1 00:01:59,063 --> 00:02:01,065 (太助)やいやい やいやい! 2 00:02:01,065 --> 00:02:04,068 無理が通って 道理が引っ込むような・ 3 00:02:04,068 --> 00:02:07,068 こんな べらぼうな世の中があって たまるけい! 4 00:02:13,077 --> 00:02:17,081 こらえて こらえて 一心太助 5 00:02:17,081 --> 00:02:21,085 ぎりぎりこらえて もう我慢ができねえ 6 00:02:21,085 --> 00:02:23,685 お天道様も泣いてるぜ 7 00:02:30,094 --> 00:02:50,114 ・~ 8 00:02:50,114 --> 00:03:10,067 ・~ 9 00:03:10,067 --> 00:03:30,087 ・~ 10 00:03:30,087 --> 00:03:34,087 ・~ 11 00:03:37,094 --> 00:03:41,098 おっと おう すまねえ すまねえ 12 00:03:41,098 --> 00:03:43,100 すっかり待たせちまったな 13 00:03:43,100 --> 00:03:47,104 何しろ お前 お仲にないしょで へそくりを持ち出そうってんだから 14 00:03:47,104 --> 00:03:50,107 往生したぜ ヘヘヘッ 15 00:03:50,107 --> 00:03:52,109 (伊与吉)すまねえ 16 00:03:52,109 --> 00:03:54,111 けどよ 伊与吉 17 00:03:54,111 --> 00:03:58,049 おふくろさんが病気でもねえのに 2両って銭を何に使うんだい 18 00:03:58,049 --> 00:04:01,052 ヘッ そいつは聞かねえって 約束じゃねえか 19 00:04:01,052 --> 00:04:04,055 気になるからよ 20 00:04:04,055 --> 00:04:08,059 まさか お前 えたいの知れねえ 女にでも引っ掛かって 21 00:04:08,059 --> 00:04:11,062 そんなんじゃねえ 俺を信じてくれ 22 00:04:11,062 --> 00:04:14,065 決して 悪いことに 使おうってんじゃねえんだ 23 00:04:14,065 --> 00:04:18,065 うん… お前のことは 一生恩に着るぜ 24 00:04:20,071 --> 00:04:23,074 (源次)おう 太助 蔵前の両替屋 山善で・ 25 00:04:23,074 --> 00:04:26,077 タイをしこたま仕込んでるとよ 今夜 婚礼だとよ 26 00:04:26,077 --> 00:04:29,080 ほう? それは初耳だ 27 00:04:29,080 --> 00:04:32,083 で ぼんくら息子の嫁ってのは どこのどいつだい 28 00:04:32,083 --> 00:04:35,086 木場で評判の小町娘 大和屋のお雪さんだよ 29 00:04:35,086 --> 00:04:39,090 ああ これは御大家ときた 30 00:04:39,090 --> 00:04:44,095 だがよ あのお雪さんが 事もあろうに・ 31 00:04:44,095 --> 00:04:47,098 山善の ひょうろくだまなんかに 何でほれやがったんだい 32 00:04:47,098 --> 00:04:50,101 全く世の中は うまくいかねえもんだ 33 00:04:50,101 --> 00:04:55,106 よし おいらも一丁 タイで商えしてくるか 34 00:04:55,106 --> 00:05:15,059 ・~ 35 00:05:15,059 --> 00:05:29,073 ・~ 36 00:05:29,073 --> 00:05:32,076 (男性)待て!・ 37 00:05:32,076 --> 00:05:35,079 動くな! (男性)大変だ 38 00:05:35,079 --> 00:05:37,081 (男性)急げ! 39 00:05:37,081 --> 00:05:39,081 ・(お雪)おとっつぁん! (大和屋)お雪! 40 00:05:43,421 --> 00:05:46,090 (お雪)おとっつぁん! (大和屋)お雪! 41 00:05:46,090 --> 00:05:48,092 (大和屋)お雪! 42 00:05:48,092 --> 00:05:52,096 お雪! お雪! 43 00:05:52,096 --> 00:05:55,099 (男性)娘は確かに もらい受けた・ 44 00:05:55,099 --> 00:05:59,036 役人に届けなぞしたら 娘の命はないと思え・ 45 00:05:59,036 --> 00:06:02,039 後日の沙汰を待つのだ・ 46 00:06:02,039 --> 00:06:04,039 引け 47 00:06:12,049 --> 00:06:14,049 お雪… 48 00:06:19,056 --> 00:06:21,058 (お篠)あっ 伊与吉さん 49 00:06:21,058 --> 00:06:24,061 (お篠)大変です お嬢様が 何者かにさらわれて 50 00:06:24,061 --> 00:06:26,061 えっ お雪さんが? 51 00:06:28,065 --> 00:06:32,065 (お仲)お前さん 何とか言ったらどうなのさ 52 00:06:35,072 --> 00:06:39,076 (お仲)サザエかハマグリじゃあるまいし さっきから むすっとしちゃって 53 00:06:39,076 --> 00:06:41,078 一体何に使ったのさ 54 00:06:41,078 --> 00:06:45,082 あの2両はね お前さんだけの へそくりじゃないんだよ 55 00:06:45,082 --> 00:06:49,086 分かってるよ そう がみがみ言うねい 56 00:06:49,086 --> 00:06:53,090 たかが2両じゃねえかい たかが2両? 57 00:06:53,090 --> 00:06:56,093 この私が どんな思いで お金をためたか 58 00:06:56,093 --> 00:07:00,031 年が改まったら お前さんに あわせの1枚も作ってあげたい 59 00:07:00,031 --> 00:07:03,034 好きなお酒を 心おきなく飲ませてあげたい 60 00:07:03,034 --> 00:07:06,037 そう思えばこそ だからよ・ 61 00:07:06,037 --> 00:07:09,040 薄暗えことには 使ったんじゃねえんだって・ 62 00:07:09,040 --> 00:07:11,042 さっきから… だったら はっきりお言いよ 63 00:07:11,042 --> 00:07:14,045 それはな… 64 00:07:14,045 --> 00:07:17,048 だ… 駄目だ 男の約束だからな 65 00:07:17,048 --> 00:07:21,052 フン 勝手におし 66 00:07:21,052 --> 00:07:26,057 男 男って 私のことなんか ちっとも考えちゃくれないんだから 67 00:07:26,057 --> 00:07:29,060 ばか野郎 お前のことはよ・ 68 00:07:29,060 --> 00:07:32,063 商えしてたって 忘れたことがあるもんかい 69 00:07:32,063 --> 00:07:34,065 本当かい? 70 00:07:34,065 --> 00:07:38,069 うそだろ 本当の本当だって 71 00:07:38,069 --> 00:07:42,073 なっ だからよ おいらの言うこと うたぐっちゃならねえ 72 00:07:42,073 --> 00:07:46,077 いいか 訳があって 人に貸してやったんだい 73 00:07:46,077 --> 00:07:50,081 ヘッ まあ そのうち 向こうから返しに来るよ 74 00:07:50,081 --> 00:07:52,081 ・ 御免 75 00:07:55,086 --> 00:07:58,022 太助 76 00:07:58,022 --> 00:08:00,024 すまねえ 77 00:08:00,024 --> 00:08:04,028 これ 返しに来たよ 78 00:08:04,028 --> 00:08:08,032 伊与吉! お前 幽霊じゃねえのか? 79 00:08:08,032 --> 00:08:10,034 どうしたんだい えっ? 80 00:08:10,034 --> 00:08:12,036 お前に借りた金が いらなくなったんで・ 81 00:08:12,036 --> 00:08:15,039 返しに来たんだよ いや それはいいが… 82 00:08:15,039 --> 00:08:18,042 お前 一体 その金を どうする気だったんだい 83 00:08:18,042 --> 00:08:22,046 えっ? 言ってみねえか 84 00:08:22,046 --> 00:08:25,049 (男性)おっ 野郎! こんな所に 85 00:08:25,049 --> 00:08:28,052 面貸してもらうからな (男性たち)おい! 86 00:08:28,052 --> 00:08:32,056 (伊与吉)ああ… いや ま… 待ってくれ・ 87 00:08:32,056 --> 00:08:36,060 いや ち… 違うんだよ (男性)うるせえ! 88 00:08:36,060 --> 00:08:39,063 (千吉)伊与吉 お前さんだね? この私に恥をかかせたのは 89 00:08:39,063 --> 00:08:42,066 いや… 違う (千吉)やっちまいな 90 00:08:42,066 --> 00:08:44,066 (男性)この野郎! 91 00:08:48,072 --> 00:08:51,075 (男性)野郎 92 00:08:51,075 --> 00:08:53,077 この…・ 93 00:08:53,077 --> 00:08:56,077 野郎! (男性)この野郎 94 00:08:58,015 --> 00:09:00,017 (男性)野郎!・ 95 00:09:00,017 --> 00:09:02,019 野郎 野郎・ 96 00:09:02,019 --> 00:09:04,021 野郎 97 00:09:04,021 --> 00:09:07,021 (男性)おっ お前 誰だ 98 00:09:10,027 --> 00:09:12,027 (男性)この野郎 99 00:09:14,031 --> 00:09:17,034 (おびえる声) 100 00:09:17,034 --> 00:09:20,037 おう! 朝っぱらから・ 101 00:09:20,037 --> 00:09:23,040 人のうち飛び込んできやがって 何しやがるんでい 102 00:09:23,040 --> 00:09:27,044 四尺四間の長屋でもな おいらにとっちゃ 大事なねぐらだい 103 00:09:27,044 --> 00:09:29,046 乱暴しやがると ただじゃ済まねえぞ 104 00:09:29,046 --> 00:09:31,048 (千吉)お前さんには用はないよ 105 00:09:31,048 --> 00:09:34,051 こっちは その伊与吉に 聞きたいことがあるんだ 106 00:09:34,051 --> 00:09:40,057 これは どちらさんかと思ったら 蔵前の山善の若旦那ですかい 107 00:09:40,057 --> 00:09:44,061 お前さん ゆうべは 婚礼じゃなかったんですかい? 108 00:09:44,061 --> 00:09:47,064 それが とんでもないことに なっちまったんだよ 109 00:09:47,064 --> 00:09:51,068 その伊与吉のためにね 伊与吉が? 110 00:09:51,068 --> 00:09:54,071 一体 何をしたっていうんですね 111 00:09:54,071 --> 00:09:58,008 私のお雪を… どっかへ隠しちまったんだよ 112 00:09:58,008 --> 00:10:00,010 何だって? 113 00:10:00,010 --> 00:10:04,014 違う 俺じゃねえ 俺が そんなこと… 114 00:10:04,014 --> 00:10:09,014 太助 本当だ 俺は何も知らねえんだ 115 00:10:13,023 --> 00:10:17,027 それじゃ お前は 婚礼の最中に お雪を連れ出して・ 116 00:10:17,027 --> 00:10:21,031 伊与吉のとこへ逃がしてやる つもりだったっていうのかい 117 00:10:21,031 --> 00:10:23,033 旦那様 118 00:10:23,033 --> 00:10:28,038 あんまり… あんまりお嬢様が おかわいそうで 119 00:10:28,038 --> 00:10:33,043 お雪は そんなに この婚礼を嫌がっていたのか 120 00:10:33,043 --> 00:10:36,046 わしには全てを任せると 言ってくれたのに 121 00:10:36,046 --> 00:10:41,051 お嬢様は 旦那様が後添えを おもらいにもならず・ 122 00:10:41,051 --> 00:10:45,055 今日まで 男手一つで お育てなすった御恩を・ 123 00:10:45,055 --> 00:10:48,055 よーく御存じでございました 124 00:10:50,060 --> 00:10:53,063 旦那様も御承知のように・ 125 00:10:53,063 --> 00:10:58,002 2年前より お出入りの 宮大工の あの伊与吉さんと・ 126 00:10:58,002 --> 00:11:01,005 お嬢様は恋仲でございます 127 00:11:01,005 --> 00:11:08,012 でも この大和屋が 両替屋 山善と縁組みをすれば・ 128 00:11:08,012 --> 00:11:11,015 あの海老屋を 見返すことができると・ 129 00:11:11,015 --> 00:11:14,018 旦那様が熱心におっしゃれば・ 130 00:11:14,018 --> 00:11:19,023 お嬢様は何にも 言えなかったのでございます 131 00:11:19,023 --> 00:11:25,029 でも 肩上げの取れない時分から お世話をしてきた私には・ 132 00:11:25,029 --> 00:11:30,034 お嬢様の胸の中が よーく分かっておりました 133 00:11:30,034 --> 00:11:33,034 お嬢様は死ぬ気で 山善へ嫁ごうと 134 00:11:35,039 --> 00:11:39,043 それが分かるだけに 黙っていられず・ 135 00:11:39,043 --> 00:11:42,046 つい私が 136 00:11:42,046 --> 00:11:45,049 ハァ… 137 00:11:45,049 --> 00:11:48,052 こんなことになるなら・ 138 00:11:48,052 --> 00:11:52,056 わしも伊与吉との仲を 裂くんじゃなかった 139 00:11:52,056 --> 00:11:57,056 今言うても かえらぬことじゃがな 140 00:12:06,070 --> 00:12:10,074 あっ おっかさん 伊与さんなら うちに 141 00:12:10,074 --> 00:12:12,076 (おくま)やっぱり お前さんの所だったかい 142 00:12:12,076 --> 00:12:15,079 実はね えらい騒ぎがあって 143 00:12:15,079 --> 00:12:18,082 聞いておくれだったかい? 144 00:12:18,082 --> 00:12:21,085 旦那 伊与は太助さんの所に 145 00:12:21,085 --> 00:12:23,087 さっきもお話ししたように・ 146 00:12:23,087 --> 00:12:27,087 太助さんは 伊与にとっちゃ 兄代わりも同様で 147 00:12:32,096 --> 00:12:37,101 旦那 やはり 奉行所へ届けた方が 148 00:12:37,101 --> 00:12:42,106 太助さん さっきも言ったように そればっかりは 149 00:12:42,106 --> 00:12:45,109 しかし お嬢さんを 引っさらわれるような恨みを・ 150 00:12:45,109 --> 00:12:47,111 買った覚えはねえ 151 00:12:47,111 --> 00:12:51,115 近頃 出入りの客の中にも 心当たりはねえと言われると・ 152 00:12:51,115 --> 00:12:54,118 まるで 雲をつかむような話だ 153 00:12:54,118 --> 00:12:58,055 やはり ここは一番 お役人の手を借りた方が 154 00:12:58,055 --> 00:13:02,059 娘を生かすも殺すも相手しだい 155 00:13:02,059 --> 00:13:06,063 特に届け出たら 命がないと くぎを刺された以上… 156 00:13:06,063 --> 00:13:11,068 ちきしょう なんてことしやがるんでい 157 00:13:11,068 --> 00:13:13,070 あいつだ 158 00:13:13,070 --> 00:13:15,072 もしかすると あいつが お雪ちゃんを 159 00:13:15,072 --> 00:13:19,076 伊与 何か心当たりでも あるってのかい 160 00:13:19,076 --> 00:13:21,078 あいつとは一体 誰のことで 161 00:13:21,078 --> 00:13:26,083 確かにあいつだ あいつに違えねえんだ 162 00:13:26,083 --> 00:13:30,087 伊与 詳しく話してみねえ 163 00:13:30,087 --> 00:13:35,092 そいつの姿を見たのは ひとつきぐらい前のことだ 164 00:13:35,092 --> 00:13:49,106 ・~ 165 00:13:49,106 --> 00:13:53,110 《あめ屋さん このお店に何か用かい》 166 00:13:53,110 --> 00:13:57,047 (甚六)《いえ 別に》 167 00:13:57,047 --> 00:13:59,047 《御免なすって》 168 00:14:02,052 --> 00:14:07,057 (伊与吉)年の頃は45~46 目つきの いやに鋭い男でした・ 169 00:14:07,057 --> 00:14:12,062 次に出会ったのは いつものように ばあやのお篠さんの手引きで・ 170 00:14:12,062 --> 00:14:15,062 稽古帰りのお雪ちゃんと 待ち合わせていたときなんで 171 00:14:25,075 --> 00:14:28,078 《もし お嬢さん》 172 00:14:28,078 --> 00:14:32,082 《お前さん 木場の大和屋の娘さんの・ 173 00:14:32,082 --> 00:14:34,084 お雪さんだね》 (お雪)《ええ》 174 00:14:34,084 --> 00:14:40,090 《そうですかい やっぱり お雪さんですかい》 175 00:14:40,090 --> 00:14:42,092 《随分 大きくおなりなすった》 176 00:14:42,092 --> 00:14:45,095 《あの あなたは?》 177 00:14:45,095 --> 00:14:49,099 《えっ? いや なに 昔 大和屋さんに・ 178 00:14:49,099 --> 00:14:51,101 ちょいと お世話になった者ですがね・ 179 00:14:51,101 --> 00:14:55,105 お前さんのちっちぇえころを 見知ってたもんで》 180 00:14:55,105 --> 00:14:59,105 《ほら こいつを 御覧になっておくんなさい》 181 00:15:04,047 --> 00:15:06,049 《これが私?》 (甚六)《へい》 182 00:15:06,049 --> 00:15:11,054 《そのころから お雪さんは かわいらしゅうございましたよ》 183 00:15:11,054 --> 00:15:15,058 《おじさん これ もらってもいいかしら》 184 00:15:15,058 --> 00:15:20,063 《おお お気に入りましたかい そりゃよかった》 185 00:15:20,063 --> 00:15:25,068 《あっしは しがねえあめ売りだが 昔から いたずら描きが好きで》 186 00:15:25,068 --> 00:15:30,073 《一度 ゆっくりお前さんの絵姿を 描かしちゃいただけませんかい》 187 00:15:30,073 --> 00:15:33,076 (お雪)《私を?》 (甚六)《なあ 一度でいいんだ》 188 00:15:33,076 --> 00:15:37,080 《あの あっしは 木石町の うなぎ長屋に住んでいる・ 189 00:15:37,080 --> 00:15:41,084 あめ売りのおやじと言や すぐに分かりますよ》 190 00:15:41,084 --> 00:15:43,086 《いいですかい 誰にも言わず・ 191 00:15:43,086 --> 00:15:46,086 そっと1人だけで 訪ねてきておくんなさい》 192 00:15:50,093 --> 00:15:52,093 《何話してたんだい》 193 00:15:56,099 --> 00:16:00,037 大和屋さんの店の前と 八幡様の境内と・ 194 00:16:00,037 --> 00:16:02,039 2度も そのあめ屋に 会ってるんです 195 00:16:02,039 --> 00:16:05,042 きっと あの男が 196 00:16:05,042 --> 00:16:07,044 お前さん 197 00:16:07,044 --> 00:16:09,046 (大和屋)うーん… 198 00:16:09,046 --> 00:16:11,048 何か思い出しなすったことでも? 199 00:16:11,048 --> 00:16:15,052 昔 うちで世話になった それだけではどうも… 200 00:16:15,052 --> 00:16:19,056 そうなったら乗り込むまでだい 201 00:16:19,056 --> 00:16:23,060 そのあめ屋 木石町の うなぎ長屋だとか言ったな 202 00:16:23,060 --> 00:16:25,062 伊与 ついてこい 203 00:16:25,062 --> 00:16:27,064 (お篠)御免ください (お仲)はい 204 00:16:27,064 --> 00:16:32,069 旦那様 店先へ旦那様宛ての文が 投げ込まれていましたので・ 205 00:16:32,069 --> 00:16:35,072 こちらと伺い 急いで持ってまいりました 206 00:16:35,072 --> 00:16:38,072 もしや お嬢様のことでは? 207 00:16:45,082 --> 00:16:50,087 「こよい 子の刻 伝通院裏手に 金1, 000両 持参するべし」 208 00:16:50,087 --> 00:16:52,089 「引き換えに お雪の身柄 渡すものなり」 209 00:16:52,089 --> 00:16:55,092 「約束違うなかれ」 210 00:16:55,092 --> 00:16:57,092 1, 000両? 211 00:17:07,037 --> 00:17:10,040 (男性)大和屋東蔵だな 212 00:17:10,040 --> 00:17:14,044 (大和屋)はい 1, 000両はここに 213 00:17:14,044 --> 00:17:16,044 (男性)よし 214 00:17:20,050 --> 00:17:23,050 で お雪はどこにいるんです 215 00:17:25,055 --> 00:17:28,058 お雪 216 00:17:28,058 --> 00:17:31,058 (男性)俺たちが消えてからにしろ 217 00:17:40,070 --> 00:17:44,074 しまった 伊与 やつらを追うんだ 218 00:17:44,074 --> 00:18:04,027 ・~ 219 00:18:04,027 --> 00:18:07,030 ・~ 220 00:18:07,030 --> 00:18:09,032 (伊与吉)あっ おい 伊与 221 00:18:09,032 --> 00:18:12,035 しっかりしろ 俺に構わず追ってくれ 222 00:18:12,035 --> 00:18:14,037 何言ってやがんでい 223 00:18:14,037 --> 00:18:17,037 ひでえ血じゃねえか えっ? さあ 224 00:18:29,052 --> 00:18:31,054 御免ください 225 00:18:31,054 --> 00:18:34,057 (甚六)どなたか知らねえが 年中 開きっ放しだ 226 00:18:34,057 --> 00:18:36,057 用なら入っとくんな 227 00:18:39,062 --> 00:18:41,064 やっぱりお前さんか 228 00:18:41,064 --> 00:18:45,068 誰に聞いてきなすった 229 00:18:45,068 --> 00:18:47,068 お雪さんか? 230 00:18:49,072 --> 00:18:54,077 お前さん お雪に 声をかけたそうだね 231 00:18:54,077 --> 00:18:56,079 その上 お雪を 232 00:18:56,079 --> 00:19:00,016 お雪さんを? ・ もし 御免なせえ 233 00:19:00,016 --> 00:19:05,021 ・ あめ屋の旦那 河岸の者だ ちょいと開けておくんなさい 234 00:19:05,021 --> 00:19:08,024 (甚六)何か用かい 235 00:19:08,024 --> 00:19:11,027 おっ これは旦那 お初にお目にかかりやす 236 00:19:11,027 --> 00:19:13,029 実は あっしは今日から この界わいで・ 237 00:19:13,029 --> 00:19:16,032 商いをいたすことになりましたが 御挨拶代わりと言っちゃ何ですが・ 238 00:19:16,032 --> 00:19:18,034 めっぽう 生きのいい ハマチがありやすんでね・ 239 00:19:18,034 --> 00:19:20,036 召し上がっていただこうと 存じやして 240 00:19:20,036 --> 00:19:22,038 (甚六)俺は生臭えのは大嫌えだ まあ… 241 00:19:22,038 --> 00:19:24,040 旦那 あっしの包丁で食ったこと ねえから そうおっしゃるんだい 242 00:19:24,040 --> 00:19:26,042 ヘヘッ まあ試しに・ 243 00:19:26,042 --> 00:19:30,046 さびを利かしたやつを 一口つまんでおくんなはい ヘッ 244 00:19:30,046 --> 00:19:32,046 よっ 245 00:19:47,063 --> 00:19:50,066 お前のような厚かましい野郎は 見たことがねえぜ 246 00:19:50,066 --> 00:19:54,070 なに あっしなんざ まだ 修業が足りねえ方でさあ 247 00:19:54,070 --> 00:19:58,008 あっ それより旦那 ちらっとお見受けした あの絵・ 248 00:19:58,008 --> 00:20:02,012 確か木場の大和屋の一人娘で お雪さんじゃねえんですかい? 249 00:20:02,012 --> 00:20:04,014 お前 知ってんのか そりゃ お雪さんは・ 250 00:20:04,014 --> 00:20:08,018 評判の小町娘でござんすからね 251 00:20:08,018 --> 00:20:14,024 ところで旦那 そのお雪さんが・ 252 00:20:14,024 --> 00:20:18,028 事もあろうに 昨日 何者かの手で さらわれたのを御存じで? 253 00:20:18,028 --> 00:20:20,030 何だと? さらわれた? 254 00:20:20,030 --> 00:20:26,036 驚くところを見ると まだ御存じじゃねえようだ 255 00:20:26,036 --> 00:20:30,040 旦那 気を付けねえと・ 256 00:20:30,040 --> 00:20:33,043 どうやら旦那が 陰で糸を引いてるんじゃねえか・ 257 00:20:33,043 --> 00:20:36,046 なんて言いだすやつも いるもんでね 258 00:20:36,046 --> 00:20:39,049 老婆心ながら ちょいと お耳に入れといたんですよ 259 00:20:39,049 --> 00:20:42,052 そうか 260 00:20:42,052 --> 00:20:44,054 それで えっ? 261 00:20:44,054 --> 00:20:46,056 いや いいことを 知らしてくれたってことよ 262 00:20:46,056 --> 00:20:49,059 ありがたく このハマチは もらっとくぜ 263 00:20:49,059 --> 00:20:51,061 さあ 用が済んだら とっとと帰んな 264 00:20:51,061 --> 00:20:54,064 フッ これは御挨拶だい 265 00:20:54,064 --> 00:20:59,002 しかし旦那 旦那は昔 大和屋の世話になったそうだが・ 266 00:20:59,002 --> 00:21:01,004 一体 どんな? 267 00:21:01,004 --> 00:21:03,006 おい 魚屋 268 00:21:03,006 --> 00:21:06,009 てめえ ただ者じゃねえな どこの犬だ 269 00:21:06,009 --> 00:21:08,011 犬? こう見えても俺は・ 270 00:21:08,011 --> 00:21:11,014 まっとうな あめ売り稼業で おまんま食ってんだ 271 00:21:11,014 --> 00:21:15,018 てめえのような三下岡っ引きに 付け回される覚えはねえんだ 272 00:21:15,018 --> 00:21:17,018 とっとと出てけ 野郎 273 00:21:23,026 --> 00:21:27,026 こりゃおおきに お邪魔しましたね 274 00:21:35,038 --> 00:21:38,041 そうか 275 00:21:38,041 --> 00:21:42,041 お前さんが突然 訪ねてきなすった 訳がやっと読めたよ 276 00:21:44,047 --> 00:21:47,050 お前さん 俺がお雪さんを かっさらったとでも・ 277 00:21:47,050 --> 00:21:52,055 思ってるらしいが そりゃ とんだ見当違いというもんだぜ 278 00:21:52,055 --> 00:21:55,058 俺はもう 疾風の甚六じゃねえ 279 00:21:55,058 --> 00:21:58,061 あいつは 15年前に死んだんだ 280 00:21:58,061 --> 00:22:02,061 えっ? そうじゃありませんかね 281 00:22:07,070 --> 00:22:12,070 (正七)うーん 疾風の甚六か 282 00:22:14,077 --> 00:22:16,079 おっ あった あった 283 00:22:16,079 --> 00:22:20,083 疾風の甚六 半年前に島帰りになっとるな 284 00:22:20,083 --> 00:22:22,085 一体 何をしでかした野郎なんで? 285 00:22:22,085 --> 00:22:26,089 ん~ 人一人あやめとるよ 15年前だ 286 00:22:26,089 --> 00:22:28,091 しかし太助 この甚六が どうかしたのか? 287 00:22:28,091 --> 00:22:31,094 いや ちょいと訳があって 288 00:22:31,094 --> 00:22:33,096 それじゃ兄貴 あっしはこれで 289 00:22:33,096 --> 00:22:36,099 おい ちょっと待て 太助 290 00:22:36,099 --> 00:22:39,102 そっちの用が済んでも こっちの用が まだ済んどらん 291 00:22:39,102 --> 00:22:43,106 俺も ちょうどお前に ちょいと話があったんだ 292 00:22:43,106 --> 00:22:46,109 何です? 293 00:22:46,109 --> 00:22:48,111 なあ 太助 294 00:22:48,111 --> 00:22:50,113 俺は お前のことを・ 295 00:22:50,113 --> 00:22:55,118 本当の血のつながった 実の弟みてえに思ってんだよ 296 00:22:55,118 --> 00:22:59,055 ところが お前の方は 俺のことを何か・ 297 00:22:59,055 --> 00:23:02,058 不能役人としてしか 扱っとらんらしいな 298 00:23:02,058 --> 00:23:06,062 チッ やだな 持って回った言い方して 299 00:23:06,062 --> 00:23:08,064 変にすねねえで すんなり話してくれよ 300 00:23:08,064 --> 00:23:11,067 よし じゃ正直に言おう 301 00:23:11,067 --> 00:23:17,073 太助 お前 大和屋の娘の一件 なぜ俺に隠してたんだ 302 00:23:17,073 --> 00:23:20,076 あ… ありゃ その… 303 00:23:20,076 --> 00:23:23,079 言いそびれたわけじゃ ねえだろう? 304 00:23:23,079 --> 00:23:26,082 なーに 俺一つの手で 何とか解決をと・ 305 00:23:26,082 --> 00:23:28,084 魚屋の分際で おこがましくも お取り調べのまねを・ 306 00:23:28,084 --> 00:23:30,084 お先走って始めたんだろう? 307 00:23:32,088 --> 00:23:38,094 源兵衛店の連中から ぽろりと 婚礼の晩の騒ぎを俺 聞いてな・ 308 00:23:38,094 --> 00:23:43,099 お前が一丁かんでる事件だけに 情けなかった 309 00:23:43,099 --> 00:23:46,102 お前まで俺 ばかにすんのか? 310 00:23:46,102 --> 00:23:50,106 そ… そうじゃねえや それは誤解ってもんだ 311 00:23:50,106 --> 00:23:53,109 俺は はなから 兄貴に届けようって・ 312 00:23:53,109 --> 00:23:55,111 くどいほど念を押したんだ 313 00:23:55,111 --> 00:23:58,048 なのに大和屋の旦那 首を縦に振らねえ 314 00:23:58,048 --> 00:24:04,054 振らねえのが どうもくせえ そう思ってたんだが 果たして… 315 00:24:04,054 --> 00:24:06,056 何かあったのか? 316 00:24:06,056 --> 00:24:12,062 兄貴 いずれはお前に ぶちまけようと思ってたんだ 317 00:24:12,062 --> 00:24:14,064 こうなったら しかたがねえや 318 00:24:14,064 --> 00:24:17,067 今までのこと洗いざらい 話してみるから聞いてくんな 319 00:24:17,067 --> 00:24:21,071 うん うん 320 00:24:21,071 --> 00:24:25,075 最初から ゆっくり 順立てて話してみな 321 00:24:25,075 --> 00:24:27,075 うん 322 00:24:32,082 --> 00:24:34,084 (島影)待たせたのう 323 00:24:34,084 --> 00:24:39,089 これはこれは 島影様 いつも御多用で 324 00:24:39,089 --> 00:24:42,092 お奉行 山内近江守様御病中は・ 325 00:24:42,092 --> 00:24:47,097 御用掛かりが何かと 事に当たらねばならぬのでな 326 00:24:47,097 --> 00:24:49,099 ところで 大和屋 327 00:24:49,099 --> 00:24:56,106 上野寛永寺 御修復工事 落札の談合は中止と相なったぞ 328 00:24:56,106 --> 00:24:59,042 それはまた なぜでございます 329 00:24:59,042 --> 00:25:01,044 あらぬこととは思うが・ 330 00:25:01,044 --> 00:25:06,049 そなたの身辺について こんな書状が届いてのう 331 00:25:06,049 --> 00:25:10,053 そちの娘 雪とやらが 神隠しに遭っているとか 332 00:25:10,053 --> 00:25:12,055 誠か? 333 00:25:12,055 --> 00:25:14,057 そのようなことは… 334 00:25:14,057 --> 00:25:16,059 ないと申すか? (大和屋)はい 335 00:25:16,059 --> 00:25:18,061 控えい 大和屋! 336 00:25:18,061 --> 00:25:21,064 この島影左近 めくらではないわ 337 00:25:21,064 --> 00:25:23,066 この書状の一件について・ 338 00:25:23,066 --> 00:25:28,071 配下の者を使わして とっくに調べはついておる 339 00:25:28,071 --> 00:25:33,076 これ 大和屋 寺社奉行 お声がかりの御用はな・ 340 00:25:33,076 --> 00:25:36,079 身を慎まねばできぬはず 341 00:25:36,079 --> 00:25:42,085 まして 人に恨みを買うような者に 大事な仕事は下しおかれん 342 00:25:42,085 --> 00:25:45,088 よいか 大和屋 343 00:25:45,088 --> 00:25:51,094 上野寛永寺 御修復の 一件について・ 344 00:25:51,094 --> 00:25:56,099 その方 談合に加わる資格なしと 認める 345 00:25:56,099 --> 00:26:00,036 島影様 それは あまりにも御無体な 346 00:26:00,036 --> 00:26:05,041 娘の一件と この度の仕事とは 何の関わり合いもございません 347 00:26:05,041 --> 00:26:08,044 この大和屋 商い抜きのつもりで この仕事を 348 00:26:08,044 --> 00:26:11,047 くどいぞ 大和屋 349 00:26:11,047 --> 00:26:14,050 この度の御修復御用は・ 350 00:26:14,050 --> 00:26:17,053 海老屋万右衛門と 既に御内定である 351 00:26:17,053 --> 00:26:20,056 海老屋さんが? 352 00:26:20,056 --> 00:26:24,060 それは お奉行様の御決定で ございますか? 353 00:26:24,060 --> 00:26:27,063 ないしは 島影様の御一存で? 354 00:26:27,063 --> 00:26:29,065 無礼者! この島影左近を何と思う 355 00:26:29,065 --> 00:26:31,067 控えい 控えい! 356 00:26:31,067 --> 00:26:33,067 はっ 357 00:26:36,072 --> 00:26:39,075 (おくま)いけないよ 駄目だよ 伊与吉 358 00:26:39,075 --> 00:26:42,078 まだ熱もあるというのに じっと寝てなきゃ駄目じゃないか 359 00:26:42,078 --> 00:26:45,081 こんなとき おとなしく 寝てろって方が無理だ 360 00:26:45,081 --> 00:26:48,084 放してくれ おっかさん (おくま)いいや 放せない 361 00:26:48,084 --> 00:26:51,087 あっ 伊与さん 一体 どうしたってんです? 362 00:26:51,087 --> 00:26:54,090 お仲さん いいところへ来ておくれだ 363 00:26:54,090 --> 00:26:59,028 実は さっき大和屋の旦那が来て 話し込んでいたと思ったら・ 364 00:26:59,028 --> 00:27:02,031 急に お奉行所へ 駆け込み訴えだって 365 00:27:02,031 --> 00:27:05,034 奉行所? (伊与吉)寺社奉行の山内様だよ 366 00:27:05,034 --> 00:27:07,036 あんまりひでえ話じゃねえか 367 00:27:07,036 --> 00:27:09,038 それでなくても 大和屋の旦那は・ 368 00:27:09,038 --> 00:27:14,043 お雪ちゃんのことで 夜もろくろく 眠れねえってのに 今また… 369 00:27:14,043 --> 00:27:17,046 ちくしょう こいつは何かの嫌がらせだ 370 00:27:17,046 --> 00:27:19,048 どうしても おいらが行って (お仲)伊与さん 371 00:27:19,048 --> 00:27:21,050 お前さんが 乗り込んでいったところで・ 372 00:27:21,050 --> 00:27:24,053 門前払いが関の山じゃないかね 373 00:27:24,053 --> 00:27:26,055 何が何だか さっぱり分かんないけど・ 374 00:27:26,055 --> 00:27:29,058 ともかく今は 体を休めることが大事ですよ 375 00:27:29,058 --> 00:27:32,061 さっ おとなしく寝て (伊与吉)嫌だ 376 00:27:32,061 --> 00:27:36,065 いつまでも ごたごた言ってると 太助さんを呼んでもらうよ 377 00:27:36,065 --> 00:27:38,065 いいのかい? 378 00:27:40,069 --> 00:27:44,073 さっ あんまり おっかさんを心配させないで 379 00:27:44,073 --> 00:27:46,073 ねっ (伊与吉)いや… 380 00:27:48,077 --> 00:27:51,080 (伊与吉)あ痛… 381 00:27:51,080 --> 00:27:53,082 あ痛てて うっ… 382 00:27:53,082 --> 00:27:55,082 ちわ 383 00:27:58,021 --> 00:28:01,024 ちわ 384 00:28:01,024 --> 00:28:03,026 魚屋さん へい 毎度 385 00:28:03,026 --> 00:28:07,030 な… 何でい みっともねえ声出しやがって 386 00:28:07,030 --> 00:28:09,032 おいら 仕事中だぜ 387 00:28:09,032 --> 00:28:11,034 お前さん捜すのに 足が棒になっちゃった 388 00:28:11,034 --> 00:28:14,037 何か急用だったのかい 389 00:28:14,037 --> 00:28:16,039 伊与さんから ちょっと 気になることを聞いたもんだから 390 00:28:16,039 --> 00:28:19,339 ふーん 話してみな 391 00:28:25,048 --> 00:28:27,050 (雲井)坂部殿は非番でのう 392 00:28:27,050 --> 00:28:29,052 多分 釣りにでも 行かれたものとみえる 393 00:28:29,052 --> 00:28:31,054 釣り? 394 00:28:31,054 --> 00:28:33,354 チッ 天下太平だ 395 00:28:39,062 --> 00:28:41,064 兄貴 ハハハ… 396 00:28:41,064 --> 00:28:43,066 そろそろ やって来るころだと 思ったが ここまで嗅ぎつけたか 397 00:28:43,066 --> 00:28:46,069 太平楽を決め込んでる場合じゃ ありませんぜ 398 00:28:46,069 --> 00:28:49,072 大和屋の旦那が寺社奉行所へ 呼び出されたあげく… 399 00:28:49,072 --> 00:28:52,075 海老屋に寛永寺修復の大仕事を 持ってかれたってんだろう? 400 00:28:52,075 --> 00:28:54,077 あれ 知ってるのかい 401 00:28:54,077 --> 00:28:57,013 こう見えても だてに耳は付けてねえよ 402 00:28:57,013 --> 00:29:01,017 太助 これ以上 この事件に深入りするな 403 00:29:01,017 --> 00:29:03,019 兄貴まで そんな 404 00:29:03,019 --> 00:29:06,022 こないだは膝を乗り出して おいらの話に乗ってたじゃねえかよ 405 00:29:06,022 --> 00:29:09,025 なあ 太助 世の中にはな・ 406 00:29:09,025 --> 00:29:12,028 それぞれ 縄張りというものがあって・ 407 00:29:12,028 --> 00:29:16,032 そう話は とんとん 調子よく運ばねえんだよ 408 00:29:16,032 --> 00:29:20,032 海老屋と大和屋は 事ごとに張り合ってる仲だ 409 00:29:22,038 --> 00:29:26,042 事によると 今度の事件 陰で糸引いてんのは・ 410 00:29:26,042 --> 00:29:30,046 海老屋かもしれん と思ってもだ・ 411 00:29:30,046 --> 00:29:33,049 町方役人の俺たちが 寺社奉行御用の海老屋を・ 412 00:29:33,049 --> 00:29:37,053 おいそれと取り調べるわけには いかんのだよ 413 00:29:37,053 --> 00:29:43,059 まあ 動かぬ証拠でもあれば 別だがな 414 00:29:43,059 --> 00:29:46,062 お前の仲のいい友達が 絡んだ事件だ 415 00:29:46,062 --> 00:29:49,065 気持ちは分かるが 当分このまま じっとしてるより他・ 416 00:29:49,065 --> 00:29:53,069 しょうがねえってとこだな 417 00:29:53,069 --> 00:29:56,072 そうしょげんな 418 00:29:56,072 --> 00:29:59,008 兄貴 引いてるぜ 419 00:29:59,008 --> 00:30:02,011 えっ? 420 00:30:02,011 --> 00:30:05,014 おっ 来た来た 来た! 421 00:30:05,014 --> 00:30:08,017 おい おい ハハハ… 422 00:30:08,017 --> 00:30:11,020 おい チッ 何でい しみったれなんか 423 00:30:11,020 --> 00:30:13,020 おい 424 00:30:18,027 --> 00:30:22,031 お前さん 元気お出しよ 425 00:30:22,031 --> 00:30:24,033 1本つけようか? 426 00:30:24,033 --> 00:30:26,035 少し1人で考えてえんだ 427 00:30:26,035 --> 00:30:30,039 私が邪魔かい? 黙っててくれりゃ邪魔じゃねえや 428 00:30:30,039 --> 00:30:32,041 まあ 御挨拶だね 429 00:30:32,041 --> 00:30:35,044 それじゃ今のうちに 一っ風呂浴びてこよう 430 00:30:35,044 --> 00:30:39,048 ねえ それまでに 機嫌直しといておくれよ 431 00:30:39,048 --> 00:30:42,051 おう えっ? 432 00:30:42,051 --> 00:30:46,055 変な男が言い寄ってきたって 返事なんかするんじゃねえぞ 433 00:30:46,055 --> 00:30:50,059 あら うれしい やっぱりお前さん 気にしてんだね 私のこと 434 00:30:50,059 --> 00:30:52,061 何言ってやがんでい 435 00:30:52,061 --> 00:30:55,061 フフッ さあ 早く行ってきな あいよ 436 00:31:02,004 --> 00:31:04,006 (海老屋)うん 437 00:31:04,006 --> 00:31:08,010 海老屋様 月が替わったら きっとですよ 438 00:31:08,010 --> 00:31:11,013 (海老屋)何のことかな (芸者)まっ もう しらばっくれて 439 00:31:11,013 --> 00:31:14,016 私たち 総揚げで 船遊びの約束じゃございませんか 440 00:31:14,016 --> 00:31:19,021 うん お前たちにたかられていては この海老屋・ 441 00:31:19,021 --> 00:31:21,023 蔵がいくつあっても 足りぬというものじゃ 442 00:31:21,023 --> 00:31:25,027 まあ… (海老屋)いや あれは座興 座興 443 00:31:25,027 --> 00:31:28,030 ハハハ… 444 00:31:28,030 --> 00:31:31,030 (芸者)では お気を付けになって (芸者)お気を付けて 445 00:31:36,038 --> 00:31:46,048 ・~ 446 00:31:46,048 --> 00:31:50,052 (立花) 何者かがつけておりまするぞ 447 00:31:50,052 --> 00:31:52,052 (海老屋)うん? 448 00:31:55,057 --> 00:31:58,060 フフッ 気のせいであろう 449 00:31:58,060 --> 00:32:13,075 ・~ 450 00:32:13,075 --> 00:32:15,077 (海老屋)誰だ 451 00:32:15,077 --> 00:32:17,079 海老屋万右衛門さんだね 452 00:32:17,079 --> 00:32:23,085 お前さんは? (甚六)お忘れかい 15年前を 453 00:32:23,085 --> 00:32:25,087 は… 疾風の甚六 454 00:32:25,087 --> 00:32:27,089 覚えていなすったかい 455 00:32:27,089 --> 00:32:32,089 斬れ こいつだ こいつが わしの兄を斬ったのだ 456 00:32:37,099 --> 00:32:43,105 (甚六)ハハハ… お前さんには まだ斬られねえよ 457 00:32:43,105 --> 00:32:46,108 お前さんも兄さん以上の悪党に おなりなすったね 458 00:32:46,108 --> 00:32:49,111 久しぶりに帰ってきて 驚きましたぜ 459 00:32:49,111 --> 00:32:52,114 (立花)やっ! (刀を振る音) 460 00:32:52,114 --> 00:32:55,117 何をしてる 早く斬れ 461 00:32:55,117 --> 00:33:01,724 今夜はお目見えだ いずれまたゆっくり 462 00:33:01,724 --> 00:33:04,060 (甚六)あっ… 463 00:33:04,060 --> 00:33:06,060 (立花)くそ! 464 00:33:17,073 --> 00:33:22,073 (甚六のうめき声) 465 00:33:25,081 --> 00:33:27,083 (甚六のうめき声) 466 00:33:27,083 --> 00:33:32,088 ・(お仲)お前さん! 早く 早く開けておくれよ! 467 00:33:32,088 --> 00:33:34,090 どうしたんでい 468 00:33:34,090 --> 00:33:38,094 お前さん (甚六のうめき声) 469 00:33:38,094 --> 00:33:40,096 さあ 470 00:33:40,096 --> 00:33:43,099 お前さんは 疾風の甚六 471 00:33:43,099 --> 00:33:45,101 お前さん この人と知り合いなのかい? 472 00:33:45,101 --> 00:33:47,103 それより早く 医者だい あいよ 473 00:33:47,103 --> 00:33:50,103 早く さあ しっかりしなさい えっ? 474 00:33:52,108 --> 00:33:55,111 お前は いつかの… 475 00:33:55,111 --> 00:33:57,111 うん 476 00:34:00,049 --> 00:34:02,051 おっ おう しっかりしなせい 477 00:34:02,051 --> 00:34:04,051 さあ 478 00:34:17,066 --> 00:34:21,070 すまねえな 夜っぴいて看病させちまって 479 00:34:21,070 --> 00:34:23,072 私が連れ込んだんだもの 480 00:34:23,072 --> 00:34:26,075 それより お前さんも 寝ずに仕事じゃ大変だろ 481 00:34:26,075 --> 00:34:29,078 なに 鍛えた体でい 心配すんねい 482 00:34:29,078 --> 00:34:32,081 おう それより おやじさん頼んだぜ 483 00:34:32,081 --> 00:34:35,084 (お仲)あいよ おう 484 00:34:35,084 --> 00:34:38,087 よっ あっ お前さん 485 00:34:38,087 --> 00:34:41,090 えっ? おう 気が付いたかい 486 00:34:41,090 --> 00:34:43,092 (お仲)いけませんよ 寝てなくちゃ (甚六)こうしちゃいられねえんだ 487 00:34:43,092 --> 00:34:47,096 出かけなきゃならねえ その体じゃ無理ってもんだ 488 00:34:47,096 --> 00:34:49,098 おいらが代わって 用を足そうじゃねえか 489 00:34:49,098 --> 00:34:54,103 いや 俺の目で 確かめなきゃならねんだ 490 00:34:54,103 --> 00:34:59,103 今頃 海老屋じゃ… 何 海老屋? 491 00:35:01,043 --> 00:35:04,046 疾風の甚六か 492 00:35:04,046 --> 00:35:10,052 フフフッ 幽霊が舞い戻ってきたというわけか 493 00:35:10,052 --> 00:35:12,054 まあ 気にすることもあるまい 494 00:35:12,054 --> 00:35:15,057 いざとなれば 消えてもらうだけのことよ 495 00:35:15,057 --> 00:35:18,060 はっ 496 00:35:18,060 --> 00:35:20,062 今度は しくじるまいぞ 立花 497 00:35:20,062 --> 00:35:24,066 はっ (島影)ところで 大和屋だが・ 498 00:35:24,066 --> 00:35:27,069 いいな 手はずどおり (海老屋)心得ております 499 00:35:27,069 --> 00:35:33,075 うん 全くあの大和屋も ばかな男だ 500 00:35:33,075 --> 00:35:40,082 寛永寺 御修復の費用は 幕府が賄うもの 501 00:35:40,082 --> 00:35:43,085 金に糸目をつけずに 使えるだけ使えばいいのじゃ 502 00:35:43,085 --> 00:35:46,088 それを あの大和屋め・ 503 00:35:46,088 --> 00:35:50,092 身銭を切っていたすと 抜かしおった 504 00:35:50,092 --> 00:35:55,097 まあ それが お奉行 山内様にとっては・ 505 00:35:55,097 --> 00:36:00,035 かわいいのだろうが わしら 甘い汁が吸えずに・ 506 00:36:00,035 --> 00:36:03,038 干上がってしまうわ ハハハ… 507 00:36:03,038 --> 00:36:06,041 全くで ハハハ… 508 00:36:06,041 --> 00:36:09,044 それじゃ お雪さんは海老屋が 509 00:36:09,044 --> 00:36:15,050 はっきり分からねえ だから この目で確かめてえんだ 510 00:36:15,050 --> 00:36:20,055 海老屋には 小汚え血が流れてるんだよ 511 00:36:20,055 --> 00:36:23,058 血が? (甚六)俺はな・ 512 00:36:23,058 --> 00:36:28,063 15年前 今の海老屋の兄貴の うじ虫をたたき斬って・ 513 00:36:28,063 --> 00:36:31,066 島送りになったんだ 514 00:36:31,066 --> 00:36:33,068 お上と手を組んで・ 515 00:36:33,068 --> 00:36:39,074 おとなしいあきんどを ないがしろにする悪いやつだった 516 00:36:39,074 --> 00:36:42,077 ところが今の万右衛門は もっといけねえ野郎だ 517 00:36:42,077 --> 00:36:48,083 チッ こうと知ってりゃ 15年前に けりをつけとくんだった 518 00:36:48,083 --> 00:36:52,087 おやじさんは 大和屋の旦那の 味方だったんですね 519 00:36:52,087 --> 00:36:57,026 ああ 大和屋の旦那は太っ腹だ 520 00:36:57,026 --> 00:36:59,028 腹 すっかり話しちまうが・ 521 00:36:59,028 --> 00:37:04,033 俺は若えころ グレて 蔵荒らしをやっていたんだ 522 00:37:04,033 --> 00:37:09,038 最後に入ったのが大和屋よ 523 00:37:09,038 --> 00:37:12,041 血気盛んな旦那に取っ捕まってね 524 00:37:12,041 --> 00:37:16,045 ところが 泥棒に入った俺を とがめもせず・ 525 00:37:16,045 --> 00:37:21,050 店で使ったうえ 俺の世話まで 526 00:37:21,050 --> 00:37:25,054 俺は大和屋の旦那に 恩が返したかったのよ 527 00:37:25,054 --> 00:37:31,060 そうかい そうだったのかい 528 00:37:31,060 --> 00:37:34,063 ちっきしょう 海老屋のやつ 529 00:37:34,063 --> 00:37:36,065 お前さん まさか 530 00:37:36,065 --> 00:37:40,069 お仲 おやじさんの話を聞いちゃ じっとしてられねえんだ 531 00:37:40,069 --> 00:37:44,073 あとは頼んだぜ (お仲)いや お前さん! 532 00:37:44,073 --> 00:37:46,073 心配するねえ 533 00:37:49,078 --> 00:37:54,083 すまねえな おかみさん 余計なこと言っちまって 534 00:37:54,083 --> 00:37:58,020 だが お雪はな・ 535 00:37:58,020 --> 00:38:01,023 お雪は 俺の大事な 血を分けた娘なんだ 536 00:38:01,023 --> 00:38:03,023 えっ? 537 00:38:06,028 --> 00:38:09,031 旦那は? 太助さん 538 00:38:09,031 --> 00:38:13,035 ちょうどよかった 旦那様が血相変えて 海老屋さんへ 539 00:38:13,035 --> 00:38:18,035 えっ? 海老屋へ? こんな書状が来たんですよ 540 00:38:21,043 --> 00:38:23,045 「店に出入りの者より・ 541 00:38:23,045 --> 00:38:26,048 お雪殿の消息が つかめ申し候につき・ 542 00:38:26,048 --> 00:38:28,048 速刻お越しを乞う」 543 00:38:33,055 --> 00:38:36,058 それじゃ兄さんは このままほっとけっていうの? 544 00:38:36,058 --> 00:38:38,060 まあ そう怒るな 545 00:38:38,060 --> 00:38:42,064 今度のことは うかつに手出しは できんということなんだ 546 00:38:42,064 --> 00:38:45,067 フン 兄さんの意気地なし 547 00:38:45,067 --> 00:38:50,067 うちの人に 万一のことがあったら 兄さんを恨んで死んでやるから 548 00:38:52,074 --> 00:38:55,077 こんな腰抜けを持って うちの人も さぞ無念でしょうよ 549 00:38:55,077 --> 00:38:57,012 フン 550 00:38:57,012 --> 00:39:00,012 おい… おい お仲 551 00:39:03,018 --> 00:39:08,023 何 木曽にある 大和屋の桧山を譲れと? 552 00:39:08,023 --> 00:39:11,026 それに木場での商いをやめること 553 00:39:11,026 --> 00:39:14,029 それが お雪殿と引き換えの条件 554 00:39:14,029 --> 00:39:16,031 無体な 555 00:39:16,031 --> 00:39:19,034 海老屋さん お前さん はなから それがもくろみで 556 00:39:19,034 --> 00:39:26,041 大和屋さん 商いのためなら 私は どんなことでもする気ですよ 557 00:39:26,041 --> 00:39:29,041 さあ 御返答がお聞きしたい 558 00:39:39,054 --> 00:39:41,056 (正七)あっ 雲井殿 559 00:39:41,056 --> 00:39:44,056 (雲井)うん? (正七)すまん 560 00:39:46,061 --> 00:39:50,061 実は頼みがあるんだ (雲井)何なりと 561 00:39:56,071 --> 00:40:00,009 これを お奉行にお渡し願いたい (雲井)うん? 562 00:40:00,009 --> 00:40:02,011 坂部正七 命に懸けてのお願いでござる 563 00:40:02,011 --> 00:40:06,015 お奉行に お取り次ぎ願いたい・ 564 00:40:06,015 --> 00:40:08,015 頼む 565 00:40:16,025 --> 00:40:20,029 (加賀爪)これ 御老体 居眠りでござるかな 566 00:40:20,029 --> 00:40:23,032 (大久保)うん? 567 00:40:23,032 --> 00:40:29,038 (大久保)ああ 何を申すか 考えておるのじゃ 568 00:40:29,038 --> 00:40:35,044 うーん どうやら この一番 お主の負けらしいのう 569 00:40:35,044 --> 00:40:40,049 ハハハッ 相変わらず 御老体は 向こう気ばかり お強いのう 570 00:40:40,049 --> 00:40:44,053 ホホホッ (大久保)ハハハ… 571 00:40:44,053 --> 00:40:47,056 お主のこの石 死んでおるわ 572 00:40:47,056 --> 00:40:50,059 自ら火中に飛び込んで くりを拾うと申されたが・ 573 00:40:50,059 --> 00:40:54,063 無駄なこと 無駄なこと (加賀爪)何と 574 00:40:54,063 --> 00:40:56,065 (雲井)申し上げます 575 00:40:56,065 --> 00:40:59,001 ただいま 坂部正七が かようなお願い状を 576 00:40:59,001 --> 00:41:01,001 (加賀爪)何 坂部が? 577 00:41:07,009 --> 00:41:13,015 うーん… これはまさに 火中にくりを拾う決死の手紙 578 00:41:13,015 --> 00:41:15,015 なになに? 579 00:41:17,019 --> 00:41:21,023 うん こ… これは一大事 580 00:41:21,023 --> 00:41:23,025 坂部を死なしてはならん 581 00:41:23,025 --> 00:41:26,028 喜内 やりを持て 喜内! 582 00:41:26,028 --> 00:41:30,032 御老体 ここは奉行所でござるぞ 583 00:41:30,032 --> 00:41:33,035 加賀爪殿 落ち着いている場合ではない 584 00:41:33,035 --> 00:41:35,037 早く下知をなされよ 下知を 585 00:41:35,037 --> 00:41:38,040 チッ うーん じれったいのう 586 00:41:38,040 --> 00:41:40,042 よし わしがこれから 一っ走り・ 587 00:41:40,042 --> 00:41:44,042 喜内 喜内 喜内! 588 00:41:47,049 --> 00:41:53,055 大和屋さん どうかな? 決心がつかれましたかな? 589 00:41:53,055 --> 00:41:59,061 海老屋さん おっしゃるとおり 桧山は譲りましょう 590 00:41:59,061 --> 00:42:02,064 おお そいつはよかった 591 00:42:02,064 --> 00:42:05,064 では これに 592 00:42:34,096 --> 00:42:36,096 お雪 593 00:42:40,102 --> 00:42:43,102 おとっつぁん (大和屋)お雪! 594 00:42:47,109 --> 00:42:50,112 海老屋さん これは一体 どういう訳だ 595 00:42:50,112 --> 00:42:53,115 桧山さえ手に入れば御用済みさ 596 00:42:53,115 --> 00:42:57,052 大和屋さん お前たち親子には死んでいただく 597 00:42:57,052 --> 00:42:59,054 えっ 598 00:42:59,054 --> 00:43:02,057 娘だけは生かしておいてもいいぞ 599 00:43:02,057 --> 00:43:05,060 非道な やいやい やいやい うじ虫ども! 600 00:43:05,060 --> 00:43:09,064 待ちやがれ (島影)何者だ 控えい! 601 00:43:09,064 --> 00:43:12,067 寺社奉行御用人 島影左近に 手向かうと承知せんぞ 602 00:43:12,067 --> 00:43:16,071 てやんでい! そろいもそろって悪党どもが・ 603 00:43:16,071 --> 00:43:19,074 かよわいあきんどをいじめて 何が面白えんでい 604 00:43:19,074 --> 00:43:22,077 この一心太助が てめえらに・ 605 00:43:22,077 --> 00:43:26,081 生きのいい魚河岸の棒打ちを 食らわしてやらあ 606 00:43:26,081 --> 00:43:28,083 覚悟しろい 607 00:43:28,083 --> 00:43:30,085 えーい 斬れ斬れ 608 00:43:30,085 --> 00:43:50,105 ・~ 609 00:43:50,105 --> 00:43:54,109 ・~ 610 00:43:54,109 --> 00:43:56,111 (浪人)おのれ 611 00:43:56,111 --> 00:44:15,063 ・~ 612 00:44:15,063 --> 00:44:17,065 (浪人)野郎 613 00:44:17,065 --> 00:44:25,073 ・~ 614 00:44:25,073 --> 00:44:27,075 (浪人)野郎! 615 00:44:27,075 --> 00:44:45,093 ・~ 616 00:44:45,093 --> 00:44:47,093 野郎 617 00:44:49,097 --> 00:44:51,099 坂部正七 助太刀に参った! 618 00:44:51,099 --> 00:44:54,102 おう 兄貴 619 00:44:54,102 --> 00:44:56,104 町方の三下が何をほざく 620 00:44:56,104 --> 00:44:59,041 遠慮はいらぬ もろともに斬りさいなめ 621 00:44:59,041 --> 00:45:01,043 なますになるのは そっちの方だい 622 00:45:01,043 --> 00:45:03,045 カツオの一本釣りのように・ 623 00:45:03,045 --> 00:45:06,045 てめえの鼻っ柱 たたき折ってやるから そう思え 624 00:45:14,056 --> 00:45:16,058 ハッ ハハハッ 625 00:45:16,058 --> 00:45:19,061 今日は こっちも十手を返してきた 一匹おおかみだ 626 00:45:19,061 --> 00:45:23,065 日頃の鬱憤晴らしに暴れるぞ 627 00:45:23,065 --> 00:45:38,080 ・~ 628 00:45:38,080 --> 00:45:42,080 どうだ これでも手向かいいたすか 629 00:45:44,086 --> 00:45:47,089 (海老屋)フフフ… 630 00:45:47,089 --> 00:45:50,092 斬れ 631 00:45:50,092 --> 00:45:53,095 (加賀爪)静まれ! (捕り方)それ 632 00:45:53,095 --> 00:45:59,034 静まれ 南町奉行 加賀爪甚十郎 じきじき取り調べに参った 633 00:45:59,034 --> 00:46:03,038 また 天下の御意見番 大久保彦左衛門殿も・ 634 00:46:03,038 --> 00:46:07,042 御同道であるぞ 控えい 控えい! 635 00:46:07,042 --> 00:46:11,046 えーい 控えい! 636 00:46:11,046 --> 00:46:13,048 あっ! うう… 637 00:46:13,048 --> 00:46:16,051 この度の騒動 この海老屋の仕組んだこと 638 00:46:16,051 --> 00:46:18,387 成敗いたした 639 00:46:18,387 --> 00:46:20,387 うっ! 640 00:46:24,059 --> 00:46:27,062 (立花)あっ! 641 00:46:27,062 --> 00:46:29,062 おお 見事 642 00:46:32,067 --> 00:46:35,070 坂部 短気は損気 643 00:46:35,070 --> 00:46:39,070 向こうっ気の強いのは 太助とわしに任せておけ 644 00:46:43,078 --> 00:46:45,078 (大久保)うん 645 00:46:56,091 --> 00:47:01,091 立花雄次郎 きりきり立ちませい! 646 00:47:07,035 --> 00:47:10,035 ありがとうございました 647 00:47:13,041 --> 00:47:33,061 ・~ 648 00:47:33,061 --> 00:47:36,064 ・~ 649 00:47:36,064 --> 00:47:39,067 おやじさん 見なすったかい 650 00:47:39,067 --> 00:47:45,073 へい これで心おきなく 江戸とおさらばができます 651 00:47:45,073 --> 00:47:49,077 お雪さんはやっぱり 大和屋の娘さんだ 652 00:47:49,077 --> 00:47:52,080 立派なお嫁さんだ 653 00:47:52,080 --> 00:48:04,025 ・~ 654 00:48:04,025 --> 00:48:07,028 いろいろ お世話になり ありがとうございました 655 00:48:07,028 --> 00:48:11,032 おかみさんにも よろしく へい 道中お気を付けなせえよ 656 00:48:11,032 --> 00:48:14,035 へい じゃ 657 00:48:14,035 --> 00:48:27,048 ・~ 658 00:48:27,048 --> 00:48:30,051 さあ お前さん 早く着替えなくちゃ・ 659 00:48:30,051 --> 00:48:32,053 皆さん お待ちかねですよ よし 660 00:48:32,053 --> 00:48:36,057 今日は伊与のめでてえ婚礼だ みんなで派手に騒ごうじゃねえか 661 00:48:36,057 --> 00:48:38,059 なあ 662 00:48:38,059 --> 00:48:55,076 ・~ 663 00:48:55,076 --> 00:49:15,076 ・~ 664 00:49:22,037 --> 00:49:28,043 <3代将軍 家光の御膳に差し出す 白魚を無残に殺した悪だくみ> 665 00:49:28,043 --> 00:49:32,047 <出船入り船 盛んな河岸に どくろと巻いた悪の花> 666 00:49:32,047 --> 00:49:37,052 <こらえ こらえて 一心太助 怒りに燃えたその腕が・ 667 00:49:37,052 --> 00:49:39,054 暗雲晴れよと鳴り響く> 668 00:49:39,054 --> 00:49:43,354 <次回 「一心太助 白魚献上」に…>