1 00:00:34,535 --> 00:00:36,870 (宰相の君)「帝の御容貌は➡ 2 00:00:36,870 --> 00:00:39,540 いよいよ年と共に整われ➡ 3 00:00:39,540 --> 00:00:43,377 光る君と瓜二つにお見えになりますが➡ 4 00:00:43,377 --> 00:00:49,716 おそばで控えていらっしゃる中納言さまの そっくりなことには 驚かされます。➡ 5 00:00:49,716 --> 00:00:55,889 高貴で立派なお姿は 思いなしか 帝に劣りがちではありますが➡ 6 00:00:55,889 --> 00:01:02,189 際だって ただよう気品は 加わっているように見えるのです」。 7 00:01:06,900 --> 00:01:12,239 (あかね)光る君の華やかなうたげの様子を 延々と語りながら➡ 8 00:01:12,239 --> 00:01:18,045 ひそかに父を同じくする 帝と中納言で締めくくるなんて➡ 9 00:01:18,045 --> 00:01:20,914 お見事ですわ。 10 00:01:20,914 --> 00:01:26,787 (一条天皇) 華やかで しかも 恐ろしいのう。 11 00:01:26,787 --> 00:01:28,789 (敦康親王)藤式部。➡ 12 00:01:28,789 --> 00:01:34,861 藤壺は 光る君を まことは どう思っておったのであろうか。 13 00:01:34,861 --> 00:01:39,733 (藤原頼通)藤壺は まことは 困っていたのでは ありますまいか? 14 00:01:39,733 --> 00:01:43,537 とかく光る君は 強引過ぎますゆえ。 15 00:01:43,537 --> 00:01:47,837 藤式部 教えておくれ。 16 00:01:50,410 --> 00:01:54,014 (藤原彰子) 私も あれこれ聞くのですけれど➡ 17 00:01:54,014 --> 00:01:57,718 藤式部は 教えてくれないのですよ 敦康様。 18 00:01:57,718 --> 00:02:05,518 それなら 藤壺は 光る君のことを いとおしんでたと思うことにします。 19 00:02:10,430 --> 00:02:14,568 (藤原道長) たとえ 藤壺の思いを得たとしても➡ 20 00:02:14,568 --> 00:02:20,240 光る君は 幸せにはなれなかったと思いますが。 21 00:02:20,240 --> 00:02:27,240 不実の罪は 必ず己に返ってまいりますゆえ。 22 00:02:35,188 --> 00:02:39,860 左大臣が そのようなことを申すのを 初めて聞いた。 23 00:02:39,860 --> 00:02:48,535 されど 左大臣様 罪のない恋なぞ つまりませんわ。 24 00:02:48,535 --> 00:02:52,005 (赤染衛門) まことに さようにございますね。 25 00:02:52,005 --> 00:02:55,208 衛門まで そのような…。 26 00:02:55,208 --> 00:03:01,882 人は 道険しき恋にこそ 燃えるのでございます。 27 00:03:01,882 --> 00:03:06,582 (女房たち)ウフフフフ…。 28 00:03:12,526 --> 00:03:17,364 (まひろ) 「誰も千年の松にはなれぬ世では➡ 29 00:03:17,364 --> 00:03:21,568 やがて 命が尽きるものなのだから➡ 30 00:03:21,568 --> 00:03:28,442 こうして あの人に 少しは偲んでもらえそうなうちに死んで➡ 31 00:03:28,442 --> 00:03:33,847 かりそめの情をかけてくれた人が あったということを➡ 32 00:03:33,847 --> 00:03:39,847 一途な思いに燃え尽きた証としよう」。 33 00:03:47,861 --> 00:03:51,861 罪を犯した者は…。 34 00:03:58,572 --> 00:06:03,330 ♬~ 35 00:06:03,330 --> 00:06:06,233 ♬~ 36 00:06:06,233 --> 00:06:43,733 ♬~ 37 00:06:45,839 --> 00:06:49,509 (彰子)だいぶ暖かくはなりましたけれど➡ 38 00:06:49,509 --> 00:06:55,181 お上は 寒い冬の日も 暖かいものを お羽織りになりませぬ。 39 00:06:55,181 --> 00:06:58,685 火取りもお使いになりませぬ。 40 00:06:58,685 --> 00:07:01,988 いつも不思議に思っておりました。 41 00:07:01,988 --> 00:07:06,188 それは 何故でございますか? 42 00:07:08,194 --> 00:07:11,698 苦しい思いをしておる民の心に➡ 43 00:07:11,698 --> 00:07:14,198 少しでも近づくためだ。 44 00:07:16,536 --> 00:07:18,836 は…。 45 00:07:20,407 --> 00:07:28,548 民の心を鏡とせねば 上には立てぬ。 46 00:07:28,548 --> 00:07:36,356 お上は 太宗皇帝と 同じ名君であられます。 47 00:07:36,356 --> 00:07:39,656 百錬鏡か。 48 00:07:43,830 --> 00:07:46,733 中宮は 新楽府を読んでおるのか? 49 00:07:46,733 --> 00:07:51,033 まだ途中でございますけれど…。 50 00:07:58,178 --> 00:08:03,178 中宮が そのように 朕を見てくれていたとは気付かなかった。 51 00:08:06,353 --> 00:08:08,855 うれしく思うぞ。 52 00:08:08,855 --> 00:08:21,434 ♬~ 53 00:08:21,434 --> 00:08:23,403 あっ…。 54 00:08:23,403 --> 00:08:28,875 お上! ああ… 大事ない。 55 00:08:28,875 --> 00:08:31,875 いつものことだ。 56 00:08:37,684 --> 00:08:42,384 (一条天皇)下がれ。 はっ。 57 00:08:44,357 --> 00:08:53,500 ≪(せきこみ) 58 00:08:53,500 --> 00:08:55,500 ≪(彰子)お飲みください。 59 00:08:57,170 --> 00:09:04,370 (せきこみ) 60 00:09:07,814 --> 00:09:14,514 帝は 亡くなられなど なされまいの? 61 00:09:18,191 --> 00:09:23,696 帝を失うやもしれぬと思うと怖い。 62 00:09:23,696 --> 00:09:28,201 おそばにいる時 時々 お顔色が悪く➡ 63 00:09:28,201 --> 00:09:31,938 息遣いがお苦しそうな時が あったのだけれど➡ 64 00:09:31,938 --> 00:09:36,776 「大事ない」と仰せゆえ 薬師に相談もしなかった。 65 00:09:36,776 --> 00:09:39,479 こたびのことは 私のせいだ。 66 00:09:39,479 --> 00:09:45,151 そのようなこと お考えになってはなりませぬ。 67 00:09:45,151 --> 00:09:48,955 今日は お加減も よろしいようではありませんか。 68 00:09:48,955 --> 00:09:53,255 きっと ご回復になりましょう。 69 00:10:00,500 --> 00:10:04,370 [ 心の声 ] 「お上は 尋常ではあらせられない。➡ 70 00:10:04,370 --> 00:10:07,670 すこぶる重く病みなされた」。 71 00:10:22,188 --> 00:10:25,859 (大江匡衡)「一六天上水 二七虚空火➡ 72 00:10:25,859 --> 00:10:32,159 三八森林木 四九土中金 五鬼…」。 73 00:10:36,503 --> 00:10:39,503 「五鬼欲界土」。 74 00:10:42,208 --> 00:10:45,208 占いには…。 75 00:10:48,882 --> 00:10:51,551 代が変わると出ましてございます。 76 00:10:51,551 --> 00:10:53,586 どういうことだ? 77 00:10:53,586 --> 00:10:58,424 (匡衡)豊の明夷 豊卦は不快。 78 00:10:58,424 --> 00:11:06,124 恐れながら 崩御の卦が出ております。 79 00:11:10,737 --> 00:11:12,772 ご寿命のことなぞ聞いておらぬ。 80 00:11:12,772 --> 00:11:17,243 それは 重々承知しておりましたが この卦も出てしまいました以上➡ 81 00:11:17,243 --> 00:11:19,943 お伝えせねばと存じまして。 82 00:11:27,253 --> 00:11:31,858 25年にも及ぶご在位ゆえ➡ 83 00:11:31,858 --> 00:11:41,534 ご譲位はあってもよいと思っていたが まさか 崩御とは…。 84 00:11:41,534 --> 00:11:48,208 この卦は 醍醐天皇と村上天皇が 崩御の時と 同じ卦にございます。 85 00:11:48,208 --> 00:11:51,878 更に 今年は 三合の厄年。➡ 86 00:11:51,878 --> 00:11:54,214 異変の年にございますれば➡ 87 00:11:54,214 --> 00:11:59,018 御病のご平癒は ならぬかと存じます。 88 00:11:59,018 --> 00:12:09,562 分かった。 もうよい。 ご苦労であった。 (匡衡)はっ。 89 00:12:09,562 --> 00:12:35,262 ♬~ 90 00:12:37,523 --> 00:12:42,523 ご譲位の備えを始めたいと思うが いかがか? 91 00:12:44,197 --> 00:12:47,533 (藤原実資)帝は まだお若い! 92 00:12:47,533 --> 00:12:52,372 お加減が少し悪かったからといって ご譲位に備えるとは 何事か! 93 00:12:52,372 --> 00:12:56,242 (藤原顕光) 帝が ご譲位をお望みなのであろうか? 94 00:12:56,242 --> 00:12:58,244 そうではない。 95 00:12:58,244 --> 00:13:01,381 されど ご在位 既に25年。 東宮様の御年も…。 96 00:13:01,381 --> 00:13:03,316 考えられぬ! 97 00:13:03,316 --> 00:13:09,816 (藤原道綱)東宮様と離れられるのは うれしいけどな~。 98 00:13:16,229 --> 00:13:20,229 実資殿のお考えは分かった。 99 00:13:23,102 --> 00:13:26,239 何か意見はあるか? 100 00:13:26,239 --> 00:13:29,575 (源 俊賢)左大臣様の仰せのままに。 101 00:13:29,575 --> 00:13:32,478 (藤原斉信)ご譲位もよろしいかと。 102 00:13:32,478 --> 00:13:34,778 (藤原公任)仰せのままに。 103 00:13:41,521 --> 00:13:44,521 (ききょう)敦康様。 104 00:14:00,873 --> 00:14:03,543 父上のお加減は いかがであろうか? 105 00:14:03,543 --> 00:14:06,579 (藤原隆家) 朝廷を挙げて ご快癒を祈っております。 106 00:14:06,579 --> 00:14:08,715 ご案じ召されるな。 107 00:14:08,715 --> 00:14:12,218 私は この先 どうなるのであろう。 108 00:14:12,218 --> 00:14:19,392 皇后様がお産みになった 第一の皇子様が 東宮になられるは 古くからのならい。 109 00:14:19,392 --> 00:14:25,565 亡き皇后 定子様のお忘れ形見 敦康様以外のお方を➡ 110 00:14:25,565 --> 00:14:28,601 帝がお選びになることなぞ ありえませぬ。 111 00:14:28,601 --> 00:14:31,101 先走るでない。 112 00:14:34,173 --> 00:14:38,873 (宰相の君)敦成様 お上手でございます。 113 00:14:44,817 --> 00:14:47,817 おっ。 114 00:14:51,357 --> 00:14:56,195 中宮様と敦成親王様を よろしく頼む。 115 00:14:56,195 --> 00:15:00,700 敦成親王様は 次の東宮となられるお方ゆえ。 116 00:15:00,700 --> 00:15:04,200 次の…。 ああ…。 117 00:15:08,207 --> 00:15:13,546 宮の宣旨様。 (宮の宣旨)ん? 118 00:15:13,546 --> 00:15:18,718 次の東宮は 敦康様でございましょうか? 119 00:15:18,718 --> 00:15:20,653 控えよ! 120 00:15:20,653 --> 00:15:23,556 お許しくださいませ。 121 00:15:23,556 --> 00:15:31,297 我々が考えるのも 恐れ多いことであるが まあ 敦康様であろう。 122 00:15:31,297 --> 00:15:36,202 第一の皇子におわすゆえ。 は…。 123 00:15:36,202 --> 00:15:44,002 そのことより 帝のご平癒を祈るがよい。 は。 124 00:15:51,517 --> 00:15:58,691 今宵 我らが呼ばれたのは 敦成親王様を 次の東宮にするという話か。 125 00:15:58,691 --> 00:16:00,993 そうだ。 126 00:16:00,993 --> 00:16:07,200 易筮によれば 今後 帝が ご政務に戻られることはない。 127 00:16:07,200 --> 00:16:10,870 (斉信) 易筮が出たことを言えばよかったのに。 128 00:16:10,870 --> 00:16:16,570 まずは 皆が どう思っておるか 知ることが大事だと思ったのだ。 129 00:16:18,744 --> 00:16:24,884 (藤原行成)次の東宮は 第一の皇子であるべきと考えますが…。 130 00:16:24,884 --> 00:16:29,755 第一の皇子の敦康様の後見は 隆家殿。 131 00:16:29,755 --> 00:16:32,625 あの罪を得た家の者でありますぞ。 132 00:16:32,625 --> 00:16:35,962 されど 強引なことをやって 恨みを買えば➡ 133 00:16:35,962 --> 00:16:41,167 敦成様にも 道長様にも 何が起きるか分かりませぬ。 134 00:16:41,167 --> 00:16:48,508 今宵 この話を聞いた以上 俺は 敦成様を推す。 135 00:16:48,508 --> 00:16:52,378 実資様と隆家は 我らが説得いたそう。 136 00:16:52,378 --> 00:16:54,380 お任せを。 137 00:16:54,380 --> 00:16:56,382 頼む。 138 00:16:56,382 --> 00:17:01,082 お前は 無理せずともよい。 俊賢に任せておけ。 139 00:17:07,193 --> 00:17:11,531 (公任) 恐らく崩御の卦も出ておるのだろう。 140 00:17:11,531 --> 00:17:17,403 言霊をはばかって 道長様は そのことを 仰せにならなかったのだと存じます。 141 00:17:17,403 --> 00:17:20,873 お前 言ってしまったじゃないか 今。 142 00:17:20,873 --> 00:17:27,573 いけない いけない。 崩御なら 話は 一気に進みます。 143 00:17:29,549 --> 00:17:33,249 それも やむなしかと。 144 00:18:52,498 --> 00:18:56,198 譲位すると決めた。 145 00:19:00,172 --> 00:19:06,512 ついては 東宮と会って話がしたい。 146 00:19:06,512 --> 00:19:10,812 承知つかまつりました。 147 00:19:12,385 --> 00:19:18,385 帝が 東宮様にお会いになりたいと 仰せでございます。 148 00:19:21,527 --> 00:19:27,867 (居貞親王)帝は それほど お悪いのか? はい。 149 00:19:27,867 --> 00:19:31,537 して それは いつだ。 150 00:19:31,537 --> 00:19:36,375 ただいま 陰陽寮に はかっております。 151 00:19:36,375 --> 00:19:43,375 分かった。 私は 明日でもよい。 152 00:19:45,084 --> 00:19:49,488 それはないか。 近々でございます。 153 00:19:49,488 --> 00:19:56,788 左大臣 妍子の顔でも見て帰れ。 ははっ。 154 00:20:08,174 --> 00:20:11,174 (藤原妍子)これが気に入った。 155 00:20:12,845 --> 00:20:16,716 これも よいな。 156 00:20:16,716 --> 00:20:22,521 お目がお高いこと。 さすがでございます。 157 00:20:22,521 --> 00:20:28,194 (妍子)これら 皆 買い上げよ。 (女房たち)ははっ。 158 00:20:28,194 --> 00:20:33,866 東宮の蓄えとて 潤沢ではございませぬ。 159 00:20:33,866 --> 00:20:38,537 そのことを どうぞお考えくださいませ。 160 00:20:38,537 --> 00:20:42,708 母上が そういうのは 土御門が引き受けるゆえ➡ 161 00:20:42,708 --> 00:20:44,643 好きにしてよいと仰せになりました。 162 00:20:44,643 --> 00:20:49,014 土御門の財にも 限りがございます。 163 00:20:49,014 --> 00:20:54,820 つまらぬことしか申されぬのなら もうお帰りください。 164 00:20:54,820 --> 00:20:58,758 東宮様は いずれ 帝となられます。 165 00:20:58,758 --> 00:21:04,029 妍子様も 帝の后として ふさわしいお方になられますよう➡ 166 00:21:04,029 --> 00:21:05,965 お願い申し上げます。 167 00:21:05,965 --> 00:21:10,569 父上の御ために 我慢して 年寄りの后になったのです。 168 00:21:10,569 --> 00:21:14,240 これ以上 我慢はできませぬ。 169 00:21:14,240 --> 00:21:20,112 あ~あ… どうせなら 敦明様が ようございました。 170 00:21:20,112 --> 00:21:23,812 あ… あつ…。 171 00:21:25,851 --> 00:21:36,851 (一条天皇)病に伏し 譲位も決まり もはや 己のために望むものはない。 172 00:21:38,864 --> 00:21:47,864 ただ一つ… 敦康を東宮に。 173 00:21:50,476 --> 00:21:56,176 どうか そなたから 左大臣に…。 174 00:21:57,883 --> 00:22:07,893 お上の 敦康親王様を おいつくしみになる お心 まことに ごもっとも。 175 00:22:07,893 --> 00:22:13,593 この行成 ひたすら感じ入りましてございます。 176 00:22:15,634 --> 00:22:23,242 ならば…。 されど お考えくださいませ。 177 00:22:23,242 --> 00:22:28,581 清和天皇は 文徳天皇の第四の皇子で あらせられたにもかかわらず➡ 178 00:22:28,581 --> 00:22:30,516 東宮となられました。 179 00:22:30,516 --> 00:22:33,853 それは なぜか。 180 00:22:33,853 --> 00:22:41,527 外戚の良房公が 朝廷の重臣であったゆえにございます。 181 00:22:41,527 --> 00:22:50,202 左大臣様は 重臣にして 敦成親王様の外戚。 182 00:22:50,202 --> 00:22:54,707 敦成親王様が 東宮になられる道しかございませぬ。 183 00:22:54,707 --> 00:22:58,544 朕は 敦康を望んでおる! 184 00:22:58,544 --> 00:23:04,884 (せきこみ) 185 00:23:04,884 --> 00:23:14,184 (行成)恐れながら 天の定めは 人知の及ばざるものにございます。 186 00:23:16,495 --> 00:23:26,795 敦康親王様を東宮とすること 左大臣様は 承知なさるまいと思われます。 187 00:23:31,577 --> 00:23:34,179 何とぞ…。 188 00:23:34,179 --> 00:24:01,206 ♬~ 189 00:24:01,206 --> 00:24:04,506 分かった…。 190 00:24:06,078 --> 00:24:08,547 下がれ。 191 00:24:08,547 --> 00:24:11,216 ははっ! 192 00:24:11,216 --> 00:24:50,055 ♬~ 193 00:24:50,055 --> 00:24:53,055 お上が ただいま…。 194 00:24:58,530 --> 00:25:03,202 敦成様を東宮にと 仰せになりました。 195 00:25:03,202 --> 00:25:14,813 ♬~ 196 00:25:14,813 --> 00:25:17,513 なんと…。 197 00:25:20,219 --> 00:25:24,219 またしても お前に救われたか。 198 00:25:30,863 --> 00:25:36,563 行成あっての私である。 199 00:25:43,175 --> 00:25:50,516 よし… 中宮様に ご譲位と➡ 200 00:25:50,516 --> 00:25:56,688 敦成様が東宮となること お伝えしてまいる。 201 00:25:56,688 --> 00:25:58,988 はっ! 202 00:26:16,875 --> 00:26:23,749 何故 私にひと言もなく 次の東宮を 敦成とお決めになりましたのか。 203 00:26:23,749 --> 00:26:25,884 帝の仰せにございます。 204 00:26:25,884 --> 00:26:31,023 病で お気持ちが弱っておいでの帝を 父上が追い詰めたのですね。 205 00:26:31,023 --> 00:26:32,958 帝のお考えと申しております。 206 00:26:32,958 --> 00:26:36,161 信じられぬ! 207 00:26:36,161 --> 00:26:41,667 帝は 敦康様を 次の東宮にと 私にも仰せであった。➡ 208 00:26:41,667 --> 00:26:43,602 お心が変わるはずがない! 209 00:26:43,602 --> 00:26:45,537 お怒りの訳が分かりませぬ。 210 00:26:45,537 --> 00:26:48,540 敦成様は 中宮様の第一の皇子であられますぞ。 211 00:26:48,540 --> 00:26:54,379 まだ4歳の敦成を 今 東宮にせずとも 敦成には その先が 必ずあります。 212 00:26:54,379 --> 00:27:02,354 それに 私は 敦成の母でもありますが 敦康様の母でもあるのです。 213 00:27:02,354 --> 00:27:06,859 敦康様を ご元服の日まで お育て申し上げたのは 私です。 214 00:27:06,859 --> 00:27:10,863 2人の皇子の母である私に 何の相談もなく➡ 215 00:27:10,863 --> 00:27:16,869 次なる東宮を 敦成とお決めになるなぞ とんでもなきこと! 216 00:27:16,869 --> 00:27:22,569 父上は どこまで 私を 軽んじておいでなのですか! 217 00:27:24,743 --> 00:27:28,043 帝にお考えを変えていただきます。 218 00:27:41,493 --> 00:27:50,493 政を行うは 私であり 中宮様ではございませぬ。 219 00:28:20,199 --> 00:28:32,144 ♬~ 220 00:28:32,144 --> 00:28:37,144 中宮なぞ 何もできぬ。 221 00:28:38,817 --> 00:28:45,490 いとしき帝も 敦康様も お守りできぬとは。 222 00:28:45,490 --> 00:28:58,070 ♬~ 223 00:28:58,070 --> 00:29:11,717 藤式部 何故 女は 政に関われぬのだ。 224 00:29:11,717 --> 00:30:05,717 ♬~ 225 00:30:11,510 --> 00:30:17,182 東宮 居貞親王は 一条天皇との対面のため➡ 226 00:30:17,182 --> 00:30:22,054 内裏の清涼殿を訪れた。 227 00:30:22,054 --> 00:30:25,524 お久しゅうございます。 228 00:30:25,524 --> 00:30:30,524 御病の由 心よりご案じ申し上げます。 229 00:30:32,197 --> 00:30:40,072 朕は 譲位する。 東宮である そなたが 践祚せよ。 230 00:30:40,072 --> 00:30:42,541 仰せかしこまりましてございます。 231 00:30:42,541 --> 00:30:50,215 ご退位は まことに残念ながら この上は よき帝となるよう 誓って励みます。 232 00:30:50,215 --> 00:30:53,215 東宮は…。 233 00:30:55,887 --> 00:30:58,887 敦成といたす。 234 00:31:00,759 --> 00:31:03,228 承知つかまつりました。 235 00:31:03,228 --> 00:31:07,099 ご病勢を拝察し これにて 御免を被ります。 236 00:31:07,099 --> 00:31:11,399 どうか くれぐれも 玉体を おいといくださいませ。 237 00:31:26,451 --> 00:31:35,151 敦康を退けて 敦成を東宮にするとは 左大臣め 抜け目ないな。 238 00:31:39,064 --> 00:31:41,366 (藤原娍子)左大臣殿とは➡ 239 00:31:41,366 --> 00:31:45,537 仲よくなさった方が よろしいのではございませぬか? 240 00:31:45,537 --> 00:31:51,877 そうだな。 ようやく 私の世になるのだ。 241 00:31:51,877 --> 00:31:59,618 公卿らをまとめ 私の政を進めるためにも 左大臣をないがしろにはできぬ。 242 00:31:59,618 --> 00:32:02,220 さようにございます。 243 00:32:02,220 --> 00:32:07,092 されど 孫の敦成が 東宮となれば➡ 244 00:32:07,092 --> 00:32:11,392 左大臣は 早々に 譲位を迫ってくるやもしれぬ。 245 00:32:14,566 --> 00:32:18,236 言いなりにはならぬ。 246 00:32:18,236 --> 00:32:23,236 私は 今の帝とは違うゆえ。 247 00:32:27,245 --> 00:32:33,351 それから 11日後 一条天皇は 譲位。 248 00:32:33,351 --> 00:32:39,858 25年に及ぶ一条朝は 幕を閉じた。 249 00:32:39,858 --> 00:33:17,896 ♬~ 250 00:33:17,896 --> 00:33:26,571 そして 三条天皇の御代となり 敦成親王が 東宮となった。 251 00:33:26,571 --> 00:33:28,907 東宮と決まりあそばしたること➡ 252 00:33:28,907 --> 00:33:33,345 おめでとうございます。 (敦成親王)うん! 253 00:33:33,345 --> 00:33:39,518 この道長 一身をなげうって お仕え申し上げます。 254 00:33:39,518 --> 00:33:43,188 左大臣。 はっ。 255 00:33:43,188 --> 00:33:48,360 東宮様を 力の限りお支えせよ。 256 00:33:48,360 --> 00:33:50,560 ははっ。 257 00:33:56,101 --> 00:33:59,538 無念にございます。 258 00:33:59,538 --> 00:34:06,878 (脩子内親王)これが 我らの宿命なのか…。 259 00:34:06,878 --> 00:34:10,749 (敦康親王)致し方ありませぬ。 260 00:34:10,749 --> 00:34:17,889 親王様。 まだ帝におなりになれないと 決まったわけではありませぬ。 261 00:34:17,889 --> 00:34:24,229 この先 何が起こるか分かりませぬ。 262 00:34:24,229 --> 00:34:31,836 父上のお姿を見ておったら 帝という お立場のつらさが よく分かった。 263 00:34:31,836 --> 00:34:36,508 穏やかに生きていくのも悪くなかろう。 264 00:34:36,508 --> 00:34:41,846 親王様 気晴らしに 狩りにでも行かれませぬか? 265 00:34:41,846 --> 00:34:44,516 殺生はせぬ。 266 00:34:44,516 --> 00:34:48,216 ハハハハハ…。 267 00:34:50,388 --> 00:35:24,088 (読経) 268 00:35:34,499 --> 00:35:38,499 「露の身の…」。 269 00:35:52,517 --> 00:35:58,217 (一条天皇)「か… 風の宿りに…」。 270 00:36:04,529 --> 00:36:07,866 「君を置きて…」。 271 00:36:07,866 --> 00:36:10,866 お上! 272 00:36:15,006 --> 00:36:28,806 「塵を出でぬること…」。 273 00:36:31,022 --> 00:36:33,825 お上…。 274 00:36:33,825 --> 00:36:38,697 (泣き声) 275 00:36:38,697 --> 00:36:40,697 (彰子)お上…。 276 00:36:45,837 --> 00:36:54,846 お上… お上… お上…。 277 00:36:54,846 --> 00:37:20,872 ♬~ 278 00:37:20,872 --> 00:37:27,572 (彰子)お上… お上…。 279 00:37:29,881 --> 00:37:39,691 辞世の歌を詠じた翌日 一条天皇は 崩御した。 280 00:37:39,691 --> 00:38:24,068 ♬~ 281 00:38:24,068 --> 00:38:41,368 (歓声) 282 00:38:44,389 --> 00:38:47,889 姫様 うり いかがですか? 283 00:38:50,495 --> 00:38:53,832 では こちらで。 ありがとうございます。 284 00:38:53,832 --> 00:38:57,168 (藤原賢子)あっ! 285 00:38:57,168 --> 00:39:00,071 (乙丸)ああ…! 286 00:39:00,071 --> 00:39:03,371 (賢子)盗人! (乙丸)姫様! 287 00:39:05,844 --> 00:39:08,844 (賢子)盗人! 288 00:39:19,858 --> 00:39:23,695 それ 返せ。 何を言う これは 俺のだ。 289 00:39:23,695 --> 00:39:25,730 返せったら! 何をする! 290 00:39:25,730 --> 00:39:27,866 離して! 離せ! 291 00:39:27,866 --> 00:39:29,866 返して! 292 00:39:31,536 --> 00:39:33,938 返してってば! 293 00:39:33,938 --> 00:39:35,874 おい。 294 00:39:35,874 --> 00:39:37,809 (笑い声) 295 00:39:37,809 --> 00:39:43,147 何をするの。 離して! 296 00:39:43,147 --> 00:39:47,485 離せったら! 297 00:39:47,485 --> 00:39:49,420 うおっ! 298 00:39:49,420 --> 00:40:06,838 ♬~ 299 00:40:06,838 --> 00:40:09,173 盗っ人! 300 00:40:09,173 --> 00:40:30,873 ♬~ 301 00:40:32,397 --> 00:40:34,999 (双寿丸)俺の名は 双寿丸。 302 00:40:34,999 --> 00:40:38,199 双寿丸? ああ。 303 00:40:39,837 --> 00:40:43,541 腕っぷしが強いのね。 304 00:40:43,541 --> 00:40:46,444 お前も 気が強いんだな。 ハハ…。 305 00:40:46,444 --> 00:40:50,415 姫様に お前などと! いてっ! 306 00:40:50,415 --> 00:40:56,120 乙丸 背負っていただいてる方に なんということを…。 307 00:40:56,120 --> 00:41:03,420 わっ! (笑い声) 308 00:41:11,235 --> 00:41:15,573 (いと)まっ どうしたの? 乙丸! 309 00:41:15,573 --> 00:41:18,042 (きぬ)あんた! 310 00:41:18,042 --> 00:41:21,542 物取りに遭ったところを 助けてもらったの。 311 00:41:24,248 --> 00:41:27,752 (いと)まあ…。 何だ? 312 00:41:27,752 --> 00:41:29,687 いえ…。 313 00:41:29,687 --> 00:41:31,622 お礼にごちそうするわ。 食べていって。 314 00:41:31,622 --> 00:41:37,422 姫様。 この人がいなければ 命がなかったのかもしれないのよ。 315 00:41:39,397 --> 00:41:51,542 ♬~ 316 00:41:51,542 --> 00:41:57,242 ああ… こんなにゆっくり飯が食えるなんて。 317 00:42:00,718 --> 00:42:04,222 どんな暮らしをしているの? 318 00:42:04,222 --> 00:42:08,026 俺は 平 為賢様んとこの武者だ。 319 00:42:08,026 --> 00:42:10,395 下っ端の下っ端だけどな。 320 00:42:10,395 --> 00:42:14,232 男ばかりで もたもたしてたら 食いっぱぐれることもある。 321 00:42:14,232 --> 00:42:16,267 たんと召し上がって➡ 322 00:42:16,267 --> 00:42:20,571 姫様のことは 今日限りお忘れくださいませ。➡ 323 00:42:20,571 --> 00:42:24,409 姫様のおじい様は 越後守であらせられます。 324 00:42:24,409 --> 00:42:27,445 あなた様とは 釣り合いませぬゆえ。 325 00:42:27,445 --> 00:42:32,150 この人 何言ってるの? いと 失礼よ。 326 00:42:32,150 --> 00:42:35,053 フフフ… まっ いいけど。 327 00:42:35,053 --> 00:42:40,858 フフフ… まっ いいけど。 328 00:42:40,858 --> 00:42:43,158 ただいま。 329 00:42:47,198 --> 00:42:49,498 誰? 330 00:42:51,702 --> 00:42:55,502 あなたこそ 誰なの? 331 00:43:02,213 --> 00:43:04,248 朕の関白となってもらいたい。 332 00:43:04,248 --> 00:43:06,384 お前との約束を果たすためだ。 333 00:43:06,384 --> 00:43:10,021 父上の意のままになりとうはない。 あなたが 殺したのよ! 334 00:43:10,021 --> 00:43:12,090 ご無礼つかまつります。 親王様! 335 00:43:12,090 --> 00:43:17,228 ここは 私が 歌を 詠みたくなるような場ではございませぬ。 336 00:43:17,228 --> 00:43:19,163 好き。 337 00:43:19,163 --> 00:43:23,568 姫様って面でもないよな。 私は 怒ることが嫌いなの。 338 00:43:23,568 --> 00:43:26,868 仲間をお持ちになったら いかがでございましょう? 339 00:43:33,811 --> 00:43:37,748 幼くして即位した一条天皇。 340 00:43:37,748 --> 00:43:43,020 その在位中は 外戚である藤原氏が実権を握る➡ 341 00:43:43,020 --> 00:43:47,859 摂関政治の隆盛期となりました。 342 00:43:47,859 --> 00:43:53,231 即位直後から 度々行われた神社行幸。 343 00:43:53,231 --> 00:43:57,568 松尾大社も その一つです。 344 00:43:57,568 --> 00:44:00,905 平安遷都以前より鎮座し➡ 345 00:44:00,905 --> 00:44:04,742 京の守り神として 猛霊と呼ばれ➡ 346 00:44:04,742 --> 00:44:07,645 あがめられてきた松尾大社。 347 00:44:07,645 --> 00:44:12,917 藤原道長の時代から 行幸が始まりました。 348 00:44:12,917 --> 00:44:16,254 一条天皇の神社行幸は➡ 349 00:44:16,254 --> 00:44:21,592 藤原氏の権威を示す側面も あったといいます。 350 00:44:21,592 --> 00:44:28,466 枯れ山水で有名な 室町時代の古刹 龍安寺。 351 00:44:28,466 --> 00:44:33,766 父 円融院の御所 圓融寺があった場所です。 352 00:44:35,540 --> 00:44:44,215 寺の裏山には 父親の火葬塚があり 一条天皇は その近くに埋葬されました。 353 00:44:44,215 --> 00:44:50,555 25年にわたり 一条天皇は 道長と せめぎ合いながら➡ 354 00:44:50,555 --> 00:44:52,855 治世に努めたのです。 355 00:45:35,199 --> 00:45:40,004 <おいちには 時々 何かを背負った人の心や➡ 356 00:45:40,004 --> 00:45:45,810 亡くなった人の影が見える という力があった> 357 00:45:45,810 --> 00:45:51,749 (滝代)この子を… 殺さないで。 358 00:45:51,749 --> 00:45:56,454 <追っ手から逃れ おいちのもとで 赤子を産んだ滝代が➡ 359 00:45:56,454 --> 00:45:59,223 何者かに殺される。➡