1 00:01:22,215 --> 00:01:23,082 2 00:01:23,082 --> 00:01:38,082 ・~ 3 00:01:42,101 --> 00:01:45,104 (ナレーター)<その朝 大垣城に立てこもっていた・ 4 00:01:45,104 --> 00:01:47,106 石田三成の西軍を・ 5 00:01:47,106 --> 00:01:49,108 関ヶ原の盆地に誘い出したのは・ 6 00:01:49,108 --> 00:01:52,111 手間のかかる城攻めを 避けるために・ 7 00:01:52,111 --> 00:01:57,116 東軍 徳川家康が打った 巧妙な作戦だった> 8 00:01:57,116 --> 00:02:00,119 (家康)前を固めよ (兵士たち)はっ! 9 00:02:00,119 --> 00:02:05,124 ・~ 10 00:02:05,124 --> 00:02:08,127 (家康)二郎三郎 (二郎三郎)はっ! 11 00:02:08,127 --> 00:02:16,135 ・~ 12 00:02:16,135 --> 00:02:19,138 (家康)敵陣を見よ 13 00:02:19,138 --> 00:02:24,077 南宮山に毛利 松尾山に小早川 14 00:02:24,077 --> 00:02:27,080 藤古川台に大谷刑部 15 00:02:27,080 --> 00:02:31,084 (二郎三郎) 総大将 石田三成は 北国街道に 16 00:02:31,084 --> 00:02:36,089 その隣に島津義弘 小西行長 17 00:02:36,089 --> 00:02:40,093 天満山に宇喜多秀家 18 00:02:40,093 --> 00:02:45,098 正に鶴翼の陣 そのとおり 19 00:02:45,098 --> 00:02:50,103 だが 翼が折れては鶴も飛べまい 20 00:02:50,103 --> 00:02:56,109 小早川秀秋どのの あの翼 約束どおり折れましょうか 21 00:02:56,109 --> 00:02:59,112 使番! (四郎右衛門)はっ! 22 00:02:59,112 --> 00:03:04,117 小早川の陣に走って 動きを見届けてまいれ 23 00:03:04,117 --> 00:03:06,119 (四郎右衛門)はっ! 24 00:03:06,119 --> 00:03:22,119 ・~ 25 00:03:35,081 --> 00:03:39,081 ・(馬の駆ける音) 26 00:03:43,089 --> 00:03:55,101 ・~ 27 00:03:55,101 --> 00:03:57,103 (四郎右衛門)ハアッ! 28 00:03:57,103 --> 00:04:04,110 ・~ 29 00:04:04,110 --> 00:04:06,112 (馬のいななき) 30 00:04:06,112 --> 00:04:10,116 (四郎右衛門)ンンッ! アアッ! 31 00:04:10,116 --> 00:04:12,118 ンンッ! 32 00:04:12,118 --> 00:04:15,121 (刺す音) (四郎右衛門)ウワッ! アアーッ! 33 00:04:15,121 --> 00:04:28,121 ・~ 34 00:04:47,086 --> 00:04:51,090 (家康) 小早川秀秋は何をいたしておる? 35 00:04:51,090 --> 00:04:55,094 なぜ約束どおりに動かんのだ? 36 00:04:55,094 --> 00:04:59,098 ・(馬の駆ける音) 37 00:04:59,098 --> 00:05:02,098 使番が戻りました 38 00:05:07,106 --> 00:05:09,106 ・(馬のいななき) 39 00:05:25,058 --> 00:05:27,060 ・(家康)使番 40 00:05:27,060 --> 00:05:29,060 いずこじゃ? 41 00:05:32,065 --> 00:05:35,068 (刺す音) ウワッ! 42 00:05:35,068 --> 00:05:37,068 ウウッ… 43 00:05:39,072 --> 00:05:41,074 ヤーッ! 44 00:05:41,074 --> 00:05:54,087 ・~ 45 00:05:54,087 --> 00:05:58,091 (六郎)やった! 家康を刺した! 46 00:05:58,091 --> 00:06:03,091 俺が この手で! 殺した! 47 00:06:07,100 --> 00:06:16,109 (ほら貝の音) 48 00:06:16,109 --> 00:06:22,048 (鬨の声) 49 00:06:22,048 --> 00:06:25,051 ・(鬨の声) 50 00:06:25,051 --> 00:06:27,051 (忠勝)殿! 51 00:06:30,056 --> 00:06:33,059 殿! ご進撃を 52 00:06:33,059 --> 00:06:35,061 殿! 53 00:06:35,061 --> 00:06:38,064 分からぬか? はぁ? 54 00:06:38,064 --> 00:06:41,064 わしじゃ 分からぬか? 55 00:06:46,072 --> 00:06:48,074 死んだ 56 00:06:48,074 --> 00:07:03,089 ・~ 57 00:07:03,089 --> 00:07:17,103 ・~ 58 00:07:17,103 --> 00:07:20,106 どうする? このままだ 59 00:07:20,106 --> 00:07:24,106 このまま? 戦を進めるしかあるまい 60 00:07:26,045 --> 00:07:28,047 馬を引けい! 61 00:07:28,047 --> 00:07:30,049 馬 引けい! (兵士)はっ! 62 00:07:30,049 --> 00:07:34,053 馬 引けい! 殿の馬 引けい! 63 00:07:34,053 --> 00:07:39,058 ・~ 64 00:07:39,058 --> 00:07:44,058 (鬨の声) 65 00:07:49,068 --> 00:07:52,071 <島左近勝猛> 66 00:07:52,071 --> 00:07:56,075 <石田三成の侍大将で 三成が 己の知行の半分を与えて・ 67 00:07:56,075 --> 00:08:00,075 やっと 召し抱えたほどの人物である> 68 00:08:14,093 --> 00:08:16,095 (兵士)ヤーッ! (左近)ンンッ! 69 00:08:16,095 --> 00:08:19,095 (六郎)殿! (左近)おう 70 00:08:21,100 --> 00:08:25,037 やりました 家康公を この手で! (左近)影武者ではないだろうな? 71 00:08:25,037 --> 00:08:28,040 耳をかっぽじるほうが本物 間違いありません 72 00:08:28,040 --> 00:08:30,040 よし! 73 00:08:35,047 --> 00:08:37,049 いかんな これは 74 00:08:37,049 --> 00:08:41,053 小早川秀秋は 寝返りをためらっている 75 00:08:41,053 --> 00:08:44,056 よし 小早川の陣に鉄砲を食らわせろ 76 00:08:44,056 --> 00:08:48,060 ならん! 小早川を敵に回したら この戦は負けだ! 77 00:08:48,060 --> 00:08:52,060 違う 殿ならば 必ずそうされる 78 00:08:54,066 --> 00:08:57,069 (秀秋)徳川方は 明らかに押されている 違うか? 79 00:08:57,069 --> 00:09:01,073 (頼勝)さよう 今のところは (秀秋)わしは どうすればいい? 80 00:09:01,073 --> 00:09:03,075 家康公との 約束がござりましょう! 81 00:09:03,075 --> 00:09:05,077 (銃声) 82 00:09:05,077 --> 00:09:08,080 (秀秋)ウワッ ウワッ! な… 何だ・ これは 83 00:09:08,080 --> 00:09:10,082 (頼勝) 徳川本陣からの射撃でござる 84 00:09:10,082 --> 00:09:12,084 内府が わしを撃たせているのか・ 85 00:09:12,084 --> 00:09:15,087 「動かねば殺す」と いうことでござろう 86 00:09:15,087 --> 00:09:19,091 殺されるのは嫌だ! 急げ! 約束どおりに兵を進めよ! 87 00:09:19,091 --> 00:09:24,030 急げー! 殺されるのは嫌だ! 殺されるのは嫌だ! 88 00:09:24,030 --> 00:09:28,034 (鬨の声) 89 00:09:28,034 --> 00:09:40,046 ・~ 90 00:09:40,046 --> 00:09:46,052 見るがよい 石田の軍勢は崩れ始めたぞ 91 00:09:46,052 --> 00:09:52,058 今だ 三河譜代の3万余騎 全軍 打って出よ! 92 00:09:52,058 --> 00:09:57,063 (忠勝)ははっ! 全軍 前へ! 93 00:09:57,063 --> 00:09:59,065 (兵士たち)オーッ! 94 00:09:59,065 --> 00:10:11,077 ・~ 95 00:10:11,077 --> 00:10:23,022 ・~ 96 00:10:23,022 --> 00:10:28,027 <8時間にわたる激戦の末 石田三成の西軍は総崩れとなり・ 97 00:10:28,027 --> 00:10:33,027 東軍 徳川家康の 勝利は確実となった> 98 00:10:53,052 --> 00:10:55,052 (六郎)殿… 99 00:10:58,057 --> 00:11:00,057 (左近)敗れたか… 100 00:11:17,076 --> 00:11:22,081 <そのころ 家康の子 徳川秀忠の 率いる3万8000の大軍は・ 101 00:11:22,081 --> 00:11:26,085 まだ 中山道 塩尻の辺りを進んでいた> 102 00:11:26,085 --> 00:11:28,087 <天下分け目の決戦に間に合わず・ 103 00:11:28,087 --> 00:11:32,091 戦国の武将としては 取り返しのつかぬ失態である> 104 00:11:32,091 --> 00:11:34,093 (秀忠)美濃まで4日の道のり 105 00:11:34,093 --> 00:11:37,093 3日… いや 2日に縮めよ! 106 00:11:39,098 --> 00:11:41,100 <関ヶ原の合戦に続いて・ 107 00:11:41,100 --> 00:11:44,103 石田三成の 佐和山城を攻め落とした家康は・ 108 00:11:44,103 --> 00:11:46,105 近江大津に軍を進めた> 109 00:11:46,105 --> 00:11:49,108 <側近には 影武者の世良田二郎三郎が・ 110 00:11:49,108 --> 00:11:54,108 刺客の手にかかったと告げ それも堅く口外を禁じてある> 111 00:12:01,120 --> 00:12:04,123 (忠勝) 今朝は 殊更にお健やかなご様子 112 00:12:04,123 --> 00:12:09,128 忠勝 安堵つかまつりました 眠っておらん 113 00:12:09,128 --> 00:12:14,133 気をお張りください 秀忠さまのご到着までは 114 00:12:14,133 --> 00:12:19,138 それまでが危ない はぁ? 115 00:12:19,138 --> 00:12:22,074 危機は大津城にある 116 00:12:22,074 --> 00:12:25,077 いや… あそこには別に… 117 00:12:25,077 --> 00:12:29,081 お梶を呼んである はぁ… 118 00:12:29,081 --> 00:12:32,084 抱かぬわけには いくまい 119 00:12:32,084 --> 00:12:35,087 <家康の側女 お梶の方> 120 00:12:35,087 --> 00:12:38,090 <数人いる側室の中でも 寵愛 最も深く・ 121 00:12:38,090 --> 00:12:41,093 戦のときにも 陣営近く召し寄せて・ 122 00:12:41,093 --> 00:12:45,093 片ときも 手放さなかった女である> 123 00:12:53,105 --> 00:12:56,105 (おゆき) 殿さまが お着きになりました 124 00:13:01,113 --> 00:13:06,118 (忠勝)お梶どのに ばれたら お手討ちになさいますか? 125 00:13:06,118 --> 00:13:09,121 徳川家の存亡に 関わりありとすれば・ 126 00:13:09,121 --> 00:13:13,125 亡き殿ならば 必ず… 斬られるだろうな 127 00:13:13,125 --> 00:13:16,128 だが わしには女は斬れん 128 00:13:16,128 --> 00:13:19,131 では 手前が… 待て 129 00:13:19,131 --> 00:13:22,067 やれるだけ やってみよう 130 00:13:22,067 --> 00:13:40,085 ・~ 131 00:13:40,085 --> 00:13:44,089 (お梶)この度の勝ち戦 おめでとう存じまする 132 00:13:44,089 --> 00:13:47,092 そのほうら 下がっておれ 133 00:13:47,092 --> 00:14:01,106 ・~ 134 00:14:01,106 --> 00:14:04,109 近うまいれ 135 00:14:04,109 --> 00:14:06,109 まいらんか 136 00:14:10,115 --> 00:14:12,115 ハッ… あっ! 137 00:14:14,119 --> 00:14:19,124 誰じゃ? 殿に殺されたいのですか・ 138 00:14:19,124 --> 00:14:24,063 殿は おわさぬ 亡くなられた 139 00:14:24,063 --> 00:14:27,066 ええっ… 140 00:14:27,066 --> 00:14:29,068 アア… 141 00:14:29,068 --> 00:14:35,074 ・~ 142 00:14:35,074 --> 00:14:42,081 何も言われるな 言えば そなたは死なねばならん 143 00:14:42,081 --> 00:14:44,083 ハッ・ 144 00:14:44,083 --> 00:15:04,103 ・~ 145 00:15:04,103 --> 00:15:16,115 ・~ 146 00:15:16,115 --> 00:15:27,115 ・~ 147 00:15:34,066 --> 00:15:38,070 (直政)大殿が亡くなられたと・ (康政)それは誠か・ 忠勝どの 148 00:15:38,070 --> 00:15:41,073 (忠勝)偽りで このようなこと申せましょうか 149 00:15:41,073 --> 00:15:44,076 (直政)しかし 関ヶ原での あの見事な統率ぶりは… 150 00:15:44,076 --> 00:15:49,081 (康政)さよう あれは まさしく 大殿の采配でござった 151 00:15:49,081 --> 00:15:52,084 (忠勝)世良田二郎三郎は・ 152 00:15:52,084 --> 00:15:55,087 影武者として お仕えした この10年の間に・ 153 00:15:55,087 --> 00:15:59,091 大殿のご容姿のみならず ものの考え方から・ 154 00:15:59,091 --> 00:16:04,096 兵の用い方まで そのまま体得したのでござる 155 00:16:04,096 --> 00:16:09,101 (秀忠) 父上は 比類なき器量のお方だ 156 00:16:09,101 --> 00:16:15,107 影武者風情に そのまま体得できると申すのか・ 157 00:16:15,107 --> 00:16:21,113 (忠勝)それは 正信どのが よく存じておられましょう 158 00:16:21,113 --> 00:16:28,053 (正信)その能力なき者なれば 大殿に推挙は つかまつらん 159 00:16:28,053 --> 00:16:32,057 (秀忠)そもそも かの者は いかなる出自の人物か? 160 00:16:32,057 --> 00:16:38,063 (正信)手前が出会ったのは 一向一揆の ただ中でござった 161 00:16:38,063 --> 00:16:40,065 (直政)では 門徒衆で? 162 00:16:40,065 --> 00:16:46,071 (正信)百姓に雇われた野武士 163 00:16:46,071 --> 00:16:52,077 戦を生業として 生きてきた男 164 00:16:52,077 --> 00:16:55,080 戦の駆け引きのうまさは・ 165 00:16:55,080 --> 00:17:00,085 一国一城の主が 立派に務まるほどでござった 166 00:17:00,085 --> 00:17:04,089 ところが かの男には・ 167 00:17:04,089 --> 00:17:12,097 その日を送る僅かな金のほかには とんと 欲がござらぬ 168 00:17:12,097 --> 00:17:19,104 主を持たず 家を持たず 上もなく下もなく諸国をさすらう 169 00:17:19,104 --> 00:17:23,041 いわゆる 「道々の者」 170 00:17:23,041 --> 00:17:29,047 世良田二郎三郎は そういう男でござった 171 00:17:29,047 --> 00:17:35,053 (秀忠)主を持たぬ者が 何ゆえ 父上に仕えた? 172 00:17:35,053 --> 00:17:39,057 正信どのの推挙を受けて 世良田二郎三郎を・ 173 00:17:39,057 --> 00:17:45,063 大殿の御前にまいらせたのは 手前でござりまする 174 00:17:45,063 --> 00:18:05,083 ・~ 175 00:18:05,083 --> 00:18:07,085 (家康)気に入った 176 00:18:07,085 --> 00:18:11,089 以後 一刻たりとも わしのそばを離れるな 177 00:18:11,089 --> 00:18:17,095 (正信)大殿は 一瞬の直観を 重んじるお方でござる 178 00:18:17,095 --> 00:18:20,098 そして 二郎三郎も また… 179 00:18:20,098 --> 00:18:23,035 (秀忠) 意気投合した …ということか 180 00:18:23,035 --> 00:18:28,040 (正信)正に 影の形に添うごとく 181 00:18:28,040 --> 00:18:33,045 その父上が亡くなられたのだ 影も消えねばならん! 182 00:18:33,045 --> 00:18:36,048 そもそも 影武者は 父上を守るためにある 183 00:18:36,048 --> 00:18:41,053 その役目を仕損じたということは 大罪であろう 184 00:18:41,053 --> 00:18:44,053 正信 なぜ答えん・ 185 00:18:46,058 --> 00:18:52,064 まさしく 二郎三郎は 大罪人でござる のう? 忠勝どの 186 00:18:52,064 --> 00:18:57,069 (忠勝) ああ いかにも 即刻 首をはねて 大殿のご墓前に供えましょう 187 00:18:57,069 --> 00:19:00,072 (正信)たとえ これで・ 188 00:19:00,072 --> 00:19:06,078 大殿が 長年 築き上げられた 徳川家の礎が 無に帰そうとも 189 00:19:06,078 --> 00:19:10,082 いま一度 初めから やり直すまでのこと 190 00:19:10,082 --> 00:19:13,085 待て 両人 それは どういうことだ? 191 00:19:13,085 --> 00:19:16,088 大殿が 亡くなられたと知った瞬間から・ 192 00:19:16,088 --> 00:19:21,093 全国の大名が 動き始めるということでござる 193 00:19:21,093 --> 00:19:26,031 豊臣家恩顧の 加藤 福島 浅野はもとより… 194 00:19:26,031 --> 00:19:31,036 伊達 上杉 毛利 前田… (正信)前田… 195 00:19:31,036 --> 00:19:35,040 それに 関ヶ原では 味方をした諸将までも… 196 00:19:35,040 --> 00:19:39,044 そうと決まれば 早速に 大殿の喪を発し・ 197 00:19:39,044 --> 00:19:44,049 秀忠さまの御名で 盛大なるご葬儀を執り行い… 198 00:19:44,049 --> 00:19:46,051 そして どうなる? 199 00:19:46,051 --> 00:19:54,051 (正信)あとは 若殿のご武運を祈るのみでござる 200 00:19:56,061 --> 00:20:00,065 ♪ せきぞろ せきぞろ 201 00:20:00,065 --> 00:20:06,071 ♪ せっきで ぞろりと おめでたや 202 00:20:06,071 --> 00:20:10,075 フッ… それは何でございますか? 203 00:20:10,075 --> 00:20:15,080 わしの最初の女が歌っていた歌だ まあ… 204 00:20:15,080 --> 00:20:19,084 あれは 母だったのかもしれん 205 00:20:19,084 --> 00:20:24,022 ♪(女性)とっても めでたい せきぞろ… 206 00:20:24,022 --> 00:20:29,027 物心ついたとき わしは ささら者の群れの中にいた 207 00:20:29,027 --> 00:20:33,031 9つのとき 銭5貫で願人坊主に売られ・ 208 00:20:33,031 --> 00:20:38,036 「道々の者」の世界に入った 209 00:20:38,036 --> 00:20:43,041 彼らには家もなく 扶持をくれる主もないが・ 210 00:20:43,041 --> 00:20:46,044 どこでも好きな所に流れていける 211 00:20:46,044 --> 00:20:50,048 関所や川や港でも とがめられることもない 212 00:20:50,048 --> 00:20:55,053 いかにも わしの性に合った暮らしだった 213 00:20:55,053 --> 00:21:00,058 野武士となって 戦に雇われたのも それが性に合ったからだ 214 00:21:00,058 --> 00:21:02,060 負け戦と決まれば・ 215 00:21:02,060 --> 00:21:06,064 馬をかっさらって いち早く逃げ出せばよい 216 00:21:06,064 --> 00:21:08,066 でも 運が悪ければ 命が… 217 00:21:08,066 --> 00:21:14,072 死ねば それまでのことよ 何を思い煩うことがあろう 218 00:21:14,072 --> 00:21:16,074 ほんに気楽な 219 00:21:16,074 --> 00:21:19,077 主君への忠義など もともとないのだから・ 220 00:21:19,077 --> 00:21:22,080 心に恥じることもない 221 00:21:22,080 --> 00:21:25,083 このような不思議なお方に お会いしたのは・ 222 00:21:25,083 --> 00:21:29,087 私 初めてでございます 223 00:21:29,087 --> 00:21:33,091 徳川家への恩義など 感じては おらぬが・ 224 00:21:33,091 --> 00:21:36,094 家康さまだけは違う 225 00:21:36,094 --> 00:21:40,098 亡くなられて それがよく分かった 226 00:21:40,098 --> 00:21:42,098 どう違います? 227 00:21:44,102 --> 00:21:47,105 懐かしい 228 00:21:47,105 --> 00:21:50,108 私も… 229 00:21:50,108 --> 00:21:57,115 でも 家康さまは ここにおられます 230 00:21:57,115 --> 00:22:02,120 ・~ 231 00:22:02,120 --> 00:22:06,124 ・(お梶)誰じゃ? (おふう)おふうでございます 232 00:22:06,124 --> 00:22:08,126 ・ 何か? 233 00:22:08,126 --> 00:22:11,126 (おふう)本多正信さまが お着きでございます 234 00:22:13,131 --> 00:22:15,133 来たか 235 00:22:15,133 --> 00:22:18,136 (お梶)このおふうと おゆきは 私付きの忍びでございます 236 00:22:18,136 --> 00:22:20,138 陰のお守りを 237 00:22:20,138 --> 00:22:24,138 案ずるな 逃げ出すことには慣れている 238 00:22:37,089 --> 00:22:41,089 秀忠さまは わしを斬れと言われたろう 239 00:22:43,095 --> 00:22:48,100 わしも そのほうが さっぱりする 今 やってくれるかね? 240 00:22:48,100 --> 00:22:53,105 秀忠さまは それほど愚かな方ではない 241 00:22:53,105 --> 00:22:59,111 今 大殿の喪を発すれば ご自身が天下を掌握するはおろか 242 00:22:59,111 --> 00:23:04,116 徳川のお家を 継ぐことすら かなわぬ 243 00:23:04,116 --> 00:23:10,122 …と おぬしらが教えたか 「当分 このまま続けよ」との仰せだ 244 00:23:10,122 --> 00:23:14,126 わしは嫌だね 245 00:23:14,126 --> 00:23:19,131 おぬし 逃げる気か? そうだよ 246 00:23:19,131 --> 00:23:22,067 お… とと… それは困る 247 00:23:22,067 --> 00:23:26,071 それは このとおりだ 頼む 逃げないでくれ 248 00:23:26,071 --> 00:23:30,075 わしは 秀忠さまのために 続けるのは嫌だと言ったのさ 249 00:23:30,075 --> 00:23:34,079 では お家のためにか? 250 00:23:34,079 --> 00:23:38,083 ハハハハッ… わしは おぬしらとは違う 251 00:23:38,083 --> 00:23:43,088 徳川家が生きようが死のうが 知ったことじゃない 252 00:23:43,088 --> 00:23:46,091 わしが続けるとすれば わし自身のためだ 253 00:23:46,091 --> 00:23:49,091 それが生き残りの道だからだ 254 00:23:52,097 --> 00:23:58,103 よかろう 今日からは 影武者ではなく・ 255 00:23:58,103 --> 00:24:01,103 徳川家康 そのものになろう 256 00:24:03,108 --> 00:24:06,111 (お梶)私は 命を懸けて あのお方をお守りします 257 00:24:06,111 --> 00:24:10,115 そなたたちにも頼みましたよ 258 00:24:10,115 --> 00:24:14,119 これまで 陰のお守りは どうなっていましたか? 259 00:24:14,119 --> 00:24:16,121 (おふう)甲斐の飛助どの以下・ 260 00:24:16,121 --> 00:24:19,124 元武田の忍びが 当たっておられます 261 00:24:19,124 --> 00:24:22,060 (お梶)その者たちは 殿が亡くなられたことを… 262 00:24:22,060 --> 00:24:24,062 (おゆき) 気づいた様子はございません 263 00:24:24,062 --> 00:24:29,067 不審な動きがあれば すぐに知らせるように 264 00:24:29,067 --> 00:24:37,067 あのお方は大丈夫 女の私以外 気づく者はおるまい 265 00:24:40,078 --> 00:24:43,081 <慶長5年9月23日> 266 00:24:43,081 --> 00:24:47,085 <秀忠は許されて大津城に入ったと 史書は伝えている> 267 00:24:47,085 --> 00:24:52,090 <だが この日こそ 家康偽装作戦の 任命日だったのである> 268 00:24:52,090 --> 00:24:57,095 ・~ 269 00:24:57,095 --> 00:25:01,099 <この作戦が 以後16年も 続くことになろうとは・ 270 00:25:01,099 --> 00:25:07,105 このとき 座に連なった6人の 誰にも思い及ばぬことであった> 271 00:25:07,105 --> 00:25:13,111 ・~ 272 00:25:13,111 --> 00:25:17,115 <関ヶ原の敗将 石田三成は 伊吹山中で捕らえられ・ 273 00:25:17,115 --> 00:25:23,054 首実検のため 勝者 家康の大津城に連行された> 274 00:25:23,054 --> 00:25:27,058 石田治部少輔が送られてきます 275 00:25:27,058 --> 00:25:29,060 そのようだな 276 00:25:29,060 --> 00:25:34,065 (正信)ご引見なされますか? 会いたくないなぁ 277 00:25:34,065 --> 00:25:37,068 (忠勝)敗軍の将の首実検は 戦の習わしでござる 278 00:25:37,068 --> 00:25:40,071 勝者が 敗者をなぶって どこが面白い? 279 00:25:40,071 --> 00:25:45,076 (正信)名のある武将は 生きて虜囚の辱めを受くるより・ 280 00:25:45,076 --> 00:25:47,078 死を選びまする 281 00:25:47,078 --> 00:25:49,080 だが 三成は それを選ばなかった なぜだ? 282 00:25:49,080 --> 00:25:54,085 それがしも それを考えております わしを確かめるためか? 283 00:25:54,085 --> 00:26:00,091 この首実検 殿が三成をあらためるというより 284 00:26:00,091 --> 00:26:05,096 三成が 殿をあらためることに なるやもしれません 285 00:26:05,096 --> 00:26:08,099 真相を 三成は知っていると言われるか? 286 00:26:08,099 --> 00:26:11,102 大殿の命を奪った刺客の報告が・ 287 00:26:11,102 --> 00:26:16,107 総大将 三成の耳に 届いていないはずはない 288 00:26:16,107 --> 00:26:20,111 あの乱戦の中 刺客が倒れて・ 289 00:26:20,111 --> 00:26:23,048 報告が 届かなかったということも… 290 00:26:23,048 --> 00:26:26,051 (おふう)石田治部少輔さま ご到着の由にございます 291 00:26:26,051 --> 00:26:31,056 (正信)城に入れるな! 城門に とどめておけい! 292 00:26:31,056 --> 00:26:33,058 (爪を切る音) ハァ… 293 00:26:33,058 --> 00:26:39,058 さても… 面倒なことになったものだなぁ 294 00:26:41,066 --> 00:26:44,069 (三成)忘れるな! わしは まもなく あの世にまいる身だ 295 00:26:44,069 --> 00:26:49,074 即刻 故太閤殿下に お目にかかることになる 296 00:26:49,074 --> 00:26:53,078 殿下のご懇篤なる ご依頼にもかかわらず・ 297 00:26:53,078 --> 00:26:58,083 秀頼さまをないがしろにし 徳川に 尾を振る裏切り者たちの所業を・ 298 00:26:58,083 --> 00:27:02,087 委細残らず 申し上げてくれるぞ 299 00:27:02,087 --> 00:27:07,092 斬るほかござらん (正信)首実検の場でか? 300 00:27:07,092 --> 00:27:10,095 三成が わめきだす前に それがしが 301 00:27:10,095 --> 00:27:14,099 そして おぬしは? その場で腹を切り申す 302 00:27:14,099 --> 00:27:17,102 いかん! それでは わしの負けだ 303 00:27:17,102 --> 00:27:21,106 さよう 誰しもが 殿に疑念を持ちましょうや 304 00:27:21,106 --> 00:27:24,042 言いたいだけ 言わせるほかはなかろう 305 00:27:24,042 --> 00:27:28,046 それをどう取るかは 聞く者しだいだ 306 00:27:28,046 --> 00:27:31,049 私も治部さまに お会いしとうございます 307 00:27:31,049 --> 00:27:33,051 お梶が? 308 00:27:33,051 --> 00:27:37,055 何度かお茶を差し上げましたゆえ 今生のお名残に 309 00:27:37,055 --> 00:27:40,055 そうか 茶室か 310 00:27:51,069 --> 00:28:01,079 ・~ 311 00:28:01,079 --> 00:28:03,081 こちらへ 312 00:28:03,081 --> 00:28:09,087 ・~ 313 00:28:09,087 --> 00:28:12,090 梶… 314 00:28:12,090 --> 00:28:14,092 はい 315 00:28:14,092 --> 00:28:28,039 ・~ 316 00:28:28,039 --> 00:28:42,053 ・~ 317 00:28:42,053 --> 00:28:47,053 (三成)やはり 徳川家康どのは… 318 00:28:49,060 --> 00:28:56,067 お手前が いかなる経歴を持ち いかなる心を持つ御仁か・ 319 00:28:56,067 --> 00:28:59,070 不幸にして わしは知らぬ 320 00:28:59,070 --> 00:29:04,075 だが 武士の情けを持たれるならば 321 00:29:04,075 --> 00:29:10,081 何とぞ 天下の孤児 秀頼さまを むごく扱われぬよう・ 322 00:29:10,081 --> 00:29:15,081 三成 心の底から お願い申す 323 00:29:20,091 --> 00:29:23,027 <関ヶ原の合戦の12日後> 324 00:29:23,027 --> 00:29:26,030 <家康 実は 世良田二郎三郎は 大坂城に入って・ 325 00:29:26,030 --> 00:29:31,030 豊臣秀頼と その母 淀殿に対面した> 326 00:29:33,037 --> 00:29:37,041 <このときの家康は 依然として 豊臣家の家老である> 327 00:29:37,041 --> 00:29:41,045 <二郎三郎は 関ヶ原合戦後の 政務を執るために・ 328 00:29:41,045 --> 00:29:46,050 淀殿の側近 大野治長 片桐且元らの反対を押し切って・ 329 00:29:46,050 --> 00:29:49,053 大坂城 西の丸を居所と定めた> 330 00:29:49,053 --> 00:29:54,058 (淀君)時に 家康どの 御孫 千どのは お健やかか? 331 00:29:54,058 --> 00:29:58,062 はぁ… せがれ 秀忠より そのように聞いております 332 00:29:58,062 --> 00:30:04,068 この秀頼の嫁とするとのお約束 忘れては おられまい 333 00:30:04,068 --> 00:30:09,073 もとより 太閤殿下への誓約でござれば 334 00:30:09,073 --> 00:30:12,076 そろそろ この大坂に 移されては いかがじゃ? 335 00:30:12,076 --> 00:30:16,080 それは… 何ぶん いまだ4歳にて 336 00:30:16,080 --> 00:30:20,084 わらわは千どのの母の実の姉じゃ 337 00:30:20,084 --> 00:30:25,023 婚礼の儀は まだ先のこととしても 338 00:30:25,023 --> 00:30:30,028 今から手元に置いて 慈しみたい 339 00:30:30,028 --> 00:30:33,031 (秀忠)なぜ即座に断らん・ 340 00:30:33,031 --> 00:30:36,034 豊臣家は いずれ徳川の敵として・ 341 00:30:36,034 --> 00:30:39,034 滅ぼさねば ならん相手ではないか! 342 00:30:41,039 --> 00:30:49,047 ここは その敵の城 いずこに人の耳があるやもしれぬ 343 00:30:49,047 --> 00:30:54,052 千の父として この嫁入りには反対でござる 344 00:30:54,052 --> 00:30:58,056 太閤逝去の直前 五大老 五奉行 立ち会いのもと・ 345 00:30:58,056 --> 00:31:04,062 わしは 秀頼どのと孫娘を めあわせるとの誓紙を交わした 346 00:31:04,062 --> 00:31:07,065 関ヶ原の勝利が その情勢を変えたとは… 347 00:31:07,065 --> 00:31:09,067 思わん 348 00:31:09,067 --> 00:31:13,071 あの淀殿が 金切り声を上げて 違約を言い立てれば・ 349 00:31:13,071 --> 00:31:16,074 加藤清正 福島正則 浅野幸長ら・ 350 00:31:16,074 --> 00:31:20,078 豊臣恩顧の大名たちが 黙ってはいまい 351 00:31:20,078 --> 00:31:24,082 正信 そちは どう思う? 352 00:31:24,082 --> 00:31:29,087 豊臣恩顧の大名たちが 今 徳川の出方を・ 353 00:31:29,087 --> 00:31:34,092 固唾をのんで見守っていることは 確かでございます 354 00:31:34,092 --> 00:31:38,096 太閤との約束を 反故になさることは・ 355 00:31:38,096 --> 00:31:41,099 挙兵の よき口実となりましょう 356 00:31:41,099 --> 00:31:46,104 千をこの大坂へ入れろと申すのか 357 00:31:46,104 --> 00:31:50,108 この場合 千姫さまの幼さを口実に 358 00:31:50,108 --> 00:31:54,112 ずるずると 時を稼ぐほかはござりますまい 359 00:31:54,112 --> 00:31:58,116 そして 何よりも 大名の配置換えを急ぐことだ 360 00:31:58,116 --> 00:32:04,122 御意 石田三成に くみせし武将の 領地をことごとく没収し・ 361 00:32:04,122 --> 00:32:08,126 徳川家に従う武将に配分する 362 00:32:08,126 --> 00:32:15,126 その分配のしかたで お家の運命が定まりましょう 363 00:32:17,135 --> 00:32:19,137 <10月1日> 364 00:32:19,137 --> 00:32:24,075 <石田三成は 京都 六条河原で 斬首の刑に処せられた> 365 00:32:24,075 --> 00:32:43,094 ・~ 366 00:32:43,094 --> 00:32:46,097 (六郎)お救いするのでは? 367 00:32:46,097 --> 00:32:50,101 殿は命運を悟っておられる 368 00:32:50,101 --> 00:32:53,104 ご最期を しかと この目に焼き付けて・ 369 00:32:53,104 --> 00:32:57,108 お志を継ぐほかはない 370 00:32:57,108 --> 00:33:06,117 ・~ 371 00:33:06,117 --> 00:33:08,119 (斬る音) 372 00:33:08,119 --> 00:33:28,072 ・~ 373 00:33:28,072 --> 00:33:46,072 ・~ 374 00:33:52,096 --> 00:33:58,102 (左近)わしは 石田の殿に お命をいただいた 375 00:33:58,102 --> 00:34:01,105 (六郎)これから 何をなされます? 376 00:34:01,105 --> 00:34:04,108 殿のご遺命は ただひとつ 377 00:34:04,108 --> 00:34:09,113 豊臣家と秀頼さまを お守りすることだ 378 00:34:09,113 --> 00:34:14,118 (六郎)それでは もう一度 家康公を刺さねばなりませんね 379 00:34:14,118 --> 00:34:20,124 家康公は お前が倒した わしは それを信じている 380 00:34:20,124 --> 00:34:26,063 しかし 徳川家に動揺は見られません 381 00:34:26,063 --> 00:34:31,068 戦の後始末も 見事に行われています 382 00:34:31,068 --> 00:34:35,072 今の家康公は影武者に違いない 383 00:34:35,072 --> 00:34:38,075 驚くべきは その替え玉が・ 384 00:34:38,075 --> 00:34:41,078 秀頼さまはじめ 数多くの武将と対面して・ 385 00:34:41,078 --> 00:34:46,083 寸分 疑いを持たれぬことだ 386 00:34:46,083 --> 00:34:49,086 これでは… 387 00:34:49,086 --> 00:34:53,090 家康公が生きておられるのと 変わりありません 388 00:34:53,090 --> 00:34:56,093 ですから もう一度やります 389 00:34:56,093 --> 00:35:02,099 相手の所在は戦場ではない 大坂城だぞ 390 00:35:02,099 --> 00:35:05,102 忍び込みます 391 00:35:05,102 --> 00:35:09,106 止めても無駄のようだな 392 00:35:09,106 --> 00:35:14,111 はい 万一 関ヶ原で刺したのが・ 393 00:35:14,111 --> 00:35:17,111 影武者だったら 自分が信じられなくなりますから 394 00:35:20,117 --> 00:35:25,117 (風の音) 395 00:35:47,078 --> 00:35:51,078 《忍び込んで 2日目か…》 396 00:35:57,088 --> 00:36:00,088 (雷鳴) 397 00:36:23,047 --> 00:36:27,051 (お梶) お万の方 お夏の方のお2人は・ 398 00:36:27,051 --> 00:36:33,057 家康さまご寵愛の日も浅く 違いにお気づきには なりますまい 399 00:36:33,057 --> 00:36:39,063 たとえ 不審を抱かれても それを 表に出すほど愚かではありませぬ 400 00:36:39,063 --> 00:36:43,067 お万と お夏を 寝所に呼べというのか? 401 00:36:43,067 --> 00:36:47,071 (お梶)私のほか どなたも お召しにならなければ・ 402 00:36:47,071 --> 00:36:49,073 皆が いぶかります 403 00:36:49,073 --> 00:36:53,077 お梶は わしが ほかの女子を抱いてもよいと… 404 00:36:53,077 --> 00:36:58,082 よいわけは ありませぬ! でも 女たちが いぶかれば・ 405 00:36:58,082 --> 00:37:02,086 秘密が奥から 破られることになりましょう 406 00:37:02,086 --> 00:37:05,089 はてさて… 407 00:37:05,089 --> 00:37:10,089 家康の殿も やっかいな荷物を 残してくだされたものよ 408 00:37:14,098 --> 00:37:18,102 でも このお心だけは 私だけのもの 409 00:37:18,102 --> 00:37:25,102 ほかの女子に移されたら… 承知いたしませぬ 410 00:37:27,044 --> 00:37:30,047 (六郎) 《俺は間違っていなかった》 411 00:37:30,047 --> 00:37:36,047 《関ヶ原で殺したのは 確かに本物の家康だったのだ》 412 00:37:38,055 --> 00:37:41,058 《この家康は替え玉だ》 413 00:37:41,058 --> 00:37:46,063 《今 この男を倒してこそ 俺の仕事は完璧になる》 414 00:37:46,063 --> 00:37:51,068 フフフフッ… 何をお笑いですか? 415 00:37:51,068 --> 00:37:55,072 子供ができたら どうなるか… えっ? 416 00:37:55,072 --> 00:38:00,077 誰よりも慌てるのは 秀忠どのだろうな 417 00:38:00,077 --> 00:38:03,080 考えただけで 恐ろしゅうございます 418 00:38:03,080 --> 00:38:08,085 お梶は 子供は嫌いか? 大好きです 419 00:38:08,085 --> 00:38:12,089 今朝も お庭で 秀頼さまをお見かけしましたが・ 420 00:38:12,089 --> 00:38:14,091 それは おかわいらしくて 421 00:38:14,091 --> 00:38:18,095 秀頼さまな… あれは不憫なお子だ 422 00:38:18,095 --> 00:38:22,033 不憫? 太閤さまのお世継ぎが? 423 00:38:22,033 --> 00:38:25,036 何より あのおふくろさまが よくない 424 00:38:25,036 --> 00:38:30,041 あれでは 豊臣家の命運を縮めるばかりだ 425 00:38:30,041 --> 00:38:35,046 そして 豊臣が滅んだとき わしの仕事も終わる 426 00:38:35,046 --> 00:38:39,050 そのときが わしの命の終わるときだ 427 00:38:39,050 --> 00:38:41,052 嫌でございます! フフッ… 428 00:38:41,052 --> 00:38:44,055 わしとて 死にたくはないさ 429 00:38:44,055 --> 00:38:49,060 だから 秀頼どのには できるだけ長生きしてもらいたい 430 00:38:49,060 --> 00:38:52,063 ・ わしは秀頼どのを討ちたくない 431 00:38:52,063 --> 00:39:00,071 ・ そのためには 秀忠はじめ 徳川家と戦わねばならん 432 00:39:00,071 --> 00:39:03,074 (六郎)我が耳を疑いました 433 00:39:03,074 --> 00:39:05,076 替え玉とはいえ 家康公が・ 434 00:39:05,076 --> 00:39:10,081 「徳川家と戦って 秀頼さまを 助けたい」と言うのですから 435 00:39:10,081 --> 00:39:15,086 徳川家の言いなりには ならぬということか 436 00:39:15,086 --> 00:39:20,091 その替え玉 どうやら なかなかの人物だな 437 00:39:20,091 --> 00:39:25,091 (六郎)しかし そんなようなことが 果たして可能でしょうか? 438 00:39:32,036 --> 00:39:34,038 容易ではあるまい 439 00:39:34,038 --> 00:39:38,042 秀忠公は 1日も早く 秀頼さまを討って・ 440 00:39:38,042 --> 00:39:42,046 徳川家を継ぎたいはずだ 441 00:39:42,046 --> 00:39:47,051 替え玉が言うことを聞かなければ 殺してしまうかもしれませんね 442 00:39:47,051 --> 00:39:50,051 ・(機織りの音) 443 00:39:59,063 --> 00:40:06,070 よし わしらが家康公に肩入れしよう 444 00:40:06,070 --> 00:40:11,075 家康公の命を狙った我々が 今度は肩入れですか? 445 00:40:11,075 --> 00:40:16,080 お前が護衛として雇われれば 上首尾だが… できるか? 446 00:40:16,080 --> 00:40:18,082 (女性)いや! (飛助)イテッ! 447 00:40:18,082 --> 00:40:20,082 銭あんだ …たく! 448 00:40:30,027 --> 00:40:32,029 (女性たちの悲鳴) 449 00:40:32,029 --> 00:40:34,031 (女性)やめてよ いやらしい! (女性)なによ もう! 450 00:40:34,031 --> 00:40:36,031 (飛助)アア… くそ! 451 00:40:38,035 --> 00:40:43,040 伯父さん ハハハハッ… 相変わらず お盛んですなぁ 452 00:40:43,040 --> 00:40:48,045 お… お前は六郎じゃないか! (六郎)伯父さん 453 00:40:48,045 --> 00:40:52,049 どうだ? 六郎 わしの仕事を手伝わんか? 454 00:40:52,049 --> 00:40:54,051 伯父貴の仕事って? 455 00:40:54,051 --> 00:40:58,055 今 徳川家康さまの 陰の護衛を務めている 456 00:40:58,055 --> 00:41:02,059 ええっ… 家康さまの? (飛助)しっ! 457 00:41:02,059 --> 00:41:07,064 これはな 元武田の忍びが 久々につかんだ大仕事なんだ 458 00:41:07,064 --> 00:41:13,070 そうですとも 今 忍びといえば 伊賀 甲賀の時代ですからね 459 00:41:13,070 --> 00:41:19,076 わしは 天目山以来 ばらばらに なった一族をかき集めた 460 00:41:19,076 --> 00:41:25,082 だが 残念なことに 皆もう 年が年だ 461 00:41:25,082 --> 00:41:32,082 (六郎)天目山で 武田が滅んでから 18年になりますからね 462 00:41:34,091 --> 00:41:39,096 若い者 欲しかったんだよ 463 00:41:39,096 --> 00:41:44,101 特に お前のような筋金入りがな 464 00:41:44,101 --> 00:41:51,108 子供のころ 伯父貴の家へ通って 術を仕込まれましたね 465 00:41:51,108 --> 00:41:54,111 むささびのように 木から木へ 飛び移る伯父貴の姿に・ 466 00:41:54,111 --> 00:41:57,114 憧れたもんです 467 00:41:57,114 --> 00:42:00,117 お前が来てくれれば わしも心強い 468 00:42:00,117 --> 00:42:03,120 早速 家康の殿に お目通り願おう 469 00:42:03,120 --> 00:42:08,125 えっ… じきじきにですか? 470 00:42:08,125 --> 00:42:10,127 お側近くお守りするんだ 471 00:42:10,127 --> 00:42:14,127 顔と名前を 覚えていただかねばならん 472 00:42:16,133 --> 00:42:18,135 (飛助)元武田忍びの一族 473 00:42:18,135 --> 00:42:21,138 手前の甥にございます 474 00:42:21,138 --> 00:42:26,138 名は? (六郎)甲斐の六郎と申します 475 00:42:28,078 --> 00:42:30,078 面を上げよ 476 00:42:34,084 --> 00:42:39,089 ・~ 477 00:42:39,089 --> 00:42:41,091 (刺す音) ウワッ! 478 00:42:41,091 --> 00:42:43,091 ウウッ… 479 00:42:45,095 --> 00:42:47,095 ヤーッ! 480 00:42:50,100 --> 00:42:53,103 これまで どこで働いていた? 481 00:42:53,103 --> 00:42:58,108 諸国をさまざまに さまざまにのぅ… 482 00:42:58,108 --> 00:43:03,113 主を定めぬのが 忍びの者の習いでございます 483 00:43:03,113 --> 00:43:06,116 なるほど… よろしく頼むぞ 484 00:43:06,116 --> 00:43:16,126 ・~ 485 00:43:16,126 --> 00:43:20,126 (飛助) お梶の方さま付きの おふうどのだ 486 00:43:24,068 --> 00:43:29,068 (飛助)さて 初めての目で見て どこが手薄と思う? 487 00:43:33,077 --> 00:43:37,077 上ですね (飛助)天井? 488 00:43:39,083 --> 00:43:44,088 ハハハハッ… しかし ここは天下の大坂城だぞ 489 00:43:44,088 --> 00:43:47,091 (六郎)その油断が危ない 490 00:43:47,091 --> 00:43:54,098 このお城の床は頑丈だが 天井裏は 広くて動きやすそうだ 491 00:43:54,098 --> 00:43:58,098 わしが刺客なら そこ狙いますね 492 00:44:01,105 --> 00:44:03,105 ハァ~ッ… 493 00:44:10,114 --> 00:44:13,117 待て おふう 494 00:44:13,117 --> 00:44:17,121 面白いものを見せてやる 495 00:44:17,121 --> 00:44:19,123 (ぶつかる音) 496 00:44:19,123 --> 00:44:23,060 下りてこい 甲斐の六郎 497 00:44:23,060 --> 00:44:40,077 ・~ 498 00:44:40,077 --> 00:44:43,080 六郎 飲むか? 499 00:44:43,080 --> 00:44:48,085 お務め中は いただけません かまわぬ よいから飲め 500 00:44:48,085 --> 00:44:50,085 ご命令とあらば 501 00:44:54,091 --> 00:45:00,097 おふう 同じ忍びとして この六郎をどう思う? 502 00:45:00,097 --> 00:45:02,099 稀に見るお方かと… 503 00:45:02,099 --> 00:45:04,101 そうだろうな… 504 00:45:04,101 --> 00:45:07,104 何しろ 家康さまを刺した男だ 505 00:45:07,104 --> 00:45:09,106 えっ・ 506 00:45:09,106 --> 00:45:26,106 ・~ 507 00:45:28,058 --> 00:45:47,077 ・~ 508 00:45:47,077 --> 00:46:06,096 ・~ 509 00:46:06,096 --> 00:46:26,049 ・~ 510 00:46:26,049 --> 00:46:38,061 ・~ 511 00:46:38,061 --> 00:46:50,061 ・~