1 00:00:34,885 --> 00:00:41,992 ♬~ 2 00:00:41,992 --> 00:00:44,328 (正睦)おこんさんを➡ 3 00:00:44,328 --> 00:00:48,666 磐音の嫁にもらいたいと 申し上げた。 4 00:00:48,666 --> 00:00:50,601 (金兵衛)へ? 5 00:00:50,601 --> 00:00:53,003 磐音。 (磐音)はい。 6 00:00:53,003 --> 00:00:56,503 おこんさんを大切にな。 7 00:00:58,676 --> 00:01:00,611 おこんさん。 8 00:01:00,611 --> 00:01:03,013 (おこん)あっ。 びっくりした。 9 00:01:03,013 --> 00:01:04,948 いかがしました? 10 00:01:04,948 --> 00:01:08,185 明日は お内儀様の三回忌。 11 00:01:08,185 --> 00:01:12,523 それが済んだら すぐ 旦那様と お佐紀様との祝言。 12 00:01:12,523 --> 00:01:16,026 まだまだ先のことだと 思ってたのに➡ 13 00:01:16,026 --> 00:01:18,929 時が過ぎるのは 早いもんだなって➡ 14 00:01:18,929 --> 00:01:23,534 つい ぼんやりしちゃって。 年のせいかしら。 15 00:01:23,534 --> 00:01:29,039 そのようなことは ありません。 共に歩んでいきましょう。 16 00:01:29,039 --> 00:01:31,709 えっ? 17 00:01:31,709 --> 00:01:33,709 いえ。 18 00:01:36,313 --> 00:01:41,151 さあ 参りましょうか。 小田原から お佐紀殿が着くころあいです。 19 00:01:41,151 --> 00:01:44,054 奥向きのおこんさんが いなければ 話になりません。 20 00:01:44,054 --> 00:01:46,054 はい そうでした。 21 00:01:51,161 --> 00:02:00,961 ♬~ 22 00:02:02,873 --> 00:02:06,009 今津屋の亡くなった内儀➡ 23 00:02:06,009 --> 00:02:07,945 お艶の三回忌を前に➡ 24 00:02:07,945 --> 00:02:11,815 小田原から小清水屋右七 お佐紀親子と➡ 25 00:02:11,815 --> 00:02:16,353 お艶の兄 赤木儀左衛門が 江戸に来ていた。 26 00:02:16,353 --> 00:02:19,189 あの~ お佐紀様は? 27 00:02:19,189 --> 00:02:21,692 (吉右衛門)お艶と 何か 話があるとかで➡ 28 00:02:21,692 --> 00:02:23,627 まだ 仏間にいるようです。 29 00:02:23,627 --> 00:02:26,363 (儀左衛門)明日の法要が終わり 祝言を挙げれば➡ 30 00:02:26,363 --> 00:02:29,032 お佐紀さんも いよいよ 奥の主ですから➡ 31 00:02:29,032 --> 00:02:31,935 そのお知らせでしょう。 32 00:02:31,935 --> 00:02:35,305 (小清水屋)おこんさん ひとつ よろしく頼みますよ。 33 00:02:35,305 --> 00:02:38,005 こちらこそ お願いいたします! 34 00:02:44,648 --> 00:02:47,348 いかがなされましたか? 35 00:03:00,998 --> 00:03:04,868 (お佐紀)坂崎様。 はい。 36 00:03:04,868 --> 00:03:09,868 あなた様に また ご面倒を かけても ようございますか? 37 00:03:18,415 --> 00:03:23,387 お佐紀殿は 今津屋殿のお内儀となられる➡ 38 00:03:23,387 --> 00:03:28,025 某にとっても大事なお方。 39 00:03:28,025 --> 00:03:31,895 ご遠慮なく お話し下さい。 40 00:03:31,895 --> 00:03:34,465 姉のことです。 41 00:03:34,465 --> 00:03:36,400 お香奈殿? 42 00:03:36,400 --> 00:03:38,969 お佐紀の姉 お香奈は➡ 43 00:03:38,969 --> 00:03:44,308 小田原藩 大久保家近習 大塚左門と駆け落ちしていた。 44 00:03:44,308 --> 00:03:47,211 あのあと 姉は 江戸に落ち着いたらしく➡ 45 00:03:47,211 --> 00:03:49,179 ひそかに 文をよこしたのです。 46 00:03:49,179 --> 00:03:53,317 江戸での住まいは どちらに? 深川の猿江村。 47 00:03:53,317 --> 00:03:57,154 文によれば 大塚様が 面倒に巻き込まれたとかで➡ 48 00:03:57,154 --> 00:04:00,491 姉は 金子を無心してきたのです。 49 00:04:00,491 --> 00:04:03,393 いつかは そんなことも あろうかと思っていましたが➡ 50 00:04:03,393 --> 00:04:08,365 嫁いだあとも このような 無心の文が届いたらと思うと…。 51 00:04:08,365 --> 00:04:12,202 お香奈殿は お佐紀殿が 今津屋に嫁ぐことを➡ 52 00:04:12,202 --> 00:04:15,839 どこで知ったのですか? さあ…。 53 00:04:15,839 --> 00:04:20,010 ですが 姉は存じておりました。 54 00:04:20,010 --> 00:04:22,913 坂崎様 祝言を挙げたあとに➡ 55 00:04:22,913 --> 00:04:26,350 今津屋様に ご迷惑を かけるわけにはいきません。 56 00:04:26,350 --> 00:04:31,021 姉には そのことを 肝に銘じてほしいのです。 57 00:04:31,021 --> 00:04:33,521 承知いたしました。 58 00:04:35,459 --> 00:04:41,265 姉が願ってきた金子は 50両ですが 100両 用意してきました。 59 00:04:41,265 --> 00:04:44,968 父に内緒で工面できる 精いっぱいの金子です。 60 00:04:44,968 --> 00:04:48,968 これを 姉に。 お預かりいたす。 61 00:04:52,309 --> 00:04:54,309 お願いします。 62 00:04:57,981 --> 00:05:00,317 帰る!? はい。 63 00:05:00,317 --> 00:05:03,153 明日の法事には 間に合うように 戻ってまいります。 64 00:05:03,153 --> 00:05:05,656 奥で 皆様 お待ちかねなんですよ。 65 00:05:05,656 --> 00:05:08,992 今宵は 水入らずでお話するのが よいでしょう。 66 00:05:08,992 --> 00:05:11,895 けれど 旦那様も 坂崎さんには➡ 67 00:05:11,895 --> 00:05:14,798 泊まって頂くようにって 言ってられるし。 68 00:05:14,798 --> 00:05:17,701 明日の朝は 「宮戸川」の仕事もありますから。 69 00:05:17,701 --> 00:05:21,004 明日は お内儀さんの三回忌だから➡ 70 00:05:21,004 --> 00:05:25,842 殺生は やめるって 言ってたじゃありませんか。 71 00:05:25,842 --> 00:05:29,346 何か変。 何か おかしい! 72 00:05:29,346 --> 00:05:31,646 そのようなことは…。 73 00:05:34,952 --> 00:05:37,952 (おそめ)私は知りません! 74 00:05:41,825 --> 00:05:46,463 いいわ 好きなようになさい。 せっかく 坂崎さんの好物の➡ 75 00:05:46,463 --> 00:05:48,966 お煮しめも 作ってあるっていうのに。 76 00:05:48,966 --> 00:05:52,002 どうせ 私といるより 金兵衛長屋の おかしな人達と➡ 77 00:05:52,002 --> 00:05:55,472 一緒にいる方が楽しいって 思ってるんでしょうから。 78 00:05:55,472 --> 00:05:59,972 そういうわけでは…。 だったら 何か他に用事が? 79 00:06:02,646 --> 00:06:07,985 お佐紀様に 何か 頼まれごとでもされた? 80 00:06:07,985 --> 00:06:11,855 そうなの? だったら そう おっしゃってくれればいいのに! 81 00:06:11,855 --> 00:06:13,857 私も 気にはなってたの。 82 00:06:13,857 --> 00:06:16,660 お佐紀様のご様子が おかしいなって。 83 00:06:16,660 --> 00:06:20,497 …で? どのような頼まれごとを されたんですか? 84 00:06:20,497 --> 00:06:23,533 それが…。 85 00:06:23,533 --> 00:06:29,506 いえ 頼まれごとなど されておりません。 はあ~。 86 00:06:29,506 --> 00:06:32,776 はい 分かりました。 もう ようございます。 87 00:06:32,776 --> 00:06:35,679 いつも 誰かのために 走り回ってるのが➡ 88 00:06:35,679 --> 00:06:42,119 坂崎磐音って人ですもんね。 どうぞ いってらっしゃいませ。 89 00:06:42,119 --> 00:06:44,119 あっ。 90 00:06:47,290 --> 00:06:50,961 明日は 必ず いらして下さいね。 91 00:06:50,961 --> 00:06:52,961 はい。 92 00:06:57,834 --> 00:07:02,139 その足で 磐音は 地蔵湯に立ち寄った。 93 00:07:02,139 --> 00:07:06,810 (おしま)いらっしゃ… あら 旦那。 こんな刻限に お珍しい。 94 00:07:06,810 --> 00:07:10,647 親分は いらっしゃるかな? 上で 暇そうにしてますよ。 95 00:07:10,647 --> 00:07:13,150 お上の御用となると 張り切るくせに➡ 96 00:07:13,150 --> 00:07:15,185 本業じゃ からっきしなんですから。 97 00:07:15,185 --> 00:07:18,955 こわもての親分も 女将さんにかかると形なしですね。 98 00:07:18,955 --> 00:07:21,955 毎度! 上がるよ! 99 00:07:23,794 --> 00:07:25,862 湯ではないのだが よろしいかな? 100 00:07:25,862 --> 00:07:29,862 旦那なら かまやしませんよ。 どうぞ。 では。 101 00:07:33,937 --> 00:07:37,607 (竹蔵)さいですか。 今津屋の後添いさんにねぇ。 102 00:07:37,607 --> 00:07:41,278 お香奈殿と大塚殿は 暮らしに詰まっただけなのか➡ 103 00:07:41,278 --> 00:07:44,781 それとも 何か 厄介ごとに 巻き込まれておるのか➡ 104 00:07:44,781 --> 00:07:48,952 その辺が お佐紀殿に宛てられた 文では 判然としないのです。 105 00:07:48,952 --> 00:07:51,988 そこで 親分に頼みなのですが…。 106 00:07:51,988 --> 00:07:56,626 その 大塚左門様と お香奈様の 様子を探ってくればいいんですね。 107 00:07:56,626 --> 00:07:58,662 あまり 時がないのです。 108 00:07:58,662 --> 00:08:01,965 お佐紀殿が 今津屋に 逗留なされるのは数日。 109 00:08:01,965 --> 00:08:03,900 (竹蔵) これから ひとっ走り行って➡ 110 00:08:03,900 --> 00:08:07,304 お二人が おられるかどうか 確かめてみやす。 かたじけない。 111 00:08:07,304 --> 00:08:11,475 某が行ければよいのですが…。 「蛇の道は蛇」ってね。 112 00:08:11,475 --> 00:08:15,979 それに 懐には 預かった金子が ずっしりと してそうだ。 113 00:08:15,979 --> 00:08:18,482 そんなのを持って歩いて 厄介なことになったりしちゃ➡ 114 00:08:18,482 --> 00:08:22,652 大変だ。 任せておくんなさい。 お願いいたす。 115 00:08:22,652 --> 00:08:25,555 はい。 (金兵衛)ん? 116 00:08:25,555 --> 00:08:30,327 (竹蔵)積みましたぜ 金兵衛さん。 117 00:08:30,327 --> 00:08:34,197 たまには勝たせろ! ちくしょうめ。 118 00:08:34,197 --> 00:08:36,933 てめえが勝って どうする! 客が 少なくなるばっかりじゃねえか! 119 00:08:36,933 --> 00:08:39,269 え~い! クソッ! 120 00:08:39,269 --> 00:08:43,569 あ… 坂崎さん ちょいと。 121 00:08:48,945 --> 00:08:52,816 え~ おこんは どうしておりますかねぇ。 122 00:08:52,816 --> 00:08:56,286 明日は法要ですから 差配の振るいどころ。 123 00:08:56,286 --> 00:09:00,624 忙しそうになさっておいででした。 さいですか。 124 00:09:00,624 --> 00:09:04,961 坂崎さんと おこんが 所帯を持てば➡ 125 00:09:04,961 --> 00:09:10,634 さぞや他人様のために やったら めったら動き回ってる➡ 126 00:09:10,634 --> 00:09:14,504 そういう夫婦が 出来上がりそうでがんすね。 127 00:09:14,504 --> 00:09:18,809 おこんさんの気性は 父親譲りではござらぬか? 128 00:09:18,809 --> 00:09:24,981 何? それでは 婿殿は この金兵衛のせいであると➡ 129 00:09:24,981 --> 00:09:29,481 仰せられるか? いかにも 舅殿。 130 00:09:32,789 --> 00:09:36,092 もう一回 お願いいたしやす。 舅殿。 131 00:09:36,092 --> 00:09:39,930 あ~ アハハハ! 132 00:09:39,930 --> 00:09:42,930 ヒッヒッヒッヒ…。 133 00:09:53,944 --> 00:09:56,847 (儀左衛門) お佐紀さん いかがなされた?➡ 134 00:09:56,847 --> 00:10:00,450 あまり 食が進まぬようだが。 135 00:10:00,450 --> 00:10:03,954 いえ そのようなことは…。 136 00:10:03,954 --> 00:10:05,889 おいしゅうございます。 137 00:10:05,889 --> 00:10:09,759 どこか具合でも悪いのか? いえ…。 138 00:10:09,759 --> 00:10:13,296 (由蔵)お疲れが出たのじゃ ございませぬか? 139 00:10:13,296 --> 00:10:16,199 少し 横に おなりになられれば。 140 00:10:16,199 --> 00:10:18,468 でも…。 (吉右衛門)かまいません。➡ 141 00:10:18,468 --> 00:10:21,805 明日のためにも その方が よろしいでしょう。 おこん。 142 00:10:21,805 --> 00:10:23,805 はい。 143 00:10:27,978 --> 00:10:31,848 おこんさん 申し訳ありません。 144 00:10:31,848 --> 00:10:39,322 いいえ。 あの… お佐紀様。 145 00:10:39,322 --> 00:10:44,995 坂崎さんのお父上が いつも こう おっしゃるそうです。 146 00:10:44,995 --> 00:10:52,736 「人間 我慢 辛抱が肝要。 いつか必ず」って。 147 00:10:52,736 --> 00:10:57,340 いつか必ず 何事も うまくいきます。 148 00:10:57,340 --> 00:11:00,677 おこんさん。 149 00:11:00,677 --> 00:11:03,346 なんとか なります。 150 00:11:03,346 --> 00:11:05,346 はい。 151 00:11:18,695 --> 00:11:20,730 おはようござる。 (徳三)おはようございます! 152 00:11:20,730 --> 00:11:24,034 (はつね)おや 旦那。 今日は 鰻割きは お休みかい? 153 00:11:24,034 --> 00:11:27,370 (おいち)だって 今日は 今津屋の お内儀の法要じゃないか。➡ 154 00:11:27,370 --> 00:11:29,306 行くんだろ? はい。 155 00:11:29,306 --> 00:11:31,241 (磯次)三回忌だっけ? 156 00:11:31,241 --> 00:11:33,977 今津屋さん それが終わったら 祝言だっていうじゃねえか。 157 00:11:33,977 --> 00:11:37,814 いいやなぁ 金持ちは。 俺達 貧乏人は そうはいかねえやな。 158 00:11:37,814 --> 00:11:40,150 (徳三)磯さんも 独り身 長えもんな。 159 00:11:40,150 --> 00:11:44,654 そのうち 蛆が わくぜ。 もう わいてんじゃないのかい? 160 00:11:44,654 --> 00:11:47,991 うるせえな ばあ様は! 黙ってろ! 161 00:11:47,991 --> 00:11:53,496 何だ何だ 朝っぱらから! 相変わらず うるせえ長屋だぜ。 162 00:11:53,496 --> 00:11:58,368 親分。 小右衛門に 話を聞いてきやした。 163 00:11:58,368 --> 00:12:02,005 お香奈様と大塚様のお二人が 住むようになったのは➡ 164 00:12:02,005 --> 00:12:04,040 ふたつきほど前のことだそうで➡ 165 00:12:04,040 --> 00:12:06,843 大塚様が 手習い塾の看板を掲げて➡ 166 00:12:06,843 --> 00:12:09,879 子ども達に 読み書きを 教えるようになったんだそうです。 167 00:12:09,879 --> 00:12:13,016 (左門)ほら 姿勢を正して! (子ども達)はい! 168 00:12:13,016 --> 00:12:15,518 (お香奈)アイタッ! 169 00:12:15,518 --> 00:12:18,555 香奈? 170 00:12:18,555 --> 00:12:20,690 大丈夫か? 171 00:12:20,690 --> 00:12:23,360 (竹蔵)大塚様は とてもお優しい方で➡ 172 00:12:23,360 --> 00:12:29,699 お香奈様との仲むつまじい様子が 界隈でも評判の夫婦だったとか。➡ 173 00:12:29,699 --> 00:12:34,471 ところが ある日 大塚様が 以前いたというご家中を➡ 174 00:12:34,471 --> 00:12:38,471 訪ねた帰りに 付け馬を連れてきたとか。 175 00:12:42,979 --> 00:12:45,882 大久保家の吉村作太郎だ。 176 00:12:45,882 --> 00:12:48,852 (竹蔵)へえ。 それからは 毎日のように現れては➡ 177 00:12:48,852 --> 00:12:52,489 無理難題を吹っかける様子が 小右衛門にも見えたようでして➡ 178 00:12:52,489 --> 00:12:56,993 子ども達も来なくなり 2人も それを境に暗く沈んで➡ 179 00:12:56,993 --> 00:12:59,896 近ごろじゃ 銭にも困った様子だとか。 180 00:12:59,896 --> 00:13:03,333 金子を むしり取られているとか? 181 00:13:03,333 --> 00:13:06,369 お香奈様を 深川の曖昧宿に➡ 182 00:13:06,369 --> 00:13:10,006 たたき売る算段まで してるようですぜ。 なんと! 183 00:13:10,006 --> 00:13:12,342 悪い野郎ですぜ。 184 00:13:12,342 --> 00:13:15,178 お佐紀殿からの金子を 渡したところで➡ 185 00:13:15,178 --> 00:13:18,848 かすめ取られるだけやも しれませんね。 でしょうね。 186 00:13:18,848 --> 00:13:21,751 それより 事は急いだ方がいいかと。 187 00:13:21,751 --> 00:13:26,523 これは あっしの 十手持ちとしての勘ですがね。 188 00:13:26,523 --> 00:13:30,360 お香奈殿と会いましょう。 これから出かけます。 189 00:13:30,360 --> 00:13:32,328 法要は どうなさいますんで? 190 00:13:32,328 --> 00:13:36,800 今津屋のお内儀となる お佐紀殿のお身内のこと。 191 00:13:36,800 --> 00:13:43,673 某が なんとかせねばなりません。 相変わらず 損なご性分だ。 192 00:13:43,673 --> 00:13:47,444 ようがす。 今津屋さんには よんどころない御用で➡ 193 00:13:47,444 --> 00:13:49,979 顔出しができないと お伝えしておきやしょう。 194 00:13:49,979 --> 00:13:51,979 お願いいたす。 195 00:14:09,999 --> 00:14:12,299 (お香奈)坂崎様。 196 00:14:14,337 --> 00:14:21,010 お香奈殿 お久しぶりでござる。 どうして ここが? 197 00:14:21,010 --> 00:14:26,816 某 お佐紀殿の使いで参った。 妹の? 198 00:14:26,816 --> 00:14:31,955 お佐紀殿は 今津屋殿のお内儀の 三回忌法要に出てきておられます。 199 00:14:31,955 --> 00:14:38,828 妹は… 今津屋の主殿と 祝言を挙げるとか。 200 00:14:38,828 --> 00:14:43,299 姉の私が 勝手な道を 選んだばかりに➡ 201 00:14:43,299 --> 00:14:47,470 代わりを務めることに なったのですね…。 202 00:14:47,470 --> 00:14:49,405 そのようなことで➡ 203 00:14:49,405 --> 00:14:53,276 夫婦になることを承知する 今津屋殿ではござらん。 204 00:14:53,276 --> 00:14:58,481 お佐紀殿は 自らの意思で 嫁ぐことを決められたのです。 205 00:14:58,481 --> 00:15:03,653 でも 私さえ 見合いを承知していれば…。 206 00:15:03,653 --> 00:15:07,490 (左門)香奈! どなただ? 207 00:15:07,490 --> 00:15:11,661 鎌倉で お助け下さった 坂崎様でございます。 208 00:15:11,661 --> 00:15:13,997 おお… あの時の…。 209 00:15:13,997 --> 00:15:19,669 某 お佐紀殿から預かりしものを 届けに参った。 210 00:15:19,669 --> 00:15:22,669 さようか…! 211 00:15:27,010 --> 00:15:30,847 なぜ このようなことに なってしまったのか…。 212 00:15:30,847 --> 00:15:34,047 我ながら あさましい…。 213 00:15:36,953 --> 00:15:39,653 お前様…。 214 00:15:41,824 --> 00:15:44,827 (由蔵)来られない!? 坂崎様が…。 215 00:15:44,827 --> 00:15:47,597 へえ…。 どういうことですか! 216 00:15:47,597 --> 00:15:51,301 いや~… それは ちょいと。 ただ 御用がおありだとかで。 217 00:15:51,301 --> 00:15:54,971 この今津屋のお内儀の 三回忌法要より大事な御用が➡ 218 00:15:54,971 --> 00:15:58,474 坂崎様に ありましたかな!? いや~ それは あの…。 219 00:15:58,474 --> 00:16:01,311 それは あのじゃ分かりませんな! 何ですか 親分!➡ 220 00:16:01,311 --> 00:16:05,648 その腰に下げている十手 それは ただのお飾りですかな!? 221 00:16:05,648 --> 00:16:07,584 元締さん。 え? 222 00:16:07,584 --> 00:16:11,521 地蔵の親分さん 分かりました。 わざわざ ご苦労さまでした。 223 00:16:11,521 --> 00:16:13,990 それじゃ これで。 ごめんなすって! 224 00:16:13,990 --> 00:16:16,326 あ…! 225 00:16:16,326 --> 00:16:20,196 どういうつもりですかな? 元締さん。 226 00:16:20,196 --> 00:16:23,666 坂崎さんが お内儀さんの法要に 来られないなんて➡ 227 00:16:23,666 --> 00:16:26,502 よほどのことです。 そうではございませんか? 228 00:16:26,502 --> 00:16:30,373 そうではございますが…。 しかたないではありませんか。 229 00:16:30,373 --> 00:16:32,775 そろそろ 刻限でございます。 230 00:16:32,775 --> 00:16:35,812 ほら! 元締さんがいなければ 法要が始まりません。 231 00:16:35,812 --> 00:16:38,114 はいはい 分かっております! 232 00:16:38,114 --> 00:16:42,414 坂崎さんも こういう時に 当てにならないんだから…。 233 00:16:44,621 --> 00:16:47,290 おこんさん…。 234 00:16:47,290 --> 00:16:51,160 なんて顔なさってるんですか? 235 00:16:51,160 --> 00:16:56,299 大事な法要のお客様なんですよ お佐紀様は。 236 00:16:56,299 --> 00:16:58,999 さあ 参りましょう。 237 00:17:04,173 --> 00:17:07,477 お佐紀殿からでござる。 238 00:17:07,477 --> 00:17:10,980 ただし 今津屋に嫁いだあとは➡ 239 00:17:10,980 --> 00:17:14,317 このような用立ては できぬだろうと申しておられた。 240 00:17:14,317 --> 00:17:19,656 この金子 無法な輩に使われる おつもりならば➡ 241 00:17:19,656 --> 00:17:22,558 思いとどまって頂きたい。 242 00:17:22,558 --> 00:17:28,998 某 大塚殿の元同志 吉村作太郎らが➡ 243 00:17:28,998 --> 00:17:35,605 あなた方に まとわりついてる ことを 承知しております。 244 00:17:35,605 --> 00:17:42,945 江戸勤めになった 吉村らは 左門様が 懐かしさのあまり➡ 245 00:17:42,945 --> 00:17:47,450 お屋敷に立ち寄られたことを よいことに➡ 246 00:17:47,450 --> 00:17:54,223 ここにも 何度も現れ 酒を飲み 江戸に来る時に用意してきた➡ 247 00:17:54,223 --> 00:18:01,464 虎の子の50両を あっという間に 搾り取っていったのでございます。 248 00:18:01,464 --> 00:18:09,205 それもこれも 左門様が気弱である ことを 承知のうえの所業…。 249 00:18:09,205 --> 00:18:12,642 左門様! あ奴の剣の腕は尋常ではない! 250 00:18:12,642 --> 00:18:15,478 わしが立ち向かったところで かなわぬではないか…! 251 00:18:15,478 --> 00:18:17,814 かなわぬまでも 立ち向かって死んだ方が➡ 252 00:18:17,814 --> 00:18:20,483 香奈は まだ ましでございます! 253 00:18:20,483 --> 00:18:24,354 吉村作太郎は お佐紀殿が 今津屋に嫁ぐことを知り➡ 254 00:18:24,354 --> 00:18:28,554 ゆすりのまね事を しているのですね。 255 00:18:30,993 --> 00:18:37,266 天下の両替商行司 今津屋の内儀に 妹が嫁ぐんだ。 256 00:18:37,266 --> 00:18:42,105 もはや 金のなる木を見つけたも 同然ではないか。 257 00:18:42,105 --> 00:18:45,942 それだけは… お許し下さいませ。 258 00:18:45,942 --> 00:18:49,445 ならば お香奈殿。 259 00:18:49,445 --> 00:18:55,618 深川の女郎屋へでも 行ってもらえるかな? 260 00:18:55,618 --> 00:19:00,490 まだまだ 金になりそうな体を しておるではないか。 ん? 261 00:19:00,490 --> 00:19:02,492 左門様…! 262 00:19:02,492 --> 00:19:09,292 そいつは 何もできぬわ。 (一同の笑い声) 263 00:19:15,938 --> 00:19:21,238 大塚殿は いかがなされる ご所存で? 264 00:19:26,582 --> 00:19:32,922 そうやって 顔を背けたまま 一生を終えられますか? 265 00:19:32,922 --> 00:19:38,261 生涯 吉村に付きまとわれ 骨の髄まで搾り取られて➡ 266 00:19:38,261 --> 00:19:42,561 野たれ死になされる おつもりですか? 267 00:19:49,439 --> 00:19:52,239 いかに!? 268 00:20:01,617 --> 00:20:09,417 …某 恥ずかしながら 剣に覚えがござらん。 269 00:20:13,629 --> 00:20:18,629 ご助勢下さるか 坂崎殿…。 270 00:20:21,971 --> 00:20:27,310 某は そのために ここにいます。 271 00:20:27,310 --> 00:20:46,496 ♬~ 272 00:20:46,496 --> 00:20:49,165 その夜 左門らは➡ 273 00:20:49,165 --> 00:20:55,165 吉村作太郎に 金ができたとの 手紙を書いて 呼び出した。 274 00:21:09,485 --> 00:21:13,389 何だ その身なりは? 275 00:21:13,389 --> 00:21:17,527 江戸へ出てきた お佐紀から 金子が届いたのではないのか? 276 00:21:17,527 --> 00:21:23,332 黙れ 作太郎! もはや お主らの言いなりにはならん! 277 00:21:23,332 --> 00:21:26,332 覚悟しろ! 278 00:21:28,538 --> 00:21:30,473 (吉村の笑い声) 279 00:21:30,473 --> 00:21:35,473 こ奴ら 気が違ったらしいぜ。 (小久保)任せろ。 280 00:21:37,980 --> 00:21:48,491 ♬~ 281 00:21:48,491 --> 00:21:50,426 えい!➡ 282 00:21:50,426 --> 00:21:53,426 あ~っ! お香奈! 283 00:21:55,364 --> 00:21:59,664 そのような へっぴり腰では どうにもならんぞ! 284 00:22:02,038 --> 00:22:05,908 (小久保)それ! それ! ハハハハッ! 285 00:22:05,908 --> 00:22:08,208 うわ~っ! 286 00:22:09,879 --> 00:22:12,014 (左門)やめろ! 287 00:22:12,014 --> 00:22:14,014 (お香奈)キャ~ッ! 288 00:22:19,755 --> 00:22:22,525 お主 あの折の…! 289 00:22:22,525 --> 00:22:25,525 いかにも さよう。 290 00:22:32,969 --> 00:22:57,994 ♬~ 291 00:22:57,994 --> 00:23:03,866 大塚殿 お香奈殿 存分に戦いなされ。 292 00:23:03,866 --> 00:23:05,868 はい。 293 00:23:05,868 --> 00:23:08,337 許さん! 294 00:23:08,337 --> 00:23:11,374 それは こちらの台詞。 295 00:23:11,374 --> 00:23:15,511 今宵は 手加減はいたさぬぞ。 296 00:23:15,511 --> 00:23:20,383 ♬~ 297 00:23:20,383 --> 00:23:23,386 黙れ! 298 00:23:23,386 --> 00:23:54,984 ♬~ 299 00:23:54,984 --> 00:23:57,887 大塚殿! あ~っ! 300 00:23:57,887 --> 00:24:01,857 うわっ! お見事! 301 00:24:01,857 --> 00:24:06,495 よいか ご一同。 これ以上の悪行を重ねるなら➡ 302 00:24:06,495 --> 00:24:10,495 いつでも この坂崎磐音が お相手いたす! 303 00:24:16,505 --> 00:24:23,379 やった やった…! お前様…! 304 00:24:23,379 --> 00:24:32,988 坂崎殿 ご助勢かたじけない! ありがとうございました。 305 00:24:32,988 --> 00:24:42,131 大塚殿。 お香奈殿のために 立ち向かった勇気 お忘れあるな。 306 00:24:42,131 --> 00:24:44,131 はい…。 307 00:24:46,001 --> 00:24:48,904 はい。 308 00:24:48,904 --> 00:25:25,604 ♬~ 309 00:25:30,012 --> 00:25:35,818 今津屋殿 昨日は お艶殿の大事な法要に出られず➡ 310 00:25:35,818 --> 00:25:37,820 誠に 申し訳ございません。 311 00:25:37,820 --> 00:25:40,956 謝るのは こちらの方でございます 坂崎様。 312 00:25:40,956 --> 00:25:44,827 お許し下さい 坂崎様。 このような大事な折に➡ 313 00:25:44,827 --> 00:25:47,630 誠に申し訳ございませんでした。 314 00:25:47,630 --> 00:25:49,565 いえ そのような。 315 00:25:49,565 --> 00:25:51,967 全て お佐紀さんから聞きました。 316 00:25:51,967 --> 00:25:57,473 …で お会いになられたのですね お香奈さんに。 はい。 317 00:25:57,473 --> 00:26:00,142 姉は 元気に 暮らしておりましたでしょうか。 318 00:26:00,142 --> 00:26:04,013 何故 金子を欲しがって いたのでございますか? 319 00:26:04,013 --> 00:26:06,482 磐音は 全てを話し➡ 320 00:26:06,482 --> 00:26:11,353 その足で お佐紀 吉右衛門と共に 猿江村まで出かけた。 321 00:26:11,353 --> 00:26:15,353 お香奈殿 大塚殿! 322 00:26:18,994 --> 00:26:24,694 だが お香奈と左門の姿は 消えていた。 323 00:26:29,004 --> 00:26:32,004 お佐紀殿。 324 00:26:44,954 --> 00:26:47,857 (お香奈)「お佐紀様。➡ 325 00:26:47,857 --> 00:26:56,298 会って詫びることができぬ 愚かな姉を お許し下さい。➡ 326 00:26:56,298 --> 00:27:02,972 私達 夫婦は 旅に出ます。➡ 327 00:27:02,972 --> 00:27:08,844 今津屋様とのお幸せを 旅の空の下➡ 328 00:27:08,844 --> 00:27:14,583 ただただ お祈り申し上げております」。 329 00:27:14,583 --> 00:27:26,996 ♬~ 330 00:27:26,996 --> 00:27:33,496 (吉右衛門)お二人にも 意地があったのでしょうな。 331 00:27:35,804 --> 00:27:42,945 ですが 今の あのお二人なら 大丈夫でしょう。 332 00:27:42,945 --> 00:27:48,284 いつか 会えます。 いつか 必ず。 333 00:27:48,284 --> 00:27:52,154 そうですな 坂崎様。 334 00:27:52,154 --> 00:27:55,057 はい。 335 00:27:55,057 --> 00:27:58,994 お姉様…。 336 00:27:58,994 --> 00:28:09,972 ♬~ 337 00:28:09,972 --> 00:28:13,842 夫婦って いろいろですね。 338 00:28:13,842 --> 00:28:17,846 小田原に戻られた お佐紀様が 言ってらっしゃいました。 339 00:28:17,846 --> 00:28:22,985 「坂崎さんのお勧めに従って よかった」って。 え? 340 00:28:22,985 --> 00:28:25,888 今津屋にいらっしゃるのが 楽しみになったみたい。 341 00:28:25,888 --> 00:28:28,857 それは よかった。 342 00:28:28,857 --> 00:28:33,857 もうすぐ 祝言ですね。 はい。 343 00:28:37,933 --> 00:28:40,836 え? 344 00:28:40,836 --> 00:28:43,136 ううん。 345 00:28:46,942 --> 00:28:49,845 おこんは思っていた。 346 00:28:49,845 --> 00:28:57,145 自分達にも いつか そんな日が来るのだろうかと。 347 00:28:58,954 --> 00:29:03,459 白鶴花魁が 身請けされることになりました。 348 00:29:03,459 --> 00:29:05,394 吉原? 349 00:29:05,394 --> 00:29:08,297 白鶴花魁は 奈緒ではありません。 350 00:29:08,297 --> 00:29:11,333 悪巧みも ここまでじゃ! また お前か! 351 00:29:11,333 --> 00:29:16,972 最後まで 許婚であったお方の命を お守り下さいまし。 352 00:29:16,972 --> 00:29:20,809 お久しぶりでございました。 353 00:29:20,809 --> 00:30:26,009 ♬~ 354 00:30:33,916 --> 00:30:37,853 「ぐっさんのニッポン国道トラック旅!」。 355 00:30:37,853 --> 00:30:44,126 ドライブ大好き ぐっさんが 13トンの大型トラックに乗って➡ 356 00:30:44,126 --> 00:30:49,932 日本全国津々浦々 国道を走り抜けます! 357 00:30:49,932 --> 00:30:53,135 福岡県北九州市から鹿児島市まで➡ 358 00:30:53,135 --> 00:30:57,339 およそ422キロをつなぐ国道3号。