1 00:00:35,580 --> 00:00:38,483 (竹)<関ヶ原の戦いの後➡ 2 00:00:38,483 --> 00:00:44,289 世は 徳川様の天下へと 変わりつつありました。➡ 3 00:00:44,289 --> 00:00:51,129 前田慶次様は 豊臣方にお味方した 上杉様の領国 米沢で➡ 4 00:00:51,129 --> 00:00:55,767 今は亡き石田三成様のお子を 育てておられました> 5 00:00:55,767 --> 00:00:58,603 (美津)これは お強い…。 さすが 嫡男。 6 00:00:58,603 --> 00:01:01,506 ですから 私は 奥方様だけにでも➡ 7 00:01:01,506 --> 00:01:04,275 新九郎様の あの秘密を 打ち明けた方がよいと➡ 8 00:01:04,275 --> 00:01:06,211 申しておりましたのに。 9 00:01:06,211 --> 00:01:09,147 (慶次) それは 竹さんと私だけの秘密。 10 00:01:09,147 --> 00:02:33,147 ♬~ 11 00:02:37,569 --> 00:02:47,912 ♬~ 12 00:02:47,912 --> 00:02:49,912 これ 私! 13 00:02:51,583 --> 00:02:53,518 ≪(佐乃)きえ~っ! 14 00:02:53,518 --> 00:03:02,927 (掛け声) 15 00:03:02,927 --> 00:03:06,598 (新九郎)えい! やあ! さすが 前田の嫡男。 16 00:03:06,598 --> 00:03:09,501 なんと鋭い 太刀筋。 17 00:03:09,501 --> 00:03:12,470 さすがでございます。 18 00:03:12,470 --> 00:03:15,273 あ…。 19 00:03:15,273 --> 00:03:17,208 (よね)ま~た 奥方様が➡ 20 00:03:17,208 --> 00:03:20,612 新九郎様を お褒めになっておられます。 21 00:03:20,612 --> 00:03:22,947 褒め殺しじゃ。 22 00:03:22,947 --> 00:03:27,619 父上のせいじゃ! 婚家を追われ 離縁されたは! 23 00:03:27,619 --> 00:03:30,288 フッ! 父上のせいじゃ! 24 00:03:30,288 --> 00:03:32,557 (掛け声) 25 00:03:32,557 --> 00:03:36,227 皆さ~ん そろそろ 朝餉にしましょう! 26 00:03:36,227 --> 00:03:38,527 (新九郎 佐乃)はい! 27 00:03:44,903 --> 00:03:48,239 いかがですか? 味の方は。 28 00:03:48,239 --> 00:03:52,911 はい。 大変 おいしゅうございます。 29 00:03:52,911 --> 00:03:58,249 旦那様の お手料理を また頂ける日が来ようとは➡ 30 00:03:58,249 --> 00:04:03,121 こんな幸せはございません。 それは よかった。 ハハッ! 31 00:04:03,121 --> 00:04:05,924 ですが 父上。 うん。 32 00:04:05,924 --> 00:04:10,595 こうして 母上も姉上も 迎えに来られたのでございます。 33 00:04:10,595 --> 00:04:13,498 一日も早う 金沢に お戻りを。 34 00:04:13,498 --> 00:04:17,468 そうでございます。 いつ お戻りになるか➡ 35 00:04:17,468 --> 00:04:21,606 はっきりと決めて下さいませ。 いや それは まだのう…。 36 00:04:21,606 --> 00:04:25,476 (華)父上のせいで 皆が迷惑をしているのです。 37 00:04:25,476 --> 00:04:27,478 私など…➡ 38 00:04:27,478 --> 00:04:31,950 父上が 上杉で 何か よからぬ事を たくらんでいると思われ➡ 39 00:04:31,950 --> 00:04:34,852 夫婦の縁を断たれたのです。➡ 40 00:04:34,852 --> 00:04:41,226 その事 父上は 何と思ってらっしゃるのですか? 41 00:04:41,226 --> 00:04:45,096 まことに 申し訳ないと…。 42 00:04:45,096 --> 00:04:47,565 また言われっ放しだ。 43 00:04:47,565 --> 00:04:53,238 (美津)華 佐乃 そのような事を 言うものではありません。 44 00:04:53,238 --> 00:04:56,908 旦那様にも ご都合というものがあるんです。 45 00:04:56,908 --> 00:04:59,577 そうでございますわね 旦那様。 46 00:04:59,577 --> 00:05:02,247 はい そのとおりです。 47 00:05:02,247 --> 00:05:06,117 さすがに 女房殿 よく分かっておられる。 48 00:05:06,117 --> 00:05:09,120 はい。 49 00:05:09,120 --> 00:05:16,261 家とは 一家の長である旦那様を 柱にして 成り立つもの。 50 00:05:16,261 --> 00:05:22,600 決して 旦那様を おろそかにしてはなりませぬ。 51 00:05:22,600 --> 00:05:24,535 はい。 52 00:05:24,535 --> 00:05:28,473 はい。 はい。 53 00:05:28,473 --> 00:05:39,550 ♬~ 54 00:05:39,550 --> 00:05:43,421 行ってまいる。 行ってらっしゃいませ。 55 00:05:43,421 --> 00:05:46,121 (2人)行ってらっしゃいませ。 うむ。 56 00:05:47,892 --> 00:05:51,763 (2人)行ってらっしゃいませ。 57 00:05:51,763 --> 00:05:54,232 行ってまいる! 58 00:05:54,232 --> 00:06:02,573 ♬~ 59 00:06:02,573 --> 00:06:07,912 いや~ くたびれるわ。 60 00:06:07,912 --> 00:06:09,847 (又吉)行ってらっしゃいませ。 61 00:06:09,847 --> 00:06:14,585 あ 行ってくる。 62 00:06:14,585 --> 00:06:18,923 お城へは行かずに 父上は どちらへ? 63 00:06:18,923 --> 00:06:22,593 和尚様と いつもの碁でございましょう。 64 00:06:22,593 --> 00:06:28,266 和尚様も ご迷惑なこと。 和尚様とは? 65 00:06:28,266 --> 00:06:31,602 (美津)竹。 あっ はい。 66 00:06:31,602 --> 00:06:35,873 頼みたい事がある。 ちと こちらへ。 え? 67 00:06:35,873 --> 00:06:38,776 こちらじゃ。 68 00:06:38,776 --> 00:06:42,213 はい…。 69 00:06:42,213 --> 00:06:46,084 ♬~ 70 00:06:46,084 --> 00:06:51,784 竹さん 奥方様が来てから ため息ばかりですね~。 71 00:06:54,559 --> 00:06:59,897 (美津)どうしてかのう? 旦那様だけではなく➡ 72 00:06:59,897 --> 00:07:07,897 迎えにやった竹までが 金沢に戻ってこなかったのは。 73 00:07:09,907 --> 00:07:18,916 何か 私に隠してる事が あるのかのう? 74 00:07:18,916 --> 00:07:29,560 ♬~ 75 00:07:29,560 --> 00:07:32,196 (一左衛門)それは まことか!? はっ! 76 00:07:32,196 --> 00:07:36,534 あの石田三成様の忘れ形見が この米沢の地に!? 77 00:07:36,534 --> 00:07:38,469 そのようなうわさが 流れております。 78 00:07:38,469 --> 00:07:41,205 私も聞きました。 79 00:07:41,205 --> 00:07:46,544 それが まことなら 上杉家の存亡に関わる一大事。 80 00:07:46,544 --> 00:07:53,885 徳川の知るところとなれば… お家取り潰しとも なりかねん! 81 00:07:53,885 --> 00:07:56,554 (継之丞)その話は存じておる。 では…。 82 00:07:56,554 --> 00:07:59,223 うむ。 豊臣家のために➡ 83 00:07:59,223 --> 00:08:03,895 最後まで 徳川と戦った 石田三成様のお子が➡ 84 00:08:03,895 --> 00:08:06,564 この米沢の地に おられるやもしれんとな。 85 00:08:06,564 --> 00:08:09,467 いかが致します? それが まことなら➡ 86 00:08:09,467 --> 00:08:12,437 我らにとっては 願ってもない事。 87 00:08:12,437 --> 00:08:17,909 徳川家への 何よりの旗印となろう。 88 00:08:17,909 --> 00:08:20,244 石田三成様のお子➡ 89 00:08:20,244 --> 00:08:23,244 何としても 探し出せ! (4人)はっ! 90 00:08:25,917 --> 00:08:30,788 そう来ましたか。 では…。 91 00:08:30,788 --> 00:08:35,726 (天徳)なるほど。 それでは こちらは…。 92 00:08:35,726 --> 00:08:42,867 うん? さすが。 となると…。 93 00:08:42,867 --> 00:08:45,536 う~ん。 94 00:08:45,536 --> 00:08:48,206 (次右衛門)お二人とも なかなかのお腕前でございますな。 95 00:08:48,206 --> 00:08:54,545 碁盤は さしずめ 武家にとっては 白と黒の戦場のようなもの。 96 00:08:54,545 --> 00:09:00,418 前田殿は その戦場で 縦横無尽に戦われた。 97 00:09:00,418 --> 00:09:05,189 拙僧など 到底 足元にも及びませぬわい。 98 00:09:05,189 --> 00:09:08,893 いやいや それを言うなら 碁盤は 宇宙。 99 00:09:08,893 --> 00:09:14,232 陰と陽が織り成す仏の世界を 知り尽くした和尚の方が➡ 100 00:09:14,232 --> 00:09:18,903 はるかに勝る。 そのような事は…。 101 00:09:18,903 --> 00:09:22,773 前田殿の方が お強いのは 確か。 102 00:09:22,773 --> 00:09:26,244 いやいや 和尚の方が はるかに お強い。 103 00:09:26,244 --> 00:09:30,581 いや 前田殿の方が お強い。 和尚様。 104 00:09:30,581 --> 00:09:34,185 前田様の奥方様が お目通りを願いたいと。 105 00:09:34,185 --> 00:09:37,485 前田殿の奥方? 106 00:09:39,056 --> 00:09:45,796 初めて お目にかかります。 前田慶次の妻 美津でございます。 107 00:09:45,796 --> 00:09:49,734 日頃 主人が お世話になっております。 108 00:09:49,734 --> 00:09:55,473 世話などとは…。 縁側で 碁を打ってるだけでございます。 109 00:09:55,473 --> 00:10:00,211 ご高名な和尚様の お相手をさせて頂けますとは…。 110 00:10:00,211 --> 00:10:02,880 ただの田舎坊主でございます。 111 00:10:02,880 --> 00:10:08,219 まあ…。 で あの~ 主人は? 112 00:10:08,219 --> 00:10:16,093 前田殿なら 今し方まで…。 何か用があると おっしゃって。 113 00:10:16,093 --> 00:10:18,863 お引き合わせしよう。 114 00:10:18,863 --> 00:10:26,237 前田殿の奥方様の美津様と お嬢様の華様じゃ。 115 00:10:26,237 --> 00:10:28,573 雫と申します。 116 00:10:28,573 --> 00:10:33,444 前田様と又吉さんには 危ういところを助けて頂きました。 117 00:10:33,444 --> 00:10:39,216 雫さんが 牢人者に襲われた時 父上と又吉が通りかかり➡ 118 00:10:39,216 --> 00:10:43,588 お助けしたのでございます。 そうですか。 119 00:10:43,588 --> 00:10:47,258 あの時 お二人がいらっしゃらなければ➡ 120 00:10:47,258 --> 00:10:53,258 今頃 どうなっていた事か…。 いや~ これも 御仏のお導き。 121 00:11:00,805 --> 00:11:06,944 ところで 奥方様は 金沢から お越しになられたとか。 122 00:11:06,944 --> 00:11:10,448 (美津)はい。 いや 拙僧 てっきり➡ 123 00:11:10,448 --> 00:11:15,953 前田殿のお身内は 新九郎殿だけと 思っておりました。➡ 124 00:11:15,953 --> 00:11:18,856 存じ上げず ご無礼を致しました。 125 00:11:18,856 --> 00:11:22,827 いいえ。 それは 致し方のない事。 126 00:11:22,827 --> 00:11:31,969 されど 奥方様も 新九郎殿という ご子息がおありになるのを➡ 127 00:11:31,969 --> 00:11:33,904 ご存じなかったとは…。 128 00:11:33,904 --> 00:11:40,244 はあ お恥ずかしい事ながら この8年 何も知らされず…。 129 00:11:40,244 --> 00:11:46,117 前田殿も よく隠しておられましたな。 130 00:11:46,117 --> 00:11:52,590 8年前といえば 関ヶ原の戦のあった年。 131 00:11:52,590 --> 00:11:59,290 いや よほど深いご事情が おありになったのか…。 132 00:12:01,599 --> 00:12:05,469 あっ いや これは 失礼。 立ち入った事を…。 133 00:12:05,469 --> 00:12:08,472 いいえ。 134 00:12:08,472 --> 00:12:11,609 ≪(次右衛門) よし! 稽古を始めるぞ! 135 00:12:11,609 --> 00:12:13,944 ≪(一同)はい! 136 00:12:13,944 --> 00:12:20,818 (掛け声) 137 00:12:20,818 --> 00:12:25,289 次! (勝之進)やあ! 138 00:12:25,289 --> 00:12:29,160 (美津)まあ あれは 勝之進殿では? 139 00:12:29,160 --> 00:12:36,233 はい。 勘定頭 安田継之丞様のご嫡男➡ 140 00:12:36,233 --> 00:12:42,106 勝之進殿でございます。 お屋形様の覚えもめでたく➡ 141 00:12:42,106 --> 00:12:47,578 いずれ 上杉家を担うお方と いわれておるようで。 142 00:12:47,578 --> 00:12:52,450 剣の腕も立ち 男ぶりも申し分のない…。 143 00:12:52,450 --> 00:12:54,452 はい。 144 00:12:54,452 --> 00:12:58,152 (次右衛門)次! やあ! 145 00:13:01,125 --> 00:13:04,128 まあ…。 それに引き換え➡ 146 00:13:04,128 --> 00:13:08,428 我が家のご嫡男殿は…。 (ため息) 147 00:13:10,601 --> 00:13:12,536 はっ! 参った! 148 00:13:12,536 --> 00:13:16,407 えっ? 石田三成様のお子が この米沢の地に? 149 00:13:16,407 --> 00:13:19,944 ああ。 そのような うわさが流れておる。 150 00:13:19,944 --> 00:13:24,615 我ら馬廻組だけではなく 与板組も そのうわさを聞きつけ➡ 151 00:13:24,615 --> 00:13:28,953 2つの組とも 必死で そのお子を探している。 152 00:13:28,953 --> 00:13:32,556 この事で 今まで くすぶっていた➡ 153 00:13:32,556 --> 00:13:35,893 与板組と馬廻組のいさかいは ますます深まり➡ 154 00:13:35,893 --> 00:13:38,796 家中を二分する事に なるやもしれん。 155 00:13:38,796 --> 00:13:43,567 で 見つけられそうなのか? 分からぬ。 156 00:13:43,567 --> 00:13:46,904 そもそも うわさが まことかどうかも怪しい。 157 00:13:46,904 --> 00:13:52,243 なのに 父上はじめ 皆が その事に踊らされているとは。 158 00:13:52,243 --> 00:13:58,115 それほどの事なのであろう。 三成様のお子がいるという事は。 159 00:13:58,115 --> 00:14:00,584 (美津)新九郎殿。 160 00:14:00,584 --> 00:14:06,924 あっ 母上。 剣術の稽古 ご苦労さまです。 161 00:14:06,924 --> 00:14:09,827 寺に 何か ご用でしたか? ええ。 162 00:14:09,827 --> 00:14:13,264 和尚様に ご挨拶に上がりました。 163 00:14:13,264 --> 00:14:20,938 あっ 勝之進殿。 また うちの方に 稽古に おいで下さいませ。 164 00:14:20,938 --> 00:14:24,275 いつでも お越し下さい。 勝之進様。 165 00:14:24,275 --> 00:14:26,275 はい! 166 00:14:29,947 --> 00:14:31,947 あ…。 167 00:14:34,785 --> 00:14:36,754 あっ。 168 00:14:36,754 --> 00:14:42,226 ♬~ 169 00:14:42,226 --> 00:14:45,129 はい。 170 00:14:45,129 --> 00:14:47,898 (美津)では…。 171 00:14:47,898 --> 00:14:59,510 ♬~ 172 00:14:59,510 --> 00:15:01,445 何だ? 173 00:15:01,445 --> 00:15:05,445 お前 まさか 佐乃の事…。 174 00:15:09,587 --> 00:15:12,256 そうなのか? 175 00:15:12,256 --> 00:15:17,928 (雪夜)ここに来られている事は 奥方様は ご存じで? 176 00:15:17,928 --> 00:15:22,600 お見通しでしょ。 そうでしょうね。 177 00:15:22,600 --> 00:15:25,936 この前 いきなり 乗り込んでこられた時は➡ 178 00:15:25,936 --> 00:15:28,936 どうなる事かと思いましたわ。 179 00:15:30,608 --> 00:15:37,414 私 前田慶次の妻 美津にございます。 180 00:15:37,414 --> 00:15:41,552 いつも 夫が お世話になっております。 181 00:15:41,552 --> 00:15:45,222 でも さすが 慶さんの奥方様。 182 00:15:45,222 --> 00:15:50,094 武家の妻としての ご器量は 大変なものと お見受けしました。 183 00:15:50,094 --> 00:15:52,096 そうですね。 184 00:15:52,096 --> 00:15:57,796 まるで ひと事のよう。 私の気も知らないで…。 185 00:15:59,570 --> 00:16:01,570 あ~。 ≪(せきばらい) 186 00:16:03,240 --> 00:16:06,577 あ~ 安部殿。 やはり こちらでしたか。 187 00:16:06,577 --> 00:16:08,512 お入り下さい。 ハハハ。 188 00:16:08,512 --> 00:16:13,250 どうなされましたか? いや それが もう…➡ 189 00:16:13,250 --> 00:16:16,153 大変な事に。 190 00:16:16,153 --> 00:16:19,123 徳川を相手に戦を起こした 張本人のお子か? 191 00:16:19,123 --> 00:16:21,592 上杉のご城下に かくまわれているそうじゃ。 192 00:16:21,592 --> 00:16:23,928 (一左衛門)皆 仕事も手につかず➡ 193 00:16:23,928 --> 00:16:26,830 そのうわさで 持ちきりでございます。 194 00:16:26,830 --> 00:16:29,600 (雪夜)皆さん 信じておられるのですか? 195 00:16:29,600 --> 00:16:31,535 (一左衛門)そのようです。➡ 196 00:16:31,535 --> 00:16:34,872 三成様のお子を 育てられるとしたら➡ 197 00:16:34,872 --> 00:16:37,775 先の戦で お味方同士であった➡ 198 00:16:37,775 --> 00:16:42,546 我が上杉家の領地をおいて ないと。 199 00:16:42,546 --> 00:16:46,884 (雪夜)けれど なぜ 今頃 そのような うわさが? 200 00:16:46,884 --> 00:16:50,754 誰かが うわさを 流してるんじゃないでしょうかね。 201 00:16:50,754 --> 00:16:55,893 さあ… 私は 勘定方の者から聞きました。 202 00:16:55,893 --> 00:16:58,562 その人は 誰から? 203 00:16:58,562 --> 00:17:00,497 さあ そこまでは…。 204 00:17:00,497 --> 00:17:04,435 安部殿 ひとつ その うわさの出どころを➡ 205 00:17:04,435 --> 00:17:08,572 探ってみてはくれませんか? 206 00:17:08,572 --> 00:17:10,507 さよう。 207 00:17:10,507 --> 00:17:13,207 分かりました。 208 00:17:24,922 --> 00:17:30,260 万が一 三成様のお子がいると 分かったら どうなるのですか? 209 00:17:30,260 --> 00:17:36,066 馬廻組は その子を担いで 大坂の豊臣家と手を結び➡ 210 00:17:36,066 --> 00:17:39,536 戦を起こそうとするだろうし➡ 211 00:17:39,536 --> 00:17:46,877 与板組は あるいは その子を亡き者に…。 212 00:17:46,877 --> 00:17:52,216 徳川様は楽しいでしょうねぇ。 213 00:17:52,216 --> 00:17:55,886 上杉家中が もめるのですから。 214 00:17:55,886 --> 00:17:58,789 (忠常) 米沢からの知らせによれば➡ 215 00:17:58,789 --> 00:18:05,562 上杉家は 三成の子のうわさで 騒然としているようでございます。 216 00:18:05,562 --> 00:18:08,465 思うつぼよのう。 217 00:18:08,465 --> 00:18:12,436 それでよい。 大いに あおるのじゃ。 218 00:18:12,436 --> 00:18:18,142 はっ。 これで 2つの組は ますます いがみ合い➡ 219 00:18:18,142 --> 00:18:25,883 これまで 一心同体だった 上杉家中にも 亀裂が生じる。 220 00:18:25,883 --> 00:18:29,787 うわさから まことが飛び出せば➡ 221 00:18:29,787 --> 00:18:33,190 まさに 「瓢箪から駒」というものよ。 222 00:18:33,190 --> 00:18:35,125 (忠常)まさに。 223 00:18:35,125 --> 00:18:39,863 我らの手の者も 三成の子を 探しておるのであろうのう? 224 00:18:39,863 --> 00:18:42,533 (忠常)抜かりはございませぬ。 225 00:18:42,533 --> 00:18:51,233 ♬~ 226 00:19:25,909 --> 00:19:30,247 出来た。 鳥? 227 00:19:30,247 --> 00:19:33,150 これね お鷹ポッポっていって➡ 228 00:19:33,150 --> 00:19:37,855 幸せになれる この米沢の地の おもちゃなんですよ。 229 00:19:37,855 --> 00:19:41,725 お一つ どうぞ。 私に? 230 00:19:41,725 --> 00:19:46,025 雫さんに差し上げようと思って 彫ったんです。 どうぞ。 231 00:19:48,499 --> 00:19:53,199 ありがとうございます 又吉さん。 232 00:19:56,540 --> 00:20:03,213 じゃあ これで 私も 幸せになれますね。 233 00:20:03,213 --> 00:20:05,913 もちろん なれます。 234 00:20:09,887 --> 00:20:14,187 パタパタパタ… パタパタパタ…。 235 00:20:19,897 --> 00:20:24,234 そういえば 奥方様 ご存じなかったようですね。 236 00:20:24,234 --> 00:20:26,170 ご嫡男がおられた事。 237 00:20:26,170 --> 00:20:30,470 はい。 いや 驚かれたでしょうね。 238 00:20:32,109 --> 00:20:38,582 8年前にね 旦那様に 京から連れてこられたんです。 239 00:20:38,582 --> 00:20:43,253 (天徳)京からか。 240 00:20:43,253 --> 00:20:47,925 なるほど。 フフフフフ…。 241 00:20:47,925 --> 00:20:52,796 今 上杉家では 三成の子を探し出そうと➡ 242 00:20:52,796 --> 00:20:55,265 躍起になっておる。 243 00:20:55,265 --> 00:21:00,604 この隙に 我らも 相手の懐へと飛び込んで➡ 244 00:21:00,604 --> 00:21:05,604 尻尾を つかまねばのう。 はい。 245 00:21:07,277 --> 00:21:16,277 まあ わしも それとのう 奥方に 探りを入れてみるとしよう。 246 00:21:27,297 --> 00:21:29,233 おおっ! 247 00:21:29,233 --> 00:21:32,903 お帰りなさいませ。 ヘッ! 248 00:21:32,903 --> 00:21:37,574 本日も ご苦労さまでございました。 249 00:21:37,574 --> 00:21:42,246 あの~ 起きて 待っていて下さらなくとも…。 250 00:21:42,246 --> 00:21:44,581 そのような訳にはまいりません。 251 00:21:44,581 --> 00:21:51,922 どんなに遅くとも 妻たる者 旦那様のお出迎えは致しませねば。 252 00:21:51,922 --> 00:21:57,222 竹。 旦那様のお着替えを。 はい。 253 00:22:03,934 --> 00:22:08,605 (竹)旦那様。 私 どうすればよいのか…。 254 00:22:08,605 --> 00:22:10,540 何がですか? 255 00:22:10,540 --> 00:22:13,277 奥方様は 新九郎様の事➡ 256 00:22:13,277 --> 00:22:15,946 何かあると お気付きでございます。 257 00:22:15,946 --> 00:22:19,283 あの日以来 正面切っては 何も おっしゃいませんが➡ 258 00:22:19,283 --> 00:22:22,185 今日も また 遠回しに…。 259 00:22:22,185 --> 00:22:26,156 まるで 毎日 真綿で 首を絞められているようで…。 260 00:22:26,156 --> 00:22:32,229 まあ あの女房殿の事 何かは察しているでしょう。 261 00:22:32,229 --> 00:22:34,898 では どうすれば? 262 00:22:34,898 --> 00:22:38,568 知らん顔して下さい しばらく。 そんな…。 263 00:22:38,568 --> 00:22:42,568 ≪(美津)お着替えは お済みですか? はい。 264 00:22:48,912 --> 00:22:52,249 アハハ…。 265 00:22:52,249 --> 00:22:55,249 オッホホホホ…。 266 00:22:58,588 --> 00:23:03,927 私も 母上を見習わなければ…。 267 00:23:03,927 --> 00:23:06,830 いい加減に 好き勝手されているとはいえ➡ 268 00:23:06,830 --> 00:23:10,600 父上は 父上です。 269 00:23:10,600 --> 00:23:13,503 そして 兄上の事も。 270 00:23:13,503 --> 00:23:15,472 俺? 271 00:23:15,472 --> 00:23:19,276 兄上は 前田家の嫡男でございます。 272 00:23:19,276 --> 00:23:23,613 今までは いささか妹の分に過ぎた 振る舞いをしたと➡ 273 00:23:23,613 --> 00:23:25,949 反省しております。 274 00:23:25,949 --> 00:23:28,852 そんな 気にせずとも。 275 00:23:28,852 --> 00:23:34,224 これからは 至らぬところがあれば どうぞ 叱りつけて下さい。 276 00:23:34,224 --> 00:23:37,894 あ… はあ。 277 00:23:37,894 --> 00:23:41,231 ところで 私に用とは? 278 00:23:41,231 --> 00:23:45,102 あ… いや ちょっと 一緒に 餅でもと。 279 00:23:45,102 --> 00:23:47,104 一人では なかなか味気ないので➡ 280 00:23:47,104 --> 00:23:50,240 つきおうてもらおうかと。 はあ。 281 00:23:50,240 --> 00:23:55,912 ♬~ 282 00:23:55,912 --> 00:23:58,248 おっ! 283 00:23:58,248 --> 00:24:01,585 勝之進ではないか。 新九郎。 284 00:24:01,585 --> 00:24:05,922 そなたも 餅を? ああ。 何か食べとうなってな。 285 00:24:05,922 --> 00:24:13,263 そうか 偶然だな。 なあ 佐乃。 こんにちは 勝之進様。 286 00:24:13,263 --> 00:24:15,599 はい。 287 00:24:15,599 --> 00:24:20,299 一緒に座っても よいか? どうぞ。 288 00:24:24,941 --> 00:24:27,844 あ いや… 佐乃。 289 00:24:27,844 --> 00:24:30,614 いや でも…。 よいから。 290 00:24:30,614 --> 00:24:43,193 ♬~ 291 00:24:43,193 --> 00:24:46,563 いらっしゃいませ。 何にしましょう? 292 00:24:46,563 --> 00:24:49,466 餅をもらおう。 へい。 293 00:24:49,466 --> 00:24:51,435 勝之進様じゃ! 294 00:24:51,435 --> 00:24:57,135 いつ見ても 凜々しいお姿。 身なりも ご立派なこと。 295 00:25:00,577 --> 00:25:04,915 兄上も 一日も早く ご出仕なさいませ。 296 00:25:04,915 --> 00:25:07,818 分かっておる。 だが 父上が➡ 297 00:25:07,818 --> 00:25:10,587 まだまだ お前は 畑仕事に 精を出せと➡ 298 00:25:10,587 --> 00:25:13,256 なかなか認めてくれんのだ。 299 00:25:13,256 --> 00:25:18,595 まあ 百姓と汗を流して働くのも 嫌いではないが。 300 00:25:18,595 --> 00:25:21,932 お前は 我らと同じ侍。 百姓とは 違う! 301 00:25:21,932 --> 00:25:25,268 まあ そうだが…。 302 00:25:25,268 --> 00:25:29,606 しかし お家のためにも 早く 新田開作を進めねば。 303 00:25:29,606 --> 00:25:33,477 百姓たちも喜んでおったぞ。 荒れ地が みんな田んぼになって➡ 304 00:25:33,477 --> 00:25:36,413 米が取れるようになったら 暮らしも 楽になると。 305 00:25:36,413 --> 00:25:39,049 いくら この地を豊かにしても しかたないと➡ 306 00:25:39,049 --> 00:25:42,085 父上たちは お考えだ。 え? 307 00:25:42,085 --> 00:25:44,221 いずれ 越後に帰るからと。 308 00:25:44,221 --> 00:25:47,557 越後にですか? あ…。 309 00:25:47,557 --> 00:25:50,894 我ら上杉は 元は越後の侍。 310 00:25:50,894 --> 00:25:53,797 先祖も 越後の地で眠っております。 311 00:25:53,797 --> 00:25:56,766 その生まれ育った地へ いずれ帰りたいと。 312 00:25:56,766 --> 00:25:59,236 では 勝之進様も? 313 00:25:59,236 --> 00:26:02,906 いえ 私は 8つの時に 越後を離れましたから➡ 314 00:26:02,906 --> 00:26:07,777 父上たちほどには。 ですが 今は 新田開作よりも➡ 315 00:26:07,777 --> 00:26:10,580 強い上杉になる事が一番と 考えています。 316 00:26:10,580 --> 00:26:12,516 まあ そうだが…。 317 00:26:12,516 --> 00:26:16,253 「まあ そうだが」ではない! その事が一番! 318 00:26:16,253 --> 00:26:19,953 上杉の行く末が 懸かっておるのだ! 319 00:26:21,591 --> 00:26:27,264 申し訳ない。 佐乃殿の前で このような話を。 320 00:26:27,264 --> 00:26:29,933 徳川家の天下は許さず➡ 321 00:26:29,933 --> 00:26:33,803 上杉家は いま一度 天下に名乗りを上げるべき。 322 00:26:33,803 --> 00:26:37,207 その事でございますな? 323 00:26:37,207 --> 00:26:39,543 どうして そのような事を? 324 00:26:39,543 --> 00:26:42,879 おなごでも 天下の動きは 知っておくべきだと➡ 325 00:26:42,879 --> 00:26:45,549 母上から教わっております。 326 00:26:45,549 --> 00:26:49,219 兄上 勝之進様➡ 327 00:26:49,219 --> 00:26:53,219 おなごだからと見くびられては 困ります。 328 00:26:54,891 --> 00:26:57,891 はい お待ちどおさま。 329 00:27:01,765 --> 00:27:06,765 まあ! なんて おいしそうなこと! 330 00:27:11,241 --> 00:27:13,541 う~ん! 331 00:27:16,580 --> 00:27:19,482 ますます 気に入った。 332 00:27:19,482 --> 00:27:21,782 え? 333 00:27:37,534 --> 00:27:40,203 前田様。 334 00:27:40,203 --> 00:27:43,540 おお 安部殿。 どうでしたか? 335 00:27:43,540 --> 00:27:47,240 はい。 ちょっと こちらへ。 336 00:27:48,878 --> 00:27:51,781 うわさの出どころを 調べたんですが➡ 337 00:27:51,781 --> 00:27:55,752 やはり 釈然とせず…。 そうですか。 338 00:27:55,752 --> 00:28:01,891 ですが 一つ 気になる事が。 何です? 339 00:28:01,891 --> 00:28:08,231 安田様が そのうわさを聞いた時に 既に ご存じだったと。 340 00:28:08,231 --> 00:28:10,531 安田殿が? 341 00:28:14,904 --> 00:28:20,243 それと 最近 安田様のお宅に➡ 342 00:28:20,243 --> 00:28:23,913 龍経寺の和尚が よく訪ねている事も➡ 343 00:28:23,913 --> 00:28:26,816 耳に致しました。 344 00:28:26,816 --> 00:28:35,859 まあ 檀家の家を訪ねる事は おかしな話ではありませんが…。 345 00:28:35,859 --> 00:28:45,159 ♬~ 346 00:28:47,203 --> 00:28:50,540 (美津)そうでございますか。 このお近くに ご用が。 347 00:28:50,540 --> 00:28:55,211 はい。 それで こちらに 寄らせて頂いた次第で。 348 00:28:55,211 --> 00:28:57,147 いつでも お寄り下さいませ。 349 00:28:57,147 --> 00:29:02,886 前田殿は? あいにく 今日は お城の方へ。 350 00:29:02,886 --> 00:29:06,556 ああ それでは 月に1度の ご登城の。 351 00:29:06,556 --> 00:29:09,893 そのようでございます。 お恥ずかしい事で。 352 00:29:09,893 --> 00:29:13,229 いやいや 恥ずかしい事など。 353 00:29:13,229 --> 00:29:16,566 8年前の長谷堂の戦いでも➡ 354 00:29:16,566 --> 00:29:19,469 前田殿が しんがりを務められたからこそ➡ 355 00:29:19,469 --> 00:29:23,239 上杉勢は 無事 引きのく事ができたのです。➡ 356 00:29:23,239 --> 00:29:29,913 その功を思えば 月に1度の ご登城でも 十分でございます。 357 00:29:29,913 --> 00:29:33,783 その事は お屋形様も よくお分かりゆえ➡ 358 00:29:33,783 --> 00:29:37,187 相談役とされておられるので ございましょう。 359 00:29:37,187 --> 00:29:41,524 和尚様に そうまで おっしゃって頂けますとは…。 360 00:29:41,524 --> 00:29:46,863 それに お屋形様は 今 江戸にいらして ご不在。 361 00:29:46,863 --> 00:29:51,735 好きになさって当然。 ハッハッハッハ。 362 00:29:51,735 --> 00:29:58,875 実は 今日は おわびを兼ねて 伺ったのでございます。 363 00:29:58,875 --> 00:30:05,215 先日 寺へ ご挨拶に お越し頂いた折➡ 364 00:30:05,215 --> 00:30:10,086 新九郎殿の事で 余計な事を申しまして➡ 365 00:30:10,086 --> 00:30:12,889 まことに 申し訳ございませんでした。 366 00:30:12,889 --> 00:30:16,559 いえいえ そのような…。 いえいえ。 367 00:30:16,559 --> 00:30:24,234 奥方様にとっては おつらい事。 どうぞ お許し下さりませ。 368 00:30:24,234 --> 00:30:27,234 頭を お上げ下さいませ。 369 00:30:29,105 --> 00:30:34,577 よいのです。 新九郎がいてくれたおかげで➡ 370 00:30:34,577 --> 00:30:40,450 私どもに 嫡男が出来たと 喜んでおります。 371 00:30:40,450 --> 00:30:44,587 なんと お心のお広い…。 372 00:30:44,587 --> 00:30:49,926 このように 美しく聡明な奥方様が いらっしゃるのに➡ 373 00:30:49,926 --> 00:30:58,601 ほかのおなごに 情けをかけるとは いや 考えられませぬ。 374 00:30:58,601 --> 00:31:02,939 まこと 新九郎殿は➡ 375 00:31:02,939 --> 00:31:07,811 前田殿の お子でござりましょうか? 376 00:31:07,811 --> 00:31:09,813 え? 377 00:31:09,813 --> 00:31:14,551 いや 戦国の世では 恩ある方の お子を預かり➡ 378 00:31:14,551 --> 00:31:17,954 育てる事も しばしばございます。 379 00:31:17,954 --> 00:31:24,627 前田殿も もしかして どなたかの お子を…。 380 00:31:24,627 --> 00:31:34,237 ♬~ 381 00:31:34,237 --> 00:31:40,109 和尚様 ご心配には及びませぬ。 382 00:31:40,109 --> 00:31:45,582 新九郎は 前田慶次の子。 383 00:31:45,582 --> 00:31:50,253 その点は 間違いはございませぬ。 384 00:31:50,253 --> 00:31:52,922 さようでございますか。 385 00:31:52,922 --> 00:31:58,795 いや これは また 余計な事を。 ハッハッハッハッハ! 386 00:31:58,795 --> 00:32:14,495 ♬~ 387 00:32:18,948 --> 00:32:21,851 おや 竹さん。 388 00:32:21,851 --> 00:32:24,287 旦那様! どうしました? 389 00:32:24,287 --> 00:32:27,624 龍経寺の和尚様が見えられて…➡ 390 00:32:27,624 --> 00:32:31,961 新九郎様が 旦那様のお子では ないのではないのかと。 391 00:32:31,961 --> 00:32:33,897 何? 392 00:32:33,897 --> 00:32:36,799 奥方様は 旦那様のお子に間違いないと➡ 393 00:32:36,799 --> 00:32:40,236 はっきりと お答えになっておられましたが。 394 00:32:40,236 --> 00:32:44,574 和尚様が どうして そんな事をお言いに…。 395 00:32:44,574 --> 00:32:47,477 ぬう…! 396 00:32:47,477 --> 00:33:10,600 ♬~ 397 00:33:10,600 --> 00:33:12,936 和尚! 398 00:33:12,936 --> 00:33:16,272 これは 前田殿。 399 00:33:16,272 --> 00:33:19,175 いかがですか? 先日の続き。 400 00:33:19,175 --> 00:33:21,611 ハッハッハ! いいですな。 401 00:33:21,611 --> 00:33:24,948 ハッハッハッハ! ハッハッハッハ。 402 00:33:24,948 --> 00:33:27,850 こないだは 勝負がつかぬままでしたね。 403 00:33:27,850 --> 00:33:31,621 さよう。 奥方が来られた途端 お逃げになって。 404 00:33:31,621 --> 00:33:34,891 ハッハッハッハ! いや 面目ない。 405 00:33:34,891 --> 00:33:37,794 女房には いつも 頭が上がらぬままでして。 406 00:33:37,794 --> 00:33:40,229 しかし 羨ましい限り。 407 00:33:40,229 --> 00:33:43,566 あのような奥方様が いらっしゃるとは。 408 00:33:43,566 --> 00:33:46,235 はい。 私も そう思っております。 409 00:33:46,235 --> 00:33:50,907 これは とんだのろけを 聞かされました。 ハッハッハ! 410 00:33:50,907 --> 00:33:58,247 和尚 ところで この勝負 何か賭けませんか? 何かとは? 411 00:33:58,247 --> 00:34:02,118 そうですな 例えば…➡ 412 00:34:02,118 --> 00:34:05,588 鼻しっぺとか。 お好きなように。 413 00:34:05,588 --> 00:34:07,588 では。 414 00:34:19,135 --> 00:34:22,138 おお また勝負ですか? 415 00:34:22,138 --> 00:34:25,274 こたびは 真剣勝負ですぞ。 416 00:34:25,274 --> 00:34:28,611 負けたら 手ひどい罰が待っていますから。 417 00:34:28,611 --> 00:34:30,611 はい。 418 00:34:33,449 --> 00:35:25,268 ♬~ 419 00:35:25,268 --> 00:35:27,268 あ…。 420 00:35:28,938 --> 00:35:32,208 私の勝ちですな。 421 00:35:32,208 --> 00:35:35,111 はい 負けました。 422 00:35:35,111 --> 00:35:38,081 では 鼻しっぺを どうぞ。 423 00:35:38,081 --> 00:35:40,550 それは できません。 424 00:35:40,550 --> 00:35:44,887 仏門の身なので 人を痛めつける事は…。 425 00:35:44,887 --> 00:35:48,224 それは 面白くありません。 約束です。 426 00:35:48,224 --> 00:35:54,224 しかたありませんな。 では…。 427 00:35:57,900 --> 00:36:01,771 よろしいかな? はい 結構です。 428 00:36:01,771 --> 00:36:05,775 では 和尚 もう一勝負。 429 00:36:05,775 --> 00:36:11,914 アッハッハ。 よほど悔しいと見えますな。 430 00:36:11,914 --> 00:36:16,252 では もう一勝負。 431 00:36:16,252 --> 00:36:21,124 (雷鳴) 432 00:36:21,124 --> 00:36:27,263 (雨の音) 433 00:36:27,263 --> 00:36:30,263 いや これは…。 戦場を変えますか。 434 00:36:34,070 --> 00:36:38,207 それでは…。 はい。 ほい。 435 00:36:38,207 --> 00:36:59,896 ♬~ 436 00:36:59,896 --> 00:37:03,232 (雷鳴) 437 00:37:03,232 --> 00:37:11,107 ♬~ 438 00:37:11,107 --> 00:37:15,244 (雷鳴) 439 00:37:15,244 --> 00:37:21,918 ♬~ 440 00:37:21,918 --> 00:37:26,218 (雷鳴) 441 00:37:37,200 --> 00:37:41,537 今度は 私の負けですな。 はい。 442 00:37:41,537 --> 00:37:45,408 では 拙僧に 鼻しっぺを。 443 00:37:45,408 --> 00:37:51,214 いや… 和尚に 鼻しっぺをするのは➡ 444 00:37:51,214 --> 00:37:54,550 失礼かと。 何を おっしゃる。 445 00:37:54,550 --> 00:37:59,889 さっきは 私がやったのです。 今度は 前田殿の番。 446 00:37:59,889 --> 00:38:04,760 いや しかし…。 さあ 遠慮せずに。 447 00:38:04,760 --> 00:38:10,533 本当に よろしいですか? どうぞ ご遠慮なく。 448 00:38:10,533 --> 00:38:12,833 では! 449 00:38:17,907 --> 00:38:20,243 えっ! 450 00:38:20,243 --> 00:38:22,578 あっ! 451 00:38:22,578 --> 00:38:25,248 和尚様! 和尚様! 和尚! 452 00:38:25,248 --> 00:38:32,448 人の家まで来て あれこれ聞くとは 大きなお世話ですぞ 和尚! 453 00:38:34,056 --> 00:38:37,827 和尚様! 和尚! 454 00:38:37,827 --> 00:38:41,197 しっかり! 和尚様! 和尚! 和尚! 455 00:38:41,197 --> 00:38:44,100 父上が 和尚を げんこつで殴った? 456 00:38:44,100 --> 00:38:48,537 はい。 もう ご城下は その話で持ちきりでございます。 457 00:38:48,537 --> 00:38:53,409 内輪のささいな事で 前田慶次が 和尚を殴りつけた。 458 00:38:53,409 --> 00:38:57,546 内輪のささいな事? (又吉)はい。 459 00:38:57,546 --> 00:39:02,418 昼間 和尚様が おいでになったのです。 460 00:39:02,418 --> 00:39:06,555 そこで 兄上の事を。 何と? 461 00:39:06,555 --> 00:39:11,227 それが… 本当に 父上の子かと。 462 00:39:11,227 --> 00:39:18,567 は? 私が 父の子かと? (華)はい。 463 00:39:18,567 --> 00:39:21,237 そのような事 決まっておるだろう。 464 00:39:21,237 --> 00:39:24,573 和尚も 何故 そのような事を…。 465 00:39:24,573 --> 00:39:26,909 戯言です。 466 00:39:26,909 --> 00:39:32,081 ですが そのような戯言で 腹を立てて 殴りつけるとは…。 467 00:39:32,081 --> 00:39:36,519 いや ですので なんと 器の小さい おのこよと➡ 468 00:39:36,519 --> 00:39:40,189 皆さん あきれて。 (ため息) 469 00:39:40,189 --> 00:39:44,527 どうしようもない父上だ。 (華)本当に。 470 00:39:44,527 --> 00:39:47,863 兄上のおっしゃるとおりで ございます。 471 00:39:47,863 --> 00:39:57,039 ♬~ 472 00:39:57,039 --> 00:40:02,545 あの男 本気で殴りよった。 ああ…。 473 00:40:02,545 --> 00:40:08,217 さすがじゃ。 見抜いておったとは。 474 00:40:08,217 --> 00:40:13,089 では 和尚様が 三成の子のうわさを流したと? 475 00:40:13,089 --> 00:40:16,892 ああ…。 あっ! 476 00:40:16,892 --> 00:40:21,230 あ~ もうよい! 477 00:40:21,230 --> 00:40:28,230 感づいているかもしれんのう。 わしの正体に。 478 00:40:33,242 --> 00:40:39,242 (遠ぼえ) 479 00:41:09,612 --> 00:41:14,312 何も言わないんですね。 480 00:41:15,951 --> 00:41:19,288 はい。 481 00:41:19,288 --> 00:41:27,963 旦那様は 小さな事に見えても 何か大きな事で➡ 482 00:41:27,963 --> 00:41:33,235 お殴りになったのだと 思っております。 483 00:41:33,235 --> 00:41:35,171 ヘッ! 484 00:41:35,171 --> 00:41:41,471 ですが 和尚を殴りつけるとは…。 485 00:41:48,584 --> 00:41:54,924 さすが 天下のかぶき者。 486 00:41:54,924 --> 00:41:58,594 ハッハ。 フッフッフッフ…。 487 00:41:58,594 --> 00:42:02,465 少しも 昔と変わってはおられない。 488 00:42:02,465 --> 00:42:09,605 太閤秀吉様や 前田利家様を前に 己が正しいと思った事を行い➡ 489 00:42:09,605 --> 00:42:15,478 皆を唖然とさせていた あのころと。 アッハッハッハ…。 490 00:42:15,478 --> 00:42:20,249 これで 私も 安心致しました。 491 00:42:20,249 --> 00:42:26,155 情けないお人に 成り下がったかと 心配していたのでございます。 492 00:42:26,155 --> 00:42:29,155 そうですか。 493 00:42:33,796 --> 00:42:36,765 いかがですか? 494 00:42:36,765 --> 00:42:39,568 頂きます。 495 00:42:39,568 --> 00:43:07,263 ♬~ 496 00:43:07,263 --> 00:43:10,599 気になる うわさが。 三成様のお子の事です。 497 00:43:10,599 --> 00:43:14,470 まことの親と子ではあらぬのか…。 498 00:43:14,470 --> 00:43:17,473 えい! えい! えい! 499 00:43:17,473 --> 00:43:23,473 私は 旦那様の その心意気が 好きでございます。