1 00:00:01,168 --> 00:00:04,605 {\an8}(霧生) ⟨世界的に有名な ワイン評論家 神咲豊多香が→ 2 00:00:04,672 --> 00:00:08,109 {\an8}時価20億円を超える ワインコレクションと→ 3 00:00:08,175 --> 00:00:11,612 {\an8}謎の遺言を残して この世を去った⟩ 4 00:00:11,679 --> 00:00:16,117 {\an8}⟨自らが厳選した 「使徒」と呼ばれる6本のワイン⟩ 5 00:00:16,183 --> 00:00:23,624 {\an8}⟨そして その頂点に立つ 「神の雫」と呼ばれる幻のワイン⟩ 6 00:00:23,691 --> 00:00:27,628 ⟨それらを遺言状に書かれた イメージから推測し→ 7 00:00:27,695 --> 00:00:31,132 銘柄と生産年を当てよ⟩ 8 00:00:31,198 --> 00:00:36,137 ⟨多く言い当てた者に 遺産のすべてを譲る⟩ 9 00:00:36,203 --> 00:00:38,639 ⟨この遺産争いに挑んだのは→ 10 00:00:38,706 --> 00:00:41,642 実の息子である神咲 雫と→ 11 00:00:41,709 --> 00:00:44,645 養子となった 遠峰一青⟩ 12 00:00:44,712 --> 00:00:46,147 ⟨しかし…⟩ 13 00:00:46,213 --> 00:00:50,151 (神咲 雫) この人が血のつながった兄弟…。 14 00:00:50,217 --> 00:00:54,722 どういうことだよ 親父! おい!? (紫野原みやび) 神咲君! 15 00:00:58,225 --> 00:01:01,595 (遠峰一青) 何も知らなかったのは 君だけじゃ ない! 16 00:01:01,662 --> 00:01:04,098 (みやびの声) 何で諦めるんですか? 使徒探し。 17 00:01:04,165 --> 00:01:09,103 (神咲 雫) 実の兄弟なのにさ 親父が残した 遺言ってゲームに翻弄されて→ 18 00:01:09,170 --> 00:01:12,106 そんなの 寂し過ぎるよ。 19 00:01:12,173 --> 00:01:16,110 (遠峰一青) 何も 見えない。 20 00:01:16,177 --> 00:01:18,179 (神咲 雫) もう一度 チャンスをください。 21 00:01:20,181 --> 00:01:23,117 (遠峰一青) 待っていたよ 雫君。 22 00:01:23,184 --> 00:01:42,203 ♪~ 23 00:01:59,220 --> 00:02:03,591 (横関) 視力の異常は 恐らく 精神的ストレスが原因かと。 24 00:02:03,657 --> 00:02:06,594 (遠峰一青) 精神的ストレス? >> ええ。 25 00:02:06,660 --> 00:02:11,599 失礼ですがワイン評論家の遠峰先生で いらっしゃいますよね? 26 00:02:11,665 --> 00:02:15,102 (遠峰一青) ええ ワインを飲み 表現する→ 27 00:02:15,169 --> 00:02:19,106 それが 私の仕事ですが。 28 00:02:19,173 --> 00:02:21,609 >> 申し上げにくいんですが→ 29 00:02:21,675 --> 00:02:26,614 ワインは しばらくの間 お控えください。 30 00:02:26,680 --> 00:02:30,117 お仕事が原因の可能性が。 31 00:02:30,184 --> 00:02:34,121 (遠峰一青) しかし…。 >> このままでは→ 32 00:02:34,188 --> 00:02:36,690 失明する恐れもあります。 33 00:02:40,194 --> 00:02:43,197 (神咲 雫) 何か いろいろ ごめんね。 34 00:02:45,199 --> 00:02:49,136 完全に 親父のこと吹っ切れたって わけではないんだけどさ→ 35 00:02:49,203 --> 00:02:53,707 今は この勝負を しっかり戦い抜く。 36 00:02:55,209 --> 00:02:57,711 すべては それからだと思って。 37 00:03:05,152 --> 00:03:09,089 (紫野原みやび) あの ところで この間のことなんですけど→ 38 00:03:09,156 --> 00:03:13,093 あの~ 私 神咲君に 大っ嫌いとか 何か いっちゃって→ 39 00:03:13,160 --> 00:03:17,598 あの それは 逆の意味でですね…。 (神咲 雫) 俺 紫野原さんのこと好きだよ。 40 00:03:17,665 --> 00:03:21,602 (紫野原みやび) えっ? 好き!? 41 00:03:21,669 --> 00:03:23,604 (神咲 雫) 好きだよ。 42 00:03:23,671 --> 00:03:26,106 (紫野原みやび) 何か思いがけない展開! 43 00:03:26,173 --> 00:03:30,611 (神咲 雫) 部長も本間さんも みんな 大好きだしホントに感謝してる。 44 00:03:30,678 --> 00:03:34,615 (紫野原みやび) フンっ… そっちかよ。 (神咲 雫) あれ? どこ置いたっけな。 45 00:03:34,682 --> 00:03:38,619 (紫野原みやび) ああ… これですよね? 46 00:03:38,686 --> 00:03:42,690 (神咲 雫) ありがとう やっぱり ワインには これがなきゃさ。 47 00:04:00,140 --> 00:04:03,143 (霧生) ようやく分かって来ました。 48 00:04:04,645 --> 00:04:07,581 (霧生) あなたの しようとしている意味が。 49 00:04:07,648 --> 00:04:12,152 (ロベール) 〔2人が 神咲豊多香を超える日〕 50 00:04:15,155 --> 00:04:21,595 私には 何の言葉も 残してくださらなかったのに。 51 00:04:21,662 --> 00:04:31,105 ♪~ 52 00:04:31,171 --> 00:04:33,607 (霧生) 「「第五の使徒」。 53 00:04:33,674 --> 00:04:40,114 このワインは 悩める者に 沈黙をもって応えてくれる」。 54 00:04:40,180 --> 00:04:45,119 (神咲豊多香の声) 「歩き疲れた私は 初めて味わう孤独におびえ→ 55 00:04:45,185 --> 00:04:49,623 暗闇の中で動けないでいた。 56 00:04:49,690 --> 00:04:52,626 やがて 闇の向こう側に→ 57 00:04:52,693 --> 00:04:59,133 柔らかで 安堵に満ちた藍色の光が 佇んでいるのを見た。 58 00:04:59,199 --> 00:05:03,570 弥勒菩薩半跏思惟像。 59 00:05:03,637 --> 00:05:06,573 光をまとった その姿は→ 60 00:05:06,640 --> 00:05:11,578 厳かでありながら 慈愛に満ち溢れている。 61 00:05:11,645 --> 00:05:14,581 それは 夢に迷い→ 62 00:05:14,648 --> 00:05:18,585 間違いを犯し つまずいた 私の前でさえも→ 63 00:05:18,652 --> 00:05:24,091 語るでもなく 笑うでもなく 泣くのでもなく→ 64 00:05:24,158 --> 00:05:30,097 ただ 静かに そこにいるだけなのだ」。 65 00:05:30,164 --> 00:05:33,100 「ゆえに 私は思う。 66 00:05:33,167 --> 00:05:35,669 その人への思いを…」。 67 00:05:40,174 --> 00:05:46,113 「その人への思いを 愛という言葉では表せない」。 68 00:05:46,180 --> 00:05:49,116 以上です。 69 00:05:49,183 --> 00:05:53,120 では 1週間後に。 70 00:05:53,187 --> 00:05:57,191 (遠峰一青) 「暗闇」 「孤独」…。 71 00:06:01,128 --> 00:06:04,565 (神咲 雫) それ お借りしてもよろしいですか? 72 00:06:04,631 --> 00:06:06,133 >> ええ。 73 00:06:12,639 --> 00:06:14,575 (神咲 雫) 失礼します。 74 00:06:14,641 --> 00:06:24,585 ♪~ 75 00:06:24,651 --> 00:06:27,588 (紫野原みやび) 弥勒菩薩? (河原毛) 仏教では→ 76 00:06:27,654 --> 00:06:31,592 お釈迦様の救いに漏れた人を 助けに来るといわれています。 77 00:06:31,658 --> 00:06:37,097 (木戸) 「救いに漏れた人」ですか? (紫野原みやび) あっ ここにも書いてあります。 78 00:06:37,164 --> 00:06:40,100 (神咲 雫) 「暗闇の中で 孤独に おびえていたら→ 79 00:06:40,167 --> 00:06:43,604 藍色の光が差した」 ってあるからね。 80 00:06:43,670 --> 00:06:47,107 (本間) よ~し 分かった! 「第五の使徒」は これだ。 81 00:06:47,174 --> 00:06:49,610 (紫野原みやび) 「バローロ」だ! (神咲 雫) 「バローロ」? 82 00:06:49,676 --> 00:06:52,613 (紫野原みやび) イタリアのバローロ地区の ワインのことです。 83 00:06:52,679 --> 00:06:55,616 まぁ フランスでいうと ブルゴーニュってところですかね。 84 00:06:55,682 --> 00:06:58,118 >> ピオ・チェーザレの「バローロ」だ。 85 00:06:58,185 --> 00:07:00,554 「バローロ」っていうのは 「イタリアの王」! 86 00:07:00,621 --> 00:07:03,056 「イタリアの王」と呼ばれている ワインだ! 87 00:07:03,123 --> 00:07:05,058 (河原毛) 長介君。 >> ん? 88 00:07:05,125 --> 00:07:07,561 (河原毛) 偉い! >> ちょっと! ダメですよ これは! 89 00:07:07,628 --> 00:07:10,063 おい! (紫野原みやび) いただき! 90 00:07:10,130 --> 00:07:12,065 (一同) カンパ~イ! 91 00:07:12,132 --> 00:07:20,073 ♪~ 92 00:07:20,140 --> 00:07:22,075 〔爆発音〕 93 00:07:22,142 --> 00:07:26,079 (神咲 雫) すごい… 光がスパークしてる。 94 00:07:26,146 --> 00:07:29,082 >> なぁ? 「暗闇に光」だろう? 95 00:07:29,149 --> 00:07:31,084 (神咲 雫) でも 何かちょっと違いますね。 96 00:07:31,151 --> 00:07:33,086 (紫野原みやび) え? 違うって…。 97 00:07:33,153 --> 00:07:37,591 (神咲 雫) この「バローロ」から感じる光 っていうのは 力強くて激しい。 98 00:07:37,658 --> 00:07:42,596 「第五の使徒」のワインは 柔らかくて穏やかな→ 99 00:07:42,663 --> 00:07:45,098 包み込むような光のワイン→ 100 00:07:45,165 --> 00:07:47,601 …っていう感じだと 思うんですけどね。 101 00:07:47,668 --> 00:07:50,170 (紫野原みやび) 包み込む光…。 102 00:07:53,674 --> 00:07:56,610 (神咲 雫) よく分かんないんだよな。 103 00:07:56,677 --> 00:07:59,112 (紫野原みやび) え? 104 00:07:59,179 --> 00:08:01,048 (神咲 雫) 「暗闇と光」。 105 00:08:01,114 --> 00:08:04,551 俺の知ってる親父ってさ 悩んだり→ 106 00:08:04,618 --> 00:08:09,122 暗闇に孤独を感じたりするような 人じゃなかった。 107 00:08:11,124 --> 00:08:15,128 親父にとっての暗闇って 一体 何だったのかなって。 108 00:08:16,630 --> 00:08:18,565 (河原毛) 何だか安心しますね。 109 00:08:18,632 --> 00:08:25,572 我々からしてみれば 神咲豊多香は ワインの神様のような人ですからね。 110 00:08:25,639 --> 00:08:33,080 そんな人も我々と同じように 日々 悩んでいた。 111 00:08:33,146 --> 00:08:38,085 神様なんかじゃなくて 一人の人間だった。 112 00:08:38,151 --> 00:08:42,155 何か親近感を覚えちゃいましたよ。 113 00:08:47,160 --> 00:08:49,663 ご用件は何でしょうか? 114 00:08:52,165 --> 00:08:54,167 大丈夫なのか? 115 00:08:56,169 --> 00:09:02,109 最後まで 見届けられるのか? この戦いを。 116 00:09:05,612 --> 00:09:10,550 私は ただ 神咲先生との約束を 守るだけです。 117 00:09:10,617 --> 00:09:21,561 ♪~ 118 00:09:21,628 --> 00:09:23,063 (紫野原みやび) はい。 119 00:09:23,130 --> 00:09:24,564 (神咲 雫) 何? これ。 120 00:09:24,631 --> 00:09:27,567 (紫野原みやび) えっ? 神咲君のお父さんの本ですよ。 121 00:09:27,634 --> 00:09:31,071 使徒のワイン探しの ヒントになると思って。 122 00:09:31,138 --> 00:09:35,075 (神咲 雫) へぇ~ 初めて見るな 親父の本なんて。 (紫野原みやび) えっ? 123 00:09:35,142 --> 00:09:40,080 あ~ これ 私がソムリエ目指す きっかけになった本なんです。 124 00:09:40,147 --> 00:09:42,582 (神咲 雫) へぇ~。 125 00:09:42,649 --> 00:09:46,086 (藤枝) おとうさんの本から 僕も いろんなこと教わったけど→ 126 00:09:46,153 --> 00:09:50,090 やっぱり一番は 「ワインは 何を飲むかよりも→ 127 00:09:50,157 --> 00:09:53,093 誰と飲むかが大切だ」 ってことかな。 128 00:09:53,160 --> 00:09:56,163 (神咲 雫) 「誰と飲むか」…。 129 00:09:57,664 --> 00:09:59,099 (紫野原みやび) ああっ! 130 00:09:59,166 --> 00:10:03,103 ちょっと これ見てみてください この あとがき。 131 00:10:03,170 --> 00:10:08,108 (神咲 雫) 「暗闇の中」 「慈愛に満ちた」。 132 00:10:08,175 --> 00:10:12,112 「光に照らされた」…。 133 00:10:12,179 --> 00:10:16,616 (紫野原みやび) これ 遺言状に そっくりじゃないですか? 134 00:10:16,683 --> 00:10:20,120 (神咲 雫) その店 行ってみようかな。 (紫野原みやび) え? 135 00:10:20,187 --> 00:10:24,624 (神咲 雫) 行って確かめてみる そうすれば 光の正体が分かるかもしれないし。 136 00:10:24,691 --> 00:10:27,127 (紫野原みやび) でも ここ 何も書いてないですよ? 137 00:10:27,194 --> 00:10:30,130 (神咲 雫) うん そこに載ってる 一軒一軒のお店 回ってみる。 138 00:10:30,197 --> 00:10:33,633 (紫野原みやび) えっ でも100軒もあるんですけど。 139 00:10:33,700 --> 00:10:37,137 (神咲 雫) もちろん! ここに行けば→ 140 00:10:37,204 --> 00:10:41,208 親父のいう「暗闇と光」が 分かるかもしれないし。 141 00:10:42,709 --> 00:10:46,646 (紫野原みやび) はい たった100軒ですもんね。 142 00:10:46,713 --> 00:10:49,649 頑張りましょう。 143 00:10:49,716 --> 00:10:52,652 (店員) 残念ながら私どもの店では ございませんが→ 144 00:10:52,719 --> 00:10:55,655 神咲先生には 大変お世話になっておりました。 145 00:10:55,722 --> 00:10:58,658 先生に お願いした ワインコーディネートは→ 146 00:10:58,725 --> 00:11:02,162 来日された どの国の首脳も 絶賛されて。 147 00:11:04,164 --> 00:11:08,101 (神咲 雫) 父は お客としても こちらへ? >> はい いつもお1人で。 148 00:11:08,168 --> 00:11:09,603 (神咲 雫) 1人ですか? 149 00:11:09,669 --> 00:11:14,107 >> ええ ここ数年は いつもお1人でした。 150 00:11:14,174 --> 00:11:17,110 (紫野原みやび) 「慈愛に満ち溢れた光」って あります? 151 00:11:17,177 --> 00:11:20,614 >> はい? (神咲 雫) 紫野原さん…。 152 00:11:20,681 --> 00:11:23,116 (紫野原みやび) 他 回りますか。 153 00:11:23,183 --> 00:11:25,686 (神咲 雫) あっ すいません ありがとうございました。 154 00:11:28,188 --> 00:11:30,624 ありがとうございました。 155 00:11:30,690 --> 00:11:33,627 (紫野原みやび) いやぁ ないですね 弥勒菩薩。 156 00:11:33,693 --> 00:11:37,631 大体 弥勒菩薩なんて置いてある店 あるんですかね? 157 00:11:37,697 --> 00:11:40,634 あっ 日本料理屋とか。 158 00:11:40,700 --> 00:11:43,136 (神咲 雫) そういうことかなぁ? 159 00:11:43,203 --> 00:11:46,206 (紫野原みやび) まっ 次 行きましょう。 160 00:11:47,707 --> 00:11:49,643 (神咲 雫) あっ すいません。 161 00:11:49,710 --> 00:11:53,146 あの 父って このお店に来る時 誰かと来てました? 162 00:11:53,213 --> 00:11:57,150 (店員) ん~ いつも1人だったけど。 163 00:11:57,217 --> 00:12:00,087 (神咲 雫) 1人…。 164 00:12:00,153 --> 00:12:03,090 (店主) 「ここの焼き鳥は うまい」と いってくれてさ→ 165 00:12:03,156 --> 00:12:05,092 ワイン持って来てくれたよ。 166 00:12:05,158 --> 00:12:07,094 それから いろいろ教わったな。 167 00:12:07,160 --> 00:12:11,598 「ワインは難しいもんじゃ ない 楽しんで飲めばいい」って→ 168 00:12:11,665 --> 00:12:13,600 素敵な人だったよ。 169 00:12:13,667 --> 00:12:15,102 (紫野原みやび) あっ そうだ。 170 00:12:15,168 --> 00:12:18,605 この弥勒菩薩に 心当たりとかないですかね? 171 00:12:18,672 --> 00:12:20,607 >> えっ 弥勒菩薩? 172 00:12:20,674 --> 00:12:23,110 (紫野原みやび) ここもダメですね。 173 00:12:23,176 --> 00:12:28,615 (神咲 雫) あの 父って このお店に来る時 誰かと一緒に来たりしてました? 174 00:12:28,682 --> 00:12:32,619 >> あのね 来始めの頃は 人と来てたんだけど→ 175 00:12:32,686 --> 00:12:35,122 ある時から いつも1人だったね。 176 00:12:35,188 --> 00:12:39,126 (神咲 雫) それって いつ頃からですかね? 177 00:12:39,192 --> 00:12:42,696 >> 4年前の秋かな。 178 00:12:55,709 --> 00:12:57,644 (紫野原みやび) はい。 179 00:12:57,711 --> 00:12:59,713 (神咲 雫) ありがとう。 180 00:13:01,648 --> 00:13:05,652 (紫野原みやび) 何があったんでしょうね 4年前の秋に。 181 00:13:07,154 --> 00:13:10,090 (神咲 雫) 俺の二十歳の誕生日。 182 00:13:10,157 --> 00:13:14,094 親父の裏切りを知った日。 183 00:13:14,161 --> 00:13:18,098 〔母さんが死んだ日 何してたんだよ?〕 184 00:13:18,165 --> 00:13:22,102 >> 〔そこに書いてある通りだ〕 185 00:13:22,169 --> 00:13:27,107 (神咲 雫) 俺は 親父と縁切って 1人で生きて行くって決めた。 186 00:13:27,174 --> 00:13:32,679 きっとそれから 親父も 1人でワイン飲んでたんだと思う。 187 00:13:34,681 --> 00:13:40,187 「ワインは誰と飲むか」 それが大事だっていってたのに。 188 00:13:43,190 --> 00:13:45,692 (神咲 雫) 親父は独りぼっちだったんだよ。 189 00:13:49,196 --> 00:13:54,634 (神咲 雫) 俺に見つけられんのかな。 190 00:13:54,701 --> 00:13:59,706 包み込むような光のワイン。 191 00:14:05,645 --> 00:14:12,085 (遠峰一青) 神咲豊多香が感じた暗闇 孤独…。 192 00:14:12,152 --> 00:14:18,158 彼は 死期を悟って あの遺言状を残した。 193 00:14:21,161 --> 00:14:25,098 (遠峰一青) 病に侵された肉体…。 194 00:14:25,165 --> 00:14:42,182 ♪~ 195 00:14:44,684 --> 00:14:47,621 (神咲 雫) すいません お呼び立てして。 196 00:14:47,687 --> 00:14:49,122 (霧生) 何でしょう? 197 00:14:49,189 --> 00:14:55,629 (神咲 雫) 霧生さんは 父と一緒に お酒を飲んだことってあります? 198 00:14:55,695 --> 00:15:00,567 >> 私は お酒を飲めませんので。 199 00:15:00,634 --> 00:15:03,570 (神咲 雫) そうなんですか。 200 00:15:03,637 --> 00:15:07,073 >> それが何か? (神咲 雫) いや…。 201 00:15:07,140 --> 00:15:12,646 父は死ぬ前に1人でよく飲んでた って聞いたんで。 202 00:15:15,649 --> 00:15:20,654 (神咲 雫) 父は 孤独だったんでしょうか? 203 00:15:24,658 --> 00:15:32,666 >> あなたは 本当に神咲先生のことを 何も分かっていないんですね。 204 00:15:34,668 --> 00:15:38,104 先生が孤独だったのか→ 205 00:15:38,171 --> 00:15:41,107 その質問には お答えしかねます。 206 00:15:41,174 --> 00:16:00,126 ♪~ 207 00:16:03,129 --> 00:16:06,066 (紫野原みやび) はぁ… つながんない。 208 00:16:06,132 --> 00:16:08,134 >> どうした? シニョリーナ。 209 00:16:09,636 --> 00:16:13,573 (みやび) どこ行ったんでしょうね 神咲君。 210 00:16:13,640 --> 00:16:17,143 >> もう ほっとけ ほっとけ 子供じゃあるまいし。 211 00:16:19,646 --> 00:16:23,583 (遠峰一青) 貴様は 神か悪魔か。 212 00:16:23,650 --> 00:16:26,586 たとえ悪魔だとしても→ 213 00:16:26,653 --> 00:16:29,656 私は恐れはしない。 214 00:16:32,659 --> 00:16:34,094 (ノック) 215 00:16:34,160 --> 00:16:36,162 (ドアが開く音) 216 00:16:40,667 --> 00:16:45,605 (遠峰一青) これは驚いた 雫君でしたか。 217 00:16:45,672 --> 00:16:48,174 何のご用件でしょうか? 218 00:16:57,183 --> 00:16:59,619 (神咲 雫) 教えてください。 219 00:16:59,686 --> 00:17:02,555 あなたは どうして戦うんですか? 220 00:17:02,622 --> 00:17:07,127 僕達が戦う意味って 一体 何なんですか? 221 00:17:12,632 --> 00:17:17,070 (遠峰一青) ハッハ… おじけづいたのですか? 222 00:17:17,137 --> 00:17:22,575 (神咲 雫) 違います 知れば知るほど 分からなくなるんです。 223 00:17:22,642 --> 00:17:24,644 (遠峰一青) 分からない? 224 00:17:27,647 --> 00:17:32,152 (神咲 雫) 死ぬ間際の父は 孤独だったようです。 225 00:17:34,154 --> 00:17:36,089 その原因は 多分 僕で→ 226 00:17:36,156 --> 00:17:42,662 そんな僕に父は 唯一の肉親である あなたと争うよう遺言を残した。 227 00:17:45,165 --> 00:17:47,167 どうしてなんでしょうか。 228 00:17:50,170 --> 00:17:52,172 (遠峰一青) 悩めばいい。 229 00:17:56,176 --> 00:18:01,114 (遠峰一青) それが君達親子の→ 230 00:18:01,181 --> 00:18:04,117 特権だろう。 231 00:18:04,184 --> 00:18:11,124 私も母も 神咲豊多香とは 無縁の人生を送って来たからな。 232 00:18:11,191 --> 00:18:17,130 だから 神咲豊多香が 孤独であったかどうか→ 233 00:18:17,197 --> 00:18:20,133 私には関係ない。 234 00:18:20,200 --> 00:18:22,702 (ドアが開く音) 235 00:18:28,708 --> 00:18:32,712 (マキ) あら 意外なお客様。 236 00:18:34,214 --> 00:18:37,150 兄弟だからといって→ 237 00:18:37,217 --> 00:18:41,721 ヒントを探り出すような真似 やめてちょうだい。 238 00:18:46,226 --> 00:18:48,228 (神咲 雫) 失礼しました。 239 00:18:57,737 --> 00:18:59,172 (ドアが閉まる音) 240 00:18:59,239 --> 00:19:01,608 もう少しセキュリティーを 厳しくしましょうか。 241 00:19:01,674 --> 00:19:04,177 (遠峰一青) 1人にしてもらえませんか? 242 00:19:08,181 --> 00:19:11,618 (遠峰一青) 私は 誰の力も必要ない。 243 00:19:11,684 --> 00:19:23,129 ♪~ 244 00:19:23,196 --> 00:19:28,201 (マキ) 何だか おかしいのよね あなたのお兄さん。 245 00:19:30,203 --> 00:19:35,642 じっと物思いにふけってたと 思えば やけにイライラして。 246 00:19:35,708 --> 00:19:40,146 そんなに ストレスだったのかしらね? 247 00:19:40,213 --> 00:19:44,217 神咲 雫と兄弟だということが。 248 00:19:46,219 --> 00:19:48,221 知らなかったんだ。 249 00:19:53,726 --> 00:19:57,730 (紫野原みやび) 大丈夫ですかね? 神咲君。 250 00:19:59,232 --> 00:20:02,602 力になってあげたいんですけど→ 251 00:20:02,669 --> 00:20:06,673 何か 何もいってくれなくて。 252 00:20:09,175 --> 00:20:15,114 やっぱ私じゃ ダメなんですかね? 253 00:20:15,181 --> 00:20:20,620 そりゃ 一緒にいたって 励ますこともできないし→ 254 00:20:20,687 --> 00:20:23,623 気の利いたこともいえないし。 255 00:20:23,690 --> 00:20:30,196 ワインの才能だって 神咲君に比べたらゼロだし。 256 00:20:33,700 --> 00:20:35,134 (神咲 雫) こんばんは! 257 00:20:35,201 --> 00:20:39,138 (藤枝) おっ いらっしゃい。 (神咲 雫) こんばんは。 258 00:20:39,205 --> 00:20:42,141 あっ 藤枝さん 「バローロ」いただけます? 259 00:20:42,208 --> 00:20:44,143 >> かしこまりました。 260 00:20:44,210 --> 00:20:59,659 ♪~ 261 00:20:59,726 --> 00:21:01,661 (神咲 雫) 紫野原さん。 262 00:21:05,164 --> 00:21:07,166 (神咲 雫) ありがとう。 263 00:21:14,173 --> 00:21:16,109 >> そんなふうに→ 264 00:21:16,175 --> 00:21:19,679 ただ そばにいることが 大事だったりすることもある。 265 00:21:22,181 --> 00:21:28,621 何にも語り合わなくても 気持が通じるっていうかさ。 266 00:21:28,688 --> 00:21:31,190 (紫野原みやび) そうなんですかね。 267 00:21:35,695 --> 00:21:40,633 (神咲 雫) 黙ってても そばにいる…。 268 00:21:40,700 --> 00:21:58,151 ♪~ 269 00:21:58,217 --> 00:22:00,153 (神咲 雫) どうしたの? 紫野原さん。 270 00:22:00,219 --> 00:22:05,658 (紫野原みやび) 私が今 何をいいたいか 分かりますか? 271 00:22:10,163 --> 00:22:12,098 (神咲 雫) 全然 分かんないや。 272 00:22:12,165 --> 00:22:16,102 (紫野原みやび) もう! 「元気を出して 使徒のワインを探しましょう」→ 273 00:22:16,169 --> 00:22:20,106 …っていってたんですよ! 念をね こう送って。 274 00:22:20,173 --> 00:22:23,176 (神咲 雫) ありがとう。 (紫野原みやび) 弥勒菩薩! 275 00:22:25,178 --> 00:22:32,185 >> 「悩める者に 沈黙をもって応えてくれる」。 276 00:22:36,189 --> 00:22:41,627 先生こそ もう何も 語ってはくれないのですね。 277 00:22:41,694 --> 00:23:04,150 ♪~ 278 00:23:07,153 --> 00:23:10,089 ♪~ 279 00:23:10,156 --> 00:23:13,159 (神咲 雫) 違いますかね? (店員) いや 違いますね。 280 00:23:14,660 --> 00:23:16,162 (神咲 雫) ありがとうございます。 281 00:23:18,164 --> 00:23:20,600 ありがとうございます。 282 00:23:20,666 --> 00:23:23,102 >> じゃあ さっきのイタ飯屋は? 283 00:23:23,169 --> 00:23:25,605 分かった 「ビストロきくち」 ダメ。 >> はい。 284 00:23:25,671 --> 00:23:34,614 ♪~ 285 00:23:34,680 --> 00:23:36,682 (店員) うちじゃないですね。 286 00:23:39,185 --> 00:23:41,687 (店員) うちではないです すいません。 287 00:23:43,689 --> 00:23:45,625 (神咲 雫) ホントですか!? (浦井) はい。 288 00:23:45,691 --> 00:23:49,695 この あとがきは 確かに 私どもの店だと伺っています。 289 00:23:55,201 --> 00:23:56,702 どうぞ。 290 00:24:00,206 --> 00:24:04,577 (浦井) こちらが神咲先生が よく使われていたテーブルです。 291 00:24:04,644 --> 00:24:09,081 先生は いつも奥の席に 座わられていたようで。 292 00:24:09,148 --> 00:24:14,086 (神咲 雫) 父は このお店に来る時は 誰かと一緒に? 293 00:24:14,153 --> 00:24:16,088 >> どうでしょう…。 294 00:24:16,155 --> 00:24:19,091 担当の者が 辞めてしまいましたので。 295 00:24:19,158 --> 00:24:21,093 (神咲 雫) そうですか。 296 00:24:21,160 --> 00:24:26,599 >> ただ 恐らく お1人で飲んでいらしたかと。 297 00:24:26,666 --> 00:24:31,604 あっ いや サーブされるワインは いつも1人分でしたので。 298 00:24:31,671 --> 00:24:34,106 (神咲 雫) 1人…。 299 00:24:34,173 --> 00:24:37,109 やっぱり 1人だったんだ。 300 00:24:37,176 --> 00:24:40,613 (浦井) 神咲様。 (神咲 雫) はい。 301 00:24:40,680 --> 00:24:42,615 >> 実は 当店のセラーに→ 302 00:24:42,682 --> 00:24:46,686 おとう様の残された ワインがございまして。 303 00:24:50,189 --> 00:24:52,625 {\an8}(紫野原みやび) 1985年…。 304 00:24:52,692 --> 00:24:54,627 神咲君の生まれ年の「ムートン」。 305 00:24:54,694 --> 00:24:56,629 (神咲 雫) これって…? 306 00:24:56,696 --> 00:25:01,200 >> 2005年の10月から お預かりしております。 307 00:25:03,135 --> 00:25:06,572 (浦井) 亡くなられる ひと月ほど前にも お越しになって→ 308 00:25:06,639 --> 00:25:11,143 このワインのことを 気にかけておられるようでした。 309 00:25:14,146 --> 00:25:16,148 お返しいたします。 310 00:25:22,655 --> 00:25:28,594 (紫野原みやび) これって もしかして 神咲君の二十歳の誕生日の日に→ 311 00:25:28,661 --> 00:25:31,664 一緒に開けたかったんじゃ? 312 00:25:34,667 --> 00:25:37,169 (神咲 雫) やっぱり俺だったんだ。 313 00:25:40,673 --> 00:25:46,679 (神咲 雫) 親父を孤独にさせたのは 俺だったんだよ。 314 00:25:52,184 --> 00:25:56,122 (神咲 雫) 最後まで意地張ってさ…。 315 00:25:56,188 --> 00:26:00,693 最後の最後まで 親父に背を向けてた。 316 00:26:06,699 --> 00:26:13,205 (紫野原みやび) おとうさんは きっと 孤独じゃなかったと思います。 317 00:26:16,208 --> 00:26:19,211 (紫野原みやび) 待ってたんですよ ここで。 318 00:26:21,213 --> 00:26:23,649 二十歳の誕生日から ずっと→ 319 00:26:23,716 --> 00:26:30,723 神咲君と いつか ここに 来る日のことを考えて 楽しみに。 320 00:26:32,725 --> 00:26:36,162 大切な誰かを待つって→ 321 00:26:36,228 --> 00:26:40,232 すごい楽しいことで すごい嬉しいことじゃないですか。 322 00:26:42,234 --> 00:26:46,672 だから おとうさんは 1人だったかもしれないけど→ 323 00:26:46,739 --> 00:26:50,743 孤独で寂しい思いは してなかったと思います。 324 00:27:01,253 --> 00:27:03,622 (神咲 雫) ありがとう 紫野原さん。 325 00:27:25,211 --> 00:27:26,645 (紫野原みやび) 飲みましょ。 326 00:27:33,719 --> 00:27:36,155 (セーラ) お兄ちゃん。 327 00:27:36,222 --> 00:27:40,659 雫さんと兄弟ってホント? 328 00:27:40,726 --> 00:27:42,661 (遠峰一青) どうして それを? 329 00:27:42,728 --> 00:27:44,663 >> あの人が…。 330 00:27:44,730 --> 00:27:48,734 (遠峰一青) あ… 西園寺マキか。 331 00:27:54,240 --> 00:27:59,178 (遠峰一青) 私が世界で ただ1人 家族だと思ってるのはセーラ→ 332 00:27:59,245 --> 00:28:00,679 お前だけだ。 333 00:28:00,746 --> 00:28:02,181 >> うん。 334 00:28:08,688 --> 00:28:11,190 (紫野原みやび) あっ 月! 335 00:28:15,694 --> 00:28:22,201 (みやび) おとうさんも ここで こうやって 月を見ていたんですかね? 336 00:28:25,704 --> 00:28:29,708 (神咲 雫) 暗闇の中の… 光? 337 00:28:32,211 --> 00:28:39,151 (紫野原みやび) あっ 「慈愛に満ち溢れた光」って あの月のことですかね? 338 00:28:39,218 --> 00:28:44,657 (神咲 雫) そうなのかもね 「第五の使徒」は→ 339 00:28:44,723 --> 00:28:50,162 ああいう慈愛に満ち溢れた 月を感じるワインなのかもしれない。 340 00:28:50,229 --> 00:28:56,168 親父は それを弥勒菩薩に例えた。 341 00:28:56,235 --> 00:29:09,615 ♪~ 342 00:29:09,682 --> 00:29:12,685 (神咲 雫) おいしい。 (紫野原みやび) はい。 343 00:29:17,189 --> 00:29:20,693 (紫野原みやび) いや でもホント キレイ。 344 00:29:22,194 --> 00:29:25,631 (神咲 雫) 待って。 (紫野原みやび) え? 345 00:29:25,698 --> 00:29:28,634 (神咲 雫) じゃなくて 今のまま。 346 00:29:28,701 --> 00:29:31,203 そのまま。 (紫野原みやび) こうですか? 347 00:29:33,706 --> 00:29:36,642 (神咲 雫) 親父は その席に 座ってたっていってたよね? 348 00:29:36,709 --> 00:29:38,144 (紫野原みやび) はい。 349 00:29:38,210 --> 00:29:41,147 (神咲 雫) でも おかしいよな…。 350 00:29:41,213 --> 00:29:44,150 どうして月に背を向けて ワイン飲んでたんだろう? 351 00:29:44,216 --> 00:29:47,219 {\an8}(紫野原みやび) あの ちょっと この体勢キツイんですけど。 352 00:29:50,222 --> 00:29:53,726 (神咲 雫) 紫野原さん 席代わってもらっても いい? (紫野原みやび) あ はい。 353 00:30:04,170 --> 00:30:06,672 (神咲 雫) 他に誰かがいた? 354 00:30:14,180 --> 00:30:17,116 (神咲 雫) そういうことか。 355 00:30:17,183 --> 00:30:22,121 親父は 背にしていた 夜空を見てたんじゃなくて→ 356 00:30:22,188 --> 00:30:24,623 グラスに映った月を見てた。 357 00:30:24,690 --> 00:30:27,193 誰かと一緒に。 358 00:30:32,698 --> 00:30:36,202 (神咲 雫) 本当の光は 月明かりじゃなくて…。 359 00:30:41,207 --> 00:30:44,143 (神咲 雫) 親父にとっての弥勒菩薩→ 360 00:30:44,210 --> 00:30:49,648 暗闇の中で光を 照らしてくれたのは…→ 361 00:30:49,715 --> 00:30:52,218 あの人だったんだ。 362 00:30:53,719 --> 00:30:56,155 あっ すいません。 363 00:30:56,222 --> 00:30:59,158 父が このお店で飲むワインって 決まってました? 364 00:30:59,225 --> 00:31:02,094 >> いえ 特に これといって…。 365 00:31:02,161 --> 00:31:05,097 (神咲 雫) バローロワインだと? >> バローロ? 366 00:31:05,164 --> 00:31:07,600 ああ それでしたら いつも→ 367 00:31:07,666 --> 00:31:11,103 同じ銘柄をお飲みだったと 聞いたことが…。 368 00:31:11,170 --> 00:31:13,606 (神咲 雫) それだ。 369 00:31:13,672 --> 00:31:19,111 でも だとしたら 言葉が足りない。 370 00:31:19,178 --> 00:31:21,180 (紫野原みやび) 足りないって? 371 00:31:25,184 --> 00:31:30,689 (神咲 雫) 「その人への思いを 愛という言葉では表せない」。 372 00:31:32,691 --> 00:31:36,695 言葉が ここで終わってんの おかしいよな。 373 00:31:40,199 --> 00:31:43,702 (神咲 雫) 親父が本当に伝えたかったのは…。 374 00:31:50,209 --> 00:31:52,645 (遠峰一青) おおお…! 375 00:31:52,711 --> 00:31:55,648 見えた。 376 00:31:55,714 --> 00:32:02,588 このワインは 暗いボトルの中で 孤独を抱え待っていた。 377 00:32:02,655 --> 00:32:07,660 コルクが開き 光が差し込む瞬間を。 378 00:32:14,166 --> 00:32:16,101 (霧生) 「「第五の使徒」→ 379 00:32:16,168 --> 00:32:23,609 このワインは 悩める者に 沈黙をもって応えてくれる。 380 00:32:23,676 --> 00:32:29,114 歩き疲れた私は 初めて味わう孤独におびえ→ 381 00:32:29,181 --> 00:32:34,119 暗闇の中で動けないでいた。 382 00:32:34,186 --> 00:32:37,623 やがて 闇の向こう側に→ 383 00:32:37,690 --> 00:32:43,629 柔らかで 安堵に満ちた藍色の光が 佇んでいるのを見た」。 384 00:32:43,696 --> 00:32:50,569 (豊多香の声) 「弥勒菩薩半跏思惟像 光をまとったその姿は→ 385 00:32:50,636 --> 00:32:55,074 厳かでありながら 慈愛に満ち溢れている。 386 00:32:55,140 --> 00:32:57,576 それは夢に迷い→ 387 00:32:57,643 --> 00:33:01,580 間違いを犯し つまずいた 私の前でさえも→ 388 00:33:01,647 --> 00:33:07,086 語るでもなく 笑うでもなく 泣くのでもなく→ 389 00:33:07,152 --> 00:33:12,157 ただ 静かに そこにいるだけなのだ」。 390 00:33:15,661 --> 00:33:18,097 (霧生) 「ゆえに私は思う。 391 00:33:18,163 --> 00:33:26,171 その人への思いを 愛という言葉では表せない」。 392 00:33:31,677 --> 00:33:34,179 (遠峰一青) 私から行きましょう。 393 00:33:44,690 --> 00:33:47,192 (遠峰一青) おお…。 394 00:33:51,697 --> 00:33:57,703 (遠峰の声) 暗闇 それは絶望。 395 00:33:59,705 --> 00:34:07,146 例えばそれは 病に侵された人間が 生への渇望を知るように→ 396 00:34:07,212 --> 00:34:11,150 絶望という暗闇に包まれてこそ→ 397 00:34:11,216 --> 00:34:18,157 人は初めて 光の存在を知る。 398 00:34:18,223 --> 00:34:23,662 神咲豊多香は その尊き光を→ 399 00:34:23,729 --> 00:34:29,168 愚かな人間達を救わんとする 弥勒菩薩に例え→ 400 00:34:29,234 --> 00:34:32,237 このワインを表現した。 401 00:34:34,740 --> 00:34:42,681 {\an8}ルチアーノ・サンドローネ作 「バローロ・カンヌビ・ボスキス」 2001年。 402 00:34:42,748 --> 00:34:46,752 これぞ 「第五の使徒」。 403 00:34:52,191 --> 00:34:56,195 >> では… 雫。 404 00:34:58,197 --> 00:34:59,698 (神咲 雫) はい。 405 00:35:03,702 --> 00:35:08,207 (神咲 雫) 目覚めよ バッカス。 406 00:35:12,711 --> 00:35:36,668 ♪~ 407 00:35:36,735 --> 00:35:39,238 (神咲 雫) 見えた…。 408 00:35:40,739 --> 00:35:45,677 光とは→ 409 00:35:45,744 --> 00:35:48,614 まさに 希望。 410 00:35:48,680 --> 00:35:52,117 確かに人間は→ 411 00:35:52,184 --> 00:35:57,122 悩み苦しむ存在で→ 412 00:35:57,189 --> 00:36:03,128 時に暗闇に包まれることもある。 413 00:36:03,195 --> 00:36:09,134 そんな時 優しく…→ 414 00:36:09,201 --> 00:36:13,138 希望の光を 照らしてくれる人がいる。 415 00:36:13,205 --> 00:36:21,146 父は それを弥勒菩薩に例え→ 416 00:36:21,213 --> 00:36:24,716 このワインを表した。 417 00:36:29,221 --> 00:36:36,728 (神咲 雫) ルチアーノ・サンドローネ 「バローロ・カンヌビ・ボスキス」 2001年。 418 00:36:39,231 --> 00:36:41,166 >> 霧生。 419 00:36:41,233 --> 00:36:42,734 はい。 420 00:36:53,178 --> 00:36:56,114 「「第五の使徒」→ 421 00:36:56,181 --> 00:37:05,624 ルチアーノ・サンドローネ作 「バローロ・カンヌビ・ボスキス」 2001年」。 422 00:37:05,691 --> 00:37:10,195 両者 正解。 423 00:37:17,703 --> 00:37:21,206 どうして分かったんですか? 424 00:37:24,209 --> 00:37:26,211 どうして…。 425 00:37:30,215 --> 00:37:33,652 申し訳ありません。 426 00:37:33,719 --> 00:37:40,225 私は もう… この場にいる資格のない人間です。 427 00:37:44,229 --> 00:37:46,164 (神咲 雫) 待ってください! 428 00:37:46,231 --> 00:37:49,601 霧生さんは 誤解していると思います。 429 00:37:49,668 --> 00:37:55,674 あなたが読まなかった遺言状の 続きを聞いてもらえませんか? 430 00:38:10,689 --> 00:38:15,193 (神咲 雫) 「愛という言葉では言い表せない」。 431 00:38:17,195 --> 00:38:22,200 その先に 父の大切なメッセージが 込められてると思うんです。 432 00:38:31,209 --> 00:38:38,650 (神咲 雫) 「その佇まいは 人でありながら宇宙である。 433 00:38:38,717 --> 00:38:46,658 見返りを求めず あなたは ありのままの私を受け入れる。 434 00:38:46,725 --> 00:38:52,597 家族 友人 恋人→ 435 00:38:52,664 --> 00:38:55,600 愛と呼べる対象は数あれど→ 436 00:38:55,667 --> 00:38:59,604 果てしなく広がる宇宙の中で→ 437 00:38:59,671 --> 00:39:02,107 何ものにも替え難い→ 438 00:39:02,174 --> 00:39:08,113 掛け替えのない 崇高で美しい存在」。 439 00:39:08,180 --> 00:39:15,620 (豊多香の声) 「その人への思いは 感謝という言葉で表す」。 440 00:39:15,687 --> 00:39:27,132 ♪~ 441 00:39:27,199 --> 00:39:29,701 〔ありがとう〕 442 00:39:35,707 --> 00:39:40,645 〔また ここで 席を共にしてくれるか?〕 443 00:39:40,712 --> 00:39:42,647 〔はい〕 444 00:39:42,714 --> 00:40:04,102 ♪~ 445 00:40:04,169 --> 00:40:07,172 (神咲 雫) ありがとうございました。 446 00:40:10,175 --> 00:40:14,112 (神咲 雫) あなたが いてくれたから 父は…。 447 00:40:14,179 --> 00:40:19,618 >> 私は… 私のほうこそ→ 448 00:40:19,684 --> 00:40:24,623 先生のことを 何も分かっていませんでした。 449 00:40:24,689 --> 00:40:28,693 すみませんでした 雫さん。 450 00:40:31,196 --> 00:40:34,633 待って 霧生さん。 451 00:40:34,699 --> 00:40:38,203 あなた 遺言状のすべてを 読まなかったわけ? 452 00:40:40,705 --> 00:40:46,645 この戦いを掌握する人間が 私情を挟んだ揚げ句→ 453 00:40:46,711 --> 00:40:50,582 遺言をねじ曲げるなんて→ 454 00:40:50,649 --> 00:40:53,652 どう責任を取る おつもり? 455 00:40:56,154 --> 00:41:00,158 (神咲 雫) それの どこが悪いんですか? 456 00:41:04,663 --> 00:41:11,603 (神咲 雫) あの父だって日々悩んだり 苦しんだりしていた。 457 00:41:11,670 --> 00:41:14,105 だからこそ→ 458 00:41:14,172 --> 00:41:20,111 大切な 掛け替えのない人に→ 459 00:41:20,178 --> 00:41:22,681 感謝したいと思ったんです。 460 00:41:25,684 --> 00:41:29,120 (神咲 雫) 僕にも そういう人がいます。 461 00:41:29,187 --> 00:41:32,190 あなたにだって いるでしょう? 462 00:41:35,193 --> 00:41:40,131 (神咲 雫) だから 誰も霧生さんを→ 463 00:41:40,198 --> 00:41:42,701 責めることなんて できないと思うんです。 464 00:41:45,203 --> 00:41:51,142 (遠峰一青) マキさん この場に ふさわしくないのは…。 465 00:41:57,148 --> 00:42:01,653 >> 次回の対決が楽しみね。 466 00:42:08,660 --> 00:42:13,598 いずれにせよ 私が この場に ふさわしくないことに→ 467 00:42:13,665 --> 00:42:15,667 変わりはありません。 468 00:42:18,169 --> 00:42:21,606 もういい。 469 00:42:21,673 --> 00:42:28,613 私は これもまた→ 470 00:42:28,680 --> 00:42:32,183 神咲豊多香の遺志だと思う。 471 00:42:37,188 --> 00:42:44,195 私は 神咲豊多香に及ぶ者は いないと思っています。 472 00:42:48,133 --> 00:42:53,571 それを… 見届けます。 473 00:42:53,638 --> 00:43:09,587 ♪~ 474 00:43:10,355 --> 00:43:14,292 {\an8}(霧生) 申し訳ございませんでした。 475 00:43:14,359 --> 00:43:20,799 {\an8}いや むしろ 見応えのある戦いが見れた。 476 00:43:20,865 --> 00:43:24,803 {\an8}遺言状のすべてを読まずして→ 477 00:43:24,869 --> 00:43:30,308 {\an8}2人そろって使徒に たどり着くようになるとはな。 478 00:43:30,375 --> 00:43:34,312 {\an8}が しかし→ 479 00:43:34,379 --> 00:43:39,818 {\an8}希望の光を見た雫は ともかく→ 480 00:43:39,884 --> 00:43:47,325 {\an8}一青が絶望の暗闇に 目を向け始めてしまうとはな。 481 00:43:47,392 --> 00:44:18,423 ♪~ 482 00:44:05,410 --> 00:44:08,847 {\an8}残念だわ 遠峰一青。 483 00:44:12,417 --> 00:44:15,353 {\an8}私を裏切るなんて…。 484 00:44:20,425 --> 00:44:23,361 (神咲 雫) あのさ。 (紫野原みやび) はい。 485 00:44:23,428 --> 00:44:25,864 (神咲 雫) 掛け替えのない人に気づいた っていう→ 486 00:44:25,930 --> 00:44:28,433 さっきの話なんだけど。 487 00:44:30,435 --> 00:44:33,872 俺 紫野原さんに すごい感謝してる。 488 00:44:33,938 --> 00:44:36,875 (紫野原みやび) いやいや またまたまた~! 489 00:44:36,941 --> 00:44:41,880 そういって 私を含めたみんなって 意味ですよね? どうせ。 490 00:44:41,946 --> 00:44:43,882 (神咲 雫) 何で? 491 00:44:43,948 --> 00:44:47,952 (紫野原みやび) だって みんなに感謝してるし みんな大好きだっていってたから。 492 00:44:49,387 --> 00:44:53,324 え? えっ じゃ できれば→ 493 00:44:53,391 --> 00:44:56,327 神咲君にとって私って何? っていうか→ 494 00:44:56,394 --> 00:44:59,330 ピンポイントで 聞きたいっていうか…。 495 00:44:59,397 --> 00:45:01,332 (神咲 雫) はい。 496 00:45:01,399 --> 00:45:03,334 (紫野原みやび) え? 497 00:45:03,401 --> 00:45:07,338 (神咲 雫) 紫野原さんは 俺にとってのワインオープナー。 498 00:45:07,405 --> 00:45:10,408 (紫野原みやび) どういう意味です? 499 00:45:11,910 --> 00:45:13,411 (神咲 雫) さぁ。 500 00:45:15,914 --> 00:45:17,849 (紫野原みやび) 神咲君! 501 00:45:17,916 --> 00:45:20,852 もう そういうとこ おとうさんに似て来てます! 502 00:45:20,919 --> 00:45:22,420 ちょっと!