1 00:00:02,536 --> 00:00:07,207 (乙丸)盗人を 姫様が追いかけ…➡ 2 00:00:07,207 --> 00:00:09,710 ああ…。 3 00:00:09,710 --> 00:00:15,048 わ… 私が 転んで…。 (まひろ)ん~? 4 00:00:15,048 --> 00:00:18,085 何だかよく分からないけれど➡ 5 00:00:18,085 --> 00:00:22,923 娘が 助けていただいたみたいで ありがとう。 6 00:00:22,923 --> 00:00:25,759 (双寿丸)女子が困っていたら 助けるだろ。➡ 7 00:00:25,759 --> 00:00:28,228 当たり前のことだ。 8 00:00:28,228 --> 00:00:32,065 いい方なのね。 9 00:00:32,065 --> 00:00:35,903 (いと)さあ もう おなかがいっぱいなら 出ていっておくれ。 10 00:00:35,903 --> 00:00:37,838 今日のことは 礼を言うが➡ 11 00:00:37,838 --> 00:00:41,241 姫様は 越後守の御孫君。 12 00:00:41,241 --> 00:00:47,247 お前が 親しくするような女子とは 身分が違うのだから。いと。 13 00:00:50,250 --> 00:00:59,927 姫様って面でもないよな。 (藤原賢子)ハハハハハハハ! 14 00:00:59,927 --> 00:01:05,232 おなかが減ったら またいらっしゃい。 おう。 15 00:01:13,874 --> 00:01:19,212 (賢子)内裏のお仕事は お休みなの? 16 00:01:19,212 --> 00:01:23,083 中宮様のお許しが出たの。 17 00:01:23,083 --> 00:01:27,554 私も 少し休みたいと思って。 18 00:01:27,554 --> 00:01:37,264 惟規が逝き 帝もお隠れになり… 心がもたないわ。 19 00:01:38,899 --> 00:01:43,904 お前は あのような武者にも優しいのね。 20 00:01:45,572 --> 00:01:48,241 助けてくれた人だもの。 21 00:01:48,241 --> 00:01:51,078 それは そうだけれど…。 22 00:01:51,078 --> 00:01:56,583 あのような言われ方をされても 怒ることもなく。 23 00:01:56,583 --> 00:02:00,854 私は 怒ることが嫌いなの。 24 00:02:00,854 --> 00:02:04,191 私には よく怒っていたわよ。 25 00:02:04,191 --> 00:02:10,530 そうだけど… 母上以外には 怒っていません。 26 00:02:10,530 --> 00:02:14,534 怒ることは 嫌いなの? 27 00:02:21,174 --> 00:02:23,543 どうなさったの? 28 00:02:23,543 --> 00:02:29,549 ううん。 さっ 休みましょう。 29 00:02:32,719 --> 00:05:17,517 ♬~ 30 00:05:22,856 --> 00:05:26,159 (敦成親王)見て。 きれい。 31 00:05:28,528 --> 00:05:38,872 (藤原彰子)父上の死を知らず 撫子の花を手にしている我が子が…。 32 00:05:38,872 --> 00:05:46,746 「見るままに 露ぞこぼるる おくれにし➡ 33 00:05:46,746 --> 00:05:54,054 心も知らぬ 撫子の花」。 34 00:05:56,423 --> 00:06:05,432 中宮様がお歌をお詠みになるのを 初めて聞きました。 35 00:06:10,804 --> 00:06:18,845 亡き帝と 歌を交わし合いたかった。 36 00:06:18,845 --> 00:06:26,519 もっともっと 一緒に語り合いたかった。 笑い合いたかった。 37 00:06:26,519 --> 00:06:35,228 敦成も敦良も もっともっと 帝に抱いていただきたかった。 38 00:06:37,030 --> 00:06:39,532 母上! 39 00:06:43,203 --> 00:06:48,909 はい。 ありがとう。 40 00:07:03,156 --> 00:07:07,160 (三条天皇) 内裏に入る日は 決まっておらぬが➡ 41 00:07:07,160 --> 00:07:12,365 公任 その手はずは そなたに命じる。 42 00:07:15,302 --> 00:07:20,006 (藤原公任)そのお役目は 実資殿がふさわしいと存じますが…。 43 00:07:20,006 --> 00:07:22,842 実資は 実資で頼み事がある。 44 00:07:22,842 --> 00:07:24,778 そなたが せよ。 45 00:07:24,778 --> 00:07:28,715 承知つかまつりました。 46 00:07:28,715 --> 00:07:31,184 よいな 左大臣。 47 00:07:31,184 --> 00:07:34,688 (藤原道長)はっ。 既に お上の内裏遷御の日取りを➡ 48 00:07:34,688 --> 00:07:36,723 陰陽寮に はかっております。 49 00:07:36,723 --> 00:07:41,861 うむ。 よしなに頼む。 50 00:07:41,861 --> 00:07:47,200 はあ… こういうのやりたくないんだよな。 何を言っておる。 51 00:07:47,200 --> 00:07:49,869 そもそもお前は 儀式に詳しいではないか。 52 00:07:49,869 --> 00:07:54,574 分かっておるだけに やっかいなのだよ。 まっ 気を入れてやってくれ。 53 00:07:58,211 --> 00:08:01,114 帝は 俺を自分の側に取り込んで➡ 54 00:08:01,114 --> 00:08:05,018 我らの結束を 乱そうとしておられるのではないか? 55 00:08:05,018 --> 00:08:07,287 それほどの魂胆は おありになるまい。 56 00:08:07,287 --> 00:08:12,492 さきの帝に重んじられていた者は 遠ざけたいとお考えのように見えるが。 57 00:08:16,496 --> 00:08:22,802 ならば 振り回されぬようにやってまいろう。 58 00:08:29,843 --> 00:08:32,178 内裏遷御の日が出ましたが➡ 59 00:08:32,178 --> 00:08:36,049 それが 亡き院の四十九日に あたる日なのでございます。 60 00:08:36,049 --> 00:08:39,519 いかがなものでございましょうか。 61 00:08:39,519 --> 00:08:47,193 構わぬ。 四十九日でもうつる。 62 00:08:47,193 --> 00:08:49,863 はっ。 63 00:08:49,863 --> 00:09:08,148 ♬~ 64 00:09:08,148 --> 00:09:17,157 そなたらは 朕をそばで支えよ。 (一同)ははっ。 65 00:09:17,157 --> 00:09:27,500 三条天皇は 道長の兄 道長の甥 道長の息子を側近に望んだ。 66 00:09:27,500 --> 00:09:30,837 (藤原教通)帝のおそば近くに上がる者が➡ 67 00:09:30,837 --> 00:09:36,509 なぜ 兄上ではなく 私なのでございましょう。 68 00:09:36,509 --> 00:09:41,181 名誉なことではないか。 ありがたく務めよ。 69 00:09:41,181 --> 00:09:43,183 はっ。 70 00:09:45,852 --> 00:09:50,557 (藤原頼通)なぜ教通で 私ではないのでございましょう? 71 00:09:52,525 --> 00:09:58,198 帝に取り込まれなかったことを むしろ喜べ。 72 00:09:58,198 --> 00:10:04,904 お前が先頭に立つのは 東宮様が 帝になられる時だ。 73 00:10:10,543 --> 00:10:13,446 (源 俊賢)帝の女房を取り込んで➡ 74 00:10:13,446 --> 00:10:18,284 帝のおそば近くにお仕えできるよう 図りましたところ➡ 75 00:10:18,284 --> 00:10:23,556 ああ… しくじりました。➡ 76 00:10:23,556 --> 00:10:28,728 帝が ご不快の念を あらわになされたそうにございます。 77 00:10:28,728 --> 00:10:31,764 もう少し考えてやらぬか? 78 00:10:31,764 --> 00:10:36,469 いや~ こたびは いささか 早すぎたようにございます。 79 00:10:36,469 --> 00:10:44,077 されど 道長様の御ため 再度図って 帝のお心をつかんでみせまする。 80 00:10:44,077 --> 00:10:48,248 (源 明子)これ以上 嫌われたら どうなさるのです。 81 00:10:48,248 --> 00:10:53,119 お前には分からぬ。 黙っておれ。 ハハ。 82 00:10:53,119 --> 00:10:55,922 俊賢は 儀式に詳しい。 83 00:10:55,922 --> 00:11:02,228 帝もいずれ お前を頼りにされるであろう。 ははっ。 84 00:11:07,534 --> 00:11:11,237 (藤原頼宗)父上 ご機嫌麗しゅう。 85 00:11:13,406 --> 00:11:19,712 (藤原顕信)父上。 我々が 公卿になる日は いつなのでございましょうか。 86 00:11:23,883 --> 00:11:29,689 兄上とも私とも 年の違わない 土御門殿の頼通様は➡ 87 00:11:29,689 --> 00:11:32,559 既に 正二位の権中納言。 88 00:11:32,559 --> 00:11:34,494 納得がゆきませぬ。 89 00:11:34,494 --> 00:11:38,898 そういうことは 帝のお心一つだ。 いま少し待て。 90 00:11:38,898 --> 00:11:45,238 いつまで… 待てば よろしいのですか。 顕信 控えよ。 91 00:11:45,238 --> 00:11:47,574 安心なさい。 92 00:11:47,574 --> 00:11:53,079 父上は そなたたちのことを ちゃんとお考えくださっておりますよ。 93 00:11:53,079 --> 00:11:55,982 そうだ。 焦ると ろくなことにならぬ。 94 00:11:55,982 --> 00:11:59,385 兄上には言われたくございません。 ん? 95 00:11:59,385 --> 00:12:02,589 ハハハハハ…。 96 00:12:08,094 --> 00:12:18,204 亡き一条天皇の四十九日にあたる 8月11日 三条天皇は内裏に入った。 97 00:12:18,204 --> 00:12:50,903 ♬~ 98 00:12:50,903 --> 00:12:54,574 左大臣。 99 00:12:54,574 --> 00:12:58,911 朕の関白となってもらいたい。➡ 100 00:12:58,911 --> 00:13:05,518 朕の指南役として そばにいてもらいたい。 101 00:13:05,518 --> 00:13:10,690 ありがたきお言葉ながら 私は 今年 重き慎みがありまして➡ 102 00:13:10,690 --> 00:13:14,193 昇進のことは慎まねばなりませぬ。 103 00:13:14,193 --> 00:13:17,096 お許しくださいませ。 104 00:13:17,096 --> 00:13:22,869 朕は その方の 長年の苦労に 報いたいと思ったのだが➡ 105 00:13:22,869 --> 00:13:25,204 断るのか? 106 00:13:25,204 --> 00:13:28,041 申し訳もないことにございます。 107 00:13:28,041 --> 00:13:32,879 どうかお許しくださいませ。 108 00:13:32,879 --> 00:13:37,050 それは まことに残念なことであるが➡ 109 00:13:37,050 --> 00:13:40,920 泣く泣く諦めるといたそう。 110 00:13:40,920 --> 00:13:49,762 そのかわり 朕の願いを1つ聞け。 は。 111 00:13:49,762 --> 00:13:54,600 娍子を女御とする。 112 00:13:54,600 --> 00:13:56,903 妍子も女御とする。 113 00:13:56,903 --> 00:13:59,238 お待ちくださいませ。 114 00:13:59,238 --> 00:14:04,177 娍子様は 亡き大納言の娘にすぎず 無位で後ろ盾もないゆえ➡ 115 00:14:04,177 --> 00:14:07,680 女御となさることはできませぬ。 116 00:14:07,680 --> 00:14:09,615 先例もございませぬ。 117 00:14:09,615 --> 00:14:14,821 関白のことは分かったゆえ 娍子のことは断るでない。 118 00:14:17,190 --> 00:14:20,893 娍子も妍子も女御だ。 119 00:14:50,556 --> 00:15:02,502 ♬~ 120 00:15:02,502 --> 00:15:06,005 まだ書いておるのか。 121 00:15:06,005 --> 00:15:09,876 随分なおっしゃり方ではありませんの。 122 00:15:09,876 --> 00:15:14,180 書けと仰せになったのは 道長様でございますよ。 123 00:15:14,180 --> 00:15:17,183 すまぬ。 124 00:15:25,191 --> 00:15:31,197 あっ 光る君と紫の上は どうなるのだ? 125 00:15:37,537 --> 00:15:41,874 紫の上は 死にました。 126 00:15:41,874 --> 00:15:43,810 え? 127 00:15:43,810 --> 00:15:48,047 誰も彼も いずれは 黄泉路へ旅立つと思えば➡ 128 00:15:48,047 --> 00:15:52,552 早めに終わってしまった方が 楽だと思うこともございます。 129 00:15:52,552 --> 00:15:56,556 道長様は そういうことはございません? 130 00:15:59,892 --> 00:16:03,196 今は まだ死ねぬ。 131 00:16:10,503 --> 00:16:16,309 道理を飛び越えて 敦成様を東宮に立てられたのは➡ 132 00:16:16,309 --> 00:16:19,111 なぜでございますか? 133 00:16:21,848 --> 00:16:26,552 より強い力を お持ちになろうとされたのは…。 134 00:16:31,524 --> 00:16:35,528 お前との約束を果たすためだ。 135 00:16:40,867 --> 00:16:44,537 やり方が強引だったことは 承知しておる。 136 00:16:44,537 --> 00:16:47,340 されど 俺は 常に➡ 137 00:16:47,340 --> 00:16:51,210 お前との約束を胸に生きてきた。 138 00:16:51,210 --> 00:16:54,413 今もそうだ。 139 00:16:59,552 --> 00:17:11,264 そのことは お前にだけは伝わっておると思っておる。 140 00:17:19,038 --> 00:17:24,343 これからも 中宮様を支えてやってくれ。 141 00:17:42,128 --> 00:17:53,205 ♬~ 142 00:17:53,205 --> 00:17:59,345 (赤染衛門)「誰にかは 告げにやるべき もみぢ葉を➡ 143 00:17:59,345 --> 00:18:04,850 思ふばかりに 見む人もがな」。 144 00:18:10,823 --> 00:18:18,564 「なにばかり 心づくしに ながめねど➡ 145 00:18:18,564 --> 00:18:26,072 見しにくれぬる 秋の月影」。 146 00:18:31,844 --> 00:18:41,187 (あかね) 「憂きことも 恋しきことも 秋の夜の➡ 147 00:18:41,187 --> 00:18:48,194 月には見ゆる 心地こそすれ」。 148 00:18:54,533 --> 00:18:58,237 (左衛門の内侍) 一段と艶っぽいお歌だこと。 149 00:18:59,872 --> 00:19:03,576 恋をしているからかしら。 150 00:19:10,149 --> 00:19:16,822 (宮の宣旨)清少納言が参りましたが いかがいたしましょう。 151 00:19:16,822 --> 00:19:20,493 今日は 内々の会ゆえ 日を改めさせよ。 152 00:19:20,493 --> 00:19:23,295 よいではないか。 153 00:19:23,295 --> 00:19:29,502 通せ。 「枕草子」の書き手に 私も会ってみたい。 154 00:19:57,530 --> 00:20:01,867 (ききょう)お楽しみの最中に とんだお邪魔をいたします。 155 00:20:01,867 --> 00:20:05,705 敦康親王様から中宮様へ お届け物がございまして➡ 156 00:20:05,705 --> 00:20:07,640 参上いたしました。 157 00:20:07,640 --> 00:20:11,343 そなたが かの清少納言か。 158 00:20:11,343 --> 00:20:14,213 お初にお目にかかります。 159 00:20:14,213 --> 00:20:20,519 亡き皇后 定子様の女房 清少納言にございます。 160 00:20:22,888 --> 00:20:25,891 お届け物とは? 161 00:20:30,362 --> 00:20:32,898 つばき餅にございます。 162 00:20:32,898 --> 00:20:37,770 亡き院も 皇后様も お好きであられました。 163 00:20:37,770 --> 00:20:42,908 敦康様も 近頃 このつばき餅が お気に召して➡ 164 00:20:42,908 --> 00:20:47,246 中宮様にもお届けしたいと 仰せになられまして。 165 00:20:47,246 --> 00:20:50,950 敦康様は お健やかか? 166 00:20:53,919 --> 00:21:00,526 もう敦康様のことは 過ぎたことにおなりなのでございますね。 167 00:21:00,526 --> 00:21:03,863 このように お楽しそうに お過ごしなこととは➡ 168 00:21:03,863 --> 00:21:07,166 思いも寄らぬことでございました。 169 00:21:18,878 --> 00:21:23,749 私たちは 歌の披露をしておりましたの。➡ 170 00:21:23,749 --> 00:21:26,218 あなたも優れた歌詠み。 171 00:21:26,218 --> 00:21:28,721 一首 お詠みいただけませんか? 172 00:21:28,721 --> 00:21:34,527 ここは 私が 歌を 詠みたくなるような場ではございませぬ。 173 00:21:41,901 --> 00:21:44,803 ご安心くださいませ。 174 00:21:44,803 --> 00:21:51,377 敦康親王様には 脩子内親王様と 私もついております。 175 00:21:51,377 --> 00:21:56,882 たとえ お忘れになられても 大丈夫でございます。 176 00:21:59,919 --> 00:22:02,621 (ききょう)失礼いたします。 177 00:22:05,524 --> 00:22:53,572 ♬~ 178 00:22:53,572 --> 00:23:03,382 「清少納言は 得意げな顔をした ひどい方になってしまった」。 179 00:23:03,382 --> 00:23:54,366 ♬~ 180 00:24:19,525 --> 00:24:21,560 (敦康親王)お文を頂戴し➡ 181 00:24:21,560 --> 00:24:24,196 いつでも来てよいと 仰せいただきましたので➡ 182 00:24:24,196 --> 00:24:26,131 飛んでまいりました。 183 00:24:26,131 --> 00:24:31,837 いつぞやは おいしい つばき餅を ありがとうございました。 184 00:24:35,808 --> 00:24:41,113 中宮様… お顔が見えませぬ。 185 00:24:49,221 --> 00:24:55,561 せっかく参りましたのに お顔が見えねば つまりませぬ。 186 00:24:55,561 --> 00:24:57,496 ご無礼つかまつります。 187 00:24:57,496 --> 00:24:59,498 (藤原行成)親王様! 188 00:25:09,842 --> 00:25:14,513 光る君のようなことはいたしませぬ。 189 00:25:14,513 --> 00:25:19,184 ただ… お顔が見たかっただけでございます。 190 00:25:19,184 --> 00:25:33,198 ♬~ 191 00:25:33,198 --> 00:25:35,501 御簾を越えたのか! 192 00:25:38,036 --> 00:25:42,207 越えられはしましたが お二人になられたわけではなく➡ 193 00:25:42,207 --> 00:25:46,512 しばらく そのままお話しになって お帰りになりました。 194 00:25:50,549 --> 00:25:53,886 信じられぬ。 195 00:25:53,886 --> 00:25:58,557 敦康様が 二度と内裏に上がれぬようにいたせ。 196 00:25:58,557 --> 00:26:02,294 さきの帝の第一の皇子であらせられます。 197 00:26:02,294 --> 00:26:04,229 そのようなことはできませぬ。 198 00:26:04,229 --> 00:26:08,834 中宮様は この先 国母ともなられるお方。 199 00:26:08,834 --> 00:26:11,737 万が一のことがあっては 一大事だ。 200 00:26:11,737 --> 00:26:15,040 (ため息) 201 00:26:17,509 --> 00:26:26,819 恐れながら 左大臣様は 敦康様から 多くのことを奪い過ぎでございます。 202 00:26:29,521 --> 00:26:34,226 敦康様が お気の毒でございます。 203 00:26:36,195 --> 00:26:42,201 お前は 私に説教するのか? 204 00:26:45,537 --> 00:26:50,876 左大臣様がおかしくおわします。 205 00:26:50,876 --> 00:26:53,178 失礼いたします。 206 00:27:12,831 --> 00:27:15,834 (いななき) 207 00:27:19,505 --> 00:27:22,841 何事でございましょう。 208 00:27:22,841 --> 00:27:50,536 ♬~ 209 00:27:50,536 --> 00:27:52,538 (双寿丸)おう。 210 00:27:57,409 --> 00:28:00,212 あれが 為賢様だ。➡ 211 00:28:00,212 --> 00:28:02,414 強そうだろ。 212 00:28:06,018 --> 00:28:08,820 これから 盗賊を捕まえに行くんだ。 213 00:28:08,820 --> 00:28:13,125 気を付けてよ。 おう。 214 00:28:15,160 --> 00:28:19,464 帰ってきたら また うちに 夕げにおいでなさい。 215 00:28:55,200 --> 00:28:57,135 本当に来た。 216 00:28:57,135 --> 00:29:01,807 来いって言ったろ。 ウフフフ。 217 00:29:01,807 --> 00:29:05,477 二度と来るなと 言い渡したでしょうに! 218 00:29:05,477 --> 00:29:08,146 腹減った。 飯 飯 飯! 219 00:29:08,146 --> 00:29:11,850 (賢子)いと 双寿丸に夕げを。 220 00:29:18,290 --> 00:29:20,826 ただいま。 221 00:29:20,826 --> 00:29:23,295 (賢子)母上まで来られたの? 222 00:29:23,295 --> 00:29:27,165 来られたのって ここは 私の家ですよ。 223 00:29:27,165 --> 00:29:29,167 はい お土産。 224 00:29:30,836 --> 00:29:35,507 そなたも 息災のようね。 おう。 225 00:29:35,507 --> 00:29:49,855 ♬~ 226 00:29:49,855 --> 00:29:54,860 この家には 書物が やたらと いっぱいあるのだな。 227 00:29:57,029 --> 00:30:00,332 読みたかったら いくらでも貸してあげるわよ。 228 00:30:00,332 --> 00:30:03,702 俺は 字が読めぬ。 えっ? 229 00:30:03,702 --> 00:30:07,873 あっ でも 自分の名前だけは書けるぞ。 230 00:30:07,873 --> 00:30:12,210 足で書くの? ん? 231 00:30:12,210 --> 00:30:18,350 そなたは そのような身なりをして 字も書けないなぞと言っているけれど➡ 232 00:30:18,350 --> 00:30:22,854 実は 高貴な生まれではない? 233 00:30:24,890 --> 00:30:29,227 母上 大丈夫かよ。 234 00:30:29,227 --> 00:30:34,900 ああ… 失礼 今のは独り言。 235 00:30:34,900 --> 00:30:38,236 双寿丸も 字は読めた方がいいわよ。 236 00:30:38,236 --> 00:30:40,172 私が教えてあげる。 237 00:30:40,172 --> 00:30:43,575 要らぬ。 俺は 武者だ。 238 00:30:43,575 --> 00:30:47,913 そうだけど 人の上に立つ武者になるなら…。要らぬ。 239 00:30:47,913 --> 00:30:51,583 俺は 字が読めぬ哀れな輩ではない。➡ 240 00:30:51,583 --> 00:30:53,919 人には 得手不得手がある。 241 00:30:53,919 --> 00:30:56,588 俺らは 体を張って戦うのに向いている。 242 00:30:56,588 --> 00:30:59,925 字を書いたり読んだりするのは 向いておらぬ。 243 00:30:59,925 --> 00:31:04,696 学問の得意な者らは 俺らのようには戦えぬだろ? 244 00:31:04,696 --> 00:31:09,568 それゆえ 武者であることに誇りに持てって➡ 245 00:31:09,568 --> 00:31:12,337 うちの殿様が言っていた。 246 00:31:12,337 --> 00:31:15,874 ふ~ん… そう。 247 00:31:15,874 --> 00:31:20,545 殿様のところで 武術を学んでいるの? 248 00:31:20,545 --> 00:31:26,852 ああ。 一人で戦うのではなく みんなで戦うことを学ぶんだ。 249 00:31:30,555 --> 00:31:34,893 弓の得意な者は 弓を引く。 250 00:31:34,893 --> 00:31:40,766 石投げが得意な者は 弓の射手が 矢をつがえてる間に 石を投げる。 251 00:31:40,766 --> 00:31:45,604 弓と石で 敵の先手を倒してから 太刀で斬り込んでいくのだ。 252 00:31:45,604 --> 00:31:50,442 それぞれが得意な役割を担い 力を合わせて戦えば➡ 253 00:31:50,442 --> 00:31:54,746 一人一人の力は弱くとも 負けることはない。➡ 254 00:31:54,746 --> 00:31:59,251 戦をやらずに済めば それが 一番よいけど➡ 255 00:31:59,251 --> 00:32:02,687 そうもいかないのが 人の世だ。 256 00:32:02,687 --> 00:32:07,526 …と うちの殿様は言っていた。 257 00:32:07,526 --> 00:32:15,834 それに 仲間を作れば 一人でいるより楽しいし…。 258 00:32:17,536 --> 00:32:20,338 仲間のために強くなろうと思える。 259 00:32:20,338 --> 00:32:24,543 …と 殿様が言っていたの? 260 00:32:24,543 --> 00:32:27,212 そうだ。 (賢子)フフフ。 261 00:32:27,212 --> 00:32:31,516 お前の母上 いちいち絡んでくるな。 フフフフ。 262 00:32:33,084 --> 00:32:36,388 あっ! 飯がない! 263 00:32:38,223 --> 00:32:42,894 いと お代わり。 もう ございませんよ! 264 00:32:42,894 --> 00:32:44,830 はあ…。 265 00:32:44,830 --> 00:32:47,365 (賢子)じゃあ これ あげる。 266 00:32:47,365 --> 00:32:51,570 いいのか? うん。 267 00:32:57,108 --> 00:33:00,412 フフフフ…。 268 00:33:12,524 --> 00:33:18,330 敦康様は 既に 元服された 立派な大人にございます。 269 00:33:18,330 --> 00:33:23,034 これまでのように お会いになるのは いかがなものでございましょうか。 270 00:33:23,034 --> 00:33:28,840 左大臣は 何を気にしておる? 271 00:33:28,840 --> 00:33:35,547 敦成様と敦良様を お慈しみくださいませ。 そうしておる。 272 00:33:35,547 --> 00:33:42,854 今よりなお お慈しみくださいませ。 273 00:33:44,556 --> 00:33:47,259 では。 274 00:34:13,718 --> 00:34:22,727 父上は 敦康様を はじき出そうと されておられるのだろうか? 275 00:34:28,533 --> 00:34:31,570 敦成様を東宮とされたゆえ➡ 276 00:34:31,570 --> 00:34:37,242 敦康様のご様子が 気になられるのではないでしょうか? 277 00:34:37,242 --> 00:34:44,549 中宮様と皇子様方のお幸せを 心から願っておられると存じます。 278 00:34:44,549 --> 00:34:47,352 それは分かっておる。 279 00:34:47,352 --> 00:34:53,558 されど… この先も 父上の意のままになりとうはない。 280 00:34:58,096 --> 00:35:06,304 ならば 仲間をお持ちになったら いかがでございましょう?仲間? 281 00:35:06,304 --> 00:35:10,175 中宮様には 弟君は 大勢おられましょう。 282 00:35:10,175 --> 00:35:14,846 皆で 手を結べば できないこともできます。 283 00:35:14,846 --> 00:35:19,551 中宮様が お一人で 不安になられることもなくなりましょう。 284 00:35:27,425 --> 00:35:30,328 どうなされたのですか? 姉上。 285 00:35:30,328 --> 00:35:37,035 私は 早くに入内したゆえ そなたらとは 縁が薄い。 286 00:35:37,035 --> 00:35:41,539 それも寂しいと このごろ つくづく思うようになったゆえ➡ 287 00:35:41,539 --> 00:35:44,342 こうして声をかけた。 288 00:35:44,342 --> 00:35:47,212 皆 よく集まってくれた。 289 00:35:47,212 --> 00:35:49,147 礼を言います。 290 00:35:49,147 --> 00:35:54,552 彰子は この日 腹違いの弟たちも 藤壺に呼んでいた。 291 00:35:54,552 --> 00:35:58,890 我らも お招きいただき ありがたき幸せにございます。 292 00:35:58,890 --> 00:36:02,160 弟の顕信にございます。 293 00:36:02,160 --> 00:36:05,063 (彰子)よう来てくれた。 294 00:36:05,063 --> 00:36:10,835 そういえば 小さい頃 姉上とお話しした覚えがありませぬ。 295 00:36:10,835 --> 00:36:15,006 私は 口数の少ない子だったゆえ。 296 00:36:15,006 --> 00:36:18,043 でも 教通のことは よく覚えておる。➡ 297 00:36:18,043 --> 00:36:20,678 かけくらべの好きな子であった。 298 00:36:20,678 --> 00:36:26,851 母上が喜ぶので そういうことに しておいただけでございます。 299 00:36:26,851 --> 00:36:33,024 そなたらが困った時は 私もできる限りのことをするゆえ➡ 300 00:36:33,024 --> 00:36:38,830 東宮の行く末のために 皆の力を貸してほしい。 301 00:36:38,830 --> 00:36:42,700 もちろんでございますよ 姉上。 302 00:36:42,700 --> 00:36:46,571 我らは 父上の子であるが➡ 303 00:36:46,571 --> 00:36:52,711 父上を おいさめできるのは 我らしかおらぬとも思う。 304 00:36:52,711 --> 00:37:00,452 父上のよりよき政のためにも 我らが手を携えていくことが大切だ。 305 00:37:00,452 --> 00:37:02,987 (4人)はい。 306 00:37:02,987 --> 00:37:06,858 この後 彰子は 枇杷殿に移り➡ 307 00:37:06,858 --> 00:37:14,699 藤壺には 三条天皇の女御となった 妹 妍子が入った。 308 00:37:14,699 --> 00:37:19,437 (敦明親王)うさぎは 小さいながら 右へ左へと 逃げ足が速く➡ 309 00:37:19,437 --> 00:37:24,843 これを追って 狩り立てるのは また格別の面白さがございます。 310 00:37:24,843 --> 00:37:28,680 (藤原妍子)狩りがお好きなのね。 はい。 311 00:37:28,680 --> 00:37:32,183 もっと狩りのお話を聞かせて。 312 00:37:32,183 --> 00:37:37,322 狩りは こちらの動きを 獣に悟られては しくじります。 313 00:37:37,322 --> 00:37:43,194 風下から音を立てずに近寄って… 一気にしとめる! 314 00:37:43,194 --> 00:37:46,397 極意は これにつきます。 315 00:37:49,868 --> 00:37:51,803 好き。 316 00:37:51,803 --> 00:37:54,205 あ… おやめくださいませ。 317 00:37:54,205 --> 00:38:00,211 だって 敦明様も 延子様より 私の方がお好きだもの。 318 00:38:03,014 --> 00:38:05,717 (藤原娍子)そこまで! 319 00:38:08,720 --> 00:38:13,024 何しに来られたの? 邪魔なさらないで。 320 00:38:17,162 --> 00:38:19,831 申し訳ございませぬ。 321 00:38:19,831 --> 00:38:24,169 我が息子が無礼を働きまして お許しくださいませ。 322 00:38:24,169 --> 00:38:27,005 母上… 私は 何もしておりませぬ。 323 00:38:27,005 --> 00:38:32,877 黙りなさい。 事もあろうに 御父上の 帝の女御様になんということを。 324 00:38:32,877 --> 00:38:38,082 母上は 私をお疑いになるのですか? どうぞお許しください。 325 00:38:40,518 --> 00:38:43,521 もういいです。 326 00:38:48,393 --> 00:38:53,198 (娍子)どうか このことは 帝には 仰せにはなりませぬよう➡ 327 00:38:53,198 --> 00:38:56,701 伏してお願い申し上げます。 母上! 328 00:39:02,774 --> 00:39:07,679 藤原通任を参議に任じようと思う。 329 00:39:07,679 --> 00:39:09,981 え? 330 00:39:13,151 --> 00:39:19,290 通任は 半年前に 蔵人頭になったばかりにございます。 331 00:39:19,290 --> 00:39:24,495 たった半年で参議にするというのは いかがなものでございましょうか。 332 00:39:24,495 --> 00:39:29,834 娍子の弟ゆえ 取り立ててやりたいのだ。 333 00:39:29,834 --> 00:39:34,505 左大臣も 息子たちを取り立てておるではないか。➡ 334 00:39:34,505 --> 00:39:39,310 朕は 左大臣の息子 教通も そばに仕えさせておる。 335 00:39:39,310 --> 00:39:45,516 ゆえに 通任も参議にしてよいではないか。 336 00:39:45,516 --> 00:39:51,689 通任の務めておった蔵人頭が空くゆえ そなたと明子の間の子➡ 337 00:39:51,689 --> 00:39:55,026 顕信を蔵人頭にしてやろう。 それならば よかろう。 338 00:39:55,026 --> 00:39:59,197 ありがたきお言葉にございますが➡ 339 00:39:59,197 --> 00:40:05,069 顕信に 蔵人頭は 早いと存じます。 340 00:40:05,069 --> 00:40:10,208 まだ お上をお支えするような力は ございませぬ。 341 00:40:10,208 --> 00:40:15,713 父上 私は 蔵人頭になりとうございました。 342 00:40:15,713 --> 00:40:21,886 焦るな。 今は 帝に借りを作ってはならないのだ。 343 00:40:21,886 --> 00:40:30,228 殿は 顕信より ご自分が大事なのですね。 344 00:40:30,228 --> 00:40:34,899 参議への近道である蔵人頭への就任を➡ 345 00:40:34,899 --> 00:40:38,736 父親が拒むとは。 346 00:40:38,736 --> 00:40:40,772 信じられませぬ。 347 00:40:40,772 --> 00:40:43,574 顕信のことは ちゃんと考えておる。 348 00:40:43,574 --> 00:40:46,477 偽りを申されますな。 349 00:40:46,477 --> 00:40:49,914 出世争いにならぬようにと➡ 350 00:40:49,914 --> 00:40:54,786 殿は 私の子にばかり 損な役割を押しつけてまいられました。 351 00:40:54,786 --> 00:41:02,193 どの口で 顕信のことも考えておるなぞと 仰せになるのでございますか。 352 00:41:02,193 --> 00:41:07,865 私は 父上に 道を阻まれたのですね。 353 00:41:07,865 --> 00:41:11,736 私は いなくてもよい息子なので ございますね。 354 00:41:11,736 --> 00:41:14,739 そのようなことは…。 (明子)許しませぬ! 355 00:41:14,739 --> 00:41:18,576 帝との力争いに この子を巻き込んだ あなたを➡ 356 00:41:18,576 --> 00:41:21,779 私は 決して許しませぬ! 357 00:41:28,553 --> 00:41:30,855 (百舌彦)と… 殿! 358 00:41:33,891 --> 00:41:38,229 比叡山の僧 慶命が 火急の用と言って 来ておりますが。 359 00:41:38,229 --> 00:41:42,934 比叡山? 通せ。 (百舌彦)はっ。 360 00:41:58,916 --> 00:42:03,688 (慶命)早速 お目通りをお許しくださり かたじけのう存じます。 361 00:42:03,688 --> 00:42:07,191 挨拶はよい。 火急の用とは何だ。 362 00:42:08,860 --> 00:42:11,195 藤原顕信様➡ 363 00:42:11,195 --> 00:42:15,199 本日 ご出家あそばしてございます。 364 00:42:18,870 --> 00:42:22,874 あなたが顕信を殺したのよ! 365 00:42:30,348 --> 00:42:32,283 たたりがあるらしい。 366 00:42:32,283 --> 00:42:34,218 妍子のもとには渡らぬ。 367 00:42:34,218 --> 00:42:36,220 物語のようにはいきませぬ。 368 00:42:36,220 --> 00:42:40,091 左大臣様のお命は 長くはもちますまい。 369 00:42:40,091 --> 00:42:42,927 道長! 俺は 喜んでなどおらぬぞ! 370 00:42:42,927 --> 00:42:44,929 ぶるぶる ぶるぶる… プ~! 371 00:42:44,929 --> 00:42:46,931 殿様のお加減が…。 372 00:42:46,931 --> 00:42:49,700 お前は… 俺より先に死んではならぬ。 373 00:42:49,700 --> 00:42:52,236 母上は もう書かないのですか? 374 00:42:52,236 --> 00:42:55,239 この川で 2人流されてみません?