1 00:00:03,604 --> 00:00:06,506 (竹)<関ヶ原の戦いの後➡ 2 00:00:06,506 --> 00:00:12,212 世は 徳川様の天下へと 変わりつつありました> 3 00:00:14,248 --> 00:00:16,316 <前田慶次様は➡ 4 00:00:16,316 --> 00:00:21,154 豊臣方にお味方した 上杉様の領国 米沢で➡ 5 00:00:21,154 --> 00:00:26,827 今は亡き石田三成様のお子を 育てておられました> 6 00:00:26,827 --> 00:01:51,511 ♬~ 7 00:01:54,648 --> 00:01:59,519 <奥方様が金沢に帰られ もうすぐ半年。➡ 8 00:01:59,519 --> 00:02:05,258 出羽国 米沢にも ようやく 春が訪れようとしております> 9 00:02:05,258 --> 00:02:09,563 あっ 梅の花が…。 10 00:02:12,132 --> 00:02:18,438 うわ~! 待ちに待った春が来ましたね。 11 00:02:20,273 --> 00:02:23,977 (勝之進)佐乃殿。 はい。 12 00:02:25,612 --> 00:02:30,484 私の妻になって頂けませんか? 13 00:02:30,484 --> 00:02:50,170 ♬~ 14 00:03:08,588 --> 00:03:12,459 ハッハッハッハッハ! いや~ ご精が出ますね。 15 00:03:12,459 --> 00:03:17,264 (新九郎)ああ。 雪も消え 春の風が なんとも気持ちいい。 16 00:03:17,264 --> 00:03:20,567 これから 忙しくなります。 そうだな。 17 00:03:22,135 --> 00:03:24,137 みんな そろって どうした? 18 00:03:24,137 --> 00:03:27,908 新九郎様 あの山の沼から水を引いて➡ 19 00:03:27,908 --> 00:03:29,843 ここいらを 田んぼにしようという話は➡ 20 00:03:29,843 --> 00:03:31,812 どうなったんでございます? 21 00:03:31,812 --> 00:03:36,616 去年 普請方のお役人様が来られて 測地とかなさった あれ…。 22 00:03:36,616 --> 00:03:39,953 何か お聞きになっておられませんか? 23 00:03:39,953 --> 00:03:41,888 それが…➡ 24 00:03:41,888 --> 00:03:46,293 お城の上の方の方々の考えが まとまらぬようで…。 25 00:03:46,293 --> 00:03:49,963 そりゃそうだ。 大仕事だからな。 26 00:03:49,963 --> 00:03:53,300 金もかかるし 「絵にかいた餅」ってこったな。 27 00:03:53,300 --> 00:03:55,235 (笑い声) 28 00:03:55,235 --> 00:03:58,171 まあ いい夢 見させてもらったってこったな! 29 00:03:58,171 --> 00:04:00,107 (笑い声) 30 00:04:00,107 --> 00:04:02,909 今に始まった話じゃねえもの。 31 00:04:02,909 --> 00:04:05,579 この村を 伊達様が お治めになってた時にも➡ 32 00:04:05,579 --> 00:04:07,914 新田開作の話はあったんだが➡ 33 00:04:07,914 --> 00:04:11,918 いつの間にか 立ち消えになっちまったもんな。 34 00:04:13,587 --> 00:04:17,924 こら 三郎 そんな もの欲しそうな 顔するんじゃねえよ。 35 00:04:17,924 --> 00:04:19,960 腹がすいているのか? 36 00:04:19,960 --> 00:04:23,764 あわや ひえばかりで 握り飯が珍しいんで。 37 00:04:25,599 --> 00:04:27,534 ほら。 38 00:04:27,534 --> 00:04:30,237 いいんですかい? 39 00:04:32,272 --> 00:04:35,575 ありがとうございます! ありがとうございます! 40 00:04:37,611 --> 00:04:39,946 どうだ? うまい! 41 00:04:39,946 --> 00:04:43,283 そりゃそうだろう! (笑い声) 42 00:04:43,283 --> 00:04:49,623 ♬~ 43 00:04:49,623 --> 00:04:54,327 <苦しみの無い庵 無苦庵にございます> 44 00:04:57,964 --> 00:05:03,236 新九郎様 夕餉も召し上がらず 何を? 45 00:05:03,236 --> 00:05:08,909 嘆願書だ。 何としても 新田開作を お進め頂きたいのだ。 46 00:05:08,909 --> 00:05:12,245 お屋形様に ご覧頂くのですか? 47 00:05:12,245 --> 00:05:18,118 ああ。 荒れ地を開墾し 水を引いて 田畑を増やすのよ。 48 00:05:18,118 --> 00:05:22,889 そしたら 百姓たちの暮らしも 今よりは よくなるはずだ。 49 00:05:22,889 --> 00:05:25,592 それは そうでございましょうが…。 50 00:05:25,592 --> 00:05:27,527 それに 石高が上がれば➡ 51 00:05:27,527 --> 00:05:31,464 お家の勝手向きも 立て直す事ができ 一挙両得だ。 52 00:05:31,464 --> 00:05:35,602 だが そのためには ばく大な金がかかる。 53 00:05:35,602 --> 00:05:38,939 どのくらい? 勝之進の試算では➡ 54 00:05:38,939 --> 00:05:42,275 ざっと2万両だ。 2万両!? 55 00:05:42,275 --> 00:05:45,178 だから 勘定方のお許しが出ないのだ。 56 00:05:45,178 --> 00:05:47,147 しかし➡ 57 00:05:47,147 --> 00:05:50,617 何としても 百姓たちの気持ちを お屋形様にお伝えし➡ 58 00:05:50,617 --> 00:05:54,955 お許しを頂かねばならんのだ。 新九郎様…。 59 00:05:54,955 --> 00:05:58,291 土にまみれて働く百姓たちが いるからこそ➡ 60 00:05:58,291 --> 00:06:01,194 我ら侍も食っていける。 61 00:06:01,194 --> 00:06:04,097 その百姓たちの暮らしを 考えてやらねばならん。 62 00:06:04,097 --> 00:06:06,900 そんな ご立派な事を…。 63 00:06:06,900 --> 00:06:09,236 大した事ではない。 64 00:06:09,236 --> 00:06:15,108 私にできる事は 百姓と共に 毎日 田畑を耕す事だけだ。 65 00:06:15,108 --> 00:06:18,578 いつも 旦那様が仰せでございます。 66 00:06:18,578 --> 00:06:22,249 田や畑を耕すのも 大事なお仕事と。 67 00:06:22,249 --> 00:06:24,184 うん。 68 00:06:24,184 --> 00:06:28,922 この米沢に 父と共に来てから もう9年になるが➡ 69 00:06:28,922 --> 00:06:33,793 それが 俺の仕事だ。 そうでございますな。 70 00:06:33,793 --> 00:06:36,596 それに これを まとめ上げれば➡ 71 00:06:36,596 --> 00:06:41,268 父上も 少しは 私を 認める気になられると思うてな。 72 00:06:41,268 --> 00:06:45,138 ♬~ 73 00:06:45,138 --> 00:06:49,609 そうですか。 そのような事を…。 74 00:06:49,609 --> 00:06:54,314 はい。 今も ああして…。 75 00:06:59,619 --> 00:07:01,921 アッハ。 76 00:07:03,890 --> 00:07:07,761 あの… 石田三成様のお子が➡ 77 00:07:07,761 --> 00:07:12,465 この米沢の地にいるという うわさは どうなりましたか? 78 00:07:16,469 --> 00:07:20,240 城中のうわさですか? はい。 79 00:07:20,240 --> 00:07:24,577 そのお子が 安田勝之進様ではないかという…。 80 00:07:24,577 --> 00:07:28,248 うわさは偽りだと 皆さん 分かったようですよ。 81 00:07:28,248 --> 00:07:30,183 いや だって 勝之進殿は➡ 82 00:07:30,183 --> 00:07:33,119 勘定頭の安田殿の れっきとしたお子でしょ。 83 00:07:33,119 --> 00:07:37,257 では うわさは下火に? はい。 84 00:07:37,257 --> 00:07:42,929 けれど 江戸の方では どうか…。 85 00:07:42,929 --> 00:07:48,601 あのうわさの出どころは 徳川様の中の武闘派の皆さん。 86 00:07:48,601 --> 00:07:52,939 では 徳川様は 既に 新九郎様の秘密を…? 87 00:07:52,939 --> 00:07:59,279 いやいや そこまで確かな証しは つかんでいないはず。 88 00:07:59,279 --> 00:08:04,551 では その証しを手にすれば…。 89 00:08:04,551 --> 00:08:06,886 (ため息) 90 00:08:06,886 --> 00:08:18,231 ♬~ 91 00:08:18,231 --> 00:08:21,568 2人で食べると うまい。 92 00:08:21,568 --> 00:08:23,870 (雫)うん。 93 00:08:27,240 --> 00:08:31,945 幸せを呼ぶ お鷹ポッポ。 94 00:08:33,580 --> 00:08:37,450 いくらでも作れるんだ。 もっと持ってくか? 95 00:08:37,450 --> 00:08:43,757 ううん。 去年もらった一つでいいの。 96 00:08:45,592 --> 00:08:49,462 ⚟(鶏の鳴き声) 97 00:08:49,462 --> 00:08:52,465 そろそろ帰んないと。 98 00:09:02,542 --> 00:09:15,889 ♬~ 99 00:09:15,889 --> 00:09:18,224 またね。 100 00:09:18,224 --> 00:09:42,215 ♬~ 101 00:09:47,921 --> 00:09:51,257 旦那様から それとなく お話を…。 102 00:09:51,257 --> 00:09:54,160 はい 出来ました! ふきのとうの みそあえ。 103 00:09:54,160 --> 00:09:57,931 旦那様! いいじゃないですか。 104 00:09:57,931 --> 00:10:01,601 ですが 新九郎様も 佐乃様も いらっしゃるんですよ? 105 00:10:01,601 --> 00:10:04,270 はい はい。 106 00:10:04,270 --> 00:10:07,941 あ~ うまい! おっ! 107 00:10:07,941 --> 00:10:09,943 春が来た! 108 00:10:11,611 --> 00:10:15,482 (よね)どうしたんだか? 今朝は お二人とも 稽古されてねえ。 109 00:10:15,482 --> 00:10:19,185 え? そういえば…。 110 00:10:24,190 --> 00:10:27,494 兄上。 何だ? 111 00:10:33,633 --> 00:10:38,505 少し よろしいでしょうか? どうかしたのか? 112 00:10:38,505 --> 00:10:42,509 ご相談したい事が…。 相談? 113 00:10:44,978 --> 00:10:50,316 実は 先日 勝之進様に➡ 114 00:10:50,316 --> 00:10:54,654 嫁にと望まれました。 115 00:10:54,654 --> 00:10:58,992 嫁だと? はい。 116 00:10:58,992 --> 00:11:02,862 そうか! それは よかった。 117 00:11:02,862 --> 00:11:06,799 勝之進も ようやく 心が決まったか。 118 00:11:06,799 --> 00:11:10,270 いや よき話ではないか。 119 00:11:10,270 --> 00:11:12,939 勝之進は 信頼のできる男。 120 00:11:12,939 --> 00:11:17,810 それに 上杉家中においても 群を抜いて優秀だ。 121 00:11:17,810 --> 00:11:21,281 よかったな 佐乃。 122 00:11:21,281 --> 00:11:24,617 まだ お受けした訳では…。 123 00:11:24,617 --> 00:11:27,954 何故? 何か 不服でもあるのか? 124 00:11:27,954 --> 00:11:31,824 いえ 私には過ぎたお方だと 思っております。 125 00:11:31,824 --> 00:11:33,826 なら…。 126 00:11:33,826 --> 00:11:37,630 兄上は 城内での勝之進様のお立場は➡ 127 00:11:37,630 --> 00:11:40,533 ご存じでございましょう? もちろんだ。 128 00:11:40,533 --> 00:11:43,970 勘定頭の安田様の長男として お城に上がり➡ 129 00:11:43,970 --> 00:11:48,308 馬廻組の若い者たちからも 信頼されておる。 130 00:11:48,308 --> 00:11:54,180 ですが 安田様や勝之進様の お考えに➡ 131 00:11:54,180 --> 00:11:58,952 父上は 賛同しておられぬのではないかと。 132 00:11:58,952 --> 00:12:01,254 確かに。 133 00:12:01,254 --> 00:12:04,591 江戸のお屋形様へ 直訴に及ぼうとしたところ➡ 134 00:12:04,591 --> 00:12:07,493 父上に止められた事もあった。 135 00:12:07,493 --> 00:12:10,930 ですから どうしたらいいのかと悩み➡ 136 00:12:10,930 --> 00:12:13,633 ご相談に参りました。 137 00:12:17,804 --> 00:12:20,506 本当なんですか? 138 00:12:22,275 --> 00:12:26,145 旦那様 申し訳ありません。 139 00:12:26,145 --> 00:12:29,949 いい年をして あんな若い娘さんと…。 140 00:12:29,949 --> 00:12:33,620 いやいや 別に 私は いいんだけども➡ 141 00:12:33,620 --> 00:12:37,957 竹さんが ちょっと気にしていてね。 142 00:12:37,957 --> 00:12:45,832 ああ… 竹さんも 雫さんの事は 何かと 気にかけてくれていて…。 143 00:12:45,832 --> 00:12:49,836 よりによって この私と…。 144 00:12:52,305 --> 00:12:59,979 でも 旦那様… 雫さんと私は 天涯孤独の身なんです。 145 00:12:59,979 --> 00:13:04,817 子どもの頃から よそ様の軒下 借りて生きてきたんです。 146 00:13:04,817 --> 00:13:09,589 若いおなごが 一人で生きてくのは どんなに大変な事か…。 147 00:13:09,589 --> 00:13:14,460 雫さんの これから先の事を 考えると 何だか…。 148 00:13:14,460 --> 00:13:16,462 そうですか。 149 00:13:16,462 --> 00:13:20,166 あ でも 哀れみだけじゃありません。 150 00:13:21,934 --> 00:13:26,272 あの… 昔 ほれた女に➡ 151 00:13:26,272 --> 00:13:31,277 どことなく面影が似てるんです 雫さん。 152 00:13:33,146 --> 00:13:37,450 ハッハ そうですか。 153 00:13:39,285 --> 00:13:45,625 又吉つぁん いくつになっても 人を好きになる事って➡ 154 00:13:45,625 --> 00:13:47,927 いいですね。 155 00:13:58,638 --> 00:14:04,911 (和泉局)豊臣に嫁がれた千姫様は いくつにおなりじゃ? 156 00:14:04,911 --> 00:14:08,247 御年13になられました。 157 00:14:08,247 --> 00:14:12,118 13か…。 158 00:14:12,118 --> 00:14:15,121 うかうかしてはおられぬ。 159 00:14:15,121 --> 00:14:17,924 万が一 お子でも できようものなら➡ 160 00:14:17,924 --> 00:14:20,827 面倒な事になるやもしれぬ。 161 00:14:20,827 --> 00:14:25,264 はい。 世間では この婚儀で➡ 162 00:14:25,264 --> 00:14:29,936 徳川と豊臣が 手を結んだと思っておりますが➡ 163 00:14:29,936 --> 00:14:36,809 豊臣方は 牢人者を召し抱えようと たくらんでいるようでございます。 164 00:14:36,809 --> 00:14:39,946 ええい こしゃくな! 165 00:14:39,946 --> 00:14:44,817 ♬~ 166 00:14:44,817 --> 00:14:48,621 事を急がねばならぬ。 167 00:14:48,621 --> 00:14:50,957 半年もたつというのに➡ 168 00:14:50,957 --> 00:14:55,828 米沢の天徳和尚からは 何の知らせも ないのか?はい。 169 00:14:55,828 --> 00:14:58,631 (和泉局)もはや 待てぬ! 170 00:14:58,631 --> 00:15:02,235 石田三成の子と その守り刀を探し出し➡ 171 00:15:02,235 --> 00:15:05,905 ひとつき以内に 江戸に連れきたるように。 172 00:15:05,905 --> 00:15:09,575 よいな? はっ。 173 00:15:09,575 --> 00:15:11,577 必ずじゃぞ! 174 00:15:14,413 --> 00:15:18,584 (天徳) まだ 守り刀は見つからぬのか? 175 00:15:18,584 --> 00:15:20,620 申し訳ございません。 176 00:15:20,620 --> 00:15:24,757 お急ぎとあらば 今夜にも 忍び込み➡ 177 00:15:24,757 --> 00:15:27,260 必ず盗み出します。 178 00:15:27,260 --> 00:15:32,932 うむ。 前田慶次のいない時を見計らい➡ 179 00:15:32,932 --> 00:15:36,235 やれ。 はい。 180 00:15:38,604 --> 00:15:41,307 雫。 181 00:15:45,278 --> 00:15:52,618 その昔 死にかけていたお前を 拾い上げてやった恩は➡ 182 00:15:52,618 --> 00:15:55,288 返してもらうぞ。 183 00:15:55,288 --> 00:15:57,590 はい。 184 00:16:07,867 --> 00:16:12,772 これは 前田殿 お越しになっておられましたか。 185 00:16:12,772 --> 00:16:15,241 お邪魔しております。 186 00:16:15,241 --> 00:16:17,910 ほかにする事も ございませぬので。 187 00:16:17,910 --> 00:16:22,248 また そのような ご謙遜を。 ハッハッハッハ。 188 00:16:22,248 --> 00:16:26,252 では 一局 お相手を。 189 00:16:39,599 --> 00:16:42,935 早いものですな。 190 00:16:42,935 --> 00:16:49,275 前田殿が こちらに来られてから もう9年。 191 00:16:49,275 --> 00:16:54,947 その間に 天下も 大きく変わりました。 192 00:16:54,947 --> 00:17:00,753 はい。 戦の世から 徳川様の世へと。 193 00:17:00,753 --> 00:17:04,557 その徳川様ですが➡ 194 00:17:04,557 --> 00:17:10,429 将軍職を ご子息の秀忠様に 譲られたとはいえ➡ 195 00:17:10,429 --> 00:17:17,570 家康様は 大御所様として 駿府から目を光らせておられます。 196 00:17:17,570 --> 00:17:24,243 ご自分が生きているうちに 揺るぎのない徳川の太平の世を➡ 197 00:17:24,243 --> 00:17:29,582 築き上げようとなさっておられる ご様子。 198 00:17:29,582 --> 00:17:37,924 邪魔立てする者は 生かしてはおかぬでしょうな。 199 00:17:37,924 --> 00:17:41,594 戦のない世は 皆が望む事。 200 00:17:41,594 --> 00:17:44,497 誰も 邪魔立てなどは致しませぬ。 201 00:17:44,497 --> 00:17:50,269 皆が皆 そうではありますまい。 202 00:17:50,269 --> 00:17:58,611 もし 逆らう者あれば 総がかりで潰すやもしれませぬ。 203 00:17:58,611 --> 00:18:04,417 ねずみ一匹 ひねり潰すは 造作もない事。 204 00:18:04,417 --> 00:18:09,221 ねずみ一匹とて 侮ってはなりませぬぞ。 205 00:18:11,057 --> 00:18:13,059 ヘヘッ。 206 00:18:16,228 --> 00:18:21,100 ところで 雫さんには うちの又吉が➡ 207 00:18:21,100 --> 00:18:24,904 いろいろと 世話になっているようでして。 208 00:18:24,904 --> 00:18:27,239 はい。 209 00:18:27,239 --> 00:18:31,911 羨ましい事です。 まことです。 210 00:18:31,911 --> 00:18:40,219 いや 拙僧には 縁のない話ですが。 フッフッフッフ…。 211 00:18:44,490 --> 00:18:48,461 いいえ。 まだ 実測図が 完成しておりませぬ。 212 00:18:48,461 --> 00:18:53,599 測地を再開するよう 半年も前から 申し入れておるのに…。 213 00:18:53,599 --> 00:18:57,269 まだ お年寄衆からのお許しが 出てはおりませぬ。 214 00:18:57,269 --> 00:18:59,305 勘定頭の安田様が➡ 215 00:18:59,305 --> 00:19:02,041 この件を お取り上げに ならぬからではないのか? 216 00:19:02,041 --> 00:19:05,544 しかたないであろう。 実測図が完成していないのだから。 217 00:19:05,544 --> 00:19:08,447 言いがかりばかりつけて 上に通さぬのではないか? 218 00:19:08,447 --> 00:19:11,417 何を申すか! (一左衛門)うるさい! 219 00:19:11,417 --> 00:19:16,555 仕事をせえ 仕事を! 上役の指示に従えんのか? 220 00:19:16,555 --> 00:19:19,892 (勝之進)通らぬには 通らぬ訳がございます。 221 00:19:19,892 --> 00:19:22,795 新田開作は お家にとって大事。 222 00:19:22,795 --> 00:19:29,402 ですが 今 第一に考えるべき事は 上杉家の領地拡大にございます。 223 00:19:29,402 --> 00:19:34,907 さすれば 何に金を使うべきかは おのずと決まります。 224 00:19:47,586 --> 00:19:49,889 (2人)話したい事が…。 225 00:19:51,457 --> 00:19:55,461 では お前から。 いや お前から。 226 00:19:55,461 --> 00:19:59,598 佐乃殿に 嫁になってくれと言った。 227 00:19:59,598 --> 00:20:02,268 ああ 聞いた。 228 00:20:02,268 --> 00:20:05,171 佐乃も きっと 色よい返事をするはず。 229 00:20:05,171 --> 00:20:09,141 まことか!?ああ。 お前のような男の妻になれるのだ。 230 00:20:09,141 --> 00:20:11,277 うれしくないはずは ないではないか。 231 00:20:11,277 --> 00:20:13,946 承諾してくれるなら すぐにでも 仲人を立て➡ 232 00:20:13,946 --> 00:20:16,282 正式に 前田家に申し込むつもりだ。 233 00:20:16,282 --> 00:20:22,154 だが もうしばらく待ってくれ。 佐乃が 近々 父上に話をする。 234 00:20:22,154 --> 00:20:24,623 あいつも 気を遣っておる。 235 00:20:24,623 --> 00:20:29,295 そうか。 佐乃殿は おなごとはいえ➡ 236 00:20:29,295 --> 00:20:32,631 上杉家の今の実情を よく分かっておられるからな。 237 00:20:32,631 --> 00:20:35,534 お父上は どうなのだ? 238 00:20:35,534 --> 00:20:38,304 まだ きちんとは 話しておらぬが➡ 239 00:20:38,304 --> 00:20:43,642 立場は違えど 父上は 前田様の事は信用しておられる。 240 00:20:43,642 --> 00:20:46,312 そうか。 241 00:20:46,312 --> 00:20:49,648 で お前の話とは? 242 00:20:49,648 --> 00:20:52,318 その事だが…。 243 00:20:52,318 --> 00:20:54,987 (次右衛門)よ~し! 掛かり稽古 始めるぞ! 244 00:20:54,987 --> 00:20:56,922 (一同)はい! お願いします! 245 00:20:56,922 --> 00:20:59,325 近いうちに うちに来てはもらえぬか? 246 00:20:59,325 --> 00:21:02,328 相談したい事がある。 分かった。 247 00:21:03,929 --> 00:21:06,265 (掛け声) 248 00:21:06,265 --> 00:21:08,200 甘い 甘い! 249 00:21:08,200 --> 00:21:13,205 (掛け声) 250 00:21:14,940 --> 00:21:16,976 きえ~っ! 251 00:21:16,976 --> 00:21:20,613 きえ~っ! 252 00:21:20,613 --> 00:21:26,919 <苦しみの無い庵 無苦庵にございます> 253 00:21:32,625 --> 00:21:37,296 それで 佐乃お嬢様には 何と? 254 00:21:37,296 --> 00:21:43,169 勝之進様は お家柄 お人柄共に よき方だと思っております。 255 00:21:43,169 --> 00:21:45,638 けれど…。 ですから➡ 256 00:21:45,638 --> 00:21:50,643 返事は いましばらく待つようにと 佐乃には言いました。 257 00:21:54,980 --> 00:21:59,318 それと… 新九郎様には➡ 258 00:21:59,318 --> 00:22:04,156 いつ あの秘密を 話されるおつもりですか? 259 00:22:04,156 --> 00:22:08,594 新九郎 あの嘆願書 書き終わりましたか? 260 00:22:08,594 --> 00:22:12,464 もう少しのようですが。 261 00:22:12,464 --> 00:22:15,267 竹は この秘密が➡ 262 00:22:15,267 --> 00:22:18,170 秘密のままであればよいと 思っております。 263 00:22:18,170 --> 00:22:24,610 けれど そろそろ お話しなされないと。 264 00:22:24,610 --> 00:22:27,947 新九郎様は 立派な大人におなりです。 265 00:22:27,947 --> 00:22:34,253 なのに いつまでも 新九郎様を 子ども扱いなされては…。 266 00:22:36,622 --> 00:22:40,960 立派な大人になりましたか。 267 00:22:40,960 --> 00:22:44,296 はい。 268 00:22:44,296 --> 00:22:46,999 うん。 269 00:22:49,635 --> 00:22:52,304 又吉さん。 270 00:22:52,304 --> 00:22:54,607 雫さん。 271 00:22:56,175 --> 00:22:59,645 和尚様に叱られました。 272 00:22:59,645 --> 00:23:07,353 夜な夜な 男の所へ通うような女は お寺には置いておけないって。 273 00:23:11,590 --> 00:23:18,297 あなたの旦那様が 和尚様に 告げ口したみたい。 274 00:23:20,599 --> 00:23:23,302 そうか…。 275 00:23:27,473 --> 00:23:30,943 今晩 来てもいい? 276 00:23:30,943 --> 00:23:37,816 うん。 旦那様 夕方 出かけて お帰りは遅くなるだろうから。 277 00:23:37,816 --> 00:23:40,819 そう。 278 00:23:52,965 --> 00:23:57,836 ああ~ 肩が凝った! 279 00:23:57,836 --> 00:24:00,572 慣れぬ事を なされるからでございます。 280 00:24:00,572 --> 00:24:04,443 まこと 机に向かうより 畑を耕す方が➡ 281 00:24:04,443 --> 00:24:08,447 性に合ってるのかもしれん。 282 00:24:08,447 --> 00:24:11,583 ところで 父上に あの事…。 283 00:24:11,583 --> 00:24:16,922 はい。 兄上の言うとおり お話し致しました。 284 00:24:16,922 --> 00:24:21,593 返事は しばらく待つようにと。 285 00:24:21,593 --> 00:24:24,496 そうか。 286 00:24:24,496 --> 00:24:29,468 父上の事だ。 お前の将来も 考えて下さっての事だろう。 287 00:24:29,468 --> 00:24:32,237 はい。 288 00:24:32,237 --> 00:24:37,543 佐乃 相手してくれぬか? はい。 289 00:24:40,612 --> 00:24:42,614 きえ~っ! 290 00:24:55,160 --> 00:24:58,163 参った! 降参だ! 291 00:24:58,163 --> 00:25:01,567 兄上は まだまだでございますな! 292 00:25:01,567 --> 00:25:04,236 父上が 一人前と お認めにならないのも➡ 293 00:25:04,236 --> 00:25:06,572 無理はございませぬ。 294 00:25:06,572 --> 00:25:09,241 …と言いたいところでは ございますが➡ 295 00:25:09,241 --> 00:25:11,910 今のは わざと 負けたのでございましょう? 296 00:25:11,910 --> 00:25:13,846 母上が申しておりました。 297 00:25:13,846 --> 00:25:18,584 父上は おなご相手に 本気で 向かってくる お方ではないと。 298 00:25:18,584 --> 00:25:20,919 さすが 父と息子。 299 00:25:20,919 --> 00:25:24,590 親子で そういうところも似ております。 300 00:25:24,590 --> 00:25:27,893 何でも お見通しだな。 301 00:25:29,461 --> 00:25:32,264 はい。 302 00:25:32,264 --> 00:25:39,138 一緒に住むようになって 兄上の事は よく分かりました。 303 00:25:39,138 --> 00:25:42,608 兄上は 放ってはおけませぬ。 304 00:25:42,608 --> 00:25:48,614 竹や この私が お世話をしないと どうなる事かと思っております。 305 00:25:50,282 --> 00:25:54,953 お前が嫁ぐと このような稽古も もう できなくなるな。 306 00:25:54,953 --> 00:25:57,289 え? 307 00:25:57,289 --> 00:26:00,192 妹がいたと言われた時は 驚いたが➡ 308 00:26:00,192 --> 00:26:05,564 兄として お前と一緒に暮らせて 楽しかった。 309 00:26:05,564 --> 00:26:08,233 兄上。 310 00:26:08,233 --> 00:26:13,105 そうだ。 今夜 勝之進が来る。 お前も 顔を出すとよい。 311 00:26:13,105 --> 00:26:15,574 はい。 312 00:26:15,574 --> 00:26:19,912 よし! もう一本 やるぞ。 313 00:26:19,912 --> 00:26:22,214 はい! 314 00:26:24,783 --> 00:26:28,086 また来るぞ。 ありがとうございました。 315 00:26:31,924 --> 00:26:34,827 春の嵐かしら? 316 00:26:34,827 --> 00:26:37,596 ぬくくなりましたね。 317 00:26:37,596 --> 00:26:40,299 ええ。 318 00:26:41,934 --> 00:26:44,603 私が見ても 慶さんは➡ 319 00:26:44,603 --> 00:26:49,475 新九郎様の事を 子ども扱いし過ぎだと思います。 320 00:26:49,475 --> 00:26:53,946 ご本人は お城へ出仕したいと 言っているのに➡ 321 00:26:53,946 --> 00:27:01,253 いつまでも 一人前ではないと 畑仕事ばかりさせて。 322 00:27:04,223 --> 00:27:09,561 慶さんは いつまでも 子離れできてないのかも。 323 00:27:09,561 --> 00:27:13,899 はい。 そのとおりかもしれません。 324 00:27:13,899 --> 00:27:20,239 それとも 何か 別のお考えが? 325 00:27:20,239 --> 00:27:24,109 あるように思えますが? 326 00:27:24,109 --> 00:27:27,913 う~ん。 327 00:27:27,913 --> 00:27:34,253 京や江戸へ行くのも いいかもしれません。 328 00:27:34,253 --> 00:27:40,592 ですがね 身内の者や 友と共に➡ 329 00:27:40,592 --> 00:27:47,933 大きな望みも持たず 己を裏切らず➡ 330 00:27:47,933 --> 00:27:54,806 正直に 素直に生きていく。 うん…。 331 00:27:54,806 --> 00:28:02,881 私もね 迷いながら そういう生き方をしてきました。 332 00:28:02,881 --> 00:28:06,752 己が正しいと思った事を。 333 00:28:06,752 --> 00:28:09,755 アッハッハッハ! 334 00:28:09,755 --> 00:28:18,230 その事が 世の人には かぶき者と見えたんでしょうね。 335 00:28:18,230 --> 00:28:20,933 うん。 フッ…。 336 00:28:27,239 --> 00:28:30,909 ですからね あいつにも➡ 337 00:28:30,909 --> 00:28:34,580 己を裏切らない男に なってほしいんですよ。 338 00:28:34,580 --> 00:28:49,127 ♬~ 339 00:28:49,127 --> 00:28:52,598 親にできる事というのは➡ 340 00:28:52,598 --> 00:28:57,269 生きるための土台を 作ってやる事だけです。 341 00:28:57,269 --> 00:29:02,975 あとは 見守ってやるだけです。 342 00:29:05,544 --> 00:29:09,414 では 畑仕事をさせたのは…。 343 00:29:09,414 --> 00:29:12,884 はい。 あいつも ようやく➡ 344 00:29:12,884 --> 00:29:20,225 己が正しいと思った事を 見つけたのかもしれません。 345 00:29:20,225 --> 00:29:33,572 ♬~ 346 00:29:33,572 --> 00:29:36,475 今夜は 新九郎に呼ばれて 来ました。 347 00:29:36,475 --> 00:29:41,913 はい 伺っております。 どうぞ お上がり下さいませ。 348 00:29:41,913 --> 00:29:44,216 では。 349 00:29:46,251 --> 00:29:59,965 (風の音) 350 00:30:09,941 --> 00:30:11,877 どうだ? 351 00:30:11,877 --> 00:30:15,280 百姓たちの苦衷は よく分かった。 352 00:30:15,280 --> 00:30:20,619 皆 一日も早く 新田開作に 着手してほしいと願っておる。 353 00:30:20,619 --> 00:30:24,489 自分たちの代では無理でも 子や孫の代には➡ 354 00:30:24,489 --> 00:30:27,492 今より 少しでも 暮らしが楽になるようにと。 355 00:30:27,492 --> 00:30:30,295 その嘆願書を添えた上申書を 書き上げ➡ 356 00:30:30,295 --> 00:30:33,198 上の方々に 差し出そうと思っておる。 357 00:30:33,198 --> 00:30:38,637 しかしながら どのように 差し出したらよいのかも分からぬ。 358 00:30:38,637 --> 00:30:42,507 そこで 教えを乞いたいと思うてな。 359 00:30:42,507 --> 00:30:44,509 頼む。 360 00:30:46,511 --> 00:30:52,184 今は 新田開作に 力を注いでいる時ではない。 361 00:30:52,184 --> 00:30:55,987 え? 前にも話したではないか。 362 00:30:55,987 --> 00:31:00,592 今 大事なのは いかに 天下に 上杉ありと知らしめるかだと。 363 00:31:00,592 --> 00:31:03,929 だからこそ お前も 一度は 死を覚悟してまで➡ 364 00:31:03,929 --> 00:31:05,864 共に 江戸にいるお屋形様に➡ 365 00:31:05,864 --> 00:31:09,267 直訴に及ぼうとしたのでは ないのか?それは…。 366 00:31:09,267 --> 00:31:15,140 俺は 今でも 上杉家のためなら この命 懸ける覚悟がある。 367 00:31:15,140 --> 00:31:18,276 だが 父上たちとは違うぞ。 368 00:31:18,276 --> 00:31:23,148 父上たちが取り戻したいのは かつての謙信公の頃の栄華。 369 00:31:23,148 --> 00:31:26,618 望郷の念に とらわれ過ぎておる。 370 00:31:26,618 --> 00:31:28,954 俺は そんな郷愁は持ってはおらぬ。 371 00:31:28,954 --> 00:31:31,623 望みは ただ一つ。 372 00:31:31,623 --> 00:31:34,526 天下に 上杉家の名を上げる事。 373 00:31:34,526 --> 00:31:38,964 そして いま一度 豊臣家の天下に戻し➡ 374 00:31:38,964 --> 00:31:42,834 その天下を支える 上杉家になる事だ。 375 00:31:42,834 --> 00:31:47,305 そのためなら 徳川との戦も辞さぬ覚悟だ! 376 00:31:47,305 --> 00:31:50,976 勝之進…。 佐乃殿と夫婦となれば➡ 377 00:31:50,976 --> 00:31:52,911 お前は 俺の身内。 378 00:31:52,911 --> 00:31:56,848 共に 上杉家のために 戦おうではないか! 379 00:31:56,848 --> 00:31:59,851 新九郎! 380 00:32:01,920 --> 00:32:05,791 俺も 一度は お前と同じ思いになった。 381 00:32:05,791 --> 00:32:12,564 お家のために戦い この命 失おうとも 悔いはないと。 382 00:32:12,564 --> 00:32:18,937 だが そんな事をしていては➡ 383 00:32:18,937 --> 00:32:23,275 この米沢の民の暮らしは 一向に変わらぬ! 384 00:32:23,275 --> 00:32:29,147 人とは 暮らしていける土地が あってこそ 生きていける。 385 00:32:29,147 --> 00:32:33,285 その土地を まずは 大事にせねばならんのだ。 386 00:32:33,285 --> 00:32:36,955 それでは 侍としての信念を 捨てるという事か? 387 00:32:36,955 --> 00:32:39,624 そのような事は 言うてはおらぬ。 まずは お家のため! 388 00:32:39,624 --> 00:32:43,962 天下に 上杉の名を知らしめる事が 先決! 389 00:32:43,962 --> 00:32:48,633 信念で戦をすると言うが その戦ができるのも➡ 390 00:32:48,633 --> 00:32:51,536 百姓たちが 毎日 田畑を耕し➡ 391 00:32:51,536 --> 00:32:55,240 米を作り 年貢を納めているから ではないのか? 392 00:32:57,642 --> 00:33:02,247 その百姓たちは 戦など望んではおらぬ! 393 00:33:02,247 --> 00:33:04,182 お前は 侍だぞ! 394 00:33:04,182 --> 00:33:08,920 だが この地 米沢に生きる者の一人だ。 395 00:33:08,920 --> 00:33:39,885 ♬~ 396 00:33:39,885 --> 00:33:42,621 勝之進様は お帰りに? 397 00:33:42,621 --> 00:33:46,291 はい 今し方。 398 00:33:46,291 --> 00:33:51,963 何やら 随分 大きな声が 聞こえていましたが。 399 00:33:51,963 --> 00:33:56,835 兄上と 勝之進様のお考えが 違うのです。 400 00:33:56,835 --> 00:34:02,574 兄上は 民のため 勝之進様は 上杉家のためと。 401 00:34:02,574 --> 00:34:06,244 勝之進様のお考えは 分かっておりました。 402 00:34:06,244 --> 00:34:08,914 ですが 兄上が➡ 403 00:34:08,914 --> 00:34:12,584 あそこまで お百姓の立場に立って 考えていたとは…。 404 00:34:12,584 --> 00:34:16,922 それこそ 旦那様のお教えの たまものでございましょう。 405 00:34:16,922 --> 00:34:18,857 毎日 鍬を持ち➡ 406 00:34:18,857 --> 00:34:22,260 畑仕事をしていたので ございますから。 407 00:34:22,260 --> 00:34:27,132 ♬~ 408 00:34:27,132 --> 00:34:52,123 (風の音) 409 00:35:18,249 --> 00:35:26,257 (物音) 410 00:35:34,265 --> 00:35:37,168 何者じゃ!? 兄上! 411 00:35:37,168 --> 00:35:39,137 わっ! 412 00:35:39,137 --> 00:35:46,611 ♬~ 413 00:35:46,611 --> 00:35:48,613 後ろだ! 414 00:35:51,950 --> 00:35:53,885 兄上! 佐乃! 415 00:35:53,885 --> 00:35:57,889 ⚟(鍋の蓋をたたく音) (竹)佐乃様! 416 00:36:01,760 --> 00:36:04,896 あっ!兄上! 新九郎様! 417 00:36:04,896 --> 00:36:14,239 ♬~ 418 00:36:14,239 --> 00:36:16,908 何をしとる!? 419 00:36:16,908 --> 00:36:19,244 旦那様! 420 00:36:19,244 --> 00:36:23,915 そんな物騒なものを 振り回して…➡ 421 00:36:23,915 --> 00:36:28,586 何をしとると言っとるんじゃ! 422 00:36:28,586 --> 00:36:30,588 ⚟(合図の音) 423 00:36:32,257 --> 00:36:35,560 兄上! (竹)新九郎様!(又吉)待て! 424 00:36:52,277 --> 00:36:55,180 うっ! ああ…。 425 00:36:55,180 --> 00:36:58,616 私を かばって下さり…。 426 00:36:58,616 --> 00:37:02,487 大丈夫だ これしきの傷。 427 00:37:02,487 --> 00:37:07,225 どうして このような事に…。 428 00:37:07,225 --> 00:37:11,896 きっと 新九郎様を狙ったのだと 思います。 429 00:37:11,896 --> 00:37:15,233 旦那様 きっと そうだと思います! 430 00:37:15,233 --> 00:37:19,904 私を? どうして 兄上を? 431 00:37:19,904 --> 00:37:22,207 それは…。 432 00:37:25,777 --> 00:37:30,248 皆さん 座敷に集まって下さい。 433 00:37:30,248 --> 00:37:34,119 竹さん。 又吉さんも呼んで。 434 00:37:34,119 --> 00:37:58,276 ♬~ 435 00:37:58,276 --> 00:38:04,549  回想  これが 証しの守り刀にございます。 436 00:38:04,549 --> 00:38:39,918 ♬~ 437 00:38:39,918 --> 00:38:42,820 それは? 438 00:38:42,820 --> 00:38:47,592 お前の守り刀だ。 439 00:38:47,592 --> 00:38:58,937 ♬~ 440 00:38:58,937 --> 00:39:09,247 新九郎 お前は 石田三成様のお子です。 441 00:39:11,883 --> 00:39:19,757 では 父上は 兄上を育てるために 米沢に来られたのですか? 442 00:39:19,757 --> 00:39:25,230 長い間 知らせてこなかった。 443 00:39:25,230 --> 00:39:28,132 申し訳なかった。 444 00:39:28,132 --> 00:39:47,252 ♬~ 445 00:39:47,252 --> 00:39:49,954 しくじるとは…! 446 00:39:51,923 --> 00:39:53,858 うっ! 447 00:39:53,858 --> 00:39:59,597 こうなった以上 真正面から 守り刀を手に入れる! 448 00:39:59,597 --> 00:40:09,307 ♬~ 449 00:40:10,942 --> 00:40:13,845 竹さんは知ってたの? 450 00:40:13,845 --> 00:40:16,147 ええ。 451 00:40:17,815 --> 00:40:26,124 俺も 何かあると感じてたんだけど 何も聞かされてなかったな。 452 00:40:49,981 --> 00:40:53,284 旦那様。 453 00:40:57,855 --> 00:41:04,495 とうとう 秘密を明かしてしまいました。 454 00:41:04,495 --> 00:41:09,934 ようございました。 455 00:41:09,934 --> 00:41:15,273 これで よかったのです。 456 00:41:15,273 --> 00:41:53,978 ♬~ 457 00:41:53,978 --> 00:41:59,851 この俺が 三成の子…。 458 00:41:59,851 --> 00:42:05,256 ♬~ 459 00:42:05,256 --> 00:42:09,127 信じています。 460 00:42:09,127 --> 00:42:17,268 今の新九郎なら この事実を受け入れる事ができる。 461 00:42:17,268 --> 00:42:19,203 そのために➡ 462 00:42:19,203 --> 00:42:24,142 この地に来て 親子として 暮らしてきたんですからね。 463 00:42:24,142 --> 00:42:35,286 ♬~ 464 00:42:35,286 --> 00:42:39,157 生きていて よいのだろうか? 465 00:42:39,157 --> 00:42:41,626 兄上! 落ち着け! 466 00:42:41,626 --> 00:42:44,962 誰の子であろうとも 兄上は兄上なのではないですか!? 467 00:42:44,962 --> 00:42:49,300 新九郎様が生かされたのは これからの世のためであったと…。 468 00:42:49,300 --> 00:42:51,636 逃げるか 二人で どっか遠く。 469 00:42:51,636 --> 00:42:55,339 また 命が一つ…。