1 00:00:02,202 --> 00:00:07,140 ♬「ひとりより」 2 00:00:07,140 --> 00:00:11,778 ♬「ふたりで 今」 3 00:00:11,778 --> 00:00:20,954 ♬「響きあう心と心」 4 00:00:20,954 --> 00:00:28,629 ♬「街路樹を朝日が 金色に染めて」 5 00:00:28,629 --> 00:00:38,805 ♬「眠い目をこする君は 夢の中」 6 00:00:38,805 --> 00:00:47,147 ♬「ひとりより ふたりで ほら」 7 00:00:47,147 --> 00:00:55,322 ♬「思い出を育てながら」 8 00:00:55,322 --> 00:01:03,764 ♬「向かい風の理由も聞かずに」 9 00:01:03,764 --> 00:01:12,272 ♬「目の前の扉を開けよう」 10 00:01:17,611 --> 00:01:22,482 (町子)はい。 (和代)ありがとう。 11 00:01:22,482 --> 00:01:26,119 ねえ お母ちゃん。 はい? 12 00:01:26,119 --> 00:01:29,923 ちょっと お願いがあるんやけれども…。 はい? 13 00:01:34,294 --> 00:01:40,300 まあ ええわ。 決まってから また 話 するわ。 14 00:01:48,842 --> 00:01:54,314 何やの…。 けったいな子。 15 00:01:54,314 --> 00:02:18,405 ♬~ 16 00:02:18,405 --> 00:02:21,908 (ドアが開く音) (藪下)あ~ 診療時間は まだ…。 17 00:02:25,946 --> 00:02:29,783 晴子先生! どうしはったんですか? 18 00:02:29,783 --> 00:02:32,586 (晴子)ああ… しんど…。 19 00:02:37,524 --> 00:02:41,962 こんなに疲れてると 思わへんかった…。 20 00:02:41,962 --> 00:02:46,633 (健次郎)もう 年や。 ハードなオペやったからです。 21 00:02:46,633 --> 00:02:50,637 成功したんやな。 よかった。 22 00:02:52,439 --> 00:02:57,978 で 手術するはずやった先生は 納得して お前に譲ってくれはったんか? 23 00:02:57,978 --> 00:03:00,881 最初は 嫌がってはったけど➡ 24 00:03:00,881 --> 00:03:04,785 結局 泣き落とし。 えっ お前が? 25 00:03:04,785 --> 00:03:08,255 ううん 東條先生。 えっ!? 26 00:03:08,255 --> 00:03:14,061 最初は 副部長相手に すごんでたのに そのうち 泣いて 頭下げて➡ 27 00:03:14,061 --> 00:03:20,834 「どうか この若い患者さんの未来のために 徳永先生に任せてください」て。 28 00:03:20,834 --> 00:03:24,704 後で言うてた。 「僕 患者さんのためやったら➡ 29 00:03:24,704 --> 00:03:32,479 どんなことでも恥ずかしない」て。 男も そういう武器を使う時代か…。 30 00:03:32,479 --> 00:03:38,952 おかげで 患者さんの足は残せた。 うん。 なかなか ええ部下やがな。 31 00:03:38,952 --> 00:03:42,823 私は 上司から 厳重注意 受けたけど。 32 00:03:42,823 --> 00:03:46,426 う~ん…。 33 00:03:46,426 --> 00:03:49,629 患者を助けて ペナルティーか…。 34 00:03:52,232 --> 00:03:57,804 しかし そういう武器を使える男の 奥さんいうの どんな人やろな? 35 00:03:57,804 --> 00:04:04,911 あ 東條先生 離婚してはる。 子供を引き取って 育ててはるみたい。 36 00:04:04,911 --> 00:04:07,614 ふだんは お母さんが見てはるんやて。 37 00:04:11,785 --> 00:04:14,621 ⚟(純子)おはようございます! おはようさんです! 38 00:04:14,621 --> 00:04:20,260 あ… 先生 今日は 打ち合わせは 1件も入っておりませんので➡ 39 00:04:20,260 --> 00:04:24,131 どうぞ ごゆっくり お仕事なさってくださいませ。 40 00:04:24,131 --> 00:04:26,833 あの 純子さん。 はい。 41 00:04:29,269 --> 00:04:32,606 「月刊陽春」の長編のこと なんですけども…。 42 00:04:32,606 --> 00:04:37,477 「現代の家庭の さまざまな家族模様を」と おっしゃってました。 43 00:04:37,477 --> 00:04:44,217 主人公は 主婦でね ロマンス小説作家なんですけども…。 44 00:04:44,217 --> 00:04:48,155 私 思い切って変えてみよと思って…。 は!? 45 00:04:48,155 --> 00:04:52,993 主人公を 夫の方にしようて決めたんです。 (純子)え? 46 00:04:52,993 --> 00:04:59,633 …ということは 12歳年上の 定年を迎えた男性ということですか? 47 00:04:59,633 --> 00:05:04,237 その男性のね 少年時代から ず~っと 書いてみたいんです。 48 00:05:04,237 --> 00:05:11,578 少年時代。 ということは… えっ 戦前からですか? 49 00:05:11,578 --> 00:05:13,513 戦中 戦後まで。 50 00:05:13,513 --> 00:05:18,251 ということは 先生の自伝の あの 「楽天乙女」の時代を➡ 51 00:05:18,251 --> 00:05:21,922 今度は 少年の視点でということですか? 52 00:05:21,922 --> 00:05:29,930 私ね あの時代のことを もっぺん ちゃんと書かなあかんなと思たんです。 53 00:05:34,267 --> 00:05:37,270 今 こんな時代やからこそ。 54 00:05:39,139 --> 00:05:41,408 もう一度…。 55 00:05:41,408 --> 00:05:47,214 健次郎さんと話をしてね つくづく そう思たんです。 56 00:05:47,214 --> 00:05:53,987 お母ちゃんと 久しぶりにね 話をして ごはん食べて 改めて そう思たんです。 57 00:05:53,987 --> 00:05:57,290 私は あの時代のことを忘れてはあかん。 58 00:05:57,290 --> 00:06:01,895 あの時代のことを 何べんも何べんも書いていかなあかん。 59 00:06:01,895 --> 00:06:07,567 お母ちゃんにもね あの時のことを 改めて 話 聞こと思てるんです。 60 00:06:07,567 --> 00:06:13,573 先生… 大賛成です! 61 00:06:15,442 --> 00:06:18,912 <そして その日の夕方> 62 00:06:18,912 --> 00:06:23,250 今晩 また 話 すんねんな? (由利子)うん。 63 00:06:23,250 --> 00:06:26,753 あれから まだ ゆっくり 話 できてへんし。 64 00:06:26,753 --> 00:06:30,757 たこ芳で待ち合わせしてる。 そうか。 65 00:06:35,929 --> 00:06:40,400 「ねばならぬ」は ヤボやで。 66 00:06:40,400 --> 00:06:45,605 そんなことに とらわれとったらあかん。 え? 67 00:06:45,605 --> 00:06:49,276 「夫婦は こうあらねばならぬ」て 誰かが言うたとしても➡ 68 00:06:49,276 --> 00:06:53,113 そんなもんに 振り回されたらあかん。 69 00:06:53,113 --> 00:07:00,720 例えば 僕と おばちゃんのやり方は あれは 僕らのやり方や。 70 00:07:00,720 --> 00:07:05,358 お前らは お前らのやり方を 二人で探したらええ。 71 00:07:05,358 --> 00:07:09,229 私らのやり方…。 72 00:07:09,229 --> 00:07:13,533 一人やのうて 二人で乗り越えるんや。 73 00:07:22,375 --> 00:07:24,911 こんばんは。 (りん)あ~ いらっしゃい。 74 00:07:24,911 --> 00:07:27,247 (板前)いらっしゃいませ。 75 00:07:27,247 --> 00:07:29,249 (清二)おう。 76 00:07:37,891 --> 00:07:43,697 今日は はよ あがらしてもろたんか? 忙しい時期なんやろ? 77 00:07:43,697 --> 00:07:48,268 うん。 けど そうさしてもろた。 78 00:07:48,268 --> 00:07:51,604 (清二)お父さんとこ 寄ってたんか? 79 00:07:51,604 --> 00:07:57,610 うん…。 「私たちのやり方があるはずや」て。 80 00:08:00,213 --> 00:08:05,352 お父ちゃんと町子おばちゃんね 結婚して しばらくは➡ 81 00:08:05,352 --> 00:08:11,157 別々に暮らしてたの。 そやったんやてな。 82 00:08:11,157 --> 00:08:17,564 「小さい頃からの夢やった小説の仕事を きちんと続けたい。➡ 83 00:08:17,564 --> 00:08:20,600 自分のしたい仕事と 私たちの暮らしと➡ 84 00:08:20,600 --> 00:08:25,238 どっちつかずになってしまうかも 分からへんし」て。 85 00:08:25,238 --> 00:08:29,576 けど そのあとで同居した。 86 00:08:29,576 --> 00:08:34,914 家事しながら 小説も ものすご書いてた ず~っと。 87 00:08:34,914 --> 00:08:40,253 それ見て 私 「この人 すごい人やな」 思たん覚えてる。 88 00:08:40,253 --> 00:08:47,594 けど 結局は 一生できる 好きな仕事を持つことが➡ 89 00:08:47,594 --> 00:08:53,299 人生どれだけ幸せか… 町子おばちゃん見て 感じた。 90 00:08:57,604 --> 00:09:05,879 正直 言うとね 私 今 仕事 うまいこと いってへんの。 91 00:09:05,879 --> 00:09:12,218 新しい店の 店長も 責任者も 私が候補に挙がってたのに…➡ 92 00:09:12,218 --> 00:09:18,725 ライバルがいたりして… まだ 決まってへん。 93 00:09:18,725 --> 00:09:24,898 そんな時に 「ああ 清二さんが行ってしもたら➡ 94 00:09:24,898 --> 00:09:28,768 家 帰って 誰もいてへんのやなあ」て ふと思たの。 95 00:09:28,768 --> 00:09:37,077 「仕事で何かあって 話したい時に 一人なんやなあ」て思たら 不安で…。 96 00:09:40,447 --> 00:09:47,153 けど 仕事 辞めるのは 自分らしくない…。 97 00:09:47,153 --> 00:09:53,259 私ね お父ちゃんと 町子おばちゃん見て➡ 98 00:09:53,259 --> 00:10:00,600 その中で すごい幸せに育ったから そういう夫婦の形が 一番や思てた。 99 00:10:00,600 --> 00:10:08,107 けど… 今回 改めて お父ちゃんと 町子おばちゃん 二人が悩んで➡ 100 00:10:08,107 --> 00:10:12,612 そういう形を選んだいうことも よう分かった。 101 00:10:12,612 --> 00:10:16,950 その形ばっかり まねしても しょうがないて分かったらね➡ 102 00:10:16,950 --> 00:10:20,153 楽になったの。 103 00:10:22,822 --> 00:10:31,965 私たちにとって ええ方法を見つけなね。 104 00:10:31,965 --> 00:10:38,638 そや。 お父さんらのことに こだわること あれへんね。➡ 105 00:10:38,638 --> 00:10:45,979 僕らは僕らや。 僕らは 2年ぐらいやったら 大丈夫や。 106 00:10:45,979 --> 00:10:48,882 僕は そう信じてる。 107 00:10:48,882 --> 00:10:56,689 お互いに… いや まず 自分のことを信用せな。 なっ。 108 00:10:56,689 --> 00:11:08,268 ♬~ 109 00:11:08,268 --> 00:11:17,277 二人で… やっていったらいいんやね。 110 00:11:17,277 --> 00:11:22,148 <こうして 由利子は 日本に残って 仕事を続け➡ 111 00:11:22,148 --> 00:11:25,952 清二は ドイツに赴任することを決めました> 112 00:11:25,952 --> 00:11:33,293 ♬~ 113 00:11:33,293 --> 00:11:35,628 おはよう。 あ おはようさん。 114 00:11:35,628 --> 00:11:39,432 おはよう。 お前 今日 休みやろ。 夕方から頼めるか? 115 00:11:39,432 --> 00:11:42,302 あ…。 何や? 116 00:11:42,302 --> 00:11:46,172 今日 ちょっと約束あんね。(健次郎)え? お仕事? 117 00:11:46,172 --> 00:11:51,444 仕事と言えば 仕事やけど 違うて言ったら 違うかな。 118 00:11:51,444 --> 00:11:55,982 どっちやねん? 病院の仕事仲間と会うんやけど➡ 119 00:11:55,982 --> 00:11:58,451 晩ごはん 食べるだけ。 120 00:11:58,451 --> 00:12:06,960 ほう…。 まあ そら たまには ゆっくり 外で おいしいもんも食べんとね。 121 00:12:10,930 --> 00:12:14,634 何を言うてんや! うちの飯も うまいがな! 122 00:12:18,271 --> 00:12:22,942 (健次郎)デート!? 多分 そやと思うわ。 123 00:12:22,942 --> 00:12:24,877 そうかあ? 124 00:12:24,877 --> 00:12:28,815 いや それ言うた時にね 顔が ポ~ッと赤くなったのよ。 125 00:12:28,815 --> 00:12:33,953 晴子さんの そんな姿て 見たことあります? ない。 126 00:12:33,953 --> 00:12:37,290 あの人やと思う あの人。 東條先生。 127 00:12:37,290 --> 00:12:40,526 え~っ!? な… 何を…。 128 00:12:40,526 --> 00:12:44,397 お前 あれだけ 迷惑かけられたて ボロクソ 言うとったんやで! 129 00:12:44,397 --> 00:12:47,967 夜中に 病院 駆けつけてね 2人で 一生懸命 患者さん助けて➡ 130 00:12:47,967 --> 00:12:50,837 うまいこといって 「やった! よかった! 助かった!」。 131 00:12:50,837 --> 00:12:53,439 同志愛 生まれんの! 芽生えるのよ 同志愛が! 132 00:12:53,439 --> 00:12:55,375 芽生えるの 同志愛ていうのが そういう時! 133 00:12:55,375 --> 00:12:57,310 何で あんたが そない うれしそやねん? 134 00:12:57,310 --> 00:13:00,580 始まるよ! え?これから 始まるよ! 135 00:13:00,580 --> 00:13:03,483 始まるよ これから! 始まるのよ~! (健次郎)何やねん? 136 00:13:03,483 --> 00:13:05,685 お仕事 お仕事! (健次郎)え?フフフフフフフ! 137 00:13:07,920 --> 00:13:11,257 分からん…。 138 00:13:11,257 --> 00:13:14,927 デートか…。 139 00:13:14,927 --> 00:13:18,398 先日 お話しいたしました 長編の連載のことなんですけれども➡ 140 00:13:18,398 --> 00:13:21,934 ええ…。 内容をね もう少し 練り直してみたいなと…。 141 00:13:21,934 --> 00:13:28,241 <その日から 町子は 新しい長編小説に取り組み始めました> 142 00:13:29,809 --> 00:13:31,944 <そして 半年。➡ 143 00:13:31,944 --> 00:13:38,818 清志は 山小屋の仕事を始め 由利子の夫は ドイツに向かいました。➡ 144 00:13:38,818 --> 00:13:44,123 晴子は 東條と交際を続けており そして…> 145 00:13:46,292 --> 00:13:50,797 <連載中から反響の大きかった 町子の最新刊が➡ 146 00:13:50,797 --> 00:13:54,801 単行本となって 発売されました> 147 00:13:58,538 --> 00:14:02,241 すてきな装丁ですね。 148 00:14:02,241 --> 00:14:04,577 そうですね。 はい。 149 00:14:04,577 --> 00:14:07,613 (川口)ありがとうございました。 150 00:14:07,613 --> 00:14:13,252 ゆうべ 改めて読んで また泣いてしまいました。 151 00:14:13,252 --> 00:14:21,928 ♬~ 152 00:14:21,928 --> 00:14:24,931 <その夜…> 153 00:14:43,950 --> 00:14:49,255 <晴子が ただならぬ様子で 帰ってきました> 154 00:14:54,293 --> 00:14:57,296 (音まね)