1 00:00:02,210 --> 00:00:20,960 ・~ (テーマ音楽) 2 00:00:20,960 --> 00:00:58,460 ・~ 3 00:01:07,770 --> 00:01:10,270 [ 心の声 ] (りん)なにも ぶたなくたって。・ 4 00:01:10,270 --> 00:01:13,280 ちゃんと わけも聞かずに…。 5 00:01:16,150 --> 00:01:26,820 ・~ 6 00:01:26,820 --> 00:01:29,460 [ 心の声 ] (源造)どんな理由があるにせよ・ 7 00:01:29,460 --> 00:01:32,760 女房が 夜遅く 酔って帰ってくるとは何事だ! 8 00:01:34,800 --> 00:01:38,470 (やえ)なじょしたもんだか…。 9 00:01:38,470 --> 00:01:46,940 ・~ 10 00:02:03,260 --> 00:02:06,160 もう すっかり春になって。 11 00:02:06,160 --> 00:02:10,770 これからが 一番いい季節でござりやすなぃ。 12 00:02:10,770 --> 00:02:16,440 ほんでも ハァ 暖かくなっと 何だか眠くて眠くて…。 13 00:02:16,440 --> 00:02:20,780 ゆんべも もう ハァ ぐっすり・ 14 00:02:20,780 --> 00:02:24,610 朝まで 夢一つ見ねえで 寝たこと 寝たこと…。 15 00:02:24,610 --> 00:02:28,280 (徳右衛門) 夜中に 猫が庭で鳴いとったな。 16 00:02:28,280 --> 00:02:32,790 そうでやしたな。 ニャゴニャゴ ニャゴニャゴ うっつぁしかったこと。 17 00:02:32,790 --> 00:02:35,120 (後藤)ぐっすり眠ってても 聞こえんのかい? 18 00:02:35,120 --> 00:02:39,630 え? いや… まんつ 気の利かねえこと。 19 00:02:39,630 --> 00:02:42,300 だから 福島男は 嫌なんだ 私。 20 00:02:42,300 --> 00:02:44,230 (弘次郎)何だ!? ん!? 21 00:02:44,230 --> 00:02:46,640 いや ほでねくて… もう 後藤さん・ 22 00:02:46,640 --> 00:02:48,970 そだふうに ボッとしてっから・ 23 00:02:48,970 --> 00:02:51,810 お嫁さん もらわねえんだよ いつまでも。 24 00:02:51,810 --> 00:02:54,480 また それかい。 どうも ごちそうさま! 25 00:02:54,480 --> 00:02:57,510 お湯…。 いえ 結構です! 26 00:02:57,510 --> 00:03:01,250 旗色悪しと見て 早々に退散したな。 27 00:03:01,250 --> 00:03:03,590 おい 湯をくれ。 28 00:03:03,590 --> 00:03:06,790 もう しまいでやっか? はいはい。 29 00:03:09,390 --> 00:03:11,930 お母さん。 僕も お湯をください。 30 00:03:11,930 --> 00:03:14,830 (やえ)あれ そっちもでやすか。 はいはい。 31 00:03:14,830 --> 00:03:18,530 ほれ おりん。 あ いいです 僕が…。 32 00:03:21,640 --> 00:03:24,440 どうも。 あ いや…。 33 00:03:24,440 --> 00:03:27,940 弘。 しっかり ごはんを食べなさい。 34 00:03:27,940 --> 00:03:30,610 ごはんを たくさん食べると お父さんのような・ 35 00:03:30,610 --> 00:03:33,450 立派な体になるんだぞ。 (弘)はい。 36 00:03:33,450 --> 00:03:36,950 弘。 もう 小学校に上がる準備は できてるのか? 37 00:03:36,950 --> 00:03:38,890 できたよね? お母さん。 38 00:03:38,890 --> 00:03:43,830 何の準備? お父さんに聞いて。 何の準備? 39 00:03:43,830 --> 00:03:47,130 着る物や 持っていく物だよ。 40 00:03:47,130 --> 00:03:49,970 着る物や 持っていく物だって。 41 00:03:49,970 --> 00:03:52,300 それは もう とっくに できてます。 42 00:03:52,300 --> 00:03:54,640 とっくに できてますって。 43 00:03:54,640 --> 00:04:00,240 ほかに 何の準備が要るんだ? ほかに 何の準備が要るんだ? 44 00:04:00,240 --> 00:04:05,580 もう 申し上げてありますけど。 もう 申し… もう…。 45 00:04:05,580 --> 00:04:09,090 もう いいがら 弘。 46 00:04:09,090 --> 00:04:13,960 弘 よく言えたな。 立派な1年生になるぞ。・ 47 00:04:13,960 --> 00:04:17,760 さ もう 向こうに行ってなさい。 (弘)ごちそうさま。 48 00:04:17,760 --> 00:04:20,430 (徳右衛門)よし じゃあ 久しぶりに 大じいさまが・ 49 00:04:20,430 --> 00:04:24,930 素振りの稽古を つけてやるか。 うん 教えて 大じいさま。 50 00:04:24,930 --> 00:04:29,270 よしよし それじゃあ 外へ行こう。 明子も おいで。 ほれほれほれ。 51 00:04:29,270 --> 00:04:32,780 申し訳ござりやせん 大じいさま。 52 00:04:32,780 --> 00:04:36,280 いいかげんにしねえか 子供たちの前で! ごちそうさま。 53 00:04:36,280 --> 00:04:38,280 おりん! 54 00:04:43,790 --> 00:04:46,290 何やってんだ 2人とも! 55 00:04:46,290 --> 00:04:49,330 親のけんかを 子供に見せては わがんね! 56 00:04:49,330 --> 00:04:51,960 子供が なんぼ心配するもんだか。 57 00:04:51,960 --> 00:04:54,000 いいのよ。 弘には まだ分かんないわよ。 58 00:04:54,000 --> 00:04:56,800 何 語って。 子供をバカにしては わがんねぞぇ。 59 00:04:56,800 --> 00:04:59,840 弘だって 明子だって 親の様子が おかしいことぐらい・ 60 00:04:59,840 --> 00:05:01,770 ちゃんと分かってんだから。 61 00:05:01,770 --> 00:05:05,980 いつもより 2人とも うんと おとなしかったべ? 今朝は。 62 00:05:09,250 --> 00:05:12,150 あの… 弁当を…。 はいはい これ 後藤さんの はい。 63 00:05:12,150 --> 00:05:15,590 どうも。 行ってまいります。 あの すいません。 は? 64 00:05:15,590 --> 00:05:18,490 主人に 渡しておいてください これ。 僕が? 65 00:05:18,490 --> 00:05:20,920 はい お願いします。 はあ…。 66 00:05:20,920 --> 00:05:22,860 行ってらっしゃい! はい 行ってらっしゃい。 67 00:05:22,860 --> 00:05:25,090 行ってまいります。 おりん…。 68 00:05:25,090 --> 00:05:28,430 母ちゃん お願いがあるの。 69 00:05:28,430 --> 00:05:31,770 うちの人に 弘の入学式に どうしても行けないのか・ 70 00:05:31,770 --> 00:05:35,100 ちょっと聞いておいてください。 それから おキヨちゃんの学校を・ 71 00:05:35,100 --> 00:05:38,610 弘と同じ学校にするために 話しに行ってもらえるかどうか・ 72 00:05:38,610 --> 00:05:40,640 それも聞いておいてください。 73 00:05:40,640 --> 00:05:43,280 何 源造さんに 私が? ええ。 74 00:05:43,280 --> 00:05:45,950 やんだ そだこと。 自分で聞けば いいべした。 75 00:05:45,950 --> 00:05:48,650 母ちゃん そんなこと言わないで! 76 00:05:50,290 --> 00:05:54,960 だって 私たち きっと 今… きっと 今 口きいたら・ 77 00:05:54,960 --> 00:05:56,990 また けんかに なってしまうもの…。 78 00:05:56,990 --> 00:06:00,130 何 語って。 けんかに ならねえように・ 79 00:06:00,130 --> 00:06:02,900 お前が 一歩 下がっていれば いいべした。 80 00:06:02,900 --> 00:06:05,940 大体 今度のことは お前が 悪いから起こったことなんだよ。 81 00:06:05,940 --> 00:06:09,070 お前が だから 謝れば…。 母ちゃんまで そんなこと…! 82 00:06:09,070 --> 00:06:11,410 そりゃ… そりゃ お酒飲んだりしたのは・ 83 00:06:11,410 --> 00:06:15,080 私が悪かったわよ。 でも それには ちゃんと わけがあるのよ わけが。 84 00:06:15,080 --> 00:06:17,980 そのわけを ちゃんと話して 謝ろうって思ったのに・ 85 00:06:17,980 --> 00:06:21,750 それを わけも聞かずに いきなり ぶつなんて…。 86 00:06:21,750 --> 00:06:26,560 女 ぶつなんて 野蛮よ 横暴よ! そんな人だと思わなかったわ! 87 00:06:37,300 --> 00:06:40,140 源造さんに 聞こえるでないか。 88 00:06:40,140 --> 00:06:43,140 いいの 聞こえたって。 89 00:06:43,140 --> 00:06:45,980 おりん。 90 00:06:45,980 --> 00:06:50,780 源造さんの方にも 打つには 打っただけの わけがあるんだ。・ 91 00:06:50,780 --> 00:06:52,720 ただの乱暴ではない。 92 00:06:52,720 --> 00:06:55,280 おとっつぁんは 源造さんの味方なの? 93 00:06:55,280 --> 00:06:58,120 何を言うが。 俺は どっちの味方でもねえ。 94 00:06:58,120 --> 00:07:00,560 お前こそ 何だ。 こだとこで 娘とヒソヒソ。 95 00:07:00,560 --> 00:07:03,060 お前は 娘をたしなめねばならん 立場なんだぞ! 96 00:07:03,060 --> 00:07:06,730 だから 私 今 おりんを しかってたとこなの!・ 97 00:07:06,730 --> 00:07:10,570 何 おりんの声は聞こえても 私の声は 聞こえなかったの? 98 00:07:10,570 --> 00:07:13,400 ちょっと! おとっつぁんと 母ちゃんまで けんかするの・ 99 00:07:13,400 --> 00:07:15,340 やめてちょうだい。 100 00:07:15,340 --> 00:07:19,080 ごめんなさい 私のために 嫌な思いさして。 101 00:07:19,080 --> 00:07:22,110 私も 今日一日 どうして 私が ぶたれたのか・ 102 00:07:22,110 --> 00:07:24,950 そのわけを よく考えてみるわ。 103 00:07:24,950 --> 00:07:27,580 とにかく母ちゃん さっき お願いしたこと・ 104 00:07:27,580 --> 00:07:30,090 どうぞよろしくお願いいたします。 私 もう出かけますから。 105 00:07:30,090 --> 00:07:32,590 今日は 戦地の情報が 早く入ってくるから・ 106 00:07:32,590 --> 00:07:36,460 男の記者たちは みんな もう 会社に泊まり込みなのよ。 107 00:07:36,460 --> 00:07:39,760 じゃ 行ってまいります! おりん…。 108 00:07:42,100 --> 00:07:44,100 あ…。 109 00:07:50,440 --> 00:07:52,480 いいから それ 母ちゃんが するから・ 110 00:07:52,480 --> 00:07:57,210 お前 早く行きな。 男の人たちは もう 会社来てんだべ?・ 111 00:07:57,210 --> 00:07:59,950 仕事してんだべ? ほれ。 すみません。 112 00:07:59,950 --> 00:08:02,850 何だか 何もかも やってもらっちゃって。 113 00:08:02,850 --> 00:08:06,060 はあ~ 何だか 全然 自信が なくなってきてしまったわ。 114 00:08:06,060 --> 00:08:08,090 何 情けねえこと言ってんだ! 115 00:08:08,090 --> 00:08:10,390 ほっぺた一つ しっぱたかれたぐれえで。 116 00:08:10,390 --> 00:08:13,300 母ちゃんなんか 見てみな? しょっちゅう・ 117 00:08:13,300 --> 00:08:17,170 「黙れ」だの「ばかもん」だの どなられっぱなしでねえかぇ。 118 00:08:17,170 --> 00:08:20,100 おい! モヤモヤしてっ時は もうね・ 119 00:08:20,100 --> 00:08:22,740 体 動かして働くのが 一番いいんだよ。 120 00:08:22,740 --> 00:08:26,610 お前 早く ほれ だから 会社へ行って 新聞社へ行って・ 121 00:08:26,610 --> 00:08:28,610 みんなに 熱いお茶 いれてやんな。 122 00:08:28,610 --> 00:08:32,080 みんな 疲れが とれっから。 ほれ 早く行きな! 123 00:08:32,080 --> 00:08:34,080 行ってまいります。 よし! 124 00:08:40,590 --> 00:08:44,290 お父さん お父さん! ・(弘次郎)はい! 125 00:08:50,300 --> 00:08:54,140 さっき頼んだこと お願いします。 いや しかし…。 126 00:08:54,140 --> 00:08:58,440 男は 男同士… すみません 頼みます。 127 00:08:58,440 --> 00:09:00,380 行ってまいります。 128 00:09:00,380 --> 00:09:02,680 行ってこさんしょ。 行ってらっしゃい。 129 00:09:08,120 --> 00:09:12,090 じゃ 私も行ってきます。 130 00:09:12,090 --> 00:09:14,890 おい おりん! え? 131 00:09:14,890 --> 00:09:17,560 源造君に 頼まれていることがある。 132 00:09:17,560 --> 00:09:21,230 え…? お前の言いたいことがあったら・ 133 00:09:21,230 --> 00:09:25,400 おとっつぁんに 話しておいてくれと 頼まれた。 134 00:09:25,400 --> 00:09:30,240 今 まともに向かい合うと また けんかになるから・ 135 00:09:30,240 --> 00:09:34,410 言いたいことがあったら おとっつぁんに話してくれと・ 136 00:09:34,410 --> 00:09:36,350 源造君が そう言っていた。 137 00:09:36,350 --> 00:09:39,920 おとっつぁんに 当分 源造君の代理を頼むと。 138 00:09:39,920 --> 00:09:41,950 (やえ)源造さんも 何 語って…。 139 00:09:41,950 --> 00:09:44,750 おとっつぁん。 私の言いたいことは みんな・ 140 00:09:44,750 --> 00:09:47,590 母ちゃんに話しておきましたから 母ちゃんから 聞いてください。 141 00:09:47,590 --> 00:09:50,630 母ちゃん よろしくお願いします。 じゃ 行ってきます。 142 00:09:50,630 --> 00:09:53,130 おりん ちょっと待ちな…。 143 00:09:56,770 --> 00:10:00,100 あら やんだ。 まだ これ片づけてなかったわ。 144 00:10:00,100 --> 00:10:02,440 これから先に…。 いいから・ 145 00:10:02,440 --> 00:10:05,780 先に おりんの言ったことを 言ってくれ。 146 00:10:05,780 --> 00:10:07,710 俺も これから 店に出るんだから。 147 00:10:07,710 --> 00:10:11,710 汚れ物の前では 話せねえわ。 おりんの話が 汚れっちまうから。 148 00:10:15,950 --> 00:10:17,890 あ~ 早くしてくれ! 149 00:10:17,890 --> 00:10:21,190 源造さんは そだ 短気なことないんだぞぇ。 150 00:10:26,130 --> 00:10:28,160 何? おとっつぁん。 151 00:10:28,160 --> 00:10:32,000 私 手伝ってくれるの? いや これは なんとした…。 152 00:10:32,000 --> 00:10:36,140 お前を手伝ってるんでねえわ。 おりんを手伝ってるんだ。 153 00:10:36,140 --> 00:10:40,640 フフフ そだなぇ。 私は おりんさんなんだから。 154 00:10:40,640 --> 00:10:43,310 すまねえわね 源造さん。 155 00:10:43,310 --> 00:10:45,250 ふざけるな! 156 00:10:45,250 --> 00:10:48,150 源造さんは そだ おっかねえ声 出さねえんだぞぃ。 157 00:10:48,150 --> 00:10:51,190 ひっぱたくぞ! あ… それ。 158 00:10:51,190 --> 00:10:54,660 なぇ おとっつぁん。 いや 源造さん。 159 00:10:54,660 --> 00:10:57,160 なして 私を しっぱたいたのか・ 160 00:10:57,160 --> 00:11:00,760 その本当の心を 聞かせてもらえやすか? 161 00:11:00,760 --> 00:11:05,270 何だ おりんは そだことを 言っているのか。 162 00:11:05,270 --> 00:11:07,600 言ってなくて… なくても その・ 163 00:11:07,600 --> 00:11:10,640 今 おりんが 一番聞きたいのは そのことだと思うんだ。 164 00:11:10,640 --> 00:11:14,140 聞かせてくだっしょ。 源造さんの 本当の気持ち。 165 00:11:16,950 --> 00:11:21,820 本当は おりんが 新聞記者の 仕事をしてることを・ 166 00:11:21,820 --> 00:11:26,290 男の人たちの中で 男のような 仕事をしていることを・ 167 00:11:26,290 --> 00:11:28,960 源造さんは 嫌なんでねえかぇ? 168 00:11:28,960 --> 00:11:30,990 いや そうではない。 169 00:11:30,990 --> 00:11:34,830 そういう気持ちで おりんを はたいたのではない。 170 00:11:34,830 --> 00:11:38,130 仕事のためと 言い訳をしながら・ 171 00:11:38,130 --> 00:11:42,000 自分を見失った 甘ったれたことを したからだ。 172 00:11:42,000 --> 00:11:45,310 …と 源造君は言っていた。 173 00:11:45,310 --> 00:11:48,210 自分を見失った…? 174 00:11:48,210 --> 00:11:52,480 酒を飲むことが 男並みだと思ったり・ 175 00:11:52,480 --> 00:11:56,820 どのくらい飲めば 自分が どうなるかも考えずに飲んだり・ 176 00:11:56,820 --> 00:12:00,260 あげくの果てに 人に送られて帰ってくるような・ 177 00:12:00,260 --> 00:12:03,930 そんな人に迷惑をかけるような ことをした おりんの・ 178 00:12:03,930 --> 00:12:06,960 その甘ったれを叩いたんだ。 179 00:12:06,960 --> 00:12:09,100 …と 源造君は言っていた。 180 00:12:09,100 --> 00:12:13,600 随分きれいな言い訳だこと。 何だ? 181 00:12:13,600 --> 00:12:16,640 そだことなら 叩く前に・ 182 00:12:16,640 --> 00:12:20,780 ちゃんと話して しかってくれれば・ 183 00:12:20,780 --> 00:12:23,110 もっと 心にしみるのに・ 184 00:12:23,110 --> 00:12:27,780 先に はたかれちまったら ただ もう・ 185 00:12:27,780 --> 00:12:31,650 悔しくて 自分が悪いことも何も 忘れちまって・ 186 00:12:31,650 --> 00:12:35,960 もう 相手に腹たてることしか できねえんだよ 女は。 187 00:12:35,960 --> 00:12:38,290 …って 言うと思うんだ おりんは。 188 00:12:38,290 --> 00:12:41,630 だから そんなふうに すぐ 逆恨みをすっから・ 189 00:12:41,630 --> 00:12:43,570 女は駄目なんだ。 190 00:12:43,570 --> 00:12:47,800 …と 源造君は言うと思う。 いや 逆恨みでねくて・ 191 00:12:47,800 --> 00:12:54,140 女は 男が何かを隠している心が 見えっから 腹がたつんだと・ 192 00:12:54,140 --> 00:12:57,980 言うと思うんだ。 何を隠しているんだ? 193 00:12:57,980 --> 00:13:01,950 女房に対して 男が何を隠すんだ? 194 00:13:01,950 --> 00:13:05,790 亭主の言っていることを 素直に 受け取らないような女房で・ 195 00:13:05,790 --> 00:13:09,590 どうする! そういう娘に お前は育てたのか? 196 00:13:09,590 --> 00:13:14,100 育てるも育てねえも 女は みんな 男の そういうことは・ 197 00:13:14,100 --> 00:13:16,030 ちゃんと 勘で分かるんだよ。 198 00:13:16,030 --> 00:13:18,970 分かっていながら 分かってない ふりして 黙ってっから・ 199 00:13:18,970 --> 00:13:22,270 男は みんな 女が何も知らねえと思って・ 200 00:13:22,270 --> 00:13:24,940 ホイホイ ホイホイ 悪いことして…。 201 00:13:24,940 --> 00:13:27,610 俺が いつ ホイホイ ホイホイ 悪いことをしたか!? 202 00:13:27,610 --> 00:13:29,950 え? 何をしたか? 言ってみろ! 203 00:13:29,950 --> 00:13:33,450 おとっつぁん… 何 源造さんでねがったの? 204 00:13:33,450 --> 00:13:35,480 おとっつぁん…。 205 00:13:35,480 --> 00:13:40,620 やんだ。 私 何で おとっつぁんと けんかしねっか なんねえの? 206 00:13:40,620 --> 00:13:42,560 お前が 変なことを言うからだ。 207 00:13:42,560 --> 00:13:45,490 おとっつぁん 源造さんの気持ち・ 208 00:13:45,490 --> 00:13:50,130 おとっつぁん 男だから 私よりも もっとよく分かるべ? 209 00:13:50,130 --> 00:13:56,470 女房 しっぱたく気持ち もっとよく分かるべ? 210 00:13:56,470 --> 00:14:03,950 おとっつぁん… 2人は あのまま 黙っていて いいんだべか? 211 00:14:06,750 --> 00:14:11,920 源造さんは 何かをこらえて 我慢して・ 212 00:14:11,920 --> 00:14:16,760 おりんに 仕事を させてるんでねえべか? 213 00:14:16,760 --> 00:14:19,430 その我慢が ピッて はじけて・ 214 00:14:19,430 --> 00:14:22,460 おりん しっぱたいちまったんで ねえべか? 215 00:14:22,460 --> 00:14:28,100 いや 源造君は そだ 小さな男ではない。 216 00:14:28,100 --> 00:14:30,610 そりゃ そうだげんと…。 217 00:14:32,780 --> 00:14:37,650 これは 2人の問題だ。 218 00:14:37,650 --> 00:14:41,450 親は 黙って見ているしかない。 219 00:14:41,450 --> 00:14:44,950 2人を 信じて。 220 00:14:44,950 --> 00:14:48,620 2人を信じて… なぇ。 221 00:14:48,620 --> 00:14:55,300 ・~