1 00:00:00,900 --> 00:00:15,320 ・~ (テーマ音楽) 2 00:00:15,320 --> 00:01:19,050 ・~ 3 00:01:21,120 --> 00:01:25,520 (りん)わたす 越後屋に お嫁に行きません。 4 00:01:25,520 --> 00:01:29,530 わたす 女学校さ行って もっと勉強したいんです。 5 00:01:31,160 --> 00:01:36,330 <りんの突然の意思表明は 橘家の人々にとって・ 6 00:01:36,330 --> 00:01:41,340 まさに 青天の霹靂のごとき 衝撃と驚きでした> 7 00:01:44,510 --> 00:01:46,810 (弘次郎)もう一遍 言ってみろ。 8 00:01:48,440 --> 00:01:53,180 越後屋には お嫁に行きません。 9 00:01:53,180 --> 00:01:56,220 今 このまま 新之助さんの 嫁っこになっちまうの・ 10 00:01:56,220 --> 00:01:58,990 わたす やんだ。 わたす 勉強したい。 11 00:01:58,990 --> 00:02:03,290 女学校さ行って もっともっと いろんなこと勉強したいんだ! 12 00:02:05,460 --> 00:02:10,300 今 こだこと言っては また 父ちゃんや母ちゃんを・ 13 00:02:10,300 --> 00:02:13,140 困らせたり 怒らせたりすること 分かってる。 14 00:02:13,140 --> 00:02:17,470 越後屋の人たちに 申し訳が たたねえことも 分かってる。 15 00:02:17,470 --> 00:02:22,310 でも… でも わたす 嫁っこには なりたくねえんです! 16 00:02:22,310 --> 00:02:26,580 わたす 女学校さ行きてえんです! 17 00:02:26,580 --> 00:02:32,160 わがままばあし言って 本当に ごめんなぇ 父ちゃん。 18 00:02:32,160 --> 00:02:34,990 もう言わねえから。 これっきり…・ 19 00:02:34,990 --> 00:02:37,030 本当に もう これっきり言わねえから・ 20 00:02:37,030 --> 00:02:40,660 わたすの頼み 聞いてくだっしょ。 21 00:02:40,660 --> 00:02:44,470 なぇ 父ちゃん お願いします! 22 00:02:46,470 --> 00:02:49,170 何 バカ語ってんだ。 23 00:02:49,170 --> 00:02:51,840 そだな できもしねえこと 考えてる暇があったら・ 24 00:02:51,840 --> 00:02:54,740 ばあさまの機織りの 手伝いでもしろ。 25 00:02:54,740 --> 00:02:58,650 機織りもできねえ 嫁っこでは 越後屋で笑われっぞ。 26 00:02:58,650 --> 00:03:02,120 越後屋には行きません。 わたす 嫁っこになるのは やんだ。 27 00:03:02,120 --> 00:03:04,050 (弘次郎) いいかげんに しねえか!・ 28 00:03:04,050 --> 00:03:06,460 いつまでもバカ語ってっと また 納屋さ ぶち込むぞ。 29 00:03:06,460 --> 00:03:09,960 (やえ)そだな大きな声 ださねえで…。 30 00:03:09,960 --> 00:03:12,860 はあ… 去年は お前が ガタガタ言うから・ 31 00:03:12,860 --> 00:03:15,830 しかたなく許してやったが 今度は 駄目だぞ。 32 00:03:15,830 --> 00:03:18,470 ほんでも 去年の あの騒ぎと・ 33 00:03:18,470 --> 00:03:22,340 今 この おりんの言ってっことと 同じ わがままと思わねえで・ 34 00:03:22,340 --> 00:03:24,970 一度は ちゃんと 言い分を聞いて…。 35 00:03:24,970 --> 00:03:27,310 うっつぁあしい! お前は もう 黙ってろ! 36 00:03:27,310 --> 00:03:29,980 大体 お前が りんを甘やかすから こういうことに なるんだ。 37 00:03:29,980 --> 00:03:32,320 子供の言い分に 親が振り回されてどうする。・ 38 00:03:32,320 --> 00:03:35,220 お前の甘やかしが こういう わがまま娘にしてしまったんだ。・ 39 00:03:35,220 --> 00:03:38,190 お前が悪い! (徳右衛門)りんを育てたのは・ 40 00:03:38,190 --> 00:03:40,190 母親一人では あるまい。 41 00:03:40,190 --> 00:03:42,960 仮に 母親が甘やかしたとしても・ 42 00:03:42,960 --> 00:03:48,330 そういうことを見過ごしていた お前にも責任があろう。・ 43 00:03:48,330 --> 00:03:52,070 女房だけを責めるのは 見苦しいぞ! 44 00:03:52,070 --> 00:03:56,670 (こと)お前さまは 「子供が よくなるのも 悪くなるのも・ 45 00:03:56,670 --> 00:03:59,580 母親の責任だ」と よく申されて・ 46 00:03:59,580 --> 00:04:02,480 いつでも 私ばかり お責めになりやした。 47 00:04:02,480 --> 00:04:06,350 また すぐ そういう昔のことを…。 どうして お前は・ 48 00:04:06,350 --> 00:04:09,650 そういうことばかし よく覚えてるのかのう。 49 00:04:09,650 --> 00:04:13,960 おりん。 お嫁に行く前には・ 50 00:04:13,960 --> 00:04:19,830 誰でも そのように 迷ったり 悩んだりするものなのですよ。 51 00:04:19,830 --> 00:04:22,300 私にも 覚えがありやす。 52 00:04:22,300 --> 00:04:25,800 私はな 15で この じいさまのところに・ 53 00:04:25,800 --> 00:04:30,140 嫁入ることになった時には それはそれは 悩みました。 54 00:04:30,140 --> 00:04:33,480 何を悩んだんだ? わしのどこが悪い? 55 00:04:33,480 --> 00:04:36,810 顔が悪い…。 か… 顔? なんと…。 56 00:04:36,810 --> 00:04:41,350 しまいまで ちゃんと聞いてくだされ。 57 00:04:41,350 --> 00:04:45,660 顔が悪いとか 性格が悪いとかいうのであれば・ 58 00:04:45,660 --> 00:04:49,830 悩む理由も はっきりしているのでしょうが・ 59 00:04:49,830 --> 00:04:53,500 何にも 相手に不足がないのに・ 60 00:04:53,500 --> 00:05:00,600 何やら ただただ心細く 気がふさいで 夜も眠れず・ 61 00:05:00,600 --> 00:05:03,510 いっそ このまま どこかへ行ってしまいたい。 62 00:05:03,510 --> 00:05:07,280 そのように 思うことが よくあるのですよ。 63 00:05:07,280 --> 00:05:09,210 (徳右衛門)けしからん! 64 00:05:09,210 --> 00:05:12,950 違うの ばあさま。 そういうことが心配で・ 65 00:05:12,950 --> 00:05:15,850 お嫁に行がねえって 言ってるんでねえの。 66 00:05:15,850 --> 00:05:19,820 わたす お嫁に行くよりも 女学校さ行きてえんだ。 67 00:05:19,820 --> 00:05:22,660 女学校さ行きてえから お嫁に行がねえって…。 68 00:05:22,660 --> 00:05:26,960 女学校 女学校って どこの女学校のこと言ってんだ? 69 00:05:26,960 --> 00:05:28,970 あの…。 70 00:05:31,300 --> 00:05:33,970 仙台の東北女学校さ 行きてえの わたす! 71 00:05:33,970 --> 00:05:36,870 仙台? (みつ)みどりさんの行ってる・ 72 00:05:36,870 --> 00:05:39,480 ヤソの女学校だべ。 お前 そんな…。 73 00:05:39,480 --> 00:05:43,150 どうせ 女学校さ行くんなら 日本のことだけでねくて・ 74 00:05:43,150 --> 00:05:47,320 他の いろんな国のこと… 言葉や歴史とか・ 75 00:05:47,320 --> 00:05:50,150 わたすの知らねえ いろんなこと 教えてくれる女学校さ行きてえの。 76 00:05:50,150 --> 00:05:55,020 東北女学校だら そういう いろんなこと教えてくれるって…。 77 00:05:55,020 --> 00:05:59,430 西洋人の先生が いっぱい居て 西洋のこと 教えてくれっから・ 78 00:05:59,430 --> 00:06:02,770 わざわざ 外国さ行かなくても 他の いろんな国のこと・ 79 00:06:02,770 --> 00:06:05,100 よく分かるんだと。 80 00:06:05,100 --> 00:06:07,140 西洋人の先生ばかりで ねえんだよ。 81 00:06:07,140 --> 00:06:10,440 日本人の先生も居て あの松浪先生も居て。 82 00:06:10,440 --> 00:06:13,110 分かった。 もう黙れ おりん。 83 00:06:13,110 --> 00:06:17,280 そだな話 なんぼ語っても無駄だ。 でも 父ちゃん わたす…。 84 00:06:17,280 --> 00:06:20,950 来月 結納。 5月に婚礼。 これは もう決まっているんだ。 85 00:06:20,950 --> 00:06:22,890 お前は そのことだけを 考えていればいい。 86 00:06:22,890 --> 00:06:24,820 他のことは 一切 考える必要なし。 87 00:06:24,820 --> 00:06:27,120 でも わたす 女学校さ…。 88 00:06:27,120 --> 00:06:33,460 お前の行く所は 女学校ではない。 お前は 越後屋へ行くんだ。 89 00:06:33,460 --> 00:06:35,970 父ちゃん…。 90 00:06:35,970 --> 00:06:39,300 もう本当に これっきり わがまま言わねえから・ 91 00:06:39,300 --> 00:06:43,470 わたすを女学校さ行かせて! お願いします! 92 00:06:43,470 --> 00:06:46,510 (弘次郎) それはならんと言ってある。・ 93 00:06:46,510 --> 00:06:49,280 同じことを 二度も三度も 親に言わすんでねえ。 94 00:06:49,280 --> 00:06:51,810 父ちゃん でも わたすの本当の気持ち…。 95 00:06:51,810 --> 00:06:53,850 まだ そだこと言うのか お前は! 96 00:06:53,850 --> 00:06:56,490 これだけ言っても まだ分からないのか! 97 00:06:56,490 --> 00:07:00,260 それなら 分かるまで…。 (やえ)お仕置きする前に・ 98 00:07:00,260 --> 00:07:03,090 もっと おりんの得心のいくように 話してやってくだっしょ! 99 00:07:03,090 --> 00:07:05,130 このまま 納屋さ ほうり込んでも・ 100 00:07:05,130 --> 00:07:08,900 おりんの心が このままでは しかたねえべ! おとっつぁん! 101 00:07:08,900 --> 00:07:12,270 ねえ もっと 分かるように 話してやってくだっしょ! 102 00:07:12,270 --> 00:07:16,140 (徳右衛門)乱暴をするな! (こと)弘次郎 落ち着きなされ! 103 00:07:16,140 --> 00:07:18,440 弘次郎! 104 00:07:18,440 --> 00:07:22,950 (六波羅)お晩でやんす~。 弘次郎さん 居たかえ? 105 00:07:25,510 --> 00:07:30,350 いやいやいや これは 皆さん 賑やかに。 106 00:07:30,350 --> 00:07:35,190 何か面白えことでも あったか?・ 107 00:07:35,190 --> 00:07:38,090 上がらしてもらうぞぃ。 108 00:07:41,500 --> 00:07:45,300 (六波羅)どうもお晩でござりやす。 (一同)お晩でござりやす。 109 00:07:45,300 --> 00:07:48,500 ちょっと越後屋で ごちそうになってなぃ・ 110 00:07:48,500 --> 00:07:51,310 土産に また これ1本 貰ってきたから・ 111 00:07:51,310 --> 00:07:55,480 弘次郎さんや ご隠居と一緒に 飲むべと思ってよ。 112 00:07:55,480 --> 00:07:59,920 それは どうも。 それはそれは 親切なるお志…。 113 00:07:59,920 --> 00:08:03,750 おやえさん これ。 いやいや 悪いなぇ いつも。 114 00:08:03,750 --> 00:08:07,590 (六波羅) なになに 越後屋の この酒も・ 115 00:08:07,590 --> 00:08:10,630 もうすぐ おりんちゃんの物になるんだ。 116 00:08:10,630 --> 00:08:15,330 恐縮するのは 今のうち。 ハハハ! 117 00:08:15,330 --> 00:08:20,300 今も 越後屋で いろいろと 話し合ってきてよ・ 118 00:08:20,300 --> 00:08:24,440 「どうせ 3月に 結納を交わすんなら・ 119 00:08:24,440 --> 00:08:27,710 3日の雛祭りが いいんでねえか」って。・ 120 00:08:27,710 --> 00:08:31,280 女の節句の めでてえ日だし・ 121 00:08:31,280 --> 00:08:36,520 お雛さまみてえに めんこい夫婦に なるようにってなぇ。・ 122 00:08:36,520 --> 00:08:40,960 おりんちゃんも そのほうが いいべ? 123 00:08:40,960 --> 00:08:43,860 駐在さん わたす 越後屋には…。 124 00:08:43,860 --> 00:08:47,830 ああ~ ごめんなぇ! 何だい 足が もつれちまって…。 125 00:08:47,830 --> 00:08:51,030 大丈夫かい? おりん。 126 00:08:51,030 --> 00:08:53,800 駐在さん わたす 越後屋には… 痛~っ! 127 00:08:53,800 --> 00:08:57,970 何だぇ? なじょしたんだ おりん。 母ちゃん! 128 00:08:57,970 --> 00:09:00,240 「痛え痛え」って どこが… 腹が痛えのか? 129 00:09:00,240 --> 00:09:02,280 自分が お尻を…。 お尻!? 尻? 130 00:09:02,280 --> 00:09:05,580 嫌だね。 こんな若い娘っこが そんなこと。 131 00:09:05,580 --> 00:09:09,920 こっち来い。 見てやっから。 虫にでも刺されたんだべ。 132 00:09:09,920 --> 00:09:13,590 ごめんなんしょ。 ちょっと ちょっくら見てやっから。 133 00:09:13,590 --> 00:09:15,620 なじょした? おりんちゃん。 134 00:09:15,620 --> 00:09:18,790 なに いつもあること ご心配なく。 135 00:09:18,790 --> 00:09:24,270 こと せっかく頂戴した酒 温めて 何ぞ 肴になる物でも。 136 00:09:24,270 --> 00:09:28,440 はい。 ただいま すぐに。 137 00:09:28,440 --> 00:09:31,110 あぁ よかった…。 えっ? 138 00:09:31,110 --> 00:09:33,140 いえいえ あの… こっちのことで。 139 00:09:33,140 --> 00:09:35,850 おみつ 手伝ってくだっしょ。 はい。 140 00:09:38,280 --> 00:09:41,780 さあさあ 火に あたってくだっしょ。 141 00:09:41,780 --> 00:09:44,120 さっきから あたってるぞぃ。 142 00:09:44,120 --> 00:09:48,290 あぁ…。 その… この頃 釣りの具合は? 143 00:09:48,290 --> 00:09:51,130 何か大物でも かかりやしたかい? 釣り? 144 00:09:51,130 --> 00:09:55,000 わしは 釣りは… 魚釣り しねえぞぃ。 145 00:09:55,000 --> 00:09:57,900 あっ… そうでやしたか。 146 00:09:57,900 --> 00:10:02,140 何だか 弘次郎さん あんた ボッとしてんでねえかい? 147 00:10:02,140 --> 00:10:06,310 いえ そんなことは…。 しかし 六波羅さん・ 148 00:10:06,310 --> 00:10:09,980 あんたのお顔は よくよく見れば なかなか ご立派だなぇ。 149 00:10:09,980 --> 00:10:12,650 さすがは 元仙台藩士。 150 00:10:12,650 --> 00:10:16,150 何ぞ 手柄話でも 聞かせてもらおうか。 151 00:10:16,150 --> 00:10:19,820 そういう話が 酒の肴には 一番でござるぞ。 152 00:10:19,820 --> 00:10:25,630 ハハハハハ…。 153 00:10:25,630 --> 00:10:29,330 母ちゃんたちも 今 聞いた ばっかしで ぶったまげてる話を・ 154 00:10:29,330 --> 00:10:32,230 今 駐在さんに ベラベラ喋って なじょするつもりなんだ! 155 00:10:32,230 --> 00:10:34,840 また この前みてぐ 大騒ぎになるばっかしでねえか! 156 00:10:34,840 --> 00:10:37,840 でも 御指南さまにも わたすの 本当の気持ち 分かって…。 157 00:10:37,840 --> 00:10:40,640 物には 順序ってものがあんだ! 158 00:10:40,640 --> 00:10:44,850 なして お前は 考えもなしに パコチン パコチン はねちまうんだ。 159 00:10:44,850 --> 00:10:47,880 したって 今度のことは わたす 本当に よ~く考えたんだよ。 160 00:10:47,880 --> 00:10:51,020 もう何度も 何度も 何度も…。 何度も 考えたか知らねえが・ 161 00:10:51,020 --> 00:10:53,060 母ちゃんも 今度だけは 助けてやらねえ。 162 00:10:53,060 --> 00:10:55,860 母ちゃん! この前の騒ぎの時・ 163 00:10:55,860 --> 00:10:57,790 お前 母ちゃんに言ったなぇ。 164 00:10:57,790 --> 00:11:00,830 「嫁には必ず行くから 結納だけを延ばしてくれ」って。 165 00:11:00,830 --> 00:11:04,130 「兄ちゃんの借金 そのままにして 結納するのは・ 166 00:11:04,130 --> 00:11:09,470 借金のカタに嫁に行くようで嫌だ」 そう言ったなぃ? 167 00:11:09,470 --> 00:11:12,140 でも…。 だから母ちゃんは 越後屋さんに・ 168 00:11:12,140 --> 00:11:15,180 頭下げて 「結納だけを 延ばしてくれ」って頼んだんだよ。 169 00:11:15,180 --> 00:11:18,010 あの時 越後屋さんは 母ちゃんに免じて・ 170 00:11:18,010 --> 00:11:20,850 何にも聞かねえで お前の 言うとおりに してくれたんだ。 171 00:11:20,850 --> 00:11:23,320 その越後屋さんに 「あれは 嘘でした。・ 172 00:11:23,320 --> 00:11:26,160 本心は 嫁に行くのが 嫌だったんだ」って・ 173 00:11:26,160 --> 00:11:28,090 そだな 越後屋さん バカにしたようなこと・ 174 00:11:28,090 --> 00:11:30,330 母ちゃん 言えねえ。 バカにしたんでねえよ! 175 00:11:30,330 --> 00:11:33,660 こだな気持ちのまんま 嫁っこに なるほうが もっと悪いと思って。 176 00:11:33,660 --> 00:11:37,330 みんなにも 自分にも 嘘つくの やめようと思ったんだ。 177 00:11:37,330 --> 00:11:40,240 本当に 越後屋さんや 新之助さんが嫌いで・ 178 00:11:40,240 --> 00:11:42,200 こだこと言ってんでねえんだよ。 179 00:11:42,200 --> 00:11:46,010 それよりも 本当に それよりも 女学校 行きたいだけなんだ。 180 00:11:46,010 --> 00:11:49,680 それだけなんだよ! 分かって 母ちゃん! 181 00:11:49,680 --> 00:11:53,020 分かったって 世の中には どうにもならねえ…・ 182 00:11:53,020 --> 00:11:55,680 ならねえつうことが あんだよ。 183 00:11:55,680 --> 00:12:00,520 じゃ わたす どうしても越後屋さ お嫁に行かなくては駄目? 184 00:12:00,520 --> 00:12:04,130 どうしても行かなくては駄目? 185 00:12:04,130 --> 00:12:06,630 母ちゃん! とにかく そだことに・ 186 00:12:06,630 --> 00:12:08,560 今 返事するわけに いかねえから・ 187 00:12:08,560 --> 00:12:10,970 お前一人で よっくと もう一度 考えてみな。 188 00:12:10,970 --> 00:12:12,900 自分だけのことでねえよ。 189 00:12:12,900 --> 00:12:15,540 周りの人のことも 一緒に考えるんだぞぇ。 190 00:12:15,540 --> 00:12:18,140 母ちゃん! 191 00:12:18,140 --> 00:12:22,310 母ちゃんは 父ちゃんとこ 嫁に来る時・ 192 00:12:22,310 --> 00:12:25,850 わたすみてえなこと 考えねかった? 193 00:12:25,850 --> 00:12:27,850 母ちゃんは 何考えた? 194 00:12:27,850 --> 00:12:30,990 母ちゃんは 何も…・ 195 00:12:30,990 --> 00:12:33,660 そだな 小めんどくせえことは 何にも考えねえで・ 196 00:12:33,660 --> 00:12:35,590 嫁に来たんだよ。 197 00:12:35,590 --> 00:12:38,160 何だよ。 母ちゃんのことなんか どうでも ええんだよ。 198 00:12:38,160 --> 00:12:40,200 お前 もう一度 よっくと考えて。 199 00:12:40,200 --> 00:12:43,500 下におりてくるんでねえよ! ええな! 200 00:12:46,670 --> 00:12:52,470 (六波羅)・「高砂や」 201 00:12:52,470 --> 00:13:02,150 ・「この浦舟に 帆を上げて」 202 00:13:02,150 --> 00:13:08,620 そう この前 お勝婆の孫の 祝言に呼ばれてよ。 203 00:13:08,620 --> 00:13:14,130 御指南の村長の 下手くそな 「高砂や」聞かされて・ 204 00:13:14,130 --> 00:13:16,970 いや まいった まいった…。 205 00:13:16,970 --> 00:13:20,470 謡は それぐらいにして ま 飲みなされ。 いやいや。 206 00:13:20,470 --> 00:13:24,340 そう言わずに。 なかなかに お見事な声。 207 00:13:24,340 --> 00:13:28,110 年季が入っている。 立派なもんだ。 208 00:13:28,110 --> 00:13:30,480 そうかえ? 立派…? 209 00:13:30,480 --> 00:13:32,980 いや そうでもねえ。 ハハ…。 210 00:13:32,980 --> 00:13:41,160 そうかえ? 立派なもんかえ? それじゃあ…。 211 00:13:41,160 --> 00:13:56,710 ・「高砂や この浦舟に 帆を上げて…」 212 00:13:56,710 --> 00:14:09,220 ・(六波羅の歌声) 213 00:14:09,220 --> 00:14:13,860 ・~ 214 00:14:13,860 --> 00:14:16,630 [ 回想 ] (松浪)自分の心に嘘をついて 生きるのは・ 215 00:14:16,630 --> 00:14:20,860 自分の一生を 偽りの人生に してしまうことなんだよ。・ 216 00:14:20,860 --> 00:14:27,370 本当の物を求める心が強ければ それは 必ず与えられる。・ 217 00:14:27,370 --> 00:14:32,980 求める心を大事にして 自分に正直に生きなさい。 218 00:14:32,980 --> 00:14:39,480 ・~ 219 00:14:39,480 --> 00:14:42,320 <己に正直に生きる…。・ 220 00:14:42,320 --> 00:14:46,660 簡単な言葉の背負っている 難しさ 重さを・ 221 00:14:46,660 --> 00:14:50,860 今 初めて 分かりかけた りんでした>