1 00:00:35,811 --> 00:00:38,814 [出版社に勤める 猪又 進は➡ 2 00:00:38,814 --> 00:00:42,818 天真らんまん イケイケ作家 アカリの編集担当] 3 00:00:42,818 --> 00:00:45,821 [今日も 何とか 締め切りを 乗り切るために➡ 4 00:00:45,821 --> 00:00:48,821 連載のテーマ 喪女を取材する] 5 00:00:52,828 --> 00:00:58,834 (アカリ)うーん もーう。 いのっち 少しは休ませてよ~。 6 00:00:58,834 --> 00:01:01,837 書き過ぎて ゲロ出そう。 7 00:01:01,837 --> 00:01:03,839 あっ。 いのっち 温泉 連れてって。 8 00:01:03,839 --> 00:01:06,842 (猪又)うわっ。 完全に 下呂温泉から来た発想や。 9 00:01:06,842 --> 00:01:08,844 何? ゲロ温泉って。 10 00:01:08,844 --> 00:01:10,846 そんな気持ち悪い温泉 誰が入んの? 11 00:01:10,846 --> 00:01:13,849 (猪又)うわ~ 違うかった。 じゃあ 何で ゲロから温泉いったん? 12 00:01:13,849 --> 00:01:16,852 とにかく もう 締め切りギリですし➡ 13 00:01:16,852 --> 00:01:18,854 今すぐにでも 喪女の取材せんと。 14 00:01:18,854 --> 00:01:21,857 じゃあ 喪女がいる温泉 行けばいいじゃない。 15 00:01:21,857 --> 00:01:24,860 喪女付き温泉 探しちゃいなよ! 16 00:01:24,860 --> 00:01:26,862 何や 喪女付き温泉って あるか そんなもん。 17 00:01:26,862 --> 00:01:29,865 諦めなんな いのっち ほら リサーチ リサーチ。 18 00:01:29,865 --> 00:01:32,801 (呼び出し音) (西口)はい。 19 00:01:32,801 --> 00:01:34,803 あっ もしもし 猪又です~。 20 00:01:34,803 --> 00:01:37,806 喪女付きの温泉って あったりします? 21 00:01:37,806 --> 00:01:39,808 「喪女付きの温泉」? 22 00:01:39,808 --> 00:01:42,811 あっ ないっすよね。 すんません 忘れてください。 23 00:01:42,811 --> 00:01:44,813 そもそも 何やねん それって話…。 ありますけど。 24 00:01:44,813 --> 00:01:46,815 あんの? マジ!? 25 00:01:46,815 --> 00:01:48,817 喪女付き温泉のことですよね? 26 00:01:48,817 --> 00:01:50,819 その 喪女付き温泉ってのは ありもんなん? 27 00:01:50,819 --> 00:01:52,821 ちなみに 場所は どこがいいですか?➡ 28 00:01:52,821 --> 00:01:55,824 有馬 箱根 城崎 白浜 熱海…。 29 00:01:55,824 --> 00:01:57,826 そんな 各土地にあんの? 30 00:01:57,826 --> 00:01:59,828 取りあえず 僕 今から バーベキューなんで➡ 31 00:01:59,828 --> 00:02:01,830 詳しくは メールで。 ほんで お前 全然 働かへんな。 32 00:02:01,830 --> 00:02:05,834 (通話の切れる音) おい! おい! 33 00:02:05,834 --> 00:02:13,842 温泉 確定 イェーイ! 温泉 温泉 温泉。 34 00:02:13,842 --> 00:02:15,844 もう 向こう行って ちゃんと取材してくださいよ。 35 00:02:15,844 --> 00:02:20,849 温泉 温泉。 うん? 36 00:02:20,849 --> 00:02:23,852 「Shiroiwa」? 37 00:02:23,852 --> 00:02:26,855 あっ。 38 00:02:26,855 --> 00:02:28,855 これって まさか。 39 00:02:33,796 --> 00:02:35,798 そうだよ。 40 00:02:35,798 --> 00:02:41,798 私 いのっちが13年前に担当してた 白岩 小五郎の娘なの。 41 00:03:20,843 --> 00:03:22,845 でも 喪女が どこにいるか 分かんないんでしょ? 42 00:03:22,845 --> 00:03:25,848 そうなんすよ。 メールには 場所しか書いてなくてね。 43 00:03:25,848 --> 00:03:27,850 じゃあ 取材できないかもね~。 44 00:03:27,850 --> 00:03:30,853 その 「美味しんぼ」の 山岡 士郎みたいな スタンスやめてな。 45 00:03:30,853 --> 00:03:34,790 仕事やから。 ≪♬(紅葉の詩吟) 46 00:03:34,790 --> 00:03:37,793 ♬(紅葉の詩吟) 47 00:03:37,793 --> 00:03:40,796 海原 雄山じゃね? 絶対 違うよ。 48 00:03:40,796 --> 00:03:42,798 ♬(紅葉の詩吟) 49 00:03:42,798 --> 00:03:45,801 すいません あれは 何を やってるんですか? 50 00:03:45,801 --> 00:03:49,805 (仲居)詩吟のお稽古です。 当館の あるじが詩吟の師範代でして。 51 00:03:49,805 --> 00:03:55,811 へえ~。 さっすが 老舗旅館 由緒 正し~い。 52 00:03:55,811 --> 00:04:02,818 ♬(紅葉の詩吟) 53 00:04:02,818 --> 00:04:04,820 (紅葉)んん…。 54 00:04:04,820 --> 00:04:10,826 ♬(紅葉の詩吟) 55 00:04:10,826 --> 00:04:12,826 (孝三郎)もういい! 56 00:04:14,830 --> 00:04:16,832 (孝三郎)聞くに堪えない。 57 00:04:16,832 --> 00:04:18,834 (紅葉)すみません。 58 00:04:18,834 --> 00:04:20,836 (孝三郎)この節は この歌の肝だ。 59 00:04:20,836 --> 00:04:24,840 半端な技術で 人の心が 動くと思わんことだ。 60 00:04:24,840 --> 00:04:28,844 雄山 厳し~い。 61 00:04:28,844 --> 00:04:30,846 でも ぶっちゃけ どうでもよくない? 62 00:04:30,846 --> 00:04:32,781 ちょっと アカリ先生 聞こえますって。 63 00:04:32,781 --> 00:04:36,785 だって 旅館は 気持ちいい温泉があって➡ 64 00:04:36,785 --> 00:04:38,787 ご飯が おいしければ それでいいよね。 65 00:04:38,787 --> 00:04:40,789 さっ 取りあえず 温泉 行きましょうか。 66 00:04:40,789 --> 00:04:43,789 ねっ 温泉 行きましょう 温泉 はい。 67 00:04:45,794 --> 00:04:47,796 何で 余計なこと言ったんすか? 68 00:04:47,796 --> 00:04:51,800 だって 見てて 気分の いいもんじゃなかったからさ。 69 00:04:51,800 --> 00:04:55,804 もう 取りあえず はよ 喪女 探さんとな~。 70 00:04:55,804 --> 00:04:57,806 ねえ いのっち。 何すか? 71 00:04:57,806 --> 00:05:01,806 パパのこと 黙ってて ごめんね。 えっ? 72 00:05:03,812 --> 00:05:06,815 ああ~。 いや…。 73 00:05:06,815 --> 00:05:12,815 温泉 楽しみ~。 出るの遅くなっても 待っててよ。 74 00:05:15,824 --> 00:05:18,827 《アカリ先生が 白岩先生の?》 75 00:05:18,827 --> 00:05:20,829 《言ってなかったっけ?》 76 00:05:20,829 --> 00:05:23,832 《机も 万年筆も パパのなんだけど》 77 00:05:23,832 --> 00:05:27,836 《まったく 気付かなかったっす》 78 00:05:27,836 --> 00:05:30,839 《落ち着くんだよね~》 79 00:05:30,839 --> 00:05:33,839 《いっつも パパが この机で 書いてたからさ~》 80 00:05:35,777 --> 00:05:38,780 《そうやったんすね》 81 00:05:38,780 --> 00:05:45,780 《でも いのっちを日陰部署に 飛ばした人だもん ムカつくよね》 82 00:05:47,789 --> 00:05:51,793 《こんな偶然あるんすね》 《えっ?》 83 00:05:51,793 --> 00:05:55,793 《親子揃って 担当できるなんて 光栄っすわ》 84 00:06:04,806 --> 00:06:07,806 《あんときの子が アカリ先生やったとはな~》 85 00:06:10,812 --> 00:06:13,812 《おお~》 《猪又お兄ちゃん!》 86 00:06:20,822 --> 00:06:22,824 ああ~! 87 00:06:22,824 --> 00:06:25,827 (紅葉)お食事中 失礼いたします。 88 00:06:25,827 --> 00:06:27,829 お食事が お済みになりました お皿や おグラスなどを➡ 89 00:06:27,829 --> 00:06:30,832 お取り替えに参りました。 あっ ありがとうございます。 90 00:06:30,832 --> 00:06:32,768 その名も 紅葉と申します。 91 00:06:32,768 --> 00:06:34,770 《「その名も」って何やねん?》 92 00:06:34,770 --> 00:06:36,772 《普通 仲居さん 名乗らんから》 93 00:06:36,772 --> 00:06:38,774 仲居さん しゃべり方 丁寧ですね。 94 00:06:38,774 --> 00:06:40,776 私 当旅館の娘でして➡ 95 00:06:40,776 --> 00:06:44,780 女将見習いとして 働いております。 96 00:06:44,780 --> 00:06:48,784 ねえ この子 昼間 怒られてた子じゃない? 97 00:06:48,784 --> 00:06:51,784 あっ ホンマや 詩吟やってた。 98 00:06:54,790 --> 00:06:56,792 おミカンジュースに なさいますか? 99 00:06:56,792 --> 00:06:58,794 それとも おブドウ おリンゴの ジュースもございますが。 100 00:06:58,794 --> 00:07:00,794 《行き過ぎた 丁寧》 101 00:07:02,798 --> 00:07:04,800 紅葉さんだっけ? 102 00:07:04,800 --> 00:07:07,803 こんな由緒ある旅館の 娘さんなんだ。 103 00:07:07,803 --> 00:07:10,806 何か 嫌な予感すんな。 ちょっと アカリ先生? 104 00:07:10,806 --> 00:07:12,808 いえ そんな由緒あるだなんて。 105 00:07:12,808 --> 00:07:15,811 さぞかし 大事に 育てられたんでしょうね。 106 00:07:15,811 --> 00:07:17,813 そんなことはございません。 至って普通です。 107 00:07:17,813 --> 00:07:19,815 やっぱ 習い事とかしてるの? 108 00:07:19,815 --> 00:07:24,820 ええ。 詩吟と お習字と お三味線と お花と お日舞を少々。 109 00:07:24,820 --> 00:07:26,822 《めっちゃ少々するやん》 110 00:07:26,822 --> 00:07:28,824 学校は どうやって行ってたの? 111 00:07:28,824 --> 00:07:30,826 校舎の入り口まで お車で送っていただいて。 112 00:07:30,826 --> 00:07:32,761 今って 門限とかあるの? 113 00:07:32,761 --> 00:07:34,763 はい。 夕方4時です。 114 00:07:34,763 --> 00:07:36,765 《早っ 囚人でも もうちょい自由時間あるよ》 115 00:07:36,765 --> 00:07:38,767 せっかくだから 一緒に飲もうよ ほら~。 116 00:07:38,767 --> 00:07:41,770 いえ。 お酒を飲むときは 父の許可を得ませんと。 117 00:07:41,770 --> 00:07:43,772 《めちゃめちゃ 箱入り娘やん》 118 00:07:43,772 --> 00:07:45,774 なぜ そのようなことを お聞きになるのですか? 119 00:07:45,774 --> 00:07:48,777 昼間 詩吟やってるところ見掛けて 興味が湧いたの。 120 00:07:48,777 --> 00:07:52,781 詩吟のお稽古を ご覧に… お見苦しいところを すみません。 121 00:07:52,781 --> 00:07:56,785 いや そんなことないですよ すてきでしたよ。 122 00:07:56,785 --> 00:07:58,787 「すてき」? 私が すてき? 123 00:07:58,787 --> 00:08:01,790 それは… あの… こ… こ…。 124 00:08:01,790 --> 00:08:03,792 告白ですか? はい? 125 00:08:03,792 --> 00:08:05,794 い… いけません! 126 00:08:05,794 --> 00:08:08,797 お二人は ご… ご夫婦で ご旅行にいらしてるわけですし。 127 00:08:08,797 --> 00:08:10,799 奥さまの前で 不作法な! 128 00:08:10,799 --> 00:08:12,801 勘弁してよ 夫婦なわけないでしょう! 129 00:08:12,801 --> 00:08:15,804 夫婦じゃない? そんな…。 130 00:08:15,804 --> 00:08:19,808 夫婦でもないのに 温泉旅行だなんて…。 131 00:08:19,808 --> 00:08:21,810 ふしだらです! あの 仕事で来てるんです。 132 00:08:21,810 --> 00:08:24,813 温泉旅行は フィアンセとの ハネムーン以外に あり得ません。 133 00:08:24,813 --> 00:08:26,815 温泉地における男女の 組み合わせは それ以外にないと➡ 134 00:08:26,815 --> 00:08:28,817 父が そう申しておりました。 落ち着いて。 135 00:08:28,817 --> 00:08:31,820 2人は いいなづけなんですよね。 ねえ そうですよね! 136 00:08:31,820 --> 00:08:34,756 つまり その 今夜… あっ。 137 00:08:34,756 --> 00:08:40,762 しょ… しょ… 初夜を ここで…。 138 00:08:40,762 --> 00:08:43,765 あっ…。 139 00:08:43,765 --> 00:08:46,768 おお~。 えっ? 140 00:08:46,768 --> 00:08:49,768 ふ… ふ… ふしだら~!! 141 00:08:55,777 --> 00:08:57,779 絶対 喪女やん! 142 00:08:57,779 --> 00:09:00,782 何 この子 おもろ~。 おもろないでしょ 大丈夫ですか? 143 00:09:00,782 --> 00:09:03,785 あした 取材するから この子 外に連れ出すの よろしく~。 144 00:09:03,785 --> 00:09:05,785 えっ!? 僕 1人で? 145 00:09:10,792 --> 00:09:13,795 あの~。 146 00:09:13,795 --> 00:09:15,797 さっきは どうも。 147 00:09:15,797 --> 00:09:18,797 ご迷惑を お掛けしました。 148 00:09:20,802 --> 00:09:24,806 詩吟 お上手ですね。 上手じゃないです。 149 00:09:24,806 --> 00:09:26,808 いや ホンマ すごかったですよ。 150 00:09:26,808 --> 00:09:30,812 やっぱ 英才教育は 違いますね。 もうホンマ 国宝級の腕前で…。 151 00:09:30,812 --> 00:09:32,812 いいかげんなことを おっしゃらないで! 152 00:09:36,751 --> 00:09:40,755 すみません 昇段試験の プレッシャーで つい。 153 00:09:40,755 --> 00:09:43,758 「昇段試験」? はい。 154 00:09:43,758 --> 00:09:45,760 明日の夕方4時から 試験がありまして。 155 00:09:45,760 --> 00:09:49,764 まあ 絶対に落ちるんですけど。 まだ分かんないでしょ それは。 156 00:09:49,764 --> 00:09:52,767 いえ 落ちます。 157 00:09:52,767 --> 00:09:55,770 詩吟は 女将に必要な教養なのに➡ 158 00:09:55,770 --> 00:09:59,774 私なんかが 女将になれるのでしょうか。 159 00:09:59,774 --> 00:10:01,774 情けないです。 160 00:10:07,782 --> 00:10:12,787 あの~ 僕 作家の 編集担当をしてるんすよ。 161 00:10:12,787 --> 00:10:15,790 作家さんの。 ええ。 162 00:10:15,790 --> 00:10:19,794 経験上 煮詰まったときは 気分転換が有効ですよ。 163 00:10:19,794 --> 00:10:21,796 外に出た方がいいです。 164 00:10:21,796 --> 00:10:26,801 ああ~。 あまり 外に出たことがないもので。 165 00:10:26,801 --> 00:10:28,803 じゃあ パワースポットとか 行きません? 166 00:10:28,803 --> 00:10:31,806 そこで 運気 上げて 試験に臨む。 167 00:10:31,806 --> 00:10:33,808 あした 一緒に どうですか? 168 00:10:33,808 --> 00:10:37,812 試験までには 戻ってこれますし。 169 00:10:37,812 --> 00:10:40,815 ≪(物音) 170 00:10:40,815 --> 00:10:42,817 外に出るのは よしなさい。 171 00:10:42,817 --> 00:10:46,817 うわ~! 師範代。 どっから出てきてんねん。 172 00:10:48,823 --> 00:10:52,827 森林浴だ。 嘘つけ! 直で浴び過ぎやろ。 173 00:10:52,827 --> 00:10:54,829 (孝三郎)紅葉! 174 00:10:54,829 --> 00:11:00,835 バカなことを考える暇があったら 少しでも 詩吟と向き合いなさい。 175 00:11:00,835 --> 00:11:02,837 あの お言葉ですけど➡ 176 00:11:02,837 --> 00:11:04,839 ちょっとぐらい 外の世界も見ないと➡ 177 00:11:04,839 --> 00:11:06,841 表現の幅が 広がらないんちゃいますかね。 178 00:11:06,841 --> 00:11:09,844 作家の編集担当には 分かりませんよ。 179 00:11:09,844 --> 00:11:11,846 茂みから聞いてたんや。 180 00:11:11,846 --> 00:11:14,849 とにかく 僕が 責任 持って 連れていきますから。 181 00:11:14,849 --> 00:11:20,855 くだらん。 紅葉 あしたは 昇段試験だ。 182 00:11:20,855 --> 00:11:23,855 己の やるべきことだけを やりなさい。 183 00:11:26,861 --> 00:11:30,861 お父さま 私…。 (孝三郎)早く 中に入るんだ。 184 00:11:32,801 --> 00:11:37,806 紅葉さん。 あした 僕 行きますから。 185 00:11:37,806 --> 00:11:39,806 待ってますから! 186 00:11:42,811 --> 00:11:46,815 いのっちさ~ 喪女 全然 来なくね? 187 00:11:46,815 --> 00:11:48,817 もうちょっと 待ちましょう。 188 00:11:48,817 --> 00:11:51,817 あの目は 絶対に 外に出たい 目やったと思うんすよ。 189 00:11:53,822 --> 00:11:55,822 ≪(扉の開く音) 190 00:12:00,829 --> 00:12:02,829 紅葉さん? 191 00:12:05,834 --> 00:12:10,839 猪又さん。 やっぱり 私 外の世界を見ていたい! 192 00:12:10,839 --> 00:12:13,839 何か とらわれの姫みたいな テンションになってない? 193 00:12:15,844 --> 00:12:18,847 目的地は 太閤・秀吉も 拝んだといわれる➡ 194 00:12:18,847 --> 00:12:20,849 水のほこらです。 195 00:12:20,849 --> 00:12:22,851 そこの マイナスイオン 浴びるだけで➡ 196 00:12:22,851 --> 00:12:25,854 めちゃくちゃ パワー もらえるらしいんすよ。 197 00:12:25,854 --> 00:12:27,856 ちょ… あんた キョドり過ぎだから。 198 00:12:27,856 --> 00:12:29,858 あ… あ… でも あの…。 199 00:12:29,858 --> 00:12:32,794 街なかを こんなふうに歩くのは 初めてなので。 200 00:12:32,794 --> 00:12:34,796 目 バッキバキじゃない。 201 00:12:34,796 --> 00:12:37,799 バキバキとか言うな。 まだ 箱から出たてなんすよ。 202 00:12:37,799 --> 00:12:41,803 ああ じゃあ 取りあえず 買い食いでもしよっか。 203 00:12:41,803 --> 00:12:44,806 「買い食い」!? 204 00:12:44,806 --> 00:12:47,806 不良のする行為ですね。 大げさやな。 205 00:12:51,813 --> 00:12:54,816 こ… これは? 206 00:12:54,816 --> 00:12:56,818 ハンバーガーよ。 207 00:12:56,818 --> 00:12:59,821 ハンバーガー! 噂には聞いてました。 208 00:12:59,821 --> 00:13:02,824 ホンマに 何も知らんねや。 209 00:13:02,824 --> 00:13:04,826 そして これが フライドポテト。 210 00:13:04,826 --> 00:13:08,830 フライドポテト… 実在するんですね。 211 00:13:08,830 --> 00:13:10,832 そのレベル? 212 00:13:10,832 --> 00:13:12,834 そして これが コーラよ。 213 00:13:12,834 --> 00:13:15,837 はっ!? こ… こ… これは 禁断のやつです。 214 00:13:15,837 --> 00:13:17,839 これを飲むと 口の中を パチパチとはじけ➡ 215 00:13:17,839 --> 00:13:20,842 喉に電流が走り 静脈と動脈が 導火線へと変わり➡ 216 00:13:20,842 --> 00:13:23,845 しまいには 体が爆発すると 父が申しておりました。 217 00:13:23,845 --> 00:13:25,847 偏った 情報 入れとんな あの おっさん。 218 00:13:25,847 --> 00:13:29,851 安心して 一度 爆発しても すぐ復活するの。 より強くなって。 219 00:13:29,851 --> 00:13:31,853 変な乗っかり方 やめて。 220 00:13:31,853 --> 00:13:35,853 より強い私に? むちゃくちゃ食いついてるやん。 221 00:13:38,793 --> 00:13:40,793 どう? 222 00:13:42,797 --> 00:13:44,799 悪魔的に おいしいです。 223 00:13:44,799 --> 00:13:46,801 もう 「カイジ」と まったく 同じ せりふ。 224 00:13:46,801 --> 00:13:49,804 それ これで 流し込んじゃいな。 225 00:13:49,804 --> 00:13:53,808 コーラで 流し込む? うん。 226 00:13:53,808 --> 00:13:55,810 そして ポテトを 手でいくのよ。 227 00:13:55,810 --> 00:13:58,813 えっ でも そんなことをしたら 手に お塩が。 228 00:13:58,813 --> 00:14:01,813 塩が付いたら 指を おなめなさい。 うーん。 229 00:14:03,818 --> 00:14:07,822 ざわ。 「カイジ」は知ってんのかな? 230 00:14:07,822 --> 00:14:13,828 もう戻れない。 もう戻れない。 うーん。 231 00:14:13,828 --> 00:14:17,832 おお おお…。 うーん。 232 00:14:17,832 --> 00:14:22,832 おお おお…。 むちゃくちゃ いくやん おいおい。 233 00:14:24,839 --> 00:14:27,842 ああ~ 感じます。 234 00:14:27,842 --> 00:14:31,846 太閤・秀吉さまの 覇気を感じています。 235 00:14:31,846 --> 00:14:33,781 それ マイナスイオンって 言うんだわ。 236 00:14:33,781 --> 00:14:37,785 私 これまで ずっと父の 言うがままに過ごしてきたので➡ 237 00:14:37,785 --> 00:14:43,791 こんな感動は初めてです。 こんな世界があったのですね。 238 00:14:43,791 --> 00:14:48,796 最初で最後の 大冒険かな。 239 00:14:48,796 --> 00:14:51,799 紅葉さん。 240 00:14:51,799 --> 00:14:53,801 プッ…。 241 00:14:53,801 --> 00:14:58,806 大冒険って… ちょっと 繁華街 通ってきただけなんですけど。 242 00:14:58,806 --> 00:15:03,811 笑うなよ。 これでも この人にとっては 大冒険やから。 243 00:15:03,811 --> 00:15:05,813 私の感覚が おかしいのは 分かっています。 244 00:15:05,813 --> 00:15:09,817 でも ホントに うれしかったんです。 245 00:15:09,817 --> 00:15:11,819 そんなこと言ってさ~。 246 00:15:11,819 --> 00:15:15,823 肝心の お父さんからの プレッシャーは払えてんの? 247 00:15:15,823 --> 00:15:19,827 今日 試験なんでしょ? いけんの? 248 00:15:19,827 --> 00:15:22,830 パワーもらいましたから。 249 00:15:22,830 --> 00:15:28,836 今なら 父の前でも 自信を持って 吟じられる気がします。 250 00:15:28,836 --> 00:15:30,836 ふーん。 だといいけど。 251 00:15:32,774 --> 00:15:34,776 意外と 時間ギリっすね。 252 00:15:34,776 --> 00:15:36,778 一個一個のリアクションが 大き過ぎるのよ。 253 00:15:36,778 --> 00:15:41,783 すみません 目に映るもの 全てが 真新しくて。 はっ!? 254 00:15:41,783 --> 00:15:45,787 ♬(ラップ) 255 00:15:45,787 --> 00:15:48,790 (紅葉)あれ 何をしているんですか? 256 00:15:48,790 --> 00:15:51,793 うん。 あれに興味 持ったらな 今 ヤバい状態やから。 257 00:15:51,793 --> 00:15:54,796 (紅葉)外の世界では あれが当たり前の光景なんですね。 258 00:15:54,796 --> 00:15:56,798 違うよ あれ スーパー非常事態。 259 00:15:56,798 --> 00:15:59,801 ちょっと どこ行くの? おもろ~。 260 00:15:59,801 --> 00:16:01,801 あんた とことんやな。 261 00:16:03,805 --> 00:16:06,808 すみません。 これは 何をやってるのですか? 262 00:16:06,808 --> 00:16:08,810 (男性)ああ? 邪魔すんじゃねえ。 263 00:16:08,810 --> 00:16:10,812 何をやっているのか 教えてください。 264 00:16:10,812 --> 00:16:12,814 半端な気持ちで止めてんだったら ただじゃ置かねえぜ。 265 00:16:12,814 --> 00:16:15,817 すんません すんません。 この子 初めて 街 出て➡ 266 00:16:15,817 --> 00:16:17,819 興奮状態なんすよ。 (男性)何だ おめえは。 267 00:16:17,819 --> 00:16:19,821 かませんのか? かましません。 268 00:16:19,821 --> 00:16:21,823 絶対に かましません。 「かます」って何ですか? 269 00:16:21,823 --> 00:16:25,827 ちょっと 紅葉さん 行きましょう。 すいません。 270 00:16:25,827 --> 00:16:27,829 (男性)待ちい 姉ちゃん。 271 00:16:27,829 --> 00:16:30,832 俺たちが やってるのはラップ。 (紅葉)「ラップ」? 272 00:16:30,832 --> 00:16:33,768 (男性)ああ。 そんで かますっていうのはな➡ 273 00:16:33,768 --> 00:16:36,771 てめえの存在を懸けて 仕掛けるってことだ。 274 00:16:36,771 --> 00:16:38,773 かます。 275 00:16:38,773 --> 00:16:41,773 誰にだって かまさなきゃ いけねえとき あんだろ。 276 00:19:53,835 --> 00:19:57,839 試験を受けさせてください。 277 00:19:57,839 --> 00:20:00,842 しばらく 昇段試験は なしだ。 278 00:20:00,842 --> 00:20:03,842 段位も報告せねばならん。 279 00:20:07,782 --> 00:20:09,784 失礼します。 280 00:20:09,784 --> 00:20:13,788 あの~ 師範代 門限 破ったのは 僕のせいなんです。 281 00:20:13,788 --> 00:20:16,791 だから 試験 受けさせてあげてください。 282 00:20:16,791 --> 00:20:19,794 そうよ。 降格させるなら こいつを降格させなさいよ。 283 00:20:19,794 --> 00:20:21,796 俺 段 持ってないねん。 いらんこと言うな。 284 00:20:21,796 --> 00:20:25,800 家族の話だ 客人は 下がっていただこう。 285 00:20:25,800 --> 00:20:27,802 何とか お願いできないですか? 駄目なものは駄目だ。 286 00:20:27,802 --> 00:20:30,805 何だよ 頑固じじい。 ケチケチしないで 受けさせてやれよ。 287 00:20:30,805 --> 00:20:33,808 無礼な。 何だ このご婦人は。 288 00:20:33,808 --> 00:20:36,811 すんません。 でも この人の 言うとおりだと思うんです。 289 00:20:36,811 --> 00:20:38,813 僕も同じ意見です。 290 00:20:38,813 --> 00:20:41,816 ケチケチせんと 試験 受けさせてあげてください! 291 00:20:41,816 --> 00:20:43,816 何だと!? 292 00:20:49,824 --> 00:20:53,828 ずっと 箱に入れとくのも どうかと思うんすよね。 293 00:20:53,828 --> 00:20:58,833 いつかは 思い切らなあかんときが あるんじゃないですか。 294 00:20:58,833 --> 00:21:03,838 それが 今日でも いいんちゃいます? 295 00:21:03,838 --> 00:21:05,838 お断りする。 296 00:21:08,843 --> 00:21:10,845 あんた このままでいいわけ? 297 00:21:10,845 --> 00:21:14,849 今 自分を出さなかったら あんたは いつ自分を出すの? 298 00:21:14,849 --> 00:21:19,849 (孝三郎)もう お帰りください。 人の家庭に どこまで口を。 299 00:21:23,858 --> 00:21:33,868 ♬(詩吟) 300 00:21:33,868 --> 00:21:35,870 勝手なことをするな! 301 00:21:35,870 --> 00:21:42,870 ♬(詩吟) 302 00:21:44,879 --> 00:21:46,879 (孝三郎)ふん! ほら見なさい。 303 00:21:51,886 --> 00:21:57,892 あなた 本当に心から 娘さんを構ってあげてますか? 304 00:21:57,892 --> 00:22:01,896 かま? (孝三郎)やかましいぞ! 305 00:22:01,896 --> 00:22:03,831 かま…。 家に閉じ込めてるだけじゃ➡ 306 00:22:03,831 --> 00:22:08,836 娘さんは 何の成長もしませんよ。 それでも 構わないんですか? 307 00:22:08,836 --> 00:22:12,840 かま かま かま…。 308 00:22:12,840 --> 00:22:15,843 《誰にだって かまさなきゃ…》 309 00:22:15,843 --> 00:22:17,845 《かまさなきゃいけねえとき あんだろ》 310 00:22:17,845 --> 00:22:19,847 《かます》 311 00:22:19,847 --> 00:22:21,849 (男性)《かますっていうのはな➡ 312 00:22:21,849 --> 00:22:24,849 てめえの存在を懸けて 仕掛けるってことだ》 313 00:22:37,865 --> 00:22:41,869 ♬(ラップ) 314 00:22:41,869 --> 00:22:44,872 えっ? 何で 何で えっ どうした? 315 00:22:44,872 --> 00:22:46,874 えっ 紅葉さん? 316 00:22:46,874 --> 00:22:53,881 いいよ~ そのまま かませ~! いや 違う違う違う。 吟じないと。 317 00:22:53,881 --> 00:22:56,884 あの~ お父さん すんません 違うんすよ これはね。 318 00:22:56,884 --> 00:23:00,888 (泣き声) どういう感情? 319 00:23:00,888 --> 00:23:02,823 何 泣きなん? それは。 320 00:23:02,823 --> 00:23:04,825 ♬「ずっと 感じていた 父への違和感」 321 00:23:04,825 --> 00:23:07,828 ♬「娘のためより ただの自己満」➡ 322 00:23:07,828 --> 00:23:12,833 ♬「生まれて この方 優等生 でも そんな日常 アホくせえ」 323 00:23:12,833 --> 00:23:15,836 ♬「もう いいだろう…」 (孝三郎)何だ これは。 324 00:23:15,836 --> 00:23:18,839 (紅葉)♬「箱入り娘なんて くそ食らえ」 325 00:23:18,839 --> 00:23:23,844 この 心の揺さぶれ方は。 何か 響いてるよ。 326 00:23:23,844 --> 00:23:27,848 ♬「猪又さん カモーン」 俺? 327 00:23:27,848 --> 00:23:30,851 俺は いいよ。 参加してあげてください。 328 00:23:30,851 --> 00:23:35,856 だから どういう感情やねん? 何なん? この親子。 329 00:23:35,856 --> 00:23:40,856 ♬「自分に勝つ 親を乗り越え ジャンプ すると見える希望の明かり」 330 00:23:54,875 --> 00:23:58,879 昇段試験は落ちましたけど 父が 珍しく褒めてくれたんです。 331 00:23:58,879 --> 00:24:03,818 そうですか。 てか やっぱ落ちちゃったんすね。 332 00:24:03,818 --> 00:24:05,820 はい。 5段から 7級になりました。 333 00:24:05,820 --> 00:24:09,824 めっちゃ落とすやん。 あんな泣いてたのに。 334 00:24:09,824 --> 00:24:11,826 何か すいません。 335 00:24:11,826 --> 00:24:14,829 いえ。 自分自身が変われたことが 大きいです。 336 00:24:14,829 --> 00:24:16,829 本当に 感謝しています。 337 00:24:18,833 --> 00:24:21,836 猪又さん もう帰っちゃうんですか? 338 00:24:21,836 --> 00:24:23,838 えっ? 339 00:24:23,838 --> 00:24:28,843 私 このたびの出会いで 生まれ変わりました。 340 00:24:28,843 --> 00:24:36,843 だから… もっと いろんな面で変わりたいなって。 341 00:24:38,853 --> 00:24:40,855 《これって もしや…》 342 00:24:40,855 --> 00:24:43,855 《いや これは もう確定でしょ》 343 00:24:47,862 --> 00:24:51,866 《♬「実は 私 初めては あんたみたいな」》➡ 344 00:24:51,866 --> 00:24:54,869 《♬「クールな男と決めてたの」》 345 00:24:54,869 --> 00:24:57,872 《♬「私は 紅葉 レペゼン喪女」》 346 00:24:57,872 --> 00:25:01,872 《♬「私の初めて もらってください」》 347 00:25:06,814 --> 00:25:09,817 《♬「アーイ 俺は 猪又 進」》 348 00:25:09,817 --> 00:25:15,823 《♬「a k a 喪女を救う神。 俺となら フライハイ 確定」》 349 00:25:15,823 --> 00:25:19,823 《♬「ドープな世界へ 連れてってやんぜ」》 350 00:25:28,836 --> 00:25:31,839 もう一泊します。 351 00:25:31,839 --> 00:25:36,839 紅葉さん 僕と一緒に 温泉 入りませんか? 352 00:25:39,847 --> 00:25:43,851 あっ…。 ああ…。 いや…。 353 00:25:43,851 --> 00:25:45,853 あっ! 354 00:25:45,853 --> 00:25:48,856 ふしだら~!! 355 00:25:48,856 --> 00:25:52,860 痛~!! 356 00:25:52,860 --> 00:25:56,864 だって 今日の出会いで 変わったって。 357 00:25:56,864 --> 00:26:00,868 あの ラッパーの方に出会って 変わったという意味です。 358 00:26:00,868 --> 00:26:02,868 ええ!? 何ですか…。 359 00:26:04,805 --> 00:26:07,808 あの… いや…。 あの聞いてください。 360 00:26:07,808 --> 00:26:11,808 これは 違うんです。 嫌~! 361 00:26:18,819 --> 00:26:21,822 よし 完成! よっしゃあ! 362 00:26:21,822 --> 00:26:24,825 もう これで あとは 最終話 残すのみっすね。 363 00:26:24,825 --> 00:26:26,827 そうね。 364 00:26:26,827 --> 00:26:28,829 最後は もう強烈な 喪女にせなあきませんね。 365 00:26:28,829 --> 00:26:30,831 どんな喪女にします? 366 00:26:30,831 --> 00:26:34,835 取材の段取りせなあかんな。 取材は必要ないよ。 367 00:26:34,835 --> 00:26:36,837 はい? 368 00:26:36,837 --> 00:26:38,839 最終話のモデルは もう決まってるから。 369 00:26:38,839 --> 00:26:42,839 あっ そうなんすね。 えっ どんな喪女なんすか? 370 00:26:44,845 --> 00:26:48,849 私。 はい? 371 00:26:48,849 --> 00:26:53,854 最後は 私。 うん? うん? うん? 372 00:26:53,854 --> 00:26:58,859 実は…。 373 00:26:58,859 --> 00:27:00,861 私 喪女なの。 374 00:27:00,861 --> 00:27:02,861 ええ~っ!? 375 00:27:06,800 --> 00:27:08,802 好きになることから 逃げちゃう喪女。 376 00:27:08,802 --> 00:27:10,804 トラウマ 何もないんだけど。 377 00:27:10,804 --> 00:27:12,806 全部 あれが原因やったんか。 378 00:27:12,806 --> 00:27:15,809 (八寿子)もう一度 ほれるしか ないんやない? 猪又さんに。 379 00:27:15,809 --> 00:27:18,812 ラストが書けない。 何で? 380 00:27:18,812 --> 00:27:20,814 原稿 どうするの? 諦めます。 381 00:27:20,814 --> 00:27:23,814 さよなら。 アカリ先生。