1 00:00:15,133 --> 00:00:18,833 奥州の秀衡殿のところには 何年おったのかな 2 00:00:18,833 --> 00:00:20,400 6年おりました 3 00:00:20,400 --> 00:00:23,700 御館には 息子のように かわいがっていただきました 4 00:00:23,700 --> 00:00:26,367 よい所なんですってね 平泉は 5 00:00:26,367 --> 00:00:27,500 はい 6 00:00:27,500 --> 00:00:31,433 こちらとは 比べ物にならないくらい美しい所です 7 00:00:34,267 --> 00:00:38,500 鎌倉も いずれは 平泉に負けないほど豊かにしたいものだ 8 00:00:38,500 --> 00:00:42,367 いやあ どうでしょう 難しいんじゃないですか 9 00:00:45,800 --> 00:00:47,833 御館に文を書きました 10 00:00:47,833 --> 00:00:52,967 平家との戦に備えて 3,000の兵を送って くださるように お願いいたしました 11 00:00:53,533 --> 00:00:55,367 それは心強い 12 00:00:57,900 --> 00:01:00,033 一刻も早く京へ攻め上り 13 00:01:00,033 --> 00:01:03,633 憎き清盛入道を討ち果たしましょう 14 00:01:05,067 --> 00:01:06,867 九郎殿は 何と 15 00:01:06,867 --> 00:01:10,100 早く兵をよこしてほしいそうじゃ 16 00:01:12,067 --> 00:01:14,167 どうされるおつもりですか 17 00:01:16,900 --> 00:01:19,133 清盛からじゃ 18 00:01:21,700 --> 00:01:26,867 頼朝追討の兵を挙げよと言ってきた 19 00:01:26,867 --> 00:01:29,067 難しいことになりましたな 20 00:01:29,067 --> 00:01:33,867 承知したと どちらにも返事をしておく 21 00:01:34,800 --> 00:01:39,233 いつまでにとは言わずにな 22 00:01:45,733 --> 00:01:48,600 九郎ほどの才があれば 23 00:01:48,600 --> 00:01:53,400 己一人で大願を成し遂げよう 24 00:04:04,167 --> 00:04:06,500 京に たどりついた時 25 00:04:06,500 --> 00:04:10,200 少将 平 維盛の軍勢は 26 00:04:10,200 --> 00:04:12,267 10騎だったそうじゃ 27 00:04:12,267 --> 00:04:15,033 僅か10騎じゃ 28 00:04:15,033 --> 00:04:16,800 情けないこと 29 00:04:16,800 --> 00:04:21,467 官軍として出陣して 何もせずに逃げ帰るなど 30 00:04:21,467 --> 00:04:25,167 古来 聞いたことがござりませぬ 31 00:04:26,400 --> 00:04:28,800 頼朝は やってくれたわ 32 00:04:28,800 --> 00:04:30,400 10騎じゃ 33 00:04:31,900 --> 00:04:33,633 ご無礼いたします 34 00:04:34,567 --> 00:04:38,767 平相国様と宗盛卿がお見えです 35 00:04:40,733 --> 00:04:44,667 東国の謀反は どうなりましたか 36 00:04:44,667 --> 00:04:47,433 頼朝らを追い詰めましたが 37 00:04:47,433 --> 00:04:49,900 飢饉で兵糧が底をつき 38 00:04:49,900 --> 00:04:52,433 一旦 兵を退きました 39 00:04:52,433 --> 00:04:59,100 これよりは この清盛が じきじき 追討の采配を振るいまする 40 00:05:00,733 --> 00:05:04,800 賊徒を鎮めるためには もはや 41 00:05:04,800 --> 00:05:07,933 策を選ばぬ所存 42 00:05:09,833 --> 00:05:12,767 それでは 清盛 43 00:05:12,767 --> 00:05:14,867 わしも力を貸そう 44 00:05:15,567 --> 00:05:17,333 祈とうじゃ 45 00:05:17,333 --> 00:05:19,633 祈とうさせよう 46 00:05:19,633 --> 00:05:22,200 それは ありがたい 47 00:05:30,267 --> 00:05:34,467 お久しゅうございます 法皇様 48 00:05:38,867 --> 00:05:40,833 文覚 49 00:05:44,467 --> 00:05:49,533 そなた まじないが 大層評判じゃが 50 00:05:49,533 --> 00:05:53,200 人を呪い殺すことはできるか 51 00:05:56,667 --> 00:05:58,800 さて… 52 00:06:00,867 --> 00:06:03,333 誰に 53 00:06:03,933 --> 00:06:08,067 死んでもらいましょうかな 54 00:06:17,533 --> 00:06:24,400 平家の坂東支配の大幹部として 名を轟かせていた この男 55 00:06:24,400 --> 00:06:28,567 その最期の時が近づいている 56 00:06:30,900 --> 00:06:33,367 よう ご両人 57 00:06:35,667 --> 00:06:37,733 お久しゅうござる 58 00:06:38,267 --> 00:06:40,067 死にとうない 59 00:06:40,800 --> 00:06:43,600 佐殿に会わせてくれ 頼む 60 00:06:44,100 --> 00:06:45,767 見苦しいぞ 61 00:06:49,833 --> 00:06:54,200 頼朝ごときに唆されおって 情けない 62 00:06:55,333 --> 00:06:57,300 今からでも遅くない 63 00:06:57,300 --> 00:07:00,133 平相国様は寛大なお方じゃ 64 00:07:00,133 --> 00:07:03,333 悔い改めて 平相国様のために尽くせ 65 00:07:05,400 --> 00:07:07,900 おぬしらのために言うておる 66 00:07:08,767 --> 00:07:11,467 どちらが敗軍の将か分からねえな 67 00:07:12,833 --> 00:07:16,033 私は 佐殿の乳母子でござる 68 00:07:16,033 --> 00:07:19,100 大庭に無理やり引きずり込まれたのです 69 00:07:20,967 --> 00:07:23,400 山内首藤経俊 70 00:07:23,400 --> 00:07:24,833 放免だ 71 00:07:27,233 --> 00:07:30,633 おめえさんの母者が 武衛に泣きついた 72 00:07:30,633 --> 00:07:33,533 あいつも 乳母には弱いらしい 73 00:07:38,033 --> 00:07:39,867 うせろ 74 00:07:51,367 --> 00:07:53,600 さてと… 75 00:08:01,000 --> 00:08:03,833 今思えば 76 00:08:03,833 --> 00:08:07,333 伊東と北条の いさかいを収め 77 00:08:07,333 --> 00:08:11,600 頼朝の命を救ったことが 我が身のあだとなったわ 78 00:08:12,733 --> 00:08:14,700 面白いのう 79 00:08:32,633 --> 00:08:36,167 あの時 頼朝を殺しておけばと 80 00:08:36,167 --> 00:08:39,700 お前も そう思う時が来るかもしれんの 81 00:08:39,700 --> 00:08:41,733 上総介 82 00:08:43,267 --> 00:08:45,867 せいぜい気を付けることだ 83 00:09:05,933 --> 00:09:11,800 一つ間違えば 俺たちの首が あそこに かけられてたんだな 84 00:09:14,267 --> 00:09:17,267 悪い男ではなかった 85 00:09:17,267 --> 00:09:20,267 首だけ見りゃあ ほれ 86 00:09:20,267 --> 00:09:23,100 まるで生きているみてえだ 87 00:09:23,633 --> 00:09:26,600 伊東の爺様は どうなるんだ 88 00:09:27,367 --> 00:09:29,633 命は助かるんだろうな 89 00:09:32,767 --> 00:09:35,467 佐殿を信じるしかねえ 90 00:09:37,833 --> 00:09:42,633 わしのせいで お前たちにも苦労をかけてしまった 91 00:09:43,467 --> 00:09:46,100 よいではありませぬか 92 00:09:46,100 --> 00:09:51,567 こうして親子3人 また そろうことができたのですから 93 00:09:55,067 --> 00:09:57,967 傷が深手でなくて何よりでした 94 00:09:58,733 --> 00:10:00,567 欲しいものがあったら 言ってください 95 00:10:00,567 --> 00:10:02,733 すぐに手配します 96 00:10:03,833 --> 00:10:05,567 ありがとうございます 97 00:10:08,133 --> 00:10:09,800 ご無礼いたします 98 00:10:12,500 --> 00:10:14,533 八重 99 00:10:15,767 --> 00:10:18,467 お前も 100 00:10:18,467 --> 00:10:20,967 男に生まれてくれば 101 00:10:20,967 --> 00:10:23,700 同じことをしたはずじゃ 102 00:10:24,333 --> 00:10:27,300 いとしい娘を持っておれば… 103 00:10:28,667 --> 00:10:30,267 過ぎたことです 104 00:10:33,367 --> 00:10:35,833 今日も これから行くのか 105 00:10:37,700 --> 00:10:39,167 はい 106 00:10:40,333 --> 00:10:43,433 八重は 御所仕えをしておるのです 107 00:10:44,100 --> 00:10:45,733 何 108 00:10:45,733 --> 00:10:50,433 少しでも佐殿の役に立ちたいという 八重の気持ち 109 00:10:51,467 --> 00:10:54,000 けなげとは思いませんか 110 00:10:54,567 --> 00:10:55,967 あなた 111 00:10:55,967 --> 00:10:59,133 何でもかんでも しゃべりゃいい ってもんじゃないですよ 112 00:11:00,400 --> 00:11:02,000 参りましょう 113 00:11:07,867 --> 00:11:09,933 ばかめが 114 00:11:12,567 --> 00:11:14,333 -これもお願い -はい 115 00:11:15,700 --> 00:11:17,700 今日 お芋 いっぱい もらっちゃった 116 00:11:17,700 --> 00:11:19,033 本当に 117 00:11:32,333 --> 00:11:35,067 見返りを求めぬ真心 118 00:11:35,067 --> 00:11:37,067 気高いわあ 119 00:11:38,567 --> 00:11:43,067 それを許した姉上も 十分 気高い 120 00:11:43,067 --> 00:11:45,133 付け足したように言わない 121 00:11:50,600 --> 00:11:52,000 見て 122 00:12:04,033 --> 00:12:06,233 草餅を頂きました 123 00:12:06,233 --> 00:12:08,067 よかったら どうぞ 124 00:12:10,033 --> 00:12:12,900 お心遣い ありがとうございます 125 00:12:48,233 --> 00:12:50,067 受け取ってくれた 126 00:12:50,067 --> 00:12:52,300 今も ほれてるのか 127 00:12:54,233 --> 00:12:57,800 八重さんも これからは幸せになってもらいたい 128 00:12:57,800 --> 00:12:59,467 それだけだ 129 00:12:59,467 --> 00:13:02,233 じゃあ 俺がもらっても 文句はないな 130 00:13:02,233 --> 00:13:05,233 -ちょっとお待ちなさい -もらっても いいんだな 131 00:13:05,233 --> 00:13:07,200 いいんだな 132 00:13:10,667 --> 00:13:12,933 もちろん 133 00:13:12,933 --> 00:13:16,333 八重さんが幸せになるのなら 134 00:13:16,333 --> 00:13:18,567 言ったな 135 00:13:27,733 --> 00:13:31,800 昼間 小四郎に もらったのですが 136 00:13:31,800 --> 00:13:34,533 こういうことをされては困るのです 137 00:13:35,400 --> 00:13:37,600 かたくて食えないでしょう 138 00:13:37,600 --> 00:13:39,200 捨てておきますよ 139 00:13:42,700 --> 00:13:46,167 仕事は慣れましたか 140 00:13:46,167 --> 00:13:48,267 ようやく 141 00:13:49,733 --> 00:13:52,333 佐殿に会いたいのでは? 142 00:13:55,333 --> 00:13:57,867 今のままで十分です 143 00:14:02,933 --> 00:14:06,300 先に進んだら いかがですか 144 00:14:07,867 --> 00:14:11,367 生き延びることができたんだ 145 00:14:11,367 --> 00:14:13,933 もったいない 146 00:14:18,767 --> 00:14:21,000 力になる 147 00:14:22,400 --> 00:14:24,933 そういうおつもりなら 出ていきます 148 00:14:24,933 --> 00:14:26,667 ここにいなさい 149 00:14:50,233 --> 00:14:52,067 ずっと気になってたんだけど 150 00:14:52,067 --> 00:14:55,000 あなた その髪留め 赤すぎない? 151 00:14:55,000 --> 00:14:56,700 そう? 152 00:14:56,700 --> 00:14:58,833 いつもと変わらないけど 153 00:15:07,167 --> 00:15:08,733 ご無礼つかまつります 154 00:15:08,733 --> 00:15:10,100 さあ 155 00:15:10,700 --> 00:15:14,100 失礼いたします 失礼いたします 156 00:15:24,767 --> 00:15:28,000 御台所 よろしゅうございますか 157 00:15:28,000 --> 00:15:29,600 はい 158 00:15:35,500 --> 00:15:41,267 これより お目通りをお待ちの方々を お通しいたします 159 00:15:41,267 --> 00:15:42,767 お目通り? 160 00:15:56,533 --> 00:16:00,467 北条のお方様におわしまする 161 00:16:00,467 --> 00:16:02,967 随分と仰々しいこと 162 00:16:04,667 --> 00:16:07,133 今日でしたっけ お稽古 163 00:16:07,133 --> 00:16:08,333 はい 164 00:16:08,333 --> 00:16:10,000 お稽古? 165 00:16:10,000 --> 00:16:15,167 御台所になられたんですから それなりの作法を覚えていただきます 166 00:16:15,167 --> 00:16:17,767 京へ上ることもあるでしょうし 167 00:16:17,767 --> 00:16:19,967 今から備えておくのです 168 00:16:21,633 --> 00:16:23,433 つきあいなさい 169 00:16:24,533 --> 00:16:28,100 兄の 牧 宗親でございます 170 00:16:30,900 --> 00:16:35,467 私だけでは心もとないので お呼びしました 171 00:16:35,467 --> 00:16:38,667 よろしゅうお頼申します 172 00:16:39,367 --> 00:16:41,333 お手柔らかに 173 00:16:42,867 --> 00:16:44,200 兄上 174 00:16:44,200 --> 00:16:46,700 まずは うちの人にご挨拶を 175 00:16:53,067 --> 00:16:56,800 蒲冠者殿におわしまする 176 00:17:10,433 --> 00:17:12,400 ご無礼つかまつります 177 00:17:12,400 --> 00:17:15,400 源 範頼にございます 178 00:17:16,133 --> 00:17:19,167 佐殿の縁者の方ですか? 179 00:17:19,167 --> 00:17:20,000 弟です 180 00:17:23,500 --> 00:17:27,467 兄上の挙兵を聞き 遠江から駆けつけました 181 00:17:27,467 --> 00:17:32,367 途中 道に迷って こんなに遅くなってしまいました 182 00:17:33,033 --> 00:17:34,800 そうでしたか 183 00:17:34,800 --> 00:17:38,367 佐殿の力になってやってください 184 00:17:38,367 --> 00:17:39,767 はい 185 00:17:39,767 --> 00:17:41,100 では 186 00:17:44,567 --> 00:17:47,600 えたいの知れない人が どんどん増えてく 187 00:17:51,333 --> 00:17:52,900 義姉上 188 00:17:52,900 --> 00:17:54,167 九郎殿 189 00:17:55,167 --> 00:17:57,267 お呼びしてから 来ていただきたかった 190 00:17:59,933 --> 00:18:04,467 私は 母とは離れて育ち 姉妹もおりません 191 00:18:04,467 --> 00:18:10,100 思い切り甘えても よろしいのでしょうか 192 00:18:11,367 --> 00:18:13,333 構いませんよ 193 00:18:29,800 --> 00:18:32,000 夢でした 194 00:18:37,133 --> 00:18:39,300 兄上のところへ行ってきます 195 00:18:44,433 --> 00:18:46,500 以上でございます 196 00:18:47,167 --> 00:18:49,667 で あなたは 197 00:18:55,433 --> 00:18:58,267 足立遠元と申します 198 00:19:02,433 --> 00:19:07,200 佐殿より 御所内の差配を命じられました 199 00:19:07,200 --> 00:19:11,633 何かありましたら いつでも お呼びください 200 00:19:20,133 --> 00:19:22,933 あれが 一番 えたいが知れない 201 00:19:26,767 --> 00:19:29,233 四郎様は佐殿の舅 202 00:19:29,233 --> 00:19:32,867 この鎌倉では 2番目に力を持っておられるんですよ 203 00:19:32,867 --> 00:19:34,833 そら めでたい 204 00:19:36,567 --> 00:19:39,433 義兄上は いつまで こちらに 205 00:19:40,267 --> 00:19:44,400 あんたに「義兄上」呼ばれると 何や こそばいな 206 00:19:48,100 --> 00:19:52,667 佐殿も偉くなられて お仕事も ますます忙しくなってきたでしょう 207 00:19:52,667 --> 00:19:56,300 周りに確かなお人を置いた方が よいと思うのです 208 00:19:56,300 --> 00:20:00,967 その点 兄上は都人でございますから 筆も立ちます 209 00:20:00,967 --> 00:20:04,033 きっと お役に立ちましょう 210 00:20:04,033 --> 00:20:07,133 よろしゅうお頼申します 211 00:20:12,400 --> 00:20:17,500 こうやって兄弟がそろうというのは 実に うれしいものだな 212 00:20:18,233 --> 00:20:20,033 これで全てですか 213 00:20:20,033 --> 00:20:21,933 行方が分かってる者はな 214 00:20:21,933 --> 00:20:23,567 乙若がおります 215 00:20:23,567 --> 00:20:28,000 仏門に入り 今は義円と名乗って 近江の園城寺におります 216 00:20:28,000 --> 00:20:30,200 それぞれ母親は違うんだ 217 00:20:30,200 --> 00:20:34,967 私と全成殿と乙若は一緒だけど 佐殿の母上は別だし 218 00:20:34,967 --> 00:20:38,633 そちらのは確か 遊女でしたよね 219 00:20:38,633 --> 00:20:40,133 そうなんです 220 00:20:40,133 --> 00:20:44,067 皆様 共に暮らしていた時はあるのですか 221 00:20:44,067 --> 00:20:46,100 それが ないのだ 222 00:20:46,100 --> 00:20:50,533 お前たちとは 父上が亡くなられたあと 京で 一度 会ったな 223 00:20:50,533 --> 00:20:52,600 はい 清盛の館で 224 00:20:53,233 --> 00:20:57,500 九郎 お前のことは よく覚えておるぞ 225 00:20:57,500 --> 00:20:59,433 利発な子でな 226 00:20:59,433 --> 00:21:01,600 平家の者たちに囲まれる中 227 00:21:01,600 --> 00:21:03,367 泣くばかりの母御を 228 00:21:03,367 --> 00:21:07,800 それでは話が通じませぬと 励ました あの声は 229 00:21:07,800 --> 00:21:10,733 今でも耳に残っておるぞ 230 00:21:10,733 --> 00:21:12,600 ありがとうございます 231 00:21:12,600 --> 00:21:14,567 しかし それは 私ではありません 232 00:21:14,567 --> 00:21:16,300 私ですね 233 00:21:16,300 --> 00:21:19,900 清盛の前で母を励ましたのは 私です 234 00:21:21,733 --> 00:21:23,533 思い出した 235 00:21:23,533 --> 00:21:28,467 幼いながらも 孫子の一節をそらんじ わしに教えてくれた 236 00:21:28,467 --> 00:21:30,633 -それが九郎であったか -私ではありません 237 00:21:30,633 --> 00:21:32,133 乙若ですね 238 00:21:32,133 --> 00:21:35,067 あのころ 九郎は まだ赤ん坊でした 239 00:21:38,800 --> 00:21:40,567 弟たちよ 240 00:21:40,567 --> 00:21:45,600 源氏再興のためには 血を分けた そなたたちが頼りじゃ 241 00:21:45,600 --> 00:21:48,600 坂東の者どもは 信じ切ることができぬ 242 00:21:51,867 --> 00:21:53,767 小四郎は別じゃ 243 00:21:53,767 --> 00:21:56,000 5番目の弟と思ってくれ 244 00:21:56,900 --> 00:21:58,600 恐れ入ります 245 00:22:02,300 --> 00:22:08,200 お前たち 世を正すため 共に力を尽くしてくれるな 246 00:22:09,133 --> 00:22:10,533 はい はい 247 00:22:10,533 --> 00:22:15,600 一日も早く京へ攻め上り 清盛の首を取りましょう 248 00:22:16,800 --> 00:22:19,933 そうしたいのは やまやまなのだが… 249 00:22:23,233 --> 00:22:26,900 常陸の佐竹征伐に行かねばならんのだ 250 00:22:27,833 --> 00:22:33,400 家人たちのために坂東を固めるのも 佐殿の務めなのです 251 00:22:44,433 --> 00:22:46,233 わっ びっくりした 252 00:22:46,233 --> 00:22:48,500 新しく入った侍女なんですが 253 00:22:48,500 --> 00:22:51,833 目立つ割に全く役に立ちませぬ 254 00:22:51,833 --> 00:22:55,267 立ち振る舞いで 下人の出ではないことは分かります 255 00:22:55,267 --> 00:22:57,533 一体 どなたでございますか 256 00:22:58,967 --> 00:23:00,633 私に言われても… 257 00:23:04,000 --> 00:23:05,967 素性を知っておきたいのです 258 00:23:05,967 --> 00:23:08,467 奥を預かる者として 259 00:23:08,467 --> 00:23:10,300 あなたが預かってるの? 260 00:23:16,667 --> 00:23:19,800 胸の内に とどめておきますゆえ 261 00:23:23,033 --> 00:23:25,133 お願いしていいですか 262 00:23:25,133 --> 00:23:27,733 佐殿が お酒をご所望です 263 00:23:27,733 --> 00:23:31,867 肴をね 3品ほどつけて お部屋まで持っていってくれますか 264 00:23:31,867 --> 00:23:34,067 佐殿にですか 265 00:23:34,067 --> 00:23:35,767 何か? 266 00:23:35,767 --> 00:23:36,933 いえ 267 00:23:36,933 --> 00:23:39,900 お部屋の前に 置いてくるだけでいいから 268 00:23:39,900 --> 00:23:41,633 かしこまりました 269 00:23:41,633 --> 00:23:43,000 頼みましたよ 270 00:24:23,933 --> 00:24:26,367 お酒をお持ちいたしました 271 00:24:42,200 --> 00:24:44,100 お酒 届きましたよ 272 00:24:47,267 --> 00:24:48,933 お願い 273 00:25:03,367 --> 00:25:04,967 ここにお願い 274 00:25:28,033 --> 00:25:31,033 ありがとう 八重さん 275 00:25:31,033 --> 00:25:32,967 ご無礼いたしました 276 00:25:57,100 --> 00:25:59,233 御簾に触れたら あかん 277 00:26:00,733 --> 00:26:02,100 こうです 278 00:26:14,167 --> 00:26:16,867 言うことなしやな 279 00:26:16,867 --> 00:26:19,400 はい 次 あなた 280 00:26:30,633 --> 00:26:33,467 そないに ようけ膝を出したら品がない 281 00:26:33,467 --> 00:26:34,733 やってみてください 282 00:26:34,733 --> 00:26:36,967 受け答えも作法の一つ 283 00:26:36,967 --> 00:26:39,000 文句言わないで やる 284 00:26:40,300 --> 00:26:45,300 あなたたちの振る舞い一つに 北条の威信がかかっているのです 285 00:26:45,300 --> 00:26:47,733 それを忘れないように 286 00:26:48,967 --> 00:26:51,233 りくさんだって よく分かってないで やってるのよ 287 00:26:51,233 --> 00:26:53,067 知ったかぶっちゃって 288 00:26:54,700 --> 00:26:57,700 赤い色を身に着けると運が向いてくるって おっしゃいましたよね 289 00:26:57,700 --> 00:26:58,800 はい 290 00:26:58,800 --> 00:27:00,533 嘘ですね 291 00:27:01,567 --> 00:27:05,467 色が染みつくには 時がかかるもの 292 00:27:05,467 --> 00:27:08,900 ひとつきもすれば 必ず運気が向いてきます 293 00:27:09,833 --> 00:27:11,400 それに 294 00:27:12,433 --> 00:27:14,900 あなたには 赤がよく似合う 295 00:27:35,767 --> 00:27:36,744 りく様より 296 00:27:36,745 --> 00:27:41,233 御台所として これくらいのものは 読んでおくようにとのことでございます 297 00:27:50,800 --> 00:27:54,867 新しく入った侍女は 元気にやってますか 298 00:27:56,033 --> 00:27:57,833 八重でございますか 299 00:27:57,833 --> 00:28:00,367 この数日 伏せっておりまして 300 00:28:01,867 --> 00:28:04,800 どこか悪くしたのでなければ よいのですが 301 00:28:12,200 --> 00:28:14,700 10月27日 302 00:28:14,700 --> 00:28:18,533 頼朝は 常陸に出陣する 303 00:28:18,533 --> 00:28:24,967 佐竹氏は 源氏の一族でありながら 平家に通じていて 304 00:28:24,967 --> 00:28:30,100 頼朝らの挙兵に かたくなに応じようとしない 305 00:28:37,267 --> 00:28:39,467 敵は我が軍勢を前にしても 306 00:28:39,467 --> 00:28:41,900 一歩も引く様子を見せません 307 00:28:41,900 --> 00:28:45,333 合戦の支度は 既に調っております 308 00:28:45,333 --> 00:28:47,633 すぐにでも打って出ようぞ 309 00:28:47,633 --> 00:28:49,767 まずは使者だ 310 00:28:49,767 --> 00:28:53,267 戦わずして済むなら それに勝るものはない 311 00:28:53,267 --> 00:28:54,867 小四郎 312 00:28:56,067 --> 00:28:59,567 上総介殿は 佐竹と長年のつきあい 313 00:28:59,567 --> 00:29:03,500 佐竹義政に いかなる存念かを 聞いてきていただけませんか 314 00:29:04,467 --> 00:29:06,367 任せろ 315 00:29:07,700 --> 00:29:11,033 まどろっこしいことはやめて 攻め込むべきです 316 00:29:12,433 --> 00:29:17,200 佐殿は 戦となり 長引くことを 案じておられます 317 00:29:20,033 --> 00:29:22,467 500の兵をくれ 318 00:29:22,467 --> 00:29:27,067 3日で 敵の大将の首を挙げてみせる 319 00:29:27,067 --> 00:29:29,333 これは頼もしい 320 00:29:30,300 --> 00:29:31,800 九郎殿 321 00:29:31,800 --> 00:29:34,433 戦には 2通りござってな 322 00:29:34,433 --> 00:29:38,633 しなければならない戦と しなくても済む戦 323 00:29:38,633 --> 00:29:42,233 しなくて済む戦なら しないに越したことはない 324 00:29:42,233 --> 00:29:44,800 お前の話は耳に入ってこない 325 00:29:48,900 --> 00:29:51,867 戦の経験は 326 00:29:51,867 --> 00:29:54,233 ない 327 00:29:54,233 --> 00:29:57,600 経験もないのに 結構な自信じゃねえか 328 00:29:58,667 --> 00:30:01,433 経験もないのに自信もなかったら 何もできない 329 00:30:01,433 --> 00:30:03,233 違うか 330 00:30:03,233 --> 00:30:04,433 いいか 小僧 331 00:30:04,433 --> 00:30:06,233 無礼者 332 00:30:07,367 --> 00:30:11,500 戦ってのはな 一人でやるもんじゃねえんだよ 333 00:30:12,500 --> 00:30:17,967 身勝手な振る舞いが 全軍を総崩れに追いやることだってある 334 00:30:17,967 --> 00:30:19,900 決められたことに従えねえなら 335 00:30:19,900 --> 00:30:21,933 とっとと奥州へ帰れ 336 00:30:27,033 --> 00:30:29,200 九郎 337 00:30:29,200 --> 00:30:31,500 気持ちは よう分かるが 338 00:30:31,500 --> 00:30:33,800 ここは控えておれ 339 00:30:41,333 --> 00:30:43,667 しかし 九郎殿は面白い 340 00:30:43,667 --> 00:30:47,533 「経験もないのに自信もなかったら 何もできない」とは 341 00:30:47,533 --> 00:30:50,700 よう言うたもんだのう 342 00:30:50,700 --> 00:30:53,167 結構 結構 343 00:31:13,767 --> 00:31:17,967 もし俺が斬られたら すぐに攻め込め 344 00:31:17,967 --> 00:31:21,500 仇討ちといえば 全軍 奮い立つ 345 00:31:21,933 --> 00:31:23,767 ご用心ください 346 00:31:30,033 --> 00:31:32,633 佐竹殿ではござらぬか 347 00:31:32,633 --> 00:31:34,633 情けないのう 348 00:31:35,633 --> 00:31:39,833 あの上総介が 頼朝に尻尾を振るとは 349 00:31:53,267 --> 00:31:55,533 いつ以来だ 350 00:31:55,533 --> 00:31:58,333 さて いつ以来かな 351 00:31:59,500 --> 00:32:02,133 お前 352 00:32:02,133 --> 00:32:04,333 老けたな 353 00:32:16,867 --> 00:32:18,767 こいつが つまんねえこと言うからよう 354 00:32:20,300 --> 00:32:21,833 かかれ~ 355 00:32:23,867 --> 00:32:27,400 かかれ~ 356 00:32:31,100 --> 00:32:32,700 行け 行け 357 00:32:36,600 --> 00:32:40,233 何をやっておるのだ 358 00:32:43,033 --> 00:32:45,767 上総介 359 00:32:53,533 --> 00:32:55,800 すぐに皆を集めよ 360 00:32:55,800 --> 00:32:57,067 はっ 361 00:32:59,600 --> 00:33:04,367 佐竹勢は 金砂山を砦として立て籠もっている 362 00:33:05,133 --> 00:33:08,633 戦は膠着状態となった 363 00:33:09,500 --> 00:33:12,400 どうされますか どうしたものかのう 364 00:33:13,333 --> 00:33:14,467 駄目だ駄目だ 365 00:33:14,467 --> 00:33:17,600 真正面は 矢をもろに受けて どうにもならねえ 366 00:33:17,600 --> 00:33:20,067 金砂の砦は 背後が崖 367 00:33:20,067 --> 00:33:22,333 手前は 山肌に柵が並んでいます 368 00:33:22,333 --> 00:33:26,467 攻めるなら こちら側ですが このとおり 砦からは丸見え 369 00:33:26,467 --> 00:33:28,833 狙い撃ちにされてしまいます 370 00:33:28,833 --> 00:33:31,767 大軍で力攻めするわけにはいかぬのか 371 00:33:31,767 --> 00:33:36,300 幾重にも張られた柵を越えるには 多くの兵を失います 372 00:33:36,300 --> 00:33:39,167 次は倍の兵で攻め込もう それしかねえ 373 00:33:39,167 --> 00:33:42,033 無駄に死んでいく兵が 哀れだとは思わぬか 374 00:33:42,033 --> 00:33:44,800 -百も承知じゃ -仲よくじゃ 375 00:33:45,567 --> 00:33:47,900 -風に当たってくる -そうせい そうせい 376 00:33:49,033 --> 00:33:54,633 息子がおれば 何か妙案を 思いついてくれたかもしれぬが 377 00:33:54,633 --> 00:33:56,867 平六は なぜ来なかったのです 378 00:33:56,867 --> 00:33:59,667 腐った餅を食って腹を壊した 379 00:34:01,800 --> 00:34:04,167 ばかなやつだ 380 00:34:05,067 --> 00:34:08,233 何か よい手はないのか 範頼 381 00:34:12,967 --> 00:34:15,467 ちょっと時を頂けますか 382 00:34:17,600 --> 00:34:22,533 上総介殿と北条殿に 望みを託すしかないようですな 383 00:34:22,533 --> 00:34:25,233 何も言ってこないところを見ると 384 00:34:25,233 --> 00:34:28,133 向こうも苦戦しているのであろう 385 00:34:30,167 --> 00:34:33,567 定石ですが ここは やはり 兵糧攻めかと 386 00:34:33,567 --> 00:34:35,800 兵糧は我らも苦しゅうございます 387 00:34:35,800 --> 00:34:38,233 先に音を上げるのは こちらかと 388 00:34:38,233 --> 00:34:39,867 駄目か… 389 00:34:41,933 --> 00:34:45,833 見てくれ かわいい小鳥を捕まえたぞ 390 00:34:46,867 --> 00:34:49,667 小太郎 やけになっておるのか 391 00:34:49,667 --> 00:34:52,367 ヒヨドリかな よう捕まえたのう 392 00:34:52,367 --> 00:34:54,333 そうっと寄って パッとさ 393 00:34:54,333 --> 00:34:58,700 義盛殿は心が澄んでおられるから 鳥も安心するのでしょう 394 00:35:00,667 --> 00:35:03,033 ほら 鳴いてみてくれ 鳴かねえかな 395 00:35:03,033 --> 00:35:05,800 -顔が怖すぎるんだ -そりゃそうじゃ 396 00:35:07,767 --> 00:35:10,533 戦の最中ではないのか 397 00:35:13,567 --> 00:35:16,000 九郎殿 398 00:35:16,000 --> 00:35:18,467 何か策がおありなのでは? 399 00:35:21,133 --> 00:35:23,967 小僧は控えていろと言われたから 400 00:35:28,000 --> 00:35:30,167 話してみよ 401 00:35:35,333 --> 00:35:38,200 畠山 お前 正しい 402 00:35:38,900 --> 00:35:41,767 これ以上 正面から攻めるのは ばかのすることだ 403 00:35:41,767 --> 00:35:43,900 まあ まあ まあ… 404 00:35:43,900 --> 00:35:46,467 九郎殿なら どうされますか 405 00:35:47,367 --> 00:35:51,367 敵の目は 常に下に向いている 406 00:35:52,133 --> 00:35:54,233 だから 上から攻める 407 00:35:54,233 --> 00:35:55,467 上? 408 00:35:57,533 --> 00:36:00,867 -ここ -背後の岩場 409 00:36:01,900 --> 00:36:06,200 しかし 岩場まで登れる者など いるでしょうか 410 00:36:06,200 --> 00:36:08,567 俺の郎党たちなら たやすいこと 411 00:36:08,567 --> 00:36:09,867 無理だ 412 00:36:09,867 --> 00:36:12,667 回り込んでるところを 矢で射られるのが関の山だ 413 00:36:12,667 --> 00:36:15,900 下から総攻めを仕掛け 敵の目を引き付けろ 414 00:36:15,900 --> 00:36:19,600 あなたの策のために 我らの兵を犠牲にするというのですか 415 00:36:19,600 --> 00:36:21,933 さっき様子を見てきた 416 00:36:21,933 --> 00:36:25,367 敵の矢が届くのは 二重の柵のうち 417 00:36:25,367 --> 00:36:28,100 手前の柵の向こう側 418 00:36:28,100 --> 00:36:31,167 よって 攻めるのは ここまで 419 00:36:37,667 --> 00:36:39,567 見事な策である 420 00:36:41,433 --> 00:36:43,733 この九郎義経 421 00:36:43,733 --> 00:36:46,267 戦に出たら誰にも負けません 422 00:36:46,933 --> 00:36:51,233 頼れる弟よ わしは果報者じゃ 423 00:36:51,233 --> 00:36:53,033 すぐに支度を 424 00:36:53,033 --> 00:36:54,267 承知 425 00:36:56,100 --> 00:36:57,433 おい 朗報じゃ 426 00:36:58,767 --> 00:37:00,733 戦は終わりじゃ 427 00:37:02,067 --> 00:37:07,533 上総介殿が 佐竹義季と内通し 砦の守りを解かせました 428 00:37:07,533 --> 00:37:09,467 佐竹一族は城を出て 429 00:37:09,467 --> 00:37:12,433 今 千葉殿が後を追っております 430 00:37:12,433 --> 00:37:14,967 我が軍の大勝利じゃ 431 00:37:16,067 --> 00:37:18,967 少しも はよう 砦を押さえましょうぞ 432 00:37:18,967 --> 00:37:21,433 -参るぞ -はっ 433 00:37:23,600 --> 00:37:25,400 何よりじゃ 何より 434 00:37:27,967 --> 00:37:30,233 九郎殿 435 00:37:30,233 --> 00:37:32,200 感服いたしました 436 00:37:34,133 --> 00:37:36,067 実りはしなかったがな 437 00:37:55,933 --> 00:37:58,800 ご無事のお戻り 何よりです 438 00:38:01,500 --> 00:38:04,133 常陸の山で採れた きのこです 439 00:38:04,133 --> 00:38:06,167 よろしかったら どうぞ 440 00:38:08,800 --> 00:38:11,233 ありがたく頂きます 441 00:38:14,367 --> 00:38:18,167 このところ 御所に行かれてないそうですね 442 00:38:18,167 --> 00:38:20,933 お体の具合でも悪いのですか 443 00:38:20,933 --> 00:38:24,933 少し 気分が すぐれませんでした 444 00:38:27,300 --> 00:38:29,733 無理はしないでくださいね 445 00:38:29,733 --> 00:38:31,567 ありがとうございます 446 00:38:38,367 --> 00:38:39,667 少々お待ちを 447 00:39:02,033 --> 00:39:04,600 佐殿 448 00:39:08,000 --> 00:39:10,400 小四郎から聞きました 449 00:39:10,400 --> 00:39:14,567 誰もが考えつかなかったようなことを 九郎殿は思いつかれた 450 00:39:14,567 --> 00:39:16,300 すばらしいではないですか 451 00:39:16,300 --> 00:39:19,633 思いついただけでは意味がありません 452 00:39:19,633 --> 00:39:22,633 これから いくらでも機会はあります 453 00:39:22,633 --> 00:39:27,433 佐殿のために 力を貸してくださいな 454 00:39:27,433 --> 00:39:32,100 -さっ -義姉上のお声は 455 00:39:32,100 --> 00:39:34,700 いい響きだ 456 00:39:38,533 --> 00:39:41,367 私にできるのは話を聞くことくらい 457 00:39:41,367 --> 00:39:43,600 つらい時は いつでもおいでなさい 458 00:39:49,300 --> 00:39:51,233 兄上に会ってきます 459 00:40:02,367 --> 00:40:05,100 戦で擦りむいた 460 00:40:05,100 --> 00:40:06,800 よいな 461 00:40:08,333 --> 00:40:11,467 あそこで何をしていたのですか 462 00:40:12,500 --> 00:40:14,300 別に 463 00:40:16,000 --> 00:40:19,167 八重さんのこと… あっ… ご存じだったのですね 464 00:40:20,400 --> 00:40:22,467 誰から聞いたのですか 465 00:40:24,467 --> 00:40:26,300 亀からだ 466 00:40:29,967 --> 00:40:31,967 しかし 467 00:40:31,967 --> 00:40:35,033 お前が八重に ほれているとはな 468 00:40:35,033 --> 00:40:37,200 たまたまでございます 469 00:40:37,200 --> 00:40:39,500 おいしそうな きのこを 見つけたものですから 470 00:40:39,500 --> 00:40:41,533 責めておるのではない 471 00:40:43,467 --> 00:40:45,700 そういうことなら 472 00:40:45,700 --> 00:40:48,567 わしは諦めよう 473 00:40:48,567 --> 00:40:52,000 諦めてなかったことが驚きです 474 00:40:54,500 --> 00:40:57,967 八重さん 御所で何かあったのですか 475 00:40:57,967 --> 00:40:59,333 よし 476 00:40:59,333 --> 00:41:00,933 あれと一緒になれ 477 00:41:00,933 --> 00:41:02,167 お待ちください 478 00:41:02,167 --> 00:41:04,200 わしが 2人を取り結んでやる 479 00:41:04,200 --> 00:41:06,300 そのようなつもりは 480 00:41:07,633 --> 00:41:10,900 後で届けてやるつもりだったが 481 00:41:12,333 --> 00:41:14,733 あれを八重に持っていってやれ 482 00:41:14,733 --> 00:41:17,567 例のヒヨドリ 483 00:41:19,567 --> 00:41:23,733 八重は 小鳥が好きでな 484 00:41:23,733 --> 00:41:25,833 きのこは好まぬ 485 00:41:27,633 --> 00:41:32,167 女子は皆 きのこが好きなのかと思っておりました 486 00:41:32,167 --> 00:41:36,067 ただ 全く鳴かぬのだ 487 00:41:36,067 --> 00:41:40,367 ひょっとしたら 死にかけておるのかもしれんな 488 00:41:50,067 --> 00:41:53,100 これは ツグミでございますね 489 00:41:57,733 --> 00:41:59,600 ヒヨドリに似ていますが 490 00:41:59,600 --> 00:42:03,067 ツグミは さえずりません 491 00:42:03,067 --> 00:42:06,000 「口をつぐむ」から 492 00:42:06,000 --> 00:42:08,267 ツグミと呼ばれて いるようです 493 00:42:13,667 --> 00:42:15,433 兄上でございますね 494 00:42:15,433 --> 00:42:17,233 お会いしとうございました 495 00:42:18,200 --> 00:42:22,433 源 義朝が八男 乙若でございます 496 00:42:25,200 --> 00:42:27,733 今は義円と名乗っております 497 00:42:32,300 --> 00:42:34,967 © NHK 498 00:42:34,967 --> 00:42:38,100 これより 佐殿は鎌倉殿 499 00:42:38,100 --> 00:42:40,408 必ずや滅ぼしてみせようぞ 500 00:42:40,408 --> 00:42:43,918 いずれ必ず後悔する時が来るとな 501 00:42:43,918 --> 00:42:46,786 兄上は 昔から八重さんがお好きでしたから 502 00:42:46,786 --> 00:42:50,377 北条の血を引く者が 鎌倉殿となるのじゃ 503 00:42:50,377 --> 00:42:51,858 おかしい 504 00:42:51,858 --> 00:42:54,932 口が過ぎるぞ 小四郎