1 00:00:02,202 --> 00:00:20,654 ♬~ (テーマ音楽) 2 00:00:20,654 --> 00:00:59,993 ♬~ 3 00:00:59,993 --> 00:01:06,800 (金魚売り)金魚~! 金魚~! 4 00:01:06,800 --> 00:01:11,104 <暑いさなか 埼玉の深谷にある瓦工場まで➡ 5 00:01:11,104 --> 00:01:13,440 客を案内していった源造は➡ 6 00:01:13,440 --> 00:01:18,612 翌日 家に帰ってきたとたん 倒れたのです> 7 00:01:18,612 --> 00:01:21,448 (りん)源造さん 苦しいの? 8 00:01:21,448 --> 00:01:25,619 もうすぐ お医者さま 来るから しっかりしてね。 9 00:01:25,619 --> 00:01:29,823 (源造)心配するな…。 大丈夫だ…。 10 00:01:34,328 --> 00:01:37,631 こんなに 脈が速くなって…。 11 00:01:37,631 --> 00:01:39,566 源造さん しっかりしてね。 12 00:01:39,566 --> 00:01:41,802 負けちゃ駄目よ 源造さん! 13 00:01:41,802 --> 00:01:44,304 (こと)これこれ 静かにしなされ。 14 00:01:44,304 --> 00:01:46,807 騒いでは かえって 熱が上がりやすぞぃ。 15 00:01:46,807 --> 00:01:49,843 (徳右衛門)落ち着け おりん。 はたの者が うろたえては いかん。 16 00:01:49,843 --> 00:01:52,312 だって こんなに脈が速いのよ! 17 00:01:52,312 --> 00:01:55,215 こんなに苦しそうなのよ! 今な 母さまが➡ 18 00:01:55,215 --> 00:01:57,985 お医者さま 呼びに行っていますから。 19 00:01:57,985 --> 00:02:03,256 それよりも この冷やっこい水で 頭を冷やしてあげなさい。 20 00:02:03,256 --> 00:02:06,927 すみません。 ばあさまに 何度も水くみさせてしまって…。 21 00:02:06,927 --> 00:02:09,763 水を くんだのは わしだ。 すみません。 22 00:02:09,763 --> 00:02:11,798 いやいや。 23 00:02:11,798 --> 00:02:15,102 ⚟(やえ)こちらでござりやす。➡ 24 00:02:15,102 --> 00:02:18,772 おりん おりん 先生が 来てくだすったぞぇ。 25 00:02:18,772 --> 00:02:23,610 どうぞ どうぞ こちらでござりやす。 26 00:02:23,610 --> 00:02:25,946 (医者)どうしました? 27 00:02:25,946 --> 00:02:30,450 仕事先から帰ってきて 急に倒れてしまいまして。 28 00:02:30,450 --> 00:02:34,287 このところ 仕事が忙しくて 食欲も あんまり なくて…。 29 00:02:34,287 --> 00:02:37,958 自分では 大丈夫だ 平気だって 言ってたんですけど…。 30 00:02:37,958 --> 00:02:41,795 私が ぼんやりしてたのが 悪かったんです。 31 00:02:41,795 --> 00:02:44,698 何も気がつかなくって…。 32 00:02:44,698 --> 00:02:49,669 私が いけなかったんです。 「頑張れ 頑張れ」って➡ 33 00:02:49,669 --> 00:02:53,140 言うばっかりで…! (医者)静かにしてね。 34 00:02:53,140 --> 00:02:57,644 先生 先生 源造さん… いえ 主人を 助けてください。 35 00:02:57,644 --> 00:03:01,081 元気にしてやってください! お願いします。 お願いします。 36 00:03:01,081 --> 00:03:03,417 お願いします! 37 00:03:03,417 --> 00:03:07,421 (医者)では お大事に。 (やえ)ありがとうござりやした。 38 00:03:10,090 --> 00:03:14,594 (やえ)はい? 何か? 何でござり…。 39 00:03:17,597 --> 00:03:20,400 何にも 言ってないって。 40 00:03:25,939 --> 00:03:28,842 よかったわ 大したことなくて。 41 00:03:28,842 --> 00:03:31,611 さっきは もう 死ぬかと 思ってしまった。 42 00:03:31,611 --> 00:03:35,282 そんな簡単に 死んでたまるか。 43 00:03:35,282 --> 00:03:37,217 死なれて たまりますか。 44 00:03:37,217 --> 00:03:40,120 やっと お嫁さんに なれたばっかりなのに。 45 00:03:40,120 --> 00:03:42,155 安藤君を呼んできてくれ。 46 00:03:42,155 --> 00:03:45,926 仕事のことで 言っておくことがあるんだ。 47 00:03:45,926 --> 00:03:48,628 そんな… 今日は いいじゃない。 48 00:03:48,628 --> 00:03:50,664 明日 呼んできますから。 明日じゃ駄目なんだ。 49 00:03:50,664 --> 00:03:53,967 今すぐ 行ってきてくれ。 ねえ お願いだから➡ 50 00:03:53,967 --> 00:03:57,003 今日だけでいいから 会社のことは忘れて➡ 51 00:03:57,003 --> 00:04:01,074 体も頭も ゆっくり休めて。 ね 分かって。 52 00:04:01,074 --> 00:04:04,744 そんなこと 言ってられないんだ。 安藤を 呼んでこいって。 53 00:04:04,744 --> 00:04:08,915 今日は駄目! 今日は 絶対 仕事しては駄目! 54 00:04:08,915 --> 00:04:12,252 何するの? 離せ… 離せ。 55 00:04:12,252 --> 00:04:14,287 起きて どうするの!? 会社へ行くんだ! 56 00:04:14,287 --> 00:04:17,124 何言ってんの! そんなことしたら 本当に死んでしまうわよ! 57 00:04:17,124 --> 00:04:19,426 離せ! 離せ! 58 00:04:19,426 --> 00:04:22,095 だ… だれか! ちょっと…。 59 00:04:22,095 --> 00:04:24,931 母ちゃん! じいさま! おりん。 60 00:04:24,931 --> 00:04:27,934 俺の会社が つぶれたら みんな どうするんだ? 61 00:04:29,603 --> 00:04:33,473 (徳右衛門)起きては駄目だ! 安静に 安静に。 62 00:04:33,473 --> 00:04:37,277 源造さん 源造さん。 今日だけは…。 63 00:04:41,948 --> 00:04:47,621 何が大事って 命より大事なものは ねえんだから➡ 64 00:04:47,621 --> 00:04:49,956 つらくても 今日は我慢して➡ 65 00:04:49,956 --> 00:04:52,259 じっとしていて もらわねっかなぇ。 66 00:04:54,127 --> 00:04:58,632 私 さっき 源造さんに 腹 立てたわ。 67 00:04:58,632 --> 00:05:03,069 「なにも そんな 命がけで 仕事することない。➡ 68 00:05:03,069 --> 00:05:07,741 会社会社って 夢中になって➡ 69 00:05:07,741 --> 00:05:13,547 それで 体こわしたりなんかしたら あんまり自分勝手だ」って。 70 00:05:13,547 --> 00:05:19,753 「結婚したのに そんなの無責任すぎる」って。 71 00:05:19,753 --> 00:05:23,757 でも そうじゃないのよね…。 72 00:05:26,092 --> 00:05:30,597 結婚したから…➡ 73 00:05:30,597 --> 00:05:34,267 守らなければならない人間が いるから➡ 74 00:05:34,267 --> 00:05:37,938 だから あんな 夢中になって 働くのよね 源造さん。 75 00:05:37,938 --> 00:05:40,640 そうなのよ…。 76 00:05:43,810 --> 00:05:49,516 私 結婚して 幸せだなぁって 思ってた。 77 00:05:51,284 --> 00:05:58,959 安心して 何でも頼れる人が そばにいてくれて➡ 78 00:05:58,959 --> 00:06:05,565 それが うれしくって ほんとに幸せだって思って…。 79 00:06:05,565 --> 00:06:11,738 でも 頼られる人間を 抱え込んだ人が➡ 80 00:06:11,738 --> 00:06:17,244 どんなに大変かって そこまでは 考えてねがった。 81 00:06:17,244 --> 00:06:19,913 それが 男の仕事だべ。 82 00:06:19,913 --> 00:06:22,749 その負担を背負って➡ 83 00:06:22,749 --> 00:06:27,254 女房 子供を 養っていくのが 男の仕事だべ。 84 00:06:27,254 --> 00:06:32,125 それをできるのが 一人前の男 っつうんでねえのかぇ? 85 00:06:32,125 --> 00:06:34,761 それは そうだけど…。 86 00:06:34,761 --> 00:06:37,797 でも そんなに 男の人にばっかり 頼ってて➡ 87 00:06:37,797 --> 00:06:40,567 ほんとに それで いいのかしら? 88 00:06:40,567 --> 00:06:43,470 女には 子供を産んで育てるっつう➡ 89 00:06:43,470 --> 00:06:46,273 大事な仕事が あんだよ。 90 00:06:46,273 --> 00:06:50,143 こればっかしは 男に頼って 任せるわけに いかねえから。 91 00:06:50,143 --> 00:06:54,447 なに 女だって 何もかも 頼ってるわけで ねえんだよ。 92 00:06:54,447 --> 00:07:00,120 頼るっつうげんと 男だって 頼ってくれる人がいるから➡ 93 00:07:00,120 --> 00:07:03,723 喜んで働けるっつうことも あんだよ。 94 00:07:03,723 --> 00:07:07,560 男は 男の仕事 女は 女の仕事➡ 95 00:07:07,560 --> 00:07:09,896 それぞれ 一生懸命やって➡ 96 00:07:09,896 --> 00:07:15,068 それで 一家を作っていくのが 結婚っつうもんなんだべ? 97 00:07:15,068 --> 00:07:18,571 それを なに どっちが 負担が重いの軽いの➡ 98 00:07:18,571 --> 00:07:21,374 っつうもんでは ねえんでねえかい? 99 00:07:25,245 --> 00:08:09,222 ♬~ 100 00:08:09,222 --> 00:08:12,125 ありがとう。 101 00:08:12,125 --> 00:08:14,327 何が? 102 00:08:15,995 --> 00:08:19,399 死なないでいてくれて。 103 00:08:19,399 --> 00:08:21,601 当たり前だ。 104 00:08:23,570 --> 00:08:26,606 (風鈴の音) 105 00:08:26,606 --> 00:08:29,109 あ…。 106 00:08:33,747 --> 00:08:37,050 いい夜風が来る…。 107 00:08:44,457 --> 00:08:48,595 源造さん? ん? 108 00:08:48,595 --> 00:08:50,797 好きです。 109 00:08:53,767 --> 00:08:56,069 当たり前だ。 110 00:09:04,878 --> 00:09:07,914 (弘次郎)また 熱が出る ということは ないのかな? 111 00:09:07,914 --> 00:09:12,552 暑さと疲れで出た熱だから 静かに寝てれば 大丈夫だべ。 112 00:09:12,552 --> 00:09:15,221 こじらさねえように しなければ。 はい。 113 00:09:15,221 --> 00:09:17,557 おりんは ちゃんと 看病してるのかな? 114 00:09:17,557 --> 00:09:21,227 「ちゃんと」どころか もう ハァ いたれりつくせりで。 115 00:09:21,227 --> 00:09:24,130 私の手出すところなんぞ ござりやせん。 116 00:09:24,130 --> 00:09:28,735 フフフ… やっぱり 亭主となると 違うもんだわぁ。 117 00:09:28,735 --> 00:09:32,072 源造さんのほかには だれも居ねえっつう感じで。 118 00:09:32,072 --> 00:09:34,007 おとっつぁん。 あれは あの➡ 119 00:09:34,007 --> 00:09:37,877 おとっつぁんも 源造さんには 負けっつぉい。 120 00:09:37,877 --> 00:09:42,415 したけど おりんも 正直だなぃ。 121 00:09:42,415 --> 00:09:45,919 ほれ 源造さんの おっかさまが 家で倒れやしたべ? 122 00:09:45,919 --> 00:09:50,790 あの時 おりんは 落ち着いて テキパキしていたけど➡ 123 00:09:50,790 --> 00:09:53,426 なに 自分の亭主が倒れたら もう ハァ➡ 124 00:09:53,426 --> 00:09:55,762 ただ おろおろして 何だもねえんだから。 125 00:09:55,762 --> 00:09:59,098 やっぱり おっかさまより 亭主の方が 大事なんだわ。 126 00:09:59,098 --> 00:10:02,769 何だ 亭主の親を粗末にするとは けしからんではないか。 127 00:10:02,769 --> 00:10:05,438 別に 粗末にしてるわけで ねえげんと➡ 128 00:10:05,438 --> 00:10:08,341 ただ まあ 亭主の方が おっかさまより…。 129 00:10:08,341 --> 00:10:11,945 亭主 亭主と! おりんは 亭主ばっかりで いいと➡ 130 00:10:11,945 --> 00:10:16,115 思ってるのか!? なにも そだに怒らねくたって…。 131 00:10:16,115 --> 00:10:21,454 あれ? もしかして おとっつぁん 妬いてんの? 132 00:10:21,454 --> 00:10:25,125 バカもん! 何 言ってんだ! だれが 妬くか! 133 00:10:25,125 --> 00:10:31,831 ほうだよなぇ。 おとっつぁんには 私が ついているものなぇ…。 134 00:10:39,139 --> 00:10:41,975 (彌七)近くに行ったついでに 会社へ寄ったら➡ 135 00:10:41,975 --> 00:10:45,812 病気だって言うんで もう ビックリして。 大丈夫かい? 136 00:10:45,812 --> 00:10:48,481 いや これこそ 本当に 鬼の かく乱ですよ。 137 00:10:48,481 --> 00:10:50,416 ご心配かけて すみません。 138 00:10:50,416 --> 00:10:52,986 西洋瓦の方 なかなか順調のようで 結構だね。 139 00:10:52,986 --> 00:10:56,656 何か 大口を 落札したんだって? おかげさまで。 140 00:10:56,656 --> 00:10:58,691 ほんとは こんなことしてる時じゃ ないんですがね。 141 00:10:58,691 --> 00:11:01,494 いやいや 何事も命あっての物種。 142 00:11:01,494 --> 00:11:03,930 死んじまっては 元も子もないんだから。 143 00:11:03,930 --> 00:11:05,965 そうなんですよねえ! 144 00:11:05,965 --> 00:11:08,768 源造さんに よく 言っといてください おんつぁん。 145 00:11:08,768 --> 00:11:11,271 いや 私も 今回は つくづく➡ 146 00:11:11,271 --> 00:11:13,940 自分の体力を 過信しては いけないと痛感しました。 147 00:11:13,940 --> 00:11:16,609 自分が病気になるなんて 思ってもいなかったもんな。 148 00:11:16,609 --> 00:11:20,113 そうだよ。 人間 一寸先は闇だ。 149 00:11:20,113 --> 00:11:22,448 今 この次 何が起こるか 分からないんだから。 150 00:11:22,448 --> 00:11:25,351 嫌なこと 言わないでくださいよ。 いやいや これは ほんとだよ。 151 00:11:25,351 --> 00:11:29,122 ま そんなことになって おりんを 泣かせねえように してくれよ➡ 152 00:11:29,122 --> 00:11:32,625 源造君。 人のことよりも➡ 153 00:11:32,625 --> 00:11:35,128 おんつぁんこそ おきわさんのこと 泣かせないでくださいね。 154 00:11:35,128 --> 00:11:37,163 そうだ そうだ。 心配ご無用! 155 00:11:37,163 --> 00:11:39,799 その点は ちゃんと 手を打ってあるんだ。 156 00:11:39,799 --> 00:11:43,303 私が死んでも おきわさんが 泣かずに生きていけるように。 157 00:11:43,303 --> 00:11:45,338 何ですか? どんな手を打ったんですか? 158 00:11:45,338 --> 00:11:49,809 保険。 生命保険だよ。 生命保険? 159 00:11:49,809 --> 00:11:52,312 彌七さん 自分の体に 生命保険かけたんですか? 160 00:11:52,312 --> 00:11:54,981 (彌七)そう。 おきわさんを 受取人にしてね。 161 00:11:54,981 --> 00:11:57,016 どうして そんなこと 思いついたの? おんつぁん。 162 00:11:57,016 --> 00:12:01,254 だって 自分の商売だもの。 えっ!? 163 00:12:01,254 --> 00:12:05,592 どういうことですか? 源造君 いろいろ心配かけたが➡ 164 00:12:05,592 --> 00:12:08,428 私も やっと 自分に合う商売を見つけたよ。 165 00:12:08,428 --> 00:12:11,097 おきわさんも それならと 賛成してくれたよ。 166 00:12:11,097 --> 00:12:13,433 何ですか? どういう仕事ですか? 167 00:12:13,433 --> 00:12:16,269 生命保険取扱所 所長だ。 168 00:12:16,269 --> 00:12:20,139 あら おんつぁん 保険会社に勤めたの? 169 00:12:20,139 --> 00:12:24,777 まあ 形の上では 博愛生命の 社員ということになっているが➡ 170 00:12:24,777 --> 00:12:27,814 実際には 自分の家を取扱所にして➡ 171 00:12:27,814 --> 00:12:33,119 まあ 一国一城のあるじで 加入者拡張に励んでいるんだ。 172 00:12:33,119 --> 00:12:37,957 これなら 片手が不自由でも だれにも 迷惑はかけないし➡ 173 00:12:37,957 --> 00:12:42,829 まずいことがあっても 自分一人で 責任を取れば済むことだし➡ 174 00:12:42,829 --> 00:12:46,332 人のためにもなる仕事だし。 175 00:12:48,468 --> 00:12:54,641 そんな 人の命を お金に換える商売なんてなぁ…。 176 00:12:54,641 --> 00:12:58,978 人が死ぬのを待っているみたいで どうも 愉快でないな。 177 00:12:58,978 --> 00:13:00,913 私は やんだ そんなの。 178 00:13:00,913 --> 00:13:03,583 人が死んで たくさん お金 もらっても➡ 179 00:13:03,583 --> 00:13:06,486 うれしくも何ともねえもの。 やんだ そんなの。 180 00:13:06,486 --> 00:13:11,090 なにも 人が死ぬのを待ってるとか 死んだら 金をもらえるとか➡ 181 00:13:11,090 --> 00:13:14,594 そういうことじゃ ないんですよ。 自分に 万一があって➡ 182 00:13:14,594 --> 00:13:16,929 家族が 食べるのも 困るようなことがあれば➡ 183 00:13:16,929 --> 00:13:19,432 安心して死ぬことも できないでしょう。 184 00:13:19,432 --> 00:13:22,769 安心して死ぬことも できない ということはですね➡ 185 00:13:22,769 --> 00:13:25,271 安心して生きていけない ということなんですよ。 186 00:13:25,271 --> 00:13:28,608 「備えあれば憂いなし」ですよ。 187 00:13:28,608 --> 00:13:33,112 「備えあれば憂いなし」 っていうのは 私も そう思うわ。 188 00:13:33,112 --> 00:13:35,448 昨日 源造さんが倒れた時➡ 189 00:13:35,448 --> 00:13:37,784 もし このまま 源造さんが寝ついてしまったら➡ 190 00:13:37,784 --> 00:13:41,120 私たち どうなるんだろうって そう思った。 191 00:13:41,120 --> 00:13:44,991 そんなこと 夢にも思わずに のんきに構えていた自分が➡ 192 00:13:44,991 --> 00:13:47,293 何だか 恥ずかしいわ。 193 00:13:47,293 --> 00:13:50,797 やっぱり どんな時でも きちんと生きていける➡ 194 00:13:50,797 --> 00:13:54,300 準備をするべきなのよね。 準備って 何? 195 00:13:54,300 --> 00:13:56,803 どんなことがあっても 生きていける準備。 196 00:13:56,803 --> 00:14:01,574 (徳右衛門)何をするんだ? 私ね 考えたの。 197 00:14:01,574 --> 00:14:05,411 いいこと考えたのよ。保険かい? 198 00:14:05,411 --> 00:14:08,915 下宿屋! 下宿屋をするの。 199 00:14:08,915 --> 00:14:11,751 (やえ)下宿屋? そう! 200 00:14:11,751 --> 00:14:14,787 そもそも この家は 下宿屋を するために 建てた家じゃないの。 201 00:14:14,787 --> 00:14:17,623 2階を あのまま あそばせて おくなんて もったいないわよ。 202 00:14:17,623 --> 00:14:21,094 昨日 鶴次先生に そう言われた 時にも そう思ったんだけど➡ 203 00:14:21,094 --> 00:14:23,029 私 今 決心したの。 204 00:14:23,029 --> 00:14:25,765 ね! ばあさま 母ちゃん➡ 205 00:14:25,765 --> 00:14:28,267 私たち 女で 下宿屋 やりましょうよ。 ね! 206 00:14:28,267 --> 00:14:31,170 ね! ほら 母ちゃん ちょっと 2階 見に行こ…。 207 00:14:31,170 --> 00:14:33,940 今 ばあさまの…。 いいから いいから。 208 00:14:33,940 --> 00:14:39,112 ばあさまも ほら 見に行こう! おっかさん おっかさん。 209 00:14:39,112 --> 00:14:43,616 (笑い声) 210 00:14:43,616 --> 00:14:48,488 いやいや 親子だわ。 後ろ姿が そっくりだ。 211 00:14:48,488 --> 00:14:52,992 <またまた はね駒が はねだしたようですぞ…>