1 00:00:39,040 --> 00:00:41,042 (大塚)仲代大臣に 隠し子疑惑!? 2 00:00:41,042 --> 00:00:44,045 (玉山)超 美人女将が 大臣の隠し子? 3 00:00:44,045 --> 00:00:46,047 (大塚)鴨スケが 美人女将って どうなん? 4 00:00:46,047 --> 00:00:48,049 (寺石)もっと 美人 他にいるわな。 5 00:00:48,049 --> 00:00:50,051 (紗江)ねえー。 (大塚)さすが ヒデさん。➡ 6 00:00:50,051 --> 00:00:52,053 分かってはるわ。 (八木)大塚さんのこと➡ 7 00:00:52,053 --> 00:00:54,055 ちゃいますよ。 (大塚)はっ? 何なん? あんた。 8 00:00:54,055 --> 00:00:56,057 (鴨)皆さんで集まって 何してんですか? 9 00:00:56,057 --> 00:00:58,059 (一同)あっ。 10 00:00:58,059 --> 00:01:03,059 (鴨)ハァ。 (玉山)あっ。 11 00:01:05,066 --> 00:01:09,070 (鴨)超 美人女将が 大臣の隠し子。 (大塚)まさか ホンマに 隠し子…。 12 00:01:09,070 --> 00:01:11,072 (寺石)そんなわけ ないやろ。 13 00:01:11,072 --> 00:01:15,076 (寺石)女将のどこに 仲代先生の 品性がある? 知性がある? 14 00:01:15,076 --> 00:01:18,079 (紗江)みじんも ありません。 (鴨)失礼な。 15 00:01:18,079 --> 00:01:20,081 (鴨)まっ 確かに これは デマです。 16 00:01:20,081 --> 00:01:22,083 父のことは はっきり 覚えてますし➡ 17 00:01:22,083 --> 00:01:25,086 母との 夫婦関係も 良好でした。 18 00:01:25,086 --> 00:01:28,089 はい。 この話は もう終わり。 19 00:01:28,089 --> 00:01:32,110 (倉田)火曜日が これです。 (鞠子)その数は ちょっと異常やね。 20 00:01:32,110 --> 00:01:35,029 (峰岸)どないしはったんです? (倉田)予約が 殺到したんです。➡ 21 00:01:35,029 --> 00:01:38,032 この3日で 62件。 (鞠子)いつもの 3倍です。 22 00:01:38,032 --> 00:01:41,035 (衣川)女将 グッジョブ。 あの記事 宣伝効果 抜群ですわ。 23 00:01:41,035 --> 00:01:44,038 ☎ 24 00:01:44,038 --> 00:01:47,041 (鞠子)もしもし。 上羽やでございます。➡ 25 00:01:47,041 --> 00:01:50,044 あっ。 園田さま。 26 00:01:50,044 --> 00:01:52,046 (峰岸)えっ? 園田さま? 27 00:01:52,046 --> 00:01:54,048 (衣川)その 園田さまという お客さまが 何か? 28 00:01:54,048 --> 00:01:59,053 (峰岸)へえ。 もう 40年 近う 毎年 必ず お越しやったんです。➡ 29 00:01:59,053 --> 00:02:03,057 それが 3年ほど前から ぱったりと いらっしゃらなくなって。 30 00:02:03,057 --> 00:02:06,060 (衣川)隠し子騒動で 女将の顔が 見たなったん ちゃいますか? 31 00:02:06,060 --> 00:02:09,063 (峰岸)お待っとさん。 (矢沢)はい。 32 00:02:09,063 --> 00:02:13,063 [TEL](メールの着信音) 33 00:02:16,070 --> 00:02:19,073 (衣川)国宝 知恩院 三門。 34 00:02:19,073 --> 00:02:24,078 (高瀬)うん。 この団子 うまいね。 35 00:02:24,078 --> 00:02:28,082 (衣川)確かに。 後を引きますね。 36 00:02:28,082 --> 00:02:32,053 (高瀬)旅館の支配人っていう 仕事も 後 引くの? 37 00:02:32,053 --> 00:02:34,923 (衣川)はい? 38 00:02:34,923 --> 00:02:37,926 梅垣屋の女将に 聞いたんだよ。 39 00:02:37,926 --> 00:02:41,930 (鈴風) 《衣川さんのことで お話が》 40 00:02:41,930 --> 00:02:47,936 君のおじいさん 上羽やの 番頭だったらしいね。 41 00:02:47,936 --> 00:02:52,936 しかも 先々代の女将に 相当の恩が あったとか? 42 00:02:55,944 --> 00:03:00,949 まさか ミイラ取りが ミイラになるなんてことは…。 43 00:03:00,949 --> 00:03:04,953 (衣川)あり得ません。 過去は 過去。 44 00:03:04,953 --> 00:03:07,956 祖父の思いと 私の思いは まったくの 別物です。 45 00:03:07,956 --> 00:03:12,956 ハハッ。 安心したよ。 というのもね。 46 00:03:15,964 --> 00:03:20,969 梅垣屋さんから ある提案があった。 47 00:03:20,969 --> 00:03:26,975 お聞かせ願えますか? フフフ。 48 00:03:26,975 --> 00:03:29,975 (石原)森永さま お着きです。 49 00:03:31,980 --> 00:03:34,015 起こしやす。 森永さま。 50 00:03:34,015 --> 00:03:38,019 (森永)あんたが 女将が? 女将の 上羽 鴨です。 51 00:03:38,019 --> 00:03:41,022 (森永)いやいや。 ここさ来んの 初めてなんだ。 へえー。 52 00:03:41,022 --> 00:03:44,025 (森永)あんたが 女将か? 何か? 53 00:03:44,025 --> 00:03:46,027 (森永)いやいや。 ああ。 部屋さ 案内してけろ。 54 00:03:46,027 --> 00:03:50,031 (紗江)かしこまりました。 宇多の間 お願いします。 55 00:03:50,031 --> 00:03:53,034 (森永)はい。 どうも どうも。 56 00:03:53,034 --> 00:03:56,037 (紗江)女将目当てのようですね。 えっ? 57 00:03:56,037 --> 00:04:00,041 (倉田)女将目当ては 他にも ちらほら。 58 00:04:00,041 --> 00:04:02,043 (紗江)こちらでございます。 59 00:04:02,043 --> 00:04:05,046 (玉山)あっ。 女将は 接客しはらへん方が。 60 00:04:05,046 --> 00:04:08,049 ちょっと ちょっと。 そういうわけには いきません。 61 00:04:08,049 --> 00:04:10,051 人前に 出はったら 騒ぎが 広がります。 62 00:04:10,051 --> 00:04:13,054 お願い。 (玉山)はい。 63 00:04:13,054 --> 00:04:15,056 女将。 後は 私らが 何とかします。 64 00:04:15,056 --> 00:04:17,058 (寺石)そや。 お紗江ちゃんに 任せた方がええ。 65 00:04:17,058 --> 00:04:20,058 (大塚)私も いますけど! 66 00:04:22,063 --> 00:04:25,066 冷やかして 分かる ご予約も これからは 断りましょ。 67 00:04:25,066 --> 00:04:28,069 いや。 勝手に断るのは やめてください。 68 00:04:28,069 --> 00:04:30,071 これは お客さまを増やす チャンスなんです。 69 00:04:30,071 --> 00:04:32,056 アホなこと 言わんといてください。 70 00:04:32,056 --> 00:04:34,008 (鞠子)女将の好きに さしてあげたら➡ 71 00:04:34,008 --> 00:04:36,010 ええやないですか。 (紗江)鞠子さんまで!? 72 00:04:36,010 --> 00:04:38,012 (鞠子)それより そろそろ➡ 73 00:04:38,012 --> 00:04:40,014 園田さまの いらっしゃる時間です。 74 00:04:40,014 --> 00:04:42,014 行きましょ。 75 00:04:45,019 --> 00:04:49,023 (峰岸)あっ。 園田さま ご到着です。➡ 76 00:04:49,023 --> 00:04:51,025 お越しやす。 どうも。 77 00:04:51,025 --> 00:04:54,028 お越しやす。 園田さま。 78 00:04:54,028 --> 00:04:56,030 (孝司)お世話になります。 (鞠子)お越しやす。➡ 79 00:04:56,030 --> 00:04:58,032 お元気そうで 何よりです。 80 00:04:58,032 --> 00:05:00,034 (芳子)ことしも お世話になります。 薫さん。➡ 81 00:05:00,034 --> 00:05:03,037 あのう 薫さん。 兄 初めてですよね? 82 00:05:03,037 --> 00:05:07,041 白河の間。 (鞠子)お願いします。➡ 83 00:05:07,041 --> 00:05:10,044 こちらです。 あのう。 84 00:05:10,044 --> 00:05:14,044 (孝司)家内の 言うとおりにしてください。 85 00:05:16,050 --> 00:05:20,054 (孝司)先ほどは 失礼しました。 いいえ。 86 00:05:20,054 --> 00:05:27,061 (孝司)実は 妻のことなんですが 3年前に 脳梗塞で倒れまして。➡ 87 00:05:27,061 --> 00:05:33,000 その後遺症で 軽いまひと 記憶障害が。 88 00:05:33,000 --> 00:05:38,005 それで 私のことも 母だと。 (孝司)ええ。➡ 89 00:05:38,005 --> 00:05:42,009 私のことは 妻の兄だと 思ってるんです。➡ 90 00:05:42,009 --> 00:05:45,009 もう 10年以上も前に 亡くなったのに。 91 00:05:53,020 --> 00:05:57,024 (芳子)あのう。 朝食のことなんだけど。 92 00:05:57,024 --> 00:06:02,029 (鞠子)ご要望があれば。 (芳子)ううん。 いつもどおりで。 93 00:06:02,029 --> 00:06:05,032 (鞠子)湯豆腐でございますね。 94 00:06:05,032 --> 00:06:10,037 ご夕食よりも先に ご朝食を 確かめられる お客さまは➡ 95 00:06:10,037 --> 00:06:13,040 園田さまだけです。 96 00:06:13,040 --> 00:06:20,047 (孝司)でも 初めて 上羽やに お世話になってから もう 40年。 97 00:06:20,047 --> 00:06:23,050 (孝司)私たち夫婦も 年を取るはずですよ。 98 00:06:23,050 --> 00:06:26,053 初めて お越しやしたのは 新婚旅行でしたね? 99 00:06:26,053 --> 00:06:32,059 ええ。 ええ。 それ以来 毎年 結婚記念日には。 100 00:06:32,059 --> 00:06:36,998 妻にとって あなたの お母さんは 大切な友人でも ありました。 101 00:06:36,998 --> 00:06:39,000 そうだったんですか。 102 00:06:39,000 --> 00:06:45,006 ここには 私たち夫婦の思いが いっぱい 詰まっています。 103 00:06:45,006 --> 00:06:50,011 少しでも それを 思い出してくれればと。 104 00:06:50,011 --> 00:06:54,015 (玉山)幸楽屋の金魚鉢と お抹茶でございます。 105 00:06:54,015 --> 00:06:56,015 ありがとう。 106 00:07:01,022 --> 00:07:05,026 (孝司)ああ。 (芳子)はあー。 フフッ。➡ 107 00:07:05,026 --> 00:07:09,030 ほっとする。 変わらない味。 ありがとうございます。 108 00:07:09,030 --> 00:07:13,034 (芳子)ねえ。 初めて来たときから ずっと この お部屋なのよ。➡ 109 00:07:13,034 --> 00:07:17,038 掛け軸も 私の お気に入り。 (孝司)そうか。 110 00:07:17,038 --> 00:07:20,041 (芳子)お花もね この掛け軸に 合わせて キンギョソウなの。 111 00:07:20,041 --> 00:07:23,044 (孝司)ああ。 見事だね。 112 00:07:23,044 --> 00:07:26,047 この お部屋に 入ってくるとね➡ 113 00:07:26,047 --> 00:07:31,052 「おかえりなさい」って 言われてるような気がするの。 114 00:07:31,052 --> 00:07:32,987 ありがとうございます。 115 00:07:32,987 --> 00:07:36,991 兄さんを ここに 連れてきたかった訳 分かった? 116 00:07:36,991 --> 00:07:42,991 (孝司)分かった。 (芳子)フフッ。 いただきます。 117 00:07:48,002 --> 00:07:53,002 (芳子)うーん。 うーん! 118 00:07:57,011 --> 00:07:59,013 [テレビ]おはよう。 おはよう。 119 00:07:59,013 --> 00:08:02,016 [テレビ]『ボンバー体操』の時間です。➡ 120 00:08:02,016 --> 00:08:07,021 じゃあ 右手を 大きく 振り乱しましょう。 121 00:08:07,021 --> 00:08:09,023 回ります。 122 00:08:09,023 --> 00:08:11,023 [テレビ]爽やかな 朝が来た。 123 00:08:15,029 --> 00:08:19,033 上 上。 ハァ。 しんどっ。 124 00:08:19,033 --> 00:08:21,035 [テレビ]最後に 不時着。 125 00:08:21,035 --> 00:08:24,038 不時着。 ハァ。 不時着ですか。 126 00:08:24,038 --> 00:08:26,040 [テレビ]今日も 元気に 頑張っていきましょう。 127 00:08:26,040 --> 00:08:28,042 やっぱり 2人でやると 楽しいですな。 128 00:08:28,042 --> 00:08:31,042 そうですね。 129 00:08:33,981 --> 00:08:35,981 履中の間 上がったで。 (大塚・柴田)はい。 130 00:08:37,985 --> 00:08:42,990 んっ。 白河の間 お願いします。 131 00:08:42,990 --> 00:08:46,994 ≪失礼いたします。 (孝司)はい。 132 00:08:46,994 --> 00:08:50,994 おはようございます。 (鞠子)ご朝食 お持ちしました。 133 00:08:58,005 --> 00:09:00,007 (孝司)さあ。 134 00:09:00,007 --> 00:09:03,010 ほのかな 木の香り。➡ 135 00:09:03,010 --> 00:09:06,013 これを 兄さんにね 食べさせたかったの。➡ 136 00:09:06,013 --> 00:09:09,013 おネギ 入れた? (孝司)入れた 入れた。 137 00:09:11,018 --> 00:09:15,022 (孝司)うん。 おいしい。 (芳子)でしょう! 138 00:09:15,022 --> 00:09:17,024 では 何かありましたら お呼びください。 139 00:09:17,024 --> 00:09:20,024 (鞠子)ごゆっくり。 (孝司)ありがとう。 140 00:09:24,031 --> 00:09:27,034 (芳子)違う。 (孝司)うん? 141 00:09:27,034 --> 00:09:31,038 (芳子)こんなの 上羽やの お豆腐じゃない。 142 00:09:31,038 --> 00:09:33,974 (孝司)何を言うんだ? 前のと 同じだよ。 143 00:09:33,974 --> 00:09:36,977 (芳子)何で 兄さんに分かんの? 初めて来たんでしょ?➡ 144 00:09:36,977 --> 00:09:40,981 何で ここの湯豆腐の味が 分かんの?➡ 145 00:09:40,981 --> 00:09:44,985 薫さん どうしたの? あのう そんなはずは。 146 00:09:44,985 --> 00:09:47,988 (芳子)味 変わった。 私は 40年以上➡ 147 00:09:47,988 --> 00:09:50,991 毎年 ここの お豆腐を 頂いてきたの。 間違いない。 148 00:09:50,991 --> 00:09:55,996 味が落ちた! (孝司)やめなさい。 149 00:09:55,996 --> 00:10:01,001 だって これが楽しみに 来たのに。 150 00:10:01,001 --> 00:10:03,001 芳子。 151 00:10:05,005 --> 00:10:07,007 (八木)はっ!? そんなん あり得ませんよ。 152 00:10:07,007 --> 00:10:10,010 でも 実際 豆腐の味が落ちたって おっしゃってるんです。 153 00:10:10,010 --> 00:10:12,012 (柴田)冨家さんの お豆腐のことですか? 154 00:10:12,012 --> 00:10:15,015 (大塚)創業 200年の名店やで。 超 老舗やで。 155 00:10:15,015 --> 00:10:18,018 (八木)そうなんすよ。 うちとも 140年の付き合いが あるんすよ。 156 00:10:18,018 --> 00:10:20,020 でも 奥さまは 冨家さんの お豆腐を 楽しみに➡ 157 00:10:20,020 --> 00:10:24,024 うちに いらしてくださったんです。 (八木)はあ? 158 00:10:24,024 --> 00:10:28,028 (鞠子)ヒデさん。 味 見てもらえますか? 159 00:10:28,028 --> 00:10:30,030 (八木)鞠子さんまで!?➡ 160 00:10:30,030 --> 00:10:32,032 お客さんの言うこと 真に受けんといてください。➡ 161 00:10:32,032 --> 00:10:35,035 相手は 素人っすよ。 ねえ? 大将。 162 00:10:35,035 --> 00:10:37,037 (キッチンバットを置く音) 163 00:10:37,037 --> 00:10:40,040 (八木)ほら。 大将 怒ってしもうたやないっすか。 164 00:10:40,040 --> 00:10:43,043 申し訳ありません。 (八木)えっ!? 165 00:10:43,043 --> 00:10:45,045 どういうことですか? 寺石さん。 166 00:10:45,045 --> 00:10:48,048 確かに 少し 青臭ぁ感じる。 167 00:10:48,048 --> 00:10:50,050 (鞠子)何で 気付かへんかったんですか?➡ 168 00:10:50,050 --> 00:10:54,054 長い付き合いの 老舗という看板が➡ 169 00:10:54,054 --> 00:10:56,056 味の保証に なるわけや ないでしょう。 170 00:10:56,056 --> 00:10:59,056 返す言葉も ありません。 171 00:11:02,062 --> 00:11:04,064 私 ちょっと 冨家さんに 行ってきます。 172 00:11:04,064 --> 00:11:08,068 (寺石)待て。 行って どないすんねん? 173 00:11:08,068 --> 00:11:10,070 おいしかったころの豆腐に 戻してもらうんです。 174 00:11:10,070 --> 00:11:13,073 まさか 味が落ちたなんて。 もちろん 伝えます。 175 00:11:13,073 --> 00:11:16,076 (寺石)あかん! 女将には 任せられへん。 176 00:11:16,076 --> 00:11:18,076 (八木)えっ? えっ? 177 00:11:23,083 --> 00:11:27,087 (寺石)冨家の主人は プライドが 高うて 有名や。➡ 178 00:11:27,087 --> 00:11:30,090 女将は 何も言わんといてください。➡ 179 00:11:30,090 --> 00:11:33,027 あんたの口は トラブル工場や。 180 00:11:33,027 --> 00:11:37,031 失礼な。 で 何で あなたも いるんですか? 181 00:11:37,031 --> 00:11:41,035 そりゃ 交渉は コンサルタントの 専売特許です。 182 00:11:41,035 --> 00:11:43,037 何か ありましたら この私が。 183 00:11:43,037 --> 00:11:46,040 それは 口実でしょ。 ホントは 私が 問題 起こすとこ➡ 184 00:11:46,040 --> 00:11:48,042 楽しみにしてるんじゃ ないんですか? 185 00:11:48,042 --> 00:11:50,044 ハハッ。 バレました? (寺石)おい! 186 00:11:50,044 --> 00:11:53,044 遊びに行くん 違うぞ。 187 00:12:05,059 --> 00:12:07,059 (寺石)ごめんください。 188 00:12:11,065 --> 00:12:18,072 (寺石)あっ。 上羽やの 寺石です。 189 00:12:18,072 --> 00:12:21,075 (静夫)おう。 ヒデか。 190 00:12:21,075 --> 00:12:24,075 (寺石)女将と 支配人です。 191 00:12:28,082 --> 00:12:30,084 (寺石)突然 お邪魔して すんません。➡ 192 00:12:30,084 --> 00:12:33,084 あっ。 これ よかったら。 193 00:12:39,026 --> 00:12:42,029 ジュヴァンセルの さがの路か。 (寺石)ええ。 194 00:12:42,029 --> 00:12:44,031 よう 俺の好物 知っとったな? 195 00:12:44,031 --> 00:12:47,034 (寺石)食べ過ぎには ご注意してください。➡ 196 00:12:47,034 --> 00:12:51,038 畳屋のご主人に 聞きました。 糖尿の気があるて。 197 00:12:51,038 --> 00:12:54,041 (静夫)余計な お世話や。 それより 何やな? 198 00:12:54,041 --> 00:12:57,044 土産物がある いうことは 悪い話か? 199 00:12:57,044 --> 00:13:02,049 いえ。 そういうわけや。 (静夫)ヒデとは 長い付き合いや。 200 00:13:02,049 --> 00:13:05,052 お前の師匠も そのまた 師匠も 知ってる。 201 00:13:05,052 --> 00:13:08,055 言うたら 家族も同然や。 遠慮すんな。 202 00:13:08,055 --> 00:13:11,058 何や 話の分かる人やないですか。 203 00:13:11,058 --> 00:13:14,061 がつんと 言ってください。 がつんと。 204 00:13:14,061 --> 00:13:16,061 (寺石)ええ。 205 00:13:19,066 --> 00:13:21,068 支配人。 えっ…。 206 00:13:21,068 --> 00:13:25,072 お任せください。 ちょっと 失礼します。 207 00:13:25,072 --> 00:13:29,076 (静夫)何なんや? いったい。 いやいや。 簡単な話なんです。 208 00:13:29,076 --> 00:13:34,014 冨家さんの お豆腐は いっつも 評判 よくて ホンマに。 209 00:13:34,014 --> 00:13:37,017 ありがとうございます。 ありがたい 思てるんですよ。 210 00:13:37,017 --> 00:13:40,020 それでね 日ごろの感謝を込めて こうやって➡ 211 00:13:40,020 --> 00:13:43,023 ご挨拶に 参ったというしだいです。 212 00:13:43,023 --> 00:13:46,026 うまいのは 当然や。 こっちは 代々 味を守ってきた。 213 00:13:46,026 --> 00:13:50,030 妙なもん 出したら ご先祖さまに 顔向けできひん。 214 00:13:50,030 --> 00:13:55,035 ごもっともです。 それで 一つだけ お聞きしたいんですけども➡ 215 00:13:55,035 --> 00:13:59,039 最近になって ちょっとだけ お味を 変えられました? 216 00:13:59,039 --> 00:14:01,041 (静夫)どういう意味や? いえ いえ いえ。 217 00:14:01,041 --> 00:14:06,046 お客さまから そういった お声を ちょうだいしたもんですから。 218 00:14:06,046 --> 00:14:10,050 ちょっと失礼します。 その お客さまは➡ 219 00:14:10,050 --> 00:14:12,052 冨家さんの お豆腐を楽しみに 3年ぶりに➡ 220 00:14:12,052 --> 00:14:14,054 うちに いらしたんです。 すいません。 221 00:14:14,054 --> 00:14:19,059 できれば 元の味に。 (静夫)元の味?➡ 222 00:14:19,059 --> 00:14:23,063 味は 同じや。 200年 ずっとな。 でも その お客さまは…。 223 00:14:23,063 --> 00:14:26,063 (静夫)ほっとけ。 その客の舌が おかしい。 224 00:14:28,068 --> 00:14:31,071 正直に言います。 (寺石)女将! 225 00:14:31,071 --> 00:14:33,007 その お客さまは おっしゃったんです。 226 00:14:33,007 --> 00:14:36,010 冨家さんの お豆腐は 味が落ちたと。 227 00:14:36,010 --> 00:14:39,013 (寺石)女将! お願いします。 228 00:14:39,013 --> 00:14:41,015 作り直して いただけないでしょうか? 229 00:14:41,015 --> 00:14:43,017 その お豆腐の味は お客さまにとって➡ 230 00:14:43,017 --> 00:14:46,020 大切な味なんです。 (寺石)もう やめろ! 女将。 231 00:14:46,020 --> 00:14:51,025 寺石さんだって 豆腐の味が 落ちたって 認めたじゃないですか。 232 00:14:51,025 --> 00:14:53,027 俺は そのう。 233 00:14:53,027 --> 00:14:57,031 (静夫)ヒデ。 お前の舌も落ちたな。 234 00:14:57,031 --> 00:15:00,034 ちょっと。 うちの板長に そんな言い方…。 235 00:15:00,034 --> 00:15:03,037 ふざけんな! 俺の豆腐に 文句 あるんやったら➡ 236 00:15:03,037 --> 00:15:05,039 金輪際 うちとの付き合いを やめてもらって 結構! 237 00:15:05,039 --> 00:15:08,042 あっ。 あの ちょっと待って…。 (静夫)出ていけ! 238 00:15:08,042 --> 00:15:10,044 行こう 行こう 行こう…。 239 00:15:10,044 --> 00:15:12,044 (静夫)出ていけ! 痛てて…。 出ていけ! 240 00:17:01,021 --> 00:17:03,023 (矢沢)おかえりやす。 ただいま。 241 00:17:03,023 --> 00:17:05,025 (石原)おかえりやす。 (峰岸・倉田)おかえりやす。 242 00:17:05,025 --> 00:17:07,027 ただいま。 ≪(芳子)薫さん。 243 00:17:07,027 --> 00:17:09,029 うん? 244 00:17:09,029 --> 00:17:12,032 (芳子)あそこ 何て言ったかしら? あのう。 ほら。➡ 245 00:17:12,032 --> 00:17:15,035 一緒に行ったじゃない よく。 えっと。➡ 246 00:17:15,035 --> 00:17:18,038 お庭とか お堂なんかがあって。 ああー 度忘れ。 嫌んなる。 247 00:17:18,038 --> 00:17:20,040 えっと。 (孝司)ああ すいません。➡ 248 00:17:20,040 --> 00:17:22,042 分かりませんよね? 大丈夫ですから。 249 00:17:22,042 --> 00:17:26,046 いや 分かるわよ。 だって 薫さんが教えてくれたんですもの。 250 00:17:26,046 --> 00:17:32,052 あのう。 鹿王院と違いますか? (芳子)そう! そこ。 251 00:17:32,052 --> 00:17:36,052 (峰岸)ご案内しましょう。 鹿王院。 252 00:17:38,058 --> 00:17:42,062 (芳子)この時間が 一番 好き。 253 00:17:42,062 --> 00:17:50,070 確かに そうですね。 人がいなくて 静かで。 254 00:17:50,070 --> 00:17:54,074 (芳子)おかしいわ 薫さん。 えっ? 255 00:17:54,074 --> 00:17:56,076 (芳子)薫さんが 教えてくれたんじゃない。➡ 256 00:17:56,076 --> 00:18:00,013 ここは この時間が 一番 すてきだって。 257 00:18:00,013 --> 00:18:02,015 ああ。 258 00:18:02,015 --> 00:18:08,021 (芳子)薫さん。 ドラマ 見る? アメリカのドラマ。 259 00:18:08,021 --> 00:18:10,023 ええ。 たまに。 お好きなんですか? 260 00:18:10,023 --> 00:18:15,028 (芳子)気になっちゃうのよね。 続きが。➡ 261 00:18:15,028 --> 00:18:19,032 ずっと 見ちゃうの。 どんどん 続くでしょ。➡ 262 00:18:19,032 --> 00:18:24,037 終わらない。 でも そこが いいのよね。 263 00:18:24,037 --> 00:18:29,042 娘が 家を出て 一人の時間が 長くなったでしょ。 264 00:18:29,042 --> 00:18:33,046 ちょうどいいのよ。 265 00:18:33,046 --> 00:18:37,050 どんなドラマ お好きなんですか? 兄さん。 266 00:18:37,050 --> 00:18:40,053 東京 雨なんじゃない? 天気予報で 言ってた。 267 00:18:40,053 --> 00:18:43,056 洗濯物 干したままでしょ? 268 00:18:43,056 --> 00:18:48,061 (孝司)洗濯物は 取り込んだ。 大丈夫だよ。 269 00:18:48,061 --> 00:18:52,061 (芳子)ワイシャツ 干してきたのよ。 うちの人の。 270 00:18:55,068 --> 00:18:58,071 フフフ。 271 00:18:58,071 --> 00:19:03,010 何で 兄さんが 京都にいるの?➡ 272 00:19:03,010 --> 00:19:07,014 うちの人は? フフッ。 273 00:19:07,014 --> 00:19:12,019 奥さま。 あちらの お堂にも 行ってみませんか? 274 00:19:12,019 --> 00:19:17,019 (芳子)はい。 (峰岸)さあさあ。 さあさあ。 275 00:19:26,033 --> 00:19:29,036 (孝司)罰が当たったんでしょう きっと。 276 00:19:29,036 --> 00:19:33,040 えっ? (孝司)商社に勤めて 40年。 277 00:19:33,040 --> 00:19:37,044 1年の半分は 海外でした。➡ 278 00:19:37,044 --> 00:19:43,050 必死でした。 でも 仕事は楽しかった。 279 00:19:43,050 --> 00:19:48,055 その間 妻は ほっぽりっ放しで。➡ 280 00:19:48,055 --> 00:19:53,060 子供のことも 家のことも 任せっきりで。 281 00:19:53,060 --> 00:19:58,065 でも 結婚記念日は 上羽やに いらしてくださってたんですよね? 282 00:19:58,065 --> 00:20:05,005 実は 私 覚えていないんですよ。 湯豆腐の味。 283 00:20:05,005 --> 00:20:09,009 妻が あんなに好きな 上羽やの 湯豆腐を➡ 284 00:20:09,009 --> 00:20:12,012 覚えていないんです。➡ 285 00:20:12,012 --> 00:20:19,019 ここに来ていても ずっと 仕事のことが 頭を離れず。➡ 286 00:20:19,019 --> 00:20:25,025 結局 妻を 一人っきりにしてきたんです。➡ 287 00:20:25,025 --> 00:20:29,029 だから 忘れられても しかたがないんです。 288 00:20:29,029 --> 00:20:33,033 でも いつか きっと…。 289 00:20:33,033 --> 00:20:41,033 東京に戻ったら 妻を 施設で 預かってもらうつもりです。 290 00:20:43,043 --> 00:20:46,046 3年間 一人で 面倒を 見てきました。➡ 291 00:20:46,046 --> 00:20:50,050 娘も 家を出て 家庭を持っています。➡ 292 00:20:50,050 --> 00:20:56,056 私の力では もう 妻を 支えていくことは できない。 293 00:20:56,056 --> 00:21:01,995 悔しいが 受け入れなければ ならないんです。 294 00:21:01,995 --> 00:21:10,995 だから せめて 上羽やの 湯豆腐を 食べさせたかった。 295 00:21:16,009 --> 00:21:18,011 (京介)そりゃ 無理やろ。 296 00:21:18,011 --> 00:21:21,014 (京介)冨家さん 京都タワーより プライド 高い いうて 有名やし。 297 00:21:21,014 --> 00:21:24,017 京介が 説得してきて。 お願い。 298 00:21:24,017 --> 00:21:26,019 ああー。 無理 無理 無理。 俺 冨家さんと 面識ないし。 299 00:21:26,019 --> 00:21:29,022 つまんない男。 すぐ 諦める。 300 00:21:29,022 --> 00:21:32,025 ちょちょちょ…。 無茶振りは やめて。 301 00:21:32,025 --> 00:21:37,030 じゃあ 青年会で バラす。 高校時代 28人に振られたこと。 302 00:21:37,030 --> 00:21:41,034 26人やし! 歴史を 捏造すんな。 303 00:21:41,034 --> 00:21:43,036 どっちでもいいし。 ちっさい男。 304 00:21:43,036 --> 00:21:47,040 はあー。 話を聞いた俺が アホやったわ。 305 00:21:47,040 --> 00:21:52,045 あのな 俺も 暇やないんですよ。 今度 青年会の会合で…。 306 00:21:52,045 --> 00:21:54,047 (京介)ちょっと待って。 鴨。 鴨。➡ 307 00:21:54,047 --> 00:21:57,050 いけるかも。 308 00:21:57,050 --> 00:21:59,069 フッ。 つまんない駄じゃれとか いいから。 309 00:21:59,069 --> 00:22:03,069 (京介)いやいや いやいや。 そやなくて これ見て これ。 310 00:22:04,991 --> 00:22:07,994 (素子)《うちの豆腐屋 豆腐ブラマンジェ いうの➡ 311 00:22:07,994 --> 00:22:09,996 作ろう 思てるんや》 312 00:22:09,996 --> 00:22:26,012 ♬~ 313 00:22:26,012 --> 00:22:28,014 (素子)確かに 微妙に ダイズ独特の➡ 314 00:22:28,014 --> 00:22:30,016 青臭い えぐ味がある。 315 00:22:30,016 --> 00:22:33,019 ホンマに これ 冨家さんの お豆腐ですか? 316 00:22:33,019 --> 00:22:37,023 うーん。 板長と おんなじこと おっしゃってますね。 317 00:22:37,023 --> 00:22:40,026 (素子)そやけど それで 私に 何を? 318 00:22:40,026 --> 00:22:44,030 失礼を承知で お願いします。 319 00:22:44,030 --> 00:22:47,033 冨家さんの お豆腐。 以前の味を 再現することは➡ 320 00:22:47,033 --> 00:22:49,035 できないでしょうか? はい? 321 00:22:49,035 --> 00:22:51,037 (京介)前に 素子さん 言うてはったよね?➡ 322 00:22:51,037 --> 00:22:53,039 冨家さんの豆腐が 好きや いうて。 ほら。➡ 323 00:22:53,039 --> 00:22:56,042 今でも 味 覚えてる いうて。 (素子)ちょっと待って。 324 00:22:56,042 --> 00:22:59,012 冨家さんの お豆腐を 食べたいっていう ご夫婦が➡ 325 00:22:59,012 --> 00:23:00,881 今 うちに いらしてるんです。 326 00:23:00,881 --> 00:23:05,886 お二人にとって 思い出の豆腐なんです。 327 00:23:05,886 --> 00:23:09,890 もう 一緒に いられなくなるんです。 328 00:23:09,890 --> 00:23:15,896 だから 最後の思い出に 豆腐を 食べていただきたいんです。 329 00:23:15,896 --> 00:23:21,902 でも 冨家さんは 豆腐の味が 変わったことを 認めません。 330 00:23:21,902 --> 00:23:23,904 他に 頼る人も いないんです。 331 00:23:23,904 --> 00:23:29,904 だから お願いします。 (京介)お願いします。 332 00:23:31,912 --> 00:23:33,912 空気の風味。 333 00:23:35,916 --> 00:23:37,918 (素子)深呼吸したときに➡ 334 00:23:37,918 --> 00:23:41,922 空気が おいしいて 感じたこと ありませんか? 335 00:23:41,922 --> 00:23:44,925 それに似てます。 口に入れた瞬間は➡ 336 00:23:44,925 --> 00:23:51,932 主張がなく 淡泊。 けど 後味に ダイズの深みが はっきり残る。 337 00:23:51,932 --> 00:23:54,935 内に秘めた 深み。 338 00:23:54,935 --> 00:23:57,935 私には まだ 出せへん味です。 339 00:23:59,973 --> 00:24:03,977 (素子)考えてみてください。 簡単に再現できる味やったら➡ 340 00:24:03,977 --> 00:24:06,977 200年も 名店なんて いわれたと 思いますか? 341 00:25:43,076 --> 00:25:45,078 (素子)力になれへんで ごめんなさい。 342 00:25:45,078 --> 00:25:47,080 いえ。 とんでもないです。 無理を言ったのは 私ですから。 343 00:25:47,080 --> 00:25:50,083 (京介)悪いな。 ほな また連絡するわ。 344 00:25:50,083 --> 00:25:52,083 ありがとう。 345 00:26:00,093 --> 00:26:05,098 (倉田)女将。 ヘルプ。 ヘルプ ミー。 助けて。 346 00:26:05,098 --> 00:26:07,100 ≪(森永)女将 どこや? (英語) 347 00:26:07,100 --> 00:26:11,104 ≪(森永)あっ いた。 女将。 女将 いた。 おい 女将。 348 00:26:11,104 --> 00:26:13,106 (柴田)お部屋に お戻りください。 349 00:26:13,106 --> 00:26:15,108 (紗江)私が お付き合いさせていただきます。 350 00:26:15,108 --> 00:26:17,110 どうしたの? (柴田)相当➡ 351 00:26:17,110 --> 00:26:20,113 酔うてらっしゃるみたいで。 私が行く。 352 00:26:20,113 --> 00:26:23,116 (柴田)紗江さんが 女将は 呼んだらあかんて。 353 00:26:23,116 --> 00:26:29,122 えっ? (柴田)ああ!? ちょっと。 女将。 354 00:26:29,122 --> 00:26:31,124 はい。 どうも どうも。 ≪失礼いたします。 355 00:26:31,124 --> 00:26:33,126 はーい。 いらっしゃい。 来た 来た。 356 00:26:33,126 --> 00:26:36,129 あっ。 女将の 上羽 鴨です。 (森永)はいはい。 357 00:26:36,129 --> 00:26:38,131 (紗江)女将。 (森永)座って 座って。 358 00:26:38,131 --> 00:26:42,068 失礼いたします。 ご夕食は いかがでしたか? 359 00:26:42,068 --> 00:26:45,071 (森永)たまげて うめがった。 ありがとうございます。 360 00:26:45,071 --> 00:26:49,075 (森永)でよ 今日 女将と 話 しでくてなぁ。➡ 361 00:26:49,075 --> 00:26:51,077 あっ。 これだけどもよ。➡ 362 00:26:51,077 --> 00:26:53,079 どうなの? この記事。 ホントなの? 363 00:26:53,079 --> 00:26:56,082 (紗江)森永さま。 これは 根も葉もない噂です。 364 00:26:56,082 --> 00:27:01,087 だよなぁ。 簡単には 認めねわなぁ。 ハハハ。 365 00:27:01,087 --> 00:27:05,091 いやぁ。 こういう老舗旅館も 大変でしょう。 経営不振で➡ 366 00:27:05,091 --> 00:27:09,095 あっちこち つぶれてるって話も 聞くしさ。 で…。 367 00:27:09,095 --> 00:27:11,097 (せきばらい) (森永)ここだけの話よ。 368 00:27:11,097 --> 00:27:14,100 (紗江)森永さま。 (森永)上羽や 続いでんの これ➡ 369 00:27:14,100 --> 00:27:17,103 大臣のサポート 受けてるからだべ? (紗江)森永さま。 370 00:27:17,103 --> 00:27:20,106 (森永)だって こげな 美人の隠し子だもの。➡ 371 00:27:20,106 --> 00:27:23,109 俺もしてやっか? (紗江)女将。 後は 私が。 372 00:27:23,109 --> 00:27:27,113 実は 森永さまの おっしゃるとおりなんです。 373 00:27:27,113 --> 00:27:30,116 何? ホントに 援助 受けてんの? 374 00:27:30,116 --> 00:27:34,120 いいえ。 うちが 経営難だという話です。 375 00:27:34,120 --> 00:27:37,123 本当に 大臣の援助があれば 願ったり かなったりなんですが。 376 00:27:37,123 --> 00:27:40,126 ハハッ。 何だよ。 気ぃ持たせて。 377 00:27:40,126 --> 00:27:42,061 でも ちょっと思いましたよ。 (森永)うん? 378 00:27:42,061 --> 00:27:46,065 いっそ 大臣の隠し子だったら よかったのにって。 379 00:27:46,065 --> 00:27:49,068 フフッ。 浅ましいんです 私。 380 00:27:49,068 --> 00:27:54,068 ハハハ。 うまく はぐらがされたな。 381 00:27:56,075 --> 00:27:59,078 (紗江)女将。 何で 入ってきたんですか?➡ 382 00:27:59,078 --> 00:28:03,082 あんな 冷やかし まともに 相手すること ないんです。 383 00:28:03,082 --> 00:28:06,085 森永さまが 楽しそうで よかったじゃないですか。 384 00:28:06,085 --> 00:28:10,089 (紗江)はあ!? 女将は 何とも 思わへんのですか?➡ 385 00:28:10,089 --> 00:28:13,092 あんな ひどいこと 言われて。 はっ。 どうかしてます。 386 00:28:13,092 --> 00:28:17,096 お客さまには 逆らうなって 散々 言ってたじゃないですか。 387 00:28:17,096 --> 00:28:19,098 だいたい 何で 紗江さんが そんなに 怒ってるんですか? 388 00:28:19,098 --> 00:28:21,100 (柴田)鈍感ですね。 うん? 389 00:28:21,100 --> 00:28:24,103 (柴田)紗江さんは 女将が心配で。 (紗江)あーっ。➡ 390 00:28:24,103 --> 00:28:28,107 余計なこと 言わんといて。 (柴田)すいません。 391 00:28:28,107 --> 00:28:33,107 (紗江)私は 先代が侮辱されるのが 耐えられへんだけです。 392 00:28:35,114 --> 00:28:40,119 ちょっと 我慢すれば いいんです。 スキャンダルを 利用するんです。 393 00:28:40,119 --> 00:28:43,056 たとえ 最初は 興味本位かもしれません。 でも➡ 394 00:28:43,056 --> 00:28:45,058 常連さまに なってもらえるかも しれないんです。 395 00:28:45,058 --> 00:28:50,063 そんな やり方してはったら お客さまの質が 落ちます。 396 00:28:50,063 --> 00:28:52,065 (柴田)女将は プライド ないんですか? 397 00:28:52,065 --> 00:28:56,069 必要ですか? そんなもの。 もういいです。 398 00:28:56,069 --> 00:28:58,069 好きにしてください。 399 00:29:04,077 --> 00:29:06,079 何や えらい形相で 出ていきましたけど➡ 400 00:29:06,079 --> 00:29:08,081 また もめ事ですか? 401 00:29:08,081 --> 00:29:12,085 明らかに 楽しんでますよね? 何が 原因なんですか? 402 00:29:12,085 --> 00:29:15,088 大したことじゃ ありません。 403 00:29:15,088 --> 00:29:18,091 不思議ですねぇ。 えっ? 404 00:29:18,091 --> 00:29:21,094 ちょっと前までは 女将は 自分が 一番でした。 405 00:29:21,094 --> 00:29:26,099 けど 今は お客さまが最優先。 しかも お客さまの質を問わない。 406 00:29:26,099 --> 00:29:31,104 目の前の お客さまに 満足していただきたいんです。 407 00:29:31,104 --> 00:29:35,108 そうすれば また 来たいと 思っていただけます。 408 00:29:35,108 --> 00:29:38,111 きっかけは 冷やかしでも➡ 409 00:29:38,111 --> 00:29:42,048 上羽やのことを 好きに なってもらうことは できます。 410 00:29:42,048 --> 00:29:46,048 人の気持ちは 変えられるんです。 411 00:29:48,054 --> 00:29:51,057 それより 問題は 豆腐ですよ 豆腐。 412 00:29:51,057 --> 00:29:54,060 もう 八方ふさがりです。 まだ 諦めてないんですか? 413 00:29:54,060 --> 00:29:56,062 何とかしないと。 414 00:29:56,062 --> 00:29:59,065 はい。 では 私が 何とかしましょう。 415 00:29:59,065 --> 00:30:01,067 ええ!? 416 00:30:01,067 --> 00:30:14,080 ♬~ 417 00:30:14,080 --> 00:30:17,083 (孝司)眠れないのか? 418 00:30:17,083 --> 00:30:22,088 初めて 来たときのこと 思い出したの。 419 00:30:22,088 --> 00:30:26,092 (孝司)ああ。 新婚旅行か。 420 00:30:26,092 --> 00:30:31,097 私ね ホントは ハワイに行きたかったの。 421 00:30:31,097 --> 00:30:36,102 でも うちの人の お母さんが どうしても ここにしろって。 422 00:30:36,102 --> 00:30:38,102 断れなかった。 423 00:30:40,106 --> 00:30:42,041 (孝司)知らなかったよ。 424 00:30:42,041 --> 00:30:46,045 来る前は あんなに 嫌だったのに➡ 425 00:30:46,045 --> 00:30:49,048 いつの間にか 好きになってた。 426 00:30:49,048 --> 00:30:52,048 薫さんが いたからかな。 427 00:30:55,054 --> 00:31:01,060 うちの人ね すぐ どっかへ 行っちゃうのよ。 428 00:31:01,060 --> 00:31:06,065 出張。 転勤。 単身赴任。 429 00:31:06,065 --> 00:31:10,069 結局 結婚記念日だけだった。 430 00:31:10,069 --> 00:31:16,069 結婚して 40年 必ず 一緒にいられた日って。 431 00:31:20,079 --> 00:31:23,079 私は 待ってるだけ。 432 00:31:25,084 --> 00:31:29,084 私を待っててくれたのは 薫さんだけ。 433 00:31:31,090 --> 00:31:36,090 ここが 私の帰る場所だったのかな? 434 00:31:38,097 --> 00:31:41,097 何で こんな人生なんだろう? 435 00:33:21,000 --> 00:33:23,000 (静夫)♬「僕は 僕は いつも いつも」 436 00:33:35,014 --> 00:33:40,019 畳屋さんから お借りしました。 437 00:33:40,019 --> 00:33:42,019 (静夫)ああー。 438 00:33:48,027 --> 00:33:52,031 去年の忘年会か。 それが どうした? 439 00:33:52,031 --> 00:33:56,035 ご主人は 木屋町のスナック 銀狐のママが➡ 440 00:33:56,035 --> 00:34:00,039 お気に入りなんですってね? そのママのタイプは➡ 441 00:34:00,039 --> 00:34:02,041 鶴田 浩二と 藤 竜也を 足して 2で割った➡ 442 00:34:02,041 --> 00:34:06,045 無口で クールで ニヒルな 二枚目。 443 00:34:06,045 --> 00:34:10,049 その情報も 畳屋か。 ママの理想のタイプと➡ 444 00:34:10,049 --> 00:34:15,054 この写真の ご主人は 懸け離れてますね。 445 00:34:15,054 --> 00:34:17,056 ママに見せる気か? 446 00:34:17,056 --> 00:34:20,993 お豆腐 作り直してもらえませんやろか。 447 00:34:20,993 --> 00:34:22,993 断る。 448 00:34:25,998 --> 00:34:31,003 ある人が こんなこと 言うたんですよ。 449 00:34:31,003 --> 00:34:34,006 目の前の お客さまを 満足させたい。 450 00:34:34,006 --> 00:34:37,009 そしたら きっと また来てくれる。 451 00:34:37,009 --> 00:34:39,011 はっ? 私はね➡ 452 00:34:39,011 --> 00:34:41,013 お客さまに おいしいものを 食べていただきたい。 453 00:34:41,013 --> 00:34:44,016 ただ それだけです。 454 00:34:44,016 --> 00:34:49,021 冨家さんも 200年間 ずっと そうしてきたからこそ➡ 455 00:34:49,021 --> 00:34:52,021 今の名店の看板が あるんと 違いますやろか。 456 00:34:54,026 --> 00:34:58,026 あなたから その気持ちは なくなったんでしょうか? 457 00:35:05,037 --> 00:35:09,041 ≪女将。 はい。 458 00:35:09,041 --> 00:35:13,045 夜分 失礼します。 明朝 4時に 冨家さんに行きます。 459 00:35:13,045 --> 00:35:16,048 一緒に来てください。 460 00:35:16,048 --> 00:35:20,048 4時? 夢? 461 00:35:21,988 --> 00:35:24,991 うん? 462 00:35:24,991 --> 00:35:26,993 何で この2人が? 463 00:35:26,993 --> 00:35:30,997 いやいやいや。 西のやさんは 呼ぶように 言われたんですけど。 464 00:35:30,997 --> 00:35:34,000 (京介)まあ 青年会としては 見届けんわけには いかんでしょう。 465 00:35:34,000 --> 00:35:38,004 老舗と ニューウエーブの コラボですからね。 466 00:35:38,004 --> 00:35:40,004 コラボ? 467 00:35:43,009 --> 00:35:46,012 (静夫)揃てるな。 468 00:35:46,012 --> 00:35:49,015 西野さんに うちの豆腐を 作ってもらう。 469 00:35:49,015 --> 00:35:53,019 俺から頼んで 来てもろた。 どうして? 470 00:35:53,019 --> 00:35:57,023 この男に 弱み 握られた。 無理やりや。 471 00:35:57,023 --> 00:35:59,025 弱み? ホンマに➡ 472 00:35:59,025 --> 00:36:01,027 私なんかで ええんですか? 473 00:36:01,027 --> 00:36:04,030 あんたの作った 豆腐は 食わせてもろた。 474 00:36:04,030 --> 00:36:08,034 腕を認めな 初めから頼まへん。 475 00:36:08,034 --> 00:36:13,039 (静夫)うちで使てる ダイズや。 山崎の水に 漬けてあった。➡ 476 00:36:13,039 --> 00:36:16,042 これで 豆乳から作ってくれ。 (素子)はい。 477 00:36:16,042 --> 00:36:19,061 (静夫)にがりは これや。 478 00:36:19,061 --> 00:36:23,061 打つタイミングは 俺が指示する。 (素子)分かりました。 479 00:36:24,984 --> 00:36:27,987 あっ。 あのう 何か 私に できることは。 480 00:36:27,987 --> 00:36:31,987 ちょ ちょ…。 邪魔 邪魔 邪魔。 (京介)待っとこう。 481 00:36:39,999 --> 00:36:41,999 (静夫)よいしょ。 482 00:36:53,012 --> 00:36:58,017 (静夫)よし。 よう かき混ぜぇ。 (素子)はい。 483 00:36:58,017 --> 00:37:01,020 (静夫)ダイズが 泡 立ってんのが 見えるか? 484 00:37:01,020 --> 00:37:03,022 (素子)ええ。 (静夫)全部 すくいとれ。 485 00:37:03,022 --> 00:37:06,025 (素子)はい。 486 00:37:06,025 --> 00:37:10,029 俺には もう その泡が よう 見えへん。 487 00:37:10,029 --> 00:37:12,031 えっ? 488 00:37:12,031 --> 00:37:17,036 視力が弱った。 泡を残したら 味が変わる。 489 00:37:17,036 --> 00:37:20,973 腰を悪うしてから 腕にも 力が入らへん。 490 00:37:20,973 --> 00:37:23,976 大きな鍋を混ぜる。 さらしを絞る。➡ 491 00:37:23,976 --> 00:37:28,981 その力加減で また 味が変わる。 492 00:37:28,981 --> 00:37:32,985 味が落ちてることは 分かってた。 493 00:37:32,985 --> 00:37:42,995 ♬~ 494 00:37:42,995 --> 00:37:44,995 (静夫)もっと もっと。 (素子)はい。 495 00:37:46,999 --> 00:37:48,999 (静夫)よし。 496 00:37:56,008 --> 00:37:58,008 (静夫)まだやな。 497 00:38:05,017 --> 00:38:09,021 年には 勝てへんかった。 498 00:38:09,021 --> 00:38:11,023 気付いたとき 引退すべきやった。 499 00:38:11,023 --> 00:38:17,029 そやけど 俺には 後継ぎが いいひんかった。➡ 500 00:38:17,029 --> 00:38:20,966 うちの息子は 出来が良過ぎた。 501 00:38:20,966 --> 00:38:26,972 今では 東京で 弁護士先生や。 俺の 5倍 稼いでる。 502 00:38:26,972 --> 00:38:29,975 豆腐なんか 作らへん。➡ 503 00:38:29,975 --> 00:38:33,979 珍しいことやない。 畳屋も そうや。➡ 504 00:38:33,979 --> 00:38:40,986 あいつも 後継ぎがおらん。 そやから 痛風でも 店を畳めへん。 505 00:38:40,986 --> 00:38:44,990 どこも 後継者不足で 大変な時代ですわ。 506 00:38:44,990 --> 00:38:48,990 高齢化は 深刻な問題やなぁ。 507 00:38:50,996 --> 00:38:57,002 (静夫)上羽やの先代は 運が良かったんや。 508 00:38:57,002 --> 00:39:01,006 看板を下ろしたら 冨家は消える。 509 00:39:01,006 --> 00:39:05,010 俺が 一生を捧げてきた。 いや。 俺だけやない。 510 00:39:05,010 --> 00:39:11,010 先人たちが 積み上げてきた 200年の歴史が 消えてなくなる。 511 00:39:14,019 --> 00:39:19,959 女将。 俺は どうすれば よかった?➡ 512 00:39:19,959 --> 00:39:24,964 冨家の看板を下ろしたら ご先祖さまに 顔向けできひん。 513 00:39:24,964 --> 00:39:31,971 かといって 味の落ちた豆腐を 作り続けたら 顔向けできひん。 514 00:39:31,971 --> 00:39:33,971 八方ふさがりやった。 515 00:39:36,976 --> 00:39:44,984 (静夫)分かってたんや。 現実を 受け入れるしかないことは。 516 00:39:44,984 --> 00:39:49,989 そやけど しがみついた。 諦めたなかった。 517 00:39:49,989 --> 00:40:02,001 ♬~ 518 00:40:02,001 --> 00:40:17,016 ♬~ 519 00:40:17,016 --> 00:40:22,955 ♬~ 520 00:40:22,955 --> 00:40:25,955 味 見てくれ。 (素子)はい。 521 00:40:40,973 --> 00:40:42,973 何も 味 せえへん。 522 00:40:44,977 --> 00:40:46,977 おいしい。 523 00:40:52,985 --> 00:40:55,988 冨家の味や。➡ 524 00:40:55,988 --> 00:40:59,992 冨家の看板は下ろす。 西野さん。 525 00:40:59,992 --> 00:41:04,997 この味 覚えておいてくれるか? (素子)はい。 526 00:41:04,997 --> 00:41:18,010 ♬~ 527 00:41:18,010 --> 00:41:20,010 (芳子)ありがとう。 528 00:41:29,955 --> 00:41:32,958 (芳子)うーん。 529 00:41:32,958 --> 00:41:36,962 いつもの味。 (孝司)そっか。 530 00:41:36,962 --> 00:41:40,966 (芳子)変わらない味。 531 00:41:40,966 --> 00:41:42,968 ねえ? あなた。 532 00:41:42,968 --> 00:41:51,977 ♬~ 533 00:41:51,977 --> 00:41:56,982 あなたの お母さまにね 教えてもらったの。 534 00:41:56,982 --> 00:42:03,989 上羽やの お豆腐が 一番 おいしいって。 フフッ。 535 00:42:03,989 --> 00:42:06,989 (孝司)そっか。 536 00:42:08,994 --> 00:42:15,000 うちに戻ったら 今度は どこ行くの? 537 00:42:15,000 --> 00:42:20,939 どこにも行かない。 どこにも行かない! 538 00:42:20,939 --> 00:42:23,939 ホント? (孝司)どこにも行かない。 539 00:42:28,947 --> 00:42:30,947 失礼いたします。 540 00:42:36,955 --> 00:42:42,961 (芳子)娘さん 継いでくれたら いいわね。 541 00:42:42,961 --> 00:42:45,964 えっ? 薫さん 言ってたじゃない。 542 00:42:45,964 --> 00:42:52,964 娘さんが 上羽やを継いでくれたら こんなに うれしいことはないって。 543 00:42:57,976 --> 00:43:01,976 (芳子)もう一つ。 もう一つ。 (孝司)うん うん うん。 544 00:43:07,986 --> 00:43:09,986 鞠子さん。 545 00:43:12,991 --> 00:43:18,997 今の話 奥さまの 記憶違いです。 546 00:43:18,997 --> 00:43:23,001 私の母が あんなこと 言うはずありません。 547 00:43:23,001 --> 00:43:29,007 (鞠子)女将。 母は 私に言ってたんです。 548 00:43:29,007 --> 00:43:33,007 (薫)《あんたには 絶対 無理やわ》 549 00:43:35,013 --> 00:43:43,021 あのときの あの言葉があったから 私は 上羽やを継ぎました。 550 00:43:43,021 --> 00:43:49,021 あのときの あの言葉があるから 今でも 頑張れるんです。 551 00:43:51,029 --> 00:43:58,029 私は あのときの母の顔 忘れたくないんです。 552 00:44:01,039 --> 00:44:04,042 (鞠子)そうですか。 553 00:44:04,042 --> 00:44:10,048 だから 今の話は 聞かなかったことにします。 554 00:44:10,048 --> 00:44:19,992 ♬~ 555 00:44:19,992 --> 00:44:22,995 (峰岸)《もし お嬢さんが 継いでくれはったら?》 556 00:44:22,995 --> 00:44:26,999 《あらへんわ。 あの子の性格的に》 557 00:44:26,999 --> 00:44:29,999 (峰岸)《もしもですがな》 558 00:44:34,006 --> 00:44:37,009 (薫)《峰岸さんには 何も頼まへんわ》➡ 559 00:44:37,009 --> 00:44:39,011 《どうせ 甘やかすしな》 560 00:44:39,011 --> 00:44:42,014 (峰岸)《わあ。 見くびられましたわ》 561 00:44:42,014 --> 00:44:45,017 (笑い声) 562 00:44:45,017 --> 00:44:49,021 《もし ホンマに 継ぐ 言うたら➡ 563 00:44:49,021 --> 00:44:54,026 鞠子さん。 しごいて しごいて しごきまくって》 564 00:44:54,026 --> 00:45:00,032 《音 上げるほど 厳しくな。 それで 十分》 565 00:45:00,032 --> 00:45:06,032 《あなたのしごきに 耐えられたら ええ女将になれるわ》 566 00:45:12,044 --> 00:45:16,048 咲き誇った花も いつかは 枯れるっちゅうことですね。 567 00:45:16,048 --> 00:45:22,988 へえ。 でも まあ その後に 必ず 新しい芽が 出てきます。 568 00:45:22,988 --> 00:45:25,991 変わらへんという伝統を 受け継いでこそ➡ 569 00:45:25,991 --> 00:45:29,995 新しいもんが 生まれます。 出ましたね。 峰岸語録。 570 00:45:29,995 --> 00:45:35,000 いやいや。 これは 受け売りなんですよ。 571 00:45:35,000 --> 00:45:38,003 先々代の女将に 仕えてはった➡ 572 00:45:38,003 --> 00:45:42,007 勘兵衛さんが よう おっしゃってはった。 573 00:45:42,007 --> 00:45:45,007 ≪(鞠子)ありがとうございました。 574 00:45:51,016 --> 00:45:55,020 薫さんに会えて よかった。 楽しかったです。 575 00:45:55,020 --> 00:45:57,022 こちらこそ ありがとうございました。 576 00:45:57,022 --> 00:46:00,022 来年も また来ますね。 577 00:46:02,027 --> 00:46:05,030 2人で また来ます。 578 00:46:05,030 --> 00:46:07,032 心より お待ち申し上げております。 579 00:46:07,032 --> 00:46:10,035 ありがとうございました。 580 00:46:10,035 --> 00:46:13,035 (芳子)うん。 はい。 (玉山)こちらです。 581 00:46:18,043 --> 00:46:23,982 (森永)女将。 あのう。 昨日は騒がしくして 悪かったね。 582 00:46:23,982 --> 00:46:27,986 またの お越しを お待ち申し上げております。 583 00:46:27,986 --> 00:46:31,990 (森永)本気? 冷やかしで来たって 分かってるでしょ?➡ 584 00:46:31,990 --> 00:46:37,996 僕みたいな客が来たら 上羽やの看板 汚れるよ。 585 00:46:37,996 --> 00:46:39,998 また 来ていただければ➡ 586 00:46:39,998 --> 00:46:44,002 うちの良さを 分かっていただけると信じてます。 587 00:46:44,002 --> 00:46:48,006 217年かけて 先人たちが 築いてきた看板は➡ 588 00:46:48,006 --> 00:46:51,009 そう簡単には 汚れません。 589 00:46:51,009 --> 00:46:57,015 先代の女将も 私にとっては 素晴らしい女将でした。 590 00:46:57,015 --> 00:47:02,020 私が継いだ 上羽やは そういう旅館です。 591 00:47:02,020 --> 00:47:04,022 (森永)ゆうべ あんな くだらない話を➡ 592 00:47:04,022 --> 00:47:06,024 するべきでは なかった。 593 00:47:06,024 --> 00:47:08,026 では ぜひ また いらしてください。 594 00:47:08,026 --> 00:47:13,031 ああ。 今度は 女将さんに 会いに来ます。 ハハッ。 595 00:47:13,031 --> 00:47:17,035 ありがとうございます。 (鞠子)おおきに。 596 00:47:17,035 --> 00:47:19,972 (紗江)おおきに。 おおきに。 597 00:47:19,972 --> 00:47:22,975 今回も 助けられました。 ありがとうございます。 598 00:47:22,975 --> 00:47:24,977 お礼の言葉は いりません。 599 00:47:24,977 --> 00:47:26,979 代わりに 井上の しゃぶしゃぶ おごってください。 600 00:47:26,979 --> 00:47:29,982 感謝の気持ちは 形に表すもんでしょう。 601 00:47:29,982 --> 00:47:31,984 はあ? えっ!? 602 00:47:31,984 --> 00:47:35,988 言葉だけで 済ますつもりですか? うわ。 ケチやなぁ。 なあ? 603 00:47:35,988 --> 00:47:37,990 ちょっと! ケチって 誰が ケチなんですか? 604 00:47:37,990 --> 00:47:40,993 女将に決まってるやんか。 ケチやわ。 605 00:47:40,993 --> 00:47:42,995 せっかく…。 ≪(柴田)女将。 606 00:47:42,995 --> 00:47:45,998 梅垣屋さんが お越しです。 ああ。 607 00:47:45,998 --> 00:47:50,002 (鈴風)こんにちは。 (鴨・衣川)こんにちは。➡ 608 00:47:50,002 --> 00:47:53,005 今日は どうしはったんですか? 609 00:47:53,005 --> 00:47:58,010 (鈴風)あんたら ホンマ 仲ええなぁ。 610 00:47:58,010 --> 00:48:01,013 DMC? 611 00:48:01,013 --> 00:48:05,017 ディスティネーション マネジメント カンパニー。 612 00:48:05,017 --> 00:48:08,020 富裕層向けに 旅行プランを 提案する企業のことですわ。 613 00:48:08,020 --> 00:48:11,023 欧米では メジャーな ビジネス形態やって 聞いてます。 614 00:48:11,023 --> 00:48:15,027 (鈴風)さすが よう 知ってはるなぁ。 615 00:48:15,027 --> 00:48:19,047 欧米のDMCでも 五本の指に入る➡ 616 00:48:19,047 --> 00:48:25,971 ローシャンレジデンスグループから 半年間の 貸し切り契約の話 もろてなぁ。 617 00:48:25,971 --> 00:48:29,975 それって つまり 半年間は 黙ってても➡ 618 00:48:29,975 --> 00:48:32,978 海外セレブが 泊まりに来るって話ですか? 619 00:48:32,978 --> 00:48:35,981 お一人 1泊 10万以上。 620 00:48:35,981 --> 00:48:42,988 10万!? さすが 梅垣屋さん。 スケールが おっきい。 621 00:48:42,988 --> 00:48:48,994 上羽やさんにも 協力してもらえへんやろかと思て。 622 00:48:48,994 --> 00:48:50,996 えっ? (柴田)失礼します。 623 00:48:50,996 --> 00:48:53,999 (鈴風)おおきに。➡ 624 00:48:53,999 --> 00:48:59,999 先方の希望する 客室数は うちだけでは 足りひんの。 625 00:49:02,007 --> 00:49:05,010 (鈴風)いらん お世話かも しれへんけど➡ 626 00:49:05,010 --> 00:49:11,010 上羽やさん まだ 借金 返してはんのやな? 627 00:49:13,018 --> 00:49:17,022 悪い話やない 思うけど。 628 00:49:17,022 --> 00:49:20,959 あっ。 それは そうですが。 でも…。 629 00:49:20,959 --> 00:49:26,965 別に 返事は急いでへんし。 考えてみてな。 630 00:49:26,965 --> 00:49:29,968 ありがとうございます。 631 00:49:29,968 --> 00:49:47,986 ♬~ 632 00:49:47,986 --> 00:49:51,990 うちの女将 おっきな話に ぽーっとなってたわ。 633 00:49:51,990 --> 00:49:54,993 (鈴風)そやったら よかったわ。➡ 634 00:49:54,993 --> 00:49:57,996 上羽やさんと 京都を 盛り上げていけんのやったら➡ 635 00:49:57,996 --> 00:50:00,999 こんな ええこと ないし。 636 00:50:00,999 --> 00:50:07,005 見え透いてるなぁ リンリン。 えっ? 何え? 637 00:50:07,005 --> 00:50:13,011 この話が 上羽やのためなんて いうのは 口実やろ。 638 00:50:13,011 --> 00:50:16,014 君の思いどおりに 事が運んだら➡ 639 00:50:16,014 --> 00:50:19,034 上羽やは 梅垣屋別館に 成り下がる。 640 00:50:19,034 --> 00:50:24,956 ハハッ。 そやとしたら? 641 00:50:24,956 --> 00:50:29,961 へえー。 否定せえへんの? 642 00:50:29,961 --> 00:50:37,969 実は もう一つ 欲しいもんが あんのやけど。 643 00:50:37,969 --> 00:50:40,972 何? 644 00:50:40,972 --> 00:50:47,972 うち あんたが欲しいんや。