1 00:00:02,202 --> 00:00:13,780 ♬~ (テーマ音楽) 2 00:00:13,780 --> 00:01:12,973 ♬~ 3 00:01:17,411 --> 00:01:23,917 手紙は どうやら 藤井が 落としていったものと思われます。 4 00:01:28,422 --> 00:01:32,793 (正道)ただいま。 (元子)あっ お帰りなさい。 5 00:01:32,793 --> 00:01:35,128 お疲れになったでしょう。ん… はい。 はい。 6 00:01:35,128 --> 00:01:37,064 あっ お義母さん 今日 病院に行かれたんだって? 7 00:01:37,064 --> 00:01:40,801 あら 寄ってくださったんですか? うん。 だいぶいい方 向かってるってね➡ 8 00:01:40,801 --> 00:01:44,304 お義父さんも 喜んでらした。 あっ… どうもすいません。 9 00:01:44,304 --> 00:01:47,207 どうだ? 体の調子は。 ええ 大丈夫。 10 00:01:47,207 --> 00:01:50,978 2度目だからかしら つわりも軽いし。 うん 顔色も いいな。 11 00:01:50,978 --> 00:01:53,647 うん。 うん。 12 00:01:53,647 --> 00:01:56,984 あっ お食事は? お茶漬けくらいで いいな。 13 00:01:56,984 --> 00:02:00,487 はい。 そいじゃ すぐに支度しますから。 14 00:02:01,955 --> 00:02:05,792 あっ そうだ。 その手紙 ちょっと読んでみてくださいな。 15 00:02:05,792 --> 00:02:07,928 うん? 16 00:02:07,928 --> 00:02:10,397 何だ これ 藤井君の字じゃないか。 17 00:02:10,397 --> 00:02:12,466 やっぱり? うん。 18 00:02:12,466 --> 00:02:15,602 宛名書きがないから 中身を確かめてみたんですけどね➡ 19 00:02:15,602 --> 00:02:19,406 藤井さんのだとしたら ちょっと気になることがあるんです。 20 00:02:19,406 --> 00:02:21,942 うん。 21 00:02:21,942 --> 00:02:24,611 え… 「思い切って書きます。➡ 22 00:02:24,611 --> 00:02:29,116 ですから どうか驚かないで 最後までお読みください。➡ 23 00:02:29,116 --> 00:02:33,420 はっきり申し上げます。 この度 あることに直面して➡ 24 00:02:33,420 --> 00:02:37,290 僕は ずっと前から あなたが好きだったことに➡ 25 00:02:37,290 --> 00:02:41,094 改めて 気付いたのです」。 26 00:02:43,630 --> 00:02:46,533 何だよ これ! 多分 ラブレター。 27 00:02:46,533 --> 00:02:48,502 ラブレターって…。 28 00:02:48,502 --> 00:02:50,504 ラブレター 落とすやつが どこにいるんだよ! 29 00:02:50,504 --> 00:02:52,806 いいから その続きも 読んでみてくださいな。 30 00:02:52,806 --> 00:02:55,709 断るよ! 正道さん? 31 00:02:55,709 --> 00:03:00,380 僕にはね 妻に来たラブレター 読む趣味なんか ないよ! 32 00:03:00,380 --> 00:03:03,583 そりゃ 隠し事しないっていう精神は うれしいけども…。 33 00:03:03,583 --> 00:03:06,486 いちいち こんなの 見せてほしくなかったよ。 34 00:03:06,486 --> 00:03:08,455 ちょっと待ってよ。 35 00:03:08,455 --> 00:03:11,258 宛名がないんですよ このラブレターには。 36 00:03:11,258 --> 00:03:14,594 それは 他人に見られた時に 驚かないようにっていう➡ 37 00:03:14,594 --> 00:03:16,530 藤井が 君に対する誠意だよ。 38 00:03:16,530 --> 00:03:20,400 だから どうして私に決めちゃうんですか? 39 00:03:20,400 --> 00:03:23,303 藤井さんに断りもなしに 読んでいただいたのは➡ 40 00:03:23,303 --> 00:03:28,108 あなたに 心当たりがあるんじゃないかと 思ったから。心当たり? 41 00:03:28,108 --> 00:03:32,279 そうですよ。 あなたと藤井さんとは もう 4年越しのおつきあいなんでしょう。 42 00:03:32,279 --> 00:03:35,949 藤井さんが これだけ熱烈な手紙を書く 相手が誰なのか➡ 43 00:03:35,949 --> 00:03:37,984 見当ぐらいつきそうなもんだわ。 44 00:03:37,984 --> 00:03:40,120 もしも見当がつかないんだとしたら➡ 45 00:03:40,120 --> 00:03:43,623 あなたって 相当冷たい人なのか 勘が悪いのか そのどっちかです。 46 00:03:43,623 --> 00:03:45,559 いや だって…。 47 00:03:45,559 --> 00:03:48,795 だから おしまいまで ちゃんと読んでください。 48 00:03:48,795 --> 00:03:50,831 うん。 え…。 49 00:03:50,831 --> 00:03:55,435 (藤井)「実は この度 見合いの話を持ち込まれました。➡ 50 00:03:55,435 --> 00:03:57,971 ということは いくらかは➡ 51 00:03:57,971 --> 00:04:02,809 他人にも 僕の仕事と生活力が認められた ということではないでしょうか。➡ 52 00:04:02,809 --> 00:04:07,781 となれば 僕は もう結婚を申し込んでも いい資格がある男だということです。➡ 53 00:04:07,781 --> 00:04:13,920 お願いします。 僕を結婚相手と 考えていただけませんか。➡ 54 00:04:13,920 --> 00:04:18,592 しかしながら どうしても その気になれないとおっしゃるのなら➡ 55 00:04:18,592 --> 00:04:23,263 僕は おとなしく旗を巻いて くにへ戻るつもりでおります」。 56 00:04:23,263 --> 00:04:26,166 何だ… 情けないなあ もう! 57 00:04:26,166 --> 00:04:28,769 あ…。 「ただ そうすると➡ 58 00:04:28,769 --> 00:04:32,272 今 お世話になっている大原さんに 申し訳ないことになるので➡ 59 00:04:32,272 --> 00:04:35,108 僕としても つらい立場にはなるのですが➡ 60 00:04:35,108 --> 00:04:39,279 お返事は 決して急ぎません。 待つことは慣れておりますので➡ 61 00:04:39,279 --> 00:04:41,615 あなたが そのお気持ちになってくださるのなら➡ 62 00:04:41,615 --> 00:04:44,284 何年でも待つことは いといません」。 63 00:04:44,284 --> 00:04:47,187 ねっ。 うん。 64 00:04:47,187 --> 00:04:50,157 脅迫だ これは。 えっ? 65 00:04:50,157 --> 00:04:54,294 分かった。 やっぱりね これは 君に対するラブレターだよ。 66 00:04:54,294 --> 00:04:56,296 あなた。 君に読ませて➡ 67 00:04:56,296 --> 00:04:59,633 それから 君が 僕に読ませるようにしむけた恋文だよ。 68 00:04:59,633 --> 00:05:01,568 もう いいかげんにしてください! 69 00:05:01,568 --> 00:05:06,072 いやいや 我々2人にね ある人との仲を 骨折ってもらおうっていう➡ 70 00:05:06,072 --> 00:05:10,243 策略に満ちた 藤井の作戦だよ。 作戦? 71 00:05:10,243 --> 00:05:12,579 うん…。 72 00:05:12,579 --> 00:05:17,083 あ… 失礼なこと言って すまなかったね。 当たり前です。 73 00:05:17,083 --> 00:05:20,754 あ… ハハ。 そのかわりっていうわけじゃないけども➡ 74 00:05:20,754 --> 00:05:22,789 この際 藤井の作戦 乗ってやろうか! 75 00:05:22,789 --> 00:05:26,626 まあ 策略っつっても どうせ 考えた末のことなんだろうし…。 76 00:05:26,626 --> 00:05:31,765 ええ。 私も 何となく そんな気がしないでもなかったから。 77 00:05:31,765 --> 00:05:33,800 だから…。 それで 心当たりないの? 78 00:05:33,800 --> 00:05:36,403 あなたにないもの 私にあるわけないでしょう。 79 00:05:36,403 --> 00:05:38,772 ああ…。 80 00:05:38,772 --> 00:05:43,643 ねえ 取引先のお嬢さんとか 会社の近くの娘さんとか。 81 00:05:43,643 --> 00:05:47,480 いや そういう女性 僕は あんまり気にしたことないからね。 82 00:05:47,480 --> 00:05:51,284 ええ あんまり気にされても困りますけどね。 83 00:05:51,284 --> 00:05:54,955 ん? ああ そうだね。 84 00:05:54,955 --> 00:05:57,791 とにかく お茶漬けでしたよね。 うん。 85 00:05:57,791 --> 00:06:01,661 ねえ 藤井さん あなたのこと 兄のように慕ってるんですから➡ 86 00:06:01,661 --> 00:06:06,866 責任持って ちゃんと考えてあげてくださいよ。うん。 87 00:06:12,439 --> 00:06:18,578 その翌日 正道は 早速 藤井の作戦に乗って➡ 88 00:06:18,578 --> 00:06:21,381 一肌脱ぐことになりました。 89 00:06:24,451 --> 00:06:28,255 (藤井)そうですか。 見破っていただいて 感謝してます。 90 00:06:28,255 --> 00:06:33,126 それで あの… あの人の反応は? あの人って? 91 00:06:33,126 --> 00:06:36,963 えっ… それじゃあ まだ あの人には何も? 92 00:06:36,963 --> 00:06:39,599 だから あの人って 誰なんだよ? 93 00:06:39,599 --> 00:06:43,770 からかわないでくださいよ。 いやいや ちょっと待てよ。 94 00:06:43,770 --> 00:06:45,705 それ 僕の知ってる人かい? 95 00:06:45,705 --> 00:06:48,942 もちろん! ふ~ん。 96 00:06:48,942 --> 00:06:51,778 奥さんは 何ておっしゃってましたか? 97 00:06:51,778 --> 00:06:55,415 奥さんって 元子? そうですよ。 98 00:06:55,415 --> 00:06:59,786 元子はね 僕に心当たりあるだろうって。 (藤井)そんなあ…。 99 00:06:59,786 --> 00:07:04,357 そんな… 何? じゃあ 元子も知ってるお嬢さんなのかい? 100 00:07:04,357 --> 00:07:07,060 もういいです! 藤井君。 101 00:07:07,060 --> 00:07:11,231 そりゃ 僕は 自分でも慎み深い男だと思ってますよ。 102 00:07:11,231 --> 00:07:13,900 だから お二人なら 当然分かってくれて➡ 103 00:07:13,900 --> 00:07:16,569 もしかしたら もう話をしてくれているか➡ 104 00:07:16,569 --> 00:07:19,372 あるいは あの手紙を 渡していただけたかと思ったのに。 105 00:07:19,372 --> 00:07:21,441 いや だってさ…。 いいんです! 106 00:07:21,441 --> 00:07:24,911 ご夫婦そろって そんな冷たい人たちだったなんて➡ 107 00:07:24,911 --> 00:07:27,814 思ってもみませんでしたよ。 いや そんなこと言ったってね…。 108 00:07:27,814 --> 00:07:32,786 あんまりです。 きょうだいでありながら あの人が気の毒です。 109 00:07:32,786 --> 00:07:35,622 きょうだいって…。 110 00:07:35,622 --> 00:07:39,459 あ~ それじゃあ…? 111 00:07:39,459 --> 00:07:42,462 (洋三)ああ… へえ~ やっぱり? 112 00:07:42,462 --> 00:07:44,597 相手は 巳代ちゃんだね? 113 00:07:44,597 --> 00:07:46,933 マスター。 おじさん…。 114 00:07:46,933 --> 00:07:49,769 いやいや おおっぴらに 店を開けるようになってから➡ 115 00:07:49,769 --> 00:07:51,805 ずっと巳代ちゃんに 来てもらってたんだけどさ➡ 116 00:07:51,805 --> 00:07:55,942 あの子 愛きょうが いいから 彼女目当てのお客さんが 結構多くてね➡ 117 00:07:55,942 --> 00:07:58,611 それを がっちりガードしてたのが この藤井君ですよ。 118 00:07:58,611 --> 00:08:01,514 ああ まさかと思ったけど やっぱり そうか。 119 00:08:01,514 --> 00:08:03,883 そうだったんですか。 120 00:08:03,883 --> 00:08:07,220 いやぁ 元子も僕も 巳代ちゃん まだ 子供だとばかり思ってたもんだから。 121 00:08:07,220 --> 00:08:11,224 とんでもない。 あの人は 21ですよ。 花の適齢期です! 122 00:08:11,224 --> 00:08:13,526 じゃあ 何で 直接本人に言わないんだ? 123 00:08:15,562 --> 00:08:19,065 そんなことができれば こんな面倒な苦労しませんよ。 124 00:08:19,065 --> 00:08:22,102 だって 今日や昨日の知り合いじゃないだろう。 125 00:08:22,102 --> 00:08:24,871 そういうことは関係ないんですよ。 あ~ 分かった 分かった。 126 00:08:24,871 --> 00:08:27,741 じゃあ こうしよう。 ねっ。 ぼんやり姉さんの罰として➡ 127 00:08:27,741 --> 00:08:30,777 もっちゃんに 巳代ちゃんの気持ちを聞かせる。 128 00:08:30,777 --> 00:08:32,912 どうだい? これで。 そうですとも! 129 00:08:32,912 --> 00:08:34,848 僕だって 初めっから そのつもりでいたんだから。 130 00:08:34,848 --> 00:08:38,251 フフフフフ…。 おかげで こっちはとんだ勘違いしたよ。 131 00:08:38,251 --> 00:08:41,921 何がですか? いえいえ… いや こっちの話だけどね。 132 00:08:41,921 --> 00:08:43,923 そうですか。 133 00:08:45,759 --> 00:08:51,398 駄目なら駄目で諦めますから どうぞ よろしくお願いします。 134 00:08:51,398 --> 00:08:54,768 いや 今から諦めてんじゃ見込みないな。 135 00:08:54,768 --> 00:08:57,604 いや それは 言葉のあやで…。 136 00:08:57,604 --> 00:08:59,539 そんな 殺生な。 137 00:08:59,539 --> 00:09:03,343 (絹子)ところで 藤井さんは 巳代ちゃんと結婚したいって➡ 138 00:09:03,343 --> 00:09:05,712 どういうところでお思いになったの? 139 00:09:05,712 --> 00:09:08,214 ああ そうだ そうだ。 まず それ聞いとかなきゃ ねえ。 140 00:09:12,052 --> 00:09:14,254 ん? 141 00:09:18,358 --> 00:09:23,063 (巳代子)それで 藤井さんは 何て? 142 00:09:23,063 --> 00:09:28,067 食べるものの趣味がね とってもよく似てるからって。 143 00:09:29,936 --> 00:09:33,706 それだけ? フッ… 細いお目々が気に入ったとか➡ 144 00:09:33,706 --> 00:09:36,076 あなたのかぐわしいお姿なんて言葉は➡ 145 00:09:36,076 --> 00:09:38,912 その気があるんだったら 直接 本人からお聞きなさいな。 146 00:09:38,912 --> 00:09:41,581 私は 藤井さんの気持ちを伝えるだけだから。 147 00:09:41,581 --> 00:09:45,452 意地悪! そんな恥ずかしいこと 自分じゃ聞けないわ。 148 00:09:45,452 --> 00:09:49,255 巳代子が恥ずかしくて聞けないこと お姉ちゃんに聞けるわけないでしょ。 149 00:09:49,255 --> 00:09:51,191 はい…。 150 00:09:51,191 --> 00:09:56,596 じゃあ お姉ちゃんや お義兄さんは 藤井さんのこと どう思う? 151 00:09:56,596 --> 00:09:59,632 そうねえ…。 152 00:09:59,632 --> 00:10:06,606 初めの頃はね とっても うさんくさい人だなって思ったの。 153 00:10:06,606 --> 00:10:10,477 だけど 今じゃ 半分は うちの人みたいになってるし…。 154 00:10:10,477 --> 00:10:12,946 だから ピンと来なかったんだけど➡ 155 00:10:12,946 --> 00:10:17,784 それだけ抵抗がないっていうのかなあ。 156 00:10:17,784 --> 00:10:23,423 まあ 悪い人じゃないと思うけど。 うん。 157 00:10:23,423 --> 00:10:27,794 でも 結婚すんのは巳代子なんだから 巳代子の気持ち次第だと思うのよ。 158 00:10:27,794 --> 00:10:30,697 うん…。 159 00:10:30,697 --> 00:10:34,134 よく考えてごらん。 一生のことなんだから。 160 00:10:34,134 --> 00:10:37,437 うん。 そうする。 161 00:10:37,437 --> 00:10:39,806 じゃあ 巳代子の気持ちが固まったら➡ 162 00:10:39,806 --> 00:10:42,842 お父さんとお母さんには お姉ちゃんが話してあげるから。 ねっ。 163 00:10:42,842 --> 00:10:44,978 ねえ。 ん? 164 00:10:44,978 --> 00:10:48,781 お姉ちゃん 大原さんと結婚して 幸せ? 165 00:10:50,783 --> 00:10:54,154 うん。 幸せよ。 166 00:10:54,154 --> 00:10:57,190 ただ…。 ただ? 167 00:10:57,190 --> 00:11:01,895 少し早かったかなって 思う時はあったけど。どうして? 168 00:11:01,895 --> 00:11:04,764 何をやっても中途半端な気がして…。 169 00:11:04,764 --> 00:11:07,667 だから 正道さんには 申し訳ないと思ってるもん。 170 00:11:07,667 --> 00:11:09,936 ふ~ん。 171 00:11:09,936 --> 00:11:13,406 これはさ 巳代子も そうなのかもしれないけど➡ 172 00:11:13,406 --> 00:11:16,109 私たちって 子供の時から➡ 173 00:11:16,109 --> 00:11:19,979 母親が せわしなく働いてる姿を見て 育ったでしょ。うん。 174 00:11:19,979 --> 00:11:24,284 だから 旦那様の仕事に 参加できないさみしさって➡ 175 00:11:24,284 --> 00:11:27,587 感じることがあると思うのよ。 うん。 176 00:11:29,155 --> 00:11:31,791 藤井さんと よく話し合ってごらんなさいよ。 177 00:11:31,791 --> 00:11:37,297 今更 顔見ただけで モジモジ って仲でもないんだから。うん。 178 00:11:37,297 --> 00:11:41,968 それじゃあ。う~ん… ただね…。 何? 179 00:11:41,968 --> 00:11:44,871 お母さんの具合が もう少し はっきりしないし➡ 180 00:11:44,871 --> 00:11:47,774 来年になれば お姉ちゃん お産だってあるでしょ。 181 00:11:47,774 --> 00:11:50,977 だから それまで 結婚なんて考えられないの。 182 00:11:50,977 --> 00:11:53,012 あっ 巳代ちゃん…。 183 00:11:53,012 --> 00:11:55,315 それこそ 中途半端になるような気がして。 184 00:11:55,315 --> 00:11:58,651 だから それまで 藤井さんが待ってくれるなら➡ 185 00:11:58,651 --> 00:12:01,654 私だって 藤井さんのこと 嫌いじゃないし。 186 00:12:03,256 --> 00:12:05,925 分かったわ。 どうもありがとう。 187 00:12:05,925 --> 00:12:08,962 そのかわり 今度は しっかりと かわいい赤ちゃん 産んでちょうだいよ。 188 00:12:08,962 --> 00:12:10,964 うん。 189 00:12:12,699 --> 00:12:18,404 さあ この返事を聞いて 藤井が喜んだのは 無理もありません。 190 00:12:20,473 --> 00:12:23,476 万歳! 191 00:12:23,476 --> 00:12:26,479 万歳! 万歳! 192 00:12:28,181 --> 00:12:31,951 (トシ江)そいじゃ なおのこと 私が早く元気にならないといけないわね。 193 00:12:31,951 --> 00:12:35,822 はい そういうことですよ。 (宗俊)あ~ まあ けどな…。 194 00:12:35,822 --> 00:12:39,826 私の時みたいに 土壇場になって 反対されても困るんですからね。 195 00:12:39,826 --> 00:12:41,961 何か気になることがあるんだったら➡ 196 00:12:41,961 --> 00:12:44,297 今のうちに言いたいことを 言ってくださいな。 197 00:12:44,297 --> 00:12:47,634 ただし 新しい法律では➡ 198 00:12:47,634 --> 00:12:51,304 結婚は あくまでも本人同士の意思次第 ってことになってんですから➡ 199 00:12:51,304 --> 00:12:53,239 その点は お忘れなく。 200 00:12:53,239 --> 00:12:55,174 なにも そう けんか腰に 突っかかってくることねえじゃねえか。 201 00:12:55,174 --> 00:12:57,176 だって。 いや そうだよ。 202 00:12:57,176 --> 00:12:59,445 本人の意思も大切だけれども➡ 203 00:12:59,445 --> 00:13:01,914 みんなに祝福してもらえない結婚 っていうのは➡ 204 00:13:01,914 --> 00:13:04,384 どこかに無理がある っていうことなんだから。 ねっ。 205 00:13:04,384 --> 00:13:08,254 まあな あの男もよ 何となく かわいげのあるやつだとは➡ 206 00:13:08,254 --> 00:13:12,258 思っちゃいたんだがな けど おめえ まあ 愚痴を言わしてもらえば➡ 207 00:13:12,258 --> 00:13:16,596 一人ぐらいは 同じ紺屋に 嫁がせたかったと思ってな。 208 00:13:16,596 --> 00:13:20,266 けど 善さんのことも 考えなくちゃいけませんよ。 209 00:13:20,266 --> 00:13:24,604 ねっ 正道さん いい娘さんがいたら ひとつ よろしくお願いします。 210 00:13:24,604 --> 00:13:28,474 あ… いや 私 あんまり そういうの自信がありません。 211 00:13:28,474 --> 00:13:33,313 お前も正直なやつだな え? そういう時は 仲人口ってのはな➡ 212 00:13:33,313 --> 00:13:35,281 「はいはい」って 調子合わせときゃいいんだよ。 213 00:13:35,281 --> 00:13:39,118 だけど 私は 正道さんの そういう調子のよくないとこが➡ 214 00:13:39,118 --> 00:13:41,788 大好きなんだもの。 (宗俊)ケッ!あっ…。 215 00:13:41,788 --> 00:13:45,658 こりゃ 親の出る幕じゃねえな おい。 え。 いえ… そんなことありませんよ。 216 00:13:45,658 --> 00:13:48,428 ハハ… 本気になりやがって お世辞だよ お世辞。 217 00:13:48,428 --> 00:13:50,797 お父さん。 (宗俊)何を? 218 00:13:50,797 --> 00:13:55,301 ハハハハ… ざまあ見ろ。 (笑い声) 219 00:13:57,136 --> 00:14:04,944 幸い 暮れまでにはトシ江の体も回復し 元子のおなかも 順調でした。 220 00:14:09,782 --> 00:14:12,385 巳代子さん! 藤井です! 221 00:14:12,385 --> 00:14:14,687 ⚟(巳代子)はい! 222 00:14:17,757 --> 00:14:20,259 きれいだ…。 すてきですよ 巳代子さん。 223 00:14:20,259 --> 00:14:23,596 グフフフフ…。 まあ なんて笑い方。 224 00:14:23,596 --> 00:14:25,631 ひとつ よろしくお願いします。 (藤井)あっ はい。 225 00:14:25,631 --> 00:14:29,102 あ… それで これ クリスマスケーキなんですけど➡ 226 00:14:29,102 --> 00:14:31,771 皆さんで召し上がってください。 どうも すいません。 227 00:14:31,771 --> 00:14:35,641 こんなすごいもの どこで売ってたの? いえ 特別に焼かせたんです。 228 00:14:35,641 --> 00:14:38,945 まあ…。 まあ いつもいつも すみません。 229 00:14:38,945 --> 00:14:40,880 (藤井)巳代子さん 行かないんですか? 230 00:14:40,880 --> 00:14:44,117 せっかくのケーキですもの 出かけるのは食べてからにしましょうよ。 231 00:14:44,117 --> 00:14:46,052 今 私が切りますから! アハハ! 232 00:14:46,052 --> 00:14:49,922 さすが 食いしん坊が見込まれて婚約した 巳代子。 233 00:14:49,922 --> 00:14:54,727 こういう時でも その面目は 躍如としておりました。