1 00:00:02,202 --> 00:00:06,940 (喊声) 2 00:00:06,940 --> 00:00:09,610 (竹)<関ヶ原の戦いの後➡ 3 00:00:09,610 --> 00:00:15,282 世は 徳川様の天下へと 変わりつつありました。➡ 4 00:00:15,282 --> 00:00:18,952 前田利家様の甥の前田慶次様は➡ 5 00:00:18,952 --> 00:00:22,289 上杉様の領国 米沢で➡ 6 00:00:22,289 --> 00:00:28,962 今は亡き石田三成様のお子を 育てておられました> 7 00:00:28,962 --> 00:00:34,835 (慶次)命… 命だ。 8 00:00:34,835 --> 00:01:59,119 ♬~ 9 00:02:04,257 --> 00:02:08,929 <苦しみの無い庵 無苦庵にございます。➡ 10 00:02:08,929 --> 00:02:15,268 こちらが 石田三成様の忘れ形見の 新九郎様。➡ 11 00:02:15,268 --> 00:02:17,604 この秘密を知っているのは➡ 12 00:02:17,604 --> 00:02:21,942 慶次様と 私 竹だけでございます。➡ 13 00:02:21,942 --> 00:02:25,612 そして 金沢から やって来られた➡ 14 00:02:25,612 --> 00:02:27,948 慶次様の下のお子の佐乃様> 15 00:02:27,948 --> 00:02:29,883 (佐乃)兄上。 16 00:02:29,883 --> 00:02:32,285 お手合わせを願います。 17 00:02:32,285 --> 00:02:35,956 (新九郎)佐乃殿 その いでたちは…。 18 00:02:35,956 --> 00:02:41,294 朝の薙刀の稽古は 私の習いにございます。 は? 19 00:02:41,294 --> 00:02:46,166 旅の間 稽古もできず 体が なまっておりますが➡ 20 00:02:46,166 --> 00:02:49,970 手加減は 無用にございます。 21 00:02:49,970 --> 00:02:52,639 そんな おなご相手に…。 22 00:02:52,639 --> 00:02:55,308 見くびられますな。 23 00:02:55,308 --> 00:02:57,244 きえ~っ! 24 00:02:57,244 --> 00:02:59,646 ♬~ 25 00:02:59,646 --> 00:03:02,249 ちょっと いきなりとは…。 26 00:03:02,249 --> 00:03:04,184 きえ~っ! 27 00:03:04,184 --> 00:03:07,921 <お二人は 私の とっさの思いつきで➡ 28 00:03:07,921 --> 00:03:13,593 とりあえず 腹違いの兄と妹 という事になっております> 29 00:03:13,593 --> 00:03:15,529 きえ~っ! 30 00:03:15,529 --> 00:03:19,266 <そして こちらが慶次様。➡ 31 00:03:19,266 --> 00:03:21,935 ご趣味は たくさんお持ちですが➡ 32 00:03:21,935 --> 00:03:25,605 朝餉を作るのも その一つにございます> 33 00:03:25,605 --> 00:03:29,443 あ~ 今日の大根飯も うまく炊けてますよ 皆さん。 34 00:03:29,443 --> 00:03:34,281 はい そのようで。 これは もう少し。 35 00:03:34,281 --> 00:03:37,617 (よね)すんげえ強えんだな 佐乃様は。 36 00:03:37,617 --> 00:03:40,520 あっ! ああ… 新九郎様 やられてなさる。 37 00:03:40,520 --> 00:03:45,292 佐乃様は なかなかの腕前になられました。 38 00:03:45,292 --> 00:03:47,627 それはそうでしょう。 39 00:03:47,627 --> 00:03:52,299 あの女房殿に 鍛えられているんだから。 40 00:03:52,299 --> 00:03:54,968 (美津)きえ~っ! 41 00:03:54,968 --> 00:03:59,973 <その奥方様のいらっしゃる 金沢> 42 00:04:06,580 --> 00:04:09,916 華 相手を致せ。 43 00:04:09,916 --> 00:04:13,220 はい 母上。 まいります。 44 00:04:16,590 --> 00:04:20,927 遠慮せず どこからでも かかってまいれ。 45 00:04:20,927 --> 00:04:23,263 きえ~っ! きえ~っ! 46 00:04:23,263 --> 00:04:35,976 ♬~ 47 00:04:35,976 --> 00:04:40,280 では 金沢でも 父上が 朝餉の支度を? 48 00:04:40,280 --> 00:04:44,618 はい。 母上は 料理が 不得手にございますゆえ。 49 00:04:44,618 --> 00:04:49,289 そうだったな。 いや 女房殿は 味に疎いところがあってな➡ 50 00:04:49,289 --> 00:04:54,961 それに 下ごしらえの ひと手間を 省くところがいかん。 ハッハッハッハ! 51 00:04:54,961 --> 00:04:58,832 佐乃 ここだけの話ぞ。 52 00:04:58,832 --> 00:05:02,569 母上も 姉上も 父上の料理が恋しいと➡ 53 00:05:02,569 --> 00:05:04,905 いつも申しておりました。 54 00:05:04,905 --> 00:05:09,242 ですから 一日も早く 金沢へ お戻り願えませんと。 55 00:05:09,242 --> 00:05:12,145 はい はい。 「はい はい」と➡ 56 00:05:12,145 --> 00:05:15,115 こちらに来てから いつも そのような お返事ばかり。 57 00:05:15,115 --> 00:05:18,251 真面目に考えて下さってるので ございますか? 58 00:05:18,251 --> 00:05:21,154 はい はい。 父上! 59 00:05:21,154 --> 00:05:26,126 娘にも なま返事ばかりで だらしない。 60 00:05:26,126 --> 00:05:29,863 何? お前こそ 何だ 今朝の稽古は。 61 00:05:29,863 --> 00:05:32,599 佐乃に やられっ放しじゃないか。 62 00:05:32,599 --> 00:05:36,469 ですが おなご相手には…。 兄上。 63 00:05:36,469 --> 00:05:39,472 兄上は 脇が甘うございます。 64 00:05:39,472 --> 00:05:43,243 あれでは たやすく打ち込まれて 斬られてしまいます。 65 00:05:43,243 --> 00:05:46,613 もっと真剣に稽古なさいませ。 66 00:05:46,613 --> 00:05:49,282 前田家のご長男として 恥ずかしゅうございます。 67 00:05:49,282 --> 00:05:53,954 言われっ放しだ。 ヘッヘッヘッヘッヘ。で 旦那様➡ 68 00:05:53,954 --> 00:05:58,291 奥方様からの文には 何と? え? 69 00:05:58,291 --> 00:06:02,896 戻ってくるようにと きつく 書かれていたはずでございます。 70 00:06:02,896 --> 00:06:07,767 あの… 母上様たちは 今は 金沢で どのように お暮らしなのです? 71 00:06:07,767 --> 00:06:11,238 旦那様のご親戚 前田善兵衛様の➡ 72 00:06:11,238 --> 00:06:13,907 お屋敷の離れに お住まいにございます。 73 00:06:13,907 --> 00:06:17,577 善兵衛様は それは よいお方で…。 74 00:06:17,577 --> 00:06:19,913 父上が 米沢に来られてからも➡ 75 00:06:19,913 --> 00:06:23,583 ずっと 私たちの面倒を 見て下さっているのです。 76 00:06:23,583 --> 00:06:28,255 どうだ? 慶次殿を そろそろ こちらに呼び戻し➡ 77 00:06:28,255 --> 00:06:30,590 親子そろって 暮らしては。 78 00:06:30,590 --> 00:06:32,525 はい。 79 00:06:32,525 --> 00:06:35,462 のんびりと隠居をすればよいと➡ 80 00:06:35,462 --> 00:06:38,932 わしが申しておると 伝えてくれぬか? 81 00:06:38,932 --> 00:06:41,601 ありがたきお言葉。 82 00:06:41,601 --> 00:06:45,272 では 早速 文を…。 いや➡ 83 00:06:45,272 --> 00:06:48,608 それでは 心もとのうございますゆえ➡ 84 00:06:48,608 --> 00:06:52,279 誰か 迎えの者をやらねば。 85 00:06:52,279 --> 00:06:55,615 うむ それがよい。 はい。 86 00:06:55,615 --> 00:07:00,220 それで 私が お迎えに参ったのでございます。 87 00:07:00,220 --> 00:07:03,890 まことに 前田殿には 世話になりっ放しだ。 88 00:07:03,890 --> 00:07:06,226 感謝せねば。 のう。 89 00:07:06,226 --> 00:07:09,129 そういう事を言ってるのでは ございません。 90 00:07:09,129 --> 00:07:13,099 是非 一緒に お帰り下さいと 申し上げてるのでございます。 91 00:07:13,099 --> 00:07:15,235 はい はい。 92 00:07:15,235 --> 00:07:19,572 おっ! この笹たけのこ 味が よう しみとる。 93 00:07:19,572 --> 00:07:22,876 佐乃 食べたか? うまいぞ。 94 00:07:26,913 --> 00:07:30,250 じゃあ 出かけてくるとする。 95 00:07:30,250 --> 00:07:33,153 あ そのまま そのまま。 96 00:07:33,153 --> 00:07:35,588 父上は どちらへ? 97 00:07:35,588 --> 00:07:39,926 それが… ああして 毎日 ぶらりと出かけ➡ 98 00:07:39,926 --> 00:07:42,595 お城には 月に1度 顔を出すだけで。 99 00:07:42,595 --> 00:07:46,933 月に1度? まさか それだけ? 100 00:07:46,933 --> 00:07:50,236 それが それだけで…。 101 00:07:53,273 --> 00:07:58,945 (一左衛門)ほっ ほっ ほっ…。 102 00:07:58,945 --> 00:08:02,215 (あくび) 103 00:08:02,215 --> 00:08:05,552 ごめんくだされ。 うん? 104 00:08:05,552 --> 00:08:07,487 前田様 おられましたか。 105 00:08:07,487 --> 00:08:10,223 安部殿 どうかなさいました? 106 00:08:10,223 --> 00:08:14,094 それが 大変な事に。 107 00:08:14,094 --> 00:08:17,097 借金を頼みに 越後屋へ? 108 00:08:17,097 --> 00:08:19,232 (一左衛門)はい。 ほう。 109 00:08:19,232 --> 00:08:23,903 それが 越後屋の態度が 急に変わりまして➡ 110 00:08:23,903 --> 00:08:27,207 金子を用立ててはくれんのです。 111 00:08:28,775 --> 00:08:31,578 (一左衛門)お主も知っておろう。➡ 112 00:08:31,578 --> 00:08:34,247 将軍家からの ご下命により➡ 113 00:08:34,247 --> 00:08:38,585 江戸城の石垣の修復を せねばならんのだ。 114 00:08:38,585 --> 00:08:41,921 今までどおり 用立ててはくれぬか? 115 00:08:41,921 --> 00:08:45,592 そう言われましても これまでの お貸しした分も➡ 116 00:08:45,592 --> 00:08:47,527 まだ お返し下さっては おりません。 117 00:08:47,527 --> 00:08:51,931 必ず返す! 越後屋 頼む。 これ このとおり! 118 00:08:51,931 --> 00:08:54,267 (越後屋)吾助! (吾助)は~い。 119 00:08:54,267 --> 00:08:57,270 もっと強く! あっ はい! 120 00:08:59,939 --> 00:09:03,209 でしたら…。 (そろばんをはじく音) 121 00:09:03,209 --> 00:09:08,548 これぐらいの利息は頂きませんと。 えっ! 122 00:09:08,548 --> 00:09:11,451 とはいえ 長いつきあいもございます。 123 00:09:11,451 --> 00:09:15,221 今回は 2百両ほどで ご勘弁を。 124 00:09:15,221 --> 00:09:20,560 5百両とは言わぬ。 3… 3百両… 3百両! 125 00:09:20,560 --> 00:09:22,896 ハッハ…。 126 00:09:22,896 --> 00:09:26,766 なんとかならぬのか…。 127 00:09:26,766 --> 00:09:31,905 (一左衛門)あれは きっと 裏で 何かあるに違いありません。 128 00:09:31,905 --> 00:09:33,840 「何か」ねぇ…。 129 00:09:33,840 --> 00:09:37,777 実は 借財している金子の一部が➡ 130 00:09:37,777 --> 00:09:44,083 安田様に流れているという うわさもございます。 ほう。 131 00:09:49,255 --> 00:09:55,128 与板組の中には その動かぬ証しを つかんでやろうとする➡ 132 00:09:55,128 --> 00:09:59,899 動きもございます。 ほう。 133 00:09:59,899 --> 00:10:03,903 うん 証しねぇ。 うん。 134 00:10:07,607 --> 00:10:11,478 しかたないであろう。 越後屋が そう申すのであれば。 135 00:10:11,478 --> 00:10:15,949 ですが 江戸城の石垣の修復の資金は…。 136 00:10:15,949 --> 00:10:19,619 ほかの商人をあたるしか 手はあるまい。 137 00:10:19,619 --> 00:10:25,492 では 越後屋の言い分を のまれると? 138 00:10:25,492 --> 00:10:27,961 くどい。➡ 139 00:10:27,961 --> 00:10:32,298 ほかから集めるしか 手はなかろう。 よいな? 140 00:10:32,298 --> 00:10:42,942 ♬~ 141 00:10:42,942 --> 00:10:46,246 ふ~む…。 142 00:10:53,319 --> 00:10:57,657 ただいま戻りました。 (2人)お帰りなさいませ。 143 00:10:57,657 --> 00:11:01,261 はい 頂き物です。 まあ 立派な里芋! 144 00:11:01,261 --> 00:11:03,596 早速 今夜 頂きましょう。 145 00:11:03,596 --> 00:11:06,499 父上は? 146 00:11:06,499 --> 00:11:10,203 何やら お城で あったようにございます。 147 00:11:23,283 --> 00:11:25,952 (鐘の音) 148 00:11:25,952 --> 00:11:29,289 勘定方で 何か もめ事でもあったのか? 149 00:11:29,289 --> 00:11:31,224 (勝之進)どうしてだ? 150 00:11:31,224 --> 00:11:34,160 いや ちょっと…。 151 00:11:34,160 --> 00:11:37,964 全て 江戸の徳川様の言いなりに なってばかりいるからだ。 152 00:11:37,964 --> 00:11:43,303 お年寄衆が弱腰すぎるのだ。 戦を恐れては 何もできない。 153 00:11:43,303 --> 00:11:45,638 そんな話が 城中で出ているのか? 154 00:11:45,638 --> 00:11:53,313 ああ。 大戦は終わったとはいえ 大坂には 豊臣秀頼公がおわす。 155 00:11:53,313 --> 00:11:56,216 このままで済むはずがない。 156 00:11:56,216 --> 00:12:00,119 あ~ じれったいのう! 157 00:12:00,119 --> 00:12:04,591 俺も 早く出仕して じかに そのような話に加わりたい。 158 00:12:04,591 --> 00:12:08,461 早く 城へ上がれ。 分かっておる。 159 00:12:08,461 --> 00:12:13,933 なのに あの親父が まだ認めてくれんのだ。 160 00:12:13,933 --> 00:12:16,836 (鐘の音) 161 00:12:16,836 --> 00:12:20,273 お父上は 今日も また 碁か? 162 00:12:20,273 --> 00:12:22,609 稽古をつけぬ師範など 聞いた事もない。 163 00:12:22,609 --> 00:12:25,945 本当は強いと聞いてるが まことか? 164 00:12:25,945 --> 00:12:30,817 牢人と果たし合いをして 勝ったと聞いたぞ。まことか? 165 00:12:30,817 --> 00:12:33,286 いや それは…。 166 00:12:33,286 --> 00:12:36,990 みんな 集まれ! (一同)はい! 167 00:12:40,627 --> 00:12:42,962 本日より➡ 168 00:12:42,962 --> 00:12:46,299 前田様に代わって お前たちの 稽古をつける事になった➡ 169 00:12:46,299 --> 00:12:48,635 北川次右衛門である。➡ 170 00:12:48,635 --> 00:12:50,970 よろしく頼む。 171 00:12:50,970 --> 00:12:53,640 あの男だ。 え? 172 00:12:53,640 --> 00:12:56,542 父上と果たし合いをした牢人。 173 00:12:56,542 --> 00:12:59,312 では その相手を 代わりの師範代に? 174 00:12:59,312 --> 00:13:01,247 (次右衛門)何をしておる! 175 00:13:01,247 --> 00:13:03,916 早速 稽古を始めるぞ! (一同)はい…。 176 00:13:03,916 --> 00:13:06,586 (次右衛門)声が小さい! (一同)はい! 177 00:13:06,586 --> 00:13:09,288 片づけろ! はい! 178 00:13:12,258 --> 00:13:18,131 違う! 1人ずつ かかってこい! (一同)はい! 179 00:13:18,131 --> 00:13:20,133 はあっ! でや~っ! 180 00:13:20,133 --> 00:13:25,805 (掛け声) 181 00:13:25,805 --> 00:13:28,608 (天徳)よいお人を見つけましたな。 182 00:13:28,608 --> 00:13:32,478 はい。 私より よほど向いております。 183 00:13:32,478 --> 00:13:34,480 ところで…➡ 184 00:13:34,480 --> 00:13:38,951 前田殿は どう お考えですかな? 185 00:13:38,951 --> 00:13:41,287 何をですか? 186 00:13:41,287 --> 00:13:44,624 上杉家の これからの事です。 187 00:13:44,624 --> 00:13:48,961 私は 政などは…。 ハッハッハ。 188 00:13:48,961 --> 00:13:55,835 ですが ご家中でも お考えが 分かれていらっしゃるとの事。 189 00:13:55,835 --> 00:13:59,305 穏健派の与板組の皆様は➡ 190 00:13:59,305 --> 00:14:04,143 江戸の将軍家に従うべきだと おっしゃっておられるが➡ 191 00:14:04,143 --> 00:14:07,580 武闘派の馬廻組は➡ 192 00:14:07,580 --> 00:14:13,453 いま一度 謙信公以来の武勇を 天下に示したい お考えとか。 193 00:14:13,453 --> 00:14:17,924 その勇ましい馬廻組の旗頭が➡ 194 00:14:17,924 --> 00:14:21,594 勘定頭の安田様とか。 195 00:14:21,594 --> 00:14:26,265 和尚… いい手 どうです? これ。 196 00:14:26,265 --> 00:14:30,269 うん 挟み撃ちか…。 うん。 197 00:14:42,615 --> 00:14:53,626 (掛け声) 198 00:14:55,962 --> 00:15:00,233 よし! 本日の稽古 ここまで! 199 00:15:00,233 --> 00:15:03,903 (一同)ありがとうございました。 200 00:15:03,903 --> 00:15:06,806 強い…。 ああ。 201 00:15:06,806 --> 00:15:10,243 父上は 本当に勝ったのか? 202 00:15:10,243 --> 00:15:12,945 誰だ? あの娘は。 203 00:15:14,580 --> 00:15:16,516 あ…。 204 00:15:16,516 --> 00:15:26,192 ♬~ 205 00:15:26,192 --> 00:15:31,130 知ってるのか? いや その…。 206 00:15:31,130 --> 00:15:34,834 城下では 見ぬ顔だな。 なんと愛らしい。 207 00:15:37,603 --> 00:15:43,476 父上! やはり そのような事を。 あ 佐乃。 208 00:15:43,476 --> 00:15:46,279 兄上の言ったとおりでございます。 209 00:15:46,279 --> 00:15:48,948 新九郎のやつ 告げ口など…。 全く! 210 00:15:48,948 --> 00:15:53,820 父上。 父上は 上杉様から 禄を頂いている身。 211 00:15:53,820 --> 00:15:56,289 その御恩があるから➡ 212 00:15:56,289 --> 00:16:00,159 金沢に お戻りになれぬのかと 思っておりました。 ですが➡ 213 00:16:00,159 --> 00:16:03,563 このような 隠居同然のような 暮らしをされているのなら➡ 214 00:16:03,563 --> 00:16:08,234 どうして 金沢に お戻りになられませぬ? 215 00:16:08,234 --> 00:16:10,903 どうかなさいました? 腹の具合が…。 216 00:16:10,903 --> 00:16:14,574 ちょっと 厠へ。父上! 父上 また お逃げですか!? 217 00:16:14,574 --> 00:16:17,243 父上とは…➡ 218 00:16:17,243 --> 00:16:21,948 あなたは 前田殿のご息女かな? 219 00:16:23,583 --> 00:16:26,486 はい。 佐乃と申します。 220 00:16:26,486 --> 00:16:32,592 ほ~う 前田殿に 新九郎殿のほかに➡ 221 00:16:32,592 --> 00:16:38,931 かような美しい娘御が おられるとは 知りませなんだ。 222 00:16:38,931 --> 00:16:42,602 新九郎 では お前の妹か? あんな妹がいたとはのう。 223 00:16:42,602 --> 00:16:44,937 是非 紹介してくれ。 俺にも頼む。 224 00:16:44,937 --> 00:16:48,241 俺にも。ああ…。 年は いくつだ? 225 00:16:54,280 --> 00:16:58,150 果たし合いの相手を 師範代に? ええ。 226 00:16:58,150 --> 00:17:01,554 それは いい事をなさいました。 ヘヘッ…。 227 00:17:01,554 --> 00:17:06,893 ゆうべは お帰りになったあと 馬廻組の皆さんが 大勢来られて➡ 228 00:17:06,893 --> 00:17:09,228 大変でした。 うん。 229 00:17:09,228 --> 00:17:14,100 皆さん ご不満が おありのご様子で。 ほう。 230 00:17:14,100 --> 00:17:20,840 上杉様は 越後から 会津 米沢と 御料地替えとなり➡ 231 00:17:20,840 --> 00:17:23,776 石高も 4分の1に減らされ➡ 232 00:17:23,776 --> 00:17:29,549 今 また 徳川様からは 無理難題を 押しつけられているとか。 233 00:17:29,549 --> 00:17:33,452 このままでは 戦支度をするしかないとか。 234 00:17:33,452 --> 00:17:35,755 きな臭い話だ。 235 00:17:37,590 --> 00:17:41,928 でも 皆さんの話を聞いていると➡ 236 00:17:41,928 --> 00:17:46,599 本当は 越後に 帰りたいだけなんじゃないかと。 237 00:17:46,599 --> 00:17:48,534 ほう? 238 00:17:48,534 --> 00:17:51,938 越後は 上杉謙信公の➡ 239 00:17:51,938 --> 00:17:56,809 武勇と栄華を極めた よき思い出の地ですから➡ 240 00:17:56,809 --> 00:18:01,213 帰りたいお気持ちは 私にも よ~く分かります。 241 00:18:01,213 --> 00:18:06,886 雪夜さん ふるさとは 恋しい恋しいもの。 242 00:18:06,886 --> 00:18:12,558 皆さんにとって 越後の地は 父祖代々の地。 243 00:18:12,558 --> 00:18:17,897 身内や親しい方々の墓も あるでしょうし。 ねえ? 244 00:18:17,897 --> 00:18:22,234 はい。 フッフ…。 245 00:18:22,234 --> 00:18:24,904 ⚟聞き捨てならねえ! ⚟まあまあまあ…。 246 00:18:24,904 --> 00:18:26,839 ⚟これ以上は お貸しできません。 247 00:18:26,839 --> 00:18:29,775 そんな大声 出さなくとも…。 いや 許せませぬ 安部様! 248 00:18:29,775 --> 00:18:31,777 我らの弱みに つけ込んで➡ 249 00:18:31,777 --> 00:18:33,913 そのような横柄な物言いは 許せぬ! 250 00:18:33,913 --> 00:18:36,248 そう おっしゃられましても…。 (雪夜)どうされたのです? 251 00:18:36,248 --> 00:18:39,919 おやめ下さい。あ~ 女将 騒ぎ立てして すまぬ。 252 00:18:39,919 --> 00:18:41,854 (井筒屋)私どもは 商人。 253 00:18:41,854 --> 00:18:44,790 もちろん 上杉様の御恩は 大事なれど➡ 254 00:18:44,790 --> 00:18:48,260 銭もうけが仕事にございます。 何だ その物言い!? 255 00:18:48,260 --> 00:18:50,930 そろいも そろって! 貸し渋りなど 許さん! 256 00:18:50,930 --> 00:18:54,266 いやいやいや! 待て 待て! そこまでにしませんか? 皆さん。 257 00:18:54,266 --> 00:18:58,137 あ~ 前田様。 やあ 安部殿。 ハッハ。 258 00:18:58,137 --> 00:19:03,876 ここは 楽しく お酒を頂く所。 のう? 女将。ええ。 259 00:19:03,876 --> 00:19:07,546 前田様の言うとおり! お二方➡ 260 00:19:07,546 --> 00:19:11,550 それでもと言うなら 私が お相手を。 261 00:19:18,891 --> 00:19:20,826 (越後屋) 前田様 ありがとうございます。 262 00:19:20,826 --> 00:19:25,231 いやいや。 それでは。 あっ お待ち下さい。 263 00:19:25,231 --> 00:19:29,902 あの与板組のお方たちは 今 上杉様にとって➡ 264 00:19:29,902 --> 00:19:34,240 何が一番大切なのか 何も分かってはおられません。 265 00:19:34,240 --> 00:19:40,112 前田様は よく お分かりかと…。 このお礼は 必ず。 266 00:19:40,112 --> 00:19:43,816 女将さん もう大丈夫。 ごめん。 267 00:19:46,585 --> 00:19:50,289 ほい! 飲み直し 飲み直し! アッハッハッハ! 268 00:19:51,924 --> 00:19:56,262 父の料理もいいですが 私は 竹の料理が好きです。 269 00:19:56,262 --> 00:20:00,599 特に この里芋は 子どもの頃からの大好物。 270 00:20:00,599 --> 00:20:03,502 佐乃殿は いかがですか? 271 00:20:03,502 --> 00:20:10,943 兄上 「殿」は おかしいのでは? 私は 妹にございます。 272 00:20:10,943 --> 00:20:13,279 それは そうですが…。 273 00:20:13,279 --> 00:20:16,949 新九郎様は 遠慮していらっしゃるんです。 274 00:20:16,949 --> 00:20:20,619 遠慮? 佐乃様が 本妻のお子で➡ 275 00:20:20,619 --> 00:20:23,289 新九郎様は 側女のですから。 276 00:20:23,289 --> 00:20:26,192 それは 兄上のせいではありません。 277 00:20:26,192 --> 00:20:30,162 全ては 父上のだらしなさから 来ている事。 278 00:20:30,162 --> 00:20:35,634 兄上 これからは 私を 佐乃と お呼び下さい。 279 00:20:35,634 --> 00:20:39,505 …はい。 では そのように。 280 00:20:39,505 --> 00:20:43,509 それで その父上は どうしたのです? 281 00:20:43,509 --> 00:20:46,278 夕餉に戻ってこられぬのは。 282 00:20:46,278 --> 00:20:49,181 また 柳町か。 新九郎様! 283 00:20:49,181 --> 00:20:53,486 柳町とは? あ…。 284 00:20:56,922 --> 00:21:07,566 「遊びせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれ」…。 285 00:21:07,566 --> 00:21:09,568 ヒック! 286 00:21:18,210 --> 00:21:20,146 ヒック! 287 00:21:20,146 --> 00:21:23,949 何をしてるんですか? こんな所で。 288 00:21:23,949 --> 00:21:28,821 旦那様のお帰りを お待ちしていたのでございます。 289 00:21:28,821 --> 00:21:31,824 ご苦労さまです。 290 00:21:34,960 --> 00:21:37,630 (竹)お嬢様が 来ていらっしゃるのです。➡ 291 00:21:37,630 --> 00:21:40,299 もう少し お慎みを! はい。 292 00:21:40,299 --> 00:21:45,304 「はい はい」と この竹は それでは済みませぬ! 293 00:21:51,310 --> 00:21:56,649 新九郎様は まだ何も気付かれては いないようでございます。 294 00:21:56,649 --> 00:21:59,985 ご自分の出生の秘密を。 295 00:21:59,985 --> 00:22:02,254 もし 事実が明るみになり➡ 296 00:22:02,254 --> 00:22:04,590 江戸に伝わりでもしたら どんな事になるか…! 297 00:22:04,590 --> 00:22:06,926 あいつの命はない。 298 00:22:06,926 --> 00:22:09,829 それどころか 上杉家も。 299 00:22:09,829 --> 00:22:14,433 ならば いっその事 今のうちに 打ち明けられた方が よいのでは? 300 00:22:14,433 --> 00:22:21,207 いや。 今 真実を知らせたら あいつは潰れてしまいますよ。 301 00:22:21,207 --> 00:22:26,946 それに 私は どんな事があっても この米沢の地で➡ 302 00:22:26,946 --> 00:22:32,618 あいつを 一人前の侍にしなくては いかんのです。 303 00:22:32,618 --> 00:22:36,288 それほど 恩義があるのですね。 304 00:22:36,288 --> 00:22:41,293 新九郎様の実の父の石田三成様に。 305 00:22:44,964 --> 00:22:50,302 私がね まだ 京の都で➡ 306 00:22:50,302 --> 00:22:54,974 かぶき者と いわれておった頃の事です。 307 00:22:54,974 --> 00:22:58,310 私 ちょっと むちゃし過ぎましてね➡ 308 00:22:58,310 --> 00:23:00,246 太閤殿下に➡ 309 00:23:00,246 --> 00:23:03,582 この首を はねられかけた事が あったんですよ。 310 00:23:03,582 --> 00:23:09,455 はい。 それを助けて下さったのが 石田三成様だと。 311 00:23:09,455 --> 00:23:15,928 ご自分の命をお懸けになって 秀吉様の前に進み出て➡ 312 00:23:15,928 --> 00:23:20,799 「かような御席で ご威光を恐れず➡ 313 00:23:20,799 --> 00:23:27,273 堂々と皮肉を申す男こそ 天下の宝」と➡ 314 00:23:27,273 --> 00:23:32,611 私の命を救ってくれたんです。 315 00:23:32,611 --> 00:23:36,282 私は その時 思いました。 316 00:23:36,282 --> 00:23:45,958 この三成様から受けた御恩 いつか必ず返そう。 317 00:23:45,958 --> 00:23:50,829 そして その時が来たんです。 318 00:23:50,829 --> 00:23:58,137 8年前の関ヶ原の戦で 三成様が お敗れになった時に。 319 00:24:12,584 --> 00:24:31,937 ⚟♬~ 320 00:24:31,937 --> 00:24:34,273 やはり 帰りましょう。 321 00:24:34,273 --> 00:24:36,208 こんなところを 人に見られては…。 322 00:24:36,208 --> 00:24:39,945 では 兄上お一人で お帰り下さい。 323 00:24:39,945 --> 00:24:43,282 私は もう少し 様子を見てまいります。 324 00:24:43,282 --> 00:24:48,620 そんな… 残していける訳は…。 325 00:24:48,620 --> 00:24:53,492 ⚟女将さん 今日の献立は いかが致しましょうか? 326 00:24:53,492 --> 00:24:57,296 あの人が 父上の…。 327 00:24:57,296 --> 00:25:02,134 なるほど 美人だ。 328 00:25:02,134 --> 00:25:06,572 そこで 何をしている!? 329 00:25:06,572 --> 00:25:08,507 どうしました? 330 00:25:08,507 --> 00:25:13,245 いや 中をのぞいていたような。 そうですか。 331 00:25:13,245 --> 00:25:17,583 これからは 用心棒のお役 よろしくお願いしますよ。 332 00:25:17,583 --> 00:25:19,518 はい。 333 00:25:19,518 --> 00:25:27,259 父上の事 金沢にいる母上に 知らせねば。え? 334 00:25:27,259 --> 00:25:31,597 毎日 好き勝手に過ごし その上 あのような おなごまで。 335 00:25:31,597 --> 00:25:33,932 知らせぬ訳にはいきません。 336 00:25:33,932 --> 00:25:39,738 どれほど 私たちが 父上の帰りを待っていたか…。 337 00:25:39,738 --> 00:25:44,276 ちょっと行ってくるだけだ。 すぐ戻る。 ほい。 338 00:25:44,276 --> 00:25:48,781 父上は すぐ戻ってくると 家を出ていってしまわれた。 339 00:25:48,781 --> 00:25:56,288 私は 毎日 父上の帰りを 待ち続けてきたのです。 340 00:25:57,956 --> 00:26:01,827 ♬~ 341 00:26:01,827 --> 00:26:07,232 よく分かる。 え? 342 00:26:07,232 --> 00:26:12,905 8年前 私も 父の事を ずっと待っていたのです。 343 00:26:12,905 --> 00:26:15,808 京の寺で。 344 00:26:15,808 --> 00:26:17,776 京の寺? 345 00:26:17,776 --> 00:26:23,916 ええ。 私は 十になるまで 寺に預けられていたのです。 346 00:26:23,916 --> 00:26:27,586 父上が迎えに来てくれるまで。 347 00:26:27,586 --> 00:26:30,923 ♬~ 348 00:26:30,923 --> 00:26:35,594 私が お前の父だ。 349 00:26:35,594 --> 00:26:39,465 ♬~ 350 00:26:39,465 --> 00:26:46,238 お前の父だと言われ どれほど うれしかった事か…。 351 00:26:46,238 --> 00:26:49,608 父とは どんなお人であろうかと➡ 352 00:26:49,608 --> 00:26:53,946 毎日毎日 そればかり思い 待っていた。 353 00:26:53,946 --> 00:27:03,655 だが まさか 金沢に身内を残し 私と2人 この地に来たとは…。 354 00:27:05,891 --> 00:27:08,794 申し訳ない。 355 00:27:08,794 --> 00:27:12,231 兄上のせいではありません。 356 00:27:12,231 --> 00:27:18,103 全ては あの ろくでもない 父上のせいでございます。 357 00:27:18,103 --> 00:27:23,842 ♬~ 358 00:27:23,842 --> 00:27:26,778 (越後屋)お越し頂き ありがとうございます。➡ 359 00:27:26,778 --> 00:27:29,581 まあ おひとつ どうぞ。➡ 360 00:27:29,581 --> 00:27:35,287 京より取り寄せた酒にございます。 これは懐かしい。 ハハッ。 361 00:27:37,456 --> 00:27:40,592 うまい! 362 00:27:40,592 --> 00:27:43,929 商い 繁盛してるようですね。 363 00:27:43,929 --> 00:27:48,800 越後で 商いをさせて頂いた頃に 比べれば たかが知れております。 364 00:27:48,800 --> 00:27:50,802 越後屋さん。 はい。 365 00:27:50,802 --> 00:27:55,274 あの床柱 なかなかの逸品と お見受けした。 366 00:27:55,274 --> 00:27:59,611 はい。 昨年 お取り壊しになった➡ 367 00:27:59,611 --> 00:28:03,882 越後の春日山城から 運んでまいりました。➡ 368 00:28:03,882 --> 00:28:08,220 上杉謙信公の御恩を 忘れてはならないと思いまして。 369 00:28:08,220 --> 00:28:12,558 ほう。 実は…➡ 370 00:28:12,558 --> 00:28:17,429 是非とも 前田様に お会いして頂きたいお方が。 371 00:28:17,429 --> 00:28:22,434 ⚟旦那様 いらっしゃいました。 372 00:28:24,169 --> 00:28:29,107 (越後屋)勘定頭の安田様と ご子息の勝之進様にございます。 373 00:28:29,107 --> 00:28:32,578 これはこれは おそろいで。 374 00:28:32,578 --> 00:28:37,449 今日は 改まって 前田殿に お話があって参った。 375 00:28:37,449 --> 00:28:42,588 私に話? 単刀直入に申す。 376 00:28:42,588 --> 00:28:48,460 どうか 我らに お力をお貸し頂きたい。 377 00:28:48,460 --> 00:28:55,601 今のままでは 我ら上杉家は 徳川家の家臣に甘んずるしかない。 378 00:28:55,601 --> 00:28:58,937 だが いまだ 豊臣家は 大坂に健在。 379 00:28:58,937 --> 00:29:01,840 いずれ 戦が 必ず起きる。 380 00:29:01,840 --> 00:29:06,745 前田殿は 牢人から召し抱えられた 組外衆なれど➡ 381 00:29:06,745 --> 00:29:11,516 幾多の戦場をくぐり抜け お屋形様のご信任も厚い。 382 00:29:11,516 --> 00:29:16,221 どうか 我らの力となってほしい。 383 00:29:16,221 --> 00:29:19,558 されど ご家中には➡ 384 00:29:19,558 --> 00:29:23,895 安田殿とは違う考えの方々も おられる。 385 00:29:23,895 --> 00:29:26,565 我らは 与板組のやからとは違う。 386 00:29:26,565 --> 00:29:30,902 謙信公の直参であった 馬廻組の家系。 387 00:29:30,902 --> 00:29:35,907 かつての上杉家のご威光こそ 誇りと存じておる。 388 00:29:38,777 --> 00:29:43,482 前田様。 商人とて 思いは同じ。 389 00:29:43,482 --> 00:29:47,252 越後の地が 懐かしいのでございます。 390 00:29:47,252 --> 00:29:50,922 私は 安田様のお役に立てるよう➡ 391 00:29:50,922 --> 00:29:54,259 できるだけの事を させて頂いております。 392 00:29:54,259 --> 00:29:58,597 戦道具を賄う資金の 調達とかですか? 393 00:29:58,597 --> 00:30:06,271 ♬~ 394 00:30:06,271 --> 00:30:10,142 ハッハッハッハ! 例えばの話です。 395 00:30:10,142 --> 00:30:15,947 我らは 越後に帰り 春日山城を再興したいのだ。 396 00:30:15,947 --> 00:30:19,251 そのためなら…。 397 00:30:22,821 --> 00:30:25,824 戦も辞さぬ。 398 00:30:28,293 --> 00:30:36,301 我らの本心を明かしたからには 是非 お力をお貸し頂きたい。 399 00:30:38,303 --> 00:30:45,977 皆さんの ふるさとを思う そのお気持ち➡ 400 00:30:45,977 --> 00:30:48,880 重々 分かり申す。 401 00:30:48,880 --> 00:30:51,583 では…。 402 00:30:54,986 --> 00:30:58,290 う~ん…。 403 00:31:00,258 --> 00:31:05,130 証しを見つけねば。 どこかに裏取引の記載があるはず。 404 00:31:05,130 --> 00:31:07,933 このような事をしては…! 405 00:31:07,933 --> 00:31:10,602 馬廻組が お家の金を 不正に流用しているのは➡ 406 00:31:10,602 --> 00:31:13,105 確かでございます。 その金で 武具を調え➡ 407 00:31:13,105 --> 00:31:15,607 無用の戦を起こそうとしているに 相違ありません。 408 00:31:15,607 --> 00:31:18,944 や… 安田様に知れたら どうする!? 409 00:31:18,944 --> 00:31:22,614 ですが このまま見過ごす事は できませぬ。➡ 410 00:31:22,614 --> 00:31:26,485 我ら与板組で 何としても 事を暴き出さねば! 411 00:31:26,485 --> 00:31:28,787 おい! まだか? 412 00:31:30,489 --> 00:31:34,226 こうなったら 直接 越後屋を問いただそう。 413 00:31:34,226 --> 00:31:36,628 待った! 414 00:31:36,628 --> 00:31:39,531 早まるでない! 415 00:31:39,531 --> 00:31:43,535 あっ…。 安部様! 416 00:31:57,916 --> 00:32:00,252 何を作っているのです? 417 00:32:00,252 --> 00:32:05,590 (又吉)佐乃様。 これはですね お鷹ポッポといって➡ 418 00:32:05,590 --> 00:32:08,593 この地に伝わる 子どものおもちゃです。 419 00:32:10,929 --> 00:32:13,598 お一つ どうぞ。 420 00:32:13,598 --> 00:32:15,534 へえ~。 421 00:32:15,534 --> 00:32:18,937 幸運を呼ぶと申しますよ。 422 00:32:18,937 --> 00:32:21,840 ありがとう。 はい。 423 00:32:21,840 --> 00:32:24,810 ただいま。 お帰んなさい。 424 00:32:24,810 --> 00:32:27,279 又吉に もらいました。 425 00:32:27,279 --> 00:32:32,617 前田様! 前田様! あっ 新九郎殿。 お父上は? 426 00:32:32,617 --> 00:32:36,288 出かけておりますが。 あ~ では 戻られたら➡ 427 00:32:36,288 --> 00:32:38,623 越後屋に来てもらいたいと お伝え下され。 428 00:32:38,623 --> 00:32:41,526 はい。 頼みましたぞ! 429 00:32:41,526 --> 00:32:45,530 何か あったのでしょうか? あのように慌てて。 430 00:32:48,300 --> 00:32:55,640 ♬~ 431 00:32:55,640 --> 00:33:00,912 生きるだけ生きたら あとは 死ぬだけ。 432 00:33:00,912 --> 00:33:03,915 死ぬだけ? 433 00:33:05,584 --> 00:33:09,454 死んだか? まだまだ。 434 00:33:09,454 --> 00:33:12,924 ⚟父上! 435 00:33:12,924 --> 00:33:15,594 やはり ここでしたか。 新九郎殿。 436 00:33:15,594 --> 00:33:20,465 父上。 安部様が 急ぎ 越後屋にお越し願いたいと。 437 00:33:20,465 --> 00:33:33,945 ♬~ 438 00:33:33,945 --> 00:33:36,848 このとおりだ。 頼む 越後屋! 439 00:33:36,848 --> 00:33:43,154 何度 頭を下げられても これ以上は お貸しできません。 440 00:33:44,956 --> 00:33:48,627 はあ~ このままでは どうなるか…。 441 00:33:48,627 --> 00:33:51,530 お前を捕らえる事になる。 442 00:33:51,530 --> 00:33:55,500 えっ!? ⚟前田様 お待ち下さい! 443 00:33:55,500 --> 00:33:59,271 お~ 前田様 これは よいところへ。 444 00:33:59,271 --> 00:34:02,908 安部様の 無理なお頼みで どうにも難儀しておりました。 445 00:34:02,908 --> 00:34:04,843 ああ ちょうどよかった。 446 00:34:04,843 --> 00:34:08,580 私どもに お味方下さるのですか? 447 00:34:08,580 --> 00:34:11,249 お味方できません。 え? 448 00:34:11,249 --> 00:34:17,122 今の我らにとって この地で いかに生きていくかが 大事。 449 00:34:17,122 --> 00:34:19,925 それだけです。 450 00:34:19,925 --> 00:34:23,628 もう 後戻りはできません。 451 00:34:28,934 --> 00:34:30,869 又吉。 452 00:34:30,869 --> 00:34:32,871 はい。 453 00:34:35,607 --> 00:34:38,910 何をなさるおつもりで? 454 00:34:41,279 --> 00:34:43,281 父上! 455 00:34:44,950 --> 00:34:47,619 あっ! 456 00:34:47,619 --> 00:34:54,492 (柱をたたき切る音) 457 00:34:54,492 --> 00:35:00,498 わっ! 何をなさいます!? 我らの心のよりどころを! 458 00:35:02,133 --> 00:35:05,904 越後屋さん こんな柱などを➡ 459 00:35:05,904 --> 00:35:09,574 心のよりどころなどにしては いけません。 460 00:35:09,574 --> 00:35:11,576 え…。 461 00:35:13,244 --> 00:35:18,550 我ら この地で生きていくしかない。 462 00:35:21,119 --> 00:35:29,794 この米沢の山河が 我らの新しき心のよりどころです。 463 00:35:29,794 --> 00:36:20,111 ♬~ 464 00:36:20,111 --> 00:36:22,414 きれいですね。 465 00:36:24,249 --> 00:36:27,919 一生懸命 咲いとる。 はい。 466 00:36:27,919 --> 00:36:43,935 ♬~ 467 00:36:45,470 --> 00:36:50,942 これで いかがでございます? 利息は。 468 00:36:50,942 --> 00:36:53,845 いいのか? はい。 469 00:36:53,845 --> 00:36:58,817 この地で これからも 商いをさせて頂くのでございます。 470 00:36:58,817 --> 00:37:02,220 私も 目が覚めました。 471 00:37:02,220 --> 00:37:05,523 (一左衛門)よかった よかった。 これで よかった。 472 00:37:07,092 --> 00:37:11,796 こじれた話が うまく収まったのだ。 473 00:37:16,234 --> 00:37:20,105 越後屋め 裏切りよって…。 474 00:37:20,105 --> 00:37:27,245 ハッハッハッハ…。 今回は 前田殿にやられましたな。 475 00:37:27,245 --> 00:37:30,582 前田慶次…。 476 00:37:30,582 --> 00:37:33,251 しかし 安田様➡ 477 00:37:33,251 --> 00:37:39,591 越後屋が 与板組に問い詰められ 白状でもさせられていたら➡ 478 00:37:39,591 --> 00:37:44,262 今頃は 馬廻組のあなた様にも…。 479 00:37:44,262 --> 00:37:47,599 では 前田様に助けられたと? 480 00:37:47,599 --> 00:37:49,934 はい。 481 00:37:49,934 --> 00:37:55,607 だが あの男を当てにし過ぎては いけませぬぞ。 482 00:37:55,607 --> 00:38:00,445 どちらの味方か まだ分かりませぬゆえ。 483 00:38:00,445 --> 00:38:06,217 我らの本心を明かしたからには 用心せねば…。 484 00:38:06,217 --> 00:38:13,725 ♬~ 485 00:38:13,725 --> 00:38:18,563 (忠常)まだ 確かな証しは得られませぬが➡ 486 00:38:18,563 --> 00:38:23,434 三成の子が生きているとすれば やはり…➡ 487 00:38:23,434 --> 00:38:26,437 米沢をおいて ありえませぬ。 488 00:38:26,437 --> 00:38:29,574 (和泉局)そうであろう。 489 00:38:29,574 --> 00:38:34,913 盟友であった上杉が治める地 以外にはないはず。 490 00:38:34,913 --> 00:38:40,251 では このまま ひそかに調べを続ける手はずを。 491 00:38:40,251 --> 00:38:42,187 証しじゃ。 492 00:38:42,187 --> 00:38:45,890 確かな証しを探し出せ。 493 00:38:58,937 --> 00:39:01,639 どうした? 494 00:39:03,775 --> 00:39:09,547 この地で 我らは 何としても 生きていかなければならない。 495 00:39:09,547 --> 00:39:12,217 父上は そう お考えなのですね? 496 00:39:12,217 --> 00:39:14,552 お前は どう考えるんだ? 497 00:39:14,552 --> 00:39:20,892 私には どちらが正しいのか 分かりませぬ。 498 00:39:20,892 --> 00:39:24,562 ですが 考えは違っても➡ 499 00:39:24,562 --> 00:39:27,899 話し合えば 分かり合えると思います。 500 00:39:27,899 --> 00:39:31,236 争いなどは 無用なはずです。 501 00:39:31,236 --> 00:39:34,138 大人になったな おい。 502 00:39:34,138 --> 00:39:36,574 当然でございます。 503 00:39:36,574 --> 00:39:39,911 当然か。 504 00:39:39,911 --> 00:39:43,248 あの時のお前は かわいかったぞ。 505 00:39:43,248 --> 00:39:45,950 いつでございますか? 506 00:39:47,585 --> 00:39:52,290 私が お前の父だ。 507 00:39:53,925 --> 00:39:58,596 初めて 俺に会うたのに にらみつけておったよ。 508 00:39:58,596 --> 00:40:01,299 てれていたのでございます。 509 00:40:04,469 --> 00:40:08,273 おっ? おい! 510 00:40:08,273 --> 00:40:11,943 お恥ずかしいのでございましょう。 511 00:40:11,943 --> 00:40:14,612 そうですか。 512 00:40:14,612 --> 00:40:21,319 何とぞ 新九郎様を よろしくお願い申し上げます。 513 00:40:23,288 --> 00:40:26,190 承知しました。 514 00:40:26,190 --> 00:40:34,198 これが 証しの守り刀にございます。 515 00:40:38,836 --> 00:40:41,306 確かに。 516 00:40:41,306 --> 00:40:53,885 ♬~ 517 00:40:53,885 --> 00:40:57,322 お待ち申しておりました 父上。 518 00:40:57,322 --> 00:41:15,606 ♬~ 519 00:41:15,606 --> 00:41:20,478 かわいかったな あの時のお前は。 520 00:41:20,478 --> 00:41:24,615 「お待ち申し上げておりました 父上」。 521 00:41:24,615 --> 00:41:28,486 ヘヘッ。 ヘヘッ。 522 00:41:28,486 --> 00:41:32,490 父上こそ ひとかどの武士と お見受け致しました。 523 00:41:32,490 --> 00:41:34,492 何? 524 00:41:36,627 --> 00:41:40,331 父上。 おう。 525 00:41:45,303 --> 00:41:50,174 金沢の母上に 文を出しました。 えっ! 526 00:41:50,174 --> 00:41:55,646 好き勝手な事ができるのも いましばしの間にございます。 527 00:41:55,646 --> 00:41:58,316 お覚悟なさいませ。 528 00:41:58,316 --> 00:42:04,122 ♬~ 529 00:42:04,122 --> 00:42:06,591 へっ…。 530 00:42:06,591 --> 00:42:11,929 父上 大変な事になりそうで ございますな。 531 00:42:11,929 --> 00:42:14,632 ご同情致します。 532 00:42:16,267 --> 00:42:22,607 おい 何だ? もう行くのか? え? 新九郎! 533 00:42:22,607 --> 00:42:29,947 ♬~ 534 00:42:29,947 --> 00:42:33,651 何で こうなるのかな? 535 00:42:35,286 --> 00:42:37,622 隠し子がいた。 536 00:42:37,622 --> 00:42:39,557 それはまあ その…。 537 00:42:39,557 --> 00:42:42,960 (美津)その上 おなごまで。 許せん! 538 00:42:42,960 --> 00:42:45,630 もう一度 言ってみろ! 江戸に行きたいのです。 539 00:42:45,630 --> 00:42:50,968 我ら若い者が立ち上がる以外 上杉家を救う道はないと。 540 00:42:50,968 --> 00:42:55,273 この石頭の頑固親父!言ったな! 旦那様!