1 00:00:33,721 --> 00:00:38,409 (タキ)<その昔 東北に住む人達は➡ 2 00:00:38,409 --> 00:00:42,980 ヤマト朝廷から ひとくくりに 蝦夷と呼ばれ➡ 3 00:00:42,980 --> 00:00:48,819 訳もなく 土地を 奪われようとしていやんした。➡ 4 00:00:48,819 --> 00:00:54,625 陸奥国 胆沢の大墓に住む 阿弖流為という若者は➡ 5 00:00:54,625 --> 00:01:01,248 ヤマトから 自分が生まれ育った 土地や山や川を守ろうと➡ 6 00:01:01,248 --> 00:01:05,119 戦う事を決めました> 7 00:01:05,119 --> 00:01:13,344 ♬~(テーマ音楽) 8 00:01:13,344 --> 00:02:49,644 ♬~ 9 00:02:54,345 --> 00:02:56,981 (母礼)ヤマトは 多賀城から攻め上ってくる。 10 00:02:56,981 --> 00:02:59,617 その数 約4万から5万。 11 00:02:59,617 --> 00:03:03,938 (波奴志古)こちらは せいぜい 1,500だ。 12 00:03:03,938 --> 00:03:05,990 えらい事だ。 13 00:03:05,990 --> 00:03:09,109 まず ヤマト5万に 馬で 不意打ちを食らわせ➡ 14 00:03:09,109 --> 00:03:11,078 衣川で ひと月 足止めさせる。 15 00:03:11,078 --> 00:03:13,314 そのうち 長雨の時季となる。 16 00:03:13,314 --> 00:03:18,669 (古天奈)日高見川が水かさを増し ヤマトが 川を渡れなくなる。 17 00:03:18,669 --> 00:03:23,574 食い物が底をつき 兵達の士気も おのずと下がる。 18 00:03:23,574 --> 00:03:27,077 しかし そんな事では ヤマトは引き揚げんぞ。 19 00:03:27,077 --> 00:03:31,949 長雨が終わって 夏になれば 大挙して 川を遡ってくる。 20 00:03:31,949 --> 00:03:34,585 その時 まとまって来られると 厄介だが➡ 21 00:03:34,585 --> 00:03:40,557 川の東側 西側 二手に分かれて来れば 吉。 22 00:03:40,557 --> 00:03:42,557 賭けだ。 23 00:03:44,545 --> 00:03:48,782 もし その賭けに勝ったら➡ 24 00:03:48,782 --> 00:03:52,453 ワらは 巣伏に陣を構え ヤマトを迎え撃つ。 25 00:03:52,453 --> 00:03:56,340 ≪(波奴志古)阿弖流為 巣伏を 戦場にするつもりか?➡ 26 00:03:56,340 --> 00:03:59,043 ナの胆沢を 戦場に? 27 00:03:59,043 --> 00:04:01,879 こたびの戦は ワが言いだした事。 28 00:04:01,879 --> 00:04:05,983 勝手知ったる所に ヤマトを招こうと決めたのだ。 29 00:04:05,983 --> 00:04:09,353 5万のヤマトに打ち勝つため 知恵を絞った。 30 00:04:09,353 --> 00:04:11,622 これで負けたら➡ 31 00:04:11,622 --> 00:04:16,276 ワらは 知恵のない 大バカ者だったという事だ。 32 00:04:16,276 --> 00:04:21,665 ヤマトが 二手に分かれて来れば ワらに 必ず 勝機がある。 33 00:04:21,665 --> 00:04:23,701 東側のヤマトに…。 34 00:04:23,701 --> 00:04:30,090 ♬~ 35 00:04:30,090 --> 00:04:32,176 (羽弥)誰じゃ!? 36 00:04:32,176 --> 00:04:41,652 ♬~ 37 00:04:41,652 --> 00:04:45,155 (紀朝臣古佐美)蝦夷は 巣伏に 陣を張るとな? 38 00:04:45,155 --> 00:04:47,491 (須受)はっ そのように。 39 00:04:47,491 --> 00:04:51,512 すると 巣伏が 戦場になるな。 40 00:04:51,512 --> 00:04:55,716 蝦夷は 呰麻呂の乱の残党。 41 00:04:55,716 --> 00:04:58,052 母礼が 首魁だな? 42 00:04:58,052 --> 00:05:04,041 いえ 母礼は軍師。 率いるは 阿弖流為と申す者。 43 00:05:04,041 --> 00:05:07,378 阿弖流為? (御楯)多賀城に 火を放った。 44 00:05:07,378 --> 00:05:10,948 大墓の長で 弓矢の達者にございます。 45 00:05:10,948 --> 00:05:16,387 いかに知恵を絞ろうが 蝦夷は たかだか 1,000か1,200。 46 00:05:16,387 --> 00:05:19,356 虫を踏み潰すより たやすうございます。 47 00:05:19,356 --> 00:05:23,427 (古佐美)長雨が来る前に 決着をつけよう。 48 00:05:23,427 --> 00:05:26,113 また 何かあったら 教えてくれ。 49 00:05:26,113 --> 00:05:31,452 そのほうの働き 折見て ミカドに申し上げておこう。 50 00:05:31,452 --> 00:05:35,155 紀古佐美様! 51 00:05:35,155 --> 00:05:40,561 我の考えを申し上げても? 52 00:05:40,561 --> 00:05:43,447 何だ? 53 00:05:43,447 --> 00:05:49,119 我も 朝廷に従わぬ蝦夷は 愚かと考えます。 54 00:05:49,119 --> 00:05:53,824 しかし 蝦夷の死も望みませぬ。 55 00:05:53,824 --> 00:05:55,959 双方 戦わず済むなら➡ 56 00:05:55,959 --> 00:05:59,663 我は その間に立って 力を尽くしたいと。 57 00:05:59,663 --> 00:06:02,416 戦わず済むなぞ ありえぬわ。 58 00:06:02,416 --> 00:06:06,716 あるかないかは ミカドのお考え一つかと。 59 00:06:09,156 --> 00:06:16,556 我の気持ち ミカドに お伝え願いたく。 60 00:06:22,619 --> 00:06:27,591 <いよいよ 戦いの幕は 切って落とされやんした。➡ 61 00:06:27,591 --> 00:06:35,098 5万のヤマトの大軍が 北を目指して 進軍を開始したのす> 62 00:06:35,098 --> 00:06:40,754 ♬~ 63 00:06:40,754 --> 00:06:44,174 ワらには 何もありはしない! 64 00:06:44,174 --> 00:06:55,536 ただし 山があり 川があり 森がある! 65 00:06:55,536 --> 00:06:58,989 それが 味方じゃ。 66 00:06:58,989 --> 00:07:01,989 何よりの味方じゃ。 67 00:07:04,895 --> 00:07:07,614 ♬~ 68 00:07:07,614 --> 00:07:10,450 ひとつ 派手に暴れてやれ! 69 00:07:10,450 --> 00:07:13,353 (一同)おう! 70 00:07:13,353 --> 00:07:19,142 (太鼓の音) 71 00:07:19,142 --> 00:07:23,547 (太鼓の音) 72 00:07:23,547 --> 00:07:25,582 ハッ! 73 00:07:25,582 --> 00:07:28,118 (鬨の声) 74 00:07:28,118 --> 00:07:34,608 <母礼の予想どおり ヤマト軍は 衣川を渡り 陣を張りました。➡ 75 00:07:34,608 --> 00:07:36,593 そこに…> 76 00:07:36,593 --> 00:07:46,603 ♬~ 77 00:07:46,603 --> 00:07:50,924 誰かおらぬか!? 出てこい! 78 00:07:50,924 --> 00:07:53,510 (御楯)何事だ!? 79 00:07:53,510 --> 00:07:57,214 ♬~ 80 00:07:57,214 --> 00:08:00,217 (入間広成) 連日の蝦夷の奇襲に動けず➡ 81 00:08:00,217 --> 00:08:03,921 足止めを食うております。 82 00:08:03,921 --> 00:08:07,024 ひるむな! 総がかりで行け! 83 00:08:07,024 --> 00:08:10,143 必ず 長雨前に 勝負をつけるのだ! 84 00:08:10,143 --> 00:08:12,195 ははっ! 85 00:08:12,195 --> 00:08:14,681 (雷鳴) 86 00:08:14,681 --> 00:08:20,120 <しかし 梅雨になったのす。➡ 87 00:08:20,120 --> 00:08:23,740 川の増水で 動けなくなったヤマト軍は➡ 88 00:08:23,740 --> 00:08:28,378 いたずらに 食糧を減らし 腐らせてしまった。➡ 89 00:08:28,378 --> 00:08:33,684 兵達の士気も 確実に下がったのす> 90 00:08:33,684 --> 00:08:36,520 まずは 見込みどおりだ。 91 00:08:36,520 --> 00:08:39,389 ♬~ 92 00:08:39,389 --> 00:08:42,859 あとは 賭けに勝つかどうか。 93 00:08:42,859 --> 00:08:48,259 ♬~ 94 00:08:55,222 --> 00:09:00,911 <やがて 日高見川の水も引き➡ 95 00:09:00,911 --> 00:09:09,386 5月下旬 ようやく ヤマト軍は 衣川営を出発しやんした> 96 00:09:09,386 --> 00:09:16,109 ♬~ 97 00:09:16,109 --> 00:09:19,179 母礼。 98 00:09:19,179 --> 00:09:21,949 ナは 運が強い。 99 00:09:21,949 --> 00:09:24,384 賭けは ワらの勝ちだ。 100 00:09:24,384 --> 00:09:27,788 <ヤマトの精鋭軍は 巣伏で➡ 101 00:09:27,788 --> 00:09:30,557 阿弖流為軍を 挟み撃ちにするため➡ 102 00:09:30,557 --> 00:09:35,345 川の東岸に 4,000 西岸に 2,000➡ 103 00:09:35,345 --> 00:09:42,085 合わせて 6,000の兵を 北上させたのす> 104 00:09:42,085 --> 00:09:44,388 放て! 105 00:09:44,388 --> 00:09:48,425 <阿弖流為軍は 東岸を行くヤマト軍に➡ 106 00:09:48,425 --> 00:09:52,579 山から 奇襲攻撃を仕掛けたのす> 107 00:09:52,579 --> 00:09:56,566 ♬~ 108 00:09:56,566 --> 00:09:59,286 構え! 109 00:09:59,286 --> 00:10:02,289 放て! <西岸を北上し➡ 110 00:10:02,289 --> 00:10:05,042 巣伏に渡ったヤマト軍に➡ 111 00:10:05,042 --> 00:10:09,212 待ち構えていた阿弖流為軍が 襲いかかりやんした。➡ 112 00:10:09,212 --> 00:10:15,502 阿弖流為達は 兵力の差を ものともせず 立ち向かったのす> 113 00:10:15,502 --> 00:10:41,228 ♬~ 114 00:10:41,228 --> 00:10:43,246 あっ! 115 00:10:43,246 --> 00:10:47,884 ♬~ 116 00:10:47,884 --> 00:10:51,371 あっ! 117 00:10:51,371 --> 00:10:54,641 あっ! 118 00:10:54,641 --> 00:10:56,626 お父! 119 00:10:56,626 --> 00:10:59,012 ♬~ 120 00:10:59,012 --> 00:11:01,064 お父! 121 00:11:01,064 --> 00:11:28,442 ♬~ 122 00:11:28,442 --> 00:11:30,811 (兵士)引け! 引け! 123 00:11:30,811 --> 00:11:37,651 ♬~ 124 00:11:37,651 --> 00:11:39,786 何事じゃ!? (兵)はっ! 125 00:11:39,786 --> 00:11:43,607 副使 入間広成様の 使いにごさいます!➡ 126 00:11:43,607 --> 00:11:49,446 蝦夷 なかなかに手強く 当方 死者 手負いの者 多数。 127 00:11:49,446 --> 00:11:52,816 ひとまずは 兵を引き 陣容を立て直して頂きたく…。 128 00:11:52,816 --> 00:11:55,485 ならぬ! 引いてはならぬ! 129 00:11:55,485 --> 00:11:59,689 蝦夷ごとき相手に うろたえるな! 行け! 戦え! 130 00:11:59,689 --> 00:12:04,144 行け! 進むのじゃ! 131 00:12:04,144 --> 00:12:11,618 <阿弖流為達は ヤマト軍の無能な 将軍達にも 助けられたのす> 132 00:12:11,618 --> 00:12:18,818 ♬~ 133 00:12:37,027 --> 00:12:43,550 ♬~ 134 00:12:43,550 --> 00:12:46,820 きれいな顔が 台なしじゃ。 135 00:12:46,820 --> 00:12:53,210 ♬~ 136 00:12:53,210 --> 00:12:56,313 お父は➡ 137 00:12:56,313 --> 00:13:00,413 ワを 男のように育てた。 138 00:13:02,352 --> 00:13:06,656 泣いてはならぬと いつも言われた。 139 00:13:06,656 --> 00:13:09,643 だから 泣かずに来た。 140 00:13:09,643 --> 00:13:15,649 ♬~ 141 00:13:15,649 --> 00:13:18,385 泣け。 142 00:13:18,385 --> 00:13:21,454 待っててやる。 143 00:13:21,454 --> 00:13:23,974 共に帰ろう。 144 00:13:23,974 --> 00:13:40,991 ♬~ 145 00:13:40,991 --> 00:13:44,427 もう 泣かぬ。 146 00:13:44,427 --> 00:13:49,416 今度は ヤマトを泣かせてやる! 147 00:13:49,416 --> 00:14:20,316 ♬~ 148 00:14:23,450 --> 00:14:26,620 <征東軍が 蝦夷に完敗し➡ 149 00:14:26,620 --> 00:14:33,843 桓武帝が 激怒しているという噂は すぐに 都中に広まりやんした> 150 00:14:33,843 --> 00:14:37,814 (近習)お目通り願いたいと 珍しい者が参っております。 151 00:14:37,814 --> 00:14:42,118 (田村麻呂)誰だ? 阿万比古でございます。 152 00:14:42,118 --> 00:14:46,518 阿万比古が? 通せ。 153 00:14:56,249 --> 00:14:58,618 (阿万比古) 長の無沙汰をしております。 154 00:14:58,618 --> 00:15:03,523 そちは まこと 阿万比古か? 155 00:15:03,523 --> 00:15:06,723 見違えた。 これへ。 156 00:15:11,448 --> 00:15:13,984 田村麻呂様のおかげを もちまして➡ 157 00:15:13,984 --> 00:15:16,786 この度 初位の位階を得てございます。 158 00:15:16,786 --> 00:15:20,523 ひと言 御礼を申し上げたく 参上した次第で。 159 00:15:20,523 --> 00:15:23,076 礼を申すまでもない。 160 00:15:23,076 --> 00:15:28,181 そちは うちで よく働き 奴婢より 舎人に取り立てたのだ。 161 00:15:28,181 --> 00:15:32,519 そちの才気 まことに煥発。 162 00:15:32,519 --> 00:15:37,090 余の目も よく そちの力を見抜いたと 鼻が高い。 163 00:15:37,090 --> 00:15:39,676 まだまだ 未熟者故➡ 164 00:15:39,676 --> 00:15:46,676 田村麻呂様には 以前にも増して お引き立てのほどを。 165 00:15:52,589 --> 00:15:57,127 ♬~ 166 00:15:57,127 --> 00:16:01,614 (諸絞)阿弖流為の采配と 母礼の巧みな軍略が➡ 167 00:16:01,614 --> 00:16:04,567 ワらを勝利に導いた事は 間違いない。 168 00:16:04,567 --> 00:16:07,921 (乙代)二人には 来るべきヤマト襲来に備えて➡ 169 00:16:07,921 --> 00:16:11,124 再び 陣頭に立ち 皆を率いてもらいたい。 170 00:16:11,124 --> 00:16:16,146 (八十嶋)おう! ワらも 前にも増して 力を貸すぞ。 171 00:16:16,146 --> 00:16:19,249 どうする? 阿弖流為。 172 00:16:19,249 --> 00:16:21,518 やれと言われればやるが➡ 173 00:16:21,518 --> 00:16:25,872 皆 ワらを 少し おだて過ぎじゃなかろうか? 174 00:16:25,872 --> 00:16:28,575 (族長達の笑い声) 175 00:16:28,575 --> 00:16:30,643 兵の数を増やそう。 176 00:16:30,643 --> 00:16:33,113 食い物 馬も もっと要るぞ。 177 00:16:33,113 --> 00:16:37,350 うん。 兵も この次は 5,000は欲しい。 178 00:16:37,350 --> 00:16:40,720 それぞれの長も 一層の手助けを頼む。 179 00:16:40,720 --> 00:16:45,608 (一同)おう! 前は 出し渋っていたのに➡ 180 00:16:45,608 --> 00:16:48,294 ナら 変われば変わるもんだな。 181 00:16:48,294 --> 00:16:52,248 (笑い声) 182 00:16:52,248 --> 00:16:56,453 皆 浮かれ過ぎてるのが 心配じゃ。 183 00:16:56,453 --> 00:17:00,140 ヤマトをなめると 痛い目に遭うぞ。 184 00:17:00,140 --> 00:17:04,677 しかし 勝ちはいいものだ。 185 00:17:04,677 --> 00:17:09,215 皆が 一つにまとまる。 186 00:17:09,215 --> 00:17:13,019 (阿久斗)終わったか? 皆 熱くなって弱ってる。 187 00:17:13,019 --> 00:17:15,572 (海浦)早く話せ。 188 00:17:15,572 --> 00:17:17,572 何だ? 189 00:17:23,346 --> 00:17:26,950 なに!? まことか? 190 00:17:26,950 --> 00:17:30,019 (佳那)はい。 それは まことか!? 191 00:17:30,019 --> 00:17:33,840 阿弖流為 どうした? 母礼 喜んでくれ! 192 00:17:33,840 --> 00:17:37,277 子ができた。 子ができたぞ! 193 00:17:37,277 --> 00:17:41,514 そうか! それはよかった。 194 00:17:41,514 --> 00:17:44,534 (笑い声) 195 00:17:44,534 --> 00:17:47,587 弖流 おめでとう。 196 00:17:47,587 --> 00:17:49,672 祝いじゃ! 197 00:17:49,672 --> 00:17:54,127 お父も お母も じいと ばあぞ。 198 00:17:54,127 --> 00:17:57,280 阿佐斗に教えてやったか? 199 00:17:57,280 --> 00:18:00,400 須受様にも知らせてやろう! 200 00:18:00,400 --> 00:18:11,678 ♬~ 201 00:18:11,678 --> 00:18:16,115 <阿弖流為が生まれ育った 大墓の山々は➡ 202 00:18:16,115 --> 00:18:21,515 いつの間にか はげ山になっておりやんした> 203 00:18:26,526 --> 00:18:32,315 それはめでたい! 弖流に 子ができたとは! 204 00:18:32,315 --> 00:18:35,618 我も 年を取ったという事よ。 205 00:18:35,618 --> 00:18:38,054 我が知っている弖流は➡ 206 00:18:38,054 --> 00:18:42,041 小さくて よく悪さをする。 そのくせ 泣き虫で…。 207 00:18:42,041 --> 00:18:46,646 須受様 いつの話ですか? やめて下さい。 208 00:18:46,646 --> 00:18:52,118 その泣き虫が お父になる。➡ 209 00:18:52,118 --> 00:19:00,810 いやいや それより 5万のヤマトを 打ち破るとは 思いもしなかった。 210 00:19:00,810 --> 00:19:05,448 だが 弖流 二度はないぞ。➡ 211 00:19:05,448 --> 00:19:08,648 ヤマトを侮ってはならぬ。 212 00:19:11,788 --> 00:19:13,788 分かっております。 213 00:19:16,376 --> 00:19:20,313 我は 汝がかわいい。 214 00:19:20,313 --> 00:19:25,184 我にできる事があれば 手を貸そう。➡ 215 00:19:25,184 --> 00:19:31,274 幸い 追われたとはいえ ヤマトを知らぬ訳ではない。 216 00:19:31,274 --> 00:19:33,359 汝が 矛を収めるというのであれば…。 217 00:19:33,359 --> 00:19:36,512 それは できませぬ。 218 00:19:36,512 --> 00:19:39,215 悪いのは ワらではなく ヤマト。 219 00:19:39,215 --> 00:19:41,684 汝には 子ができる! 220 00:19:41,684 --> 00:19:45,221 子のためにも つまらぬ事で 命を落としてはならぬ! 221 00:19:45,221 --> 00:19:47,941 つまらぬ事とは 思いませぬ! 222 00:19:47,941 --> 00:20:24,043 ♬~ 223 00:20:24,043 --> 00:20:29,999 (延手)鉄を取ると どうしても 鉄気が流れ出る。 224 00:20:29,999 --> 00:20:33,586 あそこのはげ山を見たぞ。 225 00:20:33,586 --> 00:20:37,457 ワは 思わず 涙が出そうになった。 226 00:20:37,457 --> 00:20:40,957 鉄には 砂鉄と炭だ。 言っただろう? 227 00:20:43,146 --> 00:20:45,146 聞いたわ。 228 00:20:47,283 --> 00:20:52,522 鉄を作るには 木を切らねばならん。 229 00:20:52,522 --> 00:20:58,422 木を切るなと言うなら 鉄は やめだ。 230 00:21:01,364 --> 00:21:03,399 そうはいかぬ。 231 00:21:03,399 --> 00:21:06,352 ♬~ 232 00:21:06,352 --> 00:21:08,621 続けてくれ。 233 00:21:08,621 --> 00:21:24,120 ♬~ 234 00:21:24,120 --> 00:21:32,078 <その年の秋 川に 鮭は上ってこなかったのす> 235 00:21:32,078 --> 00:21:39,678 ♬~ 236 00:21:43,506 --> 00:21:45,906 面を上げよ。 237 00:21:47,927 --> 00:21:50,046 (桓武)そちらには これまで➡ 238 00:21:50,046 --> 00:21:55,918 征東大使 副使の名を 与えておったが➡ 239 00:21:55,918 --> 00:21:58,618 こたびは それを改める。 240 00:22:00,673 --> 00:22:08,448 (桓武)征夷の「夷」という文字は 「弓」と「人」という文字から成る。 241 00:22:08,448 --> 00:22:11,250 弓を射る人のいわれもある。 242 00:22:11,250 --> 00:22:18,007 まさに 蝦夷を表すには ふさわしい文字であろう? 243 00:22:18,007 --> 00:22:26,582 必ずや 征夷大使のお役目 果たしてご覧にいれます。 244 00:22:26,582 --> 00:22:34,090 そちらも よう知ってのとおり 朕は 大きな政を 二つ行う。 245 00:22:34,090 --> 00:22:39,162 一つは 都をうつす事。 246 00:22:39,162 --> 00:22:45,585 いま一つは 蝦夷を討伐し➡ 247 00:22:45,585 --> 00:22:54,177 この国の地の果てまでも 朕の善政をしきたい。➡ 248 00:22:54,177 --> 00:22:57,163 そちらは 蝦夷討伐に全力を挙げよ。 249 00:22:57,163 --> 00:22:59,982 (一同)ははっ! 250 00:22:59,982 --> 00:23:04,854 必ずや お上の意に添えますように。 251 00:23:04,854 --> 00:23:07,056 (巨勢朝臣野足) お上に申し上げます。 252 00:23:07,056 --> 00:23:09,776 相手は 所詮 蝦夷。 253 00:23:09,776 --> 00:23:15,148 数も 1,000や2,000なら 勝ちは たやすいものと。 254 00:23:15,148 --> 00:23:17,148 野足。 255 00:23:20,386 --> 00:23:28,511 そちに 征夷副使の名を与えたは 朕の誤りであったか? 256 00:23:28,511 --> 00:23:37,487 蝦夷の力を軽んじ 侮る者は 征夷の列に加わらずともよい。 257 00:23:37,487 --> 00:23:41,090 ははっ! 258 00:23:41,090 --> 00:23:45,545 謹んで 申し上げます。 259 00:23:45,545 --> 00:23:47,647 何じゃ? 田村麻呂。 260 00:23:47,647 --> 00:23:51,384 蝦夷攻略には 外からの力攻めは 申すまでもなく➡ 261 00:23:51,384 --> 00:23:56,222 内からの切り崩しも 肝要かと考えます。 262 00:23:56,222 --> 00:23:59,058 内からとは? 263 00:23:59,058 --> 00:24:03,379 蝦夷の結束強きは こたびの戦で明らかなり。 264 00:24:03,379 --> 00:24:06,115 よって そこに亀裂を生じさせ➡ 265 00:24:06,115 --> 00:24:12,015 戦の前に 蝦夷を骨抜きにするのも 妙手かと。 266 00:24:14,540 --> 00:24:19,579 策はあるのか? 田村麻呂。 267 00:24:19,579 --> 00:24:24,779 この妙手にふさわしい者が 1人。 268 00:24:27,420 --> 00:24:32,241 知っておろうが? 蝦夷に 手を焼いておる。 269 00:24:32,241 --> 00:24:35,511 そちも 蝦夷であったな? どう思う? 270 00:24:35,511 --> 00:24:41,284 ミカドに従わぬ者は なべて 不届き者と。 271 00:24:41,284 --> 00:24:43,553 よく言った。 272 00:24:43,553 --> 00:24:46,188 そちを見込んで 頼みがある。 273 00:24:46,188 --> 00:24:51,978 かの地へ行き ひそかに 蝦夷を混乱に陥れ➡ 274 00:24:51,978 --> 00:24:56,182 蝦夷の首魁一人 葬って参れ。 275 00:24:56,182 --> 00:25:02,021 大墓の長 阿弖流為と名乗る蝦夷がおる。 276 00:25:02,021 --> 00:25:06,509 ♬~ 277 00:25:06,509 --> 00:25:10,279 知っておるか? 278 00:25:10,279 --> 00:25:14,066 いいえ 一向に。 279 00:25:14,066 --> 00:25:16,986 ♬~ 280 00:25:16,986 --> 00:25:21,857 阿弖流為を 亡き者にする。 281 00:25:21,857 --> 00:25:24,510 ♬~ 282 00:25:24,510 --> 00:25:26,579 できるな? 283 00:25:26,579 --> 00:25:31,479 ♬~ 284 00:25:34,553 --> 00:25:37,657 (須受)子は 育つのが早い。 285 00:25:37,657 --> 00:25:40,760 少し見ぬうちに もう あのように。 286 00:25:40,760 --> 00:25:42,845 悪さばかりを。 287 00:25:42,845 --> 00:25:44,845 ほんに。 288 00:25:48,150 --> 00:25:53,889 須受様は 弖流様の幼い頃より よく ご存じでしょう? 289 00:25:53,889 --> 00:25:59,996 星丸は 弖流様の子供の頃と 似ておりましょうか? 290 00:25:59,996 --> 00:26:02,081 似ておる 似ておる。 291 00:26:02,081 --> 00:26:04,617 それ! それ! 292 00:26:04,617 --> 00:26:08,117 ひとときも 目が離せんかったわ。 293 00:26:23,619 --> 00:26:26,555 多賀城におわします 征夷副使➡ 294 00:26:26,555 --> 00:26:30,209 坂上田村麻呂様より お預かりして参りました。 295 00:26:30,209 --> 00:26:33,809 大伴須受様に お渡しせよと。 296 00:26:38,617 --> 00:26:42,989 「隠密裏の蝦夷討伐に 手を貸せ」とある。 297 00:26:42,989 --> 00:26:47,643 汝は 何故 このような役目を? 298 00:26:47,643 --> 00:26:50,946 都で 奴婢から始め➡ 299 00:26:50,946 --> 00:26:56,018 田村麻呂様のお引き立てで 役人にまでなりました。 300 00:26:56,018 --> 00:27:00,990 こたびは 田村麻呂様のご恩に 報いるため➡ 301 00:27:00,990 --> 00:27:04,977 大任を引き受けたのです。 302 00:27:04,977 --> 00:27:12,868 「蝦夷をもって 蝦夷を制す」は かねてより ミカドのご意向。 303 00:27:12,868 --> 00:27:17,390 ワは それに従うまで。 304 00:27:17,390 --> 00:27:20,426 我は 従わぬ! 305 00:27:20,426 --> 00:27:24,380 このような命は 蝦夷のためにならぬばかりか➡ 306 00:27:24,380 --> 00:27:26,482 ヤマトのためにもならぬ! 307 00:27:26,482 --> 00:27:35,524 では 須受様 ワに お力添え下さらぬか? 308 00:27:35,524 --> 00:27:39,128 阿万比古! いま一度 よく考えよ! 309 00:27:39,128 --> 00:27:42,098 親兄弟に弓引くようなまねは! 310 00:27:42,098 --> 00:27:47,820 ♬~ 311 00:27:47,820 --> 00:27:56,345 斬り捨ててもよいが 幼き頃より 見知った須受様ゆえ 見逃そう。 312 00:27:56,345 --> 00:28:03,569 ただし ワの役目 他言無用。 313 00:28:03,569 --> 00:28:17,116 ♬~ 314 00:28:17,116 --> 00:28:22,021 このままでは 兄弟相討つ事になるやも…。 315 00:28:22,021 --> 00:28:26,421 ♬~ 316 00:28:28,544 --> 00:28:32,344 (女)阿万比古が帰ってきたぞ! 317 00:28:39,021 --> 00:28:42,224 (阿久斗)万比古か? 318 00:28:42,224 --> 00:28:46,562 どこにいたのじゃ? 319 00:28:46,562 --> 00:28:49,915 久しぶりだ。 320 00:28:49,915 --> 00:28:53,252 佳那! 比古兄が帰ってきたとは まことか!? 321 00:28:53,252 --> 00:28:56,772 今 とと様と かか様と…。 322 00:28:56,772 --> 00:28:59,225 (足音) 323 00:28:59,225 --> 00:29:01,310 比古兄! 324 00:29:01,310 --> 00:29:03,746 おう 弖流か。 325 00:29:03,746 --> 00:29:08,651 都で会って以来だな。 達者で何より! 326 00:29:08,651 --> 00:29:14,340 万比古は また ここに住むと言っておる。 327 00:29:14,340 --> 00:29:17,440 それは まことか? 328 00:29:19,612 --> 00:29:21,647 ♬~ 329 00:29:21,647 --> 00:29:24,617 万比古も戻った。 330 00:29:24,617 --> 00:29:27,786 佐斗も戻った。 331 00:29:27,786 --> 00:29:33,659 何もかも 昔のままじゃ。 332 00:29:33,659 --> 00:29:37,847 ♬~ 333 00:29:37,847 --> 00:29:40,616 祝いだ 祝いだ! 比古兄 ワのうち 来てくれ! 334 00:29:40,616 --> 00:29:46,539 弖流 ナに 子がおったとは 知らなかった。 335 00:29:46,539 --> 00:29:49,475 ハハハ 星丸という。 336 00:29:49,475 --> 00:29:53,045 かわいいだろう? 337 00:29:53,045 --> 00:29:56,245 ワも 子が欲しかった。 338 00:29:59,251 --> 00:30:02,972 まだまだ これから つくれるではないか。 さあ! 339 00:30:02,972 --> 00:30:19,855 ♬~ 340 00:30:19,855 --> 00:30:22,875 [ 回想 ] 帰ろう。 大墓へ帰ろう。 341 00:30:22,875 --> 00:30:27,213 ワは 帰らぬ。 342 00:30:27,213 --> 00:30:33,013 ここで生きていく。 決めたのだ。 343 00:30:34,954 --> 00:30:37,256 ≪ 阿弖流為! 344 00:30:37,256 --> 00:30:39,756 こんな所で どうした? 345 00:30:42,194 --> 00:30:45,681 ヤマトの役人が うろついてるらしいぞ。 346 00:30:45,681 --> 00:30:50,452 役人は役人でも ワの兄 比古兄じゃ。 347 00:30:50,452 --> 00:30:55,624 兄? 伊治城で捕まった あの…? 348 00:30:55,624 --> 00:30:58,544 ♬~ 349 00:30:58,544 --> 00:31:04,744 都で 奴婢になったが 運よく 役人の道を歩み 出世した。 350 00:31:07,052 --> 00:31:11,490 ナの兄とはいえ ヤマトの役人となれば 気を付けねば。 351 00:31:11,490 --> 00:31:15,110 母礼。 352 00:31:15,110 --> 00:31:18,080 比古兄は そんな男では。 353 00:31:18,080 --> 00:31:33,580 ♬~ 354 00:31:37,249 --> 00:31:39,852 懐かしいだろう? 355 00:31:39,852 --> 00:31:44,352 そうだな。 何年ぶりだろう? 356 00:31:46,392 --> 00:31:50,612 ワは この森が大好きだ。 357 00:31:50,612 --> 00:31:54,967 比古兄は もっともっと大好きだ。 358 00:31:54,967 --> 00:31:58,687 だから ワは➡ 359 00:31:58,687 --> 00:32:02,091 大好きな この森で 大好きな比古兄に殺されても➡ 360 00:32:02,091 --> 00:32:04,777 文句は言わぬ。 361 00:32:04,777 --> 00:32:07,780 弖流。 362 00:32:07,780 --> 00:32:11,717 ♬~ 363 00:32:11,717 --> 00:32:17,556 誰に頼まれたのか知らぬが ワを殺しに来たのであろう? 364 00:32:17,556 --> 00:32:22,828 ♬~ 365 00:32:22,828 --> 00:32:29,468 よその土地に連れていかれた 蝦夷は いつ食われるか分からぬ。 366 00:32:29,468 --> 00:32:32,421 食われたら おしまいだ。 367 00:32:32,421 --> 00:32:36,021 だから 食われぬように 生きてきた。 368 00:32:38,360 --> 00:32:41,947 それで? 369 00:32:41,947 --> 00:32:46,318 食うほうに回ったか? 370 00:32:46,318 --> 00:32:53,275 弖流 あれから あの日の事を よく考える。 371 00:32:53,275 --> 00:32:56,775 ナと 都で会った日の事だ。 372 00:32:59,048 --> 00:33:01,617 あの時 弖流の誘いに乗って➡ 373 00:33:01,617 --> 00:33:07,217 一緒に 都を離れていたら どうなっていたか。 374 00:33:09,291 --> 00:33:13,562 (阿万比古)一緒に 大墓に 帰ってきたら どうだったか。 375 00:33:13,562 --> 00:33:25,074 ♬~ 376 00:33:25,074 --> 00:33:30,774 比古兄 こうして戻ってきたんだ。 377 00:33:32,748 --> 00:33:35,851 ワとも もう一度 やり直してみるか? 378 00:33:35,851 --> 00:33:40,155 ♬~ 379 00:33:40,155 --> 00:33:42,591 もう遅い。 380 00:33:42,591 --> 00:33:55,191 ♬~ 381 00:34:24,316 --> 00:34:26,318 ≪ そこまでだ! 382 00:34:26,318 --> 00:35:05,007 ♬~ 383 00:35:05,007 --> 00:35:06,992 比古兄。 384 00:35:06,992 --> 00:35:10,379 ♬~ 385 00:35:10,379 --> 00:35:17,452 阿弖流為 ナは 大墓の長だ。 386 00:35:17,452 --> 00:35:20,552 厳しい裁きを お願いする。 387 00:35:22,524 --> 00:35:27,746 この者が 鍛冶場に忍び込んで 荒そうとしてるのを見つけた。 388 00:35:27,746 --> 00:35:31,083 ヤマトの命を受けた者に違いない。 389 00:35:31,083 --> 00:35:36,121 ♬~ 390 00:35:36,121 --> 00:35:41,827 万比古 まことか? 391 00:35:41,827 --> 00:35:44,513 ♬~ 392 00:35:44,513 --> 00:35:46,515 まことじゃ。 393 00:35:46,515 --> 00:35:48,934 (阿久斗)女は 外へ! 394 00:35:48,934 --> 00:35:51,687 ♬~ 395 00:35:51,687 --> 00:35:56,308 かか様 さあ。 396 00:35:56,308 --> 00:35:59,828 さあ かか様。 397 00:35:59,828 --> 00:36:04,249 ♬~ 398 00:36:04,249 --> 00:36:09,588 ワは 蝦夷の首魁 大墓の長 阿弖流為の命を奪い取る…。 399 00:36:09,588 --> 00:36:12,958 言うな。 (阿万比古)できなかった。 400 00:36:12,958 --> 00:36:17,679 しかし 手柄なしでは帰れぬ。 401 00:36:17,679 --> 00:36:22,584 阿弖流為 長として裁きを。 402 00:36:22,584 --> 00:36:25,784 いざ。 弖流 決めろ! 403 00:36:33,078 --> 00:36:37,878 ナが決めれば ワが手を下す。 404 00:36:41,954 --> 00:36:45,854 待て… 待ってくれ。 405 00:36:53,815 --> 00:36:55,801 来るな! 406 00:36:55,801 --> 00:37:21,693 ♬~ 407 00:37:21,693 --> 00:37:24,229 比古兄。 408 00:37:24,229 --> 00:37:34,373 ♬~ 409 00:37:34,373 --> 00:37:37,576 比古兄! 410 00:37:37,576 --> 00:37:42,197 比古兄! 比古兄! 411 00:37:42,197 --> 00:37:50,656 ♬~ 412 00:37:50,656 --> 00:37:58,146 お父 比古兄は うちの墓に入れるのか? 413 00:37:58,146 --> 00:38:01,083 ♬~ 414 00:38:01,083 --> 00:38:06,438 みんなが 許さんじゃろう。 415 00:38:06,438 --> 00:38:21,987 ♬~ 416 00:38:21,987 --> 00:38:24,773 森へ運ぶ。 417 00:38:24,773 --> 00:38:27,459 ♬~ 418 00:38:27,459 --> 00:38:30,395 取って置きの場所がある。 419 00:38:30,395 --> 00:38:52,584 ♬~ 420 00:38:52,584 --> 00:38:57,989 阿万比古様は 星丸を見て➡ 421 00:38:57,989 --> 00:39:02,944 弖流様に よく似てると 笑われました。 422 00:39:02,944 --> 00:39:06,515 ♬~ 423 00:39:06,515 --> 00:39:11,286 そうか。 はい。 424 00:39:11,286 --> 00:39:14,189 そんな事を言っていたか。 425 00:39:14,189 --> 00:39:16,775 ♬~ 426 00:39:16,775 --> 00:39:22,647 弖流様 ワは 阿万比古様を お見かけしました。 427 00:39:22,647 --> 00:39:29,087 里に現れる前 須受様の牧場に 向かわれておりました。 428 00:39:29,087 --> 00:39:32,958 阿万比古様の後ろで 糸引く者がいたと考えれば…。 429 00:39:32,958 --> 00:39:37,558 佳那 今の話 他言するな。 430 00:39:41,249 --> 00:39:46,238 比古兄に続いて ナを失いたくない。 431 00:39:46,238 --> 00:39:48,690 それに ただでさえ 浮き足立ってるところに➡ 432 00:39:48,690 --> 00:39:54,479 その話伝われば ますます 皆の心が乱れる。 433 00:39:54,479 --> 00:39:56,479 よいな? 434 00:40:04,523 --> 00:40:09,823 弖流様 少し ワに つきあってくれませぬか? 435 00:40:19,354 --> 00:40:24,154 美しい山が このように。 436 00:40:27,145 --> 00:40:29,945 ワに どうしろと言うのだ? 437 00:40:31,883 --> 00:40:34,686 ワは 知っていた。 438 00:40:34,686 --> 00:40:38,286 知っていたが 目をつぶっていたのだ。 439 00:40:41,476 --> 00:40:44,980 鉄を作るには 炭を使う。 440 00:40:44,980 --> 00:40:47,582 たくさん使う。 441 00:40:47,582 --> 00:40:51,586 山から 木を切り出し 使う。 442 00:40:51,586 --> 00:40:54,386 それで このざまだ。 443 00:41:03,915 --> 00:41:09,421 あそこで 比古兄は 必ず 獣捕りの罠を仕掛けた。 444 00:41:09,421 --> 00:41:12,321 猪が 面白いようにかかった。 445 00:41:14,359 --> 00:41:18,713 佐斗が 足を滑らせ 転げ落ちた事もあった。 446 00:41:18,713 --> 00:41:24,169 ♬~ 447 00:41:24,169 --> 00:41:27,722 みんな みんな 変わってしまった。 448 00:41:27,722 --> 00:41:45,156 ♬~ 449 00:41:45,156 --> 00:41:50,645 <その翌年 ヤマト軍は 天皇の命を受けて➡ 450 00:41:50,645 --> 00:41:55,517 2度目の蝦夷大征伐に 向かいやんした> 451 00:41:55,517 --> 00:42:01,690 (桓武)田村麻呂 よう聞けよ。 452 00:42:01,690 --> 00:42:06,645 朕が欲しいのは➡ 453 00:42:06,645 --> 00:42:09,364 阿弖流為の首じゃ。 454 00:42:09,364 --> 00:42:25,313 ♬~ 455 00:42:25,313 --> 00:42:33,104 比古兄 こんな所に 墓造られて うれしいか? 456 00:42:33,104 --> 00:42:38,460 ♬~ 457 00:42:38,460 --> 00:42:41,496 うれしくなかろう? 458 00:42:41,496 --> 00:42:51,289 ♬~ 459 00:42:51,289 --> 00:42:54,459 ああっ! 460 00:42:54,459 --> 00:43:06,059 ♬~ 461 00:43:08,123 --> 00:43:12,877 阿弖流為の首は 間もなく お上の御前に 間違いなく。 462 00:43:12,877 --> 00:43:17,949 もう 終わりにできませぬか? なぜ 無理な戦いを挑む? 463 00:43:17,949 --> 00:43:20,218 この地を死守してみせる! 464 00:43:20,218 --> 00:43:23,204 (岩木牟良)命を捨てる覚悟。 465 00:43:23,204 --> 00:43:25,490 ♬~ 466 00:43:25,490 --> 00:43:28,790 行くぞ! おう!