1 00:01:29,128 --> 00:01:32,131 ♬~ 2 00:01:32,131 --> 00:01:37,136 (杉江)<秘太刀の使い手を探すため 石橋銀次郎様は➡ 3 00:01:37,136 --> 00:01:42,141 矢野道場の高弟5人に 闘いを挑まれます。➡ 4 00:01:42,141 --> 00:01:47,146 その1人目 沖山茂兵衛様との 試合で 銀次郎様は➡ 5 00:01:47,146 --> 00:01:53,152 肋を 骨折してしまいます。 傷も癒えた 2か月後➡ 6 00:01:53,152 --> 00:01:55,655 銀次郎様は 次の お相手を➡ 7 00:01:55,655 --> 00:02:01,160 内藤半左衛門様に 決められたのでございます> 8 00:02:01,160 --> 00:02:07,166 [回想](銀次郎)俺には あの2人… 男と女に 見えた…。 9 00:02:07,166 --> 00:02:10,166 (半左衛門) 不義とは 何を証拠に? 10 00:02:14,173 --> 00:02:18,177 証人が… ござる。 11 00:02:18,177 --> 00:02:29,177 ♬~ 12 00:02:31,624 --> 00:02:35,624 (杉江)まあ よく 出来たこと…。 (ふで)はい。 13 00:02:39,132 --> 00:02:43,136 ≪(犬の吠える声) 14 00:02:43,136 --> 00:02:48,141 直江は 家の中ですね? 先ほどは 旦那様の お部屋で➡ 15 00:02:48,141 --> 00:02:50,643 遊んでおられましたが…。 ああ…。 16 00:02:50,643 --> 00:02:57,143 ≪(犬の吠える声と悲鳴) 17 00:02:59,152 --> 00:03:03,156 泣くな 泣くな ほら (直江の泣き声) 18 00:03:03,156 --> 00:03:05,158 ほれ… 泣くな 泣くな。 (直江の泣き声) 19 00:03:05,158 --> 00:03:07,660 (半十郎)直江 怪我はない。 (伊助)お嬢様 20 00:03:07,660 --> 00:03:11,664 犬は 俺が追っ払った。 直江 直江 21 00:03:11,664 --> 00:03:15,168 おうおうおう。 直江 直江 22 00:03:15,168 --> 00:03:19,172 (杉江の泣き声) しっかりしろ 直江は 無事だ。 23 00:03:19,172 --> 00:03:21,174 気を確かに もて 24 00:03:21,174 --> 00:03:33,119 ♬~ 25 00:03:33,119 --> 00:03:37,623 お待たせして 相すまぬ。 ご妻女は 落ち着いたか? 26 00:03:37,623 --> 00:03:42,628 うむ。 「貴公に 礼を 述べてくれ」と 申しておる。 27 00:03:42,628 --> 00:03:49,135 武士の妻たる者が 取り乱し ご無礼つかまつった。 28 00:03:49,135 --> 00:03:57,143 いや…。 息子を死なせてから あれの心は 平らかではなくてな。 29 00:03:57,143 --> 00:04:00,146 2年… 2年たって ようやっと➡ 30 00:04:00,146 --> 00:04:06,152 昔の落ち着きを 取り戻したと 思うておったが…。 31 00:04:06,152 --> 00:04:10,652 まことに… 子を亡くした 親の心は 救われぬ。 32 00:04:13,659 --> 00:04:16,159 ≪(お鈴の音) 33 00:04:22,602 --> 00:04:25,602 時に なんぞ 御用か? 34 00:04:27,607 --> 00:04:30,607 内藤半左衛門殿との試合が 決まった。 35 00:04:33,112 --> 00:04:38,117 明日だ…。 貴公に 介添え役を 頼みたい。 36 00:04:38,117 --> 00:04:42,121 試合を 承知したのか? あの 内藤殿が…。 37 00:04:42,121 --> 00:04:46,621 ああ… しかし…。 38 00:04:49,629 --> 00:04:54,634 人が 1人 殺された。 殺された? 誰のことだ? 39 00:04:54,634 --> 00:04:58,638 証人だ。 内藤殿と 嫁女との 不義密通のな…。 40 00:04:58,638 --> 00:05:02,141 なにっ?! まあ 聞け おぬし 41 00:05:02,141 --> 00:05:04,141 まず 一とおり 聞け 42 00:05:13,152 --> 00:05:18,157 跡取りの守之助殿が 余命いくばくもないと 知った時➡ 43 00:05:18,157 --> 00:05:23,596 跡継ぎを残すため 舅と嫁は 契りを結んだ。 44 00:05:23,596 --> 00:05:28,601 おそらくは ただ 一たびかぎり…。 45 00:05:28,601 --> 00:05:32,605 それゆえ 嫁女は 今も 思い人に 尽くすように➡ 46 00:05:32,605 --> 00:05:34,605 舅に 寄りそうて 生きている。 47 00:05:38,611 --> 00:05:43,115 内藤家の 昔の奉公人を 捜し当てた。 48 00:05:43,115 --> 00:05:46,118 杵七という 小悪党で 身持ちが悪く 暇を出されている。 49 00:05:46,118 --> 00:05:54,126 鎌を掛けたら 食らいついてきた。 舅と嫁の 不義密通の場を見たと。 50 00:05:54,126 --> 00:05:57,630 まさか… 嘘をついておるのだ その男が…。 51 00:05:57,630 --> 00:06:00,633 ああ 嘘だ。 52 00:06:00,633 --> 00:06:06,138 しかし 嘘でもいい。 杵七が 不義の証人なればな。 53 00:06:06,138 --> 00:06:08,140 ところがだ…。 54 00:06:08,140 --> 00:06:12,645 金になると にらんで… 内藤殿を 強請ったのだよ。 55 00:06:12,645 --> 00:06:14,647 バッサリ… やられた。 56 00:06:14,647 --> 00:06:17,147 (杵七の悲鳴) 57 00:06:20,152 --> 00:06:23,152 おぬし… 今度は それをネタに 脅したのか? 58 00:06:25,091 --> 00:06:29,595 脅した。 証人のを ふさいだことこそ➡ 59 00:06:29,595 --> 00:06:32,098 まさしく 不義の証しとなるゆえ…。 60 00:06:32,098 --> 00:06:39,105 立ち合いの申し出を 受けるならば なんとなさる。 61 00:06:39,105 --> 00:06:47,613 すべて 忘れることを お誓い申す。 相分かった。 62 00:06:47,613 --> 00:06:55,121 貴公の望みどおり… 立ち合うと致そう。 63 00:06:55,121 --> 00:07:00,121 ありがたい。 ただし… 思い違いをされては困る。 64 00:07:02,128 --> 00:07:07,633 不義密通なぞ 作り事よ。 なれど そのような話➡ 65 00:07:07,633 --> 00:07:15,141 世間に漏れては 内藤家の恥辱。 ことには 何の罪もない➡ 66 00:07:15,141 --> 00:07:22,081 嫁が 哀れじゃ。 それゆえ 立ち合うまで。 67 00:07:22,081 --> 00:07:28,087 そのこと… しかと 心に とどめおかれよ。 68 00:07:28,087 --> 00:07:30,087 承知致した。 69 00:07:32,091 --> 00:07:36,095 なんと… おぬしこそ 人の道に外れた振る舞い 70 00:07:36,095 --> 00:07:39,598 ご老人から ひとつ 申し出があった。 71 00:07:39,598 --> 00:07:42,601 「浅沼殿に 試合の介添え役を 願いたい」と。 72 00:07:42,601 --> 00:07:47,106 俺との約束だけでは 心もとないらしい。 73 00:07:47,106 --> 00:07:52,606 断る いかがわしい たくらみの 片棒なんぞ 担ぐ気になれぬ 74 00:07:57,116 --> 00:07:59,116 頼む 75 00:08:04,123 --> 00:08:11,123 貴公に来てもらわねば 老人と勝負が出来ぬのだ。 頼む。 76 00:08:15,134 --> 00:08:17,134 このとおり 77 00:08:20,639 --> 00:09:27,639 ♬~ 78 00:10:33,572 --> 00:11:22,121 ♬~ 79 00:11:22,121 --> 00:11:25,124 それまで 勝負あった それまでじゃ 80 00:11:25,124 --> 00:11:29,624 内藤殿 もう ようござろう。 貴公の勝ちじゃ 81 00:11:31,630 --> 00:11:33,630 望みどおり 立ち合ったぞ。 82 00:11:35,634 --> 00:11:39,134 約束は 守っていただく。 83 00:11:48,147 --> 00:11:54,147 貴公が 証人ぞ。 よいな? 相分かった。 84 00:12:14,173 --> 00:12:22,114 ♬~ 85 00:12:22,114 --> 00:12:24,116 いてぇ 86 00:12:24,116 --> 00:12:28,454 ♬~ 87 00:12:28,454 --> 00:12:31,624 うん あっ 88 00:12:31,624 --> 00:12:35,127 いかがした? 俺の目には おぬしが 内藤殿の太刀を➡ 89 00:12:35,127 --> 00:12:38,130 受けきったと見えたが…。 馬鹿力で 打ち込んでくるゆえ➡ 90 00:12:38,130 --> 00:12:41,133 受けても 木刀の先が 当たるんだ。 91 00:12:41,133 --> 00:12:47,139 秘太刀の使い手か? 違う。 力ずくの剣では➡ 92 00:12:47,139 --> 00:12:50,142 馬の首は 断てぬ。 93 00:12:50,142 --> 00:12:54,647 ご老人… おぬしを殺す気構えで 打ち込んでいたな。 94 00:12:54,647 --> 00:12:58,150 ああ… すさまじい。 95 00:12:58,150 --> 00:13:02,650 御家老の甥と 知りながら… そうまでして 家名を守るか…。 96 00:13:04,657 --> 00:13:12,164 いや 家名ではあるまい。 あの ご老人が 守ろうとしたのは。 97 00:13:12,164 --> 00:13:15,668 ♬~ 98 00:13:15,668 --> 00:13:19,672 幸せだな… あの 母と子は…。 99 00:13:19,672 --> 00:13:24,610 ♬~ 100 00:13:24,610 --> 00:13:29,610 内藤殿が守り通したのは 母と子であったか…。 101 00:13:32,117 --> 00:13:34,119 見事じゃ…。 102 00:13:34,119 --> 00:13:39,119 ♬~ 103 00:13:46,131 --> 00:13:51,631 いてててって ああ… ああ…。 104 00:13:54,139 --> 00:13:56,139 (多喜)ご辛抱なさいませ。 105 00:14:04,149 --> 00:14:09,649 また… 世話をかける。 すまんな。 106 00:14:14,660 --> 00:14:16,660 なぜ むちゃばかり なさるのです? 107 00:14:19,164 --> 00:14:24,103 御家老様から 伺いました。 銀次郎様は 不伝流の奥義を➡ 108 00:14:24,103 --> 00:14:27,603 学ぶため 御門弟の方々と 試合をされていると。 109 00:14:31,110 --> 00:14:38,117 お怪我ばかり… このような事 お続けになっては➡ 110 00:14:38,117 --> 00:14:42,121 お命が 危のうございます。 もう おやめ下さいまし。 111 00:14:42,121 --> 00:14:45,124 ♬~ 112 00:14:45,124 --> 00:14:48,124 多喜…。 はい。 113 00:14:50,129 --> 00:14:55,134 どうしても この目で 確かめたい事が あるのだ。 114 00:14:55,134 --> 00:15:01,640 そのためには 手荒な真似もするし 卑劣な手も使う。 115 00:15:01,640 --> 00:15:04,640 人には 身を捨ててかからねば ならぬ時がある。 116 00:15:06,645 --> 00:15:10,649 多喜… そなたも 同じではないか? 117 00:15:10,649 --> 00:15:25,097 ♬~ 118 00:15:25,097 --> 00:15:29,601 どうした? 大事ございませぬ。 119 00:15:29,601 --> 00:15:34,106 ♬~ 120 00:15:34,106 --> 00:15:37,609 おい? おい? 121 00:15:37,609 --> 00:15:49,621 ♬~ 122 00:15:49,621 --> 00:15:52,624 そなた… もしや…。 123 00:15:52,624 --> 00:16:01,633 ♬~ 124 00:16:01,633 --> 00:16:06,638 (帯刀)多喜…。 おう 寒うはないか? 125 00:16:06,638 --> 00:16:14,146 いいえ。 体に悪い。 入ろう 中へ。 126 00:16:14,146 --> 00:16:16,648 よしよし…。 127 00:16:16,648 --> 00:16:24,089 ♬~ 128 00:16:24,089 --> 00:16:26,091 (新兵衛) 今日は 寒いなあ。 129 00:16:26,091 --> 00:16:29,595 <内藤様との試合から 1か月余りが過ぎ➡ 130 00:16:29,595 --> 00:16:33,595 冬の訪れも近い ある日のことでした> 131 00:16:36,101 --> 00:16:40,105 長坂ではないか。 どうしたのじゃ? 132 00:16:40,105 --> 00:16:43,108 (権平)胃の腑が 少々…。 歩けるか? 133 00:16:43,108 --> 00:16:46,612 もう もう 治まりました。 家まで 送ろう。 134 00:16:46,612 --> 00:16:49,114 いえ お気遣いは ご無用でござる。 135 00:16:49,114 --> 00:16:51,714 すぐ この先でござれば…。 136 00:16:53,785 --> 00:16:56,085 失礼つかまつる。 137 00:17:02,127 --> 00:17:05,130 長坂の嫁は まだ 実家から 戻らぬそうだ。 138 00:17:05,130 --> 00:17:09,134 登実殿か…。 これで 3度目だぞ➡ 139 00:17:09,134 --> 00:17:13,138 登実殿が 家を出るのは。 此度こそ 離縁かもしれんな。 140 00:17:13,138 --> 00:17:20,145 うん。 ぬしのところは どうだ? 妹が 離縁を望む事はあるまいな。 141 00:17:20,145 --> 00:17:23,081 何を言う…。 杉江と 登実殿は 長谷道場で➡ 142 00:17:23,081 --> 00:17:27,085 共に 小太刀を学んだ同門だ。 油断ならんぞ…。 143 00:17:27,085 --> 00:17:29,588 馬鹿を言え。 アハハハハ。 アハハハ。 144 00:17:29,588 --> 00:17:32,090 (杉江の笑い声) 宿代を払おうにも➡ 145 00:17:32,090 --> 00:17:34,593 護摩の灰に すっかり やられて 一文無しだ。 146 00:17:34,593 --> 00:17:37,596 そこで 泊まり合わせた 曲独楽の 一座に 頼み込んで➡ 147 00:17:37,596 --> 00:17:40,098 雇うてもろうた。 (直江)「きょくごま」? 148 00:17:40,098 --> 00:17:44,603 おう 独楽を こう 扇子の角で 回したり 白刃の上を➡ 149 00:17:44,603 --> 00:17:47,606 渡らせたりするのだ。 まあ すごい 150 00:17:47,606 --> 00:17:50,609 ええ 一座には 3か月ほど 世話になったかな。 151 00:17:50,609 --> 00:17:55,614 では 石橋様も 独楽の芸を? いやいや 私は ただの用心棒だ。 152 00:17:55,614 --> 00:18:00,118 まあ 上くらいは 覚えたが…。 上? どのように言うのですか? 153 00:18:00,118 --> 00:18:03,118 聞かせて下さい う~ん…。 154 00:18:05,123 --> 00:18:08,126 ♬~(お囃子) ゴホン。 155 00:18:08,126 --> 00:18:11,630 「さて ここもと ご覧にいれまするは➡ 156 00:18:11,630 --> 00:18:15,634 手練の曲独楽。 衣紋流しに 綱渡り。➡ 157 00:18:15,634 --> 00:18:24,076 ツバメ回しに 風車。 三国渡りの大仕掛け。➡ 158 00:18:24,076 --> 00:18:32,084 お見落としなく ご覧のほどを ひとえに 願い上げ奉ります」。 159 00:18:32,084 --> 00:18:35,587 (2人の笑い声) 160 00:18:35,587 --> 00:18:37,589 あ お 161 00:18:37,589 --> 00:18:41,593 お帰りなさいませ。 申し訳ございません 気づかずに。 162 00:18:41,593 --> 00:18:44,096 うん。 とと様 お帰りなさいませ。 163 00:18:44,096 --> 00:18:48,100 ああ 今 戻った。 留守中に 邪魔をしておる。 164 00:18:48,100 --> 00:18:51,603 うん 楽しそうであったな。 おじ様に➡ 165 00:18:51,603 --> 00:18:55,107 武者修行の旅のお話を 聞かせて頂きました。 166 00:18:55,107 --> 00:18:59,611 武者修行? さ 直江は もう あちらに…。 167 00:18:59,611 --> 00:19:02,114 はい。 168 00:19:02,114 --> 00:19:07,114 おじ様 また お話を…。 うん… いずれ またな。 169 00:19:19,131 --> 00:19:22,067 おぬし 武者修行なぞ しておったのか? 170 00:19:22,067 --> 00:19:26,071 おのれの腕が いかほどのものか 試しとうてな。 171 00:19:26,071 --> 00:19:29,074 父から 3年の暇をもらい 諸国を回った。 172 00:19:29,074 --> 00:19:37,082 ほう 強いヤツは おったか? うん。 世に 剣豪の数は多かれど。 173 00:19:37,082 --> 00:19:39,084 されど…。 されど? 174 00:19:39,084 --> 00:19:46,091 矢野道場の門弟も 皆 強い。 いずれ劣らぬ 使い手ぞろいだ。 175 00:19:46,091 --> 00:19:50,595 さようか…。 他国の剣客に ひけは取らぬか。 176 00:19:50,595 --> 00:19:53,098 勝るとも 劣らぬ。 177 00:19:53,098 --> 00:20:00,105 フフフ。 で おぬし 此度は その中の 誰と 立ち合うつもりだ? 178 00:20:00,105 --> 00:20:03,108 長坂権平殿…。 179 00:20:03,108 --> 00:20:07,112 長坂は… はずしても よいのではないか? 180 00:20:07,112 --> 00:20:11,616 なぜだ? う~ん なぜと言うて…。 181 00:20:11,616 --> 00:20:17,122 女房に逃げられるような男 秘太刀の使い手とは思えぬと? 182 00:20:17,122 --> 00:20:19,624 おぬし また かぎ回ったな? 183 00:20:19,624 --> 00:20:23,562 ♬~ 184 00:20:23,562 --> 00:20:29,568 されば 代々 御供目付を務め 80石取りであった 長坂の家が➡ 185 00:20:29,568 --> 00:20:36,074 権平の代になって 25石にまで 禄を減らされた事も 存じおろう。 186 00:20:36,074 --> 00:20:42,080 ああ…。 分からんのは 3年前の御前試合の一件だ。 187 00:20:42,080 --> 00:20:47,085 長坂は 明らかに 力の劣る相手に 負け 殿の御勘気を被って➡ 188 00:20:47,085 --> 00:20:51,089 家禄は 半減。 兵具方に 役替えになったと 聞いておる。 189 00:20:51,089 --> 00:20:54,593 長坂は 矢野道場の 「小手打ち名人」と 呼ばれた男だ。 190 00:20:54,593 --> 00:20:59,097 技も出さずに なぜ 敗れたのか…。 191 00:20:59,097 --> 00:21:04,102 (下女)あら 旦那様。 ま~た ネズミが…。 192 00:21:04,102 --> 00:21:07,105 この野郎 この野郎 193 00:21:07,105 --> 00:21:10,609 ≪(杉江)失礼致します。 194 00:21:10,609 --> 00:21:12,609 うん。 195 00:21:29,628 --> 00:21:33,628 どうぞ…。 あ これは すまぬ。 196 00:21:37,135 --> 00:21:40,138 はい。 うん。 197 00:21:40,138 --> 00:21:46,144 杉江…。 はい。 そなた 長坂の妻女とは➡ 198 00:21:46,144 --> 00:21:54,653 長谷道場の相弟子であったな? 登実様ですね? はい そうですが。 199 00:21:54,653 --> 00:21:58,156 あ 小太刀の道場だ。 杉江は こう見えて➡ 200 00:21:58,156 --> 00:22:03,161 小太刀の使い手だぞ。 旦那様 そのような…。 201 00:22:03,161 --> 00:22:06,665 長坂の登実殿とは… 今も 行き来が おありか? 202 00:22:06,665 --> 00:22:13,171 はい。 年も 近うございますので。 そなた 登実殿から 何か➡ 203 00:22:13,171 --> 00:22:15,671 聞いておらぬか? 権平のこと…。 204 00:22:23,114 --> 00:22:30,622 離縁のことで ございますか? また お実家に戻られているとか。 205 00:22:30,622 --> 00:22:37,629 いや 3年前の御前試合の話だ。 長坂が なぜ 不覚を取ったか➡ 206 00:22:37,629 --> 00:22:41,129 登実殿は そなたに なんぞ 話しておらぬか? 207 00:22:44,135 --> 00:22:48,640 杉江? 申し上げねば なりませぬか? 208 00:22:48,640 --> 00:22:50,640 頼み申す。 209 00:22:53,144 --> 00:22:55,144 [回想](登実)気後れでございます。 210 00:22:57,148 --> 00:23:01,152 気後れ? 御前試合に 負けたのは➡ 211 00:23:01,152 --> 00:23:04,155 御家中の方々が 噂するような➡ 212 00:23:04,155 --> 00:23:06,655 深い訳からでは ありません。 213 00:23:08,660 --> 00:23:13,665 あれは… ただの気後れです。 214 00:23:13,665 --> 00:23:19,671 う~ん。 登実殿は 兵具方の貧乏暮らしに➡ 215 00:23:19,671 --> 00:23:26,611 嫌気がさしたのであろうかの? さあ… なれど 登実様は➡ 216 00:23:26,611 --> 00:23:31,116 お若いころから しっかりとした ご気性で そこを見込まれて➡ 217 00:23:31,116 --> 00:23:35,620 長坂家に嫁いだのです。 ただのわがままで 実家に➡ 218 00:23:35,620 --> 00:23:40,125 戻るような方では ござりませぬ。 なるほどなあ。 219 00:23:40,125 --> 00:23:48,633 ♬~ 220 00:23:48,633 --> 00:23:51,136 非番の日に すまぬ。 221 00:23:51,136 --> 00:23:53,138 (三宅重兵衛) いや かまわぬ。 222 00:23:53,138 --> 00:23:56,141 <登実様のお実家でございます> 223 00:23:56,141 --> 00:23:59,644 登実の兄 三宅重兵衛でござる。 224 00:23:59,644 --> 00:24:05,150 実は 某 不伝流の奥義を学ぶため 門弟の方々に 試合を➡ 225 00:24:05,150 --> 00:24:08,153 申し込んでおるのですが 誰もかれも 他流試合の禁を➡ 226 00:24:08,153 --> 00:24:11,156 言い立てて なかなか 取り合っては もらえぬのです。 227 00:24:11,156 --> 00:24:14,659 うん なるほど。 矢野の 小手打ち名人と名高い➡ 228 00:24:14,659 --> 00:24:19,164 長坂権平殿には ぜひ 手合わせを 願いたいのでござるが…➡ 229 00:24:19,164 --> 00:24:23,768 まともに当たれば 断られるのは 必定。 そこで 一計を案じ申した。 230 00:24:23,768 --> 00:24:25,770 うん。 231 00:24:25,770 --> 00:24:30,608 試合を受けて頂ければ 某… 長坂殿の禄が 旧に復するよう➡ 232 00:24:30,608 --> 00:24:34,112 伯父に願い出ようと存ずる。 233 00:24:34,112 --> 00:24:37,115 え? なんと 言わっしゃる。 234 00:24:37,115 --> 00:24:42,620 まさか そのようなことを…。 いや 元の80石は 無理としても➡ 235 00:24:42,620 --> 00:24:47,125 貸米役のころの禄高であれば 望みは あるやに思われます。 236 00:24:47,125 --> 00:24:49,125 いや… しかし…。 237 00:24:51,129 --> 00:24:56,634 罪を犯して受けた ご処分ではなし 御前試合から はや 3年が➡ 238 00:24:56,634 --> 00:25:00,634 過ぎ申した。 殿の御勘気も 解けておるに相違ない。 239 00:25:02,640 --> 00:25:06,144 わが伯父より 殿に お取りなし申さば➡ 240 00:25:06,144 --> 00:25:08,144 まずは 間違いなく。 241 00:25:10,148 --> 00:25:13,648 戻るであろうか? 禄が…。 242 00:25:16,154 --> 00:25:21,154 此度の試合 御前試合のやり直しと 思うて頂ければ ようござろう。 243 00:25:23,094 --> 00:25:27,599 そこで… 妹御に 確かめたきことと申すは…。 244 00:25:27,599 --> 00:25:31,102 うん。 禄が戻れば 長坂の家に➡ 245 00:25:31,102 --> 00:25:34,102 帰るつもりがあるか ということでござる。 246 00:25:36,608 --> 00:25:40,108 さあ… そればかりは…。 247 00:25:43,615 --> 00:25:48,119 妹は 「権平の性根が変わらぬ かぎり 長坂の家には帰らぬ」と➡ 248 00:25:48,119 --> 00:25:50,622 申しておる。 性根? 249 00:25:50,622 --> 00:25:57,128 いっそ 離縁でもと思うが… それが出来ぬ訳がござる。 250 00:25:57,128 --> 00:26:04,636 その訳とは? …妹は 身ごもっておる。 251 00:26:04,636 --> 00:26:10,141 えっ …こちらに 戻ってから 分かったのだ。 252 00:26:10,141 --> 00:26:15,641 嫁して10年 子に恵まれなかった というのに 何とも 皮肉でござる。 253 00:26:18,149 --> 00:26:22,587 で お子のこと 長坂殿は? まだ 知らぬ。 254 00:26:22,587 --> 00:26:26,091 「知らせてくれるな」と 登実が 申すのでな。 255 00:26:26,091 --> 00:26:30,095 ♬~ 256 00:26:30,095 --> 00:26:33,098 なにはさて… 妹のから じかに お聞きになるのが➡ 257 00:26:33,098 --> 00:26:36,101 よろしかろう。 おう。 しばし お待ち下され。 258 00:26:36,101 --> 00:26:46,111 ♬~ 259 00:26:46,111 --> 00:26:49,614 おい どういうつもりだ?! 何がだ? 260 00:26:49,614 --> 00:26:52,617 脅しの次は 騙しか? 何のことだ? 261 00:26:52,617 --> 00:26:55,120 失った禄が 戻るなぞと いいかげんなことを…。 262 00:26:55,120 --> 00:26:58,123 いいかげんなことなぞ 言うてはおらん。 ありえぬぞ➡ 263 00:26:58,123 --> 00:27:00,623 いったん減らされた禄が戻るなぞ。 しっ 264 00:27:10,135 --> 00:27:13,138 妹でござる。 登実でございます。 265 00:27:13,138 --> 00:27:19,644 ♬~ 266 00:27:19,644 --> 00:27:23,081 実に しっかりした女子じゃ。 うん。 267 00:27:23,081 --> 00:27:27,085 しかも とびきりの美人と きている。 うん。 268 00:27:27,085 --> 00:27:31,589 だが おぬし ようもまあ あのような嘘を 並べたてたな。 269 00:27:31,589 --> 00:27:35,093 秘太刀のことは 明かせまい。 禄高のことだ。 270 00:27:35,093 --> 00:27:39,097 家禄を取り上げると 決められたのは 殿ご自身だぞ。 271 00:27:39,097 --> 00:27:45,603 御裁定は たやすくは覆らぬ。 なに 伯父御が何とかするだろう。 272 00:27:45,603 --> 00:27:48,603 「馬の骨」のためとあらば それくらいの事は する御仁だ。 273 00:27:51,109 --> 00:27:55,613 何だ? 御家老は なぜ それほどまで➡ 274 00:27:55,613 --> 00:27:57,613 秘太刀に こだわるのだ。 275 00:28:00,118 --> 00:28:04,122 望月様に 刺客を放って殺したとの 疑いを晴らすためと➡ 276 00:28:04,122 --> 00:28:08,626 仰せであったが…。 まことに それだけか? 277 00:28:08,626 --> 00:28:12,630 伯父御が おっしゃるんだ。 間違いあるまい。 278 00:28:12,630 --> 00:28:14,630 どうも 合点がいかぬ。 279 00:28:17,635 --> 00:28:20,638 悪い噂を聞いた。 噂? 280 00:28:20,638 --> 00:28:26,077 御家老が お側用人の 石渡様の お命を…。 言うな 281 00:28:26,077 --> 00:28:29,080 二度と そのような事 にするな 282 00:28:29,080 --> 00:28:32,584 おのが身と 妻と子の命が 大事ならばな 283 00:28:32,584 --> 00:28:42,093 ♬~ 284 00:28:42,093 --> 00:28:45,093 禄高の件…。 何とぞ。 285 00:28:50,101 --> 00:28:53,605 すべては 秘太刀探索のため…。 286 00:28:53,605 --> 00:29:01,613 ♬~ 287 00:29:01,613 --> 00:29:07,118 伯父上 ちと よからぬ噂を 耳にしましたぞ。 288 00:29:07,118 --> 00:29:13,625 よからぬ噂? ええ お側用人 石渡様のお命を➡ 289 00:29:13,625 --> 00:29:19,130 狙う者があると…。 穏やかではないのう。 290 00:29:19,130 --> 00:29:23,568 何やら 物騒でございますな。 秘太刀探しも➡ 291 00:29:23,568 --> 00:29:26,571 急を要するのではございませぬか。 そのためには いかなる手だても。 292 00:29:26,571 --> 00:29:31,571 相分かった。 長坂の家禄の件 ワシが 取り計らう。 293 00:29:33,578 --> 00:29:35,580 ありがとう存じます。 294 00:29:35,580 --> 00:29:41,085 ♬~ 295 00:29:41,085 --> 00:29:45,089 ≪(多喜)失礼致します。 (帯刀)おう 多喜 296 00:29:45,089 --> 00:29:52,096 アハハ 多喜 入れ 入れ。 アハハ ほれ ほれ。 そこへ 置け。 297 00:29:52,096 --> 00:29:58,102 よしよし ほい 座れ座れ。 ほら ほれほれ…。 298 00:29:58,102 --> 00:30:03,608 多喜の顔 だんだん 母親らしゅう なってきたようじゃな。 299 00:30:03,608 --> 00:30:06,108 そう思わぬか? 銀次郎。 300 00:30:08,112 --> 00:30:15,112 どこやら きつい顔つきじゃのう。 腹の子は 男かもしれんぞ。 301 00:30:17,121 --> 00:30:23,561 そなたの 従兄弟じゃよ。 アハハハハ…。 302 00:30:23,561 --> 00:30:28,066 はい 金平糖じゃ。 ほ~れほれ ア~ンして…。 303 00:30:28,066 --> 00:30:33,071 (雨音) 304 00:30:33,071 --> 00:30:38,076 いかがでござる 長坂殿。 「立ち合えば 必ず➡ 305 00:30:38,076 --> 00:30:41,076 禄は戻す」というのが 伯父御の仰せじゃ。 306 00:30:44,082 --> 00:30:49,082 石橋殿の言葉は 偽りではない。 ワシが 証人じゃ。 307 00:30:51,089 --> 00:30:57,595 しかし そのようなことが…。 5石でも 10石でも よいであろう。 308 00:30:57,595 --> 00:31:01,599 失った禄が 戻るなぞ めったにない話ぞ。 309 00:31:01,599 --> 00:31:11,109 はあ…。 ですが 立ち合うても 無駄でござりましょう。 310 00:31:11,109 --> 00:31:15,613 某 秘太刀なぞは とんと…。 311 00:31:15,613 --> 00:31:21,119 いや~ 立ち合うてみなければ 分からぬ。 312 00:31:21,119 --> 00:31:26,124 長坂殿。 うちわの事に を出すようだが…➡ 313 00:31:26,124 --> 00:31:30,128 今のままでは ご妻女も 帰りにくかろう。 314 00:31:30,128 --> 00:31:32,128 それは…。 315 00:31:34,132 --> 00:31:39,637 貴公が 見事に立ち合えば 家禄も戻り ご妻女も 晴れて➡ 316 00:31:39,637 --> 00:31:44,142 実家から 帰ってこられよう。 うん? 317 00:31:44,142 --> 00:31:46,142 長坂…。 318 00:31:56,154 --> 00:31:59,157 この試合 お受け申す。 319 00:31:59,157 --> 00:32:03,661 ♬~ 320 00:32:03,661 --> 00:32:09,167 斟酌無用だぞ 長坂殿。 真剣勝負のつもりで➡ 321 00:32:09,167 --> 00:32:13,467 かかってこられい。 俺も 遠慮はせぬ。 322 00:32:15,673 --> 00:32:17,675 承知致した。 323 00:32:17,675 --> 00:33:30,675 ♬~ 324 00:33:41,125 --> 00:33:44,625 [心の声]どうしたのだ? 権平の あの顔は。 325 00:33:49,133 --> 00:33:51,633 [心の声]怯えているのか? 326 00:33:59,143 --> 00:34:01,143 あ~ 邪魔だ 327 00:34:04,148 --> 00:34:06,148 来い 328 00:34:50,127 --> 00:34:53,127 参った なに?! 329 00:34:57,134 --> 00:35:01,138 某の負けでござる。 いや まだだ 330 00:35:01,138 --> 00:35:04,141 貴公は 技を 出し尽くしておらぬ 331 00:35:04,141 --> 00:35:07,144 さようなことは ございません。 332 00:35:07,144 --> 00:35:12,644 しかと 立ち合い申した。 約束は 守って頂きたい。 333 00:35:15,152 --> 00:35:19,652 浅沼殿 よろしく お頼み申します。 334 00:35:22,093 --> 00:35:24,093 待て 335 00:35:27,098 --> 00:35:35,106 貴公… この試合 まことに 男らしゅう闘ったと 言えるのか?! 336 00:35:35,106 --> 00:35:39,110 臆病風に 吹かれたのでは ござらぬか。 337 00:35:39,110 --> 00:35:42,110 3年前の御前試合の折のごとく。 338 00:35:45,116 --> 00:35:49,616 先日 登実殿に 会うて参った。 339 00:35:52,123 --> 00:35:58,129 [回想]私の望みは 禄高には ございませぬ。 340 00:35:58,129 --> 00:36:04,635 家に 帰るも帰らぬも 権平殿のお心映えしだいです。 341 00:36:04,635 --> 00:36:11,142 というと? 権平殿が 試合の申し出を受け➡ 342 00:36:11,142 --> 00:36:16,147 あなた様と 男らしゅう闘ったと 聞けば すぐにも 家に帰ります。 343 00:36:16,147 --> 00:36:21,647 なれど… もしも また…。 344 00:36:24,588 --> 00:36:32,088 臆病風に吹かれ… 卑怯な試合ぶりであったなら…。 345 00:36:35,099 --> 00:36:39,099 たとえ 禄が戻ろうとも 長坂の家へは 帰りませぬ。 346 00:36:45,109 --> 00:36:52,609 ひとつ… お教えしておこう。 外するなと 言われたことだが。 347 00:36:55,619 --> 00:37:00,624 登実殿は 身ごもっておる。 348 00:37:00,624 --> 00:37:02,624 貴公の子だ…。 349 00:37:06,130 --> 00:37:08,630 そなた… 父親になるのだ。 350 00:37:16,140 --> 00:37:36,594 ♬~ 351 00:37:36,594 --> 00:37:41,599 もう 一勝負 お願い申す。 352 00:37:41,599 --> 00:38:01,118 ♬~ 353 00:38:01,118 --> 00:38:05,122 此度は 存分に参る。 354 00:38:05,122 --> 00:38:10,127 怪我をなさらぬよう お気をつけられよ。 355 00:38:10,127 --> 00:38:28,127 ♬~ 356 00:38:36,086 --> 00:38:41,086 や~っ (銀次郎の悲鳴) 357 00:38:52,102 --> 00:38:56,106 <試合から 3日ほど後のことです> 358 00:38:56,106 --> 00:38:59,109 あ~っ あ 痛っ 359 00:38:59,109 --> 00:39:05,115 このとおり 拳を 砕かれました。 「指が 動かぬように➡ 360 00:39:05,115 --> 00:39:10,120 なるやもしれぬ」と 医者が 案じておるそうじゃ。 361 00:39:10,120 --> 00:39:17,127 「拳割り」という技だそうですな。 あまりの荒技ゆえ 道場では➡ 362 00:39:17,127 --> 00:39:22,566 長く 禁じ手とされているとか。 いやはや とんだ目に遭い申した。 363 00:39:22,566 --> 00:39:25,069 それでは…。 364 00:39:25,069 --> 00:39:30,574 それでは 長坂は あなた様と 立派に 立ち合ったのですね? 365 00:39:30,574 --> 00:39:40,084 もちろん もちろん。 長坂殿は まことに 男らしゅう 闘われた。 366 00:39:40,084 --> 00:39:42,586 なあ 浅沼殿。 さすがは➡ 367 00:39:42,586 --> 00:39:49,593 矢野道場の小手打ち名人。 その名に恥じぬ 闘いぶりだった。 368 00:39:49,593 --> 00:39:56,100 さようでございましたか…。 立派に 闘いましたか…。 369 00:39:56,100 --> 00:40:29,066 ♬~ 370 00:40:29,066 --> 00:40:42,579 男らしい 強い武士ですよ お前の父上は…。 371 00:40:42,579 --> 00:40:54,091 ♬~ 372 00:40:54,091 --> 00:40:58,095 で どうだったのだ。 長坂は 「馬の骨」の使い手か? 373 00:40:58,095 --> 00:41:03,600 いや 拳割りで 馬の首は 斬れぬ。 また 違うたか…。 374 00:41:03,600 --> 00:41:08,105 やれやれ ひどい目に遭うたわ。 おかげで 向こう3か月は➡ 375 00:41:08,105 --> 00:41:13,110 竹刀も 握れぬ。 登実殿も これで 心おきなく➡ 376 00:41:13,110 --> 00:41:18,615 長坂の家に 帰れるな。 うん。 じきに 子が生まれるのだ。 377 00:41:18,615 --> 00:41:22,615 一日も早う 家に帰るのがよい。 うん…。 378 00:41:25,122 --> 00:41:27,624 もしや おぬし… 登実殿を帰すために➡ 379 00:41:27,624 --> 00:41:32,129 勝負を やり直させたのか? おい そういうことなのか? 380 00:41:32,129 --> 00:41:34,129 痛っ あ 381 00:41:36,133 --> 00:41:41,138 さて… 残るは あと2人か…。 次は いかにして 説くか…。 382 00:41:41,138 --> 00:41:44,141 ♬~ 383 00:41:44,141 --> 00:41:47,644 おい 待て また 卑怯な手を 使うのではあるまいな。 384 00:41:47,644 --> 00:41:50,147 勝手な真似を するなよ 385 00:41:50,147 --> 00:41:53,150 おい 386 00:41:53,150 --> 00:41:58,655 <登実様は その日のうちに 長坂様のもとに 帰られました。➡ 387 00:41:58,655 --> 00:42:02,159 赤子の誕生を 間近に控え➡ 388 00:42:02,159 --> 00:42:05,159 仲睦まじゅう 過ごされている由にございます> 389 00:42:07,664 --> 00:42:13,170 <此度も また 秘太刀の使い手は 見つかりませんでした。➡ 390 00:42:13,170 --> 00:42:17,170 矢野の高弟で 残るは あと2人> 391 00:42:23,614 --> 00:42:28,114 <銀次郎様の闘いは 道半ばでございます> 392 00:42:30,621 --> 00:42:33,624 (馬のいななき) 393 00:42:33,624 --> 00:42:44,124 ♬~ 394 00:42:47,137 --> 00:42:50,641 貴公 井森敬之進に 勝ちを 譲っておるな。 395 00:42:50,641 --> 00:42:53,141 人の心を かきむしって 何が 楽しい。 396 00:42:57,147 --> 00:43:00,147 おう 生まれたか 男の子か 397 00:43:04,154 --> 00:43:07,157 <どうぞ お楽しみに> 398 00:43:07,157 --> 00:44:22,157 ♬~