1 00:02:42,149 --> 00:02:46,153 (平兵衛)あっ お待たせいたしました 何か? 2 00:02:46,153 --> 00:02:51,158 (但馬守)三春藩への公儀貸付金 1万両➡ 3 00:02:51,158 --> 00:02:57,164 札差 板倉屋 賄いとなった (平兵衛)やはり… 4 00:02:57,164 --> 00:03:02,169 (但馬守)わしは その方を 強く推したんだがのう➡ 5 00:03:02,169 --> 00:03:09,176 老中方が老舗 板倉屋を ひどくお気に入りでのう 6 00:03:09,176 --> 00:03:11,178 なるほど 7 00:03:11,178 --> 00:03:16,183 では そろそろ板倉屋さんには 暖簾を下ろしていただきましょう 8 00:03:16,183 --> 00:03:18,185 (但馬守)できるか? 9 00:03:18,185 --> 00:03:21,188 はい (但馬守)うむ➡ 10 00:03:21,188 --> 00:03:28,128 勘定方における 1万両の三春藩渡しは2か月後 11 00:03:28,128 --> 00:03:31,128 何とか期日までには… 12 00:03:34,134 --> 00:03:37,137 (七十郎)神隠し? (八田)ええ 13 00:03:37,137 --> 00:03:39,139 (七十郎)チッ… またか 14 00:03:39,139 --> 00:03:42,142 今度は 錺職人です (七十郎)どこの? 15 00:03:42,142 --> 00:03:46,146 吉兵衛店の定造という男です 16 00:03:46,146 --> 00:03:49,149 (七十郎)ふーん… 17 00:03:49,149 --> 00:03:51,151 鶴さん (男性)はい 18 00:03:51,151 --> 00:03:53,151 勝負は お預けだ (男性)はい 19 00:03:58,158 --> 00:04:02,162 (おふく)白湯ですけど (七十郎)いや 気を遣わねえでくれ 20 00:04:02,162 --> 00:04:06,166 で… 亭主が最後に うちを出たのは いつだい? 21 00:04:06,166 --> 00:04:08,168 (おふく)おととい 22 00:04:08,168 --> 00:04:11,168 刻限は? (おふく)暮れ六つ 23 00:04:13,173 --> 00:04:16,176 黙って うちを出たのか? (おふく)いいえ➡ 24 00:04:16,176 --> 00:04:20,180 使いの者が来たんです 手紙を持って 25 00:04:20,180 --> 00:04:26,186 その手紙を持ってきたのは? (おふく)知らない子供なんです 26 00:04:26,186 --> 00:04:28,186 子供か… 27 00:04:30,123 --> 00:04:43,123 (泣き声) 28 00:04:46,139 --> 00:04:49,142 河村さん! 29 00:04:49,142 --> 00:04:51,144 (七十郎)おう そっちはどうだい? 30 00:04:51,144 --> 00:04:54,147 駄目です 定造が立ち回りそうな所は➡ 31 00:04:54,147 --> 00:04:56,149 しらみつぶしに 聞いて回ったんですけど➡ 32 00:04:56,149 --> 00:04:58,151 まるで足取りがつかめませんよ 33 00:04:58,151 --> 00:05:00,153 チッ… こっちも 手がかりは何にもねえや 34 00:05:00,153 --> 00:05:03,156 ≪(男性)上がったよ ≪(女性)はい お待ち遠さま! 35 00:05:03,156 --> 00:05:06,159 (八田)一体 どうなってるんでしょうねえ➡ 36 00:05:06,159 --> 00:05:11,164 金箔師 金細工師 錺職 そして 鋳物職人➡ 37 00:05:11,164 --> 00:05:15,168 みんな仕事は ばらばらで 30から40ぐらいの男ばっかり 38 00:05:15,168 --> 00:05:18,171 あー もう駄目だ 何が何だか さっぱり分かりませんよ 39 00:05:18,171 --> 00:05:23,176 ヘッ 神隠しといやぁ 昔から 子供か若い女子と➡ 40 00:05:23,176 --> 00:05:27,113 相場は決まってたんだがな (八田)はい 41 00:05:27,113 --> 00:05:32,118 うん? (八田)どうしたんですか 河村さん 42 00:05:32,118 --> 00:05:36,122 いや… 今 擦れ違った あの笠かぶった男 43 00:05:36,122 --> 00:05:40,126 笠? ああ… あの男ですか? 44 00:05:40,126 --> 00:05:43,126 うん 以前どっかで… 45 00:05:45,131 --> 00:05:48,134 偽金作りの喜三郎だ! (八田)えっ? 46 00:05:48,134 --> 00:05:50,136 捕らえろ! 47 00:05:50,136 --> 00:05:53,139 喜三郎 待て! 48 00:05:53,139 --> 00:05:55,141 (喜三郎)この野郎! 49 00:05:55,141 --> 00:05:57,143 ≪(女性の悲鳴) 50 00:05:57,143 --> 00:06:01,147 (喜三郎)来るな この女 殺すぞ! (店主)おまつ! 51 00:06:01,147 --> 00:06:03,147 やめろ! 52 00:06:05,151 --> 00:06:08,154 裏へ回る 引き付けとけ (八田)分かりました➡ 53 00:06:08,154 --> 00:06:12,158 おい! ばかなまね やめろよ 54 00:06:12,158 --> 00:06:17,163 ≪(喜三郎)うるせえ! 来るんじゃねえ! どけ! 55 00:06:17,163 --> 00:06:21,167 悪いようにはしねえから 女放してくれ 56 00:06:21,167 --> 00:06:23,167 (喜三郎)どけ! 57 00:06:25,171 --> 00:06:27,107 放せって言ってんだ この野郎! 58 00:06:27,107 --> 00:06:29,109 お前も男なら男らしく 堂々と かかってこい! 59 00:06:29,109 --> 00:06:32,112 それとも あれか その股に ぶら下がってんのは➡ 60 00:06:32,112 --> 00:06:35,115 そら 飾りか? このオカマ野郎! (喜三郎)何だと!? 61 00:06:35,115 --> 00:06:39,119 (七十郎)逃げろ! (おまつの悲鳴) 62 00:06:39,119 --> 00:06:42,119 (店主)おまつ! (八田)店主 逃げろ ほら 早く! 63 00:06:46,126 --> 00:06:50,126 (刺す音) (七十郎)ううっ… 64 00:06:52,132 --> 00:06:56,132 ああっ 河村さん! 河村… おのれ! 65 00:06:58,138 --> 00:07:02,142 (喜三郎)うわっ! ああっ… (八田)この野郎! 66 00:07:02,142 --> 00:07:09,149 てめえ ばか野郎! この この この! うん? 67 00:07:09,149 --> 00:07:27,100 ♬~ 68 00:07:27,100 --> 00:07:32,105 (榊原)何っ!? 河村七十郎が命を落とした? 69 00:07:32,105 --> 00:07:35,105 (観音寺)はい ただいま知らせが 70 00:07:42,115 --> 00:07:46,119 <天保年間 1830年代➡ 71 00:07:46,119 --> 00:07:52,125 世にはびこる悪に向かって 2人の男が挑戦状をたたきつけた> 72 00:07:52,125 --> 00:07:56,129 <時の北町奉行 榊原主計頭忠之と➡ 73 00:07:56,129 --> 00:08:00,129 榊原の手で処刑されたはずの ねずみ小僧次郎吉である> 74 00:08:13,146 --> 00:08:33,099 ♬~ 75 00:08:33,099 --> 00:08:53,119 ♬~ 76 00:08:53,119 --> 00:08:59,119 ♬~ 77 00:09:15,141 --> 00:09:18,144 (但馬守) 喜三郎とかいう偽金作り➡ 78 00:09:18,144 --> 00:09:22,148 北町奉行所の 網に掛かったというのは誠か? 79 00:09:22,148 --> 00:09:27,086 (平兵衛)はい 口を割られてはと 思い 始末しました 80 00:09:27,086 --> 00:09:30,089 せっかく 上方から 呼び寄せましたのに➡ 81 00:09:30,089 --> 00:09:32,091 まさか こんなことになろうとは 82 00:09:32,091 --> 00:09:36,095 だが 今更やめるわけにはゆかん 83 00:09:36,095 --> 00:09:40,099 いや しかし 手駒を失いましては… 84 00:09:40,099 --> 00:09:45,104 やむをえん 金座の小判師を使え (平兵衛)えっ? 85 00:09:45,104 --> 00:09:52,111 金座の小判師ともなると 大ごとに (但馬守)うーむ 86 00:09:52,111 --> 00:09:57,116 うん… 私に心当たりがあります 87 00:09:57,116 --> 00:10:01,120 どうか ひとつ お任せくださいまし 88 00:10:01,120 --> 00:10:12,131 (太鼓) 89 00:10:12,131 --> 00:10:15,134 (ざわめき) 90 00:10:15,134 --> 00:10:17,134 (観音寺のせきばらい) 91 00:10:22,141 --> 00:10:25,078 まずい… いかん いかん いかん 92 00:10:25,078 --> 00:10:29,082 (観音寺)全員そろうておるか? うん うん? 93 00:10:29,082 --> 00:10:31,084 (同心)いえ あの 八田が まだ… 94 00:10:31,084 --> 00:10:34,087 (観音寺)八田が出仕しておらん? (同心)はっ 95 00:10:34,087 --> 00:10:39,092 ≪(走る足音) 96 00:10:39,092 --> 00:10:43,092 (観音寺)遅ーい! たわけ者めが! (八田)申し訳ございません! 97 00:10:45,098 --> 00:10:48,098 小十郎 これへ (小十郎)はっ 98 00:10:53,106 --> 00:10:58,111 先日 偽金作りの喜三郎を捕縛の折に➡ 99 00:10:58,111 --> 00:11:05,111 不幸にも命を落とした 河村七十郎が一子 小十郎だ 100 00:11:07,120 --> 00:11:11,124 明日より 亡き父 七十郎に代わって➡ 101 00:11:11,124 --> 00:11:14,127 見習い同心として 出仕することになった 102 00:11:14,127 --> 00:11:16,129 (どよめき) 103 00:11:16,129 --> 00:11:20,133 (小十郎)河村小十郎です よしなに 104 00:11:20,133 --> 00:11:24,070 何分 不慣れゆえに 行き届かぬことが多いと思うが➡ 105 00:11:24,070 --> 00:11:29,075 みんなで教えてやってくれ (一同)はっ 106 00:11:29,075 --> 00:11:32,078 (観音寺) さて この小十郎の世話係だが➡ 107 00:11:32,078 --> 00:11:34,080 やはり経験豊かな者が… 108 00:11:34,080 --> 00:11:37,083 あっ あの… (観音寺)あっ? 109 00:11:37,083 --> 00:11:39,083 八田がよかろう えっ!? 110 00:11:41,087 --> 00:11:46,087 八田 よいな はい! 111 00:11:48,094 --> 00:11:53,099 では みんな 勤めに励んでくれ (一同)はっ 112 00:11:53,099 --> 00:11:57,103 (観音寺)お奉行 お奉行! ちょっと お待ちくださいませ 113 00:11:57,103 --> 00:11:59,105 (ざわめき) 114 00:11:59,105 --> 00:12:01,107 (観音寺)お奉行! うむ? 115 00:12:01,107 --> 00:12:05,111 八田に人の世話などできません される方の立場なんですから 116 00:12:05,111 --> 00:12:07,113 どうか 御再考を なぜ? 117 00:12:07,113 --> 00:12:10,116 なぜ? 今 御覧になったでしょう 118 00:12:10,116 --> 00:12:13,119 遅刻は毎度のこと とても その器では… 119 00:12:13,119 --> 00:12:15,121 今年 いくつになる? 120 00:12:15,121 --> 00:12:18,124 あ… 恥ずかしながら 50の坂を越えましてございます 121 00:12:18,124 --> 00:12:20,126 50? はい 122 00:12:20,126 --> 00:12:25,131 おお その方ではない 八田だ あっ 八田? 八田は確か 25歳 123 00:12:25,131 --> 00:12:29,135 もう 立派な器だな 年ではございません! 124 00:12:29,135 --> 00:12:32,138 勤めぶり 生活態度 何一つ取ってみても あいつ… 125 00:12:32,138 --> 00:12:37,143 まあ 案ずるな 責任を持たせれば 人は それなりにやるものだ 126 00:12:37,143 --> 00:12:40,146 いつまでも子供扱いするから かえっていかん 127 00:12:40,146 --> 00:12:44,150 しかし… まあ やらせてみろ 128 00:12:44,150 --> 00:12:48,154 七十郎の最期をみとったのは 八田だ 129 00:12:48,154 --> 00:12:51,157 その八田が 七十郎の伜の面倒を見る➡ 130 00:12:51,157 --> 00:12:57,157 これも何かの縁だ うん? はっ… 131 00:13:02,168 --> 00:13:06,172 (八田)「河村小十郎 18歳」か 132 00:13:06,172 --> 00:13:10,176 「身の丈 5尺3寸」 ふーん 133 00:13:10,176 --> 00:13:13,179 おい 洋学塾へ通ってたのか 134 00:13:13,179 --> 00:13:16,182 はい これからは武芸より学問➡ 135 00:13:16,182 --> 00:13:19,185 学問も蘭学よりは 洋学だと思いまして 136 00:13:19,185 --> 00:13:22,188 うん 学んだ学問が「エゲレス語」に➡ 137 00:13:22,188 --> 00:13:27,126 「地学 セイミ学 薬学 医学」 医学までか 138 00:13:27,126 --> 00:13:32,131 はい できれば学問の道を 進みたかったのですが➡ 139 00:13:32,131 --> 00:13:35,134 父が あんなことになりましたので 140 00:13:35,134 --> 00:13:40,139 そうか 本当に惜しい人を亡くした 141 00:13:40,139 --> 00:13:43,142 父は貧乏くじを引いたんです 142 00:13:43,142 --> 00:13:45,144 ≪(八田)えっ? 143 00:13:45,144 --> 00:13:48,147 ≪(小十郎)父は ばかです ≪(八田)ばか? 144 00:13:48,147 --> 00:13:51,150 ≪(小十郎)ええ 死んでは何もなりません 145 00:13:51,150 --> 00:13:54,153 (八田) いや そら そうかもしれんが➡ 146 00:13:54,153 --> 00:13:56,155 しかし お前に それを言われたんじゃ➡ 147 00:13:56,155 --> 00:13:58,157 河村殿は浮かばれんぞ 148 00:13:58,157 --> 00:14:00,159 浮かばれないのは私ですよ 149 00:14:00,159 --> 00:14:03,162 おかげで 学問の道は断たれ 町方なんかに… 150 00:14:03,162 --> 00:14:07,166 (八田)ちょっと待て お前 「町方なんか」っていうのは➡ 151 00:14:07,166 --> 00:14:10,169 ちょっと 言い過ぎなんじゃねえか あっ? 152 00:14:10,169 --> 00:14:13,172 まあ 確かにな 命を的に働いたところで➡ 153 00:14:13,172 --> 00:14:16,175 たかが 30俵2人扶持の 貧乏暮らしだ 154 00:14:16,175 --> 00:14:20,179 でもな 江戸庶民が 安心して暮らしていけるのも➡ 155 00:14:20,179 --> 00:14:22,181 俺たちが 陰ながら支えていればこそだ 156 00:14:22,181 --> 00:14:24,117 (小十郎)自己満足です! (八田)何っ? 157 00:14:24,117 --> 00:14:27,120 (小十郎) 互いに傷をなめ合ってるんです 158 00:14:27,120 --> 00:14:30,123 傷をなめ合う? (小十郎)ええ 慰め合ってるんです 159 00:14:30,123 --> 00:14:33,126 腹ん中じゃ みんな 町方が嫌で嫌でたまらないんだ 160 00:14:33,126 --> 00:14:36,129 だから 父も私を 学問の道へ進めたかった 161 00:14:36,129 --> 00:14:40,133 違う 少なくとも 俺は町方を誇りに思ってるぞ 162 00:14:40,133 --> 00:14:42,135 嘘だ! (八田)嘘じゃねえ! 163 00:14:42,135 --> 00:14:45,138 俺はな 同心稼業が 学問より下だなんてことは➡ 164 00:14:45,138 --> 00:14:47,140 一度も思ったことがねえ 165 00:14:47,140 --> 00:14:49,142 ≪(八田) 江戸庶民の命と安全を守る➡ 166 00:14:49,142 --> 00:14:52,145 これは お前 立派なことだぞ 167 00:14:52,145 --> 00:14:54,147 しかし あなた方が 命を懸けて守る江戸庶民は➡ 168 00:14:54,147 --> 00:14:57,150 町方を嫌ってますよ それでも誇れますか? 169 00:14:57,150 --> 00:14:59,152 ああ (小十郎)嘘だ! 170 00:14:59,152 --> 00:15:01,154 嘘じゃねえって言ってるだろう! 俺たちはな➡ 171 00:15:01,154 --> 00:15:04,157 なにも人に好かれたくて この仕事 やってるわけじゃねえんだよ! 172 00:15:04,157 --> 00:15:06,159 来い! まずは その根性から たたき直してやる! 173 00:15:06,159 --> 00:15:08,159 (小十郎)何をするんですか? 174 00:15:11,164 --> 00:15:13,164 取れ 175 00:15:19,172 --> 00:15:21,174 よし いくぞ! 176 00:15:21,174 --> 00:15:24,110 そりゃあ! 逃げるな こら! 177 00:15:24,110 --> 00:15:27,113 そんなことで下手人が 取り押さえられるか! 178 00:15:27,113 --> 00:15:29,115 来い! (小十郎)無理ですよ➡ 179 00:15:29,115 --> 00:15:32,118 こんな小さな十手で 防げるわけないじゃないですか! 180 00:15:32,118 --> 00:15:36,118 よし お前が打ち込んでこい 181 00:15:39,125 --> 00:15:41,127 来い! 182 00:15:41,127 --> 00:15:44,130 やーっ! 183 00:15:44,130 --> 00:15:48,134 十手というものは お上の威光を示すだけではなく… 184 00:15:48,134 --> 00:15:50,134 くそー! やーっ! 185 00:15:52,138 --> 00:15:55,141 武器として用い 下手人を取り押さえ… 186 00:15:55,141 --> 00:15:58,141 (小十郎)くそー! (八田)己の身を守るものである 187 00:16:00,146 --> 00:16:02,148 くそー! (八田)打つ! 188 00:16:02,148 --> 00:16:05,148 たーっ! (八田)突く! 189 00:16:07,153 --> 00:16:09,155 凶器をからめ捕る! 190 00:16:09,155 --> 00:16:12,158 十手を自在に操れなければ 命だって落としかねんぞ 191 00:16:12,158 --> 00:16:15,161 来い! どうした!? 192 00:16:15,161 --> 00:16:17,163 (小十郎)息が… (八田)苦しいだ? 193 00:16:17,163 --> 00:16:20,166 たわけ! そんなことで御用が勤まるか! 194 00:16:20,166 --> 00:16:26,166 学問じゃな 下手人は 捕まえられねえんだ! 来い! 195 00:16:30,109 --> 00:16:33,112 (小十郎・八田の気合い) (打ち交わす音) 196 00:16:33,112 --> 00:16:36,115 (八田)どうした! どうした! 197 00:16:36,115 --> 00:16:39,115 (小十郎)やーっ! (八田)来い! 198 00:16:41,120 --> 00:16:46,125 (観音寺)やあ 御苦労さんじゃのう おお 御苦労 御苦労 うん➡ 199 00:16:46,125 --> 00:16:50,129 江戸庶民の命と安全を守るために 頑張ってくれ 200 00:16:50,129 --> 00:16:53,132 (同心)えっ ええ… (観音寺)ハハハ よしよし いや 201 00:16:53,132 --> 00:16:55,134 どうした 観音寺 何か いいことでもあったのか? 202 00:16:55,134 --> 00:16:57,136 (観音寺)はっ? 203 00:16:57,136 --> 00:17:00,139 いや ばかに うれしそうじゃないか 204 00:17:00,139 --> 00:17:03,142 あっ いえ 別に はい 205 00:17:03,142 --> 00:17:06,142 アハハハ… 206 00:17:09,148 --> 00:17:11,150 (庄八)ごちそうさん 207 00:17:11,150 --> 00:17:14,153 (庄八の鼻歌) 208 00:17:14,153 --> 00:17:18,157 (お杉)庄八さん! これ 持ってってください 209 00:17:18,157 --> 00:17:22,161 (庄八)おお すまねえな お杉ちゃん じゃあな 210 00:17:22,161 --> 00:17:25,161 おやすみなさい (庄八)おやすみ 211 00:17:27,099 --> 00:17:30,102 (庄八の鼻歌) 212 00:17:30,102 --> 00:17:32,104 (平兵衛) あの… ちょっと すいませんが➡ 213 00:17:32,104 --> 00:17:35,107 煙草の火を貸してもらえませんか 214 00:17:35,107 --> 00:17:40,107 あっ ああ お安い御用で さあ どうぞ どうぞ 215 00:17:45,117 --> 00:17:50,122 以前 金座の小判師だった 庄八さんですね? 216 00:17:50,122 --> 00:17:52,124 (庄八)へ… へい 217 00:17:52,124 --> 00:17:55,124 (殴る音) (庄八)あっ! ううっ… 218 00:18:01,133 --> 00:18:03,135 よう 精が出るな (男性)御苦労さまです 219 00:18:03,135 --> 00:18:05,137 おう とっつぁん 元気かい? (男性)へい 220 00:18:05,137 --> 00:18:07,139 変わりはねえか? (男性)あっ こりゃ旦那➡ 221 00:18:07,139 --> 00:18:09,141 へい おかげさまで (八田)うん 222 00:18:09,141 --> 00:18:11,141 (女性)御苦労さまです (男性)御苦労さまでございます 223 00:18:13,145 --> 00:18:16,148 (八田)小十郎 何やってんだ? (小十郎)はいはい 224 00:18:16,148 --> 00:18:18,150 (八田)「はい」は1回! 225 00:18:18,150 --> 00:18:21,087 はい はい はい はい はい! 226 00:18:21,087 --> 00:18:24,087 (次郎吉)お杉ちゃん お茶頂戴 はい はーい! 227 00:18:26,092 --> 00:18:28,094 ≪(八田)御免よ! (おつや)いらっしゃーい 228 00:18:28,094 --> 00:18:32,098 よう! あっ あっちゃっちゃ… 229 00:18:32,098 --> 00:18:37,098 おう ちょいと 2階借りるぜ (おつや)あっ は… はい 230 00:18:39,105 --> 00:18:42,108 あれ? 今 2階へ行った浪人者 どっかで… 231 00:18:42,108 --> 00:18:45,111 あっ? あれって お前 よくある顔だから アハハ… 232 00:18:45,111 --> 00:18:47,113 八田さん 八田さん (八田)うん? 233 00:18:47,113 --> 00:18:50,116 どなた? (八田)おおっ 初めてだったな 234 00:18:50,116 --> 00:18:53,119 フフッ (八田)見習い同心の河村小十郎だ 235 00:18:53,119 --> 00:18:56,122 ああ 七十郎さんの御自慢の御子息? 236 00:18:56,122 --> 00:18:58,124 うん (小十郎)よしなに 237 00:18:58,124 --> 00:19:00,126 ああ こちらこそ 三郎三と申しやす 238 00:19:00,126 --> 00:19:05,131 私 お杉です あっ あの どうぞ あっ あら 夢の旦那は? 239 00:19:05,131 --> 00:19:08,134 (おつや)うん ちょっと… (お杉)変なの 240 00:19:08,134 --> 00:19:12,138 (おきみ)あの… (おつや)おきみちゃん どうしたの 241 00:19:12,138 --> 00:19:14,140 ええ あの… うちのおとっつぁん➡ 242 00:19:14,140 --> 00:19:18,144 ゆうべ こちらを出たのは 何時ごろでしょうか? 243 00:19:18,144 --> 00:19:21,080 五つごろだったかしら ねえ お杉? 244 00:19:21,080 --> 00:19:24,083 ええ (五郎八)庄八さんが何か? 245 00:19:24,083 --> 00:19:28,087 (おきみ) ええ ゆうべっから帰らないんです 246 00:19:28,087 --> 00:19:32,091 帰らねえ? そいつは妙だな 247 00:19:32,091 --> 00:19:35,094 小十郎 お前が話聞いてやれ 248 00:19:35,094 --> 00:19:39,098 そんな 大の大人が 一晩や二晩 家を空けたぐらい… 249 00:19:39,098 --> 00:19:42,101 ばか野郎! 庄八とっつぁんはな➡ 250 00:19:42,101 --> 00:19:44,103 黙って家を空けるような 人じゃねえんだよ 251 00:19:44,103 --> 00:19:46,105 だから心配してるんじゃないか ほら! 252 00:19:46,105 --> 00:19:51,105 はい… それじゃ自身番で 253 00:19:55,114 --> 00:19:59,114 しっかり 話聞いてやるんだぞ いいな! 254 00:20:03,122 --> 00:20:08,127 お聞きになりましたかい? ああ 偽金作りだ 255 00:20:08,127 --> 00:20:12,131 ええっ 偽金作り? 消えた職人たちよ 256 00:20:12,131 --> 00:20:18,137 鋳物職人 金箔師 金細工師 それに錺職人だ 257 00:20:18,137 --> 00:20:23,075 なるほど それで話はつながりやすね 258 00:20:23,075 --> 00:20:28,080 するってえと 庄八は喜三郎の 身代わりってわけですかい 259 00:20:28,080 --> 00:20:32,084 庄八は元金座の小判師だ それしか考えられねえ 260 00:20:32,084 --> 00:20:36,088 そりゃ大変だ もし 偽金が出回ったら➡ 261 00:20:36,088 --> 00:20:39,091 金の値打ちは下がる 物の値段は上がる➡ 262 00:20:39,091 --> 00:20:41,093 あっしらの暮らしは どん底だい うん 263 00:20:41,093 --> 00:20:44,096 ああ 五郎八 へい 264 00:20:44,096 --> 00:20:49,101 お前 上方の闇の世界に顔の利く そういう男を➡ 265 00:20:49,101 --> 00:20:52,104 知ってると言っていたな へい 266 00:20:52,104 --> 00:20:55,107 そいつに手紙を出して 喜三郎が誰に呼ばれたか➡ 267 00:20:55,107 --> 00:20:59,111 調べてくれねえか? へい 268 00:20:59,111 --> 00:21:03,115 (小十郎)庄八 50歳 金座の小判師をやってたそうだな 269 00:21:03,115 --> 00:21:05,117 はい 270 00:21:05,117 --> 00:21:08,120 (小十郎)近頃 おとっつぁんの 身の回りに何か変わったことは? 271 00:21:08,120 --> 00:21:13,125 長屋の人に おとっつぁんのことを 根掘り葉掘り聞いてた人がいたって 272 00:21:13,125 --> 00:21:16,128 ふーん そいつの人相風体は? 273 00:21:16,128 --> 00:21:21,066 年の頃55~56 大店の主人か番頭風で➡ 274 00:21:21,066 --> 00:21:24,069 ここに大きな黒子があるって 275 00:21:24,069 --> 00:21:30,075 ハッ 雲をつかむような話だな まあ そう心配することもあるまい 276 00:21:30,075 --> 00:21:33,078 でも… 277 00:21:33,078 --> 00:21:37,078 (小十郎)少し様子見てみろ (おきみ)はい… 278 00:21:52,097 --> 00:21:58,103 (但馬守)元小判師の 庄八とか申す男 承知したのか? 279 00:21:58,103 --> 00:22:01,106 はい だいぶ てこずりましたが➡ 280 00:22:01,106 --> 00:22:07,112 「娘の命を保証できぬ」と 申しましたら 「一度だけ」と 281 00:22:07,112 --> 00:22:13,118 (但馬守)ハハハ… その一度だけが 最後の仕事よ 282 00:22:13,118 --> 00:22:16,118 さっ こちらでございます さあ… (但馬守)うむ 283 00:22:18,123 --> 00:22:23,123 ≪(地金を打つ音) 284 00:22:28,133 --> 00:22:33,138 ≪(職人のせきこみ) 285 00:22:33,138 --> 00:22:37,142 ≪(地金を打つ音) 286 00:22:37,142 --> 00:22:41,146 (職人のせきこみ) 287 00:22:41,146 --> 00:22:46,146 (地金を打つ音) 288 00:22:48,153 --> 00:22:51,153 (戸の開く音) 289 00:22:53,158 --> 00:22:56,161 先生 仕事の方 順調にいってますか? 290 00:22:56,161 --> 00:22:58,163 (源之進)うむ 291 00:22:58,163 --> 00:23:01,166 (但馬守)出来は大丈夫か? (源之進)はっ 292 00:23:01,166 --> 00:23:04,169 ちょっと 見せていただけますか? (源之進)こちらへ 293 00:23:04,169 --> 00:23:06,169 (平兵衛)さあ (但馬守)うむ 294 00:23:17,182 --> 00:23:23,122 (但馬守)うーむ 見事じゃ わしにも見分けがつかん 295 00:23:23,122 --> 00:23:28,127 ありがとうございました これで ほっとしました➡ 296 00:23:28,127 --> 00:23:31,130 あと僅かで 約束の1万両になります 297 00:23:31,130 --> 00:23:34,130 (但馬守)うむ 頼むぞ 298 00:23:41,140 --> 00:23:45,144 あっ… (新九郎)戻れ 299 00:23:45,144 --> 00:23:51,150 お願いします 帰らしてください 娘が… ああっ 300 00:23:51,150 --> 00:23:54,153 (新九郎)戻るんだ! ほら 301 00:23:54,153 --> 00:23:58,157 お願いします 帰らしてください! (新九郎)うーぬ 302 00:23:58,157 --> 00:24:01,160 (但馬守)殺すな (新九郎)はっ あっ… 303 00:24:01,160 --> 00:24:05,160 (庄八)やあーっ! うわっ! うっ… 304 00:24:08,167 --> 00:24:11,170 (源之進)申し訳ありません (但馬守)やむをえん➡ 305 00:24:11,170 --> 00:24:16,175 まっ ここまで来れば この男がいなくとも 何とかなろう 306 00:24:16,175 --> 00:24:18,177 ええ ええ 307 00:24:18,177 --> 00:24:21,177 (源之進)仕事にかかれ! ぐずぐずするな! こら! 308 00:24:26,118 --> 00:24:28,120 すいません! すいません 309 00:24:28,120 --> 00:24:35,127 ばか野郎! 今まで何してたんだ!? あの仏が誰だか分かるか ええ? 310 00:24:35,127 --> 00:24:39,131 庄八とっつぁんだ! (小十郎)庄八? 311 00:24:39,131 --> 00:24:43,135 小十郎 お前 本当に本気で捜したのか ああ? 312 00:24:43,135 --> 00:24:46,138 もし 本気で捜して見つけてれば➡ 313 00:24:46,138 --> 00:24:49,138 殺されずに済んだ そうは思わねえか! 314 00:24:51,143 --> 00:24:56,148 せめて こっから先は手前一人で きちんと 落としまえつけてみろ! 315 00:24:56,148 --> 00:24:58,148 いいな! 316 00:25:32,117 --> 00:25:35,120 (小十郎)《これは偽小判だ》 317 00:25:35,120 --> 00:25:40,125 (女性)庄八さん? 庄八さん… (女性)庄八さん どうして➡ 318 00:25:40,125 --> 00:25:45,125 こんな姿になるもんかよ 本当に (女性)庄八さん! 庄八さん… 319 00:25:49,134 --> 00:25:52,134 (おきみ)お世話をかけました 320 00:25:59,144 --> 00:26:02,147 ≪(おきみ)おとっつぁーん! 321 00:26:02,147 --> 00:26:09,147 ≪(おきみ・隣人たちの泣き声) 322 00:26:12,157 --> 00:26:15,160 (小十郎)《父上…》 323 00:26:15,160 --> 00:26:21,160 (小十郎のすすり泣き) 324 00:26:23,101 --> 00:26:26,104 《父上…》 325 00:26:26,104 --> 00:26:29,104 (すすり泣き) 326 00:26:35,113 --> 00:26:38,116 (八田)《せめて こっから先は 手前一人で➡ 327 00:26:38,116 --> 00:26:41,116 きちんと 落としまえつけてみろ!》 328 00:26:54,132 --> 00:27:00,132 これが偽物で… これが本物 329 00:27:02,140 --> 00:27:06,144 同じに見えるんだけどな 330 00:27:06,144 --> 00:27:08,146 (ため息) 331 00:27:08,146 --> 00:27:12,146 《学問じゃな 下手人は 捕まえられねえんだよ!》 332 00:27:15,153 --> 00:27:17,153 くっそー 333 00:27:24,096 --> 00:27:28,100 あっ? 何だ これは 334 00:27:28,100 --> 00:27:31,100 何かの字かな? 335 00:27:36,108 --> 00:27:44,108 (小判をこする音) 336 00:27:47,119 --> 00:27:50,122 地金に「大」と彫ってある 337 00:27:50,122 --> 00:27:54,122 「大」… 何だろう? 338 00:27:56,128 --> 00:27:58,128 屋号だ! 339 00:28:03,135 --> 00:28:05,135 あった 340 00:28:08,140 --> 00:28:11,140 「大倉屋 札差」 341 00:28:16,148 --> 00:28:19,148 「大西屋 質屋」 342 00:28:21,086 --> 00:28:24,089 「大塚屋 両替商」 343 00:28:24,089 --> 00:28:26,089 「大野屋 質屋」 344 00:28:28,093 --> 00:28:30,093 「大橋屋 両替商」 345 00:28:37,102 --> 00:28:42,107 「大倉屋」 よし 346 00:28:42,107 --> 00:28:45,110 「大黒屋」 347 00:28:45,110 --> 00:29:05,130 ♬~ 348 00:29:05,130 --> 00:29:09,134 (小十郎)大 大 大… 349 00:29:09,134 --> 00:29:13,138 屋号… それも金に ゆかりのある店じゃないのかな? 350 00:29:13,138 --> 00:29:17,142 それとも見逃しているのか いや そんなはずはない 351 00:29:17,142 --> 00:29:23,081 みんな 評判も良かったし 怪しい節は一つもなかった 352 00:29:23,081 --> 00:29:29,081 町名? 名前? うーん 分からん! 353 00:29:36,094 --> 00:29:40,094 「大和」? 大和だったんだ! 354 00:29:42,100 --> 00:29:47,100 大和… 大和屋 や や や や… あった! 355 00:29:55,113 --> 00:29:59,113 ≪(店員)旦那様 いってらっしゃいまし お気を付けて 356 00:30:02,120 --> 00:30:07,125 (おきみ)《年の頃55~56 大店の主人か番頭風で➡ 357 00:30:07,125 --> 00:30:11,129 ここに大きな黒子があるって》 358 00:30:11,129 --> 00:30:13,131 あいつだ 359 00:30:13,131 --> 00:30:17,135 (かごかきたち)えい ほう えい ほう えい ほう えい ほう➡ 360 00:30:17,135 --> 00:30:24,135 えい ほう えい ほう えい ほう えい ほう えい ほう えい ほう… 361 00:30:27,079 --> 00:30:30,082 (かごかきたち) ありがとうございやした 362 00:30:30,082 --> 00:30:32,084 いらっしゃい 363 00:30:32,084 --> 00:30:35,087 あっ… なあ あの 小十郎 来なかったか? 364 00:30:35,087 --> 00:30:38,090 いいえ (八田)そうか 365 00:30:38,090 --> 00:30:44,096 いや 妙だなあ どこ行っちまったんだろう あれは 366 00:30:44,096 --> 00:30:48,100 まっ ひとつ どうです? いや やめとくよ 367 00:30:48,100 --> 00:30:51,103 小十郎が どうかしたのか? 368 00:30:51,103 --> 00:30:56,108 はあ あの… 奉行所には来ねえし 家にもいねえんですよ 369 00:30:56,108 --> 00:30:59,111 俺が あんまり がんがん やっつけたんで➡ 370 00:30:59,111 --> 00:31:02,114 妙な気でも起こしたんじゃねえかと 思って 何か心配で 371 00:31:02,114 --> 00:31:06,118 妙な気とは? 夜逃げとか 自害とかさ 372 00:31:06,118 --> 00:31:08,120 フン ばかな 373 00:31:08,120 --> 00:31:10,122 (八田)いや でも本当に めちゃくちゃに➡ 374 00:31:10,122 --> 00:31:12,124 やっつけちゃったんですよ まるで親の敵みてえに 375 00:31:12,124 --> 00:31:15,127 でも なにも嫌いで やったわけじゃないんです 376 00:31:15,127 --> 00:31:17,129 あいつを早く一人前にして➡ 377 00:31:17,129 --> 00:31:20,065 七十郎さんに喜んでもらいてえ その一心で 378 00:31:20,065 --> 00:31:23,068 それぐらいのことは 小十郎さんだって分かってますよ 379 00:31:23,068 --> 00:31:25,070 ねえ 旦那? ああ 380 00:31:25,070 --> 00:31:28,073 まあ そう心配するな はっ 381 00:31:28,073 --> 00:31:32,073 旦那 来ました 382 00:31:36,081 --> 00:31:55,100 ♬~ 383 00:31:55,100 --> 00:32:00,105 喜三郎を呼び出したのは 札差 大和屋か 384 00:32:00,105 --> 00:32:02,107 へい 385 00:32:02,107 --> 00:32:06,111 旦那 探りましょうか? ああ 頼む 386 00:32:06,111 --> 00:32:08,113 早速 387 00:32:08,113 --> 00:32:10,115 (浪人)おい 早くしろ! (職人)へい 388 00:32:10,115 --> 00:32:12,117 (源之進)こら! (職人)へい 389 00:32:12,117 --> 00:32:15,120 ≪(地金を打つ音) 390 00:32:15,120 --> 00:32:17,122 ≪(浪人)さっさとしろ! ≪(職人)へい 391 00:32:17,122 --> 00:32:22,127 ≪(浪人)おう 早くしろ 早く! ≪(職人)へい 392 00:32:22,127 --> 00:32:24,129 ≪(源之進)ぐずぐずするな! 393 00:32:24,129 --> 00:32:26,131 ≪(地金を打つ音) 394 00:32:26,131 --> 00:32:30,135 ≪(浪人たちの怒号) 395 00:32:30,135 --> 00:32:36,141 (鳴子) 396 00:32:36,141 --> 00:32:39,144 (源之進)くそ! 逃がすな 待て! (浪人)待て! 397 00:32:39,144 --> 00:32:42,147 (源之進)待てー! (浪人)おい 待たんか! 398 00:32:42,147 --> 00:32:44,149 (浪人)うわっ! (源之進)おのれ! 399 00:32:44,149 --> 00:32:54,159 ♬~ 400 00:32:54,159 --> 00:32:57,162 (源之進)捜せ! 捜せ! (浪人)はっ 401 00:32:57,162 --> 00:33:00,162 (浪人)はっ (源之進)見つけ出せ! 402 00:33:04,169 --> 00:33:09,174 何だって? 小十郎が斬られた!? ええ 今は「えんま」に 403 00:33:09,174 --> 00:33:20,174 ♬~ 404 00:33:27,125 --> 00:33:32,125 (戸の開く音) (八田)とっつぁん 小十郎は? 405 00:33:40,138 --> 00:33:43,138 ≪(足音) 406 00:33:46,144 --> 00:33:51,149 こ… 小十郎は? 大丈夫だ 407 00:33:51,149 --> 00:33:55,153 ハァ… いや よかった 408 00:33:55,153 --> 00:33:58,156 じゃあ ここは 八田の旦那に お任せして 409 00:33:58,156 --> 00:34:00,158 はっ ああ 410 00:34:00,158 --> 00:34:20,111 ♬~ 411 00:34:20,111 --> 00:34:23,114 ♬~ 412 00:34:23,114 --> 00:34:31,114 ≪(小鳥のさえずり) 413 00:34:33,124 --> 00:34:40,124 (小十郎)八田さん… 八田さん! 414 00:34:43,134 --> 00:34:45,134 小十郎! 415 00:34:53,144 --> 00:34:55,144 うん? 416 00:34:57,148 --> 00:34:59,148 何だ? こら 417 00:35:02,153 --> 00:35:04,155 大和屋… 418 00:35:04,155 --> 00:35:09,160 「大和屋」? お前 これを どこで? 419 00:35:09,160 --> 00:35:11,162 しょ… 420 00:35:11,162 --> 00:35:16,167 「庄八」? えっ? 「襟」か? うん 421 00:35:16,167 --> 00:35:21,106 庄八の着物の襟の中からか? (小十郎)はい 422 00:35:21,106 --> 00:35:28,113 小十郎 お前 俺の言ったとおり➡ 423 00:35:28,113 --> 00:35:31,113 自分一人で 落としまえをつけようとして… 424 00:35:33,118 --> 00:35:38,123 お願いが… (八田)何だ? 425 00:35:38,123 --> 00:35:45,130 私が死んだら 私の代わりに おきみさんに謝ってください 426 00:35:45,130 --> 00:35:48,133 ばか野郎! お前が死ぬか! 427 00:35:48,133 --> 00:35:54,139 俺が一人前の同心に 鍛え上げるまで➡ 428 00:35:54,139 --> 00:35:57,142 死なれてたまるか 429 00:35:57,142 --> 00:36:12,157 ♬~ 430 00:36:12,157 --> 00:36:14,157 お奉行 431 00:36:17,162 --> 00:36:23,101 ほう よくやった 432 00:36:23,101 --> 00:36:27,101 そう言って お前からも褒めてやれ はい 433 00:36:37,115 --> 00:36:41,119 (但馬守)何事じゃ? 火急の呼び出しとは 434 00:36:41,119 --> 00:36:43,121 妙なやつが忍び込みました 435 00:36:43,121 --> 00:36:45,123 (但馬守) それだけのことで わしを? 436 00:36:45,123 --> 00:36:48,126 いえいえ それだけではございません 437 00:36:48,126 --> 00:36:55,133 庄八の手がけた 小判の地金です (但馬守)これは… 438 00:36:55,133 --> 00:36:58,136 (平兵衛)大和屋の「大」の字です 439 00:36:58,136 --> 00:37:01,139 (新九郎)もしも あの庄八が これと同じものを➡ 440 00:37:01,139 --> 00:37:03,141 隠し持っていたとしたら? 441 00:37:03,141 --> 00:37:08,146 (源之進)それが町方の手に入り… やはり 昨夜の男は町方の手の者? 442 00:37:08,146 --> 00:37:11,149 他に考えようがあるまい 443 00:37:11,149 --> 00:37:16,087 で… その男 どうした? (源之進)はっ 444 00:37:16,087 --> 00:37:19,090 ≪(源之進)取り逃がしましたが 手傷は負わせました➡ 445 00:37:19,090 --> 00:37:23,094 今頃は藪の中で虫の息 446 00:37:23,094 --> 00:37:26,097 ≪(但馬守) たわけ! 何を甘いことを➡ 447 00:37:26,097 --> 00:37:30,101 捜し出せ 証拠の品を取り戻せ! ≪(源之進)はっ 448 00:37:30,101 --> 00:37:33,104 ≪(但馬守)蟻の穴から 堤が崩れることもある➡ 449 00:37:33,104 --> 00:37:38,109 僅かな油断が 勘定奉行たる わしの命取りになるのだ 450 00:37:38,109 --> 00:37:40,109 ≪(源之進)はっ 451 00:37:43,114 --> 00:37:45,116 (源之進)何やつ!? 452 00:37:45,116 --> 00:37:49,120 へい あっしは 錺職の夢之介と申します 453 00:37:49,120 --> 00:37:52,123 実は 金子を拝借に参りましたら➡ 454 00:37:52,123 --> 00:37:54,125 こちらだと 伺いましたもんですから 455 00:37:54,125 --> 00:37:56,127 たわけ! 帰れ帰れ! 456 00:37:56,127 --> 00:38:02,127 おっと! 担保の品 これだよ 457 00:38:08,139 --> 00:38:10,141 これを どこで? 458 00:38:10,141 --> 00:38:16,080 庄八さんから頂いた 形見の品で 庄八の形見の品? 459 00:38:16,080 --> 00:38:19,083 あっしは昔 庄八さんと一緒に 金座で働いてましてね➡ 460 00:38:19,083 --> 00:38:23,087 亡くなったって お伺いしたんで お悔やみに上がったら➡ 461 00:38:23,087 --> 00:38:27,091 そいつが 着物の襟から出てきたんですよ 462 00:38:27,091 --> 00:38:30,094 (平兵衛)なぜ 手前どもに? 463 00:38:30,094 --> 00:38:35,094 「大」の文字の刻印 そいつは 大和屋さんの大でしょう 464 00:38:40,104 --> 00:38:42,106 (源之進)おのれ! 465 00:38:42,106 --> 00:38:45,109 (浪人)何だ? (浪人)おい! 466 00:38:45,109 --> 00:38:48,112 (浪人)おっ! (浪人)おのれ! 467 00:38:48,112 --> 00:38:51,115 (浪人)何やつ? おのれ! 468 00:38:51,115 --> 00:38:53,117 (浪人)いやーっ! (浪人)おのれ! 469 00:38:53,117 --> 00:38:55,119 (殴る音) (浪人)わあっ! 470 00:38:55,119 --> 00:38:57,121 早く逃げるんだ 471 00:38:57,121 --> 00:39:00,121 (職人たち)ありがとうございます ありがとうございます… 472 00:39:03,127 --> 00:39:06,130 おっと 証拠の品はもらってくぜ 473 00:39:06,130 --> 00:39:09,133 旦那! おっしゃるとおり 職人たちは逃がしましたぜ 474 00:39:09,133 --> 00:39:11,135 よし 長居は無用だ 475 00:39:11,135 --> 00:39:14,138 うわー! (新九郎)おのれ ちくしょう! 476 00:39:14,138 --> 00:39:17,075 また来るぜ 477 00:39:17,075 --> 00:39:23,081 (新九郎)待て! おのれ… (源之進)おのれ! おっ わっ! 478 00:39:23,081 --> 00:39:27,085 何者でございましょう? (但馬守)一刻の猶予もならん 479 00:39:27,085 --> 00:39:31,089 小判は全て わしの屋敷に運び込み 証拠となるものは➡ 480 00:39:31,089 --> 00:39:35,093 火を掛け 灰にしてしまえ (平兵衛)分かりました 481 00:39:35,093 --> 00:39:46,104 ♬~ 482 00:39:46,104 --> 00:39:48,106 ≪(八田)お奉行!➡ 483 00:39:48,106 --> 00:39:51,109 お奉行 札差 大和屋の寮から出火し➡ 484 00:39:51,109 --> 00:39:54,112 燃え落ちたとのことです 何っ? 485 00:39:54,112 --> 00:39:58,112 証拠隠滅を図りおったな! (八田)お奉行 486 00:40:02,120 --> 00:40:05,123 (但馬守・平兵衛)ハハハ… 487 00:40:05,123 --> 00:40:11,129 (平兵衛)さすがに 一時は慌てましたが 証拠は全て灰 488 00:40:11,129 --> 00:40:18,069 ハハハ… 危ないところであった しかし まあ これで一件落着 489 00:40:18,069 --> 00:40:20,071 (一同の笑い声) 490 00:40:20,071 --> 00:40:24,071 ≪ いや この一件 まだ落着はしておらん 491 00:40:30,081 --> 00:40:32,083 何やつ!? 492 00:40:32,083 --> 00:40:38,089 北町奉行 榊原主計頭忠之 何ぃ? 493 00:40:38,089 --> 00:40:47,098 勘定奉行 牧野但馬守 札差 大和屋平兵衛 その方ども➡ 494 00:40:47,098 --> 00:40:51,102 三春藩への公儀貸付金を 偽小判とすり替え➡ 495 00:40:51,102 --> 00:40:55,106 濡れ手に粟の もうけをたくらみしこと 既に明白 496 00:40:55,106 --> 00:41:01,112 黙れ! 町奉行の分際で 我が屋敷に踏み込み 何たる戯言! 497 00:41:01,112 --> 00:41:05,116 そのために 罪なき職人たちをかどわかし➡ 498 00:41:05,116 --> 00:41:10,121 更には 小判師 庄八を 殺害するとは言語道断 499 00:41:10,121 --> 00:41:16,060 見逃すわけにはいかん 証拠は!? 証拠があるのか? 500 00:41:16,060 --> 00:41:21,065 さようでございますとも 畏れながら お奉行様➡ 501 00:41:21,065 --> 00:41:24,068 何か悪い夢でも 御覧になったのでは? 502 00:41:24,068 --> 00:41:33,077 夢? ハハハ… 夢か そいつはいい 503 00:41:33,077 --> 00:41:37,081 (一同の笑い声) 504 00:41:37,081 --> 00:41:40,081 いいかげんにしねえか 悪党ども! 505 00:41:49,093 --> 00:41:52,093 《また来るぜ》 506 00:41:54,098 --> 00:41:57,101 おのれは… 夢之介! 507 00:41:57,101 --> 00:42:02,106 人の命を弄んだ貴様らに もはや 見る夢はないのだ 508 00:42:02,106 --> 00:42:07,106 観念せい! くせ者じゃ! 出合え 出合え! 509 00:42:12,116 --> 00:42:17,116 こやつを生かして この屋敷から出すな 殺せ! 510 00:42:20,124 --> 00:42:23,124 関わりなき者は去れ! (家臣)おのれ… 511 00:42:25,129 --> 00:42:32,136 さもなくば… 斬る! 512 00:42:32,136 --> 00:42:35,136 ひるむな! かかれ かかれ! 513 00:42:41,145 --> 00:42:45,149 斬れ 斬れ! 斬り捨てい! (家臣)おのれ! 514 00:42:45,149 --> 00:43:05,169 ♬~ 515 00:43:05,169 --> 00:43:20,117 ♬~ 516 00:43:20,117 --> 00:43:22,119 おのれ… 517 00:43:22,119 --> 00:43:42,139 ♬~ 518 00:43:42,139 --> 00:44:02,159 ♬~ 519 00:44:02,159 --> 00:44:05,159 ♬~ 520 00:44:12,169 --> 00:44:16,107 俺を呼びつけるなんてのは 百年早いわ 生意気な 521 00:44:16,107 --> 00:44:20,111 小十郎! 小十郎! ≪(小十郎)八田さん 522 00:44:20,111 --> 00:44:24,115 何だ こんなとこに呼びつけて 523 00:44:24,115 --> 00:44:29,115 十手術を教えてください (八田)何っ 十手術だ? 524 00:44:33,124 --> 00:44:36,127 (八田)よし! いいだろう 525 00:44:36,127 --> 00:44:45,136 ♬~ 526 00:44:45,136 --> 00:44:48,139 (八田)いくぞ! (小十郎)はい! 527 00:44:48,139 --> 00:45:01,152 ♬~ 528 00:45:01,152 --> 00:45:06,157 フフッ ハハハ… この野郎 だましたな 529 00:45:06,157 --> 00:45:09,160 だいぶ稽古を 積んだみてえじゃねえか 530 00:45:09,160 --> 00:45:14,160 はい… 見てください この傷 531 00:45:16,100 --> 00:45:19,103 よくやった! (小十郎)くーっ 532 00:45:19,103 --> 00:45:26,110 お前も立派に一人前だよ よし これから飲み行くぞ! 533 00:45:26,110 --> 00:45:29,113 はい! 534 00:45:29,113 --> 00:45:31,115 いらっしゃい! 535 00:45:31,115 --> 00:45:35,119 よう! あっちゃ あっちゃ… 536 00:45:35,119 --> 00:45:37,121 おお また来るな 537 00:45:37,121 --> 00:45:39,123 (五郎八)そうですかい そいじゃ 邪魔したぜ 538 00:45:39,123 --> 00:45:41,125 (お杉)もう帰っちゃうんですか? うん 539 00:45:41,125 --> 00:45:43,127 八田さん 今 出ていった いつかの浪人 どっかで… 540 00:45:43,127 --> 00:45:45,129 ああ まあ 気にするな (小十郎)いや でも確かに見覚えが 541 00:45:45,129 --> 00:45:47,131 いいから いいから まあ ちょっと ここに座んなよ 542 00:45:47,131 --> 00:45:50,134 そう そう そう おきみちゃんね 旦那来るの待ってたんですから 543 00:45:50,134 --> 00:45:53,137 大店に奉公が決まったんですって 544 00:45:53,137 --> 00:45:59,143 その節は どうも おかげさまで (小十郎)よかった 元気になって 545 00:45:59,143 --> 00:46:02,146 それじゃ 若い方の新しい門出を祝って➡ 546 00:46:02,146 --> 00:46:04,148 乾杯といきましょうや! 547 00:46:04,148 --> 00:46:07,151 よーし 今日は おごっちゃう ねえ おとっつぁん 548 00:46:07,151 --> 00:46:11,155 分かってるよ 任しときなって (お杉)さすが旦那さん! 549 00:46:11,155 --> 00:46:14,158 (五郎八)おだてんじゃないよ ほら (おつや)ねえ どんどん飲んでね 550 00:46:14,158 --> 00:46:16,093 よし! 遠慮なく ごちになるぜ なあ? 551 00:46:16,093 --> 00:46:18,095 (八田)じゃあ 今日は 店が潰れるまで飲もう 552 00:46:18,095 --> 00:46:21,098 さあ どうだ ええ? 目の玉が飛び出んじゃねえか おい 553 00:46:21,098 --> 00:46:23,100 (八田)おおっ すごい! (お杉)はい お待たせしました 554 00:46:23,100 --> 00:46:29,106 <また一人 北町奉行所に 頼もしい若獅子が誕生した> 555 00:46:29,106 --> 00:46:31,108 <その若獅子たちは➡ 556 00:46:31,108 --> 00:46:36,113 北町奉行 榊原主計頭の手足となって➡ 557 00:46:36,113 --> 00:46:42,119 雨の日も風の日も 陰ながら 江戸庶民の命と安全を守る➡ 558 00:46:42,119 --> 00:46:45,119 いわば 地の塩である> 559 00:46:47,124 --> 00:47:07,144 ♬~ 560 00:47:07,144 --> 00:47:27,098 ♬~ 561 00:47:27,098 --> 00:47:47,118 ♬~ 562 00:47:47,118 --> 00:48:07,138 ♬~ 563 00:48:07,138 --> 00:48:21,138 ♬~ 564 00:48:27,124 --> 00:48:30,127 <惚れた男を捜し えんまを訪ねた おぎん> 565 00:48:30,127 --> 00:48:34,131 <その男は 奉行こと 夢之介であるという> 566 00:48:34,131 --> 00:48:38,135 <皆の疑いをよそに 極秘に事件を探る夢之介> 567 00:48:38,135 --> 00:48:42,139 <そこには 2万両を 積んだまま消えた 弁天丸の謎と➡ 568 00:48:42,139 --> 00:48:46,143 その謎を追う 佐垣の姿があった> 569 00:48:46,143 --> 00:48:49,143 <次回 「八百八町夢日記」…>