1 00:00:32,358 --> 00:00:36,763 (李)祖国とは 一体 何でしょう? 先生。 2 00:00:36,763 --> 00:00:42,863 私も 日本で暮らしたことないから 日本が恋しいのかもしれません。 3 00:00:52,946 --> 00:00:56,149 (弥三郎)間違いない。 幹は 生きとる! 4 00:00:56,149 --> 00:00:58,949 この字を 幹が書いたんや。 5 00:01:24,277 --> 00:02:08,877 ♪♪~ 6 00:02:52,865 --> 00:03:00,506 ♪♪~ 7 00:03:00,506 --> 00:03:06,979 (久枝)<春華姉さんの 「家族」という言葉が 心に響いた> 8 00:03:06,979 --> 00:03:13,679 ♪♪~ 9 00:03:47,453 --> 00:03:56,929 ♪♪~ 10 00:03:56,929 --> 00:03:59,031 (陵子)ねえ 見て お父さん。 11 00:03:59,031 --> 00:04:03,569 きれいでしょう? 今日 患者さんのご家族に頂いたのよ。 12 00:04:03,569 --> 00:04:05,605 ハウスで 栽培しよるんやって。 13 00:04:05,605 --> 00:04:08,307 (幹)ほう。 何て花や? 14 00:04:08,307 --> 00:04:14,147 ポインセチア。 お父さんたら ポインセチアも知らんの?→ 15 00:04:14,147 --> 00:04:16,349 どうしたって? 久枝。 16 00:04:16,349 --> 00:04:21,254 ああ 牡丹江の春華の家で 休みを 過ごすことになったそうや。 17 00:04:21,254 --> 00:04:23,990 (陵子)そう。 中国では 春節は→ 18 00:04:23,990 --> 00:04:26,526 家族で祝うもんやけんな。 19 00:04:26,526 --> 00:04:36,269 ねえ お父さん お父さんにとって 中国は やっぱり ふるさとなん? 20 00:04:36,269 --> 00:04:38,369 うん…。 21 00:04:40,740 --> 00:04:47,680 そやな…。 満州で生まれて 4歳で 村に引き取られて→ 22 00:04:47,680 --> 00:04:50,780 20年以上 過ごした場所やけん…。 23 00:04:53,152 --> 00:04:57,623 陵子 わしは 日本人や。 24 00:04:57,623 --> 00:05:03,196 祖国は もちろん 日本やけど ふるさとと呼べるところは→ 25 00:05:03,196 --> 00:05:07,967 もしかしたら 中国なのかもしれんな…。 26 00:05:07,967 --> 00:05:19,579 ♪♪~ 27 00:05:19,579 --> 00:05:24,450 <春節を 家族と一緒に過ごすために→ 28 00:05:24,450 --> 00:05:29,055 私は 牡丹江の春華姉さんを訪ねた> 29 00:05:29,055 --> 00:05:39,732 ♪♪~ 30 00:05:39,732 --> 00:05:44,270 <父が出国を拒否されてから 2年が過ぎた。→ 31 00:05:44,270 --> 00:05:50,370 文化大革命の影は まだ 中国全土を覆っていた> 32 00:07:05,952 --> 00:07:13,159 <父の脳裏に ひとときも離れない 監視者の存在が 浮かんだ> 33 00:07:13,159 --> 00:07:35,759 ♪♪~ 34 00:09:47,613 --> 00:09:51,350 <親友の思いを 分かっていながら…→ 35 00:09:51,350 --> 00:09:56,489 それでも 父は 怒りを ぶつけずにはいられなかった。→ 36 00:09:56,489 --> 00:10:01,227 残された道は 日本への帰国しかない。→ 37 00:10:01,227 --> 00:10:03,627 そう 思い詰めていく> 38 00:10:51,377 --> 00:10:55,981 <中国にも 日本にも 受け入れられない。→ 39 00:10:55,981 --> 00:10:58,981 どこにも 行き場がない> 40 00:11:19,004 --> 00:11:34,987 ♪♪~ 41 00:11:34,987 --> 00:11:39,124 <そして 更に厳しさを増す 監視の目に→ 42 00:11:39,124 --> 00:11:43,124 父は 追い詰められていった> 43 00:11:55,341 --> 00:11:57,341 ≪(物音) 44 00:12:59,805 --> 00:13:17,389 ♪♪~ 45 00:13:17,389 --> 00:13:21,289 あ~っ! 46 00:13:25,264 --> 00:13:29,735 あ~っ! 47 00:13:29,735 --> 00:13:34,335 あ~っ! あ~…。 48 00:13:41,313 --> 00:13:45,651 <父は 孤独だった。→ 49 00:13:45,651 --> 00:13:51,223 親友の鄒おじ 呉おじとも 言葉を交わさず→ 50 00:13:51,223 --> 00:13:56,523 その苦しい気持を 酒で紛らわす日が続いていた> 51 00:16:09,761 --> 00:16:13,465 <そのころ 日本では 祖父 弥三郎が→ 52 00:16:13,465 --> 00:16:17,236 東京の日本赤十字社と厚生省に→ 53 00:16:17,236 --> 00:16:21,874 中国側との交渉を 必死に要請していた> 54 00:16:21,874 --> 00:16:28,680 ♪♪~ 55 00:16:28,680 --> 00:16:34,086 <そして 祖母は 父が 無事に 帰国できることを祈り…> 56 00:16:34,086 --> 00:16:54,506 ♪♪~ 57 00:16:54,506 --> 00:16:57,442 (鶏の鳴き声) 58 00:16:57,442 --> 00:17:08,842 ♪♪~ 59 00:18:08,046 --> 00:18:29,046 ♪♪~ 60 00:18:50,989 --> 00:19:04,703 ♪♪~ 61 00:19:04,703 --> 00:19:07,572 <大晦日の朝…> 62 00:19:07,572 --> 00:19:16,682 (騒ぐ声) 63 00:19:16,682 --> 00:19:19,751 <春華姉さんの母親 高おばさんと→ 64 00:19:19,751 --> 00:19:23,151 弟の春江さんの家族が やってきた> 65 00:22:31,243 --> 00:22:55,066 ♪♪~ 66 00:22:55,066 --> 00:22:58,866 (すすり泣く声) 67 00:23:20,091 --> 00:23:25,196 <その時 どうして 涙が出たのか…→ 68 00:23:25,196 --> 00:23:28,396 自分でも よく分からなかった> 69 00:23:30,902 --> 00:23:34,005 <日本から 遠く離れた土地で→ 70 00:23:34,005 --> 00:23:41,980 私を 家族と言ってくれる人たちと 一緒に 新しい年を迎える> 71 00:23:41,980 --> 00:23:44,749 ♪♪~ 72 00:23:44,749 --> 00:23:49,287 <そのことが 私の胸を熱くした> 73 00:23:49,287 --> 00:23:52,287 ♪♪~ 74 00:24:28,526 --> 00:24:40,026 ♪♪~ 75 00:24:42,707 --> 00:24:51,407 <翌日 私と春華姉さんは 父の親友 鄒おじさんの家に招かれた> 76 00:27:07,018 --> 00:27:10,118 ♪♪~ 77 00:27:37,415 --> 00:27:43,415 ♪♪~ 78 00:28:05,076 --> 00:28:13,384 ♪♪~ 79 00:28:13,384 --> 00:28:19,724 <この国には 父の親友がいて 親戚たちがいて→ 80 00:28:19,724 --> 00:28:23,561 父を育てた おばあちゃんの墓がある。→ 81 00:28:23,561 --> 00:28:29,067 それは 父が この国で生きた証しだった> 82 00:28:29,067 --> 00:28:34,667 ♪♪~ 83 00:29:46,544 --> 00:30:07,044 ♪♪~ 84 00:31:50,535 --> 00:32:15,535 ♪♪~ 85 00:32:58,035 --> 00:33:09,735 ♪♪~ 86 00:33:11,749 --> 00:33:27,749 ♪♪~ 87 00:37:03,581 --> 00:37:28,081 ♪♪~ 88 00:37:58,669 --> 00:38:15,452 ♪♪~ 89 00:38:15,452 --> 00:38:17,852 (鶏の鳴き声) 90 00:38:28,966 --> 00:38:31,368 <その日 父は おばあちゃんのために→ 91 00:38:31,368 --> 00:38:33,668 何か買いたいと思っていた> 92 00:38:49,253 --> 00:38:53,653 <おばあちゃんは 買い物よりも 話がしたそうだった> 93 00:39:15,546 --> 00:39:18,846 ♪♪~ 94 00:39:54,852 --> 00:40:05,452 ♪♪~ 95 00:41:30,681 --> 00:41:35,781 ♪♪~(植樹歌) 96 00:42:44,254 --> 00:42:52,454 ♪♪~ 97 00:42:59,536 --> 00:43:20,636 ♪♪~ 98 00:44:13,110 --> 00:44:22,210 ♪♪~ 99 00:44:49,012 --> 00:45:38,112 ♪♪~ 100 00:48:41,445 --> 00:48:45,945 (汽笛) 101 00:49:18,515 --> 00:49:22,619 (泣き声) 102 00:49:22,619 --> 00:49:26,219 (発車の笛の音) 103 00:49:50,514 --> 00:49:53,414 (汽笛) 104 00:50:19,142 --> 00:50:58,242 ♪♪~ 105 00:51:00,517 --> 00:51:13,017 ♪♪~ 106 00:51:18,568 --> 00:51:23,068 ♪♪~ 107 00:51:41,791 --> 00:52:42,591 ♪♪~ 108 00:53:14,984 --> 00:53:19,484 (劉成)僕も 帰っていた 家族のところに。 109 00:54:15,812 --> 00:54:20,712 ごめんなさい 何も知らずに。 110 00:54:31,561 --> 00:54:38,535 また 僕の日本語の先生 してくれますか? 111 00:54:38,535 --> 00:54:42,535 ♪♪~ 112 00:54:45,241 --> 00:54:56,241 ♪♪~ 113 00:55:29,485 --> 00:55:33,585 ♪♪~ 114 00:55:37,961 --> 00:55:44,761 ♪♪~ 115 00:55:52,208 --> 00:55:56,679 私の生まれ故郷。 父と母のいる場所。 116 00:55:56,679 --> 00:56:14,597 ♪♪~ 117 00:56:14,597 --> 00:56:19,035 <劉さんの手のぬくもりが わだかまっていた心の中まで→ 118 00:56:19,035 --> 00:56:21,471 解かしていった。→ 119 00:56:21,471 --> 00:56:26,743 私たちは そのまま ずっと 雪を見ていた> 120 00:56:26,743 --> 00:56:31,648 ♪♪~ 121 00:56:31,648 --> 00:56:35,518 <1970年4月8日。→ 122 00:56:35,518 --> 00:56:40,723 父を乗せた飛行機は 羽田空港に向かっていた。→ 123 00:56:40,723 --> 00:56:46,529 25年にわたる中国での生活は 終わりを告げようとしていた> 124 00:56:46,529 --> 00:56:50,733 ♪♪~ 125 00:56:50,733 --> 00:56:54,671 <しかし ようやく たどりついた 祖国 日本で→ 126 00:56:54,671 --> 00:57:00,209 父を待っていたのは 過酷な現実だった> 127 00:57:00,209 --> 00:58:22,209 ♪♪~