1 00:01:29,041 --> 00:01:32,044 (おりん)あーあ すっかり遅くなっちゃった➡ 2 00:01:32,044 --> 00:01:34,046 小料理屋の集まりなんて➡ 3 00:01:34,046 --> 00:01:36,046 とどのつまりは 芸者遊びなんだから 4 00:01:41,053 --> 00:01:43,053 嫌な月 5 00:01:51,063 --> 00:01:54,066 (おりん)あっ… (女性)あっ… ごめんなさい 6 00:01:54,066 --> 00:01:57,066 ああ… 気をつけておくれ (女性)はっ… 7 00:02:02,074 --> 00:02:04,074 あんた 8 00:02:08,080 --> 00:02:10,082 人違いかしら 9 00:02:10,082 --> 00:02:12,082 (次郎の鳴き声) 10 00:02:15,087 --> 00:02:18,090 (次郎の鳴き声) (おりん)何だい? 私に用かい? 11 00:02:18,090 --> 00:02:22,094 ≪(男性たち)次郎 次郎! おい! おい 次郎! おい おい 12 00:02:22,094 --> 00:02:24,096 あら? 何だ お前さんは 13 00:02:24,096 --> 00:02:28,033 あっ! こいつだい こいつが作蔵を殺したんだ 14 00:02:28,033 --> 00:02:30,035 あっ! (おりん)作蔵を殺した? 15 00:02:30,035 --> 00:02:33,038 とぼけるな! その着物の血が何よりの証拠だ 16 00:02:33,038 --> 00:02:37,042 血? こ… これは違うわよ 17 00:02:37,042 --> 00:02:40,045 この血は… この血は… 18 00:02:40,045 --> 00:02:43,045 (次郎の鳴き声) 19 00:02:45,050 --> 00:02:49,054 (巻原の力む声) 20 00:02:49,054 --> 00:02:52,057 ≪(男性)お役人様! 21 00:02:52,057 --> 00:02:55,060 お役人様 殺しの下手人を見つけやした 22 00:02:55,060 --> 00:02:57,060 (巻原)何? どこだ! 23 00:02:59,064 --> 00:03:02,067 (平吉)全く 何てこったい おかみさんが人殺しだなんて 24 00:03:02,067 --> 00:03:04,069 おまけに猿が証人だって 言うじゃねえかよ 25 00:03:04,069 --> 00:03:06,071 (お松)そんな 私に言ったって… (平吉)南町のお役人も➡ 26 00:03:06,071 --> 00:03:10,075 何考えてんのかなあ なーんで猿が証人になるんだよ 27 00:03:10,075 --> 00:03:12,077 (次郎吉)落ち着けよ 平さん 28 00:03:12,077 --> 00:03:15,080 おりんさんの着物に 血が付いてたのは事実なんだ 29 00:03:15,080 --> 00:03:17,082 動物はにおいに敏感だ 30 00:03:17,082 --> 00:03:20,085 それは多分 飼い主の作蔵の血だろう 31 00:03:20,085 --> 00:03:23,088 だから それはどうかした拍子に 付いた血なんだよ 32 00:03:23,088 --> 00:03:26,091 それとも何か? 三郎三 お前もみんなが言うように➡ 33 00:03:26,091 --> 00:03:28,027 おかみさんが 作蔵の女だってのか? 34 00:03:28,027 --> 00:03:32,027 そんなばかな! おかみさんに そんな男はいませんよ もう 35 00:03:34,033 --> 00:03:37,036 (榊原)その作蔵というのは どういう男なんだ 36 00:03:37,036 --> 00:03:42,041 いやあ よく分かりませんが 元は猿回しだったらしいですよ 37 00:03:42,041 --> 00:03:45,044 今は やってねえのか ええ 38 00:03:45,044 --> 00:03:47,046 2~3年前に辞めて それからは➡ 39 00:03:47,046 --> 00:03:49,048 猿とのんびり 暮らしてたらしいんです 40 00:03:49,048 --> 00:03:53,052 だから 貢いでる女もいるんだろう ってうわさが流れたんでさ 41 00:03:53,052 --> 00:03:57,056 うん… おりんは 作蔵殺しを認めちゃおらん 42 00:03:57,056 --> 00:04:03,062 だが 着物に付いてた血についちゃ 何の言い訳もしておらん 43 00:04:03,062 --> 00:04:05,064 そこに何かあるな 44 00:04:05,064 --> 00:04:07,066 誰かを かばってるんじゃないんですか 45 00:04:07,066 --> 00:04:11,070 作蔵は やりの先のようなもので 首を一突きにされたようだが➡ 46 00:04:11,070 --> 00:04:14,073 その殺しの道具一つ まだ見つかっちゃおらん 47 00:04:14,073 --> 00:04:16,075 (平吉)旦那 ん? 48 00:04:16,075 --> 00:04:18,077 (平吉)作蔵の部屋 行ってみましょう➡ 49 00:04:18,077 --> 00:04:20,079 何か手がかりになる物が 見つかるかもしれませんよ 50 00:04:20,079 --> 00:04:22,081 おう 51 00:04:22,081 --> 00:04:24,083 三の字 52 00:04:24,083 --> 00:04:27,019 長旅から帰ったばっかりで ご苦労だが➡ 53 00:04:27,019 --> 00:04:31,023 巻原市之進を 当たってみてくれねえか 54 00:04:31,023 --> 00:04:35,027 与力でありながら まるで定回りの同心のように➡ 55 00:04:35,027 --> 00:04:39,031 素早くおりんを捕らえた そこがどうも引っ掛かるな 56 00:04:39,031 --> 00:04:41,033 分かりやした 57 00:04:41,033 --> 00:04:46,038 <天保年間 世にはびこる悪に向かって➡ 58 00:04:46,038 --> 00:04:50,042 2人の男が挑戦状をたたきつけた> 59 00:04:50,042 --> 00:04:55,047 <時の北町奉行 榊原主計頭忠之と➡ 60 00:04:55,047 --> 00:05:01,047 榊原の手で処刑されたはずの ねずみ小僧 次郎吉である> 61 00:05:15,067 --> 00:05:35,020 ♬~ 62 00:05:35,020 --> 00:05:55,040 ♬~ 63 00:05:55,040 --> 00:06:01,040 ♬~ 64 00:06:11,056 --> 00:06:14,059 (お囃子) 65 00:06:14,059 --> 00:06:17,062 こいつはひでえ 足の踏み場もねえや 66 00:06:17,062 --> 00:06:21,066 一体 誰がこんなことを (男性)ああ 南町のお役人ですよ 67 00:06:21,066 --> 00:06:24,069 巻原とかっていう 何でも与力様らしいですよ 68 00:06:24,069 --> 00:06:26,071 何か捜し物かな 69 00:06:26,071 --> 00:06:30,075 (男性)殺しの道具が まだ見つかってねえとかでね 70 00:06:30,075 --> 00:06:32,075 それにしても念の入ったことだ 71 00:06:34,079 --> 00:06:38,083 作蔵は 以前 猿回しだったそうだな 72 00:06:38,083 --> 00:06:40,085 へい そうです 73 00:06:40,085 --> 00:06:44,089 近頃じゃあ 女がよく 三味線を弾いてましたね 74 00:06:44,089 --> 00:06:47,092 子守唄を猿に聴かせてたみてえだ 75 00:06:47,092 --> 00:06:50,095 女? (男性)捕まったおりんって女さ 76 00:06:50,095 --> 00:06:52,097 (平吉)チッ いいかげんなこと 言うな この野郎 77 00:06:52,097 --> 00:06:55,100 平吉 78 00:06:55,100 --> 00:07:01,039 誰か その女の顔見たのかい? いいや 顔は見たことねえ 79 00:07:01,039 --> 00:07:03,041 何しろ このうちは木戸の横なんで➡ 80 00:07:03,041 --> 00:07:07,045 いちばん人目につかずに 出入りできるんでね 81 00:07:07,045 --> 00:07:09,047 なるほど 82 00:07:09,047 --> 00:07:11,049 (男性)だけど妙な因縁だよな 83 00:07:11,049 --> 00:07:14,052 作蔵は2年前 巻原様に 捕まったことがあるんだ 84 00:07:14,052 --> 00:07:17,055 作蔵が? (男性)ええ 盗みの疑いでさ➡ 85 00:07:17,055 --> 00:07:21,059 けど人違いで 翌日には お解き放ちになったよな 86 00:07:21,059 --> 00:07:25,063 (巻原)どうなんだ はっきり言え! 87 00:07:25,063 --> 00:07:27,065 作蔵になど 会ったこともありません 88 00:07:27,065 --> 00:07:30,068 何度聞かれても同じです 89 00:07:30,068 --> 00:07:35,073 (巻原)ならば なぜお前の着物に 作蔵の血が付いてるんだ➡ 90 00:07:35,073 --> 00:07:38,076 こちらも何度でも聞くぞ (おりん)だから言ったでしょう 91 00:07:38,076 --> 00:07:42,080 誰かが ぶつかってきたんです 血はそのとき付いたんですよ 92 00:07:42,080 --> 00:07:46,084 (巻原)ほう そいつはどんなやつだ 93 00:07:46,084 --> 00:07:50,088 男か女か 年寄りか若いやつか 94 00:07:50,088 --> 00:07:53,091 あそこは真っ暗なんです 95 00:07:53,091 --> 00:07:55,093 どんなやつかなんて 分かりませんよ 96 00:07:55,093 --> 00:07:57,029 いいかげんなことを言うな! 97 00:07:57,029 --> 00:08:00,032 お前が何か隠してるのは 分かってるんだ 98 00:08:00,032 --> 00:08:04,032 それは何だ 作蔵殺しのねらいは何だい 99 00:08:07,039 --> 00:08:11,043 おい おりん 俺をなめるなよ 100 00:08:11,043 --> 00:08:16,043 今に必ず明かしてやる 必ずな 101 00:08:23,055 --> 00:08:26,058 (観音寺)南町奉行与力 巻原市之進が2年前に➡ 102 00:08:26,058 --> 00:08:29,061 作蔵をひっ捕らえましたときの 御用帳でございます 103 00:08:29,061 --> 00:08:31,063 (観音寺)これによりますと➡ 104 00:08:31,063 --> 00:08:34,066 当時 大店が 頻繁に盗賊に襲われまして➡ 105 00:08:34,066 --> 00:08:38,070 調べた結果 どの店にも 3人連れの猿回しが➡ 106 00:08:38,070 --> 00:08:40,072 訪れていたことが 判明いたしました 107 00:08:40,072 --> 00:08:43,075 3人連れの猿回しか 108 00:08:43,075 --> 00:08:47,079 (八田)はい それが おかしなことに その猿めは… 109 00:08:47,079 --> 00:08:50,082 (作蔵)《はい よいしょ はいよっと よっ おら おいしょ》 110 00:08:50,082 --> 00:08:52,084 (見物人たちの歓声・拍手) 111 00:08:52,084 --> 00:08:54,086 (作蔵)《さあいくぞ それ!》 112 00:08:54,086 --> 00:08:59,024 (囃子) 113 00:08:59,024 --> 00:09:01,026 (作蔵)《おっ!》 (見物人)《うまいな》 114 00:09:01,026 --> 00:09:03,028 (作蔵)《あっ》 115 00:09:03,028 --> 00:09:07,032 (八田)気性が荒いのか 芸の最中に 猿はよく逃げ出したそうです 116 00:09:07,032 --> 00:09:10,035 (次郎の鳴き声) 117 00:09:10,035 --> 00:09:13,038 (八田)そこで その猿を追い回すふりをして➡ 118 00:09:13,038 --> 00:09:16,041 実は大店の間取りを 覚えていたのではないかと➡ 119 00:09:16,041 --> 00:09:18,043 目をつけたのが巻原殿です➡ 120 00:09:18,043 --> 00:09:20,045 巻原殿は一行に目をつけ➡ 121 00:09:20,045 --> 00:09:23,048 とうとう作蔵を 捕まえはしたのですが… 122 00:09:23,048 --> 00:09:25,050 (観音寺)その翌日 人違いだと言って➡ 123 00:09:25,050 --> 00:09:27,052 あっさり無罪放免しております (八田)はい 124 00:09:27,052 --> 00:09:31,056 うーん… 猿はただ 「逃げ癖がついていた」と➡ 125 00:09:31,056 --> 00:09:33,058 そう書いてある 126 00:09:33,058 --> 00:09:37,062 はい しかし奇妙なことに それっきり その➡ 127 00:09:37,062 --> 00:09:40,065 大店荒らしの盗賊も 姿を消しておるんですな 128 00:09:40,065 --> 00:09:44,069 作蔵と組んでいた 他の2人については? 129 00:09:44,069 --> 00:09:46,071 (観音寺)残念ながら その記録にはございません 130 00:09:46,071 --> 00:09:48,073 うん… 131 00:09:48,073 --> 00:09:51,073 何とか おりんに会ってみよう 132 00:09:53,078 --> 00:09:56,078 (巻原)長居はならんぞ へい 133 00:10:02,020 --> 00:10:04,022 (おりん)夢さん シッ 134 00:10:04,022 --> 00:10:24,042 ♬~ 135 00:10:24,042 --> 00:10:33,051 ♬~ 136 00:10:33,051 --> 00:10:35,053 (巻原)おっと… 137 00:10:35,053 --> 00:10:41,059 旦那 聞き耳を立てられたんじゃ 甘い言葉も交わせませんぜ 138 00:10:41,059 --> 00:10:44,062 (巻原)黙れ! この女はうそをついとるのだ 139 00:10:44,062 --> 00:10:46,064 話を聞くのは当然だ! 140 00:10:46,064 --> 00:10:50,068 だったらこっちも 話はできませんや 141 00:10:50,068 --> 00:10:54,072 御免なすって 142 00:10:54,072 --> 00:10:56,072 (巻原)うろんなやつめ 143 00:11:01,079 --> 00:11:04,082 (お松)はい 144 00:11:04,082 --> 00:11:07,085 人の名前かなあ 145 00:11:07,085 --> 00:11:10,088 仁助とか仁吉とか 146 00:11:10,088 --> 00:11:13,091 そんな名前 おかみさんから 聞いたことありませんよ 147 00:11:13,091 --> 00:11:15,093 ね? (お初)うーん… 148 00:11:15,093 --> 00:11:18,096 何なんだろうなあ 149 00:11:18,096 --> 00:11:22,100 (お初)あっ じゃあ 土地の名前 ほら 二本松とか 150 00:11:22,100 --> 00:11:25,100 いやいやいやいや これ二じゃねえな 151 00:11:27,105 --> 00:11:30,108 ≪(平吉) しかし 何ですかね これは ヘッ 152 00:11:30,108 --> 00:11:32,110 (おきの)あの… 153 00:11:32,110 --> 00:11:34,110 (お松)あら いらっしゃい どうぞ 154 00:11:36,114 --> 00:11:38,116 (平吉)おう おきのさんじゃねえか 何か? 155 00:11:38,116 --> 00:11:41,116 おりんさんのこと 聞きました 156 00:11:44,122 --> 00:11:47,125 何かの間違いだと思いますけど➡ 157 00:11:47,125 --> 00:11:50,128 この着物 差し入れできないでしょうか 158 00:11:50,128 --> 00:11:54,132 (お松)またおかみさん 着物作ったんですか? 159 00:11:54,132 --> 00:11:56,132 (おきの)遅れてしまって 160 00:12:02,073 --> 00:12:07,073 うわあ すてきな柄 おかみさん きっと喜びますよ 161 00:12:09,080 --> 00:12:11,082 (平吉)おきのさん ひょっとして あんた➡ 162 00:12:11,082 --> 00:12:14,085 うちのおかみさんが捕まった夜 会ってないかい? 163 00:12:14,085 --> 00:12:17,085 あら おきのさん (お松)あっ… 164 00:12:19,090 --> 00:12:22,093 あっ… 165 00:12:22,093 --> 00:12:24,095 おい どうした 何かあったのか 166 00:12:24,095 --> 00:12:27,098 (お初)ああ… ああ これはこれは 巻原の旦那じゃございませんか 167 00:12:27,098 --> 00:12:29,100 かぶき屋のおかみか (お初)ああ➡ 168 00:12:29,100 --> 00:12:31,102 いっつもお見回り ご苦労さまでございます 169 00:12:31,102 --> 00:12:36,107 さあどうぞ お松ちゃん 極上のお酒 おかんして 170 00:12:36,107 --> 00:12:38,109 (おきの)あっ… 何なさるんです 171 00:12:38,109 --> 00:12:43,114 俺は 牢屋で おりんさんに会ってきた 172 00:12:43,114 --> 00:12:49,120 そのとき おりんさんは 右手の甲に2本の指を立てた 173 00:12:49,120 --> 00:12:54,125 あんたのこの手を見て 初めてその意味が分かった 174 00:12:54,125 --> 00:12:59,064 関わりありません 私のことじゃありません 175 00:12:59,064 --> 00:13:01,066 おりんさんはな➡ 176 00:13:01,066 --> 00:13:05,070 あんたのことを 役人に ひと言もしゃべってはおらん 177 00:13:05,070 --> 00:13:08,073 あんたをかばっているんだ (平吉)違う違う違う 違うよ旦那 178 00:13:08,073 --> 00:13:10,075 おきのさんじゃねえ おかみさんから➡ 179 00:13:10,075 --> 00:13:14,079 おきのさんの話 よく聞くんですよ いい人だって 本当にいい人だって 180 00:13:14,079 --> 00:13:17,082 そんな人が人殺しなんか するわけねえじゃねえっすか➡ 181 00:13:17,082 --> 00:13:20,085 あら? 平吉 182 00:13:20,085 --> 00:13:25,090 そんなおきのさんだからこそ おりんは かばったんじゃねえのか 183 00:13:25,090 --> 00:13:28,090 (平吉)ええ そうですよね 184 00:13:31,096 --> 00:13:34,099 平吉 おきのさんの家を知ってるか 185 00:13:34,099 --> 00:13:36,099 ええ 186 00:13:40,105 --> 00:13:42,107 おきのさん (戸をたたく音) 187 00:13:42,107 --> 00:13:44,107 おきのさん 188 00:13:47,112 --> 00:13:49,112 (平吉)いねえみてえですね 189 00:13:53,118 --> 00:13:55,118 (しんばり棒を外す音) 190 00:13:59,057 --> 00:14:02,057 盗人はだしだねえ 191 00:14:21,079 --> 00:14:35,093 ♬~ 192 00:14:35,093 --> 00:14:40,098 旦那 おきのさん こいつで? 193 00:14:40,098 --> 00:14:43,101 いやいやいや… いやいやいや そんなことはねえ 194 00:14:43,101 --> 00:14:45,101 うん 195 00:15:02,053 --> 00:15:08,059 おきのさんの亭主は 江戸友禅師だったそうですよ 196 00:15:08,059 --> 00:15:12,059 おかみさんがおきのさんと 知り合ったのは この河原なんです 197 00:15:16,067 --> 00:15:18,069 (おりん) 《どうなすったんですか?》➡ 198 00:15:18,069 --> 00:15:20,071 《何か捜し物でも?》 199 00:15:20,071 --> 00:15:24,071 《え… ええ》 200 00:15:26,077 --> 00:15:29,013 (おきの)《夫と子供を》 (おりん)《え?》 201 00:15:29,013 --> 00:15:34,018 《この川の どこかにいるんですよ》 202 00:15:34,018 --> 00:15:39,023 《だから 水文字を書いて 呼んでたんです》 203 00:15:39,023 --> 00:15:41,023 《水文字?》 204 00:15:44,028 --> 00:15:48,032 《いとしい人の名前を 川面に書くと➡ 205 00:15:48,032 --> 00:15:54,038 川の流れが 相手の所に 届けてくれるんですって》 206 00:15:54,038 --> 00:16:00,044 《そうすると 必ず相手に会えるって➡ 207 00:16:00,044 --> 00:16:04,048 そういうおまじないがね あるんです》 208 00:16:04,048 --> 00:16:09,048 《ご亭主とお子さん この川に流されたんですね?》 209 00:16:12,056 --> 00:16:17,056 《きっとどこかで生きています》 210 00:16:19,063 --> 00:16:23,063 《夫の名前は藤吉》 211 00:16:26,070 --> 00:16:31,009 (おきの)《子供の名前は銀太》 212 00:16:31,009 --> 00:16:38,016 《藤吉さんと銀太ちゃんね 届きますように》 213 00:16:38,016 --> 00:16:40,018 《おかしな人だねえ》 214 00:16:40,018 --> 00:16:44,022 《みんな気味悪がって 寄ってもこないのに》 215 00:16:44,022 --> 00:16:49,027 《私 身寄りがないもんだから ひと事とは思えないのよ》➡ 216 00:16:49,027 --> 00:16:51,027 《さあ 書きましょう》 217 00:16:55,033 --> 00:16:57,035 (平吉) それ以来のつきあいなんです 218 00:16:57,035 --> 00:16:59,037 おかみさん 最近じゃ➡ 219 00:16:59,037 --> 00:17:02,037 おきのさんの織った着物しか 着ないんですよ 220 00:17:05,043 --> 00:17:07,045 おきのの子供と亭主は➡ 221 00:17:07,045 --> 00:17:10,048 どういう事情で この川に流されたんだ 222 00:17:10,048 --> 00:17:12,050 さあ そいつは… 223 00:17:12,050 --> 00:17:17,055 おきのさんの亭主は 呉服問屋 小花屋に奉公してたんです 224 00:17:17,055 --> 00:17:22,060 ああ あそこの旦那だったら 何か知ってるかもしれねえな 225 00:17:22,060 --> 00:17:26,064 (小花屋)おきのの亭主と子供はね 殺されたんですよ 226 00:17:26,064 --> 00:17:31,002 殺された? だけど おきのさんは 流されたって言ってたぜ 227 00:17:31,002 --> 00:17:34,005 いや 流されたのは 事実ですがね➡ 228 00:17:34,005 --> 00:17:39,010 ちゃーんと死体も揚がって お墓まであるんです 229 00:17:39,010 --> 00:17:45,016 よほどのことがあったようだな はい 私も話を聞いたときには➡ 230 00:17:45,016 --> 00:17:48,019 いや この世にこんなむごいことが あってよいものかと➡ 231 00:17:48,019 --> 00:17:51,022 耳を疑いましたよ 232 00:17:51,022 --> 00:17:56,027 2年前のあの夜は 近くの八幡様で お祭りがありましてね➡ 233 00:17:56,027 --> 00:17:59,030 その前3日ばかり 雨が降り続いていて➡ 234 00:17:59,030 --> 00:18:04,035 川は増水して荒れ狂っていた➡ 235 00:18:04,035 --> 00:18:06,037 おきの親子は3人で➡ 236 00:18:06,037 --> 00:18:08,039 祭りに出かける約束を していたんです➡ 237 00:18:08,039 --> 00:18:11,042 いや ところが そんなときに限って➡ 238 00:18:11,042 --> 00:18:13,044 店の仕事が立て込みましてね➡ 239 00:18:13,044 --> 00:18:17,048 おきのは子供を連れて 帰りの遅い藤吉を➡ 240 00:18:17,048 --> 00:18:19,050 橋まで迎えに出たそうです 241 00:18:19,050 --> 00:18:24,055 《銀太 ほら 父ちゃんだよ》 (銀太)《父ちゃーん!》 242 00:18:24,055 --> 00:18:28,993 《父ちゃーん!》 (藤吉)《ああ 銀太》 243 00:18:28,993 --> 00:18:32,997 《父ちゃーん! 父ちゃーん!》 244 00:18:32,997 --> 00:18:36,000 (藤吉)《銀太!》 (銀太)《父ちゃーん!》 245 00:18:36,000 --> 00:18:38,002 《父ちゃーん!》 ≪(呼び子) 246 00:18:38,002 --> 00:18:42,006 (銀太) 《父ちゃーん! 父ちゃーん!》 247 00:18:42,006 --> 00:18:44,008 《わっ!》 (藤吉)《あっ… ああっ!》 248 00:18:44,008 --> 00:18:47,011 《父ちゃーん! 父ちゃーん!》 249 00:18:47,011 --> 00:18:50,011 《うっ あっ… あら…》 250 00:18:52,016 --> 00:18:55,019 (力む声) (銀太の叫び声) 251 00:18:55,019 --> 00:18:59,023 (叫び声) (藤吉)《銀太!》 252 00:18:59,023 --> 00:19:02,026 《あっ… 銀太!》 (水音) 253 00:19:02,026 --> 00:19:05,029 (おきの)《何てことするんです! 鬼! 鬼!》 254 00:19:05,029 --> 00:19:07,031 《あっ…》 255 00:19:07,031 --> 00:19:09,033 (おきの)《うっ…》 256 00:19:09,033 --> 00:19:19,043 ≪(呼び子) 257 00:19:19,043 --> 00:19:24,048 《お前さん! 銀太!》 258 00:19:24,048 --> 00:19:29,988 ≪(呼び子) (おきの)《お前さん! 銀太!》➡ 259 00:19:29,988 --> 00:19:32,991 《お役人様 お願いでございます》➡ 260 00:19:32,991 --> 00:19:36,995 《夫と子供が 川に流されました》➡ 261 00:19:36,995 --> 00:19:39,998 《私は 泳げないのでございます》➡ 262 00:19:39,998 --> 00:19:42,000 《お願いでございます お助けくださいませ》 263 00:19:42,000 --> 00:19:44,002 《邪魔だ どけ!》 (おきの)《あっ…》➡ 264 00:19:44,002 --> 00:19:46,004 《お助けくださいませ!》 265 00:19:46,004 --> 00:19:50,008 (おきのの泣き声) 266 00:19:50,008 --> 00:19:54,012 《あんたー!》 267 00:19:54,012 --> 00:19:57,012 《銀太…》 268 00:19:59,017 --> 00:20:01,019 (小花屋) 2人の死体が揚がったのは➡ 269 00:20:01,019 --> 00:20:06,024 ずーっと下流の 海に近い辺りだったそうです 270 00:20:06,024 --> 00:20:11,029 友禅職人の藤吉は 上方の呉服問屋の手代になり➡ 271 00:20:11,029 --> 00:20:13,031 うちの店に 荷を卸すようになってから➡ 272 00:20:13,031 --> 00:20:16,034 おきのと恋仲になったんです 273 00:20:16,034 --> 00:20:21,039 2人とも年季が残っていて なかなか一緒になれません➡ 274 00:20:21,039 --> 00:20:24,042 そこでおきのが藤吉の 手にあるほくろを➡ 275 00:20:24,042 --> 00:20:28,046 自分も同じ所に入れて 末の誓いを交わしたんです 276 00:20:28,046 --> 00:20:31,049 あれ 入れぼくろか? 277 00:20:31,049 --> 00:20:35,053 晴れて一緒になり 銀太が生まれて➡ 278 00:20:35,053 --> 00:20:39,057 そりゃあもう 世にも幸せな家族でしたよ 279 00:20:39,057 --> 00:20:42,060 《ヒヒーン! ほら銀太 ハハハ…》 280 00:20:42,060 --> 00:20:44,062 (銀太)《父ちゃん!》 (藤吉)《ほーら ヒヒーン!》 281 00:20:44,062 --> 00:20:48,066 (銀太)《あっ! そんなの駄目だ》 (藤吉の笑い声) 282 00:20:48,066 --> 00:20:52,070 《ほら銀太 来い ほら行くぞ!》➡ 283 00:20:52,070 --> 00:20:54,072 《そんなの駄目だ ハハハ…》 284 00:20:54,072 --> 00:20:57,075 《こら! 何すんの》 (銀太)《何すんの 駄目だ》 285 00:20:57,075 --> 00:21:00,078 《こら! 銀太ももう》 (藤吉)《ほーら 銀太➡ 286 00:21:00,078 --> 00:21:02,080 おっかあが怒ったぞ 逃げろ 逃げろ 逃げろ!》➡ 287 00:21:02,080 --> 00:21:05,083 《ハハッ 逃げろ!》 (おきの)《もう銀太ったら》 288 00:21:05,083 --> 00:21:07,085 つまり おきのさんは➡ 289 00:21:07,085 --> 00:21:10,088 自分の手でご亭主とせがれの あだをとったってわけですか 290 00:21:10,088 --> 00:21:15,093 いや まだあだ討ちは 済んじゃいめえ 291 00:21:15,093 --> 00:21:18,096 おきのは 作蔵の女といわれてるんなら➡ 292 00:21:18,096 --> 00:21:23,101 恐らくおきのは 他の2人の 盗人の正体もつかんでる 293 00:21:23,101 --> 00:21:26,104 女が体を張って そこまでしたんだ 294 00:21:26,104 --> 00:21:30,041 皆殺しにするまで 姿を現さねえでしょうね 295 00:21:30,041 --> 00:21:33,044 ああ チッ えらいこった 296 00:21:33,044 --> 00:21:35,046 せめて 作蔵の仲間さえ 分かってりゃ➡ 297 00:21:35,046 --> 00:21:38,049 先回りして押さえることが できんだがな 298 00:21:38,049 --> 00:21:40,051 そこで 巻原なんですが➡ 299 00:21:40,051 --> 00:21:43,054 やつには金のかかる お妾がいましてね 300 00:21:43,054 --> 00:21:45,056 その女の使う金は➡ 301 00:21:45,056 --> 00:21:48,059 年に100両は下らねえだろう ってうわさなんです 302 00:21:48,059 --> 00:21:51,062 100両? すっげえ… 303 00:21:51,062 --> 00:21:54,065 盗人の上前をはねるぐれえじゃ 追いつかねえか 304 00:21:54,065 --> 00:22:02,073 へい 作蔵たちが大店荒らしで せしめた金は 締めて4, 000両 305 00:22:02,073 --> 00:22:05,076 旦那 こいつは あっしの勘なんですが➡ 306 00:22:05,076 --> 00:22:10,081 巻原は 作蔵たちが盗人だという 証拠をつかんだうえで➡ 307 00:22:10,081 --> 00:22:15,086 見逃したんじゃねえんでしょうか たっぷりと礼金を取ってか 308 00:22:15,086 --> 00:22:20,091 うん… 作蔵が死んだ途端に➡ 309 00:22:20,091 --> 00:22:23,094 巻原はものすごい勢いで 家捜しをした 310 00:22:23,094 --> 00:22:28,032 作蔵の残した金が 欲しかったのかな 311 00:22:28,032 --> 00:22:32,036 3人から取った礼金も もう 底を突いてるのかもしれません 312 00:22:32,036 --> 00:22:38,042 ああ 頑として おりんを放免しねえのは➡ 313 00:22:38,042 --> 00:22:43,047 巻原のやつ おりんが その金の所在を知ってると➡ 314 00:22:43,047 --> 00:22:47,051 そう思い込んでるから かもしれねえな 315 00:22:47,051 --> 00:22:52,056 ≪(囃子) ≪(客たちの騒ぎ声) 316 00:22:52,056 --> 00:22:55,059 (彦六)もう二度と 会わねえ約束じゃねえか 317 00:22:55,059 --> 00:23:03,067 フッ 作蔵が殺されたからって 俺たちには関わりねえよ 318 00:23:03,067 --> 00:23:06,067 おーい ≪(女性)はーい 319 00:23:09,073 --> 00:23:13,073 お呼びでございますか (彦六)ん? 新顔かい 姉さん 320 00:23:15,079 --> 00:23:18,079 さあさあ 近う近う おいで 321 00:23:22,086 --> 00:23:24,088 (彦六)おいで 322 00:23:24,088 --> 00:23:29,026 ≪(囃子) ≪(客たちの騒ぎ声) 323 00:23:29,026 --> 00:23:32,029 (彦六)さあ おいでおいで➡ 324 00:23:32,029 --> 00:23:36,033 ん? いい女じゃねえか 325 00:23:36,033 --> 00:23:39,036 ≪(女性) ちょいと寄っていきなよ ねえ 326 00:23:39,036 --> 00:23:42,036 ≪(囃子) 327 00:23:53,050 --> 00:23:57,054 (八田)あっ これは 巻原様 328 00:23:57,054 --> 00:24:00,057 ん? 彦六だ 329 00:24:00,057 --> 00:24:03,060 古手屋の手嶋屋彦六ではないか 330 00:24:03,060 --> 00:24:06,063 この一件は南町で扱う 331 00:24:06,063 --> 00:24:08,065 (八田)それはできません 332 00:24:08,065 --> 00:24:10,067 月番は既に 北町に変わっております 333 00:24:10,067 --> 00:24:12,069 この事件は手前どもに (巻原)いかん 334 00:24:12,069 --> 00:24:14,071 そんなことは許さんぞ 335 00:24:14,071 --> 00:24:16,073 北町奉行 じきじきのご命令ですぞ 336 00:24:16,073 --> 00:24:20,077 文句は お奉行に言っていただきます 337 00:24:20,077 --> 00:24:24,081 (巻原)おりん お前が隠してるのは何だ! 338 00:24:24,081 --> 00:24:29,020 あ!? 作蔵の隠し金じゃないのか? おい! 339 00:24:29,020 --> 00:24:31,022 隠し金? 340 00:24:31,022 --> 00:24:36,027 旦那が捜していたのは それだったんですか ハハハ… 341 00:24:36,027 --> 00:24:38,029 語るに落ちましたね 342 00:24:38,029 --> 00:24:43,034 おりん 作蔵を殺したのは お前じゃないことは分かっておる 343 00:24:43,034 --> 00:24:48,039 作蔵の仲間と思われる男を 殺した女がいるからだ 344 00:24:48,039 --> 00:24:52,043 え? また… 345 00:24:52,043 --> 00:24:55,046 やっぱりそうか 346 00:24:55,046 --> 00:25:00,051 お前はその女をかばってるんだな うん 347 00:25:00,051 --> 00:25:05,056 教えろ その女は誰だ 教えれば今すぐ放免してやるぞ 348 00:25:05,056 --> 00:25:08,059 ん? おりん (おりん)知りませんよ そんな女 349 00:25:08,059 --> 00:25:13,064 それより 下手人じゃない ってことが分かったんなら➡ 350 00:25:13,064 --> 00:25:15,066 さっさと放免したらどうですか 351 00:25:15,066 --> 00:25:17,068 (巻原)なめるなよ おりん! (たたく音) 352 00:25:17,068 --> 00:25:19,070 (巻原)おい! お前が正直に吐くまでは➡ 353 00:25:19,070 --> 00:25:23,070 絶対 放免なんかせんぞ! なめるな! 354 00:25:25,076 --> 00:25:28,012 ≪(同心)巻原様 355 00:25:28,012 --> 00:25:32,016 油問屋の杉森屋庄兵衛なる者が 火急の用件で➡ 356 00:25:32,016 --> 00:25:34,018 お会いいたしたきとの 由にございます 357 00:25:34,018 --> 00:25:36,018 (戸の開く音) 358 00:25:44,028 --> 00:25:50,034 (庄兵衛)巻原様 次は私の番だ 次に殺されるのは私だ 359 00:25:50,034 --> 00:25:54,038 庄兵衛 お前に心当たりないのか 360 00:25:54,038 --> 00:25:57,041 昔 猿回し盗賊だったと 知ってる者はおらんのか 361 00:25:57,041 --> 00:26:01,045 いいえ あれ以来 盗人稼業はぴったり辞め➡ 362 00:26:01,045 --> 00:26:04,048 油商売一筋でございます 363 00:26:04,048 --> 00:26:10,054 作蔵とも彦六とも 二度と会わない約束で別れました 364 00:26:10,054 --> 00:26:13,057 知ってるのは 巻原様ぐらいのもので 365 00:26:13,057 --> 00:26:18,062 しかし 下手人は女だ (庄兵衛)女? 366 00:26:18,062 --> 00:26:22,066 恐らく 作蔵に取り入ってた女だ 367 00:26:22,066 --> 00:26:25,069 巻原様 何か心当たりはあるので? 368 00:26:25,069 --> 00:26:31,008 いや 正体は分からんが その女を知ってる女がいる➡ 369 00:26:31,008 --> 00:26:33,010 力貸してくれんか 370 00:26:33,010 --> 00:26:36,013 (八田)お奉行! お奉行! 大変でございます 371 00:26:36,013 --> 00:26:39,016 何だ いつものことながら 騒々しいな お前は 372 00:26:39,016 --> 00:26:42,019 おりんが 牢におりません (観音寺)牢におらん? 373 00:26:42,019 --> 00:26:45,022 はい 平吉に尋ねましたところ 戻ってないばかりか➡ 374 00:26:45,022 --> 00:26:48,025 おりんの出牢の知らせも なかったそうです 375 00:26:48,025 --> 00:26:52,025 一刻も早くおりんを見つけんと 今度こそ おりんの命が危ねえ 376 00:26:58,969 --> 00:27:00,971 (巻原)また来るぞ うん 377 00:27:00,971 --> 00:27:03,971 待って まーさん (巻原)あ? 378 00:27:16,987 --> 00:27:18,987 (巻原)ハァ… フッ 379 00:27:26,997 --> 00:27:29,997 (巻原)ハァ… おっと! 380 00:27:32,002 --> 00:27:35,005 (おきの)動くんじゃない (巻原)誰だ 貴様 381 00:27:35,005 --> 00:27:38,008 (おきの)答えな おりんさんをどこへやった 382 00:27:38,008 --> 00:27:41,011 (巻原)知らん (おきの)正直にお言い➡ 383 00:27:41,011 --> 00:27:45,015 ここで殺してもいいんだよ (巻原)俺に恨みでもあるのか 384 00:27:45,015 --> 00:27:48,018 (おきの)作蔵を追っていた夜➡ 385 00:27:48,018 --> 00:27:51,021 川に溺れた夫と子供を 助けてほしいと言った女を➡ 386 00:27:51,021 --> 00:27:55,025 覚えてるかい? (巻原)知らんな 覚えがない 387 00:27:55,025 --> 00:27:58,963 お前の頭は 金のことしかないのかい 388 00:27:58,963 --> 00:28:01,966 (巻原)ばかなこと言うな 与力を侮辱する気か 389 00:28:01,966 --> 00:28:04,969 与力面が聞いてあきれるよ 390 00:28:04,969 --> 00:28:08,973 作蔵からお前 200両もらったね 391 00:28:08,973 --> 00:28:12,977 それだけじゃ足りなくて 作蔵から聞き出した➡ 392 00:28:12,977 --> 00:28:16,981 猿回し盗賊の仲間2人からも 200両ずつ取った 393 00:28:16,981 --> 00:28:18,983 (おきのの悲鳴) 394 00:28:18,983 --> 00:28:20,985 作蔵を殺したのはお前か 395 00:28:20,985 --> 00:28:23,988 ああ 私だよ おりんさんじゃない 396 00:28:23,988 --> 00:28:25,990 彦六もか (おきの)ああ 397 00:28:25,990 --> 00:28:29,994 油問屋 庄兵衛の名前を使って 呼び出したんだ 398 00:28:29,994 --> 00:28:31,996 作蔵の金も盗んだだろう 399 00:28:31,996 --> 00:28:33,998 あいつは まだ 500~600両は持っていたんだ 400 00:28:33,998 --> 00:28:37,001 まだ金が欲しいのかい? そんならやるよ 401 00:28:37,001 --> 00:28:40,004 ただし おりんさんと交換だ 402 00:28:40,004 --> 00:28:43,007 黙れ 金はどこだ 403 00:28:43,007 --> 00:28:47,007 言えば命だけは助けてやる 言えい! 404 00:28:50,014 --> 00:28:52,014 あっ… 405 00:28:54,018 --> 00:28:57,955 き… 貴様 おりんといい仲の板前ではないか 406 00:28:57,955 --> 00:29:00,958 こやつをかばうとは どういうことだ 407 00:29:00,958 --> 00:29:03,961 みすみす殺されるのを見てるのは 性に合わねえ 408 00:29:03,961 --> 00:29:05,961 (巻原)うっ! 409 00:29:07,965 --> 00:29:11,965 貴様 何者だ ただの板前ではあるまい 410 00:29:14,972 --> 00:29:18,976 板前もいろいろあるさ 411 00:29:18,976 --> 00:29:21,976 いろんな与力がいるようにな 412 00:29:30,988 --> 00:29:34,992 作蔵の金は どこにあるんだ 413 00:29:34,992 --> 00:29:39,997 作蔵の長屋の裏手に 破れ寺があるんです 414 00:29:39,997 --> 00:29:44,001 その床下に埋めてあるって 作蔵は言ってました 415 00:29:44,001 --> 00:29:46,003 旦那 早く押さえましょう 416 00:29:46,003 --> 00:29:48,005 巻原に気が付かれたら 終わりなんだから 417 00:29:48,005 --> 00:29:51,008 まあ待て 418 00:29:51,008 --> 00:29:54,011 おきのさん 419 00:29:54,011 --> 00:29:59,016 あんたは他に 2人の男を殺した 420 00:29:59,016 --> 00:30:05,016 あとは役人に任せるんだ 役人にも人の情けはある 421 00:30:08,025 --> 00:30:13,030 役人を信じることができたら この2年➡ 422 00:30:13,030 --> 00:30:16,033 誰もこんなに 苦しんだりはしません 423 00:30:16,033 --> 00:30:21,038 だがな おきのさん 亭主の藤吉さんが➡ 424 00:30:21,038 --> 00:30:26,043 人を殺してるあんたを見たら 何と言うかな 425 00:30:26,043 --> 00:30:32,049 殺しているのは あの人と銀太です 426 00:30:32,049 --> 00:30:39,056 あの子とうちの人は 私の中で生きています 427 00:30:39,056 --> 00:30:44,056 (藤吉・銀太の笑い声) 428 00:30:49,066 --> 00:30:55,072 (藤吉・銀太の笑い声) (藤吉)《銀太》 429 00:30:55,072 --> 00:30:59,009 2人が私を動かしてるんです 430 00:30:59,009 --> 00:31:03,013 私が死んで初めて➡ 431 00:31:03,013 --> 00:31:07,017 あの子とうちの人も死ぬんです 432 00:31:07,017 --> 00:31:10,020 それは違う 433 00:31:10,020 --> 00:31:15,025 藤吉も銀太も きっと あんただけは生きてくれと➡ 434 00:31:15,025 --> 00:31:19,029 そう願ってるはずだ 435 00:31:19,029 --> 00:31:22,032 (おきの)私はね➡ 436 00:31:22,032 --> 00:31:28,038 あの人が仕事から 帰ってくる足音を聞いて➡ 437 00:31:28,038 --> 00:31:31,038 1日が暮れるんです 438 00:31:33,043 --> 00:31:37,047 銀太は遊びから帰ると必ず➡ 439 00:31:37,047 --> 00:31:42,052 母ちゃん腹減ったって言うんです 440 00:31:42,052 --> 00:31:45,055 《母ちゃん腹減った!》 441 00:31:45,055 --> 00:31:50,060 だから毎日 今でも➡ 442 00:31:50,060 --> 00:31:56,060 銀太の好物を作って待ってます 443 00:31:58,001 --> 00:32:00,001 あの日から… 444 00:32:02,005 --> 00:32:08,011 私の1日は… 暮れないんです 445 00:32:08,011 --> 00:32:17,011 (泣き声) 446 00:32:21,024 --> 00:32:27,030 (おきの)銀太は子守唄を 聴かなければ眠りません➡ 447 00:32:27,030 --> 00:32:35,038 だから今でも 毎晩 子守唄を弾きます 448 00:32:35,038 --> 00:32:44,047 (おきの)♬ お江戸じゃちりちり➡ 449 00:32:44,047 --> 00:32:53,056 ♬ ちりめんづくし➡ 450 00:32:53,056 --> 00:33:03,000 ♬ いなかじゃ菜種の… 451 00:33:03,000 --> 00:33:07,004 (次郎の鳴き声) (男性)おい 次郎 待たんか 452 00:33:07,004 --> 00:33:12,009 (鳴き声) (お初)おや 何か欲しいのかい? 453 00:33:12,009 --> 00:33:14,011 あいにくうちには 食べる物は売ってないんだよ 454 00:33:14,011 --> 00:33:16,013 (鳴き声) (男性)あっ すいません 455 00:33:16,013 --> 00:33:19,016 どうも とんだお邪魔を おい 次郎 行くぞ 456 00:33:19,016 --> 00:33:21,018 (次郎の鳴き声) (男性)よし おい 457 00:33:21,018 --> 00:33:25,022 次郎だわ (平吉)次郎? 458 00:33:25,022 --> 00:33:27,024 (おきの)作蔵が飼っていた猿です 459 00:33:27,024 --> 00:33:32,024 いかん 巻原の目が光ってる 460 00:33:34,031 --> 00:33:37,034 (男性)あっ 痛たた… あ痛っ 461 00:33:37,034 --> 00:33:40,037 ああ こりゃ旦那 (巻原)景気はどうだ? 462 00:33:40,037 --> 00:33:42,039 ええ この次郎は なかなかの芸達者でして➡ 463 00:33:42,039 --> 00:33:44,041 稼がしてもらってますよ 464 00:33:44,041 --> 00:33:48,045 (巻原)その店から出てきたが… (男性)ええ 465 00:33:48,045 --> 00:33:51,048 この次郎が 勝手に飛び込んだんですよ 466 00:33:51,048 --> 00:33:54,051 何か三味線の音を聞いたら急に 467 00:33:54,051 --> 00:33:56,053 (巻原)そうか (男性)ええ 468 00:33:56,053 --> 00:33:58,053 (巻原)よし行け (男性)ええ 469 00:34:04,995 --> 00:34:12,002 旦那 巻原の家にも妾の家にも 油問屋 庄兵衛の店にも➡ 470 00:34:12,002 --> 00:34:16,006 おりんさんはいません そうか 471 00:34:16,006 --> 00:34:19,006 まさか殺されちゃったんじゃ ねえだろうな 472 00:34:22,012 --> 00:34:26,016 庄兵衛は佃島に 秘密の蔵を持っています 473 00:34:26,016 --> 00:34:28,018 本当かい おきのさん 474 00:34:28,018 --> 00:34:32,022 菜種やごまから 油を搾り取ったあとの➡ 475 00:34:32,022 --> 00:34:34,024 油かすを 上方にひそかに売っていて➡ 476 00:34:34,024 --> 00:34:36,026 そのための蔵なんです 477 00:34:36,026 --> 00:34:38,028 (平吉)そこだ! そこにおかみさんがいるんだ 478 00:34:38,028 --> 00:34:40,028 シッ! 479 00:34:47,037 --> 00:34:49,039 巻原だ 480 00:34:49,039 --> 00:34:52,042 旦那 おきのさんを連れて 逃げてください ここはあっしが 481 00:34:52,042 --> 00:34:54,042 分かった 482 00:34:57,981 --> 00:35:01,985 ≪(お初)嫌! 何するんですか 奥にいるのは主人だけです➡ 483 00:35:01,985 --> 00:35:03,987 あっ! そのとおり 484 00:35:03,987 --> 00:35:05,989 何事ですかい 貴様ら 485 00:35:05,989 --> 00:35:07,991 座敷改めろ (捕り方たち)はっ 486 00:35:07,991 --> 00:35:09,993 おっ… (捕り方たち)ああー! 487 00:35:09,993 --> 00:35:11,995 おっ 失礼しやした (捕り方)うう! 488 00:35:11,995 --> 00:35:13,997 野郎! おっと ああ… 489 00:35:13,997 --> 00:35:15,999 (同心)巻原様 こちらです 裏通りです 490 00:35:15,999 --> 00:35:19,002 (巻原)何? 追え! 491 00:35:19,002 --> 00:35:21,002 急いで急いで! 492 00:35:25,008 --> 00:35:30,013 (同心)待てい! 待て待てい! 493 00:35:30,013 --> 00:35:32,015 平吉 先に行け 494 00:35:32,015 --> 00:35:35,015 落ち合うのは荒れ寺だ へい 495 00:35:37,020 --> 00:35:39,022 (同心)あっ 御用だ! ああ! 496 00:35:39,022 --> 00:35:41,024 (捕り方)御用だ ああ… 497 00:35:41,024 --> 00:35:46,029 巻原 悪あがきは やめろ てめえの首を絞めるだけだぜ 498 00:35:46,029 --> 00:35:49,032 くそ ひっ捕らえろ! (捕り方たち)はっ 499 00:35:49,032 --> 00:35:51,034 うわっ 追え! 500 00:35:51,034 --> 00:35:53,034 待て! (捕り方たち)待て! 御用だ! 501 00:35:59,042 --> 00:36:01,042 平吉 502 00:36:03,046 --> 00:36:05,046 平吉! 503 00:36:07,050 --> 00:36:10,053 平吉 おい! 平吉! 504 00:36:10,053 --> 00:36:12,055 (平吉)あっ 旦那 あ痛たた… 505 00:36:12,055 --> 00:36:15,058 おきのは? (平吉)あっ…➡ 506 00:36:15,058 --> 00:36:18,061 こ… こいつであっしを 後ろからがつんと… 507 00:36:18,061 --> 00:36:21,064 何? 508 00:36:21,064 --> 00:36:25,068 いかん 佃島に 秘密の蔵があると言ってたな 509 00:36:25,068 --> 00:36:30,007 (平吉)ええ 平吉 金は北町へ届けとけ いいな 510 00:36:30,007 --> 00:36:34,011 旦那! と… 届けるって… (小判の音) 511 00:36:34,011 --> 00:36:36,013 もったいねえな 512 00:36:36,013 --> 00:36:38,015 何だ 513 00:36:38,015 --> 00:36:41,018 (おきの)ご苦労さま 庄兵衛の旦那に頼まれたんだよ➡ 514 00:36:41,018 --> 00:36:43,020 ほら 差し入れ 515 00:36:43,020 --> 00:36:47,020 (男性)ほう 旦那も気が利くぜ おい 516 00:36:49,026 --> 00:36:51,028 (解錠音) 517 00:36:51,028 --> 00:36:53,028 おう ああ… 518 00:36:55,032 --> 00:36:57,034 (おきの) ついでに中の女の様子も➡ 519 00:36:57,034 --> 00:37:00,037 見てきてくれって 頼まれたんだけど 520 00:37:00,037 --> 00:37:03,040 ああ おとなしくしてるぜ 来な 521 00:37:03,040 --> 00:37:19,056 ♬~ 522 00:37:19,056 --> 00:37:21,058 (おりん)おきのさん 523 00:37:21,058 --> 00:37:25,062 ごめんなさい おりんさん 殺したいやつは まだいるけど➡ 524 00:37:25,062 --> 00:37:27,998 やっぱり おりんさんを 放っておけない 525 00:37:27,998 --> 00:37:30,000 おきのさん 526 00:37:30,000 --> 00:37:33,000 (男性)女 何のまねだ 527 00:37:35,005 --> 00:37:37,007 (男性)おう (おきの)あっ… 528 00:37:37,007 --> 00:37:40,010 (男性)うわっ ああ!➡ 529 00:37:40,010 --> 00:37:42,012 ああ! 530 00:37:42,012 --> 00:37:44,014 (男性)おのれ! 531 00:37:44,014 --> 00:37:46,016 (おきの)危ない! ああっ… 532 00:37:46,016 --> 00:37:49,019 うっ… (おりん)おきのさん おきの… 533 00:37:49,019 --> 00:37:51,019 やい! 534 00:38:02,032 --> 00:38:06,036 夢さん おきのさん おきのさんしっかり 535 00:38:06,036 --> 00:38:09,039 気を確かに持って 536 00:38:09,039 --> 00:38:13,039 おりんさん 無事だったかい 537 00:38:15,045 --> 00:38:17,045 よかった 538 00:38:26,056 --> 00:38:29,056 おりんさん これを 539 00:38:31,995 --> 00:38:35,999 私はもう 織物は織れないから 540 00:38:35,999 --> 00:38:40,003 そんなことはないよ また元気になって➡ 541 00:38:40,003 --> 00:38:43,003 私の着物を織っておくれよ 542 00:38:45,008 --> 00:38:49,012 機織りの糸はね➡ 543 00:38:49,012 --> 00:38:54,017 たて男のぬき女郎といって➡ 544 00:38:54,017 --> 00:39:00,023 たて糸は男のように強く➡ 545 00:39:00,023 --> 00:39:05,028 ぬき糸は女のように弱く➡ 546 00:39:05,028 --> 00:39:09,028 それでいい織物が織れるんだ 547 00:39:11,034 --> 00:39:17,040 私のたて糸は切れちまった 548 00:39:17,040 --> 00:39:22,045 そんな… 藤吉さんも銀太ちゃんも 生きてるって➡ 549 00:39:22,045 --> 00:39:25,048 いつも言ってたじゃないか 550 00:39:25,048 --> 00:39:30,048 とっくの昔に 死んだんだ 551 00:39:32,055 --> 00:39:39,062 私から会いに行くしか… ないんだよ 552 00:39:39,062 --> 00:39:41,064 (おりん)おきのさん 553 00:39:41,064 --> 00:39:44,067 ≪(お囃子) 554 00:39:44,067 --> 00:39:47,070 ああ… 555 00:39:47,070 --> 00:39:54,077 祭り囃子が聞こえる 556 00:39:54,077 --> 00:39:57,080 ああ 557 00:39:57,080 --> 00:40:00,083 俺にも祭り囃子が聞こえるぜ 558 00:40:00,083 --> 00:40:04,087 ≪(お囃子) 559 00:40:04,087 --> 00:40:09,092 今年も3人一緒に➡ 560 00:40:09,092 --> 00:40:13,096 お祭りに行ける 561 00:40:13,096 --> 00:40:18,101 (お囃子) 562 00:40:18,101 --> 00:40:38,054 ♬~ 563 00:40:38,054 --> 00:40:53,069 ♬~ 564 00:40:53,069 --> 00:40:58,074 おきのさん! おきのさん! 565 00:40:58,074 --> 00:41:01,077 おきのさん 566 00:41:01,077 --> 00:41:03,079 おきのさん… 567 00:41:03,079 --> 00:41:07,083 (おりんの泣き声) (おりん)おきのさん 568 00:41:07,083 --> 00:41:09,083 泣くな おりん 569 00:41:11,087 --> 00:41:19,087 おきのは 藤吉と銀太と一緒に 祭りに行ったんだ 570 00:41:22,098 --> 00:41:29,039 ようやく おきのの長い1日が暮れる 571 00:41:29,039 --> 00:41:41,039 (泣き声) 572 00:41:48,058 --> 00:41:51,061 この役立たずめが (男性)申し訳ない 573 00:41:51,061 --> 00:41:54,064 しかし あの女 おきのという女は もう生きておりません 574 00:41:54,064 --> 00:41:57,067 おきのだけ殺しても どうにもならんのだ 575 00:41:57,067 --> 00:42:01,071 問題は 他のやつらが どこまで知ってるかだ 576 00:42:01,071 --> 00:42:04,071 ≪ 全て承知しておる 577 00:42:09,079 --> 00:42:11,081 あなた様は… 578 00:42:11,081 --> 00:42:15,085 北町奉行 榊原主計頭忠之 579 00:42:15,085 --> 00:42:20,090 与力 巻原 2年前 猿回し盗賊の一味➡ 580 00:42:20,090 --> 00:42:25,095 作蔵を捕らえておきながら 200両を受け取って無罪放免にした 581 00:42:25,095 --> 00:42:29,032 これは妙なことをおっしゃるな あれは人違いでした 582 00:42:29,032 --> 00:42:32,035 作蔵から聞き出した仲間 彦六と➡ 583 00:42:32,035 --> 00:42:35,038 そこにいる庄兵衛からも 200両ずつ受け取り➡ 584 00:42:35,038 --> 00:42:38,041 盗みの罪を見逃し 私腹を肥やした 585 00:42:38,041 --> 00:42:42,045 私が盗人? とんでもない言いがかりです 586 00:42:42,045 --> 00:42:44,047 証拠もなしに たわ言を申されるな 587 00:42:44,047 --> 00:42:48,047 いいかげんにしねえか 悪党ども! 588 00:42:52,055 --> 00:42:54,055 (巻原)あっ! 589 00:43:02,065 --> 00:43:04,067 夢之介 おお… 590 00:43:04,067 --> 00:43:09,067 ええい 斬っておしまい! ろうぜき者じゃ ろうぜき者じゃ! 591 00:43:14,077 --> 00:43:16,079 関わりなき者は去れ! 592 00:43:16,079 --> 00:43:19,082 (男性)やあ! あっ… 593 00:43:19,082 --> 00:43:23,086 さもなくば… 斬る! 594 00:43:23,086 --> 00:43:25,088 (男性)おのれ! 595 00:43:25,088 --> 00:43:36,032 ♬~ 596 00:43:36,032 --> 00:43:38,032 死ね! 597 00:43:41,037 --> 00:43:44,040 ま… 巻原様 巻原様… 598 00:43:44,040 --> 00:43:48,044 ああ! ああ… ああ…➡ 599 00:43:48,044 --> 00:43:50,046 巻原様! 600 00:43:50,046 --> 00:44:02,058 ♬~ 601 00:44:02,058 --> 00:44:04,060 下郎が! 602 00:44:04,060 --> 00:44:06,062 ≪(八田)御用だ! 603 00:44:06,062 --> 00:44:11,067 (捕り方たち)御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用だ… 604 00:44:11,067 --> 00:44:13,069 おら 神妙にしろ! 605 00:44:13,069 --> 00:44:17,069 (捕り方たち)御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用だ… 606 00:44:19,075 --> 00:44:21,075 引っ立てい! (捕り方たち)はっ! 607 00:44:26,082 --> 00:44:46,035 ♬~ 608 00:44:46,035 --> 00:44:49,038 ♬~ 609 00:44:49,038 --> 00:44:51,040 なあ おりんさん (おりん)え? 610 00:44:51,040 --> 00:44:54,043 巻原をだます方便とはいえ➡ 611 00:44:54,043 --> 00:44:57,046 夢の旦那といい仲になった 気分はどうなんだい 612 00:44:57,046 --> 00:45:00,049 ウフフ… 旦那はどうだったんです? 613 00:45:00,049 --> 00:45:07,056 ん? なあ おりん 何です? 614 00:45:07,056 --> 00:45:11,060 いや 何でもねえ ハハハ… 615 00:45:11,060 --> 00:45:16,065 あー 旦那 気持ち悪い 言いかけてやめるなんて 616 00:45:16,065 --> 00:45:21,070 何でもねえ 何でもねえ ハハハ… ハハハ… 617 00:45:21,070 --> 00:45:25,074 <たて糸は男のように力強く➡ 618 00:45:25,074 --> 00:45:29,012 ぬき糸は女のようにか弱く➡ 619 00:45:29,012 --> 00:45:34,017 その程よい調和が 良い織物を織り出すという> 620 00:45:34,017 --> 00:45:36,019 <榊原はおりんに➡ 621 00:45:36,019 --> 00:45:40,023 早く良い伴侶に 出会ってほしいと➡ 622 00:45:40,023 --> 00:45:42,025 言いたかったに違いない> 623 00:45:42,025 --> 00:46:02,045 ♬~ 624 00:46:02,045 --> 00:46:22,065 ♬~ 625 00:46:22,065 --> 00:46:42,018 ♬~ 626 00:46:42,018 --> 00:47:02,038 ♬~ 627 00:47:02,038 --> 00:47:21,038 ♬~ 628 00:47:26,062 --> 00:47:30,066 <両替商の相模屋が ひそかに運び込もうとした金を➡ 629 00:47:30,066 --> 00:47:33,069 人足の仁吉と伊助が 盗んで逃げた> 630 00:47:33,069 --> 00:47:36,072 <追っ手に襲われた伊助は いまわの際に➡ 631 00:47:36,072 --> 00:47:42,078 盗んだ金を別れた女房と娘に 届けてくれと仁吉に頼む> 632 00:47:42,078 --> 00:47:47,083 <命は惜しい仁吉だが 伊助の願いをむげにはできない> 633 00:47:47,083 --> 00:47:50,083 <次回 「八百八町夢日記」…>