1 00:00:02,003 --> 00:00:03,938 📱(遠野) 助けて。 2 00:00:04,005 --> 00:00:07,008 (遠野) お願い。 助けて。 3 00:00:07,008 --> 00:00:18,018 ♪~ 4 00:00:23,023 --> 00:00:27,027 (遠野) 入って。 事情は すぐに 分かるから。 5 00:00:33,033 --> 00:00:35,036 (瑠美) えっ? 6 00:00:38,039 --> 00:00:42,977 (遠野) 看護学校の 親友が 迎えに来てくれたの。 7 00:00:43,043 --> 00:00:46,981 (男性) 君は 別れられるのか? そんなに きっぱり。 8 00:00:47,048 --> 00:00:51,986 (遠野) 仕方ないですよ。 奥さんに 知られたら。 9 00:00:52,052 --> 00:00:54,989 もう 終わりにしましょう。 10 00:00:55,055 --> 00:00:59,994 先生。 あした オペでしょ? 早く帰った方が いいですよ。 11 00:01:00,060 --> 00:01:02,997 私の服と 携帯 出してください。 12 00:01:08,002 --> 00:01:10,004 (遠野) ありがとう。 13 00:01:12,006 --> 00:01:14,942 先生。 やめて。 人の携帯 見るなんて。 14 00:01:15,009 --> 00:01:16,944 (男性) 当然のことだろう?→ 15 00:01:17,011 --> 00:01:19,947 藤香が 勝手なこと 言いだすから。→ 16 00:01:20,014 --> 00:01:21,949 私には 知る権利がある。→ 17 00:01:22,016 --> 00:01:28,022 何回も 携帯の着信がある。 メールも来てる。 18 00:01:30,024 --> 00:01:32,026 (男性) この番号だ! 19 00:01:34,028 --> 00:01:38,966 (男性) 男だろ? 誰だか 言いなさい。→ 20 00:01:39,033 --> 00:01:43,971 藤香! 言いなさい!→ 21 00:01:44,038 --> 00:01:46,974 言え! 22 00:01:47,041 --> 00:01:51,979 (瑠美) それ 私の携帯の 番号です。→ 23 00:01:52,046 --> 00:01:53,981 ずっと 藤香さんに メールを 送ったり→ 24 00:01:54,048 --> 00:01:56,984 電話したり していたので。→ 25 00:01:57,051 --> 00:02:01,922 すいません。 返事が なかったもんですから しつこくて。 26 00:02:01,989 --> 00:02:03,991 (男性) 本当か? 27 00:02:05,993 --> 00:02:10,998 (瑠美) 何でしたら 今 かけてもらっても 構いませんよ。 28 00:02:13,000 --> 00:02:14,935 📱(バイブレーターの音) 29 00:02:15,002 --> 00:02:19,940 (瑠美) あれ? 先生の携帯 鳴ってませんか? 30 00:02:20,007 --> 00:02:22,943 (男性) えっ? (瑠美) 病院からじゃないですか? 31 00:02:23,010 --> 00:02:28,949 お医者さまは 大変ですね。 藤香さんは 私が 送りますから→ 32 00:02:29,016 --> 00:02:34,021 先生は 早く 患者さんの元へ 行ってください。 33 00:02:40,027 --> 00:02:43,964 (瑠美) 別れ話 してたの? (遠野) そう。 34 00:02:44,031 --> 00:02:47,968 奥さんに 関係を知らせたから。 35 00:02:48,035 --> 00:02:50,971 たいてい あっさり 別れられるんだけど→ 36 00:02:51,038 --> 00:02:53,974 彼は 違ったの。 37 00:02:54,041 --> 00:02:56,977 奥さんは 彼が 外で 何してても→ 38 00:02:57,044 --> 00:03:00,915 自分と 子供が いい暮らしできれば いいんだって。 39 00:03:00,981 --> 00:03:03,918 それで 家族だなんてね。 40 00:03:03,984 --> 00:03:08,923 警告を 与えてるのよ。 世の妻に。 41 00:03:08,989 --> 00:03:12,993 (瑠美) 性格 悪っ。 (遠野) そう? 42 00:03:16,997 --> 00:03:22,937 (瑠美) 好きでもない人と 付き合って 別れて 何が得られるの? 43 00:03:23,003 --> 00:03:27,007 (遠野) お金。 他にも 色々ね。 44 00:03:30,010 --> 00:03:32,947 (遠野) あなたに頼んで よかった。 45 00:03:33,013 --> 00:03:39,954 (瑠美) 助けるつもりなんて なかった。 (遠野) でも 私を助けた。 46 00:03:40,020 --> 00:03:43,023 そして 菱川さんのことも。 47 00:03:45,025 --> 00:03:46,961 分かってるんでしょ? 48 00:03:47,027 --> 00:03:52,032 あの人が さっき 見せた番号 菱川さんのだって。 49 00:03:55,035 --> 00:04:00,908 (遠野) 安心して。 私 奇麗な心を持つ 独身の人には 興味ないから。 50 00:04:00,975 --> 00:04:03,978 たとえ 医者でも。 51 00:04:05,980 --> 00:04:07,982 それじゃ。 52 00:04:42,016 --> 00:04:44,952 {\an8}(千田) かいいんだよ。 (瑠美) どこですか? 53 00:04:45,019 --> 00:04:48,956 (千田) 頭だよ。 頭。 洗ってくれよ。 54 00:04:49,023 --> 00:04:50,958 (瑠美) うーん。 そうですね。 55 00:04:51,025 --> 00:04:54,028 熱が下がったら 洗えるんですけど。 56 00:04:56,030 --> 00:05:00,901 (千田) 死んだとき 髪が 汚れてたんじゃ→ 57 00:05:00,968 --> 00:05:03,971 惨めったらしくて いけねえ。 58 00:05:06,974 --> 00:05:11,912 (千田) そんな顔 するなよ。 お前。 冗談にならねえじゃねえか。 59 00:05:11,979 --> 00:05:16,984 (瑠美) じゃあ あした 洗いましょう。 >> ああ。 60 00:05:18,986 --> 00:05:22,990 (千田) おい。 そこ 引き出し 開けてくれ。 61 00:05:24,992 --> 00:05:26,994 (瑠美) ここですか? 62 00:05:29,997 --> 00:05:33,934 (瑠美) 手紙しか ないですけど。 63 00:05:34,001 --> 00:05:39,940 >> この前 言ってたのは その人だ。 (瑠美) えっ? 64 00:05:40,007 --> 00:05:47,014 俺が 憎んだ人。 65 00:05:51,018 --> 00:05:56,957 (千田) 俺が まだ ほんの 子供だったころの話だ。→ 66 00:05:57,024 --> 00:06:02,896 夕方 過ぎると 家で 一人で 待ってるのが 不安になって→ 67 00:06:02,963 --> 00:06:08,902 おふくろの勤める 病院まで よく 迎えに行った。→ 68 00:06:08,969 --> 00:06:16,910 おふくろの後輩の チヨさんは いつも 俺に 優しくしてくれた。→ 69 00:06:16,977 --> 00:06:21,915 そのうち 戦争が 起こってな。 チヨさんと 一緒に→ 70 00:06:21,982 --> 00:06:25,986 焼夷弾が 空から降るのを 見ていたこともある。 71 00:06:27,988 --> 00:06:33,927 (千田) あと 少しで 戦争が終わるって年の 春。→ 72 00:06:33,994 --> 00:06:40,934 おふくろが 病院船に 乗り込んで 外地に 行くことになった。 73 00:06:41,001 --> 00:06:44,938 (千田)《行かないで。 お願い。 行かないで。 母ちゃん》 74 00:06:45,005 --> 00:06:46,940 (母)《仙蔵》 75 00:06:47,007 --> 00:06:51,945 (千田) 本来なら その船に乗るのは チヨさんのはずだった。→ 76 00:06:52,012 --> 00:06:56,950 でも 妊婦を 外地に 送るわけには いかないと→ 77 00:06:57,017 --> 00:06:59,953 おふくろが 交代を 申し出たんだ。 78 00:07:00,020 --> 00:07:01,889 《チヨが 行けよ》 79 00:07:01,955 --> 00:07:04,958 《母ちゃんの 代わりに 行ってくれよ!》 80 00:07:08,962 --> 00:07:12,900 (母)《仙蔵。 男が めそめそ するもんじゃないよ》 81 00:07:12,966 --> 00:07:15,903 (千田)《嫌だ。 一緒に いてよ。 母ちゃん》 82 00:07:15,969 --> 00:07:19,907 (母)《仙蔵。 チヨちゃんを 責めるな》 83 00:07:19,973 --> 00:07:23,911 《母ちゃんは 自分から 行くんだ》→ 84 00:07:23,977 --> 00:07:26,914 《傷ついた人を 救うんだ》 85 00:07:26,980 --> 00:07:32,986 《それが 看護婦の 母ちゃんの 仕事だよ》 86 00:07:40,994 --> 00:07:45,933 (千田) 数カ月後。 疎開先の 親戚の家で→ 87 00:07:45,999 --> 00:07:51,004 おふくろの乗った 船が 海に沈んだことを 知った。 88 00:07:57,010 --> 00:07:59,947 (瑠美) チヨさんとは その後…。 89 00:08:00,013 --> 00:08:05,886 (千田) 会ってねえ。 会いたくなかったんだ。 90 00:08:05,953 --> 00:08:13,961 幸せになってたら 絶対に 許せねえと思った。 91 00:08:16,964 --> 00:08:26,907 チヨさんから 何度も 手紙が来た。 だが 読まずに 捨ててたんだ。 92 00:08:26,974 --> 00:08:32,913 お前を 見てたら こんときのことを 思い出す。 93 00:08:32,980 --> 00:08:37,918 俺にも お前みたいに→ 94 00:08:37,985 --> 00:08:40,921 真っ白なときが あったんだってことをね。 95 00:08:40,988 --> 00:08:46,994 (瑠美) 私 真っ白なんかじゃ ありません。 96 00:08:48,996 --> 00:08:53,934 俺みてえな じじいに 比べたら お前は まだまだ 真っ白だ。 97 00:08:54,001 --> 00:09:00,941 誰かを憎む 自分が 許せねえんだろう? 98 00:09:02,943 --> 00:09:08,949 俺も…。 けっ。 思い出しちまった。 99 00:09:11,952 --> 00:09:16,890 お前に 頼みがある。 聞いてくれるか? 100 00:09:16,957 --> 00:09:21,895 (瑠美) 頼みによりますけど。 >> けっ。 101 00:09:21,962 --> 00:09:30,904 お前の その しゃべり方 俺は 嫌いじゃねえ。 102 00:09:30,971 --> 00:09:35,909 その手紙を 渡してくんねえか? 103 00:09:35,976 --> 00:09:42,916 俺の孫に 野木 佑太ってのがいる。 その子に 渡してくれ。 104 00:09:42,983 --> 00:09:49,923 そして チヨさんを 捜して 手渡すよう 言ってくれ。 105 00:09:49,990 --> 00:09:56,930 俺が 危篤になったら 佑太は 来るはずだから。 106 00:09:56,997 --> 00:10:02,936 俺が 一番 信用してる男だ。 107 00:10:03,003 --> 00:10:10,944 佑太以外の 親戚には 絶対に 渡さねえでくれ。 108 00:10:11,011 --> 00:10:17,017 (瑠美) そんな 大切なこと 引き受けられません。 109 00:10:20,020 --> 00:10:22,956 頼む。 110 00:10:23,023 --> 00:10:35,035 最期に ここが 黒いまんまじゃ 死んでも 死にきれねえ。 111 00:10:45,045 --> 00:10:46,980 (千夏) お疲れ! 112 00:10:47,047 --> 00:10:51,985 そっか。 すごい話だね。 113 00:10:52,052 --> 00:10:57,057 そりゃ 受け止めきれないわ。 肩も凝るって。 114 00:10:59,059 --> 00:11:03,930 でも よかったね。 (瑠美) えっ? 115 00:11:03,997 --> 00:11:08,935 (千夏) だって そんなに 大切な手紙を 瑠美に 預けるんでしょ? 116 00:11:09,002 --> 00:11:11,938 信用してるってことだよ。 瑠美のこと。 117 00:11:12,005 --> 00:11:14,941 (瑠美) そうかな? (千夏) そうだよ。 118 00:11:15,008 --> 00:11:16,943 初めは ものすごく 嫌がってたのに→ 119 00:11:17,010 --> 00:11:19,946 すっかり 仲良くなっちゃって。 120 00:11:20,013 --> 00:11:23,950 (瑠美) 最初は 口の悪い 嫌な人だなと 思ってたけど→ 121 00:11:24,017 --> 00:11:27,020 今は 嫌いじゃない。 122 00:11:29,022 --> 00:11:34,961 (千夏) ねえ。 瑠美。 人の 好き嫌いって 何だと思う? 123 00:11:35,028 --> 00:11:36,963 (瑠美) えっ? 124 00:11:37,030 --> 00:11:40,967 (千夏) 何か されたわけじゃ ないのに いけ好かない人が いたり。 125 00:11:41,034 --> 00:11:45,972 親切にされたわけじゃ ないのに 好きだなと思う人が いたり。 126 00:11:46,039 --> 00:11:51,044 そういうのって 何でだと思う? (瑠美) さあ? 127 00:11:53,046 --> 00:11:57,984 (千夏) 私ね 生きる姿勢だと 思うんだ。 128 00:11:58,051 --> 00:12:01,922 その人の 生きる姿勢が 好きか 嫌いか。 129 00:12:01,988 --> 00:12:06,927 それが その人を 好きになるか 嫌いになるかなんだよ。 130 00:12:06,993 --> 00:12:08,929 (瑠美) 生きる姿勢か…。 131 00:12:08,995 --> 00:12:15,001 (千夏) 千田さんは きっと しっかりと 生きてきた人なんだと 思うな。 132 00:12:17,003 --> 00:12:21,007 瑠美が 親切にしたいって 思うぐらいだから。 133 00:12:23,009 --> 00:12:25,011 (瑠美) ありがとう。 134 00:12:29,015 --> 00:12:34,955 (千夏) わっ。 オレンジ色の 綿菓子みたい。 135 00:12:35,021 --> 00:12:36,957 (瑠美) 千夏は どうなの? 実習。 136 00:12:37,023 --> 00:12:40,961 (千夏) 私は 順調だよ。 患者さんに 恵まれたみたい。 137 00:12:41,027 --> 00:12:44,965 患者さん。 ベッドの上で ただ 横になってるだけ。 138 00:12:45,031 --> 00:12:47,968 いつ 危篤になっても おかしくないって。 139 00:12:48,034 --> 00:12:52,973 本人 すごく 苦しいはずなのに それでも 私に 優しいの。 140 00:12:53,039 --> 00:12:58,979 身内でもない 他人なのに 親切なの。 141 00:12:59,045 --> 00:13:01,915 そういうのって すごいと 思わない? 142 00:13:01,982 --> 00:13:06,920 (瑠美) ホントだね。 千田さんも そう。 143 00:13:06,987 --> 00:13:13,994 《俺が 死ぬ瞬間を しっかり 見とけよ》 144 00:13:16,997 --> 00:13:20,934 (瑠美) 口は悪いけど 私に 患者として→ 145 00:13:21,001 --> 00:13:25,005 何か 残そうという 気持ちは 本物だと思う。 146 00:13:28,008 --> 00:13:31,945 (瑠美) 人は 最期まで その人らしく 生きるんだね。 147 00:13:32,012 --> 00:13:34,014 (千夏) うん。 148 00:13:40,020 --> 00:13:43,023 (千夏) 瑠美。 行くよ。 (瑠美) うん。 149 00:13:55,035 --> 00:13:58,038 (瑠美) バイタルチェック 行ってきます。 (看護師) はい。 150 00:14:01,975 --> 00:14:03,910 (篠原) 木崎さん。 急いで。 (瑠美) えっ? 151 00:14:03,977 --> 00:14:05,979 (篠原) 千田さん。 急変したわよ。 152 00:14:12,986 --> 00:14:14,921 {\an8}(医師) 千田さん。 千田さん。 聞こえますか? 千田さん。→ 153 00:14:14,988 --> 00:14:16,923 輸血 オーダー 10単位 お願い。 (篠原) 分かりました。 154 00:14:16,990 --> 00:14:19,926 (医師) あと 内視鏡も。 千田さん。 千田さん。 155 00:14:19,993 --> 00:14:22,929 (医師) 輸液 全開にして。 (篠原) はい。 156 00:14:22,996 --> 00:14:24,931 \(池尻) 何やってるの? そんなとこで 突っ立ってたら→ 157 00:14:24,998 --> 00:14:27,000 邪魔でしょ。 158 00:14:32,005 --> 00:14:34,941 (瑠美) どうしたんですか? (池尻) 食道静脈瘤が破裂したのよ。 159 00:14:35,008 --> 00:14:36,943 (池尻) 朝のバイタル 測ろうと 思って 部屋に入ったら→ 160 00:14:37,010 --> 00:14:43,016 千田さんが 吐血して。 よく 見ておいて。 161 00:14:45,018 --> 00:14:47,020 (池尻) 握って。 162 00:14:54,027 --> 00:14:58,965 (医師) 学生。 血圧 測れるか? 163 00:14:59,032 --> 00:15:01,034 (瑠美) はい。 164 00:15:10,977 --> 00:15:14,914 (瑠美) 聞こえません。 すいません。 測れません。 165 00:15:14,981 --> 00:15:17,984 脈に 力がないから。 触診で やってみて。 166 00:15:22,989 --> 00:15:28,928 (心電計の警告音) (篠原) 先生。 心停止です。 167 00:15:28,995 --> 00:15:32,932 (医師) 8時55分。 死亡確認です。 168 00:15:32,999 --> 00:15:37,937 (空気を送る音) 169 00:15:38,004 --> 00:15:41,941 (空気を抜く音) 170 00:15:42,008 --> 00:15:46,012 (池尻) もう いいわよ。 脈は もう 触れないから。 171 00:15:48,014 --> 00:15:52,018 (篠原) 死後の処置するから 準備 手伝って。 172 00:16:20,980 --> 00:16:22,982 (瑠美 はなを すする音) 173 00:16:25,985 --> 00:16:55,014 ♪~ 174 00:16:55,014 --> 00:16:58,952 (岩谷) 担当患者が 亡くなった子が 出たようです。 175 00:16:59,018 --> 00:17:00,954 (番匠) もう そんな時期に なりましたか。 176 00:17:01,020 --> 00:17:05,892 (岩谷) 動揺が 広がらないと いいんですが。 177 00:17:05,959 --> 00:17:10,964 (番匠) 動揺するのは その人が 真っ白な証拠じゃないですか。 178 00:17:14,968 --> 00:17:16,970 (千夏) 大丈夫? 179 00:17:19,973 --> 00:17:25,912 (瑠美) 何も できなかった。 何にも。 180 00:17:25,979 --> 00:17:31,985 髪 洗うって 約束したのに 守れなかった。 181 00:17:33,987 --> 00:17:36,923 (千夏) 他にも 亡くなった 患者さん いるみたいだよ。 182 00:17:36,990 --> 00:17:40,927 (泣き声) 183 00:17:40,994 --> 00:17:44,931 (高村) もう 嫌。 こんな仕事。→ 184 00:17:44,998 --> 00:17:49,936 昨日 会った 患者さんが 今日 死ぬかもしれないんだよ。 185 00:17:50,003 --> 00:17:55,942 (風岡) 落ち着いて。 落ち着いて。 大丈夫 大丈夫。 186 00:17:56,009 --> 00:18:00,947 (岩谷) みんな 落ち着いて。 座りなさい。→ 187 00:18:01,014 --> 00:18:04,951 患者さんが 亡くなって 悲しいのは→ 188 00:18:05,018 --> 00:18:08,955 人として 当然の気持ちです。→ 189 00:18:09,022 --> 00:18:14,027 でも 看護師は それを あまり 表に出すべきではない。 190 00:18:16,029 --> 00:18:22,969 (岩谷) 病院では 死は 特別なものではない。 191 00:18:23,036 --> 00:18:28,975 (岩谷) だけど その死を 真摯に 受け止めて→ 192 00:18:29,042 --> 00:18:32,979 一対一で 患者さんと 向き合っていく。→ 193 00:18:33,046 --> 00:18:39,052 それは 看護師になっても 忘れないでください。 194 00:18:43,056 --> 00:18:46,059 (篠原) このたびは ご愁傷さまでした。 195 00:18:51,064 --> 00:18:52,999 (一雄) 葬儀の予約は 取ってあるから→ 196 00:18:53,066 --> 00:18:57,070 もう 運びだしていいんですよね? (篠原) はい。 197 00:19:10,016 --> 00:19:12,952 (瑠美) あのう。 すいません。 千田さんの お孫さんで→ 198 00:19:13,019 --> 00:19:16,956 野木 佑太さんという方を ご存じですか? 199 00:19:17,023 --> 00:19:21,961 >> 佑太は 遠縁の者ですが。 (瑠美) あっ。 佑太さんは? 200 00:19:22,028 --> 00:19:25,031 佑太に 何か? 201 00:19:28,034 --> 00:19:31,971 そうだ。 入れ歯は そちらで 処分してくださいね。 202 00:19:32,038 --> 00:19:34,974 (瑠美) えっ? でも 入れ歯は 棺の…。 203 00:19:35,041 --> 00:19:38,044 処分してください。 204 00:19:49,055 --> 00:19:52,992 (池尻) 千田さんの リポートは そのまま 書いて 提出して。 205 00:19:53,059 --> 00:19:54,994 (瑠美) はい。 206 00:19:55,061 --> 00:19:57,997 いつまで そんな顔してるの? 207 00:19:58,064 --> 00:20:01,000 早く 気持ちを 切り替えなさい。 208 00:20:01,067 --> 00:20:06,005 看護師が そんな顔してたら 患者が 不安になるでしょ。 209 00:20:10,009 --> 00:20:12,011 (瑠美) ハァ。 210 00:20:18,017 --> 00:20:20,954 {\an8}\(ドアの閉まる音) 211 00:20:21,020 --> 00:20:22,956 (瑠美) ただいま。 (智子) おかえり。→ 212 00:20:23,022 --> 00:20:25,959 今日は チャーハンと シューマイと 半ラーメン 作ったから。 213 00:20:26,025 --> 00:20:28,962 (瑠美) いらない。 (智子) えっ? だって。→ 214 00:20:29,028 --> 00:20:30,964 山田さんところでは 食べてるんでしょ。→ 215 00:20:31,030 --> 00:20:32,966 チャーハンと シューマイと 半ラーメン。 216 00:20:33,032 --> 00:20:37,904 (瑠美) 今日は 食べたくないの。 (智子) わがまま 言って。→ 217 00:20:37,971 --> 00:20:39,906 お母さんだってね パート 忙しいのに→ 218 00:20:39,973 --> 00:20:42,909 わざわざ 作ったのよ。 なのに…。 219 00:20:42,976 --> 00:20:44,978 (瑠美) うるさいな! 220 00:20:47,981 --> 00:20:51,985 (瑠美) とにかく 今日は いらないから。 221 00:20:55,989 --> 00:20:58,925 (池尻)《いつまで そんな顔してるの?》→ 222 00:20:58,992 --> 00:21:01,995 《早く 気持ちを 切り替えなさい》 223 00:21:04,998 --> 00:21:09,002 (千夏) 一緒に 帰ろ。 (瑠美) うん。 224 00:21:16,009 --> 00:21:18,011 (千夏) 少しは 落ち着いた? 225 00:21:21,014 --> 00:21:23,950 (千夏) …なわけ ないか。 226 00:21:24,017 --> 00:21:25,952 ねえ。 久々に 青山のカフェ 行かない? 227 00:21:26,019 --> 00:21:29,022 (瑠美) えっ? (千夏) ほら 行こう。 228 00:21:31,024 --> 00:21:36,896 📱 (千夏) あっ。 ちょっと ごめん。 229 00:21:36,963 --> 00:21:41,901 もしもし? 何よ? 急に。 230 00:21:41,968 --> 00:21:46,906 今? 青山の カフェ。 231 00:21:46,973 --> 00:21:49,976 うん。 一緒だよ。 232 00:21:52,979 --> 00:21:55,915 (千夏) これから 瞬也も 来るって いうんだけど いいかな? 233 00:21:55,982 --> 00:21:57,917 (瑠美) えっ!? 234 00:21:57,984 --> 00:22:00,920 (千夏) この前 初めて 瑠美から メールの返信が 来たって→ 235 00:22:00,987 --> 00:22:03,923 瞬也 喜んでたよ。 (瑠美) あれは…。 236 00:22:03,990 --> 00:22:06,926 (千夏) いいの いいの。 気にしなくて いいんだよ。 237 00:22:06,993 --> 00:22:09,929 私のことは ホントに。 2人のことは 2人の問題だから。 238 00:22:09,996 --> 00:22:12,932 (瑠美) 私は 別に。 (千夏) そりゃ 瞬也の恋愛を→ 239 00:22:12,999 --> 00:22:15,935 応援するってとこまでの 気持ちには ならないよ。 240 00:22:16,002 --> 00:22:18,938 でも 瑠美が 瞬也とのことを 迷ってるんだったら→ 241 00:22:19,005 --> 00:22:21,941 私の存在が 2人の関係を 変えたりするのは 嫌だなって思う。 242 00:22:22,008 --> 00:22:23,943 瑠美が 私のこと 気遣ったりしたら→ 243 00:22:24,010 --> 00:22:26,946 私は きっと 惨めになるよ。 (瑠美) だから 私は…。 244 00:22:27,013 --> 00:22:30,950 (千夏) まあ 私のことは 気にしないでってことだよ。 245 00:22:31,017 --> 00:22:34,887 もう 何年も 私と 瞬也は 同じ距離を 保ってるんだから。 246 00:22:34,954 --> 00:22:38,958 よくも悪くも 不動の関係なんだからね。 247 00:22:40,960 --> 00:22:44,897 (瑠美) そんな 自信満々に いわれても。 248 00:22:44,964 --> 00:22:48,901 (千夏) よかった。 (瑠美) えっ? 249 00:22:48,968 --> 00:22:54,907 (千夏) 笑った。 やっと 笑った。 (瑠美) 千夏。 250 00:22:54,974 --> 00:22:56,909 (千夏) 今日は 瑠美を励ます会なんだから。 251 00:22:56,976 --> 00:23:00,913 あんなやつでも いた方が にぎわって いいでしょ。 252 00:23:00,980 --> 00:23:02,915 \(ドアの開く音) 253 00:23:02,982 --> 00:23:04,917 (千夏) 来た。 254 00:23:04,984 --> 00:23:09,922 (柳田) よっ! (千夏) げっ。 何で あいつまで? 255 00:23:09,989 --> 00:23:13,926 (瞬也) こんちは。 (瑠美) どうも。 256 00:23:13,993 --> 00:23:18,931 (柳田) あっ。 そういやさ この前の 女同士の話って…。 257 00:23:18,998 --> 00:23:20,933 (柳田) 痛え!? 258 00:23:21,000 --> 00:23:22,935 (千夏) 私 用事 思い出したから 先 帰るね。 259 00:23:23,002 --> 00:23:24,937 (瑠美) えっ? (瞬也) もう 帰るのかよ? 260 00:23:25,004 --> 00:23:26,939 (千夏) あんたも 付き合いなさい。 (柳田) えっ? 俺?→ 261 00:23:27,006 --> 00:23:31,010 行く行く。 じゃあな。 (瞬也) えっ? ちょっ。 262 00:23:35,948 --> 00:23:37,884 (千夏) 何か 今日 変じゃない? 263 00:23:37,950 --> 00:23:41,888 お前さ 俺と 二人きりに なりたかったんだろ? 264 00:23:41,954 --> 00:23:45,892 (千夏) はっ? 違うから。 >> 照れんなって。 265 00:23:45,958 --> 00:23:49,896 (千夏) 私 帰る。 >> 待てよ。 なあなあなあ。 266 00:23:49,962 --> 00:23:53,900 俺たち 付き合っちゃう? (千夏) はあ!? 267 00:23:53,966 --> 00:23:59,906 瞬也と瑠美ちゃんは お似合いだし 俺たちは 俺たちでさ。 268 00:23:59,972 --> 00:24:03,910 (千夏) あっちが 駄目だから こっちとか あり得ないから。 269 00:24:03,976 --> 00:24:06,979 (柳田) 何 怒ってんだよ? 270 00:24:13,986 --> 00:24:17,990 (柳田) 千夏ちゃん。 (千夏) 来んな! 271 00:24:28,000 --> 00:24:29,936 (瞬也) 千夏から たまに メールが来て→ 272 00:24:30,002 --> 00:24:32,939 毎日の課題が つらいって 愚痴ってるよ。→ 273 00:24:33,005 --> 00:24:37,877 あいつの部屋 毎日 朝方まで 電気 ついてる。→ 274 00:24:37,944 --> 00:24:40,947 それ 見てると 大変なんだろうなって。 275 00:24:43,950 --> 00:24:45,952 (瑠美) そう。 276 00:24:48,955 --> 00:24:52,892 (瞬也) 一緒にいると 千夏の話ばかりだね。 277 00:24:52,959 --> 00:24:57,964 (瑠美) まあ 共通の話題といえば それだけだから。 278 00:24:59,966 --> 00:25:02,902 (瞬也) 何か あったの? (瑠美) えっ? 279 00:25:02,969 --> 00:25:06,973 今日 元気ないから。 実習で 何か あった? 280 00:25:14,981 --> 00:25:20,920 (瞬也) そう。 手紙を残して? 281 00:25:20,987 --> 00:25:22,989 (瑠美) うん。 282 00:25:25,992 --> 00:25:29,929 (瞬也) 捜してみようか? (瑠美) 捜す? 283 00:25:29,996 --> 00:25:33,933 その 花房チヨさんって人 自力で 捜してみよう。 284 00:25:34,000 --> 00:25:35,868 (瑠美) どうやって? 285 00:25:35,935 --> 00:25:38,871 当時 働いてた病院 分かる? 286 00:25:38,938 --> 00:25:41,874 (事務員) 花房チヨ。 (瞬也) はい。 287 00:25:41,941 --> 00:25:44,877 (事務員) 申し訳ありません。 個人情報は 教えられないんです。 288 00:25:44,944 --> 00:25:46,946 (瞬也) えっ…。 289 00:25:49,949 --> 00:25:53,886 (瑠美) やっぱり 無理みたいだね。 290 00:25:53,953 --> 00:25:56,889 >> もう少しだけ。 (瑠美) でも…。 291 00:25:56,956 --> 00:25:59,959 当時のこと 知ってそうな人 捜そう。 292 00:25:59,959 --> 00:26:10,970 ♪~ 293 00:26:10,970 --> 00:26:13,973 (瞬也) そうだったんですか。 294 00:26:13,973 --> 00:26:21,981 ♪~ 295 00:26:21,981 --> 00:26:25,985 (瞬也) 3年前に 亡くなってたなんて。 296 00:26:27,987 --> 00:26:31,924 (瞬也) ごめん。 力になれなくて。 297 00:26:31,991 --> 00:26:36,996 (瑠美) ううん。 ありがとう。 298 00:26:38,998 --> 00:26:44,003 (瞬也) あのう。 (瑠美) うん? 299 00:26:50,009 --> 00:26:52,945 俺と 付き合ってください。 300 00:26:53,012 --> 00:26:58,017 好きになった。 理由とかなく 本気で。 301 00:26:58,017 --> 00:27:13,032 ♪~ 302 00:27:13,032 --> 00:27:17,970 (瞬也) 俺 これまで 誰かと 付き合ったこと ないんだ。→ 303 00:27:18,037 --> 00:27:21,974 そういうの 面倒だったし。→ 304 00:27:22,041 --> 00:27:27,980 でも 君と 付き合いたい。→ 305 00:27:28,047 --> 00:27:31,984 一緒にいたら 自分が 変われる気がするんだ。→ 306 00:27:32,051 --> 00:27:36,989 きっと 君も 俺といたら 楽しい。 307 00:27:38,991 --> 00:27:40,993 たぶん。 308 00:27:42,995 --> 00:27:45,931 (瑠美) 決め付けた 言い方 するのね。 309 00:27:45,998 --> 00:27:48,934 (瞬也) そうかな? でも 決め付けるってことは→ 310 00:27:49,001 --> 00:27:51,937 自分なりの真理を 持ってるってことだろ。→ 311 00:27:52,004 --> 00:27:56,942 言われたことに 納得するか 反発するかは 本人しだいだから。 312 00:27:57,009 --> 00:28:03,015 (瑠美) じゃあ 私が そういう言い方には 全部 反発する性格だったら? 313 00:28:05,017 --> 00:28:09,955 今 全力で 面を打ちにいったけど かわされたな。 314 00:28:10,022 --> 00:28:13,959 (瑠美) その 面を よけて 抜き胴を 入れたの。 315 00:28:14,026 --> 00:28:16,962 (瞬也) えっ? 剣道 知ってるの? 316 00:28:17,029 --> 00:28:22,034 (瑠美) 少しだけね。 千夏から たまに教えられてる。 無理やり。 317 00:28:27,039 --> 00:28:30,976 今すぐにじゃなくても いいから。→ 318 00:28:31,043 --> 00:28:33,979 初めは 友達ぐらいで。 319 00:28:34,046 --> 00:28:37,917 友達に ちょっと 特別感を 加えたぐらいで いいから。 320 00:28:37,983 --> 00:28:41,921 (瑠美) 友達くらいで いいの? 321 00:28:41,987 --> 00:28:46,926 ホントは 嫌だけど。 千夏が よく 言ってる→ 322 00:28:46,992 --> 00:28:51,931 すごく 好きな人には 友達くらいで いるのが→ 323 00:28:51,997 --> 00:28:55,935 長続きするんだって。 「何だ それ?」って→ 324 00:28:56,001 --> 00:29:00,940 これまで あいつの意見には 否定的だったけど…。 うん。 325 00:29:01,006 --> 00:29:06,011 今は 分かるな。 悔しいけど。 326 00:29:10,015 --> 00:29:13,018 送ってくよ。 駅まで。 327 00:29:21,961 --> 00:29:23,963 {\an8}📱(メールの着信音) 328 00:29:26,966 --> 00:29:31,971 (千夏)「レポート 進んでる? 私は 朝まで かかりそう」 329 00:29:34,974 --> 00:29:37,910 《俺と 付き合ってください》 330 00:29:39,912 --> 00:29:43,849 (千夏)《まあ 私のことは 気にしないでってことだよ》 331 00:29:43,916 --> 00:29:47,853 《もう 何年も 私と 瞬也は 同じ距離を 保ってるんだから》 332 00:29:47,920 --> 00:29:51,924 《よくも悪くも 不動の関係なんだからね》 333 00:29:51,924 --> 00:30:08,941 ♪~ 334 00:30:08,941 --> 00:30:12,878 (拓海) やあ。 (瑠美) どうも。 335 00:30:12,945 --> 00:30:17,950 (拓海) あのさ。 今 ちょっと いい? 336 00:30:20,953 --> 00:30:25,891 (拓海) あれから ずっと 考えてるんだ。 337 00:30:25,958 --> 00:30:27,893 (瑠美) 何をですか? 338 00:30:27,960 --> 00:30:32,965 (拓海) この前 言ってたよね? 遠野さんの妹の話。 339 00:30:35,968 --> 00:30:40,839 (拓海) できる限り 多くの医師に 近づくっていうのは つまり…。→ 340 00:30:40,906 --> 00:30:45,911 彼女は 自分の体を使って…。 そういうこと? 341 00:30:48,914 --> 00:30:50,849 (瑠美) 体を 好きにさせる代わりに→ 342 00:30:50,916 --> 00:30:54,853 情報を得たり お金を得たり してるんじゃないですか? 343 00:30:54,920 --> 00:30:59,925 (拓海) そんなの 売春と 一緒じゃないか。 やめさせなきゃ。 344 00:31:01,927 --> 00:31:04,863 (拓海) そんなことしても 復讐にも ならない。 345 00:31:04,930 --> 00:31:08,867 (瑠美) 気になるなら 直接 話せば いいじゃないですか。 346 00:31:08,934 --> 00:31:11,871 (拓海) 何度か 電話してみたんだけど→ 347 00:31:11,937 --> 00:31:14,873 ほとんど 出てくれなくて。 348 00:31:14,940 --> 00:31:19,878 (瑠美) 私 今 それどころじゃ ないんです。 349 00:31:19,945 --> 00:31:26,885 担当の患者さんが 亡くなって。 結局 何も できなくて。 350 00:31:26,952 --> 00:31:30,890 やっぱり 看護師には ならないかも。 351 00:31:30,956 --> 00:31:35,961 (拓海) えっ? (瑠美) 失礼します。 352 00:31:44,903 --> 00:31:48,841 (瑠美) 昨日は ごめん。 返信しなくて。 353 00:31:48,907 --> 00:31:50,843 (千夏) そうだっけ? 私も あの後 寝ちゃったから。 354 00:31:50,909 --> 00:31:54,847 全然 気にしないで。 (瑠美) そう。 355 00:31:54,913 --> 00:31:56,849 (千夏) 言ったでしょ。 356 00:31:56,915 --> 00:32:00,853 私に 気を使ったりしないでって。 (瑠美) でも…。 357 00:32:00,919 --> 00:32:03,856 (千夏) やっぱり 瞬也じゃ 駄目か。 (瑠美) えっ? 358 00:32:03,922 --> 00:32:07,860 (千夏) だって まだ 落ち込んでるじゃん。 359 00:32:07,926 --> 00:32:12,865 (瑠美) 結局 手紙の宛先の 花房チヨさん。 360 00:32:12,931 --> 00:32:16,869 3年前に 亡くなってた。 (千夏) そう。 361 00:32:16,935 --> 00:32:22,875 (瑠美) 手紙を 渡してって いわれた お孫さんにも 会えなかったし。 362 00:32:22,941 --> 00:32:27,880 迷ってる。 このまま 看護師に なってもいいのか どうか。 363 00:32:27,947 --> 00:32:29,882 (千夏) 瑠美。 364 00:32:29,948 --> 00:32:34,887 (瑠美) だって 私 千田さんに 何もしてあげられなかったんだよ。 365 00:32:34,953 --> 00:32:37,823 こんな気持ちで 看護師になって いいわけない。 366 00:32:37,890 --> 00:32:40,826 (健司) はい。 特製シューマイ お待ち。 367 00:32:40,893 --> 00:32:44,830 (瑠美) いや。 まだ…。 (健司) なあ 瑠美ちゃん。 368 00:32:44,897 --> 00:32:46,832 (健司) 俺にも 経験があるよ。→ 369 00:32:46,899 --> 00:32:50,836 こいつら 残して 女房が 逝っちまったとき→ 370 00:32:50,903 --> 00:32:52,838 途方に暮れてね。 371 00:32:52,905 --> 00:32:55,841 俺に できることは 何かって 考えた。 372 00:32:55,908 --> 00:33:00,846 俺には 料理しか できねえ。 だから 店を出すことにしたんだ。 373 00:33:00,913 --> 00:33:03,849 (美幸) それまでは 自衛隊に いたんだよね。 374 00:33:03,916 --> 00:33:05,851 (瑠美) えっ? 375 00:33:05,918 --> 00:33:08,854 (美幸) 給養員って いって 調理担当で。 376 00:33:08,921 --> 00:33:10,856 (瑠美) へえ。 377 00:33:10,923 --> 00:33:12,858 できることを するしか ないんじゃないかな? 378 00:33:12,925 --> 00:33:15,861 今 できることを 精いっぱい してみて→ 379 00:33:15,928 --> 00:33:19,932 それから 看護師になるか どうか 考えてみたら? 380 00:33:21,934 --> 00:33:27,873 さあ 食べなよ。 ほら。 (瑠美) はい。 381 00:33:27,940 --> 00:33:30,943 いただきます。 (健司) うん。 382 00:33:34,947 --> 00:33:38,884 (瑠美) うん。 おいしい。 383 00:33:40,886 --> 00:33:44,823 千夏。 ちょっと 付き合ってよ。 (千夏) えっ? 384 00:33:44,890 --> 00:33:48,827 (瑠美) 千田さんの お孫さんを 捜す。 (千夏) えっ? 385 00:33:48,894 --> 00:33:52,831 でも リポート あるし。 瑠美と 違って 時間かかるんだよ 私。 386 00:33:52,898 --> 00:33:54,833 (瑠美) あっ そう。 じゃあ いい。 387 00:33:54,900 --> 00:33:57,903 一人で捜す。 (千夏) えっ。 388 00:33:59,905 --> 00:34:04,843 (瑠美) あのう。 私 千田 仙蔵さんの 担当の 看護学生ですが→ 389 00:34:04,910 --> 00:34:08,847 親戚の 野木 佑太さんの 連絡先を 教えてほしいんです。 390 00:34:08,914 --> 00:34:12,851 あっ。 千田さんから 言付けが ありまして。 391 00:34:12,918 --> 00:34:15,854 いえ。 本人じゃないと。 392 00:34:15,921 --> 00:34:19,925 もしもし? もしもし? 393 00:34:21,927 --> 00:34:26,865 (千夏) どう? (瑠美) もう 親戚付き合い してないって。 394 00:34:26,932 --> 00:34:28,934 (千夏) 駄目か。 395 00:34:32,938 --> 00:34:36,875 (瑠美) ここが 千田さんが住んでた家。 396 00:34:36,942 --> 00:34:41,880 (千夏) ずいぶん 年季の入った 材木屋さんだね。 397 00:34:41,947 --> 00:34:43,949 (チャイム) 398 00:34:48,954 --> 00:34:52,891 (瑠美) すいません。 誰か いませんか? 399 00:34:52,958 --> 00:34:56,895 (千夏) うーん。 誰も いないみたいだね。 独り暮らしだったの? 400 00:34:56,962 --> 00:35:00,899 (瑠美) そうなんだけど。 相続した人が いるかもって。 401 00:35:00,966 --> 00:35:02,968 でも 当てが外れたみたい。 402 00:35:09,975 --> 00:35:13,979 (瑠美) 手術の痕みたい。 (千夏) ホント。 403 00:35:13,979 --> 00:35:26,992 ♪~ 404 00:35:26,992 --> 00:35:30,929 (瑠美) 千田さんみたい。 (千夏) えっ? 405 00:35:30,996 --> 00:35:33,932 (瑠美) つらいことも 悲しいことも→ 406 00:35:33,999 --> 00:35:37,870 憎まれ口を たたいて 必死に 乗り越えて。 407 00:35:37,936 --> 00:35:40,873 自分の内側にある 傷痕も→ 408 00:35:40,939 --> 00:35:45,878 こうやって 人知れず なおしてきたんだと 思う。 409 00:35:45,944 --> 00:35:47,880 行こう。 410 00:35:47,946 --> 00:35:49,948 (千夏) どこに? (瑠美) 近所の人に 聞き込むの。 411 00:35:56,021 --> 00:35:57,956 {\an8}(瑠美) 野木 佑太さんという方 ご存じですか? 千田さんの→ 412 00:35:58,023 --> 00:35:59,958 {\an8}親戚なんですけど。 413 00:36:00,025 --> 00:36:02,961 すいません。 ちょっと お伺いしたいんですけど。 414 00:36:03,028 --> 00:36:05,964 (女性) いやぁ。 聞いたこと ないわね。 415 00:36:06,031 --> 00:36:09,902 (千夏) あっ。 すいません。 すいません。 416 00:36:09,968 --> 00:36:16,909 もう 無理。 足が 棒だよ。 一歩も 歩けない。 417 00:36:16,975 --> 00:36:18,977 \(瑠美) 千夏。 418 00:36:20,979 --> 00:36:23,916 見つかったよ。 (千夏) えっ? ホ… ホント? 419 00:36:23,982 --> 00:36:27,920 (瑠美) 千田さんの娘さんの 嫁ぎ先を 覚えてる人がいて→ 420 00:36:27,986 --> 00:36:31,924 佑太さんと 連絡が 取れるって。 (千夏) やった。 やった! 421 00:36:31,990 --> 00:36:34,927 (瑠美) やった! (千夏) やった! 422 00:36:34,993 --> 00:36:37,996 (遠野) お待たせ 先生。 今日のオペは どうでした? 423 00:36:42,000 --> 00:36:58,016 ♪~ 424 00:36:58,016 --> 00:37:00,018 これは 君だね? 425 00:37:00,018 --> 00:37:08,026 ♪~ 426 00:37:14,967 --> 00:37:18,904 (瑠美) あのう。 野木 佑太さんですか? 427 00:37:18,971 --> 00:37:20,973 (佑太) はい。 428 00:37:25,978 --> 00:37:27,980 (瑠美) これ。 429 00:37:49,001 --> 00:37:52,004 (遠野) いつまで こうしてれば いいんですか? 430 00:37:55,007 --> 00:37:58,010 (遠野) 黙ってないで 何とか 言ってくださいよ。 431 00:38:03,015 --> 00:38:08,887 (遠野) それとも 校長先生も 私を抱きますか? 432 00:38:08,954 --> 00:38:11,890 (番匠) 彼は 私の知人でね→ 433 00:38:11,957 --> 00:38:15,961 お金を ゆすってきたのが うちの 生徒だと知って 相談された。 434 00:38:21,967 --> 00:38:23,969 (遠野) 私は 退学ですか? 435 00:38:26,972 --> 00:38:28,974 何か 理由が あるんだよね? 436 00:38:31,977 --> 00:38:36,915 私は 何も 見なかったことに するよ。 437 00:38:36,982 --> 00:38:41,920 人のすることには いいことも 悪いことも→ 438 00:38:41,987 --> 00:38:44,990 必ず 理由が あるはずだ。 439 00:38:47,993 --> 00:38:50,996 伝えたかったのは それだけだ。 440 00:38:57,002 --> 00:39:00,005 一つ 提案が あるんだ。 441 00:39:02,007 --> 00:39:03,942 \(ドアの開閉音) 442 00:39:04,009 --> 00:39:05,944 \(瑠美) ただいま。 443 00:39:06,011 --> 00:39:08,880 (智子) あっ。 おかえり。 今日も 時間なくて→ 444 00:39:08,947 --> 00:39:11,883 いつもの 売れ残りなんだけど。 445 00:39:11,950 --> 00:39:14,886 (瑠美) おいしそう。 (智子) えっ? 446 00:39:14,953 --> 00:39:19,891 (瑠美) この前は うるさいなんて 言って ごめんね。 447 00:39:19,958 --> 00:39:24,896 (智子) えっ? えっ? 今 何て? もう1回。 もう1回。 448 00:39:24,963 --> 00:39:27,966 (瑠美) 先に お風呂 入る。 449 00:39:29,968 --> 00:39:35,974 (智子) 何なのよ? もう。 何なのよ? 450 00:39:41,980 --> 00:39:44,916 (千夏)《よかったね》 (瑠美)《うん》 451 00:39:44,983 --> 00:39:47,919 (千夏)《きっと 瑠美が 担当だったから→ 452 00:39:47,986 --> 00:39:50,922 千田さんは 子供のころの話を することが できたし→ 453 00:39:50,989 --> 00:39:54,926 心残りだった 手紙を 渡せたんだよ》 454 00:39:54,993 --> 00:39:58,930 《本当の千田さんを 瑠美が 引き出したんだよ》 455 00:39:58,997 --> 00:40:01,933 (瑠美)《そうかな?》 (千夏)《そうだよ》 456 00:40:02,000 --> 00:40:06,004 《それって 立派な 看護師の仕事じゃない?》 457 00:40:08,006 --> 00:40:10,876 《最初は ただの 意地悪じいさんだと思ってたのに→ 458 00:40:10,942 --> 00:40:15,881 あんな顔が あるなんて。 人って 分からないね》 459 00:40:15,947 --> 00:40:21,953 (瑠美)《うん。 だって 自分でも 分からない顔が あるんだもん》 460 00:40:21,953 --> 00:40:38,970 ♪~ 461 00:40:38,970 --> 00:40:41,907 {\an8}(佐伯) だいぶ 良くなってきたね。 よかった。 462 00:40:41,973 --> 00:40:44,910 {\an8}(佐伯) もうちょっと 寝てようね。 463 00:40:44,976 --> 00:40:48,914 {\an8}(あや) 5・6。 (佐伯) あや。→ 464 00:40:48,980 --> 00:40:50,916 {\an8}まいが お熱だから 静かにしなさい。 465 00:40:50,982 --> 00:40:53,919 {\an8}(あや) やだ。 466 00:40:53,985 --> 00:40:57,923 {\an8}(佐伯) ねえ? あやを 遊びに 連れてってくれない? 467 00:40:57,989 --> 00:41:00,926 {\an8}(順) えっ? 保育所に 行かせろよ。 468 00:41:00,992 --> 00:41:03,929 {\an8}(佐伯) 送り迎えが 面倒だから 家に いさせろって→ 469 00:41:03,995 --> 00:41:05,931 {\an8}あなたが 言ったんじゃない。 470 00:41:05,997 --> 00:41:08,867 {\an8}(順) 触るな! 汚れるだろ。 471 00:41:08,934 --> 00:41:11,870 {\an8}(泣き声) 472 00:41:11,937 --> 00:41:14,873 {\an8}(佐伯) ちょっと あなた。 473 00:41:14,940 --> 00:41:17,876 {\an8}(順) 出掛けてくる。 (佐伯) えっ!? 474 00:41:17,943 --> 00:41:20,946 {\an8}(順) たまの休みぐらい 自由にさせてくれよ。 475 00:41:22,948 --> 00:41:24,950 {\an8}(佐伯) ちょっと待ってよ。 476 00:41:24,950 --> 00:41:40,966 ♪~ 477 00:41:40,966 --> 00:41:44,970 {\an8}(一同) いってらっしゃい。 (瑠美) いってきます。 478 00:41:46,972 --> 00:41:50,909 {\an8}よし。 頑張ろう。 479 00:41:50,976 --> 00:41:53,912 {\an8}(千夏) 朝から 元気だね。 480 00:41:53,979 --> 00:41:56,982 {\an8}(瑠美) おはようございます。 (看護師) おはようございます。 481 00:42:00,986 --> 00:42:12,931 ♪~ 482 00:42:12,931 --> 00:42:16,868 (波多野) 遅刻よ。 (佐伯) すいません。 483 00:42:16,935 --> 00:42:18,870 (波多野) また お子さんの具合でも 悪いの? 484 00:42:18,937 --> 00:42:21,873 (佐伯) ええ。 でも もう 大丈夫です。 485 00:42:21,940 --> 00:42:24,876 (波多野) 無理をして 何が 悪いんですか? 486 00:42:24,943 --> 00:42:27,879 えっ? (波多野) 考えてみたら→ 487 00:42:27,946 --> 00:42:30,882 私も 無理して 頑張り過ぎてたのかも? 488 00:42:30,949 --> 00:42:32,884 (波多野) そんな自分に 嫌気が差してたから→ 489 00:42:32,951 --> 00:42:37,956 あのときは 「無理するな」なんて 言ったのかもね? 490 00:42:46,965 --> 00:42:48,900 人生で 無理をしなきゃ いけないときって→ 491 00:42:48,967 --> 00:42:51,903 必ずあると 思います。 492 00:42:51,970 --> 00:42:56,975 私にとって それが 今だから。 493 00:42:58,977 --> 00:43:01,913 (千夏) やっぱ 瑠美 上手。 494 00:43:01,980 --> 00:43:04,916 (瑠美) 千夏も 手際よくなったじゃん。 (千夏) そう? 495 00:43:04,983 --> 00:43:06,985 (瑠美) うん。 496 00:43:09,988 --> 00:43:13,925 (池尻) 木崎さん。 (瑠美) はい。 497 00:43:13,992 --> 00:43:18,997 学校に 戻りなさい。 今すぐ 実習 停止。