1 00:00:02,202 --> 00:00:13,614 ♬~ (テーマ音楽) 2 00:00:13,614 --> 00:01:12,806 ♬~ 3 00:01:16,510 --> 00:01:25,218 松江では 春とは名のみの3月も半ば 泰光の葬儀も終わって…。 4 00:01:32,626 --> 00:01:38,298 (宗俊)なあ こんなちっちぇえ箱に 入っちまってよ。 5 00:01:38,298 --> 00:01:43,804 おいらより ほんの少し 年上だけだったのにな。 6 00:01:43,804 --> 00:01:47,975 なんまいだぶ なんまいだぶ なんまいだぶ…。 7 00:01:47,975 --> 00:01:50,677 どうも。 8 00:02:11,098 --> 00:02:18,405 (邦世)遠い所から 本当にありがとうございました。 9 00:02:18,405 --> 00:02:25,112 元子さんには 主人も 最後まで よう見ていただいて。 10 00:02:25,112 --> 00:02:31,284 なに しゅうとの死に水取るのは 嫁の役目でございますから。 11 00:02:31,284 --> 00:02:38,058 はい それを 立派に果たしてござれました。 12 00:02:38,058 --> 00:02:41,928 まあ 考えてみりゃ あっしらも 息子の嫁に➡ 13 00:02:41,928 --> 00:02:48,635 やっぱり そうしてもらわなきゃ ならねえわけですから 順送りでさぁな。 14 00:02:48,635 --> 00:02:53,807 (波津)その順が逆さまになってしまって。 15 00:02:53,807 --> 00:02:59,312 そりゃまあ ご隠居さんのお嘆きは お察しいたしますがね➡ 16 00:02:59,312 --> 00:03:04,084 ご隠居さんは それだけ 寿命に強くお生まれなすったんだ え。 17 00:03:04,084 --> 00:03:08,955 お迎えが来るまでは 息子さんの位はいを守るのも➡ 18 00:03:08,955 --> 00:03:11,391 こりゃ 巡り合わせってもんじゃ ございませんかね。 19 00:03:11,391 --> 00:03:13,326 (トシ江)おとうさん。 (宗俊)だから そうなんだから➡ 20 00:03:13,326 --> 00:03:15,262 しょうがないじゃねえか。 21 00:03:15,262 --> 00:03:21,134 いや 全くの話が。 わしには まだ この世の中で➡ 22 00:03:21,134 --> 00:03:23,603 しんならんことが 残っちょうってわけですか。 23 00:03:23,603 --> 00:03:25,639 ええ そうですとも。 24 00:03:25,639 --> 00:03:28,275 持って生まれた寿命ってのは 空っぽになるまで➡ 25 00:03:28,275 --> 00:03:33,113 精いっぱい生きるのが お務めってもんでございますよ。 26 00:03:33,113 --> 00:03:36,316 ありがとうございます。 27 00:03:39,286 --> 00:03:41,221 (正道)改めて紹介いたします。 28 00:03:41,221 --> 00:03:44,424 陽子の主人で 柳瀬平八郎です。 29 00:03:44,424 --> 00:03:47,327 (平八郎)取り込んでおりましたので ゆっくり ご挨拶もできませんでしたが➡ 30 00:03:47,327 --> 00:03:50,797 柳瀬平八郎です。 どうぞ よろしくお願いいたします。 31 00:03:50,797 --> 00:03:54,634 ええ。 え~ 元子の父親と母親でございまして。 32 00:03:54,634 --> 00:03:56,570 (トシ江) 元子が いつもお世話になっております。 33 00:03:56,570 --> 00:03:59,139 ありがとう存じます。 その節は 結構なお祝いを➡ 34 00:03:59,139 --> 00:04:02,375 頂戴いたしまして ありがとうございました。 35 00:04:02,375 --> 00:04:06,246 しかし 本当に いい時に結婚してくだすった。 36 00:04:06,246 --> 00:04:09,750 陽子さんも いい親孝行しなすったよな。 37 00:04:09,750 --> 00:04:12,586 (陽子)はい。 お義姉さんにも そう言っていただきました。 38 00:04:12,586 --> 00:04:15,388 へえ~ 元子が そんなことを ハハハ…。 39 00:04:15,388 --> 00:04:20,093 はい。 元子は 本当によくやってくれました。 40 00:04:20,093 --> 00:04:23,396 あの時は 出版社の倒産ということもありまして➡ 41 00:04:23,396 --> 00:04:27,267 お断りもしないで 勝手にこっちに 住み着いてしまいましたけれども➡ 42 00:04:27,267 --> 00:04:29,603 今 こうして 父を見送りますと➡ 43 00:04:29,603 --> 00:04:32,939 たとえ2~3年でも 本当に 一緒に暮らせてよかったと➡ 44 00:04:32,939 --> 00:04:35,776 ゆうべも しみじみと 元子と話し合ったところです。 45 00:04:35,776 --> 00:04:38,411 もちろん そうだとも。 46 00:04:38,411 --> 00:04:41,281 (元子) 心配ばかりかけて すいませんでした。 47 00:04:41,281 --> 00:04:44,784 まあ これからはな 正道っつぁんも大変だろう。 48 00:04:44,784 --> 00:04:48,121 何てったってな 跡取りなんだから。 49 00:04:48,121 --> 00:04:53,994 やっぱり 松江に ずっと住むことになっちまうんだろうな。 50 00:04:53,994 --> 00:04:58,832 はあ… 今後のことは 自分なりに きちんと考えたいと思っております。 51 00:04:58,832 --> 00:05:03,570 あ~ いいんだ いいんだ。 気にしなくていいんだからな。 52 00:05:03,570 --> 00:05:06,606 そりゃお前 何てったって その 大伯父さんたちとよ➡ 53 00:05:06,606 --> 00:05:09,910 いろいろと話し合わなきゃ 何事も決まらねえんだから➡ 54 00:05:09,910 --> 00:05:13,246 まあ それはそうなんだけど 藤井のやつがな➡ 55 00:05:13,246 --> 00:05:18,118 もし 今度のことを潮に 東京に出てくるようなことがあったら➡ 56 00:05:18,118 --> 00:05:21,922 仕事のことだとか うちのことでな いろいろと相談したいなんて➡ 57 00:05:21,922 --> 00:05:24,758 言ってやがったもんだから。 はあ…。 58 00:05:24,758 --> 00:05:28,595 (宗俊)まあ そういう時にな 東京へ出てくるようなことがあったらよ➡ 59 00:05:28,595 --> 00:05:31,264 もう 今度はおめえ おっ母さんとな ご隠居さん➡ 60 00:05:31,264 --> 00:05:33,600 ご一緒って方法もあるんだしよ。 61 00:05:33,600 --> 00:05:35,535 まあ そうなりゃ おめえ なにも 藤井のやつが➡ 62 00:05:35,535 --> 00:05:40,941 うち 明け渡さなくたって 適当にいい所を また別に探しゃいいんだから。 な。 63 00:05:40,941 --> 00:05:43,276 はい ありがとうございます。 64 00:05:43,276 --> 00:05:47,113 ただ まだ 家族の者と話し合っておりませんので。 65 00:05:47,113 --> 00:05:51,284 おうおう… そりゃ おめえ もちろん そうだとも。 66 00:05:51,284 --> 00:05:55,155 また そういうふうになりましたら その節は またよろしくお願いいたします。 67 00:05:55,155 --> 00:05:59,960 ああ もう そりゃ… あくまで あんたんちの問題なんだから。 68 00:05:59,960 --> 00:06:03,263 なあ 元子。 はい。 69 00:06:07,067 --> 00:06:11,938 今後のことは 追って報告するという 正道の返事を抱いて➡ 70 00:06:11,938 --> 00:06:17,244 宗俊夫婦は 再び 車中の人となりました。 71 00:06:25,252 --> 00:06:29,756 駄目だな ありゃあ。 え? 72 00:06:29,756 --> 00:06:32,792 元子だよ 元子。 73 00:06:32,792 --> 00:06:36,997 あれは 松江で 骨をうずめる気でいやがる。 74 00:06:40,767 --> 00:06:43,270 やっぱり 娘なんてものは➡ 75 00:06:43,270 --> 00:06:46,940 くれてやってしまえば 他人なんですかねえ。 76 00:06:46,940 --> 00:06:51,778 まあ もっとも その方が幸せなのかもしれませんけどね。 77 00:06:51,778 --> 00:07:09,195 ♬~ 78 00:07:09,195 --> 00:07:12,899 おい。 (トシ江)はい? 79 00:07:12,899 --> 00:07:17,237 おめえ 俺より先に行くなよな。 80 00:07:17,237 --> 00:07:20,073 何 急に言いだすのかと思ったら。 81 00:07:20,073 --> 00:07:24,577 何でもいいから 俺より後に行ってくれ。 82 00:07:24,577 --> 00:07:27,480 1日でも2日でも。 83 00:07:27,480 --> 00:07:30,984 もちろん そうありたいと思ってますよ。 84 00:07:32,752 --> 00:07:39,259 そりゃね 本当は 一緒に行っちまえば 一番いいのかもしれないけど➡ 85 00:07:39,259 --> 00:07:46,100 けどまあ あんたのことだから どこで不始末してるか分かんないもの。 86 00:07:46,100 --> 00:07:52,605 たとえ3日遅れでも きちんと後始末してからじゃないとね。 87 00:07:52,605 --> 00:07:57,410 チッ 利いたふうな口ききやがって。 88 00:07:57,410 --> 00:08:05,051 ♬~ 89 00:08:05,051 --> 00:08:08,722 おめえ いくつになった? 90 00:08:08,722 --> 00:08:14,527 あんたとは3つ違いですからね ちょうどです。 91 00:08:14,527 --> 00:08:16,463 ふ~ん。 92 00:08:16,463 --> 00:08:27,574 ♬~ 93 00:08:27,574 --> 00:08:30,076 はい。 94 00:08:30,076 --> 00:08:32,011 なあ 元子。 はい? 95 00:08:32,011 --> 00:08:35,949 お義父さんのおっしゃられたこと もう少し考えさせてくれないか。 96 00:08:35,949 --> 00:08:39,085 ええ。 僕も 東京の仕事➡ 97 00:08:39,085 --> 00:08:41,755 あのままで終わらせたくないって 思ってるんだ。 98 00:08:41,755 --> 00:08:44,591 はい。 まあ 前にも言ったけどね➡ 99 00:08:44,591 --> 00:08:48,762 こっちへ帰ってきたこと自体は 後悔してないよ。 100 00:08:48,762 --> 00:08:50,797 はい。 まあ あれはあれで➡ 101 00:08:50,797 --> 00:08:53,600 一つの区切りだったんだろうけども➡ 102 00:08:53,600 --> 00:09:00,106 僕にはね 何か やり残したっていう思いが いつも どっかにあるんだよ。 103 00:09:00,106 --> 00:09:02,075 はい…。 104 00:09:02,075 --> 00:09:07,847 僕も もう35で 2人の子供もいるから いつまでも 夢ばっかり➡ 105 00:09:07,847 --> 00:09:10,216 追っかけてるわけには いかないんだけども➡ 106 00:09:10,216 --> 00:09:16,089 男としてな もう一回 挑戦してみたいんだ。 107 00:09:16,089 --> 00:09:18,725 ええ。 108 00:09:18,725 --> 00:09:22,062 かといってな おばあさんたちに➡ 109 00:09:22,062 --> 00:09:27,934 今すぐ 一緒に上京してくださいって 切り出せないしな。 110 00:09:27,934 --> 00:09:32,238 まあ 考えてることもあるんで もう少し時間くれないか。 111 00:09:32,238 --> 00:09:34,174 はい。 112 00:09:34,174 --> 00:09:38,912 でも どんなことなんですか? あなたが考えてらっしゃるということは。 113 00:09:38,912 --> 00:09:43,249 うん… 友達からな 何回も誘われてるんだけども➡ 114 00:09:43,249 --> 00:09:46,152 建設関係の仕事なんだよ。 建設関係? 115 00:09:46,152 --> 00:09:48,922 うん。 戦後一緒に 仕事をした仲間なんだけどね。 116 00:09:48,922 --> 00:09:51,758 はい。 117 00:09:51,758 --> 00:09:53,960 どうかな? 118 00:09:57,630 --> 00:10:02,469 あなたの思うようになさってくださいな。 119 00:10:02,469 --> 00:10:04,471 うん…。 120 00:10:04,471 --> 00:10:09,109 でも 今すぐにっていうのは 私も 心が残ります。 121 00:10:09,109 --> 00:10:11,778 おばあ様とお義母様と お待ちしますから➡ 122 00:10:11,778 --> 00:10:15,648 あなたがよろしいように じっくりと考えてくださいな。 123 00:10:15,648 --> 00:10:17,951 うん しかしな…。 124 00:10:17,951 --> 00:10:22,422 いいえ。 こんな言い方は嫌だけれど➡ 125 00:10:22,422 --> 00:10:25,625 お義父様をお見送りしたんですもの。 126 00:10:25,625 --> 00:10:29,429 これからは あなたのなさりたいことを やったらいいと思うの。 127 00:10:29,429 --> 00:10:34,801 そして お義父様だって それを一番望んでらっしゃると思うわ。 128 00:10:34,801 --> 00:10:37,437 うん。 129 00:10:37,437 --> 00:10:39,372 私 待ちます。 130 00:10:39,372 --> 00:10:43,810 これからは全て あなたのお考え次第 私も そう考えていました。 131 00:10:43,810 --> 00:10:49,149 どこへでも ついていくって ここへ来る時も そう約束したんですもの。 132 00:10:49,149 --> 00:10:52,652 大丈夫。 133 00:10:52,652 --> 00:10:54,687 ありがとう…。 134 00:10:54,687 --> 00:10:59,425 ♬~ 135 00:10:59,425 --> 00:11:05,598 1週間後 正道からの手紙が 宗俊のもとに届きました。 136 00:11:05,598 --> 00:11:08,935 (巳代子)ねえねえ お父さん えらく機嫌が悪いみたいだけども。 137 00:11:08,935 --> 00:11:13,406 ああ 手紙が来たんだよ 正道さんから。 何だって? 138 00:11:13,406 --> 00:11:16,609 しばらく 上京することには ならないだろうってね。 139 00:11:16,609 --> 00:11:20,280 しばらくって どのくらい? さあ。 140 00:11:20,280 --> 00:11:23,116 ちょいと これ 蓋しておくれ。 はいはい。 141 00:11:23,116 --> 00:11:28,988 だから あんたたちはね 今のまま あのうちに いてくださいってさ。 142 00:11:28,988 --> 00:11:33,293 ということは ずっと 向こうに 落ち着いちゃう気なのかしら。 143 00:11:33,293 --> 00:11:37,130 だからって しつこく 聞くわけにもいかないしねえ。 144 00:11:37,130 --> 00:11:40,433 それでお母さんも 機嫌が悪いわけだ。 145 00:11:40,433 --> 00:11:44,304 私は別に。 私 覚悟できてんだもん。 146 00:11:44,304 --> 00:11:48,808 あ~あ ひがんじゃうなあ。 何がよ。 147 00:11:48,808 --> 00:11:51,844 これでも私 結構 親思いのつもりだし➡ 148 00:11:51,844 --> 00:11:54,981 祐介さんだって あれで 随分と気ぃ遣ってんのにさ。 149 00:11:54,981 --> 00:11:57,884 何言ってんのよ。 弘美 どうしたの? 150 00:11:57,884 --> 00:12:01,387 うん 干し場で遊んでるけど よろしくお願いいたします。 151 00:12:01,387 --> 00:12:03,923 まあ これが親思いの言うことかしら。 152 00:12:03,923 --> 00:12:06,392 アッハハハ… 放送はお昼だから➡ 153 00:12:06,392 --> 00:12:09,762 後片づけが終わっても 夕飯までには帰れると思うの。 154 00:12:09,762 --> 00:12:11,698 遅くなるようでしたら 電話を入れますから。 155 00:12:11,698 --> 00:12:13,633 (トシ江)はいはい。 よいしょ。 156 00:12:13,633 --> 00:12:16,402 とちんないでね。 ひと言多いんです。 157 00:12:16,402 --> 00:12:19,105 私も 娘思いだからさ。 158 00:12:19,105 --> 00:12:22,008 そいじゃ 行ってまいります。 はいはい 行っといで。 159 00:12:22,008 --> 00:12:23,977 ⚟(トシ江)気ぃ付けてね。 ⚟(巳代子)は~い! 160 00:12:23,977 --> 00:12:31,117 ケッ… 弘美 おめえな もうこれ以上 大きくなるんじゃねえぞ え。 161 00:12:31,117 --> 00:12:35,622 女の子ってのはな おめえ それぐらいが一番かわいいんだから。 162 00:12:35,622 --> 00:12:37,957 はい…。 163 00:12:37,957 --> 00:12:40,293 はい ごちそうさまでした。 164 00:12:40,293 --> 00:12:44,964 おめえ 間違ってもな 嫁になんか行くんじゃねえぞ。 いいか? 165 00:12:44,964 --> 00:12:47,867 はいはい 弘美 ほら おばあちゃんとこおいで。 166 00:12:47,867 --> 00:12:50,436 ねっ ほら おばあちゃんとこおいで。 何だよ 何だよ おいおいおい。 167 00:12:50,436 --> 00:12:54,807 だって 仕事の邪魔でしょうよ。 ねっ。 ねえ 弘美。(宗俊)この野郎。 168 00:12:54,807 --> 00:12:58,678 あ~あ 女もな お前 こけが生えてくりゃあ➡ 169 00:12:58,678 --> 00:13:01,581 それだけ かわいげがなくなるってこった。 170 00:13:01,581 --> 00:13:04,250 何だ お前 学校はどうした? (順平)春休みだろ。 171 00:13:04,250 --> 00:13:06,753 だったら 少し手伝え 仕事手伝え。 172 00:13:06,753 --> 00:13:08,688 お母さん 3,000円。 173 00:13:08,688 --> 00:13:10,923 どうするんだよ そんな大金 高校生が。 174 00:13:10,923 --> 00:13:13,826 いいんですよ。 私が聞いてるんですからね。 175 00:13:13,826 --> 00:13:16,596 お前が聞いてても 俺は聞いちゃいねえぞ。 176 00:13:16,596 --> 00:13:18,631 グローブ 買い直すんですよ。 177 00:13:18,631 --> 00:13:21,467 バカ野郎! そんなもんに使うこたぁねえ。 178 00:13:21,467 --> 00:13:23,970 レギュラーになったんだってば。 うるせえ! 179 00:13:28,941 --> 00:13:36,683 正道は 夏が過ぎても動かず 慎重に 上京の機会を検討していました。 180 00:13:36,683 --> 00:13:41,421 一方 元子は ラジオのモニターに採用され➡ 181 00:13:41,421 --> 00:13:48,294 この秋 3年ぶりに 原稿用紙に向かう時間を持っていました。 182 00:13:48,294 --> 00:13:51,631 おっ やってるな。 183 00:13:51,631 --> 00:13:55,134 お湯加減 いかがでした? うん ちょうどよかったよ。 184 00:13:55,134 --> 00:14:00,373 ねえ ここんとこ 少し変かしら? うん どれどれ。 185 00:14:00,373 --> 00:14:05,211 「松江の朝の描写については もう一工夫欲しかったと思います。➡ 186 00:14:05,211 --> 00:14:09,082 よそから来た者には お堀の水の流れ一つとっても➡ 187 00:14:09,082 --> 00:14:12,919 思いがけない美しさを 感じるものなのです」。 188 00:14:12,919 --> 00:14:16,389 お~ いいじゃないか。 本当に?うん。 189 00:14:16,389 --> 00:14:18,758 じゃあ 今夜中に仕上げておきますから➡ 190 00:14:18,758 --> 00:14:20,793 すいません 明日 役所へいらっしゃる時に➡ 191 00:14:20,793 --> 00:14:24,263 ポストへ入れてってくださいますか。 うん いいよ。 192 00:14:24,263 --> 00:14:27,266 じゃあ 頑張っちゃおうっと。 193 00:14:27,266 --> 00:14:30,770 あっ 何だ あの大介の寝相は もう…。 194 00:14:30,770 --> 00:14:32,705 あ~あ。 あっ いい いい。 195 00:14:32,705 --> 00:14:34,941 すいません。 196 00:14:34,941 --> 00:14:40,813 ♬~ 197 00:14:40,813 --> 00:14:44,650 生き生きと机に向かう元子の姿に➡ 198 00:14:44,650 --> 00:14:48,788 正道は ふと 元子本来の才能を➡ 199 00:14:48,788 --> 00:14:53,993 自分が封じ込めているのではないかと 思いました。