1 00:00:02,333 --> 00:00:06,333 (永井秀一(ながいしゅういち)) 君との約束は… 守れない 2 00:00:20,033 --> 00:00:20,867 (猫の鳴き声) 3 00:00:37,867 --> 00:00:42,033 (倉本(くらもと) 彩(あや)の泣き声) 4 00:00:44,000 --> 00:00:48,500 (心電図モニターの音) 5 00:00:54,867 --> 00:00:55,900 (遠藤園子(そのこ))彩さん 6 00:01:00,900 --> 00:01:01,834 おはよ 7 00:01:03,433 --> 00:01:05,000 ずっと 起きちょった? 8 00:01:10,000 --> 00:01:12,433 早(はよ)う 目 覚めるとええね 9 00:01:24,467 --> 00:01:27,367 (秀一)彼女は妊娠してる 10 00:01:28,066 --> 00:01:28,867 僕の子供だ 11 00:01:30,800 --> 00:01:33,834 この話を聞かせることは― 12 00:01:36,200 --> 00:01:36,700 できない 13 00:01:44,300 --> 00:01:47,066 (不規則な心電図モニターの音) 14 00:02:01,400 --> 00:02:03,400 ♪~ 15 00:02:26,200 --> 00:02:28,200 ~♪ 16 00:02:35,033 --> 00:02:36,333 (ナースコール) 17 00:02:51,300 --> 00:02:53,100 (彩)よしひこ… 18 00:02:53,800 --> 00:02:54,500 (永井拓巳(たくみ))義彦(よしひこ)! 19 00:03:02,667 --> 00:03:05,233 (新井(あらい)義彦)あ… や… 20 00:03:05,333 --> 00:03:06,333 (拓巳)何? え? 21 00:03:08,433 --> 00:03:10,567 (義彦)あ… や… 22 00:03:13,367 --> 00:03:14,433 (拓巳)“彩”って言ってるのか? 23 00:03:15,834 --> 00:03:19,433 あ… や… さ… 24 00:03:20,900 --> 00:03:23,667 彩 お前を呼んでる! 25 00:03:27,767 --> 00:03:30,433 やったぞ 生き返った 26 00:03:34,033 --> 00:03:35,400 生き返ってくれたんだな! 27 00:03:43,033 --> 00:03:48,066 た… く… み… 28 00:03:48,867 --> 00:03:50,700 せん… せい 29 00:03:55,800 --> 00:03:59,633 あ… や… さん 30 00:04:12,233 --> 00:04:13,967 (木下朱美(きのしたあけみ)たち) 新井さん! どうしたの? 31 00:04:15,200 --> 00:04:18,100 (朱美)あっ! 気が付いた 32 00:04:18,567 --> 00:04:19,700 よかった! 33 00:04:21,033 --> 00:04:22,367 よかった! 34 00:04:27,967 --> 00:04:29,467 (結城貴子(ゆうきたかこ))フフフッ 35 00:04:30,266 --> 00:04:32,300 祥子(しょうこ) すてきよ 36 00:04:38,367 --> 00:04:39,867 (結城祥子)どう? 似合う? 37 00:04:41,367 --> 00:04:42,166 ああ 38 00:04:43,800 --> 00:04:45,633 (園子) なんで 結婚式の招待状が? 39 00:04:49,433 --> 00:04:52,233 彩さん どうしたん? 40 00:04:52,300 --> 00:04:54,700 なんで 秀一先生と― 41 00:04:55,100 --> 00:04:57,200 祥子さんが? 42 00:04:57,266 --> 00:04:59,500 秀一先生は彩さんと… 43 00:05:00,667 --> 00:05:01,767 なんでなん? 44 00:05:02,200 --> 00:05:06,700 秀一先生と彩さんは… 愛し合っちょんじゃろ? 45 00:05:09,400 --> 00:05:11,333 “私と秀一先生は” 46 00:05:14,967 --> 00:05:17,166 “もう 終わった”? 47 00:05:21,166 --> 00:05:22,700 終わっちゃらせんわいね 48 00:05:23,300 --> 00:05:27,900 秀一先生のこと 愛しちょんじゃろ? 49 00:05:35,867 --> 00:05:37,200 彩さん! 50 00:05:43,767 --> 00:05:45,867 なんだか バタバタしてしまったけど― 51 00:05:45,934 --> 00:05:47,700 これで一段落 ついたわね 52 00:05:48,467 --> 00:05:50,633 あとは お式の日を待つだけだわ 53 00:05:53,300 --> 00:05:54,433 秀一さん? 54 00:05:56,000 --> 00:05:58,066 どうなさったの? さっきから 55 00:06:00,400 --> 00:06:02,433 君に一つ 聞いておきたいことがある 56 00:06:10,400 --> 00:06:11,567 この写真の女性は誰なんだ? 57 00:06:14,367 --> 00:06:16,400 君は北海道で 彩と僕のこと 知ったんだね 58 00:06:17,700 --> 00:06:19,433 (秀一)それで こんなウソを… (祥子)秀一さん 59 00:06:20,633 --> 00:06:23,967 私 どうしても あなたが… 60 00:06:24,734 --> 00:06:27,033 あなたを どうしようもなく 愛してしまったから! 61 00:06:31,800 --> 00:06:33,667 もう 全て 準備はできた 62 00:06:35,367 --> 00:06:37,200 子供のことは僕の責任だ 63 00:06:41,300 --> 00:06:44,633 このまま 確実に 僕と君は結婚する 64 00:06:48,467 --> 00:06:52,633 僕は生涯 君を愛するだろう 偽りの中で 65 00:06:54,767 --> 00:06:59,066 (携帯電話の着信音) 66 00:06:59,800 --> 00:07:00,567 はい 67 00:07:04,066 --> 00:07:04,934 分かった 68 00:07:08,734 --> 00:07:09,800 急患が入った 69 00:07:20,667 --> 00:07:22,633 (タキ) 小森(こもり)先生が お見えになりました 70 00:07:37,100 --> 00:07:39,400 (小森敏彦)君 来てたのか 71 00:07:43,066 --> 00:07:44,300 失礼します 72 00:07:46,900 --> 00:07:47,900 院長… 73 00:07:49,400 --> 00:07:51,066 病院にお入りになったほうが 74 00:07:51,166 --> 00:07:52,734 (永井誠一郎(せいいちろう))心配は いらん 75 00:07:53,533 --> 00:07:57,567 それより 忙しいところを 呼び出して 悪かったかな? 76 00:07:57,633 --> 00:07:59,033 いえ そんな 77 00:08:01,967 --> 00:08:06,133 (誠一郎)新井義彦の意識が 回復したそうだね 78 00:08:07,767 --> 00:08:10,100 ええ 奇跡です 79 00:08:10,600 --> 00:08:12,533 これで まあ なんとか病院のほうも 80 00:08:12,633 --> 00:08:13,867 ですから 院長も… 81 00:08:13,934 --> 00:08:15,333 奇跡などではない 82 00:08:16,600 --> 00:08:19,900 医学は それを 否定するところから始まる 83 00:08:20,667 --> 00:08:24,033 医者と患者が自分の力で勝ったのだ 84 00:08:25,166 --> 00:08:30,166 それに 勘違いしてもらっちゃ 困るんだ 85 00:08:31,000 --> 00:08:36,867 私は 新井義彦のオペが 失敗したときには― 86 00:08:36,934 --> 00:08:39,834 君を院長にすると言ったはずだが 87 00:08:41,300 --> 00:08:44,367 しかし 院長という仕事― 88 00:08:44,433 --> 00:08:47,233 若いご子息には まだ無理かと 89 00:08:47,767 --> 00:08:49,667 そう思いませんか? 小泉(こいずみ)先生 90 00:08:50,567 --> 00:08:52,533 (小泉美和(みわ)) 患者を殺そうとする医師にも― 91 00:08:53,000 --> 00:08:55,066 院長は不適格だと思います 92 00:08:56,333 --> 00:08:59,166 (誠一郎)全て 小泉君から聞いた 93 00:09:00,533 --> 00:09:05,700 君を訴え 医師免許を剥奪し― 94 00:09:05,767 --> 00:09:08,000 医学会を追放することもできる 95 00:09:09,166 --> 00:09:10,166 フッフッフ 96 00:09:10,233 --> 00:09:14,600 一体 どこに そんな証拠が あるというんですかな? どこに? 97 00:09:26,000 --> 00:09:26,800 (ドアが閉まる音) 98 00:09:26,867 --> 00:09:27,433 佐野(さの)! 99 00:09:29,100 --> 00:09:34,266 (誠一郎)小坂(こさか)精機 帝都メディカル 原田(はらだ)産業 100 00:09:35,533 --> 00:09:37,467 表に出ないカネが― 101 00:09:38,233 --> 00:09:40,967 いくら 君の個人口座に 流れていったかね? 102 00:09:43,100 --> 00:09:44,934 佐野事務局長は― 103 00:09:45,867 --> 00:09:49,233 娘さんの私立中学進学と― 104 00:09:50,033 --> 00:09:52,600 母親の病気が重なり― 105 00:09:53,400 --> 00:09:57,233 どうしても まとまったカネが必要になり― 106 00:09:57,867 --> 00:09:59,900 君からカネを借りた 107 00:10:01,233 --> 00:10:03,100 しかし それは病院のカネだった 108 00:10:05,066 --> 00:10:08,266 (佐野 孝)私は もう あなたには ついていけない 109 00:10:09,100 --> 00:10:13,100 警察に出頭する覚悟で 院長に全てをお話ししました 110 00:10:14,333 --> 00:10:16,633 (誠一郎)君を訴えることはしない 111 00:10:17,133 --> 00:10:17,800 しかし― 112 00:10:18,967 --> 00:10:22,100 君が医師を続けることは許さない 113 00:10:25,834 --> 00:10:26,600 出ていきたまえ 114 00:10:27,467 --> 00:10:28,433 (唾を飲む音) 115 00:10:30,800 --> 00:10:32,734 フフフ… 116 00:10:32,834 --> 00:10:37,567 ハハハハハッ! 117 00:10:37,667 --> 00:10:40,333 ハハハハハッ… 118 00:10:45,700 --> 00:10:51,000 私は あるときから 医学会に絶望してしまった 119 00:10:52,367 --> 00:10:55,934 どんなに手を尽くしても 目の前で死んでいく患者もいる 120 00:10:57,100 --> 00:11:00,600 あっけなく枯れはてていく 草花と同じように 121 00:11:00,667 --> 00:11:04,367 (誠一郎) しかし 新井義彦は蘇生した 122 00:11:24,000 --> 00:11:27,266 (ドアの開閉音) 123 00:11:31,400 --> 00:11:32,200 おはよう! 124 00:11:32,734 --> 00:11:34,100 (園子)おはようございます 125 00:11:35,433 --> 00:11:38,066 どうしたの? なんか元気ないね 126 00:11:40,066 --> 00:11:44,166 秀一先生と祥子さん やっぱり 結婚するんですね 127 00:11:45,066 --> 00:11:48,133 私… 彩さんが かわいそうで 128 00:11:48,633 --> 00:11:50,900 そんなわけないだろ 彩は兄貴と… 129 00:11:55,000 --> 00:11:56,300 そんなバカな… 130 00:11:56,834 --> 00:11:59,967 (園子)祥子さんを自殺未遂まで 追い込んだのは自分だと― 131 00:12:00,100 --> 00:12:01,533 責任を感じて 132 00:12:01,600 --> 00:12:02,900 それでなんでしょうか? 133 00:12:04,834 --> 00:12:07,934 でも あんまりです そんなのって! 134 00:12:10,200 --> 00:12:11,200 あの野郎! 135 00:12:16,867 --> 00:12:20,300 (貴子)これで 秀一さんのことは 全て 忘れてほしいの 136 00:12:21,100 --> 00:12:24,066 額は あなたの望むだけ 書いてちょうだい 137 00:12:27,467 --> 00:12:29,700 障害を持った あなたが暮らしていくのに― 138 00:12:29,767 --> 00:12:32,266 一生 困らない金額を 書いていいのよ 139 00:12:39,033 --> 00:12:40,500 どういうことなんだよ! 140 00:13:34,333 --> 00:13:36,166 “この真っ白い小切手は” 141 00:13:36,233 --> 00:13:39,633 “秀一さんの忘れていた 2年間です” 142 00:13:39,700 --> 00:13:43,567 “それは私の愛した2年間です” 143 00:13:43,633 --> 00:13:47,133 “それに値段を 書き込むようなことはできません” 144 00:13:50,734 --> 00:13:51,367 それじゃ あなたは― 145 00:13:51,433 --> 00:13:53,533 どうしても 2人の邪魔をするって言うの? 146 00:13:54,500 --> 00:13:56,266 (携帯電話の着信音) 147 00:13:59,066 --> 00:14:01,600 (貴子)え? 祥子が? 148 00:14:02,500 --> 00:14:04,900 ちゃんと見ててって 言ったじゃないの! 149 00:14:07,066 --> 00:14:10,500 産婦人科? 昨日 行ったばかりよ 150 00:14:11,834 --> 00:14:13,433 祥子が いなくなっちゃったの 151 00:14:15,633 --> 00:14:17,800 あの子 一人じゃ危ないのよ! 152 00:14:21,300 --> 00:14:23,433 彩との約束は どうしたんだよ! 153 00:14:24,200 --> 00:14:27,767 お前は彩を 何度 傷つけたら 何度 捨てたら― 154 00:14:27,834 --> 00:14:30,266 どれだけ泣かせたら 気が済むんだ! 155 00:14:30,333 --> 00:14:31,400 彩を愛してる 156 00:14:32,467 --> 00:14:35,533 じゃあ なんで… なんで 祥子と! 157 00:14:37,400 --> 00:14:38,333 なんでなんだよ! 158 00:14:41,166 --> 00:14:44,533 愛を信じられなかった俺が やっと 出会えたのが彩なんだ 159 00:14:45,433 --> 00:14:47,000 でも 彩は あんたを愛していた 160 00:14:47,834 --> 00:14:50,700 強く… 強く愛していた 161 00:14:52,300 --> 00:14:55,133 俺は愛する者のために 初めて優しくなれた 162 00:14:56,467 --> 00:14:59,533 あんたを思う彩を 応援しようと決心した 163 00:15:00,533 --> 00:15:04,000 それなのに… それなのに お前ってヤツは! 164 00:15:05,066 --> 00:15:06,266 祥子は妊娠してる! 165 00:15:09,533 --> 00:15:10,433 拓巳 殴れ! 166 00:15:15,667 --> 00:15:16,633 もっと殴れ 167 00:15:18,834 --> 00:15:19,500 兄貴… 168 00:15:23,133 --> 00:15:25,433 どうして こんなことに なってしまったんだ 169 00:15:35,567 --> 00:15:36,200 彩… 170 00:15:45,667 --> 00:15:47,266 祥子が いなくなった? 171 00:15:54,066 --> 00:15:55,233 (看護婦)お大事に 172 00:15:59,233 --> 00:16:00,233 結城さん? 173 00:16:01,200 --> 00:16:02,533 じゃあ こちらのほうに 174 00:16:22,967 --> 00:16:24,500 (医師)こちらに着替えてください 175 00:16:31,834 --> 00:16:33,133 (秀一)結城祥子は ここに? 176 00:16:33,200 --> 00:16:35,233 (看護婦)ええ 今 手術中です 177 00:16:37,667 --> 00:16:38,333 ちょっと! 178 00:16:39,734 --> 00:16:40,800 あなた! 179 00:16:42,266 --> 00:16:43,233 (たたく音) 180 00:16:43,300 --> 00:16:44,200 (看護婦)やめなさい! 181 00:16:45,333 --> 00:16:48,767 (たたく音) 182 00:16:53,934 --> 00:16:55,233 (医師)なんなんだね 君は! 183 00:17:08,567 --> 00:17:10,867 この子をちゃんと葬ってから― 184 00:17:12,100 --> 00:17:13,934 私も死のうと思ったの 185 00:17:15,967 --> 00:17:20,066 私たち 生きてたって もう… 186 00:17:23,734 --> 00:17:25,367 あなたが いるかぎり― 187 00:17:26,667 --> 00:17:31,033 私とこの子 一生 あの人に 愛されることはないから 188 00:17:32,633 --> 00:17:37,400 (赤ん坊の泣き声) 189 00:17:39,333 --> 00:17:40,367 ああっ! 190 00:17:44,100 --> 00:17:46,033 でも できなかった! 191 00:17:49,934 --> 00:17:51,934 だって この子は生きてる! 192 00:17:53,734 --> 00:17:55,867 私の意志とは関係なく! 193 00:17:58,500 --> 00:18:00,433 生きてるんですもの 194 00:18:11,600 --> 00:18:12,734 秀一さん 195 00:18:22,934 --> 00:18:24,100 ごめんなさい! 196 00:18:25,133 --> 00:18:26,166 (秀一)祥子… 197 00:18:30,967 --> 00:18:32,367 (祥子)秀一さん! 198 00:18:36,400 --> 00:18:37,300 (永井美智代(みちよ)) どういうことですの? 199 00:18:38,200 --> 00:18:39,633 あなたが院長になるって 200 00:18:40,333 --> 00:18:42,200 だから 私は永井と別れて… 201 00:18:42,266 --> 00:18:43,200 (小森)奥さん 202 00:18:43,300 --> 00:18:47,433 病院を辞めた以上 もう お互いに用はないでしょう 203 00:18:49,033 --> 00:18:51,734 (美智代) それ どういうことかしら? 204 00:18:51,800 --> 00:18:54,367 (小森)利用価値が なくなったということですよ 205 00:18:55,400 --> 00:18:56,233 利用? 206 00:18:57,266 --> 00:18:59,533 あなたは 私を利用してただけだ とおっしゃるの? 207 00:18:59,600 --> 00:19:02,500 私を… 私を 愛してたんじゃないっていうの? 208 00:19:02,567 --> 00:19:03,834 ウソでしょ? 209 00:19:03,900 --> 00:19:08,033 お互いに 愛だなどという 戯言(たわごと)を言うのは やめましょう 210 00:19:08,867 --> 00:19:11,166 あなたは院長の元に戻ればいい 211 00:19:12,367 --> 00:19:13,567 今更… 212 00:19:14,700 --> 00:19:16,333 今更 戻れないわ 213 00:19:17,600 --> 00:19:19,233 戻れるはず ないでしょう 214 00:19:21,567 --> 00:19:25,233 しばらく 海外へ行こうと 思うんですが 215 00:19:31,467 --> 00:19:32,834 じゃあ 私と? 216 00:19:32,900 --> 00:19:33,967 (玄関チャイム) 217 00:19:40,433 --> 00:19:45,767 奥さん あなたは確かに すばらしい女性だった 218 00:19:47,000 --> 00:19:50,066 その美しさで 院長婦人の座を勝ち取り― 219 00:19:50,133 --> 00:19:51,600 あらゆるものを手に入れた 220 00:19:52,166 --> 00:19:55,233 無数の宝石類も 最高級の毛皮も 221 00:19:56,734 --> 00:19:59,100 しかし あなたにも― 222 00:19:59,166 --> 00:20:02,066 ただ一つ 手に入れることが できないものがある 223 00:20:03,433 --> 00:20:06,900 いや 失ったと言ったほうが 正しいかもしれない 224 00:20:07,433 --> 00:20:08,266 (ドアが開く音) 225 00:20:17,834 --> 00:20:18,900 若さです 226 00:20:22,000 --> 00:20:24,734 私たちは出発しなければならない 227 00:20:25,367 --> 00:20:28,633 奥さん どうぞ もう お帰りください 228 00:20:31,567 --> 00:20:32,600 (小森)うっ! 229 00:20:39,633 --> 00:20:40,533 冗談だろ 230 00:20:40,600 --> 00:20:41,734 (女)きゃ~! 231 00:20:42,533 --> 00:20:43,367 うわっ! 232 00:20:49,967 --> 00:20:50,600 なんだ… 233 00:20:52,700 --> 00:20:55,700 やめろ… やめろ 234 00:20:55,767 --> 00:20:57,467 バカなことは やめるんだ! 235 00:21:02,367 --> 00:21:07,800 私を… 愛してるって言ったら― 236 00:21:08,734 --> 00:21:09,700 許してあげる 237 00:21:12,100 --> 00:21:14,033 ああ 愛してる 238 00:21:15,300 --> 00:21:17,400 美智代さん 愛してるよ 239 00:21:19,934 --> 00:21:20,867 君を… 240 00:21:22,667 --> 00:21:23,500 愛してる 241 00:21:24,133 --> 00:21:24,667 (美智代)うっ! 242 00:21:28,233 --> 00:21:29,266 (落ちた音) 243 00:21:37,567 --> 00:21:38,700 私も… 244 00:21:43,066 --> 00:21:47,266 あなたなんか 愛してなかったわ 245 00:21:48,500 --> 00:21:53,000 (パトカーのサイレン) 246 00:22:02,934 --> 00:22:07,033 (義彦)もうすぐ退院できるなんて なんか 信じらんない 247 00:22:16,900 --> 00:22:20,200 病気で倒れるちょっと前 遊びに行った海なんだ 248 00:22:21,066 --> 00:22:22,166 江(え)ノ電(でん) 乗ってさ 249 00:22:23,333 --> 00:22:24,633 あっ 貸して 250 00:22:40,900 --> 00:22:42,800 俺さ 高校のときから― 251 00:22:42,867 --> 00:22:45,166 失恋するたんびに 海 見に行ってたんだよね 252 00:22:48,066 --> 00:22:49,767 夕日のバカ野郎! 253 00:22:50,300 --> 00:22:51,200 フフフッ 254 00:22:51,934 --> 00:22:53,433 笑っちゃうよね 255 00:22:54,500 --> 00:22:55,700 あっ そうだ 256 00:22:55,767 --> 00:22:57,967 俺が元気になったらさ 一緒に海 行こうよ 257 00:22:58,567 --> 00:23:00,300 彩さん 江ノ電 乗ったことないだろ 258 00:23:02,567 --> 00:23:03,700 約束だよ 259 00:23:06,233 --> 00:23:09,533 夕日がさ ホントにきれいなんだよな 260 00:23:20,600 --> 00:23:22,600 (園子) 今日は ごちそうさまでした 261 00:23:22,667 --> 00:23:24,967 どういたしまして 楽しかったよ 262 00:23:26,233 --> 00:23:29,533 先生は どうして 私のこと 誘ってくれるんですか? 263 00:23:30,200 --> 00:23:30,834 ん? 264 00:23:31,800 --> 00:23:35,533 先生は まだ 彩さんのこと 好きなんでしょ? 265 00:23:37,400 --> 00:23:38,934 何 言ってんだよ 266 00:23:39,000 --> 00:23:40,200 もう 彩のことなんか 267 00:23:40,834 --> 00:23:43,433 私 誘ってもらえて うれしいんです 268 00:23:44,767 --> 00:23:47,800 でも… 寮に帰ると後悔する 269 00:23:49,000 --> 00:23:51,500 なんか 自分を 安売りしてるみたいっていうか 270 00:23:52,533 --> 00:23:54,367 惨めだなあって 271 00:23:54,433 --> 00:23:55,500 (バスの到着音) 272 00:23:56,834 --> 00:23:58,333 私 バスで帰ります 273 00:23:59,767 --> 00:24:02,166 (拓巳)園子ちゃん! 俺は そんなつもりで… 274 00:24:22,500 --> 00:24:24,166 ちょっ… 降り! 275 00:24:24,734 --> 00:24:25,266 (男)降り? 276 00:24:31,567 --> 00:24:33,367 ちょっと なんですか! 277 00:24:33,934 --> 00:24:35,834 さっき 私のお尻 触ったじゃろ? 278 00:24:35,900 --> 00:24:36,400 はい? 279 00:24:37,066 --> 00:24:38,967 嫌らしいっちゃね この痴漢! 280 00:24:39,533 --> 00:24:40,834 僕は痴漢なんかしてない! 281 00:24:42,100 --> 00:24:46,367 なんで 私には こねぇな痴漢しか来ないのよ… 282 00:24:49,734 --> 00:24:53,033 (泣き声) 283 00:24:55,166 --> 00:24:59,133 (誠一郎)秀一… 秀一は… 284 00:25:00,934 --> 00:25:02,166 ああ… 285 00:25:04,000 --> 00:25:05,400 拓巳… 286 00:25:22,500 --> 00:25:24,433 (祥子)あなたがいるかぎり― 287 00:25:25,400 --> 00:25:26,934 私と この子― 288 00:25:27,633 --> 00:25:29,900 あの人に一生 愛されること ないから 289 00:25:50,133 --> 00:25:51,000 誠一郎さん 290 00:25:51,567 --> 00:25:53,033 ああ… 貴子さん 291 00:25:58,900 --> 00:26:00,400 すまない 292 00:26:02,200 --> 00:26:07,500 あなたには 自分の命が消える前に― 293 00:26:08,567 --> 00:26:10,700 どうしても お礼を言いたかった 294 00:26:11,333 --> 00:26:12,100 そんな… 295 00:26:14,834 --> 00:26:17,367 あなたには 頭が上がらないことばかりだ 296 00:26:19,000 --> 00:26:21,700 あなたと出会ったころの私は― 297 00:26:22,166 --> 00:26:26,533 まだ 若くて 自分のことで精いっぱいで― 298 00:26:27,667 --> 00:26:31,166 あなたの気持ちを 踏みにじってばかりだった 299 00:26:31,934 --> 00:26:37,033 でも… あなたは 私を責めることもなく― 300 00:26:38,533 --> 00:26:40,000 ただ じっと耐えて 301 00:26:40,467 --> 00:26:45,300 そんな… できた女では ありませんでしたわ 302 00:26:46,934 --> 00:26:51,400 私は耐えきれずに ほかの愛に逃げたんですもの 303 00:26:51,467 --> 00:26:52,300 いや… 304 00:26:53,533 --> 00:26:57,367 私が もっと大きな心を 持っていたら… 305 00:27:01,166 --> 00:27:05,400 よそう 昔の話だ 306 00:27:06,100 --> 00:27:09,400 ええ 昔の話です 307 00:27:13,333 --> 00:27:19,033 しかし あなたには 最後まで勝手なお願いを 308 00:27:21,200 --> 00:27:24,734 どうぞ 病院のことは ご心配なさらないで 309 00:27:26,200 --> 00:27:27,700 ありがとう 310 00:27:31,333 --> 00:27:32,266 お父さん! 311 00:27:32,367 --> 00:27:33,600 おお 拓巳 312 00:27:34,667 --> 00:27:35,300 うう… 313 00:27:36,133 --> 00:27:37,333 (拓巳)父さん! (誠一郎)うう… 314 00:27:39,000 --> 00:27:39,867 大丈夫だ 315 00:27:44,233 --> 00:27:45,467 拓巳 316 00:27:46,934 --> 00:27:49,967 新井義彦のオペ 見事だった 317 00:27:51,033 --> 00:27:54,834 お前は秀一に負けることのない 脳外科医だ 318 00:27:56,467 --> 00:28:01,367 お前は 誰よりも 繊細な心を持っている 319 00:28:02,433 --> 00:28:04,200 それが医師として… 320 00:28:05,800 --> 00:28:10,633 いや 人間として 生きていくうえで― 321 00:28:11,200 --> 00:28:14,367 大きな壁になるような気がして 322 00:28:15,633 --> 00:28:17,967 小さいころから心配で― 323 00:28:19,266 --> 00:28:22,600 お前には 人一倍 きつく当たってしまった 324 00:28:26,633 --> 00:28:29,200 強くなってほしかったから… 325 00:28:32,567 --> 00:28:33,700 すまなかった 326 00:28:43,100 --> 00:28:47,667 お前が… 生まれたときのことを― 327 00:28:47,734 --> 00:28:49,867 今でも はっきり覚えてる 328 00:28:52,233 --> 00:28:57,333 私も 秀一も 美智代も― 329 00:28:58,066 --> 00:28:59,967 みんな うれしくて 330 00:29:01,934 --> 00:29:05,367 順番に ちっちゃなお前 抱っこして 331 00:29:08,700 --> 00:29:13,633 それでも スヤスヤ 寝てたお前の顔を― 332 00:29:14,934 --> 00:29:16,633 はっきり 覚えてる 333 00:29:21,367 --> 00:29:22,533 お父さん… 334 00:29:26,266 --> 00:29:27,934 (秀一)ハア ハア ハア… 335 00:29:29,433 --> 00:29:30,033 拓巳 336 00:29:40,133 --> 00:29:41,000 お父さん! 337 00:29:43,700 --> 00:29:45,100 見てのとおりだ 338 00:29:47,633 --> 00:29:48,700 お父さん… 339 00:29:51,300 --> 00:29:55,367 (誠一郎)すまないが 秀一と2人で話がしたい 340 00:30:03,667 --> 00:30:04,200 お父さん! 341 00:30:04,300 --> 00:30:05,100 うう… 342 00:30:10,367 --> 00:30:11,767 秀一 343 00:30:13,333 --> 00:30:15,000 お前は 以前― 344 00:30:15,800 --> 00:30:18,667 私のことを “カネの亡者”だと言って― 345 00:30:18,734 --> 00:30:20,667 この病院を出ていった 346 00:30:22,233 --> 00:30:25,633 確かに 私は― 347 00:30:26,133 --> 00:30:29,266 病院を大きくするのに必死だった 348 00:30:31,333 --> 00:30:35,233 多くの人を傷つけ 不幸にしたかもしれない 349 00:30:36,834 --> 00:30:37,934 しかし… 350 00:30:38,467 --> 00:30:39,400 お父さん! 351 00:30:43,433 --> 00:30:45,500 これだけは分かってくれ 352 00:30:46,967 --> 00:30:48,133 私は― 353 00:30:49,033 --> 00:30:53,400 一人でも多くの患者を救う 病院が欲しかった 354 00:30:54,867 --> 00:30:56,800 機械が欲しかった 355 00:30:58,266 --> 00:31:00,800 優秀な医者が欲しかった 356 00:31:03,100 --> 00:31:07,133 全ての条件をそろえるために― 357 00:31:08,400 --> 00:31:09,934 必死だったんだ 358 00:31:12,800 --> 00:31:13,734 お父さん 359 00:31:16,033 --> 00:31:17,000 僕は― 360 00:31:17,734 --> 00:31:21,033 あなたを本当に恨んで 北海道に行ったわけじゃない 361 00:31:23,633 --> 00:31:24,633 あなたの… 362 00:31:27,800 --> 00:31:31,033 あなたの実の子である 拓巳に院長をと 363 00:31:33,567 --> 00:31:36,667 永世会(えいせいかい)病院に置き去りにされた― 364 00:31:38,934 --> 00:31:41,633 生まれて間もない僕を… 365 00:31:43,967 --> 00:31:47,467 あなたは 永井家の子供として 迎えてくれた 366 00:31:50,633 --> 00:31:53,233 そして 医者にまでしてくれた 367 00:31:59,400 --> 00:32:00,934 バカなヤツだ 368 00:32:04,900 --> 00:32:06,967 お前は私の息子だ 369 00:32:07,066 --> 00:32:08,166 お父さん… 370 00:32:16,000 --> 00:32:18,800 (誠一郎)小泉君を呼べ 小泉君 371 00:32:30,033 --> 00:32:32,900 (ドアの開閉音) 372 00:32:34,467 --> 00:32:35,867 (誠一郎)小泉君 373 00:32:37,800 --> 00:32:39,900 視界が ぼやけてきた 374 00:32:42,734 --> 00:32:47,900 君は… 医者を続けるんだ 375 00:32:50,233 --> 00:32:51,767 でも 私は… 376 00:32:51,834 --> 00:32:56,533 君は 新井義彦のオペで― 377 00:32:58,200 --> 00:33:00,767 重大な過ちを犯した 378 00:33:01,533 --> 00:33:06,266 その過ちは… 永遠に消えることはない 379 00:33:09,533 --> 00:33:10,834 だからこそ… 380 00:33:13,633 --> 00:33:16,133 一生 罪の十字架を背負って― 381 00:33:18,934 --> 00:33:20,767 この病院で… 382 00:33:22,266 --> 00:33:24,200 か… 患者と… 383 00:33:25,834 --> 00:33:29,533 一人でも多くの命を… 救うんだ 384 00:33:31,633 --> 00:33:32,600 (美和)院長! 385 00:33:33,400 --> 00:33:34,700 院長 しっかりしてください 386 00:33:35,300 --> 00:33:36,567 しっかりしてください 387 00:33:37,066 --> 00:33:41,600 小泉君 君は泣くな 388 00:33:44,000 --> 00:33:49,500 私の死を 目を伏せることなく見届けて 389 00:33:52,734 --> 00:33:54,600 医師として… 390 00:33:57,300 --> 00:34:01,533 一人でも多くの命を… 391 00:34:05,333 --> 00:34:06,500 救うんだ… 392 00:34:07,700 --> 00:34:09,633 院長! 院長! 393 00:34:11,533 --> 00:34:12,100 お父さん! 394 00:34:12,200 --> 00:34:13,133 (拓巳)お父さん! 395 00:34:35,967 --> 00:34:36,800 院長! 396 00:34:38,100 --> 00:34:39,433 院長! 397 00:34:43,200 --> 00:34:44,000 院長! 398 00:34:57,867 --> 00:35:03,166 (鐘の音) 399 00:35:21,000 --> 00:35:22,000 久しぶりね 400 00:35:23,133 --> 00:35:24,166 痩せましたね 401 00:35:24,633 --> 00:35:26,800 (美智代)ねえ 保釈金のほうは どうなったの? 402 00:35:27,500 --> 00:35:29,633 ちゃんと 弁護士と 話をしてくれてる? 403 00:35:30,667 --> 00:35:32,900 それから 私の宝石のこと 404 00:35:33,433 --> 00:35:37,266 銀行の貸金庫の中のものは 誰も手をつけてないでしょうね? 405 00:35:38,033 --> 00:35:38,967 (拓巳)お母さん… 406 00:35:39,033 --> 00:35:42,400 私を守ってくれるものは そういうものだけですもの 407 00:35:43,867 --> 00:35:47,000 あなたのお父様って ホントに冷たい方 408 00:35:47,700 --> 00:35:51,133 私が こんなふうになっても 面会にも来てくださらない 409 00:35:51,767 --> 00:35:53,166 来たくても来られない 410 00:35:59,400 --> 00:36:00,567 死んだよ 411 00:36:02,533 --> 00:36:06,700 (ドアの開閉音) 412 00:36:17,800 --> 00:36:20,667 (朱美) そろそろ始まってるね! 結婚式 413 00:36:20,734 --> 00:36:22,467 (恩田晴江)あ~ もう なんで こんなときにかぎって― 414 00:36:22,533 --> 00:36:23,600 非番じゃないんだろ 415 00:36:23,667 --> 00:36:25,767 すいません! 私 今日 休みます 416 00:36:25,867 --> 00:36:28,066 (朱美)えっ ちょっと 園子ちゃん どうしたのよ! 417 00:36:29,767 --> 00:36:30,900 (園子)あっ! (義彦)うわっ 418 00:36:30,967 --> 00:36:32,133 園子ちゃん どうしたの? 419 00:36:32,200 --> 00:36:34,100 義彦君! 彩さんが! 420 00:36:34,166 --> 00:36:35,166 彩さんが置き手紙をして… 421 00:36:35,266 --> 00:36:36,667 彩さんが? 422 00:36:37,300 --> 00:36:40,934 秀一先生の結婚式の日じゃけ 気ぃつけちょかんとって 423 00:36:41,000 --> 00:36:42,333 ああ もう 私 なんで― 424 00:36:42,400 --> 00:36:44,600 もっと ちゃんと 彩さんのこと 見ちょらんかったんやろ 425 00:36:44,667 --> 00:36:47,633 ねえ どっか 心当たりない? 彩さんの行きそうな所 426 00:36:48,533 --> 00:36:51,367 やっぱり 北海道に 帰ってしもうたんかいね? 427 00:36:52,000 --> 00:36:54,066 (義彦)違う 海だよ! (園子)えっ? 428 00:36:54,133 --> 00:36:55,333 (義彦)急ごう あの海だ! 429 00:36:55,400 --> 00:36:57,133 (園子)海って? (義彦)海 海! 430 00:36:57,200 --> 00:36:58,100 (園子)待って! 431 00:36:59,066 --> 00:37:00,433 (園子)“園子ちゃん” 432 00:37:00,500 --> 00:37:02,800 “突然 こんな手紙を 置いていってしまうこと―” 433 00:37:02,867 --> 00:37:03,800 “許してください” 434 00:37:04,800 --> 00:37:07,233 “本当は黙って行くつもりでした” 435 00:37:07,934 --> 00:37:11,233 “けれど あなたという親友に出会えて―” 436 00:37:11,333 --> 00:37:15,266 “私は ほんの少し 気が弱くなったようです” 437 00:37:16,000 --> 00:37:19,166 “あなただけには… いえ 誰かに―” 438 00:37:19,734 --> 00:37:22,233 “私の心の中を 知ってほしかったんです” 439 00:37:22,867 --> 00:37:26,033 “そうすれば なんの心残りもなく―” 440 00:37:26,500 --> 00:37:29,467 “人魚姫のように 小さな泡になって―” 441 00:37:29,533 --> 00:37:31,367 “消えられるような気がして” 442 00:37:32,200 --> 00:37:36,200 “私は秀一さんと 結ばれなかったことが悲しくて―” 443 00:37:36,266 --> 00:37:37,967 “消えていくのではありません” 444 00:37:38,533 --> 00:37:42,767 “ただ 秀一さんの… 私の愛した人の幸せを―” 445 00:37:42,834 --> 00:37:44,333 “祈りたいだけです” 446 00:37:45,667 --> 00:37:49,767 “あなたがいるかぎり 私と おなかの子供は愛されない” 447 00:37:50,367 --> 00:37:53,000 “そう言って 祥子さんは泣きました” 448 00:37:53,734 --> 00:37:55,567 “その言葉を聞いたとき―” 449 00:37:56,066 --> 00:37:59,400 “苦しむよりも むしろ うれしかった” 450 00:38:00,467 --> 00:38:03,200 “秀一さんの気持ちが 私にあるのだと―” 451 00:38:03,734 --> 00:38:06,567 “うぬぼれにも似た気持ちを 抱きました” 452 00:38:07,400 --> 00:38:08,633 “そして 同時に―” 453 00:38:09,133 --> 00:38:13,066 “もういい もういい それなら もう…” 454 00:38:14,200 --> 00:38:17,400 “私は秀一さんを愛しています” 455 00:38:18,100 --> 00:38:20,000 “どんな事情があっても―” 456 00:38:20,066 --> 00:38:22,800 “彼の子供の命を 奪うことはできません” 457 00:38:23,400 --> 00:38:25,066 “たとえ そのために―” 458 00:38:25,133 --> 00:38:27,433 “自分が消えていかなければ ならないとしても” 459 00:38:29,900 --> 00:38:31,700 はい 誓います 460 00:38:32,700 --> 00:38:37,367 (牧師) 結城祥子は夫となる永井修一を― 461 00:38:37,433 --> 00:38:40,233 永遠に愛することを誓いますか? 462 00:38:40,300 --> 00:38:42,967 はい 誓います 463 00:38:50,700 --> 00:38:51,767 (園子)“修一さんと彼女―” 464 00:38:52,433 --> 00:38:55,767 “そして 生まれてくる子供の 幸せを祈って” 465 00:38:56,567 --> 00:39:02,066 “あの人魚姫のように 私も小さな水の泡になります” 466 00:39:04,333 --> 00:39:09,033 “たくさんの思い出と 幸せな気持ちを胸に抱き締めて―” 467 00:39:09,600 --> 00:39:12,166 “泡になって消えていきます” 468 00:39:12,834 --> 00:39:14,266 (拍手) 469 00:39:14,333 --> 00:39:16,266 (参列者たち) おめでとう! おめでとう! 470 00:39:23,467 --> 00:39:25,033 (園子)“悲しくはありません” 471 00:39:25,533 --> 00:39:27,000 “さみしくはありません” 472 00:39:27,533 --> 00:39:31,734 “私は 人魚姫のように 泡になって―” 473 00:39:32,467 --> 00:39:35,033 “海になり 土になり―” 474 00:39:35,800 --> 00:39:37,200 “風になり―” 475 00:39:37,266 --> 00:39:39,900 “そして 星になり―” 476 00:39:41,367 --> 00:39:43,467 “あの人を永遠に守ります” 477 00:39:49,767 --> 00:39:52,233 “あの人を永遠に” 478 00:40:28,500 --> 00:40:29,967 (義彦)彩さ~ん! 479 00:40:30,033 --> 00:40:31,567 (園子)彩さん! 480 00:40:34,500 --> 00:40:36,100 (義彦)俺 こっち 行くから 園子ちゃん あっち! 481 00:40:36,166 --> 00:40:37,066 分かった! 482 00:40:37,567 --> 00:40:38,533 彩さ~ん! 483 00:40:42,967 --> 00:40:46,233 (義彦)彩さ~ん! 彩さ~ん! 484 00:41:00,900 --> 00:41:03,266 彩さん! 彩さん! 485 00:41:04,667 --> 00:41:06,066 彩さん! 486 00:41:08,734 --> 00:41:09,633 彩さん! 487 00:41:11,000 --> 00:41:12,233 彩さん! 488 00:41:14,633 --> 00:41:15,266 彩さん! 489 00:41:16,500 --> 00:41:17,667 彩さん! 490 00:41:18,433 --> 00:41:18,934 彩… 491 00:41:20,300 --> 00:41:22,200 彩さん 何やってんだよ! 492 00:41:24,433 --> 00:41:25,166 彩さん! 493 00:41:30,500 --> 00:41:31,934 俺は許さない! 494 00:41:34,600 --> 00:41:36,633 俺は死ぬことなんて許さない! 495 00:41:40,233 --> 00:41:41,100 なんで… 496 00:41:42,667 --> 00:41:45,667 彩さんは 俺に 生きることを 教えてくれた人じゃないか! 497 00:41:46,900 --> 00:41:50,433 意識のない俺に “生きろ 生きろ”って― 498 00:41:50,500 --> 00:41:52,400 そう 叫び続けてくれた 人じゃないか! 499 00:41:53,633 --> 00:41:55,900 命は 何にも 代えられないものだって― 500 00:41:56,667 --> 00:41:58,133 あなたは きっと頑張れるって― 501 00:41:59,834 --> 00:42:01,700 そう言ってくれたのも 彩さんじゃないか! 502 00:42:03,000 --> 00:42:04,734 彩さんが いてくれたから― 503 00:42:05,400 --> 00:42:07,433 生きなきゃダメだって思えたんだ! 504 00:42:08,000 --> 00:42:11,300 “頑張れ 頑張れ”って 彩さんが言ってくれたから― 505 00:42:11,900 --> 00:42:13,533 だから 俺は あの暗闇の中から― 506 00:42:13,600 --> 00:42:15,200 必死になって生き返れたんだ 507 00:42:16,667 --> 00:42:17,800 そうだろう? 508 00:42:18,333 --> 00:42:19,967 生きなきゃダメだって 教えてくれたのは― 509 00:42:20,033 --> 00:42:21,400 彩さんじゃないか! 510 00:42:23,433 --> 00:42:24,967 生きなきゃダメなんだよ! 511 00:42:26,734 --> 00:42:29,100 それを 勝手に消すなんて しちゃいけないんだ 512 00:42:30,433 --> 00:42:34,934 彩さんが… みんなが それを教えてくれたんじゃないか! 513 00:42:36,967 --> 00:42:38,900 生きなきゃダメなんだよ 514 00:42:39,400 --> 00:42:40,934 生きなきゃダメなんだよ 515 00:42:41,400 --> 00:42:42,567 (園子)彩さん! 516 00:42:44,100 --> 00:42:45,333 彩さん! 517 00:42:46,867 --> 00:42:48,200 彩さん! 518 00:42:49,433 --> 00:42:50,767 彩さん! 519 00:42:52,100 --> 00:42:53,100 彩さん… 520 00:42:56,066 --> 00:42:58,000 よかった 生きててくれて 521 00:43:10,100 --> 00:43:12,567 ああああっ… 522 00:43:20,567 --> 00:43:22,433 (3人の泣き声) 523 00:43:33,433 --> 00:43:34,367 (ドアが開く音) 524 00:43:36,500 --> 00:43:37,900 園子ちゃんから聞いたよ 525 00:43:38,633 --> 00:43:39,500 死に損なったんだって? 526 00:43:40,500 --> 00:43:41,500 (猫の鳴き声) 527 00:43:45,400 --> 00:43:47,767 なんだよ お前 ん? 528 00:43:48,233 --> 00:43:49,266 こんな所にいたのか 529 00:43:50,333 --> 00:43:53,467 まったく どいつもこいつも 心配させやがって 530 00:44:05,533 --> 00:44:06,100 帰るのか? 531 00:44:09,300 --> 00:44:12,567 あっ そうだ 義彦から預かってきたんだ 532 00:44:20,000 --> 00:44:22,266 初めて会ったときも 大切そうに持ってたよな それ 533 00:44:26,934 --> 00:44:28,867 だから 拝むのは やめろって 534 00:44:29,900 --> 00:44:32,066 俺は寺の仏像じゃないんだからな 535 00:44:41,400 --> 00:44:42,367 じゃあな 536 00:44:45,500 --> 00:44:46,600 (ドアが閉まる音) 537 00:44:55,233 --> 00:44:57,667 (美和)もっと早く 伺うつもりでしたけど― 538 00:44:58,700 --> 00:45:02,700 自分の気持ちを整理するのに 時間が かかってしまって 539 00:45:05,367 --> 00:45:06,633 (美智代)永井のことね 540 00:45:07,734 --> 00:45:12,200 院長は 私の この腕の中で 亡くなられました 541 00:45:13,934 --> 00:45:16,567 あの人の最期を看取(みと)ったのは 自分だと― 542 00:45:18,266 --> 00:45:20,033 そのことを私に言いたくて いらしたの? 543 00:45:21,900 --> 00:45:23,367 私は院長を愛していました 544 00:45:24,867 --> 00:45:29,300 でも 院長には ほかに深く愛した女性がいて― 545 00:45:30,200 --> 00:45:33,734 私のことなど 見向きもしてくださいませんでした 546 00:45:35,934 --> 00:45:36,767 あの人に? 547 00:45:38,233 --> 00:45:39,633 その女性は… 548 00:45:40,667 --> 00:45:43,233 奥様 あなたです 549 00:45:45,567 --> 00:45:49,767 院長は最期まで 奥様を愛していました 550 00:45:49,834 --> 00:45:50,834 ウソよ 551 00:45:51,900 --> 00:45:54,600 あの人は 私と小森のことを 見て見ぬふりをしてたのよ 552 00:45:55,100 --> 00:45:55,967 愛してるなら そんなこと… 553 00:45:56,033 --> 00:45:57,767 (美和)院長は ここ数年― 554 00:45:57,834 --> 00:46:00,533 男性機能が 働かなくなっていたそうです 555 00:46:01,867 --> 00:46:02,867 だから… 556 00:46:04,000 --> 00:46:06,633 奥様と小森先生のことも 何も おっしゃらずに 557 00:46:08,767 --> 00:46:11,166 もちろん 苦しみぬいて 558 00:46:14,166 --> 00:46:14,900 院長は― 559 00:46:16,233 --> 00:46:18,667 奥様が逮捕されたことを 知らないまま― 560 00:46:18,734 --> 00:46:19,967 亡くなりました 561 00:46:22,300 --> 00:46:25,033 何も知らずに ただ― 562 00:46:25,600 --> 00:46:27,567 “妻を死の床に呼ぶな”と― 563 00:46:29,233 --> 00:46:32,734 “最も愛する者に 自分の無様(ぶざま)な姿を見せたくない―” 564 00:46:32,800 --> 00:46:34,066 とおっしゃって 565 00:46:37,333 --> 00:46:40,600 あなたのことを 愛していらしたからです 566 00:46:47,100 --> 00:46:48,066 あなた… 567 00:46:52,000 --> 00:46:53,233 あなた! 568 00:46:55,667 --> 00:46:59,400 (泣き叫ぶ声) 569 00:47:11,900 --> 00:47:14,934 (ドアの開閉音) 570 00:47:27,066 --> 00:47:28,266 彩さん! 571 00:47:33,333 --> 00:47:35,400 よかった 間に合うて 572 00:47:38,500 --> 00:47:39,400 元気でね 573 00:47:53,166 --> 00:47:54,900 ダメだな 私って 574 00:47:56,100 --> 00:47:57,667 すぐ 涙 出ちゃう 575 00:47:57,734 --> 00:48:00,967 (朱美たち) フレー! フレー! 彩! 576 00:48:01,033 --> 00:48:04,033 頑張れ 頑張れ 彩! 577 00:48:04,100 --> 00:48:06,734 負けるな 負けるな 彩! 578 00:48:12,100 --> 00:48:13,867 頑張って! 579 00:48:34,734 --> 00:48:36,934 それでは 本日の会議はこれで 580 00:48:37,000 --> 00:48:38,100 お疲れさまでした 581 00:48:38,200 --> 00:48:39,934 (医師たち)お疲れさまでした 582 00:48:46,633 --> 00:48:49,834 (秀一)拓巳 来週のオペの件で相談がある 583 00:48:50,800 --> 00:48:52,533 一緒に院長室に来てくれないか 584 00:48:55,266 --> 00:48:56,400 彩が死のうとしたそうだよ 585 00:48:58,300 --> 00:48:59,266 (秀一)彩が? 586 00:49:01,266 --> 00:49:02,734 (拓巳) 女っていうのは 恋をすると― 587 00:49:02,800 --> 00:49:04,633 みんな 思い上がっちまうのかね 588 00:49:05,433 --> 00:49:06,600 自分が この世にいると― 589 00:49:06,667 --> 00:49:09,367 秀一さんが 奥さんや子供と 幸せになれない 590 00:49:09,467 --> 00:49:10,667 そう思ったらしい 591 00:49:12,266 --> 00:49:15,066 まっ 結局 生きてたわけだけど 592 00:49:15,767 --> 00:49:17,834 もう 今頃 羽田(はねだ)に向かってるな 593 00:49:19,166 --> 00:49:20,433 (秀一)羽田? (拓巳)ああ 594 00:49:21,133 --> 00:49:23,200 帰るしかないだろう 北海道に 595 00:49:25,667 --> 00:49:26,567 やめとけよ! 596 00:49:27,400 --> 00:49:29,200 性懲りもなく謝りに行くとか― 597 00:49:29,667 --> 00:49:31,100 単に見送りに行くだけなら 行くな! 598 00:49:34,500 --> 00:49:35,900 今日の最終便だ 599 00:49:37,200 --> 00:49:39,667 全てを捨てるつもりなら行ってやれ 600 00:49:45,033 --> 00:49:48,767 兄貴 あなたは優等生だ 601 00:49:50,500 --> 00:49:52,100 いつも 他人の気持ちを 思いやって― 602 00:49:52,166 --> 00:49:54,633 その度に自分が 傷ついてきたんだろう? 603 00:49:56,600 --> 00:49:58,633 一度くらい 誰かを傷つけても― 604 00:49:59,500 --> 00:50:00,800 何もかも放り投げても― 605 00:50:00,867 --> 00:50:03,000 自分の気持ちに 正直に生きるべきなんだよ! 606 00:50:05,066 --> 00:50:07,233 結城家には俺が頭を下げてやる 607 00:50:07,700 --> 00:50:09,967 管財人なんて また探せばいい 608 00:50:10,767 --> 00:50:14,166 いや 俺が 必死で この病院を立て直してやる! 609 00:50:15,400 --> 00:50:18,800 どんな問題が起こっても あとは俺が なんとかする! 610 00:50:22,367 --> 00:50:23,900 2人っきりの兄弟だからな 611 00:50:25,633 --> 00:50:26,667 拓巳… 612 00:50:30,233 --> 00:50:32,233 会議が終わったところだって 聞いたから 613 00:50:35,934 --> 00:50:37,200 祥子 僕は… 614 00:50:37,266 --> 00:50:38,467 (祥子)どこで食事にする? 615 00:50:39,166 --> 00:50:42,400 超音波の写真も頂いてきたの それも見せたいし 616 00:50:43,000 --> 00:50:44,433 ねえ 外に出られる? 617 00:50:44,500 --> 00:50:46,300 (秀一)祥子 彩が… (祥子)誓ったじゃない! 618 00:50:48,433 --> 00:50:50,700 教会で 愛を 誓い合ったわよね? 私たち 619 00:50:52,433 --> 00:50:53,533 誓ったわ 620 00:50:54,867 --> 00:50:56,200 そうでしょう? 621 00:50:59,900 --> 00:51:01,533 なんて顔 するの? 622 00:51:04,266 --> 00:51:06,333 教会も立場がないわね 623 00:51:07,800 --> 00:51:10,033 誓いの言葉がウソだったなんて 624 00:51:12,166 --> 00:51:13,867 (秀一)祥子… (祥子)いいのよ 行って! 625 00:51:15,433 --> 00:51:17,500 (祥子)あなたが 記憶を失ってるとき― 626 00:51:18,333 --> 00:51:20,000 彩さん 私に言ったわ 627 00:51:22,233 --> 00:51:24,133 自分の愛した秀一さんは もう いないって 628 00:51:27,834 --> 00:51:29,600 でも それは 私の言葉 629 00:51:31,533 --> 00:51:35,367 私の愛したあなたは 記憶のないあなたです 630 00:51:37,066 --> 00:51:38,700 記憶の戻ったあなたは― 631 00:51:39,934 --> 00:51:42,266 もう 私の知ってる 秀一さんでは なかった 632 00:51:45,266 --> 00:51:49,600 この子も 私の知ってる秀一さんの子供 633 00:51:52,500 --> 00:51:53,900 今のあなたの子供では ありません 634 00:51:57,500 --> 00:51:59,200 この子は私が一人で育てます 635 00:52:03,567 --> 00:52:04,934 早く行って! 636 00:52:07,900 --> 00:52:09,066 間に合わなくなるわ 637 00:52:23,633 --> 00:52:25,033 ごめんね 638 00:52:29,200 --> 00:52:30,233 ママ… 639 00:52:33,200 --> 00:52:34,967 ウソつきで 640 00:52:49,867 --> 00:52:50,834 (秀一)やめろ! 641 00:52:53,967 --> 00:52:57,533 彩の上に星が降る 642 00:53:10,166 --> 00:53:14,066 僕も 君を― 643 00:53:15,367 --> 00:53:16,433 愛してるから! 644 00:53:21,734 --> 00:53:22,400 彩… 645 00:54:16,967 --> 00:54:17,967 一緒に帰ろう 646 00:54:19,500 --> 00:54:22,633 もう 何も心配いらない 647 00:54:25,633 --> 00:54:28,300 僕は君との約束を 守れるんだ 648 00:54:29,567 --> 00:54:33,667 北海道に帰って 結婚しよう 649 00:54:40,767 --> 00:54:41,400 彩 650 00:54:51,934 --> 00:54:53,066 彩… 651 00:54:56,333 --> 00:54:57,333 “一人で帰る”? 652 00:54:58,467 --> 00:55:00,233 どうして? 僕は… 653 00:55:03,467 --> 00:55:05,734 “あなたは 何か 勘違いしている” 654 00:55:07,433 --> 00:55:09,066 “本当のことを 言うと―” 655 00:55:11,333 --> 00:55:12,700 “私は あなたに会いに―” 656 00:55:12,767 --> 00:55:13,934 “東京に 来たんじゃない” 657 00:55:16,934 --> 00:55:17,667 “ただ…” 658 00:55:19,967 --> 00:55:22,867 “もっと 広い 世界を見たかった” 659 00:55:26,000 --> 00:55:27,400 “子供の ころから―” 660 00:55:28,667 --> 00:55:30,233 “あの町を 出れなくて―” 661 00:55:30,800 --> 00:55:32,533 “それが 悔しかった” 662 00:55:34,033 --> 00:55:34,834 “だから…” 663 00:55:37,433 --> 00:55:38,934 “身寄りが なくなって―” 664 00:55:40,200 --> 00:55:41,767 “いい チャンスだった” 665 00:55:45,633 --> 00:55:47,400 “あなたと 会ったのも―” 666 00:55:47,467 --> 00:55:48,433 “偶然で―” 667 00:55:52,100 --> 00:55:53,800 “結婚なんて 思ってなかった” 668 00:55:59,800 --> 00:56:03,667 “あなたと結婚したいとも 思わなかった” 669 00:56:05,867 --> 00:56:07,033 “あなたのこと―” 670 00:56:08,600 --> 00:56:11,467 “そんなに 好きではなかった” 671 00:56:16,967 --> 00:56:17,934 “私は―” 672 00:56:21,367 --> 00:56:22,900 “あなたのこと―” 673 00:56:30,200 --> 00:56:31,667 “好きでは なかった” 674 00:56:34,266 --> 00:56:36,934 彩… もういい 675 00:56:39,100 --> 00:56:40,000 もういい 676 00:56:42,033 --> 00:56:43,166 分かったから 677 00:56:47,300 --> 00:56:50,667 ただ一つだけ 信じてくれ 678 00:56:53,567 --> 00:56:56,500 あの 中標津(なかしべつ)空港で― 679 00:56:59,433 --> 00:57:01,900 君を愛してると 言った― 680 00:57:03,300 --> 00:57:05,600 僕の言葉には 681 00:57:11,700 --> 00:57:15,700 ひとかけらの 偽りもなかった 682 00:57:35,867 --> 00:57:36,667 彩 683 00:57:53,367 --> 00:57:56,066 (秀一)“私は あなたに―” 684 00:58:02,100 --> 00:58:04,133 “たくさんの幸せをもらった” 685 00:58:09,700 --> 00:58:10,633 “親に 捨てられたのも―” 686 00:58:10,700 --> 00:58:11,400 “知らず―” 687 00:58:13,000 --> 00:58:15,033 “ずっとブランコで 待っていた” 688 00:58:16,400 --> 00:58:17,667 “いつか きっと―” 689 00:58:19,266 --> 00:58:21,500 “迎えに来てくれる と信じて” 690 00:58:23,166 --> 00:58:23,900 “でも…” 691 00:58:24,800 --> 00:58:26,467 “お父さんも お母さんも―” 692 00:58:27,233 --> 00:58:28,767 “来ては くれなかった” 693 00:58:30,200 --> 00:58:31,734 “いつまで 待っても” 694 00:58:34,867 --> 00:58:37,500 “私は 両親の ぬくもりに―” 695 00:58:37,567 --> 00:58:39,266 “抱き締められる ことは なかった” 696 00:58:43,500 --> 00:58:48,066 “あなたは そんなお父さんに ならないでほしい” 697 00:58:49,600 --> 00:58:55,700 “ちゃんと あなたの子供を 抱き締めてあげてほしい” 698 00:58:58,667 --> 00:59:00,800 “子供は いつでも―” 699 00:59:03,734 --> 00:59:06,734 “愛し信じられる 者のぬくもりを―” 700 00:59:06,800 --> 00:59:07,734 “待ってる” 701 00:59:13,734 --> 00:59:15,533 “あなたの 子供に―” 702 00:59:21,100 --> 00:59:23,333 “私のような思いをさせないで” 703 00:59:30,333 --> 00:59:31,633 “一つだけ―” 704 00:59:32,400 --> 00:59:34,233 “最後に お願いがある” 705 00:59:39,233 --> 00:59:41,400 “私は あなたに出会ったことを―” 706 00:59:43,467 --> 00:59:44,967 “後悔してない” 707 00:59:47,300 --> 00:59:49,533 “だから あなたも―” 708 00:59:58,133 --> 01:00:00,400 “決して 後悔しないでください” 709 01:00:10,433 --> 01:00:11,500 後悔してない 710 01:01:37,667 --> 01:01:41,266 君の上に… 星が降る 711 01:01:44,700 --> 01:01:46,433 いつか きっと… 712 01:01:49,533 --> 01:01:52,066 僕が降らせることの できなかった星が 713 01:02:34,233 --> 01:02:38,100 雨なのに 傘 忘れてったから 714 01:02:54,867 --> 01:02:56,467 (秀一)冷やしちゃダメじゃないか 715 01:02:59,934 --> 01:03:01,133 うちに帰ろう 716 01:03:49,533 --> 01:03:50,433 (園子)痛っ! 717 01:03:50,500 --> 01:03:51,300 (たたく音) 718 01:03:53,467 --> 01:03:54,100 (神崎直人(かんざきなおと))神崎です 719 01:03:56,767 --> 01:03:57,633 何か? 720 01:03:59,400 --> 01:04:01,500 あっ 痴漢! バスの痴漢! 721 01:04:01,600 --> 01:04:04,367 な… なんで こげな所に 痴漢が おるんか! 722 01:04:04,900 --> 01:04:07,033 あっ! お前… お前な! 723 01:04:07,133 --> 01:04:08,900 僕は痴漢じゃないって 言っただろうが! 724 01:04:08,967 --> 01:04:12,166 あのね 僕は今日から ここに赴任してきた小児科の医者だ 725 01:04:13,633 --> 01:04:16,633 なんなん… あんた 医者の痴漢? 726 01:04:17,667 --> 01:04:18,800 あのね… 727 01:04:26,500 --> 01:04:28,667 (花岡香代子)あっ 義彦君! (義彦)あ~! 728 01:04:28,734 --> 01:04:30,834 (香代子)久しぶり どうしたの? (義彦)彩さんに手紙 書いたの 729 01:04:30,900 --> 01:04:32,333 (義彦) “彩さん お元気ですか?” 730 01:04:33,400 --> 01:04:34,734 “俺は すっかり元気です” 731 01:04:36,233 --> 01:04:38,033 “あれから もう 1年もたったなんて―” 732 01:04:38,100 --> 01:04:39,533 “信じられない気がします” 733 01:04:40,633 --> 01:04:44,367 “この間 退院して初めて 永世会病院に顔を出しました” 734 01:04:45,033 --> 01:04:47,166 “みんな 相変わらず 元気そうでしたよ” 735 01:04:49,367 --> 01:04:53,667 “小泉先生は 新院長の元 元気に働いています” 736 01:04:58,166 --> 01:05:01,066 “俺はというと 親父(おやじ)の跡を継ごうと―” 737 01:05:01,133 --> 01:05:04,867 “昼間は調理師学校に通い 夜は店の手伝いをしています” 738 01:05:04,934 --> 01:05:06,567 (新井勝治)しばらく 使い物になんねえな こりゃ 739 01:05:21,734 --> 01:05:25,734 (川田洋一) 新しい先生 今日 着くはずだから 740 01:05:27,834 --> 01:05:32,300 まあ 前の医者みたいに 大した医者は来ないだろうけどな 741 01:05:32,367 --> 01:05:35,834 (義彦)“彩さん 俺が一人前の板前になったら―” 742 01:05:35,934 --> 01:05:38,834 “絶対に 俺の料理 食べに来てくださいね” 743 01:05:41,967 --> 01:05:45,033 “休みに入ったら 彩さんの所に遊びに行こうと―” 744 01:05:45,100 --> 01:05:47,367 “園子さんたちと話しています” 745 01:05:47,967 --> 01:05:50,333 “近いうちに会えることを 楽しみにしています” 746 01:05:52,400 --> 01:05:54,166 “北海道は どうですか?” 747 01:05:54,967 --> 01:05:57,300 “風は彩さんに優しいですか?” 748 01:05:58,367 --> 01:06:01,734 “緑は 彩さんを優しく 包んでくれてますか?” 749 01:06:02,867 --> 01:06:05,867 “そして 満点の星は?” 750 01:06:27,066 --> 01:06:30,066 (猫の鳴き声) 751 01:06:39,333 --> 01:06:41,633 (拓巳)見事な星空だなあ 752 01:06:42,800 --> 01:06:45,367 俺 こんなの初めてだよ 753 01:06:46,734 --> 01:06:49,367 俺がいると永世会の評判が落ちる 754 01:06:50,734 --> 01:06:51,333 そんなときに― 755 01:06:51,400 --> 01:06:54,233 医者が足りないっていう話を チラッと聞いてね 756 01:06:55,166 --> 01:06:57,533 けど 冗談じゃねえよな 757 01:06:58,467 --> 01:07:01,567 まさか こんな田舎だとは 思わなかったね 758 01:07:11,066 --> 01:07:11,967 言っとくけど― 759 01:07:12,500 --> 01:07:15,333 俺を引き止めた女は 星の数ほど いたんだぜ 760 01:07:16,600 --> 01:07:19,367 この空の星ぐらいだったかな 761 01:07:22,367 --> 01:07:23,133 俺は せっかちだから― 762 01:07:23,200 --> 01:07:25,467 そんなに長くは 待ってられないんだからな 763 01:07:26,500 --> 01:07:27,967 でも 大サービスで いつもより― 764 01:07:28,033 --> 01:07:30,066 少~しだけ タイムリミットを伸ばしてやる 765 01:07:33,100 --> 01:07:36,533 お前の 気持ちが― 766 01:07:37,667 --> 01:07:41,300 俺に 向くまで 767 01:07:43,867 --> 01:07:45,734 待っててやるよ 768 01:07:47,266 --> 01:07:51,600 ただし 100年だけな 769 01:07:52,233 --> 01:07:54,233 ♪~ 770 01:10:20,767 --> 01:10:24,467 (拓巳)なんだこれ! ひっでえ古い設備だな! 771 01:10:24,533 --> 01:10:26,500 (大きな物音) (拓巳)うわっ! 772 01:10:26,567 --> 01:10:28,066 (拓巳)分かったよ 怒るなよ! 773 01:10:28,133 --> 01:10:29,934 ちょっと 思ったこと 言っただけだろ 774 01:10:30,000 --> 01:10:32,567 ホンット 変わってねえよな お前は! 775 01:10:40,000 --> 01:10:42,000 ~♪