1 00:00:37,234 --> 00:00:41,572 江戸で用心棒稼業に 身をやつしている坂崎磐音には➡ 2 00:00:41,572 --> 00:00:48,445 友を上意討ちにし 祝言を控えた 奈緒と別れたという過去があった。 3 00:00:48,445 --> 00:00:54,084 ところが その一連の出来事は 国家老 宍戸文六の陰謀であり➡ 4 00:00:54,084 --> 00:00:57,588 さらに 父 正睦が蟄居閉門に 追い込まれ➡ 5 00:00:57,588 --> 00:01:00,491 明日をも知れぬ身となったことを 知った磐音は➡ 6 00:01:00,491 --> 00:01:04,491 急ぎ 豊後 関前へと 向かったのである。 7 00:01:06,597 --> 00:01:16,597 ♬~ 8 00:01:21,612 --> 00:01:25,482 江戸を出て わずか 22日目。 9 00:01:25,482 --> 00:01:29,486 港での船待ちの間も惜しんだ 磐音は 東海道を経て➡ 10 00:01:29,486 --> 00:01:36,560 摂津 備後 周防のすべてを陸路で 走破し 豊後 関前に入った。 11 00:01:36,560 --> 00:01:39,560 1年ぶりの故郷である。 12 00:01:41,899 --> 00:01:48,899 (坂崎磐音)琴平 慎之輔… 帰ってきたぞ。 13 00:01:50,574 --> 00:01:55,446 1年前 同じ この場所で 友である小林琴平➡ 14 00:01:55,446 --> 00:02:01,085 河出慎之輔と共に 磐音は 夢を描いていた。 15 00:02:01,085 --> 00:02:04,955 だが その夢は あっけなく崩れ去った。 16 00:02:04,955 --> 00:02:24,608 ♬~ 17 00:02:24,608 --> 00:02:29,608 お主らの無念… 必ず この俺が 晴らしてみせる。 18 00:02:34,418 --> 00:02:36,418 [ 回想 ] (奈緒)磐音様。 19 00:02:38,155 --> 00:02:40,155 (奈緒)磐音様。 20 00:02:42,993 --> 00:02:44,993 (奈緒)約束にございます。 21 00:02:52,569 --> 00:02:56,069 奈緒… 待っていろ。 22 00:03:03,080 --> 00:03:07,584 だが この時 過酷な運命が 待ち受けているとは➡ 23 00:03:07,584 --> 00:03:11,084 露とも知らぬ磐音であった。 24 00:03:25,002 --> 00:03:28,972 (正睦)照埜。 (照埜)はい。 25 00:03:28,972 --> 00:03:35,972 遠からず 城から呼び出されよう。 覚悟しておいてくれ。 26 00:03:38,549 --> 00:03:41,885 あなた様は 何の咎を 受けるようなことは➡ 27 00:03:41,885 --> 00:03:43,921 しておりませぬ。 28 00:03:43,921 --> 00:03:49,421 私どもも 堂々と 立ち退くだけにございます。 29 00:03:51,562 --> 00:03:59,069 苦労をかけるのう。 ですが 口惜しゅうございます。 30 00:03:59,069 --> 00:04:03,574 磐音がおりましたならば このようなことには…。 31 00:04:03,574 --> 00:04:08,074 磐音には 磐音の進む道がある。 32 00:04:14,084 --> 00:04:18,584 子とは 本来 そうしたものじゃ。 はい。 33 00:04:44,047 --> 00:04:50,047 和尚様。 (願龍)おお… 磐音殿。 34 00:05:04,435 --> 00:05:11,074 馳走になりました。 うん。 相も変わらぬ磐音殿であるな。 35 00:05:11,074 --> 00:05:17,247 は? 食う時は 一心不乱。 それでよい。 36 00:05:17,247 --> 00:05:20,547 ハッハッハッハ! 37 00:05:22,586 --> 00:05:28,091 お父上の蟄居のことを知り 帰ってこられたか? 38 00:05:28,091 --> 00:05:32,062 はい。 うん。 39 00:05:32,062 --> 00:05:40,537 城下では 坂崎正睦様に限り 不正などないとの もっぱらの噂。 40 00:05:40,537 --> 00:05:46,043 だが 何しろ 御家老 宍戸文六様のお指図。 41 00:05:46,043 --> 00:05:50,043 誰も 面と向かって 何も申せぬ。 42 00:05:51,915 --> 00:05:58,055 此度の帰国は 家中には内々のことじゃな? 43 00:05:58,055 --> 00:06:03,227 はい。 和尚様 御迷惑とは思いますが➡ 44 00:06:03,227 --> 00:06:07,564 しばらくの間 庫裏の隅などでの 寝泊まりを お許し下さい。 45 00:06:07,564 --> 00:06:13,070 ここは そなたの母方の菩提寺。 遠慮はいらぬ。 46 00:06:13,070 --> 00:06:16,573 ありがとうございます。 なんの。 47 00:06:16,573 --> 00:06:22,913 磐音殿。 お父上と お母上と共に➡ 48 00:06:22,913 --> 00:06:30,913 ひなたを歩けるようになることを この願龍 祈っておる。 49 00:06:32,523 --> 00:06:34,523 はい。 50 00:06:39,396 --> 00:06:41,532 (伝之丈)あ… 中居様。 51 00:06:41,532 --> 00:06:45,035 (中居)西国屋の動きは どうだ? (伝之丈)目立っては 何も。 52 00:06:45,035 --> 00:06:46,970 泰然寺の和尚から 使いがあり➡ 53 00:06:46,970 --> 00:06:49,970 坂崎様が 明け方 こちらに着かれたそうです。 54 00:06:52,910 --> 00:06:55,410 (中居)店から 目を離すな。 はっ。 55 00:07:15,999 --> 00:07:18,936 (ふすまが開く音) 56 00:07:18,936 --> 00:07:22,936 これは 失礼しました。 お主らしい。 57 00:07:25,075 --> 00:07:27,578 よう戻った。 58 00:07:27,578 --> 00:07:30,078 何か 動きは? 59 00:07:34,384 --> 00:07:37,387 実はな 宍戸文六様の傍らに➡ 60 00:07:37,387 --> 00:07:43,026 美濃部大監物という タイ捨流の 使い手と その一党がおってな。 61 00:07:43,026 --> 00:07:46,897 そ奴らの手によって 白石様が 昨夜 殺された。 62 00:07:46,897 --> 00:07:49,900 白石様が!? 63 00:07:49,900 --> 00:07:53,036 (中居)御家老は 白石様を 亡き者にした今➡ 64 00:07:53,036 --> 00:07:56,907 お主のお父上を 一気に切腹まで 追い込むつもりであろう。➡ 65 00:07:56,907 --> 00:08:00,544 それも 近々 命が下る。 66 00:08:00,544 --> 00:08:03,447 殿の許しも得ず 何故 そのように➡ 67 00:08:03,447 --> 00:08:07,050 無理に事を運ぼうと なさるのでしょうか? 68 00:08:07,050 --> 00:08:10,921 すべては 嫡子 秀晃様 かわいさゆえ。 69 00:08:10,921 --> 00:08:18,562 秀晃様? つまり 老いたのだ 御家老は。 70 00:08:18,562 --> 00:08:24,434 宍戸文六の嫡子 秀晃は 幼少の頃より体が弱く 凡庸で➡ 71 00:08:24,434 --> 00:08:28,934 国家老を務める 宍戸文六の悩みの種でもあった。 72 00:08:32,009 --> 00:08:36,513 (宍戸)此度の火急の帰国 何故じゃ? 73 00:08:36,513 --> 00:08:42,019 殿の お言いつけでござる。 ほう… 殿のな? 74 00:08:42,019 --> 00:08:45,889 して その お言いつけとは? 75 00:08:45,889 --> 00:08:52,029 1年前の小林琴平 河出慎之輔による刃傷沙汰の…➡ 76 00:08:52,029 --> 00:08:54,029 再吟味。 77 00:08:58,902 --> 00:09:04,541 ハッハッハッハ… 面白い。 殿も酔狂な。 78 00:09:04,541 --> 00:09:07,444 (中居)酔狂ついでに お尋ね申す。 79 00:09:07,444 --> 00:09:14,051 此度の坂崎正睦様の 蟄居閉門の訳をお聞かせ願います。 80 00:09:14,051 --> 00:09:22,559 坂崎は お家の物産会所において 領内の海産物を買い上げた折➡ 81 00:09:22,559 --> 00:09:27,064 回船問屋 西国屋次太夫から➡ 82 00:09:27,064 --> 00:09:31,501 賂を受け取っていた疑い これあり。 83 00:09:31,501 --> 00:09:35,005 坂崎様が 賂? さよう。 84 00:09:35,005 --> 00:09:42,512 西国屋も 坂崎の蟄居閉門が 分かると 姿をくらましおった。 85 00:09:42,512 --> 00:09:53,023 それが 何よりの証拠。 坂崎も これで終わりよ。 アハハハ。 86 00:09:53,023 --> 00:09:56,526 (中居)「盗人猛々しい」とは このことじゃ。➡ 87 00:09:56,526 --> 00:10:01,398 西国屋は 20年も前から宍戸文六の 庇護の下 大きくなった商人。 88 00:10:01,398 --> 00:10:04,401 御家老は なりふりかまわず 無理やりにでも➡ 89 00:10:04,401 --> 00:10:10,040 坂崎様を追い込もうとしておる。 御家老は 父が怖いのです。 90 00:10:10,040 --> 00:10:13,910 1万6千5百両もの 隠された借財が明るみになり➡ 91 00:10:13,910 --> 00:10:17,547 父の戒めを受けるのを 恐れておいでなのでしょう。 92 00:10:17,547 --> 00:10:22,047 お主のお父上を救うことは 藩を救うことだ。 93 00:10:24,054 --> 00:10:27,554 で その西国屋の行方は? 94 00:10:30,560 --> 00:10:35,065 こちらは 江戸と違って 同志の人数が少ないのでな。 95 00:10:35,065 --> 00:10:38,568 だが 殿の言いつけを 突きつけた以上➡ 96 00:10:38,568 --> 00:10:41,071 必ずや 向こうから動き出す。 97 00:10:41,071 --> 00:10:45,071 某にも 何なりと命じて下さい。 うん。 98 00:10:46,943 --> 00:10:49,943 それは そうと…。 何でしょう? 99 00:10:52,082 --> 00:10:57,954 奈緒殿のことだが… 関前を出られた。 100 00:10:57,954 --> 00:11:02,592 関前を? どこぞ 奉公に出たという話でしたが。 101 00:11:02,592 --> 00:11:08,098 わしも そう思っていたんだが 奈緒殿の父上が 再び 病に倒れ➡ 102 00:11:08,098 --> 00:11:12,602 窮乏に追い込まれたあげく…➡ 103 00:11:12,602 --> 00:11:17,107 遊女屋に身売りしたと聞いた。➡ 104 00:11:17,107 --> 00:11:23,980 坂崎 心して聞け。 奈緒殿のことも 本を正せば➡ 105 00:11:23,980 --> 00:11:29,119 宍戸文六に行き着く。 お父上のこともしかり。➡ 106 00:11:29,119 --> 00:11:33,957 不正の証拠を手に入れ 宍戸文六を 一気に追い込む。➡ 107 00:11:33,957 --> 00:11:40,157 それまでは 酷なようだが 奈緒殿のことは忘れよ。 108 00:11:42,065 --> 00:11:45,569 [ 回想 ] (奈緒)♬「一もんめの いすけさん」 109 00:11:45,569 --> 00:11:55,579 ♬「一の字が嫌いで 一万一千 一百石 一斗一斗一斗米の」 110 00:11:55,579 --> 00:11:59,449 奈緒。 奈緒。 磐音様! 111 00:11:59,449 --> 00:12:41,091 ♬~ 112 00:12:41,091 --> 00:12:43,891 江戸は 雨であった。 113 00:12:46,563 --> 00:12:48,563 (お艶)おこん。 114 00:12:52,068 --> 00:12:56,940 おこん。 (おこん)あっ はい! 115 00:12:56,940 --> 00:12:59,576 どうしたのですか? ぼんやりとして。 116 00:12:59,576 --> 00:13:01,576 申し訳ありません。 117 00:13:05,448 --> 00:13:09,586 関前も 雨かしら? べ… 別に 私は➡ 118 00:13:09,586 --> 00:13:12,923 坂崎さんのことなんか…。 119 00:13:12,923 --> 00:13:16,623 誰も そのようなことは 言ってませんよ。 120 00:13:18,595 --> 00:13:23,099 いいではありませんか。 奈緒様のことがあろうと➡ 121 00:13:23,099 --> 00:13:27,604 心の中で 坂崎様の無事を お祈りするのは➡ 122 00:13:27,604 --> 00:13:32,604 あなたの勝手です。 はい。 123 00:13:34,411 --> 00:13:37,047 鶴屋の米饅頭をいただいたのです。 124 00:13:37,047 --> 00:13:39,549 金兵衛さんに持っていって おやんなさい。 125 00:13:39,549 --> 00:13:41,484 お父っつぁんにですか? 126 00:13:41,484 --> 00:13:46,056 米饅頭 大好きだと 言っていたではありませんか。 127 00:13:46,056 --> 00:13:50,560 夕方まで 暇をあげます。 ゆっくりしてらっしゃい。 128 00:13:50,560 --> 00:13:53,463 でも…。 129 00:13:53,463 --> 00:13:58,463 ほら 雨も ちょうど やみそう。 130 00:14:09,579 --> 00:14:22,092 (女たちの話し声) 131 00:14:22,092 --> 00:14:26,963 (金兵衛)よう。 一雨ごとに 涼しくなるなあ。 132 00:14:26,963 --> 00:14:29,599 (はつね)それでも どてらを着る季節には➡ 133 00:14:29,599 --> 00:14:31,534 ちょっと 早すぎるんじゃないかい? 134 00:14:31,534 --> 00:14:33,470 あ~ 違えねえや。 135 00:14:33,470 --> 00:14:37,040 (幸吉)「子曰く 学びて」 えっと…。 136 00:14:37,040 --> 00:14:38,975 (おそめ)「学びて 時に これを習う」。 137 00:14:38,975 --> 00:14:43,913 「子曰く 学びて 時に これを習う。 また よろこばしからずや」。 138 00:14:43,913 --> 00:14:47,550 そう。 お~ 幸吉 大したもんだな。 139 00:14:47,550 --> 00:14:50,053 今 手習いに行ってんだ。 姉ちゃんが➡ 140 00:14:50,053 --> 00:14:52,889 読み書きぐらいできないと 一人前にはなれないって➡ 141 00:14:52,889 --> 00:14:55,558 言ってたからさ。 そっか。 142 00:14:55,558 --> 00:15:01,558 おきねちゃんも 喜んでることだろうよ。 うん。 143 00:15:04,067 --> 00:15:07,937 うん。 え~ 子… 何だっけ? 144 00:15:07,937 --> 00:15:10,573 「子曰く 学びて これを習う」。 145 00:15:10,573 --> 00:15:14,077 うん 「子曰く 学びて これを習う」。 146 00:15:14,077 --> 00:15:16,579 意味 分かってんのかね? 大家さん。 147 00:15:16,579 --> 00:15:19,082 (一同の笑い声) 148 00:15:19,082 --> 00:15:21,017 おっ? 149 00:15:21,017 --> 00:15:24,954 (おいち)おこんちゃんですよ。 あ… ああ…。 150 00:15:24,954 --> 00:16:15,071 ♬~ 151 00:16:15,071 --> 00:16:17,974 そのころ 磐音は 別府伝之丈と共に➡ 152 00:16:17,974 --> 00:16:22,974 家老派の鍵を握る 回船問屋 西国屋を見張っていた。 153 00:16:25,081 --> 00:16:29,586 すまぬな 伝之丈。 お主らまで 巻き込んで。 154 00:16:29,586 --> 00:16:34,023 お家の大事ではありませんか。 御家老の近頃のありさま➡ 155 00:16:34,023 --> 00:16:37,527 お家中興の大本と言われた お人とは思えません。 156 00:16:37,527 --> 00:16:39,527 (引き戸が開く音) 157 00:16:46,536 --> 00:16:49,038 (伝之丈)通い番頭の 清蔵です。 158 00:16:49,038 --> 00:17:11,427 ♬~ 159 00:17:11,427 --> 00:17:13,427 どうしますか? 160 00:17:18,568 --> 00:17:20,568 (水音) 161 00:17:26,075 --> 00:17:30,580 どうした!? 魚が跳ねたようですぜ。 162 00:17:30,580 --> 00:17:33,580 なんだ 魚か。 おい 戻れ。 163 00:17:38,388 --> 00:17:42,859 間違いない 西国屋は中だ。 164 00:17:42,859 --> 00:17:48,031 伝之丈 腕は上げたか? 多少は。 ですが➡ 165 00:17:48,031 --> 00:17:51,534 まだ 真剣を持って 戦ったことはありません。 166 00:17:51,534 --> 00:17:55,038 怖いか? 怖いです。 167 00:17:55,038 --> 00:17:59,542 それで よい。 勝負に臨む者すべてが➡ 168 00:17:59,542 --> 00:18:05,415 胸に恐れと不安を抱えておる。 はい。 169 00:18:05,415 --> 00:18:07,415 行くぞ。 170 00:18:15,558 --> 00:18:18,461 (戸が開く音) (姫村)何奴!? 171 00:18:18,461 --> 00:18:25,068 元福坂家家臣 坂崎磐音。 福坂家家臣 別府伝之丈。 172 00:18:25,068 --> 00:18:27,570 (西国屋)坂崎やて!? 173 00:18:27,570 --> 00:18:31,441 (姫村)ほう 蟄居になった中老のうちの者か。 174 00:18:31,441 --> 00:18:34,377 あなたたちに 格別な用はない。 175 00:18:34,377 --> 00:18:40,016 そちらにおられる 西国屋次太夫殿に 用がある。 176 00:18:40,016 --> 00:18:42,919 先生方 やっておくんなはれ! 177 00:18:42,919 --> 00:18:54,530 ♬~ 178 00:18:54,530 --> 00:18:57,033 おどき! 179 00:18:57,033 --> 00:19:02,905 お主 やるな。 少々 腕に覚えがござる。 180 00:19:02,905 --> 00:19:07,043 若造のくせに こしゃくな。 181 00:19:07,043 --> 00:19:08,978 参る。 182 00:19:08,978 --> 00:19:18,054 ♬~ 183 00:19:18,054 --> 00:19:21,891 のらりくらりと逃げ回りおって…。 184 00:19:21,891 --> 00:19:24,794 や~っ! 185 00:19:24,794 --> 00:19:40,009 ♬~ 186 00:19:40,009 --> 00:19:43,880 お主ら この御仁同様になりたいか!? 187 00:19:43,880 --> 00:19:45,880 引け! 188 00:19:48,518 --> 00:19:50,518 あっ! 189 00:20:01,531 --> 00:20:04,033 御家老からの手紙じゃ。 こちらの動きを察し➡ 190 00:20:04,033 --> 00:20:06,936 「湯布院に逃げよ」とある。 危ないところであった。 191 00:20:06,936 --> 00:20:10,206 大照院の宿坊を借り受けて ございます。 そちらに西国屋を。 192 00:20:10,206 --> 00:20:13,042 急ごう。 はい。 193 00:20:13,042 --> 00:20:14,977 (西国屋のうめき声) 194 00:20:14,977 --> 00:20:18,915 吐け! 吐かぬか! 195 00:20:18,915 --> 00:20:23,052 あ~! あ~! 196 00:20:23,052 --> 00:20:26,889 西国屋。 番頭の清蔵は吐いたぞ。 197 00:20:26,889 --> 00:20:35,064 わては な~んも知りまへん。 悪いのは 坂崎様。 198 00:20:35,064 --> 00:20:37,064 なにを!? 199 00:20:39,936 --> 00:20:43,573 ハハハッ… 無駄ですな。 200 00:20:43,573 --> 00:20:47,443 商人を侮ったら あきまへんで。 201 00:20:47,443 --> 00:20:53,082 こっちゃには 御家老様が ついております…。 202 00:20:53,082 --> 00:20:55,082 おのれ~! 203 00:20:58,955 --> 00:21:00,957 (中居)どうだ? 204 00:21:00,957 --> 00:21:05,595 駄目です。 なかなか落ちません。 205 00:21:05,595 --> 00:21:10,466 坂崎。 西国屋を捕らえたこと すでに 御家老の耳に入った。 206 00:21:10,466 --> 00:21:13,102 屋敷の慌ただしさから おそらく 明日にでも➡ 207 00:21:13,102 --> 00:21:17,607 お主のお父上を呼び出し 切腹を申しつける算段と見た。 208 00:21:17,607 --> 00:21:20,510 どちらにしても 今宵が勝負。 209 00:21:20,510 --> 00:21:23,479 わしが 西国屋の口を割らせる。 210 00:21:23,479 --> 00:21:30,119 坂崎 お主は正睦様に明日のことを 知らせるのだ。 心得ました。 211 00:21:30,119 --> 00:21:34,119 くれぐれも 早まることだけは なさらぬように。 212 00:21:47,904 --> 00:21:51,574 (足音) 誰じゃ? 213 00:21:51,574 --> 00:21:54,074 ≪磐音にございます。 214 00:21:58,448 --> 00:22:00,448 入れ。 215 00:22:24,106 --> 00:22:27,977 お家を抜けた身が 何用あって戻ってきた? 216 00:22:27,977 --> 00:22:32,548 この1年間 逃げたままであった己を叱咤し➡ 217 00:22:32,548 --> 00:22:36,419 直目付の中居半蔵様と共に 家老一派の不正を暴くため➡ 218 00:22:36,419 --> 00:22:40,056 立ち戻った次第。 219 00:22:40,056 --> 00:22:45,928 明日 城に 登るようにとの沙汰があった。 220 00:22:45,928 --> 00:22:48,928 おそらく 生きては帰れまい。 221 00:22:56,072 --> 00:22:59,575 江戸にて 父上の手紙を拝見し さらに➡ 222 00:22:59,575 --> 00:23:04,080 修学会の仲間 上野伊織からも 1年前の刃傷沙汰は➡ 223 00:23:04,080 --> 00:23:07,280 国家老派の策略ではないかと 告げられました。 224 00:23:08,918 --> 00:23:14,590 最初は 伊織の申すことを 信じることができませんでした。 225 00:23:14,590 --> 00:23:18,928 ですが 父上。 江戸において知り合った➡ 226 00:23:18,928 --> 00:23:22,265 両替商 今津屋の調べで 豊後 関前には➡ 227 00:23:22,265 --> 00:23:26,102 1万6千5百両もの 隠された借財があったことが➡ 228 00:23:26,102 --> 00:23:33,543 分かったのです。 なに? 1万6千…? 229 00:23:33,543 --> 00:23:40,049 江戸家老 篠原三左様の名で 大坂の両替商 天王寺屋に8千両➡ 230 00:23:40,049 --> 00:23:44,554 近江屋に3千5百 江戸の藤屋に5千両。 231 00:23:44,554 --> 00:23:49,892 これは 材木相場に手を出し 大火で その材木を➡ 232 00:23:49,892 --> 00:23:52,929 消失したあげくの 借財にございます。 233 00:23:52,929 --> 00:23:57,567 いや しかし 病がちの篠原様には そのような…。 234 00:23:57,567 --> 00:24:02,438 はい。 材木を買い集め 値上がりを 待つなどという荒わざを➡ 235 00:24:02,438 --> 00:24:06,576 振るえる お体ではありません。 うん。 236 00:24:06,576 --> 00:24:14,250 そのすべてを取りしきったのは 江戸留守居役 原 伊右衛門様。 237 00:24:14,250 --> 00:24:23,593 そうか。 原殿は 「腸なしの伊右衛門殿」と呼ばれ➡ 238 00:24:23,593 --> 00:24:26,095 御家老とは 親しき間柄じゃ。 239 00:24:26,095 --> 00:24:30,967 上野伊織は その証拠をつかむため お文庫に入り➡ 240 00:24:30,967 --> 00:24:35,538 家老方の手により 命をなくしました。 なに!? 241 00:24:35,538 --> 00:24:41,877 某 琴平 慎之輔 そして 伊織の霊を弔うためにも➡ 242 00:24:41,877 --> 00:24:44,914 御家老の不正を たださねばなりません。 243 00:24:44,914 --> 00:24:50,553 磐音。 今 その方が申した 不正借り入れの確たる証拠➡ 244 00:24:50,553 --> 00:24:54,423 何ぞあるか? 今津屋の元締殿が➡ 245 00:24:54,423 --> 00:24:57,426 藤屋で借りた 5千両の証文の写しと➡ 246 00:24:57,426 --> 00:25:01,564 添え書きを渡してくれましたゆえ 持参しました。 247 00:25:01,564 --> 00:25:06,564 おお それは 何よりのもの! はい。 248 00:25:09,071 --> 00:25:13,571 磐音。 よう調べてくれた。 249 00:25:15,578 --> 00:25:24,086 そなたは この坂崎家や 関前を 見捨てたのではなかったのだな。 250 00:25:24,086 --> 00:25:33,086 お許し下さい 父上。 何を申す。 苦労をかけたのう。 251 00:25:45,408 --> 00:25:49,908 ≪(すすり泣き) 252 00:25:54,550 --> 00:26:00,423 母上 お久しゅうございます。 よう戻られました。 253 00:26:00,423 --> 00:26:03,559 伊代 壮健そうで 何よりじゃ。 254 00:26:03,559 --> 00:26:08,064 このような時に 屋敷を出ておる 兄を許してくれ。 255 00:26:08,064 --> 00:26:13,569 (伊代)兄上は 父上を お助けするため戻られたのですね。 256 00:26:13,569 --> 00:26:20,443 父上に何の落ち度もないこと 我らが 一番 承知しておることだ。 257 00:26:20,443 --> 00:26:24,080 兄上…。 話したきことは 山ほどあれど➡ 258 00:26:24,080 --> 00:26:27,583 明日の父上の お呼び出しを 切り抜けるのが まず第一。 259 00:26:27,583 --> 00:26:32,021 では 約束して下さい。 事が終わった暁には➡ 260 00:26:32,021 --> 00:26:36,521 屋敷に 必ず戻って下さると。 約束しよう。 261 00:26:38,194 --> 00:26:41,530 では 父上。 262 00:26:41,530 --> 00:26:44,530 気を付けるのですよ。 はい。 263 00:26:55,544 --> 00:26:59,415 翌日。 大書院において➡ 264 00:26:59,415 --> 00:27:03,915 磐音の父 坂崎正睦の詮議が始まった。 265 00:27:14,930 --> 00:27:18,567 呼ばれもせぬ者が おるようじゃな。 266 00:27:18,567 --> 00:27:23,439 (中居)某のことでございますかな。 直目付の役目は➡ 267 00:27:23,439 --> 00:27:26,442 御家老はじめ 重役方の監察にござれば➡ 268 00:27:26,442 --> 00:27:29,578 ここにおるのは 至極当然のこと。 269 00:27:29,578 --> 00:27:33,449 とは申せ そなたは 江戸屋敷の直目付。 270 00:27:33,449 --> 00:27:37,386 御家老。 御奉公に 国もとも 江戸もござらぬ。 271 00:27:37,386 --> 00:27:40,523 国もとにおりながら 見過ごしたとあれば➡ 272 00:27:40,523 --> 00:27:45,027 殿のお叱りを受けます。 ハハハ。 273 00:27:45,027 --> 00:27:49,027 坂崎正睦を これへ。 274 00:28:08,050 --> 00:28:14,557 では ただいまより 坂崎にかけられし不正の疑いの➡ 275 00:28:14,557 --> 00:28:18,427 吟味をいたす。 しばらく! 276 00:28:18,427 --> 00:28:25,568 某 御家老の言われる不正に かかわった覚え 一切これなく…。 277 00:28:25,568 --> 00:28:30,439 黙れ。 いや! 申し上げます。 278 00:28:30,439 --> 00:28:36,011 そもそも 殿様 江戸在府の折…。 黙れ 坂崎! 279 00:28:36,011 --> 00:28:39,882 黙って聞いておるか さもなくば 猿ぐつわ 縄目にて➡ 280 00:28:39,882 --> 00:28:43,882 裁きの床に転がされるか どちらじゃ!? 281 00:28:53,429 --> 00:29:02,037 まず 訴えによれば 坂崎正睦は 大坂 江戸にて➡ 282 00:29:02,037 --> 00:29:07,543 お家の名の下 不正に 大金を借り受けた一事あり。 283 00:29:07,543 --> 00:29:13,415 その金子は なんと 1万6千5百両に及びしものと➡ 284 00:29:13,415 --> 00:29:17,553 判明した。 (どよめき) 285 00:29:17,553 --> 00:29:22,057 (山鹿)まことにござるか? (出水)証拠がござろうな? 286 00:29:22,057 --> 00:29:28,564 ここにある。 その不正借り受けの手口は➡ 287 00:29:28,564 --> 00:29:34,003 回船問屋 西国屋次太夫に 大坂 江戸の両替商との➡ 288 00:29:34,003 --> 00:29:40,509 橋渡しを頼んだとある。 殿にも 我らにも 断りもなしに➡ 289 00:29:40,509 --> 00:29:45,014 坂崎が 橋渡しを頼んだことを知り 西国屋は➡ 290 00:29:45,014 --> 00:29:51,520 某に 仲介の経緯を申し述べた後 心労にて倒れ➡ 291 00:29:51,520 --> 00:29:57,026 療養にあたっているそうじゃ。 (秀晃)父上! 292 00:29:57,026 --> 00:30:01,897 坂崎様の その借財 私欲のためでございますな? 293 00:30:01,897 --> 00:30:06,735 ハハハハ… いかにも さよう。 294 00:30:06,735 --> 00:30:10,539 (榊原)しかし 何故 このような借財を? 295 00:30:10,539 --> 00:30:17,413 お家の物産会所の企てにて 多大な損失を出したことが 第一。 296 00:30:17,413 --> 00:30:24,553 第二には 1年前の刃傷沙汰が かかわりを持つ。 297 00:30:24,553 --> 00:30:28,424 御家老。 何じゃ? 298 00:30:28,424 --> 00:30:32,061 1年前というと 錯乱した 河出慎之輔を➡ 299 00:30:32,061 --> 00:30:36,565 小林琴平が殺した後 山尻様のお屋敷に立てこもり➡ 300 00:30:36,565 --> 00:30:39,902 ここにおられる坂崎様の御嫡子が 上意討ちした➡ 301 00:30:39,902 --> 00:30:43,572 あのことでござるかな? いかにも さよう。 302 00:30:43,572 --> 00:30:47,076 あの後 坂崎磐音は➡ 303 00:30:47,076 --> 00:30:53,582 お家の許しも得ずに出奔し 江戸で 貧乏暮らしをしておるという。 304 00:30:53,582 --> 00:31:00,456 浪々の身に落ちた 不憫な嫡男に 金を残したかったのであろう。 305 00:31:00,456 --> 00:31:03,592 笑止千万! 306 00:31:03,592 --> 00:31:05,527 なに!? 307 00:31:05,527 --> 00:31:09,098 御一同。 確かに 御家老が申されるとおり➡ 308 00:31:09,098 --> 00:31:12,001 当家には 新たなる借財が 成されてござる。 309 00:31:12,001 --> 00:31:15,604 しかし その借受人の名は 坂崎様ではござらぬ。 310 00:31:15,604 --> 00:31:18,104 江戸家老 篠原三左様。 311 00:31:22,111 --> 00:31:27,983 ここに 江戸の両替商 藤屋の 証文の写しと 添え書きがござる。 312 00:31:27,983 --> 00:31:32,554 借受人の名は 確かに 篠原三左様でござるが➡ 313 00:31:32,554 --> 00:31:36,058 添え書きによれば その場に 立ち会われたのは➡ 314 00:31:36,058 --> 00:31:41,930 御家老とは じっこんの間柄である 江戸留守居役 原 伊右衛門様。 315 00:31:41,930 --> 00:31:45,930 つまりは 御家老の指図あったればこそ! 316 00:31:52,074 --> 00:31:54,009 坂崎! どかれよ! 317 00:31:54,009 --> 00:31:56,009 (福田)かかれ! 318 00:31:59,581 --> 00:32:03,085 (中居)先程 御家老は 坂崎様の不正な借財が➡ 319 00:32:03,085 --> 00:32:05,988 1年前の刃傷沙汰が かかわっていると仰せられたが➡ 320 00:32:05,988 --> 00:32:10,592 真っ赤な偽り! あの刃傷沙汰こそ 坂崎磐音 小林琴平➡ 321 00:32:10,592 --> 00:32:14,463 河出慎之輔による お家の改革を 恐れた御家老が 策を弄し➡ 322 00:32:14,463 --> 00:32:18,467 同士討ちにさせたもの。 それが 真相でござる! 323 00:32:18,467 --> 00:32:22,604 中居。 わしを愚弄する気か? 324 00:32:22,604 --> 00:32:26,475 ≪(福田)申し上げます! 何じゃ? 325 00:32:26,475 --> 00:32:29,475 坂崎磐音が現れました! 326 00:32:33,048 --> 00:32:36,548 御家老。 確たる証拠を お見せしましょうぞ。 327 00:32:43,058 --> 00:32:48,564 宴席に 酒肴を持参いたしました。 御賞味下さりませ。 328 00:32:48,564 --> 00:32:52,067 己は…! 御家老様…。 329 00:32:52,067 --> 00:32:54,970 西国屋。 昨年の刃傷沙汰➡ 330 00:32:54,970 --> 00:32:58,574 ここにおられる御家老が 坂崎磐音らを互いに離反させ➡ 331 00:32:58,574 --> 00:33:01,477 自滅させるように仕組んだこと 間違いないな? 332 00:33:01,477 --> 00:33:07,583 へえ 間違いございまへん。 ついで言うたら➡ 333 00:33:07,583 --> 00:33:13,088 新たな借財 1万6千5百両も 材木相場に加担して➡ 334 00:33:13,088 --> 00:33:17,960 ひともうけ企むために 天王寺屋 近江屋 藤屋を➡ 335 00:33:17,960 --> 00:33:25,100 御家老様に仲介したのも わてでございます。 336 00:33:25,100 --> 00:33:28,003 西国屋…! 337 00:33:28,003 --> 00:33:31,907 西国屋は 忠義よりも 利を重んじる商人。 338 00:33:31,907 --> 00:33:35,907 勝ち戦の船に 乗り換えただけでござる。 339 00:33:40,048 --> 00:33:42,551 狼藉者じゃ。 出あえ! 340 00:33:42,551 --> 00:33:53,061 ♬~ 341 00:33:53,061 --> 00:33:55,061 静まれ! 342 00:33:57,566 --> 00:34:04,066 おのれ 狂うたか! 下がりおろう。 上意である! 343 00:34:09,578 --> 00:34:11,578 はは~っ! 344 00:34:14,082 --> 00:34:16,582 はは~っ! 345 00:34:20,956 --> 00:34:25,956 宍戸文六! 御主君のお心に 従えぬと申すか! 346 00:34:37,406 --> 00:34:42,544 宍戸文六。 後日 改めて 吟味の場を申しつくる。 347 00:34:42,544 --> 00:34:46,048 本日は 秀晃ともども 早々に屋敷に下がり 謹慎いたせ! 348 00:34:46,048 --> 00:35:04,548 ♬~ 349 00:35:07,069 --> 00:35:09,571 父上 お疲れでしょう? 350 00:35:09,571 --> 00:35:13,442 ≪(正睦)なんの。 まだまだ これからじゃ。 351 00:35:13,442 --> 00:35:18,580 事は 一朝一夕で 済むものではない。 352 00:35:18,580 --> 00:35:21,917 お家の建て直しは 始まったばかり。 353 00:35:21,917 --> 00:35:27,589 幾人もの血が流れました。 もう これ以上は…。 354 00:35:27,589 --> 00:35:29,589 止めよ。 355 00:35:37,032 --> 00:35:40,902 (正睦)屋敷を抜け出されたか? 秀晃殿。 356 00:35:40,902 --> 00:35:46,541 (秀晃)坂崎! そなたら親子を斬る! 357 00:35:46,541 --> 00:35:51,046 秀晃殿。 宍戸の家をつぶしてもよいのか!? 358 00:35:51,046 --> 00:35:54,046 黙れ! 行け 大監物! 359 00:35:56,551 --> 00:36:12,034 ♬~ 360 00:36:12,034 --> 00:36:14,936 え~い 何をしておる 行け! 361 00:36:14,936 --> 00:36:27,082 ♬~ 362 00:36:27,082 --> 00:36:33,082 あっ ここにおられたか! 秀晃様 父上が自害なさいましたぞ! 363 00:36:35,524 --> 00:36:37,859 父上~! 364 00:36:37,859 --> 00:36:40,195 あああ~! 365 00:36:40,195 --> 00:37:16,965 ♬~ 366 00:37:16,965 --> 00:37:18,965 うりゃ~! 367 00:37:23,572 --> 00:37:28,443 ♬~ 368 00:37:28,443 --> 00:37:33,382 (雄たけび) 369 00:37:33,382 --> 00:37:55,382 ♬~ 370 00:38:03,545 --> 00:38:06,047 お見事! 371 00:38:06,047 --> 00:38:10,919 たわけ! 謹慎中の者を逃して 何とする! 372 00:38:10,919 --> 00:38:13,919 そのようなことで これから お家が守れるか! 373 00:38:16,558 --> 00:38:18,493 磐音。 374 00:38:18,493 --> 00:38:33,508 ♬~ 375 00:38:33,508 --> 00:38:39,014 1年前 磐音を悲劇に陥れた 宍戸文六の陰謀は➡ 376 00:38:39,014 --> 00:38:45,520 多くの命と引き換えに ついえ去った。 だが 磐音には…。 377 00:38:45,520 --> 00:38:50,392 兄上 これから どうなさる おつもりですか? 378 00:38:50,392 --> 00:38:57,532 もはや 決まっておる。 奈緒殿が 身売りしたと聞いた。 379 00:38:57,532 --> 00:39:04,406 百両で 他国に身売りを されたそうです。 百両? 380 00:39:04,406 --> 00:39:08,406 お話では 城下の遊里だけは 御免下さいと。 381 00:39:13,982 --> 00:39:19,921 (奈緒)私に残された道は これしか ございません。 382 00:39:19,921 --> 00:39:23,558 いったん遊女の身に 落ちたからには➡ 383 00:39:23,558 --> 00:39:28,558 生涯 はい上がれないものと 覚悟もしております。 384 00:39:33,368 --> 00:39:40,008 ただ… ただ一つの望みは➡ 385 00:39:40,008 --> 00:39:44,808 関前から遠い地に 参ることでございます。 386 00:39:46,515 --> 00:39:53,021 それさえ許されるのなら 私は➡ 387 00:39:53,021 --> 00:39:59,021 思い残した心を秘め 遊女として 生きてまいります。 388 00:40:06,535 --> 00:40:10,405 この手紙を預かっておりました。 389 00:40:10,405 --> 00:40:14,409 奈緒様が お世話になっていた 岩城村の庄屋殿が➡ 390 00:40:14,409 --> 00:40:16,409 届けてくれたものです。 391 00:40:30,058 --> 00:40:36,565 (奈緒)「磐音様。 これが 最後の手紙でございます。➡ 392 00:40:36,565 --> 00:40:41,069 奈緒の心は 生まれし時より 死の時まで➡ 393 00:40:41,069 --> 00:40:46,575 磐音様のおそばに 寄り添っております。➡ 394 00:40:46,575 --> 00:40:54,449 私の身は 遠く見知らぬ土地に あろうとも あなた様のもの。➡ 395 00:40:54,449 --> 00:40:59,087 心は 一つでございます。➡ 396 00:40:59,087 --> 00:41:05,594 磐音様の御武運と お幸せを お祈り申し上げます」。 397 00:41:05,594 --> 00:41:24,980 ♬~ 398 00:41:24,980 --> 00:41:29,180 磐音は 奈緒を捜す旅に出た。 399 00:41:31,553 --> 00:41:36,853 いつ終わるとも知れぬ 果てのない旅であった。 400 00:41:58,580 --> 00:42:05,920 ♬「もう一度 その手で」 401 00:42:05,920 --> 00:42:14,929 ♬「私を抱きしめてくれますか」 402 00:42:14,929 --> 00:42:22,604 ♬「めぐり逢えたなら」 403 00:42:22,604 --> 00:42:30,278 ♬「燃え尽きる星が」 404 00:42:30,278 --> 00:42:37,886 ♬「欠けてゆく月が」 405 00:42:37,886 --> 00:42:43,758 ♬「願い宿しながら」 406 00:42:43,758 --> 00:42:53,234 ♬「それでも輝いていた」 407 00:42:53,234 --> 00:43:00,108 ♬「愛をとめないで」 408 00:43:00,108 --> 00:43:08,783 ♬「失っても 嘆かないで」 409 00:43:08,783 --> 00:43:15,490 ♬「離れてこそ そばにいる」 410 00:43:15,490 --> 00:43:25,490 ♬「Always Loving You」