1 00:00:34,265 --> 00:00:37,168 (竹)<関ヶ原の戦いの後➡ 2 00:00:37,168 --> 00:00:42,940 世は 徳川様の天下へと 変わりつつありました。➡ 3 00:00:42,940 --> 00:00:49,280 前田慶次様は 豊臣方にお味方した 上杉様の領国 米沢で➡ 4 00:00:49,280 --> 00:00:53,951 今は亡き石田三成様のお子を 育てておられました> 5 00:00:53,951 --> 00:00:58,823 (天徳)奥方様も 新九郎殿という ご子息がおありになるのを➡ 6 00:00:58,823 --> 00:01:00,825 ご存じなかったとは…。 7 00:01:00,825 --> 00:01:02,960 えっ! 8 00:01:02,960 --> 00:01:04,896 (慶次)大きなお世話ですぞ! 9 00:01:04,896 --> 00:01:07,298 (新九郎)石田三成様のお子が この米沢の地に? 10 00:01:07,298 --> 00:01:13,171 (美津)新九郎殿を この米沢の地で 育てなければならない➡ 11 00:01:13,171 --> 00:01:15,173 訳が おありで? 12 00:01:15,173 --> 00:02:39,873 ♬~ 13 00:02:42,126 --> 00:02:46,931 <苦しみの無い庵 無苦庵でございます> 14 00:02:46,931 --> 00:02:54,931 ♬~ 15 00:02:56,607 --> 00:02:58,543 おいしゅうございます。 16 00:02:58,543 --> 00:03:01,279 うん。 ハッハ! 17 00:03:01,279 --> 00:03:06,450 父上は 利休七哲の一人 古田織部様に➡ 18 00:03:06,450 --> 00:03:09,487 教えを乞うたと聞いております。 昔の事だ。 19 00:03:09,487 --> 00:03:14,625 そのような事より 茶は 飲んで うまいと思うのが一番。 20 00:03:14,625 --> 00:03:17,528 ただいま戻りました。 (よね)お帰りなさいませ。 21 00:03:17,528 --> 00:03:21,966 新九郎様 お帰りなさいませ。 近所の百姓から もらった。 22 00:03:21,966 --> 00:03:23,901 今夜のおかずに ちょうどいいだろう。 23 00:03:23,901 --> 00:03:27,839 はい。 いつも助かります。 24 00:03:27,839 --> 00:03:30,308 何をしておるのだ? 25 00:03:30,308 --> 00:03:35,580 今 旦那様が 佐乃様に お茶を おたてに。 26 00:03:35,580 --> 00:03:38,482 また あの変な形の茶碗でか。 27 00:03:38,482 --> 00:03:41,452 見事な茶碗ですね。 28 00:03:41,452 --> 00:03:46,924 これが その織部様のお好みで 作らせた茶碗? うん。 29 00:03:46,924 --> 00:03:50,624 このような茶碗で お茶が飲めるとは…。 30 00:03:52,263 --> 00:03:54,932 佐乃は その茶碗を知っておるのか? 31 00:03:54,932 --> 00:03:58,603 もちろんでございます。 この茶碗一つと➡ 32 00:03:58,603 --> 00:04:01,939 城を取り替えてもよいという 大名までいたとか。 33 00:04:01,939 --> 00:04:06,277 えっ! そんな すごい茶碗なのか? 34 00:04:06,277 --> 00:04:09,614 ご存じなかったのですか? ああ。 35 00:04:09,614 --> 00:04:13,951 そんな不細工な茶碗では分からん。 ヘヘッ。 36 00:04:13,951 --> 00:04:15,887 父上。 え? 37 00:04:15,887 --> 00:04:18,289 何故 教えて下さらなかったのです? 38 00:04:18,289 --> 00:04:22,960 知れば お前など 心静かに 茶を飲むどころではなかろう。 39 00:04:22,960 --> 00:04:25,863 ハッハ! また そのような事…。 40 00:04:25,863 --> 00:04:30,635 まこと 天下に二つとない器よ。 41 00:04:30,635 --> 00:04:33,604 ああ。 その茶碗は➡ 42 00:04:33,604 --> 00:04:37,909 旦那様が 片ときも 手放さずにいられたものですね。 43 00:04:37,909 --> 00:04:40,578 はい 女房殿。 母上。 44 00:04:40,578 --> 00:04:43,915 それほど 大事にされていたので ございますか? 45 00:04:43,915 --> 00:04:49,086 ええ。 戦場にも 持参されておられたのです。 46 00:04:49,086 --> 00:04:52,924 末期の茶は この器と決めておった。 47 00:04:52,924 --> 00:04:57,924 (華)ほう~。 華 飲むか? 48 00:05:00,598 --> 00:05:04,268 結構でございます。 49 00:05:04,268 --> 00:05:09,941 私は 父上のお茶など 頂きたくはございません。➡ 50 00:05:09,941 --> 00:05:11,876 父上のせいで➡ 51 00:05:11,876 --> 00:05:16,176 おなごの幸せを 棒に振るはめに なったのでございますから! 52 00:05:21,285 --> 00:05:25,623 姉上は 相当 腹を立てられているようだな。 53 00:05:25,623 --> 00:05:29,961 当然です。 父上のせいで 婚家を追われ➡ 54 00:05:29,961 --> 00:05:33,261 実家へ 戻されたのでございますから。 55 00:05:34,799 --> 00:05:39,236 姉上は 夫であった覚馬様と 仲むつまじく➡ 56 00:05:39,236 --> 00:05:41,739 お暮らしになっていたので ございますが➡ 57 00:05:41,739 --> 00:05:45,576 あちらのお姑様が 父上の行状を知り➡ 58 00:05:45,576 --> 00:05:48,913 ろくでもない父親を持つ嫁など いらぬと。 59 00:05:48,913 --> 00:05:53,250 では お姑様が? はい。 60 00:05:53,250 --> 00:05:57,922 以前から 姉上も お姑様には 苦労しておられたようで。 61 00:05:57,922 --> 00:06:05,262 覚馬様も お姑様には逆らえず やむなく離縁する事に。 62 00:06:05,262 --> 00:06:07,932 男のくせに 情けない! 63 00:06:07,932 --> 00:06:11,802 おなご一人 守れぬとは。 ケッ! 64 00:06:11,802 --> 00:06:15,806 父上が そのような事を 言える立場ではございませぬ! 65 00:06:15,806 --> 00:06:18,106 そのとおり! 66 00:06:26,951 --> 00:06:29,620 (一左衛門)まだ 手がかりは 見つからんのか? 67 00:06:29,620 --> 00:06:33,224 はっ。 この米沢の地に➡ 68 00:06:33,224 --> 00:06:37,561 石田三成様のお子がいるとの うわさが広まっておるのに➡ 69 00:06:37,561 --> 00:06:40,598 肝心の手がかりが 何一つ ないとは…。 70 00:06:40,598 --> 00:06:45,236 馬廻組より先に見つけねば…。 あやつら そのお子を担ぎ➡ 71 00:06:45,236 --> 00:06:47,905 豊臣家に 取り入るやもしれませぬ。 72 00:06:47,905 --> 00:06:50,574 徳川方に反旗を翻す 願ってもない機会。 73 00:06:50,574 --> 00:06:52,910 うわさが まことなら 与板組の者たちよりも➡ 74 00:06:52,910 --> 00:06:55,579 早く探し出さねば! あやつらが見つけ出せば➡ 75 00:06:55,579 --> 00:06:57,915 三成様のお子を 亡き者にしようとするはず。 76 00:06:57,915 --> 00:07:02,253 探せ。 何としても 探し出すのじゃ! (一同)はっ! 77 00:07:02,253 --> 00:07:04,588 あった! これだ! 78 00:07:04,588 --> 00:07:09,460 ここに書かれた名をたどれば 分かるやもしれぬ。 ああ。 79 00:07:09,460 --> 00:07:18,135 ♬~ 80 00:07:18,135 --> 00:07:20,938 ない! あやつら 全て持っていきよった! 81 00:07:20,938 --> 00:07:23,274 ほかに何か探せ! おう! 82 00:07:23,274 --> 00:07:31,082 ♬~ 83 00:07:31,082 --> 00:07:34,082 (勝之進)失礼致します。 84 00:07:36,821 --> 00:07:39,557 お命じの書きつけが 出来上がりました。 85 00:07:39,557 --> 00:07:42,226 お目を お通し願います。 86 00:07:42,226 --> 00:07:44,526 うむ。 87 00:07:47,565 --> 00:07:49,865 ご苦労。 88 00:07:56,907 --> 00:07:59,810 申し上げたき事が。 89 00:07:59,810 --> 00:08:01,779 何だ? 90 00:08:01,779 --> 00:08:04,782 三成様のお子探しも よいのですが➡ 91 00:08:04,782 --> 00:08:10,454 お務めを怠らぬよう 勘定方の皆に お命じ願います。 92 00:08:10,454 --> 00:08:12,456 何と? 93 00:08:12,456 --> 00:08:16,260 (勝之進)それに 父上も 少し 熱うなり過ぎております。 94 00:08:16,260 --> 00:08:20,931 もし そのお子が見つかった折には 豊臣家と手を組む事になります。 95 00:08:20,931 --> 00:08:24,602 さすれば 多額の軍用金が要ります。 96 00:08:24,602 --> 00:08:28,472 今は それを用立てる事が 急務かと。 97 00:08:28,472 --> 00:08:30,474 (ため息) 98 00:08:30,474 --> 00:08:33,210 お前の言うとおりよ。 99 00:08:33,210 --> 00:08:37,548 こたびは わしも 少し 熱うなり過ぎたようじゃ。 100 00:08:37,548 --> 00:08:40,248 はっ。 101 00:08:45,422 --> 00:08:48,422 頼もしきことよ。 102 00:09:02,573 --> 00:09:05,910 (忠常)新たな知らせが 入りましてございます。 103 00:09:05,910 --> 00:09:07,845 (和泉局)何じゃ? 104 00:09:07,845 --> 00:09:12,683 京の寺で 三成の子の 守り役をしていた者は➡ 105 00:09:12,683 --> 00:09:15,619 既に死しておりましたが➡ 106 00:09:15,619 --> 00:09:21,458 その子は 十の年まで 確かに 存命していたとか。 107 00:09:21,458 --> 00:09:28,933 なんと! では やはり 間違いなく 三成の子は おるのじゃな? 108 00:09:28,933 --> 00:09:33,537 はい。 寺の者を問いただしたところ➡ 109 00:09:33,537 --> 00:09:39,877 その子は 証しとして 守り刀を持っているはずだと。 110 00:09:39,877 --> 00:09:44,548 守り刀…。 はい。 111 00:09:44,548 --> 00:09:52,223 それさえ手に入れれば 言い訳もできまいのう。 112 00:09:52,223 --> 00:09:57,895 じゃが その子を 誰が 京から連れ出したのか。 113 00:09:57,895 --> 00:10:02,766 それも 今 調べさせております。 114 00:10:02,766 --> 00:10:16,580 ♬~ 115 00:10:16,580 --> 00:10:21,452 先日 前田殿に殴られたそうだな。 116 00:10:21,452 --> 00:10:29,927 はい。 あの男に 容赦なく してやられました。 ハッハッハッハ…。 117 00:10:29,927 --> 00:10:32,596 何か怒らせるような事でも したのか? 118 00:10:32,596 --> 00:10:36,267 奥方と 楽しそうに 世間話をしていたのが➡ 119 00:10:36,267 --> 00:10:38,936 気に入らなかったので ございましょう。 120 00:10:38,936 --> 00:10:42,606 奥方様とは 金沢から来られた…? 121 00:10:42,606 --> 00:10:47,278 はい。 それは麗しい お方で。 122 00:10:47,278 --> 00:10:52,616 拙僧に やきもちを 焼かれたのかもしれませぬな。 123 00:10:52,616 --> 00:10:59,916 それとも その世間話の中身が 気に入らなかったのか…。 124 00:11:01,625 --> 00:11:05,496 まこと 新九郎殿は➡ 125 00:11:05,496 --> 00:11:10,301 前田殿のお子で ござりましょうか? 126 00:11:10,301 --> 00:11:12,636 え? 戦国の世では➡ 127 00:11:12,636 --> 00:11:18,309 恩ある方のお子を預かり 育てる事も しばしばございます。 128 00:11:18,309 --> 00:11:22,980 前田殿も もしかして どなたかの お子を…。 129 00:11:22,980 --> 00:11:30,654 まあ 拙僧も つい余計な事を…。 余計な事? 130 00:11:30,654 --> 00:11:34,925 それより 新たな事が分かりましたので➡ 131 00:11:34,925 --> 00:11:38,595 今日は それを お伝えに参りました。 132 00:11:38,595 --> 00:11:41,498 三成様のお子の事か? はい。 133 00:11:41,498 --> 00:11:45,469 年は 18。 顔や姿は分かりませぬが➡ 134 00:11:45,469 --> 00:11:51,608 その証しとして 守り刀を 持っているそうでございます。 135 00:11:51,608 --> 00:11:55,279 守り刀。 それと 恐らくは➡ 136 00:11:55,279 --> 00:12:03,153 身分を隠し どなたかの息子として 暮らしているのではないかと。 137 00:12:03,153 --> 00:12:07,624 ♬~ 138 00:12:07,624 --> 00:12:09,960 えいっ! きえ~っ! 139 00:12:09,960 --> 00:12:12,863 えいっ! えいっ! 140 00:12:12,863 --> 00:12:16,300 (華)情けない! ほんに 情けない!➡ 141 00:12:16,300 --> 00:12:18,635 それでも 男か!➡ 142 00:12:18,635 --> 00:12:21,305 なにが 実家へ帰ってくれじゃ! 143 00:12:21,305 --> 00:12:25,175 そんなに あの姑殿に 頭が上がらぬか! 144 00:12:25,175 --> 00:12:28,979 それが 妻をめとった男の言葉か! 145 00:12:28,979 --> 00:12:33,584 だが それもこれも あの父上のせい! 146 00:12:33,584 --> 00:12:36,487 婚家を追われ 離縁されたは! 147 00:12:36,487 --> 00:12:38,455 きえ~っ! 148 00:12:38,455 --> 00:12:41,458 華様が おかわいそうでございます。 149 00:12:41,458 --> 00:12:47,131 ご自分には 非がないのに 婚家を追われるなんて…。 150 00:12:47,131 --> 00:12:50,934 それに 佐乃様も。 佐乃? はい。 151 00:12:50,934 --> 00:12:56,273 佐乃様も もう17。 奥方様が 旦那様に嫁いだのと同じ年。 152 00:12:56,273 --> 00:13:01,145 なのに 縁談の一つも ないのでございます。 153 00:13:01,145 --> 00:13:03,947 どこかに いい殿方がいないかと➡ 154 00:13:03,947 --> 00:13:07,647 奥方様も 気にかけていらっしゃるようで。 155 00:13:09,820 --> 00:13:13,957 勝之進様。 あ… 勝之進殿。 156 00:13:13,957 --> 00:13:16,860 お言葉に甘えて また 参上致しました。 157 00:13:16,860 --> 00:13:18,829 よく来たな。 158 00:13:18,829 --> 00:13:22,299 佐乃殿 ご一緒しても よろしゅうございますか? 159 00:13:22,299 --> 00:13:26,170 はい。 では 早速。 160 00:13:26,170 --> 00:13:34,244 ♬~ 161 00:13:34,244 --> 00:13:37,915 えい! えい! えい! えいっ! 162 00:13:37,915 --> 00:13:41,585 えい! えい! えい! えいっ! 163 00:13:41,585 --> 00:13:47,885 似合いよのう。 まこと 似合いかと。 164 00:13:50,594 --> 00:13:53,931 登城のため 勝之進殿が➡ 165 00:13:53,931 --> 00:13:57,267 朝餉を共にできぬとは 残念なこと。 166 00:13:57,267 --> 00:13:59,603 私も 早く 勝之進と共に➡ 167 00:13:59,603 --> 00:14:02,105 お城に出仕したいと 思っているのでございますが。 168 00:14:02,105 --> 00:14:06,944 父上。 うん? ああ そのうちな。 169 00:14:06,944 --> 00:14:09,279 いつも これだ。 170 00:14:09,279 --> 00:14:13,150 (美津) 新九郎殿の事もでございますが 旦那様➡ 171 00:14:13,150 --> 00:14:16,954 娘たちの事も考えて頂きませんと。 172 00:14:16,954 --> 00:14:19,456 ああ… はい。 173 00:14:19,456 --> 00:14:21,792 (美津)華だけではございません。 174 00:14:21,792 --> 00:14:26,630 佐乃も まだ 嫁ぎ先が決まっておりません。 175 00:14:26,630 --> 00:14:29,533 ああ… はい。 176 00:14:29,533 --> 00:14:35,239 (美津)もし 旦那様が このまま 米沢へ とどまるのであれば➡ 177 00:14:35,239 --> 00:14:38,141 この地での ご縁も考えねばのう 佐乃。 178 00:14:38,141 --> 00:14:41,111 あ… はい。 179 00:14:41,111 --> 00:14:45,249 では 母上 私も 何か できる事を。 180 00:14:45,249 --> 00:14:49,920 まあ さすが ご嫡男。 はい。 181 00:14:49,920 --> 00:14:53,590 兄として 妹の事を気にかけるのは 当然の事でございます。 182 00:14:53,590 --> 00:14:58,890 アッハッハッハ…。 佐乃も よき兄を持ったものじゃ。 183 00:15:00,931 --> 00:15:06,631 私の事など 誰も気にかけては くれぬのですね。 184 00:15:19,283 --> 00:15:23,283 ≪(竹)旦那様。 あ…? 185 00:15:24,955 --> 00:15:28,625 すりこ木 お持ち致しました。 ああ。 186 00:15:28,625 --> 00:15:32,925 あ… おお~…。 187 00:15:52,249 --> 00:15:55,152 旦那様。 ああ。 188 00:15:55,152 --> 00:16:00,591 奥方様のおっしゃるように お嬢様たちの事もですが➡ 189 00:16:00,591 --> 00:16:04,591 新九郎様は 大丈夫でしょうか? 190 00:16:09,266 --> 00:16:13,437 おお~ おっほっほ…。 先日 和尚様が来られ➡ 191 00:16:13,437 --> 00:16:17,608 新九郎様は 本当に旦那様の お子かと お聞きになった事も➡ 192 00:16:17,608 --> 00:16:19,943 気になっております。 193 00:16:19,943 --> 00:16:23,614 (ため息) 194 00:16:23,614 --> 00:16:29,614 新九郎様の身に 何か起こらねばよいのですが…。 195 00:16:32,222 --> 00:16:35,125 (ため息) 196 00:16:35,125 --> 00:16:44,568 ♬~ 197 00:16:44,568 --> 00:16:53,910 これが 証しの守り刀にございます。 198 00:16:53,910 --> 00:16:55,846 確かに。 199 00:16:55,846 --> 00:17:03,920 ♬~ 200 00:17:03,920 --> 00:17:06,823 また お餅を? 好きであろう。 201 00:17:06,823 --> 00:17:09,593 この前も うまそうに 食べていたではないか。 202 00:17:09,593 --> 00:17:11,893 そうではございますが…。 203 00:17:13,930 --> 00:17:18,602 おうおう 勝之進ではないか。 204 00:17:18,602 --> 00:17:22,939 また会うとは 奇遇ですね。 勝之進様。 205 00:17:22,939 --> 00:17:28,812 佐乃殿 朝稽古 ご一緒させて頂き ありがとうございました。 206 00:17:28,812 --> 00:17:32,749 いえ こちらこそ。 207 00:17:32,749 --> 00:17:36,219 母上が 朝餉を一緒に食べたかったと➡ 208 00:17:36,219 --> 00:17:38,555 残念がっておったぞ。 まことか? 209 00:17:38,555 --> 00:17:41,458 母上は いたく お前の事を 気に入られてるようだ。 210 00:17:41,458 --> 00:17:44,158 なあ 佐乃。 はい。 211 00:17:46,430 --> 00:17:52,903 あっ しまった! どうなされました? 212 00:17:52,903 --> 00:17:56,573 百姓たちと 作付けの相談を する事になっていた。 213 00:17:56,573 --> 00:18:00,911 すまぬ。 今から行ってくる。 え? 214 00:18:00,911 --> 00:18:04,581 あとは 頼んだぞ。 確かに。 215 00:18:04,581 --> 00:18:08,452 では… ごめん。 216 00:18:08,452 --> 00:18:11,452 あ… 兄上。 217 00:18:19,129 --> 00:18:21,932 石田三成様のお子を➡ 218 00:18:21,932 --> 00:18:24,601 皆 必死で探しておりますが➡ 219 00:18:24,601 --> 00:18:29,601 ご城下はおろか 領内にも それらしき者はおらず。 220 00:18:31,208 --> 00:18:35,078 それなのに うわさだけが 独り歩きし➡ 221 00:18:35,078 --> 00:18:38,882 まことしやかに 皆が 口にするようになっております。 222 00:18:38,882 --> 00:18:40,817 (雪夜)というと? 223 00:18:40,817 --> 00:18:50,617 年は18 頭脳明晰 容姿端麗 何事にも 沈着冷静とか。 224 00:18:52,395 --> 00:18:57,567 三成様のお子が この米沢に? まことなら あいつが怪しい。 225 00:18:57,567 --> 00:19:00,237 だとすると 上杉家は どうなる? 226 00:19:00,237 --> 00:19:03,907 どうされたのでございますか? 深刻な顔をされて。 227 00:19:03,907 --> 00:19:05,842 あ… 新九郎か。 228 00:19:05,842 --> 00:19:09,579 おい 新九郎。 聞いたか? あのうわさ。 229 00:19:09,579 --> 00:19:13,917 あのうわさとは 三成様のお子の事で? 230 00:19:13,917 --> 00:19:17,254 そうだ。 それが どうも 年が 18らしいのだ。 231 00:19:17,254 --> 00:19:19,189 18? ああ。 232 00:19:19,189 --> 00:19:21,925 では この私と同じ? (笑い声) 233 00:19:21,925 --> 00:19:24,594 安心せえ。 誰も お前とは思ってはおらぬ。 234 00:19:24,594 --> 00:19:27,430 あの石田三成様の ご子息じゃぞ。 235 00:19:27,430 --> 00:19:30,100 三成様は 太閤秀吉様の片腕として➡ 236 00:19:30,100 --> 00:19:32,702 豊臣家の天下取りに ご尽力なされた お方。 237 00:19:32,702 --> 00:19:36,573 先の関ヶ原の戦では 西軍を率いて 徳川家に挑んだほどの武将だ。 238 00:19:36,573 --> 00:19:39,876 そんなお方のお子が 何で お前なんだ。 239 00:19:39,876 --> 00:19:42,546 (笑い声) それは…。 240 00:19:42,546 --> 00:19:46,216 いるだろ? 近くに 同い年のやからが。 241 00:19:46,216 --> 00:19:48,885 近く? ああ。 242 00:19:48,885 --> 00:19:52,756 同い年…。 ほら! 243 00:19:52,756 --> 00:19:56,226 勝之進! シ~ッ! 244 00:19:56,226 --> 00:19:58,562 誰かに聞かれたら どうする。 245 00:19:58,562 --> 00:20:01,898 よいか? この事 誰にも言うのでないぞ。 246 00:20:01,898 --> 00:20:04,234 分かったな? はい。 よし。 247 00:20:04,234 --> 00:20:06,534 (勝之進)どうかされたのですか? 248 00:20:08,104 --> 00:20:12,104 さあ 早く稽古の支度をせねば。 そうだな。 249 00:20:14,244 --> 00:20:17,147 どうかしたのか? 250 00:20:17,147 --> 00:20:20,847 いや 別に…。 251 00:20:34,931 --> 00:20:38,602 華も寂しいのでしょう。 252 00:20:38,602 --> 00:20:43,302 仲むつまじかった婿殿と 離れ離れになって…。 253 00:20:46,776 --> 00:20:53,283 その気持ち 旦那様と 10年も離れて暮らした私には➡ 254 00:20:53,283 --> 00:20:56,186 よ~く分かります。 255 00:20:56,186 --> 00:20:58,955 奥方様…。 256 00:20:58,955 --> 00:21:02,826 竹。 はい。 257 00:21:02,826 --> 00:21:08,298 旦那様が 金沢に お戻りになれない訳がある事は➡ 258 00:21:08,298 --> 00:21:11,635 分かっております。 259 00:21:11,635 --> 00:21:15,635 また それを話せない事も。 260 00:21:17,307 --> 00:21:28,607 ですが 隠し事がないのが 夫婦というもの。 261 00:21:43,266 --> 00:21:46,603 (雫)こんにちは。 あっ 雫さん。 262 00:21:46,603 --> 00:21:48,538 又吉さんは? 263 00:21:48,538 --> 00:21:51,942 あいにく 旦那様のお使いで 出かけていて➡ 264 00:21:51,942 --> 00:21:55,278 戻りは 少し先になるかと。 どちらまで? 265 00:21:55,278 --> 00:21:58,615 金沢まで。 金沢? 266 00:21:58,615 --> 00:22:02,485 あ 竹さんも 金沢にいらしたんですよね? 267 00:22:02,485 --> 00:22:06,489 ええ。 金沢のご実家で お仕えしていたから。 268 00:22:06,489 --> 00:22:11,194 じゃあ どうして 竹さんだけ 米沢に? 269 00:22:11,194 --> 00:22:15,966 奥方様から 旦那様を 迎えに行くようにと言われて➡ 270 00:22:15,966 --> 00:22:18,301 でも 連れて帰るどころか➡ 271 00:22:18,301 --> 00:22:21,972 ここで暮らすはめに なってしまってね。 272 00:22:21,972 --> 00:22:25,475 そのころから 旦那様は 新九郎様と一緒に? 273 00:22:25,475 --> 00:22:30,914 ええ。 新九郎様も まだ幼く 誰か 母親代わりがおらねばと。 274 00:22:30,914 --> 00:22:32,849 どんな お子でした? 275 00:22:32,849 --> 00:22:36,586 それは 本当に かわいらしいお子で➡ 276 00:22:36,586 --> 00:22:40,256 「父上 父上」と 旦那様に懐かれていて…。 277 00:22:40,256 --> 00:22:44,094 それまで 別々に暮らしていたとは 思えないくらいでね。 278 00:22:44,094 --> 00:22:48,594 へえ~ 別々に お暮らしに。 ええ。 279 00:22:50,600 --> 00:22:53,937 (天徳)では 米沢に来る前は➡ 280 00:22:53,937 --> 00:22:59,275 一緒に暮らしていた訳では なかったのだな? 281 00:22:59,275 --> 00:23:01,211 はい。 282 00:23:01,211 --> 00:23:05,148 怪しいのう…。 283 00:23:05,148 --> 00:23:10,286 まことの親と子では あらぬのか…。 284 00:23:10,286 --> 00:23:19,295 ♬~ 285 00:23:19,295 --> 00:23:22,966 大変な騒ぎに なっているようですね。 286 00:23:22,966 --> 00:23:25,301 そのようで。 287 00:23:25,301 --> 00:23:28,972 うわさが あれだけ 大きくなっているとしたら➡ 288 00:23:28,972 --> 00:23:34,672 その子が見つかった時には どうなるのでございましょう? 289 00:23:36,246 --> 00:23:41,918 多分 何も知らずに 育っていらっしゃるでしょうに…。 290 00:23:41,918 --> 00:23:45,918 お待ち申しておりました 父上。 291 00:23:49,259 --> 00:23:55,131 実の父は 敗軍の将として その首をはねられ➡ 292 00:23:55,131 --> 00:24:01,271 ご自身は その息子として 追われる身となるなんて➡ 293 00:24:01,271 --> 00:24:05,141 なんとも 哀れな…。 294 00:24:05,141 --> 00:24:40,910 ♬~ 295 00:24:40,910 --> 00:24:43,210 旦那様。 296 00:24:46,249 --> 00:24:49,249 私と お相手を。 297 00:24:52,589 --> 00:24:54,924 うん。 298 00:24:54,924 --> 00:25:06,269 ♬~ 299 00:25:06,269 --> 00:25:08,605 では…。 300 00:25:08,605 --> 00:25:14,944 ♬~ 301 00:25:14,944 --> 00:25:16,880 きえ~っ! 302 00:25:16,880 --> 00:25:32,228 ♬~ 303 00:25:32,228 --> 00:25:35,565 分かりました。 304 00:25:35,565 --> 00:25:53,116 ♬~ 305 00:25:53,116 --> 00:26:00,116 新九郎は 石田三成様のお子です。 306 00:26:02,258 --> 00:26:06,958 私が育ててきました。 307 00:26:08,598 --> 00:26:11,598 なんと…! 308 00:26:15,939 --> 00:26:21,277 何か あるとは思っておりました。 309 00:26:21,277 --> 00:26:23,577 はい。 310 00:26:25,148 --> 00:26:35,558 それで 金沢には帰らず この米沢の地へ…。 311 00:26:35,558 --> 00:26:41,231 上杉様のご領内だけですから。 312 00:26:41,231 --> 00:26:47,231 三成様のお子が 生き延びる事のできる場所は。 313 00:26:50,907 --> 00:26:56,246 三成様と約束をしたのです。 314 00:26:56,246 --> 00:27:03,920 もし 万が一 我が身に 事が起こった折は➡ 315 00:27:03,920 --> 00:27:08,591 息子の事 お頼み申す。 316 00:27:08,591 --> 00:27:14,931 何とぞ その地で 一人前に育ててほしい。 317 00:27:14,931 --> 00:27:18,601 三成様に救われた この命。 318 00:27:18,601 --> 00:27:23,901 お役目 しかと 承知つかまつりました。 319 00:27:29,946 --> 00:27:33,816 存じておりました。 320 00:27:33,816 --> 00:27:42,116 かつて 旦那様が 三成様に お命を助けられた事を。 321 00:27:48,898 --> 00:27:52,769 では その御恩を…。 322 00:27:52,769 --> 00:27:58,908 いつか 返したいと 思っておりました。 323 00:27:58,908 --> 00:28:04,608 8年前に その時が来たのです。 324 00:28:06,249 --> 00:28:13,249 三成様が 関ヶ原の戦で お敗れになった時に。 325 00:28:16,259 --> 00:28:18,559 旦那様…。 326 00:28:25,601 --> 00:28:28,601 分かりました。 327 00:28:33,876 --> 00:28:44,876 私は 旦那様の その心意気が 好きでございます。 328 00:28:47,223 --> 00:28:49,523 女房殿。 329 00:28:51,894 --> 00:28:57,767 妻として お心に従います。 330 00:28:57,767 --> 00:29:05,241 ♬~ 331 00:29:05,241 --> 00:29:13,916 で 新九郎殿には この事は…? 332 00:29:13,916 --> 00:29:17,216 まだ 何も。 333 00:29:19,722 --> 00:29:24,927 その時が来たら 私から話します。 334 00:29:24,927 --> 00:29:37,927 ♬~ 335 00:29:46,215 --> 00:29:50,553 (美津)新九郎殿 どうされました? 336 00:29:50,553 --> 00:29:55,425 ゆうべも あまり お召し上がりに なられなかったご様子。 337 00:29:55,425 --> 00:30:00,229 兄上 大丈夫ですか? どっか具合でも悪いか? 338 00:30:00,229 --> 00:30:03,900 いえ ちょっと 気になる事が…。 339 00:30:03,900 --> 00:30:05,835 どうかされましたか? 340 00:30:05,835 --> 00:30:08,571 それが 気になるうわさが。 341 00:30:08,571 --> 00:30:11,908 そのうわさなら 私も聞きました。 342 00:30:11,908 --> 00:30:17,246 そうか。 佐乃も知っておるか。 はい。 それが まことなら➡ 343 00:30:17,246 --> 00:30:20,917 上杉家は とんでもない事に…。 どんな うわさじゃ? 344 00:30:20,917 --> 00:30:23,586 三成様のお子の事です。 345 00:30:23,586 --> 00:30:28,458 (華)三成様といえば あの石田三成様でございますか? 346 00:30:28,458 --> 00:30:33,262 はい。 先の関ヶ原で 西軍を率いて戦った武将➡ 347 00:30:33,262 --> 00:30:35,598 石田三成様です。 348 00:30:35,598 --> 00:30:39,936 そのお子が この米沢の地に いるとの うわさがあり➡ 349 00:30:39,936 --> 00:30:42,271 今 お城は大変だとか。 350 00:30:42,271 --> 00:30:46,609 しかも 年が 18とか。 18? 351 00:30:46,609 --> 00:30:52,949 18といえば 兄上と同い年では? そうじゃ。 新九郎殿と同い年。 352 00:30:52,949 --> 00:30:57,286 そうなのだ。 だから➡ 353 00:30:57,286 --> 00:31:01,624 私と同い年の勝之進ではないかと うわさが立っていて➡ 354 00:31:01,624 --> 00:31:05,294 まこと 困ったものだ。 355 00:31:05,294 --> 00:31:09,966 そんな うわさがのう。 人騒がせな…。 356 00:31:09,966 --> 00:31:13,302 まことでございますか? まことじゃ。 357 00:31:13,302 --> 00:31:16,205 上杉家の勘定頭を父に持つ 勝之進が➡ 358 00:31:16,205 --> 00:31:18,975 三成様のお子であるはずが ありませぬ。 359 00:31:18,975 --> 00:31:24,647 ですが 勝之進は 頭脳明晰 沈着冷静 容姿端麗➡ 360 00:31:24,647 --> 00:31:28,317 石田三成様のお子で間違いないと。 361 00:31:28,317 --> 00:31:32,922 兄上も同い年なのに 誰も疑わないのですか? 362 00:31:32,922 --> 00:31:35,825 ああ 気楽なものよ。 363 00:31:35,825 --> 00:31:38,794 まあ そのうちに うわさは収まると思うが➡ 364 00:31:38,794 --> 00:31:42,494 勝之進も とんだ災難だと思うてな。 365 00:31:47,270 --> 00:31:51,140 もう 心の臓が止まるかと…。 366 00:31:51,140 --> 00:31:54,944 あ~ はい。 ハッハ…。 367 00:31:54,944 --> 00:32:01,617 ですが 奥方様も 何か ご様子が…。 368 00:32:01,617 --> 00:32:05,288 実は 竹さん➡ 369 00:32:05,288 --> 00:32:10,960 ゆうべ 女房殿には 新九郎の秘密を話しました。 370 00:32:10,960 --> 00:32:13,296 そうでございましたか。 371 00:32:13,296 --> 00:32:17,967 驚いてはいましたがね さすがは あの女房殿➡ 372 00:32:17,967 --> 00:32:20,667 分かってくれましたよ。 373 00:32:22,305 --> 00:32:27,977 ですが 事が明るみに出れば 新九郎様も もちろん➡ 374 00:32:27,977 --> 00:32:33,583 奥方様 お嬢様たちにも 累が及ぶかと。 375 00:32:33,583 --> 00:32:37,253 それゆえ 縁を切ったと思わせるため➡ 376 00:32:37,253 --> 00:32:39,288 旦那様は この10年 金沢へは➡ 377 00:32:39,288 --> 00:32:42,925 一度も お戻りにならなかったので ございましょう? 378 00:32:42,925 --> 00:32:48,264 なのに 今は 奥方様たちも 巻き込まれかねない事に…。 379 00:32:48,264 --> 00:32:53,936 いや そうならないためにも こたびは 女房殿たちには➡ 380 00:32:53,936 --> 00:32:57,807 金沢へ戻ってもらうつもりです。 ですが…。 381 00:32:57,807 --> 00:33:01,277 あの方は分かってくれます。 382 00:33:01,277 --> 00:33:03,977 あとは…。 383 00:33:06,616 --> 00:33:09,285 新九郎様。➡ 384 00:33:09,285 --> 00:33:13,956 早く あのお山の沼から 水引いて 水路を造って下さるように➡ 385 00:33:13,956 --> 00:33:16,626 お城の方々に 頼んで下さいませ。 386 00:33:16,626 --> 00:33:20,296 私らの代には無理でも 田んぼを増やして➡ 387 00:33:20,296 --> 00:33:24,166 子や孫には 少しでも楽な暮らしを させてやりとうございます。 388 00:33:24,166 --> 00:33:28,638 分かっておる。 俺も なんとか 皆の暮らしを よくしてやりたい。 389 00:33:28,638 --> 00:33:31,240 すまん。 もう少し待ってくれ。 390 00:33:31,240 --> 00:33:34,143 あ いやいや 頭をお上げ下さい。 そんな 恐れ多い…。 391 00:33:34,143 --> 00:33:37,143 ≪(又吉)新九郎様! 392 00:33:38,914 --> 00:33:41,584 又吉! 393 00:33:41,584 --> 00:33:45,254 ただいま戻りました。 ご苦労だったな。 394 00:33:45,254 --> 00:33:48,090 父上の使いで 金沢まで行っていたと聞いたが。 395 00:33:48,090 --> 00:33:51,290 はい。 うまくいきました。 396 00:33:55,831 --> 00:34:02,131 母上。 夫からは 何と? 397 00:34:06,475 --> 00:34:09,945 離縁は取り消すと。 398 00:34:09,945 --> 00:34:11,881 え? 399 00:34:11,881 --> 00:34:16,285 すぐにでも 戻ってきてほしいと。 400 00:34:16,285 --> 00:34:18,621 まことですか!? 401 00:34:18,621 --> 00:34:23,321 自分の目で 確かめてみるがよい。 はい。 402 00:34:26,962 --> 00:34:31,567 お姑様も すぐに戻ってきてほしいと➡ 403 00:34:31,567 --> 00:34:36,867 おっしゃっていると…! 姉上 よかったですね! 404 00:34:40,910 --> 00:34:44,246 ほんに よかった。 405 00:34:44,246 --> 00:34:50,119 でも 今になって どうしてでございましょう? 406 00:34:50,119 --> 00:34:54,890 旦那様じゃ。 え? 407 00:34:54,890 --> 00:35:00,262 芳春院様が じきじきに 婚家に お話をつけて下さったのじゃ。 408 00:35:00,262 --> 00:35:02,932 芳春院様と申せば➡ 409 00:35:02,932 --> 00:35:07,803 今は亡き前田利家公の奥方 かの おまつ様でございますか? 410 00:35:07,803 --> 00:35:12,274 旦那様は おまつ様の甥御にあたる。 411 00:35:12,274 --> 00:35:19,574 娘を思う旦那様の気持ちを知り 一肌脱いで下さったのであろう。 412 00:35:23,619 --> 00:35:25,554 うん? 413 00:35:25,554 --> 00:35:32,428 「頂いた器 我が家の家宝に致す」と…。 414 00:35:32,428 --> 00:35:35,564 父上は 何を? 415 00:35:35,564 --> 00:35:39,435 末期の茶は この器と決めておった。 416 00:35:39,435 --> 00:35:43,735 はっ! あっ! あの織部の茶碗を? 417 00:35:47,176 --> 00:35:53,582 旦那様にとっては どんな高価な茶碗より➡ 418 00:35:53,582 --> 00:35:59,255 娘の幸せが 第一なのじゃ。 419 00:35:59,255 --> 00:36:02,925 さすが 父上でございます。 420 00:36:02,925 --> 00:36:06,796 はい。 さすがは 旦那様。 421 00:36:06,796 --> 00:36:10,266 では あの器を 届けに行っていたのだな? 422 00:36:10,266 --> 00:36:14,136 はい。 道中 転んで 割れたりしたらって➡ 423 00:36:14,136 --> 00:36:16,605 ひやひやしどおしでした。 424 00:36:16,605 --> 00:36:20,943 おや 皆さん おそろいで いかがした? 425 00:36:20,943 --> 00:36:24,814 父上 こたびは 見事に収められましたな。 426 00:36:24,814 --> 00:36:27,283 お手柄でございます。 427 00:36:27,283 --> 00:36:31,554 エッヘッヘ! はい。 428 00:36:31,554 --> 00:36:33,554 うん。 429 00:36:35,891 --> 00:36:41,764 こうなれば 華 一刻も早く 金沢に戻らねばの。 430 00:36:41,764 --> 00:36:43,766 はい。 431 00:36:43,766 --> 00:36:52,908 ♬~ 432 00:36:52,908 --> 00:37:00,249 父上様… ありがとうございました。 433 00:37:00,249 --> 00:37:04,920 華 頭を上げろ。 434 00:37:04,920 --> 00:37:07,920 はい。 435 00:37:09,792 --> 00:37:12,792 苦労をかけた。 436 00:37:17,499 --> 00:37:23,939 ヘッ… これ 摘んできた。 ほれ。 437 00:37:23,939 --> 00:37:28,811 では 私も戻らねばの。 女房殿。 438 00:37:28,811 --> 00:37:32,214 あまりに 家を空けとくのも 心配じゃ。 439 00:37:32,214 --> 00:37:35,117 母上。 私は? 440 00:37:35,117 --> 00:37:42,224 佐乃。 お前は こちらに残り しっかりと旦那様を見張るのじゃ。 441 00:37:42,224 --> 00:37:47,096 これ以上 好き勝手な事は させぬよう。 442 00:37:47,096 --> 00:37:49,096 はい。 443 00:37:50,900 --> 00:37:54,236 それと 良縁を。 444 00:37:54,236 --> 00:37:59,909 いいお方じゃ 勝之進殿は。 え? 445 00:37:59,909 --> 00:38:07,209 家柄といい 人柄といい 嫁ぐ相手としては 申し分ない。 446 00:38:13,255 --> 00:38:16,158 竹。 はい。 447 00:38:16,158 --> 00:38:19,128 そなたは 今までと同様➡ 448 00:38:19,128 --> 00:38:26,802 旦那様 そして 新九郎殿の世話を 頼みますぞ。 449 00:38:26,802 --> 00:38:29,805 奥方様…。 450 00:38:29,805 --> 00:38:35,505 くれぐれも よろしくお願いします。 451 00:38:37,212 --> 00:38:40,115 承知致しました。 452 00:38:40,115 --> 00:38:50,559 ♬~ 453 00:38:50,559 --> 00:38:52,895 又吉さん。 454 00:38:52,895 --> 00:38:57,066 雫さん。 (雫)戻ってきたんですね。 455 00:38:57,066 --> 00:38:59,866 お帰りなさい。 はい ただいまです。 456 00:39:16,251 --> 00:39:19,588 では 橋の向こうまで 送ってくる。 457 00:39:19,588 --> 00:39:22,888 はい。 お気を付けて。 458 00:39:34,103 --> 00:39:38,874 (美津)新九郎殿 ちょっと よいかな? はい。 459 00:39:38,874 --> 00:39:42,544 お頼みしたき事が。 何でございますか? 460 00:39:42,544 --> 00:39:48,217 佐乃の事です。 何とぞ 勝之進殿と…。 461 00:39:48,217 --> 00:39:51,887 分かっております。 ご安心を。 462 00:39:51,887 --> 00:39:57,226 さすが… ご嫡男じゃ。 463 00:39:57,226 --> 00:40:00,896 はい 母上。 464 00:40:00,896 --> 00:40:03,896 女房殿! はい。 465 00:40:10,239 --> 00:40:14,109 いつの間に あんなに仲よくおなりに? 466 00:40:14,109 --> 00:40:19,109 はい。 でも これで ちょっと ほっとできますね。 467 00:40:21,850 --> 00:40:26,789 (美津)もう この辺りで十分です。 468 00:40:26,789 --> 00:40:30,789 父上 ありがとうございました。 469 00:40:32,494 --> 00:40:34,930 フフッ…。 470 00:40:34,930 --> 00:40:43,272 佐乃。 父上の事 新九郎殿の事 しっかり お世話するのですよ。 471 00:40:43,272 --> 00:40:49,272 はい。 姉上 お幸せに。 472 00:40:52,614 --> 00:40:56,485 では 旦那様。 473 00:40:56,485 --> 00:40:59,488 はい 女房殿。 474 00:40:59,488 --> 00:41:04,960 また お会いできる日まで。 475 00:41:04,960 --> 00:41:08,831 金沢で待っていて下さい。 476 00:41:08,831 --> 00:41:18,307 ♬~ 477 00:41:18,307 --> 00:41:20,242 さみしくなりますな。 478 00:41:20,242 --> 00:41:24,242 まことにな。 はい。 479 00:41:26,181 --> 00:41:30,652 正直 申し上げると こたびの姉上の件➡ 480 00:41:30,652 --> 00:41:34,256 父上の事を見直しました。 481 00:41:34,256 --> 00:41:51,607 ♬~ 482 00:41:51,607 --> 00:42:00,616 あの奥方が 前田殿を残して 素直に帰るとは…➡ 483 00:42:00,616 --> 00:42:08,957 前田慶次が ここにおらねばならぬ よほどの訳があったと見える。 484 00:42:08,957 --> 00:42:14,830 やはり 三成の子は…➡ 485 00:42:14,830 --> 00:42:18,130 新九郎か!? 486 00:42:21,537 --> 00:42:24,973 確たる証しを探せ。 487 00:42:24,973 --> 00:42:28,310 守り刀だ! 488 00:42:28,310 --> 00:42:45,794 ♬~ 489 00:42:45,794 --> 00:42:50,265 (竹) 新九郎様には いつ あの秘密を 話されるおつもりですか? 490 00:42:50,265 --> 00:42:52,265 やれ! 491 00:42:55,137 --> 00:43:01,137 詰めが甘うございますぞ。 これは うかつでした。 492 00:43:02,844 --> 00:43:06,815 新九郎様が いなくなってしまったら➡ 493 00:43:06,815 --> 00:43:08,951 この竹が困ります! 494 00:43:08,951 --> 00:43:11,853 (又吉)逃げるか 2人で どっかへ遠く。 495 00:43:11,853 --> 00:43:15,624 多くの命を奪ってまいりました。 496 00:43:15,624 --> 00:43:18,527 あやめた者たちの顔が 頭から消えません。 497 00:43:18,527 --> 00:43:21,964 あやめた時の手触りも消えません。 498 00:43:21,964 --> 00:43:25,964 奪ってよい命など 一つもございません!