1 00:00:36,470 --> 00:00:39,470 (花子)歩…。 2 00:00:43,144 --> 00:00:51,485 9月1日の明け方 歩が疫痢で息を引き取りました。 3 00:00:51,485 --> 00:00:54,155 ♬「これから はじまる」 4 00:00:54,155 --> 00:00:57,058 ♬「あなたの 物語」 5 00:00:57,058 --> 00:01:01,829 ♬「ずっと長く 道は続くよ」 6 00:01:01,829 --> 00:01:06,167 ♬「虹色の雨 降り注げば」 7 00:01:06,167 --> 00:01:11,839 ♬「空は 高鳴る」 8 00:01:11,839 --> 00:01:17,178 ♬「眩しい笑顔の奥に」 9 00:01:17,178 --> 00:01:22,049 ♬「悲しい音がする」 10 00:01:22,049 --> 00:01:27,521 ♬「寄りそって 今があって」 11 00:01:27,521 --> 00:01:35,796 ♬「こんなにも 愛おしい」 12 00:01:35,796 --> 00:01:40,134 ♬「手を繋げば 温かいこと」 13 00:01:40,134 --> 00:01:46,007 ♬「嫌いになれば 一人になってくこと」 14 00:01:46,007 --> 00:01:50,478 ♬「ひとつひとつが あなたになる」 15 00:01:50,478 --> 00:01:55,478 ♬「道は 続くよ」 16 00:02:04,025 --> 00:02:08,496 (英治)本日は 歩の葬儀に お集まり下さいまして➡ 17 00:02:08,496 --> 00:02:11,196 ありがとうございました。 18 00:02:12,833 --> 00:02:19,173 歩の死は… あまりに突然でした。➡ 19 00:02:19,173 --> 00:02:22,173 今でも信じられません。 20 00:02:25,046 --> 00:02:27,848 (英治)歩のいない時間を➡ 21 00:02:27,848 --> 00:02:31,719 どうやって 過ごしていったらいいのか➡ 22 00:02:31,719 --> 00:02:39,460 情けない話ですが 僕たちには まだ考えられません。 23 00:02:39,460 --> 00:02:46,333 皆さん どうか 花子を支えてやって下さい。➡ 24 00:02:46,333 --> 00:02:50,633 よろしくお願いします。 25 00:03:03,150 --> 00:03:05,820 (戸が開く音) 26 00:03:05,820 --> 00:03:35,449 ♬~ 27 00:03:35,449 --> 00:04:11,819 (泣き声) 28 00:04:11,819 --> 00:04:15,689 (吉太郎)すいません…。 29 00:04:15,689 --> 00:04:22,830 (醍醐)吉太郎さんは 歩ちゃんの 親友でいらっしゃいましたものね。 30 00:04:22,830 --> 00:04:37,778 ♬~ 31 00:04:37,778 --> 00:04:40,114 (蓮子)ただいま 純平。 32 00:04:40,114 --> 00:04:44,414 遅くなって ごめんね。 (純平)お帰りなさ~い。 33 00:04:45,986 --> 00:04:51,125 お母様は 僕が死んだら悲しいの? 34 00:04:51,125 --> 00:04:53,794 純平? 35 00:04:53,794 --> 00:04:57,794 歩君 天国に行っちゃったんでしょ? 36 00:04:59,466 --> 00:05:02,369 (浪子)私が教えたの。 37 00:05:02,369 --> 00:05:05,139 花子さんのところへ行って 歩君と遊ぶんだって➡ 38 00:05:05,139 --> 00:05:07,074 聞かないもんだから。 39 00:05:07,074 --> 00:05:09,774 お母様。 40 00:05:16,483 --> 00:05:20,154 悲しいわよ。 41 00:05:20,154 --> 00:05:26,827 純平がいなくなったら お母様 とても生きていけない…。 42 00:05:26,827 --> 00:05:29,496 くすぐったいよ~。➡ 43 00:05:29,496 --> 00:05:33,100 くすぐったいよ~。 44 00:05:33,100 --> 00:06:29,156 ♬~ 45 00:06:29,156 --> 00:06:35,429 (吉平)はな… 大丈夫け? 46 00:06:35,429 --> 00:06:38,729 うん…。 47 00:06:42,303 --> 00:06:44,772 (セミの声) 48 00:06:44,772 --> 00:06:52,072 翌日 蓮子は 再び 花子のもとを訪れました。 49 00:07:20,474 --> 00:07:22,810 はなちゃん…。 50 00:07:22,810 --> 00:07:26,480 こんな事しかできなくて ごめんなさい…。 51 00:07:26,480 --> 00:07:30,180 蓮様…。 52 00:07:32,753 --> 00:07:36,623 蓮様…。 53 00:07:36,623 --> 00:07:40,323 ありがとう…。 54 00:07:43,097 --> 00:07:54,797 「あすよりの 淋しき胸を 思ひやる 心に悲し 夜の雨の音」。 55 00:07:58,112 --> 00:08:09,123 「母と子が 並びし床の 空しきを 思いやるなり われも人の親」。 56 00:08:09,123 --> 00:08:21,135 「われにさへ けさは冷き 秋の風 子をうしなひし 君がふところ」。 57 00:08:21,135 --> 00:08:54,768 ♬~ 58 00:08:54,768 --> 00:09:02,443 蓮子から贈られた歌の数々が 花子を仕事に向かわせました。 59 00:09:02,443 --> 00:09:14,788 ♬~ 60 00:09:14,788 --> 00:09:18,088 はな どうしてますか? 61 00:09:20,661 --> 00:09:25,961 書斎に籠もって 仕事をしています。 62 00:09:27,801 --> 00:09:30,137 仕事? 63 00:09:30,137 --> 00:09:44,137 ♬~ 64 00:09:48,622 --> 00:09:51,322 はな…。 65 00:09:54,094 --> 00:09:58,394 あっ… 兄やん 来てただけ。 66 00:09:59,967 --> 00:10:03,770 もう 仕事なんしてるだか…。 67 00:10:03,770 --> 00:10:08,108 翻訳の締め切り 過ぎちまって 急がんきゃ。 68 00:10:08,108 --> 00:10:14,108 歩が死んだばっかだに よく 仕事なんできるじゃんけ! 69 00:10:19,453 --> 00:10:22,789 これ 持ってくぞ。 70 00:10:22,789 --> 00:10:27,489 (時計の音) 71 00:10:40,340 --> 00:10:44,077 はなのやつ こんな時に仕事なんか…。 72 00:10:44,077 --> 00:10:46,813 (かよ)兄やん? 73 00:10:46,813 --> 00:10:50,150 母親が仕事してるせいで 歩が どんだけ寂しい思いしてたか➡ 74 00:10:50,150 --> 00:10:53,850 はなは ちっとも分かっちゃいん…。 75 00:10:55,489 --> 00:11:01,189 お姉やん 今 ほうしかできんじゃねえかな。 76 00:11:02,829 --> 00:11:06,829 おらも あのころ ほうだった。 77 00:11:09,703 --> 00:11:16,376 体 動かしていんと 苦しくて 寂しくて…➡ 78 00:11:16,376 --> 00:11:20,380 生きてるのが怖かった。 79 00:11:20,380 --> 00:11:27,680 ふんだから 昼も夜も がむしゃらに働いてたさ。 80 00:11:31,525 --> 00:11:34,127 お姉やんにとっちゃ きっと➡ 81 00:11:34,127 --> 00:11:40,801 ほれが 物語作ったり 翻訳する事なんだよ。 82 00:11:40,801 --> 00:12:06,026 ♬~ 83 00:12:06,026 --> 00:12:08,495 (英治)徹夜したの? 84 00:12:08,495 --> 00:12:14,167 ええ…。 ありがとう。 85 00:12:14,167 --> 00:12:18,505 梶原さんには 僕が電話して渡しておくから➡ 86 00:12:18,505 --> 00:12:21,408 君は ゆっくり休めよ。 87 00:12:21,408 --> 00:12:25,108 まだ眠くならないから もう少しだけ。 88 00:13:15,162 --> 00:13:19,032 (梶原)英治君。 89 00:13:19,032 --> 00:13:21,732 これ。 90 00:13:28,175 --> 00:13:31,875 申し訳ない事を したかもしれないな…。 91 00:13:33,980 --> 00:13:37,451 「歩ちゃん。➡ 92 00:13:37,451 --> 00:13:43,151 あなたと一緒に このご本を 読みたかったのですよ」。 93 00:13:45,125 --> 00:13:50,997 「でも もう あなたは 天のおうちね…。➡ 94 00:13:50,997 --> 00:13:55,469 お母ちゃまは バカでしたね…。➡ 95 00:13:55,469 --> 00:13:58,371 こんなに早く 天国に行ってしまうなら➡ 96 00:13:58,371 --> 00:14:02,142 仕事ばかりしていないで➡ 97 00:14:02,142 --> 00:14:08,815 あなたのそばに ずっと いてやればよかった…」。 98 00:14:08,815 --> 00:14:13,487 (雨の音) 99 00:14:13,487 --> 00:14:17,157 「雨が降ってきました…。➡ 100 00:14:17,157 --> 00:14:23,497 お母ちゃまの心にも 雨が降っています…。➡ 101 00:14:23,497 --> 00:14:27,367 かわいい お宝の歩ちゃん…。➡ 102 00:14:27,367 --> 00:14:33,774 お母ちゃまの命は あなたの命と一緒に➡ 103 00:14:33,774 --> 00:14:38,445 この世から離れてしまったような 気がします」。 104 00:14:38,445 --> 00:14:50,457 ♬~ 105 00:14:50,457 --> 00:14:54,757 (泣き声) 106 00:14:56,329 --> 00:15:01,101 (平祐)英治。 花子さん どこ行ったんだ? 107 00:15:01,101 --> 00:15:05,472 ゆうべ 徹夜したので まだ寝てるはずですが…。 108 00:15:05,472 --> 00:15:08,772 いや… どこにもいないぞ。 109 00:15:17,083 --> 00:15:21,021 花子が姿を消してしまいました。 110 00:15:21,021 --> 00:15:27,021 ごきげんよう。 さようなら。