1 00:00:34,388 --> 00:00:39,126 (喊声) 2 00:00:39,126 --> 00:00:41,795 (竹)<関ヶ原の戦いの後➡ 3 00:00:41,795 --> 00:00:47,468 世は 徳川様の天下へと 変わりつつありました。➡ 4 00:00:47,468 --> 00:00:51,138 前田利家様の甥の前田慶次様は➡ 5 00:00:51,138 --> 00:00:54,475 上杉様の領国 米沢で➡ 6 00:00:54,475 --> 00:01:01,148 今は亡き石田三成様のお子を 育てておられました> 7 00:01:01,148 --> 00:01:07,021 (慶次)命… 命だ。 8 00:01:07,021 --> 00:02:31,321 ♬~ 9 00:02:36,443 --> 00:02:41,115 <苦しみの無い庵 無苦庵にございます。➡ 10 00:02:41,115 --> 00:02:47,454 こちらが 石田三成様の忘れ形見の 新九郎様。➡ 11 00:02:47,454 --> 00:02:49,790 この秘密を知っているのは➡ 12 00:02:49,790 --> 00:02:54,128 慶次様と 私 竹だけでございます。➡ 13 00:02:54,128 --> 00:02:57,798 そして 金沢から やって来られた➡ 14 00:02:57,798 --> 00:03:00,134 慶次様の下のお子の佐乃様> 15 00:03:00,134 --> 00:03:02,069 (佐乃)兄上。 16 00:03:02,069 --> 00:03:04,471 お手合わせを願います。 17 00:03:04,471 --> 00:03:08,142 (新九郎)佐乃殿 その いでたちは…。 18 00:03:08,142 --> 00:03:13,480 朝の薙刀の稽古は 私の習いにございます。 は? 19 00:03:13,480 --> 00:03:18,352 旅の間 稽古もできず 体が なまっておりますが➡ 20 00:03:18,352 --> 00:03:22,156 手加減は 無用にございます。 21 00:03:22,156 --> 00:03:24,825 そんな おなご相手に…。 22 00:03:24,825 --> 00:03:27,494 見くびられますな。 23 00:03:27,494 --> 00:03:29,430 きえ~っ! 24 00:03:29,430 --> 00:03:31,832 ♬~ 25 00:03:31,832 --> 00:03:34,435 ちょっと いきなりとは…。 26 00:03:34,435 --> 00:03:36,370 きえ~っ! 27 00:03:36,370 --> 00:03:40,107 <お二人は 私の とっさの思いつきで➡ 28 00:03:40,107 --> 00:03:45,779 とりあえず 腹違いの兄と妹 という事になっております> 29 00:03:45,779 --> 00:03:47,715 きえ~っ! 30 00:03:47,715 --> 00:03:51,452 <そして こちらが慶次様。➡ 31 00:03:51,452 --> 00:03:54,121 ご趣味は たくさんお持ちですが➡ 32 00:03:54,121 --> 00:03:57,791 朝餉を作るのも その一つにございます> 33 00:03:57,791 --> 00:04:01,628 あ~ 今日の大根飯も うまく炊けてますよ 皆さん。 34 00:04:01,628 --> 00:04:06,467 はい そのようで。 これは もう少し。 35 00:04:06,467 --> 00:04:09,803 (よね)すんげえ強えんだな 佐乃様は。 36 00:04:09,803 --> 00:04:12,706 あっ! ああ… 新九郎様 やられてなさる。 37 00:04:12,706 --> 00:04:17,478 佐乃様は なかなかの腕前になられました。 38 00:04:17,478 --> 00:04:19,813 それはそうでしょう。 39 00:04:19,813 --> 00:04:24,485 あの女房殿に 鍛えられているんだから。 40 00:04:24,485 --> 00:04:27,154 (美津)きえ~っ! 41 00:04:27,154 --> 00:04:32,154 <その奥方様のいらっしゃる 金沢> 42 00:04:38,766 --> 00:04:42,102 華 相手を致せ。 43 00:04:42,102 --> 00:04:45,402 はい 母上。 まいります。 44 00:04:48,776 --> 00:04:53,113 遠慮せず どこからでも かかってまいれ。 45 00:04:53,113 --> 00:04:55,449 きえ~っ! きえ~っ! 46 00:04:55,449 --> 00:05:08,162 ♬~ 47 00:05:08,162 --> 00:05:12,466 では 金沢でも 父上が 朝餉の支度を? 48 00:05:12,466 --> 00:05:16,804 はい。 母上は 料理が 不得手にございますゆえ。 49 00:05:16,804 --> 00:05:21,475 そうだったな。 いや 女房殿は 味に疎いところがあってな➡ 50 00:05:21,475 --> 00:05:27,147 それに 下ごしらえの ひと手間を 省くところがいかん。 ハッハッハッハ! 51 00:05:27,147 --> 00:05:31,018 佐乃 ここだけの話ぞ。 52 00:05:31,018 --> 00:05:34,755 母上も 姉上も 父上の料理が恋しいと➡ 53 00:05:34,755 --> 00:05:37,090 いつも申しておりました。 54 00:05:37,090 --> 00:05:41,428 ですから 一日も早く 金沢へ お戻り願えませんと。 55 00:05:41,428 --> 00:05:44,331 はい はい。 「はい はい」と➡ 56 00:05:44,331 --> 00:05:47,301 こちらに来てから いつも そのような お返事ばかり。 57 00:05:47,301 --> 00:05:50,437 真面目に考えて下さってるので ございますか? 58 00:05:50,437 --> 00:05:53,340 はい はい。 父上! 59 00:05:53,340 --> 00:05:58,312 娘にも なま返事ばかりで だらしない。 60 00:05:58,312 --> 00:06:02,049 何? お前こそ 何だ 今朝の稽古は。 61 00:06:02,049 --> 00:06:04,785 佐乃に やられっ放しじゃないか。 62 00:06:04,785 --> 00:06:08,655 ですが おなご相手には…。 兄上。 63 00:06:08,655 --> 00:06:11,658 兄上は 脇が甘うございます。 64 00:06:11,658 --> 00:06:15,429 あれでは たやすく打ち込まれて 斬られてしまいます。 65 00:06:15,429 --> 00:06:18,799 もっと真剣に稽古なさいませ。 66 00:06:18,799 --> 00:06:21,468 前田家のご長男として 恥ずかしゅうございます。 67 00:06:21,468 --> 00:06:26,139 言われっ放しだ。 ヘッヘッヘッヘッヘ。 で 旦那様➡ 68 00:06:26,139 --> 00:06:30,477 奥方様からの文には 何と? え? 69 00:06:30,477 --> 00:06:35,082 戻ってくるようにと きつく 書かれていたはずでございます。 70 00:06:35,082 --> 00:06:39,953 あの… 母上様たちは 今は 金沢で どのように お暮らしなのです? 71 00:06:39,953 --> 00:06:43,423 旦那様のご親戚 前田善兵衛様の➡ 72 00:06:43,423 --> 00:06:46,093 お屋敷の離れに お住まいにございます。 73 00:06:46,093 --> 00:06:49,763 善兵衛様は それは よいお方で…。 74 00:06:49,763 --> 00:06:52,099 父上が 米沢に来られてからも➡ 75 00:06:52,099 --> 00:06:55,769 ずっと 私たちの面倒を 見て下さっているのです。 76 00:06:55,769 --> 00:07:00,440 どうだ? 慶次殿を そろそろ こちらに呼び戻し➡ 77 00:07:00,440 --> 00:07:02,776 親子そろって 暮らしては。 78 00:07:02,776 --> 00:07:04,711 はい。 79 00:07:04,711 --> 00:07:07,648 のんびりと隠居をすればよいと➡ 80 00:07:07,648 --> 00:07:11,118 わしが申しておると 伝えてくれぬか? 81 00:07:11,118 --> 00:07:13,787 ありがたきお言葉。 82 00:07:13,787 --> 00:07:17,457 では 早速 文を…。 いや➡ 83 00:07:17,457 --> 00:07:20,794 それでは 心もとのうございますゆえ➡ 84 00:07:20,794 --> 00:07:24,464 誰か 迎えの者をやらねば。 85 00:07:24,464 --> 00:07:27,801 うむ それがよい。 はい。 86 00:07:27,801 --> 00:07:32,406 それで 私が お迎えに参ったのでございます。 87 00:07:32,406 --> 00:07:36,076 まことに 前田殿には 世話になりっ放しだ。 88 00:07:36,076 --> 00:07:38,412 感謝せねば。 のう。 89 00:07:38,412 --> 00:07:41,315 そういう事を言ってるのでは ございません。 90 00:07:41,315 --> 00:07:45,285 是非 一緒に お帰り下さいと 申し上げてるのでございます。 91 00:07:45,285 --> 00:07:47,421 はい はい。 92 00:07:47,421 --> 00:07:51,758 おっ! この笹たけのこ 味が よう しみとる。 93 00:07:51,758 --> 00:07:55,058 佐乃 食べたか? うまいぞ。 94 00:07:59,099 --> 00:08:02,436 じゃあ 出かけてくるとする。 95 00:08:02,436 --> 00:08:05,339 あ そのまま そのまま。 96 00:08:05,339 --> 00:08:07,774 父上は どちらへ? 97 00:08:07,774 --> 00:08:12,112 それが… ああして 毎日 ぶらりと出かけ➡ 98 00:08:12,112 --> 00:08:14,781 お城には 月に1度 顔を出すだけで。 99 00:08:14,781 --> 00:08:19,119 月に1度? まさか それだけ? 100 00:08:19,119 --> 00:08:22,419 それが それだけで…。 101 00:08:25,459 --> 00:08:31,131 (一左衛門)ほっ ほっ ほっ…。 102 00:08:31,131 --> 00:08:34,401 (あくび) 103 00:08:34,401 --> 00:08:37,738 ごめんくだされ。 うん? 104 00:08:37,738 --> 00:08:39,673 前田様 おられましたか。 105 00:08:39,673 --> 00:08:42,409 安部殿 どうかなさいました? 106 00:08:42,409 --> 00:08:46,279 それが 大変な事に。 107 00:08:46,279 --> 00:08:49,282 借金を頼みに 越後屋へ? 108 00:08:49,282 --> 00:08:51,418 (一左衛門)はい。 ほう。 109 00:08:51,418 --> 00:08:56,089 それが 越後屋の態度が 急に変わりまして➡ 110 00:08:56,089 --> 00:08:59,389 金子を用立ててはくれんのです。 111 00:09:00,961 --> 00:09:03,764 (一左衛門)お主も知っておろう。➡ 112 00:09:03,764 --> 00:09:06,433 将軍家からの ご下命により➡ 113 00:09:06,433 --> 00:09:10,771 江戸城の石垣の修復を せねばならんのだ。 114 00:09:10,771 --> 00:09:14,107 今までどおり 用立ててはくれぬか? 115 00:09:14,107 --> 00:09:17,778 そう言われましても これまでの お貸しした分も➡ 116 00:09:17,778 --> 00:09:19,713 まだ お返し下さっては おりません。 117 00:09:19,713 --> 00:09:24,117 必ず返す! 越後屋 頼む。 これ このとおり! 118 00:09:24,117 --> 00:09:26,453 (越後屋)吾助! (吾助)は~い。 119 00:09:26,453 --> 00:09:29,453 もっと強く! あっ はい! 120 00:09:32,125 --> 00:09:35,395 でしたら…。 (そろばんをはじく音) 121 00:09:35,395 --> 00:09:40,734 これぐらいの利息は頂きませんと。 えっ! 122 00:09:40,734 --> 00:09:43,637 とはいえ 長いつきあいもございます。 123 00:09:43,637 --> 00:09:47,407 今回は 2百両ほどで ご勘弁を。 124 00:09:47,407 --> 00:09:52,746 5百両とは言わぬ。 3… 3百両… 3百両! 125 00:09:52,746 --> 00:09:55,082 ハッハ…。 126 00:09:55,082 --> 00:09:58,952 なんとかならぬのか…。 127 00:09:58,952 --> 00:10:04,091 (一左衛門)あれは きっと 裏で 何かあるに違いありません。 128 00:10:04,091 --> 00:10:06,026 「何か」ねぇ…。 129 00:10:06,026 --> 00:10:09,963 実は 借財している金子の一部が➡ 130 00:10:09,963 --> 00:10:16,263 安田様に流れているという うわさもございます。 ほう。 131 00:10:21,441 --> 00:10:27,314 与板組の中には その動かぬ証しを つかんでやろうとする➡ 132 00:10:27,314 --> 00:10:32,085 動きもございます。 ほう。 133 00:10:32,085 --> 00:10:36,085 うん 証しねぇ。 うん。 134 00:10:39,793 --> 00:10:43,663 しかたないであろう。 越後屋が そう申すのであれば。 135 00:10:43,663 --> 00:10:48,135 ですが 江戸城の石垣の修復の資金は…。 136 00:10:48,135 --> 00:10:51,805 ほかの商人をあたるしか 手はあるまい。 137 00:10:51,805 --> 00:10:57,677 では 越後屋の言い分を のまれると? 138 00:10:57,677 --> 00:11:00,147 くどい。➡ 139 00:11:00,147 --> 00:11:04,484 ほかから集めるしか 手はなかろう。 よいな? 140 00:11:04,484 --> 00:11:15,128 ♬~ 141 00:11:15,128 --> 00:11:18,428 ふ~む…。 142 00:11:25,505 --> 00:11:29,843 ただいま戻りました。 (2人)お帰りなさいませ。 143 00:11:29,843 --> 00:11:33,446 はい 頂き物です。 まあ 立派な里芋! 144 00:11:33,446 --> 00:11:35,782 早速 今夜 頂きましょう。 145 00:11:35,782 --> 00:11:38,685 父上は? 146 00:11:38,685 --> 00:11:42,385 何やら お城で あったようにございます。 147 00:11:55,468 --> 00:11:58,138 (鐘の音) 148 00:11:58,138 --> 00:12:01,474 勘定方で 何か もめ事でもあったのか? 149 00:12:01,474 --> 00:12:03,410 (勝之進)どうしてだ? 150 00:12:03,410 --> 00:12:06,346 いや ちょっと…。 151 00:12:06,346 --> 00:12:10,150 全て 江戸の徳川様の言いなりに なってばかりいるからだ。 152 00:12:10,150 --> 00:12:15,488 お年寄衆が弱腰すぎるのだ。 戦を恐れては 何もできない。 153 00:12:15,488 --> 00:12:17,824 そんな話が 城中で出ているのか? 154 00:12:17,824 --> 00:12:25,498 ああ。 大戦は終わったとはいえ 大坂には 豊臣秀頼公がおわす。 155 00:12:25,498 --> 00:12:28,401 このままで済むはずがない。 156 00:12:28,401 --> 00:12:32,305 あ~ じれったいのう! 157 00:12:32,305 --> 00:12:36,776 俺も 早く出仕して じかに そのような話に加わりたい。 158 00:12:36,776 --> 00:12:40,647 早く 城へ上がれ。 分かっておる。 159 00:12:40,647 --> 00:12:46,119 なのに あの親父が まだ認めてくれんのだ。 160 00:12:46,119 --> 00:12:49,022 (鐘の音) 161 00:12:49,022 --> 00:12:52,459 お父上は 今日も また 碁か? 162 00:12:52,459 --> 00:12:54,794 稽古をつけぬ師範など 聞いた事もない。 163 00:12:54,794 --> 00:12:58,131 本当は強いと聞いてるが まことか? 164 00:12:58,131 --> 00:13:03,003 牢人と果たし合いをして 勝ったと聞いたぞ。 まことか? 165 00:13:03,003 --> 00:13:05,472 いや それは…。 166 00:13:05,472 --> 00:13:09,172 みんな 集まれ! (一同)はい! 167 00:13:12,812 --> 00:13:15,148 本日より➡ 168 00:13:15,148 --> 00:13:18,485 前田様に代わって お前たちの 稽古をつける事になった➡ 169 00:13:18,485 --> 00:13:20,820 北川次右衛門である。➡ 170 00:13:20,820 --> 00:13:23,156 よろしく頼む。 171 00:13:23,156 --> 00:13:25,825 あの男だ。 え? 172 00:13:25,825 --> 00:13:28,728 父上と果たし合いをした牢人。 173 00:13:28,728 --> 00:13:31,498 では その相手を 代わりの師範代に? 174 00:13:31,498 --> 00:13:33,433 (次右衛門)何をしておる! 175 00:13:33,433 --> 00:13:36,102 早速 稽古を始めるぞ! (一同)はい…。 176 00:13:36,102 --> 00:13:38,772 (次右衛門)声が小さい! (一同)はい! 177 00:13:38,772 --> 00:13:41,472 片づけろ! はい! 178 00:13:44,444 --> 00:13:50,317 違う! 1人ずつ かかってこい! (一同)はい! 179 00:13:50,317 --> 00:13:52,319 はあっ! でや~っ! 180 00:13:52,319 --> 00:13:57,991 (掛け声) 181 00:13:57,991 --> 00:14:00,794 (天徳)よいお人を見つけましたな。 182 00:14:00,794 --> 00:14:04,664 はい。 私より よほど向いております。 183 00:14:04,664 --> 00:14:06,666 ところで…➡ 184 00:14:06,666 --> 00:14:11,137 前田殿は どう お考えですかな? 185 00:14:11,137 --> 00:14:13,473 何をですか? 186 00:14:13,473 --> 00:14:16,810 上杉家の これからの事です。 187 00:14:16,810 --> 00:14:21,147 私は 政などは…。 ハッハッハ。 188 00:14:21,147 --> 00:14:28,021 ですが ご家中でも お考えが 分かれていらっしゃるとの事。 189 00:14:28,021 --> 00:14:31,491 穏健派の与板組の皆様は➡ 190 00:14:31,491 --> 00:14:36,329 江戸の将軍家に従うべきだと おっしゃっておられるが➡ 191 00:14:36,329 --> 00:14:39,766 武闘派の馬廻組は➡ 192 00:14:39,766 --> 00:14:45,638 いま一度 謙信公以来の武勇を 天下に示したい お考えとか。 193 00:14:45,638 --> 00:14:50,110 その勇ましい馬廻組の旗頭が➡ 194 00:14:50,110 --> 00:14:53,780 勘定頭の安田様とか。 195 00:14:53,780 --> 00:14:58,451 和尚… いい手 どうです? これ。 196 00:14:58,451 --> 00:15:02,451 うん 挟み撃ちか…。 うん。 197 00:15:14,801 --> 00:15:25,801 (掛け声) 198 00:15:28,148 --> 00:15:32,419 よし! 本日の稽古 ここまで! 199 00:15:32,419 --> 00:15:36,089 (一同)ありがとうございました。 200 00:15:36,089 --> 00:15:38,992 強い…。 ああ。 201 00:15:38,992 --> 00:15:42,429 父上は 本当に勝ったのか? 202 00:15:42,429 --> 00:15:45,129 誰だ? あの娘は。 203 00:15:46,766 --> 00:15:48,701 あ…。 204 00:15:48,701 --> 00:15:58,378 ♬~ 205 00:15:58,378 --> 00:16:03,316 知ってるのか? いや その…。 206 00:16:03,316 --> 00:16:07,016 城下では 見ぬ顔だな。 なんと愛らしい。 207 00:16:09,789 --> 00:16:15,662 父上! やはり そのような事を。 あ 佐乃。 208 00:16:15,662 --> 00:16:18,465 兄上の言ったとおりでございます。 209 00:16:18,465 --> 00:16:21,134 新九郎のやつ 告げ口など…。 全く! 210 00:16:21,134 --> 00:16:26,005 父上。 父上は 上杉様から 禄を頂いている身。 211 00:16:26,005 --> 00:16:28,475 その御恩があるから➡ 212 00:16:28,475 --> 00:16:32,345 金沢に お戻りになれぬのかと 思っておりました。 ですが➡ 213 00:16:32,345 --> 00:16:35,748 このような 隠居同然のような 暮らしをされているのなら➡ 214 00:16:35,748 --> 00:16:40,420 どうして 金沢に お戻りになられませぬ? 215 00:16:40,420 --> 00:16:43,089 どうかなさいました? 腹の具合が…。 216 00:16:43,089 --> 00:16:46,759 ちょっと 厠へ。 父上! 父上 また お逃げですか!? 217 00:16:46,759 --> 00:16:49,429 父上とは…➡ 218 00:16:49,429 --> 00:16:54,129 あなたは 前田殿のご息女かな? 219 00:16:55,768 --> 00:16:58,671 はい。 佐乃と申します。 220 00:16:58,671 --> 00:17:04,777 ほ~う 前田殿に 新九郎殿のほかに➡ 221 00:17:04,777 --> 00:17:11,117 かような美しい娘御が おられるとは 知りませなんだ。 222 00:17:11,117 --> 00:17:14,787 新九郎 では お前の妹か? あんな妹がいたとはのう。 223 00:17:14,787 --> 00:17:17,123 是非 紹介してくれ。 俺にも頼む。 224 00:17:17,123 --> 00:17:20,423 俺にも。 ああ…。 年は いくつだ? 225 00:17:26,466 --> 00:17:30,336 果たし合いの相手を 師範代に? ええ。 226 00:17:30,336 --> 00:17:33,740 それは いい事をなさいました。 ヘヘッ…。 227 00:17:33,740 --> 00:17:39,078 ゆうべは お帰りになったあと 馬廻組の皆さんが 大勢来られて➡ 228 00:17:39,078 --> 00:17:41,414 大変でした。 うん。 229 00:17:41,414 --> 00:17:46,286 皆さん ご不満が おありのご様子で。 ほう。 230 00:17:46,286 --> 00:17:53,026 上杉様は 越後から 会津 米沢と 御料地替えとなり➡ 231 00:17:53,026 --> 00:17:55,962 石高も 4分の1に減らされ➡ 232 00:17:55,962 --> 00:18:01,734 今 また 徳川様からは 無理難題を 押しつけられているとか。 233 00:18:01,734 --> 00:18:05,638 このままでは 戦支度をするしかないとか。 234 00:18:05,638 --> 00:18:07,938 きな臭い話だ。 235 00:18:09,776 --> 00:18:14,113 でも 皆さんの話を聞いていると➡ 236 00:18:14,113 --> 00:18:18,785 本当は 越後に 帰りたいだけなんじゃないかと。 237 00:18:18,785 --> 00:18:20,720 ほう? 238 00:18:20,720 --> 00:18:24,123 越後は 上杉謙信公の➡ 239 00:18:24,123 --> 00:18:28,995 武勇と栄華を極めた よき思い出の地ですから➡ 240 00:18:28,995 --> 00:18:33,399 帰りたいお気持ちは 私にも よ~く分かります。 241 00:18:33,399 --> 00:18:39,072 雪夜さん ふるさとは 恋しい恋しいもの。 242 00:18:39,072 --> 00:18:44,744 皆さんにとって 越後の地は 父祖代々の地。 243 00:18:44,744 --> 00:18:50,083 身内や親しい方々の墓も あるでしょうし。 ねえ? 244 00:18:50,083 --> 00:18:54,420 はい。 フッフ…。 245 00:18:54,420 --> 00:18:57,090 ≪聞き捨てならねえ! ≪まあまあまあ…。 246 00:18:57,090 --> 00:18:59,025 ≪これ以上は お貸しできません。 247 00:18:59,025 --> 00:19:01,961 そんな大声 出さなくとも…。 いや 許せませぬ 安部様! 248 00:19:01,961 --> 00:19:03,963 我らの弱みに つけ込んで➡ 249 00:19:03,963 --> 00:19:06,099 そのような横柄な物言いは 許せぬ! 250 00:19:06,099 --> 00:19:08,434 そう おっしゃられましても…。 (雪夜)どうされたのです? 251 00:19:08,434 --> 00:19:12,105 おやめ下さい。 あ~ 女将 騒ぎ立てして すまぬ。 252 00:19:12,105 --> 00:19:14,040 (井筒屋)私どもは 商人。 253 00:19:14,040 --> 00:19:16,976 もちろん 上杉様の御恩は 大事なれど➡ 254 00:19:16,976 --> 00:19:20,446 銭もうけが仕事にございます。 何だ その物言い!? 255 00:19:20,446 --> 00:19:23,116 そろいも そろって! 貸し渋りなど 許さん! 256 00:19:23,116 --> 00:19:26,452 いやいやいや! 待て 待て! そこまでにしませんか? 皆さん。 257 00:19:26,452 --> 00:19:30,323 あ~ 前田様。 やあ 安部殿。 ハッハ。 258 00:19:30,323 --> 00:19:36,062 ここは 楽しく お酒を頂く所。 のう? 女将。 ええ。 259 00:19:36,062 --> 00:19:39,732 前田様の言うとおり! お二方➡ 260 00:19:39,732 --> 00:19:43,732 それでもと言うなら 私が お相手を。 261 00:19:51,077 --> 00:19:53,012 (越後屋) 前田様 ありがとうございます。 262 00:19:53,012 --> 00:19:57,417 いやいや。 それでは。 あっ お待ち下さい。 263 00:19:57,417 --> 00:20:02,088 あの与板組のお方たちは 今 上杉様にとって➡ 264 00:20:02,088 --> 00:20:06,426 何が一番大切なのか 何も分かってはおられません。 265 00:20:06,426 --> 00:20:12,298 前田様は よく お分かりかと…。 このお礼は 必ず。 266 00:20:12,298 --> 00:20:15,998 女将さん もう大丈夫。 ごめん。 267 00:20:18,771 --> 00:20:22,471 ほい! 飲み直し 飲み直し! アッハッハッハ! 268 00:20:24,110 --> 00:20:28,448 父の料理もいいですが 私は 竹の料理が好きです。 269 00:20:28,448 --> 00:20:32,785 特に この里芋は 子どもの頃からの大好物。 270 00:20:32,785 --> 00:20:35,688 佐乃殿は いかがですか? 271 00:20:35,688 --> 00:20:43,129 兄上 「殿」は おかしいのでは? 私は 妹にございます。 272 00:20:43,129 --> 00:20:45,465 それは そうですが…。 273 00:20:45,465 --> 00:20:49,135 新九郎様は 遠慮していらっしゃるんです。 274 00:20:49,135 --> 00:20:52,805 遠慮? 佐乃様が 本妻のお子で➡ 275 00:20:52,805 --> 00:20:55,475 新九郎様は 側女のですから。 276 00:20:55,475 --> 00:20:58,377 それは 兄上のせいではありません。 277 00:20:58,377 --> 00:21:02,348 全ては 父上のだらしなさから 来ている事。 278 00:21:02,348 --> 00:21:07,820 兄上 これからは 私を 佐乃と お呼び下さい。 279 00:21:07,820 --> 00:21:11,691 …はい。 では そのように。 280 00:21:11,691 --> 00:21:15,695 それで その父上は どうしたのです? 281 00:21:15,695 --> 00:21:18,464 夕餉に戻ってこられぬのは。 282 00:21:18,464 --> 00:21:21,367 また 柳町か。 新九郎様! 283 00:21:21,367 --> 00:21:25,667 柳町とは? あ…。 284 00:21:29,108 --> 00:21:39,752 「遊びせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれ」…。 285 00:21:39,752 --> 00:21:41,752 ヒック! 286 00:21:50,396 --> 00:21:52,331 ヒック! 287 00:21:52,331 --> 00:21:56,135 何をしてるんですか? こんな所で。 288 00:21:56,135 --> 00:22:01,007 旦那様のお帰りを お待ちしていたのでございます。 289 00:22:01,007 --> 00:22:04,007 ご苦労さまです。 290 00:22:07,146 --> 00:22:09,816 (竹)お嬢様が 来ていらっしゃるのです。➡ 291 00:22:09,816 --> 00:22:12,485 もう少し お慎みを! はい。 292 00:22:12,485 --> 00:22:17,485 「はい はい」と この竹は それでは済みませぬ! 293 00:22:23,496 --> 00:22:28,835 新九郎様は まだ何も気付かれては いないようでございます。 294 00:22:28,835 --> 00:22:32,171 ご自分の出生の秘密を。 295 00:22:32,171 --> 00:22:34,440 もし 事実が明るみになり➡ 296 00:22:34,440 --> 00:22:36,776 江戸に伝わりでもしたら どんな事になるか…! 297 00:22:36,776 --> 00:22:39,111 あいつの命はない。 298 00:22:39,111 --> 00:22:42,014 それどころか 上杉家も。 299 00:22:42,014 --> 00:22:46,619 ならば いっその事 今のうちに 打ち明けられた方が よいのでは? 300 00:22:46,619 --> 00:22:53,392 いや。 今 真実を知らせたら あいつは潰れてしまいますよ。 301 00:22:53,392 --> 00:22:59,131 それに 私は どんな事があっても この米沢の地で➡ 302 00:22:59,131 --> 00:23:04,804 あいつを 一人前の侍にしなくては いかんのです。 303 00:23:04,804 --> 00:23:08,474 それほど 恩義があるのですね。 304 00:23:08,474 --> 00:23:13,474 新九郎様の実の父の石田三成様に。 305 00:23:17,149 --> 00:23:22,488 私がね まだ 京の都で➡ 306 00:23:22,488 --> 00:23:27,159 かぶき者と いわれておった頃の事です。 307 00:23:27,159 --> 00:23:30,496 私 ちょっと むちゃし過ぎましてね➡ 308 00:23:30,496 --> 00:23:32,431 太閤殿下に➡ 309 00:23:32,431 --> 00:23:35,768 この首を はねられかけた事が あったんですよ。 310 00:23:35,768 --> 00:23:41,641 はい。 それを助けて下さったのが 石田三成様だと。 311 00:23:41,641 --> 00:23:48,114 ご自分の命をお懸けになって 秀吉様の前に進み出て➡ 312 00:23:48,114 --> 00:23:52,985 「かような御席で ご威光を恐れず➡ 313 00:23:52,985 --> 00:23:59,458 堂々と皮肉を申す男こそ 天下の宝」と➡ 314 00:23:59,458 --> 00:24:04,797 私の命を救ってくれたんです。 315 00:24:04,797 --> 00:24:08,467 私は その時 思いました。 316 00:24:08,467 --> 00:24:18,144 この三成様から受けた御恩 いつか必ず返そう。 317 00:24:18,144 --> 00:24:23,015 そして その時が来たんです。 318 00:24:23,015 --> 00:24:30,315 8年前の関ヶ原の戦で 三成様が お敗れになった時に。 319 00:24:44,770 --> 00:25:04,123 ≪♬~ 320 00:25:04,123 --> 00:25:06,459 やはり 帰りましょう。 321 00:25:06,459 --> 00:25:08,394 こんなところを 人に見られては…。 322 00:25:08,394 --> 00:25:12,131 では 兄上お一人で お帰り下さい。 323 00:25:12,131 --> 00:25:15,468 私は もう少し 様子を見てまいります。 324 00:25:15,468 --> 00:25:20,806 そんな… 残していける訳は…。 325 00:25:20,806 --> 00:25:25,678 ≪女将さん 今日の献立は いかが致しましょうか? 326 00:25:25,678 --> 00:25:29,482 あの人が 父上の…。 327 00:25:29,482 --> 00:25:34,320 なるほど 美人だ。 328 00:25:34,320 --> 00:25:38,758 そこで 何をしている!? 329 00:25:38,758 --> 00:25:40,693 どうしました? 330 00:25:40,693 --> 00:25:45,431 いや 中をのぞいていたような。 そうですか。 331 00:25:45,431 --> 00:25:49,769 これからは 用心棒のお役 よろしくお願いしますよ。 332 00:25:49,769 --> 00:25:51,704 はい。 333 00:25:51,704 --> 00:25:59,445 父上の事 金沢にいる母上に 知らせねば。 え? 334 00:25:59,445 --> 00:26:03,783 毎日 好き勝手に過ごし その上 あのような おなごまで。 335 00:26:03,783 --> 00:26:06,118 知らせぬ訳にはいきません。 336 00:26:06,118 --> 00:26:11,924 どれほど 私たちが 父上の帰りを待っていたか…。 337 00:26:11,924 --> 00:26:16,462 ちょっと行ってくるだけだ。 すぐ戻る。 ほい。 338 00:26:16,462 --> 00:26:20,966 父上は すぐ戻ってくると 家を出ていってしまわれた。 339 00:26:20,966 --> 00:26:28,466 私は 毎日 父上の帰りを 待ち続けてきたのです。 340 00:26:30,142 --> 00:26:34,013 ♬~ 341 00:26:34,013 --> 00:26:39,418 よく分かる。 え? 342 00:26:39,418 --> 00:26:45,091 8年前 私も 父の事を ずっと待っていたのです。 343 00:26:45,091 --> 00:26:47,993 京の寺で。 344 00:26:47,993 --> 00:26:49,962 京の寺? 345 00:26:49,962 --> 00:26:56,102 ええ。 私は 十になるまで 寺に預けられていたのです。 346 00:26:56,102 --> 00:26:59,772 父上が迎えに来てくれるまで。 347 00:26:59,772 --> 00:27:03,109 ♬~ 348 00:27:03,109 --> 00:27:07,780 私が お前の父だ。 349 00:27:07,780 --> 00:27:11,650 ♬~ 350 00:27:11,650 --> 00:27:18,424 お前の父だと言われ どれほど うれしかった事か…。 351 00:27:18,424 --> 00:27:21,794 父とは どんなお人であろうかと➡ 352 00:27:21,794 --> 00:27:26,132 毎日毎日 そればかり思い 待っていた。 353 00:27:26,132 --> 00:27:35,832 だが まさか 金沢に身内を残し 私と2人 この地に来たとは…。 354 00:27:38,077 --> 00:27:40,980 申し訳ない。 355 00:27:40,980 --> 00:27:44,416 兄上のせいではありません。 356 00:27:44,416 --> 00:27:50,289 全ては あの ろくでもない 父上のせいでございます。 357 00:27:50,289 --> 00:27:56,028 ♬~ 358 00:27:56,028 --> 00:27:58,964 (越後屋)お越し頂き ありがとうございます。➡ 359 00:27:58,964 --> 00:28:01,767 まあ おひとつ どうぞ。➡ 360 00:28:01,767 --> 00:28:07,467 京より取り寄せた酒にございます。 これは懐かしい。 ハハッ。 361 00:28:09,642 --> 00:28:12,778 うまい! 362 00:28:12,778 --> 00:28:16,115 商い 繁盛してるようですね。 363 00:28:16,115 --> 00:28:20,986 越後で 商いをさせて頂いた頃に 比べれば たかが知れております。 364 00:28:20,986 --> 00:28:22,988 越後屋さん。 はい。 365 00:28:22,988 --> 00:28:27,459 あの床柱 なかなかの逸品と お見受けした。 366 00:28:27,459 --> 00:28:31,797 はい。 昨年 お取り壊しになった➡ 367 00:28:31,797 --> 00:28:36,068 越後の春日山城から 運んでまいりました。➡ 368 00:28:36,068 --> 00:28:40,406 上杉謙信公の御恩を 忘れてはならないと思いまして。 369 00:28:40,406 --> 00:28:44,743 ほう。 実は…➡ 370 00:28:44,743 --> 00:28:49,615 是非とも 前田様に お会いして頂きたいお方が。 371 00:28:49,615 --> 00:28:54,615 ≪旦那様 いらっしゃいました。 372 00:28:56,355 --> 00:29:01,293 (越後屋)勘定頭の安田様と ご子息の勝之進様にございます。 373 00:29:01,293 --> 00:29:04,763 これはこれは おそろいで。 374 00:29:04,763 --> 00:29:09,635 今日は 改まって 前田殿に お話があって参った。 375 00:29:09,635 --> 00:29:14,773 私に話? 単刀直入に申す。 376 00:29:14,773 --> 00:29:20,646 どうか 我らに お力をお貸し頂きたい。 377 00:29:20,646 --> 00:29:27,786 今のままでは 我ら上杉家は 徳川家の家臣に甘んずるしかない。 378 00:29:27,786 --> 00:29:31,123 だが いまだ 豊臣家は 大坂に健在。 379 00:29:31,123 --> 00:29:34,026 いずれ 戦が 必ず起きる。 380 00:29:34,026 --> 00:29:38,931 前田殿は 牢人から召し抱えられた 組外衆なれど➡ 381 00:29:38,931 --> 00:29:43,702 幾多の戦場をくぐり抜け お屋形様のご信任も厚い。 382 00:29:43,702 --> 00:29:48,407 どうか 我らの力となってほしい。 383 00:29:48,407 --> 00:29:51,744 されど ご家中には➡ 384 00:29:51,744 --> 00:29:56,081 安田殿とは違う考えの方々も おられる。 385 00:29:56,081 --> 00:29:58,751 我らは 与板組のやからとは違う。 386 00:29:58,751 --> 00:30:03,088 謙信公の直参であった 馬廻組の家系。 387 00:30:03,088 --> 00:30:08,088 かつての上杉家のご威光こそ 誇りと存じておる。 388 00:30:10,963 --> 00:30:15,668 前田様。 商人とて 思いは同じ。 389 00:30:15,668 --> 00:30:19,438 越後の地が 懐かしいのでございます。 390 00:30:19,438 --> 00:30:23,108 私は 安田様のお役に立てるよう➡ 391 00:30:23,108 --> 00:30:26,445 できるだけの事を させて頂いております。 392 00:30:26,445 --> 00:30:30,783 戦道具を賄う資金の 調達とかですか? 393 00:30:30,783 --> 00:30:38,457 ♬~ 394 00:30:38,457 --> 00:30:42,328 ハッハッハッハ! 例えばの話です。 395 00:30:42,328 --> 00:30:48,133 我らは 越後に帰り 春日山城を再興したいのだ。 396 00:30:48,133 --> 00:30:51,433 そのためなら…。 397 00:30:55,007 --> 00:30:58,007 戦も辞さぬ。 398 00:31:00,479 --> 00:31:08,479 我らの本心を明かしたからには 是非 お力をお貸し頂きたい。 399 00:31:10,489 --> 00:31:18,163 皆さんの ふるさとを思う そのお気持ち➡ 400 00:31:18,163 --> 00:31:21,066 重々 分かり申す。 401 00:31:21,066 --> 00:31:23,766 では…。 402 00:31:27,172 --> 00:31:30,472 う~ん…。 403 00:31:32,444 --> 00:31:37,316 証しを見つけねば。 どこかに裏取引の記載があるはず。 404 00:31:37,316 --> 00:31:40,119 このような事をしては…! 405 00:31:40,119 --> 00:31:42,788 馬廻組が お家の金を 不正に流用しているのは➡ 406 00:31:42,788 --> 00:31:45,290 確かでございます。 その金で 武具を調え➡ 407 00:31:45,290 --> 00:31:47,793 無用の戦を起こそうとしているに 相違ありません。 408 00:31:47,793 --> 00:31:51,130 や… 安田様に知れたら どうする!? 409 00:31:51,130 --> 00:31:54,800 ですが このまま見過ごす事は できませぬ。➡ 410 00:31:54,800 --> 00:31:58,670 我ら与板組で 何としても 事を暴き出さねば! 411 00:31:58,670 --> 00:32:00,970 おい! まだか? 412 00:32:02,674 --> 00:32:06,412 こうなったら 直接 越後屋を問いただそう。 413 00:32:06,412 --> 00:32:08,814 待った! 414 00:32:08,814 --> 00:32:11,717 早まるでない! 415 00:32:11,717 --> 00:32:15,717 あっ…。 安部様! 416 00:32:30,102 --> 00:32:32,438 何を作っているのです? 417 00:32:32,438 --> 00:32:37,776 (又吉)佐乃様。 これはですね お鷹ポッポといって➡ 418 00:32:37,776 --> 00:32:40,776 この地に伝わる 子どものおもちゃです。 419 00:32:43,115 --> 00:32:45,784 お一つ どうぞ。 420 00:32:45,784 --> 00:32:47,719 へえ~。 421 00:32:47,719 --> 00:32:51,123 幸運を呼ぶと申しますよ。 422 00:32:51,123 --> 00:32:54,026 ありがとう。 はい。 423 00:32:54,026 --> 00:32:56,995 ただいま。 お帰んなさい。 424 00:32:56,995 --> 00:32:59,465 又吉に もらいました。 425 00:32:59,465 --> 00:33:04,803 前田様! 前田様! あっ 新九郎殿。 お父上は? 426 00:33:04,803 --> 00:33:08,474 出かけておりますが。 あ~ では 戻られたら➡ 427 00:33:08,474 --> 00:33:10,809 越後屋に来てもらいたいと お伝え下され。 428 00:33:10,809 --> 00:33:13,712 はい。 頼みましたぞ! 429 00:33:13,712 --> 00:33:17,712 何か あったのでしょうか? あのように慌てて。 430 00:33:20,486 --> 00:33:27,826 ♬~ 431 00:33:27,826 --> 00:33:33,098 生きるだけ生きたら あとは 死ぬだけ。 432 00:33:33,098 --> 00:33:36,098 死ぬだけ? 433 00:33:37,769 --> 00:33:41,640 死んだか? まだまだ。 434 00:33:41,640 --> 00:33:45,110 ≪父上! 435 00:33:45,110 --> 00:33:47,779 やはり ここでしたか。 新九郎殿。 436 00:33:47,779 --> 00:33:52,651 父上。 安部様が 急ぎ 越後屋にお越し願いたいと。 437 00:33:52,651 --> 00:34:06,131 ♬~ 438 00:34:06,131 --> 00:34:09,034 このとおりだ。 頼む 越後屋! 439 00:34:09,034 --> 00:34:15,334 何度 頭を下げられても これ以上は お貸しできません。 440 00:34:17,142 --> 00:34:20,812 はあ~ このままでは どうなるか…。 441 00:34:20,812 --> 00:34:23,715 お前を捕らえる事になる。 442 00:34:23,715 --> 00:34:27,686 えっ!? ≪前田様 お待ち下さい! 443 00:34:27,686 --> 00:34:31,456 お~ 前田様 これは よいところへ。 444 00:34:31,456 --> 00:34:35,093 安部様の 無理なお頼みで どうにも難儀しておりました。 445 00:34:35,093 --> 00:34:37,029 ああ ちょうどよかった。 446 00:34:37,029 --> 00:34:40,766 私どもに お味方下さるのですか? 447 00:34:40,766 --> 00:34:43,435 お味方できません。 え? 448 00:34:43,435 --> 00:34:49,308 今の我らにとって この地で いかに生きていくかが 大事。 449 00:34:49,308 --> 00:34:52,110 それだけです。 450 00:34:52,110 --> 00:34:55,810 もう 後戻りはできません。 451 00:35:01,119 --> 00:35:03,055 又吉。 452 00:35:03,055 --> 00:35:05,055 はい。 453 00:35:07,793 --> 00:35:11,093 何をなさるおつもりで? 454 00:35:13,465 --> 00:35:15,465 父上! 455 00:35:17,135 --> 00:35:19,805 あっ! 456 00:35:19,805 --> 00:35:26,678 (柱をたたき切る音) 457 00:35:26,678 --> 00:35:32,678 わっ! 何をなさいます!? 我らの心のよりどころを! 458 00:35:34,319 --> 00:35:38,090 越後屋さん こんな柱などを➡ 459 00:35:38,090 --> 00:35:41,760 心のよりどころなどにしては いけません。 460 00:35:41,760 --> 00:35:43,760 え…。 461 00:35:45,430 --> 00:35:50,730 我ら この地で生きていくしかない。 462 00:35:53,305 --> 00:36:01,980 この米沢の山河が 我らの新しき心のよりどころです。 463 00:36:01,980 --> 00:36:52,297 ♬~ 464 00:36:52,297 --> 00:36:54,597 きれいですね。 465 00:36:56,435 --> 00:37:00,105 一生懸命 咲いとる。 はい。 466 00:37:00,105 --> 00:37:16,105 ♬~ 467 00:37:17,656 --> 00:37:23,128 これで いかがでございます? 利息は。 468 00:37:23,128 --> 00:37:26,031 いいのか? はい。 469 00:37:26,031 --> 00:37:31,002 この地で これからも 商いをさせて頂くのでございます。 470 00:37:31,002 --> 00:37:34,406 私も 目が覚めました。 471 00:37:34,406 --> 00:37:37,706 (一左衛門)よかった よかった。 これで よかった。 472 00:37:39,277 --> 00:37:43,977 こじれた話が うまく収まったのだ。 473 00:37:48,420 --> 00:37:52,290 越後屋め 裏切りよって…。 474 00:37:52,290 --> 00:37:59,431 ハッハッハッハ…。 今回は 前田殿にやられましたな。 475 00:37:59,431 --> 00:38:02,768 前田慶次…。 476 00:38:02,768 --> 00:38:05,437 しかし 安田様➡ 477 00:38:05,437 --> 00:38:11,777 越後屋が 与板組に問い詰められ 白状でもさせられていたら➡ 478 00:38:11,777 --> 00:38:16,448 今頃は 馬廻組のあなた様にも…。 479 00:38:16,448 --> 00:38:19,785 では 前田様に助けられたと? 480 00:38:19,785 --> 00:38:22,120 はい。 481 00:38:22,120 --> 00:38:27,793 だが あの男を当てにし過ぎては いけませぬぞ。 482 00:38:27,793 --> 00:38:32,631 どちらの味方か まだ分かりませぬゆえ。 483 00:38:32,631 --> 00:38:38,403 我らの本心を明かしたからには 用心せねば…。 484 00:38:38,403 --> 00:38:45,911 ♬~ 485 00:38:45,911 --> 00:38:50,749 (忠常)まだ 確かな証しは得られませぬが➡ 486 00:38:50,749 --> 00:38:55,620 三成の子が生きているとすれば やはり…➡ 487 00:38:55,620 --> 00:38:58,623 米沢をおいて ありえませぬ。 488 00:38:58,623 --> 00:39:01,760 (和泉局)そうであろう。 489 00:39:01,760 --> 00:39:07,098 盟友であった上杉が治める地 以外にはないはず。 490 00:39:07,098 --> 00:39:12,437 では このまま ひそかに調べを続ける手はずを。 491 00:39:12,437 --> 00:39:14,372 証しじゃ。 492 00:39:14,372 --> 00:39:18,072 確かな証しを探し出せ。 493 00:39:31,122 --> 00:39:33,822 どうした? 494 00:39:35,961 --> 00:39:41,733 この地で 我らは 何としても 生きていかなければならない。 495 00:39:41,733 --> 00:39:44,402 父上は そう お考えなのですね? 496 00:39:44,402 --> 00:39:46,738 お前は どう考えるんだ? 497 00:39:46,738 --> 00:39:53,078 私には どちらが正しいのか 分かりませぬ。 498 00:39:53,078 --> 00:39:56,748 ですが 考えは違っても➡ 499 00:39:56,748 --> 00:40:00,085 話し合えば 分かり合えると思います。 500 00:40:00,085 --> 00:40:03,421 争いなどは 無用なはずです。 501 00:40:03,421 --> 00:40:06,324 大人になったな おい。 502 00:40:06,324 --> 00:40:08,760 当然でございます。 503 00:40:08,760 --> 00:40:12,097 当然か。 504 00:40:12,097 --> 00:40:15,433 あの時のお前は かわいかったぞ。 505 00:40:15,433 --> 00:40:18,133 いつでございますか? 506 00:40:19,771 --> 00:40:24,471 私が お前の父だ。 507 00:40:26,111 --> 00:40:30,782 初めて 俺に会うたのに にらみつけておったよ。 508 00:40:30,782 --> 00:40:33,482 てれていたのでございます。 509 00:40:36,655 --> 00:40:40,458 おっ? おい! 510 00:40:40,458 --> 00:40:44,129 お恥ずかしいのでございましょう。 511 00:40:44,129 --> 00:40:46,798 そうですか。 512 00:40:46,798 --> 00:40:53,498 何とぞ 新九郎様を よろしくお願い申し上げます。 513 00:40:55,473 --> 00:40:58,376 承知しました。 514 00:40:58,376 --> 00:41:06,376 これが 証しの守り刀にございます。 515 00:41:11,022 --> 00:41:13,491 確かに。 516 00:41:13,491 --> 00:41:26,071 ♬~ 517 00:41:26,071 --> 00:41:29,507 お待ち申しておりました 父上。 518 00:41:29,507 --> 00:41:47,792 ♬~ 519 00:41:47,792 --> 00:41:52,664 かわいかったな あの時のお前は。 520 00:41:52,664 --> 00:41:56,801 「お待ち申し上げておりました 父上」。 521 00:41:56,801 --> 00:42:00,672 ヘヘッ。 ヘヘッ。 522 00:42:00,672 --> 00:42:04,676 父上こそ ひとかどの武士と お見受け致しました。 523 00:42:04,676 --> 00:42:06,676 何? 524 00:42:08,813 --> 00:42:12,513 父上。 おう。 525 00:42:17,489 --> 00:42:22,360 金沢の母上に 文を出しました。 えっ! 526 00:42:22,360 --> 00:42:27,832 好き勝手な事ができるのも いましばしの間にございます。 527 00:42:27,832 --> 00:42:30,502 お覚悟なさいませ。 528 00:42:30,502 --> 00:42:36,307 ♬~ 529 00:42:36,307 --> 00:42:38,777 へっ…。 530 00:42:38,777 --> 00:42:44,115 父上 大変な事になりそうで ございますな。 531 00:42:44,115 --> 00:42:46,815 ご同情致します。 532 00:42:48,453 --> 00:42:54,793 おい 何だ? もう行くのか? え? 新九郎! 533 00:42:54,793 --> 00:43:02,133 ♬~ 534 00:43:02,133 --> 00:43:05,833 何で こうなるのかな? 535 00:43:07,472 --> 00:43:09,808 隠し子がいた。 536 00:43:09,808 --> 00:43:11,743 それはまあ その…。 537 00:43:11,743 --> 00:43:15,146 (美津)その上 おなごまで。 許せん! 538 00:43:15,146 --> 00:43:17,816 もう一度 言ってみろ! 江戸に行きたいのです。 539 00:43:17,816 --> 00:43:23,154 我ら若い者が立ち上がる以外 上杉家を救う道はないと。 540 00:43:23,154 --> 00:43:27,454 この石頭の頑固親父! 言ったな! 旦那様!