1 00:01:29,127 --> 00:01:32,130 ♬~ 2 00:01:32,130 --> 00:01:37,135 (杉江)<石橋銀次郎様が 御家老 小出帯刀様の➡ 3 00:01:37,135 --> 00:01:40,638 密命を帯びて 国もとに やってこられたのは➡ 4 00:01:40,638 --> 00:01:43,641 夏の初めの事でございました。➡ 5 00:01:43,641 --> 00:01:50,648 密命とは 謎の秘太刀「馬の骨」の 使い手を 探し出すこと。➡ 6 00:01:50,648 --> 00:01:56,154 私の夫 浅沼半十郎は その探索の介添え役を➡ 7 00:01:56,154 --> 00:01:58,154 仰せつかったのでございます> 8 00:02:01,159 --> 00:02:12,170 ♬~ 9 00:02:12,170 --> 00:02:18,176 <矢野藤蔵様との立ち合いで 銀次郎様が 左手に傷を負われて➡ 10 00:02:18,176 --> 00:02:22,113 10日余りが 過ぎました> 11 00:02:22,113 --> 00:02:25,116 (杉江)ほら こんなに つぼみが…。 12 00:02:25,116 --> 00:02:28,119 もうじき 花が 咲きますよ。 13 00:02:28,119 --> 00:02:33,625 何という お花? ヤブカンゾウ。 忘れ草とも 言うのです。 14 00:02:33,625 --> 00:02:41,132 「わすれぐさ」? そう この花を 見ると つらい事も➡ 15 00:02:41,132 --> 00:02:45,637 忘れられるのですって。 摘んでしまうの? 16 00:02:45,637 --> 00:02:50,141 少しだけ。 つぼみを干して お薬にするのです。 17 00:02:50,141 --> 00:02:55,647 物忘れの お薬? ウフフ いいえ 熱冷まし。 18 00:02:55,647 --> 00:03:00,151 ほらほら 袂が 汚れますよ。 (伊助)奥様。 19 00:03:00,151 --> 00:03:02,651 旦那様に お客様でございます。 20 00:03:10,662 --> 00:03:18,169 (銀次郎)美しいな…。 え? あ この お花…。 21 00:03:18,169 --> 00:03:21,673 いや そこもとが…。 22 00:03:21,673 --> 00:03:24,609 まあ…。 23 00:03:24,609 --> 00:03:27,612 「旦那様は お留守だ」と 申し上げましたのに➡ 24 00:03:27,612 --> 00:03:30,115 勝手に 上がりこんでしまわれました。 25 00:03:30,115 --> 00:03:34,619 江戸の男とは 随分 図々しい ものですね。 (半十郎)これ…。 26 00:03:34,619 --> 00:03:40,625 これ 待て (直江)うわ~っ 27 00:03:40,625 --> 00:03:44,129 えっ? ととさま 28 00:03:44,129 --> 00:03:46,131 お帰りなさいませ。 (半十郎)うん…。 29 00:03:46,131 --> 00:03:50,135 お待たせ致した。 留守中に 邪魔をしておる。 30 00:03:50,135 --> 00:03:55,140 (杉江)直江…。 何か 急ぎの御用だそうだが。 31 00:03:55,140 --> 00:03:58,143 お疲れのところ 相すまぬ。 いや かまわぬが。 32 00:03:58,143 --> 00:04:01,646 大納戸頭 沖山茂兵衛殿の屋敷まで 案内を願いたいんだが…。 33 00:04:01,646 --> 00:04:05,150 沖山殿? 矢野道場先代の高弟の一人。 34 00:04:05,150 --> 00:04:08,153 秘太刀を 譲り受けているやもしれぬ男だ。 35 00:04:08,153 --> 00:04:12,657 承知致した。 早速 使いをやって 沖山殿の都合のつく日を…。 36 00:04:12,657 --> 00:04:15,660 いや 今日は 屋敷におられる。 今から すぐに 参ろう。 37 00:04:15,660 --> 00:04:20,165 ♬~ 38 00:04:20,165 --> 00:04:23,101 下城の後まで 御用を仰せつかるのでは➡ 39 00:04:23,101 --> 00:04:25,103 かないませぬ。 まあ そう 言うな。 40 00:04:25,103 --> 00:04:30,108 御家老直々の お指図とあっては 断るわけにもまいらぬ。 41 00:04:30,108 --> 00:04:34,112 それに… あの お方 少々 胡乱な者のように 思われます。 42 00:04:34,112 --> 00:04:36,614 何か あったのか? 武士にあるまじき➡ 43 00:04:36,614 --> 00:04:40,118 世辞をいう男です。 私の事を…➡ 44 00:04:40,118 --> 00:04:44,122 いきなり 「美しい」などと…。 え? 45 00:04:44,122 --> 00:04:50,128 旦那様 石橋様には くれぐれも ご用心あそばして 46 00:04:50,128 --> 00:04:53,131 ♬~ 47 00:04:53,131 --> 00:04:56,134 貴公 杉江に 妙な世辞を言うたそうだな? 48 00:04:56,134 --> 00:04:59,137 世辞? 「美しい」などと…。 49 00:04:59,137 --> 00:05:01,137 ああ 言うた。 50 00:05:03,141 --> 00:05:06,644 下心があって 申したのではない。 ご妻女と娘御の様子が➡ 51 00:05:06,644 --> 00:05:11,649 余り 仲睦まじゅう見えたゆえ それを 美しいと言うたまで…。 52 00:05:11,649 --> 00:05:18,656 さようか…。 さようか。 娘御を かわいがっておいでのようだが➡ 53 00:05:18,656 --> 00:05:20,656 お子は お一人か? 54 00:05:22,594 --> 00:05:27,594 2年前までは もう一人おったが 亡くした。 病でな。 55 00:05:30,101 --> 00:05:34,101 それは すまぬ事を聞いた…。 いや かまわぬ。 56 00:05:38,109 --> 00:05:47,118 矢野家に 「馬の骨」と申す 秘太刀があるのは ご存じですな? 57 00:05:47,118 --> 00:05:51,122 承知致しておる。 58 00:05:51,122 --> 00:05:54,622 先代から 秘太刀を 譲られたのは…。 59 00:05:59,130 --> 00:06:08,139 貴公ではありませんか? いや 某ではござらぬ アハハハハ。 60 00:06:08,139 --> 00:06:13,645 当主の 矢野藤蔵殿は 秘太刀を 受け継いではおらぬ。 61 00:06:13,645 --> 00:06:18,149 となると 先代 仁八郎門下の 5人の高弟のうち どなたかが➡ 62 00:06:18,149 --> 00:06:25,590 伝授されたものと 思われるのです。 63 00:06:25,590 --> 00:06:30,090 ほう… 5人とは どなたのことかな? 64 00:06:40,104 --> 00:06:49,113 まずは… 貴公。 大納戸頭の 沖山茂兵衛殿。 65 00:06:49,113 --> 00:07:00,124 普請奉行助役 内藤半左衛門殿。 兵具方 長坂権平殿。 66 00:07:00,124 --> 00:07:09,624 近習組 飯塚孫之丞殿。 そして 御番頭の北爪平九郎殿。 67 00:07:12,136 --> 00:07:15,139 錚々たる 顔ぶれの中に 某のような➡ 68 00:07:15,139 --> 00:07:19,639 未熟者の名があるのは いささか 意外に思われるが…。 69 00:07:21,646 --> 00:07:27,585 ご謙遜にも 程が ありましょう。 貴公が 「受けの沖山」と➡ 70 00:07:27,585 --> 00:07:32,090 異名をとる 矢野道場屈指の 使い手である事は➡ 71 00:07:32,090 --> 00:07:36,594 存じております。 機を見て放つ 抜き胴で➡ 72 00:07:36,594 --> 00:07:40,098 負け知らずであったとか…。 73 00:07:40,098 --> 00:07:49,107 みな… 昔の話でござる。 某も 齢 52歳。 技も 衰え申した。 74 00:07:49,107 --> 00:07:58,116 そうですかな。 抜き胴ばかりか 秘太刀も お使いになるのでは…? 75 00:07:58,116 --> 00:08:02,616 これはまた くどいことじゃ。 知らぬと 申しておるものを…。 76 00:08:04,622 --> 00:08:07,625 では… 一度 立ち合っては 頂けませぬか? 77 00:08:07,625 --> 00:08:13,631 その儀は お断り申す。 矢野道場では 他流との試合を➡ 78 00:08:13,631 --> 00:08:15,631 禁じておりますのでな。 79 00:08:20,138 --> 00:08:23,574 これから どうする? 次の門弟を 当たってみるか? 80 00:08:23,574 --> 00:08:26,577 いや 一人一人 つぶしていく。 相手を変えていては➡ 81 00:08:26,577 --> 00:08:31,582 いつまでたっても 埒が あかん。 さようか…。 それにしても➡ 82 00:08:31,582 --> 00:08:36,087 沖山殿が 受けの名手である事を どこで 聞き知ったのだ? 83 00:08:36,087 --> 00:08:39,090 一人で 何を探っておるのか 知らんが 勝手な事をされては➡ 84 00:08:39,090 --> 00:08:44,595 困るぞ。 困る? 伯父御に ご注進に 及ぶのに➡ 85 00:08:44,595 --> 00:08:48,599 都合が悪いという事かね。 おっ なにを?! 86 00:08:48,599 --> 00:08:51,099 大納戸頭か…。 87 00:08:59,110 --> 00:09:02,113 沖山茂兵衛の事 何か 分かったかい? 88 00:09:02,113 --> 00:09:04,113 (清次)いや あいにく まだ…。 89 00:09:06,617 --> 00:09:12,623 俺の調べた限りでは… 沖山の評判は すこぶる よい。 90 00:09:12,623 --> 00:09:16,623 本人にも 会うたが 評判どおりの好人物と見えた。 91 00:09:19,630 --> 00:09:25,630 さて… あの男に 弱みは あるか? 92 00:09:29,073 --> 00:09:32,577 な~に どんな人間にだって 後ろ暗え事の 1つや2つ➡ 93 00:09:32,577 --> 00:09:34,577 あるってもんです。 94 00:09:37,081 --> 00:09:39,083 (加代)大納戸って 申しますと➡ 95 00:09:39,083 --> 00:09:44,589 お城の奥向きで使う品を 買い入れるお役目ですねえ。 ああ。 96 00:09:44,589 --> 00:09:47,592 沖山様は そのお頭さ。 97 00:09:47,592 --> 00:09:51,095 沖山様に 取り入りゃ 商人は ひともうけ出来るって訳で➡ 98 00:09:51,095 --> 00:09:55,099 そこいら辺に 何かあると あっしは にらんでます。 99 00:09:55,099 --> 00:10:01,599 まあ 金のにおいのするとこは 人の欲が まとわりつくという…。 100 00:10:04,108 --> 00:10:06,108 それじゃ あっしは これで…。 101 00:10:09,113 --> 00:10:11,613 よろしく 頼む。 へい。 102 00:10:18,122 --> 00:10:22,059 嫌な男だと お思いでしょうね。 うん? 103 00:10:22,059 --> 00:10:26,063 弟です。 汚い話ばかり お耳に入れて…。 104 00:10:26,063 --> 00:10:29,563 いや よく働いてくれる。 おかげで 助かっている。 105 00:10:33,070 --> 00:10:38,075 お気が 進まないので ござんしょう? うん? 106 00:10:38,075 --> 00:10:44,575 お役目とはいえ お武家様が 人の弱みを探るなんぞ…。 107 00:10:47,084 --> 00:10:53,584 いや… 手段を選んでは おられぬのだ 大義のためには…。 108 00:10:56,093 --> 00:10:58,596 気の重いことですわね。 109 00:10:58,596 --> 00:11:05,603 ♬~(三味線) 110 00:11:05,603 --> 00:11:10,107 <この夜… したたかに酔った 銀次郎様は お屋敷には➡ 111 00:11:10,107 --> 00:11:13,107 お戻りにならなかった そうでございます> 112 00:11:16,113 --> 00:11:21,118 <それから 数日後のことで ございます。➡ 113 00:11:21,118 --> 00:11:25,623 旦那様は 先の御家老 杉原忠兵衛様から➡ 114 00:11:25,623 --> 00:11:29,627 急な お呼び出しが かかり 杉原様の お屋敷に➡ 115 00:11:29,627 --> 00:11:32,129 参上したのでございます> 116 00:11:32,129 --> 00:11:36,629 (若党)お腰のものを お預かり申します。 117 00:12:12,670 --> 00:12:15,673 失礼致します。 118 00:12:15,673 --> 00:12:17,675 あっ?! 119 00:12:17,675 --> 00:12:19,675 おっ?! 120 00:12:25,616 --> 00:12:29,620 昨夜 こちらの御仁が またも 立ち合いを申し込みに➡ 121 00:12:29,620 --> 00:12:33,624 わが家に 来られたのだ。 しかも 此度は 某の弱みを➡ 122 00:12:33,624 --> 00:12:36,627 握って 掛け合いに参られた。 え? 123 00:12:36,627 --> 00:12:41,632 沖山殿 その弱みとやらは 何でござろうか? 124 00:12:41,632 --> 00:12:43,634 賂でござる。 「賂」? 125 00:12:43,634 --> 00:12:47,638 呉服屋の津軽屋 夜具一式納めの多田屋➡ 126 00:12:47,638 --> 00:12:53,644 御城下の大商人たちから 某… 折々に 金子を受け取っておる。 127 00:12:53,644 --> 00:12:58,149 まさか…。 まことでござる。 128 00:12:58,149 --> 00:13:03,154 しかし その金子 貴公が 私しているのでは ござるまい。 129 00:13:03,154 --> 00:13:07,158 おそらくは この屋敷の主どのに 献上されているのでござろう? 130 00:13:07,158 --> 00:13:12,163 主どのが ご自身の一派のために お使いになる金として…。 131 00:13:12,163 --> 00:13:17,168 石橋殿…。 (ため息) 某の読みに➡ 132 00:13:17,168 --> 00:13:19,170 そう 狂いはないゆえに こうして 杉原様の屋敷に➡ 133 00:13:19,170 --> 00:13:23,107 呼ばれたものと 心得まするが…。 134 00:13:23,107 --> 00:13:25,107 いかがかな? 135 00:13:32,116 --> 00:13:38,622 この事 わが伯父に 知られては お困りになろう。 136 00:13:38,622 --> 00:13:46,130 困りますな…。 (扇子を閉じる音) 某 賂の使いみちを➡ 137 00:13:46,130 --> 00:13:48,632 せんさくする気は 毛頭 ござらぬ。 138 00:13:48,632 --> 00:13:52,136 要は 貴公と 立ち合いたいだけのこと。 139 00:13:52,136 --> 00:13:57,141 立ち合ってさえ頂ければ… このこと 決して ほかには➡ 140 00:13:57,141 --> 00:14:00,144 漏らしませぬ。 脅すとは 石橋殿➡ 141 00:14:00,144 --> 00:14:02,146 武士にあるまじき 卑怯な振る舞いですぞ 142 00:14:02,146 --> 00:14:05,149 まあまあ 浅沼殿。 こう 何もかも➡ 143 00:14:05,149 --> 00:14:07,651 お見通しとあっては 是非もござらぬ。 144 00:14:07,651 --> 00:14:11,655 お望みどおり 立ち合いを お受け申そう。 145 00:14:11,655 --> 00:14:14,658 沖山殿…。 そのかわり 賂の件➡ 146 00:14:14,658 --> 00:14:17,661 「何人にも 決して 漏らさぬ」と 誓って頂きたい。 147 00:14:17,661 --> 00:14:22,600 無論です。 とはいえ 石橋殿との➡ 148 00:14:22,600 --> 00:14:28,105 約定だけでは なんとのう 心もとないでな。 浅沼殿。 うん。 149 00:14:28,105 --> 00:14:33,110 貴公には この契約の証人に なって頂きたいのだ。 150 00:14:33,110 --> 00:14:37,114 いかがでござろう。 お引き受け願えるかな? 151 00:14:37,114 --> 00:14:43,120 なぜ 某に この話を…? 貴公が 小出家老一派に➡ 152 00:14:43,120 --> 00:14:47,625 与していることは 存じておる。 なれど 浅沼殿ご自身は➡ 153 00:14:47,625 --> 00:14:52,125 大過なく 探索の介添え人を 終える事を お望みでござろう。 154 00:14:54,131 --> 00:14:57,631 事を荒立てては 互いのためにも なり申さぬ。 155 00:15:00,137 --> 00:15:08,646 「無事 これ 名馬」でござるよ。 承知致した。 証人の一件➡ 156 00:15:08,646 --> 00:15:12,646 お引き受け申す。 これは ありがたい。 157 00:15:15,152 --> 00:15:19,156 (杉原)ご両所と 話は ついたかの? 沖山…。 158 00:15:19,156 --> 00:15:24,094 はっ これは 杉原様…。 159 00:15:24,094 --> 00:15:28,098 すべて ご承諾頂きました。 160 00:15:28,098 --> 00:15:32,102 それは 重畳。 浅沼 よろしく 頼むぞ。 161 00:15:32,102 --> 00:15:40,110 ははっ 沖山殿 それでは 立ち合いの日取りは いつに? 162 00:15:40,110 --> 00:15:46,116 明後日では…? 結構 して 立ち合いの場所は? 163 00:15:46,116 --> 00:15:53,123 場所の手はず ワシが調えよう。 どうじゃ? 164 00:15:53,123 --> 00:15:57,123 これは…。 はい。 165 00:15:59,129 --> 00:16:04,635 励武館では どうじゃ? 励武館? お家の剣術道場で…。 166 00:16:04,635 --> 00:16:09,139 あ それは ちと…。 案ずるな。 人に見られたら ワシも困る。 167 00:16:09,139 --> 00:16:14,645 余人を交えず 闘えるよう 手を回しておくでな。 168 00:16:14,645 --> 00:16:17,645 (杉原の笑い声) 169 00:16:21,151 --> 00:16:26,590 浅沼殿が 剣を学ばれたのは 確か この道場でござったな? 170 00:16:26,590 --> 00:16:31,095 いかにも。 十数年も昔の事と あいなるが…。 171 00:16:31,095 --> 00:16:33,597 流派は 直心流で ござるかな? 172 00:16:33,597 --> 00:16:36,100 さよう。 173 00:16:36,100 --> 00:16:42,106 貴公の流儀は? 神道無念流でござる。 174 00:16:42,106 --> 00:16:50,606 ほう。 道場は 江戸かな? 江戸の撃剣館でござる。 175 00:16:54,118 --> 00:16:59,123 沖山殿。 竹刀を お試しのところ すまぬが…。 176 00:16:59,123 --> 00:17:06,630 立ち合いは… これで 願いたい。 木刀か…。 177 00:17:06,630 --> 00:17:09,633 また そのような むちゃを…。 木刀は よせ。 竹刀で よかろう。 178 00:17:09,633 --> 00:17:12,636 竹刀では まことの力は 見極められぬ。 なれど…。 179 00:17:12,636 --> 00:17:17,141 かまいませぬ。 木刀 結構でござる。 180 00:17:17,141 --> 00:17:21,145 嫌だと申しても 石橋殿は お聞き入れあるまい。 181 00:17:21,145 --> 00:17:29,086 沖山殿…。 ご案じ召さるな。 死なぬよう 十分 用心致そう。 182 00:17:29,086 --> 00:17:31,088 では… 始めようか。 183 00:17:31,088 --> 00:20:08,112 ♬~ 184 00:20:08,112 --> 00:20:10,112 (銀次郎の笑い声) 185 00:20:27,064 --> 00:20:29,064 わ~っ 186 00:20:39,076 --> 00:20:45,076 [心の声] いかん 殺気だ 分けるべきか? 187 00:21:37,134 --> 00:21:39,134 (馬のいななき) 188 00:21:42,139 --> 00:22:16,173 ♬~ 189 00:22:16,173 --> 00:22:19,173 (馬のいななき) 190 00:22:54,144 --> 00:22:57,144 (多喜)若様… 若様 191 00:23:07,658 --> 00:23:16,166 多喜か…。 いかん また やられた…。 192 00:23:16,166 --> 00:23:20,166 しっかりなさいませ。 お医者様が お見えになりました。 193 00:23:27,110 --> 00:23:29,110 (うめき声) 194 00:23:38,121 --> 00:23:43,621 此度は まことの医者どのの 世話になるか…。 195 00:23:48,131 --> 00:23:50,133 いてぇ…。 196 00:23:50,133 --> 00:23:53,136 すさまじい死闘でござりました。 最後には➡ 197 00:23:53,136 --> 00:23:59,643 沖山殿は 右肩を くじかれ… 銀次郎殿は 肋を 折られました。 198 00:23:59,643 --> 00:24:05,649 ふ~ん で 沖山が 秘太刀の使い手であったのか? 199 00:24:05,649 --> 00:24:09,152 いえ 違うようでございます。 「受けの剣だけでは➡ 200 00:24:09,152 --> 00:24:12,652 馬の首は 斬れぬ」と 銀次郎殿が…。 さようか…。 201 00:24:15,659 --> 00:24:19,663 御家老。 うん? 木刀で 立ち合っていては➡ 202 00:24:19,663 --> 00:24:24,601 お命に かかわります。 この後は 竹刀で 立ち合うようにと➡ 203 00:24:24,601 --> 00:24:27,604 なにとぞ 甥御どのに お指図を…。 204 00:24:27,604 --> 00:24:30,607 浅沼。 はっ。 205 00:24:30,607 --> 00:24:34,111 立ち合いの事は 銀次郎に 任せておけ。 206 00:24:34,111 --> 00:24:37,111 そなたの を出すところではない。 207 00:24:45,122 --> 00:24:47,122 失礼する。 208 00:24:53,130 --> 00:24:57,634 どうだ? 怪我の具合は。 ひどく痛む。 209 00:24:57,634 --> 00:25:00,137 当たり前だ。 命が助かっただけでも➡ 210 00:25:00,137 --> 00:25:04,641 もうけものだぞ。 沖山は おぬしを 殺す気でいた。 211 00:25:04,641 --> 00:25:09,646 あの目に 宿っていたのは 紛れもなく 殺気だった。 212 00:25:09,646 --> 00:25:13,150 分かっておる。 なに?! 213 00:25:13,150 --> 00:25:19,156 秘太刀には それだけ 値打ちがあるということ…。 214 00:25:19,156 --> 00:25:24,594 ますます 楽しみになってきた。 う~っ 215 00:25:24,594 --> 00:25:31,601 楽しみだと? 気は確かか? 秘太刀「馬の骨」…。 216 00:25:31,601 --> 00:25:37,107 早く見たい この目で。 おぬし まだ 探索を続けるつもりか? 217 00:25:37,107 --> 00:25:40,110 このような 乱暴なやり方で。 無論だ。 218 00:25:40,110 --> 00:25:43,113 秘太刀探索が それほどの大事か?! 219 00:25:43,113 --> 00:25:47,617 御家老も 御家老だ。 血を分けた 甥の命を➡ 220 00:25:47,617 --> 00:25:51,121 なんと思うて おられるのか?! 221 00:25:51,121 --> 00:25:53,121 不愉快だ 失礼する 222 00:25:59,129 --> 00:26:01,129 (舌打ち) 223 00:26:02,799 --> 00:26:07,637 よい お方でございますね。 あいつがか? 224 00:26:07,637 --> 00:26:12,642 はい。 若様のお体を 随分 案じておられました。 225 00:26:12,642 --> 00:26:16,646 若様を連れて戻られた時も 「早く 医者を呼んでくれ」と➡ 226 00:26:16,646 --> 00:26:24,087 それは もう オロオロされて…。 でも… 今は 怒っていたがな。 227 00:26:24,087 --> 00:26:28,091 案じればこそ お怒りにもなるのです。 228 00:26:28,091 --> 00:26:30,091 正直な お方なので ございましょう。 229 00:26:32,095 --> 00:26:37,095 そうだな。 さあ もう 横になって下さいませ。 230 00:26:39,102 --> 00:26:42,105 いつまでも 話していては 傷に障ります。 231 00:26:42,105 --> 00:26:46,109 俺は それほどヤワではない。 ウフフ まあ…。 232 00:26:46,109 --> 00:26:50,113 肋の2~3本 折れたところで どうということはない… あ 233 00:26:50,113 --> 00:26:54,117 ほら ごらんなさい。 お怪我なさった時くらいは➡ 234 00:26:54,117 --> 00:26:56,620 おとなしくなさいませ また そのように➡ 235 00:26:56,620 --> 00:26:58,622 子供に言うようなをきく 236 00:26:58,622 --> 00:27:01,622 子供より 聞き分けが ないのですから 手に負えませぬ。 237 00:27:06,129 --> 00:27:10,129 フフッ アハハハ…。 いてて…。 ああ ほらほら。 238 00:27:12,135 --> 00:27:15,135 う~ う~ 痛っ…。 239 00:27:20,143 --> 00:27:23,079 ♬~ 240 00:27:23,079 --> 00:27:27,083 <その夜のことだったそうに ございます> 241 00:27:27,083 --> 00:27:30,583 (作左衛門)そろそろ 色よい返事を するがいい。 242 00:27:33,089 --> 00:27:37,093 御家老の お手が付くは そなたにとっても➡ 243 00:27:37,093 --> 00:27:40,096 身の出世であろう。 244 00:27:40,096 --> 00:27:44,100 このまま 御家老のご子息に 子ができねば➡ 245 00:27:44,100 --> 00:27:46,100 小出の家が絶える。 246 00:27:48,104 --> 00:27:54,110 そなたが 妾に上がる事は 奥方様も ご承知じゃ。 247 00:27:54,110 --> 00:27:58,615 ♬~ 248 00:27:58,615 --> 00:28:03,620 御家老の子を産め。 さすれば そなたの父も➡ 249 00:28:03,620 --> 00:28:07,123 生涯 手当がもらえる。 250 00:28:07,123 --> 00:28:14,130 断れば この屋敷には おれぬぞ。 暇を出されたら そなた➡ 251 00:28:14,130 --> 00:28:19,636 父親の療治の金を どう工面するつもりじゃな? 252 00:28:19,636 --> 00:28:28,078 ♬~ 253 00:28:28,078 --> 00:28:33,078 (うなり声) 254 00:29:02,612 --> 00:29:05,612 (うなり声) 255 00:29:19,129 --> 00:29:21,129 母上…。 256 00:29:26,069 --> 00:29:28,569 母上…。 257 00:29:31,574 --> 00:29:34,577 ♬~ 258 00:29:34,577 --> 00:29:36,579 母上…。 259 00:29:36,579 --> 00:29:40,583 ♬~ 260 00:29:40,583 --> 00:29:44,087 (うなり声) 261 00:29:44,087 --> 00:30:06,087 ♬~ 262 00:30:11,114 --> 00:30:16,619 <沖山様との死闘で 大怪我を 負われた後 銀次郎様からは➡ 263 00:30:16,619 --> 00:30:21,124 なんの音沙汰もないままに 時が 過ぎました。➡ 264 00:30:21,124 --> 00:30:25,061 2か月の間 おかげさまで わが家では➡ 265 00:30:25,061 --> 00:30:28,064 何事もない 静かな日々が続き➡ 266 00:30:28,064 --> 00:30:33,069 いつの間にか 季節は 秋に変わっておりました> 267 00:30:33,069 --> 00:30:39,576 (直江)右手 折って…。 (杉江)左手 折って…。 268 00:30:39,576 --> 00:30:44,080 (直江)左手を折って 出来上がり ウフフ。 269 00:30:44,080 --> 00:30:49,085 次の非番の日には 新兵衛と 勝負に出かけるか。 270 00:30:49,085 --> 00:30:53,089 旦那様 魚釣りでは 兄に かないませぬでしょう? 271 00:30:53,089 --> 00:30:56,089 なんの 次こそ 負けぬ フフフ。 272 00:30:58,094 --> 00:31:05,094 (ふで)奥様 お芋が こんなに。 まあ おいしそうだこと 273 00:31:07,103 --> 00:31:12,108 (伊助)お客様でございます。 旦那様 お客様でございます。 274 00:31:12,108 --> 00:31:15,612 や 一別以来…。 275 00:31:15,612 --> 00:31:19,115 おじ様 おう 直坊 276 00:31:19,115 --> 00:31:23,119 しばらく 湯治に行っていた。 傷の治りが早いというのでな。 277 00:31:23,119 --> 00:31:25,622 貴公には 何も知らせず 失礼した。 278 00:31:25,622 --> 00:31:30,126 いや 一向にかまわぬ。 傷は もう よいのか? 279 00:31:30,126 --> 00:31:33,630 おう もうすっかり よい。 したが 「馬の骨」の事が➡ 280 00:31:33,630 --> 00:31:37,133 気がかりでな。 湯治場でも 気がせいて ならなかった。 281 00:31:37,133 --> 00:31:40,136 早速だが この足で 訪ねたい所がある。 282 00:31:40,136 --> 00:31:44,140 また 始める気か? 当たり前だ。 まだ 4人 残ってる。 283 00:31:44,140 --> 00:31:46,140 どこに行こうと 言うのだ? 284 00:31:48,144 --> 00:31:52,649 内藤半左衛門殿を訪ねたい。 今からか? 285 00:31:52,649 --> 00:31:56,152 ああ そのために 湯治場から まっすぐ ここに来たのだ。 286 00:31:56,152 --> 00:31:59,155 貴公が非番で ちょうどよかった。 287 00:31:59,155 --> 00:32:02,659 ちっとも よくはないわ。 はい? うん? 288 00:32:02,659 --> 00:32:08,159 あ いや…。 あっ もう よい。 289 00:32:13,169 --> 00:32:17,173 話は 伺っておる。 290 00:32:17,173 --> 00:32:24,113 藤蔵殿の肋を折り 沖山茂兵衛の 肩をくじいた御仁が➡ 291 00:32:24,113 --> 00:32:30,620 此度は この年寄りの 首の骨でも 折りに参られたかな? 292 00:32:30,620 --> 00:32:38,127 内藤殿 まあ そう言われるな。 ご老人 お尋ねしてもよろしいか? 293 00:32:38,127 --> 00:32:43,633 何なりと…。 秘太刀を 受け継いだのは…➡ 294 00:32:43,633 --> 00:32:49,138 ご老人では ありませんか? いいや 某ではない。 295 00:32:49,138 --> 00:32:54,644 されど 貴公は 長く師範代を 務められ 矢野道場の➡ 296 00:32:54,644 --> 00:32:59,148 内藤半左衛門といえば 家中に 敵する者は いなかったと➡ 297 00:32:59,148 --> 00:33:03,653 聞き及んでおりまする。 なに 矢野道場も そのころは➡ 298 00:33:03,653 --> 00:33:07,657 弟子の数が少なく ワシのような者でも➡ 299 00:33:07,657 --> 00:33:12,161 師範代を務めざるをえなかった ということよ。 300 00:33:12,161 --> 00:33:17,166 う~ん で なんと言われようと ご老人の腕が いかほどのものか➡ 301 00:33:17,166 --> 00:33:20,169 立ち合ってみぬことには 分かりませぬ。 302 00:33:20,169 --> 00:33:24,607 そ~ら 来た。 やはり 立ち合えというわけか? 303 00:33:24,607 --> 00:33:28,611 この年寄りに。 ぜひに お願い申します。 304 00:33:28,611 --> 00:33:30,611 お断り申す。 305 00:33:32,615 --> 00:33:38,121 知ってのとおり 他流試合は 禁じられておるでな。 306 00:33:38,121 --> 00:33:46,121 それに ワシも 年じゃ。 立ち合いなど 御免被りたい。 307 00:33:50,133 --> 00:33:53,136 ≪(民乃)失礼いたします。 308 00:33:53,136 --> 00:34:08,151 ♬~ 309 00:34:08,151 --> 00:34:10,153 どうぞ…。 310 00:34:10,153 --> 00:34:28,104 ♬~ 311 00:34:28,104 --> 00:34:34,110 父上 冷えてまいりましたので お羽織を…。 うん。 312 00:34:34,110 --> 00:35:20,156 ♬~ 313 00:35:20,156 --> 00:35:24,093 お邪魔いたしました。 どうぞ ごゆるりと…。 314 00:35:24,093 --> 00:35:28,097 ♬~ 315 00:35:28,097 --> 00:35:31,100 (せきばらい) 316 00:35:31,100 --> 00:35:38,107 ご老人… 今のは こちらの嫁女ですかな? 317 00:35:38,107 --> 00:35:46,115 さよう 嫁の民乃じゃ というても 連れ合いに➡ 318 00:35:46,115 --> 00:35:48,618 先立たれた 後家でござるがの。 319 00:35:48,618 --> 00:35:53,623 そうでしたな。 ご子息の 守之助殿が 亡くなられてから➡ 320 00:35:53,623 --> 00:36:00,129 何年になろうか? 11年に 相成り申す。 321 00:36:00,129 --> 00:36:03,633 今 思うても 惜しい人を 亡くしたものです。 322 00:36:03,633 --> 00:36:08,137 守之助殿は 家中でも 名高い 英才でござった。 323 00:36:08,137 --> 00:36:11,140 生きておられたら 今ごろは…。 324 00:36:11,140 --> 00:36:16,145 いまだに そのように 惜しんでくれる方がいるとは➡ 325 00:36:16,145 --> 00:36:19,148 伜も 幸せ者じゃ。 326 00:36:19,148 --> 00:36:26,089 11年という年月…。 お子を亡くされた痛みは➡ 327 00:36:26,089 --> 00:36:29,589 11年の歳月とともに 消えましたか? 328 00:36:31,594 --> 00:36:36,594 いや 薄まってはいくが 消えるものではござらぬ。 329 00:36:39,602 --> 00:36:47,610 今はただ 孫の道之助の成長のみを 楽しみに 暮らしておりまする。 330 00:36:47,610 --> 00:36:55,118 おう 守之助殿の忘れ形見か? (半左衛門)道之助は 息子が➡ 331 00:36:55,118 --> 00:36:58,621 死んだ後に 生まれましたのでな ことさら 息子の➡ 332 00:36:58,621 --> 00:37:03,121 生まれ変わりのごとく 思えてなりませぬ。 333 00:37:08,131 --> 00:37:11,134 いや~ 驚いた。 何がだ? 334 00:37:11,134 --> 00:37:16,139 嫁女の若いこと 美しいこと。 うん…。 335 00:37:16,139 --> 00:37:21,144 守之助殿が 亡くなったのは 確か 27歳の年だった。 336 00:37:21,144 --> 00:37:27,583 とすると 民乃殿は… いや すでに 35~36歳になるはず。 337 00:37:27,583 --> 00:37:34,090 とても そうは見えぬなあ。 ああ 見えぬ。 どう 上に見ても➡ 338 00:37:34,090 --> 00:37:40,596 30歳そこそこ。 女子というものは つくづく 不思議じゃのう。 339 00:37:40,596 --> 00:37:43,099 嫁に来たころの 民乃殿を 見知っておるが➡ 340 00:37:43,099 --> 00:37:48,104 格別 目に立つような美人では なかった。 それが どうだ。 341 00:37:48,104 --> 00:37:52,108 年をとった 今のほうが 数段 美しい。 342 00:37:52,108 --> 00:37:57,608 年を経てから 美しさが 輝きだす そういう人が いるのだなあ。 343 00:38:01,117 --> 00:38:06,622 あの2人 やはり 何かあるな。 え? 344 00:38:06,622 --> 00:38:11,627 あの嫁女 なにゆえ あれほど 若やいでおる? 345 00:38:11,627 --> 00:38:20,136 それに… 嫁と舅にしては 仲がよすぎるとは 思わぬか。 346 00:38:20,136 --> 00:38:23,573 仲がよくて 結構ではないか。 347 00:38:23,573 --> 00:38:30,580 俺には あの2人… 男と女に 見えた…。 348 00:38:30,580 --> 00:38:35,084 何を言う。 内藤殿は 一人息子を亡くしておるのだぞ。 349 00:38:35,084 --> 00:38:38,588 その嫁とは おかしな仲に なるはずあるまい。 350 00:38:38,588 --> 00:38:44,093 果たして そうかな? 家の跡継ぎを 失うたのだ。 351 00:38:44,093 --> 00:38:47,096 きれいごとばかりも 言うては おられまいよ。 352 00:38:47,096 --> 00:38:52,101 おぬし なんという… 邪推も甚だしい。 353 00:38:52,101 --> 00:38:57,106 第一 跡継ぎなら 孫の道之助が おるではないか。 354 00:38:57,106 --> 00:39:03,613 孫か… 息子が亡くなった後に 生まれたと言うておったが…。 355 00:39:03,613 --> 00:39:05,613 さて…。 356 00:39:08,618 --> 00:39:13,122 まさか… まさか おぬし そこまで 疑っておるのか。 357 00:39:13,122 --> 00:39:17,126 守之助殿が亡くなる前に 嫁女が 身ごもっていた➡ 358 00:39:17,126 --> 00:39:19,128 それだけのことではないか 359 00:39:19,128 --> 00:39:24,567 亡くなる前 2年も 寝ついていたというのにか? 360 00:39:24,567 --> 00:39:28,571 なに?! おぬし なぜ そのような事 知っている? 361 00:39:28,571 --> 00:39:30,573 いつの間に こそこそ かぎ回った? 362 00:39:30,573 --> 00:39:34,076 これくらい 湯治場でも 耳に入る。 363 00:39:34,076 --> 00:39:38,581 ♬~ 364 00:39:38,581 --> 00:39:42,585 見損のうたぞ。 心根の卑しいヤツめ 365 00:39:42,585 --> 00:39:46,088 おのれの心が 卑しいゆえ 人のことも そのように➡ 366 00:39:46,088 --> 00:39:48,090 ゆがんで見えるのじゃ なに 367 00:39:48,090 --> 00:39:54,096 分からぬ。 おぬしには 子を失った 親の思いは 分からぬ 368 00:39:54,096 --> 00:40:04,607 ♬~ 369 00:40:04,607 --> 00:40:07,607 (舌打ち) 370 00:40:11,113 --> 00:40:15,113 ≪銀次郎です (帯刀)おう 入れ 371 00:40:21,123 --> 00:40:24,560 長らく留守をいたしました。 本日 戻って参りました。 372 00:40:24,560 --> 00:40:26,562 (帯刀)うん 373 00:40:26,562 --> 00:40:44,080 ♬~ 374 00:40:44,080 --> 00:40:46,082 [回想]きゃ~っ おう 375 00:40:46,082 --> 00:40:49,085 (2人の笑い声) 376 00:40:49,085 --> 00:40:51,585 下がってよいぞ。 はい。 377 00:40:59,095 --> 00:41:04,100 見違えたか 多喜じゃよ。 美しゅうなったろう。 378 00:41:04,100 --> 00:41:09,600 磨けば光る玉じゃと思うた ワシの目には 間違いはなかった。 379 00:41:13,109 --> 00:41:18,114 いかがした? あ いえ…。 380 00:41:18,114 --> 00:41:22,614 うん… あの娘なら よい子を 産んでくれるであろうな。 381 00:41:24,620 --> 00:41:29,125 え? すでに ワシの手が 付いたということじゃよ。 382 00:41:29,125 --> 00:41:32,628 ♬~ 383 00:41:32,628 --> 00:41:41,637 (帯刀)まさか そなた あの娘に 懸想しておったのではあるまいな。 384 00:41:41,637 --> 00:41:58,154 ♬~ 385 00:41:58,154 --> 00:42:00,156 (帯刀)多喜… こちらへ来い。 386 00:42:00,156 --> 00:42:03,159 ♬~ 387 00:42:03,159 --> 00:42:05,161 はい。 388 00:42:05,161 --> 00:42:21,177 ♬~ 389 00:42:21,177 --> 00:42:27,116 <秘太刀を探す闘いは 始まったばかりでございました。➡ 390 00:42:27,116 --> 00:42:30,119 命を懸けた勝負に 明け暮れる中で➡ 391 00:42:30,119 --> 00:42:34,123 一輪 可憐に咲いた花 多喜さんは➡ 392 00:42:34,123 --> 00:42:39,128 すでに 御家老によって 手折られていたのでございます> 393 00:42:39,128 --> 00:42:45,128 ♬~ 394 00:42:47,636 --> 00:42:50,636 貴公の望みどおり 立ち合うと致そう。 395 00:42:53,142 --> 00:42:55,144 そなた もしや…。 396 00:42:55,144 --> 00:42:59,648 女房に逃げられるような男 秘太刀の使い手とは思えぬが。 397 00:42:59,648 --> 00:43:01,648 また かぎ回ったな? 398 00:43:05,154 --> 00:43:07,156 <どうぞ お楽しみに> 399 00:43:07,156 --> 00:44:21,156 ♬~