1 00:01:28,069 --> 00:01:35,076 (油売り)え~ 油~ 菜種油に ごま油~➡ 2 00:01:35,076 --> 00:01:40,081 え~ 油~➡ 3 00:01:40,081 --> 00:01:44,085 え~ 油~ 4 00:01:44,085 --> 00:01:49,090 (おちか)フゥ… よし 5 00:01:49,090 --> 00:01:51,092 (五郎八のせき) (五郎八)雇ってくれ? 6 00:01:51,092 --> 00:01:54,095 (おちか)お願いします 何でもします 7 00:01:54,095 --> 00:01:56,097 うーん でもうちは➡ 8 00:01:56,097 --> 00:01:58,099 2人も雇うほど 忙しい店じゃないんだよ 9 00:01:58,099 --> 00:02:02,103 (お杉)うそ! うち夕飯時 てんてこまいじゃないですか 10 00:02:02,103 --> 00:02:05,106 お前さん 自分が楽したいから… (おちか)あの 一生懸命 働きます 11 00:02:05,106 --> 00:02:09,110 住み込みで働かせていただけたら お給金はいくらでもかまいません 12 00:02:09,110 --> 00:02:11,112 ハハ… あんた うちはどこなんだい 13 00:02:11,112 --> 00:02:13,114 うちは内藤新宿ですけど➡ 14 00:02:13,114 --> 00:02:16,117 ちょっと訳があって 飛び出してきました 15 00:02:16,117 --> 00:02:19,120 家出娘か 16 00:02:19,120 --> 00:02:22,123 まあ 見習いのつもりで やってみるか 17 00:02:22,123 --> 00:02:25,126 え? ヘヘヘ… 名前 何てえんだ 18 00:02:25,126 --> 00:02:27,061 おちかといいます よろしくお願いします 19 00:02:27,061 --> 00:02:33,067 (お杉)ああ やったー! これで私の仕事も楽になる 20 00:02:33,067 --> 00:02:35,069 やった! やった! やった! 21 00:02:35,069 --> 00:02:38,069 あんたのために 働くんじゃないわよ 22 00:02:45,079 --> 00:02:47,081 (八田)うし それじゃ 今日は この辺で引き揚げるか 23 00:02:47,081 --> 00:02:51,085 (木崎)はい 私にも移りそうですよ 八田さんの怠け癖が 24 00:02:51,085 --> 00:02:55,089 ばか野郎 俺はな 怠けてるわけじゃねえんだ 25 00:02:55,089 --> 00:02:57,091 手を抜けるときに 抜いとかんとな➡ 26 00:02:57,091 --> 00:02:59,093 やってけねえんだ 俺たちの仕事ってのは 27 00:02:59,093 --> 00:03:03,097 明日への活力のために 今日は休む 28 00:03:03,097 --> 00:03:07,101 物は言いようですね (八田)そうだよ 物は言いようだよ 29 00:03:07,101 --> 00:03:09,101 (木崎)はっ 30 00:03:15,109 --> 00:03:18,112 (木崎)どうかしたんですか (八田)間違いねえ 幸吉だ 31 00:03:18,112 --> 00:03:23,117 幸吉? 誰ですか 幸吉って 32 00:03:23,117 --> 00:03:26,120 (観音寺)何? 偽陶芸師の幸吉が江戸に? 33 00:03:26,120 --> 00:03:29,056 はい 3年ほど前 幸吉と源六が➡ 34 00:03:29,056 --> 00:03:31,058 古物商の金蔵と組んで➡ 35 00:03:31,058 --> 00:03:33,060 高価な骨とうの偽物を作って 売っていたのは➡ 36 00:03:33,060 --> 00:03:35,062 お奉行もご存じですよね 37 00:03:35,062 --> 00:03:38,065 (榊原)ああ お前が 秘密の工房を見つけだして➡ 38 00:03:38,065 --> 00:03:41,068 踏み込んだが逃げられた あれだな 39 00:03:41,068 --> 00:03:44,071 3年前とはいえ 面目ありません ハハッ 40 00:03:44,071 --> 00:03:47,074 (観音寺)詰めの甘いのが お前の悪い癖なんだ ばか者が 41 00:03:47,074 --> 00:03:49,076 (八田)ばかとは何ですか ばかとは (観音寺)ばかじゃないか 42 00:03:49,076 --> 00:03:51,078 (八田)悔しいのは私ですよ 43 00:03:51,078 --> 00:03:53,080 やつが 神田のはたごに 泊まりましたんで➡ 44 00:03:53,080 --> 00:03:55,082 木崎と交代で張り込んでます 45 00:03:55,082 --> 00:03:57,084 他の仲間と連絡を 取り合うかもしれませんから 46 00:03:57,084 --> 00:03:59,086 ああ またぞろ がん物で➡ 47 00:03:59,086 --> 00:04:02,089 もうける気でしょうか お奉行 うーん… 48 00:04:02,089 --> 00:04:06,093 このところ 著名な書画骨とうの がん物をつかまされたと➡ 49 00:04:06,093 --> 00:04:09,096 城中で2~3の幕閣が 騒いでおったが➡ 50 00:04:09,096 --> 00:04:13,100 それとつながりが あるのかもしれんな 51 00:04:13,100 --> 00:04:18,100 八田 今度こそ逃がすなよ (八田)はっ 52 00:04:20,107 --> 00:04:24,111 <天保年間 1830年代> 53 00:04:24,111 --> 00:04:30,051 <世にはびこる悪に向かって 2人の男が挑戦状をたたきつけた> 54 00:04:30,051 --> 00:04:34,055 <時の北町奉行 榊原主計頭忠之と➡ 55 00:04:34,055 --> 00:04:38,055 榊原の手で処刑されたはずの ねずみ小僧 次郎吉である> 56 00:04:52,073 --> 00:05:11,092 ♬~ 57 00:05:11,092 --> 00:05:31,045 ♬~ 58 00:05:31,045 --> 00:05:36,045 ♬~ 59 00:05:46,060 --> 00:05:48,062 はい お待ち遠 (男性)酒じゃねえよ 丼だよ 60 00:05:48,062 --> 00:05:50,064 (男性)丼 丼 61 00:05:50,064 --> 00:05:52,066 ちゃんとはっきり言ってくださいよ (男性)酒はこっちじゃねえか おい➡ 62 00:05:52,066 --> 00:05:54,068 何やってんだよ (おちか)ああ はいはいはいはい➡ 63 00:05:54,068 --> 00:05:57,071 どうもすいませんね はい お待ち遠さま 64 00:05:57,071 --> 00:05:59,073 はい あっ… (男性たち)あー! 65 00:05:59,073 --> 00:06:03,077 あー もう何やってんのよ もう すいません 66 00:06:03,077 --> 00:06:06,080 あんた ごめんなさいの ひと言も言えないの? 67 00:06:06,080 --> 00:06:09,083 これじゃ 私の仕事が 増えただけじゃない 68 00:06:09,083 --> 00:06:12,086 だから言ったでしょ あんたのために働くんじゃないって 69 00:06:12,086 --> 00:06:14,088 か~… もう 何とか 言ってやってくださいよ 70 00:06:14,088 --> 00:06:16,090 おかみさん もう 71 00:06:16,090 --> 00:06:18,092 (おつや)あんたが雇えって 頑張ったんでしょ 72 00:06:18,092 --> 00:06:21,095 よく面倒見ておあげ (五郎八)はぜの天ぷら上がったよ 73 00:06:21,095 --> 00:06:23,097 ほら (おちか)はい 74 00:06:23,097 --> 00:06:25,032 ≪(鐘の音) (お杉)もう… 75 00:06:25,032 --> 00:06:27,034 (おちか)ちょ… ちょっと すいません ちょっとごめんなさい 76 00:06:27,034 --> 00:06:29,036 (次郎吉)おお… 77 00:06:29,036 --> 00:06:35,042 ≪(鐘の音) 78 00:06:35,042 --> 00:06:39,046 (お杉)ちょっと おちかちゃん (おつや)またやってる 79 00:06:39,046 --> 00:06:41,048 (次郎吉)何かあんのかい? 閻魔堂橋に 80 00:06:41,048 --> 00:06:45,052 (おつや)うちに来てから毎日なの (お杉)そう 五つになると必ず➡ 81 00:06:45,052 --> 00:06:47,054 どんな忙しくても あれなんだから 82 00:06:47,054 --> 00:06:52,054 ふーん 毎日ね こいつは訳ありだな 83 00:07:08,075 --> 00:07:11,078 ああ びっくりした 84 00:07:11,078 --> 00:07:14,081 お奉行から聞きましてね 相変わらず隠れるの下手ですね 85 00:07:14,081 --> 00:07:17,084 三郎三 よく来てくれた 86 00:07:17,084 --> 00:07:20,087 あそこの はたごに泊まってるんだが➡ 87 00:07:20,087 --> 00:07:23,090 何としてでも仲間ぐるみ あいつらをひっ捕らえたい 88 00:07:23,090 --> 00:07:27,028 力貸してくれ 偽物作りと聞きましたが➡ 89 00:07:27,028 --> 00:07:29,030 何だって また そんな 捕り物に駆り出されたんで 90 00:07:29,030 --> 00:07:33,034 いや 実はな さるお方の屋敷から➡ 91 00:07:33,034 --> 00:07:36,037 上様ご拝領の 茶わんが盗まれたんだ 92 00:07:36,037 --> 00:07:41,042 それで お奉行が内々に その探索を依頼されてたんだ➡ 93 00:07:41,042 --> 00:07:46,047 そこで浮かんできたのが 偽物作りの3人組っていうわけだ 94 00:07:46,047 --> 00:07:48,049 (物音) 95 00:07:48,049 --> 00:07:51,052 (八田) 《貴様ら 盗みの疑いがある》➡ 96 00:07:51,052 --> 00:07:55,052 《動くな! この! どけ!》 97 00:08:01,062 --> 00:08:06,067 (八田)《これだ 間違いない》 98 00:08:06,067 --> 00:08:10,071 《これは盗んだ曜変天目だろ》 99 00:08:10,071 --> 00:08:13,074 (幸吉)《いえ違います それは 私が作った偽物でございます》 100 00:08:13,074 --> 00:08:15,076 (八田)《でたらめを抜かすな》➡ 101 00:08:15,076 --> 00:08:19,080 《この曜変天目だけは絶対に 偽物が出来ないと聞いてる》➡ 102 00:08:19,080 --> 00:08:21,082 《だからこそ盗んだんだろ》 (幸吉)《盗みなどと➡ 103 00:08:21,082 --> 00:08:23,084 とんでもない 本当に私が…》 104 00:08:23,084 --> 00:08:26,020 (八田) 《申し開きは奉行所で聞こう》 105 00:08:26,020 --> 00:08:28,022 (金蔵)《逃げろ!》 (源六)《幸吉!》 106 00:08:28,022 --> 00:08:33,027 (八田)《うわっ くそ うわ… おのれ… 待て!》 107 00:08:33,027 --> 00:08:35,029 ハハハ… 笑うな 108 00:08:35,029 --> 00:08:37,031 全く旦那らしい どじだな 109 00:08:37,031 --> 00:08:39,033 俺は今まで あんなに 腹が立ったことはねえや 110 00:08:39,033 --> 00:08:43,037 ≪(女性)またお泊まりを (八田)しっ!➡ 111 00:08:43,037 --> 00:08:45,037 来たぞ 112 00:08:51,045 --> 00:08:53,045 あいつですか ああ 113 00:09:00,054 --> 00:09:04,054 (鐘の音) 114 00:09:10,064 --> 00:09:13,067 (鐘の音) 115 00:09:13,067 --> 00:09:17,071 ≪(源六)幸吉 (幸吉)源六 116 00:09:17,071 --> 00:09:20,074 (源六)よう 達者だったかい (幸吉)ああ➡ 117 00:09:20,074 --> 00:09:22,076 金蔵は まだみてえだが➡ 118 00:09:22,076 --> 00:09:25,012 まあ その辺で一杯やりながら 待つとするか (源六)ああ 119 00:09:25,012 --> 00:09:28,015 いやあ 久しぶりの深川だ➡ 120 00:09:28,015 --> 00:09:31,018 みんな元気にしてるかな (源六)ああ 121 00:09:31,018 --> 00:09:34,021 元気だよ 122 00:09:34,021 --> 00:09:36,023 (幸吉)うわ! (八田)待て こら!➡ 123 00:09:36,023 --> 00:09:39,026 今度こそ逃がさねえぞ (幸吉)あ痛たたた… 124 00:09:39,026 --> 00:09:43,030 (八田)待て! 何だ? あー! 125 00:09:43,030 --> 00:09:45,032 (おちか)逃げて! (八田)あ… 何だ お前は 126 00:09:45,032 --> 00:09:47,034 (おちか)逃げて! (八田)離さんか! 127 00:09:47,034 --> 00:09:51,038 早く逃げて! (源六)幸吉 幸吉➡ 128 00:09:51,038 --> 00:09:53,040 早く 早く来い 129 00:09:53,040 --> 00:09:55,042 (八田)待てー! 130 00:09:55,042 --> 00:10:00,047 何てことしてくれたんだ お前は え? あ痛… 131 00:10:00,047 --> 00:10:06,053 あいつはな 盗人で 偽物作りの大罪人なんだぞ 132 00:10:06,053 --> 00:10:08,055 何とか言え! それともあれか? 133 00:10:08,055 --> 00:10:10,057 お前 あいつらの仲間なのか? 134 00:10:10,057 --> 00:10:14,061 (おつや)八田の旦那 これには何か深い訳があんですよ 135 00:10:14,061 --> 00:10:16,063 そうだよね おちかちゃん 136 00:10:16,063 --> 00:10:20,067 あんたがさ 不意に雇ってくれって うちに来たのが10日前 137 00:10:20,067 --> 00:10:24,004 その日から毎日 夜の五つになると 閻魔堂橋 見てた 138 00:10:24,004 --> 00:10:28,008 それと今日のことは 関わりがあんでしょ? ねえ 139 00:10:28,008 --> 00:10:31,011 (お杉)何とか言いなさいよ➡ 140 00:10:31,011 --> 00:10:33,013 もう何ちゅうやつなの こいつは 141 00:10:33,013 --> 00:10:35,013 (五郎八)おいおいおい ちょ ちょい… 142 00:10:37,017 --> 00:10:40,020 (五郎八)正直に言いな え? 143 00:10:40,020 --> 00:10:46,026 でねえと お前さんが助けたあの人 いや 誰だか知らねえけど➡ 144 00:10:46,026 --> 00:10:49,029 あとで 痛え目に遭うことになるぜ 145 00:10:49,029 --> 00:10:54,034 助けるんじゃなかった あんな人… 146 00:10:54,034 --> 00:10:57,037 助けるんじゃなかった 147 00:10:57,037 --> 00:11:00,040 (泣き声) 148 00:11:00,040 --> 00:11:06,046 (八田)分かった もういい とにかく訳言ってみな➡ 149 00:11:06,046 --> 00:11:09,049 もう怒ったりしねえから な? 150 00:11:09,049 --> 00:11:11,049 はい 151 00:11:13,053 --> 00:11:16,056 ちょうど 3年前のことです 152 00:11:16,056 --> 00:11:23,063 私のおっかさんは内藤新宿で 小さなはたごをしていました➡ 153 00:11:23,063 --> 00:11:29,069 ある日 役人に追われた男の人が 3人 逃げ込んできました 154 00:11:29,069 --> 00:11:32,072 《俺もう嫌だい!》 155 00:11:32,072 --> 00:11:37,077 《これからは 俺の名で この俺の名前で勝負する》 156 00:11:37,077 --> 00:11:41,081 《本物の陶芸師になるんだ》 157 00:11:41,081 --> 00:11:43,083 《金輪際 偽物作りはやらねえ》 158 00:11:43,083 --> 00:11:45,085 (金蔵)《まあまあ 待てよ》 159 00:11:45,085 --> 00:11:49,089 《俺はな お前たちが作ったがん物は➡ 160 00:11:49,089 --> 00:11:52,092 偽物と分かっていても 欲しいって言うから➡ 161 00:11:52,092 --> 00:11:55,095 安く売ってきたんだ なにも➡ 162 00:11:55,095 --> 00:11:57,097 偽物を本物みてえな顔して 売ったわけじゃねえ》 163 00:11:57,097 --> 00:12:00,100 《同じことじゃねえか》 164 00:12:00,100 --> 00:12:04,100 《俺はもう 偽物には うんざりしてるんだよ》 165 00:12:06,106 --> 00:12:14,114 《そりゃ こいつだって 作るときには随分 苦労したよ》 166 00:12:14,114 --> 00:12:19,119 《出来上がったときには 自分で言うのも何だが➡ 167 00:12:19,119 --> 00:12:22,122 信じられねえくれえだった》 168 00:12:22,122 --> 00:12:26,060 《だけど 所詮は偽物だい 本物じゃねえ》➡ 169 00:12:26,060 --> 00:12:29,063 《あげくは とんでもねえ罠にはまって➡ 170 00:12:29,063 --> 00:12:31,063 盗人呼ばわりだ》 171 00:12:38,072 --> 00:12:43,077 (おちか)罠にはめられたって そう言ってました 172 00:12:43,077 --> 00:12:47,081 信じられん あれは確かに 本物の曜変天目だった 173 00:12:47,081 --> 00:12:50,084 私には分かりません 174 00:12:50,084 --> 00:12:54,088 でも 私がそのとき 不思議でならなかったのは➡ 175 00:12:54,088 --> 00:12:57,091 どうして あの3人が おっかさんを頼って➡ 176 00:12:57,091 --> 00:13:00,091 逃げ込んできたのかでした 177 00:13:02,096 --> 00:13:07,101 《源六 お前も支度しろよ》 178 00:13:07,101 --> 00:13:13,107 《この際 お互い別れ別れになって 本物作りの修業をするんだ》 179 00:13:13,107 --> 00:13:15,109 《お前ならきっとできるよ》 180 00:13:15,109 --> 00:13:20,109 《ああ ああ そうするよ》 181 00:13:22,116 --> 00:13:25,052 《やってみるよ》 182 00:13:25,052 --> 00:13:28,055 (金蔵)《まあ そこまで言うんなら 止めねえよ》➡ 183 00:13:28,055 --> 00:13:33,060 《だがな そいつは約束どおり 1両で引き取らせてもらうぜ》 184 00:13:33,060 --> 00:13:35,062 《ちょっと待ってくれ》 185 00:13:35,062 --> 00:13:37,064 《こいつだけは 手放したくねえんだ》 186 00:13:37,064 --> 00:13:41,064 (金蔵)《約束だぜ 幸吉 路銀だっているんだろ》 187 00:13:44,071 --> 00:13:46,071 《分かったよ》 188 00:13:58,085 --> 00:14:00,087 《それよりよ➡ 189 00:14:00,087 --> 00:14:04,091 このまんま 別れっぱなしってのは さみしすぎるぜ》 190 00:14:04,091 --> 00:14:11,098 《2年ほどしたら… ヘッ 3年かな》 191 00:14:11,098 --> 00:14:16,098 《3年後の梅の咲くころ…》 192 00:14:21,108 --> 00:14:24,044 ≪(源六)《よし 閻魔堂橋で 夜の五つだな》 193 00:14:24,044 --> 00:14:27,047 ≪(幸吉)《ああ》 194 00:14:27,047 --> 00:14:33,053 (お糸の泣き声) 195 00:14:33,053 --> 00:14:38,053 どうして おっかさんが 泣いてるのかも不思議でした 196 00:14:40,060 --> 00:14:45,060 (お糸)《お前さん》 (幸吉)《お糸 分かってくれよ》 197 00:14:47,067 --> 00:14:54,074 (お糸)《あの子 時々 寝言で言うんです》 198 00:14:54,074 --> 00:14:56,074 《おとっつぁん…》 199 00:14:58,078 --> 00:15:01,078 《おとっつぁん 一緒に遊ぼうって》 200 00:15:03,083 --> 00:15:06,086 《お糸》 201 00:15:06,086 --> 00:15:08,088 (お糸)《お願い お願い》➡ 202 00:15:08,088 --> 00:15:11,091 《また いつ会えるか分からないんなら➡ 203 00:15:11,091 --> 00:15:13,093 父親だって名乗ってください》➡ 204 00:15:13,093 --> 00:15:15,095 《あの子に 夢じゃない➡ 205 00:15:15,095 --> 00:15:19,095 本当のおとっつぁん 一目でいいから 見せてやってください》 206 00:15:22,102 --> 00:15:25,038 《まだだ》 207 00:15:25,038 --> 00:15:30,038 《今のこんな俺が父親じゃ いねえ方が ましだ》 208 00:15:32,045 --> 00:15:37,050 《あの子に 堂々と父親だって 名乗れるようになったら➡ 209 00:15:37,050 --> 00:15:39,050 きっと帰ってくる》 210 00:15:41,054 --> 00:15:44,057 《それまで 勘弁してくれ》 211 00:15:44,057 --> 00:15:47,060 《お前さん!》 212 00:15:47,060 --> 00:15:51,064 《お糸》 (お糸の泣き声) 213 00:15:51,064 --> 00:15:53,064 《許してくれ》 214 00:15:56,069 --> 00:15:59,072 (おちか)《おっかさん!》 215 00:15:59,072 --> 00:16:01,074 《おっかさん!》 216 00:16:01,074 --> 00:16:16,089 ♬~ 217 00:16:16,089 --> 00:16:21,094 (おちか)おっかさんは それから2年後に➡ 218 00:16:21,094 --> 00:16:23,094 病で亡くなり… 219 00:16:26,033 --> 00:16:29,036 そのはたごは 今は おじがやっています 220 00:16:29,036 --> 00:16:32,039 そうだったの 221 00:16:32,039 --> 00:16:34,041 それで そのおとっつぁんに 会いたい一心で➡ 222 00:16:34,041 --> 00:16:38,045 うちに奉公したんだね (おちか)はい 223 00:16:38,045 --> 00:16:45,052 3年後の梅の咲くころ 五つどき➡ 224 00:16:45,052 --> 00:16:49,056 閻魔堂橋でということしか 分からないので➡ 225 00:16:49,056 --> 00:16:54,061 橋の近くにいたくて… すいません 226 00:16:54,061 --> 00:16:57,064 (お杉)謝んなくてもいいよ おちかちゃん➡ 227 00:16:57,064 --> 00:17:00,067 おとっつぁんに会いたい気持ち よく分かる➡ 228 00:17:00,067 --> 00:17:05,072 私 口減らしで家を出て➡ 229 00:17:05,072 --> 00:17:09,076 家のことなんか 忘れたような顔してるけど➡ 230 00:17:09,076 --> 00:17:12,079 でも… 会いたい 231 00:17:12,079 --> 00:17:17,084 おとっつぁんに おっかさん 弟や妹にも会いたい 232 00:17:17,084 --> 00:17:21,088 お杉さん 233 00:17:21,088 --> 00:17:27,027 でも 私 本当は あの人に会って 恨み言を言いたかったんです 234 00:17:27,027 --> 00:17:33,033 なのに あの人の顔見たら 夢中で助けちゃって… 235 00:17:33,033 --> 00:17:35,035 (おちかの泣き声) 236 00:17:35,035 --> 00:17:37,035 もういいよ 237 00:17:39,039 --> 00:17:42,042 とにかく あいつら捕まえて➡ 238 00:17:42,042 --> 00:17:44,042 真相を追及するしかないな 239 00:17:52,052 --> 00:17:54,054 ≪(源六) 隠さなくてもいいじゃねえか 240 00:17:54,054 --> 00:17:58,058 あれは3年前 世話になった はたごの娘だろ 241 00:17:58,058 --> 00:18:02,062 つまり お前さんの娘だ 242 00:18:02,062 --> 00:18:08,068 いや 俺には娘なんか… いるわけねえじゃねえか 243 00:18:08,068 --> 00:18:12,072 《娘? そうか おちかのおとっつぁん》 244 00:18:12,072 --> 00:18:15,075 そうかい まあいいや 245 00:18:15,075 --> 00:18:19,079 それより 幸吉 お前 橋のたもとに➡ 246 00:18:19,079 --> 00:18:21,014 金蔵が立ってたのに 気が付いたか? 247 00:18:21,014 --> 00:18:24,017 え? いたのか 金蔵も 248 00:18:24,017 --> 00:18:29,022 間違いねえ 確か「観月堂」って 屋号の入った ちょうちん持ってた 249 00:18:29,022 --> 00:18:33,026 ≪(源六)まるで大店の旦那って 身なりだったぜ 250 00:18:33,026 --> 00:18:35,026 《あいつか》 251 00:18:38,031 --> 00:18:40,033 (源六)ここだ (幸吉)ああ 252 00:18:40,033 --> 00:18:43,036 (源六)立派な骨とう屋じゃねえか 253 00:18:43,036 --> 00:18:45,036 (幸吉)名前も「久兵衛」と 変えてるらしい 254 00:18:53,046 --> 00:18:56,049 ≪(幸吉) 主人に会わせられねえだと? 255 00:18:56,049 --> 00:18:58,051 昔の仲間が3年ぶりに はるばる訪ねてきたんだ 256 00:18:58,051 --> 00:19:00,053 追い返す手はねえだろ 257 00:19:00,053 --> 00:19:03,056 (番頭)忙しい身なので 何とぞ ご勘弁くださいませ 258 00:19:03,056 --> 00:19:05,058 いや 勘弁ならねえ (幸吉)上がらしてもらうぜ 259 00:19:05,058 --> 00:19:08,061 (番頭)ちょ ちょっと待って ≪(久兵衛)どうしたんですか 260 00:19:08,061 --> 00:19:10,063 (源六)お前 やっぱり… 261 00:19:10,063 --> 00:19:14,067 (久兵衛)どちら様か知りませんが 店で騒ぎは困りますな 262 00:19:14,067 --> 00:19:19,072 とにかく 店への苦情なら 出かけるところですから➡ 263 00:19:19,072 --> 00:19:22,008 道々 お聞きしましょう 264 00:19:22,008 --> 00:19:24,010 おい (番頭)お履き物持っておいで 265 00:19:24,010 --> 00:19:26,010 (男性)はい 266 00:19:28,014 --> 00:19:30,016 さあ 267 00:19:30,016 --> 00:19:49,035 ♬~ 268 00:19:49,035 --> 00:19:51,035 (船頭)よっ 269 00:20:03,049 --> 00:20:07,053 あんたが大店の旦那とはな 270 00:20:07,053 --> 00:20:09,055 えらく出世したもんだ 271 00:20:09,055 --> 00:20:14,060 フフフ… (源六)何がおかしいんでい 272 00:20:14,060 --> 00:20:18,064 今だから話してやるよ 273 00:20:18,064 --> 00:20:24,004 実はな 俺は 昔から あるお武家様と組んで➡ 274 00:20:24,004 --> 00:20:26,006 大もうけしていたのさ 275 00:20:26,006 --> 00:20:31,011 お前たちが作った偽物を 本物と偽って売りさばいていたのさ 276 00:20:31,011 --> 00:20:35,015 すると 金蔵 あの曜変天目茶わんの一件は➡ 277 00:20:35,015 --> 00:20:39,019 もしかすると… (衝撃音) 278 00:20:39,019 --> 00:20:42,019 どうやら さんずの川を 渡りきったようだぜ 279 00:20:44,024 --> 00:20:46,024 (幸吉)お前… 280 00:20:48,028 --> 00:20:50,030 (久兵衛) お前たちに生きてられたんじゃ➡ 281 00:20:50,030 --> 00:20:53,033 何かとやりにくいんだよ 成仏しな 282 00:20:53,033 --> 00:20:56,033 (西川)てめえ (源六)うわっ! 283 00:21:06,046 --> 00:21:10,050 (八田)源六に間違いねえよ 仲間割れでもしたのか 284 00:21:10,050 --> 00:21:12,052 それにしちゃ かなり手だれの仕業ですぜ 285 00:21:12,052 --> 00:21:14,054 お前もそう思うか? へい 286 00:21:14,054 --> 00:21:20,060 旦那 源六と幸吉は ゆうべ 観月堂と屋形船に乗ったんです 287 00:21:20,060 --> 00:21:22,062 (八田)え? 残念ながら あとは追えなかった 288 00:21:22,062 --> 00:21:25,065 (木崎)八田さん そんな所で何してんですか 289 00:21:25,065 --> 00:21:27,067 (八田)ん? おう (木崎)そろそろ引き揚げますから 290 00:21:27,067 --> 00:21:30,067 (八田)おう それじゃ よし 291 00:21:33,073 --> 00:21:35,075 旦那 292 00:21:35,075 --> 00:21:40,080 観月堂か まさか幸吉も 293 00:21:40,080 --> 00:21:46,086 ご先祖代々 大切にしてきた 我が家の家宝ですぞ 294 00:21:46,086 --> 00:21:51,086 ええ… 全く お奉行にも 困ったもんだぞ うっ… 295 00:21:57,097 --> 00:22:02,102 ほう 乾山に仁清ですか 296 00:22:02,102 --> 00:22:09,109 なるほど どれもこれも すばらしい品でございますな 297 00:22:09,109 --> 00:22:11,111 100両と言いてえところだ 298 00:22:11,111 --> 00:22:15,115 お客様 それは 吹っかけすぎでございましょう 299 00:22:15,115 --> 00:22:20,120 フッ… では 10両ではどうかな 300 00:22:20,120 --> 00:22:22,055 え? 301 00:22:22,055 --> 00:22:26,059 ハハハ… 実はな➡ 302 00:22:26,059 --> 00:22:30,063 これは がん物だ がん物? 303 00:22:30,063 --> 00:22:33,066 お前さんの目でも 見分けがつかなかった代物だ 304 00:22:33,066 --> 00:22:38,071 本物として100両で売っても ばれる気遣いはねえ 305 00:22:38,071 --> 00:22:41,074 うちは いかがわしい物は扱わん 帰ってもらいます 306 00:22:41,074 --> 00:22:43,076 そうはいかねえ 307 00:22:43,076 --> 00:22:48,081 がん物でも高く買ってくれると 聞いたから わざわざ来たんだよ 308 00:22:48,081 --> 00:22:52,085 座興もそこまでにしときましょう 309 00:22:52,085 --> 00:22:55,085 (西川)脅しだけでは済まぬぞ 310 00:23:11,104 --> 00:23:17,110 観月堂さんよ 俺と取り引きをして 損はねえと思うがな 311 00:23:17,110 --> 00:23:21,047 嫌なら お前さんの正体をばらすぜ 312 00:23:21,047 --> 00:23:24,050 (久兵衛)待て なかなかの腕とみた➡ 313 00:23:24,050 --> 00:23:27,053 お前さんと手を組むのも 悪くないでしょう 314 00:23:27,053 --> 00:23:32,058 フフ… さすがに話が早えや 315 00:23:32,058 --> 00:23:35,061 ところで➡ 316 00:23:35,061 --> 00:23:38,064 お前さんの後ろ盾は誰なんでい 317 00:23:38,064 --> 00:23:44,070 これだけの大店にしたんだ お前さん一人じゃできめえ 318 00:23:44,070 --> 00:23:47,073 そんなものは おらん 319 00:23:47,073 --> 00:23:52,073 まっ しばらくやっかいになるぜ 320 00:23:57,083 --> 00:23:59,085 (男性)これもね なかなかの物… 321 00:23:59,085 --> 00:24:02,088 (男性)ねえ 立派でしょう 322 00:24:02,088 --> 00:24:08,094 (男性たちの話し声) 323 00:24:08,094 --> 00:24:10,096 (久兵衛)越前屋さん いかがですかな 324 00:24:10,096 --> 00:24:13,099 (越前屋)いやあ いずれも 逸品ぞろいでございますね 325 00:24:13,099 --> 00:24:18,104 ええ もう これだけの物を 手に入れるには苦労いたしました 326 00:24:18,104 --> 00:24:20,106 (越前屋)いい物が 手に入りましたよ➡ 327 00:24:20,106 --> 00:24:22,042 ありがとうございました (久兵衛)こちらこそ➡ 328 00:24:22,042 --> 00:24:26,046 言い値で買っていただけるとは もう 皆様のお目の高さに➡ 329 00:24:26,046 --> 00:24:28,048 感服したしだいでございます 本日はありがとうございました 330 00:24:28,048 --> 00:24:30,050 (越前屋) また楽しみにしております 331 00:24:30,050 --> 00:24:32,050 (久兵衛)はい どうもどうも 332 00:24:35,055 --> 00:24:38,058 (久兵衛)じゃあ 先に戻ってるから あと頼んだよ (男性)はい 333 00:24:38,058 --> 00:24:41,061 (占い師)うーん… 女難の相がありますな 334 00:24:41,061 --> 00:24:44,064 そうかい まっ 気をつけるわ 335 00:24:44,064 --> 00:24:47,064 (占い師)ああ 気をつけて ありがとよ 336 00:24:50,070 --> 00:24:52,070 (久兵衛)幸吉 337 00:24:56,076 --> 00:25:00,080 俺と一緒に奉行所に来てもらう 証拠はねえが➡ 338 00:25:00,080 --> 00:25:03,083 昔の曜変天目の一件にも 裏があるに違えねえ➡ 339 00:25:03,083 --> 00:25:06,086 そいつも洗いざらい 役人にしゃべってもらう 340 00:25:06,086 --> 00:25:08,088 (久兵衛)せっかく命を 助けてやろうって言ってんのに➡ 341 00:25:08,088 --> 00:25:10,090 いや お前だけじゃねえ➡ 342 00:25:10,090 --> 00:25:14,094 お前の娘だって どんな目に遭うか分からねえぜ 343 00:25:14,094 --> 00:25:16,096 娘? (久兵衛)ああ➡ 344 00:25:16,096 --> 00:25:21,034 閻魔堂橋でお前を助けた あの子だよ➡ 345 00:25:21,034 --> 00:25:24,037 3年前の あのはたごの娘が➡ 346 00:25:24,037 --> 00:25:28,041 実のお前の子供だってことは お糸さんから聞いてんだよ➡ 347 00:25:28,041 --> 00:25:30,043 さあ どうすんだ 348 00:25:30,043 --> 00:25:35,048 貴様… そこまで性根が 腐ってやがったのか この野郎! 349 00:25:35,048 --> 00:25:37,050 (久兵衛)てめえ 350 00:25:37,050 --> 00:25:39,052 (幸吉)許さねえぞ この野郎! (浪人)そこまでだ! 351 00:25:39,052 --> 00:25:41,054 (浪人)来るんだ! (浪人)おう 352 00:25:41,054 --> 00:25:44,057 (久兵衛)やっておしまい 353 00:25:44,057 --> 00:25:46,059 (浪人)ん? 何だ 貴様は 354 00:25:46,059 --> 00:25:50,063 誰でもいい 昼間っから血を見たくねえんだよ 355 00:25:50,063 --> 00:25:52,063 (浪人)野郎 356 00:25:55,068 --> 00:25:57,068 さあ 逃げるんだ 357 00:26:03,076 --> 00:26:05,076 ありがとうございました 358 00:26:07,080 --> 00:26:09,080 ≪ おちかちゃん 359 00:26:16,089 --> 00:26:18,089 さあ 360 00:26:20,026 --> 00:26:22,026 幸吉さん 361 00:26:24,030 --> 00:26:27,033 (五郎八)あ… 362 00:26:27,033 --> 00:26:30,036 (お杉)ちょ… ちょっと 何 ぼーっと突っ立ってんのよ➡ 363 00:26:30,036 --> 00:26:32,036 さっ 2階へ ね? 364 00:26:35,041 --> 00:26:39,041 (お杉)あ… どうぞ2階へ 2階へどうぞ どうぞどうぞ 365 00:26:45,051 --> 00:26:48,054 (幸吉)お糸 366 00:26:48,054 --> 00:26:52,054 あんたのせいだ! おっかさんがそうなったのは 367 00:26:56,062 --> 00:26:58,064 すまねえ 368 00:26:58,064 --> 00:27:04,070 (幸吉の泣き声) 369 00:27:04,070 --> 00:27:09,070 (幸吉)俺は 生まれついての穀潰しだ 370 00:27:12,078 --> 00:27:15,081 (幸吉)焼き物に のめり込んだばっかりに➡ 371 00:27:15,081 --> 00:27:19,081 庄屋してた親の身代まで 潰しちまって… 372 00:27:23,022 --> 00:27:27,026 (幸吉)お糸と深え仲に なったのだって➡ 373 00:27:27,026 --> 00:27:32,026 正直言やあ はたごの金が目当てだった 374 00:27:34,033 --> 00:27:37,036 だのに… 375 00:27:37,036 --> 00:27:40,036 陶芸師としちゃ 一向に花は咲かねえ 376 00:27:42,041 --> 00:27:49,048 いつの間にか 偽物作りに手染めてた 377 00:27:49,048 --> 00:27:51,050 けど 腹ん中じゃ➡ 378 00:27:51,050 --> 00:27:55,054 いつも これじゃいけねえ これじゃいけねえって思ってたんだ 379 00:27:55,054 --> 00:28:00,059 だから… だからお前にも 声かけねえで旅に… 380 00:28:00,059 --> 00:28:05,064 勝手なことばかり言わないでよ! 381 00:28:05,064 --> 00:28:08,067 そのために おっかさんや私が➡ 382 00:28:08,067 --> 00:28:13,072 どんなにつらい思いしたと 思ってんのよ 383 00:28:13,072 --> 00:28:17,072 都合のいいときばかり おっかさんのこと当てにしてさ 384 00:28:20,013 --> 00:28:25,013 嫌いよ! あんたなんか大嫌い! 385 00:28:29,022 --> 00:28:31,022 おちかちゃん 386 00:28:35,028 --> 00:28:38,028 会うんじゃなかった 387 00:28:41,034 --> 00:28:45,038 それは違うよ 388 00:28:45,038 --> 00:28:49,042 おちかちゃんはね➡ 389 00:28:49,042 --> 00:28:52,045 あんたの来る日が いつだか分からなかったんだよ 390 00:28:52,045 --> 00:28:59,052 だから うちで働いて 毎日 橋を見てたんだ 391 00:28:59,052 --> 00:29:04,052 今日は来るか 明日は来るかと思ってな 392 00:29:08,061 --> 00:29:11,064 本当はあんたに会えて うれしいんだよ 393 00:29:11,064 --> 00:29:13,066 でなきゃ 八丁堀の旦那に➡ 394 00:29:13,066 --> 00:29:17,066 飛びついたりするわきゃ ねえじゃねえか え? 395 00:29:22,008 --> 00:29:24,008 それより 幸吉つぁん 396 00:29:26,012 --> 00:29:29,012 この3年の間のことだ 397 00:29:31,017 --> 00:29:34,020 お前さん➡ 398 00:29:34,020 --> 00:29:39,020 本物で勝負できる腕に なったのかね 399 00:29:44,030 --> 00:29:46,030 時が足りなかった 400 00:29:48,034 --> 00:29:55,041 金沢の焼き物の師匠の所に 弟子入りして 401 00:29:55,041 --> 00:30:03,049 でも… 偽物作りが しっかり身に付いちまって➡ 402 00:30:03,049 --> 00:30:08,049 何作っても 何作っても 人のものまねになっちまう 403 00:30:12,058 --> 00:30:14,058 そうかい 404 00:30:16,062 --> 00:30:21,000 (おちかの泣き声) 405 00:30:21,000 --> 00:30:24,003 八田さん (八田)心配するな 406 00:30:24,003 --> 00:30:29,008 北町のお奉行だったら きっといいお裁きをしてくれる 407 00:30:29,008 --> 00:30:34,008 (おちかの泣き声) 408 00:30:38,017 --> 00:30:41,020 (幸吉)お手数おかけして 申し訳ございませんでした 409 00:30:41,020 --> 00:30:44,023 うむ 殊勝である 410 00:30:44,023 --> 00:30:50,029 だがな 幸吉 3年前に罪を認めておれば➡ 411 00:30:50,029 --> 00:30:53,032 逃げ回るつらさを 味わうこともなかったのだ 412 00:30:53,032 --> 00:30:58,037 (幸吉)はい 偽物作りは認めます➡ 413 00:30:58,037 --> 00:31:01,040 でも 断じて盗みなどは しておりません 414 00:31:01,040 --> 00:31:04,043 罠にはめられたそうだな 415 00:31:04,043 --> 00:31:06,045 (幸吉)はい 416 00:31:06,045 --> 00:31:10,049 誰が どんな罠をはめたのか 詳しく話してみろ 417 00:31:10,049 --> 00:31:14,053 (幸吉)3年前の ある夜のことでした➡ 418 00:31:14,053 --> 00:31:18,057 かなりのご身分と思える お侍が訪ねてきまして 419 00:31:18,057 --> 00:31:20,059 ≪(金蔵)《幸吉》➡ 420 00:31:20,059 --> 00:31:22,059 《さあどうぞ》 421 00:31:25,064 --> 00:31:29,068 《幸吉 こちらは お忍びのお殿様だ》 422 00:31:29,068 --> 00:31:32,071 《はい》 423 00:31:32,071 --> 00:31:34,073 《どちらのお殿様で》 424 00:31:34,073 --> 00:31:39,078 (男性)《どこの誰でもよかろう よい話を持ってきた》➡ 425 00:31:39,078 --> 00:31:43,078 《さあ とっくりと見るがよい 目の保養じゃ》 426 00:31:52,091 --> 00:31:56,091 (幸吉) 《ほう これは見事なお茶わんで》 427 00:32:02,101 --> 00:32:06,105 《これは ひょっとすると うわさに聞いた…》 428 00:32:06,105 --> 00:32:10,109 (男性)《そのとおり 曜変天目茶わんじゃ》➡ 429 00:32:10,109 --> 00:32:12,109 《正真正銘のな》 430 00:32:16,115 --> 00:32:20,052 《これをお持ちということは…》 (金蔵)《余計な詮索はやめな》➡ 431 00:32:20,052 --> 00:32:24,056 《殿様はな お前の腕を 試したいとおっしゃってるんだ》 432 00:32:24,056 --> 00:32:27,059 (男性)《その茶わんと そっくりの物を作ってくれ》➡ 433 00:32:27,059 --> 00:32:32,064 《出来具合によっては よい値で買い取るぞ》 434 00:32:32,064 --> 00:32:34,066 《はあ…》 435 00:32:34,066 --> 00:32:36,068 (幸吉)この世にまれな 名品といわれる➡ 436 00:32:36,068 --> 00:32:43,075 曜変天目を手にしたことで あっしは 我を忘れておりました 437 00:32:43,075 --> 00:32:46,078 曜変天目ってのは そんなにすごい物なのか 438 00:32:46,078 --> 00:32:49,081 そんなことも知らんのか たわけ 439 00:32:49,081 --> 00:32:52,084 油滴天目や禾目天目よりも ずーっとすぐれた➡ 440 00:32:52,084 --> 00:32:55,087 清国で作られた名品じゃ 441 00:32:55,087 --> 00:32:57,089 あれが手に入るんならな➡ 442 00:32:57,089 --> 00:32:59,091 いや わしとて うちを売ってもいいぞ 443 00:32:59,091 --> 00:33:01,093 (八田のせきばらい) (八田)観音寺様 444 00:33:01,093 --> 00:33:04,096 では お前が あのとき持っていたのは➡ 445 00:33:04,096 --> 00:33:08,100 お前が作り上げた 偽物だというんだな? 446 00:33:08,100 --> 00:33:12,104 (幸吉)あ… 偽は偽でも めったに あれだけの物は出来ません 447 00:33:12,104 --> 00:33:14,106 本物はどうした 448 00:33:14,106 --> 00:33:18,044 しばらくして そのお侍が やって来て 持ち帰りました 449 00:33:18,044 --> 00:33:22,048 うむ で 偽物は? 450 00:33:22,048 --> 00:33:25,051 金蔵に 1両で渡しました 451 00:33:25,051 --> 00:33:28,054 それで読めた え? 452 00:33:28,054 --> 00:33:30,056 え… 何が読めたんですか 453 00:33:30,056 --> 00:33:36,062 旗本2, 000石 野嶋上総守が 3年前に勘定奉行の座を引いて➡ 454 00:33:36,062 --> 00:33:39,065 割腹をして果てたのは お前も知っていよう 455 00:33:39,065 --> 00:33:43,069 はい でも 我々には 子細は分かりませんでしたが 456 00:33:43,069 --> 00:33:46,072 事は公にはならなかったが➡ 457 00:33:46,072 --> 00:33:50,076 上様拝領の天目茶わんを 盗まれたことが➡ 458 00:33:50,076 --> 00:33:53,079 割腹の理由だったのだ (八田)え? 459 00:33:53,079 --> 00:33:55,081 その後 天目茶わんは➡ 460 00:33:55,081 --> 00:33:57,083 野嶋家に 戻ったといううわさだが➡ 461 00:33:57,083 --> 00:34:01,087 空席になった勘定奉行の座を 引き継いだのが➡ 462 00:34:01,087 --> 00:34:04,090 貫井徳治郎 元長崎奉行だ 463 00:34:04,090 --> 00:34:09,095 貫井様 あ… あの 賄賂や何かで とかくのうわさを聞く人ですね 464 00:34:09,095 --> 00:34:13,099 ああ 焼き物には 目のない男だそうだ 465 00:34:13,099 --> 00:34:19,038 お奉行 こいつはもしかすると 金蔵と貫井様が手を組んで… 466 00:34:19,038 --> 00:34:22,041 野嶋上総守を失脚させたうえに➡ 467 00:34:22,041 --> 00:34:25,044 野嶋家には 偽の天目茶わんを返し➡ 468 00:34:25,044 --> 00:34:29,048 本物は自分の手元に 469 00:34:29,048 --> 00:34:33,048 まさに一石二鳥 あの男ならやりかねん 470 00:34:39,058 --> 00:34:44,063 (中間)3年前ねえ そういえば 蓑吉が急に羽振りがよくなって➡ 471 00:34:44,063 --> 00:34:46,065 品川に店を出したことがあったな 蓑吉? 472 00:34:46,065 --> 00:34:50,069 うん こちらのお屋敷辞めて 奉公先を変えたんだよ 473 00:34:50,069 --> 00:34:54,073 そしたら急に 運が向いてきたってわけよ 474 00:34:54,073 --> 00:34:56,075 どこに変わったんだい 475 00:34:56,075 --> 00:35:02,081 フッ 野嶋様だったな 確か 野嶋? 476 00:35:02,081 --> 00:35:05,084 その蓑吉さんの店ってのは どこにあるんだ 477 00:35:05,084 --> 00:35:22,034 ♬~ 478 00:35:22,034 --> 00:35:24,036 (戸の開く音) (蓑吉)駄目だ 駄目だ➡ 479 00:35:24,036 --> 00:35:27,036 売り物は何にもねえよ 480 00:35:30,042 --> 00:35:32,044 蓑吉さんだね 481 00:35:32,044 --> 00:35:37,049 貫井様のことで ちょいと 聞きてえことがあるんだが 482 00:35:37,049 --> 00:35:39,049 (蓑吉)この野郎! 483 00:35:42,054 --> 00:35:44,056 何のまねだい 貫井様っていうのは➡ 484 00:35:44,056 --> 00:35:46,058 そんなに お前さんには やましい名前なのか 485 00:35:46,058 --> 00:35:49,058 (蓑吉)か… 勘弁してくれよ 486 00:35:52,064 --> 00:35:56,064 勘弁… してくれよな… 487 00:36:04,076 --> 00:36:06,076 旦那 488 00:36:10,082 --> 00:36:14,086 貫井様の 元中間 蓑吉から えれえことを聞きだしました 489 00:36:14,086 --> 00:36:16,021 えれえこと? ええ 490 00:36:16,021 --> 00:36:19,024 そいつは3年前 貫井から大金を握らされて➡ 491 00:36:19,024 --> 00:36:22,027 野嶋様の屋敷に 奉公させられたんですよ 492 00:36:22,027 --> 00:36:24,029 曜変天目の茶わんを 盗みだすために 493 00:36:24,029 --> 00:36:27,032 何? 蓑吉は その大金で➡ 494 00:36:27,032 --> 00:36:30,035 乾物屋を出したんですが 悪銭身につかず➡ 495 00:36:30,035 --> 00:36:32,037 今じゃ 傾いたまんまでさあ 496 00:36:32,037 --> 00:36:36,041 で その蓑吉は今は? 八田さんにお任せしました 497 00:36:36,041 --> 00:36:41,041 そうか もう一息だな ≪(物音) 498 00:36:45,050 --> 00:36:49,054 何をしているのです! 勝手に入っちゃ困りますな 499 00:36:49,054 --> 00:36:54,059 いやいや 主人がしてることを 承知しとかんと➡ 500 00:36:54,059 --> 00:36:56,061 用心棒が務まらん 501 00:36:56,061 --> 00:37:04,061 いや さすがは立派な物ばかりで 恐れ入った ハハハ… 502 00:37:13,078 --> 00:37:19,018 (ふすまの開閉音) 503 00:37:19,018 --> 00:37:22,021 (久兵衛)あっ 貫井様 504 00:37:22,021 --> 00:37:24,023 (貫井)何だ 火急の用とは 505 00:37:24,023 --> 00:37:28,027 (久兵衛)え? お呼びになったのは貫井様では? 506 00:37:28,027 --> 00:37:34,033 何? 久兵衛 貴様 何者かに謀られたな 507 00:37:34,033 --> 00:37:36,035 《やはり つながってやがったか》 508 00:37:36,035 --> 00:37:40,039 (久兵衛)ひょっとすると 夢之介の仕業かも… 509 00:37:40,039 --> 00:37:42,041 夢之介? 510 00:37:42,041 --> 00:37:47,046 はい がん物を持ち込んできた 妙な浪人がいまして 511 00:37:47,046 --> 00:37:51,050 やっかいな種は始末しておけよ (久兵衛)はっ 512 00:37:51,050 --> 00:37:55,054 お前の悪知恵のおかげで つかんだ 今の座➡ 513 00:37:55,054 --> 00:38:00,059 手放しとうはないからな (久兵衛)それは私とて同じ 514 00:38:00,059 --> 00:38:05,064 ≪(久兵衛)それより 御前 いまひとつ大もうけを 515 00:38:05,064 --> 00:38:07,066 大もうけ? 516 00:38:07,066 --> 00:38:11,070 久兵衛は幸吉に もう一度 偽物を作らせようとしてる 517 00:38:11,070 --> 00:38:14,073 そのためには 幸吉の娘を さらうと脅していた 518 00:38:14,073 --> 00:38:17,009 気をつけた方がいいと思ってな (五郎八)ああ➡ 519 00:38:17,009 --> 00:38:20,012 おちかのことは任しときな 520 00:38:20,012 --> 00:38:23,015 (お杉)急いで 早く早く 早く着物脱いで 521 00:38:23,015 --> 00:38:26,018 もうだいぶ くたびれてるから 私が洗っといてあげるから 522 00:38:26,018 --> 00:38:30,022 (おちか)でも… (お杉)いいから早く 523 00:38:30,022 --> 00:38:32,024 それから 表に変な男が うろうろしてるから➡ 524 00:38:32,024 --> 00:38:36,024 絶対 出ちゃ駄目よ いい? 分かった? 525 00:38:42,034 --> 00:38:44,036 (お杉)うっ… 526 00:38:44,036 --> 00:38:56,048 ♬~ 527 00:38:56,048 --> 00:39:01,053 (五郎八)お杉 仕込みの… あっ… 528 00:39:01,053 --> 00:39:12,064 ♬~ 529 00:39:12,064 --> 00:39:15,064 (五郎八)「娘は預かった 金蔵」 530 00:39:18,003 --> 00:39:21,006 (久兵衛)娘の命と引き換えなら➡ 531 00:39:21,006 --> 00:39:24,009 あのおやじ 何でもするだろうよ➡ 532 00:39:24,009 --> 00:39:30,015 フッ… お前かわいさに また偽の曜変天目を作る➡ 533 00:39:30,015 --> 00:39:35,020 他にも たくさん作ってもらうよ がん物をね ハハハ… 534 00:39:35,020 --> 00:39:37,020 見張ってろ 535 00:39:47,032 --> 00:39:51,036 《まさか 殺されはしないわよね》 536 00:39:51,036 --> 00:39:57,042 《偽者だって知ったら 帰してくれるわよね うん》 537 00:39:57,042 --> 00:40:00,045 《でも 1発や2発 殴られんだろうな》 538 00:40:00,045 --> 00:40:04,049 《痛いだろうなあ…》 539 00:40:04,049 --> 00:40:06,051 ≪(物音) ≪(浪人)うっ… 540 00:40:06,051 --> 00:40:10,055 ≪(浪人)貴様! ≪(争う音) 541 00:40:10,055 --> 00:40:13,055 ≪(うめき声) 542 00:40:18,998 --> 00:40:23,002 ん… そんな びっくりした顔するなよ 543 00:40:23,002 --> 00:40:26,005 ハァ… あきれた娘だぜ 544 00:40:26,005 --> 00:40:29,008 こうなるのが分かってて 着物換えたのか? 545 00:40:29,008 --> 00:40:32,011 三郎三さんこそ どうしてこんな危ないまねを? 546 00:40:32,011 --> 00:40:38,017 女のお前が命懸けてるのによ 男の俺が黙って見てられるかよ 547 00:40:38,017 --> 00:40:41,020 (泣き声) (お杉)怖かったよ 548 00:40:41,020 --> 00:40:45,024 泣くな泣くな お杉ちゃんらしくねえぜ さっ 549 00:40:45,024 --> 00:40:48,027 (西川)お殿様! (浪人)大変でございます! 550 00:40:48,027 --> 00:40:51,030 何事じゃ 騒々しい 551 00:40:51,030 --> 00:40:53,032 あの娘に逃げられました 552 00:40:53,032 --> 00:40:56,035 (貫井)たわけ! 捜せ 捜し出せ! 553 00:40:56,035 --> 00:40:59,038 ≪ その娘は俺が預かった 554 00:40:59,038 --> 00:41:02,041 (貫井)何やつじゃ 555 00:41:02,041 --> 00:41:07,046 北町奉行 榊原主計頭忠之 556 00:41:07,046 --> 00:41:09,048 何だと? 557 00:41:09,048 --> 00:41:12,051 勘定奉行 貫井徳治郎 558 00:41:12,051 --> 00:41:14,053 不正を取り締まる 職にありながら➡ 559 00:41:14,053 --> 00:41:18,057 金蔵こと観月堂久兵衛と 手を組み➡ 560 00:41:18,057 --> 00:41:22,061 数々のがん物で 私腹を肥やすとは言語道断 561 00:41:22,061 --> 00:41:24,063 だ… 黙れ! 562 00:41:24,063 --> 00:41:27,066 町奉行が わしの屋敷に 踏み込むとは何事だ! 563 00:41:27,066 --> 00:41:29,068 帰れ! 出てけ! 564 00:41:29,068 --> 00:41:34,073 更には 先の勘定奉行 野嶋上総守の屋敷より➡ 565 00:41:34,073 --> 00:41:40,079 上様拝領の天目茶わんを盗み 上総守の失脚を謀ったこと➡ 566 00:41:40,079 --> 00:41:43,082 断じて許しがたい 何を証拠に そのような 567 00:41:43,082 --> 00:41:47,086 源六を殺害したのも 貴様らであろう 568 00:41:47,086 --> 00:41:53,092 次から次への絵空事 何の話かさっぱり分かりませんな 569 00:41:53,092 --> 00:41:55,092 いいかげんにしねえか 悪党ども! 570 00:41:58,097 --> 00:42:01,097 (久兵衛)ああ… はっ… 571 00:42:04,103 --> 00:42:06,105 《ところで➡ 572 00:42:06,105 --> 00:42:09,108 お前さんの後ろ盾は誰なんでい》 573 00:42:09,108 --> 00:42:14,113 《これだけの大店にしたんだ 一人じゃできめえ》 574 00:42:14,113 --> 00:42:17,113 《そんなものは おらん》 575 00:42:19,051 --> 00:42:23,055 お前は… 夢之介 (貫井)何? 576 00:42:23,055 --> 00:42:28,060 人の命を弄んだ貴様らに もはや見る夢はないのだ 577 00:42:28,060 --> 00:42:31,063 観念せい! ええい くせ者じゃ! 578 00:42:31,063 --> 00:42:33,063 出合え 出合え! 579 00:42:38,070 --> 00:42:42,070 北町奉行の榊原である 関わりなき者は去れ 580 00:42:44,076 --> 00:42:46,076 さもなくば… 581 00:42:49,081 --> 00:42:51,083 斬る! 582 00:42:51,083 --> 00:42:53,085 町奉行とて かまわん! 583 00:42:53,085 --> 00:42:57,089 こやつは乱心しておる 斬れ 斬り捨てい! 584 00:42:57,089 --> 00:42:59,089 死ね! 585 00:43:07,099 --> 00:43:12,104 (貫井)何をしておる! 斬れ斬れ! 斬れ! 斬れ! 586 00:43:12,104 --> 00:43:17,042 戻れ 戻れ! 戻らんか! 587 00:43:17,042 --> 00:43:20,045 やー! やー! 588 00:43:20,045 --> 00:43:22,047 あっ! 589 00:43:22,047 --> 00:43:25,050 (貫井)うっ… うわっ… 590 00:43:25,050 --> 00:43:37,050 ♬~ 591 00:43:39,064 --> 00:43:42,067 (観音寺)本当に無事で 戻ってきたからいいようなものの➡ 592 00:43:42,067 --> 00:43:44,069 ちょこっとでも傷がついてたら➡ 593 00:43:44,069 --> 00:43:47,072 ご先祖様に 申し訳が立たんからな➡ 594 00:43:47,072 --> 00:43:52,077 あっ! 傷が!➡ 595 00:43:52,077 --> 00:43:55,080 何だ わしの目が 映っておったのかい 596 00:43:55,080 --> 00:43:57,082 よかったなあ 597 00:43:57,082 --> 00:44:02,087 向こう1年 江戸所払いという 軽いお裁きで済んでよ 598 00:44:02,087 --> 00:44:09,094 (幸吉)はい 皆さんのおかげです 本当にありがとうございました 599 00:44:09,094 --> 00:44:13,098 本当に おちかちゃんに 会わずに行っちゃうの? 600 00:44:13,098 --> 00:44:15,033 (幸吉)へい➡ 601 00:44:15,033 --> 00:44:20,038 娘には 何一つ親らしいことは してやれませんでした➡ 602 00:44:20,038 --> 00:44:22,040 このまんまじゃ 合わす顔がありません 603 00:44:22,040 --> 00:44:25,043 ≪(おちか)おとっつぁん!➡ 604 00:44:25,043 --> 00:44:30,048 おとっつぁん! (幸吉)おとっつぁん? 605 00:44:30,048 --> 00:44:33,051 そう呼んでくれたんだ (おちか)おとっつぁん! 606 00:44:33,051 --> 00:44:37,055 こんな俺でも おとっつぁんて… 607 00:44:37,055 --> 00:44:40,058 それだけでいいんです 608 00:44:40,058 --> 00:44:42,060 それだけで あっしは もう…➡ 609 00:44:42,060 --> 00:44:45,063 あいつのこと よろしくお願いします 610 00:44:45,063 --> 00:44:49,067 逃げちゃ駄目 またおちかちゃん 一人にしちゃうの? 611 00:44:49,067 --> 00:44:51,069 そのとおりだ な? もう逃げちゃいけねえ 612 00:44:51,069 --> 00:44:53,071 親子じゃねえか おとっつぁん 613 00:44:53,071 --> 00:44:57,075 私も一緒に行く (幸吉)おちか 614 00:44:57,075 --> 00:45:00,078 さあ 今度こそ立派な 陶芸師になってもらうからね 615 00:45:00,078 --> 00:45:03,081 もちろん 私がお目付役 616 00:45:03,081 --> 00:45:06,084 甘いお目付役になりそう 617 00:45:06,084 --> 00:45:08,086 ばかだよ あんた 618 00:45:08,086 --> 00:45:13,091 人のことなのに命まで懸けてさ 619 00:45:13,091 --> 00:45:15,027 ばかだよ 620 00:45:15,027 --> 00:45:18,030 (お杉)あんたこそ 何よ➡ 621 00:45:18,030 --> 00:45:21,033 めそめそして あんたらしくない➡ 622 00:45:21,033 --> 00:45:25,033 しっかりしなきゃ 生きていけないよ 623 00:45:27,039 --> 00:45:29,041 さあ 行った行った 624 00:45:29,041 --> 00:45:35,047 <やっと会えた父親が 今度こそは まっとうな陶芸師になるように➡ 625 00:45:35,047 --> 00:45:39,051 そう願っているのは 娘だけではない> 626 00:45:39,051 --> 00:45:46,058 <三郎三たちも そして榊原も それを心から祈っていた> 627 00:45:46,058 --> 00:46:06,078 ♬~ 628 00:46:06,078 --> 00:46:26,031 ♬~ 629 00:46:26,031 --> 00:46:46,051 ♬~ 630 00:46:46,051 --> 00:47:06,071 ♬~ 631 00:47:06,071 --> 00:47:21,071 ♬~ 632 00:47:27,059 --> 00:47:30,062 <自分の実の名と 放火の無実を求め➡ 633 00:47:30,062 --> 00:47:33,065 島抜けした女 花蝶> 634 00:47:33,065 --> 00:47:38,070 <舞い戻った花蝶の口を封じんと 命を狙う悪の画策の中➡ 635 00:47:38,070 --> 00:47:43,075 育ての親に悪辣な犯人の 姿を見たとき➡ 636 00:47:43,075 --> 00:47:46,078 花蝶の記憶がよみがえる> 637 00:47:46,078 --> 00:47:49,078 <次回 「八百八町夢日記」…>