1 00:00:05,800 --> 00:00:09,567 頼朝から鎌倉入りを拒否された義経が 2 00:00:09,567 --> 00:00:12,033 京に戻ってきている 3 00:00:16,533 --> 00:00:18,533 九郎殿はいいですよ 4 00:00:18,533 --> 00:00:21,367 言ってみれば ご自身のまいた種なんですから 5 00:00:21,367 --> 00:00:25,133 私まで帰れないとは どういうことですか 6 00:00:25,133 --> 00:00:27,900 九郎義経の妻だから 7 00:00:28,733 --> 00:00:30,767 離縁してください 8 00:00:30,767 --> 00:00:34,267 あの静という女と 一緒になればいいではないですか 9 00:00:40,733 --> 00:00:44,500 鎌倉の父や母に会いとうございます 10 00:00:44,500 --> 00:00:47,900 比企のおじ上にも おばば様にも 11 00:00:49,133 --> 00:00:51,067 無沙汰をしておる 12 00:00:51,067 --> 00:00:53,000 叔父上… 13 00:00:55,067 --> 00:00:59,067 これ以上 頼朝の好きにさせてはならぬ 14 00:00:59,067 --> 00:01:01,967 義仲と組んで やつを討ち取ろうと 思ったが 15 00:01:01,967 --> 00:01:03,667 果たせなかった 16 00:01:03,667 --> 00:01:05,167 おぬしならできる 17 00:01:05,167 --> 00:01:08,600 鎌倉に攻め入って 頼朝の首を取れ 18 00:01:09,400 --> 00:01:13,567 私は 兄上とは戦いたくない 19 00:01:13,567 --> 00:01:16,233 頼朝は必ず攻めてくる 20 00:01:16,233 --> 00:01:19,067 あれは我らを身内とは思うておらぬ 21 00:01:19,067 --> 00:01:21,467 ここは先手を打つのだ 九郎 22 00:01:22,267 --> 00:01:25,500 あやつに勝つには それよりほかはない 23 00:03:39,067 --> 00:03:41,133 思いつきました 24 00:03:41,133 --> 00:03:44,400 九郎殿を鎌倉に戻す よい策を 25 00:03:44,400 --> 00:03:46,333 お願いいたします 26 00:03:46,333 --> 00:03:48,400 法皇様にお願いして 27 00:03:48,400 --> 00:03:51,267 九郎殿を受領にしていただきます 28 00:03:52,367 --> 00:03:55,233 今更 どこかの国の国司というのは… 29 00:03:55,233 --> 00:03:58,167 肝心なのは 受領になれば 30 00:03:58,167 --> 00:04:02,000 検非違使を兼任することが できないということ 31 00:04:02,000 --> 00:04:05,100 京に とどまる理由がなくなる 32 00:04:06,133 --> 00:04:10,500 わしとて このままでいいとは思っておらぬ 33 00:04:10,500 --> 00:04:15,500 九郎に会って 戦の労をねぎらってやりたい 34 00:04:15,500 --> 00:04:19,733 あいつが己の非を認めて 素直に わびてくれれば 35 00:04:19,733 --> 00:04:21,700 いつでも許してやる 36 00:04:21,700 --> 00:04:25,767 受領の件 是非 法皇様にお願いしてくださいませ 37 00:04:26,700 --> 00:04:30,567 そうだ いっそのこと 伊予守に推挙してやるか 38 00:04:30,567 --> 00:04:31,867 よろしいかと 39 00:04:31,867 --> 00:04:34,267 九郎殿も喜びまする 40 00:04:37,967 --> 00:04:39,833 喜べ 41 00:04:39,833 --> 00:04:44,233 兄上が 伊予守にしてくださる 42 00:04:45,533 --> 00:04:47,400 伊予に行かれるのですか 43 00:04:47,400 --> 00:04:48,633 どこにあるんや 44 00:04:48,633 --> 00:04:50,567 四国だろう 45 00:04:50,567 --> 00:04:52,567 お前ら何も知らないんだな 46 00:04:52,567 --> 00:04:56,167 こういうのは名前だけ 別に伊予で暮らさなくてもいいんだよ 47 00:04:56,167 --> 00:04:58,300 そうなんや 48 00:04:58,300 --> 00:05:00,633 私も初めて知った 49 00:05:03,267 --> 00:05:04,567 鎌倉へ帰るのですか? 50 00:05:04,567 --> 00:05:07,500 検非違使ではなくなるんだから こっちにいることもない 51 00:05:07,500 --> 00:05:10,233 お前も 兄上に会わせてやる 52 00:05:10,233 --> 00:05:13,667 舞をお見せしてさしあげようではないか 53 00:05:14,767 --> 00:05:16,867 いよっ いよっ 54 00:05:16,867 --> 00:05:18,967 伊予守 55 00:05:20,500 --> 00:05:24,867 頼朝め 随分と つけあがっておりますな 56 00:05:24,867 --> 00:05:30,533 まあ ここは つけあがらせてやろうではないか 57 00:05:32,133 --> 00:05:38,000 九郎の武功は 伊予守こそ ふさわしい 58 00:05:38,000 --> 00:05:40,533 かしこまりました 59 00:05:40,533 --> 00:05:44,867 では 検非違使の任を解き 60 00:05:44,867 --> 00:05:47,667 早速 九郎義経を伊予守に 61 00:05:47,667 --> 00:05:51,767 検非違使は そのままでよい 62 00:05:51,767 --> 00:05:54,400 未曽有のことにございますが 63 00:05:54,400 --> 00:05:56,167 構わぬ 64 00:05:58,200 --> 00:06:01,400 未曽有のことながら 65 00:06:01,400 --> 00:06:03,367 かしこまりました 66 00:06:04,233 --> 00:06:07,167 源朝臣義経を 67 00:06:07,167 --> 00:06:10,300 伊予守に任ずる 68 00:06:10,300 --> 00:06:12,000 ははっ 69 00:06:12,000 --> 00:06:13,700 なお 70 00:06:14,967 --> 00:06:18,733 引き続き 検非違使も兼任することとする 71 00:06:20,433 --> 00:06:23,200 お前の忠義に応えるには 72 00:06:23,200 --> 00:06:27,800 検非違使と受領 いずれかでは足らん 73 00:06:27,800 --> 00:06:29,533 両方じゃ 74 00:06:29,533 --> 00:06:32,733 こうなったら両方じゃ 75 00:06:32,733 --> 00:06:35,033 ありがたきこと 76 00:06:35,700 --> 00:06:41,967 これからも 京の安寧を守ってくれの 77 00:06:43,400 --> 00:06:45,333 伊予守 78 00:06:50,433 --> 00:06:55,533 どうやら 九郎に戻る気はないようだな 79 00:06:55,533 --> 00:07:00,567 恐らく 法皇様のお考えでございましょう 80 00:07:00,567 --> 00:07:03,233 九郎殿も断り切れなかったのでは 81 00:07:03,233 --> 00:07:05,200 それが腹立つのだ 82 00:07:05,200 --> 00:07:08,967 わしより 法皇様を取るということではないか 83 00:07:08,967 --> 00:07:10,800 もう勘弁ならん 84 00:07:11,867 --> 00:07:13,767 帰ってこんでいい 85 00:07:13,767 --> 00:07:15,633 顔も見とうないわ 86 00:07:16,633 --> 00:07:18,300 鎌倉殿 87 00:07:26,700 --> 00:07:28,967 おお 八重ではないか 88 00:07:29,567 --> 00:07:32,400 幼子の面倒を見ていると聞いた 89 00:07:32,400 --> 00:07:34,367 殊勝なことだの 90 00:07:36,933 --> 00:07:39,600 さあ おいで おいで さあ 91 00:07:43,300 --> 00:07:46,033 -ほ~ら 捕まえた -やだ やだ やだ 92 00:07:46,033 --> 00:07:48,533 -鎌倉殿であるぞ -や~だ やだ 93 00:07:48,533 --> 00:07:51,100 偉いお方でおわすぞ 94 00:07:51,100 --> 00:07:53,067 -やだ -もうよい 95 00:07:54,367 --> 00:07:56,233 余計に つらい 96 00:08:00,833 --> 00:08:02,400 ああ そうだ 97 00:08:03,967 --> 00:08:06,067 -行っておれ -はっ 98 00:08:10,900 --> 00:08:14,333 お前の考えが聞きたい 99 00:08:14,333 --> 00:08:16,467 九郎のことじゃ 100 00:08:17,133 --> 00:08:19,500 小四郎殿から聞いております 101 00:08:21,833 --> 00:08:25,100 実の弟じゃ 102 00:08:25,100 --> 00:08:27,800 わしだって許してやりたい 103 00:08:28,467 --> 00:08:30,667 手も差し伸べた 104 00:08:30,667 --> 00:08:33,367 しかし やつは それを裏切った 105 00:08:34,533 --> 00:08:37,067 わしは どうすればいい 106 00:08:37,067 --> 00:08:43,233 子供たちからも よく 同じような悩みを打ち明けられます 107 00:08:43,233 --> 00:08:44,667 何だと 108 00:08:44,667 --> 00:08:47,133 仲直りしたいけど できない 109 00:08:47,133 --> 00:08:48,533 どうすればよいかと 110 00:08:48,533 --> 00:08:50,067 子供と一緒にするな 111 00:08:50,067 --> 00:08:54,800 でも子供たちは 最後は仲直りします 112 00:08:56,767 --> 00:09:00,067 相手を信じる気持ちが勝るから 113 00:09:01,667 --> 00:09:03,567 それができぬのなら 114 00:09:03,567 --> 00:09:06,167 子供たちの方が利口です 115 00:09:07,567 --> 00:09:10,000 説教か 116 00:09:10,000 --> 00:09:14,167 説教か嫌みのほかに お伝えすることはございません 117 00:09:24,233 --> 00:09:28,400 お前と話して 気が楽になった 118 00:09:30,067 --> 00:09:33,500 このところ つらいことが続いた 119 00:09:33,500 --> 00:09:36,000 義高だって 120 00:09:36,000 --> 00:09:38,967 殺したくはなかった 121 00:09:38,967 --> 00:09:41,400 義高に死んでもらうことで… 122 00:09:58,700 --> 00:10:01,233 何でいるかなあ 123 00:10:02,800 --> 00:10:07,533 このままでは 九郎殿と鎌倉殿は いずれ必ず ぶつかります 124 00:10:07,533 --> 00:10:12,367 鎌倉殿は ご自分を武士たちの頂とする 125 00:10:12,367 --> 00:10:15,400 新しい世をおつくりになりたいのです 126 00:10:16,433 --> 00:10:19,867 法皇様に気に入られ 言いなりの九郎殿は 127 00:10:19,867 --> 00:10:22,733 その邪魔になりかねない 128 00:10:22,733 --> 00:10:25,067 でも 私には分かる 129 00:10:25,067 --> 00:10:29,933 あの方は 心の内では 九郎殿が いとおしくて たまらないのです 130 00:10:29,933 --> 00:10:32,200 だから なんとかしてあげたいの 131 00:10:32,200 --> 00:10:35,500 それができるのは姉上だけでしょう 132 00:10:35,500 --> 00:10:40,667 このところ 鎌倉殿は 私の言うことを聞こうとはなさいません 133 00:10:42,133 --> 00:10:45,233 ここは みんなが頼り 134 00:10:47,500 --> 00:10:53,167 兄弟のことは兄弟に任せるのが 一番じゃねえのかな 135 00:10:54,133 --> 00:10:57,033 蒲殿は いつ戻ってこられるんだ 136 00:10:57,033 --> 00:11:01,433 まだ壇ノ浦で 沈んだ宝剣を捜しておられます 137 00:11:01,433 --> 00:11:04,200 戻りが いつになるか 138 00:11:06,067 --> 00:11:09,033 兄弟なら もう一人いますよ 139 00:11:16,267 --> 00:11:20,400 この人も 頼りになることだってあります 140 00:11:21,000 --> 00:11:23,433 一つ考えたのですが 141 00:11:24,900 --> 00:11:26,533 聞きましょう 142 00:11:30,600 --> 00:11:34,133 この10月 我らが父 義朝の菩提を弔うため 143 00:11:34,133 --> 00:11:37,167 勝長寿院で供養を行うことが 決まっています 144 00:11:37,167 --> 00:11:40,400 そこに九郎を呼ぶというのは いかがでしょうか 145 00:11:40,400 --> 00:11:42,900 平家討伐を報告する供養ともなれば 146 00:11:42,900 --> 00:11:45,267 弟も来ないわけにはいかないかと 147 00:11:45,267 --> 00:11:47,400 よい考えではないですか 148 00:11:47,400 --> 00:11:49,200 さすが 我が夫 149 00:11:49,200 --> 00:11:51,167 確かに それなら 150 00:11:51,167 --> 00:11:53,833 法皇様もお許しくださいましょう 151 00:11:53,833 --> 00:11:56,200 すぐに鎌倉殿に相談して 152 00:12:01,900 --> 00:12:04,200 三善康信じゃ 153 00:12:04,200 --> 00:12:07,400 これまで 京の情勢を伝えてくれていた 154 00:12:07,400 --> 00:12:09,400 よろしくお願いいたします 155 00:12:09,400 --> 00:12:14,233 三善殿には 新しく作った問注所の執事を お願いいたしました 156 00:12:14,233 --> 00:12:17,167 いさかいの仲裁は得意中の得意 157 00:12:17,167 --> 00:12:19,600 精いっぱい務めまする 158 00:12:21,233 --> 00:12:24,200 で 何だっけ 159 00:12:24,200 --> 00:12:26,767 九郎殿のことでございます 160 00:12:26,767 --> 00:12:31,400 やはり 義朝様の菩提を弔うのに 161 00:12:31,400 --> 00:12:36,467 九郎殿がおられぬというのは いかがなものでしょうか 162 00:12:36,467 --> 00:12:43,033 それは 九郎が顔を出せば 亡き父も喜ばれるであろうが 163 00:12:43,033 --> 00:12:48,100 あのお方の後ろには 法皇様がいらっしゃいます 164 00:12:49,033 --> 00:12:53,128 法皇様には 鎌倉殿が 九郎殿とぶつかることを 165 00:12:53,129 --> 00:12:55,733 むしろ望んでおられる節がございます 166 00:12:55,733 --> 00:12:57,167 何故に 167 00:12:57,167 --> 00:13:01,067 それが昔から あのお方のやり方と申しますか 168 00:13:01,067 --> 00:13:03,233 大きな力が生まれると 169 00:13:03,233 --> 00:13:07,333 必ず それに あらがう力を作ろうとなさるのです 170 00:13:07,333 --> 00:13:11,033 法皇様に盾つくのは なかなか難しいかと 171 00:13:13,300 --> 00:13:16,233 鎌倉殿 文覚殿が 172 00:13:17,533 --> 00:13:20,867 義朝殿は尾張にて非業の死を遂げられ 173 00:13:20,867 --> 00:13:24,767 その御首は 京にて獄門にかけられ申した 174 00:13:24,767 --> 00:13:31,467 その後 義朝殿の下男の五郎なる者が これを譲り受け 175 00:13:31,467 --> 00:13:35,133 東山の円覚寺に納めたのを 176 00:13:35,133 --> 00:13:40,600 こたび この文覚が突き止め 晴れて 本日 持参いたした次第 177 00:13:42,100 --> 00:13:51,833 これこそが 亡き義朝殿の しゃれこうべにござる 178 00:13:56,033 --> 00:14:01,367 今度こそ 本物であるという証しはあるのですか? 179 00:14:02,300 --> 00:14:04,700 ござらぬ 180 00:14:07,033 --> 00:14:09,067 されど 181 00:14:09,067 --> 00:14:11,967 真偽に何の意味が 182 00:14:11,967 --> 00:14:14,167 意味はあると思うが 183 00:14:14,167 --> 00:14:15,833 黙らっしゃい 184 00:14:15,833 --> 00:14:19,967 大事なのは 平家が滅んだ この年 185 00:14:19,967 --> 00:14:21,700 源氏ゆかりの この地で 186 00:14:21,700 --> 00:14:24,833 鎌倉殿が ご供養なさるということ 187 00:14:24,833 --> 00:14:31,433 その場に 義朝殿とおぼしきドクロが 届けられたこと 188 00:14:31,433 --> 00:14:37,200 鎌倉殿が本物だと言われれば 189 00:14:37,200 --> 00:14:39,800 その刹那 190 00:14:39,800 --> 00:14:46,867 このドクロは 本物となるのじゃ 191 00:15:13,367 --> 00:15:15,533 父上 192 00:15:16,533 --> 00:15:19,600 お帰りなさいませ 193 00:15:25,233 --> 00:15:27,400 鎌倉殿 194 00:15:27,400 --> 00:15:30,633 このことを九郎殿にお伝えします 195 00:15:30,633 --> 00:15:34,733 必ずや供養にお越しになるはず 196 00:15:48,500 --> 00:15:52,867 だから もう この人の前に 現れないでください 197 00:15:53,700 --> 00:15:56,200 私の前から姿を消して 198 00:15:56,200 --> 00:15:59,700 あんたが消したら 鎌倉へ帰りなはれ 199 00:15:59,700 --> 00:16:00,667 もちろん帰ります 200 00:16:00,667 --> 00:16:02,133 この人と一緒に 201 00:16:02,133 --> 00:16:03,467 だから私は帰れないんだ 202 00:16:03,467 --> 00:16:05,800 お一人でお戻りになったらええやん 203 00:16:05,800 --> 00:16:08,433 帰る時は2人で帰ります 204 00:16:11,133 --> 00:16:13,133 3人 205 00:16:13,133 --> 00:16:14,767 あんたなんか連れていくもんですか 206 00:16:14,767 --> 00:16:16,833 どこまで ずうずうしいんでしょう 207 00:16:16,833 --> 00:16:19,367 おなかには ややこもいてるんや 208 00:16:19,367 --> 00:16:21,233 そういうことなんだ 209 00:16:24,033 --> 00:16:25,433 聞こえない 210 00:16:25,433 --> 00:16:27,367 何も聞こえない 211 00:16:31,200 --> 00:16:33,400 あとは2人で話し合ってくれ 212 00:16:34,200 --> 00:16:35,767 ほどほどにな 213 00:16:37,233 --> 00:16:39,233 夜も遅いからな 214 00:16:46,467 --> 00:16:48,900 -待たせたな -ご無沙汰しております 215 00:16:54,500 --> 00:16:56,133 出ようか 216 00:16:58,433 --> 00:17:00,500 -大丈夫ですか? -大丈夫だ 217 00:17:02,267 --> 00:17:07,533 もちろん父上の供養だ 行きたくないわけがないだろう 218 00:17:07,533 --> 00:17:10,767 鎌倉殿も九郎殿に会いたいのです 219 00:17:10,767 --> 00:17:13,100 膝を突き合わせてお話しになれば 220 00:17:13,100 --> 00:17:16,200 わだかまりは解けると信じております 221 00:17:18,067 --> 00:17:22,800 義朝様のしゃれこうべ その目でご覧になってください 222 00:17:27,833 --> 00:17:30,233 供養のあとは 223 00:17:30,233 --> 00:17:35,033 無論 鎌倉に残り 鎌倉殿にお仕えを 224 00:17:38,933 --> 00:17:43,633 鎌倉へ入れば その日のうちに捕らえられ 首をはねられてしまうぞ 225 00:17:43,633 --> 00:17:47,567 木曽義仲も そのせがれも 甲斐の武田も 226 00:17:47,567 --> 00:17:50,833 頼朝の邪魔になったやつらは 皆 どうなった 227 00:17:50,833 --> 00:17:53,533 己の身を守るためには 一族とて容赦はしない 228 00:17:53,533 --> 00:17:57,000 あれは そういう男なのだ なぜ それが分からんのだ 229 00:18:04,800 --> 00:18:07,767 これから院御所へ行って 230 00:18:07,767 --> 00:18:10,567 法皇様にお許しを頂いてまいります 231 00:18:10,567 --> 00:18:12,633 -行ってはならん -御免 232 00:18:14,633 --> 00:18:18,133 それほどまでに頼朝に会いたいか 233 00:18:20,300 --> 00:18:22,500 会いとうございます 234 00:18:23,367 --> 00:18:27,767 是非とも 供養に参列しとうございます 235 00:18:30,233 --> 00:18:33,367 よかろう 行ってまいれ 236 00:18:35,500 --> 00:18:37,367 ありがとうございます 237 00:18:38,300 --> 00:18:41,667 ようございましたね 九郎殿 238 00:18:42,633 --> 00:18:46,633 頼朝に よろしく伝えてくれ 239 00:18:48,133 --> 00:18:50,167 平家の世は終わった 240 00:18:50,167 --> 00:18:51,800 これからは源氏の 241 00:18:51,800 --> 00:18:56,467 いや 武家の棟梁として 242 00:18:56,467 --> 00:19:01,100 このわしを さ… 支え… 243 00:19:04,533 --> 00:19:07,600 支え… 支え… 244 00:19:12,967 --> 00:19:15,467 法皇様 いかがなされましたか 法皇様 245 00:19:15,467 --> 00:19:17,767 -めまいが… -法皇様 246 00:19:19,700 --> 00:19:21,733 お脈が… 247 00:19:21,733 --> 00:19:22,933 お脈が 248 00:19:22,933 --> 00:19:24,467 -なんと -御免 249 00:19:29,433 --> 00:19:31,167 お脈が ない 250 00:19:31,167 --> 00:19:32,667 法皇様 251 00:19:32,667 --> 00:19:33,900 行かないで 252 00:19:33,900 --> 00:19:37,000 行かないでと おっしゃっています 253 00:19:37,000 --> 00:19:39,233 おそばにいてあげてください 254 00:19:39,233 --> 00:19:40,767 もちろんですが… 255 00:19:40,767 --> 00:19:43,567 ずっと… 256 00:19:43,567 --> 00:19:45,967 -はい… はい -ずっと 257 00:19:45,967 --> 00:19:49,500 -法皇様 -法皇様 258 00:19:49,500 --> 00:19:51,000 法皇様 259 00:19:53,533 --> 00:19:56,300 お見事でございました 260 00:19:56,300 --> 00:19:59,200 真に迫っておったであろう 261 00:19:59,200 --> 00:20:03,000 お脈までお止めになって もう びっくり 262 00:20:07,100 --> 00:20:09,367 これをの 263 00:20:09,367 --> 00:20:13,733 脇で ぎゅんっと挟んでおくとの 264 00:20:13,733 --> 00:20:16,433 しばし脈が止まるのだ 265 00:20:16,433 --> 00:20:18,467 まねをしてはいけない 266 00:20:18,467 --> 00:20:21,867 いろんなことをご存じ 267 00:20:21,867 --> 00:20:26,667 これで しばらくは九郎殿は 京を離れることはございますまい 268 00:20:28,033 --> 00:20:32,867 頼朝が清盛になられては困るからの 269 00:20:32,867 --> 00:20:34,900 そのための九郎よ 270 00:20:42,567 --> 00:20:47,167 お父上をしのぶんなら どこでもできるんと違いますか 271 00:20:47,167 --> 00:20:50,767 別に鎌倉に行かんでも 272 00:20:50,767 --> 00:20:56,267 父が亡くなった時 2つにもならなかった 273 00:20:56,267 --> 00:20:58,733 顔も覚えていない 274 00:21:02,400 --> 00:21:05,733 ドクロでも構わなかった 275 00:21:06,533 --> 00:21:11,400 父上に会ってみたかった 276 00:21:13,767 --> 00:21:16,667 本物かどうか 分からしまへんて 277 00:21:18,100 --> 00:21:21,100 急に見つかるなんて おかしな話やもん 278 00:21:26,633 --> 00:21:28,900 それもそうか 279 00:21:30,233 --> 00:21:33,600 このころ 京の武士の間では 280 00:21:33,600 --> 00:21:38,867 鎌倉を恐れ 義経を見限ろうとする者が出始めている 281 00:21:39,933 --> 00:21:41,933 土佐坊昌俊 282 00:21:41,933 --> 00:21:47,167 元は 奈良 興福寺の僧兵だった男 283 00:21:47,167 --> 00:21:48,900 あの奥の部屋よ 284 00:21:48,900 --> 00:21:52,367 ねえ 分かってる? 九郎様は痛めつけるだけ 285 00:21:52,367 --> 00:21:54,100 決して命は取らぬこと 286 00:21:54,100 --> 00:21:56,667 あと 顔は勘弁してあげて 行くぞ 287 00:21:56,667 --> 00:21:58,200 ねえ 288 00:21:59,367 --> 00:22:01,100 分かってる? 289 00:22:01,100 --> 00:22:04,100 女は殺していい 九郎様は駄目 290 00:22:11,733 --> 00:22:13,367 お願いだからね 291 00:22:34,200 --> 00:22:35,267 離れるな 292 00:22:45,800 --> 00:22:47,667 どこへ行った 293 00:22:49,933 --> 00:22:51,700 逃げられたか 294 00:22:57,100 --> 00:22:58,333 いたぞ 295 00:23:10,567 --> 00:23:12,133 討ち取れ 296 00:23:26,933 --> 00:23:28,200 何やつじゃ 297 00:23:52,267 --> 00:23:56,033 間違いない 鎌倉が送ってきた刺客だ 298 00:23:57,133 --> 00:23:59,133 兄上が 299 00:23:59,133 --> 00:24:00,933 私を殺そうと? 300 00:24:00,933 --> 00:24:04,100 ほかに そなたの命を狙う者が どこにいる 301 00:24:05,000 --> 00:24:07,300 血を分けた兄弟ではないか 302 00:24:07,300 --> 00:24:12,700 頼朝は おぬしが怖いのだ 源氏の棟梁の座を奪われるのが 303 00:24:15,367 --> 00:24:18,633 私は どうすれば 304 00:24:19,300 --> 00:24:22,500 いずれ また 鎌倉の息のかかったやつらが やって来る 305 00:24:22,500 --> 00:24:26,400 その前に手を打つ 挙兵するのだ 306 00:24:26,400 --> 00:24:27,667 挙兵… 307 00:24:27,667 --> 00:24:33,600 明日 共に院御所へ伺い 法皇様に頼朝追討の宣旨を頂く 308 00:24:35,133 --> 00:24:37,300 兄上を討つ… 309 00:24:37,300 --> 00:24:39,600 事は もう そこまで来ているのだ 九郎 310 00:24:39,600 --> 00:24:41,567 腹をくくれ 311 00:25:14,267 --> 00:25:20,667 後白河法皇が 義経たちに 頼朝追討の宣旨を出したのが 312 00:25:20,667 --> 00:25:23,233 10月18日 313 00:25:26,333 --> 00:25:32,500 22日には 早馬が義経挙兵を鎌倉に伝える 314 00:25:34,233 --> 00:25:37,200 九郎殿… 315 00:25:37,200 --> 00:25:39,500 なぜ… 316 00:25:45,600 --> 00:25:48,600 とんだ無駄足であったな 317 00:25:55,000 --> 00:25:57,967 これより 318 00:25:57,967 --> 00:26:01,100 全軍で京へ攻め上る 319 00:26:02,633 --> 00:26:04,900 まことに恐れながら 320 00:26:04,900 --> 00:26:07,267 戦はなりませぬ 321 00:26:09,067 --> 00:26:11,100 右に同じ 322 00:26:12,500 --> 00:26:18,400 九郎は 再三にわたって 救いの手を差し伸べたにもかかわらず 323 00:26:18,400 --> 00:26:22,900 この期に及んで挙兵という暴挙に出た 324 00:26:22,900 --> 00:26:24,633 義は こちらにある 325 00:26:24,633 --> 00:26:28,267 そういうことではございません 326 00:26:28,267 --> 00:26:30,133 強すぎるのです 327 00:26:30,133 --> 00:26:32,667 わしも いろんな敵と戦ってきましたが 328 00:26:32,667 --> 00:26:35,300 九郎殿とだけは戦いたくない 329 00:26:35,300 --> 00:26:37,367 そんなに強えのか 330 00:26:37,367 --> 00:26:38,900 強い 331 00:26:38,900 --> 00:26:41,100 九郎殿とて人の子 332 00:26:41,100 --> 00:26:44,933 我らが一丸となって戦えば 必ず勝てる 333 00:26:44,933 --> 00:26:48,667 九郎殿の強さを知らないから そんなことが言えるんだ 334 00:26:48,667 --> 00:26:51,500 一度 この目で見た者なら分かります 335 00:26:51,500 --> 00:26:53,967 あれは鬼神だ 336 00:26:53,967 --> 00:26:56,633 一ノ谷にせよ 屋島にせよ 壇ノ浦にせよ 337 00:26:56,633 --> 00:27:01,267 武名を誇った あの平家があれよあれよ という間に 倒されていったのですから 338 00:27:01,267 --> 00:27:03,400 やめておきましょう 339 00:27:03,400 --> 00:27:09,300 九郎殿は戦上手なれど 我らが たやすく負けることはござらぬ 340 00:27:09,300 --> 00:27:12,667 ただし 長い戦となりましょう 341 00:27:13,567 --> 00:27:15,400 梶原殿 342 00:27:16,167 --> 00:27:21,400 何故 皆々様が これほどまでに九郎殿を恐れるか 343 00:27:21,400 --> 00:27:24,367 いささか驚いておりまする 344 00:27:26,900 --> 00:27:28,467 鎌倉殿 345 00:27:28,467 --> 00:27:34,400 この戦 この梶原に 総大将をお任せくださりませ 346 00:27:34,400 --> 00:27:41,500 必ずや 九郎殿の軍勢を破って ご覧に入れまする 347 00:27:42,133 --> 00:27:44,700 よくぞ申した 348 00:27:45,733 --> 00:27:47,800 他の方々は 349 00:27:48,633 --> 00:27:52,667 梶原殿と共に戦おうという者は おられぬのですか 350 00:28:08,167 --> 00:28:10,833 都へ攻め込みましょう 351 00:28:10,833 --> 00:28:12,567 ここで立たねば 352 00:28:12,567 --> 00:28:17,100 生涯 臆病者のそしりを受ける 坂東武者の名折れでござる 353 00:28:17,100 --> 00:28:19,033 違うか 354 00:28:22,067 --> 00:28:23,700 よし 355 00:28:23,700 --> 00:28:25,233 戦いましょう 356 00:28:25,233 --> 00:28:28,033 九郎義経 何するものぞ 357 00:28:33,033 --> 00:28:35,267 お前のひと言で流れが変わった 358 00:28:35,267 --> 00:28:38,033 お前が すがるような目で こっちを見るからだ 359 00:28:38,033 --> 00:28:41,633 この戦 負けるわけにはいかんのだ 360 00:28:47,533 --> 00:28:49,300 心配するな 361 00:28:49,300 --> 00:28:52,700 俺の読みでは戦にはならん 362 00:28:52,700 --> 00:28:57,700 九郎のやつは 戦わずして負ける 363 00:28:57,700 --> 00:29:00,000 なぜ そう思う 364 00:29:00,000 --> 00:29:02,967 あいつは都では大層な人気だが 365 00:29:02,967 --> 00:29:06,867 肩を持ってるのは戦に出なかった連中だ 366 00:29:06,867 --> 00:29:09,367 命拾いした兵にしてみれば 367 00:29:09,367 --> 00:29:14,433 無謀な戦ばかりの大将に また ついていこうとは思わない 368 00:29:19,233 --> 00:29:25,500 29日 頼朝は 軍勢を率いて自ら出陣する 369 00:29:26,500 --> 00:29:31,800 それは 決して義経を許さないという意思表示 370 00:29:32,933 --> 00:29:38,400 そして 頼朝出撃の情報は全国を駆け巡る 371 00:29:41,433 --> 00:29:45,100 父上 今こそ好機にございます 372 00:29:47,067 --> 00:29:51,633 京の九郎殿が頼朝と戦ってる間に 鎌倉を攻め落としましょう 373 00:29:52,400 --> 00:29:56,633 頼朝の大軍を前に 374 00:29:56,633 --> 00:30:00,200 九郎に勝機はあるのか 375 00:30:00,200 --> 00:30:02,900 何をおっしゃいます 376 00:30:05,233 --> 00:30:07,067 父上 377 00:30:07,967 --> 00:30:13,233 早まったな 九郎 378 00:30:21,433 --> 00:30:23,867 鎌倉勢が黄瀬川まで兵を進めたぞ 379 00:30:23,867 --> 00:30:26,400 1万を超えた大軍らしい 380 00:30:26,400 --> 00:30:28,967 どうするのだ 我らは まだ500に満たない 381 00:30:28,967 --> 00:30:30,933 これでは戦にならぬ 382 00:30:34,900 --> 00:30:38,667 うわさとは 兵の数を盛るものです 383 00:30:38,667 --> 00:30:41,800 実のところは 恐らく 2,000か3,000 384 00:30:41,800 --> 00:30:43,667 大軍であることには変わりはない 385 00:30:43,667 --> 00:30:45,333 京に攻め込まれたら勝ち目はない 386 00:30:45,333 --> 00:30:47,067 これでは義仲の二の舞ではないか 387 00:30:47,067 --> 00:30:49,333 なぜ兵が集まらない 388 00:30:49,333 --> 00:30:51,567 お前の戦に義がないからじゃ 389 00:30:53,000 --> 00:30:54,667 叔父上… 390 00:30:54,667 --> 00:30:57,500 だから挙兵はならぬと申したのに 391 00:30:57,500 --> 00:31:00,233 叔父上が言いますか 392 00:31:00,233 --> 00:31:04,533 お前を信じた わしが愚かであった 393 00:31:11,033 --> 00:31:13,267 源 行家 394 00:31:13,267 --> 00:31:17,467 彼を味方につけた者は必ず負けるという 395 00:31:17,467 --> 00:31:20,233 死に神のような男 396 00:31:20,233 --> 00:31:24,833 鎌倉方に捕まり 首をはねられるのは 397 00:31:24,833 --> 00:31:27,867 これより少しあとのこと 398 00:31:31,400 --> 00:31:33,900 これより京を離れる 399 00:31:33,900 --> 00:31:36,367 一旦 九州に逃げて 再起を期す 400 00:31:36,367 --> 00:31:39,667 静 お前とは ここまでだ 401 00:31:39,667 --> 00:31:41,600 何で一緒に行ってはならんのや 402 00:31:41,600 --> 00:31:43,467 ならぬ 403 00:31:43,467 --> 00:31:45,833 私は 404 00:31:45,833 --> 00:31:50,200 どんなことになろうとも 決して私から離れるな 405 00:31:51,367 --> 00:31:53,000 すぐに支度をせよ 406 00:31:53,000 --> 00:31:54,267 はい 407 00:32:05,867 --> 00:32:07,533 里を連れていくのは 408 00:32:07,533 --> 00:32:10,367 あれが比企の娘だから 409 00:32:10,367 --> 00:32:13,233 いざという時の人質だ 410 00:32:20,500 --> 00:32:23,200 いつか必ず迎えに行く 411 00:32:26,933 --> 00:32:29,467 もし鎌倉のやつらに捕まったら 412 00:32:29,467 --> 00:32:34,067 私との関わりについて 決して口にするな 413 00:32:37,767 --> 00:32:41,533 生きたければ 黙っていろ 414 00:32:42,733 --> 00:32:44,700 よいな 415 00:32:45,900 --> 00:32:47,433 はい 416 00:32:48,567 --> 00:32:51,467 頼朝と義経 417 00:32:51,467 --> 00:32:55,933 どちらかが 力を持ってしまってはいかんのだ 418 00:32:55,933 --> 00:32:59,700 わしが望んでいるのは つばぜり合い 419 00:32:59,700 --> 00:33:06,933 何で九郎義経 姿を消してしまったのかの 420 00:33:06,933 --> 00:33:11,700 頼朝は 京に向かって 軍を進めておるようです 421 00:33:11,700 --> 00:33:15,867 頼朝追討の宣旨は取り消しじゃ 422 00:33:15,867 --> 00:33:25,167 改めて頼朝に義経追討の宣旨を与えなさい 423 00:33:28,600 --> 00:33:31,367 もう一度 お願いいたします 424 00:33:32,033 --> 00:33:34,300 だから 425 00:33:34,300 --> 00:33:42,800 義経追討の宣旨を 頼朝に与えよと言うておる 426 00:33:44,500 --> 00:33:46,500 もう一度 427 00:33:47,567 --> 00:33:49,767 だから… 428 00:33:49,767 --> 00:33:53,267 より… 頼朝に 429 00:33:53,267 --> 00:33:56,433 よっ… うっ… 義経 430 00:33:56,433 --> 00:34:00,700 追討の宣旨を 与えろと言うとるんじゃ 431 00:34:05,533 --> 00:34:08,400 義経失踪の知らせを受け 432 00:34:08,400 --> 00:34:11,600 頼朝は鎌倉へ引き返す 433 00:34:14,467 --> 00:34:18,067 京へでございますか 434 00:34:18,067 --> 00:34:20,967 九郎を捜し出して 捕らえてこい 435 00:34:20,967 --> 00:34:23,333 九郎殿を… 436 00:34:23,333 --> 00:34:26,000 法皇様のお力をお借りしてな 437 00:34:26,000 --> 00:34:27,767 法皇様の… 438 00:34:27,767 --> 00:34:32,900 お前に 法皇様と鎌倉との 橋渡しをしてもらいたいのよ 439 00:34:36,200 --> 00:34:38,800 -無理でございます -同感です 440 00:34:38,800 --> 00:34:41,367 父には やや荷が重いかと 441 00:34:41,367 --> 00:34:45,667 舅殿には いざという時の胆力がある 442 00:34:45,667 --> 00:34:50,400 法皇様と渡り合えるのは 舅殿だけじゃ 443 00:34:57,433 --> 00:34:59,600 わしでないと駄目かなあ 444 00:34:59,600 --> 00:35:02,867 それだけ 鎌倉殿に買われているということ 445 00:35:02,867 --> 00:35:05,033 ありがたいではないですか 446 00:35:05,033 --> 00:35:08,100 だけど とんでもねえお役目だぜ 447 00:35:08,100 --> 00:35:10,100 情けない 448 00:35:10,100 --> 00:35:14,267 こんな おなかでなければ 私が行きたいぐらいです 449 00:35:14,267 --> 00:35:18,067 ここは我らの正念場でござる 父上 450 00:35:18,067 --> 00:35:20,233 おっかねえよ 451 00:35:20,233 --> 00:35:23,033 子供みたいなこと言わない 452 00:35:23,033 --> 00:35:25,133 早く支度なさい 453 00:35:26,600 --> 00:35:27,800 はい 454 00:35:33,700 --> 00:35:39,333 北条時政は 鎌倉武士初の京都守護として 455 00:35:39,333 --> 00:35:41,867 軍勢を率いて上洛する 456 00:35:43,633 --> 00:35:47,867 よう来た 時政 457 00:35:47,867 --> 00:35:51,233 都は初めてですか 458 00:35:51,233 --> 00:35:53,967 大番役を 一度 務めました 459 00:35:55,333 --> 00:35:58,833 頼朝は息災か 460 00:35:58,833 --> 00:36:02,100 はい 元気でやっております 461 00:36:02,100 --> 00:36:06,567 鎌倉殿は 追討の宣旨を出されたこと 462 00:36:06,567 --> 00:36:09,333 大層心を痛められておられます 463 00:36:12,600 --> 00:36:15,100 あれは ほれ あの… 464 00:36:15,100 --> 00:36:20,933 例の若造に脅されて無理やり なあ 465 00:36:20,933 --> 00:36:23,000 九郎殿 466 00:36:23,000 --> 00:36:25,967 そう 九郎 467 00:36:25,967 --> 00:36:30,633 全部 あいつのせいなんだよ 468 00:36:30,633 --> 00:36:33,633 そうでしたか 469 00:36:33,633 --> 00:36:37,300 されど 我が主は疑うております 470 00:36:39,267 --> 00:36:44,267 法皇様は 日本一の大天狗 471 00:36:44,267 --> 00:36:48,133 お言葉を信じてよいものかと 472 00:36:50,500 --> 00:36:52,333 天狗 473 00:36:52,333 --> 00:36:54,433 父上 474 00:36:54,433 --> 00:36:57,533 義経ならびに行家を捕らえるため 475 00:36:57,533 --> 00:37:03,600 法皇様に 少々お力添えをお願いせねばなりませぬ 476 00:37:03,600 --> 00:37:05,267 小四郎 477 00:37:06,300 --> 00:37:12,000 ここ畿内をはじめ 西国諸国を 我らが治めとうございます 478 00:37:12,000 --> 00:37:15,300 一つ一つに国地頭を置き 479 00:37:15,300 --> 00:37:19,833 我らの手で 米と兵を集めさせていただきまする 480 00:37:20,433 --> 00:37:22,800 これ全て 481 00:37:22,800 --> 00:37:26,433 法皇様をお支えするためにございます 482 00:37:26,433 --> 00:37:30,367 我が主の願い お聞き届けくださいますよう 483 00:37:30,367 --> 00:37:33,933 何とぞ お願い申し上げまする 484 00:37:37,433 --> 00:37:40,833 鎌倉殿の脅しが効きましたね 485 00:37:40,833 --> 00:37:44,267 法皇様 目を丸くしておったな 486 00:38:06,467 --> 00:38:07,900 誰だ 487 00:38:09,833 --> 00:38:11,567 私だ 488 00:38:14,600 --> 00:38:16,400 九郎殿 489 00:38:18,200 --> 00:38:21,200 捕まえたければ捕まえるがいい 490 00:38:21,200 --> 00:38:23,833 逃げるのにも飽きた 491 00:38:30,200 --> 00:38:36,500 九郎義経は 九州へ逃げ落ちたと聞いておる 492 00:38:36,500 --> 00:38:40,467 かような所にいるはずはない 493 00:38:40,467 --> 00:38:42,833 偽者であろう 494 00:38:49,967 --> 00:38:55,500 兄上とのこと 今から なんとかならぬか 495 00:38:58,600 --> 00:39:01,133 ご存じないようですが 496 00:39:02,833 --> 00:39:05,400 法皇様は 497 00:39:05,400 --> 00:39:08,467 九郎殿追討の宣旨を出されました 498 00:39:17,267 --> 00:39:21,467 祈るような思いで ここへ来てみたが 499 00:39:21,467 --> 00:39:24,400 無駄だったか 500 00:39:25,133 --> 00:39:27,100 申し訳ありません 501 00:39:27,100 --> 00:39:31,233 平家を滅ぼしたのは ついこないだではないか 502 00:39:34,933 --> 00:39:39,700 私の何がいけなかった 503 00:39:43,300 --> 00:39:46,100 九郎殿は 504 00:39:46,100 --> 00:39:49,233 人をお信じになり過ぎるのです 505 00:39:52,000 --> 00:39:58,767 策にたけた者は かえって だまされやすいものだ 506 00:40:02,833 --> 00:40:07,067 この後は どうされるおつもりですか 507 00:40:08,567 --> 00:40:10,933 さあ 508 00:40:10,933 --> 00:40:12,833 奥州にでも帰ろうか 509 00:40:12,833 --> 00:40:14,667 おやめなさい 510 00:40:14,667 --> 00:40:17,133 九郎殿が奥州に入れば 511 00:40:17,133 --> 00:40:20,600 必ず そこに戦の火種が生まれます 512 00:40:22,167 --> 00:40:25,500 戦は もう終わりにしましょう 513 00:40:25,500 --> 00:40:28,233 戦のない世で 514 00:40:28,233 --> 00:40:32,233 私のような者は どうやって生きていけばよいのだ 515 00:40:35,867 --> 00:40:39,367 あれだけ平家を振り回したお方です 516 00:40:42,300 --> 00:40:45,467 あれだけの知恵があれば 517 00:40:45,467 --> 00:40:48,233 どこでも生きていけます 518 00:40:58,300 --> 00:41:01,100 御台所に伝えてくれ 519 00:41:01,900 --> 00:41:08,200 九郎は 御台所の膝の温かさを 520 00:41:08,200 --> 00:41:11,233 生涯 忘れないと 521 00:41:11,233 --> 00:41:13,200 必ず 522 00:41:18,233 --> 00:41:20,900 あなたは おっしゃった 523 00:41:23,467 --> 00:41:28,233 経験もないのに自信もなかったら 何もできぬと 524 00:41:29,633 --> 00:41:31,733 では 525 00:41:33,533 --> 00:41:37,367 自信をつけるには何がいるか 526 00:41:39,767 --> 00:41:42,267 経験でござるよ 527 00:41:44,533 --> 00:41:47,733 まだまだ これからじゃ 528 00:41:56,633 --> 00:41:58,400 さらばだ 529 00:42:04,767 --> 00:42:15,100 まるで 平家を滅ぼすためだけに 生まれてこられたようなお方じゃな 530 00:42:19,400 --> 00:42:23,133 九郎殿は 531 00:42:23,133 --> 00:42:26,300 まっすぐすぎたのです 532 00:42:28,567 --> 00:42:30,400 羨ましいほどに 533 00:42:32,267 --> 00:42:35,200 © NHK 534 00:42:35,200 --> 00:42:38,067 うちは静御前でございます 535 00:42:38,290 --> 00:42:42,423 この日本から 鎌倉の敵を一掃する 536 00:42:42,423 --> 00:42:44,667 必ず戻ってまいります 537 00:42:44,668 --> 00:42:46,851 女子の覚悟です 538 00:42:49,030 --> 00:42:51,515 ようやった 九郎 539 00:42:51,515 --> 00:42:54,966 もう後には引けませぬ