1 00:00:02,202 --> 00:00:07,140 ♬「ひとりより」 2 00:00:07,140 --> 00:00:11,778 ♬「ふたりで 今」 3 00:00:11,778 --> 00:00:20,954 ♬「響きあう心と心」 4 00:00:20,954 --> 00:00:28,629 ♬「街路樹を朝日が 金色に染めて」 5 00:00:28,629 --> 00:00:38,805 ♬「眠い目をこする君は 夢の中」 6 00:00:38,805 --> 00:00:47,147 ♬「ひとりより ふたりで ほら」 7 00:00:47,147 --> 00:00:55,322 ♬「思い出を育てながら」 8 00:00:55,322 --> 00:01:03,764 ♬「向かい風の理由も聞かずに」 9 00:01:03,764 --> 00:01:12,272 ♬「目の前の扉を開けよう」 10 00:01:17,945 --> 00:01:21,281 ♬~ 11 00:01:21,281 --> 00:01:27,154 (町子)「いとこの信次にいちゃんが 別れも告げずに 東京へ帰ってから➡ 12 00:01:27,154 --> 00:01:33,293 数週間が過ぎ 夏が終わろうとしていました」。 13 00:01:33,293 --> 00:01:35,963 ♬~ 14 00:01:35,963 --> 00:01:37,898 はあ…。 15 00:01:37,898 --> 00:01:42,302 ⚟(常太郎)何でまた 勝手に断ったんや? 16 00:01:42,302 --> 00:01:47,174 (徳一)「2人 来てくれ」て言われたんやで。 その日は 人手があらへんでしょうが。 17 00:01:47,174 --> 00:01:51,311 「1人で やらしてほしい」と 交渉したらええ。 18 00:01:51,311 --> 00:01:58,185 演奏会を助手なしで? それで ほんまに ええ写真が撮れますやろか? 19 00:01:58,185 --> 00:02:01,121 芝居は 撮れたやないか。 20 00:02:01,121 --> 00:02:05,258 もっと丁寧な仕事がしたいんです。 21 00:02:05,258 --> 00:02:15,268 ♬~ 22 00:02:15,268 --> 00:02:23,977 「祖父と父の口論が多くなったのも 私の憂鬱の種でした」。 23 00:02:26,279 --> 00:02:29,783 ただいま! 24 00:02:29,783 --> 00:02:33,286 「そんな ある日のこと…」。 25 00:02:48,635 --> 00:02:54,141 (和代)ああ 町子…。 お母ちゃん どないかしたん? 26 00:02:54,141 --> 00:02:57,844 おじいちゃん 倒れはって…。 え…。 27 00:03:09,256 --> 00:03:15,595 おじいちゃん。 あ… 町子か。 お帰り。 28 00:03:15,595 --> 00:03:21,468 そんな顔をしいな。 ちょっと めまいがしただけや。 29 00:03:21,468 --> 00:03:26,273 大げさなんや みんな。 30 00:03:26,273 --> 00:03:30,610 夏バテや。 ハハハ。 31 00:03:30,610 --> 00:03:40,954 ちょっと気張りすぎたな。 2~3日 寝てたら じき ようなる。 なっ。 32 00:03:40,954 --> 00:03:46,259 あ~ ひゃっこうて 気持ちええわ。 33 00:03:58,305 --> 00:04:01,208 (茂)大したことのうて よかったやんか。 34 00:04:01,208 --> 00:04:05,745 疲れやわ。 この夏は また 何でか 張り切って 仕事を ようけ取ったからな。 35 00:04:05,745 --> 00:04:10,250 ああ。 もっと大きしたいんやろか? 体 壊してまで もうけて➡ 36 00:04:10,250 --> 00:04:13,920 どないすんねんな。 (孝子)おじいちゃん どこが悪いの? 37 00:04:13,920 --> 00:04:19,259 心臓がな ちょっと弱ってるんや。 心臓? 38 00:04:19,259 --> 00:04:22,162 (徳一)食べたん? お父ちゃん。 39 00:04:22,162 --> 00:04:25,132 (イト)それがな…➡ 40 00:04:25,132 --> 00:04:30,270 ペロッと。 (徳一)え?「お代わり」やて。 41 00:04:30,270 --> 00:04:34,141 (一同の笑い声) 42 00:04:34,141 --> 00:04:40,147 「祖父の回復は 周囲の予想を上回る早さで…」。 43 00:04:51,291 --> 00:04:55,295 もう起きてええのんか? 44 00:04:59,166 --> 00:05:04,237 そら もう そのころの写真屋いうたら 今とは 全然 違うんやで。 45 00:05:04,237 --> 00:05:08,742 お客さんに ぬれたまま 「1時間ぐらい 水洗いしてください」言うて渡すんや。 46 00:05:08,742 --> 00:05:14,381 何べんも聞いたで その話やったら。 そのかわり 安い! これが受けてな。 47 00:05:14,381 --> 00:05:20,587 そのおかげで ここに写真館を建てて お前らを大きにできた。 48 00:05:20,587 --> 00:05:25,392 写真 好きか? 何? 今更。 49 00:05:25,392 --> 00:05:31,264 お前は 写真の腕は ええ。 え? ほんまですか? 50 00:05:31,264 --> 00:05:38,271 ただ 写真館の経営いうもんが もひとつ 分かってへん。 51 00:05:38,271 --> 00:05:43,143 写真屋はな お客さんが撮ってほしいと思う時に➡ 52 00:05:43,143 --> 00:05:48,281 撮ってさしあげなあかん。 分かってる そんなこと。 53 00:05:48,281 --> 00:05:54,621 お客さんに喜んでもらう。 それが 商売の基本の基本や。 54 00:05:54,621 --> 00:05:59,626 ええ写真やなかったら 喜んでもらわれへん。 55 00:06:03,230 --> 00:06:11,438 誰に似たんか 頑固もんやで。 さあ 飲め。 56 00:06:15,742 --> 00:06:18,245 お父ちゃんも。 57 00:06:18,245 --> 00:06:27,254 ♬~ 58 00:06:27,254 --> 00:06:31,124 「それから 間もなくのことでした」。 59 00:06:31,124 --> 00:06:33,126 ⚟(イト)誰か! 60 00:06:33,126 --> 00:06:37,264 お父さん! お父さん!➡ 61 00:06:37,264 --> 00:06:42,602 お父さん! お父さん! 62 00:06:42,602 --> 00:06:46,406 (泣き声) 63 00:06:46,406 --> 00:06:49,209 お父ちゃん…。 64 00:06:51,244 --> 00:07:02,255 「秋の朝 祖父は 穏やかな眠りの続きに 静かに旅立ってゆきました」。 65 00:07:05,725 --> 00:07:09,229 和代さん。 あっ お母さん。 66 00:07:09,229 --> 00:07:11,564 悪いな 任せっきりで。 67 00:07:11,564 --> 00:07:15,235 いいえ。 お母さん ゆっくりしててください。 68 00:07:15,235 --> 00:07:18,238 (昌江)行こう。 うん。 69 00:07:29,249 --> 00:07:35,121 町子 これ バアバアばあちゃんの所に 持ってってあげて。 70 00:07:35,121 --> 00:07:37,123 はい。 71 00:07:46,266 --> 00:07:49,269 バアバアばあちゃん。 72 00:07:52,138 --> 00:07:54,641 ごはん。 73 00:08:08,054 --> 00:08:19,666 (ウメ)何で… 私より先に 行かなあきまへんのや!➡ 74 00:08:19,666 --> 00:08:23,903 何で…。 75 00:08:23,903 --> 00:08:28,241 バアバアばあちゃん…。 76 00:08:28,241 --> 00:08:32,545 (泣き声) 77 00:08:35,115 --> 00:08:40,387 (茂)何なん? これ。 お前の店や。 78 00:08:40,387 --> 00:08:42,322 え? 79 00:08:42,322 --> 00:08:48,128 お前が独立した時 そこで 写真屋やんねん。 80 00:08:48,128 --> 00:08:53,333 お父ちゃんが 資金と土地 準備してくれてたんや。 81 00:08:56,269 --> 00:09:01,107 だいぶ前から 動いてたみたいやな。 82 00:09:01,107 --> 00:09:07,881 「こんな ご時世になってしもて すぐに 役 立つか分からへんけど」て➡ 83 00:09:07,881 --> 00:09:15,221 2~3日前に渡された。 お父ちゃんが…。 84 00:09:15,221 --> 00:09:19,726 あんな むちゃな仕事の取り方したんも➡ 85 00:09:19,726 --> 00:09:28,234 僕らのこと 考えて お得意さん 増やしときたかったんやろな。 86 00:09:28,234 --> 00:09:33,106 お客さんの信頼関係 大事にする人やったから➡ 87 00:09:33,106 --> 00:09:35,608 きっと そやろ? 88 00:09:39,245 --> 00:09:44,117 それやったら そう言うてくれたらええのに。 89 00:09:44,117 --> 00:09:48,254 てれくそうて よう 言わんかったんや。 90 00:09:48,254 --> 00:09:51,758 ほんま お父ちゃんらしいわ。 91 00:09:55,128 --> 00:09:58,631 そやな。 92 00:10:00,400 --> 00:10:03,102 きっと そや。 93 00:10:03,102 --> 00:10:09,275 ほんま… お父ちゃんらしいわ。 94 00:10:09,275 --> 00:10:22,288 ♬~ 95 00:10:22,288 --> 00:10:30,797 「そして 初七日が過ぎた頃 あの古城あやめさんが訪ねてきました」。 96 00:10:30,797 --> 00:10:33,833 どうぞ。 97 00:10:33,833 --> 00:10:37,303 どうも わざわざ 恐れ入ります。 98 00:10:37,303 --> 00:10:44,644 (あやめ)いや 公演が終わったら 是非 お礼にと思っておりました。 99 00:10:44,644 --> 00:10:52,318 もう ご存じかと思いますけど 3日前 私どもの劇場が閉鎖になりまして。 100 00:10:52,318 --> 00:10:54,254 え? 101 00:10:54,254 --> 00:10:57,824 (あやめ)あ… お聞きではなかったですか? 102 00:10:57,824 --> 00:11:02,262 はい。 父からは 何も。 103 00:11:02,262 --> 00:11:09,135 役者の中には この舞台を最後に 出征していく者もおります。 104 00:11:09,135 --> 00:11:16,276 私たちにとって あの写真は とても貴重なものになりました。 105 00:11:16,276 --> 00:11:22,949 華やかな時代の 大事な大事な思い出です。 106 00:11:22,949 --> 00:11:32,292 それだけに 本当に 急なお願いを お聞き入れいただいて 感謝してます。 107 00:11:32,292 --> 00:11:37,997 そのお礼を 改めて申し上げたいと思いまして。 108 00:11:40,166 --> 00:11:44,304 ありがとうございます。 109 00:11:44,304 --> 00:11:48,808 すばらしい写真でした。 110 00:11:48,808 --> 00:11:53,446 お父様も とても誇らしげに…。 111 00:11:53,446 --> 00:11:57,650 「よいお写真をありがとうございました」と 申し上げたら➡ 112 00:11:57,650 --> 00:12:05,258 「そうでしょう。 息子は 僕より腕がいいんです」と。 113 00:12:05,258 --> 00:12:09,128 父が? 114 00:12:09,128 --> 00:12:13,132 まるで 小さい子供を 自慢するように。 115 00:12:13,132 --> 00:12:47,834 ♬~ 116 00:12:47,834 --> 00:12:53,439 「季節が また変わろうとしていました。➡ 117 00:12:53,439 --> 00:12:59,812 いとこの信次にいちゃんが 東京に戻り 黒沢先生は 学校を去り➡ 118 00:12:59,812 --> 00:13:05,251 祖父も 私のそばから いなくなってしまいました」。 119 00:13:05,251 --> 00:13:08,254 (梅原)マコちゃ~ん! 120 00:13:13,926 --> 00:13:16,129 呼んできた。 121 00:13:37,150 --> 00:13:43,289 前みたいに 話 したいねん。 122 00:13:43,289 --> 00:13:47,293 一緒に いてたいねん。 123 00:13:51,631 --> 00:13:57,337 (キク)しゃあないな。 「竹馬の友」やもんな。 124 00:13:59,305 --> 00:14:04,744 「竹馬」や。 わざとや。 125 00:14:04,744 --> 00:14:10,249 (2人の笑い声) 126 00:14:10,249 --> 00:14:13,152 (3人の笑い声) 127 00:14:13,152 --> 00:14:18,124 「竹馬」やて! (梅原)ほんまや 何 言うてんの! 128 00:14:18,124 --> 00:14:21,260 何する? アイスクリーム 食べたい! 129 00:14:21,260 --> 00:14:23,196 もう 秋やで! 130 00:14:23,196 --> 00:14:29,702 「昭和18年 15歳の秋の終わりでした」。 131 00:14:34,273 --> 00:14:37,777 「聖書」読んでると ス~ッと澄み渡ってくる。 132 00:14:37,777 --> 00:14:40,613 父が いっぱい いてんのは おかしいわ。 133 00:14:40,613 --> 00:14:43,416 写真教室…。 現像や焼き付けのことなんかも➡ 134 00:14:43,416 --> 00:14:46,285 どんどん教えていってやろ思てな。 135 00:14:46,285 --> 00:14:48,955 そんな幸せも 知らんまま…。 136 00:14:48,955 --> 00:14:50,890 きょうだいが できるんやで。 137 00:14:50,890 --> 00:14:53,793 バンザ~イ! バンザ~イ! 138 00:14:53,793 --> 00:14:57,296 ♬~