1 00:00:05,953 --> 00:00:09,957 城に撃ち込まれる砲弾は 一日2,000発。 2 00:00:09,957 --> 00:00:12,359 (銃声) 3 00:00:12,359 --> 00:00:17,648 ついに 八重にも 壮絶な試練が襲いかかります。 4 00:00:17,648 --> 00:00:21,018 撃で! (銃声) 5 00:00:21,018 --> 00:00:24,018 大河ドラマ「八重の桜」。 6 00:00:33,614 --> 00:00:43,624 ♬~(テーマ曲) 7 00:00:43,624 --> 00:00:52,624 ♬~ 8 00:01:41,682 --> 00:01:44,982 (桜子)今日はね お土産 持ってきたんだよ。 9 00:01:46,687 --> 00:01:51,687 (達彦)鹿の子寄せじゃないか! 大好きだよ これ。 10 00:01:54,294 --> 00:01:59,633 おタミが よく作ってくれたんだ。 この味は 忘れられん。 11 00:01:59,633 --> 00:02:03,287 ♬~ 12 00:02:03,287 --> 00:02:07,024 おタミ…。 (タミ)坊ちゃん…。 13 00:02:07,024 --> 00:02:11,628 立派になられて。 14 00:02:11,628 --> 00:02:17,617 ♬~ 15 00:02:17,617 --> 00:02:20,971 おタミ どうしたんだよ? 16 00:02:20,971 --> 00:02:28,628 (すすり泣き) 17 00:02:28,628 --> 00:02:34,618 ♬~ 18 00:02:34,618 --> 00:02:38,288 びっくりしたよ。 おタミが来るなんて思わんかった。 19 00:02:38,288 --> 00:02:40,691 18年ぶりだもんな。 20 00:02:40,691 --> 00:02:43,026 女将さんが蒲郡から呼び寄せたの。 21 00:02:43,026 --> 00:02:46,680 議員さんらを ご招待して 接待する機会があってね➡ 22 00:02:46,680 --> 00:02:51,284 その時の料理を タミさんにって。 例の 統制価格の件だな…。 23 00:02:51,284 --> 00:02:53,286 どうだった? 結果は? うまくいった! 24 00:02:53,286 --> 00:02:56,640 タミさんも頑張ったし 私も…。 25 00:02:56,640 --> 00:02:58,675 えっ? 26 00:02:58,675 --> 00:03:01,678 ほら タミさんは 料理の達人だら? 27 00:03:01,678 --> 00:03:05,015 やっぱり かなわんよね。 タミさんの料理の腕には。 28 00:03:05,015 --> 00:03:09,019 食べた事あるの? おタミの料理。 29 00:03:09,019 --> 00:03:12,289 うん。 まあ。 30 00:03:12,289 --> 00:03:16,009 まさか 店の手伝い しとるんじゃないよな? 31 00:03:16,009 --> 00:03:19,279 しとらんよ そんな…。 手伝いなんて 何にも。 32 00:03:19,279 --> 00:03:24,017 ホントか? ホント。 33 00:03:24,017 --> 00:03:27,287 あっ ほいでも たまには しとるよ。 34 00:03:27,287 --> 00:03:29,623 ほいだって 勇ちゃんの学費 払ってもらっといて➡ 35 00:03:29,623 --> 00:03:32,292 何にも しやへんちゅうのも 心苦しいもんで。 36 00:03:32,292 --> 00:03:34,294 有森。 37 00:03:34,294 --> 00:03:38,281 俺が お前にしてほしいのは 音楽の勉強なんだ。 38 00:03:38,281 --> 00:03:41,981 店の手伝いじゃない。 分かっとるよ。 39 00:03:47,290 --> 00:04:04,024 ♬~(「埴生の宿」) 40 00:04:04,024 --> 00:04:07,677 (マサ) <達彦の気持ちに応えたい。➡ 41 00:04:07,677 --> 00:04:14,634 でも 音楽への あふれる愛を どういう形にしたらいいのか➡ 42 00:04:14,634 --> 00:04:19,689 桜子には 分かりませんでした> 43 00:04:19,689 --> 00:04:21,675 [ 回想 ] (達彦)作曲法の本。➡ 44 00:04:21,675 --> 00:04:24,628 有森 「作曲に興味がある」って 言っとっただろ? 45 00:04:24,628 --> 00:04:26,630 これだったら ピアノを弾く時間がなくても➡ 46 00:04:26,630 --> 00:04:30,930 仕事の合間に ちょっとずつ 勉強できると思って。 47 00:04:43,697 --> 00:04:51,688 ♬~(ピアノ) 48 00:04:51,688 --> 00:04:56,343 [ 心の声 ] 達彦さん 心配しないで下さい。➡ 49 00:04:56,343 --> 00:05:01,631 私 音楽の勉強は 続けていくつもりです。➡ 50 00:05:01,631 --> 00:05:05,952 でもね 近頃 思うんです。➡ 51 00:05:05,952 --> 00:05:09,956 「どんな環境にいても 音楽は そこにある。➡ 52 00:05:09,956 --> 00:05:12,692 音楽は 逃げていかない。➡ 53 00:05:12,692 --> 00:05:16,947 わざわざ追いかけなくても そこにある音楽に浸るだけで➡ 54 00:05:16,947 --> 00:05:20,947 人は 幸せになれるんだな」って。 55 00:05:22,953 --> 00:05:25,622 もしもし! 56 00:05:25,622 --> 00:05:33,013 ♬~ 57 00:05:33,013 --> 00:05:37,617 (達彦) 「君の作った曲が届きました。 いい曲です。➡ 58 00:05:37,617 --> 00:05:42,973 兵舎にいても メロディーが 心の中で響いています」。 59 00:05:42,973 --> 00:05:45,642 (兵士)上官! 敬礼! 60 00:05:45,642 --> 00:05:50,297 ♬~ 61 00:05:50,297 --> 00:05:55,018 <桜子が 「山長」に 通いで勤めるようになった➡ 62 00:05:55,018 --> 00:05:58,021 ある日の事です> 63 00:05:58,021 --> 00:06:01,358 (八重)ごめんくださ~い! 桜子さん いますか? 64 00:06:01,358 --> 00:06:03,358 は~い! 65 00:06:05,345 --> 00:06:07,347 八重さん! 66 00:06:07,347 --> 00:06:10,951 桜ちゃん! 懐かしいわ 元気そうね。 67 00:06:10,951 --> 00:06:13,651 あっ こちら 守田さん。 68 00:06:15,956 --> 00:06:19,342 (冬吾)よう! (八重)冬吾さん! 69 00:06:19,342 --> 00:06:22,279 (笛子)御無沙汰してます。 (八重)御無沙汰してます。 70 00:06:22,279 --> 00:06:24,281 そちらの方は? 71 00:06:24,281 --> 00:06:29,581 (守田)守田といいます。 杉さんに お話があって参りました。 72 00:06:33,290 --> 00:06:37,677 今 東京の美術界は 沈滞しています。 73 00:06:37,677 --> 00:06:41,281 前衛的なものを敵視する風潮が 高まって➡ 74 00:06:41,281 --> 00:06:43,683 既存の美術団体は びくびくしている。➡ 75 00:06:43,683 --> 00:06:46,686 今こそ 我々 若い世代が➡ 76 00:06:46,686 --> 00:06:49,022 新しい団体を立ち上げよう という事になって…。➡ 77 00:06:49,022 --> 00:06:51,291 若い連中は みんな 血気盛んですが➡ 78 00:06:51,291 --> 00:06:55,011 いかんせん 絵描きとしての 実績がない。 リーダーがいない。 79 00:06:55,011 --> 00:06:58,615 あなたが 力を貸してくれれば 百人力なんですよ。 80 00:06:58,615 --> 00:07:02,636 東京に戻ってきてほしいんです。 81 00:07:02,636 --> 00:07:06,056 東京があ。 82 00:07:06,056 --> 00:07:10,360 今は 芸術家達が役立たずだって いわれちゃう ご時世でしょう。 83 00:07:10,360 --> 00:07:13,346 自由への締めつけが どんどん 厳しくなってきてるの。 84 00:07:13,346 --> 00:07:18,351 こんな時だからこそ 私達が 力を合わせて ふんばらないと。 85 00:07:18,351 --> 00:07:24,307 すまねえが 今は 動げねえ。 どうしてですか? 86 00:07:24,307 --> 00:07:28,962 女房に 赤ん坊が産まれるんだ。 87 00:07:28,962 --> 00:07:34,618 そうですか…。 気が付きませんで。 88 00:07:34,618 --> 00:07:41,625 ♬~ 89 00:07:41,625 --> 00:07:46,630 ♬~(レコード) 90 00:07:46,630 --> 00:07:50,350 達彦さんと 婚約!? うん。 91 00:07:50,350 --> 00:07:54,020 嫌だな。 そんな事 もっと早く知らせてよ。 92 00:07:54,020 --> 00:07:56,022 知ってたら お祝い 持ってきたのに。 93 00:07:56,022 --> 00:08:00,010 ごめんなさい。 バタバタしとって そんなゆとり なかったもんで。 94 00:08:00,010 --> 00:08:06,349 入営の直前だったし。 そうか。 そういう事なのね。 95 00:08:06,349 --> 00:08:08,351 うん。 96 00:08:08,351 --> 00:08:11,021 桜子ちゃん 味噌屋の 女将さんになるの? 97 00:08:11,021 --> 00:08:13,957 「女将」じゃなくて 「若女将」。 98 00:08:13,957 --> 00:08:17,344 それじゃあ もう ピアノどころじゃないね。 99 00:08:17,344 --> 00:08:20,347 ほんでも 味噌屋さんの仕事も 楽しいんだよ。 100 00:08:20,347 --> 00:08:22,282 毎日 いろんな発見があるし。 101 00:08:22,282 --> 00:08:24,684 人って 分からないものね。 102 00:08:24,684 --> 00:08:27,954 冬吾さんは 子持ちになって 落ち着いちゃうし。 103 00:08:27,954 --> 00:08:31,291 桜子ちゃんは 味噌屋の 女将さんになっちゃうし。 104 00:08:31,291 --> 00:08:34,010 私なんか お呼びじゃないんだ。 105 00:08:34,010 --> 00:08:40,016 「女将」じゃなくて 「若女将」! そうでした。 フフフ! 106 00:08:40,016 --> 00:08:45,705 おい! 行くぞ。 はい。 今 行きます。 じゃあ。 107 00:08:45,705 --> 00:08:48,024 八重さん! ん? 108 00:08:48,024 --> 00:08:51,294 あの人って 八重さんの恋人? 109 00:08:51,294 --> 00:08:55,594 嫌だ! 桜子ちゃんたら…。 110 00:08:57,684 --> 00:08:59,684 毎度あり! 111 00:09:01,955 --> 00:09:04,955 お出かけですか? 112 00:09:10,280 --> 00:09:15,580 (セミの鳴き声) 113 00:09:47,967 --> 00:09:50,970 お姉ちゃん。 114 00:09:50,970 --> 00:09:55,625 何か 冷たい物 持ってこようか? 115 00:09:55,625 --> 00:09:59,345 あの人は…。 116 00:09:59,345 --> 00:10:06,045 冬吾さん 東京に 帰りたいんじゃないだらあか? 117 00:10:07,620 --> 00:10:13,626 時々ね 気には なっとったの。 118 00:10:13,626 --> 00:10:19,282 でも 今日 改めて思ったわ。 119 00:10:19,282 --> 00:10:25,955 芸術家の勝負の場は やっぱり 東京だもんね。 120 00:10:25,955 --> 00:10:29,959 東京に いたくない訳がないよね。 121 00:10:29,959 --> 00:10:37,951 考えてみたら もう 2年も 岡崎に おるんだもんね。 122 00:10:37,951 --> 00:10:40,687 ♬~ 123 00:10:40,687 --> 00:10:43,623 お姉ちゃん。 124 00:10:43,623 --> 00:10:48,294 冬吾さんは ここが気に入って ここに おるんだよ。 125 00:10:48,294 --> 00:10:52,632 お姉ちゃんの事が好きで ここが好きだから。 126 00:10:52,632 --> 00:10:55,285 うん…。 127 00:10:55,285 --> 00:11:00,957 それに そんな体で 慣れん 東京に行って 生活できんだら? 128 00:11:00,957 --> 00:11:03,960 冬吾さんだって 分かっとるよ。 129 00:11:03,960 --> 00:11:31,955 ♬~ 130 00:11:31,955 --> 00:11:36,960 <このころ 東京と地方の隔たりは 大きく➡ 131 00:11:36,960 --> 00:11:39,712 東京という言葉は➡ 132 00:11:39,712 --> 00:11:45,301 芸術を志す者にとって 特別な意味を持っていました。➡ 133 00:11:45,301 --> 00:11:48,621 桜子にとっても> 134 00:11:48,621 --> 00:11:54,627 ♬~ 135 00:11:54,627 --> 00:11:57,680 ごめんなさい。 136 00:11:57,680 --> 00:11:59,632 お休みなさい! 137 00:11:59,632 --> 00:12:01,951 お休み。 138 00:12:01,951 --> 00:12:11,651 ♬~ 139 00:12:14,013 --> 00:12:18,618 (2人) 毎度ありがとうございました! 140 00:12:18,618 --> 00:12:24,023 (野木山)はい 「山長」です。 毎度ありがとうございます!➡ 141 00:12:24,023 --> 00:12:29,646 はい はい! どうも ありがとうございます! 142 00:12:29,646 --> 00:12:38,688 ♬~ 143 00:12:38,688 --> 00:12:41,975 何か 音符みたい。 144 00:12:41,975 --> 00:12:57,307 ♬~ 145 00:12:57,307 --> 00:13:02,679 桜子さん! はい。 146 00:13:02,679 --> 00:13:05,348 「音楽の勉強をしてもいい」とは 言ったけど➡ 147 00:13:05,348 --> 00:13:08,017 「帳場でしてもいい」とは 言っとりませんよ! 148 00:13:08,017 --> 00:13:11,317 すいません! 149 00:13:15,024 --> 00:13:18,361 ただいま! (杏子)お帰り! 150 00:13:18,361 --> 00:13:21,364 あれ? 笛姉ちゃんは? お風呂 沸かしとるよ。 151 00:13:21,364 --> 00:13:24,384 そう。 着替えてくるね。 うん。 152 00:13:24,384 --> 00:13:28,688 あっ 桜ちゃん 東京から お手紙 届いとるよ。 153 00:13:28,688 --> 00:13:31,688 手紙? うん。 154 00:13:41,684 --> 00:13:47,290 (西園寺)「前略。 有森桜子様。 実は 達彦君が➡ 155 00:13:47,290 --> 00:13:51,627 君の作った曲を見てほしいと 僕宛てに送ってきました」。 156 00:13:51,627 --> 00:13:54,681 達彦さんが? 157 00:13:54,681 --> 00:13:59,352 「早速 拝見させて頂きました。➡ 158 00:13:59,352 --> 00:14:03,306 独学で よく ここまで 頑張ったものだというのが➡ 159 00:14:03,306 --> 00:14:06,309 率直な感想です。➡ 160 00:14:06,309 --> 00:14:09,962 作曲なら 音楽学校に通わずとも➡ 161 00:14:09,962 --> 00:14:12,949 僕が 個人的に教える事も できます。➡ 162 00:14:12,949 --> 00:14:17,303 もう一度 東京で 音楽の勉強を やり直す事は➡ 163 00:14:17,303 --> 00:14:19,689 考えられないのでしょうか?➡ 164 00:14:19,689 --> 00:14:25,294 達彦君は 君の才能が埋もれるのを 心から心配しています。➡ 165 00:14:25,294 --> 00:14:28,715 その思いは 僕も同じです。➡ 166 00:14:28,715 --> 00:14:33,302 君が 志半ばに 郷里へ帰っていった事が➡ 167 00:14:33,302 --> 00:14:36,689 今も 惜しまれてなりません」。 168 00:14:36,689 --> 00:14:41,344 <東京へ来ないかという 西園寺の手紙。➡ 169 00:14:41,344 --> 00:14:50,286 その言葉は 思いがけず 桜子の心に強く響いたのでした> 170 00:14:50,286 --> 00:14:54,586 ♬~ 171 00:15:33,613 --> 00:15:49,979 ♬~ 172 00:15:49,979 --> 00:15:54,417 (アキ)ただいま! 173 00:15:54,417 --> 00:15:59,172 <おら 4か月ぶりに北三陸さ 帰ってきました>