1 00:01:28,018 --> 00:01:32,022 (榊原)人間五十年➡ 2 00:01:32,022 --> 00:01:40,030 下天の内にくらぶれば… 3 00:01:40,030 --> 00:01:44,034 (定次)野郎! (男性たち)やー! 4 00:01:44,034 --> 00:01:47,037 (榊原)おうおう 何をするんだ よさねえか 5 00:01:47,037 --> 00:01:49,037 (男性)野郎! 6 00:01:51,041 --> 00:01:53,043 (定次)あっ… うう… 7 00:01:53,043 --> 00:01:55,045 (男性)定兄ぃ (男性)兄貴! 8 00:01:55,045 --> 00:01:57,047 おうおう 大丈夫か (男性たち)うわあ! 9 00:01:57,047 --> 00:02:00,047 (男性たちのおびえる声) 10 00:02:03,053 --> 00:02:06,056 おい ただで見物とは➡ 11 00:02:06,056 --> 00:02:09,056 了見が良くねえな 12 00:02:19,069 --> 00:02:24,074 俺を襲わせたのは 何か了見があってのこったろう 13 00:02:24,074 --> 00:02:26,076 手の込んだまねをするじゃねえか 14 00:02:26,076 --> 00:02:29,012 (お絹)何もかもお見通しなんだね 15 00:02:29,012 --> 00:02:33,016 目を付けたかいがあったよ 何? 16 00:02:33,016 --> 00:02:36,016 ちょいと つきあってもらいましょうか 17 00:02:41,024 --> 00:02:46,029 (三味線) 18 00:02:46,029 --> 00:02:50,033 ♬~ 19 00:02:50,033 --> 00:02:52,035 用件を聞こうか 20 00:02:52,035 --> 00:02:57,040 旦那の腕を見込んで 手を貸してもらいたいんですよ 21 00:02:57,040 --> 00:03:00,040 礼金は1両 22 00:03:06,049 --> 00:03:08,051 誰を殺す? 23 00:03:08,051 --> 00:03:10,053 (お絹)いえ 人殺しなんかしませんよ➡ 24 00:03:10,053 --> 00:03:13,056 千両箱を1つ運ぶんで➡ 25 00:03:13,056 --> 00:03:15,058 その用心棒を 引き受けてもらいたいんです 26 00:03:15,058 --> 00:03:20,063 ほう 千両箱を運ぶか 27 00:03:20,063 --> 00:03:22,065 ゆすりか? 28 00:03:22,065 --> 00:03:29,005 だったらどうなんです? 相手はとんでもない悪党なんだ 29 00:03:29,005 --> 00:03:34,010 本当なら 命をもらうところだよ 30 00:03:34,010 --> 00:03:39,015 訳を話してみねえか 事と次第によっちゃ力になるぜ 31 00:03:39,015 --> 00:03:42,018 (お絹)余計なことは 考えないでおくれ 32 00:03:42,018 --> 00:03:45,021 1両以上は 逆さに振っても出ないよ 33 00:03:45,021 --> 00:03:49,025 フッ 1, 000両奪っといて たったの1両か 34 00:03:49,025 --> 00:03:51,027 随分と見くびられたもんだな 35 00:03:51,027 --> 00:03:54,030 1, 000両の使いみちは 決まってるんだよ 36 00:03:54,030 --> 00:03:59,035 ただ にらみを利かすだけで 1両なら いい商売じゃないか 37 00:03:59,035 --> 00:04:03,039 姉さん 芝居は やめな え? 38 00:04:03,039 --> 00:04:06,042 悪ぶってるが似合わねえよ 39 00:04:06,042 --> 00:04:10,046 ゆすりなんかやったら 首が飛ぶぜ 40 00:04:10,046 --> 00:04:12,048 (お絹)ちょっと… 41 00:04:12,048 --> 00:04:15,051 ああ 頭を冷やして考え直しな 42 00:04:15,051 --> 00:04:20,056 そうだ 両国にな は乃字という小料理屋がある 43 00:04:20,056 --> 00:04:24,056 そこへ来な 相談には乗るぜ 44 00:04:32,001 --> 00:04:34,003 (男性)何だ 一体 (男性)土左衛門だ 45 00:04:34,003 --> 00:04:37,003 (男性)女の土左衛門かい 46 00:04:40,009 --> 00:04:43,009 (男性たちの話し声) 47 00:04:49,018 --> 00:04:53,022 あの女だ ゆうべ俺に手を貸せと言ったのは 48 00:04:53,022 --> 00:04:58,027 (八田)不届きな女ですね お奉行にゆすりの用心棒? 49 00:04:58,027 --> 00:05:03,032 俺が突っぱねれば やめると思ったが… 50 00:05:03,032 --> 00:05:05,034 え? 51 00:05:05,034 --> 00:05:09,038 恐らく 1人でゆすったのであろう 52 00:05:09,038 --> 00:05:11,038 そして殺された 53 00:05:13,042 --> 00:05:17,042 用心棒を受けてやればよかった お奉行 54 00:05:22,051 --> 00:05:26,055 <天保年間 1830年代> 55 00:05:26,055 --> 00:05:31,995 <世にはびこる悪に向かって 2人の男が挑戦状をたたきつけた> 56 00:05:31,995 --> 00:05:37,000 <時の北町奉行 榊原主計頭忠之と➡ 57 00:05:37,000 --> 00:05:43,000 榊原の手で処刑されたはずの ねずみ小僧 次郎吉である> 58 00:05:55,018 --> 00:06:15,038 ♬~ 59 00:06:15,038 --> 00:06:34,991 ♬~ 60 00:06:34,991 --> 00:06:40,991 ♬~ 61 00:06:51,040 --> 00:06:55,044 (お松)ねえねえ 何だかさ 深刻な顔してたね 夢の旦那 62 00:06:55,044 --> 00:06:56,980 お財布でも落っことしたのかな? 63 00:06:56,980 --> 00:06:59,983 (平吉)いやいやいや 俺がにらんだとこじゃな➡ 64 00:06:59,983 --> 00:07:01,985 あれは もうちょっと 相当なしくじりをしたな 65 00:07:01,985 --> 00:07:05,989 これがかかってるんだよ これが ひょっとするとな… 66 00:07:05,989 --> 00:07:07,991 ううー! 67 00:07:07,991 --> 00:07:10,994 腹痛? (平吉)ばか 切腹だよ! 68 00:07:10,994 --> 00:07:14,998 切腹!? (平吉)シーッ! 69 00:07:14,998 --> 00:07:18,001 女には➡ 70 00:07:18,001 --> 00:07:22,005 是が非でも 1, 000両欲しい 事情があったのであろう 71 00:07:22,005 --> 00:07:25,008 そいつを俺が読めなかった 72 00:07:25,008 --> 00:07:31,014 (次郎吉)旦那が手を引かせても いずれは命を落とした女ですよ 73 00:07:31,014 --> 00:07:33,016 1, 000両も ゆすろうなんて➡ 74 00:07:33,016 --> 00:07:36,019 どっちにしろ ろくな女じゃありません 75 00:07:36,019 --> 00:07:38,021 (おりん)そう あばずれです 76 00:07:38,021 --> 00:07:41,024 しかも その用心棒代が 1両だなんて➡ 77 00:07:41,024 --> 00:07:43,026 夢さんをなめてますよ 78 00:07:43,026 --> 00:07:47,030 1, 000両の使いみちは 決まってると言っていた 79 00:07:47,030 --> 00:07:53,036 何に使いたかったのか せめて それだけは知りてえ 80 00:07:53,036 --> 00:07:56,039 (おりん) 決まってるじゃありませんか➡ 81 00:07:56,039 --> 00:07:57,974 どうせ よからぬことで 借金でもして➡ 82 00:07:57,974 --> 00:08:04,981 首が回らなかったんです いや そんな女には見えなかった 83 00:08:04,981 --> 00:08:06,983 旦那 ん? 84 00:08:06,983 --> 00:08:08,985 まさか その女に ほれたんじゃねえでしょうね 85 00:08:08,985 --> 00:08:13,990 フッ そう見えるならそれでもいい (おりん)旦那 86 00:08:13,990 --> 00:08:17,994 おう ところで 俺を襲った男たちだが➡ 87 00:08:17,994 --> 00:08:21,998 中の1人は定兄ぃと呼ばれてた 88 00:08:21,998 --> 00:08:25,001 利き腕が折れてる そいつを手がかりに➡ 89 00:08:25,001 --> 00:08:28,004 捜し出してくれねえか へい 90 00:08:28,004 --> 00:08:30,006 私も定兄ぃ捜しですか? 91 00:08:30,006 --> 00:08:35,011 いや おりんには他に やってもらいてえことがある 92 00:08:35,011 --> 00:08:38,011 (男性)知らないね そうですか 93 00:08:41,017 --> 00:08:43,017 どうも (男性)ああ 94 00:08:52,028 --> 00:08:56,032 (定次)おう! ちゃんと さらうんだぜ (男性たち)へい 95 00:08:56,032 --> 00:08:58,968 (定次)雨が降ったら詰まるような 仕事のしかたはすんな➡ 96 00:08:58,968 --> 00:09:00,968 よう! (男性たち)へい 97 00:09:02,972 --> 00:09:05,975 定次さんですね そうだが 98 00:09:05,975 --> 00:09:09,975 そのけがのことで ちょいと話がしてえんだがな 99 00:09:12,982 --> 00:09:16,986 兄さんが襲った あのご浪人に頼まれたんだ 100 00:09:16,986 --> 00:09:19,989 殺された女は 何をたくらんでたんだ 101 00:09:19,989 --> 00:09:21,991 あの女が お前さんたちの グルだっていうことは➡ 102 00:09:21,991 --> 00:09:24,994 分かってるんだ とぼけるのは よそうぜ 103 00:09:24,994 --> 00:09:26,996 お絹さん い… いや➡ 104 00:09:26,996 --> 00:09:29,999 あの女が何をたくらんでたかは 知らねえ 本当だ 105 00:09:29,999 --> 00:09:33,999 浪人さんの腕を確かめてくれって 頼まれただけなんだ 106 00:09:36,005 --> 00:09:38,007 (八田)女の名はお絹 107 00:09:38,007 --> 00:09:41,010 みつきほど前まで 柳橋で 芸子をしてたそうです 108 00:09:41,010 --> 00:09:44,013 みつき前? はっ 109 00:09:44,013 --> 00:09:48,017 なぜ 芸者を辞めたんだ それがよく分からないんですよ 110 00:09:48,017 --> 00:09:50,019 芸子を辞めてからは➡ 111 00:09:50,019 --> 00:09:52,021 鳥越裏の長屋に 引き籠もったんですが➡ 112 00:09:52,021 --> 00:09:54,023 そこでの評判は良かったようです 113 00:09:54,023 --> 00:09:56,959 ただ 外へ出かける日が 多かったそうです 114 00:09:56,959 --> 00:09:59,962 (観音寺)誰か男でもいたのかな 115 00:09:59,962 --> 00:10:02,965 いや それは分かりませんが… 116 00:10:02,965 --> 00:10:05,968 長屋の連中は ゆすり たかりをする女には➡ 117 00:10:05,968 --> 00:10:07,970 見えなかったと言ってます 118 00:10:07,970 --> 00:10:09,970 そうか 119 00:10:15,978 --> 00:10:18,981 ≪(男性)定兄ぃ! 120 00:10:18,981 --> 00:10:20,983 (定次)どうした 121 00:10:20,983 --> 00:10:22,985 お絹さんの姉と名乗る女が 現れましたぜ 122 00:10:22,985 --> 00:10:24,985 何? 123 00:10:26,989 --> 00:10:29,992 (おりん)お手数かけました (男性)ご苦労さん 124 00:10:29,992 --> 00:10:34,992 (おりん)平吉 行くよ (平吉)へい よいしょ 125 00:10:43,005 --> 00:10:46,005 チッ あの女 ちっとも似てねえぜ 126 00:10:48,010 --> 00:10:52,010 何を考えてるんだ? おりんのやつは 127 00:10:59,021 --> 00:11:01,023 (平吉)おっ… 128 00:11:01,023 --> 00:11:05,027 何か用かい? (男性)お絹の姉だと? 129 00:11:05,027 --> 00:11:09,031 ハッ お絹も えたいの知れねえ女だったが➡ 130 00:11:09,031 --> 00:11:12,034 ここは俺たちの縄張りだ➡ 131 00:11:12,034 --> 00:11:16,038 気に入らねえやつは 住んでほしくねえ 132 00:11:16,038 --> 00:11:18,040 あたしゃ おりん 133 00:11:18,040 --> 00:11:22,044 妹を殺されて 黙って引っ込んじゃ いられない性分なんだよ 134 00:11:22,044 --> 00:11:27,049 やったのは あんたたちかい? (男性)知らねえよ そんなこたあ 135 00:11:27,049 --> 00:11:34,056 だがよ 気に入らねえやつは たたき出すのが俺たちのやり方よ 136 00:11:34,056 --> 00:11:51,073 ♬~ 137 00:11:51,073 --> 00:11:53,073 (男性)おっ… (男性)ああ… 138 00:11:55,077 --> 00:11:57,013 (喜助)チッ 139 00:11:57,013 --> 00:12:01,017 こいつはすげえや! お絹さんに こんな強え姉さんがいたとはな 140 00:12:01,017 --> 00:12:06,022 ウフッ 国じゃあ おりんとお絹と言やあ➡ 141 00:12:06,022 --> 00:12:08,024 暴れ馬が2頭 やって来たといわれて➡ 142 00:12:08,024 --> 00:12:12,028 誰もが道を空けたもんさ アハハ (定次)アハハ… 143 00:12:12,028 --> 00:12:14,030 妹ゆかりの人ですか? 144 00:12:14,030 --> 00:12:17,030 ゆ… ゆかりっていうか 何ていうか… 145 00:12:20,036 --> 00:12:23,036 姉さんに隠し事はいけねえや な? 146 00:12:37,053 --> 00:12:41,057 旦那 お絹の姉っていう女を➡ 147 00:12:41,057 --> 00:12:44,060 ちょいと痛めつけてやろうと 思ったんですがね➡ 148 00:12:44,060 --> 00:12:50,066 これが 腕の立つ女でして ただ者とは思えません 149 00:12:50,066 --> 00:12:54,070 どういたしやしょう (秋田屋)放っておきなさい 150 00:12:54,070 --> 00:12:58,007 女一匹 何ができるものか 151 00:12:58,007 --> 00:13:03,007 下手に動いて 墓穴を掘るのは嫌だからね 152 00:13:08,017 --> 00:13:10,017 そう 153 00:13:13,022 --> 00:13:17,026 そんないい人がいたの お絹には 154 00:13:17,026 --> 00:13:21,030 弥五郎兄貴は い組のまとい持ちだったんだ 155 00:13:21,030 --> 00:13:24,033 まとい持ちだったってえと… 死んだのかい? 156 00:13:24,033 --> 00:13:28,037 (定次)ああ みつき前の 神田の大火事 覚えてるだろ 157 00:13:28,037 --> 00:13:32,041 おう 神田から入江町まで 総なめにする大火だった 158 00:13:32,041 --> 00:13:34,043 (定次)ああ 詳しいことは よく分からねえんだが➡ 159 00:13:34,043 --> 00:13:38,047 その火事場で けんか騒ぎが あったらしいんですよ 160 00:13:38,047 --> 00:13:43,047 火が収まったあとに兄貴は 胸を刺されて転がってたんです 161 00:13:52,061 --> 00:13:56,999 万一の時は 弥五郎兄貴の 墓の隣に埋めてくれって 162 00:13:56,999 --> 00:14:01,003 それがお絹さんの遺言なんでさ 163 00:14:01,003 --> 00:14:05,007 2人について 知ってること 話しちゃくれねえか 164 00:14:05,007 --> 00:14:10,012 へい 羨ましいぐれえ 仲のいい2人でしてね➡ 165 00:14:10,012 --> 00:14:14,016 春になったら所帯を持つんだと 楽しみにしてたんですよ 166 00:14:14,016 --> 00:14:16,018 (弥五郎)《ばか野郎 お前らは 調子乗るな》 167 00:14:16,018 --> 00:14:18,020 (男性たちの笑い声) 168 00:14:18,020 --> 00:14:21,023 (定次)《よっ 色男!》 (男性たちの笑い声) 169 00:14:21,023 --> 00:14:24,026 弥五郎が殺された時の大火だが➡ 170 00:14:24,026 --> 00:14:27,029 付け火のうわさがある ということを知ってるかい 171 00:14:27,029 --> 00:14:30,032 (定次)へい こいつは 誰も知らねえことですが➡ 172 00:14:30,032 --> 00:14:33,035 お絹さんは はっきり そう知ってました➡ 173 00:14:33,035 --> 00:14:35,037 それだけじゃねえ 弥五郎兄貴は➡ 174 00:14:35,037 --> 00:14:38,040 付け火の下手人に殺されたと 信じてました 175 00:14:38,040 --> 00:14:41,043 付け火の下手人に? 何か証拠があるのかい 176 00:14:41,043 --> 00:14:44,046 証拠はありませんが 第2の火の手が➡ 177 00:14:44,046 --> 00:14:46,048 兄貴が殺された近くで 起こってるんですよ 178 00:14:46,048 --> 00:14:49,051 第2の火の手? へい 179 00:14:49,051 --> 00:14:52,054 あの大火の火元は 火の気のねえ空き家でした 180 00:14:52,054 --> 00:14:56,058 しかも間を置いて 2か所から火の手があがってます 181 00:14:56,058 --> 00:14:59,996 飛び火ってことになってますが 風向きはまるで反対で➡ 182 00:14:59,996 --> 00:15:02,999 第2の火元は 風下じゃありませんでした 183 00:15:02,999 --> 00:15:08,004 すると お絹さんは その付け火の下手人を知って➡ 184 00:15:08,004 --> 00:15:12,008 そいつをゆすろうとしていたのか (定次)そうだと思います 185 00:15:12,008 --> 00:15:16,012 けど 姉さんは あっしたちを 巻き込むまいとして➡ 186 00:15:16,012 --> 00:15:19,015 芸者を辞めたあとは 一人っきりで動いてました 187 00:15:19,015 --> 00:15:24,020 しばらくして やって来て 旦那の腕を試してくれって頼んで➡ 188 00:15:24,020 --> 00:15:28,020 そのまま何にも言わずに 冷たくなっちまったんですよ 189 00:15:31,027 --> 00:15:36,032 (三味線) 190 00:15:36,032 --> 00:15:42,038 ♬~ 191 00:15:42,038 --> 00:15:45,041 《相手は とんでもない悪党なんだ》 192 00:15:45,041 --> 00:15:49,041 《本当なら命をもらうとこだよ》 193 00:15:53,049 --> 00:15:55,051 ≪(染香)遅くなりました 194 00:15:55,051 --> 00:16:09,999 ♬~ 195 00:16:09,999 --> 00:16:15,004 (染香)染香と申します お初にお目にかかります 196 00:16:15,004 --> 00:16:18,007 俺は 榊 夢之介という 197 00:16:18,007 --> 00:16:23,012 榊様 私に何か御用とか 198 00:16:23,012 --> 00:16:29,018 お前はお絹の妹分だったそうだな はい 199 00:16:29,018 --> 00:16:32,021 お絹は なぜ芸者を辞めたんだ 200 00:16:32,021 --> 00:16:39,028 実はお絹は殺される前の晩に 俺に用心棒を頼んできたのだ 201 00:16:39,028 --> 00:16:44,033 殺された い組のまとい持ち 弥五郎のことや➡ 202 00:16:44,033 --> 00:16:49,038 芸者のお絹が なぜ そこまで思い詰めたのか➡ 203 00:16:49,038 --> 00:16:51,040 お前なら 知ってるだろうと思ってな 204 00:16:51,040 --> 00:16:54,043 お姉さんは弥五郎さんを 死なせてしまったのは➡ 205 00:16:54,043 --> 00:16:56,979 自分のせいと 思い詰めていたんです 206 00:16:56,979 --> 00:16:59,982 自分のせい? はい 207 00:16:59,982 --> 00:17:04,987 ≪(半鐘の音) 208 00:17:04,987 --> 00:17:06,989 《お前さん》 209 00:17:06,989 --> 00:17:08,991 《しまった!》 210 00:17:08,991 --> 00:17:10,993 (染香)まとい持ちの 弥五郎さんの務めは➡ 211 00:17:10,993 --> 00:17:14,997 火事場に真っ先に駆けつけて 一番まといを振ることです➡ 212 00:17:14,997 --> 00:17:18,000 ところが その晩は 姉さんにせがまれて➡ 213 00:17:18,000 --> 00:17:23,005 柳橋の船宿にいたために 間に合わなかったんです 214 00:17:23,005 --> 00:17:25,007 それで 弥五郎さんが➡ 215 00:17:25,007 --> 00:17:28,010 2番手の火元へ 真っ先に駆けつけ➡ 216 00:17:28,010 --> 00:17:32,014 付け火の下手人に殺されるはめに なってしまったのです 217 00:17:32,014 --> 00:17:36,018 姉さんはそれを 自分のせいだと言っていました 218 00:17:36,018 --> 00:17:44,026 だから 敵を討ちたい そう言って芸者も辞めたんです 219 00:17:44,026 --> 00:17:51,033 ところで こういう花街は 旦那衆の懐具合を計る目安という 220 00:17:51,033 --> 00:17:54,036 羽振りのいい者は 商いがうまくいってる証拠だ 221 00:17:54,036 --> 00:17:59,975 どうだ お絹はここへ 誰か探りに 来たようなことはなかったか 222 00:17:59,975 --> 00:18:02,978 材木問屋さんについて 聞きに来ました 223 00:18:02,978 --> 00:18:06,982 誰が羽振りがいいかと ほう それで? 224 00:18:06,982 --> 00:18:08,984 近頃では 秋田屋さんが羽振りがいいと 225 00:18:08,984 --> 00:18:11,987 秋田屋か 226 00:18:11,987 --> 00:18:17,993 その秋田屋の座敷には どんな客が来る? 227 00:18:17,993 --> 00:18:21,997 お絹にも 同じことを 聞かれたんじゃねえのか 228 00:18:21,997 --> 00:18:25,000 ええ でも私➡ 229 00:18:25,000 --> 00:18:29,004 秋田屋さんのお座敷には 呼ばれたことがなくて 230 00:18:29,004 --> 00:18:32,007 だから知らないんです 231 00:18:32,007 --> 00:18:35,010 そうか 232 00:18:35,010 --> 00:18:38,013 まあ また何か思い出したら➡ 233 00:18:38,013 --> 00:18:43,018 両国に は乃字という 小料理屋がある そこへ来てくれ 234 00:18:43,018 --> 00:18:46,018 いろいろと聞かしてくれて ありがとよ 235 00:18:55,030 --> 00:18:57,032 秋田屋っていうのは 大変な男ですよ 236 00:18:57,032 --> 00:18:59,034 ん? 1年前までは➡ 237 00:18:59,034 --> 00:19:02,037 大して羽振りが 良くもなかったのに➡ 238 00:19:02,037 --> 00:19:06,041 どこからお金が出るのか 例の神田の大火の前に➡ 239 00:19:06,041 --> 00:19:08,043 木曾の山を 2つも買い取ったそうです 240 00:19:08,043 --> 00:19:13,048 へえ 山を2つも? そんなに買ってどうすんのかな 241 00:19:13,048 --> 00:19:16,051 分かった お山の大将になりたいんだ! 242 00:19:16,051 --> 00:19:18,053 (榊原・おりんの笑い声) 243 00:19:18,053 --> 00:19:20,055 (おりん)お松ちゃん 板場片づけてくれる? 244 00:19:20,055 --> 00:19:24,059 はーい (おりん)はい はい 245 00:19:24,059 --> 00:19:26,996 大火の前にか ええ 246 00:19:26,996 --> 00:19:32,996 火付けの張本人は秋田屋ですね 証拠はまだ何もありませんけど 247 00:19:35,004 --> 00:19:37,004 (女性)お待ち遠さま 248 00:19:42,011 --> 00:19:46,015 秋田屋の手代さんが 一人酒ですかい 249 00:19:46,015 --> 00:19:49,018 ん? 250 00:19:49,018 --> 00:19:52,021 秋田屋さんは 景気がいいって話じゃないですか 251 00:19:52,021 --> 00:19:55,024 芸者でも揚げて ぱーっと派手に やってるのかと思いましたぜ 252 00:19:55,024 --> 00:19:59,028 ん? ほれ ああ どうも これは 253 00:19:59,028 --> 00:20:02,031 景気がいいのは 旦那と喜助だけでい 254 00:20:02,031 --> 00:20:05,034 喜助? 誰だい そいつは 255 00:20:05,034 --> 00:20:11,040 はい 旦那の腰に巾着みてえに へばりついてる男でね 256 00:20:11,040 --> 00:20:15,044 店へ出入りを始めたのは 僅か みつき前だってのに 257 00:20:15,044 --> 00:20:18,047 みつき前 へい 258 00:20:18,047 --> 00:20:20,047 おう やんなやんな ええ 259 00:20:23,052 --> 00:20:25,054 (中盆)さあ 張った張った (中盆)さあ 半方ございませんか 260 00:20:25,054 --> 00:20:27,056 (女性)半! (男性)丁! 261 00:20:27,056 --> 00:20:32,061 (喜助)半 (中盆)丁半 駒そろいました 262 00:20:32,061 --> 00:20:34,063 (中盆)勝負➡ 263 00:20:34,063 --> 00:20:36,065 三一の丁 (中盆)三一の丁と出ました 264 00:20:36,065 --> 00:20:38,067 (中盆)丁と出ました 265 00:20:38,067 --> 00:20:40,069 チェッ (男性)ハハハ… 266 00:20:40,069 --> 00:20:43,072 (男性)喜助さん 今夜もついてないね 267 00:20:43,072 --> 00:20:46,072 ケッ くそ面白くもねえ (中盆)さあ いこう 268 00:20:56,085 --> 00:21:00,089 お七 酒だい 熱いのつけてくれ 269 00:21:00,089 --> 00:21:02,089 (お七)はーい (喜助)ハァ… 270 00:21:04,093 --> 00:21:06,093 (お七)あっ いらっしゃい 271 00:21:11,100 --> 00:21:15,104 おう 喜助さん また会いましたね 272 00:21:15,104 --> 00:21:19,108 なれなれしい野郎だい ヘッ どこで会ったい 273 00:21:19,108 --> 00:21:23,112 賭場ですよ あっしも今夜は 目が出ませんでね 274 00:21:23,112 --> 00:21:27,049 いや なに 喜助さんと比べりゃ 大した銭じゃございません 275 00:21:27,049 --> 00:21:30,052 ヘヘッ 276 00:21:30,052 --> 00:21:32,052 お七 また来るわ 277 00:21:36,058 --> 00:21:41,058 おう その酒 俺がもらうよ すみません 278 00:21:43,065 --> 00:21:47,069 それはそうとよ 喜助さん 金のなる木でも持ってるのかね 279 00:21:47,069 --> 00:21:50,072 え? いや… 280 00:21:50,072 --> 00:21:54,076 毎日毎日 湯水のように 金を遣いなさるんでね➡ 281 00:21:54,076 --> 00:21:56,078 あやかりてえのよ 282 00:21:56,078 --> 00:22:02,084 どこからそんなお金が入るのか 私にも分かりません 283 00:22:02,084 --> 00:22:07,089 あっしは ばくち仲間なんでね 実は心配してるんですよ 284 00:22:07,089 --> 00:22:10,092 近頃 喜助さんに 何かあったのかい 285 00:22:10,092 --> 00:22:14,096 あの人 人が変わってしまったんです 286 00:22:14,096 --> 00:22:18,096 みつきほど前の夜からです 287 00:22:22,104 --> 00:22:25,104 《あっ… 喜助さん!》 288 00:22:27,042 --> 00:22:30,045 (お七)《どうしたんですか!》 (喜助)《大丈夫だ》 289 00:22:30,045 --> 00:22:32,045 《水借りるぞ》 290 00:22:34,049 --> 00:22:38,053 あっ… お客さん このことは 誰にも言わないでください 291 00:22:38,053 --> 00:22:40,055 分かってるよ 292 00:22:40,055 --> 00:22:43,055 喜助さんに… ええ 口止めされてるんだろ 293 00:22:46,061 --> 00:22:50,061 喜助は この辺りの 地回りの頭だって? 294 00:22:54,069 --> 00:23:00,069 (かごかきたち)えいほ えいほ えいほ えいほ えいほ えいほ… 295 00:23:03,078 --> 00:23:05,078 (かごかき)着きやした 296 00:23:07,082 --> 00:23:09,082 (かごかきたち) ありがとうございます 297 00:23:11,086 --> 00:23:13,086 (かごかき)よいしょ 298 00:23:15,090 --> 00:23:18,093 (秋田屋)お呼び立てして 申し訳ございません 299 00:23:18,093 --> 00:23:23,098 (男性)どうした (秋田屋)はい 実は妙な連中が➡ 300 00:23:23,098 --> 00:23:26,101 私どもの周りを 嗅ぎ回っております 301 00:23:26,101 --> 00:23:29,037 お絹の姉と名乗る女といい➡ 302 00:23:29,037 --> 00:23:32,040 喜助を嗅ぎ回る 遊び人風の男といい➡ 303 00:23:32,040 --> 00:23:34,042 ただ者とは思われませんので➡ 304 00:23:34,042 --> 00:23:37,045 お殿様のお耳に 入れておこうと思いまして 305 00:23:37,045 --> 00:23:40,048 (男性)男と女か (秋田屋)はい 306 00:23:40,048 --> 00:23:46,054 (男性)いずれ ゆすり たかりの うじ虫のごとき連中であろう➡ 307 00:23:46,054 --> 00:23:49,057 今日より秋田屋の身辺から 目を離すな 308 00:23:49,057 --> 00:23:51,059 (須田)はっ 309 00:23:51,059 --> 00:23:53,059 ありがとうございます 310 00:23:55,063 --> 00:24:00,068 いい話を聞いたぜ 用心棒なら俺に任せねえか 311 00:24:00,068 --> 00:24:02,070 なっ… 何です お前さんは 312 00:24:02,070 --> 00:24:09,077 用心棒稼業の榊 夢之介という 雇っちゃくれねえかな 313 00:24:09,077 --> 00:24:12,080 そのような者に用はない! 314 00:24:12,080 --> 00:24:16,084 秋田屋といえば 今 評判の材木問屋 315 00:24:16,084 --> 00:24:20,088 なるほど こんなご大身の 後ろ盾があったのか 316 00:24:20,088 --> 00:24:24,092 どうだい 頭巾を取って 顔を見しちゃくれねえか 317 00:24:24,092 --> 00:24:26,092 (男性)斬れ! 318 00:24:28,030 --> 00:24:30,032 (須田)ああっ うわっ 319 00:24:30,032 --> 00:24:32,034 (男性)動くな➡ 320 00:24:32,034 --> 00:24:36,034 息の根止めてやるから それへ直れ 321 00:24:45,047 --> 00:24:48,047 仲間にしてくれねえなら しかたがねえ 322 00:24:50,052 --> 00:24:53,055 敵に回るからな 323 00:24:53,055 --> 00:24:55,055 首を洗って待ってな 324 00:24:57,059 --> 00:25:02,064 (秋田屋)あっ… 一体 何者でしょう 325 00:25:02,064 --> 00:25:06,068 まさか あの町人たちの仲間では? 敵は3人になりました 326 00:25:06,068 --> 00:25:10,072 (男性)騒ぐな 腕の立つ浪人を集めろ➡ 327 00:25:10,072 --> 00:25:12,072 今度 現れたら ぶった斬れ! 328 00:25:18,013 --> 00:25:22,017 秋田屋は先代の 一番番頭だった男でしてね➡ 329 00:25:22,017 --> 00:25:26,021 昔から強引な商いで 店を大きくしていったそうです 330 00:25:26,021 --> 00:25:30,025 公儀の普請にも じわじわと食い込んでるようだが 331 00:25:30,025 --> 00:25:36,031 となると その頭巾の侍 幕閣に連なる者かも 332 00:25:36,031 --> 00:25:39,034 かもしれねえ 333 00:25:39,034 --> 00:25:43,034 三の字 喜助の口を割らす 手だてはねえかい 334 00:25:45,040 --> 00:25:48,040 ちょいと手荒ですが やってみましょう 335 00:26:07,996 --> 00:26:10,999 (秋田屋)お前か 妙な遊び人というのは 336 00:26:10,999 --> 00:26:13,001 お察しのとおり 337 00:26:13,001 --> 00:26:17,005 実は旦那に買ってもらいてえ ネタがあるんですがね 338 00:26:17,005 --> 00:26:20,008 ネタ? 何のことだ 339 00:26:20,008 --> 00:26:25,013 喜助に付け火をさせた件 い組の弥五郎を殺した件 340 00:26:25,013 --> 00:26:29,017 口止め料に 1, 000両 頂きてえんで 341 00:26:29,017 --> 00:26:33,021 (秋田屋)フッ… ハハハ… 342 00:26:33,021 --> 00:26:39,027 そんな根も葉もない話に 1, 000両なんて誰が払うもんかね 343 00:26:39,027 --> 00:26:43,027 秋田屋を見損なうんじゃないよ 帰れ うじ虫め! 344 00:26:46,034 --> 00:26:50,038 ≪ フッ いいんですかい? そんな強気になって➡ 345 00:26:50,038 --> 00:26:52,038 また来るぜ 346 00:26:59,981 --> 00:27:04,986 (拍手) (ふすまの開く音) 347 00:27:04,986 --> 00:27:06,988 どうした 348 00:27:06,988 --> 00:27:09,991 喜助を片づけてもらいましょうか 349 00:27:09,991 --> 00:27:11,991 ≪(須田)分かった 350 00:27:32,013 --> 00:27:37,018 (喜助の歌声) 351 00:27:37,018 --> 00:27:39,020 ♬~ 352 00:27:39,020 --> 00:27:42,020 (喜助)な… 何… 何だ… 353 00:27:44,025 --> 00:27:47,025 誰に頼まれて! ちくしょう! (浪人)やー! 354 00:27:49,030 --> 00:27:51,030 秋田屋の旦那かい 355 00:27:55,036 --> 00:27:57,036 (喜助)うわっ! 356 00:28:02,978 --> 00:28:06,978 何でい 何でい 昼間っから 段平振り回しやがって 357 00:28:09,985 --> 00:28:11,987 (浪人)うわっ! 358 00:28:11,987 --> 00:28:13,989 (浪人)うわっ あー! 359 00:28:13,989 --> 00:28:16,992 (浪人)くそっ うわっ!➡ 360 00:28:16,992 --> 00:28:19,992 ああ… うわっ あー! 361 00:28:26,001 --> 00:28:30,005 おう (喜助)お前さん あの… すまねえ 362 00:28:30,005 --> 00:28:33,008 連中をよこしたのは秋田屋だ 363 00:28:33,008 --> 00:28:35,010 秋田屋はお前が邪魔になったんだ 364 00:28:35,010 --> 00:28:39,010 お前が生き残れる道は たった一つしかねえ 365 00:28:41,016 --> 00:28:43,016 くっそ… 366 00:29:13,982 --> 00:29:16,985 《ここはお助け小屋か》 367 00:29:16,985 --> 00:29:18,987 <お助け小屋とは➡ 368 00:29:18,987 --> 00:29:21,990 火事で焼け出された 被災者たちが➡ 369 00:29:21,990 --> 00:29:25,990 一時 住むことができる 施設である> 370 00:29:27,996 --> 00:29:29,998 (長八)何の用だい 371 00:29:29,998 --> 00:29:32,000 (小平)お助け小屋は 見せ物じゃねえんだよ➡ 372 00:29:32,000 --> 00:29:34,002 帰ってくれ いやいや➡ 373 00:29:34,002 --> 00:29:36,004 今 その小屋へ入った人が➡ 374 00:29:36,004 --> 00:29:39,007 お絹さんの墓に 花を添えてくれたんでな 375 00:29:39,007 --> 00:29:43,011 どこの人かと思って (長八)お絹さん? 376 00:29:43,011 --> 00:29:45,013 (小平)あの人の知り合いかい 377 00:29:45,013 --> 00:29:55,023 ♬~ 378 00:29:55,023 --> 00:30:01,029 (加納屋)私は神田で 米問屋を開いていた加納屋です 379 00:30:01,029 --> 00:30:04,032 この子は娘のお稲です 380 00:30:04,032 --> 00:30:08,036 お絹さんとは知り合いかな? そういうお前さんこそ➡ 381 00:30:08,036 --> 00:30:10,038 お絹さんとは どんな関わり合いがあるってんだ 382 00:30:10,038 --> 00:30:15,043 お絹さんは殺される前に 俺に手助けを求めてきた 383 00:30:15,043 --> 00:30:20,048 だが 俺は 怪しげなゆすりとみて断った 384 00:30:20,048 --> 00:30:22,050 そのためにお絹さんは殺された 385 00:30:22,050 --> 00:30:26,054 だから そのゆすりの真相を 知りたいと思ってな 386 00:30:26,054 --> 00:30:29,057 怪しげなゆすりだと? 違うのかい 387 00:30:29,057 --> 00:30:34,062 あの人は生き仏みてえな人だった 俺たちの頼みの綱だったんだ 388 00:30:34,062 --> 00:30:36,064 やめなさい 389 00:30:36,064 --> 00:30:39,067 ここにいるのは神田の町の衆と➡ 390 00:30:39,067 --> 00:30:41,069 私の店で働いていた者たち➡ 391 00:30:41,069 --> 00:30:45,073 みんな神田の大火で 焼け出された者ばかりです 392 00:30:45,073 --> 00:30:47,075 (長八)あんたらには 分からないだろうが➡ 393 00:30:47,075 --> 00:30:49,077 神田本町は この加納屋の旦那さんが束ねる➡ 394 00:30:49,077 --> 00:30:51,079 いい町だったんだ (小平)旦那は➡ 395 00:30:51,079 --> 00:30:55,083 貧しい者 病の者には 惜しげもなく米や金を与え➡ 396 00:30:55,083 --> 00:31:00,021 みんなの心の支えになってた 神田本町は本当にいい町だった 397 00:31:00,021 --> 00:31:02,023 それが一夜の火事で➡ 398 00:31:02,023 --> 00:31:04,025 あの付け火であっという間に 灰になっちまったんだ 399 00:31:04,025 --> 00:31:06,027 でも俺たちは負けなかった 400 00:31:06,027 --> 00:31:08,029 もう一度 あの町をつくり直そうを 合言葉に➡ 401 00:31:08,029 --> 00:31:11,032 みんなで働いて 金を作ろうって 頑張ってきたんだ 402 00:31:11,032 --> 00:31:17,038 けど 仕事は少ねえし お上のお助け金は僅かだし➡ 403 00:31:17,038 --> 00:31:20,041 もうみんな疲れ切って 逃げだしたくなってた 404 00:31:20,041 --> 00:31:24,045 そんなところへ お絹さんが現れたんだ 405 00:31:24,045 --> 00:31:27,048 《私にも お手伝いさせてください》 406 00:31:27,048 --> 00:31:29,050 《あの火事は付け火です》 407 00:31:29,050 --> 00:31:35,056 《あの付け火のために 私も大事な人を失いました》 408 00:31:35,056 --> 00:31:37,058 《皆さんの➡ 409 00:31:37,058 --> 00:31:41,062 大切な町を よみがえらせる お手伝いができたら➡ 410 00:31:41,062 --> 00:31:46,067 あの人も どんなに喜ぶか知れません》 411 00:31:46,067 --> 00:31:49,070 (加納屋) 《お絹さん 手を上げておくれ》➡ 412 00:31:49,070 --> 00:31:52,073 《お前さんが 火付けをしたわけじゃなし》 413 00:31:52,073 --> 00:31:56,077 《その気持ちはありがたいが 無理をしないでくれ》 414 00:31:56,077 --> 00:32:01,016 《大丈夫です 私に任せてください》 415 00:32:01,016 --> 00:32:05,020 お絹さんは付け火の下手人に 心当たりがあったんでしょう 416 00:32:05,020 --> 00:32:10,025 そやつから千両箱の一つも 頂こうと考えていたようです➡ 417 00:32:10,025 --> 00:32:12,027 私は止めたんです 418 00:32:12,027 --> 00:32:15,030 弥五郎さんの 一番まといが遅れて➡ 419 00:32:15,030 --> 00:32:18,033 火消しが手遅れになったことも 知っていましたが➡ 420 00:32:18,033 --> 00:32:23,038 だからって あんたが 体を張ることはないと言ってね 421 00:32:23,038 --> 00:32:27,042 でも お絹さんは あとは何にも言わず➡ 422 00:32:27,042 --> 00:32:30,042 笑顔で帰っていったんです 423 00:32:45,060 --> 00:32:50,065 (おりん)旦那 喜助です 付け火を吐きました 424 00:32:50,065 --> 00:32:53,068 秋田屋に雇われてやったことも 吐きました 425 00:32:53,068 --> 00:32:58,006 弥五郎殺しは? いや そいつはまだ 426 00:32:58,006 --> 00:33:01,009 吐きます 吐きますよ 427 00:33:01,009 --> 00:33:04,012 けど 命だけは助けてくれますかい 428 00:33:04,012 --> 00:33:07,015 お上にも慈悲というものがあるぜ 429 00:33:07,015 --> 00:33:10,018 北町奉行所内に 俺は知り合いがいるんだ 430 00:33:10,018 --> 00:33:12,020 口添えをしてやってもいいぜ 431 00:33:12,020 --> 00:33:14,022 秋田屋の言うとおり➡ 432 00:33:14,022 --> 00:33:18,026 あっしは まず 空き家に火を付けて➡ 433 00:33:18,026 --> 00:33:22,030 間置いて 2度目の火付けをしやした 434 00:33:22,030 --> 00:33:25,033 その時に… 435 00:33:25,033 --> 00:33:28,036 (半鐘の音) 436 00:33:28,036 --> 00:33:30,038 《てめえ!》 437 00:33:30,038 --> 00:33:32,040 (喜助)《うっ… ああ!》 438 00:33:32,040 --> 00:33:36,040 (弥五郎)《貴様 付け火は 貴様だったのだな!》 439 00:33:42,050 --> 00:33:45,053 (弥五郎)《立て! うっ!》 (刺す音) 440 00:33:45,053 --> 00:33:47,055 (弥五郎)《くそ…》 441 00:33:47,055 --> 00:33:50,058 (刺す音) (喜助)《うっ!》 442 00:33:50,058 --> 00:33:53,061 (弥五郎のうめき声) 443 00:33:53,061 --> 00:33:56,998 《余計なところへ 出てきやがって》 444 00:33:56,998 --> 00:33:59,000 殺すつもりはなかったんだ 445 00:33:59,000 --> 00:34:04,005 怖かったんだ 無我夢中でやっちまった 446 00:34:04,005 --> 00:34:08,009 お絹という女を知ってるか? お絹? 447 00:34:08,009 --> 00:34:12,013 はっ… あの あだっぽい女で? 448 00:34:12,013 --> 00:34:16,017 その女に 今 言ったことを話したのか? 449 00:34:16,017 --> 00:34:20,017 とんでもねえ 話しゃしません けど… 450 00:34:23,024 --> 00:34:26,027 《お前がその晩 血だらけになって走ってんの➡ 451 00:34:26,027 --> 00:34:29,030 見た者がいるんだよ》 452 00:34:29,030 --> 00:34:33,034 《弥五郎さんやったのは あんただろ》 453 00:34:33,034 --> 00:34:35,036 《付け火の下手人もあんただね》 454 00:34:35,036 --> 00:34:38,039 《う… 待て 待てったら》 455 00:34:38,039 --> 00:34:42,043 《お… 俺のせいじゃねえんだよ なあ あの… う…》 456 00:34:42,043 --> 00:34:47,048 《旦那の指図どおりに…》 (お絹)《旦那?》 457 00:34:47,048 --> 00:34:49,050 《秋田屋だね?》 458 00:34:49,050 --> 00:34:52,053 そうか それでお絹さんは➡ 459 00:34:52,053 --> 00:34:55,056 秋田屋を ゆすりにかかったんだろうな 460 00:34:55,056 --> 00:34:57,992 夢さん 461 00:34:57,992 --> 00:34:59,994 もう一つ お前に聞きてえことがある 462 00:34:59,994 --> 00:35:02,997 秋田屋の後ろ盾は誰なんだい 463 00:35:02,997 --> 00:35:06,000 え? 464 00:35:06,000 --> 00:35:08,002 そんなやつがいるんですかい 465 00:35:08,002 --> 00:35:10,004 知らねえのか 本当に 466 00:35:10,004 --> 00:35:15,009 知ってたら言いますよ はい 毒食わば皿までです 467 00:35:15,009 --> 00:35:17,011 知らねえんですよ 本当に 468 00:35:17,011 --> 00:35:20,014 そうか 469 00:35:20,014 --> 00:35:24,018 ほぼ真相はつかめたな その一点を除いては 470 00:35:24,018 --> 00:35:26,020 夢さん ん? 471 00:35:26,020 --> 00:35:30,024 それじゃあ お絹さんの千両箱の 使いみちも分かったんですか? 472 00:35:30,024 --> 00:35:32,026 分かった 473 00:35:32,026 --> 00:35:34,028 お絹は あの火事で 焼け出された人たちを➡ 474 00:35:34,028 --> 00:35:38,032 助けたかったのだ 焼け出された人のために 475 00:35:38,032 --> 00:35:43,037 弥五郎が一番まといに遅れた その わびに➡ 476 00:35:43,037 --> 00:35:49,037 お絹は命を懸けるつもりだった そういう女だったのだ 477 00:35:52,046 --> 00:35:55,049 ハァ… 恥ずかしい 私 478 00:35:55,049 --> 00:35:58,987 あばずれだの 夢の旦那の用心棒代が➡ 479 00:35:58,987 --> 00:36:03,992 1両とは何事だなんて 怒ったりして 480 00:36:03,992 --> 00:36:05,994 ≪(足音) 481 00:36:05,994 --> 00:36:07,996 誰だい? 482 00:36:07,996 --> 00:36:12,000 ヘヘッ お取り込み中 大変すいませんね 483 00:36:12,000 --> 00:36:14,002 何だ? 夢の旦那 484 00:36:14,002 --> 00:36:16,004 ん? お安くないねえ 485 00:36:16,004 --> 00:36:19,007 お安くないとは何だ あらら とぼけちゃって 486 00:36:19,007 --> 00:36:23,011 色男! フフフッ 下にきれいどころが来てますよ 487 00:36:23,011 --> 00:36:27,015 旦那にどうしても会いたいって (おりん)きれいどころ? 488 00:36:27,015 --> 00:36:29,017 どこの誰なんだい? 平さん 489 00:36:29,017 --> 00:36:31,019 えっ しゃべっちゃっていいんすか え? 490 00:36:31,019 --> 00:36:36,024 おう 柳橋の芸者で 染香とは言ってなかったか 491 00:36:36,024 --> 00:36:39,027 あら そのものずばりですよ 492 00:36:39,027 --> 00:36:42,030 ≪(足音) (染香)旦那さん 493 00:36:42,030 --> 00:36:46,034 ああ 染香 何か思い出したか 494 00:36:46,034 --> 00:36:48,036 (染香) 思い出したんじゃありません➡ 495 00:36:48,036 --> 00:36:54,042 ごめんなさい 私 うそをついていました 496 00:36:54,042 --> 00:36:56,978 秋田屋の客のことか はい 497 00:36:56,978 --> 00:37:00,982 私 お絹姉さんには そのこと話しました 498 00:37:00,982 --> 00:37:03,985 でも そのあと 姉さんが殺されて➡ 499 00:37:03,985 --> 00:37:05,987 もう誰にも言うまいと 思ったんです 500 00:37:05,987 --> 00:37:09,991 でも 今日 お墓から旦那をつけて➡ 501 00:37:09,991 --> 00:37:12,994 お助け小屋の人たちの話を 聞きました 502 00:37:12,994 --> 00:37:16,998 ああ お前が来ていたことは 知っていた 503 00:37:16,998 --> 00:37:22,003 だが 話す気になるかならねえかは お前次第だからな 504 00:37:22,003 --> 00:37:25,006 すみませんでした 505 00:37:25,006 --> 00:37:30,011 秋田屋さんのお座敷で いつも上座に座るお方は➡ 506 00:37:30,011 --> 00:37:34,015 作事奉行の神谷正孝様です 507 00:37:34,015 --> 00:37:39,020 そうか あいつか 508 00:37:39,020 --> 00:37:41,022 旦那 ん? 509 00:37:41,022 --> 00:37:44,025 どうやら これで お縄にするネタは そろいました 510 00:37:44,025 --> 00:37:47,028 けど ちょっと待っておくんなせえ 何でい 511 00:37:47,028 --> 00:37:50,031 そうなんです お縄にしちまったら➡ 512 00:37:50,031 --> 00:37:54,035 秋田屋の金は一文残らず お上が没収でしょ? 513 00:37:54,035 --> 00:37:57,972 でもそれじゃ お絹さんの気持ちが 死んでしまいます 514 00:37:57,972 --> 00:38:00,975 お絹がやろうとしたことを➡ 515 00:38:00,975 --> 00:38:03,978 お前たちが 引き継ごうっていうのかい 516 00:38:03,978 --> 00:38:06,981 旦那 旦那 そいつを引き継ぐ気だったのは➡ 517 00:38:06,981 --> 00:38:10,985 旦那じゃねえんですか? そうでしょう 518 00:38:10,985 --> 00:38:12,985 フッ 519 00:38:26,033 --> 00:38:28,970 口止め料 2, 000両だって? 520 00:38:28,970 --> 00:38:31,973 フフッ 何を血迷ってるんだ 521 00:38:31,973 --> 00:38:36,978 弥五郎さんとお絹さん殺し それと付け火の口止め料 522 00:38:36,978 --> 00:38:39,981 まとめて2, 000両なら 高くはないと思いますよ? 523 00:38:39,981 --> 00:38:42,981 かまいません 斬り捨ててください 524 00:38:45,987 --> 00:38:48,990 じたばたするな! 喜助はこっちの手に入ってるんだ 525 00:38:48,990 --> 00:38:52,994 引き連れて お畏れながらと 奉行所に願い出てもいいのかい 526 00:38:52,994 --> 00:38:56,998 そんなまねは させないよ 喜助も捜し出して始末する 527 00:38:56,998 --> 00:39:00,001 店を閉めなさい (番頭たち)はい 528 00:39:00,001 --> 00:39:03,004 (観音寺)おいおい どうしたい どうしたい 529 00:39:03,004 --> 00:39:07,008 真っ昼間から大戸を下ろすとは 何事だ ああ?➡ 530 00:39:07,008 --> 00:39:10,011 何があったのだ? (おりん)何でもありません 531 00:39:10,011 --> 00:39:13,014 秋田屋の旦那が 2, 000両➡ 532 00:39:13,014 --> 00:39:16,017 火事で焼け出されたお助け小屋へ 寄付してくださるそうなんで➡ 533 00:39:16,017 --> 00:39:20,021 受け取りに来たんです そうですよね? 秋田屋の旦那 534 00:39:20,021 --> 00:39:22,023 え… あ… 535 00:39:22,023 --> 00:39:27,028 おお それは奇特なことだ おい 手を貸してやれ 手を 536 00:39:27,028 --> 00:39:32,033 はっ おい 千両箱はどこだ ん? 537 00:39:32,033 --> 00:39:36,037 千両箱を2個 持ってきなさい (番頭)はあ はい 538 00:39:36,037 --> 00:39:40,041 (観音寺) いずれのご家中でござるかな?➡ 539 00:39:40,041 --> 00:39:42,041 お手伝いご苦労にござる 540 00:39:55,056 --> 00:39:58,059 (女性)あっ (男性)おい 541 00:39:58,059 --> 00:40:00,061 (おりん)お絹さんが約束した 千両箱よ 542 00:40:00,061 --> 00:40:02,061 (男性)ああ! 543 00:40:04,065 --> 00:40:09,070 お絹さんが香典代わりに もう1, 000両 都合2, 000両だ 544 00:40:09,070 --> 00:40:11,072 (おりん)お絹さんが命を懸けて 手に入れてくれたお金です 545 00:40:11,072 --> 00:40:13,074 大事に使ってくださいよ 546 00:40:13,074 --> 00:40:18,079 (長八)ありがてえ 恩に着ます お絹さん 547 00:40:18,079 --> 00:40:22,079 ありがとうございました (お稲)ありがとうございました 548 00:40:28,022 --> 00:40:31,025 (神谷)2, 000両ごときで わめくな 549 00:40:31,025 --> 00:40:35,029 (神谷)また火を付ければ 5倍にも10倍にもなるであろう 550 00:40:35,029 --> 00:40:37,031 (秋田屋)はい 551 00:40:37,031 --> 00:40:41,035 風の強い夜に また火を放て 552 00:40:41,035 --> 00:40:44,038 わしも例の件で金子がいるのだ 553 00:40:44,038 --> 00:40:47,041 (秋田屋)分かっております 私もお殿様には➡ 554 00:40:47,041 --> 00:40:51,045 幕府要職に就いていただきたいと 思っております 555 00:40:51,045 --> 00:40:56,045 ≪ 貴様らに都合のよい風など もはや吹きはせぬ 556 00:40:59,053 --> 00:41:01,053 何やつだ! 557 00:41:03,057 --> 00:41:07,061 北町奉行 榊原主計頭忠之 558 00:41:07,061 --> 00:41:11,065 何事かな 榊原殿 559 00:41:11,065 --> 00:41:14,068 作事奉行 神谷正孝 560 00:41:14,068 --> 00:41:18,072 それなる秋田屋と結託 江戸の町に火を放って焼き払い➡ 561 00:41:18,072 --> 00:41:21,075 材木の値をつり上げて 私腹を肥やした 562 00:41:21,075 --> 00:41:26,080 更に それに気付いた2人を 殺害したこと明白 563 00:41:26,080 --> 00:41:28,015 よって 貴様たちを召し捕る! 564 00:41:28,015 --> 00:41:32,019 ハハハ… 町奉行の貴殿が➡ 565 00:41:32,019 --> 00:41:36,023 このわしをお縄にすると言うのか いかにも 566 00:41:36,023 --> 00:41:39,026 死んだお絹の たっての願いによって➡ 567 00:41:39,026 --> 00:41:42,029 まかり越した 何? お絹? 568 00:41:42,029 --> 00:41:45,032 あの女は悪い女でございます 569 00:41:45,032 --> 00:41:49,036 あることないこと でっちあげて 私をゆすろうといたしました 570 00:41:49,036 --> 00:41:52,039 ゆすられて斬った そうだな 571 00:41:52,039 --> 00:41:56,043 あの女が生前 何を言ったかは存じませんが➡ 572 00:41:56,043 --> 00:41:58,045 全て 嘘八百でございます 573 00:41:58,045 --> 00:42:02,049 第一 死んだ者が 何の証拠になりましょうか 574 00:42:02,049 --> 00:42:05,052 生きた証人もおるぞ 喜助だ 575 00:42:05,052 --> 00:42:10,057 あんな遊び人の言うことを お聞きになるんでございますか 576 00:42:10,057 --> 00:42:16,063 私はお助け小屋に2, 000両も 寄進した善人でございます 577 00:42:16,063 --> 00:42:19,066 お奉行様は一体 どっちの言うことを➡ 578 00:42:19,066 --> 00:42:21,068 お聞きになるんで ございましょうか 579 00:42:21,068 --> 00:42:24,068 いいかげんにしねえか 悪党ども! 580 00:42:30,011 --> 00:42:32,013 うわ… 581 00:42:32,013 --> 00:42:34,013 はっ… 582 00:42:43,024 --> 00:42:45,026 貴様 あの時の浪人 583 00:42:45,026 --> 00:42:47,028 榊 夢之介! 584 00:42:47,028 --> 00:42:53,034 人の命を弄んだ貴様らに もはや見る夢はないのだ 585 00:42:53,034 --> 00:42:56,037 神妙に縛につけ! くっ… うう… 586 00:42:56,037 --> 00:42:59,037 出合え! 出合え出合え! 587 00:43:02,043 --> 00:43:04,043 斬れ! 斬れ! 588 00:43:07,048 --> 00:43:10,051 関わりなき者は去れ! 589 00:43:10,051 --> 00:43:14,051 さもなくば… 斬る! 590 00:43:16,057 --> 00:43:18,059 (男性)野郎! 591 00:43:18,059 --> 00:43:38,012 ♬~ 592 00:43:38,012 --> 00:43:58,032 ♬~ 593 00:43:58,032 --> 00:44:18,052 ♬~ 594 00:44:18,052 --> 00:44:22,056 ♬~ 595 00:44:22,056 --> 00:44:25,059 あっ ああ… 596 00:44:25,059 --> 00:44:31,059 (捕り方たち)御用だ 御用だ 御用だ 御用だ 御用だ… 597 00:44:36,003 --> 00:44:38,003 引っ立てい! (捕り方たち)はっ 598 00:44:42,009 --> 00:44:55,022 ♬~ 599 00:44:55,022 --> 00:44:58,025 加納屋さんの店と神田の町➡ 600 00:44:58,025 --> 00:45:00,027 元どおりに 建て直すことになったそうです 601 00:45:00,027 --> 00:45:02,029 ああ 602 00:45:02,029 --> 00:45:05,032 秋田屋の2, 000両 お構いなしとした➡ 603 00:45:05,032 --> 00:45:09,036 北町のお奉行様は 見事なお裁きと えらい評判だそうですよ 604 00:45:09,036 --> 00:45:14,041 ハハ… いや あれはお絹がそうさせたんだ 605 00:45:14,041 --> 00:45:16,043 できたら もう一度➡ 606 00:45:16,043 --> 00:45:19,046 ゆっくりお絹と 一杯やりたかったぜ 607 00:45:19,046 --> 00:45:21,048 夢さん ちょっと あ? 何でい 608 00:45:21,048 --> 00:45:24,051 私じゃ そんなに不足ですか? 609 00:45:24,051 --> 00:45:26,053 夢さん ああ 610 00:45:26,053 --> 00:45:29,990 <こうして 夢之介が 死なせてしまった女➡ 611 00:45:29,990 --> 00:45:32,993 お絹の供養は済んだ> 612 00:45:32,993 --> 00:45:36,997 <お絹の哀れな死にざまは 多くの人々に伝わり➡ 613 00:45:36,997 --> 00:45:43,003 その墓前から 線香の煙が絶えなかったという> 614 00:45:43,003 --> 00:46:03,023 ♬~ 615 00:46:03,023 --> 00:46:23,043 ♬~ 616 00:46:23,043 --> 00:46:33,988 ♬~ 617 00:46:33,988 --> 00:46:42,997 ♬~ 618 00:46:42,997 --> 00:47:03,017 ♬~ 619 00:47:03,017 --> 00:47:21,017 ♬~ 620 00:47:26,006 --> 00:47:29,009 <腕利きの錠前破りを失った 盗人一味が➡ 621 00:47:29,009 --> 00:47:32,012 身代わりにと次郎吉に目を付けた> 622 00:47:32,012 --> 00:47:34,014 <一味の頭 音蔵は➡ 623 00:47:34,014 --> 00:47:38,018 5年前 次郎吉に命を助けられた 恩義があったのだが➡ 624 00:47:38,018 --> 00:47:41,021 恩をあだで返す卑劣な手段➡ 625 00:47:41,021 --> 00:47:46,026 恋女房のお初を人質にして 次郎吉に盗みを迫る> 626 00:47:46,026 --> 00:47:49,026 <次回 「八百八町夢日記」…>