1 00:00:14,300 --> 00:00:18,600 (川村景子(かわむらけいこ)) こうするより ほかになかったの 2 00:00:21,000 --> 00:00:27,433 あなたを… こんなにも愛してしまったから 3 00:00:30,734 --> 00:00:32,767 (矢上俊明(やがみとしあき)) 俺は お前など愛していない! 4 00:00:33,467 --> 00:00:35,367 お前のような偽善者を― 5 00:00:35,433 --> 00:00:39,433 お前のような ろうあの女を 愛するはずがないだろう! 6 00:00:41,533 --> 00:00:42,800 (グラスが割れる音) 7 00:00:42,867 --> 00:00:46,300 それを 今 証明してやる 8 00:00:53,166 --> 00:00:55,233 (倉本(くらもと) 彩(あや)の悲鳴) 9 00:00:56,333 --> 00:00:57,533 (悲鳴) 10 00:01:00,867 --> 00:01:02,266 (悲鳴) 11 00:01:03,000 --> 00:01:05,567 (彩の悲鳴) 12 00:01:20,967 --> 00:01:22,166 やれるもんなら やってみろ 13 00:01:54,600 --> 00:01:55,800 どうして そんな目をする? 14 00:01:55,867 --> 00:01:58,867 (秒針の音) 15 00:02:29,066 --> 00:02:31,066 ♪~ 16 00:04:05,033 --> 00:04:07,033 ~♪ 17 00:04:34,367 --> 00:04:35,600 (永井拓巳(ながいたくみ))目が覚めたか? 18 00:04:37,834 --> 00:04:39,133 (牧野(まきの)のぞみ)夢を見たの 19 00:04:40,800 --> 00:04:41,533 (拓巳)夢? 20 00:04:42,133 --> 00:04:45,900 (のぞみ)死んだおばあちゃんが 川の向こうに立ってた 21 00:04:47,700 --> 00:04:50,266 とっても優しい顔で笑ってて― 22 00:04:51,100 --> 00:04:56,367 私ね ちょっとずつ おばあちゃんの方 歩いてた 23 00:04:58,066 --> 00:05:02,166 そのとき 突然 拓巳先生の声が聞こえたの 24 00:05:04,533 --> 00:05:07,066 私 最初は無視してたんだけど― 25 00:05:07,834 --> 00:05:12,233 あんまりうるさいから 拓巳先生の方 振り返ったの 26 00:05:14,734 --> 00:05:15,967 私 生きてるよね? 27 00:05:21,433 --> 00:05:22,266 ああ 28 00:05:22,767 --> 00:05:24,400 先生が助けてくれたのね? 29 00:05:28,967 --> 00:05:29,567 そうじゃない 30 00:05:30,166 --> 00:05:30,767 え? 31 00:05:36,333 --> 00:05:38,100 のぞみの おばあちゃんが― 32 00:05:38,900 --> 00:05:41,233 まだ こっちへ来ちゃダメだよって― 33 00:05:41,867 --> 00:05:44,433 迎えに来るように 俺に電話してきたんだ 34 00:05:46,000 --> 00:05:51,700 ま~ 車椅子だから ちっと時間かかっちまったけどな 35 00:06:04,266 --> 00:06:05,500 (のぞみ)あったかい? 36 00:06:06,667 --> 00:06:08,467 私の手 あったかい? 37 00:06:10,533 --> 00:06:14,166 うん あったかい 38 00:06:17,133 --> 00:06:18,400 お前の手は あったかいよ 39 00:06:36,734 --> 00:06:38,166 医者って いいな 40 00:06:40,834 --> 00:06:44,667 あんなに嫌だった病院の匂いも 全然違う 41 00:06:47,400 --> 00:06:49,500 心地よ~く感じるよ 42 00:06:54,700 --> 00:06:55,600 彩 43 00:06:58,900 --> 00:06:59,667 彩 44 00:07:02,800 --> 00:07:07,200 お前が 俺を医者に戻してくれた 45 00:07:09,867 --> 00:07:12,800 人間は 自分一人だけで生きてると つらい 46 00:07:14,166 --> 00:07:19,033 だから どこかで 他人の生と つながっていたいんだ 47 00:07:22,367 --> 00:07:24,834 俺は医者に戻ることで もう一度― 48 00:07:26,700 --> 00:07:29,533 自分以外の人間の生と つながれた 49 00:07:33,400 --> 00:07:34,233 彩 50 00:07:36,867 --> 00:07:42,700 お前が つなげてくれたんだ 51 00:07:58,300 --> 00:08:00,667 俺は お前に何をしてやれる? 52 00:08:04,600 --> 00:08:07,033 お前は 俺に与え続けてくれた 53 00:08:09,133 --> 00:08:10,867 喜びと幸せを― 54 00:08:14,500 --> 00:08:16,533 まるで太陽のように― 55 00:08:17,467 --> 00:08:19,834 その笑顔で 俺に降り注いでくれた 56 00:08:23,467 --> 00:08:25,166 それと 少~しだけ― 57 00:08:27,767 --> 00:08:32,900 人を愛する痛みや苦しみもな 58 00:08:37,333 --> 00:08:43,734 そんなお前に 俺は何を… 59 00:08:49,700 --> 00:08:50,700 “何もいらない”? 60 00:08:53,967 --> 00:08:56,533 “あなたが 自分自身を―” 61 00:08:56,600 --> 00:08:58,000 “取り戻して くれた” 62 00:08:59,367 --> 00:09:00,767 “ただ それだけで” 63 00:09:10,900 --> 00:09:13,266 “あなたの幸せは 私の幸せ”? 64 00:09:19,667 --> 00:09:21,400 “私は それだけで…” 65 00:09:29,600 --> 00:09:30,433 彩… 66 00:09:41,300 --> 00:09:42,767 (景子)何もしなかった? 67 00:09:43,166 --> 00:09:43,834 (矢上)ああ 68 00:09:45,633 --> 00:09:47,133 (景子)なんにもできなかった 69 00:09:48,834 --> 00:09:52,500 やっぱり あなたは彩さんを愛してるのよ 70 00:09:54,066 --> 00:09:55,400 (景子)愛してるから なんにも… (矢上)違う! 71 00:09:55,467 --> 00:09:56,367 じゃあ どうして? 72 00:09:58,400 --> 00:09:58,967 目だ 73 00:10:00,100 --> 00:10:00,600 目? 74 00:10:02,834 --> 00:10:05,700 (矢上) あいつの目の中には 鏡があった 75 00:10:05,767 --> 00:10:07,900 ただ一つの 小さな鏡だけが… 76 00:10:09,000 --> 00:10:10,567 その鏡は 全てを― 77 00:10:11,266 --> 00:10:13,934 相手の怒り 欲望さえも受け止める 78 00:10:14,900 --> 00:10:18,033 そして 怒りに震えた俺を ただ ぼんやりと映していた 79 00:10:20,667 --> 00:10:21,834 俺は怖くなった 80 00:10:22,433 --> 00:10:24,133 自分で自分を引き裂く錯覚に とらわれたんだ 81 00:10:27,900 --> 00:10:29,100 信じられるか? 82 00:10:30,033 --> 00:10:31,900 あらゆる物を欲求するのが 人間じゃないか 83 00:10:32,967 --> 00:10:38,500 それなのに その目の中には 小さな鏡だけだなんて… 84 00:10:39,100 --> 00:10:41,734 きっと あいつは 全てを諦めてしまったんだろう 85 00:10:42,633 --> 00:10:47,166 秀一(しゅういち)を諦めた そのとき 自分の幸せも 全て 86 00:10:49,233 --> 00:10:52,467 その鏡に そばにいる男の幸せを映して― 87 00:10:52,533 --> 00:10:54,166 それを自分の幸せに… 88 00:10:55,233 --> 00:10:58,033 そう それだけでいいと 89 00:10:58,500 --> 00:11:03,700 (景子)亡くなった永井祥子(しょうこ)さんは あなたを神様と呼んだ 90 00:11:05,500 --> 00:11:06,834 そして 私は悪魔と… 91 00:11:08,900 --> 00:11:12,700 でも あなたは そのどっちでもない 92 00:11:14,233 --> 00:11:16,133 あなたは ただのちっぽけな人間よ! 93 00:11:17,867 --> 00:11:21,600 永世会(えいせいかい)を手に入れるなんて 夢のまた夢だわ! 94 00:11:37,767 --> 00:11:38,734 (沢井梨花(さわいりか))いくら? 95 00:11:40,467 --> 00:11:44,400 拓巳さんと あなたの生活費 私が支払うわ 96 00:11:45,233 --> 00:11:46,667 秀一さんの代わりに 97 00:11:47,934 --> 00:11:48,834 彼を助けたいの 98 00:11:51,000 --> 00:11:52,633 彼 疲れきってるわ 99 00:11:53,600 --> 00:11:58,333 あなたたちの生活費を稼ごうと それこそ 寝る暇もないくらい 100 00:11:59,500 --> 00:12:03,400 ほかの病院で アルバイトまがいの手術までして 101 00:12:05,266 --> 00:12:06,600 知らなかったの? 102 00:12:09,333 --> 00:12:13,467 彼 院長といっても 自由になるお金は少ないからって 103 00:12:14,533 --> 00:12:18,266 もちろん そのお金を 私に払わせてって言ったわ 104 00:12:20,000 --> 00:12:21,133 でも 彼は― 105 00:12:30,200 --> 00:12:32,100 あなたたちの生活費を― 106 00:12:32,567 --> 00:12:34,900 “どうして 私から受け取ることができる?” 107 00:12:35,533 --> 00:12:38,633 そう言って 私の申し出を断ったの 108 00:12:39,667 --> 00:12:43,767 そんなことをすれば あなたとのことを― 109 00:12:44,667 --> 00:12:48,033 北海道にまで遡って 否定することになるからって 110 00:12:50,533 --> 00:12:52,800 彼は まだ あなたのことを… 111 00:12:56,033 --> 00:12:58,367 今更 こんなこと言っても しかたがないけど 112 00:12:59,667 --> 00:13:02,734 あなたは拓巳さんを選んだんだから 113 00:13:10,000 --> 00:13:11,033 彩さん 114 00:13:16,934 --> 00:13:18,467 (新井義彦(あらいよしひこ))秀一先生! 115 00:13:20,266 --> 00:13:21,200 (秀一)義彦君 116 00:13:21,266 --> 00:13:22,734 (義彦)どうも ごぶさたしてます 117 00:13:22,800 --> 00:13:24,000 (秀一)久しぶりだね 118 00:13:24,066 --> 00:13:26,000 (義彦) どうしたんですか こんな所に? 119 00:13:26,400 --> 00:13:29,333 (秀一)いや… 君のほうこそ 120 00:13:29,834 --> 00:13:32,734 (義彦) 入院してるんです 父が この病院に 121 00:13:33,133 --> 00:13:35,767 (秀一)そう 大変だね 122 00:13:35,834 --> 00:13:37,800 (義彦) いえ それほどでもないです 123 00:13:37,867 --> 00:13:40,000 彩さんも 店 手伝ってくれてますし 124 00:13:40,433 --> 00:13:41,033 彩が? 125 00:13:41,767 --> 00:13:43,233 やっぱり ご存じなかったですか 126 00:13:44,400 --> 00:13:46,266 僕も最初はびっくりしました 127 00:13:46,333 --> 00:13:48,266 永世会病院を辞めたって聞いて 128 00:13:49,900 --> 00:13:52,800 昼間も 動物病院で働いてるって言うし― 129 00:13:52,867 --> 00:13:54,900 聞いても 何も聞かないでって言われて 130 00:13:56,233 --> 00:13:59,433 でも この前 拓巳先生に会って 生活費を稼ぐためなんだなって 131 00:14:00,734 --> 00:14:02,066 生活費? 132 00:14:02,767 --> 00:14:05,767 (義彦)本当は もっと時給を 上げてあげられればいいんだけど― 133 00:14:06,233 --> 00:14:08,233 うちも 結構カツカツですから 134 00:14:09,533 --> 00:14:11,266 じゃあ 毎月の僕からの… 135 00:14:11,667 --> 00:14:12,266 (義彦)え? 136 00:14:14,834 --> 00:14:15,333 いや 137 00:14:16,066 --> 00:14:18,400 (義彦)じゃあ 僕 そろそろ 店 開ける時間なんで 138 00:14:18,467 --> 00:14:19,200 (秀一)ああ 139 00:14:19,266 --> 00:14:20,734 (義彦) たまには飲みにきてくださいね 140 00:14:20,800 --> 00:14:21,834 待ってますから 141 00:14:30,567 --> 00:14:32,033 (矢上) 確かにお前の言ったとおり― 142 00:14:32,934 --> 00:14:34,533 俺には ほかに女がいる 143 00:14:36,400 --> 00:14:37,667 (小泉美和(こいずみみわ))川村景子? 144 00:14:38,600 --> 00:14:39,333 ああ 145 00:14:40,800 --> 00:14:43,033 あいつとは 前の病院からの つきあいだ 146 00:14:46,800 --> 00:14:47,533 愛してるの? 147 00:14:50,800 --> 00:14:52,333 “結婚の約束をした”と 148 00:14:53,667 --> 00:14:55,133 そんな覚えはないのに 149 00:14:58,333 --> 00:14:59,300 言われたよ 150 00:15:02,967 --> 00:15:06,400 もし別れるのなら 俺を殺して自分も死ぬと 151 00:15:10,533 --> 00:15:11,700 分かったわ 152 00:15:14,400 --> 00:15:17,266 私が なんとかする 153 00:15:31,033 --> 00:15:35,066 景子 お前もそろそろ用済みだ 154 00:15:46,700 --> 00:15:48,233 (義彦)はい テーブル 155 00:16:15,433 --> 00:16:16,734 (秀一) “お金があれば―” 156 00:16:19,033 --> 00:16:22,066 “寂しい思いを せずに済んだ” 157 00:16:24,633 --> 00:16:26,834 “私は お金が欲しい” 158 00:16:36,700 --> 00:16:38,333 ウソをついていたんだね 159 00:16:41,000 --> 00:16:42,533 君は僕にウソを… 160 00:16:51,066 --> 00:16:51,767 (拓巳)どれ 161 00:16:53,467 --> 00:16:54,500 よし! 162 00:16:55,500 --> 00:16:59,266 のぞみ 早く良くなってデートしような 163 00:17:32,200 --> 00:17:33,166 (秀一)小泉君 164 00:17:36,500 --> 00:17:38,333 少し話があるんだが いいかな? 165 00:17:39,600 --> 00:17:40,367 (美和)ええ… 166 00:17:45,300 --> 00:17:50,166 (秀一)前にも一度話をしたんだが 君に 副院長に就任してほしい 167 00:17:51,000 --> 00:17:52,033 私にですか? 168 00:17:53,166 --> 00:17:53,800 ああ 169 00:17:54,867 --> 00:17:58,734 ですが 私は一度 院長を 罷免しようとした過去があります 170 00:18:00,767 --> 00:18:02,400 前にも言ったじゃないか 171 00:18:02,800 --> 00:18:03,834 気にしてないと 172 00:18:05,600 --> 00:18:06,800 僕の力になってほしいんだ 173 00:18:08,834 --> 00:18:10,667 適任者は 君しかいないと思う 174 00:18:12,834 --> 00:18:15,433 前院長の意志を理解してるのは 君だけだ 175 00:18:18,834 --> 00:18:20,000 考えておいてくれ 176 00:18:21,533 --> 00:18:22,867 いい返事を期待してる 177 00:18:35,934 --> 00:18:37,100 私は… 178 00:18:37,834 --> 00:18:43,700 (永井誠一郎(せいいちろう))私の死を 目を伏せることなく見届けて― 179 00:18:45,734 --> 00:18:48,333 医師として… 180 00:18:51,433 --> 00:18:55,767 一人でも多くの命を… 181 00:18:59,400 --> 00:19:00,600 救うんだ… 182 00:19:03,867 --> 00:19:05,467 どうかしてました 183 00:19:13,367 --> 00:19:20,367 メスを こんなことに 使おうとしてたなんて… 184 00:19:27,433 --> 00:19:28,567 (矢上) 永世会の新病院も― 185 00:19:28,633 --> 00:19:29,600 もうすぐ完成です 186 00:19:30,533 --> 00:19:32,633 管財人に沢井が就任して以来― 187 00:19:33,033 --> 00:19:35,433 秀一先生の地位は 揺るぎないものになりました 188 00:19:35,834 --> 00:19:36,433 (結城貴子(ゆうきたかこ))だから? 189 00:19:36,500 --> 00:19:37,000 (矢上)いいんですか? 190 00:19:37,867 --> 00:19:39,800 あなたは 管財人を追われたと同時に― 191 00:19:40,734 --> 00:19:43,300 祥子さんの命と引き換えに 産まれた子供からも― 192 00:19:43,367 --> 00:19:44,633 引き離されたんです 193 00:19:46,834 --> 00:19:48,900 お孫さんの親権は院長にあります 194 00:19:49,533 --> 00:19:52,000 このままでは もう二度と 会うこともできないでしょう 195 00:19:53,700 --> 00:19:56,600 私(わたくし)が ただ黙って 手をこまねいていたとでも― 196 00:19:56,667 --> 00:19:57,633 言いたいの? 197 00:20:00,967 --> 00:20:02,967 私を甘く見ないでちょうだい 198 00:20:04,867 --> 00:20:06,033 彩さんに会ったの 199 00:20:07,600 --> 00:20:08,100 え? 200 00:20:08,600 --> 00:20:09,967 (梨花)私 言ったの 201 00:20:10,033 --> 00:20:11,900 もう あなたから お金を受け取らないでって 202 00:20:14,266 --> 00:20:14,834 そう 203 00:20:15,233 --> 00:20:17,700 出過ぎたことをしたって 叱らないでね 204 00:20:17,767 --> 00:20:20,066 私はただ あなたの体が心配だったから 205 00:20:23,600 --> 00:20:24,367 ありがとう 206 00:20:26,734 --> 00:20:28,166 でも 僕はアルバイトを続けるよ 207 00:20:31,633 --> 00:20:34,667 彼女は 僕の渡した小切手は 使ってはいなかった 208 00:20:36,900 --> 00:20:39,300 そう あのとき 彩は― 209 00:20:39,367 --> 00:20:40,900 僕が離れていくように ウソをついていたんだ 210 00:20:43,100 --> 00:20:45,333 君に愛情を売ったというのも ウソだった 211 00:20:50,800 --> 00:20:53,100 僕を永世会に残すために 212 00:20:55,467 --> 00:20:56,767 そして 拓巳のために 213 00:20:58,667 --> 00:21:03,934 いや 彩自身 それで全ての思いを 断ち切るために 214 00:21:08,734 --> 00:21:10,934 今更 気付いても しかたないが… 215 00:21:13,834 --> 00:21:16,767 (秀一) “私はシンデレラになりたかった” 216 00:21:19,266 --> 00:21:20,700 “王子様は―” 217 00:21:24,667 --> 00:21:27,100 “どこの国の人でもよかった” 218 00:21:30,066 --> 00:21:31,300 彩は ウソを… 219 00:21:34,400 --> 00:21:36,800 優しくて 美しい ウソをついていたんだ 220 00:21:38,567 --> 00:21:40,333 そして とても悲しいウソを… 221 00:21:42,900 --> 00:21:45,867 彼女が どんな思いで 僕からの小切手を受け取っていたか 222 00:21:47,700 --> 00:21:49,867 初めから使う気などない金を… 223 00:21:51,533 --> 00:21:53,734 僕に憎まれることを恐れず― 224 00:21:54,467 --> 00:21:56,767 いや むしろそれを望み 僕のために 225 00:21:59,166 --> 00:22:02,533 あのとき持っていた僕の愛情など 泡のようなものだった 226 00:22:04,000 --> 00:22:08,867 湖のような彼女の愛情に浮かぶ 泡のような… 227 00:22:12,100 --> 00:22:13,467 僕の愛情など 228 00:22:14,867 --> 00:22:18,200 でも 彩さんが お金を使ってないなら― 229 00:22:18,266 --> 00:22:20,166 もう バイトを続ける必要は ないでしょう? 230 00:22:25,467 --> 00:22:28,133 もし そのウソを 僕が気付いたと知ったら― 231 00:22:29,467 --> 00:22:30,967 きっと 彩は消えてしまう 232 00:22:33,967 --> 00:22:35,734 今度こそ 僕の前から永遠にね 233 00:22:42,400 --> 00:22:44,567 それが彼女の生き方なんだ 234 00:22:47,800 --> 00:22:48,467 そう… 235 00:22:50,800 --> 00:22:54,333 僕は その強い意志の川に 揺られているだけなんだ 236 00:23:00,800 --> 00:23:03,133 たとえ 君にたどりつけなくても 237 00:23:13,133 --> 00:23:16,734 (景子)よかったですね のぞみちゃん 経過良好で 238 00:23:17,667 --> 00:23:18,333 (拓巳)ああ 239 00:23:20,934 --> 00:23:24,500 (景子)これから どうなさるおつもりですか? 240 00:23:25,367 --> 00:23:26,000 (拓巳)え? 241 00:23:27,400 --> 00:23:29,033 (景子)医者として永世会に? 242 00:23:29,700 --> 00:23:33,433 (拓巳) ああ… 医者は続けるつもりだよ 243 00:23:34,000 --> 00:23:37,834 でも 永世会には残らない 244 00:23:41,600 --> 00:23:44,800 もともとそんなに長くいるつもりは なかったし 245 00:23:45,667 --> 00:23:46,300 (景子)じゃあ… 246 00:23:47,467 --> 00:23:50,900 ああ 北海道へ帰ろうと思う 247 00:23:54,433 --> 00:23:57,533 いろんなことが ありすぎたよ こっちへ来てから 248 00:24:01,100 --> 00:24:02,900 うみが出たのかもしれないな 249 00:24:04,967 --> 00:24:07,333 少しずつ 少しずつ たまった うみが 250 00:24:10,500 --> 00:24:12,600 きっと もう全部出しきったはずだ 251 00:24:13,800 --> 00:24:15,967 あとは ゆっくり傷を治せばいい 252 00:24:17,700 --> 00:24:21,600 何も考えずに ただゆっくりと 253 00:24:25,567 --> 00:24:28,200 死ぬまでには まだ いっくらでも時間はあるからな 254 00:24:31,400 --> 00:24:32,033 いつ? 255 00:24:35,333 --> 00:24:37,700 すぐにというわけには いかないだろう 256 00:24:39,633 --> 00:24:41,200 やり残したこともある 257 00:24:42,900 --> 00:24:44,033 のぞみのことも― 258 00:24:45,867 --> 00:24:47,000 兄貴にも― 259 00:24:50,900 --> 00:24:51,900 そして 彩にも 260 00:24:58,734 --> 00:24:59,667 2人で行くの? 261 00:25:04,967 --> 00:25:07,934 ああ できれば2人で 262 00:25:12,667 --> 00:25:15,066 独りで生きていくほど 俺は強くないよ 263 00:27:02,266 --> 00:27:02,967 (柴田)久しぶり 264 00:27:03,367 --> 00:27:04,567 (美和)1年ぶりかしら? 265 00:27:05,233 --> 00:27:07,900 (柴田)君は 用がないと連絡をくれないからね 266 00:27:10,367 --> 00:27:14,867 ご依頼の 矢上俊明さんの調査資料です 267 00:27:16,934 --> 00:27:18,100 もう これっきりにしてくれよ 268 00:27:18,633 --> 00:27:20,433 刑事は探偵じゃないんだからな 269 00:27:37,667 --> 00:27:39,333 (矢上)電気はつけないでください 270 00:27:43,200 --> 00:27:44,633 分かっているとは思いますが― 271 00:27:45,400 --> 00:27:47,967 あなたは 門倉(かどくら)建設の新城(しんじょう)さんではない 272 00:27:48,467 --> 00:27:52,700 そして 私も 永世会の永井秀一ではありません 273 00:28:15,200 --> 00:28:16,700 (電話の着信音) 274 00:28:18,333 --> 00:28:19,033 はい 275 00:28:19,100 --> 00:28:20,233 (梨花)秀一さん? 276 00:28:20,900 --> 00:28:21,500 ああ 277 00:28:21,567 --> 00:28:22,600 (梨花)父が倒れたの 278 00:28:24,400 --> 00:28:25,800 信じられない 279 00:28:25,867 --> 00:28:27,266 沢井が乗っ取られるなんて! 280 00:28:28,333 --> 00:28:32,300 (梨花) 持ち株の30パーセント以上が 結城グループに買収されて… 281 00:28:33,000 --> 00:28:34,166 結城に? 282 00:28:34,233 --> 00:28:36,100 そのせいで お父様が… 283 00:28:36,900 --> 00:28:39,934 信じられない 沢井がこんなことになるなんて 284 00:28:50,467 --> 00:28:52,800 (男たち) 結城さんが管財人に戻るそうですよ 285 00:28:53,300 --> 00:28:56,233 あの沢井グループがね 結城コンツェルンにね~ 286 00:28:56,967 --> 00:28:57,633 見当がつかないですな 287 00:28:57,700 --> 00:28:58,333 (ドアが開く音) 288 00:28:58,400 --> 00:28:59,066 (男たちの せきばらい) 289 00:29:02,667 --> 00:29:04,500 (貴子)今日から 私 結城貴子が― 290 00:29:05,133 --> 00:29:08,767 また この永世会の管財人に 就任することになりました 291 00:29:09,400 --> 00:29:12,433 ま… 急なことで 皆さん驚かれたでしょうが― 292 00:29:13,500 --> 00:29:15,333 よろしくお願いします 293 00:29:17,667 --> 00:29:22,433 では 挨拶も済んだことですし そろそろ本題に入りましょうか 294 00:29:24,900 --> 00:29:26,300 前にも言ったとおり― 295 00:29:26,700 --> 00:29:30,867 私が管財人に就任するにあたっての 条件は ただ一つ 296 00:29:32,033 --> 00:29:34,734 院長の交代 それだけです 297 00:29:37,767 --> 00:29:40,834 ま… ですが 無理強いする気はありません 298 00:29:41,367 --> 00:29:45,367 もちろん 私としては 秀一さんでもかまわないのですから 299 00:29:48,834 --> 00:29:49,767 秀一さん 分かってますね? 300 00:29:53,800 --> 00:29:54,834 子供のことですか? 301 00:29:57,333 --> 00:29:57,834 ええ 302 00:30:00,133 --> 00:30:01,300 もし 拒否すれば? 303 00:30:06,266 --> 00:30:09,000 (貴子) 新院長には 矢上さんを考えてます 304 00:30:18,834 --> 00:30:22,367 光栄ですが 私は院長の器ではありません 305 00:30:23,700 --> 00:30:27,200 院長 どうか結城さんの条件を― 306 00:30:27,266 --> 00:30:28,800 受け入れては いただけないでしょうか? 307 00:30:30,166 --> 00:30:34,133 私たち医師 そして恐らくは事務局の方々も― 308 00:30:35,333 --> 00:30:38,667 院長として 今後も あなたにご指導願いたい― 309 00:30:38,734 --> 00:30:40,200 そう思っています 310 00:30:41,767 --> 00:30:46,934 この永世会は あなたのお父様 永井誠一郎氏が築き上げたものです 311 00:30:47,967 --> 00:30:49,166 お父様のためにも ぜひ 312 00:30:54,100 --> 00:30:56,333 君は いつから 経営側に回ったんだね? 313 00:31:09,967 --> 00:31:11,900 北海道へ帰ろうと思う 314 00:31:14,100 --> 00:31:15,500 できれば 2人で 315 00:31:17,600 --> 00:31:20,934 彩さんと 2人… 316 00:31:22,000 --> 00:31:24,233 (藤原敏江)やっぱ 院長って クビになっちゃうのかな? 317 00:31:24,300 --> 00:31:27,367 (谷村美樹) 院長が お子さんを手放すなんて そんなこと考えられませんからね~ 318 00:31:27,433 --> 00:31:29,967 (敏江)でもでもでも~ そういうとこが格好いいのよね! 319 00:31:30,033 --> 00:31:31,333 (中井加奈子)もうトロケちゃう って感じですよね~ 320 00:31:31,400 --> 00:31:32,266 (景子)うるさいのよ! 321 00:31:36,900 --> 00:31:37,934 ごめんなさい 322 00:31:49,533 --> 00:31:51,133 (拓巳)こんな所にいたのか 323 00:31:55,000 --> 00:31:56,133 兄貴 話があるんだ 324 00:32:00,967 --> 00:32:05,233 兄貴 俺は北海道へ帰ろうと思う 325 00:32:07,967 --> 00:32:10,166 車椅子の俺でも 医者は続けられる 326 00:32:11,800 --> 00:32:13,667 高血圧のおじいちゃんや― 327 00:32:14,834 --> 00:32:17,066 痛風で悩んでる おばあちゃんもいるからな 328 00:32:21,600 --> 00:32:24,700 もちろん 俺がこんなだから 優秀な看護婦がいればの話だ 329 00:32:27,900 --> 00:32:28,633 そうか 330 00:32:30,166 --> 00:32:30,767 ああ 331 00:32:31,867 --> 00:32:35,000 この看護婦不足のときに 景子を 連れていくのは申し訳ないんだけど 332 00:32:36,700 --> 00:32:37,567 景子? 333 00:32:39,166 --> 00:32:40,667 お前 何 言ってるんだ 334 00:32:41,066 --> 00:32:42,734 (秀一)自分の言ってること… (拓巳)景子のほうが いいんだよ 335 00:32:45,066 --> 00:32:48,734 (拓巳) あいつは俺がこんな体になってから 好きだと言ってくれた 336 00:32:52,367 --> 00:32:55,767 最近思うんだ 男と女は違うって 337 00:32:58,467 --> 00:33:02,467 男は 愛してくれる女が そばにいてくれれば― 338 00:33:02,533 --> 00:33:04,166 その女を愛せるようになる 339 00:33:05,800 --> 00:33:10,333 けど… 女は違う 340 00:33:11,767 --> 00:33:16,200 女は… 俺の望む女は― 341 00:33:16,266 --> 00:33:18,066 いくら愛してくれる男が そばにいても― 342 00:33:18,133 --> 00:33:20,900 一生 自分の愛する男を思い続ける 343 00:33:22,500 --> 00:33:23,934 百年 待ってもな 344 00:33:25,100 --> 00:33:31,533 俺の足が こんなんなって 兄貴は俺の幸せを祈ってくれた 345 00:33:34,300 --> 00:33:36,467 俺は 彩の幸せは祈ったけど― 346 00:33:39,567 --> 00:33:41,600 兄貴の幸せは祈ってやれなかった 347 00:33:44,367 --> 00:33:49,567 いや 彩の幸せを祈ったのかも 疑問だよ 348 00:33:54,700 --> 00:34:00,600 結局 俺は 自分の幸せだけのために 彩を縛り 兄貴を苦しめた 349 00:34:02,066 --> 00:34:04,133 でも 今は心から思えるよ 350 00:34:10,033 --> 00:34:12,166 兄貴に幸せになってほしいって 351 00:34:15,800 --> 00:34:16,934 そして 彩にも 352 00:34:20,700 --> 00:34:23,033 俺が彩にやった あの指輪 兄貴が持ってるのか? 353 00:34:25,200 --> 00:34:25,800 ああ 354 00:34:27,400 --> 00:34:29,000 (拓巳) 悪いけど返してくれないか? 355 00:34:30,367 --> 00:34:35,633 あの診療所の給料じゃ もう指輪なんて買えないからな 356 00:34:38,266 --> 00:34:40,633 兄貴は もっと でかいのを買ってやれ! 357 00:34:44,934 --> 00:34:50,133 お前… 景子さん 愛してるのか? 358 00:34:53,233 --> 00:34:54,767 それは よく分からない 359 00:34:56,967 --> 00:34:58,233 (秀一)だったら… (拓巳)でも! 360 00:35:01,934 --> 00:35:06,133 でも 彼女は俺を必要としてくれている 361 00:35:09,133 --> 00:35:10,133 俺もそうだ 362 00:35:14,734 --> 00:35:17,400 端から見れば 一種の現実逃避かもしれない 363 00:35:19,233 --> 00:35:21,533 でも それを 愛って言ってもいいんじゃないか? 364 00:35:25,333 --> 00:35:26,700 愛って言っても… 365 00:35:32,333 --> 00:35:34,000 不思議だな 兄弟なのに 366 00:35:36,133 --> 00:35:38,667 こんなに正直に話せたのは初めてだ 367 00:35:42,633 --> 00:35:43,533 (秀一)拓巳… 368 00:35:47,000 --> 00:35:47,834 (拓巳)兄貴 369 00:35:50,066 --> 00:35:51,700 兄貴も聞かせてくれよ 370 00:35:52,533 --> 00:35:56,867 自分の気持ちを 正直に 素直に 371 00:36:17,467 --> 00:36:22,900 拓巳… 俺を許してくれ 372 00:36:29,467 --> 00:36:30,800 もう二度と― 373 00:36:33,200 --> 00:36:35,734 誰の前でも 口にすることはないと思ってた― 374 00:36:35,800 --> 00:36:37,100 自分の気持ちを― 375 00:36:38,500 --> 00:36:40,133 お前の前で口にすることを 376 00:36:49,734 --> 00:36:50,900 できるなら― 377 00:36:55,734 --> 00:36:57,500 できることなら もう一度… 378 00:37:00,100 --> 00:37:01,500 もう一度だけでいい 379 00:37:06,533 --> 00:37:11,066 彩を… 彩をこの手で抱き締めたい 380 00:37:50,433 --> 00:37:55,166 (拓巳)燃えちまったところは 兄貴が埋めればいい 381 00:37:57,900 --> 00:37:59,333 東京タワーで待っててくれ 382 00:38:01,266 --> 00:38:03,767 いつか 2人で落ち合えなかった あの場所で 383 00:38:06,100 --> 00:38:09,934 あとで 彩を行かせるよ 384 00:38:21,767 --> 00:38:22,533 いいのか? 385 00:38:24,900 --> 00:38:26,567 もう苦しむのは よそう 386 00:38:29,667 --> 00:38:30,533 兄貴 387 00:38:33,633 --> 00:38:38,066 俺たちは 彩を取り合う恋敵なんかじゃない 388 00:38:39,066 --> 00:38:43,200 その前に 兄弟なんだ 389 00:38:49,800 --> 00:38:51,033 兄弟なんだよ 390 00:38:53,233 --> 00:38:53,967 な! 391 00:39:09,400 --> 00:39:11,834 彩を幸せにしてやってくれ! 392 00:39:16,900 --> 00:39:18,967 そして またいつか みんなで会おう 393 00:39:21,066 --> 00:39:22,967 満天の星の下でよ! 394 00:39:34,533 --> 00:39:35,433 (ノック) 395 00:39:35,500 --> 00:39:36,000 (景子)失礼します 396 00:39:37,900 --> 00:39:38,400 何してるの? 397 00:39:44,367 --> 00:39:45,333 いよいよだ 398 00:39:47,333 --> 00:39:49,300 俺の望みが かなうときが来た 399 00:39:50,300 --> 00:39:51,734 そして お前にとっても 400 00:39:53,700 --> 00:39:56,400 お前は 俺に復讐(ふくしゅう)するために永世会へ来た 401 00:39:57,500 --> 00:39:58,100 違うか? 402 00:40:01,133 --> 00:40:02,133 そうよ 403 00:40:03,767 --> 00:40:07,767 確かに私はあなたに復讐するために ここに来たわ 404 00:40:09,667 --> 00:40:12,433 だが 拓巳を愛することで 復讐心も消えた 405 00:40:14,433 --> 00:40:16,300 お互い 都合がいいというわけだ 406 00:40:17,066 --> 00:40:20,734 秘密は守る そして もう干渉はしない 407 00:40:21,300 --> 00:40:24,533 互いのことは何も知らないし 何も聞かなかった 408 00:40:25,734 --> 00:40:26,834 そういうことだ 409 00:40:29,233 --> 00:40:31,700 俺は 秀一を蹴落とし 院長になる 410 00:40:33,133 --> 00:40:35,433 お前は 拓巳と どっかで暮らせばいい 411 00:40:38,600 --> 00:40:39,200 彼は… 412 00:40:43,166 --> 00:40:46,033 そうね そうするわ 413 00:40:51,200 --> 00:40:52,433 (ドアが閉まる音) 414 00:41:11,400 --> 00:41:12,867 (拓巳)永世会も大きくなるな 415 00:41:14,300 --> 00:41:18,300 惜しくなったんじゃありません? 永世会を離れるの 416 00:41:18,367 --> 00:41:21,166 フフッ いや こんな俺でも― 417 00:41:21,233 --> 00:41:24,100 北海道で待っていてくれる人たちが いるからな 418 00:41:26,233 --> 00:41:28,166 ただ 最後に見ておきたかったんだ 419 00:41:29,066 --> 00:41:33,333 おやじの夢だった もうすぐ完成する総合病院を 420 00:41:48,367 --> 00:41:50,600 君には 前に さよならを言ったね 421 00:41:53,600 --> 00:41:55,600 君は分かってくれると思うけど― 422 00:41:56,667 --> 00:41:59,734 あのとき 俺たちは 暗闇の中で手探りをしていた 423 00:42:03,000 --> 00:42:05,467 その中で 互いの指先が触れて― 424 00:42:06,567 --> 00:42:09,667 まるで すがるように 夢中で その指先を求め合った 425 00:42:12,367 --> 00:42:16,667 その僅かな温もりだけが お互いを救ってくれると― 426 00:42:16,734 --> 00:42:17,967 信じるように 427 00:42:22,700 --> 00:42:23,367 ただ そうしていると― 428 00:42:23,433 --> 00:42:26,233 俺たちは いつまでたっても 暗闇から抜け出せない 429 00:42:30,300 --> 00:42:32,700 その恐怖感に また一方で震えていた 430 00:42:32,767 --> 00:42:33,734 (景子)分かってます 431 00:42:36,667 --> 00:42:40,633 私も 手を握ってても― 432 00:42:42,166 --> 00:42:43,934 いつも不安に おびえてたから 433 00:42:50,367 --> 00:42:51,734 もうすぐ 彩がここに来る 434 00:42:55,367 --> 00:42:57,000 彩さんがここに? 435 00:42:59,533 --> 00:43:01,000 北海道へ行くことを? 436 00:43:03,400 --> 00:43:04,133 ああ 437 00:43:19,433 --> 00:43:25,934 (秀一) いつか きっと 彩の上に星が降る 438 00:43:36,800 --> 00:43:39,166 彩の上に 星が降る 439 00:44:07,800 --> 00:44:09,800 (刑事)永井秀一さんですね? 440 00:44:11,100 --> 00:44:11,600 (秀一)ええ 441 00:44:13,100 --> 00:44:15,200 いや~ 捜しましたよ 442 00:44:17,934 --> 00:44:18,633 警察? 443 00:44:20,834 --> 00:44:23,066 本署まで 同行願えますか? 444 00:44:23,533 --> 00:44:25,166 ちょっと待ってください 一体どういう… 445 00:44:25,233 --> 00:44:27,800 放してください! どういうことか ちゃんと説明を… 446 00:44:42,767 --> 00:44:48,100 (拓巳) 彩 俺は北海道へ帰ろうと思う 447 00:44:54,033 --> 00:44:56,033 (拓巳)だから お前は… (景子)いや! 448 00:44:57,367 --> 00:44:58,100 (景子)私… 449 00:44:59,667 --> 00:45:00,767 私 いや! 450 00:45:01,734 --> 00:45:03,400 私を独りにしないで! 451 00:45:03,467 --> 00:45:04,800 景子 お前どうしたんだ? 452 00:45:07,100 --> 00:45:07,900 いや~! 453 00:45:09,266 --> 00:45:11,300 (トラックのブレーキ音) 454 00:45:18,300 --> 00:45:20,333 彩~! 455 00:45:35,600 --> 00:45:36,700 (秀一) 彩は生きて なお― 456 00:45:36,767 --> 00:45:38,133 死んでしまっている 457 00:45:38,200 --> 00:45:40,233 彩さんさえ いなくなれば… 458 00:45:40,300 --> 00:45:41,333 死んでしまえば… 459 00:45:42,200 --> 00:45:43,734 あなたは 私のそばにいる 460 00:45:43,800 --> 00:45:45,266 (貴子)院長を解任し― 461 00:45:46,300 --> 00:45:49,633 新院長には 矢上先生に就任していただきます 462 00:45:49,700 --> 00:45:50,767 (秀一)彩 463 00:45:51,734 --> 00:45:53,700 たとえ 君がこのままずっと…