1 00:01:23,119 --> 00:01:27,123 <関東の八つの国 いわゆる 関八州は➡ 2 00:01:27,123 --> 00:01:31,127 公儀 旗本 大名の領地が 複雑に入り組み➡ 3 00:01:31,127 --> 00:01:35,131 犯罪取締りの難しい地域であった> 4 00:01:35,131 --> 00:01:40,136 <公儀は 関八州の巡察と 犯罪摘発取締りのため➡ 5 00:01:40,136 --> 00:01:47,143 勘定奉行配下に裁量権を持った 関東取締出役を置いた> 6 00:01:47,143 --> 00:01:49,143 <俗に言う 八州廻りである> 7 00:02:03,159 --> 00:02:06,162 いいかい 忠吉 先に この500両を➡ 8 00:02:06,162 --> 00:02:09,165 近江の本店へ送る算段を つけてくるから➡ 9 00:02:09,165 --> 00:02:11,165 お前は ここで待っておいで 10 00:02:13,169 --> 00:02:18,174 この300両は 仕入れ先へ送る 大事なお金だ 11 00:02:18,174 --> 00:02:22,174 ぼんやりしないで しっかりと 抱えておくんだよ (忠吉)へい 12 00:02:43,132 --> 00:02:45,134 (男性)分かりました 白札屋さん 13 00:02:45,134 --> 00:02:47,136 (番頭) それじゃ よろしく頼みますよ 14 00:02:47,136 --> 00:02:49,136 はい 確かに 15 00:02:56,145 --> 00:03:01,150 (番頭)忠吉! 忠吉! 16 00:03:01,150 --> 00:03:05,154 まさか あいつ あのお金を持って… 何をぼやぼやしてるんだい➡ 17 00:03:05,154 --> 00:03:07,154 早く 捜しに行かないか! (手代)はい 18 00:03:16,165 --> 00:03:30,113 ♬~ 19 00:03:30,113 --> 00:03:32,115 (十兵衛)すまんな 八重 20 00:03:32,115 --> 00:03:38,121 結局 今年も 祭りに連れてきてやれなかった 21 00:03:38,121 --> 00:03:40,123 堪忍してくれ 22 00:03:40,123 --> 00:03:56,139 ♬~ 23 00:03:56,139 --> 00:04:01,139 (雷鳴) 24 00:04:04,147 --> 00:04:06,149 ぬれたな はい ここへ入って 25 00:04:06,149 --> 00:04:08,151 亭主 軒を借りるよ ≪(店主)へい 26 00:04:08,151 --> 00:04:14,157 あ~ 風邪をひいたら大変だ うん? 寒くないかい? 27 00:04:14,157 --> 00:04:17,160 うん 28 00:04:17,160 --> 00:04:20,163 ああ ありがとう うん 29 00:04:20,163 --> 00:04:23,099 ≪(店主)ほう こちらの品でございますか?➡ 30 00:04:23,099 --> 00:04:26,102 さすが お目が高くていらっしゃる!➡ 31 00:04:26,102 --> 00:04:32,108 おお… あっ ああ その柄には この帯が➡ 32 00:04:32,108 --> 00:04:37,113 さあさあ さあさあ はい え~ さあ どうぞ さあ あっ➡ 33 00:04:37,113 --> 00:04:40,113 さあ 御覧ください さあ 34 00:04:42,118 --> 00:04:44,118 (店主)ああ お似合いで 35 00:04:54,130 --> 00:04:56,132 (忠吉)もらうよ (店主)ああ ありがとうございます 36 00:04:56,132 --> 00:04:58,134 (忠吉)これで 足りるかい? (店主)ええっ!? 御冗談を! 37 00:04:58,134 --> 00:05:01,137 いくら結城の上物でも こんなには… 38 00:05:01,137 --> 00:05:03,139 (忠吉)釣りは 取っといてくれ (店主)ああっ ちょ… ちょっと! 39 00:05:03,139 --> 00:05:05,141 ≪(店主) あっ ちょっと! ちょっと… 40 00:05:05,141 --> 00:05:07,143 あっ… せめて お傘を ああ… 41 00:05:07,143 --> 00:05:09,145 ばかに気前がいいな (店主)ええ 42 00:05:09,145 --> 00:05:13,149 どこの若旦那か 存じませんが 酔狂な… 43 00:05:13,149 --> 00:05:18,154 まっ こっちは 大助かりですがね ええ あっ どうも すいません➡ 44 00:05:18,154 --> 00:05:20,156 はあ… よいしょ 45 00:05:20,156 --> 00:05:32,101 ♬~ 46 00:05:32,101 --> 00:05:35,104 「白札屋」 47 00:05:35,104 --> 00:05:40,109 <それから 程なくして 十兵衛は 幼い八重を 一人残し➡ 48 00:05:40,109 --> 00:05:45,114 いつものように 粂蔵 五兵衛と共に 江戸をたった> 49 00:05:45,114 --> 00:05:49,118 <特に解決すべき事件がある というわけでもない➡ 50 00:05:49,118 --> 00:05:53,122 目的を持たぬ 巡察の旅であるだけに➡ 51 00:05:53,122 --> 00:05:59,122 娘 八重に 後ろ髪引かれる思いが 募る旅立ちであった> 52 00:06:04,133 --> 00:06:08,133 (粂蔵)あれは 薬研堀の 辰蔵親分じゃありませんか? 53 00:06:11,140 --> 00:06:15,144 (辰蔵)これは 八州の旦那 どうしたい 辰蔵 浮かぬ顔をして 54 00:06:15,144 --> 00:06:17,146 (辰蔵)ええ (五兵衛)薬研堀の親分さんが➡ 55 00:06:17,146 --> 00:06:22,146 何だって また 下総くんだりへ… (辰蔵)いや… それが実は… 56 00:06:24,087 --> 00:06:28,091 白札屋の手代が? (辰蔵)へい 57 00:06:28,091 --> 00:06:30,093 (辰蔵)それも 僅か 二十歳 58 00:06:30,093 --> 00:06:34,097 小僧から上がったばかりの 成り立て ほやほや手代にですよ➡ 59 00:06:34,097 --> 00:06:37,100 まんまと 300両 持ち逃げ されちまったってんですから➡ 60 00:06:37,100 --> 00:06:40,100 情けねえっていうか 不用心っていうか… 61 00:06:44,107 --> 00:06:47,107 《白札屋》 62 00:06:50,113 --> 00:06:55,118 (粂蔵)呉服小間物問屋の 白札屋といえば かなりの大所帯 63 00:06:55,118 --> 00:06:58,121 (粂蔵)上の者の目が 行き届かなかったんでしょうか 64 00:06:58,121 --> 00:07:04,127 確か 江戸の出店だったな (辰蔵)へい 本店は近江八幡で➡ 65 00:07:04,127 --> 00:07:08,131 あるじが 江戸へ出てくることは めったにねえんだとか 66 00:07:08,131 --> 00:07:11,134 それじゃあ 風儀が緩むのも 無理はない 67 00:07:11,134 --> 00:07:13,136 (辰蔵)まあ とはいえ 白札屋としては➡ 68 00:07:13,136 --> 00:07:16,139 奉公人から 縄付きは出したくはねえ➡ 69 00:07:16,139 --> 00:07:19,142 まっ そこで 日頃から出入りしてる あっしが➡ 70 00:07:19,142 --> 00:07:24,080 内々で 忠吉を捕まえる役目を 仰せつかったってえ次第で 71 00:07:24,080 --> 00:07:27,083 (五兵衛)忠吉っていうんですか その手代 72 00:07:27,083 --> 00:07:31,087 忠義の「忠」に 大吉の「吉」 忠吉 73 00:07:31,087 --> 00:07:34,090 (五兵衛)名を付けた親御は 泣いてますね きっと 74 00:07:34,090 --> 00:07:38,094 (粂蔵)辰蔵さん その手代の在所は やはり 近江なんで? 75 00:07:38,094 --> 00:07:43,099 江戸の出店にいる奉公人は ほとんどが 近江の出 76 00:07:43,099 --> 00:07:45,101 忠吉も逃げるとすると➡ 77 00:07:45,101 --> 00:07:49,105 恐らくは 国か いずれにしても上方だろうと 78 00:07:49,105 --> 00:07:53,109 …だとすると 通り道は 東海道か中山道 79 00:07:53,109 --> 00:07:57,113 (辰蔵)ところが 今のところ どっちにも姿を現した気配がねえ 80 00:07:57,113 --> 00:08:01,117 まっ それで逆手を取って こっちを 回ってみることにしたんだが➡ 81 00:08:01,117 --> 00:08:03,119 一向に当たりが こねえ 82 00:08:03,119 --> 00:08:09,125 いや 必ず どこかに盲点がある 銚子へ向かいがてら➡ 83 00:08:09,125 --> 00:08:12,128 我々も 気を配ってみよう (辰蔵)ありがとうございます!➡ 84 00:08:12,128 --> 00:08:15,131 いやぁ 旦那に そう言ってもらえりゃ百人力だ➡ 85 00:08:15,131 --> 00:08:19,135 粂蔵さん 五兵衛さんも よろしく頼みやす 86 00:08:19,135 --> 00:08:23,072 ほう… その話に偽りは ないな? 87 00:08:23,072 --> 00:08:27,076 (かごかき)フッ 八州様に うそをついてどうします➡ 88 00:08:27,076 --> 00:08:31,080 ああ 確かに送っていったよ 二十歳ぐれえの若造を 89 00:08:31,080 --> 00:08:33,082 そうよ 上総一宮まで (かごかき)うん 90 00:08:33,082 --> 00:08:36,085 しかも 顎持ち前金で1両と2朱 (かごかき)うん 91 00:08:36,085 --> 00:08:40,089 別に酒手も弾んでもらってよ なりも派手だったし➡ 92 00:08:40,089 --> 00:08:43,092 あんないい客 忘れようったって 忘れらんねえや (かごかき)ああ 93 00:08:43,092 --> 00:08:45,094 なりも派手? ええ 94 00:08:45,094 --> 00:08:50,099 確か 紺の地色に くすんだ赤が 三筋 三筋と染めてあってよ 95 00:08:50,099 --> 00:08:54,099 紺地に蘇芳の三筋立て… 96 00:09:00,109 --> 00:09:02,111 やはり あの若者 97 00:09:02,111 --> 00:09:06,115 …で その男 一宮へは 何をしに行くと言っていた? 98 00:09:06,115 --> 00:09:10,119 何でも 勝浦の知り合いを 訪ねる途中だとかって 99 00:09:10,119 --> 00:09:12,119 勝浦… 100 00:09:14,123 --> 00:09:19,128 犢橋から 上総一宮… 101 00:09:19,128 --> 00:09:26,068 犢橋から 上総一宮 そして 勝浦 102 00:09:26,068 --> 00:09:46,088 ♬~ 103 00:09:46,088 --> 00:10:06,108 ♬~ 104 00:10:06,108 --> 00:10:08,108 どうやら 忠吉は… 105 00:10:10,112 --> 00:10:14,116 船便で 下田へ向かうつもりらしいな 106 00:10:14,116 --> 00:10:16,118 (粂蔵)船便で 107 00:10:16,118 --> 00:10:20,122 <上総 勝浦周辺の浦々は➡ 108 00:10:20,122 --> 00:10:27,063 鰯を干した肥料 すなわち 干鰯の産地として知られている> 109 00:10:27,063 --> 00:10:30,066 <この干鰯を江戸へ運ぶ際➡ 110 00:10:30,066 --> 00:10:34,070 房総半島の突端辺りが ひどい難所で➡ 111 00:10:34,070 --> 00:10:39,075 迂回して 江戸湾に入るのが 難しかった> 112 00:10:39,075 --> 00:10:45,081 <そのため 船によっては 一旦 下田辺りまで突っ切り➡ 113 00:10:45,081 --> 00:10:51,087 逆走して 江戸湾に入るという 航路を取ったのである> 114 00:10:51,087 --> 00:10:53,089 下田へ たどりつけば➡ 115 00:10:53,089 --> 00:10:56,092 上方へ向かう手だては いくらでもある 116 00:10:56,092 --> 00:10:58,094 よくぞ こんな経路を思いついたもんだ 117 00:10:58,094 --> 00:11:01,097 (粂蔵)うん そうと決まったら あっしは 一足先に勝浦へ 118 00:11:01,097 --> 00:11:03,097 頼むぞ (粂蔵)へい 119 00:11:29,125 --> 00:11:33,129 (五兵衛)旦那様 粂蔵さんが (粂蔵)失礼いたします➡ 120 00:11:33,129 --> 00:11:38,134 こちら 勝浦の道案内 勝五郎さんで 121 00:11:38,134 --> 00:11:41,137 手分けして 網元と船主を 当たってもらいやした 122 00:11:41,137 --> 00:11:47,143 (勝五郎)勝五郎と申します 桑山だ 世話かける 123 00:11:47,143 --> 00:11:50,146 (五兵衛)あっ …で 首尾は? 124 00:11:50,146 --> 00:11:55,151 (粂蔵)それが どこにも姿を見せてないんで 125 00:11:55,151 --> 00:11:57,153 粂蔵さんの話じゃ➡ 126 00:11:57,153 --> 00:12:00,156 手前の御宿までは 姿があったようなのに➡ 127 00:12:00,156 --> 00:12:05,161 この勝浦へ入って ぷっつり 消息が消えてるって あんばいで 128 00:12:05,161 --> 00:12:07,163 なまじ 金を持ってるだけに➡ 129 00:12:07,163 --> 00:12:11,167 ちょいとばかり案じられますね 忠吉の身の上が 130 00:12:11,167 --> 00:12:16,172 誰か うそをついてるやつが いるかもしれん 131 00:12:16,172 --> 00:12:19,175 (勝五郎)待てよ…➡ 132 00:12:19,175 --> 00:12:26,115 ひ… ひょっとすると津国屋が… 津国屋? 133 00:12:26,115 --> 00:12:29,118 (仁平)せっかくの 八州様のお訪ねですが➡ 134 00:12:29,118 --> 00:12:33,122 あ… あるじは あいにく 所用で留守にしておりまして… 135 00:12:33,122 --> 00:12:36,125 (勝五郎)急ぎの御用だ 行き先は? 136 00:12:36,125 --> 00:12:39,125 (仁平)あっ… そ… それが… 137 00:12:41,130 --> 00:12:45,134 (おみね)勝五郎さん お前さんも いいかげん しつこいね 138 00:12:45,134 --> 00:12:47,136 (仁平)あっ 奥様 139 00:12:47,136 --> 00:12:49,136 おみね 140 00:12:51,140 --> 00:12:55,144 (おみね)忠吉って人のことだったら さっき亭主が言ったじゃありませんか 141 00:12:55,144 --> 00:12:57,146 (おみね) ここへは 来ちゃいないって 142 00:12:57,146 --> 00:13:01,150 (勝五郎)今度は 八州様が じきじきに お調べになる➡ 143 00:13:01,150 --> 00:13:03,152 どこにいるんだ? 津国屋は 144 00:13:03,152 --> 00:13:08,157 (おみね)須崎屋のとこですよ あの男 借金踏み倒そうとして➡ 145 00:13:08,157 --> 00:13:12,161 ろうにまで入れられたってのに まだ懲りないんだから 146 00:13:12,161 --> 00:13:15,164 それじゃあ 金の取り立てに? 147 00:13:15,164 --> 00:13:19,168 その須崎屋ってのは? 網元です 148 00:13:19,168 --> 00:13:22,104 兄貴の方は 江戸で 商いをやってるそうですが➡ 149 00:13:22,104 --> 00:13:28,110 弟の為蔵は やはり 干鰯の商いを (仁平)あっ 同じ網元でも➡ 150 00:13:28,110 --> 00:13:30,110 うちの旦那ほどでは ありませんがね 151 00:13:32,114 --> 00:13:35,117 網元ならば そいつも 船を持ってんじゃねんですか? 152 00:13:35,117 --> 00:13:39,121 (勝五郎)へい ですが さっき あっしが聞いたかぎりでは➡ 153 00:13:39,121 --> 00:13:42,124 忠吉のことは知らねえと… 物は ついでだ 154 00:13:42,124 --> 00:13:47,129 その男も 一緒に洗い直してみよう 須崎屋とやらへ 案内してくれ 155 00:13:47,129 --> 00:13:50,132 (勝五郎)へい 早速 156 00:13:50,132 --> 00:13:52,134 (須崎屋)ですから 私 須崎屋が➡ 157 00:13:52,134 --> 00:13:56,138 こうして 頭を 下げてるじゃありませんか 158 00:13:56,138 --> 00:13:58,140 (須崎屋)何度 言われても ないものは ない 159 00:13:58,140 --> 00:14:01,143 こればっかりは どうしようもないんです 160 00:14:01,143 --> 00:14:05,147 (津国屋)いいから 隠してる物を出しちまいな! 161 00:14:05,147 --> 00:14:08,150 私が 一体 どこに 何を隠していると? 162 00:14:08,150 --> 00:14:11,150 (津国屋)ケッ… (男性)旦那様 163 00:14:13,155 --> 00:14:17,155 何!? 八州様が? (津国屋)八州? 164 00:14:23,098 --> 00:14:29,098 取り込み中 すまない 関東取締出役 桑山十兵衛だ 165 00:14:32,107 --> 00:14:35,110 津国屋祐右衛門さんに➡ 166 00:14:35,110 --> 00:14:38,110 須崎屋為蔵さんだね? はっ 167 00:14:40,115 --> 00:14:43,118 下田に向かう 干鰯の船便を求めて➡ 168 00:14:43,118 --> 00:14:46,121 二十歳ぐらいの男が 訪ねてこなかったか? 169 00:14:46,121 --> 00:14:49,124 存じません 170 00:14:49,124 --> 00:14:54,129 着物は 紺地に蘇芳の 派手な三筋立ての結城縞 171 00:14:54,129 --> 00:14:58,133 一見 商家の若旦那風で 金払いが いい 172 00:14:58,133 --> 00:15:01,136 会っていれば 間違いなく覚えているはずだが 173 00:15:01,136 --> 00:15:03,138 (須崎屋)お前たちも そんな男 見ちゃいねえよな? 174 00:15:03,138 --> 00:15:05,140 (男性)へい (男性)見ちゃおりやせん 175 00:15:05,140 --> 00:15:09,144 津国屋さん あんたは どうだい? 176 00:15:09,144 --> 00:15:15,150 知らねえと言っただろう? 同じことを何度も言わせるな 177 00:15:15,150 --> 00:15:21,150 (勝五郎)それが信用できれば 二度は聞かねえ 正直に言え 178 00:15:24,093 --> 00:15:27,096 (津国屋)フン! 偉そうに!➡ 179 00:15:27,096 --> 00:15:33,102 おお! てめえ まだ 昔のことを 根に持ってやがんだな うん? 180 00:15:33,102 --> 00:15:37,106 あんたは さっき 俺が 忠吉ってのは➡ 181 00:15:37,106 --> 00:15:42,111 江戸の呉服小間物問屋 白札屋の手代だと言ったとき➡ 182 00:15:42,111 --> 00:15:44,113 ひどく慌てていたな 183 00:15:44,113 --> 00:15:47,116 《白札屋の手代?》➡ 184 00:15:47,116 --> 00:15:52,121 《へえ… そいつが 一体 どうしたっていうんだい》 185 00:15:52,121 --> 00:15:55,124 (勝五郎) 《お店の金を持ち逃げして➡ 186 00:15:55,124 --> 00:15:58,127 この勝浦へ向かったらしい》 187 00:15:58,127 --> 00:16:03,132 《ところが ここへ来て ぷっつり消息が消えちまってな》➡ 188 00:16:03,132 --> 00:16:06,135 《お前さん 何か 知ってんじゃねえのか?》 189 00:16:06,135 --> 00:16:09,135 (津国屋) 《い… いやいや 知らねえな》 190 00:16:12,141 --> 00:16:16,145 (勝五郎) 《お前さん 何 慌ててんだ?》 191 00:16:16,145 --> 00:16:18,147 (津国屋) 誰も 慌てたりなんかしてねえよ➡ 192 00:16:18,147 --> 00:16:21,150 知らねえものは 知らねえとしか 言いようがねえだろう 193 00:16:21,150 --> 00:16:24,086 (勝五郎)こいつ… まあ 待て 194 00:16:24,086 --> 00:16:27,089 時に お前さんたち 何を そう もめてるんだ 195 00:16:27,089 --> 00:16:31,093 おお! ちょうどいいや ああ 八州様➡ 196 00:16:31,093 --> 00:16:35,097 この男を ちょいと 懲らしめてやってくださいよ➡ 197 00:16:35,097 --> 00:16:38,100 な… 何しろ 1, 000両近い金を借りて➡ 198 00:16:38,100 --> 00:16:40,102 踏み倒そうという 悪党なんだから! 199 00:16:40,102 --> 00:16:45,107 津国屋の下請けで 商いを始めたいからなんて➡ 200 00:16:45,107 --> 00:16:48,110 殊勝なことを言いながら やれ 500両貸せの➡ 201 00:16:48,110 --> 00:16:52,114 300両を貸せのと こっちの 人のいいのへ つけ込んで! 202 00:16:52,114 --> 00:16:56,118 (須崎屋)最初は それなりに もうけさせたじゃありませんか➡ 203 00:16:56,118 --> 00:16:59,121 あのあと 干鰯の相場が崩れて 大損したんだ (津国屋)くっ… 204 00:16:59,121 --> 00:17:01,123 (須崎屋)しかたがありませんよ (津国屋)うそこけ! 205 00:17:01,123 --> 00:17:06,128 はなから 俺をはめて 金を だまし取るつもりだったんだろう! 206 00:17:06,128 --> 00:17:08,130 (男性)何ぃ!? (須崎屋)まさか➡ 207 00:17:08,130 --> 00:17:14,136 おかげで私は 勘定方へ訴えられて 10日も ろうに入れられたんですよ 208 00:17:14,136 --> 00:17:17,139 (津国屋)チェッ! ハッ… いくら 仕置きを受けたからって➡ 209 00:17:17,139 --> 00:17:21,143 それで 済むわけじゃねえんだよ! さあ 俺の金を ここへ出せ 210 00:17:21,143 --> 00:17:24,079 どこへ隠してやがる! うん? 211 00:17:24,079 --> 00:17:28,083 そこまで言うんだったら 家捜しだって 何だってすればいい 212 00:17:28,083 --> 00:17:33,088 もし 隠し金が出てきたら 借りたお金は倍にして返しますよ 213 00:17:33,088 --> 00:17:37,092 よっしゃ! その言葉 忘れるなよ!➡ 214 00:17:37,092 --> 00:17:39,094 おう! 野郎ども! (男性たち)へい! 215 00:17:39,094 --> 00:17:41,096 (津国屋)さあ さっ 始めろ! (須崎屋)ほっとけ! 216 00:17:41,096 --> 00:17:45,100 (津国屋)家捜しだ くまなく探せよ ええっ? (男性たち)へい! 217 00:17:45,100 --> 00:17:47,100 (津国屋)ほら こっち来い! (男性)へい 218 00:17:49,104 --> 00:17:55,110 (粂蔵)旦那 いいんですかい? かまわぬ やらせておけ 219 00:17:55,110 --> 00:17:59,114 (五兵衛)それで 結局 出てきたんですか? 隠し金は 220 00:17:59,114 --> 00:18:01,116 (粂蔵)いいや 221 00:18:01,116 --> 00:18:04,119 (五兵衛)じゃあ やっぱり 相場をしくじって 空っけつに… 222 00:18:04,119 --> 00:18:07,119 そうとは思えんな 223 00:18:10,125 --> 00:18:15,130 須崎屋という男 金を都合してくれた津国屋を➡ 224 00:18:15,130 --> 00:18:19,134 まるで 鼻で笑ってるかのようだった 225 00:18:19,134 --> 00:18:23,071 (五兵衛)へえ そいつは 食えない野郎ですね 226 00:18:23,071 --> 00:18:26,074 (粂蔵)食えないといえば 腹減ったな おい 227 00:18:26,074 --> 00:18:28,074 ≪(仁平)お邪魔いたします 228 00:18:31,079 --> 00:18:37,085 お前さん 津国屋の はい 下働きの仁平でございます 229 00:18:37,085 --> 00:18:41,089 ぶしつけですが 皆様方 今夜のお召し上がり物は? 230 00:18:41,089 --> 00:18:43,091 (粂蔵)おうおう ちょうど 今 話してたんだよ 231 00:18:43,091 --> 00:18:45,093 (仁平)ああ もし よろしければ➡ 232 00:18:45,093 --> 00:18:49,097 手前の家へ お越しになりませんか?➡ 233 00:18:49,097 --> 00:18:52,100 あっ いえ 大した物はございませんが➡ 234 00:18:52,100 --> 00:18:56,104 女房が 八州様に 是非 田舎料理を 召し上がっていただきたいと➡ 235 00:18:56,104 --> 00:18:58,106 申しまして… (五兵衛)えっ それじゃあ➡ 236 00:18:58,106 --> 00:19:01,109 あっしらに飯を? (仁平)はい 237 00:19:01,109 --> 00:19:07,109 せっかくの厚意だ ありがたく頂戴しよう (仁平)ハッ 238 00:19:22,064 --> 00:19:24,066 ≪(仁平)はっ…➡ 239 00:19:24,066 --> 00:19:26,068 おたか おいでになったぞ (おたか)あっ 240 00:19:26,068 --> 00:19:29,071 (仁平)あっ どうぞ すまんな 手間をかけて 241 00:19:29,071 --> 00:19:32,074 (おたか)あっ 八州様 恐れ入ります➡ 242 00:19:32,074 --> 00:19:34,076 こんな むさ苦しい所へ いやいや 243 00:19:34,076 --> 00:19:37,079 (仁平)女房の たかと せがれの多吉でございます 244 00:19:37,079 --> 00:19:39,081 (おたか)アハッ うむ 245 00:19:39,081 --> 00:19:41,081 (仁平)あっ (おたか)フフッ 246 00:19:45,087 --> 00:19:47,089 (多吉)これ あげる 247 00:19:47,089 --> 00:19:49,091 (かえるの鳴き声) (粂蔵・五兵衛の叫び声) 248 00:19:49,091 --> 00:19:51,093 (おたか)何てことを! (仁平)すいません! 249 00:19:51,093 --> 00:19:53,093 (おたか)申し訳ございません 250 00:20:00,102 --> 00:20:02,104 (粂蔵)うん… 251 00:20:02,104 --> 00:20:04,106 (仁平)うちの旦那と 須崎屋さんの仲ですか?➡ 252 00:20:04,106 --> 00:20:07,109 あっ どうぞ (粂蔵)うん 253 00:20:07,109 --> 00:20:09,111 (仁平)どうぞ➡ 254 00:20:09,111 --> 00:20:12,114 そりゃあ 決して いいとは言えませんが… 255 00:20:12,114 --> 00:20:18,120 片や 勝浦一の大網元で お大尽 片や 借りた金も返せねえ貧乏網元 256 00:20:18,120 --> 00:20:21,123 けどな 俺の目には➡ 257 00:20:21,123 --> 00:20:24,059 須崎屋の方のが 威勢が 良かったように見えんだけどな 258 00:20:24,059 --> 00:20:27,062 (仁平)ハッ 確かに ここのところ➡ 259 00:20:27,062 --> 00:20:32,067 旦那より 須崎屋を頼りにする者が 増えているのは事実です 260 00:20:32,067 --> 00:20:36,071 もともと 津国屋の旦那は 強引なところのある方ですから… 261 00:20:36,071 --> 00:20:41,076 金に 女に… 正直 悪いうわさが後を絶ちません 262 00:20:41,076 --> 00:20:45,080 そういや 津国屋の女房 おみねと 勝五郎とは➡ 263 00:20:45,080 --> 00:20:48,083 何か 訳ありだったんじゃないのか? 264 00:20:48,083 --> 00:20:54,089 (仁平)さすが 八州様 元は 勝五郎さんの女房だったんです 265 00:20:54,089 --> 00:20:58,093 それを旦那が無理やり… 266 00:20:58,093 --> 00:21:01,096 (五兵衛)横取りしたんですか? 人のおかみさんを 267 00:21:01,096 --> 00:21:03,098 うむ (仁平)ええ… 268 00:21:03,098 --> 00:21:11,106 そういう津国屋のお膝元を 離れようとは思わんのか? 269 00:21:11,106 --> 00:21:13,108 (仁平)ハァ…➡ 270 00:21:13,108 --> 00:21:17,112 置いていただけるだけでも ありがたいと思わなけりゃ…➡ 271 00:21:17,112 --> 00:21:21,116 私なぞ 腰を痛めてしまって➡ 272 00:21:21,116 --> 00:21:24,116 漁にも出られない やっかい者ですから 273 00:21:26,121 --> 00:21:29,124 (仁平)多吉 寝たのか? (おたか)うん➡ 274 00:21:29,124 --> 00:21:33,128 夜 食べ終わると寝ちゃう癖が 直らないんだから 275 00:21:33,128 --> 00:21:36,131 (茶を入れる音) 276 00:21:36,131 --> 00:21:38,133 (おたか)私が (仁平)頼む 277 00:21:38,133 --> 00:21:40,133 (おたか)うん 278 00:21:42,137 --> 00:21:44,137 (おたか)あっ どうぞ はい ああ 279 00:21:46,141 --> 00:21:49,144 うむ 280 00:21:49,144 --> 00:21:52,147 (おたか)はい (粂蔵)どうも 281 00:21:52,147 --> 00:21:54,147 (おたか)いいですか? あっ 282 00:21:59,154 --> 00:22:03,158 (おたか)それより お前さん やっぱり 私… 283 00:22:03,158 --> 00:22:05,160 (おたか)旦那の立場が 悪くなるようなことは… 284 00:22:05,160 --> 00:22:09,164 何 言ってるんだ せっかく来ていただいたのに…➡ 285 00:22:09,164 --> 00:22:16,171 実は おたかが見かけているんです 例の忠吉という人らしい 若い男を 286 00:22:16,171 --> 00:22:18,173 (粂蔵)本当か? それ 287 00:22:18,173 --> 00:22:20,175 5日ほど前に➡ 288 00:22:20,175 --> 00:22:25,113 見慣れない男の人が 旦那の家へ 向かっていくのをちらっと 289 00:22:25,113 --> 00:22:29,117 そのときは よそから雇った 男衆だろうって… 290 00:22:29,117 --> 00:22:32,120 そんな者 旦那は雇っちゃいません 291 00:22:32,120 --> 00:22:36,124 (粂蔵)忠吉は 勝浦へ 知り合いを 訪ねると言ってましたよね 292 00:22:36,124 --> 00:22:41,129 はなっから 津国屋を当てにして ここの土地へ来たんじゃ… 293 00:22:41,129 --> 00:22:45,133 (五兵衛)でも それきり 行方をくらませたとなると… 294 00:22:45,133 --> 00:22:48,136 まさか 津国屋が 忠吉の命を? 295 00:22:48,136 --> 00:22:53,136 (雷鳴) 296 00:22:55,143 --> 00:22:57,145 だいぶ 荒れてきたな 297 00:22:57,145 --> 00:23:00,148 (粂蔵)これじゃ 宿へ戻るのも大変だ 298 00:23:00,148 --> 00:23:04,152 世話に なりついでに ここに泊めてもらえないか? 299 00:23:04,152 --> 00:23:08,152 いや ごろ寝で十分だ 気遣いは いらん 300 00:23:21,169 --> 00:23:41,123 ♬~ 301 00:23:41,123 --> 00:23:45,127 (戸の開閉音) 302 00:23:45,127 --> 00:24:05,147 ♬~ 303 00:24:05,147 --> 00:24:09,147 ♬~ 304 00:24:24,099 --> 00:24:27,102 旦那! どうした 勝五郎 305 00:24:27,102 --> 00:24:31,106 (勝五郎)死体です 川に 若え男の死体が 306 00:24:31,106 --> 00:24:33,106 何!? 307 00:24:48,123 --> 00:24:51,126 間違いない 忠吉だ 308 00:24:51,126 --> 00:24:53,128 脇差しでしょうか 309 00:24:53,128 --> 00:24:58,133 背中から 心の臓へ向けて ぐさりと突き刺さってます 310 00:24:58,133 --> 00:25:01,136 (五兵衛) 津国屋の仕業ですよ きっと 311 00:25:01,136 --> 00:25:05,140 刺し殺したあと あの川に沈めたんでしょうかね? 312 00:25:05,140 --> 00:25:08,143 それが ゆんべの雨に流されて… 313 00:25:08,143 --> 00:25:12,147 それにしちゃ 傷みが少ない気がする 旦那➡ 314 00:25:12,147 --> 00:25:17,152 この仏 江戸の辰蔵親分のとこへ あっしが 送り届けやしょうか? 315 00:25:17,152 --> 00:25:22,090 うむ 頼む… それと お留役の川端様にも報告してくれ 316 00:25:22,090 --> 00:25:24,090 (粂蔵)承知しました 317 00:25:30,098 --> 00:25:32,098 津国屋… 318 00:25:36,104 --> 00:25:41,109 何ぃ!? 俺が殺したってのか? その若造を 319 00:25:41,109 --> 00:25:43,111 冗談じゃありませんよ 320 00:25:43,111 --> 00:25:46,114 そんな 見ず知らずの男 何だって この人が 321 00:25:46,114 --> 00:25:49,117 江戸で はやりの その着物➡ 322 00:25:49,117 --> 00:25:54,122 亭主が 白札屋から 買ってきた物ではないか? 323 00:25:54,122 --> 00:25:57,125 江戸へ行く度に 白札屋に立ち寄って➡ 324 00:25:57,125 --> 00:26:00,128 羽振りのいいところを 見せていたんだろう 325 00:26:00,128 --> 00:26:03,131 当然 忠吉も お前さんの顔を覚えていたはずだ 326 00:26:03,131 --> 00:26:06,134 (津国屋)うん… (おみね)あんた 327 00:26:06,134 --> 00:26:09,137 (津国屋)こ… 小僧だった忠吉が➡ 328 00:26:09,137 --> 00:26:12,140 いつも 茶を出してくれていたので➡ 329 00:26:12,140 --> 00:26:15,143 こっちも だんだん親しくなって 話しかけるようになって… 330 00:26:15,143 --> 00:26:19,147 近江から出てきた 江戸のお店者が➡ 331 00:26:19,147 --> 00:26:23,084 下田経由の干鰯の船便を 知っているわけがない 332 00:26:23,084 --> 00:26:29,090 いや 前もって お前さんから 聞かされていたのなら 話は別だ 333 00:26:29,090 --> 00:26:34,090 津国屋! なぜ知らないなどと うそ言った? 334 00:26:36,097 --> 00:26:40,101 八州様が捜してるとなると よほどのこと 335 00:26:40,101 --> 00:26:43,104 だから 関わり合いには なりたくなくて 336 00:26:43,104 --> 00:26:47,108 けど 俺は殺してなんか!➡ 337 00:26:47,108 --> 00:26:50,111 そもそも 忠吉は うちへなんか 訪ねていないんだ 338 00:26:50,111 --> 00:26:53,114 誰か 来るのを見たやつでも いるってのか? 339 00:26:53,114 --> 00:26:57,118 (五兵衛)いるんですよ それが あえて 誰とは言いませんがね 340 00:26:57,118 --> 00:27:02,123 (津国屋)さては 須崎屋だな あの男 また この俺を罠に…➡ 341 00:27:02,123 --> 00:27:06,127 やつは この津国屋に 取って代わろうとしてやがるんだ➡ 342 00:27:06,127 --> 00:27:09,130 俺から 金をだまし取ったのも そのために…➡ 343 00:27:09,130 --> 00:27:12,133 ち… 忠吉を殺したのも あいつに違いねえ! 344 00:27:12,133 --> 00:27:15,136 念のために 金蔵を見せてもらう 345 00:27:15,136 --> 00:27:17,138 (津国屋) おう 調べてくれ 調べてくれ➡ 346 00:27:17,138 --> 00:27:22,077 なにも そんな疑われるような物は 何もねえんだい! 347 00:27:22,077 --> 00:27:26,081 (物音) 348 00:27:26,081 --> 00:27:30,081 (津国屋)ほれ 蔵の鍵だ ほれ 349 00:27:32,087 --> 00:27:35,090 (五兵衛の ため息) 350 00:27:35,090 --> 00:27:37,090 (解錠音) 351 00:27:55,110 --> 00:27:57,112 ≪(五兵衛)ありました 352 00:27:57,112 --> 00:27:59,112 (津国屋)あっ… 353 00:28:01,116 --> 00:28:06,121 (津国屋)「白札屋」!? はっ… これは 何かの間違いだ➡ 354 00:28:06,121 --> 00:28:11,126 こんな物は 俺は覚えがねえぞ 証拠が出た以上 言い逃れはできん 355 00:28:11,126 --> 00:28:14,129 (津国屋の慌てる声) 当分の間 身柄を預かってくれ 356 00:28:14,129 --> 00:28:16,131 (勝五郎)へい (津国屋)ええっ… 357 00:28:16,131 --> 00:28:18,133 (勝五郎)さあ (津国屋)ああっ ああっ… 358 00:28:18,133 --> 00:28:21,136 何だって うちの人をこんな目に…➡ 359 00:28:21,136 --> 00:28:24,072 あんたは いつだって 私を不幸にする 360 00:28:24,072 --> 00:28:29,077 この人に望まれたとき あんたは 私を守ってくれなかった 361 00:28:29,077 --> 00:28:32,080 殺すって言われて 縮み上がって… 362 00:28:32,080 --> 00:28:38,086 私は いっそ あんたと一緒に 殺されたっていいと思ったのに 363 00:28:38,086 --> 00:28:44,092 でも 今は 私には この人しか いない… 364 00:28:44,092 --> 00:28:47,095 お… おみね (おみねの泣き声) 365 00:28:47,095 --> 00:28:51,095 おれは こんな金 知らねえんだよ 本当だ 信じてくれ ああ… 366 00:28:53,101 --> 00:28:55,103 (津国屋)これは 誰かの罠だよ 367 00:28:55,103 --> 00:29:00,108 (津国屋・おみねの泣き声) 368 00:29:00,108 --> 00:29:02,110 (川端)何!?➡ 369 00:29:02,110 --> 00:29:05,113 下手人を勝浦へ置いてきた? はい 370 00:29:05,113 --> 00:29:10,118 (川端)なぜ? せっかく 捕らえた下手人を… 371 00:29:10,118 --> 00:29:15,123 さては 内々にという 白札屋の意向を気にしているな? 372 00:29:15,123 --> 00:29:21,129 当の忠吉が殺されたのです 白札屋も もはや➡ 373 00:29:21,129 --> 00:29:24,065 表沙汰になる覚悟は しているでしょう 374 00:29:24,065 --> 00:29:26,065 だったら どうして… 375 00:29:28,069 --> 00:29:32,073 《須崎屋ってのは?》 (勝五郎)《網元です》 376 00:29:32,073 --> 00:29:37,078 《兄貴の方は 江戸で 商いをやってるそうですが…》 377 00:29:37,078 --> 00:29:40,081 この一件… 378 00:29:40,081 --> 00:29:43,084 まだ 裏がありそうな気がします 裏? 379 00:29:43,084 --> 00:29:45,086 津国屋ほどの お大尽が➡ 380 00:29:45,086 --> 00:29:49,090 僅か300両のために 人をあやめたとは思えません 381 00:29:49,090 --> 00:29:53,094 それに 証拠の金を あんなに無造作に扱うとは… 382 00:29:53,094 --> 00:29:57,098 まっ… それで ちょっと 江戸で 調べたいことがございまして 383 00:29:57,098 --> 00:30:02,098 それでは 勝浦へ とんぼ返りを? そういうことになりますな 384 00:30:04,105 --> 00:30:10,111 いや いつもいつも 姉上には 何と お礼を申し上げてよいやら 385 00:30:10,111 --> 00:30:14,115 (登喜)本当に そう思って いらっしゃるのですか? 十兵衛殿 386 00:30:14,115 --> 00:30:16,117 あっ 無論です だったら なぜ➡ 387 00:30:16,117 --> 00:30:19,120 もう少し 楽な仕事に 就けていただけるように➡ 388 00:30:19,120 --> 00:30:24,058 上役に頼むなり 真面目に 後添えのことを考えるなり➡ 389 00:30:24,058 --> 00:30:29,063 しようとしないのです いや そう仰せられても… 390 00:30:29,063 --> 00:30:33,067 八重 良い子にしていたか? 391 00:30:33,067 --> 00:30:36,070 留守中 何か困ったことは なかったか? 392 00:30:36,070 --> 00:30:39,073 困ったことだらけに決まってます 393 00:30:39,073 --> 00:30:44,078 年端も行かない娘が たった一人で残されて 394 00:30:44,078 --> 00:30:48,082 (八重)お父上様 お仕事は? うん? 395 00:30:48,082 --> 00:30:52,086 この前 お参りをしたでしょう? 396 00:30:52,086 --> 00:31:04,098 ♬~ 397 00:31:04,098 --> 00:31:06,100 ああ… 398 00:31:06,100 --> 00:31:10,100 父上の仕事の無事を 祈ってくれていたのか 399 00:31:13,107 --> 00:31:16,110 八重ったら… 400 00:31:16,110 --> 00:31:19,113 いっそ 新しい母上を お迎えくださいとでも➡ 401 00:31:19,113 --> 00:31:22,116 祈ればよいものを 402 00:31:22,116 --> 00:31:24,118 (戸の開く音) (登喜)ウフフッ 403 00:31:24,118 --> 00:31:27,121 おう 404 00:31:27,121 --> 00:31:29,123 (粂蔵)あっ どうも どうも 405 00:31:29,123 --> 00:31:33,127 首尾は? はい 薬研堀の辰蔵親分が➡ 406 00:31:33,127 --> 00:31:36,130 すっかり 世話をかけて 申し訳ねえと➡ 407 00:31:36,130 --> 00:31:39,133 旦那には くれぐれも よろしくとのことでございました 408 00:31:39,133 --> 00:31:42,136 うむ… あっ 姉上 409 00:31:42,136 --> 00:31:46,140 しばらく 八重の相手を お願いいたします 410 00:31:46,140 --> 00:31:48,142 (粂蔵)それじゃあ 旦那は➡ 411 00:31:48,142 --> 00:31:53,147 津国屋よりも むしろ 須崎屋の方が怪しいと? 412 00:31:53,147 --> 00:31:58,152 須崎屋にとって 津国屋は 目の上の こぶ 413 00:31:58,152 --> 00:32:04,158 罠にはめて 大網元の座から 引きずり降ろす気なんだろう 414 00:32:04,158 --> 00:32:09,163 じゃあ あの金は どうして 津国屋の金蔵に… 415 00:32:09,163 --> 00:32:14,168 津国屋の膝元にいる者を 抱き込んだということも… 416 00:32:14,168 --> 00:32:16,168 膝元というと まさか… 417 00:32:18,172 --> 00:32:20,174 忠吉らしい男が➡ 418 00:32:20,174 --> 00:32:23,111 津国屋に向かったのを見たという おたかの話… 419 00:32:23,111 --> 00:32:27,115 《5日ほど前に 見慣れない男の人が➡ 420 00:32:27,115 --> 00:32:32,120 旦那の家へ向かっていくのを ちらっと…》 421 00:32:32,120 --> 00:32:37,125 須崎屋に言わされたと考えれば つじつまが合う 422 00:32:37,125 --> 00:32:50,138 ♬~ 423 00:32:50,138 --> 00:32:52,140 そういや 旦那 424 00:32:52,140 --> 00:32:56,140 須崎屋の兄貴 江戸で 金貸し業をやっていやした 425 00:33:02,150 --> 00:33:07,155 (与兵衛)確かに 元利そろえて きっちり頂きました 426 00:33:07,155 --> 00:33:10,158 (商人)あんたん所はね 利息が高すぎるんだよ 427 00:33:10,158 --> 00:33:12,160 もう二度と 借りたくないね 428 00:33:12,160 --> 00:33:14,162 まあまあ まあまあ そう おっしゃらずに 429 00:33:14,162 --> 00:33:17,165 必要なら 100両でも 200両でも➡ 430 00:33:17,165 --> 00:33:21,169 すぐに 都合をおつけいたしますから 431 00:33:21,169 --> 00:33:24,105 やめたやめた どんな危ない金か分かりゃあしない 432 00:33:24,105 --> 00:33:28,109 御免被りますよ うん あっ… 433 00:33:28,109 --> 00:33:31,112 気を付けてな 434 00:33:31,112 --> 00:33:34,115 なかなか いい商いをしてるじゃないか 435 00:33:34,115 --> 00:33:39,120 あなた様は? 関東取締出役 桑山十兵衛だ 436 00:33:39,120 --> 00:33:43,124 お前さんに会いたくて 弟が網元をやっている勝浦から➡ 437 00:33:43,124 --> 00:33:46,127 わざわざ 江戸へ舞い戻ってきたんだよ 438 00:33:46,127 --> 00:33:48,127 勝浦から? 439 00:33:50,131 --> 00:33:53,134 須崎屋のやつ… 440 00:33:53,134 --> 00:33:57,138 兄貴が 羽振りのいい金貸しを やってるんなら➡ 441 00:33:57,138 --> 00:34:00,141 津国屋なんぞに借りることは なかったのに 442 00:34:00,141 --> 00:34:03,144 お前さんも お前さんだ 443 00:34:03,144 --> 00:34:07,148 弟が 借りた金を返せずに 仕置きを受けてるっていうのに➡ 444 00:34:07,148 --> 00:34:11,152 どうして融通してやらなかったんだ いや そ… それは… 445 00:34:11,152 --> 00:34:17,158 秘密があるからだろう? この金の出どころに… 446 00:34:17,158 --> 00:34:22,096 この金 全て もともと 弟から預かったもの 447 00:34:22,096 --> 00:34:26,096 どうだ 違うか? 448 00:34:31,105 --> 00:34:35,109 すまんな 八重 慌ただしくて 449 00:34:35,109 --> 00:34:39,113 (八重)いってらっしゃいませ (五兵衛)あっしは 八重様を➡ 450 00:34:39,113 --> 00:34:43,117 兄上様のお屋敷へ お連れして すぐに 後を追っかけますので 451 00:34:43,117 --> 00:34:45,117 さっ 参りましょう 良い子でな 452 00:34:50,124 --> 00:34:53,127 ようございました 聞き分けてくだすって 453 00:34:53,127 --> 00:34:59,127 あの子は 何にも文句を言わん それだけに… 454 00:35:07,141 --> 00:35:11,141 (五兵衛)八重様 どうした 455 00:35:13,147 --> 00:35:18,152 父上にか? 一緒に お供をします 456 00:35:18,152 --> 00:35:36,152 ♬~ 457 00:35:55,122 --> 00:35:57,124 こりゃ 旦那… (粂蔵)勝五郎さん 458 00:35:57,124 --> 00:35:59,126 何か あったんですか? 459 00:35:59,126 --> 00:36:04,131 (勝五郎)申し訳ありやせん 津国屋が ろう抜けを 460 00:36:04,131 --> 00:36:07,131 粂蔵! 五兵衛! 461 00:36:09,136 --> 00:36:11,138 (男性)御苦労さん 向こう頼むわ ハハハッ 462 00:36:11,138 --> 00:36:13,140 おう (男性)大丈夫だってよ! 463 00:36:13,140 --> 00:36:15,142 (津国屋)やーっ! (須崎屋)あっ ううっ… 464 00:36:15,142 --> 00:36:18,145 (津国屋)よくも ぬれぎぬを着せやがって!➡ 465 00:36:18,145 --> 00:36:22,083 俺を差し置いて 勝浦の港を… (須崎屋の うめき声) 466 00:36:22,083 --> 00:36:24,085 (津国屋)牛耳ろうったって そうは させねえぞ! 467 00:36:24,085 --> 00:36:26,087 津国屋… (津国屋)い… よっしゃ! 468 00:36:26,087 --> 00:36:30,091 (須崎屋)うわーっ! (男性たち)あっ 旦那!➡ 469 00:36:30,091 --> 00:36:32,093 くっ 危ない! この! 野郎! (津国屋)来るな! 470 00:36:32,093 --> 00:36:35,093 (男性)くそー! こら! よくも旦那を! 471 00:36:46,107 --> 00:36:49,110 てめえ… この! 472 00:36:49,110 --> 00:36:52,113 (津国屋)やめろ! やめなさい! 473 00:36:52,113 --> 00:36:55,116 (津国屋)こ… こいつだけは 許しちゃおけねえんだ 474 00:36:55,116 --> 00:36:57,118 ばかなやつだ 475 00:36:57,118 --> 00:37:01,122 焦らなければ 無実を証してやれたのに 476 00:37:01,122 --> 00:37:03,124 えっ!? な… 何ですって? 477 00:37:03,124 --> 00:37:07,128 お前の言うとおり 須崎屋に 金がないというのは うそだ 478 00:37:07,128 --> 00:37:11,132 江戸の兄貴の所に 隠し持っていた 479 00:37:11,132 --> 00:37:15,136 ろう送りも いとわぬ執念で 金を増やし➡ 480 00:37:15,136 --> 00:37:19,140 お前に取って代わろうと 思っていたやさき➡ 481 00:37:19,140 --> 00:37:23,077 忠吉が 懐に飛び込んできた (津国屋)かーっ!➡ 482 00:37:23,077 --> 00:37:27,081 それじゃあ やっぱり 須崎屋が 忠吉を… 483 00:37:27,081 --> 00:37:29,083 (須崎屋)違う! そうじゃねえ➡ 484 00:37:29,083 --> 00:37:32,086 うっ… そうじゃねえんだ… 485 00:37:32,086 --> 00:37:41,095 忠吉はな お… 俺が見たときには 死んでいたんだ➡ 486 00:37:41,095 --> 00:37:46,095 うっ… 殺したのはな… あっ… 487 00:37:48,102 --> 00:37:50,102 これは… 488 00:37:55,109 --> 00:37:58,112 (おたか)えー…➡ 489 00:37:58,112 --> 00:38:04,118 そうね… もうちょっと 丈を詰めた方が いいかしらね 490 00:38:04,118 --> 00:38:07,121 (仁平)おい おたか どういうつもりなんだ➡ 491 00:38:07,121 --> 00:38:10,124 そんな物着せて 表に出しちゃあ… (おたか)分かってる➡ 492 00:38:10,124 --> 00:38:14,128 でも ほら こんなに よく似合って ああ… 493 00:38:14,128 --> 00:38:16,130 あっ! 494 00:38:16,130 --> 00:38:18,130 (仁平)はっ… 495 00:38:28,075 --> 00:38:32,079 三筋立ての結城縞… 496 00:38:32,079 --> 00:38:37,084 子供着に… 化けたか 497 00:38:37,084 --> 00:38:49,096 ♬~ 498 00:38:49,096 --> 00:38:55,096 多吉 しばらく 表で遊んでおいで 499 00:38:57,104 --> 00:39:02,109 (多吉)あっ! こらこら➡ 500 00:39:02,109 --> 00:39:05,109 おとなしくしてなきゃ 駄目じゃないか 501 00:39:07,114 --> 00:39:10,117 (多吉)小川に連れてってやろうな 502 00:39:10,117 --> 00:39:30,071 ♬~ 503 00:39:30,071 --> 00:39:41,071 ♬~ 504 00:39:43,084 --> 00:39:48,084 あの男… 忠吉が来たとき… 505 00:39:50,091 --> 00:39:54,091 ちょうど 行き違いで 旦那が 江戸へ出かけていたんです 506 00:39:57,098 --> 00:40:04,098 帰るまで待ちたいと言うので うちへ泊めてやることになって… 507 00:40:07,108 --> 00:40:13,114 (仁平)《あっ… あの… こちらに 床をとりましたので どうぞ》 508 00:40:13,114 --> 00:40:16,117 (忠吉)《触るな!》 (仁平)《あっ… はっ…》 509 00:40:16,117 --> 00:40:18,119 (仁平)あまりの けんまくに➡ 510 00:40:18,119 --> 00:40:25,059 一体 何が入っているのかと 夜中に そっと確かめたんです 511 00:40:25,059 --> 00:40:40,074 ♬~ 512 00:40:40,074 --> 00:40:42,076 (仁平)《あっ… ううっ!》 513 00:40:42,076 --> 00:40:46,080 (忠吉)《何しやがる 泥棒め!》 (仁平)《うっ… あっ…》➡ 514 00:40:46,080 --> 00:40:49,083 《違う! そんなつもりじゃ…》 (忠吉)《うそ言うな!》➡ 515 00:40:49,083 --> 00:40:53,087 《親切ぶって 家に泊めたのも この金が目当てだったんだろう》 516 00:40:53,087 --> 00:40:55,089 (仁平)《うわーっ!》 517 00:40:55,089 --> 00:41:14,108 ♬~ 518 00:41:14,108 --> 00:41:16,108 (刺す音) 519 00:41:23,117 --> 00:41:25,117 (仁平)《はっ… おたか…》 520 00:41:28,122 --> 00:41:34,128 (おたか)《あっ… ああっ! ああ ああ ああ…》 521 00:41:34,128 --> 00:41:38,128 (おたか)守りたかった この人を… 522 00:41:40,134 --> 00:41:45,139 多吉のために 私自身のために 523 00:41:45,139 --> 00:41:52,146 なのに そのあと 死体を埋めに行ったところを➡ 524 00:41:52,146 --> 00:41:55,149 須崎屋の旦那に 見られてしまって… 525 00:41:55,149 --> 00:41:57,151 (須崎屋) 《不運だったね お前さんたち》 526 00:41:57,151 --> 00:42:01,155 《今夜は たまたま 見回りの日でね》➡ 527 00:42:01,155 --> 00:42:04,158 《このことは 黙っておいてやる そのかわり➡ 528 00:42:04,158 --> 00:42:09,163 お前たち めおとには 今 この時から➡ 529 00:42:09,163 --> 00:42:12,163 この須崎屋のために 働いてもらうよ》 530 00:42:18,172 --> 00:42:24,111 忠吉が 津国屋に行くのを見たと お前たちに うそをつかせ➡ 531 00:42:24,111 --> 00:42:30,111 疑いを向けさせて ここぞとばかりに 仏を出す 532 00:42:32,119 --> 00:42:38,119 須崎屋は それで一気に 津国屋を 失脚させるつもりだったんだろう 533 00:42:41,128 --> 00:42:47,134 お願いでございます どうか 何もかも 私一人がやったことに➡ 534 00:42:47,134 --> 00:42:50,137 せめて 女房を せがれのそばへ 残してやりたいんです 535 00:42:50,137 --> 00:42:54,141 (おたか)そんな お前さん! おたかさん 536 00:42:54,141 --> 00:42:58,141 あんたに もう一つだけ聞きたい 537 00:43:00,147 --> 00:43:08,155 持っていれば 間違いなく疑われる 忠吉の結城縞… 538 00:43:08,155 --> 00:43:12,155 どうして 後生大事に取っておいたんだ? 539 00:43:15,162 --> 00:43:20,167 (おたか)ああっ! 捨てられなかったんです➡ 540 00:43:20,167 --> 00:43:25,167 どうしても どうしても… 541 00:43:29,109 --> 00:43:38,118 多吉に着せるのは いつも 継ぎの当たった ぼろばかり 542 00:43:38,118 --> 00:43:40,118 だから… 543 00:43:42,122 --> 00:43:48,128 これを仕立て直して 着せてやったら➡ 544 00:43:48,128 --> 00:43:51,128 どんなにいいだろうって… 545 00:43:58,138 --> 00:44:06,138 親子3人 仲良く 暮らしていかれたら それで十分 546 00:44:08,148 --> 00:44:11,148 3人一緒にいられたら… 547 00:44:13,153 --> 00:44:16,156 お金のないことなんか➡ 548 00:44:16,156 --> 00:44:20,156 何の苦でもないと 思ってましたけど… 549 00:44:24,098 --> 00:44:26,098 あったんですね… 550 00:44:29,103 --> 00:44:31,103 私にも… 551 00:44:34,108 --> 00:44:38,112 欲っていうものが 552 00:44:38,112 --> 00:44:58,112 ♬~ 553 00:45:10,144 --> 00:45:15,149 <津国屋は 須崎屋殺しの とがで 裁きを受けるため➡ 554 00:45:15,149 --> 00:45:18,152 江戸送りとなった> 555 00:45:18,152 --> 00:45:21,155 <一方 須崎屋の死によって➡ 556 00:45:21,155 --> 00:45:26,093 忠吉殺しの真相は 闇に葬られたものと見なし➡ 557 00:45:26,093 --> 00:45:32,099 十兵衛は あえて 仁平と おたかの罪を問わなかった> 558 00:45:32,099 --> 00:45:52,119 ♬~ 559 00:45:52,119 --> 00:45:55,122 ♬~ 560 00:45:55,122 --> 00:45:57,124 (おたか) 《親子3人➡ 561 00:45:57,124 --> 00:46:00,127 仲良く 暮らしていかれたら➡ 562 00:46:00,127 --> 00:46:02,127 それで十分》 563 00:46:13,140 --> 00:46:15,142 <その後 勝浦で➡ 564 00:46:15,142 --> 00:46:19,146 仁平一家の姿を 見た者はいない> 565 00:46:19,146 --> 00:46:21,148 <どこへ行っても➡ 566 00:46:21,148 --> 00:46:25,085 一家3人 一緒なら…> 567 00:46:25,085 --> 00:46:27,087 <そんな おたかの声が➡ 568 00:46:27,087 --> 00:46:30,087 聞こえた気のする 十兵衛であった>