1 00:01:37,080 --> 00:01:41,084 <互いに求め合った 若き幸村と茶々は・ 2 00:01:41,084 --> 00:01:44,087 運命の非情に引き裂かれた> 3 00:01:44,087 --> 00:01:47,090 <茶々は秀吉側室 淀となり・ 4 00:01:47,090 --> 00:01:53,096 幸村も 小国 真田の武勇を 天下にとどろかす武将となった> 5 00:01:53,096 --> 00:02:00,103 <それぞれが別の人生を歩み始めた 幸村と淀だったが・ 6 00:02:00,103 --> 00:02:04,107 2人の心の奥に 深く刻んだ青春の影は・ 7 00:02:04,107 --> 00:02:07,107 決して消えることはなかった> 8 00:02:09,112 --> 00:02:16,119 (北政所) 太閤殿下 ただいま御臨終じゃ 9 00:02:16,119 --> 00:02:19,122 <天下統一を成し遂げた 太閤 秀吉は・ 10 00:02:19,122 --> 00:02:25,061 伏見桃山城で 62年の波乱の生涯を閉じた> 11 00:02:25,061 --> 00:02:30,066 <天才的創業者 ワンマン社長の 死による混乱の中から・ 12 00:02:30,066 --> 00:02:35,071 権力の座を狙って 男たちは 再び動き始めた> 13 00:02:35,071 --> 00:02:37,073 (幸村)家康 14 00:02:37,073 --> 00:02:43,073 (幸村)真田幸村がいるかぎり やすやすと天下は渡さぬ 15 00:02:54,090 --> 00:02:57,093 <青春をさすらう猿飛佐助は・ 16 00:02:57,093 --> 00:03:02,093 生まれ故郷 甲賀の里に戻ってきていた> 17 00:03:30,060 --> 00:03:32,062 (佐助)吉兵衛! (吉兵衛)抜け忍したお前が・ 18 00:03:32,062 --> 00:03:34,064 なぜ戻った 19 00:03:34,064 --> 00:03:36,066 (佐助)吉兵衛 俺はな… 20 00:03:36,066 --> 00:03:40,070 (おたき)お前が頭領を殺してから 甲賀の衆は ぼろぼろだ! 帰れ! 21 00:03:40,070 --> 00:03:43,073 (一同)帰れ! (吉兵衛)帰れ! 22 00:03:43,073 --> 00:03:50,080 (一同)帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ! 帰れ… 23 00:03:50,080 --> 00:03:52,082 (半蔵)佐助!・ 24 00:03:52,082 --> 00:03:58,082 甲賀衆を救うてやらぬか? お前に どでかい仕事がある 25 00:04:05,095 --> 00:04:10,100 <秀吉の死後 徳川家康と 石田三成との対立は・ 26 00:04:10,100 --> 00:04:13,103 日を追って 激しくなった> 27 00:04:13,103 --> 00:04:17,107 (三成) 家康殿が 伊達 福島 蜂須賀と・ 28 00:04:17,107 --> 00:04:20,110 次々と縁組みいたしたること・ 29 00:04:20,110 --> 00:04:28,051 大名同士 縁組みいたさずとの 亡き太閤殿下への約束を破る所業 30 00:04:28,051 --> 00:04:31,054 断じて このまま 見過ごすわけにはまいりませぬ 31 00:04:31,054 --> 00:04:36,059 (淀殿)殿下亡き後は 前田利家殿はじめ 五大老・ 32 00:04:36,059 --> 00:04:42,065 そこもとら 五奉行の合議によりて 全て取り計らうことになっておろう 33 00:04:42,065 --> 00:04:47,070 その合議に従わず 勝手放題の家康殿でござります 34 00:04:47,070 --> 00:04:50,073 (淀殿) わらわに どうせよといわれるのか 35 00:04:50,073 --> 00:04:55,078 (三成)この上は 秀頼君のお力をお借りいたす他・ 36 00:04:55,078 --> 00:05:00,083 家康の増長を 抑える道はございませぬ 37 00:05:00,083 --> 00:05:04,083 (秀頼)かか様 もう参ってよいな? 38 00:05:10,093 --> 00:05:15,093 (淀殿)秀頼は まだ7歳 分別かなう年ではありませぬ 39 00:05:17,100 --> 00:05:21,104 (三成)お母君である あなた様の御裁可さえあれば・ 40 00:05:21,104 --> 00:05:25,041 この三成 後は しかるべく処置いたしまする 41 00:05:25,041 --> 00:05:29,041 わらわは 政治向きのことには かかわりとうない 42 00:05:31,047 --> 00:05:36,052 ・ 若! 男は強うなくてはいかん さあ 打ってみられよ 43 00:05:36,052 --> 00:05:38,054 (秀頼)えーい! 44 00:05:38,054 --> 00:05:42,058 いま一度 (秀頼)えーい! 45 00:05:42,058 --> 00:05:44,060 苦しい 放せ! 46 00:05:44,060 --> 00:05:47,063 これしきのことで 音を上げるようでは・ 47 00:05:47,063 --> 00:05:49,063 強い男にはなれませんぞ 48 00:05:51,067 --> 00:05:55,071 さあ 申してみよ 若は 強うなりたいか 49 00:05:55,071 --> 00:05:58,074 (秀頼)なりたい 余は 必ず強うなるぞ 50 00:05:58,074 --> 00:06:01,077 それは何故? 何のために強うなる 51 00:06:01,077 --> 00:06:05,081 (秀頼)分からぬ 強くなれとは幸村が申したことじゃ 52 00:06:05,081 --> 00:06:07,083 アハハハ… 53 00:06:07,083 --> 00:06:09,085 では 教えてやろう 54 00:06:09,085 --> 00:06:13,089 強うなるのは 弱い者を助けるためだ 55 00:06:13,089 --> 00:06:17,093 人を傷つけ 苦しめるためではないぞ 56 00:06:17,093 --> 00:06:19,095 分かった 57 00:06:19,095 --> 00:06:25,034 さて 秀頼君は 誰を助け 誰を守る 58 00:06:25,034 --> 00:06:27,036 誰のために戦う? 59 00:06:27,036 --> 00:06:32,036 かか様じゃ 秀頼は母上を守るのじゃ 60 00:06:34,043 --> 00:06:36,045 (秀頼)えーい! おおっ 61 00:06:36,045 --> 00:06:38,047 それでいい 打たれよ 62 00:06:38,047 --> 00:06:42,047 幸村を母上の敵と思うて 存分に打たれよ 63 00:06:48,057 --> 00:06:52,057 (秀頼)母上! 母上! 64 00:06:56,065 --> 00:06:59,068 御無礼 お許しくだされ 65 00:06:59,068 --> 00:07:02,071 (淀殿)幸村様・ 66 00:07:02,071 --> 00:07:10,079 よう… よう お越しくだされた 67 00:07:10,079 --> 00:07:14,083 少し おやつれになられたか 68 00:07:14,083 --> 00:07:20,089 御苦労の程 お察しいたします 69 00:07:20,089 --> 00:07:33,036 ・~ 70 00:07:33,036 --> 00:07:38,041 <秀吉の存命中 諸大名は京都に屋敷を持たされ・ 71 00:07:38,041 --> 00:07:43,046 夫人たちは 人質の意味で とどめられていた> 72 00:07:43,046 --> 00:07:46,049 (寒松院) 淀殿には お目にかかれましたか 73 00:07:46,049 --> 00:07:48,051 御挨拶だけです 74 00:07:48,051 --> 00:07:53,056 豊臣家お跡継ぎの 母御になられたお方 75 00:07:53,056 --> 00:07:56,059 手も握れませんわい 76 00:07:56,059 --> 00:07:59,062 心は通うたに違いない 77 00:07:59,062 --> 00:08:05,068 おかわいそうに 自ら選んだ道ではあるまいに… 78 00:08:05,068 --> 00:08:08,071 行く手のいばらを 踏み越えねばならぬ 79 00:08:08,071 --> 00:08:10,073 母上 80 00:08:10,073 --> 00:08:15,078 幸村 守っておあげなされ 81 00:08:15,078 --> 00:08:20,078 淀殿には 誠のお味方は 一人もいないのです 82 00:08:24,020 --> 00:08:26,022 (宗矩)三成以下 五奉行・ 83 00:08:26,022 --> 00:08:29,025 家康公襲撃の 謀議をいたしてござる 84 00:08:29,025 --> 00:08:31,027 (忠勝)何? 85 00:08:31,027 --> 00:08:34,030 (宗矩)お許しあれば 彼らの動きを封ずるため・ 86 00:08:34,030 --> 00:08:36,032 先じて手を打ちまする 87 00:08:36,032 --> 00:08:38,034 (忠勝)だが 五奉行を捕らえるは・ 88 00:08:38,034 --> 00:08:42,038 かえって 家康公の横暴と見られよう 89 00:08:42,038 --> 00:08:44,040 (宗矩) 見せしめをいたすだけのこと 90 00:08:44,040 --> 00:08:48,044 代わりに 大野治長 土方雄久など・ 91 00:08:48,044 --> 00:08:51,047 不穏分子を捕らえまする (半蔵)それでは手ぬるい 92 00:08:51,047 --> 00:08:55,051 災いの根を断つには 三成を殺すのが早い 93 00:08:55,051 --> 00:08:57,053 それがしにお任せくだされ 94 00:08:57,053 --> 00:09:01,057 半蔵 目算あるならば 好きにいたせ 95 00:09:01,057 --> 00:09:04,060 ただし あくまで わしは知らぬことぞ 96 00:09:04,060 --> 00:09:10,060 10日の御猶予をお願い申す 必ず 三成をしとめまする 97 00:09:17,073 --> 00:09:23,012 浅知恵にて騒ぎを起こし 家康公の御迷惑とならねばよいが 98 00:09:23,012 --> 00:09:28,017 (忠勝)やらせておけ 忍びは 所詮 忍び 99 00:09:28,017 --> 00:09:33,017 いざのときは 虫けら同様 始末するだけのことじゃ 100 00:09:47,036 --> 00:09:51,040 佐助 生まれ故郷に戻ったのではないのか 101 00:09:51,040 --> 00:09:55,044 (佐助)村は荒れ果て もはや 甲賀の里は ないに等しく… 102 00:09:55,044 --> 00:09:59,048 (才蔵)佐助は 御当家にて 働きたいと申しております 103 00:09:59,048 --> 00:10:02,051 真田の家臣になると決めたか 104 00:10:02,051 --> 00:10:08,057 幸村様 私がお仕えしたいのは 寒松院様でございます 105 00:10:08,057 --> 00:10:13,057 何? 母上に? 訳を申せ 母上を選んだ訳を 106 00:10:17,066 --> 00:10:22,004 幸村ではのうて わらわに仕えるとは 何故じゃ 107 00:10:22,004 --> 00:10:27,009 佐助 申してみよ はっ 108 00:10:27,009 --> 00:10:29,011 ハッ… まさか・ 109 00:10:29,011 --> 00:10:33,015 わらわに恋い焦がれてるわけでは あるまいな 110 00:10:33,015 --> 00:10:35,017 そのようなものでございます アハハッ 111 00:10:35,017 --> 00:10:40,022 その答えでは 本気で母上が胸ときめかすぞ 112 00:10:40,022 --> 00:10:46,028 私は 戦で二親を亡くし みなしごとなりました者・ 113 00:10:46,028 --> 00:10:50,032 忍びの技を仕込んでくれた 父親代わりはおりましたが・ 114 00:10:50,032 --> 00:10:54,036 母を知りません・ 115 00:10:54,036 --> 00:10:58,040 幸村様に寄せる あなたの優しさを見るにつけ・ 116 00:10:58,040 --> 00:11:03,045 我が母は このような人であったろうかと・ 117 00:11:03,045 --> 00:11:08,050 羨ましく 懐かしく 心に浮かべてまいりました 118 00:11:08,050 --> 00:11:10,052 生涯に一度でいい 119 00:11:10,052 --> 00:11:14,056 母に孝養のまね事なりと いたしたいと… 120 00:11:14,056 --> 00:11:18,060 肩をもみ お話し相手となって 尽くしたいと思います 121 00:11:18,060 --> 00:11:21,063 (寒松院)ハァ 良い話じゃ 122 00:11:21,063 --> 00:11:28,070 佐助 助けになるならば わらわが母となりましょう 123 00:11:28,070 --> 00:11:33,075 そちの親孝行 うれしく受けましょうぞ 124 00:11:33,075 --> 00:11:36,075 (佐助) ありがたき幸せにございます 125 00:11:43,085 --> 00:11:47,089 (十蔵)おい 佐助は 少しおかしいぞ 126 00:11:47,089 --> 00:11:51,093 わしが冗談を言っても 笑いもせぬ 127 00:11:51,093 --> 00:11:57,099 そういえば 手も握らぬな つまらんな 128 00:11:57,099 --> 00:12:01,099 (十蔵)何じゃ それは 男同士が気持ち悪い 129 00:12:03,105 --> 00:12:06,108 (十蔵)佐助は とにかく変だ 130 00:12:06,108 --> 00:12:10,112 (才蔵)佐助とて いつまでも ふわふわとは しておれまい 131 00:12:10,112 --> 00:12:12,114 お前もな 132 00:12:12,114 --> 00:12:14,116 (十蔵)な… どういう意味だ 133 00:12:14,116 --> 00:12:17,116 ハハハ… 134 00:12:21,123 --> 00:12:25,123 (寒松院)佐助 なかなかの腕前 135 00:12:27,063 --> 00:12:31,067 ああ 良い気持ちじゃ 136 00:12:31,067 --> 00:12:36,072 寒松院様の妹君は 三成殿の 奥方様と伺うておりますが 137 00:12:36,072 --> 00:12:43,079 そうじゃ きょうだいというても 長いこと会うてはおりませぬ 138 00:12:43,079 --> 00:12:46,079 一度 お訪ねになられては いかがでしょう 139 00:12:48,084 --> 00:12:54,084 優しい心遣い うれしゅう思いますぞ 140 00:13:01,097 --> 00:13:09,105 (孝蔵主)家康公は 大野治長 土方雄久 浅野長政のお三方を・ 141 00:13:09,105 --> 00:13:14,110 家康公暗殺の疑いにて 処分なされましたとか 142 00:13:14,110 --> 00:13:18,114 三成への見せしめであろう 143 00:13:18,114 --> 00:13:23,052 (孝蔵主)邪魔な者たちは 次々と切り捨てていかれる 144 00:13:23,052 --> 00:13:31,060 いずれは 有力大名たちも 家康公に従うことになりましょう 145 00:13:31,060 --> 00:13:37,066 豊臣が生き残るためには 家康殿に頼るしかないのじゃ 146 00:13:37,066 --> 00:13:41,070 淀殿にも お分かりのはず 147 00:13:41,070 --> 00:13:48,077 それでも三成に味方をするは 御正室のあなた様への対抗心 148 00:13:48,077 --> 00:13:53,077 豊臣の女あるじに なるおつもりでございましょう 149 00:13:56,085 --> 00:13:59,088 (秀頼)えいっ! えいっ!・ 150 00:13:59,088 --> 00:14:05,094 母上 誰ぞ いじめる者はおるか? 151 00:14:05,094 --> 00:14:09,098 若 そなたが案ずることはありませぬ 152 00:14:09,098 --> 00:14:16,105 (秀頼)余が守ってやる 秀頼は母の味方じゃ! 153 00:14:16,105 --> 00:14:18,105 秀頼 154 00:14:22,044 --> 00:14:25,047 母は そなたがいればよいのです 155 00:14:25,047 --> 00:14:32,054 領地もいらぬ 豊臣の名もいらぬ 156 00:14:32,054 --> 00:14:35,057 ハァ… 157 00:14:35,057 --> 00:14:44,066 いっそ 何もかも捨てて そなたと二人きりで暮らしたい 158 00:14:44,066 --> 00:14:49,066 かか様 余は どこへでも参るぞ 159 00:14:52,074 --> 00:14:55,077 若… 160 00:14:55,077 --> 00:15:05,087 どこか遠くで 誰にも邪魔されず 二人っきりで… 161 00:15:05,087 --> 00:15:07,087 (秀頼)行こう 今すぐ 162 00:15:14,096 --> 00:15:18,100 若 そなたの名は? 163 00:15:18,100 --> 00:15:21,103 豊臣秀頼 164 00:15:21,103 --> 00:15:23,103 そうじゃ 165 00:15:26,042 --> 00:15:30,042 そなたは豊臣秀頼 どこへも逃げられぬ 166 00:15:32,048 --> 00:15:39,055 この城の中で この城と共に・ 167 00:15:39,055 --> 00:15:42,055 生きていく他ないのです 168 00:15:48,064 --> 00:15:50,066 佐助 少し代わろうか 169 00:15:50,066 --> 00:15:54,070 いらぬ 幸村は 力ばかり強うて駄目じゃ 170 00:15:54,070 --> 00:15:59,075 アハハッ これは 手ひどく振られました アハハハ… 171 00:15:59,075 --> 00:16:01,077 ・(十蔵)幸村様! 172 00:16:01,077 --> 00:16:06,082 幸村様 ただいま 石田三成様より 御使者がみえられ・ 173 00:16:06,082 --> 00:16:10,086 前田利家様 先刻 お亡くなりなされました由 174 00:16:10,086 --> 00:16:15,091 利家公が? 既に三成様 前田様お屋敷にて・ 175 00:16:15,091 --> 00:16:17,093 葬儀のこと 取りしきってござります 176 00:16:17,093 --> 00:16:23,032 豊臣は 最後の柱を失うた 177 00:16:23,032 --> 00:16:26,035 ・(足音) 178 00:16:26,035 --> 00:16:29,038 (才蔵)幸村様 加藤清正 福島正則ら・ 179 00:16:29,038 --> 00:16:32,041 手勢を繰り出し 京の辻々を固めております 180 00:16:32,041 --> 00:16:35,044 三成殿を襲うつもりか (才蔵)前田様お屋敷より帰りを・ 181 00:16:35,044 --> 00:16:37,046 討ち取る手はずと思われます 182 00:16:37,046 --> 00:16:40,049 清正殿らを陰で操るは家康公 183 00:16:40,049 --> 00:16:43,052 豊臣の家臣同士が 争うときではない 184 00:16:43,052 --> 00:16:46,055 わしが行って 止めねばなるまい (寒松院)お待ちなさい 185 00:16:46,055 --> 00:16:50,059 その役目 わらわが務めましょう 母上が? 186 00:16:50,059 --> 00:16:55,064 そなたが参れば かえって 騒ぎを大きゅうするだけじゃ・ 187 00:16:55,064 --> 00:16:58,067 女子のわらわなれば 屋敷内に入り・ 188 00:16:58,067 --> 00:17:01,070 三成殿にも お目にかかれましょう 189 00:17:01,070 --> 00:17:03,070 私がお供いたします 190 00:17:05,074 --> 00:17:09,078 おう 佐助がおれば心強い 191 00:17:09,078 --> 00:17:11,080 すぐさま かごの支度をいたすがよい 192 00:17:11,080 --> 00:17:13,080 はい 193 00:17:20,089 --> 00:17:25,027 才蔵 お前も母上のお供を はい 194 00:17:25,027 --> 00:17:38,040 ・~ 195 00:17:38,040 --> 00:17:40,042 (兵)いずこへ参る (兵)みだりに通ること・ 196 00:17:40,042 --> 00:17:44,046 まかりならん ・(寒松院)佐助 騒ぐでない・ 197 00:17:44,046 --> 00:17:46,046 かごを 198 00:17:51,053 --> 00:17:54,056 真田家名代として 前田様お屋敷まで・ 199 00:17:54,056 --> 00:17:58,060 お悔やみに参りました 寒松院にござります 200 00:17:58,060 --> 00:18:00,060 お通しくださりませ 201 00:18:02,064 --> 00:18:07,069 血路を開き 宇喜多秀家殿お屋敷まで参らば・ 202 00:18:07,069 --> 00:18:09,071 佐竹 上杉も 駆けつけてくれよう 203 00:18:09,071 --> 00:18:11,071 (供侍たち)はっ 204 00:18:16,078 --> 00:18:19,078 (三成)これは… 姉上 205 00:18:23,018 --> 00:18:25,020 何故 ここに? 206 00:18:25,020 --> 00:18:28,023 分からぬか 三成殿 207 00:18:28,023 --> 00:18:33,028 決死のお覚悟は 大切にしまっておくこと 208 00:18:33,028 --> 00:18:38,028 これは 姉からの頼みです 209 00:18:40,035 --> 00:18:42,035 佐助 どこへ行く 210 00:18:44,039 --> 00:18:47,042 三成殿を討つつもりか 211 00:18:47,042 --> 00:18:49,044 知ってたのか (才蔵)わしではない 212 00:18:49,044 --> 00:18:53,048 お主の心を見抜いたのは幸村様だ 213 00:18:53,048 --> 00:18:56,051 佐助 今 三成殿を討てば・ 214 00:18:56,051 --> 00:18:58,053 淀のお方様の立場は 更に苦しくなる 215 00:18:58,053 --> 00:19:05,060 才蔵 忍びの仲間の哀れな末路 見捨てるわけにはいかん 216 00:19:05,060 --> 00:19:10,065 甲賀衆の身が立つようにすると 半蔵が約束してくれた 217 00:19:10,065 --> 00:19:15,065 俺は 引き受けた仕事を果たすだけだ 218 00:19:20,075 --> 00:19:23,012 (供侍)ならぬ! これより先は入ってはならぬ 219 00:19:23,012 --> 00:19:25,012 あっ! あーっ! 220 00:19:35,024 --> 00:19:37,026 (佐助)三成殿は いずれに 221 00:19:37,026 --> 00:19:39,028 捜しても無駄じゃ 222 00:19:39,028 --> 00:19:44,033 わらわのかごを使うて 既に当屋敷を退出なされた 223 00:19:44,033 --> 00:19:46,035 何! (寒松院)佐助! 224 00:19:46,035 --> 00:19:51,040 命を粗末にするは 母が許しませぬぞ 225 00:19:51,040 --> 00:19:56,045 どうしました 母の言うことが聞けぬのか! 226 00:19:56,045 --> 00:20:01,050 寒松院様… 寒松院様 御免! 227 00:20:01,050 --> 00:20:03,050 佐助! 228 00:20:08,057 --> 00:20:10,057 佐助… 229 00:20:18,067 --> 00:20:22,004 (半蔵)佐助 討ち損じたな (佐助)三成は 女かごだ 230 00:20:22,004 --> 00:20:25,004 (半蔵)何? では 先ほどの… 231 00:20:29,011 --> 00:20:34,016 《佐助 どうしようというのだ 死ぬでないぞ》 232 00:20:34,016 --> 00:20:46,028 ・~ 233 00:20:46,028 --> 00:20:50,032 殿 お出迎えに参りました お供いたしまする 234 00:20:50,032 --> 00:20:52,034 いかん 三成の兵だ 235 00:20:52,034 --> 00:20:54,036 構わん 行くぞ (半蔵)待て! 236 00:20:54,036 --> 00:20:57,039 かごの行き先は 宇喜多秀家屋敷に違いない 237 00:20:57,039 --> 00:21:01,043 万一に備え 宇喜多屋敷近くに わしの配下を潜ませてある 238 00:21:01,043 --> 00:21:03,043 狙うは その場だ 239 00:21:31,073 --> 00:21:37,079 なぜだ 宇喜多屋敷ではなく 三成め 行き先を変えたぞ 240 00:21:37,079 --> 00:21:57,099 ・~ 241 00:21:57,099 --> 00:22:03,105 ・~ 242 00:22:03,105 --> 00:22:05,107 家康公のお屋敷だぞ 243 00:22:05,107 --> 00:22:08,110 三成め 土壇場で居直ったな 244 00:22:08,110 --> 00:22:10,110 (半蔵)どういうことだ 245 00:22:16,118 --> 00:22:22,057 <襲撃計画の真の首謀者 家康に 保護を求めたのは・ 246 00:22:22,057 --> 00:22:26,057 三成が自ら選んだ 捨て身の策であった> 247 00:22:29,064 --> 00:22:32,067 (十蔵)窮鳥懐に入れば 猟師もこれを撃たず・ 248 00:22:32,067 --> 00:22:35,070 進んで家康公の元に参った 三成殿を討てば・ 249 00:22:35,070 --> 00:22:38,073 武士の道に外れまする 250 00:22:38,073 --> 00:22:41,076 (六郎)三成殿も やるときは やるものですなあ 251 00:22:41,076 --> 00:22:46,081 だが あの男では 家康公には勝てまい 252 00:22:46,081 --> 00:22:51,086 (忠勝)三成殿お助けいたさば 清正殿らが収まりますまい 253 00:22:51,086 --> 00:22:55,090 ここは やはり 首はねるべきと存じます 254 00:22:55,090 --> 00:22:58,093 清正様らが三成殿を憎むは・ 255 00:22:58,093 --> 00:23:00,095 朝鮮の戦で さんざん苦労いたしたのに・ 256 00:23:00,095 --> 00:23:03,098 何の褒美も もらえなかったからでは 257 00:23:03,098 --> 00:23:05,100 (忠勝)確かに 258 00:23:05,100 --> 00:23:09,104 (宗矩)三成殿を殺せば 清正様らの不満は・ 259 00:23:09,104 --> 00:23:13,108 次に天下を動かす者に 必ず向かってまいりまする 260 00:23:13,108 --> 00:23:17,112 (忠勝) かえって 豊臣の結束を固めると… 261 00:23:17,112 --> 00:23:20,115 (家康)生かしておけ 262 00:23:20,115 --> 00:23:24,052 (忠勝)しかし 三成殿が・ 263 00:23:24,052 --> 00:23:26,054 おとなしく引き下がるとは 思えませぬ 264 00:23:26,054 --> 00:23:31,059 (家康)それでいい やつは必ず仕掛けてくる 265 00:23:31,059 --> 00:23:37,059 わしが豊臣を倒す名目を 作ってくれるはずだ 266 00:23:39,067 --> 00:23:43,071 佐助は やはり戻らぬか…・ 267 00:23:43,071 --> 00:23:47,075 のう 幸村 佐助は戻らぬのか 268 00:23:47,075 --> 00:23:50,078 はい 困った息子です 269 00:23:50,078 --> 00:23:52,078 ・(才蔵)申し上げます 270 00:23:55,083 --> 00:23:59,087 (才蔵)三成殿 家康公の計らいにて 伏見を退散いたし・ 271 00:23:59,087 --> 00:24:01,089 佐和山城に隠居なされる由に ござりまする 272 00:24:01,089 --> 00:24:04,092 (六郎) 若の見込みどおりになりましたな 273 00:24:04,092 --> 00:24:06,094 それで 佐助は? 274 00:24:06,094 --> 00:24:09,097 (才蔵)どうやら 服部半蔵に従っておる様子 275 00:24:09,097 --> 00:24:13,101 半蔵に? 半蔵に何を求めているのだ 276 00:24:13,101 --> 00:24:18,106 甲賀の残党の身の上を案ずるが つけ込まれた訳と思われます 277 00:24:18,106 --> 00:24:21,109 三成殿暗殺の役 果たせなかった以上・ 278 00:24:21,109 --> 00:24:24,046 佐助の願いは かなうまい 279 00:24:24,046 --> 00:24:28,050 (才蔵)私が甲賀に参ります いや それより 佐助が危ない 280 00:24:28,050 --> 00:24:31,053 甲賀衆のことは わしに任せろ 才蔵 行け 281 00:24:31,053 --> 00:24:33,053 (才蔵)はい 282 00:24:44,066 --> 00:24:46,068 <家康の策を受け入れ・ 283 00:24:46,068 --> 00:24:51,073 三成は静かに 自らの城 佐和山城に向かった> 284 00:24:51,073 --> 00:24:58,073 <しかし このとき 三成は いかなる策を胸に秘めていたか> 285 00:25:06,088 --> 00:25:09,088 《三成め…》 286 00:25:13,095 --> 00:25:18,100 (半蔵)佐助 三成を殺すは やめになった 287 00:25:18,100 --> 00:25:20,102 どういうことだ 288 00:25:20,102 --> 00:25:23,038 (半蔵)家康公の御命令だ・ 289 00:25:23,038 --> 00:25:27,042 三成は生かして使うが得策と お決めなされた 290 00:25:27,042 --> 00:25:31,046 それで… (半蔵)代わりに お前の命をもらう 291 00:25:31,046 --> 00:25:35,050 口封じか… で… 甲賀の者は? 292 00:25:35,050 --> 00:25:38,053 お前同様 死んでもらうだけだ 293 00:25:38,053 --> 00:25:43,058 既に 宗矩殿配下の者が向かっておる 294 00:25:43,058 --> 00:25:45,058 ・(刀を抜く音) 295 00:25:53,068 --> 00:25:58,068 (悲鳴) 296 00:26:07,082 --> 00:26:10,085 (村人たち) 逃げろ! 逃げろ! 逃げろ! 297 00:26:10,085 --> 00:26:30,038 ・~ 298 00:26:30,038 --> 00:26:50,058 ・~ 299 00:26:50,058 --> 00:26:58,066 ・~ 300 00:26:58,066 --> 00:27:00,066 幸村様 301 00:27:03,071 --> 00:27:05,071 (佐助)才蔵 302 00:27:07,075 --> 00:27:10,078 幸村様は甲賀衆を助けに行ったぞ 303 00:27:10,078 --> 00:27:15,083 何? 俺のために… 304 00:27:15,083 --> 00:27:27,028 ・~ 305 00:27:27,028 --> 00:27:29,028 (吉兵衛)佐助! (おたき)佐助! 306 00:27:31,032 --> 00:27:34,035 (佐助)才蔵から… 307 00:27:34,035 --> 00:27:36,037 幸村様 308 00:27:36,037 --> 00:27:41,042 佐助! 幸村様が わしら甲賀の衆を 309 00:27:41,042 --> 00:27:45,046 吉兵衛 よいか 新しき地を切り開き・ 310 00:27:45,046 --> 00:27:48,049 皆 力を合わせて生き抜くのだ 311 00:27:48,049 --> 00:27:50,051 この地にとどまれば・ 312 00:27:50,051 --> 00:27:52,053 また 家康公が 何をしでかすか分からん 313 00:27:52,053 --> 00:27:54,055 (おたき・吉兵衛)はい 314 00:27:54,055 --> 00:27:58,059 佐助 お前は幸村様にお仕えしろ 315 00:27:58,059 --> 00:28:04,059 何もできない わしら甲賀衆の 幸村様へのお礼の代わりだ 316 00:28:23,018 --> 00:28:27,022 幸村は上田に戻るそうじゃ 317 00:28:27,022 --> 00:28:29,024 存じております 318 00:28:29,024 --> 00:28:33,028 佐助 幸村と共に参るがよい 319 00:28:33,028 --> 00:28:38,033 いえ 私は あなたのおそばに 320 00:28:38,033 --> 00:28:42,037 三成殿を討たんとて わらわに仕えたこと・ 321 00:28:42,037 --> 00:28:46,041 始めから 分かっておりました 322 00:28:46,041 --> 00:28:53,048 では 欺いたを承知で あのような優しいお言葉を私に… 323 00:28:53,048 --> 00:28:55,050 お許しください 324 00:28:55,050 --> 00:28:58,053 いとまを取らせる 325 00:28:58,053 --> 00:29:05,060 短い間であったが よう尽くしてくれました 326 00:29:05,060 --> 00:29:08,060 礼を言います 327 00:29:11,066 --> 00:29:13,068 寒松院様… 328 00:29:13,068 --> 00:29:18,073 幸村 いつか 余も 信州 上田とやらへ参ってみたいぞ 329 00:29:18,073 --> 00:29:24,012 若 かか様を守ると申された 先日のお言葉 お忘れなさるまいな 330 00:29:24,012 --> 00:29:27,015 忘れはせぬ 331 00:29:27,015 --> 00:29:29,017 約束じゃ 332 00:29:29,017 --> 00:29:33,017 ならば これをお守りに差し上げましょう 333 00:29:38,026 --> 00:29:40,028 これは何じゃ? 334 00:29:40,028 --> 00:29:43,031 軍扇と申す物 戦のときに使いまする 335 00:29:43,031 --> 00:29:47,035 秀頼君は豊臣の総大将 見事 お振りなされるか 336 00:29:47,035 --> 00:29:49,035 (秀頼)おう できるとも 337 00:29:54,042 --> 00:29:58,046 者ども 我についてまいれ! 338 00:29:58,046 --> 00:30:01,049 ハハハ… 339 00:30:01,049 --> 00:30:05,049 これで 安心して出立できまする 340 00:30:11,059 --> 00:30:17,065 幸村様 まさか あなた 戦を… 341 00:30:17,065 --> 00:30:23,004 お方様 これから先 何事が起こりましょうと・ 342 00:30:23,004 --> 00:30:27,004 それがしは秀頼君のお味方 343 00:30:30,011 --> 00:30:34,011 幸村をお信じくだされ 344 00:30:41,022 --> 00:30:43,022 はい 345 00:30:54,035 --> 00:31:00,035 お信じくだされ この幸村を 346 00:31:02,043 --> 00:31:06,047 <我を信じよと 淀の方に約束したごとく・ 347 00:31:06,047 --> 00:31:14,055 幸村もまた 自らを信じるため ただ一騎 馬を走りに走らせた> 348 00:31:14,055 --> 00:31:18,059 <そして このとき 東国諸大名のうち・ 349 00:31:18,059 --> 00:31:22,063 家康に従わぬ者は 上杉景勝だけであった> 350 00:31:22,063 --> 00:31:26,063 上杉を討つ口実は? 351 00:31:28,069 --> 00:31:30,071 (宗矩)上杉の隣国・ 352 00:31:30,071 --> 00:31:35,076 越後 堀家領内に 送り込みました我が手の者・ 353 00:31:35,076 --> 00:31:39,080 一揆を起こし 上杉の扇動と思わせておりまする 354 00:31:39,080 --> 00:31:43,084 堀家より 必ず訴えがござりましょう 355 00:31:43,084 --> 00:31:49,090 上杉景勝を屈服させれば 東国は我が物だ 356 00:31:49,090 --> 00:31:51,090 (家康)忠勝 357 00:31:53,094 --> 00:31:55,096 まだ真田がいるぞ 358 00:31:55,096 --> 00:32:00,101 (忠勝)勝ち馬に付くが得意の昌幸 選び間違いは いたしますまい 359 00:32:00,101 --> 00:32:06,107 だが あの幸村めが 上杉と手を結べば・ 360 00:32:06,107 --> 00:32:09,107 やっかいなことになる 361 00:32:12,113 --> 00:32:17,118 <このころ 上田へ帰るはずの幸村の一行は・ 362 00:32:17,118 --> 00:32:24,059 向きを変え 三成の居城 近江の佐和山城に向かった> 363 00:32:24,059 --> 00:32:29,064 <折しも三成は 大谷吉継以下 豊臣方武将を・ 364 00:32:29,064 --> 00:32:32,067 ひそかに呼び寄せていた> 365 00:32:32,067 --> 00:32:35,070 (三成)佐和山の城に退いたのは・ 366 00:32:35,070 --> 00:32:40,075 あくまでも しかるべき時機を うかごうてのことにござる 367 00:32:40,075 --> 00:32:47,082 (恵瓊)我らも 三成殿を頭に頂き 家康と戦うに異議はござらん 368 00:32:47,082 --> 00:32:51,086 (吉継)幸村殿 貴公の御意見は? 369 00:32:51,086 --> 00:32:57,092 豊臣に恩義を感ずる者 加藤清正 福島正則ら諸侯が・ 370 00:32:57,092 --> 00:33:03,098 皮肉にも 豊臣を倒さんとする 徳川に従うは何故か 371 00:33:03,098 --> 00:33:07,102 それは 皆 三成殿に対する反感から 372 00:33:07,102 --> 00:33:11,106 (三成)裏切り者を弁護なさるとは 笑止千万 373 00:33:11,106 --> 00:33:17,112 まあ 待たれよ 幸村殿 お続けなされ 374 00:33:17,112 --> 00:33:19,114 徳川に勝たんとするならば・ 375 00:33:19,114 --> 00:33:24,052 まず これら豊臣恩顧の武将を 引き戻すのが鍵 376 00:33:24,052 --> 00:33:29,057 (正家)それは無理だ 今の豊臣には 与える領地もないぞ 377 00:33:29,057 --> 00:33:31,059 かなわぬまでも・ 378 00:33:31,059 --> 00:33:34,062 せめて いずれにも くみせぬ立場を取らせ・ 379 00:33:34,062 --> 00:33:37,065 徳川の戦力を弱めねばなりませぬ 380 00:33:37,065 --> 00:33:41,069 仰せは ごもっともだが その策はござるまい 381 00:33:41,069 --> 00:33:43,071 ある 382 00:33:43,071 --> 00:33:48,076 お教えくだされ 幸村殿 その策とは… 383 00:33:48,076 --> 00:33:53,081 畏れながら 秀頼君に御出陣願うことです 384 00:33:53,081 --> 00:33:55,083 それは… 385 00:33:55,083 --> 00:33:59,087 秀頼君 御自ら 豊臣の旗印を掲げられ・ 386 00:33:59,087 --> 00:34:02,090 御出陣あそばされますなら・ 387 00:34:02,090 --> 00:34:06,094 豊臣恩顧の武将らに 弓引く者がありましょうや 388 00:34:06,094 --> 00:34:11,099 (正家)しかし 僅か7歳の幼君に 戦場へ出よとは・ 389 00:34:11,099 --> 00:34:13,101 あまりにも無慈悲 390 00:34:13,101 --> 00:34:16,104 こたびの戦こそ 天下分け目の合戦 391 00:34:16,104 --> 00:34:20,108 今 徳川を倒さぬかぎり 後に機会はありません 392 00:34:20,108 --> 00:34:23,044 秀頼君を押し立て 決戦いたさば・ 393 00:34:23,044 --> 00:34:27,044 勝利は必ず我らのものと 確信いたす 394 00:34:32,053 --> 00:34:38,053 秀頼! 秀頼! 秀頼! 395 00:34:40,061 --> 00:34:43,064 (淀殿)秀頼! 秀頼! 396 00:34:43,064 --> 00:34:47,068 ・(秀頼の笑い声) 397 00:34:47,068 --> 00:34:51,072 (秀頼)ハハハ… 母上 (落下音) 398 00:34:51,072 --> 00:34:54,075 ああ 痛いよー 399 00:34:54,075 --> 00:34:56,077 (淀殿)秀頼! (秀頼)ああ 痛たたた… 400 00:34:56,077 --> 00:34:59,080 けがは? どこぞ打ったのか? (秀頼)痛い 痛い 401 00:34:59,080 --> 00:35:01,082 痛むのか? 医師を… 402 00:35:01,082 --> 00:35:04,085 (秀頼)あー 痛いよー (淀殿)医師を呼ばねば 楓!・ 403 00:35:04,085 --> 00:35:06,087 早う (秀頼)ああ 痛ぁ… 404 00:35:06,087 --> 00:35:09,090 痛むのか 秀頼 秀頼! (秀頼)ああ… ハハハ… 405 00:35:09,090 --> 00:35:13,094 嘘じゃ 嘘じゃ 406 00:35:13,094 --> 00:35:17,098 母を欺いたのか? 407 00:35:17,098 --> 00:35:24,038 秀頼は… 母に心配をかけるのが そんなにうれしいのか 408 00:35:24,038 --> 00:35:27,041 (淀殿の すすり泣き) 409 00:35:27,041 --> 00:35:31,045 (秀頼)母上 泣いてはならぬ・ 410 00:35:31,045 --> 00:35:34,048 余がわびるゆえ 泣かんでくだされ・ 411 00:35:34,048 --> 00:35:37,051 母上… (淀殿)ウフフフ… 412 00:35:37,051 --> 00:35:41,055 (秀頼)あっ だましたな 413 00:35:41,055 --> 00:35:43,057 ハッ! これで あいこじゃ 414 00:35:43,057 --> 00:35:49,057 (淀殿・秀頼の笑い声) 415 00:35:56,070 --> 00:36:01,075 <佐和山城における軍議は 深夜まで続いていた> 416 00:36:01,075 --> 00:36:07,081 <そして 三成は最後に問うた> 417 00:36:07,081 --> 00:36:13,087 幸村殿 そなたは真田家の次男 418 00:36:13,087 --> 00:36:17,091 上田の城主は 父君 昌幸殿であろう 419 00:36:17,091 --> 00:36:25,033 戦となって 昌幸殿が 徳川に付かぬ保証があるか 420 00:36:25,033 --> 00:36:30,038 幸村殿 口だけでは 戦はできぬぞ・ 421 00:36:30,038 --> 00:36:35,038 父 昌幸殿が徳川に付いたら 何とする 422 00:36:39,047 --> 00:36:41,047 (三成)何とする! 423 00:36:44,052 --> 00:36:48,056 真田幸村 たとえ 父を敵といたしても・ 424 00:36:48,056 --> 00:36:52,056 方々と共に戦う覚悟 お約束いたす! 425 00:36:54,062 --> 00:36:59,062 真田幸村 二言はござりません 426 00:37:07,075 --> 00:37:09,077 六郎殿 427 00:37:09,077 --> 00:37:13,081 幸村様は 上田の大殿様に 逆らうことになるかもしれんぞ 428 00:37:13,081 --> 00:37:15,083 軍議の一部始終を聞いていたのか 429 00:37:15,083 --> 00:37:17,085 天井裏でな 430 00:37:17,085 --> 00:37:22,085 上田へ戻ってどうされるか つらいのは幸村様だ 431 00:37:25,026 --> 00:37:40,041 ・~ 432 00:37:40,041 --> 00:37:42,043 (つぎ)おかえりなさいませ 433 00:37:42,043 --> 00:37:47,048 大助 大きゅうなったのう ハハッ 434 00:37:47,048 --> 00:37:50,051 (あやす声) 435 00:37:50,051 --> 00:38:02,063 ・~ 436 00:38:02,063 --> 00:38:06,067 つぎ 留守の間 苦労をかけた 437 00:38:06,067 --> 00:38:11,072 (つぎ)沼田の兄上様が 何かと お気遣いくださいました 438 00:38:11,072 --> 00:38:16,077 大助の名も 兄上がお付けなされた 439 00:38:16,077 --> 00:38:24,018 (つぎ)私の父は豊臣の家臣 兄上様は徳川様に従う方・ 440 00:38:24,018 --> 00:38:30,024 こたびの戦で あなたが 難しい立場にならねばよいがと・ 441 00:38:30,024 --> 00:38:32,026 案じておりました 442 00:38:32,026 --> 00:38:37,031 真面目な兄上らしい気配りじゃ 443 00:38:37,031 --> 00:38:42,036 (つぎ)殿 私のことなら 御心配なされますな 444 00:38:42,036 --> 00:38:47,036 私は真田に嫁いだ身 とうに覚悟はいたしております 445 00:38:51,045 --> 00:38:54,048 (忠勝) 上杉討伐のため 上様 御自ら・ 446 00:38:54,048 --> 00:38:57,051 会津に兵を進められるのは いかがなものか・ 447 00:38:57,051 --> 00:39:00,054 都を留守にいたさば 必ず 三成が攻め入りましょう 448 00:39:00,054 --> 00:39:04,058 それが狙いだ (忠勝)分かりませぬ 449 00:39:04,058 --> 00:39:10,064 三成を誘い出すためには 隙が必要だ 450 00:39:10,064 --> 00:39:12,066 (忠勝)では わざと都を留守にいたされると 451 00:39:12,066 --> 00:39:20,074 その餌ならば 三成は 必ず食らいつく 452 00:39:20,074 --> 00:39:24,011 そこまでの御決意ならば もはや異論は申しませぬ 453 00:39:24,011 --> 00:39:30,017 忠勝 相手は三成ではない 454 00:39:30,017 --> 00:39:38,025 これは 豊臣をたたき潰す戦だ 忘れるな 455 00:39:38,025 --> 00:39:43,030 (家康)出陣のため 若君とは しばし お目にかかれませぬ・ 456 00:39:43,030 --> 00:39:47,034 どうぞ お体 お大切になされまするよう 457 00:39:47,034 --> 00:39:51,038 (淀殿) やはり 戦は避けられませぬか 458 00:39:51,038 --> 00:39:54,041 (秀頼)母上 余も出陣いたしたい 459 00:39:54,041 --> 00:39:57,044 (家康)これは頼もしきお言葉・ 460 00:39:57,044 --> 00:40:01,048 されど こたびの戦は 秀頼君に成り代わって・ 461 00:40:01,048 --> 00:40:06,053 天下安泰のため 謀反の上杉景勝を征伐する・ 462 00:40:06,053 --> 00:40:11,058 この家康の務めにござりまする 463 00:40:11,058 --> 00:40:14,058 御苦労をおかけいたしまする 464 00:40:16,063 --> 00:40:25,006 家康殿 良き日を選び 太閤殿下 御霊前にて・ 465 00:40:25,006 --> 00:40:29,010 そなたの御武運を 祈願いたしましょう 466 00:40:29,010 --> 00:40:33,014 留守中 くれぐれも お気を付け願いまする 467 00:40:33,014 --> 00:40:38,019 太閤殿下の御威光をかさに着た 不心得者のたくらみに・ 468 00:40:38,019 --> 00:40:40,019 陥りなさいませぬように 469 00:40:49,030 --> 00:40:53,034 (昌幸)家康より上杉討伐の軍に 加われと申してきた・ 470 00:40:53,034 --> 00:40:56,037 一時同盟した上杉と戦うのは・ 471 00:40:56,037 --> 00:40:59,040 心苦しいと思う者も あるであろうが・ 472 00:40:59,040 --> 00:41:02,043 これは戦国の不条理じゃ・ 473 00:41:02,043 --> 00:41:06,047 わしは今な 家康に従うと決めた 474 00:41:06,047 --> 00:41:09,047 (どよめき) 475 00:41:11,052 --> 00:41:16,057 (昌幸)幸村 間に合うてよかったのう 476 00:41:16,057 --> 00:41:20,061 その方も真田の伜として 存分に戦ってくれ 477 00:41:20,061 --> 00:41:22,063 父上 478 00:41:22,063 --> 00:41:25,066 ・(六郎)大殿・ 479 00:41:25,066 --> 00:41:27,068 ただいま 早馬にて・ 480 00:41:27,068 --> 00:41:30,068 石田三成様よりの 書状にござりまする 481 00:41:36,077 --> 00:41:49,090 ・~ 482 00:41:49,090 --> 00:41:56,097 家康の罪状 13か条 家康討伐を呼びかける檄文じゃ・ 483 00:41:56,097 --> 00:41:59,100 三成 紙切れ一枚で 人が動くと思うてか 484 00:41:59,100 --> 00:42:04,100 父上 三成殿 ついに腰を上げましたな 485 00:42:07,108 --> 00:42:10,111 (昌幸)旗を揚げただけで あの及び腰の三成に・ 486 00:42:10,111 --> 00:42:13,114 どれほどの味方が付くか 487 00:42:13,114 --> 00:42:17,118 「国を治め 民を安んずるは この一挙にあり」 488 00:42:17,118 --> 00:42:20,121 「急ぎ むちを上げて 大坂に はせ参じ・ 489 00:42:20,121 --> 00:42:24,121 秀頼君を守護し 指揮を相待ち申すべきなり」 490 00:42:29,063 --> 00:42:34,063 (六郎)大殿! 使者への御返事は何と? 491 00:42:36,070 --> 00:42:40,070 幸村 出陣いたすぞ 492 00:42:42,076 --> 00:42:46,080 (昌幸)沼田の城で 信幸が待ちくたびれておろう 493 00:42:46,080 --> 00:42:50,080 して 西か東か いずれへ? 494 00:42:52,086 --> 00:42:59,093 (雅楽) 495 00:42:59,093 --> 00:43:05,099 <会津の上杉討伐のため 家康が江戸に向かった後・ 496 00:43:05,099 --> 00:43:09,099 ひっそりと 戦勝祈願の神事が行われた> 497 00:43:19,113 --> 00:43:21,113 (物音) 498 00:43:27,054 --> 00:43:29,056 (神主・巫女の慌てる声) 499 00:43:29,056 --> 00:43:35,062 (大蔵卿局)はっ… 釜が割れるとは 不吉な前兆 500 00:43:35,062 --> 00:43:39,062 お方様 何を祈られましたか 501 00:43:41,068 --> 00:43:47,074 家康殿 上杉との戦に 勝たれますようにと… 502 00:43:47,074 --> 00:43:51,078 ああ 釜が割れるとは… 503 00:43:51,078 --> 00:43:55,082 太閤殿下は 家康殿の勝ちを・ 504 00:43:55,082 --> 00:43:59,082 望んでおられぬようで ござりまするな 505 00:44:01,088 --> 00:44:04,091 <家康が都を留守にするや・ 506 00:44:04,091 --> 00:44:09,096 三成は諸大名に 挙兵を呼びかける檄文を発した> 507 00:44:09,096 --> 00:44:13,100 <全ては家康の狙いどおりに 進んだのである> 508 00:44:13,100 --> 00:44:19,106 とうとう罠に落ちよったか! ハハハ… 509 00:44:19,106 --> 00:44:22,042 上様 直ちに兵を返して 西に向かいましょう 510 00:44:22,042 --> 00:44:25,045 全ては計画どおり進める 511 00:44:25,045 --> 00:44:28,048 では このまま 上杉攻めを始められると仰せか 512 00:44:28,048 --> 00:44:36,056 三成めが罠から出られぬのを 確かめるまで 慌てるな 513 00:44:36,056 --> 00:44:44,064 ハハハ… せいては事を仕損じる 514 00:44:44,064 --> 00:45:04,084 ・~ 515 00:45:04,084 --> 00:45:24,038 ・~ 516 00:45:24,038 --> 00:45:44,058 ・~ 517 00:45:44,058 --> 00:46:04,078 ・~ 518 00:46:04,078 --> 00:46:24,031 ・~ 519 00:46:24,031 --> 00:46:31,031 ・~ 520 00:46:36,043 --> 00:46:38,045 撃て! 521 00:46:38,045 --> 00:46:41,048 行かせはせぬ… 行かせはせぬ 522 00:46:41,048 --> 00:46:45,048 弟と侮るな 敵と味方じゃ!