1 00:00:07,332 --> 00:00:10,769 そこには スポーツを愛する者たち➡ 2 00:00:10,769 --> 00:00:14,272 それを支える者たちの苦悩と葛藤➡ 3 00:00:14,272 --> 00:00:18,610 たくましさと輝きがあった。 4 00:00:18,610 --> 00:00:22,310 金栗四三は 金メダルったい! 5 00:00:26,785 --> 00:00:28,785 新章スタート。 6 00:00:33,691 --> 00:00:36,628 ♬~ 7 00:00:36,628 --> 00:00:40,265 (おこん) あ~ 美しいお城! 8 00:00:40,265 --> 00:00:44,465 (磐音)白鶴城です。 白鶴…。 9 00:00:46,771 --> 00:00:50,108 こんを よろしくお願いしますね。 10 00:00:50,108 --> 00:00:53,445 我が母が どのようなことを 言いだそうとも➡ 11 00:00:53,445 --> 00:00:57,782 おこんさんと 某の間に 変わりが あろうはずも ありません。 12 00:00:57,782 --> 00:00:59,782 生涯一緒です。 13 00:01:01,453 --> 00:01:03,388 はい。 14 00:01:03,388 --> 00:01:08,688 ♬~ 15 00:01:21,473 --> 00:01:23,473 (家臣)お見えにございます。 16 00:01:25,143 --> 00:01:50,301 ♬~ 17 00:01:50,301 --> 00:01:59,601 ♬~ (テーマ音楽) 18 00:02:01,446 --> 00:02:07,785 父上… 母上… ただいま戻りました。 19 00:02:07,785 --> 00:02:13,658 (正睦)よう戻った。 おこんさん 1年ぶりになるな。➡ 20 00:02:13,658 --> 00:02:16,461 元気そうで なによりじゃ。 21 00:02:16,461 --> 00:02:19,161 はい。 正睦様こそ。 22 00:02:21,332 --> 00:02:23,332 照埜。 おこんさんじゃ。 23 00:02:28,806 --> 00:02:30,742 こんでございます。 24 00:02:30,742 --> 00:02:35,742 不束者ではございますが よろしくお願い申します。 25 00:02:39,751 --> 00:02:41,751 母上…。 26 00:02:45,623 --> 00:02:48,623 いかがした 照埜。 27 00:03:07,779 --> 00:03:13,651 (照埜)その帯 はるばる 持ってこられたのですね? 28 00:03:13,651 --> 00:03:15,951 よう お似合いです。 29 00:03:18,122 --> 00:03:24,796 あ… はい。 大切に使わせて頂いております。 30 00:03:24,796 --> 00:03:30,134 ♬~ 31 00:03:30,134 --> 00:03:34,405 それは 照埜が嫁入りの時に 持参してきた帯であり➡ 32 00:03:34,405 --> 00:03:40,278 1年前 江戸に向かう正睦に託して おこんに贈ったものである。 33 00:03:40,278 --> 00:03:45,416 磐音のな 母の気持ちじゃ。 受け取ってもらいたい。 34 00:03:45,416 --> 00:03:54,759 ♬~ 35 00:03:54,759 --> 00:04:01,432 磐音の母です。 ようも 関前まで参られました。➡ 36 00:04:01,432 --> 00:04:06,432 私のわがままを聞いて下さり 心より 礼を言います。 37 00:04:08,773 --> 00:04:14,445 ありがとう。 おこんさん。 38 00:04:14,445 --> 00:04:23,788 ♬~ 39 00:04:23,788 --> 00:04:27,659 さぞかし 私のことで 胸を痛めておったでしょう。 40 00:04:27,659 --> 00:04:30,959 申し訳ないことでした。 41 00:04:32,597 --> 00:04:35,733 …いえ。 42 00:04:35,733 --> 00:04:53,733 ♬~ 43 00:04:58,423 --> 00:05:04,095 皆も 既に承知してるとは思うが 磐音は 江戸で一番といわれる➡ 44 00:05:04,095 --> 00:05:07,965 佐々木道場の主 佐々木玲圓殿の養子となり➡ 45 00:05:07,965 --> 00:05:10,768 道場を継ぐことと あいなった。 46 00:05:10,768 --> 00:05:17,108 おこんさんは 上様の信頼厚い 速水左近様の養女となり➡ 47 00:05:17,108 --> 00:05:21,446 磐音と 祝言を挙げることになった。 48 00:05:21,446 --> 00:05:24,146 そのことは もう よいな 照埜。 49 00:05:25,783 --> 00:05:31,783 おこんさん 磐音を お頼みします。 50 00:05:34,058 --> 00:05:37,729 お許し願えるのでございますか? 51 00:05:37,729 --> 00:05:42,600 許すもなにも 致し方のないこと。 52 00:05:42,600 --> 00:05:47,300 坂崎家は 当代で終わりと しなければなりません。 53 00:05:49,340 --> 00:05:55,079 そのことじゃがなあ 照埜。 ひとつ 相談がある。 54 00:05:55,079 --> 00:05:58,416 何でございますか? 55 00:05:58,416 --> 00:06:02,286 ここにおる 源太郎殿と 井筒のご隠居から➡ 56 00:06:02,286 --> 00:06:07,759 持ちかけられた話なのだが 井筒家の次男 遼次郎殿を➡ 57 00:06:07,759 --> 00:06:11,629 我が家に 迎えてはくれぬかというのだ。 58 00:06:11,629 --> 00:06:15,629 わしはのう この話を受けようと思う。 59 00:06:18,102 --> 00:06:20,402 (遼次郎)某をでございますか? 60 00:06:21,973 --> 00:06:26,778 ご家老 某に 磐音様の 代わりなどは 務まりませぬ! 61 00:06:26,778 --> 00:06:29,680 (源太郎)遼次郎 控えよ。 ご家老とお父上が➡ 62 00:06:29,680 --> 00:06:33,980 ご相談なされたことだ。 はっ…。 63 00:06:36,587 --> 00:06:41,726 遼次郎殿 そなたは 某の代わりなどではない。 64 00:06:41,726 --> 00:06:44,061 そなたは そなた。 65 00:06:44,061 --> 00:06:51,736 新しい坂崎家を 築いてくれれば 某 どれほど ありがたいことか。 66 00:06:51,736 --> 00:06:58,075 磐音様… ご家老! 67 00:06:58,075 --> 00:07:01,746 受けてくれるか。 はっ! 68 00:07:01,746 --> 00:07:06,083 我が身を 坂崎家のために 捧げとう存じます。 69 00:07:06,083 --> 00:07:08,419 うん。 70 00:07:08,419 --> 00:07:10,354 お前様…。 71 00:07:10,354 --> 00:07:14,759 (伊代) 父上 母上 ようございました。 72 00:07:14,759 --> 00:07:17,662 (正睦)いや~ 安どいたした…。 73 00:07:17,662 --> 00:07:22,633 お家再興のためには いつでも 若い力が必要じゃ。➡ 74 00:07:22,633 --> 00:07:24,933 のう 磐音。 はっ。 75 00:07:39,717 --> 00:07:44,055 中居様。 (中居)坂崎 よう戻った。 76 00:07:44,055 --> 00:07:46,724 (正睦)なんと そのようなことがのう。 77 00:07:46,724 --> 00:07:49,627 (中居)そうだ。 ところで 江戸から運んできた➡ 78 00:07:49,627 --> 00:07:52,063 長持ち2棹は 無事 届いたであろうか。 79 00:07:52,063 --> 00:07:55,733 はい。 今 母たちが 開けております。 80 00:07:55,733 --> 00:07:59,070 ご家老。 まこと 今津屋には 弱り果てました。 81 00:07:59,070 --> 00:08:02,740 特に お内儀と元締の由蔵殿が 張り切りまして。 82 00:08:02,740 --> 00:08:05,643 こちらへの土産は ご家老から奉公人に至るまで➡ 83 00:08:05,643 --> 00:08:10,414 買い揃えたそうでして 小間物屋と 呉服屋が開けるほどの数。 84 00:08:10,414 --> 00:08:15,753 そこまで思ってもらえて 幸せ者じゃのう おこんさんは。 85 00:08:15,753 --> 00:08:18,089 (中居)全く。 ハハハハ…。 86 00:08:18,089 --> 00:08:20,758 (伊代)大変でございます! 87 00:08:20,758 --> 00:08:24,428 これ。 嫁に行った娘がなんだ。 はしたない。 88 00:08:24,428 --> 00:08:29,100 申し訳ございません。 ですが 江戸から送られてきた➡ 89 00:08:29,100 --> 00:08:32,370 長持ちを開けてみたら もう 大変なことに…。 90 00:08:32,370 --> 00:08:36,040 そうでござろう。 小間物屋と呉服屋が開ける。 91 00:08:36,040 --> 00:08:41,040 それだけでは ございません。 おこんさんが 泣かれてしまって。 92 00:08:47,652 --> 00:08:52,390 おこんさん。 いかがした。 93 00:08:52,390 --> 00:08:57,090 お佐紀様からの手紙が 長持ちの中に 入ってたんです。 94 00:08:59,063 --> 00:09:04,402 それが… 私たちが 関前で 仮祝言を挙げられるようにと➡ 95 00:09:04,402 --> 00:09:08,739 花嫁衣装を長持ちの中に…。 なんと! 96 00:09:08,739 --> 00:09:14,412 ♬~ 97 00:09:14,412 --> 00:09:18,082 伊代。 はい。 98 00:09:18,082 --> 00:09:21,953 ♬~ 99 00:09:21,953 --> 00:09:24,956 (お佐紀) 「関前で仮祝言を挙げることは➡ 100 00:09:24,956 --> 00:09:30,661 玲圓先生 金兵衛殿にも 既に お許しを頂いております。➡ 101 00:09:30,661 --> 00:09:33,030 どうか 皆様にお願いし➡ 102 00:09:33,030 --> 00:09:36,730 花嫁衣装を 身に着けて下さいませ」。 103 00:09:38,369 --> 00:09:42,669 かたじけない。 お佐紀殿。 104 00:09:44,709 --> 00:09:46,644 お佐紀様…。 105 00:09:46,644 --> 00:09:53,718 ♬~ 106 00:09:53,718 --> 00:09:57,388 (お佐紀)あの品 気に入って くれると いいのですけど。 107 00:09:57,388 --> 00:10:03,060 坂崎様には こちらに嫁に入る時 ご迷惑を おかけしましたから。 108 00:10:03,060 --> 00:10:07,932 ですが 出過ぎたことをしたのでは ないかと 心配しております。 109 00:10:07,932 --> 00:10:10,735 (由蔵)なにしろ お武家様ですからなあ。 110 00:10:10,735 --> 00:10:13,638 我々とは ちと 考えが 違うかもしれません。 111 00:10:13,638 --> 00:10:17,074 (吉右衛門)いえ。 きっと 喜んでくれたことでしょう。 112 00:10:17,074 --> 00:10:19,744 はあ~。 113 00:10:19,744 --> 00:10:25,416 ♬~ 114 00:10:25,416 --> 00:10:29,086 もうすぐですね。 はい。 115 00:10:29,086 --> 00:10:36,086 ♬~ 116 00:10:39,430 --> 00:10:42,767 翌日 磐音は おこんを伴い➡ 117 00:10:42,767 --> 00:10:48,105 猿田岬にある 3人の友の墓を訪れた。 118 00:10:48,105 --> 00:10:50,041 父の手によるものです。 119 00:10:50,041 --> 00:10:52,977 城下で 肩身の狭い思いをするよりはと➡ 120 00:10:52,977 --> 00:10:55,977 この地を 父が選んだと聞いています。 121 00:11:00,451 --> 00:11:31,148 ♬~ 122 00:11:31,148 --> 00:11:33,848 あの~ もし…。 123 00:11:36,420 --> 00:11:39,757 磐音殿… 磐音殿では ありませぬか? 124 00:11:39,757 --> 00:11:41,757 お鶴様…。 125 00:11:43,627 --> 00:11:47,098 (お鶴)戻ってきていらっしゃると お聞きしていましたが➡ 126 00:11:47,098 --> 00:11:50,434 ここで会えるとは…。 127 00:11:50,434 --> 00:11:53,434 琴平が 会わせてくれたのですねえ。 128 00:11:59,777 --> 00:12:06,650 お鶴様。 その節は 上意とはいえ 某 琴平を この手であやめ➡ 129 00:12:06,650 --> 00:12:10,788 その上 許嫁であった 奈緒殿までを捨て…➡ 130 00:12:10,788 --> 00:12:13,457 申し訳ござらぬ。 131 00:12:13,457 --> 00:12:20,757 お手を上げて下さい。 磐音殿 昔々の話でございます。 132 00:12:23,467 --> 00:12:27,805 それに 中気となった夫を抱え…➡ 133 00:12:27,805 --> 00:12:31,142 今まで 生き長らえてこられたのは➡ 134 00:12:31,142 --> 00:12:35,746 あなた様のお父上のおかげ。 父の? 135 00:12:35,746 --> 00:12:40,084 奈緒が この地を去ったあと 不憫に思われた ご家老が➡ 136 00:12:40,084 --> 00:12:43,420 私ども夫婦を この岬のそば➡ 137 00:12:43,420 --> 00:12:46,757 辺菰の村に 呼び寄せて下さったのです。 138 00:12:46,757 --> 00:12:48,692 まことで ございますか? 139 00:12:48,692 --> 00:12:53,631 はい…。 奈緒が 身を売った責めの一端は➡ 140 00:12:53,631 --> 00:12:58,769 ご自身にあると 仰せられまして。 琴平のことがあり➡ 141 00:12:58,769 --> 00:13:02,439 本来なら のうのうと 生き長らえることなど➡ 142 00:13:02,439 --> 00:13:05,776 許されるはずもない 私ども夫婦が➡ 143 00:13:05,776 --> 00:13:09,647 こうしておられるのは そのためで ございます。 144 00:13:09,647 --> 00:13:13,347 ですから もう そのことは…。 145 00:13:15,786 --> 00:13:19,657 もしや… そのお方が 磐音殿の? 146 00:13:19,657 --> 00:13:21,657 …はい。 147 00:13:23,661 --> 00:13:26,797 奈緒殿の母者 お鶴様です。 148 00:13:26,797 --> 00:13:30,668 ♬~ 149 00:13:30,668 --> 00:13:32,603 こんと申します。 150 00:13:32,603 --> 00:13:36,407 ♬~ 151 00:13:36,407 --> 00:13:40,744 あなたですか…。 奈緒から 手紙で 聞いておりました。 152 00:13:40,744 --> 00:13:44,044 磐音殿の お連れ合いになる お方だと…。 153 00:13:46,617 --> 00:13:51,088 (お鶴) 本当に ようございました。 154 00:13:51,088 --> 00:13:56,760 奈緒は 今では 出羽・山形で 幸せに暮らしております。 155 00:13:56,760 --> 00:13:59,096 はい。 156 00:13:59,096 --> 00:14:04,096 まさに 年月が様々なことを 押し流してくれました。 157 00:14:06,437 --> 00:14:09,340 のう… 琴平。 158 00:14:09,340 --> 00:14:18,449 ♬~ 159 00:14:18,449 --> 00:14:23,320 (奈緒)「母上様 ご息災に ございましょうか。➡ 160 00:14:23,320 --> 00:14:28,792 遠い他国で 奈緒も 穏やかに 過ごしております。➡ 161 00:14:28,792 --> 00:14:34,064 いつか 関前に戻り 母上様 父上様に➡ 162 00:14:34,064 --> 00:14:37,935 お会いできる日が来ることを 楽しみにいたしております」。 163 00:14:37,935 --> 00:14:43,741 ♬~ 164 00:14:43,741 --> 00:14:48,412 (奈緒)「いつまでも ご息災でいて下さいませ。➡ 165 00:14:48,412 --> 00:14:52,750 奈緒は 必ず 関前に戻ります。➡ 166 00:14:52,750 --> 00:14:57,450 いつの日か 必ず…」。 167 00:15:02,760 --> 00:15:06,630 そうであったか…。 奈緒さんにはなあ➡ 168 00:15:06,630 --> 00:15:11,101 かけずともよい苦労を かけてしまった。 169 00:15:11,101 --> 00:15:16,774 ま それゆえにな せめてもの 罪滅ぼしのつもりであった。 170 00:15:16,774 --> 00:15:24,648 某… 己一人の身ばかりを案じて おったこと 恥じております。 171 00:15:24,648 --> 00:15:27,348 何を言う。 172 00:15:29,787 --> 00:15:34,625 今 思えばのう そなたたち 若い者を巻き込むまで➡ 173 00:15:34,625 --> 00:15:39,396 国家老の横暴を止められずに 無策であった この父が➡ 174 00:15:39,396 --> 00:15:42,733 責められてしかるべきことなのだ。 175 00:15:42,733 --> 00:15:44,733 父上…。 176 00:15:46,603 --> 00:15:50,407 今 ようやく お家の借財も減り➡ 177 00:15:50,407 --> 00:15:55,746 家中の者たちの ろく米借り上げも もとに 戻すことができた。 178 00:15:55,746 --> 00:16:00,084 人間 我慢 辛抱が肝要。 179 00:16:00,084 --> 00:16:06,423 いつか必ず… その思いが通じたのも➡ 180 00:16:06,423 --> 00:16:13,764 全て… その方たち 若者の犠牲のおかげじゃ。 181 00:16:13,764 --> 00:16:18,435 ♬~ 182 00:16:18,435 --> 00:16:22,773 6年前 磐音は 志を同じくする 若者たちと共に➡ 183 00:16:22,773 --> 00:16:25,109 藩政改革を夢みていた…。 184 00:16:25,109 --> 00:16:27,778 (慎之輔)うわ~! 185 00:16:27,778 --> 00:16:31,448 ♬~ 186 00:16:31,448 --> 00:16:33,748 (琴平)慎之輔~! うわ~! 187 00:16:36,053 --> 00:16:38,956 だが 国家老の陰謀にはまり➡ 188 00:16:38,956 --> 00:16:42,926 3人の幼なじみを 失うこととなった。 189 00:16:42,926 --> 00:17:02,746 ♬~ 190 00:17:02,746 --> 00:17:10,087 磐音という名はな… 何千何万という 時がつくった➡ 191 00:17:10,087 --> 00:17:14,087 巨岩が発する音という意味で 名付けた。 192 00:17:15,959 --> 00:17:22,433 何千何万の時がつくった 磐の風格と同時に➡ 193 00:17:22,433 --> 00:17:29,306 固い磐が軋む 微かな音にも 耳を傾けられる人間たれとな。 194 00:17:29,306 --> 00:17:39,716 ♬~ 195 00:17:39,716 --> 00:17:42,619 忘れるな 磐音。 196 00:17:42,619 --> 00:17:47,591 友の死があったればこそ… 今のそなたがおる。 197 00:17:47,591 --> 00:17:52,729 ♬~ 198 00:17:52,729 --> 00:17:54,665 はっ! 199 00:17:54,665 --> 00:17:58,665 ♬~ 200 00:18:01,738 --> 00:18:10,080 この懐剣は 私が 坂崎家に 嫁入りした時に携えてきた➡ 201 00:18:10,080 --> 00:18:16,954 豊前 宇佐の出の刀鍛冶 吉包が鍛えた代物です。 202 00:18:16,954 --> 00:18:25,095 江戸に戻れば 速水様のお屋敷へ 養女として 入られましょう。 203 00:18:25,095 --> 00:18:29,095 その折に 身につけて おいでなさいまし。 204 00:18:30,767 --> 00:18:32,767 照埜様…。 205 00:18:34,638 --> 00:18:39,576 母として これを贈ります。 206 00:18:39,576 --> 00:18:43,276 母として…。 207 00:18:46,717 --> 00:19:02,065 ♬~ 208 00:19:02,065 --> 00:19:06,737 磐音の嫁は 私の娘です。 209 00:19:06,737 --> 00:19:12,409 ♬~ 210 00:19:12,409 --> 00:19:14,409 うれしゅうございます…。 211 00:19:16,747 --> 00:19:19,650 泣いてはいけません。 212 00:19:19,650 --> 00:19:24,621 ♬~ 213 00:19:24,621 --> 00:19:30,093 この家にいる間は おこんさんは 私の娘。➡ 214 00:19:30,093 --> 00:19:33,964 よいですね? 215 00:19:33,964 --> 00:19:36,366 はい…。 216 00:19:36,366 --> 00:19:51,066 ♬~ 217 00:19:52,716 --> 00:19:56,386 ≪(由蔵)清吉! 何ですか。 あの お客様に対する物言いは!➡ 218 00:19:56,386 --> 00:19:59,723 お前 何年 手代をやってるんだ!➡ 219 00:19:59,723 --> 00:20:03,060 全く 誰も彼も たるんでおりますなあ もう! 220 00:20:03,060 --> 00:20:05,729 早苗 お茶! 221 00:20:05,729 --> 00:20:09,600 おっ あああ~! フッ フッ! ほこりだ! 222 00:20:09,600 --> 00:20:14,071 早苗! 掃除は どうしたんですか 掃除は! 223 00:20:14,071 --> 00:20:16,406 (笹塚)機嫌が悪いのう 元締殿。 224 00:20:16,406 --> 00:20:19,309 どなり声が 店先にまで 聞こえておるぞ。 225 00:20:19,309 --> 00:20:23,747 これは 笹塚様。 別に 機嫌が 悪いわけではございません。 226 00:20:23,747 --> 00:20:28,085 居眠り殿と おこんさんが 関前に 旅立ってから ひとつき余り。 227 00:20:28,085 --> 00:20:30,988 かりかりするのも 無理はないか。 228 00:20:30,988 --> 00:20:32,956 何を おっしゃいます。 229 00:20:32,956 --> 00:20:35,959 (木下)その上 お二人とも こちらには 戻られません。 230 00:20:35,959 --> 00:20:39,696 (竹蔵)ええ 坂崎様は 佐々木道場の跡取りになり➡ 231 00:20:39,696 --> 00:20:43,634 おこんさんは どこぞのお武家に 養女に行かれますからね。 232 00:20:43,634 --> 00:20:48,772 ますます 元締殿の不機嫌は 続くか。 アッハハハハ…。 233 00:20:48,772 --> 00:20:53,644 笹塚様! ああ まあ~ それはさておき 元締殿。 234 00:20:53,644 --> 00:20:59,783 またぞろ 偽金騒ぎが 持ち込まれてなあ。 235 00:20:59,783 --> 00:21:02,452 そのお話でございますか? 236 00:21:02,452 --> 00:21:06,123 ≪(早苗)元締さん 大変です! 早苗 大きな声を…。 237 00:21:06,123 --> 00:21:08,458 掃除も できていませんよ! 238 00:21:08,458 --> 00:21:10,794 お佐紀様が 産気づかれました! 239 00:21:10,794 --> 00:21:13,463 私 桂庵先生の所へ 行ってまいります。 240 00:21:13,463 --> 00:21:20,804 ♬~ 241 00:21:20,804 --> 00:21:22,739 …お佐紀様! 242 00:21:22,739 --> 00:21:28,039 お~ 一大事じゃ。 お~い 産湯じゃ。 木下 産湯! 243 00:21:31,748 --> 00:21:36,620 そのころ 関前では 磐音と おこんの仮祝言が➡ 244 00:21:36,620 --> 00:21:38,920 執り行われようとしていた。 245 00:21:43,093 --> 00:21:50,967 ♬~ 246 00:21:50,967 --> 00:21:55,672 ♬~ 247 00:21:55,672 --> 00:22:13,090 ♬~ 248 00:22:13,090 --> 00:22:18,795 仮祝言ゆえにな 細かい作法は 抜きにする。 249 00:22:18,795 --> 00:22:25,495 だが 夫婦固めの盃の儀だけは 執り行う。 250 00:22:27,137 --> 00:22:53,764 ♬~(「高砂」) 251 00:22:53,764 --> 00:23:14,785 ♬~ 252 00:23:14,785 --> 00:23:19,122 このように幸せで よいのかと思います。 253 00:23:19,122 --> 00:23:21,792 …某も。 254 00:23:21,792 --> 00:23:26,463 ♬~ 255 00:23:26,463 --> 00:23:29,463 今後とも よろしくお願いいたします。 256 00:23:31,334 --> 00:23:34,070 磐音様。 257 00:23:34,070 --> 00:23:37,741 こちらこそ。 おこんさん。 258 00:23:37,741 --> 00:23:40,041 おこんと お呼び下さい。 259 00:23:41,611 --> 00:23:43,613 おこん。 260 00:23:43,613 --> 00:23:45,615 はい。 261 00:23:45,615 --> 00:24:11,615 ♬~ 262 00:24:20,317 --> 00:24:34,017 [ 心の声 ] 「此の地より 天が住処ぞ 永遠の春」。 263 00:24:36,733 --> 00:24:50,033 [ 心の声 ] 琴平 慎之輔 舞殿…。 すまぬ。 某だけ 幸せでいる。 264 00:24:52,749 --> 00:24:56,419 何を言うか 磐音。 265 00:24:56,419 --> 00:25:03,093 (舞)そうです。 奈緒と磐音殿 おこんさんも。 266 00:25:03,093 --> 00:25:06,793 我らの分まで 幸せに なってくれねば 困るのだ。 267 00:25:08,431 --> 00:25:10,367 [ 心の声 ] よいのか それで。 268 00:25:10,367 --> 00:25:15,305 当たり前だ。 奈緒も 今では 山形で 幸せに暮らしておる。 269 00:25:15,305 --> 00:25:18,108 お前だけが ぐずぐずしておった。 270 00:25:18,108 --> 00:25:21,778 磐音殿が おこんさんと お幸せになるのに➡ 271 00:25:21,778 --> 00:25:24,281 何の遠慮が いりましょうか。 272 00:25:24,281 --> 00:25:29,152 我らの死を 無駄にするな。 よいな 磐音。 273 00:25:29,152 --> 00:25:31,652 [ 心の声 ] 分かった…。 274 00:25:33,723 --> 00:25:36,626 さらばじゃ。 磐音。 275 00:25:36,626 --> 00:26:02,419 ♬~ 276 00:26:02,419 --> 00:26:06,289 (吉右衛門)まことに 珍しい物を送って下さいましたな。 277 00:26:06,289 --> 00:26:08,291 坂崎様とおこんも。 278 00:26:08,291 --> 00:26:11,094 南蛮渡来の品だそうです。➡ 279 00:26:11,094 --> 00:26:13,763 ほ~ら こうして揺らしますと…。 280 00:26:13,763 --> 00:26:15,763 おお 笑った 笑った。 281 00:26:19,102 --> 00:26:22,772 由蔵 泣くことですか これが。 282 00:26:22,772 --> 00:26:28,111 旦那様 近頃の由蔵は 悲しいことより➡ 283 00:26:28,111 --> 00:26:31,811 うれしいことの方に涙が流れます。 284 00:26:33,383 --> 00:26:38,722 坂崎様とおこんさんが 仮祝言を挙げられた。 285 00:26:38,722 --> 00:26:41,057 はい。 まことに。 286 00:26:41,057 --> 00:26:46,930 今津屋には 跡継ぎ… 関前では 仮祝言。 287 00:26:46,930 --> 00:26:50,230 由蔵 泣かせて頂きます。 288 00:26:53,637 --> 00:26:55,605 (由蔵の泣き声) 289 00:26:55,605 --> 00:26:58,608 (一太郎の泣き声) あ~あ… 一。 290 00:26:58,608 --> 00:27:02,078 一や… おい 由蔵! 291 00:27:02,078 --> 00:27:04,414 (一太郎の泣き声) 292 00:27:04,414 --> 00:27:07,751 一… アハハハハ…。 293 00:27:07,751 --> 00:27:10,654 (柳次郎)そうですか。 仮祝言を挙げたのですか。 294 00:27:10,654 --> 00:27:12,622 (金兵衛)おうさ~。 295 00:27:12,622 --> 00:27:16,760 (はつね)おこんちゃんも 嫁さんか。 早いもんだね~。 296 00:27:16,760 --> 00:27:19,663 (おいち)きれいだったろうね~ 花嫁姿。 297 00:27:19,663 --> 00:27:23,099 (徳三)あたぼうよ。 なにせ おこんちゃんだぜ。 298 00:27:23,099 --> 00:27:26,770 (勢津)お二人は いつ こちらに お戻りになられるのですか? 299 00:27:26,770 --> 00:27:29,439 (武左衛門)戻ったところで ここに住むわけではない。 300 00:27:29,439 --> 00:27:32,342 (磯次)ヘヘッ けどよ。 また 何か あるんじゃねえのか? 301 00:27:32,342 --> 00:27:36,046 そうですね。 あの坂崎さんと おこんさんの夫婦ですから。 302 00:27:36,046 --> 00:27:39,716 あの二人の周りには いつも 嵐が渦巻く。 303 00:27:39,716 --> 00:27:41,651 そういうこった~。 304 00:27:41,651 --> 00:27:46,056 おかげで 井戸端話に 花が咲くって 寸法だ~。 305 00:27:46,056 --> 00:27:48,958 (一同の笑い声) 306 00:27:48,958 --> 00:27:57,067 ♬~ 307 00:27:57,067 --> 00:28:02,067 (とんびの鳴き声) 308 00:28:06,076 --> 00:28:08,745 さあ… 戻りますか。 309 00:28:08,745 --> 00:28:10,680 はい。 310 00:28:10,680 --> 00:28:18,088 ♬~ 311 00:28:18,088 --> 00:28:21,758 二人の前には 道がある。 312 00:28:21,758 --> 00:28:26,058 その道は どこに通じているのか 誰にも分からない。 313 00:28:27,630 --> 00:28:33,369 だが 互いの手の温もりだけは 確かである。 314 00:28:33,369 --> 00:28:39,042 その温もりさえあれば 共に歩いていける。 315 00:28:39,042 --> 00:28:42,912 磐音と おこん。 316 00:28:42,912 --> 00:28:49,052 二人には 今 はるかに続く 道だけが 見えている。 317 00:28:49,052 --> 00:29:56,752 ♬~ 318 00:30:36,626 --> 00:30:41,626 日本各地の鉄道を旅する 「中井精也のてつたび!」。 319 00:30:44,934 --> 00:30:47,704 今回は 和歌山県の中心部から➡ 320 00:30:47,704 --> 00:30:49,639 内陸に向かって走る➡ 321 00:30:49,639 --> 00:30:52,739 和歌山電鉄貴志川線です。 322 00:30:54,477 --> 00:30:56,477 旅人は…