1 00:00:33,098 --> 00:00:41,398 (けん騒) 2 00:00:44,509 --> 00:00:54,186 ♬~ 3 00:00:54,186 --> 00:00:58,186 (おそめ)江三郎親方の縫箔だ。 4 00:01:03,862 --> 00:01:09,201 夢を持ち続けている娘が そこにいた。 5 00:01:09,201 --> 00:01:18,901 ♬~(テーマ音楽) 6 00:01:21,780 --> 00:01:25,550 (幸吉)浪人さん。 おそめちゃんは 元気にやってるかい? 7 00:01:25,550 --> 00:01:28,453 (磐音)今津屋で お内儀殿に かわいがられています。 8 00:01:28,453 --> 00:01:31,156 毎日 楽しそうにやっています。 (松吉)そういや あの子➡ 9 00:01:31,156 --> 00:01:33,491 縫箔職人になりたいって 言ってなかったっけ? 10 00:01:33,491 --> 00:01:35,827 (鉄五郎)ああ そうだったな。➡ 11 00:01:35,827 --> 00:01:42,167 呉服町の名人 江三郎親方んとこに 弟子入りを頼んだんでしたよね。➡ 12 00:01:42,167 --> 00:01:45,070 あれは 去年のことでしたか? はい。 13 00:01:45,070 --> 00:01:48,039 親方に 修業に耐えられる体が できてからと言われ➡ 14 00:01:48,039 --> 00:01:51,509 それまで 今津屋に 奉公することになったんです。 15 00:01:51,509 --> 00:01:56,181 まだ 職人になりてえのかな? おそめちゃん。 どうかね。 16 00:01:56,181 --> 00:01:58,850 今津屋で奉公してた方が この先 楽だし➡ 17 00:01:58,850 --> 00:02:01,753 まだ 13~14の娘だ。 気持ちも変わるだろうぜ。 18 00:02:01,753 --> 00:02:05,523 それに 職人の修業なんて 親方次第。 19 00:02:05,523 --> 00:02:09,523 いつもいつも どなられてた日にゃ やる気だって… え? 20 00:02:13,865 --> 00:02:17,202 そういう考えでいるんなら いつ辞めてもらったって➡ 21 00:02:17,202 --> 00:02:20,105 いいんだぜ こちとらよ! イテッ! 22 00:02:20,105 --> 00:02:22,874 親方! 違えんですよ! 23 00:02:22,874 --> 00:02:25,874 アイテッ! 親方! 24 00:02:37,155 --> 00:02:41,493 (由蔵) 実は おそめのことなのですが。 25 00:02:41,493 --> 00:02:44,162 はい。 (吉右衛門)おそめを預かり➡ 26 00:02:44,162 --> 00:02:48,500 年が明ければ はや1年。 そろそろ 約束どおり➡ 27 00:02:48,500 --> 00:02:51,169 手放さねばならぬ ころあいなのでしょうが➡ 28 00:02:51,169 --> 00:02:55,040 お佐紀が おそめのことを 大層 気に入っておりましてな。 29 00:02:55,040 --> 00:02:58,843 (お佐紀)坂崎様。 陰ひなたなく働き➡ 30 00:02:58,843 --> 00:03:02,180 けなげで 人の気持ちの分かる あのような娘は➡ 31 00:03:02,180 --> 00:03:05,850 金のわらじを履いても 見つかるものではありません。➡ 32 00:03:05,850 --> 00:03:10,188 もし おそめさえ よければ このまま 奉公を続けさせ➡ 33 00:03:10,188 --> 00:03:14,888 しかるべき時に ここから 嫁に 出したいと思っているのです。 34 00:03:17,529 --> 00:03:21,199 幸せ者ですな おそめは。 35 00:03:21,199 --> 00:03:26,538 ねえ おこんさん。 おそめは どう思っているんでしょうね。 36 00:03:26,538 --> 00:03:29,441 (おこん)こればっかりは おそめちゃんに聞いてみないと➡ 37 00:03:29,441 --> 00:03:34,145 分からないと思います。 では おそめの胸の内➡ 38 00:03:34,145 --> 00:03:36,815 なんとか 聞き出してはもらえませぬか? 39 00:03:36,815 --> 00:03:39,484 ややこができたというのに このままでは 落ち着かぬと➡ 40 00:03:39,484 --> 00:03:42,387 お佐紀が申しますもので。 (由蔵)いや いや いや…。 41 00:03:42,387 --> 00:03:46,358 跡継ぎを産んでいただくのに それでは困ります。 42 00:03:46,358 --> 00:03:51,496 坂崎様 おこんさん。 なんとか お力を貸しては頂けませんかな。 43 00:03:51,496 --> 00:03:55,166 どうぞ お願いいたします。 44 00:03:55,166 --> 00:03:58,069 承知いたしました。 45 00:03:58,069 --> 00:04:01,069 かしこまりました。 46 00:04:07,746 --> 00:04:11,716 速水左近は 将軍御側御用取次という➡ 47 00:04:11,716 --> 00:04:14,519 老中に勝るとも劣らぬ 要職にあるが➡ 48 00:04:14,519 --> 00:04:19,190 佐々木道場の弟子で 磐音とも昵懇であった。 49 00:04:19,190 --> 00:04:21,490 (玲圓)それまで! 50 00:04:23,061 --> 00:04:26,064 (速水)坂崎殿の居眠り剣法➡ 51 00:04:26,064 --> 00:04:29,834 やはり 某では とても 歯が立ち申さぬ。 52 00:04:29,834 --> 00:04:32,470 いや~ 恐れ入った! 53 00:04:32,470 --> 00:04:38,470 いえ… そのような。 (速水)ご謙遜めさるな。 ハッハッハ…。 54 00:04:40,145 --> 00:04:44,482 先生にお聞きしたが 忍びに襲われたとか。 55 00:04:44,482 --> 00:04:46,482 はい。 56 00:04:49,154 --> 00:04:56,828 (雑賀)坂崎磐音…。 その素っ首 必ず頂く。 57 00:04:56,828 --> 00:05:00,165 や~! 58 00:05:00,165 --> 00:05:04,502 坂崎殿。 あるお方につながる 忍びの一団が➡ 59 00:05:04,502 --> 00:05:08,373 暗躍しつつあるという 専らのうわさがありましてな。 60 00:05:08,373 --> 00:05:10,842 あるお方とは? 61 00:05:10,842 --> 00:05:14,179 老中 田沼意次様。 62 00:05:14,179 --> 00:05:17,849 (速水)上様の信頼厚き田沼様が 何を企み➡ 63 00:05:17,849 --> 00:05:22,520 そのようなことをなさるのか 子細が はっきりした折には➡ 64 00:05:22,520 --> 00:05:24,856 坂崎殿と玲圓先生にも➡ 65 00:05:24,856 --> 00:05:27,525 お力をお借りしたいと 思っておりましたが…。 66 00:05:27,525 --> 00:05:31,396 どうやら 向こうに 先手を打たれたようでござるな。 67 00:05:31,396 --> 00:05:36,801 速水様。 某の力でよければ いつでも。 68 00:05:36,801 --> 00:05:39,137 有り難い。 69 00:05:39,137 --> 00:05:43,007 田沼様には 長崎会所の御用を餌に➡ 70 00:05:43,007 --> 00:05:46,010 不正な利益を受けているという うわさがあり➡ 71 00:05:46,010 --> 00:05:50,482 探らせていた 我が配下の者が 何者かに殺されました。 72 00:05:50,482 --> 00:05:52,417 長崎会所…。 73 00:05:52,417 --> 00:05:58,156 (速水)配下の者が殺されたのは 恐らくは 田沼様の口封じ。➡ 74 00:05:58,156 --> 00:06:00,825 だが その殺され方が尋常ではない。➡ 75 00:06:00,825 --> 00:06:04,696 首の骨 胸の骨など 全身に すさまじい打撃を加えられ➡ 76 00:06:04,696 --> 00:06:07,699 死んでいたのです。➡ 77 00:06:07,699 --> 00:06:13,171 ともあれ 長崎会所の裏に 目を付けられたことを知り➡ 78 00:06:13,171 --> 00:06:18,042 田沼様が動き出されたのは 事実。 秘密を守るため➡ 79 00:06:18,042 --> 00:06:22,847 長崎会所の一件から手を引かれた 豊後関前のご家中にも➡ 80 00:06:22,847 --> 00:06:28,847 危難が及ぶやもしれません。 ご用心めされい。 81 00:06:59,150 --> 00:07:01,085 (秦之助)何者!? 82 00:07:01,085 --> 00:07:06,085 福坂家 物産会所組頭 中居半蔵様と知ってのことか!? 83 00:07:07,825 --> 00:07:10,825 (偉)中居…。 84 00:07:12,497 --> 00:07:20,838 ♬~ 85 00:07:20,838 --> 00:07:23,508 (中居)秦之助! 86 00:07:23,508 --> 00:07:32,116 ♬~ 87 00:07:32,116 --> 00:07:34,116 や~! 88 00:07:36,988 --> 00:07:39,457 待たれよ! 89 00:07:39,457 --> 00:08:06,157 ♬~ 90 00:08:16,828 --> 00:08:20,164 秦之助 大事はないか? は…。 91 00:08:20,164 --> 00:08:24,035 坂崎。 何者だ あいつは? 恐らく➡ 92 00:08:24,035 --> 00:08:28,039 田沼様に雇われた刺客かと。 田沼様…? 93 00:08:28,039 --> 00:08:32,110 (せきこみ) しっかりしろ。 さあ 行くぞ。 94 00:08:32,110 --> 00:08:42,453 ♬~ 95 00:08:42,453 --> 00:08:45,356 坂崎…。 96 00:08:45,356 --> 00:08:48,126 そうよ。 97 00:08:48,126 --> 00:08:56,126 坂崎磐音。 あやつが お前の 真の相手よ。 98 00:09:04,142 --> 00:09:08,813 (中居)秦之助は 打ち身がひどくて動けぬようだ。 99 00:09:08,813 --> 00:09:12,684 お主が来てくれて助かったぞ 坂崎。 100 00:09:12,684 --> 00:09:15,687 あのような技の持ち主は 初めて見た。 101 00:09:15,687 --> 00:09:20,158 唐人が 空手という技を使うと 聞いたことがあります。 102 00:09:20,158 --> 00:09:23,828 田沼様が 唐人を使ってまで 我々を狙うとは…。 103 00:09:23,828 --> 00:09:25,763 長崎会所の裏を知る者を➡ 104 00:09:25,763 --> 00:09:29,500 生かしてはおけぬのではないかと 速水様が仰せでした。 105 00:09:29,500 --> 00:09:35,106 それで つじつまが合う。 実は 豊後関前にて 長崎会所に➡ 106 00:09:35,106 --> 00:09:38,009 出入りがあった御用商人が なぶり殺しにされたと➡ 107 00:09:38,009 --> 00:09:41,979 坂崎正睦様から知らせがあった ばかりでな。 父から? 108 00:09:41,979 --> 00:09:46,718 あの唐人の仕業であろう。 中居様。 109 00:09:46,718 --> 00:09:51,456 身の回りには くれぐれも お気を付けなされませ。 110 00:09:51,456 --> 00:09:55,326 正睦様にも この一件は伝えておく。 111 00:09:55,326 --> 00:10:00,131 しかし しばらくぶりであった。 今津屋のおこんさんは➡ 112 00:10:00,131 --> 00:10:02,800 元気になったのであろう。 はい。 113 00:10:02,800 --> 00:10:06,471 今は いつもどおり 今津屋にて 働いております。 114 00:10:06,471 --> 00:10:11,342 祝言は いつになる? お父上も 楽しみにしておられよう。 115 00:10:11,342 --> 00:10:14,145 いまだ 浪々の身ゆえ…。 116 00:10:14,145 --> 00:10:16,814 そう のんきに 構えておってよいのか? 117 00:10:16,814 --> 00:10:20,151 どうする気だ? この先。 今津屋殿にも➡ 118 00:10:20,151 --> 00:10:23,054 玲圓先生にも 同じようなことを言われました。 119 00:10:23,054 --> 00:10:28,025 当たり前だ。 お主を 陰ひなたなく 支えてきたのは おこんさんだ。 120 00:10:28,025 --> 00:10:31,763 その おこんさんを 幸せにするのが お主の務め。 121 00:10:31,763 --> 00:10:34,699 安穏と 今までのような暮らしを 続けていてはいかん。 122 00:10:34,699 --> 00:10:38,503 それが 男のけじめというものだ。 123 00:10:38,503 --> 00:10:42,203 はっ。 肝に銘じます。 124 00:10:46,844 --> 00:10:50,181 (3人)おはようございます。 おはようござる。 125 00:10:50,181 --> 00:10:53,518 (はつね)浪人さん 今日は遅いね。 (勢津)これから どちらへ? 126 00:10:53,518 --> 00:10:56,187 今津屋です。 (おいち)あっ そうだ。 127 00:10:56,187 --> 00:10:58,856 だったら おそめに 言ってやっておいておくんなさい。 128 00:10:58,856 --> 00:11:01,759 職人になりたいなんて 言ってたけど➡ 129 00:11:01,759 --> 00:11:04,729 このまま 今津屋さんで 奉公させていただけるなら➡ 130 00:11:04,729 --> 00:11:07,865 その方が どれだけいいかって。 そう そう。 131 00:11:07,865 --> 00:11:11,536 おこんちゃんを見てごらんな。 ああなったら➡ 132 00:11:11,536 --> 00:11:14,872 今津屋だって そうそう 手放しゃできないからね。 133 00:11:14,872 --> 00:11:17,775 子の幸せを思えば それが 一番ですわね。 134 00:11:17,775 --> 00:11:20,745 頼んだよ 浪人さん。 135 00:11:20,745 --> 00:11:22,745 はあ…。 136 00:11:25,516 --> 00:11:30,421 こんな年の瀬も押し迫った時に 私だけ 外に出していただいて➡ 137 00:11:30,421 --> 00:11:33,157 よいのでしょうか? よいのです。 138 00:11:33,157 --> 00:11:36,494 おそめちゃんは この一年 よく働いてくれたので➡ 139 00:11:36,494 --> 00:11:39,163 ごほうびだと お佐紀殿も おっしゃったではありませんか。 140 00:11:39,163 --> 00:11:43,034 そうよ。 たまには 外で昼餉も悪くないでしょ。 141 00:11:43,034 --> 00:11:45,034 はい。 142 00:11:50,508 --> 00:11:53,177 いかがした? 143 00:11:53,177 --> 00:11:59,477 もしかして… 私の奉公のことですか? 144 00:12:03,187 --> 00:12:07,058 実は 今津屋の方々に頼まれたのです。 145 00:12:07,058 --> 00:12:09,694 職人になりたいという おそめちゃんの願いを➡ 146 00:12:09,694 --> 00:12:14,198 承知のうえで もしや 心変わりをしてはおらぬかと➡ 147 00:12:14,198 --> 00:12:18,536 望みを持ってのことなのです。 お佐紀様は➡ 148 00:12:18,536 --> 00:12:22,406 おそめちゃんに このまま 奉公を続けさせて いつかは➡ 149 00:12:22,406 --> 00:12:26,406 今津屋から 嫁に出したいとまで おっしゃってるの。 150 00:12:29,180 --> 00:12:32,817 ここなら お店じゃないし 坂崎さんと私になら➡ 151 00:12:32,817 --> 00:12:36,487 遠慮なく 胸の内を明かせるでしょ? 152 00:12:36,487 --> 00:12:40,157 どう? おそめちゃん。 153 00:12:40,157 --> 00:12:44,028 私… 奉公が こんなに楽しいものだなんて➡ 154 00:12:44,028 --> 00:12:48,032 考えてもいませんでした。 このまま お佐紀様のもとで➡ 155 00:12:48,032 --> 00:12:53,504 一生 奉公したい。 そんなことを考えたのも本当です。 156 00:12:53,504 --> 00:12:56,407 おっ母さんにも このまま 今津屋さんで➡ 157 00:12:56,407 --> 00:13:00,845 奉公できないのかいって その方が お前のためになるよって➡ 158 00:13:00,845 --> 00:13:03,545 言われたんです。 159 00:13:11,188 --> 00:13:17,888 けど… 私… 私…。 160 00:13:24,201 --> 00:13:27,901 夢を持ち続けていたのですね。 161 00:13:32,009 --> 00:13:34,009 そうですね? 162 00:13:37,148 --> 00:13:41,819 はい! 苦しくても 厳しくても やっぱり 江三郎親方のもとで➡ 163 00:13:41,819 --> 00:13:45,119 縫箔の職人に なりとうございます! 164 00:13:51,495 --> 00:13:54,165 うん 分かった。 165 00:13:54,165 --> 00:13:58,836 よ~く 分かったから おそめちゃんの気持ち。 166 00:13:58,836 --> 00:14:01,536 ね? 坂崎さん。 167 00:14:03,174 --> 00:14:09,046 おそめちゃんの気持ちが分からぬ お佐紀殿ではありません。 168 00:14:09,046 --> 00:14:11,515 ありがとうございます。 169 00:14:11,515 --> 00:14:21,192 ♬~ 170 00:14:21,192 --> 00:14:24,528 申し訳ござらぬ。 元締殿。 171 00:14:24,528 --> 00:14:29,400 お佐紀様が どんなに 寂しがられることでしょうな。 172 00:14:29,400 --> 00:14:33,804 まあ しかたがございません。 173 00:14:33,804 --> 00:14:38,142 私が よ~くお話ししておきましょう。 174 00:14:38,142 --> 00:14:41,812 改めて 弟子入りをお願いしに➡ 175 00:14:41,812 --> 00:14:45,149 江三郎親方を 訪ねてみようと思います。 176 00:14:45,149 --> 00:14:51,489 いいでしょう。 年が明けた 吉日には 快く送り出します。 177 00:14:51,489 --> 00:14:54,392 そう 親方にお伝えください。 もし 親方が➡ 178 00:14:54,392 --> 00:14:59,363 首を縦に振らない時には この由蔵自らが… いえ!➡ 179 00:14:59,363 --> 00:15:05,503 この今津屋一同 打ちそろって 伺いますと そうお伝えください。 180 00:15:05,503 --> 00:15:09,840 はい! ありがとうございます。 181 00:15:09,840 --> 00:15:31,128 ♬~ 182 00:15:31,128 --> 00:15:34,799 (柳次郎)そうですか。 職人への志を捨てておらぬとは➡ 183 00:15:34,799 --> 00:15:38,969 あっぱれですな おそめちゃんは。 旦那とは大違いだ。 184 00:15:38,969 --> 00:15:40,905 (武左衛門)何を抜かす。 185 00:15:40,905 --> 00:15:45,309 まだまだ 一仕事せねば年を越せぬ この大事な年の瀬にだな➡ 186 00:15:45,309 --> 00:15:48,646 こうして おぬしのために 来ておるではないか。 187 00:15:48,646 --> 00:15:52,316 酒を出せ 酒を! 188 00:15:52,316 --> 00:15:54,819 (幾代)竹村殿。 189 00:15:54,819 --> 00:15:59,657 当家には 武士のたしなみを 忘れたお方に お出しする酒なぞ➡ 190 00:15:59,657 --> 00:16:02,560 一滴もありませぬぞ。 191 00:16:02,560 --> 00:16:08,833 いや~ ご母堂は 実に手厳しい。 ハッハッハッハ…。 192 00:16:08,833 --> 00:16:11,502 お有殿は 竹村さんは 初めてでしたか? 193 00:16:11,502 --> 00:16:15,673 (お有)あ はい。 有と申します。 お見知りおきを。 194 00:16:15,673 --> 00:16:21,545 竹村武左衛門でござる。 いや お有殿と出会ってすぐ➡ 195 00:16:21,545 --> 00:16:24,682 柳次郎が 品川家を相続するのだから➡ 196 00:16:24,682 --> 00:16:28,185 あなたは まさに 品川家の福の神でござるな。 197 00:16:28,185 --> 00:16:30,121 (武左衛門の笑い声) 198 00:16:30,121 --> 00:16:32,456 うむ。 まあ! 199 00:16:32,456 --> 00:16:38,963 我が品川家は 久しく扶持米など 入らなかったのが…➡ 200 00:16:38,963 --> 00:16:40,998 坂崎様のおかげで➡ 201 00:16:40,998 --> 00:16:46,837 来春からは 70俵5人扶持が 入ることにもなりました。 202 00:16:46,837 --> 00:16:51,308 本当に ありがとうございます! あ いえ そのような…。 203 00:16:51,308 --> 00:16:53,344 (武左衛門)柳次郎 よかったな!➡ 204 00:16:53,344 --> 00:16:56,147 これで内職とも 縁が切れそうではないか! 205 00:16:56,147 --> 00:16:59,984 いえいえ! 確かに 扶持米は戻りますが➡ 206 00:16:59,984 --> 00:17:03,020 柳次郎は 嫁を迎えねばなりません。 207 00:17:03,020 --> 00:17:08,492 嫁女に金子の苦労をかけぬように 蓄えを増やすには➡ 208 00:17:08,492 --> 00:17:12,329 気張って 内職は続けねばなりません。 209 00:17:12,329 --> 00:17:15,366 内職は やはり まだ続くのか…。 210 00:17:15,366 --> 00:17:18,002 それじゃ 当分 嫁の来手は ございますまい。 211 00:17:18,002 --> 00:17:21,505 うむ。 (笑い声) 212 00:17:21,505 --> 00:17:26,005 ならば 私が嫁に参ります。 えっ!? 213 00:17:29,180 --> 00:17:31,148 いけませぬか? 214 00:17:31,148 --> 00:17:34,985 柳次郎様に 嫁の来手がなければ 私が嫁に参ります。 215 00:17:34,985 --> 00:17:37,454 おっ お有殿? 216 00:17:37,454 --> 00:17:40,958 これはいい。 のう 坂崎さん! あ… はい。 217 00:17:40,958 --> 00:17:46,130 では 品川家の幸せを祝して。 まずは 一献! 218 00:17:46,130 --> 00:17:52,636 そうですね。 差し上げましょう。 (武左衛門の笑い声) 219 00:17:52,636 --> 00:17:54,672 柳次郎様。 あ ああ…。 220 00:17:54,672 --> 00:18:01,145 (武左衛門)ご母堂 まずは一献。 (幾代)いただきます。 221 00:18:01,145 --> 00:18:10,154 いや~ それにしても… 柳次郎が 品川家を相続… おっと。 222 00:18:10,154 --> 00:18:13,490 坂崎さんは 今津屋後見で➡ 223 00:18:13,490 --> 00:18:16,994 いつかは おこんさんと一緒になろう。 224 00:18:16,994 --> 00:18:22,666 力仕事で金を稼ぐのは わしだけだ。 225 00:18:22,666 --> 00:18:27,171 何だか 置き去りにされるようで わびしいな。 226 00:18:27,171 --> 00:18:32,009 おう!? 痛っ! 何をする 坂崎さん! 227 00:18:32,009 --> 00:19:05,476 ♬~ 228 00:19:05,476 --> 00:19:07,976 竹村さん! 229 00:19:13,984 --> 00:20:21,852 ♬~ 230 00:20:21,852 --> 00:20:25,155 おらっ! くそ~! 231 00:20:25,155 --> 00:20:28,659 ♬~ 232 00:20:28,659 --> 00:20:30,594 うわっ! 233 00:20:30,594 --> 00:20:55,686 ♬~ 234 00:20:55,686 --> 00:20:59,189 竹村さん。 勝ったか? 235 00:20:59,189 --> 00:21:02,860 竹村さんのおかげです。 えっ? 236 00:21:02,860 --> 00:21:06,730 心の友よ。 ハッハッハッハッ! 237 00:21:06,730 --> 00:21:10,534 アイタッ! 大丈夫ですか? 大丈夫。 238 00:21:10,534 --> 00:21:13,234 恐ろしい男だ…。 239 00:21:16,206 --> 00:21:22,706 数日後 おこんは おそめを連れ 江三郎親方を訪ねていた。 240 00:21:24,715 --> 00:21:29,219 (江三郎)ああ そうか。 あれから もう1年か。➡ 241 00:21:29,219 --> 00:21:32,122 ここへ来て 職人になりたいって 言ってたのが➡ 242 00:21:32,122 --> 00:21:35,826 つい この間のことのようだぜ。 243 00:21:35,826 --> 00:21:37,761 それで おそめ➡ 244 00:21:37,761 --> 00:21:42,166 職人になりたいって夢は あきらめたか? 245 00:21:42,166 --> 00:21:47,671 そめは 親方のもとで 仕込んでいただきとうございます。 246 00:21:47,671 --> 00:21:50,707 改めまして よろしくお願いいたします! 247 00:21:50,707 --> 00:21:53,844 あ びっくりした。 248 00:21:53,844 --> 00:21:58,715 いや~ あきれたぜ おこんさん。 249 00:21:58,715 --> 00:22:00,717 今津屋のお内儀様は➡ 250 00:22:00,717 --> 00:22:02,853 おそめちゃんを ずっと そばに置いて➡ 251 00:22:02,853 --> 00:22:05,756 今津屋から 嫁に出したいとまで おっしゃってたんです。 252 00:22:05,756 --> 00:22:08,525 ですから こうなった以上➡ 253 00:22:08,525 --> 00:22:11,862 なんとしても 親方の弟子に取っていただき➡ 254 00:22:11,862 --> 00:22:15,699 万が一 親方が 首を縦に振らない時は➡ 255 00:22:15,699 --> 00:22:19,870 今津屋総出で乗り込んでまいると 元締さんが…。 おっとっとっと。 256 00:22:19,870 --> 00:22:24,170 そいつは勘弁してくれよ。 では お願いできますか? 257 00:22:28,212 --> 00:22:30,881 おい おそめ。➡ 258 00:22:30,881 --> 00:22:36,153 まず 10年は辛抱だ。 できるか? 259 00:22:36,153 --> 00:22:38,088 はい。 260 00:22:38,088 --> 00:22:42,025 なまはんかじゃ続かねえぞ。 261 00:22:42,025 --> 00:22:44,725 覚悟は できています。 262 00:22:47,664 --> 00:22:50,167 よし 決まった。 263 00:22:50,167 --> 00:22:54,037 じゃあ おこんさん 今津屋さんに伝えといてくんな。 264 00:22:54,037 --> 00:22:59,176 「この江三郎 確かに おそめさんを お預かりいたしました」とね。 265 00:22:59,176 --> 00:23:03,046 ああ…! はい! 266 00:23:03,046 --> 00:23:06,517 よかったね おそめちゃん! 267 00:23:06,517 --> 00:23:11,217 ありがとうございます! ありがとうございます! 268 00:23:13,390 --> 00:23:17,161 (木下)あの空手使いの唐人 名は 偉陽明。➡ 269 00:23:17,161 --> 00:23:21,698 回船問屋 島原屋の船で 長崎から江戸に来たようです。 270 00:23:21,698 --> 00:23:23,734 (笹塚)前から 島原屋は➡ 271 00:23:23,734 --> 00:23:27,504 抜け荷やら ご禁制の品を 扱っておったのでな➡ 272 00:23:27,504 --> 00:23:32,142 こちらで探索を続けようと 思っていたのだが…。 273 00:23:32,142 --> 00:23:34,178 いかがなされた? 274 00:23:34,178 --> 00:23:37,481 大目付け様に 横から かっさらわれた。 275 00:23:37,481 --> 00:23:43,654 島原屋には ご老中 田沼意次様の 用人とのつながりが浮かんできた。 276 00:23:43,654 --> 00:23:47,824 わしらが 口を出す筋ではない というわけだ。 277 00:23:47,824 --> 00:23:51,328 恐らく その用人は切腹。 島原屋は 取りつぶし。➡ 278 00:23:51,328 --> 00:23:53,664 それで この一件は 終わりでしょう。 279 00:23:53,664 --> 00:23:55,599 そうですか。 280 00:23:55,599 --> 00:24:02,372 南町奉行所には 大目付け様から 汗かき料というか➡ 281 00:24:02,372 --> 00:24:09,513 まあ 口止め料というか かなり まとまった金子を頂いた。 282 00:24:09,513 --> 00:24:16,213 それもこれも 居眠り殿のおかげよ。 ではな。 283 00:24:23,360 --> 00:24:26,029 (竹蔵)渋ちんだなあ。 284 00:24:26,029 --> 00:24:30,200 金が入ったんなら 坂崎の旦那にも 回しゃいいじゃないですか。 285 00:24:30,200 --> 00:24:32,135 よいのです。 よかないですよ。 286 00:24:32,135 --> 00:24:35,038 いつもいつも 雇い人みたいに こき使っといて。 287 00:24:35,038 --> 00:24:37,808 (笹塚)居眠り殿。 はっ。 288 00:24:37,808 --> 00:24:41,311 ご苦労賃だと思ってくれ。 289 00:24:41,311 --> 00:24:44,648 渋ちんで悪かったな。 290 00:24:44,648 --> 00:24:47,484 いや… 笹塚様! 笹塚…➡ 291 00:24:47,484 --> 00:24:52,155 イタッ! ハハハ… 笹塚様~! 292 00:24:52,155 --> 00:24:54,155 有り難く。 293 00:24:56,026 --> 00:25:02,499 年も明け おそめが 弟子入りする日となった。 294 00:25:02,499 --> 00:25:09,172 旦那様 お内儀様 今まで ありがとうございました。 295 00:25:09,172 --> 00:25:14,044 向こうに行っても頑張るのですよ。 大丈夫でございますよ。 296 00:25:14,044 --> 00:25:19,516 おそめは きっと 立派な女職人になります。 ねっ? 297 00:25:19,516 --> 00:25:21,451 はい。 298 00:25:21,451 --> 00:25:28,025 おそめ。 つらくなったら いつでも帰っていらっしゃい。 299 00:25:28,025 --> 00:25:30,060 いいですね? 300 00:25:30,060 --> 00:25:35,832 いいえ。 もう 今津屋様には戻りません。 301 00:25:35,832 --> 00:25:39,136 そうでした。 302 00:25:39,136 --> 00:25:41,136 そうでしたね。 303 00:25:54,484 --> 00:25:57,154 職人は 手が命です。 304 00:25:57,154 --> 00:26:01,654 あかぎれを こさえては 仕事に支障が出ます。 305 00:26:06,496 --> 00:26:11,168 このお薬は あかぎれに よく効きます。 306 00:26:11,168 --> 00:26:13,868 持っていくといいでしょう。 307 00:26:20,677 --> 00:26:25,515 お内儀様…。 308 00:26:25,515 --> 00:26:33,123 負けてはなりません。 負けてはなりませんよ。 309 00:26:33,123 --> 00:26:35,058 はい。 310 00:26:35,058 --> 00:27:06,656 ♬~ 311 00:27:06,656 --> 00:27:10,827 (幸吉)おそめちゃん! 312 00:27:10,827 --> 00:27:15,165 おそめちゃん 職人になるんだな。 うん。 313 00:27:15,165 --> 00:27:19,669 お父っつぁん おっ母さん これ。 314 00:27:19,669 --> 00:27:24,174 今までのお給金を頂いたの。 だけど お前 これは…。 315 00:27:24,174 --> 00:27:27,511 大丈夫。 私の分は ちゃんと取ってあるから。 316 00:27:27,511 --> 00:27:30,347 お父っつぁんと おいしいものでも食べて。 317 00:27:30,347 --> 00:27:33,116 おそめ! (徳三)泣かせんじゃねえや! 318 00:27:33,116 --> 00:27:36,953 (金兵衛)そう思ったら まじめに働くこった。 319 00:27:36,953 --> 00:27:39,456 (磯次)幸吉。 お前も おそめちゃん 見習え。 320 00:27:39,456 --> 00:27:43,126 やなこった。 酒飲まれて終わりだもんな。 321 00:27:43,126 --> 00:27:45,061 そのとおり! 322 00:27:45,061 --> 00:27:48,298 (磯次)おこんちゃんまで まあ~ ひどいね。 323 00:27:48,298 --> 00:27:50,801 そうでした。 竹村さんは? 324 00:27:50,801 --> 00:27:52,736 まだ寝ておりますが 何か? 325 00:27:52,736 --> 00:27:57,140 笹塚様から ご苦労賃を預かってきたのです。 326 00:27:57,140 --> 00:27:59,810 有り難く ちょうだいいたします。 327 00:27:59,810 --> 00:28:02,712 竹村さんが寝てたのが もっけの幸い。 328 00:28:02,712 --> 00:28:06,683 まことです。 武左衛門も たまには よいことをします。 329 00:28:06,683 --> 00:28:08,819 (笑い声) 330 00:28:08,819 --> 00:28:11,721 寝ながら くしゃみしてるぜ。 331 00:28:11,721 --> 00:28:33,977 ♬~ 332 00:28:33,977 --> 00:28:38,782 目が粗え。 糸目をそろえろ。 はい 親方。 333 00:28:38,782 --> 00:28:50,393 ♬~ 334 00:28:50,393 --> 00:28:54,093 [ 心の声 ] 負けまいぞ おそめちゃん。 335 00:28:58,134 --> 00:29:00,971 上様のお世継ぎであられる 家基様が➡ 336 00:29:00,971 --> 00:29:04,307 お忍びで お城の外へと 出られることに 相なったのです。 337 00:29:04,307 --> 00:29:07,210 家基様を亡き者にせんとする 気配もあるという。 338 00:29:07,210 --> 00:29:12,510 必ず こんのもとに 帰ってきてくださいまし。 339 00:29:15,652 --> 00:29:18,154 斬れ! 息の根を止めよ! 340 00:29:18,154 --> 00:30:25,154 ♬~ 341 00:30:33,096 --> 00:30:37,033 宇宙で撮影された 疑惑の映像。 342 00:30:37,033 --> 00:30:39,903 月で風が吹いた? 343 00:30:39,903 --> 00:30:42,872 地球の上空を飛ぶ 光の群れ。 344 00:30:42,872 --> 00:30:46,643 異星人の宇宙船か? 345 00:30:46,643 --> 00:30:53,350 火星の地表で発見された 人工的な謎の石板! 346 00:30:53,350 --> 00:30:59,155 土星の環の下を飛ぶ 巨大なUFO!