1 00:00:33,702 --> 00:00:43,696 ♬~(テーマ曲) 2 00:00:43,696 --> 00:00:52,696 ♬~ 3 00:01:41,770 --> 00:01:43,706 ≪(達彦)外してもらえるかな。 ≪(ハツ美)私 お母様と➡ 4 00:01:43,706 --> 00:01:46,442 ゆっくり お話がしたいんです! (達彦)本当に ごめん。 5 00:01:46,442 --> 00:01:48,711 そんな 達彦さん。 (桜子)あっ! 6 00:01:48,711 --> 00:01:52,047 何で そんな所に おるの? 桜子ちゃん。 7 00:01:52,047 --> 00:01:57,386 ♬~ 8 00:01:57,386 --> 00:02:00,439 (かね)桜子さん! 9 00:02:00,439 --> 00:02:02,441 (マサ)<とうとう 桜子は➡ 10 00:02:02,441 --> 00:02:06,045 宿敵の かねに 見つかってしまいました> 11 00:02:06,045 --> 00:02:08,764 桜子さん! やっぱり あんたが➡ 12 00:02:08,764 --> 00:02:11,433 達彦を この下宿に 引っ張り込んだんだね!? 13 00:02:11,433 --> 00:02:14,369 怪しいと思っとったわ! 汚らわしい! 14 00:02:14,369 --> 00:02:16,371 岡崎にいた時から➡ 15 00:02:16,371 --> 00:02:18,774 あんた ず~っと 達彦に 目 つけとったでしょう? 16 00:02:18,774 --> 00:02:20,776 いやいや 違う! 違うよ。 ハツ美さん 違うよ! 17 00:02:20,776 --> 00:02:23,429 親の目 盗んで 何やっとるの! 18 00:02:23,429 --> 00:02:26,415 ホントに まあ いけずうずうしい! この子は! 19 00:02:26,415 --> 00:02:29,435 母さん 違うんだよ! 20 00:02:29,435 --> 00:02:31,437 有森が 俺を 連れ込んだんじゃないんだ。 21 00:02:31,437 --> 00:02:33,772 俺が 自分から この下宿に 移ったんだ。 22 00:02:33,772 --> 00:02:37,776 何で そんな事せんといかんの! 移ってくる理由なんかないだら! 23 00:02:37,776 --> 00:02:41,076 あるよ! 俺が 有森を好きだから。 24 00:02:47,035 --> 00:02:51,707 何… 何 訳の分からん事を 言っとるの。 25 00:02:51,707 --> 00:02:56,445 あんたは 「山長」の跡取りなんだからね! 26 00:02:56,445 --> 00:02:58,380 一緒になる相手だって 誰でもいいって訳じゃ…。 27 00:02:58,380 --> 00:03:00,766 いい加減にしてくれよ! 28 00:03:00,766 --> 00:03:03,385 ふた言目には 「跡取り 跡取り」って…。 29 00:03:03,385 --> 00:03:10,042 ♬~ 30 00:03:10,042 --> 00:03:14,046 悪いとは 思っとるんだ。 31 00:03:14,046 --> 00:03:21,036 でも 俺には 俺の行きたい道が あるから…。 32 00:03:21,036 --> 00:03:44,710 ♬~ 33 00:03:44,710 --> 00:03:52,010 (かね)大助に 赤紙が来たんだよ。 えっ? 34 00:03:53,702 --> 00:03:59,107 うちの若い衆は 農家の次男 三男が 多いでしょう。 35 00:03:59,107 --> 00:04:02,711 この調子で 容赦なく 赤紙が来たら➡ 36 00:04:02,711 --> 00:04:05,764 たまったもんじゃないわ。 37 00:04:05,764 --> 00:04:11,370 国家総動員法とやらが 発令されて➡ 38 00:04:11,370 --> 00:04:17,209 味噌も 醤油も お酒も 今に お上の許可がなくちゃ➡ 39 00:04:17,209 --> 00:04:21,096 造れんようになるって噂だし➡ 40 00:04:21,096 --> 00:04:25,701 あんたは 好きな事ばっかり 言っとるし…。 41 00:04:25,701 --> 00:04:31,123 代々続いた暖簾も いつまで もつやら。 42 00:04:31,123 --> 00:04:33,125 ♬~ 43 00:04:33,125 --> 00:04:37,045 (かね)は~あ…。 44 00:04:37,045 --> 00:04:41,099 ♬~ 45 00:04:41,099 --> 00:04:44,099 母さん…。 46 00:05:09,761 --> 00:05:12,698 はい 御苦労さん。 47 00:05:12,698 --> 00:05:16,101 短い間でしたが お世話になりました。 48 00:05:16,101 --> 00:05:19,371 今日限り ここを 引き払わせて頂きます。 49 00:05:19,371 --> 00:05:22,040 (八州治)はあ。 50 00:05:22,040 --> 00:05:25,740 母さん 勝手な事しないでくれよ。 51 00:05:29,364 --> 00:05:32,367 次の汽車で 岡崎に 帰らまい。 52 00:05:32,367 --> 00:05:36,054 母さんね あんたが いずれは 店を継ぐと言うから➡ 53 00:05:36,054 --> 00:05:38,440 東京で暮らす事を 許しとったのよ。 54 00:05:38,440 --> 00:05:40,442 それが 何? 55 00:05:40,442 --> 00:05:43,445 「音楽家になりたいから ドイツに行きたい」。 56 00:05:43,445 --> 00:05:47,366 絶対に 許しゃあせんから。 57 00:05:47,366 --> 00:05:49,368 ちょっと 待って下さい。 58 00:05:49,368 --> 00:05:52,037 達彦さんを ドイツに 行かしてあげて下さい。 59 00:05:52,037 --> 00:05:54,773 達彦さん ホントに 才能があるんです! 60 00:05:54,773 --> 00:06:00,045 もとはと言えば あんたのせいで 達彦が おかしいなったのよ。 61 00:06:00,045 --> 00:06:06,368 (梅奴)あの… マロニエ荘というのは こちらでしょうか? 62 00:06:06,368 --> 00:06:08,370 (八重)はい そうですが。 63 00:06:08,370 --> 00:06:14,760 拓さ~ん! こっちよ~! やっぱり ここが マロニエ荘だって! 64 00:06:14,760 --> 00:06:18,096 ≪(拓司)分かった~! 今 行くよ~! 65 00:06:18,096 --> 00:06:25,721 アハハハ いや~ 下町だなあ! 東京も 大した事ないな。 66 00:06:25,721 --> 00:06:28,440 父さん。 67 00:06:28,440 --> 00:06:32,778 あら! お坊っちゃん… でしたよね?➡ 68 00:06:32,778 --> 00:06:35,714 お久しぶり。 69 00:06:35,714 --> 00:06:48,143 ♬~ 70 00:06:48,143 --> 00:06:52,843 あんた~! はい~! 71 00:06:54,433 --> 00:06:57,035 (梅奴)ゆうべ 拓さん うちの店に 飲みにおいでて…。 72 00:06:57,035 --> 00:07:00,372 女将さんが お留守の晩は よく 羽目を外しに見えるんだけど➡ 73 00:07:00,372 --> 00:07:03,108 ゆうべも まあ そんな具合で…。 74 00:07:03,108 --> 00:07:08,380 お酒に酔うと いつもなんだけど 息子さんの自慢をしなさるんです。 75 00:07:08,380 --> 00:07:10,432 「うちの息子は 花の東京で➡ 76 00:07:10,432 --> 00:07:13,035 音楽の勉強しとる。 天才だ」って。➡ 77 00:07:13,035 --> 00:07:16,038 「そいじゃあ 東京行く時は 私も 連れてって下さいね」って。 78 00:07:16,038 --> 00:07:20,425 お前 今日は 味噌組合に 顔を出すって言っとっただろうが。 79 00:07:20,425 --> 00:07:23,762 まさか まだ下宿におるとは 思わんかったんだ。 80 00:07:23,762 --> 00:07:26,431 それどこじゃありませんよ。 81 00:07:26,431 --> 00:07:30,035 達彦が とんでもない事 言いだしたんですよ。 82 00:07:30,035 --> 00:07:33,038 「音楽家になりたいから➡ 83 00:07:33,038 --> 00:07:36,441 先生のお供をして ドイツに 行きたい」だなんて。➡ 84 00:07:36,441 --> 00:07:41,763 それもこれも あの有森の小娘に たぶらかされたせいなんだわ。 85 00:07:41,763 --> 00:07:47,369 そうか…。 「音楽家になりたい」か…。 86 00:07:47,369 --> 00:07:51,106 そんな事が 許される訳がないだらあ。 87 00:07:51,106 --> 00:07:57,379 かね。 梅奴を連れて 先に 岡崎に帰ってくれるか? 88 00:07:57,379 --> 00:08:04,770 えっ? ほんな 嫌です 私…。 「嫌です」? 89 00:08:04,770 --> 00:08:10,792 嫌ですって言ったね 今 この口が。 それは こっちの言うセリフ! 90 00:08:10,792 --> 00:08:13,095 こんな口 裂けちゃえばいいんだ。 母さん! 91 00:08:13,095 --> 00:08:15,097 やめろ! やめろって。 92 00:08:15,097 --> 00:08:17,766 今は 痴話ゲンカなんか しとる場合じゃないだらあ。 93 00:08:17,766 --> 00:08:21,770 その痴話ゲンカの種をまいたのは 誰ですか!? あんたでしょうが! 94 00:08:21,770 --> 00:08:24,706 どさくさに紛れて 自分の不始末を うやむやにしようったって➡ 95 00:08:24,706 --> 00:08:27,776 そうはいかんからね! 分かった 分かった。 96 00:08:27,776 --> 00:08:30,762 その話は 帰ってから ゆっくりするから。 97 00:08:30,762 --> 00:08:34,766 とにかく 今日は 先に帰ってくれ。 98 00:08:34,766 --> 00:08:38,103 何で 私が 先に帰らんといかんのですか!? 99 00:08:38,103 --> 00:08:44,376 達彦と サシで 話がしたい! そんな事 言ったって あんた…。 100 00:08:44,376 --> 00:08:47,379 きっちり 決着つけて 岡崎に帰すから。 101 00:08:47,379 --> 00:08:52,079 ここは 男親の出番だ。 102 00:09:07,098 --> 00:09:09,768 それじゃ お願いします。 103 00:09:09,768 --> 00:09:15,040 達彦の事は 必ず 説得して 岡崎に 帰して下さいよ! 104 00:09:15,040 --> 00:09:17,108 (拓司)分かっとる。 105 00:09:17,108 --> 00:09:19,094 ほいじゃあ 旦那さん…。 106 00:09:19,094 --> 00:09:22,097 汽車ん中で ゆっくり 話は聞きますでね。 107 00:09:22,097 --> 00:09:24,097 (梅奴)旦那さ~ん! 108 00:09:25,767 --> 00:09:30,067 (拓司)俺達も 行くか…。 えっ? 109 00:09:33,441 --> 00:09:42,701 ♬~ 110 00:09:42,701 --> 00:09:49,441 (子ども1)面舵いっぱ~い。 ヨウソロ~! (子ども2)ヨウソロ~! 111 00:09:49,441 --> 00:09:52,741 面白そうだなあ。 112 00:10:00,435 --> 00:10:07,442 やっとるなあ。 父さんも 子どもの頃 よく やったわ。 113 00:10:07,442 --> 00:10:11,429 面舵いっぱ~い! ヨウソロ~! 114 00:10:11,429 --> 00:10:15,767 痛い! (男)何でい! 気を付けろ! 115 00:10:15,767 --> 00:10:18,767 ごめんなさい。 すいません。 116 00:10:20,438 --> 00:10:22,791 有森…。 117 00:10:22,791 --> 00:10:28,813 すいません。 私… 達彦さんが 心配で。 118 00:10:28,813 --> 00:10:31,032 ♬~ 119 00:10:31,032 --> 00:10:33,702 こっちへ おいでんさい。 120 00:10:33,702 --> 00:10:42,711 ♬~ 121 00:10:42,711 --> 00:10:46,011 ちょっと おじさんに 貸しとくれんか? 122 00:10:50,268 --> 00:11:01,212 いいか…。 ヨイショ。 こうすると… ヨ ヨ ヨ ヨイショ。 123 00:11:01,212 --> 00:11:04,699 ほら。 お~。 おお~! すげえ! 124 00:11:04,699 --> 00:11:08,703 よ~く 走るだろう。 どうして そんなに詳しいの? 125 00:11:08,703 --> 00:11:12,707 おじさんな 小さい頃 船乗りになりたかったんだ。 126 00:11:12,707 --> 00:11:17,712 それが おじさんの夢だったんだなあ。 127 00:11:17,712 --> 00:11:21,766 お父さんが 仕入れの仕事で 港に行く時は➡ 128 00:11:21,766 --> 00:11:25,770 船 見たさに よく せがんで 連れていってもらったもんだ。 129 00:11:25,770 --> 00:11:32,427 けんど 初めて 釣り船に乗せてもらった時だ。 130 00:11:32,427 --> 00:11:35,714 船が ちいとも 揺れとらんのに➡ 131 00:11:35,714 --> 00:11:38,366 船酔いで 立っとれえへんかったんだよ。 132 00:11:38,366 --> 00:11:42,103 「こげん 船に弱い子どもは 見た事がない」って➡ 133 00:11:42,103 --> 00:11:47,403 みんなに大笑いされて 諦めたんだ。 134 00:11:50,428 --> 00:11:59,704 達彦…。 お前には 諦めてほしいない。 135 00:11:59,704 --> 00:12:09,447 ♬~ 136 00:12:09,447 --> 00:12:17,706 これからは 店の事は 一切 忘れて まい進するんだ。 137 00:12:17,706 --> 00:12:23,044 そいで どうしても 自分には この道しかないと思ったら➡ 138 00:12:23,044 --> 00:12:27,699 その思いを 貫いてほしい。 139 00:12:27,699 --> 00:12:32,704 母さんの事は 父さんが なんとか説得する。 140 00:12:32,704 --> 00:12:37,004 時間をかけて だましだましな。 141 00:12:38,710 --> 00:12:43,431 父さん…。 まあ… あれだ。 142 00:12:43,431 --> 00:12:47,435 これから 世の中 どうなるか 分からんし➡ 143 00:12:47,435 --> 00:12:53,391 戦争が続けば 商売の方も どうなるか 分からん。 144 00:12:53,391 --> 00:12:55,777 なにも こんな時期に➡ 145 00:12:55,777 --> 00:12:59,047 好きでもない道で 苦労する事ないんだよ。➡ 146 00:12:59,047 --> 00:13:02,767 店の暖簾は 父さんが意地でも 守る。 147 00:13:02,767 --> 00:13:07,439 ほいだから… お前も 粘れ。➡ 148 00:13:07,439 --> 00:13:12,043 そうすりゃ 母さんだって いずれは 諦めるだろうさ。 149 00:13:12,043 --> 00:13:15,430 ♬~ 150 00:13:15,430 --> 00:13:21,386 ありがとう。 アハハハ うん。 151 00:13:21,386 --> 00:13:45,376 ♬~ 152 00:13:45,376 --> 00:13:51,049 いいお父さんだね。 うん。 153 00:13:51,049 --> 00:13:54,769 私のお父さんも 同じだった。 154 00:13:54,769 --> 00:13:58,106 退職金で ピアノ 買ってくれて➡ 155 00:13:58,106 --> 00:14:05,106 「音楽学校に行け」って 励ましてくれた。 そうか。 156 00:14:09,701 --> 00:14:27,368 ♬~(草笛「埴生の宿」) 157 00:14:27,368 --> 00:14:29,668 有森。 158 00:14:31,773 --> 00:14:35,473 俺 明日 西園寺先生のとこに行くよ。 159 00:14:37,428 --> 00:14:41,099 先生に 「ドイツに連れていって下さい」って➡ 160 00:14:41,099 --> 00:14:44,099 お願いする。 161 00:14:45,703 --> 00:14:52,427 有森も ついてきてくれるか? うん 分かった。 162 00:14:52,427 --> 00:14:58,049 <これで 全てが うまくいく。 2人は そう思っていました。➡ 163 00:14:58,049 --> 00:15:01,102 しかし…> 164 00:15:01,102 --> 00:15:03,104 (西園寺)お待たせしました。 165 00:15:03,104 --> 00:15:07,108 (せきこみ) 166 00:15:07,108 --> 00:15:10,061 (松尾)先生 大丈夫ですか? 大丈夫だ。 167 00:15:10,061 --> 00:15:16,267 ♬~ 168 00:15:16,267 --> 00:15:18,436 <2人の前に➡ 169 00:15:18,436 --> 00:15:23,736 思いがけない 大きな障害が 待ち受けていたのです> 170 00:15:33,735 --> 00:15:40,441 ♬~ 171 00:15:40,441 --> 00:15:43,711 (水口)うわっ…。 172 00:15:43,711 --> 00:15:45,911 こんばんは。 173 00:15:49,384 --> 00:15:52,437 (水口)勉さんなら スナックだよ。 174 00:15:52,437 --> 00:15:56,040 (ユイ)電話で しゃべってるの 聞いちゃったんです。➡ 175 00:15:56,040 --> 00:15:59,944 お座敷列車の前の日。 176 00:15:59,944 --> 00:16:04,944 ♬~(テーマ音楽)