1 00:00:05,872 --> 00:00:07,707 (ウグイスの鳴き声) 2 00:00:25,158 --> 00:00:26,760 (ウグイスの鳴き声) 3 00:00:27,494 --> 00:00:30,764 (後鳥羽(ごとば)上皇) うん… こんなものかな 4 00:00:31,264 --> 00:00:32,799 (兼子(かねこ))これは何ですか 5 00:00:33,266 --> 00:00:37,570 火事で燃えた閑院(かんいん)内裏を 建て直すことにした 6 00:00:37,637 --> 00:00:40,774 (慈円(じえん)) まことに上皇様は多才でおられる 7 00:00:40,840 --> 00:00:45,512 幼い頃から いろいろなものに 興味をお持ちでございましたから 8 00:00:46,579 --> 00:00:49,482 この穴は 往来を見るため 9 00:00:50,550 --> 00:00:54,087 内裏の塀に穴を開けるのですか 10 00:00:54,354 --> 00:00:57,390 下々の様子をうかがえるようにな 11 00:00:58,091 --> 00:01:03,997 誰かをのぞくということは 誰かに のぞかれるということ 12 00:01:04,631 --> 00:01:09,936 ああ… 忘れておった ハハハハハハ 13 00:01:11,471 --> 00:01:15,675 例えば この内裏の修復 14 00:01:16,276 --> 00:01:19,245 鎌倉にやらせては いかがでございましょう 15 00:01:20,213 --> 00:01:23,683 実朝(さねとも)なら 喜んで引き受けるであろうな 16 00:01:24,284 --> 00:01:28,588 されど 坂東(ばんどう)武者どもには重い負担に 17 00:01:30,090 --> 00:01:32,926 なるほど 面白い 18 00:01:33,526 --> 00:01:38,765 北条義時(ほうじょうのよしとき)が どうやって乗り切るか 見ものですな 19 00:01:39,099 --> 00:01:42,102 近頃 調子に乗っているようだからな 20 00:01:44,204 --> 00:01:46,473 灸(きゅう)を据えてやろう 21 00:01:49,142 --> 00:01:51,144 ♪~ 22 00:03:53,533 --> 00:03:55,535 ~♪ 23 00:03:59,472 --> 00:04:01,874 (義盛(よしもり))言いたいことは分かった! 24 00:04:01,941 --> 00:04:02,609 (床をたたく音) 25 00:04:02,675 --> 00:04:04,244 (宗政(むねまさ))どうして俺たちが 26 00:04:04,310 --> 00:04:06,179 そんな ほったらかしだった建物を 27 00:04:06,246 --> 00:04:07,213 {\an8}直さなくちゃ ならんのですか! 28 00:04:07,280 --> 00:04:08,548 {\an8}(御家人たち)そうだ! 29 00:04:08,615 --> 00:04:10,250 {\an8}上皇様が 鎌倉殿に 30 00:04:10,316 --> 00:04:12,151 {\an8}お命じに なられたんだから 31 00:04:12,218 --> 00:04:13,586 {\an8}しょうがねえだろ! 32 00:04:13,653 --> 00:04:15,388 {\an8}とんでもない金が かかるし 33 00:04:15,455 --> 00:04:17,290 {\an8}ほかにも やることが あるんだ 俺たちは! 34 00:04:17,890 --> 00:04:19,359 {\an8}ああ そうだ! 35 00:04:20,360 --> 00:04:21,661 {\an8}なんとか 言ってくださいよ 36 00:04:21,728 --> 00:04:23,096 {\an8}八田(はった)殿 37 00:04:24,197 --> 00:04:25,932 {\an8}(知家(ともいえ)) 言われた仕事は こなす 38 00:04:28,034 --> 00:04:29,769 {\an8}(知家) 俺は そういう男だ 39 00:04:32,672 --> 00:04:36,209 {\an8}ただし 坂東に限る 40 00:04:36,276 --> 00:04:37,543 {\an8}(御家人たち)そうだ! 41 00:04:37,610 --> 00:04:39,012 坂東に限る! 42 00:04:39,078 --> 00:04:42,115 坂東しかやらんぞ! 俺たちは坂東武者だ! 43 00:04:46,219 --> 00:04:47,553 (時房(ときふさ))内裏の件… 44 00:04:48,021 --> 00:04:48,955 やはり 御家人たちから 45 00:04:49,022 --> 00:04:51,691 承服し難いとの声が 上がっています 46 00:04:52,425 --> 00:04:53,960 (義時)言わせておけばいい 47 00:04:54,694 --> 00:04:57,463 (時房) 皆 和田(わだの)義盛殿の館に集まって 48 00:04:57,530 --> 00:04:59,766 好き勝手に 文句を並べているようで 49 00:05:01,134 --> 00:05:02,235 (義時)和田… 50 00:05:03,536 --> 00:05:04,370 (時房)このところ 51 00:05:05,204 --> 00:05:08,307 不満を持つ御家人たちの 旗頭のようになってますね 52 00:05:10,677 --> 00:05:11,878 (ため息) 53 00:05:11,944 --> 00:05:15,581 (語り) そんな時 一つの事件が起こる 54 00:05:17,784 --> 00:05:20,186 (義時)泉親衡(いずみのちかひら)… 55 00:05:21,521 --> 00:05:22,722 聞かぬ名だな 56 00:05:23,322 --> 00:05:26,359 (康信(やすのぶ))信濃 小県(ちいさがた)の武士とのこと 57 00:05:28,828 --> 00:05:31,731 (康信) 仲間を集め 御所を襲って— 58 00:05:32,198 --> 00:05:35,635 北条殿を殺そうと たくらんでいたようです 59 00:05:36,202 --> 00:05:37,336 私を 60 00:05:38,971 --> 00:05:41,808 (行政(ゆきまさ))関わった者の名前にござる 61 00:05:44,911 --> 00:05:46,679 (広元(ひろもと))いかがいたしましょう 62 00:05:48,481 --> 00:05:52,185 全て捕らえ 厳罰に処せ 63 00:05:53,119 --> 00:05:54,687 かしこまりました 64 00:05:55,321 --> 00:05:59,192 (広元) 一つだけ困ったことがございます 65 00:06:00,159 --> 00:06:06,232 その中に 和田義盛殿の お身内の名前がございました 66 00:06:07,400 --> 00:06:10,069 ご子息二人と 甥御(おいご)が一人 67 00:06:14,574 --> 00:06:16,375 (義直(よしなお))申し訳ありません 父上! 68 00:06:19,112 --> 00:06:24,117 そもそも誰なんだ その 泉なんとかってやつは 69 00:06:25,184 --> 00:06:28,688 (胤長(たねなが))俺が所領に戻る途中に たまたま声をかけられて 70 00:06:30,757 --> 00:06:32,992 (胤長)とにかく熱い男で 71 00:06:33,793 --> 00:06:36,062 いかに北条が ここまで汚い手を使って 72 00:06:36,129 --> 00:06:38,798 上り詰めたか延々と聞かされ 73 00:06:39,132 --> 00:06:43,970 気がついた時は 仲間に加わっていました 74 00:06:44,904 --> 00:06:48,007 (義重(よししげ))俺たちは 平太(へいた)に誘われて 75 00:06:48,074 --> 00:06:51,277 泉殿の話を 聞きに行っただけなのです 76 00:06:52,311 --> 00:06:53,913 あとは任せろ 77 00:06:55,047 --> 00:07:00,520 和田義盛が頭を下げりゃあ 大抵のことは なんとかなる 78 00:07:07,427 --> 00:07:08,861 (広元)気になることが 79 00:07:09,762 --> 00:07:11,164 (義時)気になること… 80 00:07:11,464 --> 00:07:14,934 乱の一味を率いた 泉親衡 81 00:07:15,535 --> 00:07:17,470 調べても何も出てきません 82 00:07:18,037 --> 00:07:20,740 まるで霞(かすみ)のように 消えてしまいました 83 00:07:21,307 --> 00:07:22,642 消えた… 84 00:07:23,476 --> 00:07:25,278 いささか においますな 85 00:07:26,012 --> 00:07:28,114 西からの雅(みやび)なにおいが 86 00:07:29,749 --> 00:07:32,251 上皇様が絡んでいるというのか 87 00:07:32,318 --> 00:07:35,588 鎌倉を揺るがすために あのお方が仕組んだとも… 88 00:07:39,692 --> 00:07:43,830 上皇様は 鎌倉殿を嫌っておられるのか 89 00:07:44,197 --> 00:07:46,232 そのようなことはありますまい 90 00:07:46,766 --> 00:07:50,236 上皇様が 嫌っておられるとすれば… 91 00:07:53,439 --> 00:07:54,807 私か 92 00:07:55,374 --> 00:07:57,176 (広元)鎌倉の政を 93 00:07:57,743 --> 00:08:00,746 北条が動かしているのが お気に召さぬようです 94 00:08:02,114 --> 00:08:06,085 御家人をたきつけて 揺さぶるおつもりでは 95 00:08:09,822 --> 00:08:15,194 (語り)泉親衡 多くの謎に包まれている男 96 00:08:16,162 --> 00:08:22,602 突然現れ 御家人たちを唆し 突然消えた 97 00:08:24,403 --> 00:08:28,841 (義盛)どうか 俺に免じて 大目に見てやってくれ 98 00:08:29,242 --> 00:08:31,210 皆 本気ではなかったんだ 99 00:08:35,848 --> 00:08:38,417 つい調子に乗っちまったんだよ 100 00:08:38,484 --> 00:08:41,621 戦を起こす気なんて これっぽっちもなかった 101 00:08:41,687 --> 00:08:43,990 俺が言うんだから間違いねえって 102 00:08:45,725 --> 00:08:51,364 俺は… 俺は 皆に頼まれて来てるんだ 103 00:08:53,132 --> 00:08:56,869 いい返事がねえんだったら こっちにも覚悟がある 104 00:08:58,838 --> 00:09:00,773 相撲で決めようじゃねえか! 105 00:09:01,340 --> 00:09:04,443 どうだ 相撲が嫌だったら あとは戦しかねえ 106 00:09:04,510 --> 00:09:09,515 戦か 相撲か さあ ここで決めてくれ! 107 00:09:13,052 --> 00:09:17,323 いきりたってもらっては困ります まとまる話も まとまらぬ 108 00:09:18,491 --> 00:09:21,894 和田殿の子らも絡んでいたと 聞きましたが 109 00:09:23,329 --> 00:09:25,431 二度と こういうことはさせねえから 110 00:09:26,165 --> 00:09:29,335 何だったら 眉毛 そらせようか 111 00:09:29,402 --> 00:09:31,237 俺も そるよ 両方 112 00:09:36,008 --> 00:09:36,709 フッ… 113 00:09:38,711 --> 00:09:41,180 フッ… フフ… 114 00:09:43,783 --> 00:09:46,085 和田殿の顔を見ていると 115 00:09:47,086 --> 00:09:49,388 真面目に話しているのが ばかばかしくなる 116 00:09:50,156 --> 00:09:51,257 よく言われる 117 00:09:51,757 --> 00:09:52,692 フッ… 118 00:09:55,895 --> 00:10:00,900 和田四郎(しろう)義直 五郎(ごろう)義重の両名は お咎(とが)めなしとします 119 00:10:00,967 --> 00:10:02,735 ほかのやつらも なんとかしてやってくれ 120 00:10:02,802 --> 00:10:04,036 分かっています 121 00:10:05,638 --> 00:10:07,573 これで 俺の顔も立つ 122 00:10:08,407 --> 00:10:12,578 しかし あの男だけは そうはいかぬ 123 00:10:13,012 --> 00:10:14,847 和田平太胤長 124 00:10:18,384 --> 00:10:19,185 ちょっと待ってくれ 125 00:10:19,251 --> 00:10:22,488 平太は 泉親衡の頼みに応じて 126 00:10:22,555 --> 00:10:25,358 多くの御家人たちに 声をかけて回りました 127 00:10:25,558 --> 00:10:27,760 これを許しては示しがつきませぬ 128 00:10:27,827 --> 00:10:29,462 かわいい甥(おい)っ子なんだよ 129 00:10:29,528 --> 00:10:33,366 命は取らぬが それなりの罰は受けてもらう 130 00:10:35,768 --> 00:10:36,435 以上 131 00:10:36,502 --> 00:10:37,503 小四郎(こしろう)! 132 00:10:38,237 --> 00:10:40,172 つれないこと言うなよ 133 00:10:44,043 --> 00:10:47,113 命は取らぬそうですから それで よしとしましょう 134 00:10:55,588 --> 00:10:59,325 (巴御前(ともえごぜん))こんなに お子さんがおられたんですね 135 00:10:59,492 --> 00:11:04,030 (口々に)義母(はは)上! 136 00:11:04,096 --> 00:11:09,335 明日 皆で御所に出向いて 平太を許すよう掛け合ってくる 137 00:11:09,568 --> 00:11:12,471 これだけの ひげ面が頭を下げりゃ 138 00:11:12,938 --> 00:11:15,508 小四郎だって 分かってくれるはずだ 139 00:11:19,645 --> 00:11:20,780 どうだった? 140 00:11:24,417 --> 00:11:27,453 (義秀(よしひで))あまり うまくねえ 141 00:11:28,020 --> 00:11:31,724 こりゃあ 何としても 平太を救い出してやらねえとな 142 00:11:32,058 --> 00:11:35,995 一目だけでも 娘に会わせてやろうぜ 143 00:11:40,332 --> 00:11:41,367 (ため息) 144 00:11:43,035 --> 00:11:46,539 煩わしい 実に 145 00:11:47,239 --> 00:11:51,410 あの時を思い出しますな 上総介広常(かずさのすけひろつね) 146 00:11:55,915 --> 00:11:58,651 同じことを考えていた 147 00:11:59,685 --> 00:12:02,088 和田殿は 今や御家人の最長老 148 00:12:03,522 --> 00:12:04,890 しかし… 149 00:12:05,157 --> 00:12:09,128 最も頼りになる者が 150 00:12:10,429 --> 00:12:13,699 最も恐ろしい… 151 00:12:18,604 --> 00:12:23,375 消えてもらう… か 152 00:12:24,210 --> 00:12:26,011 (広元)よい機会かもしれません 153 00:12:33,552 --> 00:12:35,387 (時房) ものすごいことになっています 154 00:12:35,454 --> 00:12:37,690 無数の和田義盛が 集まっています! 155 00:12:40,526 --> 00:12:44,497 (語り) 義盛と その一族 九十八人が 156 00:12:44,563 --> 00:12:48,968 胤長の赦免を求めて 御所に集結する 157 00:12:51,237 --> 00:12:55,941 平太胤長は 既に陸奥(むつ)へ流罪と決まっておる 158 00:12:56,542 --> 00:12:57,510 分かってくれますかね 159 00:12:57,843 --> 00:12:59,178 (広元) ここで沙汰を変えてしまったら 160 00:12:59,712 --> 00:13:01,780 力に屈したことになります 161 00:13:01,847 --> 00:13:03,082 しかし あれだけの人数が暴れだしたら 162 00:13:03,149 --> 00:13:04,216 手に負えませんぞ 163 00:13:04,283 --> 00:13:06,018 (行政)息子二人は 許してやったというのに 164 00:13:06,085 --> 00:13:07,386 なぜ それで満足せんのだ! 165 00:13:07,453 --> 00:13:08,621 すぐに引き取ってもらいます 166 00:13:08,687 --> 00:13:09,588 (義時)慌てるな 167 00:13:12,458 --> 00:13:13,726 考えがある 168 00:13:19,899 --> 00:13:20,933 (義盛)平太! 169 00:13:21,000 --> 00:13:26,305 (口々に)平太! 170 00:13:26,372 --> 00:13:28,607 (時房)放免とするわけには まいりませぬ 171 00:13:29,875 --> 00:13:33,846 鎌倉殿も 皆 引き揚げるようにと仰せです 172 00:13:33,913 --> 00:13:35,881 鎌倉殿に会わせてくれ 173 00:13:35,948 --> 00:13:38,083 今は お忙しいので お会いになれません 174 00:13:38,584 --> 00:13:41,487 会えば分かるんだ 頼む! 175 00:13:44,790 --> 00:13:46,392 今日のところは お帰りを 176 00:13:49,995 --> 00:13:50,696 平太! 177 00:13:50,763 --> 00:13:55,134 (口々に)平太! 178 00:13:59,271 --> 00:14:03,909 (政子(まさこ))驚いたでしょ 時々やるんですよ 昔を思い出して 179 00:14:04,410 --> 00:14:07,813 (千世(ちよ))これは何という青物ですか 180 00:14:07,880 --> 00:14:09,248 (実朝)大根の葉だ 181 00:14:09,982 --> 00:14:12,151 (政子) 大根汁に入れると おいしいの 182 00:14:12,218 --> 00:14:13,986 今でも たま~に作ります 183 00:14:16,522 --> 00:14:20,392 あなた 歯でやるの やめなさいよ 人の口に入るんだから 184 00:14:20,459 --> 00:14:22,261 (実衣(みい))どうせ煮るんでしょ 185 00:14:22,928 --> 00:14:29,235 葉の根元を こう折って こうやって す~っと 186 00:14:29,835 --> 00:14:31,604 (政子)よく知ってたわね 187 00:14:31,670 --> 00:14:33,906 昔 爺様(じさま)に教えていただきました 188 00:14:37,443 --> 00:14:41,347 こうして見ると 本当にお似合い 189 00:14:42,248 --> 00:14:46,352 尼御台(あまみだい)も そろそろ孫の顔が 見たいのではありませんか 190 00:14:47,620 --> 00:14:50,289 見たくないと言えば 嘘(うそ)になりますが 191 00:14:50,756 --> 00:14:53,292 まあ 焦っても しかたありませんから 192 00:14:53,959 --> 00:14:57,363 私のせいで 申し訳ありませぬ 193 00:14:59,231 --> 00:15:02,234 近々 永福寺(ようふくじ)に 花を見に行こうと思ってます 194 00:15:02,301 --> 00:15:04,103 よいではないですか 195 00:15:04,169 --> 00:15:06,538 これからは 緑の美しい季節ですから 196 00:15:19,652 --> 00:15:21,253 生まれなかったら 生まれなかったで 197 00:15:21,320 --> 00:15:22,922 しょうがないわよ 198 00:15:23,455 --> 00:15:27,293 跡継ぎは どうするのよ 四代目は 199 00:15:27,359 --> 00:15:29,795 養子を取れば いいだけのことでしょう 200 00:15:31,163 --> 00:15:35,501 あなた 全く取れてないではないですか 201 00:15:36,068 --> 00:15:38,637 都育ちの割には大ざっぱ 202 00:15:39,305 --> 00:15:40,873 (のえ)ご存じないんですか 203 00:15:40,940 --> 00:15:44,276 育ちがいいと 小さいことは気にならないんです 204 00:15:44,543 --> 00:15:45,577 面白い 205 00:15:47,246 --> 00:15:50,816 鎌倉殿は どうして 側室を持たれないんですか 206 00:15:51,350 --> 00:15:52,484 律儀な子だから 207 00:15:53,152 --> 00:15:56,322 上皇様に申し訳が立たないと 思ってるんじゃないかしら 208 00:15:56,388 --> 00:16:00,092 源氏の嫡流って 皆 女子(おなご)好きだと思ってました 209 00:16:00,159 --> 00:16:04,496 確かに あの子は父親とは全く逆 210 00:16:04,563 --> 00:16:07,666 どっちにしても極端なのよ 間はないの 間は 211 00:16:08,500 --> 00:16:11,804 鎌倉殿は 源氏の血筋でないと なれないんですか 212 00:16:11,870 --> 00:16:14,340 でないと御家人たちが従いません 213 00:16:14,974 --> 00:16:17,443 例えば 小四郎殿には 214 00:16:17,509 --> 00:16:19,478 立派な息子さんが 何人もおられますし 215 00:16:19,979 --> 00:16:20,646 いっそのこと 216 00:16:20,713 --> 00:16:21,513 よしなさい 217 00:16:23,082 --> 00:16:25,317 文句言う人なんて いませんて 218 00:16:26,018 --> 00:16:27,353 北条がなるべきです 219 00:16:30,189 --> 00:16:32,057 りくさんを思い出すわね 220 00:16:37,262 --> 00:16:43,736 平太は縛り上げられ 目の前を連れていかれたんだ 221 00:16:45,971 --> 00:16:49,475 何で あんな仕打ちを受けねえと いけねえんだ 222 00:16:50,509 --> 00:16:52,311 (義村(よしむら))小四郎が考えそうなことだ 223 00:16:54,246 --> 00:16:57,116 (義盛)変わっちまったよなあ 224 00:16:58,417 --> 00:17:00,085 蔵の中でよ 225 00:17:01,253 --> 00:17:04,089 黙って木簡をいじってた あの次男坊は 226 00:17:04,156 --> 00:17:05,858 どこ行っちまったんだ! 227 00:17:09,695 --> 00:17:11,864 (義村)力になってやってもいいぞ 228 00:17:13,298 --> 00:17:14,199 ん? 229 00:17:15,501 --> 00:17:17,770 いっそのこと 北条を倒して 230 00:17:18,470 --> 00:17:20,839 俺たちの鎌倉をつくるってのは どうだ 231 00:17:21,840 --> 00:17:27,780 俺が鎌倉殿になって お前が執権になるか 232 00:17:27,846 --> 00:17:30,949 ヌハハハハハハハハ! 233 00:17:31,016 --> 00:17:32,584 結構 本気だ 234 00:17:41,493 --> 00:17:43,662 御家人の不満が高まっている 235 00:17:45,898 --> 00:17:49,334 和田義盛が立てば 多くの者がついてくる 236 00:17:51,470 --> 00:17:54,606 御所に攻め入って 鎌倉殿をお救いし… 237 00:18:00,112 --> 00:18:01,914 小四郎の首を取る 238 00:18:05,818 --> 00:18:08,687 北条ばかりが得をする こんな世の中を 239 00:18:10,255 --> 00:18:11,990 俺たちが変えるんだ 240 00:18:25,003 --> 00:18:25,771 何だと 241 00:18:53,866 --> 00:18:57,102 (語り)病がちだった胤長の娘は 242 00:18:57,336 --> 00:19:01,340 父に再会できぬまま 息を引き取る 243 00:19:03,041 --> 00:19:08,280 小さな悲劇が 義盛の背中を押した 244 00:19:10,883 --> 00:19:13,685 (泰時(やすとき))なにゆえ そこまで 和田殿を追い詰めるのです 245 00:19:14,553 --> 00:19:15,654 何も分かっていない 246 00:19:15,721 --> 00:19:18,423 まかり間違えば 戦になります 247 00:19:29,034 --> 00:19:33,672 読めました 読めました! 248 00:19:34,439 --> 00:19:38,143 父上は はなから そのおつもりだったんですね 249 00:19:39,311 --> 00:19:43,315 北条の世を盤石にするため 和田には死んでもらう 250 00:19:43,382 --> 00:19:45,250 和田殿が何をしたというのですか 251 00:19:45,317 --> 00:19:47,719 私がいる間はいい 252 00:19:49,288 --> 00:19:54,426 十年たち 二十年たち お前の代になった時 253 00:19:55,794 --> 00:19:58,463 必ず和田の一門が立ちはだかる 254 00:20:00,465 --> 00:20:03,268 だから今のうちに 手を打っておくのだ 255 00:20:06,638 --> 00:20:08,173 私のため 256 00:20:10,108 --> 00:20:11,109 そうだ 257 00:20:17,149 --> 00:20:18,483 ばかげています 258 00:20:20,319 --> 00:20:24,556 私は誰とも敵を作らず 皆で安寧の世を築いてみせます! 259 00:20:24,623 --> 00:20:26,391 口で言うのは たやすい 260 00:20:26,458 --> 00:20:27,960 父上は間違っている! 261 00:20:31,430 --> 00:20:35,200 太郎(たろう) 謹慎を申しつける 262 00:20:37,202 --> 00:20:41,240 (足音) 263 00:20:42,975 --> 00:20:44,276 もう一押しだ 264 00:20:45,877 --> 00:20:48,914 ひげおやじは 間違いなく挙兵するぞ 265 00:20:49,948 --> 00:20:50,782 ご苦労 266 00:21:04,262 --> 00:21:08,033 (胤義(たねよし))兄上が分かりません どちらの味方なんですか 267 00:21:08,100 --> 00:21:09,368 小四郎に決まってるだろ 268 00:21:09,434 --> 00:21:11,269 (胤義)兄上は そう見せかけて 269 00:21:11,336 --> 00:21:13,872 あわよくば 和田殿につこうとされている 270 00:21:15,841 --> 00:21:17,376 大人になったな 271 00:21:19,344 --> 00:21:23,548 そういう兄上を 私は好きではありません 272 00:21:26,451 --> 00:21:28,720 そうやって俺は生きてきた 273 00:21:30,255 --> 00:21:35,294 上総 梶原(かじわら)比企(ひき)畠山(はたけやま) 幾人が滅んだ 274 00:21:36,695 --> 00:21:38,764 三浦(みうら)は まだ生き残ってる 275 00:21:40,399 --> 00:21:43,935 つまりは そういうことだ 276 00:21:50,042 --> 00:21:54,046 和田殿は 兵を挙げるつもりなのですか 277 00:21:56,248 --> 00:21:58,884 このままいけば 必ず 278 00:22:01,119 --> 00:22:07,592 そして父上は それを機に 和田殿を滅ぼすつもりです 279 00:22:12,631 --> 00:22:15,000 父上を戒めてほしいのです 280 00:22:15,067 --> 00:22:18,136 それができるのは 尼御台だけです 281 00:22:18,370 --> 00:22:20,839 謹慎しろと命じたはずだ 282 00:22:41,560 --> 00:22:43,228 (政子)話は聞きました 283 00:22:44,396 --> 00:22:47,733 和田殿は 武芸には優れていても 284 00:22:47,799 --> 00:22:49,735 利にさといわけではありません 285 00:22:51,403 --> 00:22:53,672 この先 北条の敵(かたき)になるような 野心はないわ 286 00:22:53,739 --> 00:22:58,777 あの男になくても 周りが担ぎ上げるのです 287 00:23:02,314 --> 00:23:04,216 申し上げたではないですか 288 00:23:05,417 --> 00:23:09,187 兄上の望まれた世が 目の前まで来ている 289 00:23:10,622 --> 00:23:14,192 坂東武者のてっぺんに 北条が立つ日が 290 00:23:15,627 --> 00:23:18,029 もう十分ではありませんか 291 00:23:18,363 --> 00:23:20,332 姉上は関わらないでいただきたい 292 00:23:22,768 --> 00:23:25,103 どの口が そんなことを言うの 293 00:23:25,904 --> 00:23:28,473 政に関われと言ったのは あなたですよ 294 00:23:28,740 --> 00:23:31,109 私を支える立場では なかったのですか 295 00:23:33,378 --> 00:23:35,347 一人で勝手なことをしない! 296 00:23:45,590 --> 00:23:50,862 姉上に叱られたのは いつ以来でしょう 297 00:23:54,566 --> 00:23:55,967 ごめんなさい 298 00:23:58,370 --> 00:24:00,439 承知いたしました 299 00:24:02,007 --> 00:24:03,809 尼御台の仰せだ 300 00:24:07,846 --> 00:24:11,683 和田殿を これ以上 けしかけることは いたしません 301 00:24:16,121 --> 00:24:17,989 もう誰も死なせたくはないの 302 00:24:22,894 --> 00:24:24,796 それは私も同じです 303 00:24:32,404 --> 00:24:33,905 (広元)いかがでしたか 304 00:24:35,607 --> 00:24:38,810 尼御台には いずれ分かってもらう 305 00:24:45,717 --> 00:24:46,885 それより 306 00:24:49,020 --> 00:24:53,124 和田をたきつける いい手を思いついた 307 00:24:54,226 --> 00:24:57,896 (鳥の鳴き声) 308 00:25:02,000 --> 00:25:04,069 (鳥の鳴き声) 309 00:25:04,135 --> 00:25:05,170 誰か 310 00:25:07,506 --> 00:25:10,542 (政子)小四郎は 和田殿を滅ぼすつもりです 311 00:25:11,877 --> 00:25:14,479 本人は 逆のことを言っていましたが 312 00:25:14,546 --> 00:25:17,249 弟の考えることくらい お見通し 313 00:25:19,518 --> 00:25:21,353 尼御台のお考えは 314 00:25:23,521 --> 00:25:25,223 悔しいですが 315 00:25:26,191 --> 00:25:29,094 今や あの人を止めることは 誰にもできません 316 00:25:30,161 --> 00:25:31,963 (義村)そのように思います 317 00:25:34,532 --> 00:25:37,168 戦になったら 三浦は どちらにつくのです 318 00:25:39,271 --> 00:25:44,609 私は小四郎と 固い絆で結ばれています 319 00:25:48,346 --> 00:25:53,218 弟と違って 私は すぐには人を信じないの 320 00:25:54,920 --> 00:25:56,621 もう一度 尋ねます 321 00:25:58,056 --> 00:26:00,425 あなたは どちらにつくのです 322 00:26:02,394 --> 00:26:05,697 そう言われて向こうと答える ばかはいない 323 00:26:07,332 --> 00:26:10,201 三浦が こちらにつけば 和田は孤立 324 00:26:10,936 --> 00:26:13,338 戦を諦めるに違いありません 325 00:26:18,577 --> 00:26:19,711 見返りは 326 00:26:22,414 --> 00:26:27,052 三浦義村 あなたを宿老に取り立てます 327 00:26:29,554 --> 00:26:31,256 小四郎の許しはいいんですか 328 00:26:33,725 --> 00:26:36,127 私は尼御台ですよ 329 00:26:40,298 --> 00:26:43,935 謹んで お受けいたします 330 00:26:49,140 --> 00:26:53,545 しばらく謹慎になった 331 00:26:59,150 --> 00:27:00,719 お前… 332 00:27:02,787 --> 00:27:04,789 戻ってきていいのか 333 00:27:05,357 --> 00:27:07,792 父上に 追い出されたのではないのか 334 00:27:08,493 --> 00:27:11,129 (朝時(ともとき)) 初(はつ)さんに呼び戻されたんですよ 335 00:27:11,196 --> 00:27:14,332 (初)近頃 鎌倉が きな臭いから ねっ 336 00:27:14,399 --> 00:27:17,102 次郎(じろう)殿にも いてもらった方がいいと思って 337 00:27:17,168 --> 00:27:21,106 こんな私でも いざとなれば力になりますよ 338 00:27:24,542 --> 00:27:29,180 一人は鎌倉を追い出され 一人は謹慎 339 00:27:30,281 --> 00:27:34,185 ほとほと父上も 子に手を焼くお方だ 340 00:27:35,720 --> 00:27:36,788 戦になるんですか 341 00:27:36,855 --> 00:27:38,690 まだ分からぬ! 342 00:27:40,158 --> 00:27:42,661 (酒を注ぐ音) 343 00:27:54,005 --> 00:27:56,841 (鐘の音) 344 00:27:57,342 --> 00:28:00,478 本当は二人きりで 花をめでたいのだが 345 00:28:01,279 --> 00:28:03,081 どうか勘弁してくれ 346 00:28:03,448 --> 00:28:07,919 鎌倉で一番偉い方なんですから 当たり前です 347 00:28:09,587 --> 00:28:10,255 あれを 348 00:28:12,257 --> 00:28:14,526 実は ここに顔なじみが来ている 349 00:28:15,260 --> 00:28:16,528 引き合わせよう 350 00:28:24,269 --> 00:28:26,271 (時元(ときもと)) 鎌倉殿に なれなれしく触るな 351 00:28:27,439 --> 00:28:28,239 構わぬ 352 00:28:29,274 --> 00:28:31,209 (歩き巫女(みこ))鎌倉殿… 353 00:28:33,178 --> 00:28:34,646 ばれてしまったな 354 00:28:37,148 --> 00:28:38,683 御台所(みだいどころ)だ 355 00:28:40,752 --> 00:28:44,289 おばばの目には 人に見えないものが見える 356 00:28:49,194 --> 00:28:55,967 仲はよい お互い 相手を敬っておられます 357 00:28:58,503 --> 00:29:00,004 しかし 358 00:29:01,573 --> 00:29:06,111 その割には 寂しいのう 359 00:29:08,279 --> 00:29:10,348 そう見えますか 360 00:29:10,415 --> 00:29:15,086 幸せ三 寂しさ七 361 00:29:17,789 --> 00:29:22,393 だが 寂しさ十よりはまし 362 00:29:26,397 --> 00:29:29,367 肘が顎につくかね 363 00:29:34,139 --> 00:29:35,707 やらなくていいから 364 00:29:38,710 --> 00:29:40,445 夢を見たぞい 365 00:29:41,312 --> 00:29:44,883 じき 大戦(おおいくさ)が始まる 366 00:29:49,320 --> 00:29:49,988 戦? 367 00:29:51,289 --> 00:29:55,460 この鎌倉が 火の海になる 368 00:29:56,861 --> 00:29:59,364 たくさんの血が流れる 369 00:30:02,467 --> 00:30:08,840 死ぬ みんな死ぬ 370 00:30:10,642 --> 00:30:16,915 由比ヶ浜(ゆいがはま)に ひげ面の首が並ぶ 371 00:30:21,686 --> 00:30:22,620 (盛綱(もりつな))御免! 372 00:30:23,855 --> 00:30:26,825 (盛綱) 鎌倉殿 急ぎ御所へお戻りください 373 00:30:30,495 --> 00:30:34,999 (語り)義時は 和田胤長の館を没収した 374 00:30:35,767 --> 00:30:39,304 本来 罪を犯した者の住みかは 375 00:30:39,571 --> 00:30:43,341 同族の者に引き渡されるのが 通例だが… 376 00:30:48,913 --> 00:30:50,682 そんなことをすれば 377 00:30:51,082 --> 00:30:53,451 義盛が怒(いか)るに 決まってるではないか 378 00:30:55,353 --> 00:30:56,988 それが ねらいです 379 00:30:57,455 --> 00:30:58,423 なぜじゃ 380 00:30:59,557 --> 00:31:02,293 戦には大義名分がいるのです 381 00:31:03,161 --> 00:31:06,130 向こうが挙兵すれば それは謀反 382 00:31:07,098 --> 00:31:09,334 我らは鎮圧のために兵を出せます 383 00:31:09,400 --> 00:31:10,201 ならぬ! 384 00:31:12,937 --> 00:31:16,741 以後 外を出歩かれては困ります 385 00:31:17,875 --> 00:31:22,780 いつものように ここで ごゆるりと お過ごしになられませ 386 00:31:23,381 --> 00:31:24,749 あとは私が 387 00:31:31,122 --> 00:31:34,459 (義時)和田が兵を集めている 我らも戦の支度を 388 00:31:36,628 --> 00:31:37,395 はっ 389 00:31:38,963 --> 00:31:42,367 義盛を死なせたくないのです 390 00:31:44,035 --> 00:31:45,870 戦にはなりません 391 00:31:46,437 --> 00:31:48,740 三浦が こちらにつくと 約束してくれました 392 00:31:50,208 --> 00:31:53,578 そんなことで義盛が諦めると お思いですか 393 00:31:54,679 --> 00:31:58,416 あの者は 追い詰められれば 一人になっても戦う 394 00:31:58,483 --> 00:31:59,550 そういう男です 395 00:32:03,488 --> 00:32:04,923 義盛に会います 396 00:32:05,590 --> 00:32:07,892 会って これ以上 挑発に乗らぬよう伝えます 397 00:32:08,393 --> 00:32:10,561 ここに呼べば 捕らえられてしまいます 398 00:32:10,628 --> 00:32:12,563 義盛と話したいのです! 399 00:32:13,665 --> 00:32:16,301 戦を 止めたいのです 400 00:32:21,539 --> 00:32:23,708 あの手を使うしかなさそうですね 401 00:32:25,743 --> 00:32:26,878 あの手? 402 00:32:27,645 --> 00:32:29,547 我が家に伝わる秘策 403 00:32:30,581 --> 00:32:34,986 今のところ一勝一敗ですが やってみる値打ちはありそうね 404 00:32:35,553 --> 00:32:37,689 (カラスの鳴き声) 405 00:32:41,259 --> 00:32:43,127 (カラスの鳴き声) 406 00:32:47,098 --> 00:32:50,368 (カラスの鳴き声) 407 00:32:54,572 --> 00:32:57,942 ここまでコケにされては 武士の名折れ 408 00:32:59,110 --> 00:33:01,112 もう後には引けません 409 00:33:02,513 --> 00:33:06,984 お前を死なせたくはないのだ 410 00:33:08,319 --> 00:33:10,021 俺は死にません 411 00:33:13,191 --> 00:33:15,626 歩き巫女のおばばが そう言ったのだ 412 00:33:17,462 --> 00:33:22,300 あのばあさん 近頃 死ぬ死ぬとしか言わねえんです 413 00:33:40,852 --> 00:33:42,820 恐れ多いことにございます 414 00:33:49,694 --> 00:33:54,665 いつまでも そばにいてくれ 415 00:33:59,537 --> 00:34:04,609 小四郎も 鎌倉を思ってのこと 416 00:34:06,411 --> 00:34:09,447 二度と 行き過ぎたまねをしないよう 417 00:34:10,681 --> 00:34:12,550 私が目を光らせる 418 00:34:14,719 --> 00:34:15,853 ウリン… 419 00:34:23,227 --> 00:34:26,364 また うまい鹿(しし)汁を食べさせてくれ 420 00:34:27,965 --> 00:34:34,939 (泣き声) 421 00:34:37,642 --> 00:34:43,214 和田義盛は 鎌倉一の忠臣だ 422 00:34:45,683 --> 00:34:49,520 それは私が 一番よく分かっている 423 00:34:52,824 --> 00:34:54,125 はっ! 424 00:34:58,429 --> 00:35:03,701 北条と和田 手を取り合ってこその鎌倉 425 00:35:04,902 --> 00:35:09,207 私に免じて こたびは矛を収めてもらえないか 426 00:35:11,676 --> 00:35:15,413 和田殿は 歴戦の強者(つわもの) 427 00:35:17,448 --> 00:35:21,319 戦わずに済めば これ以上のことはございません 428 00:35:23,955 --> 00:35:25,089 義盛 429 00:35:26,390 --> 00:35:31,362 これからも御家人たちの要として 力を貸してくれ 430 00:35:32,530 --> 00:35:33,898 ははっ! 431 00:35:36,601 --> 00:35:39,904 久々に会えたのだ 双六(すごろく)でもどうだ 432 00:35:40,538 --> 00:35:41,906 やりますか! 433 00:35:47,378 --> 00:35:49,146 (政子)小四郎 あなたは残って 434 00:35:56,621 --> 00:35:59,790 これで和田殿が挙兵することは なくなりました 435 00:36:02,426 --> 00:36:06,664 分かっていますよ あなた まだ諦めてはいない 436 00:36:07,865 --> 00:36:09,934 和田を滅ぼしてしまいたい 437 00:36:12,270 --> 00:36:14,105 鎌倉のためです 438 00:36:14,172 --> 00:36:18,142 鎌倉のため 鎌倉のため 聞き飽きました 439 00:36:19,010 --> 00:36:21,345 それで全てが通ると なぜ思う 440 00:36:22,413 --> 00:36:24,549 戦をせずに 鎌倉を栄えさせてみよ! 441 00:36:28,920 --> 00:36:30,588 姉上は甘すぎます 442 00:36:33,658 --> 00:36:35,826 何に おびえているのです 443 00:36:37,195 --> 00:36:39,463 あなたなら こんなやり方でなくとも 444 00:36:40,164 --> 00:36:42,099 皆をまとめていけるはず 445 00:36:45,269 --> 00:36:47,471 そうせねばならぬのです 446 00:37:00,785 --> 00:37:05,389 考えてみれば 皆 死んじまったな 447 00:37:06,390 --> 00:37:10,161 昔からいるのは 俺と平六(へいろく)くらいだ 448 00:37:12,463 --> 00:37:14,532 時の流れを感じます 449 00:37:15,466 --> 00:37:20,838 今の鎌倉殿は賢いし 度胸もあるし 450 00:37:21,739 --> 00:37:24,275 何より ここが温かい 451 00:37:30,314 --> 00:37:31,549 そう思います 452 00:37:32,516 --> 00:37:39,190 ようやく俺たちは 望みの鎌倉殿を 手に入れたのかもしれねえぞ 453 00:37:41,225 --> 00:37:43,794 政は お前に任せるよ 454 00:37:45,029 --> 00:37:47,565 力がいる時は俺に言え 455 00:37:49,834 --> 00:37:53,170 御家人であろうと 西の者であろうと 456 00:37:53,838 --> 00:37:56,507 鎌倉の敵は 俺が討ち取る 457 00:37:58,643 --> 00:38:01,012 これからも支え合っていこうぜ 458 00:38:02,380 --> 00:38:06,183 なあ 小四郎 459 00:38:10,821 --> 00:38:12,490 よろしくお願いいたします 460 00:38:15,159 --> 00:38:18,429 ウリンが待ってる 行ってくるわ 461 00:38:28,239 --> 00:38:29,373 (ため息) 462 00:38:39,283 --> 00:38:43,721 遅い! 父上の身の上に 何かあったのでは 463 00:38:44,055 --> 00:38:46,057 だから 私はお止めしたのだ! 464 00:38:46,824 --> 00:38:49,460 よ~し いよいよだな 465 00:38:49,527 --> 00:38:53,531 先に言っとくが この乱は失敗する 466 00:38:53,597 --> 00:38:54,465 なっ… 467 00:38:55,166 --> 00:38:56,167 なぜ分かる 468 00:38:56,233 --> 00:38:57,702 俺が向こうにつくからだ 469 00:38:57,768 --> 00:38:58,436 はっ? 470 00:38:58,502 --> 00:39:01,639 挙兵したら 寝返ることになっている 471 00:39:01,706 --> 00:39:02,373 兄上! 472 00:39:02,440 --> 00:39:05,009 この先も 鎌倉で生きていきたいなら 473 00:39:05,443 --> 00:39:07,044 和田には手を貸すな 474 00:39:09,246 --> 00:39:10,247 来てくれ 475 00:39:13,751 --> 00:39:15,953 (義直)父上がお戻りにならない 476 00:39:16,020 --> 00:39:19,023 父上は 北条に はめられたんだ 477 00:39:20,191 --> 00:39:24,829 これより御所に攻め入り 父上をお救いする 478 00:39:26,130 --> 00:39:31,102 まずは 手はずどおり 大江(おおえ)の館を襲って おとりとする! 479 00:39:31,168 --> 00:39:32,937 (一同)オ~! 480 00:39:33,738 --> 00:39:36,640 力を貸していただく時が来ました 481 00:39:38,042 --> 00:39:41,178 共に北条を倒そうぞ! 482 00:39:41,645 --> 00:39:42,813 (一同)オ~! 483 00:39:42,880 --> 00:39:44,181 (巴御前)お待ちください 484 00:39:45,916 --> 00:39:49,553 その前に起請文(きしょうもん)を 書いていただきとうございます 485 00:39:50,421 --> 00:39:51,622 (宗政)起請文? 486 00:39:52,189 --> 00:39:56,227 決して和田を裏切らぬと 約束してほしいのです 487 00:39:57,928 --> 00:40:00,064 (義直)書いていただけますか 488 00:40:02,166 --> 00:40:03,734 我らが信じられぬのか 489 00:40:03,801 --> 00:40:05,770 (義村) 信じてもらえないのであれば 490 00:40:06,904 --> 00:40:07,805 手を引く 491 00:40:17,114 --> 00:40:19,216 いいだろう 書こう 492 00:40:23,420 --> 00:40:25,656 (時房) 戦にならずに よかったです 493 00:40:29,660 --> 00:40:33,364 和田を滅ぼすには よい口実だったが 494 00:40:34,298 --> 00:40:37,301 またまた 思ってもないくせに 495 00:40:39,236 --> 00:40:40,571 そんなことはない 496 00:40:40,638 --> 00:40:42,540 和田殿が好きなくせに 497 00:40:42,606 --> 00:40:43,274 おい 498 00:40:43,340 --> 00:40:45,676 あのお方を嫌いな人なんて いませんよ 499 00:40:50,181 --> 00:40:52,516 御所の守りを解くように 言ってきます 500 00:41:02,693 --> 00:41:03,527 トウ 501 00:41:08,799 --> 00:41:12,503 和田の館にいる平六に 引き揚げるよう伝えよ 502 00:41:15,573 --> 00:41:16,440 (トウ)はい 503 00:42:04,622 --> 00:42:06,991 寝返る手はなくなった 504 00:42:10,227 --> 00:42:14,198 小四郎 すまん 505 00:42:17,568 --> 00:42:21,005 (語り)建暦(けんりゃく)三年 五月二日 506 00:42:29,013 --> 00:42:35,719 鎌倉最大の激戦である 和田合戦 勃発 507 00:42:39,056 --> 00:42:44,295 {\an8}(義盛)我こそが 鎌倉随一の忠臣じゃ! 508 00:42:44,361 --> 00:42:46,497 {\an8}(喊声(かんせい)) 509 00:42:46,563 --> 00:42:49,033 {\an8}(義時)我らに 勝ち目はございません 510 00:42:49,099 --> 00:42:50,434 {\an8}今度こそ 死ぬ 511 00:42:52,136 --> 00:42:53,837 {\an8}(実朝)政というのは 512 00:42:54,705 --> 00:42:58,375 {\an8}かくも多くの者の むくろを必要とするのか