1 00:00:34,025 --> 00:00:44,018 ♬~(テーマ曲) 2 00:00:44,018 --> 00:00:53,018 ♬~ 3 00:01:42,743 --> 00:01:48,443 (マサ)<桜子にとって 4か月ぶりの 我が家です> 4 00:01:54,021 --> 00:01:58,743 (杏子)あっ… 桜ちゃん。 (桜子)杏姉ちゃん。 5 00:01:58,743 --> 00:02:03,743 笛姉ちゃん! 勇ちゃん! 桜ちゃん 帰ってきた! 6 00:02:05,416 --> 00:02:09,416 (勇太郎)姉ちゃん お帰り! ただいま。 7 00:02:13,407 --> 00:02:16,410 ただいま 戻りました。 8 00:02:16,410 --> 00:02:20,748 家の敷居を またがせてもらっても よろしいでしょうか? 9 00:02:20,748 --> 00:02:26,737 (笛子)何 言っとるの? 上がりんさいよ。 10 00:02:26,737 --> 00:02:29,040 はい。 11 00:02:29,040 --> 00:02:31,025 ♬~ 12 00:02:31,025 --> 00:02:34,011 (鈴の音) 13 00:02:34,011 --> 00:02:36,781 何だん。 お土産も 何にも ないのかん? 14 00:02:36,781 --> 00:02:39,417 こら! 勇太郎。 要らん事 しなさんな! 15 00:02:39,417 --> 00:02:43,020 みっともない。 人の荷物 勝手に開けんで。 16 00:02:43,020 --> 00:02:45,689 (杏子)はい。 ありがとう。 17 00:02:45,689 --> 00:02:49,009 ♬~ 18 00:02:49,009 --> 00:02:53,013 「山長」さんの ご主人の具合って だいぶん 悪い? 19 00:02:53,013 --> 00:02:56,684 (笛子)知っとるの? 「山長」さんの事。 うん。 20 00:02:56,684 --> 00:03:01,422 達彦さんとこに 電報が届いて 慌てて帰ったもんで。 21 00:03:01,422 --> 00:03:05,025 ほっか。 達彦さんと 同じ下宿だもんね 桜ちゃん。 22 00:03:05,025 --> 00:03:07,011 (勇太郎)えっ? ほうなんか? 23 00:03:07,011 --> 00:03:11,682 もしかして桜子 達彦さんの お父さんが心配で 帰ってきたの? 24 00:03:11,682 --> 00:03:14,085 ほんな事もないけど…。 25 00:03:14,085 --> 00:03:18,406 (勇太郎)何で 同じ下宿なんだよ? 気になるな。 26 00:03:18,406 --> 00:03:22,676 おなか すいちゃった。 晩御飯 まだ? お姉ちゃん。 27 00:03:22,676 --> 00:03:26,976 帰ってくる早々 何よ 子どもみたいに。 28 00:03:53,357 --> 00:03:56,694 (医師)ご臨終です。 29 00:03:56,694 --> 00:03:59,346 (かね)あんた! 30 00:03:59,346 --> 00:04:01,699 あんた! 31 00:04:01,699 --> 00:04:10,074 (泣き声) 32 00:04:10,074 --> 00:04:41,074 ♬~ 33 00:04:45,676 --> 00:04:49,346 (野木山)ここんとこ 大豆の仕入れ値が➡ 34 00:04:49,346 --> 00:04:52,349 ジワジワ~ッと 上がっとりまして。 35 00:04:52,349 --> 00:04:55,352 安い味噌に押されて➡ 36 00:04:55,352 --> 00:05:00,357 売り上げの方も まひとつなんですわ。 37 00:05:00,357 --> 00:05:04,078 (達彦)そう…。 38 00:05:04,078 --> 00:05:06,680 (仙吉)坊っちゃん。 39 00:05:06,680 --> 00:05:10,380 お取り込み中 ご無礼します。 40 00:05:19,076 --> 00:05:26,076 ちょこっと これを おみりゃしておくれましょう。 41 00:05:30,371 --> 00:05:32,423 これは? 42 00:05:32,423 --> 00:05:36,360 味噌の仕込み方 寝かせ方➡ 43 00:05:36,360 --> 00:05:43,660 旦那さんが ご自分で勉強されて 書き記されたものなんです。 44 00:05:56,747 --> 00:06:02,686 (仙吉)わしら職人は こんなもんを 書く事は ありません。 45 00:06:02,686 --> 00:06:08,676 「何でも見て盗め。 体で覚えろ」 ちゅうのが 職人ですで。 46 00:06:08,676 --> 00:06:14,081 ほいだけんど 旦那さんは 婿入りしてこられて➡ 47 00:06:14,081 --> 00:06:17,685 ずぶの素人で 味噌造りを 覚えられた方です。 48 00:06:17,685 --> 00:06:23,057 初めは いろいろと 御苦労も あった事でしょう。 49 00:06:23,057 --> 00:06:28,412 実は これを 時期が来たら➡ 50 00:06:28,412 --> 00:06:37,421 坊っちゃんに お渡しするようにと 旦那さんに 頼まれてまして。 51 00:06:37,421 --> 00:06:45,029 「いや 渡さずに済めばいいが もし 渡す時が来たら」と…➡ 52 00:06:45,029 --> 00:06:49,683 こう おっしゃられとりました。 53 00:06:49,683 --> 00:06:56,407 「達彦は 音楽で身を立てると 言うとるが➡ 54 00:06:56,407 --> 00:06:59,743 それは なまはんかな事じゃ なかろう。➡ 55 00:06:59,743 --> 00:07:07,751 成功すれば いいが 刀折れ 矢尽きて➡ 56 00:07:07,751 --> 00:07:12,072 岡崎に 舞い戻ってくる事が あるかもしれん。➡ 57 00:07:12,072 --> 00:07:22,372 そん時は… どうか 温かく 迎えてやってほしい」。 58 00:07:24,685 --> 00:07:31,025 「あいつは 味噌の事は 何も知らんから➡ 59 00:07:31,025 --> 00:07:35,012 この帳面を見て 勉強するよう 言ってほしい。➡ 60 00:07:35,012 --> 00:07:41,018 少しは 役に立つだろうから」って。 61 00:07:41,018 --> 00:07:44,355 ♬~ 62 00:07:44,355 --> 00:07:47,358 坊っちゃん。 63 00:07:47,358 --> 00:07:50,744 旦那さんは…。 64 00:07:50,744 --> 00:07:58,018 旦那さんは そりゃあ 坊っちゃんの事を➡ 65 00:07:58,018 --> 00:08:03,040 大事に思っとらしたんですよ。 66 00:08:03,040 --> 00:08:06,360 旦那さ~ん! 67 00:08:06,360 --> 00:08:33,087 ♬~ 68 00:08:33,087 --> 00:08:37,357 父さん…。 69 00:08:37,357 --> 00:08:41,378 何が 言いたかったんだ? 70 00:08:41,378 --> 00:08:47,684 (泣き声) 71 00:08:47,684 --> 00:08:54,691 俺に… 店継いでほしかったのか? 72 00:08:54,691 --> 00:09:01,415 ♬~ 73 00:09:01,415 --> 00:09:08,021 (泣き声) 74 00:09:08,021 --> 00:09:11,358 父さん…。 75 00:09:11,358 --> 00:09:22,058 ♬~ 76 00:09:28,408 --> 00:09:30,410 杏姉ちゃん お帰り。 77 00:09:30,410 --> 00:09:34,710 お産 無事だった? うん。 お産はね。 78 00:09:36,416 --> 00:09:43,740 ただ 帰りがけに 「山長」の前 通りがかったら…。 79 00:09:43,740 --> 00:09:48,740 今夜 ご主人の お通夜だって。 80 00:10:06,747 --> 00:10:11,752 (徳治郎) この度は ご愁傷さまです。 81 00:10:11,752 --> 00:10:17,052 (店員)お運び ご大儀さまです。 どうぞ お入り下さい。 82 00:10:20,744 --> 00:10:23,044 (かね)待って! 83 00:10:26,350 --> 00:10:31,355 桜子さん。 あんたは 入らんで。 84 00:10:31,355 --> 00:10:36,076 ♬~ 85 00:10:36,076 --> 00:10:38,745 もとはと言えば➡ 86 00:10:38,745 --> 00:10:42,749 あんたが 達彦を たぶらかして 東京に連れてったからじゃないの。 87 00:10:42,749 --> 00:10:46,753 それで 達彦が 「店を 継ぎたくない」やら 言いだして。 88 00:10:46,753 --> 00:10:51,692 それがもとで 主人は 倒れたんだわ。 89 00:10:51,692 --> 00:10:54,077 (磯)言い過ぎですよ。 90 00:10:54,077 --> 00:10:56,029 そんな 何もかも 桜ちゃんのせいみたいに。 91 00:10:56,029 --> 00:10:58,348 (徳治郎)磯! 92 00:10:58,348 --> 00:11:02,352 仏さんが おられる前だ。 93 00:11:02,352 --> 00:11:07,691 女将さん 申し訳ありません。 94 00:11:07,691 --> 00:11:15,349 女将さん お線香 1本だけでいいんです。 95 00:11:15,349 --> 00:11:18,018 あげさしてもらえませんか? 96 00:11:18,018 --> 00:11:22,356 ♬~ 97 00:11:22,356 --> 00:11:25,359 駄目ですか…。 98 00:11:25,359 --> 00:11:36,019 ♬~ 99 00:11:36,019 --> 00:11:38,739 (磯)桜ちゃんにだけ お線香も あげさせんなんて➡ 100 00:11:38,739 --> 00:11:42,409 どうかしとるわ。 達彦さんと 桜ちゃんと 何かあるって➡ 101 00:11:42,409 --> 00:11:45,429 ずっと前から 決め込んどるけど 一体 何があるっちゅうの!? 102 00:11:45,429 --> 00:11:48,782 何もある訳ないじゃないの。 ねえ 桜ちゃん。 103 00:11:48,782 --> 00:11:52,753 それが そうでもないんだわ。 104 00:11:52,753 --> 00:11:55,022 あっ!? 105 00:11:55,022 --> 00:12:02,412 私 達彦さんと 全然 何にもないちゅう訳でもないんだ。 106 00:12:02,412 --> 00:12:06,083 ちょっと… それ 一体 どういう事? 107 00:12:06,083 --> 00:12:09,086 女将さんが 心配しとるような事は 何もしとらんよ。 108 00:12:09,086 --> 00:12:13,357 ただ 一緒に 音楽の勉強をしたり 本の 貸し借りしたり。 109 00:12:13,357 --> 00:12:18,695 それは ただの友達じゃん。 ほいでも… 「好き」って言われた。 110 00:12:18,695 --> 00:12:21,415 それは 一大事じゃん! 111 00:12:21,415 --> 00:12:25,118 もう でも よりによって どうして あんな バカ女の息子と! 112 00:12:25,118 --> 00:12:28,422 まあ 達彦さんは 結構 いい男だけどね。 113 00:12:28,422 --> 00:12:31,074 はい 叔母さん お茶の お代わり。 114 00:12:31,074 --> 00:12:33,410 あんた達 どうして そうやって 落ち着いとるの? 115 00:12:33,410 --> 00:12:35,412 笛ちゃんも 杏ちゃんも。 116 00:12:35,412 --> 00:12:37,414 もしかしたらって 思っとったから。 117 00:12:37,414 --> 00:12:40,417 うん。 私も ちょこっと そんな気しとったもんで。 118 00:12:40,417 --> 00:12:44,071 俺は 全然 知らなんだ。 びっくりこいた…。 119 00:12:44,071 --> 00:12:48,075 しかし 向こうは 大店の坊っちゃんなんだぞ。 120 00:12:48,075 --> 00:12:52,079 お前… さきざき お前を 嫁に欲しいとでも思っとるのか? 121 00:12:52,079 --> 00:12:54,681 さきざきの事は まだ考えとらんけど。 122 00:12:54,681 --> 00:12:56,683 ほりゃ いかん! 123 00:12:56,683 --> 00:13:00,437 さきざきの事も考えんと つきあうなんて もっての外だ。 124 00:13:00,437 --> 00:13:02,689 その点では おじいちゃんに賛成だよ。 125 00:13:02,689 --> 00:13:05,459 達彦さんは いい人だけど➡ 126 00:13:05,459 --> 00:13:09,413 あんたとは 住む世界が違うじゃない。 127 00:13:09,413 --> 00:13:12,416 いずれは 「山長」の ご主人になる人でしょう。 128 00:13:12,416 --> 00:13:16,687 達彦さんは 音楽家になるんだよ。 お店は 継がんわ。 129 00:13:16,687 --> 00:13:19,373 東京で はっきり そう言ったもん。 130 00:13:19,373 --> 00:13:22,409 亡くなられた お父さんの前で。 131 00:13:22,409 --> 00:13:26,413 お父さんも 応援してくれるって言ったもん。 132 00:13:26,413 --> 00:13:33,086 ずっと先の事は まだ分からんけど とにかく これから3年間➡ 133 00:13:33,086 --> 00:13:36,773 達彦さんと一緒に 音楽を勉強して➡ 134 00:13:36,773 --> 00:13:41,411 彼が 音楽家になるのを 横にいて支えてあげたい。 135 00:13:41,411 --> 00:13:44,081 ほいで 私も 負けんくらい勉強して➡ 136 00:13:44,081 --> 00:13:49,036 誰よりも いい友達で ライバルで おりたい。 137 00:13:49,036 --> 00:14:00,080 ♬~ 138 00:14:00,080 --> 00:14:06,080 <拓司の葬儀も済み 数日がたちました> 139 00:14:12,426 --> 00:14:16,413 ≪(達彦)ごめんください! 桜子さん いますか? 140 00:14:16,413 --> 00:14:18,413 達彦さん! 141 00:14:26,039 --> 00:14:31,361 この前は ごめん。 ううん。 142 00:14:31,361 --> 00:14:34,030 大変だったね。 143 00:14:34,030 --> 00:14:38,752 話があるんだ。 ちょっと いいかな。 144 00:14:38,752 --> 00:14:44,741 <2人の間で 何かが 変わろうとしていました。➡ 145 00:14:44,741 --> 00:14:52,041 それが 何なのか 桜子には まだ 分からなかったのです> 146 00:15:34,074 --> 00:15:39,074 ♬~(テーマ音楽)