> 00:02:42,364 よう参った。 27 00:02:42,364 --> 00:02:47,035 こたび 晴れて また政に戻ったとか。 28 00:02:47,035 --> 00:02:53,375 老体に むち打って お役に立つ所存でございます。 29 00:02:53,375 --> 00:02:59,047 つきましては 御前様はじめ 奥の方々に➡ 30 00:02:59,047 --> 00:03:04,386 お力添え願いたき儀が。 31 00:03:04,386 --> 00:03:07,289 お城替え? 32 00:03:07,289 --> 00:03:12,261 萩へ戻られるという事ですか? お殿様が。 33 00:03:12,261 --> 00:03:16,732 実は 少々難儀な事があってな。 34 00:03:16,732 --> 00:03:21,069 部屋が足りぬのじゃ。 35 00:03:21,069 --> 00:03:26,742 部屋がない? (鞠)萩城にでございますか? 36 00:03:26,742 --> 00:03:32,548 都美姫様も銀姫様も もともとは江戸のお住まい。 37 00:03:32,548 --> 00:03:37,686 萩城には 殿様のお世話をする者だけで➡ 38 00:03:37,686 --> 00:03:43,559 到底 お二方が お住まいになるだけのゆとりは…。 39 00:03:43,559 --> 00:03:50,259 そねな…。 では 一体 どうされるおつもりで…。 40 00:03:53,235 --> 00:03:56,705 お付きの者を減らす。 41 00:03:56,705 --> 00:04:00,042 女中に いとま乞いを? 42 00:04:00,042 --> 00:04:03,712 お前たちが それを計らえ。 43 00:04:03,712 --> 00:04:07,382 はっ。 44 00:04:07,382 --> 00:04:10,052 奥から退く者を選び➡ 45 00:04:10,052 --> 00:04:14,752 速やかに立ち去るよう 説得するのじゃ。 46 00:04:18,727 --> 00:04:26,602 ♬~(テーマ音楽) 47 00:04:26,602 --> 00:05:00,702 ♬~ 48 00:05:00,702 --> 00:05:07,576 ♬「愚かなる 吾れのことをも」 49 00:05:07,576 --> 00:05:17,052 ♬「友とめづ人は わがとも友と」 50 00:05:17,052 --> 00:05:25,394 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 51 00:05:25,394 --> 00:05:35,671 ♬「わがとも友と めでよ人々」 52 00:05:35,671 --> 00:06:12,374 ♬~ 53 00:06:12,374 --> 00:06:20,048 ♬「吾れをも 友とめづ人は」 54 00:06:20,048 --> 00:06:23,919 ♬「わがとも友と」 55 00:06:23,919 --> 00:06:29,057 ♬「めでよ人々」 56 00:06:29,057 --> 00:06:34,863 ♬「燃ゆ」 57 00:06:34,863 --> 00:06:47,563 ♬~ 58 00:06:50,345 --> 00:06:53,682 (潮)なんという勝手な! 59 00:06:53,682 --> 00:06:57,552 そのようなお役目 なぜ引き受けてまいった。 60 00:06:57,552 --> 00:07:00,552 申し訳ございませぬ。 61 00:07:02,357 --> 00:07:05,260 御前様も園山も➡ 62 00:07:05,260 --> 00:07:09,960 お前になら 何をさせても 心は痛まぬと見える。 63 00:07:12,033 --> 00:07:16,905 それにしても 城移りとは。 64 00:07:16,905 --> 00:07:20,375 いかにも 椋梨の考えそうな…。 65 00:07:20,375 --> 00:07:24,045 椋梨様は なぜ 城移りをなされようと…。 66 00:07:24,045 --> 00:07:27,716 控えよ。 67 00:07:27,716 --> 00:07:30,619 幕府をなだめるためじゃろうな。 68 00:07:30,619 --> 00:07:33,989 幕府をなだめる…。 69 00:07:33,989 --> 00:07:37,659 このまま 我らが 山口に居座っては➡ 70 00:07:37,659 --> 00:07:40,996 幕府に対し 戦意ありと見なされよう。 71 00:07:40,996 --> 00:07:45,296 今は 萩へ引くしか 手だてはあるまい。 72 00:07:47,869 --> 00:07:56,011 じゃが 椋梨ごときに我らの暮らし 指図されるいわれは ない。 73 00:07:56,011 --> 00:08:00,311 城移りの手伝いなど 放っておけ。 74 00:08:01,883 --> 00:08:06,183 [ 回想 ] お前に何ができる? おなごの分際で。 75 00:08:08,356 --> 00:08:10,292 おそれながら。 76 00:08:10,292 --> 00:08:14,029 (潮)仰せに従わぬと申すか。 77 00:08:14,029 --> 00:08:20,029 どのみち 誰かが その任を負わねばならんのなら…。 78 00:08:22,370 --> 00:08:28,710 お前の裁量で 我らを萩へ送ってみせると? 79 00:08:28,710 --> 00:08:31,410 銀姫様…。 80 00:08:32,981 --> 00:08:39,321 面白い。 ならば その働き とくと見せてもらおう。 81 00:08:39,321 --> 00:08:41,256 はっ。 82 00:08:41,256 --> 00:08:45,193 ただし この部屋からは 一人のお付きも減らさぬ。 83 00:08:45,193 --> 00:08:47,893 心せよ。 84 00:08:53,668 --> 00:09:00,368 これが奥の すべての者の名と お役目にございます。 85 00:09:10,685 --> 00:09:14,556 こねぇに大勢…。 86 00:09:14,556 --> 00:09:18,560 それを一人一人 あたられるおつもりですか? 87 00:09:18,560 --> 00:09:23,031 皆が納得して城を移る手だてを 探します。 88 00:09:23,031 --> 00:09:25,367 きっと あります。 89 00:09:25,367 --> 00:09:27,702 そのような暇はありません。 90 00:09:27,702 --> 00:09:32,307 働きの悪い者 不要の者から 直ちに因果を含めねば。 91 00:09:32,307 --> 00:09:35,607 (足音) 92 00:09:38,647 --> 00:09:43,318 (志乃)おそれながら 美和様に お尋ねしたき儀がございます。 93 00:09:43,318 --> 00:09:47,989 (森木)萩への城移りにあたり 女中を減らされるというのは➡ 94 00:09:47,989 --> 00:09:52,661 まことでございますか? その事でしたら…。 95 00:09:52,661 --> 00:09:57,332 その差配を なぜ 美和様がされるのです。 96 00:09:57,332 --> 00:10:05,032 我ら この話 承る事は できませんので あしからず。 97 00:10:06,675 --> 00:10:09,010 お待ち下さいませ! 98 00:10:09,010 --> 00:10:10,946 勝手に事を進めたりは 致しませぬ! 99 00:10:10,946 --> 00:10:13,946 まずは 皆様から お話を伺って…。 100 00:10:16,685 --> 00:10:22,985 それが過ぎた事だというのです! えっ…。 101 00:10:27,329 --> 00:10:33,702 案ずるな。 少々面倒くさい者でも あてがって相手をさせれば➡ 102 00:10:33,702 --> 00:10:39,402 城移りの手伝いなど 美和もすぐに諦めよう。 103 00:10:42,377 --> 00:10:46,377 失礼致します。 104 00:10:55,924 --> 00:10:58,927 日出様より伺ってまいりました。 105 00:10:58,927 --> 00:11:03,927 こちらに 国島様と仰せのお方が…。 106 00:11:27,756 --> 00:11:30,756 (国島)誰じゃ。 107 00:11:34,362 --> 00:11:37,032 美和でございます。 108 00:11:37,032 --> 00:11:40,702 ぜひ お願いしたき儀があり…。 (国島)帰りなされ。 109 00:11:40,702 --> 00:11:43,605 ここは 毛利の奥の奥。 110 00:11:43,605 --> 00:11:49,711 どなたといえども 断りなく立ち入る事 許しませぬ。 111 00:11:49,711 --> 00:11:53,411 いえ… あの…。 112 00:11:56,051 --> 00:11:58,953 国島様? 113 00:11:58,953 --> 00:12:02,390 しっかりなさりませ! 114 00:12:02,390 --> 00:12:05,727 どなたか! 115 00:12:05,727 --> 00:12:10,727 江戸からの城移りで お調子を崩されていたようです。 116 00:12:13,068 --> 00:12:18,940 国島様は もう50年以上も 奥に仕える御蔵番です。 117 00:12:18,940 --> 00:12:23,712 都美姫様や銀姫様が 江戸から お持ちになったお道具も➡ 118 00:12:23,712 --> 00:12:26,414 皆 お手入れしておられます。 119 00:12:26,414 --> 00:12:29,751 あのお道具を皆…。 120 00:12:29,751 --> 00:12:33,354 国島様だけではありません。➡ 121 00:12:33,354 --> 00:12:39,227 奥には お衣装を扱う者 病人の世話をする者➡ 122 00:12:39,227 --> 00:12:42,697 御膳所からお掃除番に至るまで➡ 123 00:12:42,697 --> 00:12:47,035 すべての女たちが 誇りを持って働いております。 124 00:12:47,035 --> 00:12:52,335 誰も みずから いとま乞いを という者などおりませぬ。 125 00:12:56,044 --> 00:13:06,387 (国島)奥で生きた者の歳月は ここで暮らした者にしか分からぬ。 126 00:13:06,387 --> 00:13:09,387 国島様…。 127 00:13:11,059 --> 00:13:16,759 お前に差配を命じたは 園山様か。 128 00:13:18,733 --> 00:13:22,070 国島様。 129 00:13:22,070 --> 00:13:26,941 こたびの城移りに お力を貸しては頂けませぬか。 130 00:13:26,941 --> 00:13:29,944 日出様より お名前を。 131 00:13:29,944 --> 00:13:37,018 「国島様ほどのお方なら 皆も 耳を傾けてくれるかもしれん」と。 132 00:13:37,018 --> 00:13:43,358 ここへ運んでくれた事 礼を申す。 133 00:13:43,358 --> 00:13:49,058 だが お前の力にはなれぬ。 134 00:13:53,034 --> 00:13:56,905 このままでは お家滅亡は必定。 135 00:13:56,905 --> 00:14:00,375 幕府への謝罪以外 道はござらぬ! 136 00:14:00,375 --> 00:14:02,310 お待ち下さい。 137 00:14:02,310 --> 00:14:07,248 攘夷の道も 京への進発も 我ら 覚悟を持ち決した事。 138 00:14:07,248 --> 00:14:10,385 にもかかわらず ここで幕府に膝を折っては➡ 139 00:14:10,385 --> 00:14:13,721 志そのものをおとしめる事に なりますまいか。 140 00:14:13,721 --> 00:14:18,059 ならば 戦えばよい。 141 00:14:18,059 --> 00:14:22,931 幕府と… 戦う? (小忠太)お主は何を…。 142 00:14:22,931 --> 00:14:28,069 今更 慌てて頭を下げ 許しを請うたところで何が変わる。 143 00:14:28,069 --> 00:14:33,875 なるほど。 周布殿らしい闊達なご意見。 144 00:14:33,875 --> 00:14:41,015 小田村。 宇和島藩へ渡り 我が藩への助力を求めたが➡ 145 00:14:41,015 --> 00:14:44,886 ならずに終わったそうじゃの。 146 00:14:44,886 --> 00:14:46,888 遺憾ながら。 147 00:14:46,888 --> 00:14:50,024 ただの一藩も加勢を頼めぬ 我らに➡ 148 00:14:50,024 --> 00:14:56,024 幕府軍に打ち勝つだけの力を 持つ事ができると思うか! 149 00:15:05,573 --> 00:15:11,045 政とは ただの酩酊じゃ。 150 00:15:11,045 --> 00:15:14,916 人の熱にあおられ➡ 151 00:15:14,916 --> 00:15:19,721 まだ見ぬ景色に憧れて 宴の日々を重ねるが➡ 152 00:15:19,721 --> 00:15:22,390 さめてみりゃあ 一人。 153 00:15:22,390 --> 00:15:26,690 己の無力だけが身をさいなむ。 154 00:15:30,064 --> 00:15:32,967 無力ではございませぬ。 155 00:15:32,967 --> 00:15:38,673 周布様は 伊藤らを英国へ遣わされた。 156 00:15:38,673 --> 00:15:44,345 高杉を牢に入れ 私を長崎に送り…。 157 00:15:44,345 --> 00:15:48,645 藩の誰もが戦を叫ぶ中…。 158 00:15:50,218 --> 00:15:56,925 おかげで私と高杉だけは その死地を免れた。 159 00:15:56,925 --> 00:16:01,696 買いかぶりじゃ。 160 00:16:01,696 --> 00:16:07,696 お体をおいとい下さい。 また参ります。 161 00:16:09,370 --> 00:16:14,370 もう来んな。 162 00:16:21,382 --> 00:16:25,082 幕府を倒す。 163 00:16:26,721 --> 00:16:32,021 その道 あるやもしれませぬ。 164 00:16:57,685 --> 00:17:00,021 美和殿。 165 00:17:00,021 --> 00:17:03,891 お役目いかがです? 166 00:17:03,891 --> 00:17:09,697 話を聞いては頂けませんでした。 そうですか…。 167 00:17:09,697 --> 00:17:16,037 国島様の事でも お役に立てず まこと 相すまぬの。 168 00:17:16,037 --> 00:17:20,375 美和様。 169 00:17:20,375 --> 00:17:23,711 各働き場の一番下の者たちです。 170 00:17:23,711 --> 00:17:27,048 まずは この者たちに 説いて聞かせましょう。 171 00:17:27,048 --> 00:17:29,951 ですが…。 急がねば。 172 00:17:29,951 --> 00:17:33,654 このままでは 私たちが城下がりを 言い渡されてしまいます。 173 00:17:33,654 --> 00:17:35,590 なるほど。 174 00:17:35,590 --> 00:17:39,327 それならば 誰も文句は言えませんね。 えっ? 175 00:17:39,327 --> 00:17:42,997 美和殿ご自身が いとま乞いするというのなら➡ 176 00:17:42,997 --> 00:17:45,900 皆も言う事を聞くでしょう。 177 00:17:45,900 --> 00:17:47,869 私が城を…。 178 00:17:47,869 --> 00:17:51,672 冗談ですよ。 179 00:17:51,672 --> 00:18:10,358 ♬~ 180 00:18:10,358 --> 00:18:14,228 都美姫。 はい。 181 00:18:14,228 --> 00:18:21,002 こたびの事態は いささか大きい。 182 00:18:21,002 --> 00:18:26,374 わしがわびねば済まぬ時が 来るやもしれん。 183 00:18:26,374 --> 00:18:29,074 殿…。 184 00:18:31,646 --> 00:18:35,516 これからも毛利家を頼む。 185 00:18:35,516 --> 00:18:41,656 末までも ずっと。 186 00:18:41,656 --> 00:18:49,356 心得ております。 必ず。 187 00:18:55,002 --> 00:18:57,002 うむ。 188 00:18:58,673 --> 00:19:02,009 椋梨様に気を付けよと? 189 00:19:02,009 --> 00:19:05,880 今日 井上殿が 殿に必死に訴えたであろう。 190 00:19:05,880 --> 00:19:09,350 今は 長州の非を 認めるような振る舞いは➡ 191 00:19:09,350 --> 00:19:11,686 慎むべきと存じまする! 192 00:19:11,686 --> 00:19:16,023 (小忠太)幕府に対し 謝るだけではならぬと。➡ 193 00:19:16,023 --> 00:19:19,694 そのあとの事じゃ。➡ 194 00:19:19,694 --> 00:19:24,365 城の廊下で 椋梨殿が何やら密談を。 195 00:19:24,365 --> 00:19:28,035 椋梨様は うちのせがれや小田村殿を➡ 196 00:19:28,035 --> 00:19:31,305 殊更 嫌うておられる。 197 00:19:31,305 --> 00:19:35,005 ご身辺に気を付けられよ。 198 00:19:36,978 --> 00:19:42,650 私など 倒したところで いかほどのものでもありますまい。 199 00:19:42,650 --> 00:19:45,350 椋梨様なら ほかにも…。 200 00:19:48,990 --> 00:19:54,990 (鳥の鳴き声と羽音) 201 00:20:02,537 --> 00:20:05,339 椋梨…。 202 00:20:05,339 --> 00:20:11,039 近くまで参ったのでな。 寄ってみた。 203 00:20:12,680 --> 00:20:15,016 ちょうどよい。 204 00:20:15,016 --> 00:20:20,688 お主は 藩を どのようにされるおつもりか。 205 00:20:20,688 --> 00:20:26,027 今も昔も 望みは変わらぬ。 206 00:20:26,027 --> 00:20:33,701 徳川という大樹の下 お家が末永う安泰であるよう➡ 207 00:20:33,701 --> 00:20:36,370 力を尽くすのみ。 208 00:20:36,370 --> 00:20:39,707 大樹じゃと? 209 00:20:39,707 --> 00:20:44,579 徳川の世がまだ続くと 本気で そうお思いか? 210 00:20:44,579 --> 00:20:52,053 たとえ 徳川という名は うせても 幕府という力は残る。 211 00:20:52,053 --> 00:20:57,753 力には ひれ伏せと? 212 00:21:00,728 --> 00:21:04,065 生きるためでござる。 213 00:21:04,065 --> 00:21:14,408 ♬~ 214 00:21:14,408 --> 00:21:19,080 (椋梨) 皆が長州を潰しにかかっておる。 215 00:21:19,080 --> 00:21:22,416 我らが今 生き延びる道は ただ一つ。 216 00:21:22,416 --> 00:21:30,416 藩を固く一つに結び 立ち向かう事。 217 00:21:32,026 --> 00:21:34,362 何を今更。 218 00:21:34,362 --> 00:21:39,700 そのためには 礎が要る。 219 00:21:39,700 --> 00:21:48,000 これまでのすべての責めを負い 己をなげうってくれる者が。 220 00:21:54,048 --> 00:22:04,048 周布殿。 今日の訪れを はなむけと思うては下さらぬか。 221 00:22:13,067 --> 00:22:15,970 井上聞多を襲ったのは➡ 222 00:22:15,970 --> 00:22:20,970 幕府への恭順を 強く唱える者たちだった。 223 00:22:23,411 --> 00:22:30,111 のち 聞多は 奇跡的に一命を取り留めた。 224 00:22:33,020 --> 00:22:35,320 周布様! 225 00:22:37,892 --> 00:22:42,029 どうした? 血相を変えて。 226 00:22:42,029 --> 00:22:44,699 いえ…。 227 00:22:44,699 --> 00:22:47,999 ご無事なら それで。 228 00:22:51,038 --> 00:22:55,910 先刻 椋梨がやって来た。 229 00:22:55,910 --> 00:23:03,050 わしに はなむけを渡すと申しての。 230 00:23:03,050 --> 00:23:08,389 椋梨様の言う事になど 耳を貸してはなりませぬ。 231 00:23:08,389 --> 00:23:14,061 案ずるな。 あやつの思いどおりになどならん。 232 00:23:14,061 --> 00:23:19,061 ならば よいのですが。 233 00:23:23,070 --> 00:23:27,370 小田村。 234 00:24:08,048 --> 00:24:11,919 周布様が亡くなられた? 235 00:24:11,919 --> 00:24:17,057 (寿)旦那様が ゆうべ 訪ねられた すぐあと…。➡ 236 00:24:17,057 --> 00:24:21,357 これまでの政の責めを問われて…。 237 00:24:28,669 --> 00:24:31,338 そねな…。 238 00:24:31,338 --> 00:24:34,675 でも 周布様は➡ 239 00:24:34,675 --> 00:24:39,547 旦那様と同じく この国を… 藩を守ろうとしただけ。 240 00:24:39,547 --> 00:24:42,016 お腹を召される事で➡ 241 00:24:42,016 --> 00:24:46,353 久坂さんや亡くなられた方の 名誉を守ろうとされたのでしょう。 242 00:24:46,353 --> 00:24:50,353 ご自分の誇りも。 243 00:24:53,227 --> 00:24:56,997 それで 兄上は? 244 00:24:56,997 --> 00:25:00,701 (寿) 周布様から託されたそうです。➡ 245 00:25:00,701 --> 00:25:04,001 「長州を頼む」と。 246 00:25:06,040 --> 00:25:10,911 これから 政は 椋梨様の意のままとなります。 247 00:25:10,911 --> 00:25:15,049 寅兄や松下村塾を あれほど嫌うていた方です。 248 00:25:15,049 --> 00:25:20,749 奥勤めのお前にも つらい事が増えるかもしれんけど。 249 00:25:22,389 --> 00:25:26,089 奥で生きると決めたんは お前です。 250 00:25:28,262 --> 00:25:31,665 くじけてはなりません。 251 00:25:31,665 --> 00:25:56,357 ♬~ 252 00:25:56,357 --> 00:26:03,230 どうか 私をお導き下さりませ。 253 00:26:03,230 --> 00:26:08,369 皆様の誇りとは 一体何なのか…。 254 00:26:08,369 --> 00:26:12,239 誇りとは…➡ 255 00:26:12,239 --> 00:26:16,043 死を辞さぬほどの思いとは どのようなものか➡ 256 00:26:16,043 --> 00:26:20,714 私も見つめてみたいのです。 257 00:26:20,714 --> 00:26:26,053 この奥の中でか? はい。 258 00:26:26,053 --> 00:26:30,925 勝手は お控え下さい。 城移りが近づいております。 259 00:26:30,925 --> 00:26:36,330 鞠様…。 誇りなど知らずとも お役目は果たせます! 260 00:26:36,330 --> 00:26:39,667 呉服問屋の次女に生まれ➡ 261 00:26:39,667 --> 00:26:42,570 武家の養女となって 奥へ参りました。 262 00:26:42,570 --> 00:26:45,539 おなごが 己の才覚で出世ができるのは➡ 263 00:26:45,539 --> 00:26:48,008 奥勤めしかございませぬ。 264 00:26:48,008 --> 00:26:51,679 私は ここで出世がしたいのです! 265 00:26:51,679 --> 00:26:55,979 出世なら 私もしとうございます。 266 00:26:59,353 --> 00:27:05,053 いつか お殿様の前へ出て お尋ねしたいのです。 267 00:27:06,694 --> 00:27:17,338 我らは なぜ… 何のために この命を生きているのかと。 268 00:27:17,338 --> 00:27:21,638 亡くなった者たちの代わりに必ず。 269 00:27:24,044 --> 00:27:29,044 そのためだけに すべてを捨て ここへ参ったのでございます! 270 00:27:30,918 --> 00:27:34,918 どうか お力を! 271 00:27:36,624 --> 00:27:42,329 (国島の笑い声) 272 00:27:42,329 --> 00:27:45,666 相分かった。 273 00:27:45,666 --> 00:27:52,339 2人とも 思いは違えど➡ 274 00:27:52,339 --> 00:27:59,213 生涯を奥で暮らすとの覚悟 変わりはないな? 275 00:27:59,213 --> 00:28:02,513 はい。 はい。 276 00:28:04,685 --> 00:28:11,558 こちらが ご婚礼の折 使われたお道具じゃ。 277 00:28:11,558 --> 00:28:18,699 日々の器やお道具は 皆 部屋や御膳所に配されてある。 278 00:28:18,699 --> 00:28:25,372 よって ここにあるお道具は 使われる事は まず ない。 279 00:28:25,372 --> 00:28:33,981 使われるかどうか分からぬ道具を 手入れするだけの日々が➡ 280 00:28:33,981 --> 00:28:38,318 哀れと思うか? 281 00:28:38,318 --> 00:28:44,191 それは まことの喜びを知らぬ愚か者じゃ。 282 00:28:44,191 --> 00:28:52,332 時によって これらは姿を変える。 283 00:28:52,332 --> 00:28:57,004 光の加減で輝き➡ 284 00:28:57,004 --> 00:29:05,345 時がたてば 触れずとも ひびが入り…。➡ 285 00:29:05,345 --> 00:29:12,219 これらも また生きておるのじゃ。 この蔵の中での。 286 00:29:12,219 --> 00:29:15,355 近頃 よう夢を見る。 287 00:29:15,355 --> 00:29:20,694 幸せな夢じゃ。 288 00:29:20,694 --> 00:29:28,368 これらが再び 日の下で使われている。 289 00:29:28,368 --> 00:29:33,640 皆の手の中で ぬくもっている。 290 00:29:33,640 --> 00:29:39,513 なぜだろう。 そこには なぜか私もいて➡ 291 00:29:39,513 --> 00:29:51,513 次に生きる命は ああ ここかと 笑っている。 292 00:29:59,333 --> 00:30:03,670 (幾松)笑た。 この子 笑はりましたえ。 293 00:30:03,670 --> 00:30:07,007 お父ちゃんに似て…。 294 00:30:07,007 --> 00:30:14,348 うち この子のためやったら 何でもしてやりとおす。 295 00:30:14,348 --> 00:30:22,022 いつか 萩の町も見せてやりたい。 296 00:30:22,022 --> 00:30:26,360 久坂さんの生まれた町どすな。 297 00:30:26,360 --> 00:30:33,700 文さん いわはりましたな。 久坂さんの奥さん。 298 00:30:33,700 --> 00:30:37,571 さあ どうでしたやろ。 299 00:30:37,571 --> 00:30:45,312 今頃 どうしておいやすやろ。 300 00:30:45,312 --> 00:30:48,715 お辰…。 301 00:30:48,715 --> 00:30:58,725 何や この子ぉにつながるお人が ほかにもいるんやな思たら➡ 302 00:30:58,725 --> 00:31:06,025 頼もしいような 懐かしいような…。 303 00:31:09,069 --> 00:31:13,069 会うた事もないのに。 304 00:31:15,409 --> 00:31:19,079 (鞠)茶器が6つ。 305 00:31:19,079 --> 00:31:23,417 折敷膳が3枚。 306 00:31:23,417 --> 00:31:34,695 ♬~ 307 00:31:34,695 --> 00:31:39,032 城移りの次第が整ったと。 308 00:31:39,032 --> 00:31:44,371 はっ。 おおかた 整いましてございます。 309 00:31:44,371 --> 00:31:47,071 述べてみよ。 310 00:31:50,043 --> 00:31:57,384 その前に 一つお願いがございます。 311 00:31:57,384 --> 00:32:03,257 お納戸にございます 御前様 銀姫様のお道具➡ 312 00:32:03,257 --> 00:32:06,393 これを できる限り➡ 313 00:32:06,393 --> 00:32:10,063 お売り払い頂きたいので ございます。 314 00:32:10,063 --> 00:32:13,934 (どよめき) 315 00:32:13,934 --> 00:32:19,072 (笑い声) 316 00:32:19,072 --> 00:32:21,975 面白い事を言う。 317 00:32:21,975 --> 00:32:24,945 私の道具を売れと申すか。 318 00:32:24,945 --> 00:32:26,947 なんという無礼な! 319 00:32:26,947 --> 00:32:31,084 よい。 述べてみよ。 320 00:32:31,084 --> 00:32:34,955 江戸からお運びになった たんす 長持ちなど➡ 321 00:32:34,955 --> 00:32:36,890 多くのものが使われないまま➡ 322 00:32:36,890 --> 00:32:39,359 ただ お納戸に しまわれてございます。 323 00:32:39,359 --> 00:32:45,032 これらを しかるべき筋を通して 払い下げ頂きたいのです。 324 00:32:45,032 --> 00:32:50,370 城のものとあれば 相応の値もつき こぞって買い手も現れましょう。 325 00:32:50,370 --> 00:32:54,241 あれらは ただ いたずらに しまわれてあるのではない。 326 00:32:54,241 --> 00:32:59,046 城には 体面も飾りも要る。 327 00:32:59,046 --> 00:33:03,383 権威とは 欠かせざる城の宝である。 328 00:33:03,383 --> 00:33:08,722 御蔵番の国島殿も 許されるはずがなかろう。 329 00:33:08,722 --> 00:33:14,061 国島様には すでにお許しを。 330 00:33:14,061 --> 00:33:16,964 (どよめき) 331 00:33:16,964 --> 00:33:24,071 次の命に生かすもまた 奥で生きた者の誇りであると。 332 00:33:24,071 --> 00:33:31,878 そのためならば 喜んで力を尽くそうと。 333 00:33:31,878 --> 00:33:36,016 …で? 売った金子をどうする? 334 00:33:36,016 --> 00:33:39,886 皆で商いでも始めるか? 銀姫様。 335 00:33:39,886 --> 00:33:43,357 病の者 老いた者➡ 336 00:33:43,357 --> 00:33:47,027 萩へ参るのが難儀な者たちに すべて与え➡ 337 00:33:47,027 --> 00:33:52,699 相応の屋敷と人を配して 山口に残します。 338 00:33:52,699 --> 00:33:59,039 手厚くもてなされた者らは 生涯 お家に尽くしましょう。 339 00:33:59,039 --> 00:34:01,708 使われんかった品々も➡ 340 00:34:01,708 --> 00:34:06,580 日の下で また 大勢の者の目を楽しませましょう。 341 00:34:06,580 --> 00:34:14,580 真心を尽くし まことを貫けば 必ずや 人の心は動きます。 342 00:34:16,723 --> 00:34:25,723 お家の繁栄は至誠の先にあると そう信じるものにございます。 343 00:34:27,367 --> 00:34:30,070 至誠…。 344 00:34:30,070 --> 00:34:41,014 ♬~ 345 00:34:41,014 --> 00:34:45,352 よう分かった。 346 00:34:45,352 --> 00:34:49,222 お前の算段は それでよい。 347 00:34:49,222 --> 00:34:56,696 しかしながら それでも 萩の城には すべて収まるまい。➡ 348 00:34:56,696 --> 00:34:59,996 その先を どう考える? 349 00:35:01,568 --> 00:35:04,268 それは…。 350 00:35:06,706 --> 00:35:10,043 私の女中を下がらせましょう。 351 00:35:10,043 --> 00:35:13,380 (潮)銀姫様…。 352 00:35:13,380 --> 00:35:19,052 皆が皆 奥勤めに 満足している訳ではありませぬ。 353 00:35:19,052 --> 00:35:21,721 江戸から山口へ参り➡ 354 00:35:21,721 --> 00:35:27,060 これ以上 ひなへ参るのが嫌だと 申す者もおりましょう。 355 00:35:27,060 --> 00:35:34,760 これを機会に そのような者を 私の部屋から下がらせます。 356 00:35:36,670 --> 00:35:42,542 もちろん 十分に手当てして。 357 00:35:42,542 --> 00:35:45,542 銀姫様…。 358 00:35:49,015 --> 00:35:53,887 ならば 私も。 359 00:35:53,887 --> 00:36:05,365 姫の その心がけにならい 私も勤める者を控える事に致そう。 360 00:36:05,365 --> 00:36:11,365 御前様…。 御前様…。 361 00:36:15,375 --> 00:36:19,075 大儀であった。 362 00:36:27,721 --> 00:36:33,326 程なく 城は 山口から萩へ戻される事となる。 363 00:36:33,326 --> 00:36:36,663 (鳥の鳴き声と羽音) 364 00:36:36,663 --> 00:36:43,003 萩での政の実権を握ったのは 椋梨藤太である。 365 00:36:43,003 --> 00:36:47,674 伊之助 晋作らの改革派は 一掃され➡ 366 00:36:47,674 --> 00:36:53,013 城は 幕府恭順派一色に 塗り潰された。 367 00:36:53,013 --> 00:36:59,352 一方 幕府軍は 総勢15万の兵で長州を取り囲み➡ 368 00:36:59,352 --> 00:37:03,023 総攻撃の機をうかがっていた。 369 00:37:03,023 --> 00:37:08,895 幕府の長州征討の参謀であった 西郷吉之助との話し合いが➡ 370 00:37:08,895 --> 00:37:12,032 岩国で行われた。 371 00:37:12,032 --> 00:37:19,706 毛利家が謝罪する姿勢を見せれば 幕府も攻撃をやめもんそ。 372 00:37:19,706 --> 00:37:23,577 謝罪の姿勢とは どのような? 373 00:37:23,577 --> 00:37:30,350 3人の家老の首を 差し出すちいうとは➡ 374 00:37:30,350 --> 00:37:32,652 どげんごあんそか。 375 00:37:32,652 --> 00:37:39,952 そいと 動乱をあおった ほかの者の処分ごわんどん。 376 00:37:41,661 --> 00:37:44,331 (西郷)桂 小五郎。 377 00:37:44,331 --> 00:37:47,667 (晋作)ここに奇兵隊を結成する! 378 00:37:47,667 --> 00:37:49,603 (西郷)高杉晋作。 379 00:37:49,603 --> 00:37:55,303 そん者らの始末も早急に。 380 00:37:57,344 --> 00:38:00,013 承りました。 381 00:38:00,013 --> 00:38:07,713 この後 長州藩内に 粛清の嵐が吹き荒れる事になる。 382 00:38:10,657 --> 00:38:14,561 (晋作) どうじゃ? 娑婆の居心地は。 383 00:38:14,561 --> 00:38:20,700 母の腹ん中と違って なかなか難儀じゃろう。 384 00:38:20,700 --> 00:38:25,038 じゃが お前がここにおるんは➡ 385 00:38:25,038 --> 00:38:29,709 多くの者が 手を貸してくれたおかげなんじゃ。 386 00:38:29,709 --> 00:38:40,320 松陰先生 久坂 周布様…。 387 00:38:40,320 --> 00:38:43,657 多くの者が父を救うてくれた。 388 00:38:43,657 --> 00:38:47,327 そして お前が生まれた。➡ 389 00:38:47,327 --> 00:38:54,327 その者らの分も お前は生きねばならん。 390 00:38:56,002 --> 00:38:58,702 父も生きる。 391 00:39:02,876 --> 00:39:09,176 その夜を境に 高杉は姿を消した。 392 00:39:30,704 --> 00:39:37,310 (園山)御前様 銀姫様 お待ち申し上げておりました。 393 00:39:37,310 --> 00:39:39,979 大儀である。 394 00:39:39,979 --> 00:39:45,318 新しくお仕えする女たちも 皆 そろってございますれば。 395 00:39:45,318 --> 00:39:48,988 新しい…? 396 00:39:48,988 --> 00:39:58,988 ♬~ 397 00:40:06,539 --> 00:40:09,839 これは…。 398 00:40:13,213 --> 00:40:19,953 (都美姫)これは華やかな。 萩の紅葉が一気に訪れたような。➡ 399 00:40:19,953 --> 00:40:24,891 新しい住まいで お世継ぎの顔を 見る事ができれば➡ 400 00:40:24,891 --> 00:40:28,027 これ以上の喜びはない。 401 00:40:28,027 --> 00:40:33,366 元徳のお世話を よろしく頼みますぞ。 402 00:40:33,366 --> 00:40:47,714 ♬~ 403 00:40:47,714 --> 00:40:53,052 女中の宿下がりとは このために…。 404 00:40:53,052 --> 00:40:54,988 えっ? 405 00:40:54,988 --> 00:41:00,288 新しい女たちを 城に招き入れるために…。 406 00:41:05,398 --> 00:41:08,301 銀姫様! 407 00:41:08,301 --> 00:41:28,621 ♬~ 408 00:41:28,621 --> 00:41:31,621 お待ち下さりませ! 409 00:41:35,028 --> 00:41:38,364 無礼な。 またお前か! 410 00:41:38,364 --> 00:41:40,700 お聞かせ下さいませ! 411 00:41:40,700 --> 00:41:44,370 お女中の方々に いとま乞いをせかしたんは➡ 412 00:41:44,370 --> 00:41:47,273 新しい女たちを 召し出すためでございますか? 413 00:41:47,273 --> 00:41:50,710 そうじゃ。 414 00:41:50,710 --> 00:41:53,379 そねな…。 415 00:41:53,379 --> 00:41:58,251 我らが 何のために 萩に参ったと思う。 416 00:41:58,251 --> 00:42:04,023 この長州の危機を 生き延びるためじゃ。 417 00:42:04,023 --> 00:42:09,929 表では この毛利家を残すために 日々 政がなされ➡ 418 00:42:09,929 --> 00:42:14,667 殿や多くの家臣が 身を削り 働いておる。 419 00:42:14,667 --> 00:42:18,071 我らも また同じ。 420 00:42:18,071 --> 00:42:23,943 お世継ぎを産み 育て 毛利家を守らねばならぬ。 421 00:42:23,943 --> 00:42:28,715 それこそが 我らの誇り。 422 00:42:28,715 --> 00:42:32,415 心せよ! 423 00:42:41,294 --> 00:42:43,696 何と申し開き致す。 424 00:42:43,696 --> 00:42:48,034 私は…。 お前のせいで とんだ恥をかいた。 425 00:42:48,034 --> 00:42:50,370 よもや 殿の側室を増やすために➡ 426 00:42:50,370 --> 00:42:53,273 己の女中に いとま乞いまでさせるとは。 427 00:42:53,273 --> 00:42:55,241 申し訳ございませぬ! 428 00:42:55,241 --> 00:42:59,379 このような事になろうとは つゆ知らず…。 429 00:42:59,379 --> 00:43:02,715 許さぬ。 430 00:43:02,715 --> 00:43:16,262 ♬~ 431 00:43:16,262 --> 00:43:18,731 日本を狂わせよと。 432 00:43:18,731 --> 00:43:21,634 これ以上 誰も死なせとうないんです。 433 00:43:21,634 --> 00:43:25,334 子のない私は ここでは人ではない。 434 00:43:33,012 --> 00:43:38,351 <維新の志士たちも 立ち寄ったという湯田温泉。➡ 435 00:43:38,351 --> 00:43:43,690 改革派の中心として 藩を牽引してきた周布政之助は➡ 436 00:43:43,690 --> 00:43:49,562 湯田温泉に程近い矢原で みずからの命を絶ちました。➡ 437 00:43:49,562 --> 00:43:55,034 墓碑には 麻田公輔という名が 刻まれています。➡ 438 00:43:55,034 --> 00:43:59,372 政治手腕を高く評価されていた 政之助ですが➡ 439 00:43:59,372 --> 00:44:02,275 酒癖の悪さから 問題を起こし➡ 440 00:44:02,275 --> 00:44:08,381 名を改めて 公務を続けていたのです。➡ 441 00:44:08,381 --> 00:44:11,284 攘夷を主張しながらも➡ 442 00:44:11,284 --> 00:44:14,253 日本の未来に目を向けていた 政之助は➡ 443 00:44:14,253 --> 00:44:17,390 西洋文明を学ばせるため➡ 444 00:44:17,390 --> 00:44:20,727 伊藤博文 井上 馨ら5人を➡ 445 00:44:20,727 --> 00:44:24,397 イギリスに 密航させます。➡ 446 00:44:24,397 --> 00:44:31,070 帰国後 井上は この地で 藩内の反対派に襲われました。➡ 447 00:44:31,070 --> 00:44:36,876 懐の鏡が致命傷を防いだと いわれています。➡ 448 00:44:36,876 --> 00:44:43,349 長州ファイブと呼ばれる5人は 政界や産業界で活躍し➡ 449 00:44:43,349 --> 00:44:47,687 日本の近代化に 大きく貢献しました。➡ 450 00:44:47,687 --> 00:44:53,987 政之助のまいた種は 後に見事な花を咲かせたのです> 451 00:45:38,871 --> 00:45:43,376 (鐘の音) 452 00:45:43,376 --> 00:45:47,747 (又左衛門)藤蔵。 わしが呼ぶまで 決して 飛び出すではないぞ。 453 00:45:47,747 --> 00:45:50,647 よいな。 (藤蔵)はっ。 454 00:45:56,389 --> 00:45:58,324 (鐘の音)